(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-22
(45)【発行日】2025-07-30
(54)【発明の名称】サイドリンク間欠受信(DRX)受信機ユーザ機器(UE)のためのリソース選択の向上
(51)【国際特許分類】
H04W 72/40 20230101AFI20250723BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20250723BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20250723BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20250723BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W52/02 111
H04W72/25
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2024537489
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2022071145
(87)【国際公開番号】W WO2023130481
(87)【国際公開日】2023-07-13
【審査請求日】2024-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】イェ チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】フ ハイジン
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】ウ ジビン
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】LG Electronics,Discussion on resource allocation for power saving,3GPP TSG RAN WG1 #107-e R1-2111815,2021年11月06日
【文献】Zhejiang Lab,Discussion on resource allocation for power saving,3GPP TSG RAN WG1 #106-e R1-2106724,2021年08月06日
【文献】Robert Bosch GmbH,Discussion on sidelink enhancements for power saving,3GPP TSG RAN WG1 #107-e R1-2112394,2021年11月06日
【文献】ZTE, Sanechips,Discussion on resource allocation for power saving,3GPP TSG RAN WG1 #105-e R1-2105614,2021年05月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
処理回路と、を備えるUEであって、前記処理回路が、前記メモリに記憶された命令を実行するとき、前記UEに、
サイドリンク(SL)通信のための受信機UEのSL間欠受信(DRX)パラメータの指示を受信させ、
リソース選択手順を実行させて、候補リソースのセットであって、候補リソースの前記セットは、前記受信機UEの前記SL DRXパラメータの閾値を満たす候補リソースの少なくともサブセットを含む、候補リソースのセットを決定させ、
候補リソースの前記セットから1つ以上のリソースを使用させて、前記SL通信を有効にさ
せ、
チャネルビジー比(CBR)閾値を上回るSL CBR測定であって、SL CBR測定ウィンドウ内で測定されたSL受信信号強度指示(RSSI)に基づくSL CBR測定に応じてSL通信を中止させ、
SL RSSI測定スロットの数がSL RSSI測定スロット閾値を下回ることに応じて、前記SL通信を中止するかどうかを判定するために、事前設定されたSL CBR値を使用させる、よう構成されている、
UE。
【請求項2】
前記処理回路は、
リソース選択ウィンドウ(RSW)内の物理(PHY)層において候補リソースの前記少なくとも前記サブセットを選択して、前記SL DRXパラメータの前記指示に基づいて、前記閾値を満たす、よう更に構成されているUEであって、前記閾値は、前記受信機UEのSL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの一部分、前記SL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの数、又は前記SL DRXアクティブ時間と重複する候補スロットの数のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記処理回路は、
リソースプールに関連付けられた候補リソースの事前設定された比率又は事前設定された数に基づいて、前記閾値を決定する、又は、
前記受信機UEとの通信に基づいて、前記閾値であって、候補リソースの一部分、候補リソースの数、又は前記受信機UEのSL DRXアクティブ時間と重複する候補スロットの数を含む前記閾値を決定する、よう更に構成されており、
候補リソースの前記少なくとも前記サブセットは前記閾値以上である、請求項1又は2に記載のUE。
【請求項4】
前記処理回路は、
時限ウィンドウ内のサイドリンク候補リソースの総数(M)に基づいてRSWを決定し、
前記RSWの前の検知ウィンドウの間に前記SL通信のために使用されることになる候補リソースの検知を実行して、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を復号し、
前記RSWに基づいて、基準信号受信電力(RSRP)閾値に従って初期候補リソースセットを選択し、利用不可能な候補リソースを除外し、
前記閾値に基づいて、前記受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にある前記初期候補リソースセット内の候補リソースの前記少なくとも前記サブセットを定義する、よう更に構成されている、
請求項1に記載のUE。
【請求項5】
前記処理回路は、
候補スロットの閾値部分、又は候補スロットの閾値数が前記RSW及び前記SL DRXアクティブ時間と重複することを保証するように前記RSWのサイズを変更し、
候補スロットの前記閾値部分又は前記閾値数の後になるように、前記RSW中の候補スロットの残りの部分またはスロットの残りの数を設定する、よう更に構成されている、
請求項4に記載のUE。
【請求項6】
前記処理回路は、
1つ以上の条件であって、前記初期候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの前記総数の報告された部分未満であること、又は前記受信機UEの前記SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの前記少なくとも前記サブセットのサブセット候補リソースの数が、サイドリンク候補リソースの前記総数の前記報告された部分の数閾値又はパーセンテージ閾値未満であること、の少なくとも1つを含む、1つ以上の条件が満たされたことに応じて、
前記RSRP閾値を変更し、前記RSWに基づいて前記初期候補リソースセットを再選択し、前記利用不可能な候補リソースを除外し、前記SL DRXアクティブ時間内にある候補リソースの前記少なくとも前記サブセットを再定義することによって、前記リソース選択手順の反復を実行する、よう更に構成されている、
請求項4に記載のUE。
【請求項7】
前記処理回路は、
前記初期候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの前記総数のうちの報告された部分以上であり、前記受信機UEの前記SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの前記少なくとも前記サブセットのサブセット候補リソースの数が、サイドリンク候補リソースの前記総数のうちの前記報告された部分の前記数閾値又は前記パーセンテージ閾値以上であることに応じて、及び候補リソースの前記少なくとも前記サブセットがサイドリンク候補リソースの前記総数のうちの前記報告された部分未満でないことに応じて、
候補リソースの前記少なくとも前記サブセットがサイドリンク候補リソースの前記総数のうちの前記報告された部分未満でないことに応じて、サイドリンク候補リソースの前記総数のうちの前記報告された部分をランダムに選択すること、又は候補リソースの前記少なくとも前記サブセットのうちの各候補リソースを報告することによって、候補リソースの前記少なくとも前記サブセットを上位層に報告し、
候補リソースの前記少なくとも前記サブセットがサイドリンク候補リソースの前記総数の前記報告された部分未満であることに応じて、候補リソースの前記少なくとも前記サブセット中にない候補リソースの前記セット中の少なくとも1つの候補リソースをランダムに選択し、ランダムに選択された前記少なくとも1つの候補リソースと候補リソースの前記サブセットの各候補リソースとの両方を前記上位層に報告するか、又は前記少なくとも1つの候補リソースを前記上位層に報告する、よう更に構成されている、
請求項6に記載のUE。
【請求項8】
前記処理回路は、
前記受信機UEのSL DRXアクティブ時間に基づいて、前記リソース選択手順を、
検知ウィンドウの間に前記SL通信のために使用されることになる候補リソースの検知を実行する一方で、前記SL DRXアクティブ時間に関連付けられた初期RSRP閾値を取得することと、
前記受信機UEの前記SL DRXアクティブ時間内に選択されることになる初期候補リソースセットを制限する一方で、利用不可能な候補リソースを除外することと、により実行し、
前記初期候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの前記総数のうちの前記報告された部分の数閾値又はパーセンテージ閾値未満であることに応じて、変更されたRSRP閾値を用いて前記リソース選択手順の別の反復を実行して、前記SL DRXアクティブ時間内にある前記初期候補リソースセットを再定義するか、さもなければ、
前記受信機UEのSL DRX非アクティブ時間に基づいて、前記リソース選択手順を、
前記検知ウィンドウの間に前記SL通信のために使用されることになる候補リソースの検知を実行する一方で、前記SL DRX非アクティブ時間に関連付けられたRSRP閾値を取得することと、
別の候補リソースセットを前記SL DRX非アクティブ時間内にあるように制限することと、により実行し、
前記別の候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの総数の前記報告された部分の前記数閾値又はパーセンテージ閾値の残り未満であることに応じて、別の変更されたRSRP閾値を用いて前記リソース選択手順の別の反復を実行して、前記SL DRX非アクティブ時間内にある前記別の候補リソースセットを再定義するか、さもなければ、初期候補リソースセットと前記別の候補リソースセットを報告する、よう更に構成されている、
請求項1に記載のUE。
【請求項9】
前記処理回路は、
部分検知ウィンドウと、部分検知のための最小数の候補スロット又は前記最小数の候補スロットより小さい最小数がリソースプール設定によって有効化又は無効化されているかどうかの指示とに基づいて候補リソースを検知することを含む前記リソース選択手順を実行するよう更に構成されている、請求項1に記載のUE。
【請求項10】
候補スロットの数が候補スロットの閾値数を満たす前記受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にあることに応じて、前記より小さい最小数が、候補スロットの閾値数の最小値又は候補スロットの前記最小数として有効にされ、候補リソースの数が前記受信機UEの前記SL DRXアクティブ時間内にあることに応じて、前記より小さい最小数が、リソースプール内のサブチャネルの数にわたる候補リソースの閾値数の前記最小値又は候補スロットの前記最小数として有効にされる、請求項9に記載のUE。
【請求項11】
前記処理回路は、
前記受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にある部分検知オケージョンの数の閾値数を用いて、前記候補スロットの最小数(Ymin)を満たすように、部分検知オケージョン又は部分検知オケージョンの前記数を増加させるよう更に構成されている、請求項9に記載のUE。
【請求項12】
前記処理回路は、
部分検知を実行することによって、非周期的送信のための前記リソース選択手順からの候補リソースの前記セットのうちの1つ以上の選択された候補リソースの再評価又はプリエンプションチェックを実行するよう更に構成されており、候補リソースの前記セットは、前記1つ以上の選択された候補リソースから開始し、前記リソース選択手順において利用されるスロットインデックスに基づく候補スロットのうちの最後のスロットにおいて終了する、請求項1に記載のUE。
【請求項13】
前記処理回路は、
少なくともM個であって、最大31個のスロットであるM個の論理スロット又は別の事前設定された数のスロットに、前記1つ以上の選択された候補リソースのうちの第1の選択されたリソースの前の1つ以上の論理スロットを加えたものである検知ウィンドウに基づいて、前記部分検知として連続部分検知(CPS)を実行する、又は、
前記リソース選択手順のために利用される周期性に基づいて周期ベース部分検知(PBPS)を実行する、よう更に構成されており、
前記CPS及び前記PBPSは、候補リソースの前記セットのリソース選択の後に開始する、
請求項12に記載のUE。
【請求項14】
サイドリンク(SL)通信のためのリソース選択のための方法であって、
ユーザ機器(UE)によって、受信機UEのSL間欠受信(DRX)パラメータの指示を受信することと、
前記UEによって、リソース選択手順を実行して、候補リソースのセットであって、候補リソースの前記セットが、前記受信機UEの前記SL DRXパラメータの閾値を満たす候補リソースの少なくともサブセットを含む、候補リソースのセットを決定することと、
候補リソースの前記セットから1つ以上のリソースを使用して、前記SL通信を有効にすることと、
チャネルビジー比(CBR)閾値を上回るSL CBR測定であって、SL CBR測定ウィンドウ内で測定されたSL受信信号強度指示(RSSI)に基づくSL CBR測定に応じてSL通信を中止することと、
SL RSSI測定スロットの数がSL RSSI測定スロット閾値を下回ることに応じて、前記SL通信を中止するかどうかを判定するために、事前設定されたSL CBR値を使用することと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、受信機ユーザ機器(user equipment、UE)におけるサイドリンク間欠受信(discontinuous reception、DRX)のためのリソース選択を含むワイヤレス技術に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代無線通信システム、5G、又は新無線(new radio、NR)ネットワークにおけるモバイル通信は、至る所での接続性及び情報へのアクセス、並びにデータ共有能力を世界中で提供する。5Gネットワーク及びネットワークスライシングは、多目的且つ時には相矛盾する性能基準を満たし、高速大容量(Enhanced Mobile Broadband、eMBB)から大規模マシンタイプコミュニケーション(massive Machine-Type Communications、mMTC)、超高信頼性低待ち時間通信(Ultra-Reliable Low-Latency Communications、URLLC)、及び他の通信まで、非常に異質の応用領域に対するサービスの提供を狙う、統一されたサービスベースのフレームワークである。一般に、NRは、シームレス且つより速い無線接続性ソリューションを可能にするために、第3世代パートナーシッププロジェクト(third generation partnership project、3GPP)のロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)アドバンスト技術に基づき、追加の強化された無線アクセス技術(radio access technologies、RAT)を用いて進化する。モバイル通信の別のタイプには、車両が車両関連情報を通信又は交換する車両通信が含まれる。車両通信は、ビークルツーエブリシング(V2X)を含むことができ、これは、ビークルツービークル(V2V)、ビークルツーインフラストラクチャ(V2I)、及びビークルツーペデストリアン(V2P)を含み、ここでは、サイドリンク(sidelink、SL)通信など、基地局を伴わない直接通信が採用され得る。
【0003】
状況によっては、車両関連情報は、単一の車両又は他のエンティティを対象としている。緊急警報などの他の状況では、車両関連情報は、多数の車両及び/又は他のエンティティを対象としている。緊急警報は、衝突警報、制御喪失警報などを含むことができる。
【0004】
V2P通信及び関連するアプリケーションは、車両と歩行者デバイスとの間の安全性に対してますます増大する潜在的利益を提供し、これは、モバイル機器身に着けているサイクリスト、ベビーカー/ストローラに乗っている子供、歩行者、ジョギングする人、列車及びバスに乗車している人、ドライバ、乗客、又はその他の人のうちの1つ以上を含むことができる。V2P通信は、適切な安全コンポーネント及びアプリケーションを有する車両と、歩行者ユーザ機器(P-UE)とが、例えば、衝突を回避するために十分に互いに認識していることを保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本明細書に記載の様々な実施形態(態様)に関連して使用可能なピアデバイスとしてネットワーク構成要素を有するネットワークに通信可能に結合されたユーザ機器(単数又は複数)(user equipment、UE)の例を示す例示的なブロック図を示す。
【0006】
【
図2】本明細書に記載の様々な態様に従って使用できるデバイスの例示的な構成要素を示す。
【0007】
【
図3】様々な態様によるユーザ機器(UE)ワイヤレス通信デバイス又は他のネットワークデバイス/構成要素(例えば、eNB、gNB)の例示的な簡略化されたブロック図を示す。
【0008】
【
図4】様々な態様による例示的な検知及び選択ウィンドウタイムラインを示す。
【0009】
【
図5】様々な態様による別の例示的な検知及び選択ウィンドウタイムラインを示す。
【0010】
【
図6】様々な態様によるリソース選択の例示的なプロセスフローを示す。
【0011】
【
図7】様々な態様によるリソース選択の別の例示的なプロセスフローを示す。
【0012】
【
図8】様々な態様によるリソース選択の別の例示的なプロセスフローを示す。
【0013】
【
図9】様々な態様によるSL通信における例示的なシステムを示す。
【0014】
【
図10】様々な態様による非周期的送信のための部分検知の動作の例示的なタイムラインを示す。
【0015】
【
図11】様々な態様によるサイドリンク通信における輻輳制御のためのプロセスフローの別の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。異なる図における同様の図示数字は、同一又は同様の特徴、要素、動作などを識別し得る。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実装形態が利用され得、構造的又は論理的変更が行われ得るので、本開示は以下の説明に限定されない。
【0017】
