IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 任天堂株式会社の特許一覧

特許7712849情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法
<>
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図1
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図2
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図3
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図4
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図5
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図6
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図7
  • 特許-情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-15
(45)【発行日】2025-07-24
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/54 20140101AFI20250716BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20250716BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20250716BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20250716BHJP
   A63F 13/803 20140101ALI20250716BHJP
【FI】
A63F13/54
A63F13/798
A63F13/53
A63F13/80 D
A63F13/80 E
A63F13/803
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021181532
(22)【出願日】2021-11-05
(65)【公開番号】P2023069573
(43)【公開日】2023-05-18
【審査請求日】2024-09-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(72)【発明者】
【氏名】田島 賢
(72)【発明者】
【氏名】土肥 紗也子
【審査官】白形 優依
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-063207(JP,A)
【文献】特開2008-167834(JP,A)
【文献】バトル,ニンジャラ -Official Site- [online],2020年09月22日, [2025年6月20日検索], 取得先<https://web.archive.org/web/20200922122502/https://ninjalathegame.com/jp/manual/battles.html>
【文献】忍び寄る悪意/ボスバトル1,note [online],2018年08月13日, [2025年6月20日検索], 取得先<https://note.com/yasunori_nishiki/n/nd5687cf94994>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段、
前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定手段、及び
前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
さらに、前記対戦ゲームにおいて、前記複数のプレイヤを評価する評価手段として機能させ、
前記判定手段は、前記対戦ゲームの進行中、前記複数のプレイヤのうち、前記評価が最も高いプレイヤを前記対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤと判定する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記評価手段は、前記複数のプレイヤそれぞれの当該対戦ゲームのスコアを随時算出し、
前記判定手段は、前記対戦ゲームの進行中、前記スコアが最も高いプレイヤを前記対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤと判定する、請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームが終了するまで繰り返し、前記所定の条件を満たすプレイヤの入れ替わりに応じた楽曲を出力させる、請求項1~3のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記楽曲出力手段は、前記複数のプレイヤそれぞれに対し、少なくとも前記対戦ゲームが実行されるまでの所定のタイミングにおいて、複数の前記第1楽曲から少なくとも1つを関連付ける、請求項1~4のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記複数のプレイヤの各々には、互いに異なる前記第1楽曲が関連付けられている、請求項1~5のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記ゲーム実行手段は、前記所定の条件を満たすプレイヤを判別可能な画像を表示装置に表示させる、請求項1~6のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記楽曲出力手段は、前記複数のプレイヤのうち2以上の前記プレイヤが前記所定の条件を満たす場合には、前記第1楽曲を出力させずに第3楽曲を出力させる、請求項1~7のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記楽曲出力手段は、前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるまで、前記第2楽曲を繰り返し出力させる、請求項1~8のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行が所定の進行状況に達した場合に、出力する前記第1楽曲、前記第2楽曲の少なくともいずれかの出力速度を上昇させる、請求項1~9のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記楽曲出力手段は、前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、複数の第2楽曲を所定の順番に従って切り替えて出力させる、請求項1~10のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
選択可能な前記第2楽曲の曲数は前記対戦ゲームに参加可能な前記複数のプレイヤの最大人数よりも少ない、請求項1~11のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記第1楽曲は前記第2楽曲よりも短い、請求項1~12のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記対戦ゲームは、前記複数のプレイヤの回答の正誤、回答の早さ、所定時間内の正答数、所定時間内の獲得ポイントの少なくともいずれかに応じて各プレイヤの評価が決定されるクイズゲーム、前記複数のプレイヤのクリアタイムの早さ、所定時間内のクリア数、所定時間内の獲得ポイントの少なくともいずれかに応じて評価が決定されるパズルゲーム、ゴールタイムの早さ、又は所定時間内の走行距離に応じて評価が決定されるレースゲーム、又は、他のプレイヤからの攻撃によるダメージポイント、又は他のプレイヤへの攻撃によるヒットポイントに応じて評価が決定されるバトルゲームであり、
