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特許7725754木質バイオマス由来証明情報処理装置、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-08
(45)【発行日】2025-08-19
(54)【発明の名称】木質バイオマス由来証明情報処理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20240101AFI20250812BHJP
   G06Q 50/06 20240101ALI20250812BHJP
【FI】
G06Q50/02
G06Q50/06
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2025073385
(22)【出願日】2025-04-25
【審査請求日】2025-04-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524371082
【氏名又は名称】▲茂▼木 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100141346
【弁理士】
【氏名又は名称】潮崎 宗
(74)【代理人】
【識別番号】100212082
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 貴康
(72)【発明者】
【氏名】▲茂▼木 裕子
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-032418(JP,A)
【文献】特開2016-212581(JP,A)
【文献】特開2020-039272(JP,A)
【文献】特開2010-144107(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材素材生産者から1つ以上の流通段階を経て発電事業者に納入される木質バイオマスを前記各流通段階で流通させる発電事業者を含む流通事業者の夫々に設置される情報処理装置であって、
前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する会社に関する基本情報である会社基本情報を登録して第1の記憶部に記憶させる会社基本情報登録部と、
前記木質バイオマスを運送するための前記会社が使用する1台以上の運送車輌に関する情報である運送車輌情報を登録して第2の記憶部に記憶させる運送車輌情報登録部と、
前記流通事業者において、前記会社の前記運送車輌から納入される前記木質バイオマスの計量が計量器によって行われる毎に、該計量結果を示す計量情報と、前記第1の記憶部に記憶される前記会社基本情報と、前記第2の記憶部に記憶される前記運送車輌情報とを含むデータ群を、該流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類と該流通事業者の流通段階と該流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定することにより、前記会社によって納入される前記木質バイオマスの由来証明が記載され、かつ前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群に対応する第1の領域と、前記計量情報、前記会社基本情報、及び前記運送車輌情報に依存せず、前記由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列である第2の領域とからなる由来証明書の印字を行って生成する由来証明書生成部と、
前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群を少なくとも所定期間記憶する第3の記憶部と、
を備える木質バイオマス由来証明情報処理装置。
【請求項2】
記第2の領域は前記印字が行われる出力媒体に予め印刷されており、前記第1の領域は印字時に前記出力媒体に印字される、請求項1に記載の木質バイオマス由来証明情報処理装置。
【請求項3】
前記会社基本情報は、前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類と該流通事業者の流通段階と該流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別に応じた由来証明書フォーマットを定義する由来証明書フォームのフォームデータを指定するための由来証明書フォーム番号情報を含み、
前記由来証明書データ生成部は、予め記憶されている1つ以上のフォームデータのうちから前記会社基本情報に含まれる前記由来証明書フォーム番号情報に対応するものを前記由来証明書フォームデータとして決定する、
請求項1に記載の木質バイオマス由来証明情報処理装置。
【請求項4】
前記流通事業者において、前記第3の記憶部に記憶された前記データ群の所望の組を読み出し、前記由来証明書フォーマットに対応する前記由来証明書フォームデータの前記各項目に再度設定して前記第1の領域とし、前記由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列を前記由来証明書フォームデータに設定して前記第2の領域とする前記由来証明書を再度生成して表示及び/又は印字を行う由来証明書再生成部を更に備える、請求項1に記載の木質バイオマス由来証明情報処理装置。
【請求項5】