サイドリンク(SL)通信において動作し、リソースを選択して、SL通信を有効にするユーザ機器(UE)デバイスを含む様々な態様について説明する。UEデバイスは、歩行者UE(P-UE)デバイス、ビークルツーエブリシング(V2X)デバイス、又はビークルツービークル(V2V)、ビークルツーインフラストラクチャ(V2I)、ビークルツーペデストリアン(V2P)デバイス通信、又は他のUE間直接通信を含み得る他のUEであり得、これらは、サイドリンク(SL)通信を含み得、各送信機及び受信機は、ユーザ機器(UE)デバイスを含み得る。UEはまた、本明細書において参照する場合、例えば、路側ユニット(RSU)、ドローン、他の車両デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、又は他のユーザ機器デバイスを更に含むことができる。
【0018】
UE端末(例えば、ユニキャスト送信における送信機UE及び受信機UE)間の直接通信であり得るSL通信を利用するとき、電力節約並びにレイテンシは重要な考慮事項である。具体的には、安全関連トラフィックは低レイテンシを必要とするので、基地局を通過するアップリンク及びダウンリンク通信は、特定の状況(例えば、緊急メッセージング又は他の緊急事態)においてレイテンシ要件を必ずしも満たさないことがある。従って、サイドリンク通信は、自律車両、歩行者UEなどのUE間の直接通信のために設定され得る。
【0019】
P-UE又は他のUEデバイスは、SL通信に従事するとき、車両デバイス(例えば、V2Xデバイス又はV-UE)と比較して異なる電力節約制約を有し得る。従って、任意のUEに適用され得るが、車両UE(V-UE)と比較して、P-UEなどの電力が制限されたUEによく適し得る、電力節約動作を可能にするための様々な向上策が本明細書で説明される。電力を節約することによってSL通信を向上させるための2つの主な電力節約動作は、サイドリンク間欠受信(SL DRX)及び部分/低減検知を含むことができる。本明細書で説明する様々な態様は、SL DRXを用いたリソース選択及び部分検知に関連する最近の3GPP規格合意に従って、SL通信におけるこれらの電力節約向上策を構成する。
【0020】
UEがSL DRXモードで動作するとき、これは、アクティブ時間と非アクティブ時間との間を循環し、アクティブ時間の間に通信し得る一方で、非アクティブ時間の間に通信することを控え得る。一例では、候補リソースの少なくともサブセットが受信機UEの示されたアクティブ時間内に位置することを保証するためのメカニズムが定義される。これは、リソースが、サイドリンクチャネルを監視していない可能性がある受信機UEの非アクティブ時間内ではなく、受信機UEのアクティブ時間内にあることを保証する送信側UEによって、候補リソースの中からリソースが選択されることを可能にすることができる。いくつかの事例では、これは、受信側UEのアクティブ時間内に位置する選択されたリソースの数を増加又は最大化し、送信側UEからの送信の受信側UEの受信を改善する。
【0021】
サイドリンク通信の2つの異なるタイプのカテゴリが、設定されたリソース割り当て方法に基づいて、モード1通信及びモード2通信として知られている。モード1通信は、基地局(例えば、gNB又はeNB)が端末(互いに異なるUE)間の直接通信のために使用可能なリソースを割り当てる方法を含み、サイドリンク通信を実行する全ての端末がカバレッジ内にある状況の場合に使用することができる。モード2通信は、各UE又は端末が直接通信のために使用可能なリソースを選択する方法であり、端末がカバレッジ外にある状況の場合でも使用することができる。基地局がモード2通信のためのリソース割り当てに介入しないため、UEは、使用可能なリソース自体を識別する。検知は、サイドリンク送信を実行する前の特定の期間の検知ウィンドウの間に物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を復号するために、サイドリンクのために使用され得るリソースを識別するために使用される。しかしながら、検知は、送信していないときでさえ、PSCCHが連続的に復号される必要がある場合、大量の電力を消費する可能性がある。
【0022】
モード2サイドリンク通信の信号環境において動作するUEの電力消費を低減するために、部分検知又は低減検知を使用することができる。車両ユーザ機器(V-UE)の場合、電力が車両によって提供されるので、電力消費は主要な関心事ではないが、歩行者ユーザ機器(P-UE)又は同様のUEデバイスの場合、各P-UEのバッテリ寿命がより重要であるので、電力消費の低減は大きな利益を提供する。検知に関するこれらの電力消費の課題に対処するために、UE間のサイドリンク通信のために部分検知が利用され得る。部分検知又は低減検知は、本明細書では、データ期間全体の一部のみについてPSCCHを復号することによって利用可能なリソースをチェックする方法と呼ばれる。部分検知を用いた場合、復号時間が短縮される分だけ消費電力を削減することができる。
【0023】
加えて、SL DRXを設定することによって電力消耗を低減することもできる。SL DRXは、UEが、通常の接続動作においてDRXアクティブ時間の間にサイドリンクデータ受信のためにサイドリンクチャネルを監視することを指すことができ、アイドルモードのようにDRX非アクティブ時間の間にサイドリンクチャネルを監視したりサイドリンクデータを受信したりする必要はない。
【0024】
送信側UE及び受信側/受信機UEがサイドリンクユニキャスト通信に参加する場合、潜在的な問題が生じ得る。受信機UEのDRXアクティブ時間は、送信側UEがモード2 SL通信のためのリソースを効果的に選択することを保証するために、(例えば、上位層を介して)送信機UEに示され得る。本明細書の様々な態様は、候補リソースのセットのうちの候補リソースの少なくともサブセットが受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にあるように候補リソースの選択及び報告を設定することによって、モード2 SL通信のための電力節約を向上させる利点を提供する働きをする。送信側UEが受信機UEのSL DRXパラメータを考慮するための様々な態様は、候補リソースの少なくともサブセットが受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にあることを保証することと、SL DRXアクティブ時間と重複するようにリソース選択ウィンドウを変更することと、候補リソースのサブセットの候補リソースの数が、選択されたリソースがSL DRXアクティブ時間内にあるための閾値よりも小さいときに効果的に処理することとを含む。
【0025】
他の態様では、SL通信における更なる電力節約動作のための候補リソースの部分検知を可能にするために、UEが非周期的トラフィックを有するときにも、非周期的送信についての再評価/プリエンプションチェックが設定され得る。UEは、SL通信における周期的な送信のために、選択されたリソースの再評価及びプリエンプションチェックを実行し、次いで、3GPP合意に従って、再評価及びプリエンプションチェックのために、電力節約低減検知を行う。この再評価は、UEが以前に選択した候補リソースのチェックを、これらのリソースが依然として利用可能であり使用に適しているかどうかに関して実行することを指し、プリエンプションは、選択されたリソース(単数又は複数)の送信前であることを指す。UEは、候補リソースのセットを残りの候補スロットに初期化することによって部分検知の電力節約を可能にするための様々な態様で構成され得、ここで、スロットインデックスは、初期リソース(再)選択手順から使用される。
【0026】
更に他の態様では、UEは、特定の条件に応じて、SL DRX非アクティブ時間の間にサイドリンクチャネルビジー比(SL CBR)を測定するように、又は測定しないよう構成され得る。SL CBRはまた、測定されたSL CBRが、例えば、チャネルが異常にビジーであることを示す事前設定された閾値を満たすときにSL通信を停止することによって、SL DRXを用いたSL通信に関与する更なる利点として、UEのための電力を低減するために使用され得る。
【0027】
図1は、本明細書に記載の1つ以上の実装形態による例示的なネットワーク100である。例示的なネットワーク100は、UE110-1、110-2など(まとめて「UE110」と呼ばれ、個々に「UE110」と呼ばれる)、無線アクセスネットワーク(RAN)120、コアネットワーク(CN)130、アプリケーションサーバ140、外部ネットワーク150、及び衛星160-1、160-2など(まとめて「衛星160」と呼ばれ、個々に「衛星160」と呼ばれる)を含んでもよい。図示のように、ネットワーク100は、UE110及びRAN 120と通信している(例えば、全地球的航法衛星システム(GNSS)の)1つ以上の衛星160を備える非地上系ネットワーク(NTN)を含んでもよい。
【0028】
例示的なネットワーク100のシステム及びデバイスは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)の第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)(例えば、ロングタームエボリューション(LTE))、第5世代(5G)(例えば、新無線(NR))通信規格など、1つ以上の通信規格に従って動作することができる。追加的又は代替的に、例示的なネットワーク100のシステム及びデバイスのうちの1つ以上は、3GPP規格の将来のバージョン又は世代(例えば、第6世代(6G)規格、第7世代(7G)規格など)、米国電気電子学会(IEEE)規格(例えば、ワイヤレスメトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)など)などを含む、本明細書で説明する他の通信規格及びプロトコルに従って動作することができる。
【0029】
UE110の例としては、スマートフォン(例えば、1つ以上のワイヤレス通信ネットワークに接続可能なハンドヘルド型タッチスクリーンモバイルコンピューティングデバイス)が挙げられ得る。追加的又は代替的に、UE110は、携帯情報端末(PDA)、ページャ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワイヤレスハンドセットなど、ワイヤレス通信が可能な他のタイプのモバイル又は非モバイルコンピューティングデバイスを含むことができるいくつかの実装形態では、UE110は、短寿命UE接続を利用する低電力IoTアプリケーションのために設計されたネットワークアクセス層を備えることができるモノのインターネット(IoT)デバイス(又はIoT UE)を含んでもよい。加えて、又はその代わりに、IoT UEは、マシンツーマシン(Machine-to-Machine、M2M)通信、又は(例えば、公衆陸上移動ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)を介してMTCサーバ又は他のデバイスとデータを交換するための)マシンタイプ通信(Machine-Type Communication、MTC)、近接ベースサービス(Proximity-based Service、ProSe)又はデバイスツーデバイス(Device-to-Device、D2D)通信、センサネットワーク、IoTネットワークなどの1つ以上のタイプの技術を利用することができる。シナリオに応じて、データのM2M又はMTC交換は、機械によって開始される交換とすることができ、IoTネットワークは、(インターネットインフラストラクチャ内の一意に識別可能な埋め込みコンピューティングデバイスを含むことができる)IoT UEを短寿命接続で相互接続することを含み得る。いくつかのシナリオでは、IoT UEは、IoTネットワークの接続を容易にするために、バックグラウンドアプリケーション(例えば、キープアライブメッセージ、ステータス更新など)を実行してもよい。
【0030】
UE110は、RAN 120と通信し、それとの接続を確立し得(例えば、通信可能に結合される)、それは、1つ以上のワイヤレスチャネル114-1及び114-2を含むことができ、その各々は、物理通信インタフェース/層を備え得る。いくつかの実装形態では、UEは、マルチ無線アクセス技術(multi-Radio Access Technology、multi-RAT)又はマルチ無線二重接続性(Multi-Radio Dual Connectivity、MR-DC)として二重接続性(Dual Connectivity、DC)を用いて構成され得、複数の受信及び送信(Receive and Transmit、Rx/Tx)対応UEは、非理想的バックホールを介して接続され得る異なるネットワークノード(例えば、122-1及び122-2)によって提供されるリソースを使用することができる(例えば、一方のネットワークノードがNRアクセスを提供し、もう一方のネットワークノードがLTEのE-UTRA又は5GのNRアクセスのいずれかを提供する)。そのようなシナリオでは、一方のネットワークノードはマスターノード(Master Node、MN)として機能することができ、もう一方のネットワークノードはセカンダリノード(Secondary Node、SN)として機能することができる。MN及びSNは、ネットワークインタフェースを介して接続することができ、少なくともMNは、CN130に接続されることができる。更に、MN又はSNのうちの少なくとも1つは、共有スペクトルチャネルアクセスを用いて動作することができ、UE110のために指定された機能は、統合アクセス及びバックホールモバイル終端(IAB-MT)のために使用することができる。UE110と同様に、IAB-MTは、1つのネットワークノードを使用して、又は強化された二重接続(EN-DC)アーキテクチャ、新無線二重接続(NR-DC)アーキテクチャ、又はSLインタフェース112としてサイドリンク通信チャネルなどの他の直接接続を有する2つの異なるノードを使用して、のいずれかでネットワークにアクセスする場合がある。いくつかの実装形態では、(本明細書に記載の)基地局は、ネットワークノード122の一例であってよい。
【0031】
図示のように、UE110は、更に、又は代替として、UE110がアクセスポイント(AP)116と通信可能に結合することを可能にするエアインタフェースを含み得る接続インタフェース118を介して、AP116に接続し得る。AP116は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、WLANノード、WLAN終端点などを備え得る。接続1207は、任意のIEEE 702.11プロトコルと一致する接続などのローカルワイヤレス接続を備えてもよく、AP116は、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi(登録商標))ルータ又は他のAPを備え得る。
図1には明示的に示されていないが、AP116は、RAN120又はCN130に接続することなく、別のネットワーク(例えば、インターネット)に接続され得る。いくつかのシナリオでは、UE110、RAN120、及びAP116は、LTE-WLANアグリゲーション(LTE-WLAN aggregation、LWA)技術又はIPsecトンネルを有するLTE-WLAN無線レベル統合(LTE-WLAN radio level integration、LWIP)動作を利用するように構成し得る。LWAは、LTE及びWLANの無線リソースを利用するために、RAN120によって設定されているRRC_CONNECTEDにおけるUE110を伴い得る。LWIPは、UE110が接続インタフェース118を介して送信されたパケット(例えば、インターネットプロトコル(IP)パケット)を認証及び暗号化するために、IPsecプロトコルトンネリングを介してWLAN無線リソース(例えば、接続インタフェース118)を使用することを伴い得る。IPsecトンネリングは、元のIPパケットの全体をカプセル化し、新しいパケットヘッダを追加し、それによってIPパケットのオリジナルヘッダを保護することを含み得る。
【0032】
RAN 120は、チャネル114-1及び114-2がUE110とRAN 120との間で確立されることを可能にする1つ以上のRANノード122-1及び122-2(まとめてRANノード122と呼ばれ、個々にRANノード122と呼ばれる)を含むことができる。RANノード122は、本明細書に記載の通信技術(例えば、2G、3G、4G、5G、WiFiなど)のうちの1つ以上に基づいて、ユーザとネットワークとの間のデータ及び/又は音声接続性のための無線ベースバンド機能を提供するよう構成されているネットワークアクセスポイントを含み得る。従って、例として、RANノードは、E-UTRANノードB(例えば、拡張ノードB、eノードB、eNB、4G基地局など)、次世代基地局(例えば、5G基地局、NR基地局、次世代eNB(gNB)など)であり得る。RANノード122は、路側ユニット(RSU)、送受信ポイント(TRxP又はTRP)、及び1つ以上の他のタイプの地上局(例えば、地上アクセスポイント)を含み得る。いくつかのシナリオでは、RANノード122は、マクロセル基地局、及び/又は、マクロセルと比較してより小さいカバレッジエリア、より小さいユーザ容量、又はより広いバンド幅を有するフェムトセル、ピコセルなどを提供するための低電力(LP)基地局などの専用物理デバイスであり得る。以下で説明するように、いくつかの実装形態では、衛星160は、UE110に対して基地局(例えば、RANノード122)として動作し得る。従って、本明細書における基地局、RANノード122などへの言及は、基地局、RANノード122などが地上ネットワークノードである実装形態、及び基地局、RANノード122などが非地上ネットワークノード(例えば、衛星160)である実装形態も含み得る。
【0033】
RANノード122のいくつか又は全ては、仮想ネットワークの一部としてサーバコンピュータにおいて実行される1つ以上のソフトウェアエンティティとして実装することができ、このソフトウェアエンティティは、集中型RAN(CRAN)又は仮想ベースバンドユニットプール(vBBUP)と呼ばれることがある。これらの実装形態では、CRAN又はvBBUPは、無線リソース制御(RRC)及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層がCRAN/vBBUPによって動作され、他の層2(L2)プロトコルエンティティが個々のRANノード122によって動作され得るPDCP分割などのRAN機能分割、RRC、PDCP、無線リンク制御(RLC)、及びメディアアクセス制御(MAC)層がCRAN/vBBUPによって動作され、物理(PHY)層が個々のRANノード122によって動作され得るMAC/PHY層分割、又はRRC、PDCP、RLC、MAC層、及びPHY層の上位部分がCRAN/vBBUPによって動作され、PHY層の下位部分が個々のRANノード122によって動作され得る、「下位PHY」分割、を実行し得る。この仮想化されたフレームワークは、RANノード122のプロセッサコアを解放し、他の仮想化されたアプリケーションを実行することを可能にし得る。
【0034】
いくつかの実装形態では、個々のRANノード122は、個々のF1インタフェースを介してgNB制御ユニット(CU)に接続された個々のgNB分散型ユニット(DU)を表することができる。そのような実装形態では、gNB-DUは、1つ以上のリモート無線ヘッド又は無線周波数(RF)フロントエンドモジュール(RF front end modules、RFEM)を含むことができ、gNB-CUは、RAN120に配置されたサーバ(図示せず)によって、又はCRAN/vBBUPと同様の方法でサーバプール(例えば、リソースを共有するように構成されているサーバのグループ)によって動作し得る。追加的又は代替的に、RANノード122のうちの1つ以上は、次世代eNB(すなわち、gNB)であってもよく、次世代eNBは、UE110に対して進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA)ユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供することができ、NGインタフェースを介して5Gコアネットワーク(5GC)130に接続され得る。
