(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-29
(45)【発行日】2025-08-06
(54)【発明の名称】アルテミシニン化合物、5-アミノレブリン酸またはメチル-5-アミノレブリン酸、および化学療法剤の医薬配合物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/357 20060101AFI20250730BHJP
A61K 31/197 20060101ALI20250730BHJP
A61K 31/4188 20060101ALI20250730BHJP
A61K 31/655 20060101ALI20250730BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20250730BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20250730BHJP
【FI】
A61K31/357
A61K31/197
A61K31/4188
A61K31/655
A61P35/00
A61P43/00 121
(21)【出願番号】P 2022550755
(86)(22)【出願日】2021-02-18
(86)【国際出願番号】 EP2021054039
(87)【国際公開番号】W WO2021165405
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2024-02-15
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】522332087
【氏名又は名称】ジェイエルピー ヘルス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】エリング ウルリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ペニンガー ジョセフ マーティン
【審査官】工藤 友紀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/141988(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/196581(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108635581(CN,A)
【文献】特表2013-515690(JP,A)
【文献】特表2019-521950(JP,A)
【文献】特開2011-225471(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0367674(US,A1)
【文献】Tomohiro OSAKI et al.,“Antimalarial Drugs Enhance the Cytotoxicity of 5-Aminolevulinic Acid-Based Photodynamic Therapy against the Mammary Tumor Cells of Mice In Vitro”,Molecules,2019年10月29日,Vol. 24, No. 21,3891, p.1-10,DOI: 10.3390/molecules24213891
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)
【化1】
から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)
テモゾロミドおよびロムスチンから選択される少なくとも一つの化学療法
剤、
を含む医薬組成物。
【請求項2】
前記アルテミシニン化合物(1)と、前記5-アミノレブリン酸(2)または前記メチル-5-アミノレブリン酸(2b)とのモル比は、1:5~1:5000の範囲である、請求項
1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体、賦形剤および/または希釈剤を更に含む、請求項1
または請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌から選択される癌の予防および/または治療に使用するための、請求項1~請求項
3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記医薬組成物は、錠剤、カプセル、シロップ、溶液、懸濁液、エマルション、またはゲルの形態である、請求項
4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記医薬組成物は、経口、髄腔内、静脈内、皮下、非経口適用によって、または吸入によって投与される、請求項
1~請求項
5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記アルテミシニン化合物(1)は、1日につき体重当たり0.01~100mg/kgの範囲で投与され、前記5-アミノレブリン酸または前記メチル-5-アミノレブリン酸は、1日につき体重当たり0.01~200mg/kgの範囲で投与される、請求項
1~請求項
6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記少なくとも一つの
化学療法剤は、1日につき体重当たり0.01~100mg/kgの範囲で投与される、請求項
1~請求項
7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記脳癌は、前神経(PN)、間葉系(MES)、および古典的(CL)膠芽腫のサブタイプから選択される、請求項
4に記載の医薬組成物。
【請求項10】
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌から選択される癌の前記予防および/または治療は、放射線療法、免疫療法、電磁場療法、温熱療法、化学療法、癌免疫療法、および/または任意の他の小分子に基づく療法と組み合わせて行われる、請求項
4に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、アルテミシニン化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物、および5-アミノレブリン酸またはメチル-5-アミノレブリン酸、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、および少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、を含む医薬組成物に関する。この医薬組成物は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌の予防および/または治療に使用される。好ましくは、本願は、アルテミシニンまたはジヒドロアルテミニシンまたはアルテスネート、および5-アミノレブリン酸またはメチル-5-アミノレブリン酸、および少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、脳癌、特に膠芽腫の予防および/または治療に使用するための少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、を含む医薬組成物を提供する。
【0002】
より好ましくは、本発明は、アルテミシニン(1a)、アルテスネート(1e)、またはジヒドロアルテミニシン(1b)、および5-アミノレブリン酸(2)、および少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、脳癌、特に膠芽腫の予防および/または治療に使用するための一つの抗-膠芽腫薬、を含む医薬組成物に関する。
【0003】
【0004】
[発明の背景]
アルテミシニンは、植物アルテミシア アンヌア(Artemisia annua)、またはスイート ワームウッド(sweet wormwood)から単離されることができる天然の医療用化合物である。この物質は、伝統的な中国医学において、数千年間、発熱、風邪、および他の病気を治療するために使用されている。1970年代に、アルテミシニンは、中国の科学者Tu Youyouによって抗マラリア薬として初めて記載されている。アルテミシニンは、アルテミシニンの誘導体と共に、世界中で最も一般的に使用される抗マラリア薬の一つである。アルテミシニンは、マラリアを引き起こす単細胞寄生虫P.ファルシパルム(P.falciparum)を、そのライフステージの全てにおいて殺す{Aweeka,F.T.&German,P.I.アルテミシニンに基づく併用療法の臨床薬理学(Clinical Pharmacology of Artemisinin-Based Combination Therapies).Clinical Pharmacokinetics 47,91-102(2008)}。最近では、アルテミシニンの強力な抗-癌特性が認識されている。アルテミシニンの様々な異なる機能、およびその用途は、真核細胞における当該化合物の幅広い作用機構を示している。
【0005】
アルテミシニンは、生化学的に天然のエンドペルオキシドである。当該エンドペルオキシド特性は、その抗マラリア効果のために厳密に必要とされる。エンドペルオキシド架橋が切断されると、アルテミシニンは活性化され、活性酸素種(ROS)およびフリーラジカルの生産、それに続く、細胞における感受性タンパク質および高分子のアルキル化を引き起こす。このアルキル化反応は、タンパク質の構造および機能を変え、DNAに損傷を与え、さらに細胞ストレスを誘発し、最終的に細胞死を引き起こす。アルテミシニンは、広範囲の細胞タンパク質と非特異的に結合し、解糖、タンパク質生合成、ミトコンドリアプロセス、および抗酸化反応を含む複数の経路を同時に変える{Zhang,C.-J.et al.熱帯熱マラリア原虫におけるアルテミシニンのヘム-活性化無差別標的化(Haem-activated promiscuous targeting of artemisinin in Plasmodium falciparum).Nature Communications 6,1-11(2015)}{Ismail,H.M.et al.アルテミシニン活性に基づくプローブは、マラリア原虫熱帯熱マラリア原虫3D7の無性段階内での複数の分子標的を同定する(Artemisinin activity-based probes identify multiple molecular targets within the asexual stage of the malaria parasites Plasmodium falciparum3D7).Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 113,2080-2085(2016)}。アルテミシニンの明確な調節因子または活性化因子はまだ議論されているが、遊離鉄、またはヘモグロビンのヘムにおいてなどの鉄錯体が、最も有力な候補と考えられている。アルテミシニンの無差別な(promiscuous)結合特性は、その多数の報告された機能と共に、今までのところ、その明確な細胞標的の同定を妨げている{Tilley,L.,Straimer,J.,Gnadig,N.F.,Ralph,S.A.&Fidock,D.A.熱帯熱マラリア原虫におけるアルテミシニンの作用および耐性(Artemisinin Action and Resistance in Plasmodium falciparum).Trends in Parasitology 32,682-696(2016)}。アルテミシニン耐性マラリアの症例数の増加が表面化しているので、治療薬としてその適用性を拡大するために、当該化合物の作用機序を明らかにすることが不可欠である。
【0006】
5-アミノレブリン酸(5-ALA)は、ヘム生合成における中間体であり、手術用に腫瘍にマークを付けるために使用される腫瘍マーカーである。5-アミノレブリン酸(5-ALA)は、非-タンパク質アミノ酸である。
【0007】
大腸癌(CRC)細胞に対するアルテミシニンの特異的な細胞毒性が報告されている。Jigang Wang et.alは、アルテミシニン/アミノレブリン酸併用療法が異種移植大腸癌(CRC)モデルにおけるアルテミシニン単独療法よりもより効果的であると証明されたことを示している(ACS Cent.Sci.2017,3,pp.743-750.)。
【0008】
膠芽腫は、多形性膠芽腫(GBM)としても知られており、脳内で発生する最も侵攻性の高い癌である。膠芽腫は、脳腫瘍の15%を占める。膠芽腫は、正常な脳細胞から始まるか、または既存の低悪性度星状細胞腫から発生し得る。一般的に、治療は手術を含み、その後、化学療法および放射線療法を使用する。膠芽腫は、脳内で発生する最も一般的な癌であり、髄膜腫に次いで2番目に一般的な脳腫瘍である。年間10万人あたり約3人がこの病気を発症する。膠芽腫は、64歳前後で発症することが最も多く、女性よりも男性により一般的に発症する。
【0009】
最大限の治療にもかかわらず、膠芽腫は通常再発する。診断後の一般的な生存期間は12~15か月であり、5年より長く生存する人は3~7%未満である。治療を行わない場合、生存期間は、典型的に3か月である。膠芽腫の効果的な治療法は、いまだに強く求められる。
【0010】
したがって、本発明の目的は、癌、特に膠芽腫の予防および/または治療のために有用な医薬組成物を提供することである。
本発明の目的は、独立請求項の教示によって解決される。本発明の更に有利な特徴、態様、および詳細は、本願の従属請求項、明細書、図面、および実施例から明らかである。
【0011】
驚くべきことに、本発明において、アルテミシニン化合物、および5-アミノレブリン酸またはメチル-5-アミノレブリン酸、および少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、を含む医薬組成物は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌から選択される癌、特に膠芽腫の予防および/または治療に有用であることが明らかになった。
【0012】
前記医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体、賦形剤および/または希釈剤をさらに含んでもよい。任意に、前記医薬組成物は、放射線療法、免疫療法、電磁場療法、および/または温熱療法と組み合わせて使用される。
【0013】
[発明の概要]
本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物を提供する。
【0014】
アルテミシニン化合物(1)は、
【0015】
【化2】
から選択されるか、またはこのアルテミシニン化合物(1)の薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物である。
【0016】
化学療法剤、好ましくは抗-膠芽腫薬は、好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル、を含む、またはからなる群から選択される。
【0017】
本明細書に開示される医薬組成物は、薬として、特に造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌の予防および/または治療のために有用である。
【0018】
好ましくは、膠芽腫は、前神経(PN)、間葉系(MES)、および古典的(CL)膠芽腫のサブタイプから選択される。
【0019】
造血癌、脳癌、膵臓癌、および肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫の予防および/または治療に使用するために、医薬組成物において、アルテミシニン化合物と、5-アミノレブリン酸またはメチル-5-アミノレブリン酸とのモル比は、好ましくは1:5~1:5000、より好ましくは1:5~1:1000、更により好ましくは1:10~1:500の範囲である。
【0020】
任意に、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫の予防および/または治療に使用するために、医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤を更に含む。
【0021】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、好ましくは放射線療法、免疫療法、電磁場療法、温熱療法、化学療法、癌免疫療法、および/または任意の他の小分子に基づく療法と組み合わせて、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、の予防および/または治療のために使用される。
【0022】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、錠剤、カプセル、シロップ、溶液、懸濁液、エマルション、またはゲルの形態で使用される。
【0023】
いくつかの実施形態において、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、の予防および/または治療のために、医薬組成物は、経口または非経口適用によって投与される。好ましくは、非経口適用は、皮内(intradermal)適用、胃内適用、皮内(intracutaneous)適用、血管内適用、静脈内適用、筋肉内適用、皮下適用、舌下適用、局所適用、および経皮適用を含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、造血癌、脳癌、膵臓癌、および肝臓癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、の予防および/または治療のために、医薬組成物において含まれるアルテミシニンは、1日につき体重当たり0.01~100mg/kgの範囲で投与され、および5-アミノレブリン酸は、1日につき体重当たり0.01~200mg/kgの範囲で投与される。
