(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-28
(45)【発行日】2025-08-05
(54)【発明の名称】負極
(51)【国際特許分類】
H01M 4/134 20100101AFI20250729BHJP
H01M 4/36 20060101ALI20250729BHJP
【FI】
H01M4/134
H01M4/36 E
(21)【出願番号】P 2022004057
(22)【出願日】2022-01-14
【審査請求日】2023-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【氏名又は名称】岸本 達人
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100129838
【氏名又は名称】山本 典輝
(72)【発明者】
【氏名】堀川 大介
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-162997(JP,A)
【文献】特開2003-077461(JP,A)
【文献】特開2021-068706(JP,A)
【文献】特開2021-057342(JP,A)
【文献】特開2003-217574(JP,A)
【文献】特表2017-527955(JP,A)
【文献】国際公開第2020/115727(WO,A1)
【文献】特開2006-164793(JP,A)
【文献】国際公開第2017/006591(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0106151(KR,A)
【文献】特開2011-009228(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/134
H01M 4/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負極集電体と、負極層とを含み、
前記負極層は、前記負極集電体側から順に、負極活物質として、リチウム金属と異種金属との合金を含む複合層と、リチウム金属単体層とを有し、
前記異種金属は、前記リチウム金属と固溶体を形成可能な元素、又は、前記リチウム金属と金属間化合物を形成可能な元素であり、
前記リチウム金属単体層の厚みXと、前記複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)は、0.001≦Z≦0.1であ
り、
前記合金中のリチウム元素の元素比率が30.00atomic%以上99.97atomic%以下である、リチウム二次電池用の負極。
【請求項2】
前記リチウム金属単体層の厚みXと、前記複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)は、0.1である、請求項1に記載の負極。
【請求項3】
前記合金中のリチウム元素の元素比率が95.00atomic%である、請求項2に記載の負極。
【請求項4】
前記異種金属は、Mg、Bi、Pd、Ag、Pt、Zn、In、Sr、Ba、Ga、Ca、及び、Geからなる群から選択される一又は二以上の元素である、請求項2に記載の負極。
【請求項5】
前記異種金属は、Bi、Pd、Pt、Zn、Sr、Ba、Ga、Ca、及び、Geからなる群から選択される一又は二以上の元素である、請求項2に記載の負極。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、負極に関する。
【背景技術】
【0002】
電池の中でもリチウム二次電池は、高い出力電圧が得られるという点で注目されている。
【0003】
特許文献1には、負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを含む金属Mg層を形成したLi金属負極電池が開示されている。
【0004】
特許文献2には、Li金属層と集電体界面に金属薄膜(Au,Mg,Ag)を含む負極材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-184513号公報
【文献】特開2021-077640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
負極活物質としてリチウム金属及びリチウム合金等を用いたリチウム二次電池において、充放電に伴うリチウム金属の体積変化によるリチウム金属の失活により、容量維持率が低下する問題があり、容量維持率の向上が求められる。
【0007】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、リチウム二次電池の容量維持率を向上させることができる負極を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の負極は、負極集電体と、負極層とを含み、
前記負極層は、前記負極集電体側から順に、負極活物質として、リチウム金属と異種金属との合金を含む複合層と、リチウム金属単体層とを有し、
