(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-01
(45)【発行日】2025-08-12
(54)【発明の名称】高放射率耐火性材料及びこれから形成される耐火性部品
(51)【国際特許分類】
C04B 35/66 20060101AFI20250804BHJP
C04B 38/02 20060101ALI20250804BHJP
F27D 1/00 20060101ALI20250804BHJP
【FI】
C04B35/66
C04B38/02 K
F27D1/00 N
(21)【出願番号】P 2023501381
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(86)【国際出願番号】 US2021041040
(87)【国際公開番号】W WO2022011227
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2024-07-03
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523007823
【氏名又は名称】フォスベル・ウォール・ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーデュー、ジェフリー・ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス-シュレーア、アンジェラ
(72)【発明者】
【氏名】チェリコ、スティーブン・ディー.
【審査官】末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-511642(JP,A)
【文献】国際公開第2019/156845(WO,A1)
【文献】米国特許第05668072(US,A)
【文献】特表2006-517507(JP,A)
【文献】特開2007-320807(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/00-35/84
C04B 38/00-38/10
F27D 1/00-1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
最終粒度分布(D
psf
)を有する粒子状高放射率(高ε)耐火性製品であって、
(a)
所定の標的粒度分布(D
pst
)を有する粒子状耐火性基材であって、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して、
(a1)アルミン酸カルシウムセメント、水和性アルミナ、リン酸塩系バインダー、珪酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナからなる群から選択される少なくとも1種の粒子状バインダー材料
を2~30重量%と、
(a2)アルミナ珪酸塩、アルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア含有原料、マグネシウム-アルミニウムスピネル、シリカフューム、焼成フリント、溶融シリカ及び珪砂からなる群から選択される少なくとも1種の粒子状耐火性原料フィラー材料
を50~95重量%、
の混合物を含む、粒子状耐火性基材
;
(b)
前記耐火性基材成分(a)に均一に分布し、金属酸化物又は金属炭化物からなる群から選択される高ε無機高温顔料であって、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して2重量%~20重量%存在し、(i)硬化時に
前記耐火性製品に少なくとも0.80
の放射率
(ε)を付与
し、(ii)前記粒子状高ε耐火性製品のD
psf
を変化させるのに十分な量
で存在する、高ε
無機高温顔料
;並びに、
(c)褐色溶融アルミナ、白色溶融アルミナ及び炭化ケイ素からなる群から選択される粒度分布調整成分であって、前記高ε無機高温顔料成分(b)によって変化した前記粒子状高ε耐火性製品のD
psf
を、前記粒子状高ε耐火性製品のD
psf
が前記粒子状耐火性基材成分(a)のD
pst
と実質的に同一となるように再設定する、成分(a)、(b)及び(c)の粒度分布を調整するのに十分な量で存在する、粒度分布調整成分;
の混合物を含む、粒子状高ε耐火性製品。
【請求項2】
前記粒子状耐火性基材が(a3)少なくとも1種の耐火性添加剤を含む、請求項1に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項3】
前記粒度分布調整成分が、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大
で20重量%存在する、請求項
1又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項4】
前記D
pst及び前記耐火性製品のD
psf、それぞれの粒度分布が、
4メッシュ<2%;
10メッシュ=23%±5%;
20メッシュ=42%±5%;
100メッシュ=58%±5%;
200メッシュ=64%±5%、及び
-325メッシュ=32%±5%
である、請求項
1又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項5】