前記判定手段が判定する前記所定の条件は、前記評価に関する条件である、請求項1~13のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段と、
前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定手段と、
前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力手段と、
を備え、
前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる、情報処理装置。
【請求項16】
複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段と、
前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定手段と、
前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力手段と、
を備え、
前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる、情報処理システム。
【請求項17】
複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行ステップと、
前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定ステップと、
前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力ステップと、
を備え、
前記楽曲出力ステップは、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる、情報処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームにおいて楽曲の出力に関する情報処理を行う情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームにはBGM(背景音楽)が用いられている。BGMとして、ゲーム状況に応じた楽曲が選択されて出力されるゲームが知られている。このように、ゲーム状況に応じた楽曲を出力しようとする場合において、多様なゲーム状況に応じた楽曲を用意しようとすると、あらかじめ多くの楽曲を作成する必要があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「やわらかあたま塾 いっしょにあたまのストレッチ 初公開映像」、[online]、Youtube、[令和3年10月29日検索]、インターネット<URL: https://www.youtube.com/watch?v=kQq22oYMTFo>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ゲーム状況に応じた多様なBGMを出力できる情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様の情報処理プログラムは、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段、前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定手段、及び前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力手段、としてコンピュータを機能させ、前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる。
【0006】
この構成によれば、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、BGMを変更するので、ゲームの状況に応じたBGMを出力でき、プレイヤはBGMの切り替わりによって、ゲームの進行状況の変化を感じることができる。さらに、上記の構成によれば、BGMとして、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させた後に、プレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力するとともに、所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、第2楽曲を変更するので、BGMに用いる楽曲として多くの楽曲を作成しなくても、多様なBGMを提供できる。
【0007】
上記の情報処理プログラムは、さらに、前記対戦ゲームにおいて、前記複数のプレイヤを評価する評価手段として機能させてよく、前記判定手段は、前記対戦ゲームの進行中、前記複数のプレイヤのうち、前記評価が最も高いプレイヤを前記対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤと判定してよい。
【0008】
この構成によれば、最高評価のプレイヤが切り替わるごとにBGMが変更されるので、プレイヤはBGMの切り替わりによって、最高評価のプレイヤが切り替わったことを知ることができる。
【0009】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記評価手段は、前記複数のプレイヤそれぞれの当該対戦ゲームのスコアを随時算出してよく、前記判定手段は、前記対戦ゲームの進行中、前記スコアが最も高いプレイヤを前記対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤと判定してよい。
【0010】
この構成によれば、最高スコアのプレイヤが切り替わるごとにBGMが変更されるので、プレイヤはBGMの切り替わりによって、最高スコアのプレイヤが切り替わったことを知ることができる。
【0011】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームが終了するまで繰り返し、前記所定の条件を満たすプレイヤの入れ替わりに応じた楽曲を出力させてよい。
【0012】
この構成によれば、ゲームが終了するまで上記の効果を維持できる。
【0013】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記楽曲出力手段は、前記複数のプレイヤそれぞれに対し、少なくとも前記対戦ゲームが実行されるまでの所定のタイミングにおいて、複数の前記第1楽曲から少なくとも1つを関連付けてよい。
【0014】
この構成によれば、各プレイヤに関連付ける第1楽曲を対戦ゲームの開始前に決定できる。
【0015】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記複数のプレイヤの各々には、互いに異なる前記第1楽曲が関連付けられていてよい。
【0016】
この構成によれば、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤは、自らが所定の条件を満たすプレイヤとなったときに、他のプレイヤとは異なる、自己に関連付けられた第1楽曲を含むBGMが出力されるので、自らが所定の条件を満たすプレイヤとなったことをBGMによって誇示できる。
【0017】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記ゲーム実行手段は、前記所定の条件を満たすプレイヤを判別可能な画像を表示装置に表示させてよい。
【0018】
この構成によれば、ユーザは、BGMとともに画像によっても、ゲームの進行状況が変化したことを効果的に認識できる。