【0025】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、好ましくは、少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬と組み合わせて、膠芽腫の予防および/または治療のために使用され、ここで、少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは少なくとも一つの抗-膠芽腫薬は、1日につき体重当たり0.01~100mg/kgの範囲で投与される。
【0026】
[発明の説明]
本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物を提供する。
【0027】
驚くべきことに、本明細書に開示される医薬組成物は、3つの薬学的活性成分、すなわちアルテミシニン化合物(1)、および5-アミノレブリン酸(2)またはメチル-5-アミノレブリン酸(2b)、および少なくとも1つの化学療法剤、好ましくは少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、を含み、
図13~
図19から明らかなように、これらの活性成分の2つだけの組み合わせよりも、かなりより効果的である。
【0028】
用語「アルテミシニン化合物」は、本明細書において、以下に示される、アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、アルテメテル(1c)、アルテエテル(1d)、およびアルテスネート(1e)、並びにアルテミシニン化合物(1)の薬学的に許容可能な塩、共結晶、または溶媒和物を指す。
【0029】
【0030】
本明細書に開示される全ての医薬組成物において、アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)は、アルテミシニン化合物(1)として好ましい。より好ましくは、アルテミシニン(1a)およびアルテスネート(1e)であり、最も好ましくは、アルテミシニン(1a)である。
【0031】
したがって、本願は、好ましくは、
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0032】
より好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)もしくはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0033】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0034】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0035】
成分b)に関しては、5-アミノレブリン酸(2)は、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)よりも好ましい。
【0036】
【0037】
したがって、本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物; および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物を提供する。
【0038】
さらに、本願は、好ましくは、
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0039】
より好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)もしくはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0040】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0041】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、
を含む医薬組成物に関する。
【0042】
化学療法剤、好ましくは抗-膠芽腫薬は、好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル、を含む、またはからなる群から選択される。
【0043】
より好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0044】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0045】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0046】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0047】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0048】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0049】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0050】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0051】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン、を含む、またはからなる群から選択される。
【0052】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド、を含む、またはからなる群から選択される。
【0053】
更により好ましくは、抗-膠芽腫薬は、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される。最も好ましくは、テモゾロミドである。
【0054】
予備データは、アルテミシニン、および5-アミノレブリン酸、およびトリプトリドまたはホモハリングトニンまたはダクチノマイシンまたはドキソルビシンまたはエピルビシンまたはビノレビンの組み合わせは、アルテミシニン、および5-アミノレブリン酸、およびテモゾロミドの組み合わせに匹敵することを示している。
【0055】
したがって、本発明は、以下のa~cを含む医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0056】
さらに、本願は、好ましくは、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0057】
より好ましくは、本願は、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、もしくはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0058】
さらにより好ましくは、本願は、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0059】
更により好ましくは、本願は、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0060】
好ましくは、本発明は、以下のa~cを含む医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0061】
さらに、本願は、好ましくは、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0062】
より好ましくは、本願は、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、もしくはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0063】
更により好ましくは、本願は、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0064】
更により好ましくは、本出願は、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0065】
本明細書で使用される用語「アルテミシニン化合物」は、アルテミシニン(artemisinin)(ARTまたはArtまたは1a)、アルテメテル(artemether)、アルテエテル(arteether)、アルテスネート(artesunate)(ARSまたは1e)、およびジヒドロアルテミニシニン(アルテミノール(arteminol)またはDHAまたは1b)を含む、またはからなる群から選択される化合物を意味する。
【0066】
【0067】
アルテミシニン化合物(1)の活性代謝物は、一般に、ジヒドロアルテミニシン(DHA)である。本明細書で使用される用語「アルテミシニン」、「ART」、「Art」は、互いに交換可能で使用され、化学構造(1a)を有する周知の化合物を包含する。
【0068】
本明細書において使用される場合、および特別の定めのない限り、用語「アルテミシニン化合物(1)の薬学的に許容可能な塩」は、本明細書に記載される化合物の酸性部分または塩基性部分の塩を含むが、これらに限定されない。塩基性部分は、様々な無機酸および有機酸と様々な塩を形成することが可能である。当該塩基性化合物の薬学的に許容可能な酸付加塩を調製するために使用されることができる酸は、非毒性の酸付加塩、例えば薬理学的に許容可能なアニオンを含む塩を形成する酸である。適切な有機酸は、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、桂皮酸、オレイン酸、タンニン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルコン酸、グルカロン酸、糖酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、またはパモ酸(例えば、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート))酸、を含むが、これらに限定されない。適切な無機酸は、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、または硝酸、を含むが、これらに限定されない。アミン部分を含む化合物は、上記の酸に加えて、様々なアミノ酸と薬学的に許容可能な塩を形成することができる。本質的に酸性である化学部分は、様々な薬理学的に許容可能なカチオンと塩基性塩を形成することができる。当該塩の例は、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であり、特に、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、カリウム塩、または鉄塩である。
【0069】
本明細書において使用される場合、および特別の定めのない限り、用語「5-アミノレブリン酸(2)の薬学的に許容可能な塩」または「メチル-5-アミノレブリン酸(2b)の薬学的に許容可能な塩」は、本明細書に記載の化合物の酸性部分または塩基性部分の塩を含むが、これらに限定されない。塩基性部分は、様々な無機酸および有機酸と様々な塩を形成することが可能である。当該塩基性化合物の薬学的に許容可能な酸付加塩を調製するために使用されることができる酸は、非毒性の酸付加塩、例えば薬理学的に許容可能なアニオンを含む塩を形成する酸である。適切な有機酸は、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、桂皮酸、オレイン酸、タンニン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルコン酸、グルカロン酸、糖酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、またはパモ酸(例えば、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート))酸、を含むが、これらに限定されない。適切な無機酸は、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、または硝酸を含むが、これらに限定されない。アミン部分を含む化合物は、上記の酸に加えて、様々なアミノ酸と薬学的に許容可能な塩を形成することができる。本質的に酸性である化学部分は、様々な薬理学的に許容可能なカチオンと塩基性塩を形成することができる。当該塩の例は、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であり、特に、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、カリウム塩、または鉄塩である。
【0070】
本明細書において使用される場合、および特別の定めのない限り、用語「共結晶」、「アルテミシニン化合物の薬学的に許容可能な共結晶」は、同じ結晶格子内で、2つ以上の異なる分子、すなわち医薬品有効成分(API)としてのアルテミシン化合物および共結晶フォーマー(「コフォーマー」)から構成される結晶性材料である。
【0071】
共結晶は、薬物分子およびコフォーマーとの間の主に水素結合の形成であるため、APIは、酸性基、塩基性基、またはイオン化可能な基に関係なく、潜在的に共結晶化する可能性がある。共結晶化は、溶解性、溶解速度、化学的安定性、および融点などの物理化学的特性を改善することができる。共結晶の形成に関与する相互作用は、水素結合、π-スタッキング、および分子間力を含む。
【0072】
アルテミシニン化合物の共結晶の好ましいコフォーマーは、ニコチンアミド、アスコルビン酸、尿素、トロメタミン、テオフィリン、テオフィリン-7-酢酸、テオブロミン、スルファミド、スクロース、ソルビトール、サッカリン、ピリドキシン、フロログルシノール、パラセタモール、N-メチルグルコサミン、メタンスルホン酸、D-マンニトール、マロン酸を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0073】
本明細書で使用される場合、および特別の定めのない限り、用語「溶媒和物」は、非共有結合性分子間力によって結合された化学量論量または非化学量論量の溶媒を更に含む化合物を意味する。溶媒は、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、グリコールなどのアルコール、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル、N,N’-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水などを含んでもよいが、これらに限定されない。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
【0074】
本明細書で使用される用語「5-アミノレブリン酸」、「デルタ-アミノレブリン酸」、「ALA」および「5-ALA」は、互いに交換可能に使用され、化学構造(2)の5-アミノ-4-オキソペンタン酸を包含する。ALAに関して使用される場合、用語「誘導体」は、化学的に修飾された化合物、例えばALAエステルなどのエステル、を含む。当該化合物は、通常、5-ALAカルボン酸基の修飾によって形成される。用語「誘導体」は、任意の5-アミノレブリン酸化合物を包含することも意図しており、ここで、5-アミノ基は、置換または非置換であってもよい。言い換えると、5-ALAに関して使用される用語「誘導体」は、化学修飾がALAのカルボン酸または5-アミノ基のいずれか、または両方で起こる化合物を含む。5-ALAの誘導体は、一般的に知られており、先行技術、例えば、WO96/28412、WO02/10120、およびWO2005/092838に記載される。本発明において使用するために好ましい5-ALAの誘導体は、ALAエステル、特に5-アミノ基が非置換である5-ALA化合物のエステルである。
【0075】
ヒトにおいて、5-アミノレブリン酸はヘムの前駆体である。5-アミノレブリン酸は、サイトゾルにおいて一連の変換を経て、ミトコンドリア内でプロトポルフィリンIXに最終的に変換される。このプロトポルフィリン分子は、酵素フェロケラターゼの存在下で鉄とキレートし、ヘムを生成する。したがって、5-アミノレブリン酸の投与は、細胞内ヘムレベルを増加させ、および細胞内鉄濃度を増加させるために使用されることができる。5-アミノレブリン酸を、それ自体で、または任意の薬学的に許容可能な物理的形態で投与することができる。例えば、5-アミノレブリン酸は、薬学的に許容可能な塩または溶媒和物の形態であることができる。
【0076】
本明細書で使用される用語「5-アミノレブリン酸の薬学的塩」は、典型的には、ALAまたはALA誘導体、およびモノプロトン酸、例えば、メタンスルホン酸などのスルホン酸など、から得られ、それによって1:1塩を形成する。別の方法として、塩は、ALAまたはALA誘導体と、ジプロトン酸またはトリプロトン酸、例えば、エタン-1,2-ジスルホン酸などのスルホン酸、硫酸、またはリン酸など、との間で形成されてもよい。一つより多くの酸性プロトンを有する酸を使用する場合、結果的に得られる化合物は、1:1以外、例えば2:1(ALA:酸)または3:1(ALA:酸)などの化学量論比を有してもよく、または様々なレベルの化学量論を有する塩の混合物を含んでもよい。硫酸の場合、例えば、2:1(ALA:酸)塩などを形成してもよく、一方、リン酸の場合、3:1(ALA:酸)塩を形成してもよい。多塩基酸は、ALAまたはALA誘導体と他の塩を形成することもできる。例えば、硫酸は、HSO4