前記異種金属は、前記リチウム金属と固溶体を形成可能な元素、又は、前記リチウム金属と金属間化合物を形成可能な元素である、リチウム二次電池用の負極である。
【0009】
本開示の負極においては、前記リチウム金属単体層の厚みXと、前記複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)は、0.0001≦Z≦0.4であってもよい。
【0010】
本開示の負極においては、前記合金中のリチウム元素の元素比率が30.00atomic%以上99.97atomic%以下であってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示は、リチウム二次電池の容量維持率を向上させることができる負極を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示のリチウム二次電池の一例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本開示の実施に必要な事柄(例えば、本開示を特徴付けない負極及びリチウム二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
また、図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
本明細書において数値範囲を示す「~」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
また、数値範囲における上限値と下限値は任意の組み合わせを採用できる。
【0014】
本開示の負極は、負極集電体と、負極層とを含み、
前記負極層は、前記負極集電体側から順に、負極活物質として、リチウム金属と異種金属との合金を含む複合層と、リチウム金属単体層とを有し、
前記異種金属は、前記リチウム金属と固溶体を形成可能な元素、又は、前記リチウム金属と金属間化合物を形成可能な元素である、リチウム二次電池用の負極である。
【0015】
リチウム二次電池においては、充放電に伴うLi金属の溶解析出により継続的に生成するLi金属新生面が電解質と分解反応すること、及び、充放電に伴うLi金属の体積変化により発生する負極層のクラックによる負極活物質の電子孤立の発生等により、リチウム二次電池の容量維持率が低下する。
通常、Liと異種金属との合金は、従来技術のように均一に合金化していることが望ましい。合金中のiと異種金属の組成むらにより生じた結晶構造の不整合により、負極層の割れを誘発し、リチウム二次電池の容量維持率が低下する。本開示の負極の場合、リチウム金属単体層とリチウム金属と異種金属との合金を含む複合層との間に金属組成に違いがあるが、上記のような負極層の割れが生じ難く、リチウム金属単体層が電解液又は電解質と複合層との反応を抑制し、リチウム二次電池の容量維持率、及び、保存特性を向上させることができる。
また、従来技術では、リチウム二次電池の低温作動時に、電解液あるいは電解質中のLi伝導度が著しく低下し電解液又は電解質由来の抵抗が増加し低温出力特性が著しく低下する。
一方、本開示によれば、電解液又は電解質の抵抗成分の増加が緩和され優れた低温出力を示す。リチウム金属単体層が充放電に伴い薄くなり、リチウム金属単体層の反応抵抗が低下し、リチウム金属単体層が優先的に充放電に使用されるためと推察される。
【0016】
[負極]
本開示の負極は、負極集電体と、負極層とを含む。
【0017】
[負極集電体]
負極集電体の材料は、Liと合金化しない材料であってもよく、例えばSUS、銅及び、ニッケル等を挙げることができる。負極集電体の形態としては、例えば、箔状及び、板状等を挙げることができる。負極集電体の平面視形状は、特に限定されるものではないが、例えば、円状、楕円状、矩形状及び、任意の多角形状等を挙げることができる。また、負極集電体の厚さは、形状によって異なるものであるが、例えば1μm~50μmの範囲内であってもよく、5μm~20μmの範囲内であってもよい。
【0018】
[負極層]
負極層は、負極集電体側から順に、負極活物質として、リチウム金属と異種金属との合金を含む複合層と、リチウム金属単体層とを有する。
複合層は、負極活物質として、リチウム金属と異種金属との合金を含む。
合金中のリチウム元素の元素比率が30.00atomic%以上99.97atomic%以下であってもよい。
本開示においては、リチウム二次電池の満充電時においても、合金中のリチウム元素の元素比率が30.00atomic%以上99.97atomic%以下であってもよい。
本開示において、リチウム二次電池の満充電時とは、リチウム二次電池の充電状態値(SOC:State of Charge)が100%の状態の時を意味する。SOCは、電池の満充電容量に対する充電容量の割合を示すものであり、満充電容量がSOC100%である。
SOCは、例えば、リチウム二次電池の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)から推定してもよい。
【0019】