【0019】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記楽曲出力手段は、前記複数のプレイヤのうち2以上の前記プレイヤが前記所定の条件を満たす場合には、前記第1楽曲を出力させずに第3楽曲を出力させてよい。
【0020】
この構成によれば、所定の条件を満たすプレイヤが複数ある場合に、そのことを示す第3楽曲を出力できる。
【0021】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記楽曲出力手段は、前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるまで、前記第2楽曲を繰り返し出力させてよい。
【0022】
この構成によれば、第1楽曲をイントロ楽曲として、第2楽曲をリピートして出力できる。
【0023】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行が所定の進行状況に達した場合に、出力する前記第1楽曲、前記第2楽曲の少なくともいずれかの出力速度を上昇させてよい。
【0024】
この構成によれば、プレイヤは、対戦ゲームの進行が所定の進行状況に達したことをBGMによって知ることができる。
【0025】
前記楽曲出力手段は、前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、複数の第2楽曲を所定の順番に従って切り替えて出力させてよい。
【0026】
この構成によれば、第2楽曲は所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに順に出力される。
【0027】
上記の情報処理プログラムにおいて、選択可能な前記第2楽曲の曲数は前記対戦ゲームに参加可能な前記複数のプレイヤの最大人数よりも少なくてよい。
【0028】
この構成によれば、比較的少ない楽曲で多様なBGMを出力できる。
【0029】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記第1楽曲は前記第2楽曲よりも短くてよい。
【0030】
この構成によれば、プレイヤごとに用意される第1楽曲を短いものとすることができ、BGMの作成負担を軽減しつつ、多様なBGMを出力できる。
【0031】
上記の情報処理プログラムにおいて、前記対戦ゲームは、前記複数のプレイヤの回答の正誤、回答の早さ、所定時間内の正答数、所定時間内の獲得ポイントの少なくともいずれかに応じて各プレイヤの評価が決定されるクイズゲーム、前記複数のプレイヤのクリアタイムの早さ、所定時間内のクリア数、所定時間内の獲得ポイントの少なくともいずれかに応じて評価が決定されるパズルゲーム、ゴールタイムの早さ、又は所定時間内の走行距離に応じて評価が決定されるレースゲーム、又は、他のプレイヤからの攻撃によるダメージポイント、又は他のプレイヤへの攻撃によるヒットポイントに応じて評価が決定されるバトルゲームであってよく、前記判定手段が判定する前記所定の条件は、前記評価に関する条件であってよい。
【0032】
この構成によれば、各対戦ゲームにおいて、プレイヤに対する評価に応じてBGMを切り替えることができる。
【0033】
本発明の一態様の情報処理装置は、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段と、前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定手段と、前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力手段とを備え、前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる。
【0034】
この構成によれば、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、BGMを変更するので、ゲームの状況に応じたBGMを出力でき、プレイヤはBGMの切り替わりによって、ゲームの進行状況の変化を感じることができる。さらに、上記の構成によれば、BGMとして、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させた後に、プレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力するとともに、所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、第2楽曲を変更するので、BGMに用いる楽曲として多くの楽曲を作成しなくても、多様なBGMを提供できる。
【0035】
本発明の一態様の情報処理システムは、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段と、前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定手段と、前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力手段とを備え、前記楽曲出力手段は、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる。
【0036】
この構成によれば、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、BGMを変更するので、ゲームの状況に応じたBGMを出力でき、プレイヤはBGMの切り替わりによって、ゲームの進行状況の変化を感じることができる。さらに、上記の構成によれば、BGMとして、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させた後に、プレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力するとともに、所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、第2楽曲を変更するので、BGMに用いる楽曲として多くの楽曲を作成しなくても、多様なBGMを提供できる。
【0037】
本発明の一態様の情報処理方法は、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行ステップと、前記対戦ゲームの進行中に、前記複数のプレイヤのうち、当該対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤを少なくとも1人判定する判定ステップと、前記対戦ゲームの進行中に、前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力させる楽曲出力ステップとを備え、前記楽曲出力ステップは、前記対戦ゲームの進行中に前記所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わった場合に、新しく前記所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させ、当該第1楽曲の後に、当該所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲に含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を出力させる。
【0038】