-アニオンに基づく1:1(ALA:酸)塩を提供してもよく、リン酸は、HPO4
2-およびH2PO4
-アニオンにそれぞれ基づく、2:1(ALA:酸)塩および1:1(ALA:酸)塩の両方(またはそれらの組み合わせ)を提供してもよい。さらに、多塩基酸は、他の生理学的に許容可能な塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウムおよびメグルミンなど、との塩の形態で、ALAまたはALA誘導体(例えば、ALAエステルなど)と他の塩、例えば、1:1塩などを形成することもできる。本発明に係る塩は、好ましくは、pKa約4以下、より好ましくはpKa約3以下を有する酸に由来する。酸は、無機または有機であってもよい。好ましい無機酸は、臭化水素酸、塩酸、硫酸、リン酸、および硝酸を含む。好ましい有機酸は、スルホン酸およびスルホン酸誘導体を含む。塩酸、硝酸、スルホン酸およびスルホン酸誘導体に由来するこれらの塩は特に好ましい。用語「スルホン酸」は、少なくとも一つの-SO3H基を含む任意の有機化合物を含むことを意図される。好ましくは、これは、1個、2個または3個の-SO3H基、最も好ましくは1個または2個、例えば、1個を含み得る。スルホン酸に関して使用される場合、用語「誘導体」は、少なくとも一つ(好ましくは1個、2個、または3個、最も好ましくは1個、または2個、例えば1個)の-SO3X基(ここで、Xは、生理学的に許容可能なカチオン、例えば、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムまたはメグルミンカチオンなど)を含む任意の当該化合物を包含することを意図される。
【0077】
本明細書で使用される用語「治療する」または「治療」は、当該用語が適用される病気(disease)、疾患(disorder)または状態の進行を、逆転、軽減または阻害すること、または、当該病気(disease)、疾患(disorder)または状態の一つ以上の症状の改善を包含する。本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」は、未治療の対照集団と比較して、または治療前の同じ哺乳動物と比較して、哺乳動物における病気(disease)、疾患(disorder)または状態の発生の可能性または発生率を減少させることも指してもよい。例えば、本明細書で使用される場合、「治療する」は、病気(disease)、疾患(disorder)または状態を予防することを指してもよく、および、病気(disease)、疾患(disorder)または状態の発症を遅延または予防することを含んでもよく、または病気(disease)、疾患(disorder)または状態に関連する症状を遅延または予防することを含んでもよい。本明細書で使用される場合、「治療する」は、病気(disease)、疾患(disorder)または状態を有する哺乳動物の罹患前に、当該病気(disease)、疾患(disorder)または状態と関連する、病気(disease)、疾患(disorder)または状態の重症度を低減することも指してもよい。罹患前の病気(disease)、疾患(disorder)または状態の重症度の当該予防または低減は、本明細書に記載される本発明の組成物を、投与時に病気(disease)、疾患(disorder)または状態に罹患していない対象に投与することに関する。本明細書で使用される用語「治療する」は、病気(disease)、疾患(disorder)または状態の再発、または当該病気(disease)、疾患(disorder)または状態に関連する一つ以上の症状の再発を防ぐことも指してもよい。本明細書で使用される用語「治療」および「治療的に」は、「治療する」が上記に定義されるように、治療する行為を指す。
【0078】
好ましくは、病気(disease)、疾患(disorder)は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌から選択される癌、好ましくは脳癌、特に膠芽腫である。
【0079】
本明細書で使用される用語「有効量」は、未治療患者に対して、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌から選択される癌、好ましくは脳癌、特に膠芽腫に必要な量を指す。病気(disease)の治療的処置用に本発明を実施するために使用される活性化合物の有効量は、投与方法、対照の年齢、体重、および一般的な健康状態に応じて変化する。最終的に、主治医または獣医師は、適切な量および投与計画を決定するだろう。当該量は、「有効」量と呼ばれる。
【0080】
本明細書において使用される用語「患者」または「対象」は、哺乳類の対象(霊長類(例えば、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)、好ましくは、ヒト対象を指し、それらは、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞癌などの肺癌から選択される癌、好ましくは脳癌、特に膠芽腫に関連する状態を有する、有する疑いがある、または起こしやすい、もしくは起こし得る。一実施形態において、本方法は、多発性硬化症を患っている患者、例えば、上述されるような任意の症状を有する患者を治療するために使用され得る。他の実施形態において、本方法は、見込まれる(perspective)患者が膠芽腫になるのを防ぐためにも使用され得る。
【0081】
膠芽腫は、多形性膠芽腫(GBM)としても知られており、脳内で発生する最も侵攻性が高い癌である。膠芽腫は、前神経(PN)、間葉系(MES)、および古典的(CL)膠芽腫のサブタイプを有する。したがって、一実施形態において、膠芽腫は、好ましくは、前神経(PN)、間葉系(MES)、および古典的(CL)膠芽腫のサブタイプから選択される。
【0082】
出願人は、ゲノムワイドな突然変異誘発を用いて、半数体マウス幹細胞(haESC)においてアルテミシニンの標的を同定するためにスクリーニングを実施した[
図1-1のA]。スクリーニング条件を確立するために、出願人は、野生型haESCにおける化合物のLD値を決定し、異なるマウス腫瘍細胞株における増殖率を評価した[
図5-1のA、5-1のB]。ゲノムワイドな突然変異ESCライブラリーの生成のために、出願人は、挿入突然変異誘発のための2つの標的化システムを使用した:レトロウイルスおよびTol2トランスポゾン{Schnutgen,F.et al.マウス胚性幹細胞における改良された遺伝子トラッッピング(Enhanced gene trapping in mouse embryonic stem cells).Nucleic Acids Research 36,e133-e133(2008)}。これらの独立したライブラリーの選択により、突然変異誘発細胞プールからはアルテミシニン耐性コロニーが回収されたが、対照細胞からは回収されなかった。それらの挿入部位の拡張およびマッピング時に、機能喪失(LOF)分析に基づくエンリッチメントスコアを決定した。
【0083】
半数体突然変異誘発およびアルテミシニン化合物スクリーニングは、酵素、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ、PPOXを、両方の突然変異体ライブラリーのトップヒットとして同定した。PPOXは、細胞ポルフィリン、またはヘム生産に関与するミトコンドリア内膜酵素である。興味深いことに、ミトコンドリア(Alas1、Cpox、Ppox、Fech)および細胞質(Alad、Hmbs、Uros、Urod)の両方における、ポルフィリン生合成経路の全ての単一酵素の遺伝子変異体、および、プロトポルフィリンまたはヘム生合成に供給される本質的に全ての関連のある補因子生成酵素(Lias、Ogdh、Dlst、Lip1、Lipt2、Pdxk)および経路を、スクリーニングから回収した[
図1-1のB;
図5-2のC]。ESCにおけるアルテミシニンスクリーニングプロファイルのGOターム(term)分析では、ポルフィリン生合成が、アルテミシニン毒性との関係において最も重要な標的経路として確認された[
図1-2のC]。したがって、半数体ESCにおけるフォワードジェネティックスクリーニングは、アルテミシニン細胞毒性の決定的な、および必須の経路としてポルフィリン生合成を説明する。
【0084】
個々のレベルでのハイスループットアルテミシニンスクリーニングからのヒットを確認するために、出願人は、アルテミシニンに対する感受性について単一変異体ESCクローンを試験した。個々のコロニーは、スクリーニングから直接的に両方の変異ライブラリーから回収され、単一細胞株の確立のために使用された。これらから、出願人は、標識化された野生型(mCherry_Cre)およびノックアウト(GFP)姉妹細胞クローンを(ノックアウトカセットのCre-リコンビナーゼ-媒介復帰(reversion)を介して)生成し、アルテミシニンの存在下でそれぞれの相対増殖率を監視した。混合された標識化細胞の比率は、化合物の非存在下またはコントロール細胞においては一定であったが、アルテミシニン曝露は、野生型(mCherry_Cre)の選択的喪失、およびノックアウト細胞(GFP)の強力な拡大をもたらした。耐性細胞における挿入部位マッピング(サンガーシーケンシングを使用する)は、ポルフィリン生合成経路成分の破壊を確認した[
図1-2のD]。これらの結果は、ポルフィリン生合成経路の酵素の変異がマウスESCにおいてアルテミシニン耐性を誘発することを裏付ける。
【0085】
出願人は、次に、細胞のポルフィリン生合成の調節がアルテミシニンに対する感受性を変えるのに十分であるかどうかを評価した。出願人は、ポルフィリン生産またはヘム生合成の薬理学的阻害剤であり、プロトポルフィリノーゲンIXからプロトポルフィリンIXへの変換を阻害する、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(PPOX)阻害剤アシフルオルフェンを使用し、マウスESCにおいてアルテミシニンに対する耐性の増加を観察した[
図2-1のA]{Witkowski,D.A.&Halling,B.P.除草剤アシフルオルフェン-メチルによる植物プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼの阻害(Inhibition of plant protoporphyrinogen oxidase by the herbicide acifluorfen-methyl).Plant Physiol.90,1239-1242(1989)}。逆に、出願人が、非タンパク質構成アミノ酸および内因性アラニン類似体前駆体δ-アミノレブリン酸(5-ALA)を使用してポルフィリン生産を高めた場合、抗-マラリア化合物に対する感受性を増加させた[
図2-1のB]。出願人は、次に、異なるマウスおよびヒトのがん細胞株が、基礎増殖率および感受性率と無関係に、組み合わせ治療に対して同様に応答するかどうかを分析した[
図5-1のB]。
【0086】
出願人は、全ての試験されたがん細胞がアルテミシニンに対して過敏性を得たことを確認することができただけではなかった[
図2-1のC;
図6-1のA]。驚くべきことに、5-ALAは、3つの独立して生成された臨床的に関連するヒト原発性膠芽腫細胞株において、アルテミシニン細胞毒性に対してアルテミシニン過敏性を誘発することも観察された[
図2-1のD;
図6-1のB、6-1のC]。
【0087】
機構的に、アルテミシニンは、活性酸素種(ROS)生産を引き起こすことが以前に示されている{Gopalakrishnan,A.M.&Kumar,N.アルテスネートの抗マラリア作用は、活性酸素種によって媒介されるDNA損傷を含む(Antimalarial action of artesunate involves DNA damage mediated by reactive oxygen species).Antimicrob.Agents Chemother.59,317-325(2015)}{Stockwin,L.H.et al.アルテミシニン二量体抗がん活性は、ヘム触媒される活性酸素種生成および小胞体ストレス誘導と相関する(Artemisinin dimer anticancer activity correlates with heme-catalyzed reactive oxygen species generation and endoplasmic reticulum stress induction).Int.J.Cancer 125,1266-1275(2009)}{Berman,P.A.&Adams,P.A.アルテミシニンは、脂質膜のヘム触媒される酸化を高める(Artemisinin enhances heme-catalysed oxidation of lipid membranes).Free Radic.Biol.Med.22,1283-1288(1997)}。ROSレベルの評価(レドックス-感受性蛍光プローブジヒドロエチジウム、DHEを使用する)では、アルテミシニン処理に対してROSレベルの増加が確認された[
図6-1のD、6-2のE]。出願人は、次に、5-ALAがアルテミシニンの存在下でROSに何らかの効果を有したかどうかを評価した。特に、5-ALA単独では、ROSを引き起こし、細胞生存率がわずかに低下した。しかしながら、5-ALAとアルテミシニンとの組み合わせは、2つの異なる細胞状況において、非常に上昇したROSレベル、および細胞死の強力な増加をもたらした[
図2-2のE、2-2のF;
図6-2のF、6-2のG]。同様に、以前にアルテミシニン誘導ROS誘導に関連付けられたミトコンドリア分極(ΔΨm、ミトコンドリア膜電位プローブJC-1によって評価されるように)は、5-ALAとの組み合わせで強力に上昇した[
図6-2のH]{Antoine,T.et al.アルテミシニンおよび半合成エンドペルオキシドによるマラリア原虫の急速な死滅は、膜電位のROS依存性脱分極を伴う(Rapid kill of malaria parasites by artemisinin and semi-synthetic endoperoxides involves ROS-dependent depolarization of the membrane potential).J.Antimicrob.Chemother.69,1005-1016(2014).}。特に、5-ALA処理のみでもミトコンドリア分極が増加し、並行アルテミシニン処理に対する感作を示した。重要なことに、名付けられた表現型(ROS誘導、ミトコンドリア脱分極、細胞死)の全てが、ポルフィリン生産の薬理学的阻害によって抑制され得る[
図2-2のE、2-2のF;
図6-2のF、6-2のG、6-2のH]。これらの結果は、アルテミシニンおよび5-ALAは、ROSレベルの上昇(およびミトコンドリア膜の脱分極)を誘導し、ポルフィリン生合成の阻害によって細胞死を戻すことができることを示した。
【0088】
細胞代謝の変化およびポルフィリン生産の上方調節は、ヒト癌細胞において頻繁に観察される{Navone,N.M.,Polo,C.F.,Frisardi,A.L.,Andrade,N.E.&Battle,A.M.ヒト乳癌におけるヘム生合成-模倣「インビトロ」研究、およびいくつかのヘム酵素活性レベル(Heme biosynthesis in human breast cancer――mimetic‘in vitro’ studies and some heme enzymic activity levels).Int.J.Biochem.22,1407-1411(1990).}。ヒト膠芽腫患者において、ポルフィリン前駆体(すなわち、プロトポルフィリン)は、監視および機能的に利用されることができる強力な蛍光を示すので、ポルフィリン生合成の上昇は、癌組織の位置を特定し、標的とするために治療的に使用される{Zhao,S.et al.5-アミノレブリン酸-誘導ポルフィリンを使用して高悪性度悪性神経膠腫における術中蛍光ガイド(fluorescence-guided)切除:系統的レビューおよび前向き研究のメタ分析(Intraoperative fluorescence-guided resection of high-grade malignant gliomas using 5-aminolevulinic acid-induced porphyrins:a systematic review and meta-analysis of prospective studies)PloS one 8,e63682(2013)}。プロトポルフィリンIXなどの蛍光プロトポルフィリンは、腫瘍細胞において特異的に蓄積するので、診療所において腫瘍組織切除中に、5-ALAの経口または静脈内投与を、悪性腫瘍組織を健康な脳物質から識別するために使用する{Marbacher,S.et al.原発性脳腫瘍および脳転移の切除または生検をガイドするために蛍光の使用(Use of fluorescence to guide resection or biopsy of primary brain tumors and brain metastases).Neurosurg Focus 36,E10(2014).}。したがって、出願人は、脳腫瘍において内因的に変化したポルフィリン生合成を、5-ALAおよびアルテミシニンの組み合わせを使用して、治療的に利用することができるかどうかを評価した。