前記粒子状バインダー材料が、前記耐火性基材中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して2重量%~
10重量%存在する、請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項6】
前記耐火性原料フィラー材料が、前記耐火性基材中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して
75重量%~
95重量%存在する、請求項1に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項7】
前記耐火性原料フィラーの平均粒度が3メッシュより細かい、請求項1に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項8】
前記少なくとも1種の耐火性添加剤が、分散剤、硬化時間促進剤及び硬化時間遅延剤を含む凝固剤、凝集剤、脱凝集剤、可塑剤、着色剤、発泡剤、保水剤、沈降防止剤並びに保存剤からなる群から選択される、請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項9】
前記少なくとも1種の耐火性添加剤が、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大
で15重量%存在する、請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項10】
前記高ε
無機高温顔料が、硬化時に前記製品
に0.80
~0.95の放射率を付与するのに十分な量で存在する、請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項11】
前記高ε
無機高温顔料が、硬化時に前記製品
に0.90
~0.93の放射率を付与するのに十分な量で存在する、請求項
10に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項12】
前記高ε
無機高温顔料が、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対し
て3重量%
~10重量%存在する、請求項
1又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項13】
前記高ε
無機高温顔料が、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対し
て4重量%
~6重量%存在する、請求項
1又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品。
【請求項14】
請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品及び水を含む、キャスタブル耐火性ウェットミックス。
【請求項15】
請求項
14に記載のキャスタブル耐火性ウェットミックスの硬化残留物で構成される、硬化耐火性部品。
【請求項16】
請求項1に記載の粒子状高ε耐火性製品を形成する方法であって、
前記粒子状耐火性基材を、硬化時に前記耐火性製品に少なくとも0.80の高ε特性を付与するのに十分な量の
前記高ε
無機高温顔料と乾式混合すること、
前記耐火性基材の標的粒度分布(D
pst
)に実質的に一致させるために、前記高ε耐火性製品の最終粒度分布(D
psf
)を調整するのに十分な粒度分布調整成分を、前記耐火性基材及び前記高ε無機高温顔料の乾燥混合物に添加すること、
を含
み、
前記粒子状耐火性基材は、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して、
(a1)アルミン酸カルシウムセメント、水和性アルミナ、リン酸塩系バインダー、珪酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナからなる群から選択される少なくとも1種の粒子状バインダー材料を2~30重量%と、
(a2)アルミナ珪酸塩、アルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア含有原料、マグネシウム-アルミニウムスピネル、シリカフューム、焼成フリント、溶融シリカ及び珪砂からなる群から選択される少なくとも1種の粒子状耐火性原料フィラー材料を50~95重量%、
の混合物を含み、
前記高ε無機高温顔料は、金属酸化物又は金属炭化物からなる群から選択され、前記高ε無機高温顔料は、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して2重量%~20重量%存在し、
前記粒度分布調整成分は、褐色溶融アルミナ、白色溶融アルミナ及び炭化ケイ素からなる群から選択される、方法。
【請求項17】
水を請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品に添加することを含む、キャスタブル耐火性ウェットミックスを形成する方法。
【請求項18】
請求項1
又は2に記載の粒子状高ε耐火性製品を水中に分散することを含む、水性耐火性スラリーを形成する方法。