この構成によれば、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、BGMを変更するので、ゲームの状況に応じたBGMを出力でき、プレイヤはBGMの切り替わりによって、ゲームの進行状況の変化を感じることができる。さらに、上記の構成によれば、BGMとして、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させた後に、プレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力するとともに、所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、第2楽曲を変更するので、BGMに用いる楽曲として多くの楽曲を作成しなくても、多様なBGMを提供できる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、BGMとして、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させた後に、プレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力するとともに、所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、第2楽曲を変更するので、BGMに用いる楽曲として多くの楽曲を作成しなくても、多様なBGMを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、本発明の第1の実施の形態における情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の第1の実施の形態における情報処理システムの表示画面例を示す図である。
図3図3は、本発明の第1の実施の形態における記憶装置に記憶されたデータのデータ構造を示す図である。
図4図4は、本発明の第1の実施の形態の楽曲ファイルの構成を示す図である。
図5図5は、本発明の第1の実施の形態におけるゲーム開始後の、出力される楽曲ファイルの遷移を示す図である。
図6図6は、本発明の第1の実施の形態における情報処理方法のフローチャートである。
図7図7は、本発明の第1の実施の形態における情報処理方法の楽曲ファイルの出力ステップのフローチャートである。
図8図8は、本発明の第2の実施の形態における記憶装置に記憶されたデータのデータ構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施の形態のゲームシステムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0042】
以下に説明する実施の形態において、ゲーム機を操作してゲームをプレイする者をユーザと呼び、ゲーム内において認識されるユーザをプレイヤと呼ぶ。プレイヤは、ゲームの画面にキャラクタとして登場してもよく、あるいは、ゲーム機を操作してゲームをプレイするユーザ自身がゲーム内においてプレイヤとして扱われてもよい。ユーザが操作する物(車両、飛行機等)がプレイヤとされてもよい。
【0043】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における情報処理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態では、情報処理システムは、ゲームに関する処理を行うゲーム機として構成される。本実施の形態では、ゲーム機100は、特に、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームを実行する。ゲーム機100は、記憶装置110と、情報処理装置120と、入力装置130と、表示装置140と、音声出力装置150とを備えている。
【0044】
入力装置130は、対戦ゲームに参加するユーザが入力を行う装置である。入力装置130は、タッチパネルであってよく、あるいは、物理的な操作ボタンや操作レバーを備えたコントローラであってよい。入力装置130は、情報処理装置120等と一体的に構成されてよく、あるいは、情報処理装置120とは別体の装置として構成されてもよい。
【0045】
例えば、入力装置130は、表示装置140と一体的に構成された1つのタッチパネルであってよく、この場合に、対戦ゲームに参加する複数のユーザは、この1つタッチパネルの所定の領域にタッチ入力を行うことでゲームをプレイしてよい。また、例えば、入力装置130は、ユーザごとに設けられた、情報処理装置120を含むゲーム機本体とは別体の複数のコントローラであってよい。この場合には、各コントローラは、情報処理装置120を含むゲーム機本体と無線または有線で通信可能であり、コントローラがユーザからボタン等の操作の入力を受けて、受け付けた操作の入力を示す操作信号を生成して、ゲーム機本体に送信する。ゲーム機本体は、各コントローラから操作信号を受信する。
【0046】
記憶装置110は、不揮発性の記憶装置、例えばROMである。記憶装置110には、ゲームを実行するための各種の情報ととともに、BGMとしてゲーム中に出力される楽曲データファイル(以下単に「楽曲ファイル」という。)が記憶されている。
【0047】
情報処理装置120は、対戦ゲームを実行するための情報処理を行うとともに、BGMとしての楽曲を出力するための情報処理を行う。情報処理装置120は、本実施の形態の情報処理プログラムであるゲームプログラムを実行することで、入力装置130からの入力に応じて対戦ゲームを進行させる。ゲームプログラムは、ゲーム機100がカートリッジ等の可搬型の非一時的な記憶媒体から読み出すことでゲーム機100に供給されてもよいし、ゲーム機100が通信ネットワークを介してダウンロードすることでゲーム機100に供給されてもよい。
【0048】
情報処理装置120は、プロセッサとメモリと各種のインターフェイスを備えており、プロセッサがメモリを用いてゲームプログラムを実行することで、入力装置130からの操作信号に基づいて対戦ゲームを実行して、実行結果を表示装置140に表示させ、実行結果に応じた楽曲を音声出力装置150に出力させる。本実施の形態では、情報処理装置には、複数のプレイヤがプレイ可能な複数種類の対戦ゲームが用意されている。
【0049】
表示装置140は、情報処理装置120にて生成された表示画面を表示するディスプレイである。音声出力装置150は、指定された楽曲ファイルを再生することによって楽曲を出力する装置である。音声出力装置150は、対戦ゲーム中に、情報処理装置120により対戦ゲームに応じて選択された楽曲ファイルを再生することにより楽曲を出力する。対戦ゲーム中に出力される楽曲は特に、BGM(背景音楽)と呼ばれる。
【0050】
情報処理装置120は、対戦ゲーム実行部121と、評価部122と、判定部123と、楽曲出力部124とを備えている。これらの各要素は、情報処理装置120がゲームプログラムを実行することで実現される機能である。
【0051】
対戦ゲーム実行部121は、対戦ゲームのための情報処理を実行する。対戦ゲーム実行部121は、入力装置140からの操作信号に基づいてゲームプログラムに従って対戦ゲームを実行し、その結果を反映した表示画面を表示装置140に出力する。
【0052】
図2は、本発明の第1の実施の形態における情報処理システムの表示画面例を示す図である。表示画面D1は、表示装置140に表示される。図2の例は、パズルゲームの表示画面の例である。この例では、対戦ゲームに参加可能な複数のプレイヤの最大人数は4名であり、4名の参加者(1P~4P)が参加している。他の例では、最大人数は5名以上に設定されていてもよい。
【0053】
表示画面D1には、各プレイヤのアバタA1P~A4Pが表示され、各プレイヤに対応してパズルパネルPP1~PP4が表示されている。パズルゲームは複数ラウンドからなっており、各ラウンドが終わるごとに、各プレイヤに当該ラウンドの結果を反映したポイントが加算されて、当該プレイヤのスコアとなる。図2の例では、プレイヤ1Pは21ポイント、プレイヤ2Pは30ポイント、プレイヤ3Pは48ポイント、プレイヤ4Pは32ポイントを獲得している。
【0054】