前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類が間伐材、除伐材、森林経営計画の対象森林、保安林、又は国有林である森林からの間伐材等由来の木材であり、前記流通事業者の流通段階が製材会社又は前記間伐材等由来の木材をチップに加工するチップ加工会社であり、前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別が前記森林からの間伐材等由来の木材の素材生産者である場合には、前記由来証明書フォーマットは第1の由来証明書フォーマットであり、該第1の由来証明書フォーマットに基づいて生成される前記由来証明書は、納入される前記木質バイオマスが全て前記森林からの間伐材等由来の木材であることの証明と、前記木質バイオマスの分別管理の明記と、前記流通事業者の名称とを含む前記第2の領域と、前記データ群が前記由来証明書フォームデータの前記各項目に設定された前記第1の領域とからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の由来証明情報処理装置。
【請求項6】
前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類が、森林経営計画が無く伐採造林届は必要な一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材であり、前記流通事業者の流通段階が製材会社又は前記一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材をチップに加工するチップ加工会社であり、前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別が前記一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材の素材生産者である場合には、前記由来証明書フォーマットは第2の由来証明書フォーマットであり、該第2の由来証明書フォーマットに基づいて生成される前記由来証明書は、納入される前記木質バイオマスが全て一般木質バイオマスであることの証明と、前記木質バイオマスの分別管理の明記と、前記流通事業者の名称とを含む前記第2の領域と、前記データ群が前記由来証明書フォームデータの前記各項目に設定された前記第1の領域とからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の由来証明情報処理装置。
【請求項7】
前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類が、屋敷林、開発地の立木、林地残材、街路樹、果樹を含む剪定枝、ダム流木、又は伐採造林届が無い一般木質バイオマスに関するその他の木材であり、前記流通事業者の流通段階が製材会社又は前記一般木質バイオマスに関するその他の木材をチップに加工するチップ加工会社であり、前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別が前記一般木質バイオマスに関するその他の木材の素材生産者である場合には、前記由来証明書フォーマットは第3の由来証明書フォーマットであり、該第3の由来証明書フォーマットに基づいて生成される前記由来証明書は、納入される前記木質バイオマスが前記その他の木材に由来することの証明と、前記木質バイオマスの分別管理の明記と、前記流通事業者の名称とを含む前記第2の領域と、前記データ群が前記由来証明書フォームデータの前記各項目に設定された前記第1の領域とからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の由来証明情報処理装置。
【請求項8】
前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類が、木材の加工時等に発生する、端材、おがくず、又は樹皮等の残材である前記一般木質バイオマスに関する製材等残材であり、前記流通事業者の流通段階が前記一般木質バイオマスをチップに加工するチップ加工会社であり、前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別が、前記製材等残材を生産する製材等残材の素材生産者である場合には、前記由来証明書フォーマットは第4の由来証明書フォーマットであり、該第4の由来証明書フォーマットに基づいて生成される前記由来証明書は、前記木質バイオマスの原木が全て、間伐材、除伐材、森林経営計画の対象森林、保安林、又は国有林である森林からの間伐材等由来の木質バイオマス、森林経営計画が無く伐採造林届は必要な一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材由来、又は屋敷林、開発地の立木、林地残材、街路樹、果樹を含む剪定枝、ダム流木、又は伐採造林届が無い一般木質バイオマスに関するその他の木材由来であることの証明と、前記木質バイオマスの分別管理の明記と、前記流通事業者の名称とを含む前記第2の領域と、前記データ群が前記由来証明書フォームデータの前記各項目に設定された前記第1の領域とからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の由来証明情報処理装置。
【請求項9】
前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類が、間伐材、除伐材、森林経営計画の対象森林、保安林、又は国有林である森林からの間伐材等由来の木材をチップに加工したものであり、前記流通事業者の流通段階が発電事業者であり、前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別が、木材をチップに加工する機能を持った前記森林からの間伐材等由来の木材の素材生産者、前記森林からの間伐材等由来の木材をチップに加工するチップ加工会社、又は前記森林からの間伐材等由来の木材の素材生産者からの素材の収集と保管を行う素材保管事業者である場合には、前記由来証明書フォーマットは第5の由来証明書フォーマットであり、該第5の由来証明書フォーマットに基づいて生成される前記由来証明書は、納入される前記木質バイオマスが全て前記森林からの間伐材等由来の木材であることの証明と、前記木質バイオマスの分別管理の明記と、前記流通事業者の名称とを含む前記第2の領域と、前記データ群が前記由来証明書フォームデータの前記各項目に設定された前記第1の領域とからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の由来証明情報処理装置。