【請求項19】
(i)請求項
18に記載の水性耐火性スラリーを形成すること;及び
(ii)前記水性耐火性スラリーを水性発泡剤と合わせて耐火性断熱発泡材料を調製すること
を含む、耐火性断熱発泡材料を形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月10日に出願された米国仮特許出願第63/050,381号に基づき、その国内における優先権の利益を主張するものであり、その全内容は参照により本明細書に明確に援用される。
【0002】
この明細書で開示される態様は、全体として、高温耐性(耐火性)材料に関する。好ましい形態において、この明細書で開示される態様は、硬化時に高放射率(ε)の特質を呈する耐火性材料に関する。この明細書で開示される好ましい態様は、高放射率(高ε)顔料が材料全体に均一に分散された耐火性材料に関する。耐火性材料は、粒子状成分の乾燥混合物の形態であってもよく、そしてこの乾燥混合物は、水性スラリー、耐火性発泡体又はキャスタブル耐火材に成形されてもよい。
【0003】
背景技術及び発明の概要
現在、高放射率コーティングが工業用の炉及びプロセスヒーター向けに生産されている。このコーティングは、材料、例えば酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化クロム及び酸化鉄を含有する高放射率顔料を用いたセラミック基材から調製される。多数のこうした顔料が市販されており、耐火性材料の乾燥重量に対して約1重量%~約5重量%で、基礎耐火性材料中に混合され得る。その後コーティングは、薄層(例.層厚約1.6mm)として既存の炉の内面に適用される。
【0004】
ステファン・ボルツマンの方程式(P=εAσT4)[式中、εは放射率である]より、高放射率コーティングによって与えられる放射率の変化が、40%のオーダーの放射伝熱の増加をもたらし得る。放射率は表面効果であるため、炉内面の最外表面上のコーティングによる放射率の変化によってもたらされる利益は、注目に値する。例えば、コーティングは、耐火材の表面の放射率(通常は0.4~0.65とかなり低い)を約0.92まで増加させることにより、天然ガス燃焼炉の火炉負荷に対する耐火性表面の放射伝熱を改善する。
【0005】
したがって、高放射率コーティングは、エネルギーコストが高い製造業、例えば精錬所、化学プラント及び鋼鉄仕上工場において、運用及び金銭的利益をもたらす。この利益は即座(すなわち、コーティング直後)にもたらされ、コーティングが炉内面に留まる限り持続する。しかし、耐火性成分の劣化に伴い、炉の内面に適用された従来の高εコーティングも劣化し、剥がれ落ちる。したがって、このこと自体から明らかであるように、コーティングが剥離するにつれて、コーティングによってもたらされた高εの利益は経時的に縮小する。
【0006】
高ε耐火性コーティングのもう1つの問題は、セラミック耐火性繊維(CRF)が慣用的に使用されていることであり、これは通常はアルミノケイ酸塩であり、セラミックブランケット及び炉内面を形成して断熱特性を与えている。このようなCRFは断熱の増加する一方、高温に曝されると経時的に破損し、脆く砕けやすくなる。炉内で燃焼し吹き荒れている気体及び空気による炉内燃焼の乱流により、劣化したCRFは剥がれて炉内を下流側へと移動する。剥がれた繊維が下流に移動すると、プレスタック熱回収システム中に留まる可能性があり、そのためシステムの効率を低下させ、ついには閉塞させる。あるいは、繊維は下流へと進み続け、システムを出ると、周囲環境一帯に堆積することになる。CRFは発癌性であることが示されているので、この問題は健康及び環境リスクをはらみ、よって厳しく回避されなければならない。
【0007】
高放射率顔料を耐火性基材、例えば耐火性断熱発泡体、現場打ち材料、吹付材、れんが、成形用材料、又は他の高温(例.約450°F(232℃)超)用途のプレキャスト耐火性キャスタブル材料に直接組み込むことが、この明細書で開示する態様の目的である。本願の耐火性製品を利用してもよい代表的な用途として、アルミニウム産業において使用される高温溶融炉の壁及び天井が挙げられる。高ε顔料を耐火性基材中に組み込み、前記顔料を耐火性基材全体に分散することによって、顔料の濃度が、該材料で形成された耐火性構造物全体に均一に分布される。あるいは、高ε顔料の濃度は、耐火性基材内において、特定の予め規定された深度(例.1インチ以上)に至るまで均一に分布させられ得る。
【0008】
顔料を耐火性基材中に組み込むことにより、材料の放射率が改善され、コーティングが経時的に剥がれ落ちる劣化に関連した問題が排除される。高ε顔料は耐火性材料中に物理的に存在しているため、耐火性材料の表面を清掃して、表面上に蓄積する放射率を低減させる混入物を除去することで、耐火性材料を露出させ、その高ε特性を回復できる。さらに、従来は顔料を表面にのみ適用していたため、顔料を直接耐火性基材中に組み込むことは、総生産コストのわずかな増加にしかならない。材料が設置されるとプロジェクトが完了する、すなわち、高ε特性を達成するために追加のコーティング又は層を材料表面に適用する必要がないことから、高ε表面を与えることは、高ε顔料を耐火性基材中に物理的に組み込んだ、本願の高ε耐火性材料を使用するワンステップ処理である。
【0009】