異種金属としては、リチウム金属以外の金属であればよく、リチウム金属と固溶体を形成可能な元素、又は、前記リチウム金属と金属間化合物を形成可能な元素であればよい。異種金属としては、例えば、Mg、Bi、Pd、Sn、Si、Au、Ag、Pt、Zn、Al、In、Sr、Ba、Ga、Ca、及び、Geからなる群から選択される一又は二以上の元素等であってもよい。
本開示の複合層には負極活物質としてリチウム金属と異種金属との合金が主成分として含まれていれば、その他、従来公知の負極活物質が含まれていてもよい。本開示において、主成分とは、複合層の総質量を100質量%としたとき50質量%以上含まれる成分を意味する。
リチウム金属単体層は、リチウム金属からなる層であればよい。
【0020】
負極層の厚さは、特に限定されないが、例えば、10~100μmであってもよい。
リチウム金属単体層の厚みXと、複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)は、0.0001≦Z≦0.4であってもよい。
負極層を形成する方法としては、例えば、まず、リチウム金属と異種金属を同時に負極集電体の片面上に真空蒸着して、負極集電体の片面上にリチウム金属と異種金属との合金を含む複合層を形成し、その後、Li金属を複合層の面上に真空蒸着してリチウム金属単体層を形成してこれら2層からなる負極層としてもよい。
リチウム金属と異種金属を同時に負極集電体の片面上に真空蒸着する方法としては、例えば、リチウム金属と異種金属の二つのるつぼを用意し、電子ビーム加熱あるいは抵抗加熱方式で、るつぼを加熱し、リチウム金属と異種金属を同時に真空蒸着装置内に揮発させ負極集電体へ蒸着する方法等が挙げられる。
【0021】
本開示の負極は、リチウム二次電池用の負極である。
本開示のリチウム二次電池は、正極層と、負極層と、当該正極層及び当該負極層の間に配置される電解質層と、を備え、負極の反応としてリチウム金属の析出-溶解反応を利用する。
本開示において、リチウム二次電池とは、負極の反応としてリチウム金属の析出-溶解反応を利用した電池をいう。
【0022】
図1は、本開示のリチウム二次電池の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、リチウム二次電池100は、正極層12及び正極集電体14を含む正極16と、負極層13及び負極集電体15を含む負極17と、正極層12と負極層13の間に配置される電解質層11とを備える。負極層13は、負極集電体15側から順に、複合層18と、リチウム金属単体層19とを有する。
【0023】
[正極]
正極は、正極層、及び正極集電体を含む。
【0024】
[正極層]
正極層は、正極活物質を含み、任意成分として、固体電解質、導電材、及び結着剤(バインダー)等が含まれていてもよい。
【0025】
正極活物質の種類について特に制限はなく、リチウム二次電池の活物質として使用可能な材料をいずれも採用可能である。正極活物質は、例えば、リチウム金属(Li)、リチウム合金、LiCoO2、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2、LiNixCo1-xO2(0<x<1)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、LiMnO2、異種元素置換Li-Mnスピネル、チタン酸リチウム、リン酸金属リチウム、LiCoN、Li2SiO3、及びLi4SiO4、遷移金属酸化物、TiS2、Si、SiO2、Si合金及びリチウム貯蔵性金属間化合物等を挙げることができる。異種元素置換Li-Mnスピネルは、例えばLiMn1.5Ni0.5O4、LiMn1.5Al0.5O4、LiMn1.5Mg0.5O4、LiMn1.5Co0.5O4、LiMn1.5Fe0.5O4、及びLiMn1.5Zn0.5O4等である。チタン酸リチウムは、例えばLi4Ti5O12等である。リン酸金属リチウムは、例えばLiFePO4、LiMnPO4、LiCoPO4、及びLiNiPO4等である。遷移金属酸化物は、例えばV2O5、及びMoO3等である。リチウム貯蔵性金属間化合物は、例えばMg2Sn、Mg2Ge、Mg2Sb、及びCu3Sb等である。
リチウム合金としては、Li-Au、Li-Mg、Li-Sn、Li-Si、Li-Al、Li-B、Li-C、Li-Ca、Li-Ga、Li-Ge、Li-As、Li-Se、Li-Ru、Li-Rh、Li-Pd、Li-Ag、Li-Cd、Li-In、Li-Sb、Li-Ir、Li-Pt、Li-Hg、Li-Pb、Li-Bi、Li-Zn、Li-Tl、Li-Te、及びLi-At等が挙げられる。Si合金としては、Li等の金属との合金等が挙げられ、その他、Sn、Ge、及びAlからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属との合金であってもよい。
正極活物質の形状は特に限定されるものではないが、粒子状であってもよい。正極活物質が粒子状である場合、正極活物質は一次粒子であってもよく、二次粒子であってもよい。
正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有するコート層が形成されていても良い。正極活物質と、固体電解質との反応を抑制できるからである。
Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO3、Li4Ti5O12、及び、Li3PO4等が挙げられる。コート層の厚さは、例えば、0.1nm以上であり、1nm以上であっても良い。一方、コート層の厚さは、例えば、100nm以下であり、20nm以下であっても良い。コート層は、例えば、正極活物質の表面の70%以上を被覆していてもよく、90%以上を被覆していてもよい。
【0026】
固体電解質としては、後述する固体電解質層において例示するものと同様のものを例示することができる。
【0027】
導電材としては、公知のものを用いることができ、例えば、炭素材料、及び金属粒子等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、VGCF、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。中でも、電子伝導性の観点から、VGCF、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。金属粒子としては、Ni、Cu、Fe、及びSUS等の粒子が挙げられる。
正極層における導電材の含有量は特に限定されるものではない。
【0028】
結着剤(バインダー)としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を例示することができる。正極層におけるバインダーの含有量は特に限定されるものではない。
【0029】
正極層の厚みについては特に限定されるものではないが、例えば、10~100μmであってもよく、10~20μmであってもよい。
【0030】
正極層は、従来公知の方法で形成することができる。
例えば、正極活物質、及び、必要に応じ他の成分を溶媒中に投入し、撹拌することにより、正極層形成用ペーストを作製し、当該正極層形成用ペーストを支持体の一面上に塗布して乾燥させることにより、正極層が得られる。
溶媒は、例えば酢酸ブチル、酪酸ブチル、メシチレン、テトラリン、ヘプタン、及びN-メチル-2-ピロリドン(NMP)等が挙げられる。
支持体の一面上に正極層形成用ペーストを塗布する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、及びスクリーン印刷法等が挙げられる。
支持体としては、自己支持性を有するものを適宜選択して用いることができ、特に限定はされず、例えばCu及びAlなどの金属箔等を用いることができる。
【0031】
また、正極層の形成方法の別の方法として、正極活物質及び必要に応じ他の成分を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を形成してもよい。正極合剤の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上2000MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、及びロールプレス等を用いて圧力を付加する方法等が挙げられる。
【0032】
[正極集電体]
正極集電体としては、リチウム二次電池の集電体として使用可能な公知の金属を用いることができる。そのような金属としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、及びInからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。正極集電体としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタン及びカーボン等が挙げられる。
正極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、及びメッシュ状等、種々の形態とすることができる。正極集電体の厚さは、形状によって異なるものであるが、例えば1μm~50μmの範囲内であってもよく、5μm~20μmの範囲内であってもよい。
【0033】
[電解質層]
電解質層は、少なくとも電解質を含む。
電解質には、水系電解液、非水系電解液、ゲル電解質、及び固体電解質等を用いることができる。これらは、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
水系電解液の溶媒は主成分として水を含む。すなわち、電解液を構成する溶媒(液体成分)の全量を基準(100mol%)として、50mol%以上、特に70mol%以上、さらに90mol%以上を水が占めていてもよい。一方、溶媒に占める水の割合の上限は特に限定されない。
【0035】
溶媒は水を主成分として含むものであるが、水以外の溶媒を含んでいてもよい。水以外の溶媒としては、例えば、エーテル類、カーボネート類、ニトリル類、アルコール類、ケトン類、アミン類、アミド類、硫黄化合物類及び炭化水素類から選ばれる1種以上が挙げられる。水以外の溶媒は、電解液を構成する溶媒(液体成分)の全量を基準(100mol%)として、50mol%以下であってもよく、特に30mol%以下であってもよく、さらに10mol%以下であってもよい。