【0035】
RANノード122のいずれかは、エアインタフェースプロトコルを終了することができ、UE110の第1の接点とすることができる。いくつかの実装形態では、RANノード122のいずれも、RAN120のための様々な論理機能を果たしてもよく、その機能は、限定されないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンク動的無線リソース管理、並びにデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理などの無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含み得る。UE110は、(例えば、ダウンリンク通信のための)OFDMA通信技術又は(例えば、アップリンク及びProSe又はサイドリンク(SL)通信のための)シングルキャリア周波数分割多元接続(single carrier frequency-division multiple access、SC-FDMA)通信技術などだがこれらに限定されない、様々な通信技術に従ったマルチキャリア通信チャネルを介して、直交周波数分割多重(orthogonal frequency-division multiplexing、OFDM)通信信号を用いて、互いに又はRANノード122のいずれかと通信するように構成することができるが、このような実施形態の範囲は、必ずしもこれに限定されるものではない。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを含み得る。
【0036】
いくつかの実装形態では、ダウンリンクリソースグリッドは、RANノード122のうちのいずれかからUE110へのダウンリンク送信のために使用してもよく、アップリンク送信は、同様の技術を利用してもよい。グリッドは、各スロット内のダウンリンクの物理リソースを表す時間周波数グリッド(例えば、リソースグリッド又は時間周波数リソースグリッド)とすることができる。このような時間周波数平面表現は、OFDMシステムの一般的な方法であり、それにより無線リソースの割り当てが直感的なものとなる。リソースグリッドの各列及び各行は、それぞれ、1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアに対応する。時間領域内のリソースグリッドの持続時間は、無線フレーム内の1つのスロットに対応する。リソースグリッドの最小時間周波数単位は、リソース要素と表記する。各リソースグリッドは、リソースブロックを含み、それは、リソース要素への特定の物理チャネルのマッピングを表す。各リソースブロックは、リソース要素(Resource Element、RE)の集合を含み得、周波数領域において、これは、現在割り振られ得るリソースの最小量を表すことができる。このようなリソースブロックを用いて伝達されるいくつかの異なる物理ダウンリンクチャネルが存在する。
【0037】
更に、RANノード122は、認可媒体(「認可スペクトル」及び/又は「認可帯域」とも呼ばれる)、無認可共有媒体(「無認可スペクトル」及び/又は「無認可帯域」とも呼ばれる)、及び/又はそれらの組合せを介して、UE110と、又は互いにワイヤレス通信するように構成され得る。ライセンススペクトルは、約400MHz~約3.8GHzの周波数範囲で動作するチャネルを含んでもよく、アンライセンススペクトルは、5GHzバンド又はこれより高いバンドを含み得る。ライセンススペクトルは、いくつかのタイプのワイヤレスアクティビティ(例えば、ワイヤレス遠距離通信ネットワークアクティビティ)のために選択、予約、規制などされたチャネル又は周波数バンドに対応することができ、アンライセンススペクトルは、特定のタイプのワイヤレスアクティビティのために制限されない1つ以上の周波数バンドに対応することができる。特定の周波数バンドがライセンス媒体に対応するかそれともアンライセンス媒体に対応するかは、パブリックセクタ組織(例えば、政府機関、規制機関など)によって決定される周波数割り当て、又はワイヤレス通信規格及びプロトコルの開発に関与するプライベートセクタ組織によって決定される周波数割り当てなど、1つ以上の要因に依存し得る。
【0038】
無認可スペクトルで動作するために、UE110及びRANノード122は、認可支援アクセス(licensed assisted access、LAA)、eLAA、又はfeLAA機構を使用して動作することができる。これらの実装形態では、UE110及びRANノード122は、無認可スペクトルにおいて送信する前に、1つ以上の既知の媒体検知動作又はキャリア検知動作を実行して、無認可スペクトル内の1つ以上のチャネルが利用不可能であるか、又は別の方法で占有されているかを判定してもよい。媒体/キャリア検知動作は、リッスンビフォアトーク(LBT)プロトコルに従って実行されてもよい。
【0039】
LAAメカニズムは、LTEアドバンストシステムのキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)技術に基づいて構築され得る。CAでは、それぞれの集約されたキャリアは、コンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)と呼ばれる。場合によっては、個々のCCは、他のCCとは異なるバンド幅を有することができる。時分割二重(Time Division Duplex、TDD)システムでは、CCの数及び各CCのバンド幅は、DL及びULに対して同じであってもよい。CAはまた、個々のCCを提供する個々のサービングセルを含む。例えば、異なる周波数バンドにおけるCCは、異なる経路損失を経験することになっているので、サービングセルのカバレッジは異なり得る。プライマリサービスセル又はPCellは、UL及びDLの両方にプライマリコンポーネントキャリア(PCC)を提供することができ、RRC及び非アクセス層(NAS)関連のアクティビティを処理することができる。他のサービングセルはSCellと呼ばれ、各SCellは、ULとDLの両方に個別のセカンダリコンポーネントキャリア(Secondary Component Carrier、SCC)を提供することができる。SCCは、必要に応じて追加及び除去され得る一方で、PCCを変更するには、UE110が、ハンドオーバを受けることが必要であり得る。LAA、eLAA、及びfeLAAでは、SCellのいくつか又は全ては、アンライセンスバンド(「LAA SCell」と呼ばれる)で動作することができ、LAA SCellは、ライセンスバンドで動作するPCellによって補助される。UEが2つ以上のLAA SCellで構成される場合、UEは、同じサブフレーム内の異なるPUSCH開始ポジションを示す、構成されたLAA SCell上でULグラントを受信することができる。
【0040】
PDSCHは、ユーザデータ及び上位層シグナリングをUE110に搬送し得る。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、とりわけ、PDSCHチャネルに関するトランスポートフォーマット及びリソース割り当てに関する情報を搬送することができる。PDCCHは、アップリンク共有チャネルに関するトランスポートフォーマット、リソース割り当て、及びハイブリッド自動再送要求(HARQ)情報について、UE110に通知し得る。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(例えば、制御及び共有チャネルリソースブロックをセル内のUE110-2に割り当てる)は、UE110のいずれかからフィードバックされるチャネル品質情報に基づいて、RANノード122のいずれかで実行されてもよい。ダウンリンクリソース割り当て情報は、UE110の各々に対して使用される(例えば、割り当てられる)PDCCHで送信され得る。
【0041】
PDCCHは、制御チャネル要素(Control Channel Element、CCE)を使用して制御情報を搬送し、CCEの数(例えば、6つなど)は、リソース要素グループ(Resource Element Group、REG)で設定することができ、REGは、OFDMシンボル内の物理リソースブロック(PRB)として定義される。リソース要素にマッピングされる前に、PDCCH複素数値シンボルはまず、例えば、クワドラプレットに編成されてもよく、その後、レートマッチングのためのサブブロックインターリーバを用いて入れ替えられてもよい。各PDCCHを、これらのCCEのうちの1つ以上を用いて送信してもよく、各CCEは、REGとして知られる4つの物理リソース要素の9つのセットに対応することができる。4つの直交位相シフトキーイング(Quadrature Phase Shift Keying、QPSK)シンボルが各REGにマッピングされ得る。PDCCHは、DCIのサイズ及びチャネル状態に応じて、1つ以上のCCEを用いて送信することができる。異なる数のCCE(例えば、アグリゲーションレベル、L=1、2、4、8又は16)を有するLTEに定義される4つ以上の異なるPDCCHフォーマットが存在し得る。
【0042】
いくつかの実装形態は、上記の概念の拡張である、制御チャネル情報のためのリソース割り当ての概念を使用し得る。例えば、いくつかの実装形態は、制御情報送信にPDSCHリソースを使用する拡張(Extended、E)PDCCHを利用することができる。EPDCCHを、1つ以上のECCEを用いて送信してもよい。上記と同様に、各ECCEは、EREGとして知られる4つの物理リソース要素の9つのセットに対応し得る。ECCEは、一部の状況では、他の数のEREGを有してもよい。
【0043】
RANノード122は、インタフェース123を介して互いに通信するよう構成され得る。システムがLTEシステムである実装形態では、インタフェース123はX2インタフェースであってもよい。X2インタフェースは、進化型パケットコア(evolved packet core、EPC)若しくはCN130に接続する2つ以上のRANノード122(例えば、2つ以上のeNB/gNB又はそれらの組合せ)間、及び/又はEPCに接続する2つのeNB間に定義されてもよい。いくつかの実装形態では、X2インタフェースは、X2ユーザプレーンインタフェース(X2 User、X2-U)及びX2制御プレーンインタフェース(X2 Control、X2-C)を含み得る。X2-Uは、X2インタフェースを介して転送されるユーザデータパケットのためのフロー制御メカニズムを提供し得、eNB又はgNB間のユーザデータの配信に関する情報を通信するために使用され得る。例えば、X2-Uは、マスタeNB(Master eNB、MeNB)からセカンダリeNB(Secondary eNB、SeNB)へ転送されるユーザデータの特定シーケンス番号情報と、ユーザデータに対するSeNBからUE110へのPDCPパケットデータユニット(PDU)のシーケンス配信の成功に関する情報、UE110に提供されなかったPDCP PDUの情報、UEにユーザデータを送信するためのSeNBにおける現在の最小所望バッファサイズに関する情報、などを提供することができる。X2-Cは、LTE内アクセスモビリティ機能性(例えば、ソースeNBから転送先eNBへのコンテキスト転送、ユーザプレーントランスポート制御などを含む)と、負荷管理機能性、及びセル間干渉協調機能性を提供することができる。
【0044】
図示のように、RAN120は、CN130に接続(例えば、通信可能に結合)してもよい。CN130は、RAN120を介してCN130に接続されている顧客/加入者(例えば、UE110のユーザ)に様々なデータ及び電気通信サービスを提供するように構成されている複数のネットワークエレメント132を備えることができる。いくつかの実装形態では、CN130は、進化型パケットコア(EPC)、5G CN、及び/又は1つ以上の追加若しくは代替タイプのCNを含むことができる。CN130の構成要素は、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的機械可読記憶媒体)から命令を読み取って実行するための構成要素を含む、単一の物理ノード又は別個の物理ノードに実行されてもよい。いくつかの実装形態では、ネットワーク機能仮想化(Network Function Virtualization、NFV)は、(以下に更に詳細に説明される)1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されている実行可能命令を介して上述のネットワークノードの役割又は機能のいずれか又は全てを仮想化するために利用され得る。CN130の論理インスタンス化は、ネットワークスライスと称されることがあり、CN130の一部の論理インスタンス化は、ネットワークサブスライスと称されることがある。ネットワーク機能仮想化(NFV)アーキテクチャ及びインフラストラクチャを使用して、専用ハードウェアによって代わりに実行される1つ以上のネットワーク機能を、業界標準のサーバハードウェア、記憶用ハードウェア、又はスイッチの組合せを含む物理リソース上で仮想化し得る。言い換えれば、NFVシステムを使用して、1つ以上のEPC構成要素/機能の仮想的又は再構成可能な実装形態を実行することができる。
【0045】
図示のように、CN130、アプリケーションサーバ140、及び外部ネットワーク150は、IPネットワークインタフェースを含むことができるインタフェース134、136、及び138を介して互いに接続することができる。アプリケーションサーバ140は、CM130でIPベアラリソースを使用するアプリケーション(例えば、ユニバーサル移動体通信システムパケットサービス(UMTS PS)ドメイン、LTE PSデータサービスなど)を提供する1つ以上のサーバデバイス又はネットワーク要素(例:仮想ネットワーク機能(VNF))を含み得る。アプリケーションサーバ140は同様に、又は代替的にCN130を介してUE110のために1つ以上の通信サービス(例えば、ボイスオーバIP(VoIPセッション、プッシュツートーク(PTT)セッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービスなど)をサポートするように構成され得る。同様に、外部ネットワーク150は、インターネットを含む様々なネットワークのうちの1つ以上を含んでもよく、それによって、モバイル通信ネットワーク及びネットワークのUE110に、様々な追加のサービス、情報、相互接続性、及び他のネットワーク機能へのアクセスを提供してもよい。
【0046】
図示のように、例示的なネットワーク100は、1つ以上の衛星160-1及び160-2(まとめて「衛星160」)を備え得るNTNを含み得る。衛星160は、サービスリンク若しくはワイヤレスインタフェース162を介してUE110と、及び/又はフィーダリンク若しくはワイヤレスインタフェース164(164-1及び164として個々に示される)を介してRAN 120と通信していることができる。いくつかの実装形態では、衛星160は、UE110と地上系ネットワーク(例えば、RAN 120)との間の通信に関してパッシブ又はトランスペアレントなネットワーク中継ノードとして動作してもよい。いくつかの実装形態では、衛星160は、UE110とRAN 120との間の通信に関して、衛星160がUE110に対する基地局として(例えば、RAN 120のgNBとして)動作することができるように、アクティブ又は再生ネットワークノードとして動作してもよい。いくつかの実装形態では、衛星160は、直接ワイヤレスインタフェース(例えば、166)又は間接ワイヤレスインタフェースを介して(例えば、インタフェース164-1及び164-2を使用してRAN120を介して)互いに通信し得る。
【0047】
追加的又は代替的に、衛星160は、GEO衛星、LEO衛星、又は別のタイプの衛星を含み得る。衛星160は、同様に、又は代替として、全地球航法衛星システム(GNSS)、全地球測位システム(GPS)、全地球的航法衛星システム(GLONASS)、北斗航法衛星システム(BDS)など、1つ以上の衛星システム又はアーキテクチャに関係することができるいくつかの実装形態では、衛星160は、UE110に対して基地局(例えば、RANノード122)として動作してもよい。従って、本明細書における基地局、RANノード122などへの言及は、基地局、RANノード122などが地上ネットワークノードである実装形態と、基地局、RANノード122などが非地上ネットワークノード(例えば、衛星160)である実装形態とを含み得る。
【0048】
図2は、いくつかの態様による、デバイス200の例示的な構成要素を示す。いくつかの態様では、デバイス200は、少なくとも図に示すように、一体に結合されたアプリケーション回路202と、ベースバンド回路204と、無線周波数(RF)回路206と、フロントエンドモジュール(front-end module、FEM)回路208と、1つ以上のアンテナ210と、電力管理回路(power management circuitry、PMC)212と、を含み得る。図示のデバイス200の構成要素は、UE又はRANノードに含まれ得る。いくつかの態様では、デバイス200は、より少ないエレメントを含んでもよい(例えば、RANノードは、アプリケーション回路202を利用できず、代わりに、5GC120又は進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)などのCNから受信したIPデータを処理するプロセッサ/コントローラを含んでもよい)。いくつかの実施形態では、デバイス200は、例えば、メモリ/記憶装置、ディスプレイ、カメラ、センサ(単一の温度センサ、デバイス200内の異なる場所にある複数の温度センサなどの、1つ以上の温度センサを含む)、又は入力/出力(I/O)インタフェースなどの追加の要素を含んでもよい。他の態様では、以下に説明する構成要素は、2つ以上のデバイスに含まれてもよい(例えば、上記の回路は、クラウド-RAN(C-RAN)実装形態に対する2つ以上のデバイスに別個に含まれてもよい)。
【0049】
アプリケーション回路202は、1つ以上のアプリケーションプロセッサを含んでもよい。例えば、アプリケーション回路202は、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサなどの回路を含み得るが、これらに限定されない。プロセッサ(単数又は複数)は、汎用プロセッサと専用プロセッサ(例えば、グラフィックプロセッサ、アプリケーションプロセッサなど)の任意の組合せを含み得る。プロセッサは、メモリ/記憶装置に結合されてもよく、又はメモリ/記憶装置を含んでもよく、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムをデバイス200上で実行することを可能にするために、メモリ/記憶装置に記憶されている命令を実行するように構成することができる。いくつかの態様では、アプリケーション回路202のプロセッサは、EPCから受信したIPデータパケットを処理することができる。
【0050】