表示画面D1には、さらに、対戦ゲームの対戦状況を示すインジケータINDを有する。インジケータINDには、現在の獲得ポイント(スコア)がインジケータ形式で示され、一目でどのプレイヤのスコアが最高であるか、すなわちどのプレイヤがトップであるかが分かる。この対戦ゲームは、最も先に所定のポイント(本例では100ポイント)を取得したプレイヤが勝ちとなる。よって、ゲーム中は、獲得ポイントが最も多いプレイヤがトップ(首位)のプレイヤとなる。インジケータINDでは、各プレイヤのアバタ画像がレール上を獲得ポイントに応じた距離だけ進んでいくインジケータによって、各プレイヤの獲得ポイントが示され、また、トップのプレイヤが示される。これに加えて、又はこれに代えて、トップのプレイヤを直接的に指示する表示を行ってもよい。例えば、トップのプレイヤに印をつけ、あるいは、トップのプレイヤのアバタ画像を点滅させる等の手段によって、トップのプレイヤが誰であるかを示してよい。
【0055】
評価部122は、各ラウンドのパズルゲームにおいて、当該ラウンドのゲーム結果に応じたポイントを各プレイヤに付与し、累積ポイント(スコア)を算出する。パズルゲームでは、早くパズルを完成させたプレイヤに多くのポイントを付与する。
【0056】
判定部123は、対戦ゲームに参加する複数のプレイヤのうち、条件を満たすプレイヤを判定する。一例として、本実施例では、判定部123は、評価部122により算出された累積ポイントが最も多いプレイヤを、トップのプレイヤとしての条件を満たすプレイヤ(以下、「トッププレイヤ」または「トップのプレイヤ」ということがある)であると判断する。すなわち、判定部123が複数のプレイヤから1人のプレイヤを判定する条件は、評価部122によって算出された累積ポイントが複数のプレイヤの中で最も高いということである。
【0057】
判定部123による判定の後、楽曲出力部124は、記憶装置110に記憶された楽曲ファイルのうち、以下に説明する処理によって特定される楽曲ファイルを選択して、BGMとして音声出力装置150に出力させる。
【0058】
図3は、本発明の第1の実施の形態における記憶装置に記憶されたデータのデータ構造を示す図である。記憶装置110には、BGM用の楽曲データファイルとして、引き分け用楽曲ファイル(BGM_DRAW)310、Xグループ320の第1プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_01_X)321、第2プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_02_X)322、第3プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_03_X)323、第4プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_04_X)324、Yグループ330の第1プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_01_Y)331、第2プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_02_Y)332、第3プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_03_Y)333、第4プレイヤ用楽曲ファイル(BGM_04_Y)334が記憶されている。
【0059】
ここで、本実施の形態におけるXグループ320に含まれる楽曲ファイルのそれぞれは1つの楽曲ファイルであるが、少なくとも第1楽曲と第2楽曲とを含む楽曲データによって構成される楽曲ファイルである。それぞれの楽曲ファイルは、プレイヤごとに関連付けられる第1楽曲と、プレイヤごとに関連付けられない第2楽曲とを含むものである。
【0060】
図4は、本発明の第1の実施の形態の楽曲ファイルの構成を示す図である。図4では、Xグループ320に属し、かつ、プレイヤ1Pに関連付けられた楽曲ファイル(BGM_01_X)321の構成を示しているが、Xグループ320及びYグループ330に属する他の楽曲ファイルも同様の構成をしている。図4に示すように、楽曲ファイル(BGM_01_X)321は、プレイヤ1Pに関連付けられた第1楽曲である第1のイントロ(INTORO_01)の後に、第2楽曲である第1のメインBGM(BGM_X)が出力されるように構成される楽曲のファイルである。
【0061】
図4の楽曲ファイル(BGM_01_X)321と同様に、楽曲ファイル(BGM_02_X)322は、プレイヤ2Pに関連付けられた第1楽曲である第2のイントロ(INTORO_02)の後に、第2楽曲である第1のメインBGM(BGM_X)が出力されるように構成される楽曲のファイルであり、楽曲ファイル(BGM_03_X)323、楽曲ファイル(BGM_04_X)324についても同様である。すなわち、Xグループ320では、各楽曲ファイルにおいて第1楽曲はプレイヤごとに異なるが、それに続く第2楽曲は共通である。
【0062】
また、本実施の形態におけるYグループ330に含まれる楽曲のそれぞれも、1つの楽曲ファイルであって、各楽曲ファイルは、少なくともプレイヤごとに関連付けられる第1楽曲と、プレイヤごとに関連付けられない第2楽曲から構成される。例えば、楽曲ファイル(BGM_01_Y)331は、プレイヤ1Pに関連付けられた第1楽曲である第1のイントロ(INTORO_01)の後に、第2楽曲である第2のメインBGM(BGM_Y)が出力されるように構成される楽曲のファイルであり、楽曲ファイル(BGM_02_Y)322は、プレイヤ2Pに関連付けられた第1楽曲である第2のイントロ(INTORO_02)の後に、第2楽曲である第2のメインBGM(BGM_Y)が出力されるように交際される楽曲のファイルであり、楽曲ファイル(BGM_03_Y)333、楽曲ファイル(BGM_04_Y)334についても同様である。すなわち、Yグループ330でも、各楽曲ファイルにおいて第1楽曲はプレイヤごとに異なるが、それに続く第2楽曲は共通である。また、Yグループ330においてプレイヤごとに用意された第1楽曲は、Xグループ320においてプレイヤごとに用意された第1楽曲と同じである。
【0063】
なお、楽曲ファイル(BGM_Draw)310は、いずれの楽曲ファイルの楽曲とも異なる第3楽曲のファイルである。
【0064】
また、各プレイヤに関連付けられた第1楽曲は短い楽曲であり、楽曲が切り替わる際のイントロとして機能する。また、各プレイヤに関連付けられない第2楽曲は、第1楽曲より長い楽曲であり、第1楽曲の出力後、ゲームが進行中のBGMとして機能する。すなわち、記憶装置110に記憶する楽曲ファイルを用意するために、各プレイヤに関連付けられる4種類の短い楽曲(第1楽曲)が作成されており、イントロに続くメインBGMの楽曲としては、2種類の第2楽曲が作成されているものと言える。さらに、複数プレイヤが同点で最高スコアとなった時の楽曲が作成されている。このように、各プレイヤに関連付けられた第1楽曲とプレイヤに関連付けられない第2楽曲との組み合わせによって作成された楽曲ファイルが、図4に図示される複数の楽曲ファイル(BGM_01_X)321等である。このようにして複数の楽曲ファイルを作成するとともに、複数プレイヤが同点で最高スコアとなった時の楽曲楽曲を用意し、出力する順番を調整することで、比較的少ない第1楽曲および第2楽曲が作成される場合であっても、多様なBGMを出力することができるようになる。
【0065】
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるゲーム開始後の、出力される楽曲ファイルの遷移を示す図である。ゲームが開始すると、楽曲出力部124は、音声出力装置150に楽曲ファイルの出力を開始させる。ゲーム開始時は全プレイヤが同点(0点)であるので、楽曲出力部124は、複数プレイヤが同点トップの場合に出力すべき第3楽曲の楽曲ファイル(BGM_Draw)310を出力させる。ゲームが進行するにつれて(例えば、第1ラウンドが終了したタイミングで)、いずれかのプレイヤが単独トップになった場合には、楽曲出力部124は、判定部123から単独トップになったプレイヤの指定を受けて、この単独トップのプレイヤに対応した楽曲ファイルを選択して音声出力部150に出力させる。
【0066】