本発明のこれら及び他の側面並びに利点が、それらの好ましい代表的な態様についての以下の詳細な記載を注意深く考慮すると、より明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
高温用途における使用のための、高放射率顔料が材料中に組み込まれた粒化耐火性材料、及び、当該耐火性材料を、硬化時に高温耐火性構造物(例.高温環境で利用される壁、天井、ブロックなど)を形成する流動性塊状物として使用してもよい方法が開示される。耐火性材料として、例えば、耐火性断熱発泡体、現場打ち材料、吹付材、れんが、成形用材料、又は高温用途及び環境における使用のための他のプレキャスト耐火性キャスタブル材料が挙げられる。「高温」という用語は、それがこの開示と関係する場合、450°F(232℃)以上、例えば450°F~2800°F(232℃~1538℃)又はさらには1200°F~2800°F(649℃~1538℃)である。
【0011】
高放射率顔料を耐火性基材中に直接組み込むことにより、得られる粒状耐火性材料中の該顔料の濃度が、硬化時に得られる耐火性構造物又は部品の深度の少なくとも所定の部分又は全体にわたって、均一に分布される。高ε顔料のこのような均一な分布は、高ε顔料が比較的薄いトップコーティング内にのみ存在する従来の高εコーティングとまったく対照的である。したがって、この明細書で開示する態様によれば、高ε顔料は、従来の薄い高εコーティングと比較して、剥がれや、他の何らかの機械的な力/損傷による脱落を受けにくい。さらに、従来の高εコーティングが適用される耐火性基礎材を乾燥させる必要がなく、これにより、設備及び耐火性部品のアイドリングが最小化される。
【0012】
高放射率顔料を、高セメント含有、低セメント含有、セメント不含、コロイド状、スラリー及びリン酸結合系を含む、事実上あらゆる種類の耐火性基材の乾燥粒化混合物中に組み込んでもよい。したがって、耐火性基材の乾燥混合物は、通常、少なくとも1種の粒子状バインダー材料、少なくとも1種の粒子状耐火性原料フィラー材料、及び、場合によっては少なくとも1種の耐火性添加剤を含む。
【0013】
粒子状耐火性基材は、通常、粒子状耐火性材料の水性スラリーに適切な流動性を付与する、所定の標的粒度分布(Dpst)を有する。好ましい態様において、粒子状耐火性基材は、通常、Dpstが:4メッシュ<2%;10メッシュ=23%±5%;20メッシュ=42%±5%;100メッシュ=58%±5%;200メッシュ=64%±5%及び-325メッシュ=32%±5% である。
【0014】
粒子状バインダー材料は、通常、耐火性基材の乾燥混合物中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して約2重量%~約30重量%、好ましくは約2重量%~約10重量%(例.約4重量%)存在する。バインダー材料は、硬化した耐火性材料のグリーンな機械特性の発現を促進する量で加えられる。1種以上のバインダー材料を耐火性基材の乾燥混合物中で使用してもよい。
【0015】
代表的な粒子状バインダー材料として、アルミン酸カルシウムセメント、水和性アルミナ、リン酸塩系バインダー、珪酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナが挙げられる。代表的なアルミン酸カルシウムセメントとして、SECAR(登録商標)71(CAS #65997-16-2、以下の組成の水硬バインダー:Al2O3(≧68.5%)、CaO(≦31.0%)、SiO2(≦0.8%)、及びFe2O3(≦0.4%)、KERNEOS Inc.が販売)が挙げられる。代表的な水和性アルミナとして、DYNABOND(登録商標)3(CAS # 1344-28-1、フラッシュ焼成水和性アルミナ粉末(ALUCHEM, Inc.が販売))が挙げられる。代表的なリン酸塩系バインダーとして、リン酸85%FG(Brenntagが販売)及びリン酸一アルミニウムが挙げられる。代表的な珪酸ナトリウムとして、SS(登録商標)-C20(CAS # 1344-09-8、珪酸ナトリウム粉末)(PQ Corporationが販売)が挙げられる。代表的なコロイダルシリカとして、LUDOX(登録商標)TM-40(CAS # 7631-86-9、40重量%の水懸濁液、Sigma Aldrichが販売)が挙げられる。代表的なコロイダルアルミナとして、ALR-0105(0.5μm微アルミナ砥粉)(Pace Technologiesが販売)が挙げられる。
【0016】
粒子状耐火性原料フィラー材料は、耐火材の所望の一般的特性、例えば各々の最終用途に特有の最終的な化学的性質を付与するために加えられる。耐火性原料フィラー材料は、通常、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して、耐火性基材の総乾燥重量に対して50重量%~約99重量%、好ましくは約75重量%~約95重量%(例.約85重量%~約90重量%)存在する。
【0017】