【0089】
出願人は、最近確立されたヒト脳腫瘍オルガノイドモデルを使用し、このことは、脳オルガノイド発達の過程におけるニューロン前駆体の遺伝子操作に基づいており、したがって、インビトロ(in vitro)でのヒト腫瘍形成における重要な側面を再現する{Lancaster,M.A.et al.大脳オルガノイドは、ヒト脳発達および小頭症をモデル化する(Cerebral organoids model human brain development and microcephaly).Nature 501,373-379(2013).}。腫瘍細胞は、GFPを用いて同時に標識化され、ヒト脳腫瘍オルガノイドにおける経時的な空間監視、およびインビトロ(in vitro)化合物プロファイリングを可能にする[
図3-1のA]。出願人は、最初に、c-MYC癌遺伝子の過剰発現に基づく中枢神経系未分化神経外胚葉性腫瘍(CNS-PNET)様新生物モデルにおいて、アルテミシニン、および5-ALAの存在下での増殖率を評価した{Bian,S.et al.遺伝子操作された脳オルガノイドは、脳腫瘍形成をモデル化する(Genetically engineered cerebral organoids model brain tumor formation).Nat.Methods 15,631-639(2018)}[
図7-1のA]。極めて悪性の脳腫瘍オルガノイドは、異なる投与量の5-ALA、アルテミシニン、または両方の組み合わせを用いて処理した[
図3-1のB]。非常に高濃度の5-ALA、またはアルテミシニン単独では、GFP陽性腫瘍オルガノイドの顕著な成長阻害をもたらしたので[
図7-1のA]、個々の化合物が腫瘍またはオルガノイドの成長に顕著な影響を及ぼさない濃度が、全ての続く実験のために選択された。5-ALAおよびアルテミシニンの両方の組み合わせは、ヒト脳オルガノイドにおいてGFP陽性腫瘍細胞を著しく減少させた[
図3-1のC、3-1のD;
図7-2のB]。異なる時点(d3、d5)での腫瘍組織領域の定量化[
図3-2のE;
図7-3のC]およびFACS分析(d5)[
図3-2のF]では、5-ALAおよびアルテミシニン併用治療におけるGFP陽性細胞の減少が確認された。さらに、脳オルガノイド切片における免疫組織化学は、5-ALA処理が、GFP+腫瘍組織の喪失をもたらしたが、例えば、Sox2発現細胞および/またはロゼット様構造指標細胞または前駆細胞などの脳オルガノイドにおける非形質転換ニューロン組織への明らかな影響を及ぼさなかったことを示した[
図7-4のD、
図7-1~7-4]。要するに、このデータは、5-ALAおよびアルテミシニン併用療法は、ヒトにおいてインビトロ(in vitro)未分化神経外胚葉腫瘍(PNET)オルガノイドモデルで、腫瘍細胞の数を大幅に減少させることを示唆する。
【0090】
出願人は、ROSレベルにおける5-ALAおよびアルテミシニンの顕著な効果を観察したので、DHE染色およびMyc過剰発現腫瘍オルガノイド解析を行った。GFP-陽性腫瘍細胞は、GFP陰性野生型細胞と比較してわずかに高い基礎ROSシグナルを示したのに対し(DHE染色およびFACS分析によって評価された)、ROSレベルは、5-ALAおよびアルテミシニン二重処理により、特にGFP-陽性がん細胞において、更に著しく増加した[
図3-2のG;
図9-1のA]。特に、5-ALA処理単独でも、この設定においてROS生産をわずかに誘導し、アルテミシニン毒性を感作した。細胞内ROSの上昇は、広範なタンパク質およびDNA損傷も引き起こすので、出願人は、処理されたオルガノイドの切片におけるDNA二本鎖切断(DSB)の量を評価し、実際に、5-ALAおよびアルテミシニン二重処理GFP-陽性腫瘍組織においてγH2AX(リン酸化ヒストンH2AX)-陽性細胞の非常に強い増加を観察することができたが、野生型細胞においては観察することができなかった[
図3-2のH;
図9-1のB、
図9-2のC]。さらに、アポトーシス細胞(カスパーゼ3-陽性)、および増殖細胞(Ki67-陽性)の基底数は、正常組織と比較してGFP-陽性腫瘍細胞において増加したが、アポトーシスは、アルテミシニンおよび5-ALAを用いる併用治療におけるGFP/陽性腫瘍細胞において更に増加した[
図10-1及び10-2のA~C]。
【0091】
5-ALAは、ヒト神経膠芽腫の診断および治療に臨床的に使用されるので、出願人は、インビトロ(in vitro)ヒト神経膠芽腫様腫瘍性オルガノイドモデルにおいて5-ALAおよびアルテミシニンの併用治療を評価した{Bian,S.et al.遺伝子操作された脳オルガノイドは、脳腫瘍形成をモデル化する(Genetically engineered cerebral organoids model brain tumor formation).Nat.Methods 15,631-639(2018)}。これらのオルガノイドは、腫瘍抑制遺伝子p53、NF1、およびPTENの変異を保因するように設計されており、GFPと共に、アルテミシニン、5-ALA、または両方の組み合わせの存在下で腫瘍成長を経時的に監視することを我々に可能にする。5-ALA単独およびアルテミシニン単独では、非形質転換細胞および形質転換細胞の生存に対してほとんど影響を与えなかったが、両方の化合物の組み合わせは、インビトロ(in vitro)腫瘍モデルにおいて、GFP-陽性腫瘍細胞を特異的に除去した[
図4-1のA;
図11-1のA]。脳オルガノイドにおける定量化および画像解析は、GFP-陽性腫瘍細胞および組織の進行性の喪失を確認したが、非形質転換細胞では確認されなかった[
図4-2のB;
図4-2のC
図11-2のB、11C]。これらのデータは、5-ALAおよびアルテミシニンが、ROSレベルの上昇およびDNA損傷の増加を介して、2つの非常に悪性の脳腫瘍モデルにおいて腫瘍細胞の細胞死の増加を引き起こすことを示す。
【0092】
要約すると、出願人は、真核細胞におけるアルテミシニン-誘導細胞毒性の重要な内因性経路として、ポルフィリン生合成の要件を明確に説明する。ハイスループット遺伝子スクリーニングシステムを使用して、出願人は、この抗-マラリア化合物および抗-癌化合物の活性に必要とされるミトコンドリア機能、より具体的にはポルフィリン/ヘム生合成を特定している。ポルフィリン生産の遺伝的および薬理学的調節は、複数の細胞状況および異なる種において、アルテミシニン毒性を調節し、およびアルテミシニン誘導活性酸素種のレベルを制御するのに十分であった。特に、ヘム生合成誘導のみでは、細胞のROSレベルがわずかに上昇し、アルテミシニン誘導毒性を感作した。さらに、出願人は、いくつかの独立したインビトロ(in vitro)ヒト脳腫瘍オルガノイドおよびスフェロイドモデルシステムにおいて、5-ALAおよびアルテミシニンの併用治療を使用して細胞死を誘導することにより、脳癌細胞、特にヒト神経膠芽腫を特異的に標的とすることができることを示す。
【0093】
脳癌の治療のためにアルテミシニン(ART)および5-アミノレブリン酸(5-ALA)の強力な相乗効果を実証した後、出願人は、次に、この相乗効果が他のART誘導体、追加の癌タイプにまで及ぶかどうか、およびこの二重の組み合わせが、現在適用される癌治療レジメン、特に化学療法と相乗効果があるかどうかを評価した。6日間の生存率分析を使用して、出願人は、ART自体、および最も一般的に使用されるART誘導体、ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)が、5-ALAと組み合わせて、複数の膠芽腫細胞株、および高い増殖性のマウス胚性幹細胞(ESC、
図12-1~12-6)に対して強力な相乗効果、抗増殖効果を示すことを確認した。これらのデータから、出願人は、以下の分析のために細胞型および化合物特異的用量の組み合わせを導き出した。
【0094】
多形性膠芽腫は、最大限の外科的切除、続く放射線療法、加えて、併用および維持テモゾロミド(TMZ)治療によって現在治療される、非常に侵攻性の高い癌である。本発明者らは、TMZと5-ALA、加えて、ARTまたはDHAとの組み合わせは、試験された全ての膠芽腫株において、全ての可能な二重の組み合わせよりもより有効であることを示している(
図13-1~13-3)。たとえば、ESCにおいて、DHAおよび5-ALAの二重の組み合わせのみが、TMZの細胞毒性効果を誘発し、明確な相乗効果を示す。
【0095】
これらの結果は、ARSにまで及び、ARSと5-ALAおよびTMZの組み合わせは、試験された5つの膠芽腫細胞株のうち4つにおいて、5-ALAをその誘導体であるメチル-5-ALA(M-5-Ala)に置き換えるよりも、より効果的である(
図14-1及び14-2)。
【0096】
ロムスチン(CCNU)は、脳腫瘍の治療におけるTMZの代替物であり、TMZの場合と同様に、ロムスチン(CCNU)の細胞増殖抑制効果は、全ての可能な二重の組み合わせと比較して、ARTと5-ALAとを組み合わせることによって特に強化することができる(
図15)。
【0097】
さらに、本発明者らは、他の組織に由来する癌細胞株においてARTおよび誘導体と5-ALAとの組み合わせを試験した。本発明者らは、これらの癌株の生存率の低下における、ART/DHA/ARSと5-ALAとの強力な相乗効果を発見しただけでなく、この二重の組み合わせは、広く使用される化学療法剤、シスプラチン(CP)、カルボプラチン、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ビノレビン、テモゾロミド、ロムスチン、および5-フルオロウラシル(5-FU)を、強化する。このことは、2つの肺癌細胞株(
図16-1及び16-2)、HepG2細胞(肝臓、
図17)、MD-MBA-231細胞(乳房、
図18)、およびMiaPaca-2細胞(膵臓、
図19)について特に試験された。まとめると、本発明者のデータは、例えば造血癌、脳癌、肺癌、肝臓癌、乳癌、および膵臓癌などにおいて、5-ALA、および現在使用される化学療法剤、特に抗-膠芽腫薬を組み合わせたARTおよびART誘導体治療の強力な可能性を初めて示す。
【0098】
したがって、本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬
を含み、
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物に関する。
【0099】
好ましくは、本発明は、
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬
を含み、
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物に関する。
【0100】
好ましくは、本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬
を含み、
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物に関する。
【0101】
好ましくは、本発明は、
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬
を含み、
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物に関する。
【0102】
更により好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物であって、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0103】
更により好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物であって、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0104】
更により好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌および肺癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療において使用するための医薬組成物であって、以下のa~cを含む医薬組成物に関する:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0105】
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、から選択される癌の予防および/または治療において使用するための、アルテミシニン化合物と5-アミノレブリン酸とのモル比は、医薬組成物中で、1:5~1:5000、好ましくは1:5~1:1000、より好ましくは1:5~1:500、更により好ましくは1:10~1:250、最も好ましくは1:10~1:100である。
【0106】
造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、から選択される癌の予防および/または治療において使用するための、アルテミシニン化合物とメチル-5-アミノレブリン酸とのモル比は、医薬組成物中で、1:5~1:5000、好ましくは1:5~1:1000、より好ましくは1:5~1:500、更により好ましくは1:10~1:250、最も好ましくは1:10~1:100である。
【0107】
本発明に係る医薬組成物は、特に造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫の治療のための唯一の有効成分として、アルテミシニン化合物またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、溶媒和物、および5-アミノレブリン酸またはメチル-5-アミノレブリン酸、好ましくは5-アミノレブリン酸、および一つの化学療法剤、好ましくは一つの抗-膠芽腫薬、を含む。
【0108】
他の態様において、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、および特に膠芽腫の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬。
【0109】
好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬。
【0110】
更に、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬。
【0111】
更に、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬。
【0112】
更により好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0113】
更により好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0114】
更により好ましくは、本発明は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および肺癌から選択される癌、特に膠芽腫、の予防および/または治療のための方法に関し、当該方法は、以下のa~cを含む医薬組成物の治療有効量を、それらを必要な患者に投与することを含む:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬、最も好ましくは、テモゾロミド。
【0115】
任意に、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌から選択される癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、の予防および/または治療において使用するために、本発明に係る医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体、賦形剤および/または希釈剤を更に含む。本発明の医薬組成物を、従来の固体もしくは液体担体、または希釈剤、および従来の薬学的に作製されたアジュバント中で、既知の方法で適切な投与量レベルで調製することができる。
【0116】
本発明に係る医薬組成物は、典型的には、意図される投与形態に関して、すなわち、錠剤、カプセル(固体充填、半固体充填、または液体充填のいずれか)、構成用粉末、ゲル、エリキシル、分散性顆粒、シロップ、懸濁液などの形態で、従来の薬務に沿って、経口投与のために選択された、適切な許容可能な担体と共に投与される。例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与のために、活性薬物成分を、任意の経口非毒性の薬学的に許容可能な担体と、好ましくはラクトース、デンプン、スクロース、セルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、マンニトール、エチルアルコール(液体充填カプセル)などの不活性担体と、組み合わせてもよい。さらに、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊剤および着色剤を、錠剤またはカプセルに組み込んでもよい。粉末および錠剤は、活性成分として、一般式(I)に係る誘導体、またはその類似体化合物、またはそれぞれの薬学的に活性な塩を約5~約95重量%含んでもよい。
【0117】
適切な結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシアなどの天然および合成ガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、およびワックスを含む。適切な潤滑剤には、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、などを挙げてもよい。適切な崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、グアーガムなどを含む。適切な場合には、甘味料および香味料、ならびに防腐剤を含んでもよい。崩壊剤、希釈剤、潤滑剤、結合剤などは、以下でより詳細に記載される。