ベースバンド回路204は、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサなどの回路を含み得るが、これらに限定されない。ベースバンド回路204は、RF回路206の受信信号経路から受信したベースバンド信号を処理し、RF回路206の送信信号経路に対してベースバンド信号を生成する、1つ以上のベースバンドプロセッサ又は制御ロジックを含むことができる。ベースバンド回路204は、ベースバンド信号を生成及び処理、並びにRF回路206の動作の制御のために、アプリケーション回路202とインタフェース接続することができる。例えば、いくつかの態様では、ベースバンド回路204は、第3世代(3G)ベースバンドプロセッサ204A、第4世代(4G)ベースバンドプロセッサ204B、第5世代(5G)ベースバンドプロセッサ204C、又は他の既存世代、開発中若しくは将来開発される世代(例えば、第2世代(Second Generation、2G)、第6世代(Sixth Generation、6G)など)の他のベースバンドプロセッサ(単数又は複数)204Dを含み得る。ベースバンド回路204(例えば、ベースバンドプロセッサ204A~204Dのうちの1つ以上)は、RF回路206を経由した1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線制御機能を取り扱うことができる。別の態様では、ベースバンドプロセッサ204A~Dの機能の一部又は全部は、メモリ204Gに記憶されたモジュールに含まれ、中央処理装置204Eを介して実行されてもよい。メモリ204Gは、1つ以上のプロセッサ(例えば、ベースバンド回路204)に、本明細書における態様、プロセス、又は動作を実行させるための実行可能構成要素又は命令を含むことができる。無線制御機能は、信号変調/復調、符号化/復号、無線周波数シフトなどを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、ベースバンド回路204の変調/復調回路は、高速フーリエ変換(Fast-Fourier Transform、FFT)、プリコーディング、又はコンスタレーションマッピング/デマッピング機能を含むことができる。いくつかの態様では、ベースバンド回路204の符号化/復号回路は、畳み込み、テールバイティング畳み込み、ターボ、ビタビ、又は低密度パリティ検査(Low-Density Parity Check、LDPC)エンコーダ/デコーダ機能を含むことができる。変調/復調及びエンコーダ/デコーダ機能の態様は、これらの例に限定されず、他の態様では他の好適な機能を含み得る。
【0051】
いくつかの態様では、ベースバンド回路204は、1つ以上のオーディオデジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)(単数又は複数)204Fを含み得る。オーディオDSP(単数又は複数)204Fは、圧縮/解凍及びエコー除去に対する要素を含み得、他の態様では、他の好適な処理要素を含み得る。ベースバンド回路の構成要素は、単一のチップ、単一のチップセット内に好適に組み合わされてもよく、又は、いくつかの態様では、同じ回路基板上に配置されてもよい。いくつかの態様では、ベースバンド回路204及びアプリケーション回路202の組成構成要素の一部又は全部は、例えば、システムオンチップ(system on a chip、SOC)上に一体に実装されてもよい。
【0052】
いくつかの態様では、ベースバンド回路204は、1つ以上の無線技術と互換性のある通信を提供することができる。例えば、いくつかの態様では、ベースバンド回路204は、次世代(Next Generation、NG)-無線アクセスネットワーク(RAN)、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(evolved universal terrestrial radio access network、EUTRAN)又は他の無線メトロポリタンエリアネットワーク(wireless metropolitan area network、WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)などとの通信をサポートすることができる。ベースバンド回路204が2つ以上の無線プロトコルの無線通信をサポートするように構成されている態様は、マルチモードベースバンド回路と呼ぶことができる。
【0053】
RF回路206は、非固体媒体を介して、変調電磁放射線を用いてワイヤレスネットワークとの通信を可能にすることができる。様々な態様では、RF回路206は、無線ネットワークとの通信を容易にするために、スイッチ、フィルタ、増幅器などを含み得る。RF回路206は、FEM回路208から受信したRF信号をダウンコンバートし、ベースバンド信号をベースバンド回路204に提供する回路を含み得る受信信号経路を含むことができる。RF回路206はまた、ベースバンド回路204によって提供されるベースバンド信号をアップコンバートし、送信のためにRF出力信号をFEM回路208に提供する回路を含み得る送信信号経路を含むことができる。
【0054】
いくつかの態様では、RF回路206の受信信号経路は、ミキサ回路206a、増幅回路206b及びフィルタ回路206cを含み得る。いくつかの態様では、RF回路206の送信信号経路は、フィルタ回路206c及びミキサ回路206aを含み得る。RF回路206はまた、受信信号経路及び送信信号経路のミキサ回路206aによって使用される周波数を合成する合成回路206dを含み得る。いくつかの態様では、受信信号経路のミキサ回路206aは、合成回路206dによって提供される合成済み周波数に基づいて、FEM回路208から受信したRF信号をダウンコンバートするように構成され得る。増幅回路206bは、ダウンコンバートされた信号を増幅するように構成され得、フィルタ回路206cは、ダウンコンバートされた信号から不要な信号を除去して出力ベースバンド信号を生成するように構成されているローパスフィルタ(Low-Pass Filter、LPF)又はバンドパスフィルタ(Band-Pass Filter、BPF)であり得る。出力ベースバンド信号は、更なる処理のためにベースバンド回路204に提供することができる。いくつかの態様では、出力ベースバンド信号は、ゼロ周波数ベースバンド信号であり得るが、これは必要条件ではない。いくつかの態様では、受信信号経路のミキサ回路206aは、受動ミキサを含み得るが、態様の範囲はこの点に限定されない。
【0055】
いくつかの態様では、送信信号経路のミキサ回路206aは、合成回路206dによって提供される合成済み周波数に基づいて、入力ベースバンド信号をアップコンバートして、FEM回路208に対するRF出力信号を生成するように構成され得る。ベースバンド信号は、ベースバンド回路構成204によって提供されてもよく、フィルタ回路構成206cによってフィルタリングされてもよい。
【0056】
いくつかの態様では、受信信号経路のミキサ回路206a及び送信信号経路のミキサ回路206aは、2つ以上のミキサを含み得、それぞれ直交ダウンコンバージョン及び直交アップコンバージョンのために配置されてもよい。いくつかの態様では、受信信号経路のミキサ回路206a及び送信信号経路のミキサ回路206aは、2つ以上のミキサを含み得、イメージ除去(例えば、ハートレー方式イメージ除去)のために配置されてもよい。いくつかの態様では、受信信号経路のミキサ回路206a及びミキサ回路206aは、それぞれ直接ダウンコンバージョン及び直接アップコンバージョンのために配置されてもよい。いくつかの態様では、受信信号経路のミキサ回路206a及び送信信号経路のミキサ回路206aは、スーパーヘテロダイン動作のために設定されてもよい。
【0057】
いくつかの態様では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号はアナログベースバンド信号であり得るが、態様の範囲はこの点に限定されない。いくつかの代替態様では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号は、デジタルベースバンド信号であり得る。これらの代替態様では、RF回路206は、アナログデジタル変換器(analog-to-digital converter、ADC)及びデジタルアナログ変換器(digital-to-analog converter、DAC)回路を含み得、ベースバンド回路204は、RF回路206と通信するデジタルベースバンドインタフェースを含み得る。
【0058】
いくつかのデュアルモード態様では、各スペクトルの信号を処理するために別個の無線IC回路が提供され得るが、態様の範囲はこの点に限定されない。
【0059】
いくつかの態様では、合成回路206dは、フラクショナルN合成器又はフラクショナルN/N+1合成器であり得るが、他の種類の周波数合成器が好適である場合があるため、態様の範囲はこの点に限定されない。例えば、合成器回路構成206dは、デルタシグマ合成器、周波数逓倍器、又は周波数分周器を有する位相ロックループを備えた合成器であってもよい。
【0060】
合成回路206dは、周波数入力及び分割器制御入力に基づいて、RF回路206のミキサ回路206aによって使用される出力周波数を合成するように構成され得る。いくつかの態様では、合成回路206dは、フラクショナルN/N+1合成器であり得る。
【0061】
いくつかの態様では、周波数入力は、電圧制御型発振器(voltage controlled oscillator、VCO)によって提供されてもよいが、これは必要条件ではない。分割器制御入力は、所望の出力周波数に応じて、ベースバンド回路204又はアプリケーションプロセッサ202のいずれかによって提供され得る。いくつかの態様では、分割器制御入力(例えば、N)は、アプリケーション回路202によって示されるチャネルに基づくルックアップテーブルから判定され得る。
【0062】
RF回路206の合成器回路206dは、分周器、遅延ロックループ(Delay-Locked Loop、DLL)、マルチプレクサ、及び位相アキュムレータを含むことができる。いくつかの態様では、分割器は、デュアルモジュラス分割器(dual modulus divider、DMD)であり得、位相アキュムレータは、デジタル位相アキュムレータ(digital phase accumulator、DPA)であり得る。いくつかの態様では、DMDは、入力信号を(例えば、実行に基づいて)N又はN+1のいずれかに分割して、フラクショナル分割比を提供するように構成され得る。いくつかの例示的態様では、DLLは、カスケード式同調可能な遅延素子、位相検出器、チャージポンプ、及びD型フリップフロップのセットを含み得る。これらの態様では、遅延素子は、VCO周期を、Ndの等しい位相のパケットに分割するように構成することができ、ここでNdは遅延線内の遅延素子の数である。このようにして、DLLは、遅延線を通した合計遅延が1つのVCOサイクルであることを保証することに寄与すべく、負のフィードバックを提供する。
【0063】
いくつかの態様では、合成回路206dは、出力周波数としてキャリア周波数を生成するように構成され得、他の態様では、出力周波数は、キャリア周波数の倍数(例えば、キャリア周波数の2倍、キャリア周波数の4倍)であり得、直交発生器及び分割器回路と併せて使用して、互いに対して複数の異なる位相を有するキャリア周波数で複数の信号を生成することができる。いくつかの態様では、出力周波数は、LO周波数(fLO)であり得る。いくつかの態様では、RF回路206は、IQ/極性変換器を含み得る。
【0064】
FEM回路208は、1つ以上のアンテナ210から受信したRF信号上で動作し、受信した信号を増幅し、更なる処理のために、受信した信号の増幅バージョンをRF回路206に提供するよう構成されている回路を含み得る受信信号経路を含むことができる。FEM回路208はまた、1つ以上のアンテナ210のうちの1つ以上により送信される、RF回路206によって提供される送信のための信号を増幅するよう構成されている回路を含み得る送信信号経路を含むことができる。様々な態様では、送信又は受信信号経路を通じた増幅は、RF回路206のみにおいて、FEM回路208のみにおいて、又はRF回路206及びFEM回路208の両方において行われることができる。
【0065】
いくつかの態様では、FEM回路208は、送信モードと受信モード動作との間で切り替えるTX/RXスイッチを含み得る。FEM回路構成は、受信信号経路及び送信信号経路を含み得る。FEM回路の受信信号経路は、受信したRF信号を増幅し、増幅した受信RF信号を出力として(例えば、RF回路206に)提供するLNAを含むことができる。FEM回路208の送信信号経路は、(例えば、RF回路206によって提供される)入力RF信号を増幅する電力増幅器(Power Amplifier、PA)、及び(例えば、1つ以上のアンテナ210のうちの1つ以上による)後続の送信のためのRF信号を生成する1つ以上のフィルタを含み得る。
【0066】
いくつかの態様では、PMC212は、ベースバンド回路204に供給される電力を管理することができる。具体的には、PMC212は、電源選択、電圧スケーリング、バッテリ充電、又はDC-DC変換を制御することができる。デバイス200がバッテリによって給電可能であるとき、例えば、このデバイスがUEに含まれているとき、多くの場合、PMC212が含まれることができる。PMC212は、望ましい実装サイズ及び放熱特性を付与すると同時に、電力変換効率を高めることができる。
【0067】
図2は、ベースバンド回路204のみと結合されたPMC212を示す。しかしながら、他の態様では、PMC212は、アプリケーション回路202、RF回路206又はFEM回路208などを含むが、これらに限定されない他の構成要素と追加的に、又は代替的に結合されて、同様の電力管理動作を実行することができる。
【0068】
いくつかの態様では、PMC212は、デバイス200の様々な省電力機構を制御するか、又はさもなければその一部になることができる。例えば、デバイス200が、トラフィックを間もなく受信することが想定されるのでRANノードに依然として接続されているRRC_Connected状態である場合、一定の非アクティブ期間後、デバイスは、間欠受信モード(DRX)として知られる状態に入ることができる。この状態の間は、デバイス200は、短い間隔で電源切断することにより節電することができる。
【0069】
長期間にわたってデータトラフィックアクティビティがない場合、デバイス200は、ネットワークとの接続を切断し、かつチャネル品質フィードバック、ハンドオーバなどの動作を実行しない、RRC_Idle状態に移行することができる。デバイス200は、非常に低い電力状態に入り、そして周期的にウェイクアップして、ネットワークをリスニングし、そして再びパワーダウンするページングを実行する。デバイス200は、この状態ではデータを受信することができず、データを受信するために、RRC_Connected状態に戻るよう移行することができる。
【0070】
追加の省電力モードでは、デバイスは、ページング間隔(数秒から数時間に及ぶ)より長期間、ネットワークから利用できなくなることが許容され得る。この間、デバイスは、ネットワークに全く到達できず、完全に電源を切断することがある。この間に送信されたデータがあれば大幅な遅延が生じるが、遅延は許容できるものとみなされる。
【0071】
アプリケーション回路202のプロセッサ及びベースバンド回路204のプロセッサを使用して、プロトコルスタックの1つ以上のインスタンスの要素を実行することができる。例えば、ベースバンド回路202のプロセッサを単独で又は組み合わせて使用して、層3(L3)、層2(L2)、又は層1(L1)の機能を実行することができ、アプリケーション回路204のプロセッサは、これらの層から受信したデータ(例えば、パケットデータ)を利用して、層4の機能(例えば、送信通信プロトコル(transmission communication protocol、TCP)層及びユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)層)を更に実行することができる。本明細書に上述したように、層3は、以下に更に詳細に記載する、無線リソース制御(RRC)層を含み得る。本明細書に上述したように、層2は、以下に更に詳細に記載する、メディアアクセス制御(medium access control、MAC)層、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層を含み得る。本明細書に上述したように、層1は、UE/RANノードの物理(Physical、PHY)層を含み得る。
【0072】
図3を参照すると、ユーザ機器(UE)デバイス又は別のネットワークデバイス/構成要素(例えば、V-UE/P-UE、IoT、gNB、eNB、又は他の関与ネットワークエンティティ/構成要素)のブロック図が示されている。デバイス300は、処理回路及び関連付けられたインタフェース(単数又は複数)を備えた1つ以上のプロセッサ310(例えば、1つ以上のベースバンドプロセッサ)と、(例えば、(例えば、1つ以上の送信チェーンに関連付けられた)送信機回路、及び/又は(例えば、1つ以上の受信チェーンに関連付けられた)共通回路要素、別個の回路要素、又はそれらの組合せを用いることができる受信機回路を含むことができるRF回路を備えた)送受信機回路320と、(様々な記憶媒体のいずれかを含むことができ、プロセッサ(単数又は複数)310又は送受信機回路320のうちの1つ以上に関連付けられた命令及び/又はデータを記憶することができる)メモリ330と、を含む。
【0073】
メモリ330(並びに本明細書に記載の他のメモリ構成要素、例えば、メモリ、データストレージなど)は、本明細書のマシン又は構成要素によって実行されると、マシン又は他のデバイスに、本明細書に記載の態様、実施形態及び実施例に従って、複数の通信技術を使用して通信するための方法、装置又はシステムの動作を実行させる命令を含む、1つ以上の機械可読媒体(単数又は複数)を含むことができる。本明細書に記載の態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せによって実現することができることを理解されたい。ソフトウェアで実現される場合、機能は、1つ以上の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体(例えば、本明細書に記載のメモリ又は他の記憶デバイス)上に記憶する、又はコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムの1つの場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体又はコンピュータ可読記憶デバイスは、汎用コンピュータ又は特殊用途向けコンピュータによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体であってもよい。一例として、また限定するものではなく、そのようなコンピュータ可読媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報若しくは実行可能命令を保持若しくは記憶するために使用することができる他の有形及び/若しくは非一時的媒体を挙げることができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることもある。
【0074】
一態様では、UE/gNBデバイス300は、物理層カプセル化(例えば、EPCパケット、送信機会、MCOT、単一送信バースト、TTI又は他のカプセル化プロトコル、あるいは空中越しでの送信のために上位層からのデータをフレームにカプセル化するための関連するカプセル化パラメータ(単数又は複数))において異なるトランスポートブロック(TB)間の等しくない保護に基づいて、複数の異なるTBを備える上位層(例えば、MAC層)への/からの物理(PHY)層送信を処理/生成/符号化/復号することによって設定するように動作することができる。物理(PHY)層送信は、NRネットワーク又は他のネットワーク内の物理チャネルを介した空間層との物理層送信を同様に処理/生成するために、通信/送信機回路320を用いて受信、送信、又は提供(d)され得る。
【0075】