耐火性基材の乾燥混合物に良好に使用できる耐火性原料フィラー材料として、アルミナ珪酸塩、アルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア含有原料、マグネシウム-アルミニウムスピネル、シリカフューム、焼成フリント、溶融シリカ及び珪砂のうちの1種以上が挙げられる。耐火性原料フィラーは、耐火材の一般的特性、例えば各々の用途に特有の最終的な化学的性質を与える。粒子状耐火性原料フィラーの粒度は、3メッシュより細かく、例えば40メッシュを下回る(例.約48メッシュ、100メッシュ、200メッシュ、325メッシュ、400メッシュ、600メッシュなど)。
【0018】
利用してもよい代表的なアルミナ珪酸塩として、カイヤナイト(例.Virginia Kyanite(登録商標)48メッシュ、100メッシュ、200メッシュ、又は325メッシュ、Kyanite Mining Corporation, Dillwyn, Virginiaが販売)、ムライト(例.Virginia Mullite 48メッシュ、100メッシュ、200メッシュ、又は325メッシュ、Kyanite Mining Corporation, Dillwyn, Virginiaが販売、及び、粒度が3メッシュより細かい、例えば、48メッシュ、100メッシュ、200メッシュ又は325メッシュのMULCOA(登録商標)47, 60又は70、Imerys Refractory Minerals, Roswell, Georgiaが販売)、及びアンダルサイト(例.Randalusite(登録商標)、Fused Minerals, Roswell, Georgiaが販売)が挙げられる。
【0019】
利用してもよい代表的なアルミナとして、焼成アルミナ(例.AC2-325及びAC2-325SG、AluChem, Inc., Cincinnati, Ohioが販売)、熱反応性アルミナ(例.AC17RG及びAC19RG、AluChem, Inc., Cincinnati, Ohioが販売)、反応性アルミナ(例.P172SB、Alteo, Gardanne, Franceが販売)、平板状アルミナ(例.AC99、AluChem, Inc., Cincinnati, Ohioが販売)、ボーキサイト(例.RD-88、Great Lake Mineralsが販売)及びGreeneville, TNのImerys Fused Minerals及びNewell, WVのFX Minerals Groupが販売する溶融アルミナが挙げられる。
【0020】
利用してもよい代表的な炭化ケイ素として、ElectroAbrasives, Buffalo, New Yorkが販売する、粒度が3メッシュより細かい炭化ケイ素が挙げられる。
【0021】
代表的なジルコニア含有原料として、ジルコン粉及びジルコニアアルミナ珪酸塩(例.DURAMUL(登録商標)ZR、Washington Millsが販売)並びに3メッシュより細かい乾燥粉砕ジルコン(例.200メッシュ、325メッシュ、400メッシュ、600メッシュ、Continental Mineral Processing, Cincinnati, Ohioが販売)が挙げられる。
【0022】
利用してもよいマグネシウム-アルミニウムスピネルとして、Spinel AR78(アルミナ高含有スピネル、78%Al2O3、Almatis, Inc.が販売)が挙げられる。
【0023】
代表的なシリカフュームとして、Technical Silica Co., Atlanta, Georgiaが販売するNS-950及びNS-980が挙げられ、代表的な溶融シリカは、Greeneville, TNのImerys Refractory Materialsが販売するTeco-Sil(登録商標)溶融シリカであり、代表的な珪砂(結晶性シリカ)は、Katy, TXのU.S. Silica Companyが販売する。
【0024】
用途の要件に応じて、耐火性材料において従来より利用されている事実上あらゆる添加剤が、本願の粒子状耐火性材料において満足に利用できる。場合によっては存在していてもよい添加剤として、例えば、分散剤、硬化時間促進剤及び硬化時間遅延剤を含む凝固剤、凝集剤、脱凝集剤、可塑剤、着色剤、発泡剤、保水剤、沈降防止剤、保存剤などが挙げられる。粒子状添加剤はまた、セラミック及び/又はポリマー繊維状材料を含んでいてもよい。粒子状材料中に存在する全ての添加剤は、好ましくは、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大で約15重量%、例えば、約0.01重量%~約15重量%、又はより典型的には約0.02重量%~約10重量%の総量で利用される。
【0025】
本願の耐火性基材は、硬化時に耐火性材料に所望の高εを付与するのに十分な量の高ε顔料を必然的に含む。耐火性コーティング用途において従来より利用されている事実上あらゆる高ε顔料を、本願の耐火性材料で同様に利用できる。耐火性材料に組み込まれると、硬化時に当該耐火性材料に広帯域の放射エネルギーを放出する能力を付与する、例えば硬化した耐火性材料に「黒体」効果を付与する顔料が好ましい。ある特定の態様において、高e顔料は、例えば、硬化時に耐火性材料に、約0.1μmから最大で約3.0μmの波長の放射エネルギーを放出させるのに十分な量で、耐火性材料中に組み込まれる。
【0026】