【0118】
さらに、本発明の医薬組成物は、治療効果、例えば、抗癌活性または癌転移に対する活性など、を最適化するために、任意の一つ以上の成分または有効成分の速度制御放出を提供する持続放出形態で製剤化され得る。持続放出に適切な投与形態は、さまざまな崩壊速度または制御放出の層を有する錠剤、活性成分を含浸させ、錠剤の形に成形したポリマーマトリックス、または当該含浸させた、もしくはカプセル化された多孔質ポリマーマトリックスを含むカプセル、を含む。
【0119】
液状調製物は、溶液、懸濁液、エマルションを含む。例として、非経口注射のための水または水/プロピレングリコール溶液、または経口溶液、懸濁液、およびエマルションのための甘味料および乳白剤の添加が挙げられてもよい。液状調製物は、鼻腔内投与用の溶液も含まれてもよい。
【0120】
吸入に適したエアロゾル調製物は、粉末形態の溶液および固体を含んでもよく、それらは不活性な圧縮ガスなど、例えば窒素などの、薬学的に許容可能な担体と組み合わせて存在してもよい。
【0121】
座剤を調製するには、カカオバターのような脂肪酸グリセリドの混合物などの低融点ワックスを最初に溶かし、その後、有効成分を、例えば、攪拌することによって、均一に分散させる。その後、溶融された均一な混合物を、都合の良いサイズの型に注ぎ、冷却することによって凝固させる。
【0122】
さらに含まれるのは、固体調製物であり、固体調製物は、使用直前に、経口または非経口投与用のいずれかの液体調製物に変換されることを意図される。当該液体形態は、溶液、懸濁液、およびエマルションを含む。
【0123】
本明細書に挙げられるカプセルという用語は、有効成分を含む組成物を保持または含有するための、例えば、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、または変性ゼラチンまたはデンプンなどで作られた特定の容器(container)またはエンクロージャー(enclosure)を指す。硬い殻を有するカプセルは、通常、骨または豚の皮からの比較的高いゲル強度のゼラチンを混合して作られる。カプセル自体は、少量の染料、不透明剤、可塑剤、および/または防腐剤を含んでもよい。
【0124】
錠剤とは、適切な希釈剤と共に有効成分を含む、圧縮された、または成形された固体剤形であると理解される。錠剤は、湿式造粒、乾式造粒、または当業者に周知の圧縮によって得られる混合物または造粒物の圧縮によって調製されてもよい。
【0125】
経口ゲルは、親水性の半固体マトリックスに分散された、または可溶化された、有効成分を指す。
【0126】
構成用の粉末は、例えば水またはジュース中などで懸濁されることができる、有効成分および適切な希釈剤を含む粉末混合物を指す。
【0127】
適切な希釈剤は、通常、組成物または剤形の大部分を構成する物質である。適切な希釈剤は、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、およびソルビトールなどの糖類、小麦、トウモロコシ、米、およびジャガイモ由来のデンプン、並びに微結晶性セルロースなどのセルロースを含む。組成物中の希釈剤の量は、組成物全体の約5重量%から約95重量%、好ましくは約25重量%から約75重量%、およびより好ましくは約30重量%から約60重量%の範囲であることができる。
【0128】
崩壊剤という用語は、薬剤における薬学的に有効な成分を分離(break apart)(崩壊(disintegrate))および放出することを支持するために、組成物に添加される材料を指す。適切な崩壊剤は、デンプン、ナトリウムカルボキシメチルスターチなどの「冷水可溶性」加工デンプン、ローカストビーン、カラヤ、グアー、トラガカント、および寒天などの天然および合成ガム、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘導体、微結晶性セルロース、およびクロスカラメロースナトリウムなどの架橋微結晶性セルロース、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウムなどのアルギネート、ベントナイトなどの粘土、および発泡性混合物、を含む。組成物中の崩壊剤の量は、組成物の約2重量%~約20重量%、より好ましくは約5重量%~約10重量%の範囲であり得る。
【0129】
結合剤は、粉末粒子と結合または「接着」し、顆粒を形成することによって粉末粒子を凝集させ、製剤中の「接着剤」として機能する物質である。結合剤は、希釈剤または充填剤において、すでに利用可能な凝集力を追加する。適切な結合剤は、スクロースなどの糖類、小麦、トウモロコシ、米およびジャガイモ由来のデンプン、アカシア、ゼラチンおよびトラガカントなどの天然ゴム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムおよびアルギン酸アンモニウムカルシウムなどの海藻誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース材料、ポリビニルピロリドン、並びにケイ酸アルミニウムマグネシウムなどの無機化合物を含む。組成物中の結合剤の量は、組成物の約2重量%~約20重量%、好ましくは約3重量%~約10重量%、およびより好ましくは約3重量%~約6重量%の範囲であってもよい。
【0130】
潤滑剤とは、錠剤顆粒などを圧縮後に、摩擦または摩耗を減らことによって型から離すことを可能にするために剤形に添加される物質の類を指す。適切な潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはステアリン酸カリウムなどの金属ステアレート、ステアリン酸、高融点ワックス、並びに塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、およびD,L-ロイシンなどの他の水溶性潤滑剤を含む。潤滑剤は、顆粒の表面に存在しなければならないので、通常、圧縮前のまさに最後のステップで追加される。組成物中の潤滑剤の量は、組成物の約0.2重量%から約5重量%、好ましくは約0.5重量%から約2重量%、およびより好ましくは組成物の約0.3重量%から約1.5重量%の範囲であり得る。
【0131】
流動促進剤(glident)は、医薬組成物の成分におけるケーキングを防止し、流動が滑らかになる、および均一になるように顆粒の流動特性を改善する材料である。適切な流動促進剤は、二酸化ケイ素およびタルクを含む。組成物中の流動促進剤の量は、最終組成物の約0.1重量%から約5重量%、好ましくは約0.5重量%から約2重量%の範囲であり得る。
【0132】
着色剤は、組成物または剤形に着色を与える賦形剤である。当該賦形剤は、粘土または酸化アルミニウムなどの適切な吸着剤に吸着された食品等級の染料を含むことができる。着色剤の量は、組成物の約0.1重量%から約5重量%まで、好ましくは約0.1重量%から1重量%まで変化し得る。
【0133】
したがって、本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物を提供する。
【0134】
更に本願は、好ましくは、
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0135】
より好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)、またはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0136】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0137】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0138】
更に、本発明は、
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物を提供する。
【0139】
更に本願は、好ましくは、
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0140】
より好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)、またはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0141】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0142】
更により好ましくは、本願は、
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは、一つの抗-膠芽腫薬;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤
を含む、またはからなる医薬組成物に関する。
【0143】
更に本発明は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0144】
更に本願は、好ましくは、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0145】
より好ましくは、本願は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン(1a)、またはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0146】
更により好ましくは、本願は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0147】
更により好ましくは、本願は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、メチル-5-アミノレブリン酸(2b)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0148】
好ましくは、本発明は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;および
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0149】
更に本願は、好ましくは、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン(1a)、ジヒドロアルテミニシン(1b)、およびアルテスネート(1e)からなる群から選択されるアルテミシニン化合物(1)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0150】
より好ましくは、本願は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン(1a)、またはアルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0151】
更により好ましくは、本願は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテスネート(1e)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0152】
更により好ましくは、本願は、以下のa~dを含む、またはからなる医薬組成物を提供する:
a)アルテミシニン(1a)、またはその薬学的に許容可能な塩、共結晶、もしくは溶媒和物;
b)5-アミノレブリン酸(2)、またはその薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物;および
c)テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、セルトラリン、イリノテカン、クロファジミン、およびドセタキセル;
好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、ビノレビン、ニソルジピン、デオキシアデノシン、クロロ-2’-デオキシアデノシン、5-ノニルオキシトリプタミン、2(1H)-ピリミジノン、ピタバスタチン、およびセルトラリン;
より好ましくは、テモゾロミド、デキサメタゾン、ロムスチン、メトトレキサート、エベロリムス、カルムスチン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、トポテカン、フルベンダゾール、イトラコナゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、リバビリン、フルベンダゾール、硫酸ビンデシン、セリバスタチン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、リバビリン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびビノレビン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、およびドキソルビシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、ホモハリングトニン、およびダクチノマイシン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、トリプトリド、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびホモハリングトニン;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、5-フルオロウラシル、およびトリプトリド;
更により好ましくは、テモゾロミド、ロムスチン、シスプラチン、および5-フルオロウラシル、を含む、またはからなる群から選択される、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬;
最も好ましくは、テモゾロミド;および
d)薬学的に許容可能な担体、賦形剤、および/または希釈剤。
【0153】
本発明に係る医薬組成物は、放射線療法、免疫療法、電磁場療法、温熱療法、化学療法、癌免疫療法および/または小分子に基づく療法と組み合わせて投与され得る。
【0154】
いくつかの実施形態において、本発明に係る医薬組成物は、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、を予防および/または治療するために、好ましくは唯一の化学療法剤と、好ましくは唯一の抗-膠芽腫薬と組み合わせて、使用される。ここで、唯一の化学療法薬剤、好ましくは唯一の抗-膠芽腫薬は、テモゾロミドから選択される。
【0155】
本明細書で使用される「組み合わせ」、または「薬学的な組み合わせ」は、二個以上の活性成分の混合、または組み合わせから生じる生産物を意味し、活性成分の固定および非固定の両方の組み合わせを含む。
【0156】
用語「固定組み合わせ」または「固定用量」は、活性成分、例えば式1の化合物、および組合せパートナー、すなわち抗癌剤が、共に、単一の実体(single entity)または単一投与の形態で、同時に患者に投与されることを意味する。言い換えると:活性成分は、一つの剤形、例えば、一錠に、または一カプセルに存在する。
【0157】
用語「非-固定組み合わせ」は、活性成分、例えば式1の化合物、および組合せパートナー、すなわち抗癌剤が、共に、別々の実体(separate entities)として、特定の期限なしで同時に(simultaneously)、同時に(concurrently)、または連続的に、のいずれかで、患者に投与されることを意味し、ここで、当該投与は、それらを必要とする哺乳動物またはヒトの体内において、2つの化合物の治療有効レベルを提供する。後者は、カクテル療法、例えば、三つ以上の抗がん剤の投与などにも適用される。
【0158】
前記薬学的組み合わせは、時間間隔内で、特にここでは、組み合わせパートナーが相乗効果を示すことを可能にするこれらの時間間隔内で、同時に、または別々に、独立して投与されてもよい。
【0159】
用語「相乗効果」は、二つ以上の有効成分(例えば、一つのアルテミシニン化合物、5-ALA、少なくとも一つの化学療法剤、または好ましくは少なくとも一つの抗-膠芽腫薬)の投与後に観察される治療効果が、各単一の有効成分の投与によって得られる効果より大きいことを意味する。したがって、相乗効果は、得られる効果が有効成分の同時投与によって期待される単なる相加効果よりも大きい場合に存在する。
【0160】
「相乗的増加」とは、二つ以上の有効成分(例えば、一つのアルテミシニン化合物、5-ALA、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬)の組み合わせにより、有効成分の同時投与によって予想される単なる相加効果を超える癌細胞死の増加をもたらすことを意味する。
【0161】
「相乗的減少」とは、二つ以上の有効成分(例えば、一つのアルテミシニン化合物、5-ALA、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬)の組み合わせにより、有効成分の同時投与によって予想される単なる相加効果超える癌における一つ以上の兆候の減少をもたらすことを意味する。
【0162】