このとき、最初は、楽曲出力部124は、Xグループ320の楽曲ファイル321~314(すなわち、BGM_01_X、BGM_02_X、BGM_03_X、BGM_04_X)のいずれかの楽曲ファイルを、単独トップのプレイヤが誰であるかに応じて選択する。なお、Yグループ330の楽曲ファイル群のいずれかの楽曲ファイルから、単独トップのプレイヤが誰であるかに応じて選択しても良いが、便宜上、本実施例においては、ゲームの得点がトップのプレイヤの変更が初めて発生したタイミングにおいてはXグループに含まれる楽曲ファイルの出力を優先している。なお、楽曲出力部124は、複数のプレイヤが同点でトップになっている場合には、引き続き(BGM_Draw)310を選択する。
【0067】
さらにゲームが進行して(例えば、第2ラウンドが終了したタイミングで)、トップのプレイヤが入れ替わった場合には、楽曲出力部124は、当該入れ替わってトップになったプレイヤの指定を判定部123から受けて、当該トップになったプレイヤに対応した楽曲ファイルを選択して、音声出力装置150に出力させる。
【0068】
このときには、楽曲出力部124は、トップのプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲ファイルに含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を含む、Yグループ330の楽曲ファイル331~334(すなわち、BGM_01_Y、BGM_02_Y、BGM_03_Y、BGM_04_Y)のいずれかの楽曲ファイルを、単独トップのプレイヤが誰であるかに応じて選択する。なお、複数のプレイヤが同点でトップになっている場合には、楽曲出力部124は、楽曲ファイル(BGM_Draw)310を選択する。
【0069】
さらにゲームが進行して(例えば、第3ラウンドが終了したタイミングで)、トップのプレイヤが入れ替わった場合には、楽曲出力部124は、判定部123から当該入れ替わってトップになったプレイヤの指定を受けて、当該トップのプレイヤに対応した楽曲ファイルを選択して音声出力装置150に出力させる。
【0070】
このときには、楽曲出力部124は、トップのプレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲ファイルに含まれる第2楽曲とは異なる第2楽曲を含む、Xグループ320の楽曲ファイル321~324(すなわち、BGM_01_X、BGM_02_X、BGM_03_X、BGM_04_X)のいずれかの楽曲ファイルを、単独トップのプレイヤが誰であるかに応じて選択する。なお、複数のプレイヤが同点でトップになっている場合には、楽曲出力部124は、楽曲ファイル(BGM_Draw)310を選択する。
【0071】
このように、トップ(スコアが複数プレイヤの中で最高)のプレイヤが変わるごとに、出力される第2楽曲が異なるように出力される楽曲ファイルが切り替わる。本実施の形態では、Xグループ320とYグループ330から交互に楽曲ファイルを選択し、Xグループ320とYグループ330とで楽曲ファイルに含まれる第2楽曲が異なるように設定される。これにより、トップのプレイヤが変わるごとに、出力する楽曲ファイルに含まれる第2楽曲が異なるように、出力される楽曲ファイルを切り替える。すなわち、楽曲出力部124は、トップのプレイヤが入れ替わるごとに、2種類の第2楽曲(Xグループで用いられる第2楽曲と、Yグループで用いられる第2楽曲)を所定の順番に切り替えて出力させる。さらに、選択されたグループに含まれる楽曲ファイルのうち、トップとなったプレイヤに応じた第1楽曲を含む楽曲ファイルが適宜選択され、出力される。楽曲出力部124は、この処理を対戦ゲームが終了するまで継続する。
【0072】
なお、トップのプレイヤが切り替わらないうちに楽曲ファイルの出力が完了すると、楽曲出力部124は、音声出力装置150に楽曲ファイルを繰り返し出力させる。ただし、繰り返し出力をする場合には、楽曲出力部124は、第2楽曲のみが繰り返し出力されるように、楽曲ファイルにおける第2楽曲が始まる位置を指定して、音声出力装置150に繰り返し出力をさせる。これにより、トップのプレイヤが切り替わったタイミングで、当該トップのプレイヤに関連付けられた第1楽曲が出力され、その後は第2楽曲が繰り返し出力されることになる。
【0073】
また、楽曲出力部124は、ゲームが終了間近になると、楽曲ファイルの出力速度を上げる(テンポアップする)ように、音声出力装置150に指示をする。具体的には、いずれかのプレイヤが所定の目標ポイント(例えば、100ポイント)を獲得したときに対戦ゲームが終了する場合には、楽曲出力部124は、いずれかのプレイヤが所定のポイント(例えば、80ポイント)以上の獲得ポイントを獲得したときに、楽曲ファイルの出力速度を速くしてよい。また、所定のゲーム時間(例えば、2分)が経過することによってゲームが終了する場合には、楽曲出力部124は、ゲーム開始から所定の時間(例えば、1分40秒)が経過したときに、楽曲ファイルの出力速度を速くしてよい。また、所定の予定ラウンド数(例えば、5ラウンド)でゲームが終了する場合には、楽曲出力部124は、すでに終了したラウンド数が所定のラウンド数(例えば、4ラウンド)に達したときに、楽曲ファイルの出力速度を速くしてよい。
【0074】
第1楽曲は、対戦ゲームを開始する前に対戦ゲームに参加する各プレイヤに割り当てられる。第1楽曲は、対戦ゲームにエントリした順に各プレイヤに割り当てられてよい。また、第1楽曲は、各プレイヤが自ら選択することで各プレイヤに割り当てられてもよい。このとき、同じ第1楽曲が複数のプレイヤに重複して割り当てられることを許容してもよいし、許容しないようにしてもよい。さらに、第1楽曲は各プレイヤにランダムに割り当てられてもよい。各プレイヤへの第1楽曲の割当ては、楽曲出力部124に記憶される。
【0075】
図6は、本発明の第1の実施の形態における情報処理方法のフローチャートである。対戦ゲーム実行部121によって対戦ゲームが開始されると、楽曲出力部142は、記憶装置110から複数のプレイヤが同点のトップである場合に出力すべき楽曲ファイル(BGM_Draw)310を読み出して、音声出力部150に出力し、音声出力部150は、この楽曲ファイルを出力する(ステップS51)。
【0076】
評価部122は、対戦ゲームにおける各プレイヤのゲーム結果を評価して、対戦ゲームのゲームのルールに従って各プレイヤにポイントを付与し、付与したポイントの累積ポイントを算出する(ステップS52)。判定部123は、評価部122により算出された累積ポイントが最も多いプレイヤを条件を満たすトッププレイヤであると判定する(ステップS53)。
【0077】
楽曲出力部124は、ゲームが終了間近の所定の条件(最高スコアが所定のポイント以上、経過時間が所定の時間以上、実施済ラウンド数が所定のラウンド数以上等)を満たすか否かを判断する(ステップS54)。終了間近の所定の条件を満たす場合には(ステップS54でYES)、楽曲出力部124は、音声出力部150に出力のテンポアップを指示する(ステップS55)。次に、対戦ゲーム実行部121は、ゲームが終了したか否かを判断し(ステップS56)、ゲームが終了した場合には(ステップS56でYES)、処理を終了する。
【0078】
ゲームが終了間近の所定の条件を満たさない場合(ステップS54でNO)、又は終了間近の所定の条件を満たすがまだ対戦ゲームが終了していない場合(ステップS56でNO)、判定部123は、評価部122によって算出された各プレイヤの累積ポイントに基づいて、トッププレイヤが入れ替わったか否かを判断する(ステップS57)。
【0079】
判定部123は、トッププレイヤが入れ替わっていないと判断する場合には(ステップS57でNO)、処理はステップS52に戻って、評価部122がゲーム結果によってプレイヤを評価する。トッププレイヤが入れ替わった場合には(ステップS57でYES)、楽曲出力部124は、トッププレイヤが単独であるか、複数のプレイヤが同点でトッププレイヤになっているかを判断する(ステップS58)。
【0080】
