(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-04
(45)【発行日】2025-08-13
(54)【発明の名称】受注システム、受注方法、受注プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20250805BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20250805BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2022134215
(22)【出願日】2022-08-25
【審査請求日】2024-05-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】増田 泰造
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 清人
(72)【発明者】
【氏名】角間 大輔
(72)【発明者】
【氏名】増井 拓良
(72)【発明者】
【氏名】山口 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】余 淑芬
(72)【発明者】
【氏名】西川 裕己
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-054389(JP,A)
【文献】特開2021-033898(JP,A)
【文献】特開2021-111251(JP,A)
【文献】特開2010-060413(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0262121(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のプロセッサを備え、
前記1又は複数のプロセッサは、
ユーザから料理の提供場所に対する料理の提供の予約を受け付ける処理と、
前記予約を受けて、前記料理の提供に要するリードタイム及び前記ユーザが前記提供場所に到着する到着時刻を算出する処理と、
前記到着時刻と前記リードタイムとに基づいて、料理の提供準備の開始を前記提供場所に指示する処理と、
を実行するように構成されて
おり、
前記1又は複数のプロセッサは、車両に乗車する前記ユーザがユーザ端末を操作して前記提供場所を前記車両の目的地として設定したことを含む前記予約の情報を前記ユーザ端末から受信したことをもって、前記予約を受け付ける
ことを特徴とする
受注システム。
【請求項2】
請求項1に記載の受注システムであって、
前記1又は複数のプロセッサが前記到着時刻を算出することは、前記車両が前記目的地に到着する予想時刻を前記到着時刻とすることを含む
ことを特徴とする
受注システム。
【請求項3】
請求項1に記載の受注システムであって、
前記1又は複数のプロセッサが前記到着時刻を算出することは、
前記ユーザが移動する経路の混雑状況を把握することと、
前記経路の混雑状況に基づいて前記到着時刻を算出することと、
を含む
ことを特徴とする
受注システム。
【請求項4】
請求項1に記載の受注システムであって、
前記1又は複数のプロセッサが前記リードタイムを算出することは、
前記提供場所の混雑状況を把握することと、
前記提供場所の混雑状況に基づいて前記リードタイムを算出することと、
を含む
ことを特徴とする
受注システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項
4のいずれか1項に記載の受注システムであって、
前記予約は、提供を受ける特定の料理の指定を含み、
前記1又は複数のプロセッサが前記リードタイムを算出することは、前記特定の料理に対して定められた標準リードタイムに基づいて前記リードタイムを算出することを含む
ことを特徴とする
受注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザから料理の提供場所に対する料理の提供の予約を受け付ける技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、旅行や娯楽等を目的として行き先を検索するような場合において、ユーザの要求や属性に応じて適切な目的地を提案する技術については、多くの技術が考えられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザのニーズ、嗜好、または、特性を含むユーザ属性に対応する施設を特定することと、特定された施設から未訪問の施設の情報をユーザに出力することと、を実行する制御部を備える情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、提案される目的地によっては、ユーザは、目的地に到着しても満足のいくサービスを受けられない可能性がある。このように、目的地に到着したときのユーザの満足度を向上させることについては検討の余地があり、さらなる技術が求められている。
【0006】