相乗効果の他の例においては、二つ以上の有効成分の組み合わせについて治療効果が観察され、ここで、一つ以上の有効成分は、通常、非治療的である用量で存在する。相乗効果の他の例においては、二つ以上の有効成分の組み合わせは、毒性の予想外の低下(すなわち、単剤の投与後に観察される毒性の合計よりも低い毒性レベル)をもたらす。
【0163】
しかしながら、相乗効果は、本発明に係る医薬組成物の投与を、放射線療法、免疫療法、電磁場療法、温熱療法、化学療法、癌免疫療法、または上記で概説されるように、任意の他の小分子に基づく療法による治療と組み合わせることによって得ることもできる。
【0164】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、錠剤、カプセル、シロップ、溶液、懸濁液、エマルション、またはゲルの形態で使用される。
【0165】
いくつかの実施形態において、造血癌、脳癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌、および非小細胞肺癌などの肺癌、好ましくは脳癌、より好ましくは膠芽腫、の予防および/または治療のために、医薬組成物は、経口適用または非経口適用によって投与される。
【0166】
好ましい製剤は、経口適用に適している。これらの投与形態は、例えば、錠剤(pills)、錠剤(tablets)、フィルム錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、散剤および沈着物(deposits)を含む。
【0167】
非経口適用は、皮膚適用、皮内(intradermal)適用、胃内適用、皮内(intracutaneous)適用、血管内適用、静脈内適用、筋肉内適用、腹腔内適用、鼻腔内適用、膣内適用、口腔内適用、経皮(percutan)適用、直腸適用、皮下適用、舌下適用、局所適用、または経皮(transdermal)適用を含む。好ましくは、非経口適用には、皮内(intradermal)適用、胃内適用、皮内(intracutaneous)適用、血管内適用、静脈内適用、筋肉内適用、皮下適用、舌下適用、局所適用、経皮適用および吸入、を含む。
【0168】
経皮組成物は、クリーム、ローション、エアロゾルおよび/またはエマルションの形態を有してもよく、この目的のために当技術分野で知られているようなマトリックス型またはリザーバー型の経皮パッチに含まれてもよい。
【0169】
本明細書に記載されるカプセルという用語は、有効成分を含む組成物を保持する、または含有するための、例えば、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、または変性ゼラチン、またはデンプンなどで作られた特定の容器(container)またはエンクロージャー(enclosure)を指す。硬い殻を有するカプセルは、典型的に、骨や豚の皮からの比較的高いゲル強度のゼラチンを混合して作られる。カプセル自体は、少量の染料、不透明剤、可塑剤、および/または防腐剤を含んでもよい。錠剤とは、適切な希釈剤と共に有効成分を含む、圧縮された、または成形された固体剤形であると理解される。錠剤は、湿式造粒、乾式造粒、または当業者に周知の圧縮によって得られる混合物または造粒物の圧縮によって調製されてもよい。
【0170】
経口ゲルは、親水性の半固体マトリックスに分散された、または可溶化された有効成分を指す。構成用の粉末は、例えば、水またはジュース中などで懸濁されることができる、有効成分および適切な希釈剤を含む粉末混合物を指す。
【0171】
さらに、本発明の医薬組成物は、治療効果、例えば抗癌活性など、を最適化するために、任意の一つ以上の成分または有効成分の速度制御放出を提供するための持続放出形態で製剤化され得る。持続放出に適切な投与形態は、さまざまな崩壊速度または制御放出の層を有する錠剤、活性成分を含浸させ錠剤の形に成形されたポリマーマトリックス、または当該含浸させた、もしくはカプセル化された多孔質ポリマーマトリックスを含むカプセル、を含む。
【0172】
いくつかの実施形態において、膠芽腫の予防および/または治療のために、医薬組成物に含まれるアルテミシニン化合物、特にアルテミシニン(1a)は、1日につき体重当たり0.01~100mg/kg、好ましくは0.1~100mg/kg、より好ましくは0.1~50mg/kg、最も好ましくは0.1~15mg/kg、の範囲で投与され、5-アミノレブリン酸は、1日につき体重当たり0.01~200mg/kg、好ましくは0.1~200mg/kg、より好ましくは0.1~50mg/kg、最も好ましくは1~50mg/kg、の範囲で投与される。
【0173】
好ましくは、アルテミシニン化合物、特にアルテミシニンに関する本発明の用量は、1日につき体重当たり、少なくとも0.10、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.05、1.10、1.15、1.20、1.25、1.30、1.35、1.40、1.45、1.50、2.00、2.50、3.00、3.50、4.00、4.50、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、または15.0mg/kgのアルテミシニンで投与される。
【0174】
好ましくは、5-アミノレブリン酸に関する本発明の用量は、1日につき体重当たり、少なくとも0.10、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.05、1.10、1.15、1.20、1.25、1.30、1.35、1.40、1.45、1.50、2.00、2.50、3.00、3.50、4.00、4.50、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、17.0、20.0、25.0、30.0、35.0、40.0、45.0、または50.0mg/kgの5-アミノレブリン酸で投与される。
【0175】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、膠芽腫の予防および/または治療のために、好ましくは少なくとも一つの化学療法剤、好ましくは少なくとも一つの抗-膠芽腫薬と組み合わせて使用され、ここで、少なくとも一つの抗-膠芽腫薬は、1日につき体重あたり0.01~100mg/kgの範囲で投与される。
【0176】
好ましくは、化学療法剤、好ましくは抗-膠芽腫薬に関する本発明の用量は、1日につき体重あたり、少なくとも0.10、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、 0.85、0.90、0.95、1.00、1.05、1.10、1.15、1.20、1.25、1.30、1.35、1.40、1.45、1.50、2.00、2.50、3.00、3.50、4.00、4.50、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5または15.0mg/kgの化学療法剤、または抗-膠芽腫薬のそれぞれで投与される。
【0177】
当該医薬組成物の例は、注射用の溶液、薬学的に許容可能な注射用ビヒクルに溶解できる、または懸濁できる乾燥生産物、注射用の懸濁液、およびエマルションを含むが、これらに限定されない。
【0178】
非経口投与用の医薬組成物を提供するために使用されることができるいくつかの適切なビヒクルは、以下を含むが、これらに限定されない:注射用水USP;水性ビヒクル、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射液、並びにラクトリンゲル注射液などであるが、これらに限定されない;水-混和性ビヒクル、例えば、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールなどであるが、これらに限定されない;および、非水性ビヒクル、例えば、コーン油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、および安息香酸ベンジルなどであるが、これらに限定されない。
【0179】
有効成分の適切な投与量は、熟練した医師によって決定され得る。有効成分の実際の投与量レベルは、患者に毒性を有することなく、特定の患者、組成物、および投与様式に対して所望の治療応答を達成するために有効な活性成分の量を得るように変化させ得る。したがって、投与量は、典型的に、有効な、または治療的に有効な投与量である。
【0180】
選択される投与量レベルは、使用される本発明の特定の組成物の活性、投与経路、投与時間、使用される特定の化合物の排せつ速度、治療期間、使用される特定の組成物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物および/または材料、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、一般的な健康状態、および以前の病歴、並びに医療分野でよく知られる同様の要因、を含む様々な薬物動態因子に依存するだろう。
【0181】
投薬計画は、最適な所望の応答を提供するために調節され得る。例えば、単回投与されてもよく(例えば、毎日単回投与)、数回に分けて経時的に投与されてもよく、または、治療状況の緊急性事態に従って、用量を比例的に減少または増加させてもよい。本明細書で使用される投与単位形態は、治療される患者ための単位投与量として適した、物理的に別々の単位を指し;各単位は、必要な薬学的担体と関連して、所望の治療効果を生み出すために計算された所定の量の活性化合物を含む。
【0182】
本発明に係る組成物および生成物において、有効成分はそれぞれ、組成物または生成物の総重量に対して、例えば、0.001~20重量%、好ましくは0.01~10重量%、より好ましくは0.02~5重量%、更により好ましくは1~4重量%の濃度で存在してもよい。特定の実施形態において、3つの有効成分のそれぞれは、1~3重量%の濃度で存在する。
【0183】
現在のところ好ましい一態様において、アルテミシニン化合物、特にアルテミシニンは、毎日50~500mg(より好ましくは、100~300mg、例えば、約200mgなど)で投与するために製剤化される(約70kgの体重に基づく;投与量は、体重に比例して調節されることができる)。好ましくは、アルテミシニンは、経口投与用または非経口投与用に製剤化される。
【0184】
好ましくは、アルテミシニン化合物、特にアルテミシニンは、3~30日、より好ましくは10~20日、例えば約14日の期間で投与される。この期間は、複数の当該治療サイクル(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、またはそれ以上のサイクルなど、例えば、所望の治療結果が達成されるまで継続する当該サイクルを用いる)を含む投与計画における治療サイクルに相当し得る。治療の各サイクルは、アルテミシニン化合物投与、特にアルテミシニン投与の中断によって分離されてもよく;当該中断は、例えば、骨髄の回復を可能にし得る。投与の中断は、アルテミシニン化合物、特にアルテミシニンを、3~14日、より好ましくは5~10日、例えば約7日の期間、投与しないことを含み得る。
【0185】
一つの例示的な当該態様において、アルテミシニン化合物、特にアルテミシニンは、2週間の治療サイクルの間、毎日約200mgで投与され、各サイクルの後に1週間の中断が続く。
【0186】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、膠芽腫の予防および/または治療のために、好ましくは放射線療法、免疫療法、電磁場療法、および/または温熱療法と組み合わせて使用される。
【0187】
好ましい一実施形態において、前記医薬組成物は、膠芽腫の予防および/または治療のために使用され、ここで、膠芽腫は、前神経(PN)、間葉系(MES)、および古典的(CL)膠芽腫のサブタイプから選択される。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【
図1-1】
図1:マウス幹細胞における半数体スクリーニングは、哺乳動物細胞におけるアルテミシニン毒性の必要条件としてポルフィリン生合成を描出する。
図1-1のA:化合物標的同定のための半数体胚性幹細胞スクリーニングの概略図。
図1-1のB:ポルフィリン生合成経路。スクリーニング(レトロウイルス突然変異誘発)における主要な酵素(太字、大文字で書かれた)および補因子(標準、大文字で書かれた)の細胞内位置(サイトゾル、ミトコンドリア)、および機能喪失スコア(イタリック体)、を示す。
【
図1-2】
図1:マウス幹細胞における半数体スクリーニングは、哺乳動物細胞におけるアルテミシニン毒性の必要条件としてポルフィリン生合成を描出する。
図1-2のC:GOターム分析は、ポルフィリンの生合成がアルテミシニンによって標的とされる主要な経路であると明らかにする。
図1-2のD:アルテミシニン耐性単細胞クローンの競合成長分析。野生型(mCherry+_Cre)およびノックアウト(GFP+)の姉妹クローンは、変異体(レトロウイルス-イントロンRE、より暗い陰影、Tol2トランスポゾン-イントロンT2、より明るい陰影)耐性コロニーに由来し、アルテミシニンを用いて処理され、フローサイトメトリーおよび挿入部位マッピングのためのサンガーシーケンシングを用いて分析した。
【
図2-1】
図2:ポルフィリン生合成の調節は、ROS生成を介して細胞におけるアルテミシニン毒性を変えるのに十分である。
図2-1のA,B:(A)Ppox阻害剤アシフルオルフェンまたは(B)5-ALA(0.5mM)と組み合わせてアルテミシニン処理されたマウス胚性幹細胞の細胞生存。アラマーブルー(Alamar Blue)染色を、48時間の処理後の生存能力を評価するために使用した。
図2-1のC:5-ALA(0.5mM)の存在下および非存在下でのアルテミシニン処理されたマウス乳癌細胞(4T1)の細胞生存能力。アラマーブルー(Alamar Blue)を、48時間の処理後の細胞生存を決定するために使用した。
図2-1のD:5-ALA投与に対して癌患者由来のアルテミシニン処理された原発性ヒト膠芽腫細胞の生存。生存能力を、72時間後にセルタイター-グロー(CellTiter-Glo)を使用して評価した。実験を3連で行った。値は平均±SDである。
【
図2-2】
図2:ポルフィリン生合成の調節は、ROS生成を介して細胞におけるアルテミシニン毒性を変えるのに十分である。
図2-2のE,F:アルテミシニン(0.5μM)、5-ALA(0.25mM)またはPpox阻害剤(10μM)処理された神経芽腫細胞(SHSY5Y)における(E)ROSレベル(DHE染色、PE582/15nm-MFI)および(F)細胞生存。DHEの蛍光(ROSレベル)および細胞数(生存)を、フローサイトメトリーおよび自動細胞計数によって評価した。実験は、それぞれ3連で2回行った。値は平均±SDを示す。
【
図3-1】
図3:脳腫瘍オルガノイド(CNS-PNET)は、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対して増加した感受性を示す。
図3-1のA:化合物プロファイリングのためのヒト脳原始神経外胚葉性腫瘍オルガノイド。
図3-1のB:5-ALAおよびアルテミシニン処理されたオルガノイドの概略ワークフロー図および分析。
図3-1のC,D:DMSO(対照)、5-ALA(0.0625mM)、アルテミシニン(1μM)、または5-ALAおよびアルテミシニン(0.0625mMおよび1μM)で処理された腫瘍オルガノイド(CNS-PNET)における(C)代表的な蛍光および(D)明視野画像。オルガノイドを、1日目、5日目、および7日目に画像化した。スケールバー500μm。
【
図3-2】
図3:脳腫瘍オルガノイド(CNS-PNET)は、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対して増加した感受性を示す。
図3-2のE:処理されたオルガノイドにおけるGFP陽性腫瘍領域の画像分析および定量化。グループあたり8つのオルガノイドを、3日目に分析し、1日目に対して正規化した。データはボックスプロット(25
th~75
thパーセンタイル、中央値)として示される。
図3-2のF:解離された脳腫瘍オルガノイドのフローサイトメトリー分析。対照(DMSO)に対して正規化された、5日目の条件で少なくとも8つのオルガノイドにおけるGFP+腫瘍細胞の相対的割合を示す。データのボックスプロット(25
th~75
thパーセンタイル、中央値)を示す。
図3-2のG:解離された腫瘍オルガノイドにおけるROS/DHE染色およびフローサイトメトリー分析(PE、582/15nm)。DHE染色されたGFP+腫瘍細胞およびGFP-対照細胞における平均蛍光強度(MFI)を示す。n=2、値は平均±SDである。
図3-2のH:脳腫瘍オルガノイドにおけるγH2AX+細胞の定量化。3つのオルガノイドにおける6つの凍結切片それぞれを、γH2AXで染色し、スキャンし、および条件ごとに25の関心領域(ROI 2.500μm
2)を分析した。生の数値を、オルガノイド領域(ROIごとに)に対して正規化し、ボックスプロット(25th~75thパーセンタイル、中央値)として示す。
【
図4-1】
図4:ヒト膠芽腫様腫瘍性オルガノイドモデルは、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対する増加した感受性を示す。
図4-1のA:5-ALAおよびアルテミシニンで処理されたヒト脳腫瘍オルガノイドにおける代表的な蛍光画像(左パネル)および明視野画像(右パネル)。オルガノイドを、1日目、5日目、8日目、および11日目に監視した。スケールバー500μm。
【
図4-2】
図4:ヒト膠芽腫様腫瘍性オルガノイドモデルは、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対する増加した感受性を示す。