【請求項10】
前記流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類が、森林経営計画が無く伐採造林届は必要な一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材、屋敷林、開発地の立木、林地残材、街路樹、果樹を含む剪定枝、ダム流木、若しくは伐採造林届が無い一般木質バイオマスに関するその他の木材、又は木材の加工時等に発生する、端材、おがくず、若しくは樹皮等の残材である一般木質バイオマスに関する製材等残材をチップに加工したものであり、前記流通事業者の流通段階が発電事業者であり、前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別が、夫々木材をチップに加工する機能を持った前記一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材の素材生産者、前記一般木質バイオマスに関するその他の木材の素材生産者、若しくは前記製材等残材の素材生産者、前記一般木質バイオマスの木材をチップに加工するチップ加工会社、又は前記一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材の素材生産者、前記一般木質バイオマスに関するその他の木材の素材生産者、若しくは前記製材等残材の素材生産者からの素材の収集と保管を行う素材保管事業者である場合には、前記由来証明書フォーマットは第6の由来証明書フォーマットであり、該第6の由来証明書フォーマットに基づいて生成される前記由来証明書は、納入される前記木質バイオマスが全て前記一般木質バイオマスであることの証明と、前記木質バイオマスの分別管理の明記と、前記流通事業者の名称とを含む前記第2の領域と、前記データ群が前記由来証明書フォームデータの前記各項目に設定された前記第1の領域とからなる、請求項1乃至4の何れかに記載の由来証明情報処理装置。
【請求項11】
木材素材生産者から1つ以上の流通段階を経て発電事業者に納入される木質バイオマスを前記各流通段階で流通させる発電事業者を含む流通事業者のコンピュータが、
前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する会社に関する基本情報である会社基本情報を登録して第1の記憶部に記憶させ会社基本情報登録処理と、
前記木質バイオマスを運送するための前記会社が使用する1台以上の運送車輌に関する情報である運送車輌情報を登録して第2の記憶部に記憶させる運送車輌情報登録処理と、
前記流通事業者において、前記会社の前記運送車輌から納入される前記木質バイオマスの計量が計量器によって行われる毎に、該計量結果を示す計量情報と、前記第1の記憶部に記憶される前記会社基本情報と、前記第2の記憶部に記憶される前記運送車輌情報とを含むデータ群を、該流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類と該流通事業者の流通段階と該流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定することにより、前記会社によって納入される前記木質バイオマスの由来証明が記載され、かつ前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群に対応する第1の領域と、前記計量情報、前記会社基本情報、及び前記運送車輌情報に依存せず、前記由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列である第2の領域とからなる由来証明書の印字を行って生成する由来証明書生成処理と、
前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群を第3の記憶部に少なくとも所定期間記憶する記憶処理と、
を実行する木質バイオマス由来証明情報処理方法。
【請求項12】
木材素材生産者から1つ以上の流通段階を経て発電事業者に納入される木質バイオマスを前記各流通段階で流通させる発電事業者を含む流通事業者のコンピュータに、
前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する会社に関する基本情報である会社基本情報を登録して第1の記憶部に記憶させ会社基本情報登録処理と、
前記木質バイオマスを運送するための前記会社が使用する1台以上の運送車輌に関する情報である運送車輌情報を登録して第2の記憶部に記憶させる運送車輌情報登録処理と、
前記流通事業者において、前記会社の前記運送車輌から納入される前記木質バイオマスの計量が計量器によって行われる毎に、該計量結果を示す計量情報と、前記第1の記憶部に記憶される前記会社基本情報と、前記第2の記憶部に記憶される前記運送車輌情報とを含むデータ群を、該流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類と該流通事業者の流通段階と該流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定することにより、前記会社によって納入される前記木質バイオマスの由来証明が記載され、かつ前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群に対応する第1の領域と、前記計量情報、前記会社基本情報、及び前記運送車輌情報に依存せず、前記由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列である第2の領域とからなる由来証明書の印字を行って生成する由来証明書生成処理と、