【0036】
本開示に使用される水系電解液は電解質を含む。水系電解液用の電解質は従来公知のものを用いることができる。電解質としては、例えば、イミド酸化合物のリチウム塩、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩等が挙げられる。具体的な電解質としては、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI;CAS No.171611-11-3)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI;CAS No.90076-65-6)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(LiBETI;CAS No.132843-44-8)、リチウムビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド(CAS No.119229-99-1)、リチウムノナフルオロ-N-[(トリフルオロメタン)スルホニル]ブタンスルホニルアミド(CAS No.176719-70-3)、リチウムN,N-ヘキサフルオロ-1,3-ジスルホニルイミド(CAS No.189217-62-7)、CH3COOLi、LiPF6、LiBF4、Li2SO4、及び、LiNO3等が挙げられる。
【0037】
水系電解液における電解質の濃度は、溶媒に対する電解質の飽和濃度を超えない範囲において、求める電池の特性に応じて、適宜設定することができる。水系電解液中に固体の電解質が残る場合には、その固体が電池反応を阻害するおそれがあるためである。
例えば、電解質としてLiTFSIを用いる場合、水系電解液は、上記水1kgあたりLiTFSIを1mol以上含んでいてもよく、特に5mol以上であってもよく、さらに7.5mol以上であってもよい。上限は特に限定されるものではなく、例えば、25mol以下であってもよい。
【0038】
非水系電解液としては、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有したものを用いる。
リチウム塩としては、例えばLiPF6、LiBF4、LiClO4及びLiAsF6等の無機リチウム塩;LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2(Li-TFSI)、LiN(SO2C2F5)2及びLiC(SO2CF3)3等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ-ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル(AcN)、ジメトキシメタン、1,2-ジメトキシエタン(DME)、1,3-ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びこれらの混合物等を挙げることができ、高誘電率、低粘度を確保する観点から、高誘電率、高粘度を有するEC、PC、BC等の環状カーボネート化合物と、低誘電率、低粘度を有するDMC、DEC、EMC等の鎖状カーボネート化合物の混合物であってもよく、ECとDECの混合物であってもよい。
非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.3~5Mであってもよい。
【0039】
ゲル電解質は、通常、非水系電解液にポリマーを添加してゲル化したものである。
ゲル電解質として、具体的には、上述した非水系電解液に、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリルニトリル、ポリビニリデンフロライド(PVdF)、ポリウレタン、ポリアクリレート、及びセルロース等のポリマーを添加し、ゲル化することにより得られる。
【0040】
電解質層には、上述した水系電解液等の電解質を含浸させ、且つ、正極層と負極層との接触を防止するセパレータを用いてもよい。
セパレータの材料としては、多孔質膜であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ポリビニルアルコール、セルロース及びポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でもポリエチレン及びポリプロピレンであってもよい。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、又は、PP/PE/PP若しくはPE/PP/PEの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。
セパレータは、樹脂不織布、及び、ガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。
【0041】
[固体電解質層]
電解質層は、固体で構成される固体電解質層であってもよい。