図4-2のB:処理されたオルガノイドの画像分析および定量化。d11におけるGFP陽性腫瘍細胞の面積を、d1に対して正規化した。データを、ボックスプロット(25
th~75
thパーセンタイル、中央値)n=4として示す。
図4-2のC:5-ALAおよびアルテミシニン治療された患者由来の膠芽腫スフェロイド(VBT92)の代表的な明視野画像。画像を、培養および処理の3日目で撮影した。
【
図5-1】
図5(
図1に関連):アルテミシニン滴定曲線およびポルフィリン生合成経路の概要。
図5-1のA,B:アルテミシニンで処理された、(A)マウスESC、および(B)初代(MEFp3)線維芽細胞、並びにマウス(B16F10、4T1)およびヒト(MDA-MB-231、Mcf7、Panc1)癌細胞の、細胞生存。生存能力を、アラマーブルー(Alamar Blue)染色を使用して、48時間の処理後に評価した。
【
図5-2】
図5(
図1に関連):アルテミシニン滴定曲線およびポルフィリン生合成経路の概要。
図5-2のC:アルテミシニンスクリーニングからのポルフィリン生合成経路成分統合部位。ポルフィリン生合成遺伝子(すなわち、酵素、太字)のゲノム位置および標的イントロンとエクソン、並びに、フォワード(黒色)およびリバース(灰色)鎖におけるレトロウイルス(上段)またはTol2トランスポゾン(下段)のインテグレーションサイト(垂直バー)を示す。
【
図6-1】
図6(
図2に関連):アルテミシニンおよび5-ALA併用治療における癌細胞株の生存、ROS産生、およびミトコンドリア膜電位への影響。
図6-1のA:5-ALA(0.5mM)の存在下および非存在下における、アルテミシニン処理されたマウス癌細胞の細胞生存(Mcf7-乳癌;B16F10-黒色腫)。アラマーブルー(Alamar Blue)を、48時間後の生存能力を決定するために使用した。
図6-1のB,C:5-ALAの存在下または非存在下におけるアルテミシニン処理された原発性ヒト膠芽腫細胞の細胞生存。セルタイター-グロー(CellTiter-Glo)を、72時間の生存能力を評価するために使用した。値は平均±SDである。
図6-1のD:ピペロングミンまたはアルテミシニンで処理された(D)ジャーカット(Jurkat)細胞のROS/DHE染色およびフローサイトメトリー分析(48時間)。値は平均±SDである。
【
図6-2】
図6(
図2に関連):アルテミシニンおよび5-ALA併用治療における癌細胞株の生存、ROS産生、およびミトコンドリア膜電位への影響。
図6-2のE:ピペロングミンまたはアルテミシニンで処理された(E)HL-60細胞のROS/DHE染色およびフローサイトメトリー分析(48時間)。値は平均±SDである。
図6-2のF,G,H:アルテミシニン(0.5μM)、5-ALA(0.25mM)、またはPpox阻害剤(10μM)で処理されたジャーカット(Jurkat)細胞、48時間、の(F)ROSレベル(DHE染色、PE582/15nm-MFI)、(G)細胞生存能力、および(H)JC-1レベル。JC-1陰性細胞は、アポトーシス細胞死に関連するミトコンドリア膜電位の低下を有する。DHE蛍光、相対細胞数、およびJC-1陰性細胞の割合を、ハイスループットフローサイトメトリーおよび自動細胞計数を使用して評価した。すべての実験は3連で行い、1回(JC-1)または2回(DHE、細胞生存)繰り返した。値は平均±SDである。
【
図7-1】
図7(
図3に関連):CNS-PNET腫瘍オルガノイドの癌細胞集団は、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対して高い感受性を示す。
図7-1のA:解離されたCNS-PNET腫瘍オルガノイドの細胞生存。対照(DMSO)に対して正規化された、処理されたオルガノイドのGFP+腫瘍細胞、およびGFP-対照細胞の定量化を示す。データを、ボックスプロット(25
th~75
thパーセンタイル、中央値)として示す。
【
図7-2】
図7(
図3に関連):CNS-PNET腫瘍オルガノイドの癌細胞集団は、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対して高い感受性を示す。
図7-2のB:対照(DMSO)、5-ALA(0.0625mM)、アルテミシニン(1μM)、または5-ALA+アルテミシニン(0.0625mMおよび1μM)で処理された脳腫瘍オルガノイドにおける代表的な蛍光(左パネル)および明視野画像(右パネル)。スケールバー500μM。
【
図7-3】
図7(
図3に関連):CNS-PNET腫瘍オルガノイドの癌細胞集団は、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対して高い感受性を示す。
図7-3のC:1日目と比較した、処理5日目におけるGFP陽性腫瘍領域の画像定量化。データのボックスプロット(25
th~75
thパーセンタイル、中央値)が示される。
【
図7-4】
図7(
図3に関連):CNS-PNET腫瘍オルガノイドの癌細胞集団は、アルテミシニンおよび5-ALA併用療法に対して高い感受性を示す。
図7-4のD:アルテミシニンおよび5-ALA処理されたオルガノイドにおける抗Sox2、抗GFPおよびDAPI染色切片の代表的な画像。スケールバー50μm。
【
図8】
図8(
図3に関連):アルテミシニンおよび5-ALA処理後のCNS-PNET腫瘍オルガノイド切片の染色。対照および処理された腫瘍オルガノイドの固定凍結切片の代表的な蛍光(抗GFP、DAPI)およびH&E(ヘマトキシリン&エオシン染色)画像。ロゼット様構造(R)または腫瘍組織(T)の領域が示され、拡大されている(6.8×)。スケールバー500μM。
【
図9-1】
図9(
図3に関連):アルテミシニンおよび5-ALA処理後のCNS-PNET腫瘍オルガノイドの分析。
図9-1のA:ROS/DHE染色された解離腫瘍オルガノイドの代表的なFACSプロット。GFP+腫瘍細胞およびGFP-野生型細胞のフローサイトメトリー分析(PE、582/15nm)を示す。
図9-2のB:γH2AX、GFP、およびDAPI染色された腫瘍オルガノイド切片の代表的な顕微鏡画像。スケールバー50μM。
【
図9-2】
図9(
図3に関連):アルテミシニンおよび5-ALA処理後のCNS-PNET腫瘍オルガノイドの分析。
図9-2のC:γH2AX染色され、およびスキャンされた腫瘍オルガノイドスライドの代表的な画像および分析マスク。
【
図10-1】
図10(
図3に関連):アルテミシニンおよび5-ALA処理後のCNS-PNET腫瘍オルガノイドの連続分析。
図10-1のA,B:5-ALAおよびアルテミシニン処理された腫瘍オルガノイドにおける(A)カスパーゼ3(Casp3)および(B)Ki67陽性細胞の定量化。条件およびグループごとに、3つのオルガノイドのそれぞれ6つの切片を、カスパーゼ3またはKi67を用いて染色し、高倍率蛍光スキャナーを使用して画像化し、25個の関心領域(ROI 2.500μm
2)を選択し、分析した。Casp3またはKi67陽性細胞の数は、分析された領域(ROI、GFP+、またはGFP-ごと)に対して正規化され、ボックスプロット(中央値、25th~75thパーセンタイル)として示される。
【
図10-2】
図10(
図3に関連):アルテミシニンおよび5-ALA処理後のCNS-PNET腫瘍オルガノイドの連続分析。
図10-2のC:抗-Casp3、抗-GFP、およびDAPI染色切片の代表的な画像。スケールバー50μm。
【
図11-1】
図11(
図4に関連):ヒト膠芽腫様腫瘍性オルガノイドモデルにおけるアルテミシニンおよび5-ALAの併用療法。
図11-1のA:5-ALAおよびアルテミシニン処理された脳腫瘍オルガノイドの蛍光画像。オルガノイドを、d1、d5、d8、およびd11で監視した。スケールバー500μm。
【
図11-2】
図11(
図4に関連):ヒト膠芽腫様腫瘍性オルガノイドモデルにおけるアルテミシニンおよび5-ALAの併用療法。
図11-2のB:処理されたオルガノイドのGFP陽性腫瘍領域の画像分析および定量化。オルガノイドは、d8で分析され、d1に対して正規化された。データを、ボックスプロット(25
th~75
thパーセンタイル、中央値)として示す。
【
図12-1】
図12:アルテミシン(ART)およびその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせた場合、膠芽腫細胞株およびマウス胚性幹細胞(ESC)に対して相乗的な抗増殖効果を与える。示されるのは、アルテミシニン化合物および5-ALAの6日間の滴定曲線である。
図12-1のA~C:示された(A)ART投与、または(B)DHA投与、または(C)ARS投与と組み合わせて5-ALA処理された膠芽腫株(示される通り)およびESCの、未処理対照と比較した細胞生存。値は、3回以上の独立した実験からの平均±SEMである。点線は100%生存を示す。
【
図12-2】
図12:アルテミシン(ART)およびその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせた場合、膠芽腫細胞株およびマウス胚性幹細胞(ESC)に対して相乗的な抗増殖効果を与える。示されるのは、アルテミシニン化合物および5-ALAの6日間の滴定曲線である。
図12-2のD~F:示された(D)ART投与、または(E)DHA投与、または(F)ARS投与と組み合わせて5-ALA処理された膠芽腫株(示される通り)およびESCの、未処理対照と比較した細胞生存。値は、3回以上の独立した実験からの平均±SEMである。点線は100%生存を示す。
【
図12-3】
図12:アルテミシン(ART)およびその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせた場合、膠芽腫細胞株およびマウス胚性幹細胞(ESC)に対して相乗的な抗増殖効果を与える。示されるのは、アルテミシニン化合物および5-ALAの6日間の滴定曲線である。
図12-3のG~I:示された(G)ART投与、または(H)DHA投与、または(I)ARS投与と組み合わせて5-ALA処理された膠芽腫株(示される通り)およびESCの、未処理対照と比較した細胞生存。値は、3回以上の独立した実験からの平均±SEMである。点線は100%生存を示す。
【
図12-4】
図12:アルテミシン(ART)およびその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせた場合、膠芽腫細胞株およびマウス胚性幹細胞(ESC)に対して相乗的な抗増殖効果を与える。示されるのは、アルテミシニン化合物および5-ALAの6日間の滴定曲線である。
図12-4のJ~L:示された(J)ART投与、または(K)DHA投与、または(L)ARS投与と組み合わせて5-ALA処理された膠芽腫株(示される通り)およびESCの、未処理対照と比較した細胞生存。値は、3回以上の独立した実験からの平均±SEMである。点線は100%生存を示す。
【
図12-5】
図12:アルテミシン(ART)およびその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせた場合、膠芽腫細胞株およびマウス胚性幹細胞(ESC)に対して相乗的な抗増殖効果を与える。示されるのは、アルテミシニン化合物および5-ALAの6日間の滴定曲線である。
図12-5のM~O:示された(M)ART投与、または(N)DHA投与、または(O)ARS投与と組み合わせて5-ALA処理された膠芽腫株(示される通り)およびESCの、未処理対照と比較した細胞生存。値は、3回以上の独立した実験からの平均±SEMである。点線は100%生存を示す。
【
図12-6】
図12:アルテミシン(ART)およびその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)およびアルテスネート(ARS)は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせた場合、膠芽腫細胞株およびマウス胚性幹細胞(ESC)に対して相乗的な抗増殖効果を与える。示されるのは、アルテミシニン化合物および5-ALAの6日間の滴定曲線である。
図12-6のP~R:示された(P)ART投与、または(Q)DHA投与、または(R)ARS投与と組み合わせて5-ALA処理された膠芽腫株(示される通り)およびESCの、未処理対照と比較した細胞生存。値は、3回以上の独立した実験からの平均±SEMである。点線は100%生存を示す。
【
図13-1】
図13:5-ALAと組み合わせたARTまたはDHAは、膠芽腫細胞株およびESCにおけるテモゾロミド(TMZ)治療の抗増殖効果を増加させる。
図13-1のA~D:示された(A,C)ART投与、または(B,D)DHA投与と組み合わせて、5-ALAおよびTMZ処理された、未処理対照と比較した、膠芽腫株(示される通り)およびESC。値は、5回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存およびTMZ治療のみに対する生存を示す。
【
図13-2】
図13:5-ALAと組み合わせたARTまたはDHAは、膠芽腫細胞株およびESCにおけるテモゾロミド(TMZ)治療の抗増殖効果を増加させる。
図13-2のE~H:示された(E,G)ART投与、または(F,H)DHA投与と組み合わせて、5-ALAおよびTMZ処理された、未処理対照と比較した、膠芽腫株(示される通り)およびESC。値は、5回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存およびTMZ治療のみに対する生存を示す。
【
図13-3】
図13:5-ALAと組み合わせたARTまたはDHAは、膠芽腫細胞株およびESCにおけるテモゾロミド(TMZ)治療の抗増殖効果を増加させる。
図13-3のI~L:示された(I,K)ART投与、または(J,L)DHA投与と組み合わせて、5-ALAおよびTMZ処理された、未処理対照と比較した、膠芽腫株(示される通り)およびESC。値は、5回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存およびTMZ治療のみに対する生存を示す。
【
図14-1】
図14:5-ALAまたはメチル-5-ALAと組み合わせたARTは、膠芽腫細胞株およびESCにおけるテモゾロミド(TMZ)治療の抗増殖効果を増加させる。5-ALAは、このセットアップにおいて、メチル-5-ALAよりも強力である。
図14-1のA,B:示されたARS投与と組み合わせて5-ALAおよびTMZ処理された、未処理対照と比較した、膠芽腫株(示される通り)およびESC。値は、3回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存およびTMZ治療のみに対する生存を示す。
【
図14-2】
図14:5-ALAまたはメチル-5-ALAと組み合わせたARTは、膠芽腫細胞株およびESCにおけるテモゾロミド(TMZ)治療の抗増殖効果を増加させる。5-ALAは、このセットアップにおいて、メチル-5-ALAよりも強力である。
図14-2のC~F:示されたARS投与と組み合わせて5-ALAおよびTMZ処理された、未処理対照と比較した、膠芽腫株(示される通り)およびESC。値は、3回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存およびTMZ治療のみに対する生存を示す。
【
図15】
図15:5-ALAと組み合わせたARTは、膠芽腫細胞株およびESCにおいて、ロムスチン(CCNU)治療における抗増殖効果を増加させる。
図15のA~F:未処理対照と比較した、ARS投与と組み合わせて5-ALAおよびCCNU処理された膠芽腫株(示される通り)およびESC。値は、4回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存およびCCNU治療のみでの生存を示す。
【
図16-1】
図16:5-ALAと組み合わせたART、DHA、またはARSは、2つの肺癌細胞株においてシスプラチン(CP)および5-フルオロウラシル(5-FU)の抗増殖効果を増加させる。
図16-1のA~F:示された(A,D)ART投与、または(B,E)DHA投与、または(C,F)ARS投与と組み合わせて、およびシスプラチン(A~F)の条件で、5-ALA処理された肺癌株(示される通り)の、未処理対照と比較した細胞生存。値は、4回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存および化学療法(シスプラチンまたは5-FU)治療のみに対する生存を示す。
【
図16-2】
図16:5-ALAと組み合わせたART、DHA、またはARSは、2つの肺癌細胞株においてシスプラチン(CP)および5-フルオロウラシル(5-FU)の抗増殖効果を増加させる。
図16-2のG~L:示された(G,J)ART投与、または(H,K)DHA投与、または(I,L)ARS投与と組み合わせて、および5-FU(G~L)の条件で、5-ALA処理された肺癌株(示される通り)の、未処理対照と比較した細胞生存。値は、4回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存および化学療法(シスプラチンまたは5-FU)治療のみに対する生存を示す。
【
図17】
図17:5-ALAと組み合わせたART、DHA、またはARSは、HepG2細胞(肝臓癌)においてシスプラチン(CP)および5-フルオロウラシル(5-FU)における抗増殖効果を増加させる。
図17のA~F:示された(A,D)ART投与、または(B,E)DHA投与、または(C,F)ARS投与と組み合わせて、およびシスプラチン(A~C)または5-FU(D~F)のいずれかの条件で、5-ALA処理されたHepG2の、未処理対照と比較した細胞生存。値は、4回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存および化学療法(シスプラチンまたは5-FU)治療のみに対する生存を示す。