特に典型的な場合として、目的地が飲食店等の料理の提供場所であるとき、料理の提供に時間を要するために、ユーザが目的地に到着した後で長く待たされることが挙げられる。
【0007】
本開示の1つの目的は、上記の課題を鑑み、ユーザが料理の提供場所を目的地とする場合に、目的地に到着した後のユーザの待ち時間を低減する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の観点は、受注システムに関連する。
受注システムは、1又は複数のプロセッサを備える。
1又は複数のプロセッサは、
ユーザから料理の提供場所に対する料理の提供の予約を受け付けることと、
料理の提供の予約を受けて、料理の提供に要するリードタイム及びユーザが料理の提供場所に到着する到着時刻を算出することと、
到着時刻とリードタイムに基づいて、料理の提供準備の開始を料理の提供場所に指示することと、
を実行するように構成される。
【0009】
第2の観点は、受注方法に関連する。
受注方法は、
ユーザから料理の提供場所に対する料理の提供の予約を受け付けることと、
料理の提供の予約を受けて、料理の提供に要するリードタイム及びユーザが料理の提供場所に到着する到着時刻を算出することと、
到着時刻とリードタイムに基づいて、料理の提供準備の開始を料理の提供場所に指示することと、
を含む。
【0010】
第3の観点は、受注プログラムに関連する。
受注プログラムは、
ユーザから料理の提供場所に対する料理の提供の予約を受け付けることと、
料理の提供の予約を受けて、料理の提供に要するリードタイム及びユーザが料理の提供場所に到着する到着時刻を算出することと、
到着時刻とリードタイムとに基づいて、料理の提供準備の開始を料理の提供場所に指示することと、
をコンピュータに実行させるように構成される。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、ユーザが料理の提供場所に到着する到着時刻と料理の提供に要するリードタイムとに基づいて料理の提供準備の開始が料理の提供場所に指示される。これにより、料理の提供者が指示に従って料理の準備を開始することで、ユーザが料理の提供場所に到着する時刻の近傍で料理の提供が可能となることが期待できる。延いては、ユーザが飲食店等の料理の提供場所に到着した後の待ち時間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係る受注システムの概要図である。
【
図2】本実施形態に係る受注システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図2に示す記憶装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る受注装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態に係る受注装置が実行する処理の一部について一例を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態に係る受注装置が実行する処理の一部について一例を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態に係る受注装置が実行する処理の一部について一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.受注システム
図1に本実施形態に係る受注システム10の概要図を示す。受注システム10は、ユーザ1から料理の提供場所4に対する料理の提供の予約を受け付ける機能と、予約に基づいて料理の提供準備の開始を料理の提供場所4に指示する機能と、を提供する。ここで、料理の提供の予約は、提供を受ける特定の料理の指定を含んでいても良いし、料理の提供場所4の席の予約だけであっても良い。また、料理の提供の予約は、テイクアウトの予約であっても良い。
【0014】
受注システム10が提供する機能は、受注装置100が処理を実行することにより実現される。受注装置100は、典型的には、インターネットを介してアクセス可能なコンピュータ(サーバ)である。また、受注装置100は、ユーザ端末2、及び料理の提供場所4に備えられた提供者端末5と互いに通信することができるように構成されている。
図1では、受注装置100は、インターネットを介してユーザ端末2、及び提供者端末5と通信を行う構成が示されている。
【0015】
まず受注装置100は、ユーザ端末2との通信により、ユーザ1から料理の提供の予約を受け付ける。つまり、ユーザ1は、ユーザ端末2を用いて予約を行う。例えば、ユーザ1は、予約を希望する料理の提供場所4を選択する。その後、ユーザ1は、提供を受ける特定の料理を選択する。そして、ユーザ1により選択された料理の提供の予約の情報は、インターネットを介してユーザ端末2から受注装置100へ送信される。このようにして、受注装置100は、ユーザ1から料理の提供の予約を受け付ける。
【0016】
なお、ユーザ端末2の形態は、受注システム10を適用する環境に応じて好適な形態を採用して良い。