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。
固体電解質層に含有させる固体電解質としては、全固体電池に使用可能な公知の固体電解質を適宜用いることができ、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、水素化物系固体電解質、ハロゲン化物系固体電解質、及び、窒化物系固体電解質等の無機固体電解質が挙げられる。硫化物系固体電解質は、アニオン元素の主成分として、硫黄(S)を含有してもよい。酸化物系固体電解質は、アニオン元素の主成分として、酸素(O)を含有してもよい。水素化物系固体電解質は、アニオン元素の主成分として、水素(H)を含有してもよい。ハロゲン化物系固体電解質は、アニオン元素の主成分として、ハロゲン(X)を含有してもよい。窒化物系固体電解質は、アニオン元素の主成分として、窒素(N)を含有してもよい。
【0042】
硫化物系固体電解質は、硫化物ガラスであってもよく、結晶化硫化物ガラス(ガラスセラミックス)であってもよく、原料組成物に対する固相反応処理により得られる結晶質材料であってもよい。
硫化物系固体電解質の結晶状態は、例えば、硫化物系固体電解質に対してCuKα線を使用した粉末X線回折測定を行うことにより確認することができる。
【0043】
硫化物ガラスは、原料組成物(例えばLi2SおよびP2S5の混合物)を非晶質処理することにより得ることができる。非晶質処理としては、例えば、メカニカルミリングが挙げられる。
【0044】
ガラスセラミックスは、例えば、硫化物ガラスを熱処理することにより得ることができる。
熱処理温度は、硫化物ガラスの熱分析測定により観測される結晶化温度(Tc)よりも高い温度であればよく、通常、195℃以上である。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない。
硫化物ガラスの結晶化温度(Tc)は、示差熱分析(DTA)により測定することができる。
熱処理時間は、ガラスセラミックスの所望の結晶化度が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば1分間~24時間の範囲内であり、中でも、1分間~10時間の範囲内が挙げられる。
熱処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。
【0045】
酸化物系固体電解質としては、例えば、Li元素、Y元素(Yは、Nb、B、Al、Si、P、Ti、Zr、Mo、W、Sの少なくとも一種である)、および、O元素を含有する固体電解質が挙げられる。酸化物系固体電解質の具体例としては、Li7La3Zr2O12、Li7-xLa3(Zr2-xNbx)O12(0≦x≦2)、Li5La3Nb2O12等のガーネット型固体電解質;(Li,La)TiO3、(Li,La)NbO3、(Li,Sr)(Ta,Zr)O3等のペロブスカイト型固体電解質;Li(Al,Ti)(PO4)3、Li(Al,Ga)(PO4)3のナシコン型固体電解質;Li3PO4、LIPON(Li3PO4のOの一部をNで置換した化合物)等のLi-P-O系固体電解質;Li3BO3、Li3BO3のOの一部をCで置換した化合物等のLi-B-O系固体電解質が挙げられる。
【0046】
水素化物系固体電解質は、例えば、Liと、水素を含有する錯アニオンと、を有する。錯アニオンとしては、例えば、(BH4)-、(NH2)-、(AlH4)-、および(AlH6)3-等が挙げられる。
ハロゲン化物系固体電解質としては、例えば、Li6-3zYzX6(XはClおよびBrの少なくとも一種であり、zは0<z<2を満たす)等が挙げられる。
窒化物系固体電解質としては、例えばLi3N等が挙げられる。
【0047】
固体電解質の形状は、取扱い性が良いという観点から粒子状であってもよい。
固体電解質の粒子の平均粒径は、特に限定されないが、例えば10nm以上であり、100nm以上であってもよい。一方、固体電解質の粒子の平均粒径は、例えば25μm以下であり、10μm以下であってもよい。
【0048】
本開示において、粒子の平均粒径は、特記しない限り、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定により測定される体積基準のメディアン径(D50)の値である。また、本開示においてメディアン径(D50)とは、粒径の小さい粒子から順に並べた場合に、粒子の累積体積が全体の体積の半分(50%)となる径(体積平均径)である。
【0049】
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよく、又は2層以上の固体電解質それぞれの層を形成して多層構造としてもよい。
固体電解質層中の固体電解質の割合は、特に限定されるものではないが、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、100質量%であってもよい。
【0050】