前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群を第3の記憶部に少なくとも所定期間記憶する記憶処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
木材素材生産者から1つ以上の流通段階を経て発電事業者に納入される木質バイオマスを前記各流通段階で流通させる発電事業者を含む流通事業者の夫々に設置される情報処理装置であって、
前記流通事業者に前記木質バイオマスを納入する会社に関する基本情報である会社基本情報を登録して第1の記憶部に記憶させる会社基本情報登録部と、
前記木質バイオマスを運送するための前記会社が使用する1台以上の運送車輌に関する情報である運送車輌情報を登録して第2の記憶部に記憶させる運送車輌情報登録部と、
前記流通事業者において、前記会社の前記運送車輌から納入される前記木質バイオマスの計量が計量器によって行われる毎に、該計量結果を示す計量情報と、前記第1の記憶部に記憶される前記会社基本情報と、前記第2の記憶部に記憶される前記運送車輌情報とを含むデータ群を、該流通事業者が取り扱う前記木質バイオマスの種類と該流通事業者の流通段階と該流通事業者に前記木質バイオマスを納入する前記会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定することにより、前記会社によって納入される前記木質バイオマスの由来証明が記載され、かつ前記由来証明書フォームデータの各項目に設定された前記データ群に対応する第1の領域と、前記計量情報、前記会社基本情報、及び前記運送車輌情報に依存せず、前記由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列である第2の領域とからなる由来証明書の印字を行って生成する由来証明書生成部と、
を備える木質バイオマス由来証明情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス発電の燃料である木質バイオマスの由来証明情報の処理装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギー電気の調達の促進に関する特別措置法に基づいて、再生可能エネルギーの発電事業者が発電した電力を固定価格で買い取るFIT(Feed-In Tariff)制度と、再生可能エネルギーの発電事業者に対し、発電した電力を卸電力市場において自ら販売した売電収入に加えて、一定のプレミアム(補助額)を上乗せして交付することで、発電事業者の投資インセンティブを促し、再生可能エネルギーの普及促進を目指すFIP(Feed-In Premium)制度が運用されている。これらの制度のもとでは、特に木質バイオマスの利用に関して、発電燃料の区分によって買取価格が異なり、その料金は電気の利用者に直接転嫁されることから、国民の信頼を得るため林野庁が定めている「発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン(以下、「林野庁ガイドライン」と称する)(非特許文献1)により適切な分別管理と各流通段階における明確な由来証明が義務づけられている。
【0003】
由来証明においては、取扱者が、次の流通段階の関係事業者に対して、納入ごとに、納入物が当該木質バイオマスであること及び分別管理されていることを証明することが求められている。また、由来証明書は、交付し/された証明書その他の関係書類を少なくとも5年間保管/提示可能とすることが求められている。
一方、木質バイオマスは、間伐材由来のものや、一般木質バイオマスと呼ばれるものをはじめとして、その由来は多岐にわたる。また、木質バイオマスの流通経路も、森林からの木材素材生産者からはじまり、製材会社やチップ加工会社、発電所等をつなぐ様々な経路がある。
【0004】
このような現状に対して従来、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に対応可能な木材管理システム及び木材管理方法を提供することを目的として、木材に取り付けられ、記憶部を具備する無線ICタグが、木材供給場所から搬出され、木質バイオマスとして購入先へ出荷される過程において、当該無線ICタグが取り付けられている木材の種別を含む木材情報を、前記記憶部に記憶することにより、前記記憶部に記憶された木材情報に基づいて確定された前記木材の種別が、管理サーバ、林業事業体端末、加工業者端末、購入者端末、及び電力会社端末等の各情報端末の表示部に表示されるようにした木材管理システムが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-212581号公報
【非特許文献】
【0006】
【文献】林野庁発行、「発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン」、平成24年6月発行(最終改正令和7年4月)、令和7年4月24日インターネット検索:https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/biomass/attach/pdf/hatudenriyou_guideline-14.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、木質バイオマスは、森林から伐採又は切り出された丸太の形態や、製材会社で丸太等を加工後の製材等残材(端材、樹皮、おがくず等)の形態や、ダムの流木、チップ加工会社で加工された木材チップの形態等、様々な形態で流通するため、木材に無線ICタグを木質バイオマスに取り付けることは現実的でないという課題があった。