トッププレイヤが単独である場合は(ステップS58でYES)、楽曲出力部124は、出力する楽曲ファイルの変更に係る処理を実行する。楽曲ファイルの変更においては、先述の通り、新たに出力する楽曲ファイルに含まれる第1楽曲が、新たにトッププレイヤとなるプレイヤに関連付けられる第1楽曲であって、新たに出力する楽曲ファイルに含まれる第2楽曲が、トッププレイヤが入れ替わる前に出力されていた第2楽曲とは異なるものとなるように、楽曲ファイルを変更する。本実施例では、出力する楽曲ファイルの変更に際し、トッププレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲ファイルを含むグループとは異なるグループに含まれる楽曲ファイルから、新たにトッププレイヤとなるプレイヤに関連付けられる楽曲ファイルを選択する処理を行う(ステップS59)。
【0081】
ここで、先述の通り、例えばグループXに含まれる楽曲ファイルは共通の第2楽曲(BGM_X)を含むものであって、グループYに含まれる楽曲ファイルは共通の第2楽曲(BGM_Y)を含むものである。そのため、トッププレイヤが変更される前に出力されていた楽曲ファイルがXグループ320に含まれる楽曲ファイルであった場合、次に出力対象とする楽曲ファイルを含むグループをXグループからYグループ330に変更することで、トッププレイヤが変更される前に出力されていた楽曲ファイルに含まれる第2楽曲(BGM_X)は、トッププレイヤが変更される前に出力されていた楽曲ファイルに含まれるものとは異なる種類の第2楽曲(BGM_Y)に変更されることとなる。また、トッププレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲ファイルがYグループ330に含まれる楽曲ファイルであった場合、次に出力対象とする楽曲ファイルを含むグループを、YグループからXグループ320に変更することで、トッププレイヤが入れ替わる前に出力されていた楽曲ファイルに含まれる第2楽曲(BGM_Y)は、トップが変更される前に出力されていた楽曲ファイルに含まれるものとは異なる種類の第2楽曲(BGM_X)に変更されることとなる。
【0082】
そして、楽曲出力部124は、選択したグループに含まれる複数の楽曲ファイルから、トップのプレイヤが誰であるかに応じて楽曲ファイルを選択する(ステップS59)。上記のような処理によって選択された楽曲ファイルについて、音声出力装置150に指示をして出力させる(ステップS60)。このとき、ステップS55において出力のテンポアップが指示されている場合には、音声出力装置150は、指定された楽曲ファイルをアップテンポで出力する。
【0083】
次に、処理はステップS52に戻って、評価部122が、ゲーム結果に基づいて複数のプレイヤを評価する。
【0084】
図7は、本発明の第1の実施の形態における情報処理方法の楽曲ファイルの出力ステップのフローチャートである。図6のフローチャートは、図6におけるステップS60のサブルーチンとして実行される。楽曲出力部124は、まず、楽曲ファイルの出力が、楽曲ファイルの切換え後の最初の出力であるか否かを判断する(ステップS61)。最初の出力である場合には、トップのプレイヤに関連付けられた第1楽曲を含み、かつ、トップのプレイヤに関わらず指定された第2楽曲を含む、ステップS59の処理によって選択された楽曲ファイルを最初から出力させる(ステップS62)。そして、楽曲出力部124は、楽曲ファイルの出力が終了したか(最後まで出力したか)を判断する(ステップS63)。
【0085】
楽曲の出力が終了していない場合は、処理は図6のステップS60に戻る。楽曲が終了した場合には(ステップS63でYES)、ステップS62で選択された楽曲ファイルを、第2楽曲が始まる(第1楽曲が終了する)所定時刻から出力させて(ステップS64)、ステップS63に戻って、楽曲ファイルの出力が終了したか否かを判断する。
【0086】
以上のように、本実施の形態のゲーム機100によれば、4名のプレイヤごとにイントロとなる第1楽曲を作成するとともに、メインBGMとなる2種類の第2楽曲を作成し、それらを組み合わせることで、8種類の楽曲ファイルを用意することができる。そして、トップのプレイヤが切り替わったときには、当該トップのプレイヤに関連付けられた第1楽曲をイントロとして含む楽曲ファイルを出力するので、イントロによってトップが誰に変わったかを認識することができ、かつ、イントロに続いて、切替前とは異なるメインBGM(第2楽曲)を含む楽曲ファイルを出力するので、ゲームの局面が変わった(トップが入れ替わった)ことを認識できる。特に、本実施の形態では、対戦ゲームに参加可能な複数のプレイヤの最大人数よりも少ない数の第2楽曲が作成されて、共通する第2楽曲を含む楽曲ファイルごとに複数のグループが作成される。
【0087】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、記憶装置110には、第1楽曲と第2楽曲とを組み合わせてなる楽曲ファイルが記憶されていたが、第1楽曲の楽曲ファイルと第2楽曲の楽曲ファイルとが別々のファイルとして記憶装置110に記憶されていてもよい。
【0088】
図8は、本発明の第2の実施の形態における記憶装置に記憶されたデータのデータ構造を示す図である。記憶装置110には、各プレイヤに関連付けられる第1楽曲であるイントロ楽曲の楽曲ファイル(イントロファイル)710と第2楽曲であるメインBGM楽曲の楽曲ファイル(メインBGMファイル)720が記憶される。イントロファイル710として、第1楽曲となる楽曲ファイル(INTRO_01)711、楽曲ファイル(INTRO_02)712、楽曲ファイル(INTRO_03)713、及び楽曲ファイル(INTRO_04)が記憶され、メインBGMファイル720として、第2楽曲となる楽曲ファイル(BGM_Draw)721、楽曲ファイル(BGM_X)722、及び楽曲ファイル(BGM_Y)が記憶される。
【0089】
楽曲出力部124は、判定部123における判定結果に従って音声出力装置150に音声出力を指示する。このとき、複数のプレイヤが同点でトップである場合には、第1の実施の形態と同様に、楽曲出力部124は、楽曲ファイル(BGM_Draw)721を出力するように指示する。いずれかのプレイヤが単独でトップである場合には、楽曲出力部124は、当該プレイヤに関連付けられたイントロ楽曲をイントロファイル710の楽曲ファイルから選択するとともに、メインBGMファイル720から楽曲ファイル(BGM_X)722又は楽曲ファイル(BGM_Y)723のいずれかを選択して、音声出力部150に出力を指示する。
【0090】
楽曲出力部124は、トップのプレイヤが入れ替わって音声出力装置150に新たな指示をするごとに、メインBGMファイルを変更する。すなわち、先にメインBGMファイルとして楽曲ファイル(BGN_X)722を出力させている場合には、次のメインBGMファイルとして楽曲ファイル(BGM_Y)723を出力させ、先にメインBGMファイルとして楽曲ファイル(BGN_Y)723を出力させている場合には、次のメインBGMファイルとして楽曲ファイル(BGM_X)722を出力させる。
【0091】
音声出力装置150は、楽曲出力部124から指定された楽曲ファイルを出力する。このとき、音声出力装置150は、複数のプレイヤが同点でトップになり、楽曲ファイル(BGM_Draw)721が指示された場合には、トップのプレイヤが入れ替わるまでは、当該楽曲ファイル(BGM_Draw)721を繰り返し出力する。また、音声出力装置150は、いずれかのプレイヤが単独でトップになり、いずれかのイントロ楽曲の楽曲ファイルとメインBGMの楽曲ファイル(BGM_X、BGM_Yのいずれか)とが指示された場合には、まずイントロ楽曲の楽曲ファイルを出力し、その後に、メインBGM楽曲の楽曲ファイルを出力し、その後は、トップのプレイヤが入れ替わるまで、メインBGM楽曲を繰り返し出力する。
【0092】
(変形例)