固体電解質層には、可塑性を発現させる等の観点から、結着剤を含有させることもできる。そのような結着剤としては、正極層に用いられる結着剤として例示した材料等を例示することができる。ただし、高出力化を図り易くするために、固体電解質の過度の凝集を防止し且つ均一に分散された固体電解質を有する固体電解質層を形成可能にする等の観点から、固体電解質層に含有させる結着剤は5質量%以下としてもよい。
【0051】
固体電解質層の厚みは特に限定されるものではなく、通常0.1μm以上1mm以下である。
固体電解質層を形成する方法としては、固体電解質を含む固体電解質層形成用ペーストを支持体上に塗布して乾燥する方法、及び、固体電解質を含む固体電解質材料の粉末を加圧成形する方法等が挙げられる。支持体は、正極層において例示したものと同様のものを挙げることができる。固体電解質材料の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上2000MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、正極層の形成において例示した加圧方法が挙げられる。
【0052】
リチウム二次電池は、必要に応じ、正極、電解質層、及び、負極の積層体等を収容する外装体等を備える。
外装体の材質は、電解質に安定なものであれば特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、アクリル樹脂等の樹脂等が挙げられる。
【0053】
リチウム二次電池は、水系リチウム二次電池、非水系リチウム二次電池、及び、全固体リチウム二次電池等であってもよい。
リチウム二次電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
リチウム二次電池の用途は、特に限定されないが、例えば、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、電気自動車(BEV)、ガソリン自動車、ディーゼル自動車等の車両の電源が挙げられる。特に、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車または電気自動車の駆動用電源に用いられてもよい。また、本開示におけるリチウム二次電池は、車両以外の移動体(例えば、鉄道、船舶、航空機)の電源として用いられてもよく、情報処理装置等の電気製品の電源として用いられてもよい。
【0054】
本開示のリチウム二次電池の製造方法は、例えば、まず、正極集電体の一面上でリチウム元素を含む正極活物質を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を形成して正極を得る。その後、リチウム金属と異種金属を同時に負極集電体の片面上に真空蒸着して、負極集電体の片面上にリチウム金属と異種金属との合金を含む複合層を形成し、その後、Li金属を複合層の面上に真空蒸着してリチウム金属単体層を形成してこれら2層からなる負極層とし、負極集電体の一面上に負極層を形成して負極を得る。その後、セパレータを準備し、正極と負極の間にセパレータを配置し、セパレータに電解液を注入することにより、本開示のリチウム二次電池としてもよい。
【実施例】
【0055】
(比較例1)
[正極作製]
正極活物質として、平均粒径が10μmの粒子状のリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(層状構造、LiNi0.33Co0.33Mn0.33O2)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、質量比が、正極活物質:AB:PVdF=80:8:2となるように秤量した。次に、これらの材料を、固形分率が56質量%となるように、プラネタリーミキサーを用いて、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で混合して、正極層形成用スラリーを調製した。この正極層形成用スラリーを、ダイコータを用いて、帯状のアルミニウム箔(正極集電体)の長手方向に沿って塗付し、120℃で乾燥させた。そして、乾燥させた正極層形成用スラリーをアルミニウム箔と共にプレスした。これにより、正極集電体上に正極層を備えた帯状の正極を作製した。
【0056】
[負極作製]
真空蒸着装置内でLi金属を揮発させCu箔(負極集電体)上にLi金属を蒸着させ、負極集電体上にLi金属単体層1層構成の負極層を備えた帯状の負極を作製した。
[セパレータ配置]
上記作製した正極と負極とを、帯状のセパレータ(PP/PE/PPの3層構造)を介して対向させて、長手方向に捲回することによって、捲回電極体を作製した。そして、正極には正極集電部材を、負極には負極集電部材を、それぞれ溶接した。
[電解液調製]
非水系電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを、EC:DMC=1:1の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用意した。
そして、上記作製した捲回電極体と非水系電解液とを電池ケースに収容して、リチウム二次電池を構築した。
【0057】
(比較例2)
以下のこと以外は、比較例1と同様の方法でリチウム二次電池を構築した。