図1では、車両3に備えられたユーザ端末2が示されている。この場合、ユーザ1は、車両3の運転者であることが想定される。このように構成することで、ユーザ1は、車両3に乗車して料理の提供場所4に移動しようとする場合等に、車両3に乗車しながら料理の提供の予約を行うことができる。特にこの場合、受注装置100は、ユーザ1が料理の提供場所4を車両3の目的地として設定したことを、料理の提供の予約として受け付けるように構成されていても良い。これにより、ユーザ1は、車両3の目的地の設定と、料理の提供の予約と、を同時に行うことができる。延いては、料理の提供の予約に関して、受注システム10のユーザビリティを向上させることができる。なおこのとき、料理の提供の予約は、典型的には、料理の提供場所4の席の予約である。ただし、料理の提供場所4が目的地として設定された後に、受注装置100は、さらに特定の料理の指定を受け付けるように構成されていても良い。
【0017】
その他のユーザ端末2の形態としては、インターネットに接続するモバイル端末(例えば、スマートフォン)が挙げられる。この場合、ユーザ端末2は、所定のアプリケーション上において受注システム10が提供する機能を利用することができるものであっても良い。
【0018】
次に受注装置100は、料理の提供の予約を受けて、料理の提供に要するリードタイムと、ユーザ1が料理の提供場所4に到着する到着時刻と、を算出する。
【0019】
ここで、受注装置100は、例えば、ユーザ1の現在地の情報及び地図情報に基づいて、ユーザ1の料理の提供場所4への到着時刻を算出する。この場合、受注装置100は、インターネットを介してユーザ1の現在地の情報及び地図情報を取得するように構成されていて良い。例えば、受注装置100は、インターネットを介してユーザ端末2からGPS位置情報を取得する。特に、受注装置100は、ユーザ1が移動する経路の混雑状況を把握し、経路の混雑状況に基づいて到着時刻を算出するように構成されていても良い。
【0020】
なお、ユーザ1の到着時刻は、ユーザ端末2において算出しても良い。この場合、受注装置100は、インターネットを介してユーザ端末2から到着時刻を取得すれば良い。また、料理の提供場所4が車両3の目的地として設定されたことを料理の提供の予約として受け付ける場合、受注装置100は、車両3が目的地に到着する予想時刻をユーザ1の到着時刻として算出するように構成されていて良い。この場合、受注装置100は、インターネットを介してユーザ端末2から車両3が目的地に到着する予想時刻を取得するように構成されていて良い。
【0021】
また、料理の提供の予約が特定の料理の指定を含むとき、受注装置100は、例えば、料理の提供場所4で提供される料理ごとに定められた標準リードタイムに基づいて、料理の提供に要するリードタイムを算出する。ここで、標準リードタイムは、料理の作成に要する平均的な所要時間とすることができる。そして、受注装置100は、料理ごとの標準リードタイムを、記憶装置に記録するデータベースとして管理するように構成することができる。さらに、料理ごとの標準リードタイムは、料理の提供者6が提供者端末5を操作することにより設定することができるように構成されていても良い。
【0022】
例えば、受注装置100は、指定された特定の料理に対して定められた標準リードタイムを料理の提供に要するリードタイムとして算出する。あるいは、受注装置100は、標準リードタイムに料理の提供場所4の状況に応じた倍率をかけることでリードタイムを算出しても良い。例えば、受注装置100は、標準リードタイムに料理の提供場所4の混雑状況に応じた倍率をかけてリードタイムを算出するように構成されていても良い。この場合、受注装置100は、インターネットを介して提供者端末5から混雑状況を取得するように構成されていて良い。
【0023】
なお、料理の提供の予約が料理の提供場所4の席の予約であり特定の料理の指定を含まない場合、受注装置100は、例えば、料理の提供場所4における過去のユーザ1の平均的な待ち時間に基づいて、料理の提供に要するリードタイムを算出することができる。
【0024】
次に受注装置100は、提供者端末5との通信により、料理の提供準備の開始を料理の提供場所4に指示する。特に、受注装置100は、算出したユーザ1の到着時刻と料理の提供に要するリードタイムとに基づく所定のタイミングで、提供者端末5に料理の提供準備の開始の指示を要求する。そして、提供者端末5は、受注装置100から要求を受けて、料理の準備の開始を料理の提供者6に指示する。
【0025】
典型的には、受注装置100は、ユーザ1の到着時刻から料理の提供に要するリードタイムだけ前の時刻に、料理の提供準備の開始を料理の提供場所4に指示する。あるいは、受注装置100は、到着時刻からリードタイムだけ前の時刻を基準として、到着時刻やリードタイムのばらつきを考慮して、基準の前後のタイミングで指示するように構成されていても良い。このように料理の提供準備の開始の指示が行われることで、料理の提供者6が指示に従って料理の準備を開始することにより、ユーザ1が料理の提供場所4に到着する時刻の近傍で料理の提供が可能となることが期待できる。延いては、ユーザ1が料理の提供場所4に到着した後の待ち時間を低減することができる。さらには、料理の提供場所4においても、回転率を向上させ、混雑状況を解消することが期待できる。