プロセッサ(単数又は複数)310は、プロトコルスタックの1つ以上のインスタンスの構成要素又は要素を実行するために使用され得る、アプリケーション/処理回路の構成要素又はベースバンド回路のプロセッサ(単数又は複数)であり得る。例えば、ベースバンド回路のプロセッサ(単数又は複数)310は、処理回路として、単独で又は組み合わせて、一態様では、モード2 SL通信のための受信機UEのSL間欠受信(DRX)パラメータの指示を受信するよう構成され得る。モード2 SL通信は、基地局がリソース割り当てに介入しないSL通信であるので、処理回路は、受信機UEのSL DRXパラメータに基づいて、更に、候補リソースのセットのうちの候補リソースの少なくともサブセットが受信機UEのSL DRXパラメータの閾値を満たすように、候補リソースのセット(又は候補リソースセット(SA))のリソース選択手順を更に行うことができる。例えば、候補リソースセット(SA)又は候補リソースのサブセットの(パーセンテージ、比率、又は数による)閾値量は、SL DRXパラメータとしてSL DRXアクティブ時間と重複することができる。閾値が満たされることを保証した後、候補リソースのセットのレポートが、PHY層から上位層(例えば、MAC層)に送信されて、SL通信を有効にし得る。更に、リソース選択ウィンドウ(RSW)が受信機UEの示されたSL DRXアクティブ時間とそれに応じて重複するように、部分検知ウィンドウでの部分検知がリソース選択手順の一部として設定され得る。様々な態様はまた、候補リソースセット(SA)のうちの候補リソースのサブセットが閾値を下回るときを考慮するプロセス又はプロセスフローを考慮することができる。
【0076】
一態様では、選択/報告されている候補リソースの少なくともサブセット(SA’)が候補リソースのセット(SA)内にあることを保証するために使用される閾値は、異なって設定され得る。例えば、閾値は、SL DRXアクティブ時間と重複する、報告されている候補リソースのサブセットが閾値(Y)以上となるような、全ての報告された候補リソースにわたる受信機/受信側UEのSL DRXアクティブ時間中の報告された候補リソースの比率(Y)であり得る。言い換えれば、候補リソースセット(SA)のパーセンテージ閾値は、示されたSL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセットを含む。代替又は追加として、閾値は、SL DRXアクティブ時間と重複する候補リソースの少なくともサブセットの数が閾値(Z)以上となるような、SL DRXアクティブ時間中の報告された候補リソースの数(Z)であり得る。代替又は追加として、閾値は、例えば、選択されている候補スロットの閾値(W)数がSL DRXアクティブ時間のアクティブ時間内にあることを保証するための、SL DRXアクティブ時間内の候補スロットの数(W)であり得る。
【0077】
図4は、様々な態様による検知及び選択プロセス400の例示的タイミングを示す。5G NRモード2 SL通信では、基地局は、UE又は端末ノードのリソース選択プロセスに介入せず、従って、各UEが使用可能なリソース自体を選択する。各UEは、どのリソースが他の端末によって占有されていないかを判断するために、PSCCHを復号することによって検知手順402を行う。従って、リソース検知402は、データ送信の前に、又は送信側UEが受信機UEに送信/報告する前に実行され、これは、PHY層から上位層(例えば、MAC層又はその上位)へのものであり得る。
【0078】
検知及び選択プロセス400の例示的タイミングでは、検知ウィンドウ402の長さは200msに設定されるが、これは、例えば、より短いもの又はより長いものであり得る。検知及び選択プロセス400のタイミングは、完全検知の方法に対応し、これは、P-UEなどに限定されない、電力消費に対するかなりゆるい制限が課されるV-UEに主に適用され得る。「T」は、選択ウィンドウの開始に対応するタイミングを示す。検知ウィンドウ402は、時間T-200ms、すなわちTの200ms前に開始する。
【0079】
検知ウィンドウ402の期間の間に、各端末は、あるエリアの全てのUEによって使用されているPSCCHリソースブロックを復号する検知プロセスを経る。従って、リソース検知402は、(例えば、影付きのリソース/リソースブロックによって示されるような)占有されたリソースを識別し、これらの占有されたリソースブロックを候補リソースセット(又は候補リソースのセット)から除外するために使用され得る。いくつかのリソースはまた、UEがこれらを監視していない場合は利用可能でないことがある。候補リソースセットが検知プロセス402を通じて取得された後、データ送信のために使用されることになるリソースブロックが、選択ウィンドウ404の間に、除外された又は利用不可能なリソースを差し引いた総候補リソースから選択される。このプロセスを通して、基地局がリソースブロックを割り当てない場合であっても、UEは、全ての他の端末によって使用されているリソースブロックを識別することができ、従って、SL通信のための適切な(例えば、ハッシュマークされたリソースブロックにおいて示されるような)リソース候補を選択することによって衝突を防止することができる。ここで、報告されている候補リソースセットのうちの候補リソースの少なくともサブセットは、部分検知のアプローチに基づいて、及び3GPPにおける対応する合意と並行して、P2V(V2P)通信のためのリソース選択詳細を可能にすることによってなど、様々なメカニズムによって受信機UEの示されたSL DRXアクティブ時間と重複するよう構成され得る。
【0080】
図5は、様々な態様による部分検知/低減検知及び選択プロセス500の例示的タイミングを示す。本明細書に関連する部分検知の方法及び態様は、P-UE、又は電力消費制限を伴う任意のデバイスに有効であり得、必ずしもP-UE又は他のUEデバイスに限定されず、任意のUEに適用することもできる。検知は、200msの観測期間全体に対する部分検知ウィンドウ502(例えば、40ms又は他の部分期間)のみにわたって行われる。「T」は、リソース選択ウィンドウ(RSW)504が開始するタイミングを示す。ここで、各UEでの検知は、T-200msからT-160msまでの時間間隔に対応する40msの間だけ行われる。PSCCHの復号は40ms(T-200msからT-160ms)の間だけ行われるので、RSW504は40ms(TからT+40ms)に低減される。従って、40msのRSW504に対して、使用可能なリソースが選択される。
【0081】
P-UEに対する部分検知の主な目的は、電力消費を低減して検知を行うことである。UEの電力消費は、検知の継続時間に直接リンクすることができ、従って、検知期間を短縮すること(すなわち、部分検知を行うこと)は、電力節約のために不可欠であり得る。しかしながら、検知期間が極端に短縮されると、システム性能が低下する可能性がある。従って、部分検知はまた、P-UEが、200msの周期性での送信によって予約されるいくつかのリソースを選択することを回避することを可能にし、必ずしも、P-UEと同じ選択ウィンドウを共有し得る、より高い周期性を伴う任意の予約されたリソース(単数又は複数)(例えば、制御チャネル要素(CCE)又はCCE候補、サブフレーム、帯域幅、周波数、送信機会、アンテナポートの数、直交周波数分割シンボルなど)を検出することが常に可能であるわけではない。
【0082】
3GPPで標準化され得る例示的な合意は、選択/報告されている候補リソースのセットのうちの候補リソースの少なくともサブセットが、閾値を満たすことによって受信機UEのSL DRXアクティブ時間と重複することを含む。閾値は、例えば、RRCシグナリング又は上位層からリソースプール又はリソースプール設定ごとに(事前に)設定されることによって、送信側UEに設定又は示され得る。代替又は追加として、使用されている閾値は、送信側UE(例えば、
図1のUE110-1)と受信側UE(例えば、
図1の110-2)との間でネゴシエートされ得る。例えば、受信側/受信機UEのDRXが考慮されているので、受信機UE110-2は、識別された候補リソースの30パーセントがSL DRXアクティブ時間内にあるべきであることをTX UE110-1に示すことができる。そのようなネゴシエーションは、例えば、UEの性能又はSL DRXアクティブ時間のパラメータに依存し得る。
【0083】
上述したように、閾値は、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの一部分又は比率(Y)、SL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの数(Z)、又はSL DRXアクティブ時間と重複する候補スロットの数(W)のうちの少なくとも1つとして設定され得る。送信側UE110-1のPHY層は、いくつかの候補リソースをMAC層に報告することができるが、報告された候補リソース内で、報告されたリソースの特定の一部分又はパーセンテージは、RX UEのアクティブ時間内である。例えば、UE110-1が100個のリソースをMAC層に報告する場合、部分Y(例えば、30%など)は、RX UEのアクティブ時間内にあるよう構成され得る。報告された候補リソースの数(Z)が使用される場合、そして、例えば、100個のリソースが選択/報告されることになる場合、それらのうちの少なくとも50個(又は他の個数)が、閾値ZとしてRX UEアクティブ時間内にあり、これは、候補スロットの数(W)を利用する場合も同様である。閾値(Y、Z、又はW)は、RSW504内のPHY層において選択されている候補リソースセットのうちの候補リソースのサブセットが、SL DRXアクティブ内の重複しているリソースに対する閾値を満たすことを保証するために使用され得る。閾値を利用し、SL通信のためにそれが満たされることを保証するための1つの方法は、1つ以上の条件に基づいてリソース選択手順のためにRSW504を変更することである。
【0084】
一例では、報告された候補リソースセット中の候補リソースの少なくともサブセットがSL DRXアクティブ時間と重複することを保証するために、リソース選択手順のRSW504又はRSWのサイズが変更され得る。一態様では、RSWは、例えば、RSWとRSWサイズにわたる受信機UEのアクティブ時間との間の重複しているリソーススロットの比率(Y’)に関して変更され得る。従って、RSW504は、比率(Y’)以上となるよう構成され得る。Y’は、RSWが、閾値Yが満たされることを保証するように、上記で説明したように、比率又はパーセンテージYに基づいて導出され得るか、又はY’は、例えば、上位層からのリソースプール設定によって示され得る。代替又は追加として、RSW504は、RSWサイズがこれらの閾値のうちの1つ以上を満たすことを保証するために、閾値Z(SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの数)又はW(SL DRXアクティブ時間内の候補スロットの数)から導出されるような重複しているスロットの数(Z’)に基づいて変更され得る。Z’はまた、例えば、上位層設定によって示され得る。
【0085】
例えば、受信機UEのSL DRXアクティブ時間がスロット10~20内にあり、初期リソース選択ウィンドウ/RSW504がスロット0~スロット50である場合、UEは、受信機UEのアクティブ時間内にあり、比率(例えば、Y’=.50)を満たすようにRSW504を変更する必要がある。従って、RSW504とSL DRXアクティブ時間との間の候補スロットは、50%以上であるべきであり、UE110-1は、スロット10~20がRX UEのアクティブ時間内にある場合、RSWを0~50から0~20に制限することができる。従って、初期候補スロットによってRSW504を制限することによって、候補スロットの少なくとも半分は、RX UEのアクティブ時間内にあり得る。代替又は追加として、送信UEは、RSWとRX UEのアクティブ時間との間の重複しているスロットの数が、例えば、送信UE110-1と受信機UE110-2との間で事前設定又はネゴシエートされた報告された候補リソースの数(Z)又は候補スロットの数(W)のいずれかから導出され得る数又はパーセント閾値Z’以上であることを保証することができる。
【0086】
一態様では、RSWの残りは、SL DRX UEアクティブ時間と重複する選択されたRSWの後になるよう構成され得る。言い換えれば、SL DRX UE非アクティブ時間と重複するRSWを超えるRSWの残りは、閾値を満たす選択されたRSWの後になるように構成又は拡張され得る。例えば、RX UEのアクティブ時間がスロット11~20となるよう構成される場合、UE110-1は、初期リソース選択ウィンドウRSWとしてスロット11~20を選択し、スロット20の後にRSWを拡張することができる。従って、RSWは、例えば、スロット11~スロット30の範囲となるように変更され得る。
【0087】
図6は、様々な態様によるモード2 SL通信のための受信機UEのSL DRXを考慮するリソース(再)選択手順のための例示的なプロセスフロー600を示す。受信機UE(例えば、110-2、又は他のUE)のSL DRXアクティブ時間は、SL通信のために使用されることになる候補リソース選択のためにMAC層から示され得る。示されたSL DRXアクティブ時間を受信したことに応じて、送信側UE110-1は、MAC層に報告されている候補リソースの少なくともサブセットが、RX UEの示されたアクティブ時間内に位置するように、PHY層において制限を適用することができる。リソース選択手順600のための様々な態様は、例えば、MAC層からの示されたアクティブ時間を考慮しながら、候補リソース選択のためにリソースを制限するように動作することができる。次いで、PHY層は、1つ以上の閾値が満たされていることに基づいて、候補リソースの少なくともサブセットがRX UEの示されたアクティブ時間内にある候補リソースを選択して報告するよう構成され得る。
【0088】
この方法は、610において、潜在的な候補リソースの期間、時限ウィンドウ、又は時間内のサイドリンク候補リソースの総数(M)に基づいてRSW(例えば、504)を決定することから開始する。送信側UE110-1のPHY層が、RSW504のパラメータと、Mとして示され得る、このウィンドウ内の候補リソースの総数とを決定する。
【0089】
RSW504を決定するとき、RSWは、示されたSL DRXパラメータ(例えば、SL DRXアクティブ時間/非アクティブ時間、報告されたリソースの必要とされる数/部分、SL DRXアクティブ時間における重複に対する候補リソース/スロットの比率(Y)又は数(Z)としての閾値など)に基づいて構成又は変更され得る。RSWは、例えば、[n+T1、n+T2]として示され得、ここで、nは、リソース選択スロットの時間であり得、T1は、RSWの開始スロット時間オフセットであり、T2は、RSWの終了スロット時間オフセットである。構成された閾値から、UEは、RSWとRSWサイズにわたるSL DRXアクティブとの間の重複スロットの比率(Y’)を導出することができ、この比率をRSWのための変更閾値として設定して、それがこの比率を満たし、重複しているスロットが例えば比率(Y’)以上であるようにすることができる。比率Y’は、例えば、SL DRXアクティブ時間内にある報告される候補リソースの示された比率又はパーセンテージから導出され得る。任意の残りのRSWは、UEのSL DRXアクティブ時間と重複する選択されたRSWの後に来るよう構成され得る。
【0090】
代替又は追加として、この変更閾値又はRSW504の変更/設定のために使用される閾値は、RSWとSL通信のためのSL DRXアクティブ時間との間の重複しているスロット(Z’)の数(Z’)として導出され得る。数Z’は、数Z’が満たされ、重複しているスロットが数Z’以上となるように、RSWに対して設定され得る。数Z’は、SL DRXアクティブ時間内にあると示される報告された候補リソースの数(Z)、又はSL DRXアクティブ内にあると示される候補スロットの数(W)のいずれかから、UE110-1によって導出され得る。任意の残りのRSWは、UEのSL DRXアクティブ時間と重複する選択されたRSWの後に来るよう構成され得る。
【0091】
620において、方法600は、モード2 SL通信のために使用されることになる候補リソースに対して、検知ウィンドウ(例えば、502)の間に検知することを続ける。検知ウィンドウは、RSW(例えば、504)の前に検知して、PSCCHを復号するよう設定されており、例えば、部分検知ウィンドウ又は完全検知ウィンドウであり得る。
【0092】
630において、初期基準信号受信電力(RSRP)閾値が取得され得る。検知ウィンドウは、他のUEからのリソースを監視するために使用されるとともに、S-RSSI/RSRP測定を実行して、例えば、SL通信における使用のために、選択ウィンドウ504内で最も適切なリソースを選択するために使用される。
【0093】
640において、初期候補リソースセット(SA)が、RSW504に基づいてRSRP閾値に従って選択される。ここで、時限RSW504内の全てのリソースは、SAとして示される候補リソースセット/候補リソースのセットとして設定されるか、又はRSW504内の全てのリソースとして初期候補セットと呼ばれることができる。
【0094】
650において、候補シングルスロットリソースが、これらのスロットがUE110-1によって監視されていない場合に、初期候補リソースセットSAから除外され得る。
【0095】
660において、UE110-1が、検知動作を実行することによって、いくつかのリソースが別のUEによって予約されていることを検出した場合、UE110-1は、特に、リソース選択プロセスフローのために使用されるRSRP閾値より大きいRSRP閾値を有する別のUEによって、それらの予約されたリソースを初期リソースセットSAから除外することができる。UE110-1によって受信される送信は、リソースを占有することができ、これらは、周期的に割り当てられ、UE(再)選択ウィンドウ(n)(例えば、ウィンドウ504)内のいくつかのリソース上に投影され得る。従って、UEは、これらのリソースがこれらの送信のその受信によってすでに占有されていることを知っているので、P-UE又はUE110-1は、例えば、別のUEデバイス又はネットワーク構成要素による再送信のために予約されたものとして、これらのリソースをリソース候補セット(例えば、データセット記憶装置、又は他の記憶装置)から除外するように動作することができる。UE110-1は、例えば、秒、ミリ秒(ms)、又は他の完全な検知ウィンドウの期間内に、割り当てられた各部分検知ウィンドウを独立して扱うことができる。従って、複数の部分検知ウィンドウが、設定された検知ウィンドウ内に設定される場合、UE110-1は、それらをそれぞれ独立して処理し、リソースを選択してSL送信を生成することにおける使用から除外される全ての対応するリソース予約期間及び対応するリソースを検出することができる。
【0096】
670において、初期候補リソースセットSAの一部である候補リソースのサブセットSA’が、本明細書で説明する1つ以上の閾値に基づいて、受信機UE110-2の示されたSL DRXアクティブ時間内の重複している候補リソースのサブセットとして定義され得る。様々な条件により、反復手順を使用して、閾値(例えば、Y、W又はZ)を満たす候補リソースセットを選択することができる。すなわち、例えば、受信UE110-2のSL DRXアクティブ時間内の重複するリソース候補のUEリソース(再)選択ウィンドウ又はRSW内での選択のための総利用可能リソースの少なくともY%(例えば、Y=20%、又は他の比率)を保証するためのリソース選択手順の1つ以上の反復である。候補リソースの数又はSL DRXアクティブに重複する候補スロットの数など、説明したもの以外の閾値も利用され得る。
【0097】