この明細書で開示する粒子状材料製品の態様における高ε顔料としての使用に好ましいものは、硬化した耐火性材料に上述のような広帯域放射率を与える、無機高温無機金属酸化物又は炭化物である。とりわけ好ましいものは、クロム、スズ、鉄(とりわけ黒色酸化鉄)及びセリウムの酸化物である。例えば、適切な高ε顔料として、酸化鉄顔料、クロム-鉄ブラック顔料、カドミウム-クロム-鉄-ニッケルブラック顔料、ニッケル-マンガン-鉄-クロムブラック顔料、クロムグリーン顔料、鉄-コバルト-クロムブラック顔料、鉄-クロムブラック顔料及び鉄-コバルト-クロムブラック顔料が挙げられる。代表的な高ε顔料は米国特許第9,499,677号及び米国特許第10,400,150号に更に開示されており、これらの全内容は参照により本明細書に明確に援用される。
【0027】
市販の高ε顔料として、Pigment BK-5099、BK-4799、R-3098及びYLO-2288D(Brenntag Specialties, Reading, PAが販売);Cerdec 41776A Black Pigment;Cerdec 41117A Black Pigment;Cerdec 10333 Black Pigment;Chrome Oxide (G4099)(Harcros, Kansas City, KSが販売);Black Pigment 6600(Mason Color Works, East Liverpool, OHが販売);Pigment 1606及び1607(Ceramic Color & Chemical, New Brighton, PAが販売);クロマイト粉(American Mineralsが販売);並びに鉄コバルトクロマイトブラックスピネル(PBK27)(Ferro, Mayfield Heights, OHが販売)が挙げられる。本発明の実施において良好に使用できる具体的な市販の高ε顔料は、Pearl River, New YorkのLansco ColorsによるLANOX(登録商標)8303T Hi-Temp Black Iron Oxideである。
【0028】
好ましくは、高ε顔料は、約0.80超、好ましくは約0.80~約0.95、より好ましくは約0.90~約0.93の放射率(ε)を達成するのに十分な量で、本願の粒子状耐火性材料製品中に存在する。具体的には、高ε顔料は、本願の粒子状耐火性材料製品中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大で約20重量%、例えば約2重量%~約20重量%、又はより典型的には約3重量%~約10重量%、最も好ましくは約4重量%~約8重量%(例.約6重量%~約8重量%)存在する。
【0029】
高ε顔料の添加は、粒子状耐火性基材のDpstに悪影響を与える可能性が高く、したがって、さらには当該耐火性基材に関連する所望の物理特性に悪影響を与え得る。よって、本願の高ε顔料含有粒子状耐火性材料製品の最終粒度分布(Dpsf)が、これまでに説明した耐火性基材のDpstと実質的に一致するか又は実質的に等価となるように、再設定又は調整されることが要求される場合がある。好ましい態様によれば、粒度分布のこのような再設定又は調整は、高ε顔料の添加後、最終的な粒子状耐火性材料製品のDpsfが粒子状耐火性基材のDpstと実質的に同一となるように粒度分布を再設定する量で、粒子状耐火性サイズ調整成分を添加することによって達成される。
【0030】
粒度分布調整成分は、これまでに説明した粒度分布の要件に合うだけでなく、高ε顔料の添加によって達成される広帯域放射効果を実質的に損なってはならない。代表的な好ましい粒度分布調整成分として、無機金属酸化物、例えば褐色及び/又は白色溶融アルミナ並びに炭化ケイ素が挙げられる。褐色溶融アルミナがとりわけ好ましい。粒度分布調整成分を添加してもなお、耐火性基材中に存在する成分のうちの1つ以上の構成量をわずかに調整する必要がある可能性がある。
【0031】
粒度分布調整成分は、通常、+30メッシュ=最大10%;-30/+40メッシュ=5~15%;-40/+70メッシュ=20~50%;-70/+100メッシュ=10~20メッシュ;-100/+140メッシュ=5~15%及び-140/+325メッシュ=20~30%の平均粒度分布を有する。粒度分布調整成分は、通常、本願の粒子状耐火性材料中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大で約20重量%、例えば約4重量%~約20重量%、又はより典型的には約6重量%~約12重量%(例.約8重量%~10重量%)存在する。
【0032】
耐火性材料製品の乾燥混合物を調整するために、耐火性基材及び高ε顔料である成分を含む必要な粒子状成分を、従来の耐火性ミキサーを使用して乾式混合してもよい。必要であれば、耐火性基材及び高ε顔料である成分に、粒度調整成分を同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。次いで、乾燥混合物に水を添加して、所望の流動性の特質を有する水性キャスタブルウェットミックスを調製する。具体的には、上記のDptを有する耐火性材料製品のドライミックスを、得られるスラリーが約15%~約80%、より好ましくは約15%~約50%、例えば、約20%~約35%のASTM Standard C1445-99に従うタップフローを呈するように、十分な水と混合する。次いで、キャスタブルウェットミックスを続けて型に流し込み、硬化させて耐火性構造物又は部品を形成する。
【0033】