【0026】
受注装置100は、インターネットを介して算出した到着時刻とリードタイムを提供者端末5へ送信するように構成されていても良い。この場合、提供者端末5は、料理の提供者6に到着時刻及びリードタイムの指示を行うように構成されていて良い。このように構成することで、料理の提供者6は、料理の準備の開始の指示の前後において、到着時刻及びリードタイムを確認することができる。
【0027】
なお、車両3は自動運転車両であってもよい。この場合、車両3は、ユーザ1が料理の提供場所4を車両3の目的地として設定したことを受けて、料理の提供場所4に向かって自律走行を行うように構成されていて良い。そして、受注装置100は、車両3との通信により、車両3が目的地に到着する予想時刻を取得するように構成されていて良い。
【0028】
以上説明したように、本実施形態に係る受注システム10によれば、ユーザ1の到着時刻と料理の提供に要するリードタイムとに基づいて料理の提供準備の開始が料理の提供場所4に指示されるため、ユーザ1が料理の提供場所4に到着した後の待ち時間を減らすことができる。
【0029】
以下、図面を参照して、本実施形態に係る受注システム10の構成について説明する。
【0030】
図2は、受注システム10の構成の好ましい一例を示すブロック図である。なお、
図2は、ユーザ端末2が車両3に搭載される場合を示している。
【0031】
受注装置100は、1又は複数のプロセッサ110(以下、単にプロセッサ110と表記する)と、1又は複数の記憶装置120(以下、単に記憶装置120と表記する)と、通信装置130と、を含んでいる。
【0032】
プロセッサ110は、各種処理を実行する。つまり、プロセッサ110が動作することにより、受注装置100の処理の実行が実現される。延いては、受注システム10が提供する機能が実現される。例えば、プロセッサ110は、CPU(Central Processing Unit)を含んでいる。
【0033】
記憶装置120は、プロセッサ110による処理に必要な各種情報を格納する。記憶装置120としては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、等が例示される。プロセッサ110は、記憶装置120から各種情報を読み出し、また、記憶装置120に各種情報を格納する。特に、プロセッサ110は、記憶装置120から読み出すプログラムに従って動作する。なお、記憶装置120が格納する情報については後述する。
【0034】
通信装置130は、受注装置100の外部の装置と通信して情報を送受信する。特に、通信装置130は、車両3(又はユーザ端末2)及び提供者端末5と情報を送受信する。つまり、受注装置100は、通信装置130により、車両3(又はユーザ端末2)及び提供者端末5と互いに通信を行う。典型的には、通信装置130は、インターネットに接続して、車両3(又はユーザ端末2)及び提供者端末5と通信を行うように構成される。通信装置130により、料理の提供の予約の受信や、料理の提供準備の開始の指示の要求等が行われる。通信装置130が受信した情報は、記憶装置120に格納される。
【0035】
ユーザ端末2は、例えばカーナビゲーションシステムとして機能する装置であっても良い。ユーザ端末2は、少なくとも料理の提供の予約を入力することができるように構成されている。
【0036】
提供者端末5は、少なくとも料理の提供者6に指示を行うことができるように構成されている。例えば、提供者端末5は、スピーカやディスプレイを有するタブレット端末である。この場合、提供者端末5は、音又は表示により料理の提供者6に指示を行う。ただし、提供者端末5は、所定のアプリケーション上において受注システム10が提供する機能を利用することができるものであっても良い。
【0037】
図3は、記憶装置120の構成を示すブロック図である。記憶装置120は、標準リードタイム情報121と、地図情報122と、車両情報123と、受注プログラムPROGと、を格納している。
【0038】
標準リードタイム情報121は、料理の提供場所4で提供される料理ごとに定められた標準リードタイムに関する情報である。標準リードタイム情報121は、データベースとして管理されていて良い。特に、標準リードタイム情報121は、受注システム10が料理の提供の予約を受け付けている複数の料理の提供場所の各々について、提供される料理ごとの標準リードタイムの情報を含んでいて良い。
【0039】
地図情報122は、料理の提供場所4の位置に関する情報や、道路情報を含む。
【0040】
車両情報123は、ユーザ1が乗車する車両3に関する情報を含む。例えば、車両3の現在地、車速、目的地等を含む。
【0041】
受注プログラムPROGは、受注システム10が提供する機能に係る処理をプロセッサ110に実行させるプログラムである。つまり、プロセッサ110が受注プログラムPROGに従って動作することにより、受注システム10が提供する機能に係る処理の実行が実現される。
【0042】
3.受注方法