閾値が満たされることを保証するための初期候補セットのリソース検知/除外及び変更の別のラウンドの反復のための条件は、これらの条件が満足されたかどうかを判定するための判定680において定義され得る。これらの条件は、初期候補リソースセットSAが、サイドリンク候補リソースの総数(M)のうちの報告された部分(X)未満であるかどうか(|SA|<X*M)を含むことができる。代替又は追加として、別の条件は、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内の候補リソースのサブセット(Sa’)のサブセット候補リソースの数が、サイドリンク候補リソースの総数の報告された部分(X)の数閾値(|SA’|<Z)又はパーセンテージ閾値(Y)(|SA’|<Y*X*M)未満であるかどうかを含むことができる。これらの条件のいずれかが「はい」として満たされる場合、プロセスは、RSRP閾値を増加又は変更するために685に進む。これらの条件のいずれかが満たされない場合、プロセスは、SL通信においてデータをPHY層から上位層(例えば、MAC層)に報告するために690に進む。代替又は追加として、これらの条件は、|SA|<X*M、又は|SA|<X*M、又は(|SA’|<Y*X*M)の逆として、|SA|≧X*M及び(|SA’|≧Y*X*M又は|SA’|≧Z)のように表すことができる(「はい」及び「いいえ」の指定が切り替えられる)。
【0098】
1つ以上の条件が満たされたことに応じて、685においてRSRP閾値を変更し、RSWに基づいて初期候補リソースセットを再選択し、利用不可能な候補リソースを除外し、SL DRXアクティブ時間内にある候補リソースの少なくともサブセットを再定義することによって、リソース選択手順の別の反復が行われ得る。
【0099】
ここで、初期候補セット又は候補リソースのセットSAにおける残りのリソースが、候補リソースの総数Mの特定のパーセンテージ又は報告された部分X倍未満である場合、送信のための候補スロットが少なすぎるため、リソース選択手順におけるループの別の反復が再び実行され得るが、そうでない場合、UEは、PHY層から上位層にそれらのリソースを報告する。684において、例えば、3dB調整、又は優先度依存基準信号受信電力(RSRP)閾値の他の調整量が、定義済みのサイズの候補リソースセットを形成又は再選択するために再使用され得る。
【0100】
SA’は、RX UEの示されたアクティブ時間内にある候補リソースのサブセットSAとして定義される。従って、判定ボックス680は条件|SA|<X*Mを有し、更に|SA’|<Y*X*Mを有する。このセット中のリソースの数としてのSA’が、Y(パーセンテージ閾値)×X×M未満の場合、RSRP閾値を増加又は変更することによって別の反復が実行され得る。上述したように、Mは候補リソースの総数であり、Xは報告されたリソースの必要な数又はパーセンテージであり、Yは、例えば、受信機UE110-2のSL DRXアクティブ時間の考慮によって課される追加のパーセンテージ閾値である。このSA’サイズがY*X*Mより小さい場合、結果として生じる候補リソースは、RX UEのDRXアクティブ時間内にあるほど十分ではなく、従って、このSA’セット内のより多くの候補リソースが、閾値量を満たすために必要とされる。これらの条件の両方が満たされない場合、RX UEのDRXアクティブ時間内に、又はこの時間において重複する十分な候補リソースがあり、追加の反復なしに報告が690にて行われ得る。
【0101】
次いで、690において、セットSA’を上位層に報告することができる。しかしながら、これが依然として十分に大きくない場合(|SA’|<X*Mである場合)、UE110-1は、SAセット内の候補リソースではあるがサブセットSA’内にない候補リソースを更に報告することができる。これは、X*M-|SA’|として示される、RSW内のリソースの残りの数又は剰余である。従って、例えば、候補リソースのセットのうちの適切な数のサブセット候補リソースが受信機UE110-2のSL DRX内にあることを保証しながら、報告される総(M)個のリソースのパーセンテージ(X)(X*M)についての要件を満たすことができる。言い換えれば、690において、UE1101-1はまず、報告されている候補リソースのセットについての総数としてX*Mを報告する必要があり、サブセットSA’の最初のレポートが報告され、これがまだこのX*Mに達していない場合、SA’内にないSA内の他のリソースがランダムに選択され得る。ここで、パーセンテージXは、上位層設定又はパラメータ「sl-TxPercentageList」によって設定され得る。Yは、示された比率閾値又はパーセンテージであり得、これはまた、示された数閾値として、SL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの閾値数によって置換され得る。
【0102】
図7は、他の様々な態様によるモード2 SL通信のための受信機UEのSL DRXを考慮する再選択手順のための、
図6と同様の別のプロセスフロー700を示す。プロセスフロー700は、
図6のプロセスフロー600と同様であるが、いくつかの追加の態様を有する。具体的には、|S
A’|≧X
*Mであるかどうかを判定するために判定680が「いいえ」と判定される場合、判定702を行うことができる。ここで、候補リソースセットからの候補リソースのサブセットS
A’が、(上位層(例えば、「sl-TxPercentageList」)によって構成されるような)報告されたリソース全体の必要なパーセンテージ(X
*M)を満たす場合、プロセスは704に進み、ここで、UEは、報告するためにS
Aからリソースをランダムに選択するか、又はSL通信のためにPHY層から上位層にS
A’を報告することができる。
【0103】
702における判定が「いいえ」である場合、セットSA’は単体で、報告されたリソース全体の必要なパーセンテージ(X*M)を満たすのに十分な大きさではなく(|SA’|<X*Mの場合)、UE110-1は、SAセット内にあるがサブセットSA’にない候補リソースを追加的に報告することができる、又は、SAを報告することができる。これは、X*M-|SA’|として示される、RSW内のリソースの残りの数又は剰余である。従って、候補リソースのセットのうちの適切な数のサブセット候補リソースが受信機UE110-2のSL DRX内にあるという閾値も満たしながら、報告される総(M)リソースのパーセンテージ(X)(X*M)についての要件を満たすことができる。
【0104】
図8は、他の様々な態様によるモード2 SL通信のための受信機UEのSL DRXを考慮するリソース選択手順のための、
図6及び
図7と同様の別のプロセスフロー800を示す。プロセスフロー800は、SL DRXアクティブ時間とSL DRX非アクティブ時間の両方を含む、受信機UEのSL DRX内のファクタリングを考慮する2ラウンドのリソース選択プロセスを含む。
【0105】
プロセスフロー800のステップ810から840は、
図6及び
図7のステップ610から660と同様である。特に、810は610としても参照され得、820は、620及び630の組み合わせとして参照され得るが、説明の簡略化のために、810及び820と指定される。しかしながら、830において、初期候補セットS
Bは、受信機UE110-2の示されたSL DRXアクティブ時間の交差内のリソースのみに制限され、840においても実行されるような650及び660におけるリソースの除外も、この初期候補セットS
Bからのものである。このセットのための検知及びリソース選択は、全てこの初期候補セットS
B内にあり得る。
【0106】
判定850において、候補セットSBが、候補リソースの総数の報告されている必要数又はパーセンテージの閾値Y倍未満であるかどうかについての判定がなされ(|SB|<Y*X*M)、又は代替的に、|SB|<Zであり、ここで、Zは、SL DRXアクティブ時間と重複する候補リソースの閾値数を指す。判定850が「はい」である場合、プロセスは855に進み、RSRP閾値が増加され、初期候補セットSBを再定義するためにプロセスフローの別の反復が行われる。
【0107】
判定850が「いいえ」であることに応じて、プロセスフローの第2のフェーズが継続し、候補セットSCを定義することが860で開始する。ここで、候補セットSCは、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にない、又はSL DRXの非アクティブ時間内にあるRSW内のリソースとして制限される。従って、検知及びリソース選択は、その全体が候補セットSC内にある。次いで、870において、上記の840に関して説明したように、任意の利用不可能なリソースが除外され、候補セットSCから除外される。
【0108】
880において、候補セットSCが、Y*X*M、又は(1-Y)*X*Mの剰余未満か、さもなければ、リソースの閾値数Zがリソース選択のために設定される場合、(|SC|<(1-Y)*X*M、又は(|SC|<X*M-Z)として表されるかどうかに関する判定が行われ得る。
【0109】
890において、候補セットSB及び候補セットSCの両方が、例えば、共に又は別個のステップとして、PHY層から上位層に報告され得る。
【0110】
本開示内に記載された方法は、一連の動作又はイベントとして本明細書に例示されて説明されているが、そのような動作又はイベントの例示された順序は、限定的な意味で解釈されるべきではないことが理解されよう。例えば、いくつかの動作は、異なる順序で、且つ/又は本明細書に図示及び/若しくは説明されるものとは別の他の動作若しくはイベントと同時に、発生し得る。加えて、本明細書の説明の1つ以上の態様又は実施形態を実現するために、全ての例示された動作が必要とされない場合がある。更に、本明細書に示す動作のうちの1つ以上は、1つ以上の別個の動作及び/又は段階で実行することができる。説明を容易にするために、上記の図を参照することができる。しかしながら、これらの方法は、本開示内で提供される任意の特定の実施形態、態様又は実施例に限定されず、本明細書に開示されるシステム/デバイス/構成要素のいずれかに適用することができる。
【0111】
図9は、1つ以上の車両UE、歩行者UE、又は他のネットワークデバイスを介した直接通信としてのサイドリンク通信のためのシステム900を示す図である。システム900は、リソース選択手順、部分又は低減検知動作、SL動作における非周期的送信のための再評価/プリエンプションチェック、及び輻輳制御などの電力節約手順の間にデータに対する信頼性及び精度を高めることによって、サイドリンク通信を容易にする。システム900は、本明細書で説明する様々な態様による再評価/プリエンプションチェック及び輻輳制御プロセス(単数又は複数)を含む部分検知プロセス(単数又は複数)及びUE挙動に基づくリソース選択のために別のUEとのモード2 SL通信を容易にするUE又は他のネットワークデバイス(例えば、P-UE/UEデバイス110)において採用可能であり得る。
【0112】
システム900は、車両/歩行者ユーザ機器(V/P-UE)902と、送受信機906と、車両/トラフィック参加エンティティ920とを含み、これらは、相互の直接通信を通してSL通信に参加することができるV-UE、P-UE又は他のUEを表すことができる。図示されていないが、パケットゲートウェイ(PGW)、セカンダリゲートウェイ(SGW)、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワーク(PDN)、UE、eNB、gNB、又は本明細書で説明する任意の他の構成要素などの他の構成要素が含まれ得る。
【0113】
V/P-UE902は、例えば、送受信機906と、蓄積構成要素918と、制御回路又はコントローラ904とを含む。蓄積構成要素918は、メモリ又は記憶素子などを含み、V/P-UE902のための情報を記憶するよう構成される。コントローラ904は、V/P-UE902に関連付けられた様々な動作を実行するよう構成される。コントローラ904は、ロジック、コンポーネント、回路、1つ以上のプロセッサ(
図2のベースバンド回路プロセッサ204A~E又は他の処理回路)を含むことができる。送受信機906は、送信機機能及び受信機機能を含む。V/P-UE902はまた、車両/交通参加者エンティティ920との緊急サービスブロードキャスト通信914を含む通信のための1つ以上のアンテナ908を含む。
【0114】
車両/交通参加者エンティティ920は、1人以上の歩行者922、インフラストラクチャエンティティ924、車両エンティティ926などを含む。V/P-UE902と車両エンティティ920との間の通信は、ビークルツービークル(V2V)、ビークルツーインフラストラクチャ(V2I)、及びビークルツーペデストリアン(V2P)を含むビークルツーエブリシング(V2X)を含む。エンティティ920はまた、V2Iをサポートし、eNodeB又は固定/非固定UE/IoTにおいて実装されるエンティティである、路側ユニット(RSU)を含むことができる。
【0115】
V/P-UE902と車両又は歩行者エンティティ920との間のサイドリンク通信は、他の車両、センサなどからの情報を含む協働的認識を利用して、衝突警告、自律運転などの車両サービスを提供するために情報を処理し共有することができる。
【0116】
V2V通信は、発展型ユニバーサル地上波アクセスネットワーク(E-UTRAN)によってサービスされ得るV/P-UE間であり得るか、又は通信するV/P-UEのうちの少なくとも1つがモード2 SL通信のためのネットワークカバレージ外にあり得る。V2I通信は、RSUへのアプリケーション層情報を含む。RSUは、アプリケーション層情報をUEのグループに送信する。V2Iはまた、通信の一方の当事者がV/P-UE又はUEであり、他方の当事者がサービングエンティティであり、両方ともV2Nアプリケーションをサポートする、ビークルツーネットワーク(V2N)通信を含む。V2Pは、V/P-UE及び歩行者に関連付けられたUEを含む別個のUE間にあるSL通信であり得、ここで、1つのUEが各々のためのものである。V2P通信は、V2P関連アプリケーション情報を含む。これは、V2X通信を通じた緊急サービス情報及び、これらに限定されないが、前方衝突警告、制御喪失警告、V2V緊急車両警告、V2V緊急停止ユースケース、V2I緊急停止ユース、逆走警告、衝突前検知警告、歩行者衝突に対する警告などを含むユースを含むことができる。
【0117】
追加的又は代替的に、リソース(再)選択手順/動作は、リソース除外、候補リソースセットの反復形成、残りのリソースのSL-RSSI平均化、リソースランキング、及び最小受信エネルギーでの候補リソースセットからのリソースのランダム選択を含むことができる。次いで、これは、検知ウィンドウ/手順によって後続/先行され、次いで、それとともに連続的に繰り返されて、本明細書で説明する態様に従って検出されたUE及び隣接チャネル又は通信デバイスによる通信のスペクトル/媒体/チャネルを監視し得る。
【0118】
いくつかの態様では、UE902は、部分検知を実行するのではなく、例えば、完全検知のために設定され得る。UE902はまた、例えば、UE110-2として、受信機UE922へのモード2 SL通信において報告する送信側UE110-1を表すことができる。UE902は、部分検知も実行するように構成することができ、ここで、候補スロットの少なくとも最小数Yminは、例えば、RRCシグナリング又は上位層のいずれかから、部分検知のために設定することができる。UE902が、SL DRXアクティブ時間の指示、又はUE922若しくはUE922のための他のネットワーク構成要素からSL DRXアクティブ時間を導出すべき関連DRXパラメータを受信したとき、UE902は、UE922とSL通信しているときにこの情報に基づいて検知を動作させるようにトリガされ得る。
【0119】
一態様では、受信機UEのSL DRXパラメータが考慮されている場合、このYmin閾値は緩和され得る。Yminは、部分検知及びTX UE電力節約に基づく最小候補スロットであるため、Rx UEのDRXを考慮するとき、UE902は、部分検知に基づくYmin個の候補スロットの全てがRx UEのDRXアクティブ時間中にあることを保証することができないことがある。従って、UE902は、Rx UEのDRXが示されているとき、部分検知に必要な最小数のスロットを利用しないことを判定することができる。特に、Yminは、例えば、リソースプール(事前)設定によって有効化又は無効化され得るか、又は上位層によってシグナリングされ得る。
【0120】
例えば、リソースプールは、例えば、受信機UEのDRX設定を考慮するとき、Yminよりも小さい、より小さい数Ymin’を示すことができる。この場合、UE902は、Yminの以前の設定ではなく、Ymin’個の候補スロットが満たされることを保証する。
【0121】
一態様では、Yminよりも小さい候補スロットの異なる最小数Ymin’は、受信機UE922がSL DRXを示すとき、部分検知とともに使用するために(事前に)設定され得る。代替又は追加として、Rx UEのSL DRXアクティブ時間における候補スロットの数は、Ymin’=Min(W、Ymin)となるように、W又はYminがより小さいかどうかに応じて、候補スロットの(事前に)構成された閾値数(W)以上であるよう構成され得る。従って、WとYminとの間の最小値を、部分検知に利用される候補スロットの最小数として設定することができ、これは、Rx UEのアクティブ時間中の報告された候補リソースの数について候補スロットの他の閾値数Wを考慮するときである。
【0122】
代替又は追加として、Rx UEのアクティブ時間中の報告された候補リソースの数(Z)が、(事前に)構成された閾値(Z)以上である場合、UE902は、ZがRx UEのアクティブ時間中の報告された候補リソースの数であると見なすことができる。次いで、UE902は、周波数領域にあるサブチャネルの数によって除算されたZを構成し、それらの間の最小値をY’minとして取ることができ、これは、Y’min=Min(Z/Nsubchannel,Ymin)によって表され、ここで、Yminは、部分検知に必要な候補スロットの最小数として設定され、Nsubchannelは、リソースプール内のサブチャネルの数である。
【0123】
他の態様では、UE902に受信機UEのSL DRXが示されているとき、送信機UE902は、Ymin閾値に依然として従うか又はそれに従うように、部分検知オケージョンを増加させるよう構成され得る。次いで、UE902は、Ymin閾値を満たし、少なくともYmin個の候補リソースを定義することができるように、より多くの検知を行うことができる。UE902の検知オケージョン(単数又は複数)は、それらの特定のパーセンテージ/数が受信機UEのSL DRXアクティブ時間内に重複するように、増加され得る。
【0124】
図10は、本明細書の様々な態様によるSL送信における非周期的送信のための再評価/プリエンプションチェックタイミング1000の一例を示す。リソース再評価及びプリエンプションチェックは、リソース衝突の確率を低減し、任意の選択されたリソースが送信の直前に依然として利用可能又は適切であることを保証するために、NRサイドリンクにおいて設定され得る。部分検知を電力節約メカニズムとして設定するとき、リソース再評価及びプリエンプションチェックのために、周期ベース部分検知(PBPS)、連続部分検知(CPS)、又は両方の方式が設定される。
【0125】
リソース再評価及びプリエンプションチェックは、例えば、初期リソース選択におけるワンショットトラフィックである非周期的トラフィックのためのリソース選択1002を含むことができる。選択されたワンタイム非周期的リソースは1004にて表され、一方、1006及び1008のリソースは使用のために選択されていない、残りのリソースである。時間nにおいて、ty_0における送信の直前に、UE110-1は、選択されたリソース1004が依然として利用可能であるか否かがチェックされるリソース再評価又はプリエンプションチェックを実行する。特に、再評価又はプリエンプションチェックは、選択されたリソース1004と残りのリソース1006及び1008の両方を含む初期リソース選択におけるセットとも同じとなる初期候補リソースセットに対して実行され得る。従って、候補リソースセット又は候補リソースのセット(SA)は、1004から1008のリソース候補を含むことができる。