また、本願の高ε耐火性材料製品を、耐火性スラリー又は断熱発泡体に成形してもよい。よって、高ε顔料を含む粒子状成分を最初に合わせて、これまでに説明したような乾燥混合物を形成することによって、耐火性スラリー又は断熱発泡体を調製してもよい。次いで、乾燥混合物に水を添加して、ある特定の用途のためにこのような形態で使用してもよい水性スラリーを調製してもよい。次いで、断熱耐火性発泡体を調製するために、スラリーを従来の発泡性材料と合わせて耐火性断熱発泡体としてもよい。次いで、耐火性断熱発泡体を硬化させ、固めてもよい。従来の発泡性材料として、例えば、Memphis, TNのDrexel Chemical CompanyによるFM160(登録商標)フォーム剤が挙げられる。
【0034】
以下の非限定的な例は、本発明に係る具体的な態様に対するさらなる理解を与える。
【実施例】
【0035】
実施例1
基材として従来の粒子状耐火性材料(WalMaxXx(登録商標)60M、ムライト系アルミナ 約60重量%、Fremont, OhioのWahl Refractory Solutionsが販売する超低セメント含有キャスタブル従来型耐火性材料)を、高ε顔料として黒色酸化鉄顔料(Pearl River, NYのLansco Colorsが販売するLanox(登録商標)8303T Hi-Temp Black Iron Oxide)を使用した表1に示すドライミックス調合物を利用した。
【0036】
【0037】
次いで、表1に示す粒子状成分のドライミックスを水と混合して、タップフロー(ASTM C1445-99)が約25%~約30%のスラリーを形成し、キャスタブルウェットミックスを調製した。キャスタブルウェットミックスを2in3の型に流し込み、約700°F(371℃)で硬化させた。得られた被験試料を、その黒色について許容可能とみなされる調合物F3~F5で形成した試料の黒体と比較して、色について目視で試験した。
【0038】
実施例2
実施例1の調合物F4から得た試料を、更に2200°F(1204℃)の高温に曝露した。5時間及び100時間の高温曝露後に試料を目視で検査し、試料は黒色を維持していると判断した。
【0039】
実施例3
実施例1におけるスラリーの調製において、調合物F1の基礎耐火性材料と比較して、調合物F2~F5の各々で、適切な流動性のあるスラリーを形成させるのに更に水が必要であることが判明した。追加の水が必要であることは、調合物F1の標的粒度分布(Dpst)が調合物F2~F5の粒度分布と同等ではないことを示した。耐火性基材の原料中の成分の量を、(調合物の総重量に対して)約9重量%の褐色溶融アルミナを粒度分布調整成分として添加し、調整した。調合物F1と比較して、調合物F2~F5には本質的に同等であるがわずかに多い量の水が必要であった(言い換えると(i.e.)、6.0~6.5重量%、つまり(viz.)5.5~6.0重量%)。このような、粒度分布調整後に必要とされた、本質的に同等である水の量は、調合物F2~F5の粒度分布が調合物1の耐火性基材のDpstと実質的に同等になるように調整されたことを決定づけた。
【0040】
実施例4
調合物F4について、固まる前にキャスタブルウェットミックスを加工できる時間も評価した。水をドライミックスに添加後、1~約2.5時間の間、F4の調合物を良好に加工できることがはっきりとした。調合物F4は、約3時間後では加工できず、約4.5時間未満で固まった。
【0041】
本発明の特定の態様に言及したが、当技術分野における技能の範囲内でのさまざまな変更が想定され得る。したがって、本発明が開示された態様に限定されるものではなく、逆に、その主旨及び範囲内に含まれるさまざまな変更及び等価な改変を包含することが意図される点が理解される。
以下に、本願の出願当初の請求項を実施の態様として付記する。
[1] (a)少なくとも1種の粒子状バインダー材料、少なくとも1種の粒子状耐火性原料フィラー材料、及び、場合によっては少なくとも1種の耐火性添加剤を含む、粒子状耐火性基材;並びに
(b)硬化時に耐火性製品に少なくとも0.80の高放射率(高ε)特性を付与するのに十分な量の高ε顔料
の混合物を含む、粒子状高ε耐火性製品。
[2] 前記耐火性製品の最終粒度分布(D
psf
)が、前記粒子状耐火性基材の所定の標的粒度分布(D
pst
)に実質的に等しい、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[3] 前記製品が、前記粒度分布を調整して前記D
psf
を達成するのに十分な量の粒度分布調整成分を更に含む、[2]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[4] 前記粒度分布調整成分が、褐色溶融アルミナ、白色溶融アルミナ及び炭化ケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の無機金属酸化物である、[3]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[5] 前記粒度分布調整成分が、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大で約20重量%存在する、[3]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[6] 前記D