【0008】
由来証明書は、各流通段階において流通事業者が個別に紙ベースで作成し納入先の事業者に手渡しているというのが現状であった。しかしながら、林野庁が要求する由来証明は、流通の段階毎に細かく指定がされており、木質バイオマスの流通事業者にとっては運用がやや複雑で工夫が必要とされる部分もあった。
また例えば、雨天時に由来証明書の紙が濡れて保管に支障を生じることや、納入先で強風にあおられる等して輸送した木質バイオマスを計量した結果が記された計量伝票と由来証明書を適切に添付する(貼り付ける)等の手続に困難を伴う場合もあり現場での作業効率に課題が見られた。
更に、例えば、産業廃棄物の流通や処理過程を追跡・管理するための重要な基幹システムである「廃棄物処理法に基づく産業廃棄物管理票」等に比較して、木質バイオマスに関しては政府主導の一元化された基幹システムが整備されていない状況である。そのため、FIT/FIP制度に基づく燃料区分により異なる買取価格を適切に反映するための林野庁のガイドラインに規定される由来証明書の運用管理体制が流通事業者ごとの自主的な理解と判断に委ねられており、トレーサビリティの明確化に課題があった。FIT/FIP制度では、発電事業者が電力会社に売電した価格を国が負担し、その費用は電力消費者である国民に再エネ賦課金として直接転嫁されるため、電力消費者も切実な問題として重要視している。
【0009】
そこで本発明は、各流通段階での木質バイオマスの計量と同時に、由来証明書を自動的に作成・印刷可能とし、更に作成された由来証明書のデータ群を保存・活用可能とすることにより、健全な由来証明を実現し健全な燃料調達を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
態様の一例の木質バイオマス由来証明情報処理装置は、木材素材生産者から1つ以上の流通段階を経て発電事業者に納入される木質バイオマスを各流通段階で流通させる発電事業者を含む流通事業者の夫々に設置される情報処理装置であって、流通事業者に木質バイオマスを納入する会社に関する基本情報である会社基本情報を登録して第1の記憶部に記憶させる会社基本情報登録部と、木質バイオマスを運送するための会社が使用する1台以上の運送車輌に関する情報である運送車輌情報を登録して第2の記憶部に記憶させる運送車輌情報登録部と、流通事業者において、会社の運送車輌から納入される木質バイオマスの計量が計量器によって行われる毎に、その計量結果を示す計量情報と、第1の記憶部に記憶される会社基本情報と、第2の記憶部に記憶される運送車輌情報とを含むデータ群を、流通事業者が取り扱う木質バイオマスの種類と流通事業者の流通段階と流通事業者に木質バイオマスを納入する会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定することにより、会社によって納入される木質バイオマスの由来証明が記載され、かつ由来証明書フォームデータの各項目に設定されたデータ群に対応する第1の領域と、計量情報、会社基本情報、及び運送車輌情報に依存せず、由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列である第2の領域とからなる由来証明書の印字を行って生成する由来証明書生成部と、由来証明書フォームデータの各項目に設定されたデータ群を少なくとも所定期間記憶する第3の記憶部とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、各流通段階での木質バイオマスの計量と同時に、由来証明書を自動的に作成・印刷することが可能となり、更に作成された由来証明書のデータ群を保存・活用することが可能となることで、健全な由来証明を実現し健全な燃料調達が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】由来証明情報処理装置の実施形態の機能ブロック図である。
図2】会社基本情報と運送車輌情報の説明図である。
図3】木質バイオマス材の流通経路と由来証明書フォームとの関係を示す説明図である。
図4】由来証明フォームデータ310(#1)(別紙1)のデータ構成例を示す図である。
図5】由来証明フォームデータ310(#2)(別紙1-1)のデータ構成例を示す図である。
図6】由来証明フォームデータ310(#3)(別紙1-2)のデータ構成例を示す図である。
図7】由来証明フォームデータ310(#4)(別紙2-3)のデータ構成例を示す図である。
図8】由来証明フォームデータ310(#5)(別紙2-1)のデータ構成例を示す図である。
図9】由来証明フォームデータ310(#6)(別紙2-4)のデータ構成例を示す図である。
図10】木質バイオマス由来証明情報処理装置の実施形態のハードウェアブロック図である。
図11】タッチパネルディスプレイの画面構成例を示す図である。
図12】会社登録/削除処理の例を示すフローチャートである。
図13】運送車輌情報編集処理の例を示すフローチャートである。
図14】由来証明書発行処理の例を示すフローチャートである。
図15】由来証明書再発行処理の例を示すフローチャートである。
図16】木材の取扱実績報告出力処理の例を示すフローチャートである。