【0126】
候補リソースセット1004から1008、PBPS1012のための検知オケージョン、及びCPS監視ウィンドウ1010は、UEが周期的送信のための部分検知を用いてリソース再評価及びプリエンプションチェックを実行するときに設定されており、UE110-1はPBPS又はCPSを設定することができる。送信側UE110-1又は902が、非周期的送信のための部分検知を用いてリソース再評価及びプリエンプションチェックを実行するタイミングは、設定変更可能とすることができる。
【0127】
一態様では、非周期的送信のためのリソース選択手順からの候補リソースのセットのうちの1つ以上の選択された候補リソースの再評価又はプリエンプションチェックを実行するとき、UE110-1は、候補リソースのセットが、1つ以上の選択された候補リソースから開始し、リソース選択手順1002において利用されるスロットインデックスに基づく候補スロットのうちの最後のスロットにおいて終了するように、部分検知を実行することができる。このようにして、候補リソースセット(SA)は、残りのY個の候補スロットに従って、及び初期リソース選択手順(例えば、プロセスフロー600から800)において使用された残りのY個の候補スロットのスロットインデックスに従って初期化され得る。
【0128】
例えば、タイミング1000において、UE110-1はまず、このタイムラインに沿った1002において、その非周期的送信のためのサイドリンクリソースのセットを選択する。次いで、UE110-1は、リソースが依然としてSL送信に利用可能であるか又は適切であることを保証するために、スロットnにおいてリソース再評価及びプリエンプションチェックを実行し、ここで、nは、n=ty_0-T3、ここで、ty0は、選択されたリソース1004のスロットである、となるように、選択されたリソースからの時間(ty_0)から時間又はスロットの期間(T3)を除算したものに等しくすることができる。UE110-1は、初期リソース選択において使用される候補1006及び1008の残りのY個の候補スロット(例えば、ty_1及びty_2)に従って初期化されるように、リソース再評価及びプリエンプションのための候補リソースセットを設定するよう構成され得、これは、Y候補スロットのうち、スロットty_1から開始し得、最後のスロットty_2において終了し得る。
【0129】
残りのY個の候補スロットを十分な検知結果をもってサポートするために、ty_0より早いM論理スロットから開始してty_0より早いTproc,0+Tproc,1スロットまでのCPS検知ウィンドウ1010において、UE110-1は連続部分検知を行うことができ、ここで、Tproc,0は、検知結果の処理時間であり、Tproc,1は、サイドリンクデータのSL送信である物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の準備時間であることができる。従って、UE110-1は、1つ以上の選択された候補リソース1004から1008のうちの選択されたリソース1004の前に、Tproc、0+Tproc、1として、少なくともM個の論理スロットに1つ以上の論理スロットを加えたものである検知ウィンドウ1010に基づく部分検知として、非周期的送信(例えば、ユニキャスト通信など)のためのCPS検知を実行し得、ここで、Mは、例えば、最大31個のスロット又は別の事前設定された数のスロットであり得る。Mのデフォルト値は、例えば、別の値で(事前に)設定されない限り、31であり得る。また、CPS監視ウィンドウ1010は、リソース選択1002を実行するスロットよりも早く開始しないよう構成される。
【0130】
UE110-1が、追加又は代替として、そのリソース再評価及びプリエンプションチェックのためにPBPSを実行する場合、PBPS検知オケージョン1012は、
【数1】
として設定され得、ここで、t
y’は、残りのY個の候補スロットに属するスロットであり、k及びP
reserveは、1002におけるリソース選択手順で使用されるものと同じパラメータであり得る。言い換えれば、UEがRSW内の1002におけるような初期リソース選択手順においてPBSを実行する場合、k及びP
reserveによるパラメータは、リソースがSL送信の直前に依然として予約されており適切であることを保証するために再評価/プリエンプションチェックのためにも使用される。
【0131】
Preserve1は、UE110-1が監視する周期性を示す。例えば、Preserve1は100msであり得る。周期的リソース予約を検出するために、UE110-1は、スロットt_{y0-100}、t_{y1-100}、t_{y2-100}においてSLチャネルを監視して、他のUEが100msの周期毎の周期的リソース予約を介してスロットt_{y0}、t_{y1}、t_{y2}においてリソースを予約しないことを保証する。Preserve2は、UE110-1が更に監視する別の周期性であり得る。一例では、UE110-1は、リソース再評価及びプリエンプションチェックのために最大16個の周期性(例えば、最大Preserve16)を監視することができる。例えば、Kは、各周期性について、監視する監視オケージョンの数を示す、1若しくは{1,2}、又は他の範囲であり得る。例えば、K={1,2}であり、Preserve1=30である場合、UEは、スロットt_{y0-30}、t_{y1-30}、t_{y2-30}、t_{y0-60}、t_{y1-60}、t_{y2-60}においてSLチャネルを監視して、他のUEがスロットt_{y0}、t_{y1}、t_{y2}においてリソースを予約しないことを保証する。
【0132】
図11は、他の様々な態様による1つ以上の条件に基づいてSL DRX非アクティブ時間の間に実行され得る例示的なプロセスフロー1100チャネルビジー比(CBR)測定を示す。輻輳制御メカニズムに従う非周期的送信のための部分検知を伴うリソース選択手順は、SL通信(例えば、モード2 SL通信)のためのUEにおける電力節約を向上させるために、本明細書の様々な実施形態、態様、又は例に従って共に動作することができる。
【0133】
UE110-1、110-2、902、922、又はV-UE若しくはP-UEとしての他のUEは、例えば、電力節約メカニズムの一部としてSL DRXを用いて設定され得、SL DRX非アクティブ時間の間、UEは、いかなるデータも受信することを期待されず、従って、チャネル(例えば、PSCCH)を測定しない。CBR測定は、SL通信を継続するか否かを判定するためにUEによって使用される。例えば、CBR閾値を満たす場合、UEは、SLチャネルがSL通信のために使用するにはビジーすぎるか又は非効率的である場合、SL通信を中止又は停止することができる。特に、SL CBRは、SL RSSI測定に基づく。CBR測定ウィンドウ内の多くのSL RSSI測定値が、例えば、SL RSSI平均化によって、又は他の手段によって使用されて、CBR測定値を決定し得る。
【0134】
一態様では、1110において、SL RSSI測定が、UEのSL DRXアクティブ時間において最初に実行され得る。代替又は追加として、SL RSSI測定は、UEがSL CBR測定ウィンドウにわたってPSCCHを依然として受信していることに応じて、又はそのときに、UEの非アクティブ時間中に実行され得る。UE110-1がSL CBR測定ウィンドウ内で依然としてPSCCHを受信している場合、UE110-1は、UEがDRX非アクティブ時間にあっても、それらのスロット内でRSSI測定を実行することができるように設定又は有効化され得る。
【0135】
SL CBRの計算は、RSSIが測定されるスロットに限定される。1120において、SL RSSI測定スロットの数が(事前に)設定されたスロット閾値を下回るかどうかの判定が行われ得る。判定が「はい」であり、SL RSSIスロットがスロット閾値未満である場合、RSSI測定は、SL DRX非アクティブ時間に起因して、CBR測定をサポートするのに必ずしも十分ではなく、プロセスフローは、「A」における1つ以上の代替に続く。「いいえ」の場合、1125においてCBR測定値を取得して、CBR閾値に基づいてSL通信を停止するか否かを判定することができる。
【0136】
代替又は追加として、1130において、(事前に)設定されたSL CBR値が、チャネル条件の決定、及びそれに基づいてSL通信を中止するかどうかの決定のために使用され得る。(事前に)設定されたSL CBR値は、部分検知の場合の(事前に)設定されたSL CBR値と同じであっても異なっていてもよい。(事前に)設定されたSL CBR値が存在しない場合、又は追加のスロットの測定が有効化されている場合、プロセスフローは代替として1140に進むことができる。
【0137】
代替又は追加として、1140において、UEは、例えば、この動作がリソースプール(事前)設定によって有効/無効にされるかどうかに応じて、SL CBR測定ウィンドウ内又は外で、及びUEのSL DRX非アクティブ時間内で追加のスロットを測定することができる。リソースプールが、SL CBR測定ウィンドウ内又は外のスロットのセットを測定するよう(事前に)構成される場合、UEは、そのような測定(単数又は複数)を実行し、そうでない場合、UEは、1130におけるように、事前設定されたCBR値に従うことができる。
【0138】
代替又は追加として、1150において、リソースプール(事前)設定が、SL DRX非アクティブ時間内にSL CBRを測定することを有効にする場合、UE110-1は、UEの性能又はUEの実装に基づいて、そのSL DRX非アクティブ時間内にSL CBRを測定することができる。リソースプールが、UEのSL DRX非アクティブ時間内にSL CBRを測定することを(事前に)設定又は有効化していない場合、(事前に)設定されたSL CBR値が使用され得る。
【0139】
代替又は追加として、1160において、UEは、例えば、SL RSSI測定スロットの数が閾値又はスロット閾値を下回るとき、CBRを測定しないよう構成され得る。この場合、SL CBR測定結果が利用可能でないとき、(事前に)設定されたSL CBR値が使用される。
【0140】
個人情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されている。特に、個人情報データは、意図されない又は認可されていないアクセス又は使用のリスクを最小にするように管理され取り扱われるべきであり、認可された使用の性質は、ユーザに明確に示されるべきである。
【0141】
ここで、本開示を添付の図面を参照して説明するが、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指すために使用され、そして図示される構造及びデバイスは必ずしも縮尺通りに描かれていない。本明細書で利用される場合、「構成要素」、「システム」、「インタフェース」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、ハードウェア、(例えば、実行中の)ソフトウェア、及び/又はファームウェアを指すことが意図されている。例えば、構成要素は、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ、又は他の処理デバイス)、プロセッサ上で実行されているプロセス、コントローラ、オブジェクト、実行可能ファイル、プログラム、記憶デバイス、コンピュータ、タブレットPC、及び/又は処理デバイスを備えたユーザ機器(例えば、携帯電話など)であり得る。実例として、サーバ上で実行されているアプリケーション及びそのサーバもまた、構成要素であり得る。1つ以上の構成要素は、プロセス内に常駐することができ、構成要素は、1つのコンピュータに局在してもよい、且つ/又は2つ以上のコンピュータ間に分散してもよい。本明細書では、要素のセット又は他の構成要素のセットを説明することがあり、ここで、「セット」という用語は、「1つ以上」として解釈することができる。
【0142】
更に、これらの構成要素は、記憶されている様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ可読記憶媒体から、例えばモジュールなどで実行することができる。構成要素は、例えば、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システムにおいて、及び/又はネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、又は他のシステムを有する同様のネットワークをわたって、信号を経由して別の構成要素と対話する構成要素からのデータ)を有する信号に従って、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。
【0143】
別の例として、構成要素は、電気回路又は電子回路によって動作される機械部品によって提供される特定の機能性を有する装置であり得、電気回路又は電子回路は、1つ以上のプロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションによって動作され得る。1つ以上のプロセッサは、装置の内部又は外部にあることができ、ソフトウェア又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行することができる。更に別の例として、構成要素は、機械部品なしの電子構成要素を通して特定の機能性を提供する装置であり得、電子構成要素は、少なくとも部分的に電子構成要素の機能性を付与するソフトウェア及び/又はファームウェアを実行する1つ以上のプロセッサを備え得る。
【0144】
「例示的」という単語の使用は、概念を具体的に表すことが意図されている。本願で使用される「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することが意図されている。すなわち、特に明記しない限り、又は文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを用いる」は、全てのあり得る順列のいずれかを意味することが意図される。すなわち、「XはAを用いる」場合、「XはBを用いる」場合、又は「XはAとBの両方を用いる」場合、前述の各場合はいずれも「XはA又はBを用いる」を満たす。加えて、本出願及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」及び「an」は、特に明記しない限り、又は文脈から単数形を指すことが明らかでない限り、「1つ以上」を意味すると一般に解釈されるべきである。更に、「including(含む)」、「includes(含む)」、「having(有する)」、「has(有する)」、「with(有する)」、又はそれらの変化形が、発明を実施する形態と特許請求の範囲のいずれかで使用される場合、これらの用語は、「comprising(備える)」という用語と同様に包括的であることが意図される。更に、1つ以上の番号付きアイテムが詳述される状況(例えば、「第1のX」、「第2のX」など)において、いくつかの状況では、文脈が、1つ以上の番号付きアイテムが別個であるか又は同じであることを示し得るが、一般に、これら1つ以上の番号付きアイテムは、別個であるか又は同じであり得る。
【0145】
本明細書で使用されるとき、「回路」という用語は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、若しくはグループ)、若しくは1つ以上のソフトウェア若しくはファームウェアプログラムを実行する回路に動作可能に結合された関連付けられたメモリ(共有、専用、又はグループ)、組合せ論理回路、又は説明された機能性を提供する他の好適なハードウェア構成要素を指す、その一部である、又はそれを含むことができる。いくつかの実施形態では、回路は、1つ以上のソフトウェア若しくはファームウェアモジュールに実装されてもよく、又は回路に関連付けられた機能は、1つ以上のソフトウェア若しくはファームウェアモジュールによって実行されてもよい。いくつかの実施形態では、回路は、少なくとも部分的にハードウェアで動作可能なロジックを含むことができる。
【0146】
本明細書で使用されるとき、「プロセッサ」という用語は、実質的に任意のコンピューティング処理ユニット又はデバイスを指すことができ、シングルコアプロセッサ、ソフトウェアマルチスレッド実行能力を備えたシングルプロセッサ、マルチコアプロセッサ、ソフトウェアマルチスレッド実行能力を備えたマルチコアプロセッサ、ハードウェアマルチスレッド技術を備えたマルチコアプロセッサ、並列プラットフォーム、及び分散共有メモリを備えた並列プラットフォーム、を含むがこれらに限定されない。更に、プロセッサは、本明細書に記載の機能及び/又はプロセスを実行するように設計された、集積回路、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブル論理コントローラ、複合プログラマブル論理デバイス、個別ゲート若しくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組合せを指すことができる。プロセッサは、空間使用を最適化するか、又はモバイルデバイスの性能を向上させるために、分子ドット及び量子ドットベースのトランジスタ、スイッチ及びゲートなどを含むがこれらに限定されないナノスケールアーキテクチャを利用することができる。プロセッサはまた、コンピューティング処理ユニットの組合せとして実装され得る。
【0147】
実施例(実施形態)は、方法、方法の動作又はブロックを実行するための手段、機械(例えば、メモリを有するプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)によって実行されると、方法の動作又は装置若しくはシステムの動作を機械に実行させて、本明細書に記載の実施形態及び実施例による複数通信技術を使用する同時通信を実行する命令を含む少なくとも1つの機械可読媒体などの主題を含み得る。
【0148】
第1の例は、ユーザ機器(UE)であり、これは、メモリと、処理回路と、含み、処理回路は、メモリに記憶された命令を実行するとき、UEに、サイドリンク(SL)通信のための受信機UEのSL間欠受信(DRX)パラメータの指示を受信させ、受信機UEのSL DRXパラメータに基づいてリソース選択手順を実行させて、候補リソースのセットであって、受信機UEのSL DRXパラメータの閾値を満たす候補リソースの少なくともサブセットを含む候補リソースのセットを決定させ、候補リソースのセットから1つ以上のリソースを選択させて、SL通信を有効にさせる、よう構成されている。
【0149】
第2の例は、第1の例を含むことができ、処理回路は、リソース選択ウィンドウ(RSW)内の物理(PHY)層において候補リソースの少なくともサブセットを選択して、SL DRXパラメータの指示に基づいて、閾値を満たし、MAC層に報告するように更に構成されており、閾値は、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの一部分、SL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの数、又はSL DRXアクティブ時間と重複する候補スロットの数のうちの少なくとも1つを含む。
【0150】
第3の例は、第1又は第2の例を含むことができ、処理回路は、リソースプールに関連付けられた候補リソースの事前設定された比率又は事前設定された数に基づいて、閾値を決定し、又は、受信機UEとの通信に基づいて、閾値であって、候補リソースの一部分、候補リソースの数、又は受信機UEのSL DRXアクティブ時間と重複する候補スロットの数を含む閾値を決定する、よう更に構成されており、候補リソースの少なくともサブセットは閾値以上である。