pst
及び前記耐火性製品のD
psf
、それぞれの粒度分布が、
4メッシュ<2%;
10メッシュ=23%±5%;
20メッシュ=42%±5%;
100メッシュ=58%±5%;
200メッシュ=64%±5%、及び
-325メッシュ=32%±5%
である、[2]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[7] 前記粒子状バインダー材料が、前記耐火性基材中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して2重量%~約30重量%存在する、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[8] 前記耐火性原料フィラー材料が、前記耐火性基材中に、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して50重量%~約99重量%存在する、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[9] 前記耐火性原料フィラーが、アルミナ珪酸塩、アルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア含有原料、マグネシウム-アルミニウムスピネル、シリカフューム、焼成フリント、溶融シリカ及び珪砂からなる群から選択される少なくとも1種の粒子状耐火材を含む、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[10] 前記耐火性原料フィラーの平均粒度が3メッシュより細かい、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[11] 前記少なくとも1種の耐火性添加剤が、分散剤、硬化時間促進剤及び硬化時間遅延剤を含む凝固剤、凝集剤、脱凝集剤、可塑剤、着色剤、発泡剤、保水剤、沈降防止剤並びに保存剤からなる群から選択される、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[12] 前記少なくとも1種の耐火性添加剤が、粒子状高ε耐火性材料製品の総重量に対して最大で約15重量%存在する、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[13] 前記高ε顔料が、硬化時に前記製品に約0.80~約0.95の放射率を付与するのに十分な量で存在する、[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[14] 前記高ε顔料が、硬化時に前記製品に約0.90~約0.93の放射率を付与するのに十分な量で存在する、[13]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[15] 前記高ε顔料が、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して最大で約20重量%存在する、[13]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[16] 前記高ε顔料が、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して約2重量%~約20重量%存在する、[13]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[17] 前記高ε顔料が、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して約3重量%~約10重量%存在する、[16]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[18] 前記高ε顔料が、粒子状高ε耐火性製品の総重量に対して約4重量%~約6重量%存在する、[16]に記載の粒子状高ε耐火性製品。
[19] [1]に記載の粒子状高ε耐火性製品及び水を含む、キャスタブル耐火性ウェットミックス。
[20] [19]に記載のキャスタブル耐火性ウェットミックスの硬化残留物で構成される、硬化耐火性部品。
[21] [1]に記載の粒子状高ε耐火性製品を形成する方法であって、前記粒子状耐火性基材を、硬化時に前記耐火性製品に少なくとも0.80の高ε特性を付与するのに十分な量の高ε顔料と乾式混合することを含む、方法。
[22] 前記耐火性基材の標的粒度分布(D
pst
)に実質的に一致させるために、前記高ε耐火性製品の最終粒度分布(D
psf
)を調整するのに十分な粒度分布調整成分を、前記耐火性基材及び前記高ε顔料の乾燥混合物に添加することを更に含む、[21]に記載の方法。
[23] 水を[1]に記載の粒子状高ε耐火性製品に添加することを含む、キャスタブル耐火性ウェットミックスを形成する方法。
[24] [1]に記載の粒子状高ε耐火性製品を水中に分散することを含む、水性耐火性スラリーを形成する方法。
[25] (i)[24]に記載の水性耐火性スラリーを形成すること;及び
(ii)前記水性耐火性スラリーを水性発泡剤と合わせて耐火性断熱発泡材料を調製すること
を含む、耐火性断熱発泡材料を形成する方法。