図4に、受注システム10において受注装置100が実行する処理、より詳しくはプロセッサ110が実行する処理の一例を示す。
【0043】
ステップS100において、受注装置100は、ユーザ1から料理の提供場所4に対する料理の提供の予約を受け付ける。
【0044】
続くステップS110において、受注装置100は、ユーザ1が料理の提供場所4に到着する到着時刻を算出する。
【0045】
続くステップS120において、受注装置100は、ステップS100で受け付けた料理の提供の予約について、料理の提供に要するリードタイムを算出する。特に、料理の提供の予約が特定の料理の指定を含む場合、受注装置100は、記憶装置120に格納されている標準リードタイム情報121を参照し、特定の料理に対して定められた標準リードタイムに基づいてリードタイムを算出する。
【0046】
続くステップS130において、受注装置100は、ステップS110で算出したユーザ1の到着時刻とステップS120で算出したリードタイムとに基づいて、料理の提供準備の開始を料理の提供場所4に指示する。典型的には、受注装置100は、ステップS110で算出したユーザ1の到着時刻からステップS120で算出したリードタイムだけ前の時刻に、料理の提供準備の開始を料理の提供場所4に指示する。
【0047】
ステップS130の後、処理は終了する。料理の提供者6は、指示を受けることで、料理の準備の開始を判断することができる。特に、料理の提供者6が指示に従って料理の準備を開始することで、ユーザ1が料理の提供場所4に到着する時刻の近傍で料理の提供が可能となることが期待できる。延いては、ユーザ1は、料理の提供場所4における料理の待ち時間を短縮することが可能である。
【0048】
このように受注装置100により処理が実行される。またこのように、受注装置100により、ユーザ1から料理の提供場所4に対する料理の提供の予約を受け付ける受注方法が実現される。
【0049】
3-1.ステップS100の具体的な処理例
図5は、本実施形態に係る受注装置100が実行する処理の一部について一例を示すフローチャートである。具体的には、
図5は、ステップS100について、受注装置100が行う処理を詳しく記載したフローチャートである。
【0050】
ステップS101において、受注装置100は、ユーザ1の目的地すなわち料理の提供場所4を取得する。
【0051】
ステップS102において、受注装置100は、ユーザ1が提供を受ける特定の料理の指定を取得する。
【0052】
ステップS100は、ステップS101とステップS102で構成される。ステップS102の後、処理はステップS110へ進む。
【0053】
3-2.ステップS110の具体的な構成例
図6は、本実施形態に係る受注装置が実行する処理の一部について一例を示すフローチャートである。具体的には、
図6は、ステップS110について、受注装置100が行う処理を詳しく記載したフローチャートである。
【0054】
ステップS111において、受注装置100は、ユーザ1の現在地を取得する。具体的には、受注装置100は、インターネットを介してユーザ端末2からGPS位置情報を取得し、ユーザ1の現在地として認識する。
【0055】
ステップS112において、受注装置100は、ユーザ1の現在地と、ステップS101で取得した目的地と、地図情報122と、に基づいて、ユーザ1が移動する経路を取得する。
【0056】
ステップS113において、受注装置100は、ステップS112で取得した経路の混雑状況を把握する。例えば、外部の交通情報センターから通信装置130を介して経路の混雑状況を取得する。
【0057】
ステップS114において、受注装置100は、ステップS113で把握した混雑状況に基づいて、ユーザ1が料理の提供場所4に到着する予想時刻を算出し、ユーザ1の到着時刻とする。
【0058】
ステップS110は、ステップS111からステップS114で構成されている。ステップS114の後、処理はステップS120へ進む。
【0059】
3-3.ステップS120の具体的な構成例
図7は、本実施形態に係る受注装置が実行する処理の一部について一例を示すフローチャートである。具体的には、
図7は、ステップS120について、受注装置100が行う処理を詳しく記載したフローチャートである。
【0060】
ステップS121において、受注装置100は、料理の提供場所4の混雑状況を把握する。例えば、受注装置100は、インターネットを介して、料理の提供者6が提供者端末5を用いて入力する混雑状況を取得する。
【0061】
ステップS122において、受注装置100は、標準リードタイムを取得する。
【0062】
ステップS123において、受注装置100は、料理の提供場所4の混雑状況と標準リードタイムに基づいてリードタイムを算出する。
【0063】
ステップS120は、ステップS121からステップS123で構成されている。ステップS123の後、処理はステップS130へ進む。
【符号の説明】
【0064】
2 ユーザ端末
3 車両
4 料理の提供場所
5 提供者端末
6 料理の提供者
10 受注システム
100 受注装置
110 プロセッサ
120 記憶装置
PROG 受注プログラム