【0151】
第4の例は、第1から第3の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、時限ウィンドウ内のサイドリンク候補リソースの総数(M)に基づいてRSWを決定し、RSWの前の検知ウィンドウの間にSL通信のために使用されることになる候補リソースの検知を実行して、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を復号し、RSWに基づいて、基準信号受信電力(RSRP)閾値に従って初期候補リソースセットを選択し、利用不可能な候補リソースを除外し、閾値に基づいて、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にある初期候補リソースセット内の候補リソースの少なくともサブセットを定義する、よう更に構成されている。
【0152】
第5の例は、第1から第4の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、候補スロットの閾値部分、又は候補スロットの閾値数がRSW及びSL DRXアクティブ時間と重複することを保証するようにRSWのサイズを変更し、候補スロットの閾値部分又は閾値数の後になるように、RSW中の候補スロットの残りの部分又はスロットの残りの数を設定する、よう更に構成されている。
【0153】
第6の例は、第1から第5の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、1つ以上の条件であって、初期候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの総数の報告された部分未満であること、又は受信機UEのSL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセットのサブセット候補リソースの数が、サイドリンク候補リソースの総数の報告された部分の数閾値又はパーセンテージ閾値未満であること、の少なくとも1つを含む1つ以上の条件が満たされたことに応じて、RSRP閾値を変更し、RSWに基づいて初期候補リソースセットを再選択し、利用不可能な候補リソースを除外し、SL DRXアクティブ時間内にある候補リソースの少なくともサブセットを再定義することによって、リソース選択手順の反復を実行する、よう更に構成されている。
【0154】
第7の例は、第1から第6の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、初期候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの総数のうちの報告された部分以上であり、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセットのサブセット候補リソースの数が、サイドリンク候補リソースの総数のうちの報告された部分の数閾値又はパーセンテージ閾値以上であることに応じて、及び候補リソースの少なくともサブセットがサイドリンク候補リソースの総数のうちの報告された部分未満でないことに応じて、サイドリンク候補リソースの総数のうちの報告された部分をランダムに選択すること、又は候補リソースの少なくともサブセットのうちの各候補リソースを報告することによって、候補リソースの少なくともサブセットを上位層に報告するよう更に構成されている。
【0155】
第8の例は、第1から第7の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、候補リソースの少なくともサブセットがサイドリンク候補リソースの総数の報告された部分未満であることに応じて、候補リソースの少なくともサブセット中にない候補リソースのセット中の少なくとも1つの候補リソースをランダムに選択し、ランダムに選択された少なくとも1つの候補リソースと候補リソースのサブセットの各候補リソースとの両方を上位層に報告するか、又は少なくとも1つの候補リソースを上位層に報告する、よう更に構成されている。
【0156】
第9の例は、第1から第8の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、受信機UEのSL DRXアクティブ時間に基づいて、リソース選択手順を、検知ウィンドウの間にSL通信のために使用されることになる候補リソースの検知を実行する一方で、SL DRXアクティブ時間に関連付けられた初期RSRP閾値を取得することと、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内に選択されることになる初期候補リソースセットを制限する一方で、利用不可能な候補リソースを除外することと、により実行し、初期候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの総数のうちの報告された部分の数閾値又はパーセンテージ閾値未満であることに応じて、変更されたRSRP閾値を用いてリソース選択手順の別の反復を実行するか、さもなければ、初期候補リソースセットを報告して、SL DRXアクティブ時間内にある初期候補リソースセットを再定義する、よう更に構成されている。
【0157】
第10の例は、第1から第9の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、受信機UEのSL DRX非アクティブ時間に基づいて、リソース選択手順を、検知ウィンドウの間にSL通信のために使用されることになる候補リソースの検知を実行する一方で、SL DRX非アクティブ時間に関連付けられたRSRP閾値を取得することと、別の候補リソースセットをSL DRX非アクティブ時間内にあるように制限することと、により実行し、別の候補リソースセットがサイドリンク候補リソースの総数の報告された部分の数閾値又はパーセンテージ閾値の残り未満であることに応じて、別の変更されたRSRP閾値を用いてリソース選択手順の別の反復を実行するか、さもなければ、別の候補リソースセットを報告して、SL DRX非アクティブ時間内にある別の候補リソースセットを再定義する、よう更に構成されている。
【0158】
第11の例は、第1から第10の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、部分検知ウィンドウと、部分検知のための最小数の候補スロット又は最小数の候補スロットより小さい最小数がリソースプール設定によって有効化又は無効化されているかどうかの指示とに基づいて候補リソースを検知することを含むリソース選択手順を実行するよう更に構成されている。
【0159】
第12の例は、第1から第11の例のいずれか1つ以上を含むことができ、候補スロットの数が候補スロットの閾値数を満たす受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にあることに応じて、より小さい最小数が、候補スロットの閾値数の最小値又は候補スロットの最小数として有効にされ、候補リソースの数が受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にあることに応じて、より小さい最小数が、リソースプール内のサブチャネルの数にわたる候補リソースの閾値数の最小値又は候補スロットの最小数として有効にされる。
【0160】
第13の例は、第1から第12の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にある部分検知オケージョンの数の閾値数を用いて、候補スロットの最小数(Ymin)を満たすように、部分検知オケージョン又は部分検知オケージョンの数を増加させるよう更に構成されている。
【0161】
第14の例は、第1から第13の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、部分検知を実行することによって、非周期的送信のためのリソース選択手順からの候補リソースのセットのうちの1つ以上の選択された候補リソースの再評価又はプリエンプションチェックを実行するよう更に構成されており、候補リソースのセットは、1つ以上の選択された候補リソースから開始し、リソース選択手順において利用されるスロットインデックスに基づく候補スロットのうちの最後のスロットにおいて終了する。
【0162】
第15の例は、第1から第14の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、少なくともM個であって、最大31個のスロットであるM個の論理スロット又は別の事前設定された数のスロットに、1つ以上の選択された候補リソースのうちの第1の選択されたリソースの前の1つ以上の論理スロットを加えたものである検知ウィンドウに基づいて、部分検知として連続部分検知(CPS)を実行する、又は、リソース選択手順のために利用される周期性に基づいて周期ベース部分検知(PBPS)を実行するよう更に構成されており、CPS及びPBPSは、候補リソースのセットのリソース選択の後に開始する。
【0163】
第16の例は、第1から第15の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、SL受信信号強度指示(RSSI)がチャネルビジー比(CBR)閾値を上回ることに基づくSL CBR測定に応じてSL通信を中止し、SL CBR測定ウィンドウ内でPSCCHを受信するとき、SL DRXアクティブ時間の間又はSL DRX非アクティブ時間の間にSL RSSIを測定する、よう更に構成されている。
【0164】
第17の例は、第1から第16の例のいずれか1つ以上を含むことができ、処理回路は、SL DRX非アクティブ時間に起因してSL RSSI測定スロットの数がSL RSSI測定スロット閾値を下回ることに応じて、SL通信を中止するかどうかを判定するために、部分検知動作からのものである事前設定されたSL CBR値を使用すること、又は、リソースプール設定及びUEの性能によって有効化又は無効化されることに基づいて、SL DRX非アクティブ時間の間にSL CBR測定ウィンドウ内又は外のスロットの追加のセットを測定すること、の1つ以上を実行する、よう更に構成されている。
【0165】
第18の例は、ベースバンドプロセッサであって、メモリと、処理回路と、を含み、処理回路は、サイドリンク(SL)通信のための受信機ユーザ機器(UE)の間欠受信(DRX)アクティブ時間の指示を受信し、受信機UEのSL DRXアクティブ時間に基づいてリソース選択ウィンドウ(RSW)内でリソース選択手順を実行して、候補リソースのセットであって、これらのうちの候補リソースの少なくともサブセットが、受信機UEのSL DRXアクティブ時間内にあることとなる閾値を満たす候補リソースのセットを決定し、候補リソースのセットから1つ以上のリソースを選択して、SL通信を有効にする、ベースバンドプロセッサであり得る。
【0166】
第19の例は、第18の例を含むことができ、SL通信は、モード2サイドリンク通信としてのSLリソースの自律的決定を含む。
【0167】
第20の例は、第18から第19の例のいずれか1つ以上を含み、処理回路は、パーセンテージ閾値を満たすSL DRXアクティブ時間と重複するRSW中の候補スロットのパーセンテージに基づいて、又は数閾値を満たすSL DRXアクティブ時間と重複するRSW中の候補スロットの数に基づいて、リソース選択手順のRSWを変更し、RSW内のタイムスロットの残りを、SL DRXアクティブ時間と重複するRSWの後になるように構成する、よう更に構成されている。
【0168】
第21の例は、第18から第20の例のいずれか1つ以上を含み、処理回路は、SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセットが閾値未満であることに応じて、又は候補リソースのセットが候補リソースの総数のパーセンテージ未満であることに応じて基準信号受信電力(RSRP)閾値を増加させて、RSW内でリソース選択手順の別の反復を実行し、SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセットが閾値を満たすこと、又は候補リソースのセットが候補リソースの総数のパーセンテージを満たすことに応じて、候補リソースの少なくともサブセットを上位層に報告する、よう更に構成されており、候補リソースの総数のパーセンテージは、上位層パラメータを介して設定される。
【0169】
第22の例は、第18から第21の例のいずれか1つ以上を含み、処理回路は、SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセットが候補リソースの総数のパーセンテージ未満であることに応じて、候補リソースの少なくともサブセット内にない候補リソースを候補リソースのセットからランダムに選択し、SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともサブセット及びランダムに選択された候補リソースを上位層に報告するか、又は候補リソースのセットのみを上位層に報告する、よう更に構成されている。
【0170】
第23の例は、第18から第22の例のいずれか1つ以上を含み、リソース選択手順は、SL DRXアクティブ時間と重複する候補リソースの少なくともサブセット内のリソースと、受信機UEのSL DRX非アクティブ時間内にある候補リソースのセットの他のリソースとを選択するための異なるプロセスのセットを含み、第1のプロセスのセットは、SL DRXアクティブ時間内の候補リソースの少なくともセットが閾値を下回るとき、SL DRXアクティブ時間内にリソースを選択する別の反復を実行するように第1のRSRP閾値を変更することを含み、第2のプロセスのセットは、SL DRX非アクティブ時間内の他のリソースが非アクティブ閾値を下回るとき、SL DRX非アクティブ時間内にリソースを選択する更なる反復を実行するように第2のRSRP閾値を変更することを含む。
【0171】
第24の例は、サイドリンク(SL)通信のためのリソース選択のための方法であって、ユーザ機器(UE)によって、受信機UEのSL間欠受信(DRX)パラメータの指示を受信することと、UEによって、受信機UEのSL DRXパラメータに基づいてリソース選択手順を実行して、候補リソースのセットであって、候補リソースのセットが、受信機UEのSL DRXパラメータの閾値を満たす候補リソースの少なくともサブセットを含む、候補リソースのセットを決定することと、候補リソースのセットから1つ以上のリソースを選択して、SL通信を有効にすることと、を含む方法。
【0172】
第25の例は、第24の例を含むことができ、受信機UEのSL DRXアクティブ時間を含むSL DRXパラメータの指示に基づいて、閾値を満たすように、リソース選択ウィンドウ(RSW)内で候補リソースの少なくともサブセットを選択することを更に含み、閾値が、SL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの一部分、SL DRXアクティブ時間内の報告された候補リソースの数、又はSL DRXアクティブ時間と重複する候補スロットの数のうちの少なくとも1つを含み、SL通信が、モード2サイドリンク通信としてのSLリソースの自律的決定を含む。
【0173】
更に、本明細書に記載の様々な態様又は特徴は、標準的なプログラミング及び/又は工学技術を使用して、方法、装置、又は製造物品として実現することができる。本明細書で使用される「製造物品」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリア、又は媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することを意図している。例えば、コンピュータ可読媒体は、磁気記憶デバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)など)、スマートカード、及びフラッシュメモリデバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キードライブなど)を含むことができるが、これらに限定されない。更に、本明細書に記載の様々な記憶媒体は、情報を記憶するための1つ以上のデバイス及び/又は他の機械可読媒体を表すことができる。「機械可読媒体」という用語は、限定されるものではないが、無線チャネルと、命令(単数又は複数)及び/又はデータを記憶、収容、及び/又は運搬することができる様々な他の媒体を含むことができる。更に、コンピュータプログラム製品は、コンピュータに、本明細書に記載の機能を実行させるように動作可能な1つ以上の命令又はコードを有するコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0174】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他の構造若しくは非構造データを、変調データ信号、例えば、搬送波又は他の輸送機構などのデータ信号に含み、任意の情報配信又は輸送媒体を含む。「変調データ信号」又は複数の信号は、1つ以上の信号内の情報を符号化するように設定又は変更された1つ以上の特性を有する信号を指す。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、並びに音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含む。
【0175】
例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合することができる。代替的に、記憶媒体は、プロセッサと一体であり得る。更に、いくつかの態様では、プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに存在することができる。加えて、ASICは、ユーザ端末に存在することができる。代替的に、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末内にて別個の構成要素として存在することができる。加えて、いくつかの態様では、方法又はアルゴリズムのプロセス及び/又は動作は機械可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体上の1つ又は任意の組合せ又はコード及び/又は命令として存在することができ、これは、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる。
【0176】
これについては、開示されている主題を、様々な実施形態及び対応する図面に関連して説明したが、開示されている主題と同じ機能、類似する機能、代替的機能、又は代用の機能を実行するためには、適用可能な場合、他の同様の実施形態を使用することができ、又は、記載されている実施形態から逸脱することなく、変更及び追加を行うことができることを理解されたい。従って、開示されている主題は、本明細書に記載のいずれかの単一の実施形態に限定されるべきではなく、むしろ、以下の添付の特許請求の範囲の広さ及び範囲に従って解釈されるべきである。
【0177】
具体的には、上述の構成要素(アセンブリ、デバイス、回路、システムなど)によって実行される様々な機能に関して、そのような構成要素を説明するために使用される用語(「手段」への参照を含む)は、本明細書に示される本開示の例示的な実装形態における機能を実行する開示された構造と構造的に同等でない場合でも、記載された構成要素の特定の機能を実行する任意の構成要素又は構造(例えば、機能的に同等である)に対応することが意図される。更に、特定の特徴がいくつかの実現形態のうちの1つのみに関して開示されている可能性があるが、そのような特徴は、任意の所与の又は特定の用途に望ましく有利であり得るように、他の実現形態の1つ以上の他の特徴と組み合わせることができる。