上記[負極作製]において、Li金属と異種金属としてInの二つのるつぼを用意し、電子ビーム加熱により、るつぼを加熱し、Li金属と異種金属を同時に真空蒸着装置内に揮発させCu箔(負極集電体)上にLi金属と異種金属を蒸着させ、負極集電体上にLi金属と異種金属との合金を含む複合層1層構成の負極層を備えた帯状の負極を作製した。
合金中のLi金属の元素比率は95atomic%であった。
【0058】
(実施例1)
以下のこと以外は、比較例2と同様の方法でリチウム二次電池を構築した。
上記[負極作製]において、Li金属と異種金属としてInの二つのるつぼを用意し、電子ビーム加熱により、るつぼを加熱し、Li金属と異種金属を同時に真空蒸着装置内に揮発させCu箔(負極集電体)上にLi金属と異種金属を蒸着させ、負極集電体上にLi金属と異種金属との合金を含む複合層を形成し、その後、Li金属のるつぼを用意し、電子ビーム加熱により、るつぼを加熱し、Li金属を真空蒸着装置内に揮発させ複合層上にLi金属を蒸着させLi金属単体層を形成し、負極集電体上に当該負極集電体側から順に複合層とLi金属単体層の2層構成の負極層を備えた帯状の負極を作製した。
合金中のLi金属の元素比率は95atomic%であった。
リチウム金属単体層の厚みXと、複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)は、0.1であった。
【0059】
(実施例2~16)
実施例2~16は、表1に示すように、異種金属の種類が異なること以外は、実施例1と同様の方法でリチウム二次電池を構築した。
【0060】
(実施例17~21)
実施例17~21は、表2に示すように、リチウム金属単体層の厚みXと、複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)が異なること以外は、実施例1と同様の方法でリチウム二次電池を構築した。
【0061】
(実施例22~27)
実施例22~27は、表3に示すように、合金中のLi金属の元素比率が異なること以外は、実施例1と同様の方法でリチウム二次電池を構築した。
【0062】
[出力特性評価]
予めリチウム二次電池の電圧(開放電圧)を3.70Vに調整した。そしてリチウム二次電池について、-5℃の温度環境下で、5Cにて8sec間放電した。なお、ここで「1C」とは、活物質の理論容量から予測される電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流値を意味する。この時の電圧降下ΔVを取得し、以下の式(1)を用いて抵抗値を算出した。
式(1)抵抗=ΔV/5Cの電流値
比較例1の電池抵抗を1.0として規格化し、比較例1の電池抵抗に対する実施例1~27、及び、比較例2の電池抵抗を算出した結果を表1~3に示す。なお、表中の上矢印は、同上であることを意味する。
【0063】
[容量維持率評価]
リチウム二次電池について、60℃の環境下で3.3V~4.2Vの電圧範囲でサイクル試験を実施した。充放電は定電流方式とし、電流レートは1Cとした。
上記作製したリチウム二次電池に対して、60℃の環境下で、電圧が4.2Vとなるまで1Cのレートで定電流(CC)充電した後、電流が1/50Cとなるまで定電圧(CV)充電した。次いで、電圧が3.3Vとなるまで1Cのレートで定電流(CC)放電した。このときの放電容量を初期放電容量とした。
サイクル試験の200サイクル目の放電容量を初期放電容量と同じ方法で測定し、サイクル試験の200サイクル目の放電容量を、初期放電容量で除することで充放電サイクル後の容量維持率を算出した。この結果を表1~3に示す。
【0064】
[保存後容量維持率評価]
また、実施例1~27及び比較例1~2のリチウム二次電池について3.8Vまで充電し、60℃環境下の恒温槽で100日間保存し、保存後容量維持率(保存後の放電容量/保存前の放電容量×100)を算出した。充放電は定電流方式とし、電流レートは1C、60℃の環境下で3V~4.2Vの電圧範囲で充放電を実施した。この結果を表1~3に示す。
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
[評価結果]
表1~3に示すように、実施例1~27は、比較例1~2よりも電池抵抗が低く、充放電サイクル後の容量維持率が高く、保存後の容量維持率が高いことが実証された。
表2に示すように、リチウム金属単体層の厚みXと、複合層の厚みYとの比Z(Z=X/Y)が所定の範囲内となるように調整することにより、電池抵抗をより低減し、充放電サイクル後の容量維持率、保存後の容量維持率をより向上させることができることが実証された。
表3に示すように、合金中のLi金属の元素比率が所定の範囲内となるように調整することにより、電池抵抗をより低減し、充放電サイクル後の容量維持率、保存後の容量維持率をより向上させることができることが実証された。
【符号の説明】
【0069】
11 電解質層
12 正極層
13 負極層
14 正極集電体
15 負極集電体
16 正極
17 負極
18 複合層
19 リチウム金属単体層
100 リチウム二次電池