上記の実施の形態では、上述のように、メインBGMとなる第2楽曲は、2種類が用意され、トップのプレイヤが入れ替わるごとにそれらが交互に出力されるが、ユーザには1回おきに同じBGMが繰り返されているという印象はなく、局面が変わったという印象を与えることが実験により分かっている。したがって、第2楽曲は、2種類用意すれば十分である。しかしながら、3種類以上の第2楽曲を使用してもよい。そして、3種類以上の第2楽曲を用いる場合には、出力される第2楽曲がランダムに選択されてもよい。さらに、このときにも、切替前とは異なるグループを選択するという制約を設けてもよい。
【0093】
また、上記の実施の形態では、複数のプレイヤが同点でトップになった場合のBGMとして、楽曲ファイル(BGM_Draw)を用意して、対戦ゲームの開始から単独のトッププレイヤが決まるまでの期間を含む複数プレイヤが同点でトップになった場合に、当該楽曲ファイルを出力させたが、複数プレイヤが同点トップの場合のBGMを用意しなくてもよい。この場合には、例えば、ゲーム開始時には、第1の実施の形態では、Xグループ320又はYグループ330のいずれかの楽曲ファイルにおける第2楽曲の開始時点から出力を開始してよく、いったんいずれかのプレイヤが単独トップになった後には、次に別のプレイヤが単独でトップになるまでの間、複数のプレイヤが同点でトップになる場合も含めて、図7に示すフローによって第2楽曲のリピート出力を継続させてよい。
【0094】
上記の実施の形態では、対戦ゲームがパズルゲームである例を説明したが、対戦ゲームは、パズルゲームのほか、クイズゲーム、レースゲーム、バトルゲーム等であってもよい。パズルゲームの場合は、上述のように、評価部122は、複数のプレイヤのクリアタイムの早さ、所定時間内のクリア数、所定時間内の獲得ポイントの少なくともいずれかに応じて評価を決定する。クイズゲームの場合は、評価部122は、複数のプレイヤの回答の正誤、回答の早さ、所定時間内の正答数、所定時間内の獲得ポイントの少なくともいずれかに応じて各プレイヤの評価を決定する。レースゲームの場合は、評価部122は、ゴールタイムの早さ、又は所定時間内の走行距離に応じて評価を決定する。バトルゲームの場合は、評価部122は、他のプレイヤからの攻撃によるダメージポイント、又は他のプレイヤへの攻撃によるヒットポイントに応じて評価を決定する。判定部123は、評価部122による評価が最も高いプレイヤを所定の条件を満たすプレイヤであると判定する。
【0095】
また、対戦ゲームは、複数のプレイヤどうしが対戦するゲームでなくてもよく、複数のプレイヤが共通の相手と対戦するゲームであってもよい。この場合に、評価部122は、各プレイヤについて、相手に勝つための貢献度を評価してよく、判定部123は、貢献度が最も高いプレイヤを条件を満たすプレイヤと判定してもよい。例えば、複数のプレイヤが協力して敵キャラクタとバトルをするゲームの場合には、判定部123は、敵キャラクタに最も大きなダメージを与えたプレイヤを条件を満たすプレイヤと判定してよい。
【0096】
さらに、対戦ゲームにおいて、一部のプレイヤが対戦ゲーム処理部121によって制御されるプレイヤであってもよい。例えば、プレイヤ1Pのみがユーザによって操作されるプレイヤであって、プレイヤ2P~4Pが対戦ゲーム処理部121の制御によって対戦ゲームに参加するプレイヤであってよい。また、対戦ゲームは、参加可能な最大人数以下のプレイヤ(例えば、参加可能な最大人数が4人である上記の実施の形態では、2人又は3人のプレイヤ)によって実施されてもよい。
【0097】
上記の実施の形態では、判定部123は、評価部122による評価が最も高いプレイヤを条件を満たすプレイヤであると判定したが、判定部123による判定基準は、これに限られない。判定部123は、例えば、評価部122による評価が最も低いプレイヤを条件を満たすプレイヤであると判定してよい。
【0098】
例えば、対戦ゲームが複数ラウンドのゲームからなっており、各ラウンドで最下位のプレイヤが淘汰されていき、最後まで勝ち残ったプレイヤが優勝であるというルールが設定されている場合には、各ラウンドが進行している最中にどのプレイヤが最下位であるかが注目されるので、判定部123は最下位のプレイヤが入れ替わるごとに出力する楽曲ファイルを変更するようにすることが有効である。
【0099】
また、判定部123は、スコアの増加幅が所定の値以上であるプレイヤを条件を満たすプレイヤと判定してもよい。また、対戦ゲームが複数のラウンドからなると場合に、判定部123は、各ラウンドが終了するごとに、直前に終了したラウンドで最も評価が高かったプレイヤを条件を満たすプレイヤと判定してもよい。
【0100】
上記の実施の形態では、第1楽曲をイントロ楽曲として、第1楽曲の後に、メインBGM楽曲である第2楽曲を出力するようにしたが、第1楽曲と第2楽曲とを同時に出力してもよい。例えば、第1楽曲及び第2楽曲の一方がピアノトラックで他方がドラムトラックである場合には、複数の第1楽曲及び複数の第2楽曲を作成して、それらを組み合わせることで多用な楽曲を用意することができる。また、第1楽曲は、効果音、ジングル、サウンドロゴ等と呼ばれるものであってもよい。
【0101】
また、上記の実施の形態では、各プレイヤに第1楽曲を関連付けて、トップのプレイヤが入れ替わった時に、トップのプレイヤに関連付けられた第1楽曲を出力し、その後に第2楽曲を出力するようにしたが、第1楽曲の代わりに、第2楽曲に対するエフェクトを各プレイヤに関連付けてもよい。このエフェクトは、例えば、第2楽曲の音色(ピアノ音、エレクトーン音、フルート音等)であってよい。
【0102】
また、上記の実施の形態では、各プレイヤに第1楽曲を関連付けたが、第1楽曲が各プレイヤに固定的に用いられなくてもよい。例えば、第1楽曲についても、第2楽曲と同様に、トップのプレイヤが入れ替わるごとに、所定の順序で、又は、ランダムに、切り替えるようにしてもよい。
【0103】
また、上記の実施の形態では、各プレイヤに1つの第1楽曲が割り当てられて関連付けられたが、1プレイヤに複数の第1楽曲が関連付けられて、当該プレイヤがトップになった場合に、当該プレイヤに関連付けられた複数の第1楽曲から、順に、又はランダムに第1楽曲を選択して出力してよい。
【0104】
上記の実施の形態のゲーム機100は、ゲームソフトを選択することで各種のゲームを実行可能なゲーム専用機で構成されてもよいし、ゲームプログラムを実行することでゲーム実行機能を有することになる汎用のコンピュータであってもよい。
【0105】
また、情報処理システムとしての各要素は、ゲーム機100として一体的に構成されていてもよく、一部が通信ネットワークを介した通信によって接続されていてもよい。例えば、複数のユーザが、通信ネットワークを介してオンラインで対戦ゲームに参加してもよい。この場合には、複数のゲーム機によって情報処理システムとしてのゲームシステムが構成される。この場合に、オンライン上の複数のユーザの各ゲーム機100の情報処理装置120が上記の処理を行うとともに、他のゲーム機100と通信ネットワークを介して同期をとるようにしてもよいし、いずれかのユーザのゲーム機100をホスト機として、当該ホスト機の情報処理装置120で上記の処理を行ってよい。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、BGMとして、対戦ゲームに関する所定の条件を満たすプレイヤに関連付けられる第1楽曲を出力させた後に、プレイヤに関わらず選択される第2楽曲を出力するとともに、所定の条件を満たすプレイヤが入れ替わるごとに、第2楽曲を変更するので、BGMに用いる楽曲として多くの楽曲を作成しなくても、多様なBGMを提供できるという効果を有し、複数のプレイヤが参加する対戦ゲームにおいて楽曲の出力に関する情報処理を行う情報処理プログラム等として有用である。
【符号の説明】
【0107】
100 ゲーム機
110 記憶装置
120 情報処理装置
121 対戦ゲーム実行部
122 評価部
123 判定部
124 楽曲出力部
130 入力装置
140 表示装置
150 音声出力装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8