【
図18】
図18:5-ALAと組み合わせたART、DHA、またはARSは、MD-MBA-231細胞(乳癌細胞)においてシスプラチンおよび5-フルオロウラシル(5-FU)における抗増殖効果を増加させる。
図18のA~F:示された(A,D)ART投与、または(B,E)DHA投与、または(C,F)ARS投与と組み合わせて、およびシスプラチン(A~C)または5-FU(D~F)のいずれかの条件で、5-ALA処理されたMD-MBA-231の、未処理対照と比較した細胞生存。値は、4回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存および化学療法(シスプラチンまたは5-FU)治療のみに対する生存を示す。
【
図19】
図19:5-ALAと組み合わせたART、DHA、またはARSは、MiaPaca-2細胞(膵臓癌)においてシスプラチンおよび5-フルオロウラシル(5-FU)における抗増殖効果を増加させる。
図19のA~F:示された(A,D)ART投与、または(B,E)DHA投与、または(C,F)ARS投与と組み合わせて、およびシスプラチン(A~C)または5-FU(D~F)のいずれかの条件で、5-ALA処理されたMiaPaca-2細胞の、未処理対照と比較した細胞生存。値は、4回以上の独立した実験からの平均値+SEMである。点線は、100%の生存および化学療法(シスプラチンまたは5-FU)治療のみに対する生存を示す。
【発明を実施するための形態】
【0189】
[実施例]
[材料および方法]
[哺乳類組織培養]
マウス胚性幹細胞クローン(クローンAN3-12){Elling:2011gla}を、10%ウシ胎児血清(FCS)、ペニシリン-ストレプトマイシン、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、l-グルタミン(2mM)、β-メルカプトエタノール(0.1mM)、およびLIF(20μg ml-1)が補充されたDMEMで培養した。SH-SY5Y細胞を、10%FCS(ウシ胎児血清)、ペニシリン-ストレプトマイシン、およびL-グルタミンが補充されたDMEM/F12 1:1で培養した。4T1細胞を、10%ウシ胎児血清(FCS)、ペニシリン-ストレプトマイシン、およびL-グルタミンが補充されたIMDMで培養した。MEFs、Mcf7、MDA-MB-231、Panc1、LN229、A549、MiaPaca-2、B16F10、およびPlatE細胞を、10%FCS、ペニシリン-ストレプトマイシン、およびL-グルタミンが補充されたDMEMで培養した。HepG2細胞、T98G細胞、およびU87MG細胞を、EMEMで培養し、SHP77細胞、VBT92細胞、およびVBT281細胞をRPMIで培養し、それぞれについて10%FCS、ペニシリン-ストレプトマイシン、およびL-グルタミンが補充された。全ての細胞を、37℃で、f20%O2および5%CO2で培養した。
【0190】
[細胞株]
マウスAN3-12 ESC株を、我々の研究室で生成し、以前に記載されたように特徴付けられ、および認証した{Elling,U.et al.半数体マウス胚性幹細胞の誘導を介する正遺伝学および逆遺伝学(Forward and reverse genetics through derivation of haploid mouse embryonic stem cells)。Cell stem Cell 9,563-574(2011)}。半数体マウスESCを、挿入突然変異および遺伝子トラップノックアウト細胞株の誘導のために使用した。SH-SY5Yを、供給業者(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich))から直接入手し、増殖アッセイおよび細胞染色のために使用した。インビトロ(in vitro)生存能力およびDHEアッセイにおいて使用されるジャーカット(Jurkat)細胞は、社内の供給元から得られ、他の場所で機能的に記載されている{Reikerstorfer,A.,Holz,H.,Stunnenberg,H.G.&Busslinger,M.インターロイキン-1βの低親和性結合およびNF-カッパBを介した細胞内シグナル伝達は、Fit-1をインターロイキン-1受容体ファミリーの遠方のメンバーと同定する(Low affinity binding of interleukin-1 beta and intracellular signaling via NF-kappa B identify Fit-1 as a distant member of the interleukin-1 receptor family).The Journal of biological chemistry 270,17645-17648(1995)}。Mcf7、MDA-MB-231、4T1、Panc1、およびB16F10癌細胞株は社内で得た。MEFは、我々の研究室で生成し得られた。PlatE細胞を、以前に記載されたような組み換えレトロウイルスおよびレンチウイルス生成のために使用した{Taubenschmid,J.et al.リシン毒性のための重要な糖コード(A vital sugar code for ricin toxicity).Cell Research 27,1351-1364(2017).Stadlmann,J.et al.幹細胞の比較糖プロテオミクスは、リシン毒性において新しいプレーヤーを同定する(Comparative glycoproteomics of stem cells identifies new players in ricin toxicity).Nature 549,538-542(2017)}。全ての細胞株は、マイコプラズマ試験で陰性であった。ICLACによって列挙された細胞株は使用されなかった。
【0191】
[競合成長分析]
ノミック(nomic)イントロンにおいて遺伝子トラップを有する半数体ESCを、通常のESC増殖培地に低密度で播種し、2つのウイルス、一方はmCherryとCreリコンビナーゼをコードするウイルス、他方はGFPをコードするウイルスに、両方ともピューロマイシン(インビボジェン社(invivogen)、ant-pr-1)と共に、12時間感染させた。感染細胞を、24時間後に選択し(ピューロマイシンの最終濃度、1μg/ml)、増殖させた。アルテミシニンの存在下および非存在下でのmCherry/Cre発現細胞に対するGFP発現細胞の比率を、ハイ-スループットフローサイトメトリー(BD LSRフォルテッサ(Fortessa)HTS細胞分析装置)を使用して決定した。
【0192】
[細胞株における化合物プロファイリング]
用量応答のために、細胞を、96ウェル(25.000/96ウェル、3回で-指示される場合)に播種し、化合物に48時間さらした。細胞生存能力を、自動細胞計数(ハイスループットフローサイトメトリー)、アラマーブルー(Alamar Blue)染色(インビトロジェン社(Invitrogen)、DAL1100)、またはセルタイター-グロー(CellTiter-Glo)発光分析(プロメガ社(Promega)、G7570、製造業者のプロトコルに従う)をそれぞれ使用して評価した。
細胞生存分析(
図12~
図19)を、96ウェルプレートで技術的に重複して実施した。処理を、細胞プレーティングの24時間後に開始し、6日間継続し、セルタイターグロー2.0(Cell Titer Glo 2.0)発光分析(プロメガ社(Promega)、G9242)を用いて細胞生存能力を評価した。
【0193】
[ジヒドロエチジウム(DHE)染色]
処理された細胞を回収し、1xHBSS(Ca2+およびMg2+を含まない)を用いて洗浄し、1xHBSS中に1mM DHE(ジヒドロエチジウム(ヒドロエチジン)、インビトロジェン社(Invitrogen)、D11347)を有する溶液と共に、37℃で45分間インキュベーションし、2回洗浄し、DAPIまたは生存色素(イーバイオサイエンス(eBioscience)(商標)固定化生存色素イーフルオロ(Fixable Viability Dye eFluor)(商標)780、65-0865-18)を用いて、10分間氷上で対比染色した。その後、細胞を収集し、濾して、フローサイトメトリーを使用して赤色蛍光スペクトル(PEチャネル)でDHEを分析した。
【0194】
[JC-1染色]
細胞を回収し、1xPBSを用いて洗浄し、1PBS中に2μM JC-1を有する溶液(ミトプローブ(MitoProbe) JC-1分析 キット-1、インビトロジェン社(Invitrogen)、M34152)と共に35分間、37℃でインキュベーションし、2回洗浄し、および赤(PEチャネル)および緑(FITCチャネル)蛍光スペクトルでフローサイトメトリーを用いて分析した。
【0195】
[脳オルガノイド形成]
脳オルガノイドを、以前に記載されたように生成した{Lancaster,M.A.et al.脳オルガノイドは、ヒトの脳の発達および小頭症をモデル化する(Cerebral organoids model human brain development and microcephaly).Nature 501,373-379(2013)}。ヒト胚性幹細胞(フィーダーフリーH9、ウィセル社(WiCell))を、低付着96ウェルプレート(コーニング社(Corning))に、ウェルあたり9,000細胞の密度で移し、ヒト幹細胞培地でインキュベーションした。6日後、培地を、ダルベッコ改変イーグル培地DMEM/F12、N2サプリメント(インビトロジェン社(Invitrogen))、グルタマックス(インビトロジェン社(Invitrogen))、最小必須培地非必須アミノ酸(MEM-NEAA)および1μg/mlヘパリン(シグマ社(Sigma))を含む神経誘導培地に交換し、外胚葉性組織の成長を促進させた。11日目に、胚体(EBs)を、マトリゲルの液滴に包埋し、10cmプレート上でDMEM/F12:ニューロベイサル(Neurobasal)1:1、N2サプリメント(インビトロジェン社(Invitrogen))、B27サプリメント(ビタミンAなし)(インビトロジェン社(Invitrogen))、50μM 2-メルカプトエタノール、1:4,000インスリン(シグマ社(Sigma))、グルタマックス(Glutamax)(インビトロジェン社(Invitrogen))、ペニシリン-ストレプトマイシン、MEM-NEAAを含む分化培地に移した。5日後、オルガノイドをオービタルシェーカーに移し、ビタミンAを含む分化培地(B27サプリメント)で維持した。
【0196】
[脳腫瘍オルガノイド形成+ヌクレオフェクション]
腫瘍開始は、10日目の胚様体(EB)において、スリーピングビューティー(Sleeping Beauty)(SB)トランスポザーゼを使用して癌遺伝子増幅、またはCRISPR-Cas9システムを使用して腫瘍抑制遺伝子の突然変異のいずれかによって誘導された。トランスポザーゼ並びにGFPおよび所望の癌遺伝子を有する、またはCas9ヌクレアーゼを発現するプラスミドを、エレクトロポレーションによって導入した。簡潔に、1μgのDNAおよび100μlのヌクレオフェクター溶液の混合物を、10個のEBに加え、ヌクレオフェクションキュベットに移した。ロンザヌクレオフェクター(Lonza Nucleofector)2bおよびA-023プログラムを、エレクトロポレーション/ヌクレオフェクションのために使用した。その後、EBを、ビタミンAを含む分化培地を含む10cmディッシュに移し、24時間後にマトリゲルに包埋した。2つの異なる型の腫瘍を引き起こした{Bian:2018gs}:中枢神経系原始神経外胚葉性腫瘍(CNS-PNET)は、Mycの過剰発現によって誘導された。膠芽腫様腫瘍グループ2(GBM-2)は、腫瘍抑制遺伝子p53、NF1、およびPTENの突然変異誘発によって引き起こされた。全てのプラスミドは、Shan Bianによって設計された{Bian,S.et al.遺伝子操作された脳オルガノイドは、脳腫瘍の形成をモデル化する(Genetically engineered cerebral organoids model brain tumor formation).Nat.Methods15,631-639(2018)}。
【0197】
[脳腫瘍オルガノイドにおける化合物プロファイリング]
脳腫瘍オルガノイドを、様々な化合物を用いて処理し、形質転換ニューロンおよび非形質転換ニューロンの生存および成長を監視した。腫瘍細胞の蛍光標識は、明視野顕微鏡法および蛍光イメージングを使用して実験を通して、非標識細胞と比較して、形質転換細胞の明確な区別を可能にした。同じオルガノイド内で形質転換された腫瘍組織および形質転換されていないニューロンを、実験を通して蛍光イメージングを使用して、および明視野顕微鏡を使用して監視した。治療の終点(それぞれ5日目、または7日目)に、GFP陽性細胞の数を、フローサイトメトリーによって評価した。
【0198】
[脳腫瘍オルガノイドのフローサイトメトリー解析]
脳(腫瘍)オルガノイドを、1×トリプシンを用いて、35~45分間37℃でインキュベーションし、および穏やかに振とうし、酵素的および機械的に解離した。オルガノイドを、慎重に再懸濁、分化培地の添加、および濾すこと(セルストレーナー(Cell Strainer)キャップを有するファルコン丸底チューブ、5mL、35μmナイロンメッシュセルストレーナースナップキャップ)によって単数化した。懸濁液中の単一細胞を、DAPIまたは生存能力色素(イーバイオサイエンス(eBioscience)(商標)固定化生存色素イーフルオロ(Fixable Viability Dye eFluor)(商標)780、65-0865-18)を用いて対比染色し、フローサイトメトリー(BD LSRフォルテッサ(Fortessa) HTS細胞分析装置)を使用して分析した。GFP陽性細胞の量を分析した。
【0199】
[脳腫瘍オルガノイドのイメージング]
5-ALAまたはアルテミシニン処理された脳オルガノイドを、アクシオ ヴァート.(Axio Vert.)A1倒立顕微鏡システム(ツァイス(Zeiss) 対物レンズEC プラン-ネオフルアール(Plan-Neofluar)2.5×/0.085 Pol M27、0.5カメラアダプター)を使用して、指示された時点で画像化した。明視野蛍光画像および緑色蛍光画像を、同じ領域から撮影した。さらに、画像分析のために、セルディスカバラー(Celldiscoverer)7(ツァイス社(Zeiss))、完全に統合された高性能自動生細胞イメージングシステムを使用した。
【0200】
[免疫組織化学染色]
脳オルガノイドを、4%PFAで固定し(室温、1時間)、30%スクロースと共にインキュベートし(4℃、o/n)、OCT(ティシュー-テック(Tissue-tek)OCT コンパウンド(Compound)、サノバ ファーマ社(SANOVA PHARMA GESMBH)、4583)包埋し、20μm切片に、クライオスタットカットした(-12/-14℃)。染色のために、切片をブロックし、PBS中に0.25%トリトン(Triton)X-100、4%ロバ血清を有する溶液中で、RTで1時間透過処理し、PBS中に0.1%トリトン(Triton)X-100、4%ロバ血清を有する溶液中で、希釈された一次抗体と共にRTで一晩染色し、PBS中に0.1%トリトン(Triton)X-100、4%ロバ血清を有する溶液中で、希釈された二次抗体と共にRTで2時間、インキュベーションし、DAPI(4’,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール、ジラクテート、インビトロジェン社(Invitrogen),D3571)と共にRTで20分間、対比染色した。蛍光封入剤(ダコ社(Dako)、S302380)を、試料スライドを封入するために使用した。オルガノイドを、レーザー照明(半導体レーザー 405-25mW、アルゴン458、488、514-30mW、DPSS561-15mW、HeNe633-5mW)を使用して20×/0.8プラン-アポクロマート対物レンズ(カール ツァイス社(Carl Zeiss))を介する標準フィルターセット(CH1:371-735、CH2:479-735、CH3クエーサー(Quasar)(GaAsP)を備えたLSM780アクシオイメージャー(Axio Imager)(ポイントレーザー走査型共焦点顕微鏡、45%のQEおよび最大2×SNRを備えたGaAsP(ガリウムヒ素)検出器)で、画像化した。
【0201】
[統計および再現性]
特に明記しない限り、
図1~
図11における全ての値は、平均±SDとして与えられる。全ての実験は、2回から7回独立して再現され、同様の結果を得た。
グラフパッドプリズム(GraphPad Prism)を使用して、図を作成し、統計分析を実行した(グラフパッド ソフトウェア(GraphPad Software)。先験的な試料サイズ推定は実行されなかった。実験は無作為化されなかった。研究者は、実験中および結果評価中の割り当てについて盲検化されなかった。データを、示されるように、対応のない両側スチューデントt-検定を使用することによって分析した。P<0.05は、統計的に有意であると承認された。箱ひげ図は、中央値と、第1四分位数から第3四分位数までの範囲を表す。
【0202】
図12~
図19に示されるデータについては、全ての値に+SEMが与えられる。データを、実験設定に従って、対応のある両側スチューデントt-検定を使用することによって分析した。有意性は次の通りに示される:
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001。