図17】請求情報出力処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態である木質バイオマス由来証明情報処理装置100の機能ブロック図である。この木質バイオマス由来証明情報処理装置100は例えば、パーソナルコンピュータであり、木材素材生産者から1つ以上の流通段階を経て発電事業者に納入される木質バイオマス110を各流通段階で流通させる発電事業者を含む流通事業者の夫々に設置される。
【0014】
会社基本情報登録部101は、流通事業者に木質バイオマス110を納入する会社に関する基本情報である会社基本情報を例えば事前に登録して第1の記憶部104に記憶させる。
【0015】
運送車輌情報登録部102は、木質バイオマス110を運送するための会社が使用する1台以上の運送車輌109に関する情報である運送車輌情報を登録して第2の記憶部105に記憶させる。会社が使用する運送車輌109は、その会社が所有する車輌、又はその会社が運送会社に委託して使用する車輌の、何れであっても良い。
【0016】
由来証明書生成部103は、流通事業者において、会社の運送車輌109から納入される木質バイオマス110の計量が計量器108によって行われる毎に、その計量結果を示す計量情報と、第1の記憶部104に記憶される会社基本情報と、第2の記憶部105に記憶される運送車輌情報とを含むデータ群を、流通事業者が取り扱う木質バイオマス110の種類と流通事業者の流通段階と流通事業者に木質バイオマス110を納入する会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定して印字を行うことにより、会社によって納入される木質バイオマス110の由来証明が記載された由来証明書を生成する。
計量情報は、例えば運送車輌109の総重量、空車時重量、正味重量等である。
上記由来証明書生成部103において、印字が行われる由来証明書は、由来証明書フォーマットに対応して、由来証明書フォームデータの各項目に設定されるデータ群が印字される第1の領域と、計量情報、会社基本情報、及び運送車輌情報に依存せず、由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列である第2の領域とからなる。
【0017】
このように、本実施形態の木質バイオマス由来証明情報処理装置100によって、各流通事業者において、会社の運送車輌109から納入される木質バイオマス110の計量が計量器108によって行われる毎に、自動的に或いは簡単な選択動作で取得される、計量情報と、例えば夫々予め登録された、会社基本情報と、運送車輌109の運送車輌情報と、必要に応じて流通事業者の情報と、搬入された木質バイオマス110の種類と、流通事業者の流通段階により、会社によって納入される木質バイオマス110の由来証明が記載された由来証明書を適切な由来証明書フォーマットで自動的に生成し、その由来証明書を印字することが可能となる。これにより、由来証明書の作成業務を大幅に簡略化でき、ひいては健全な由来証明の実現による健全な燃料調達が可能となる。
【0018】
ここで、第2の領域は印字が行われる出力媒体(以下「由来証明書フォーム用紙」と称する)に予め印刷されており、第1の領域は印字時にその由来証明書フォーム用紙に可変項目として印字されるように構成することができる。
この結果、既存の計量器に付属している計量伝票印刷ソフトが計量伝票に関する決まった項目しかカスタマイズできない場合であっても、それらが上記データ群とされて由来証明書フォーマットに対応する固定的な文字列が予め印刷されている由来証明書フォーム用紙に印字が行われることにより、由来証明対応計量伝票兼納品書を出力できる木質バイオマス由来証明情報処理装置100を、既存の計量器システムの小規模な改良により容易に構築することが可能となる。
或いは、第2の領域は印字時に出力媒体である例えば出力紙に固定項目として印字され、第1の領域は印字時にその出力紙等由来証明書フォーム用紙に可変項目として印字されるように構成されてもよい。
【0019】
図1において更に、第3の記憶部106は、由来証明書フォームデータの各項目に設定されたデータ群を少なくとも所定期間記憶する。
これにより、生成された由来証明書のデータ群を、あとから活用することが可能となる。
【0020】
図1において更に、由来証明書再生成部120は、流通事業者において、第3の記憶部106に記憶されたデータ群の所望の組を読み出し、その流通事業者に対応する由来証明書フォームデータの各項目に再度設定し、その由来証明書フォームデータを由来証明書フォーマットで再度表示及び/又は印字を行うことにより、由来証明書を再度生成する。
【0021】
これにより、例えば由来証明書を紛失した等の理由により手元にない場合でも、再発行の手続きを行うことで必要書類を揃えることが可能となる。
【0022】
図1において更に、木材の取扱実績報告出力部121は、木質バイオマスの種類毎に、第3の記憶部106に記憶されたデータ群中の計量情報を所定の期間で集計することにより、間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスであることが証明された木材の取扱実績報告書を出力する。
【0023】
これにより、前述した林野庁ガイドラインが認定事業者に対して要求する、間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスの取扱い等に係る前年度分の実績の流通事業者が所属する事業者認定団体への報告義務に対応することが可能となる。
【0024】
図1において更に、請求情報出力部122は、第3の記憶部106に記憶されたデータ群中の計量情報を所定の期間でそのデータ群中の会社基本情報が示す会社毎に集計することにより、その会社からその流通事業者に対する請求情報を出力する。
【0025】
これにより、各流通段階での木質バイオマスの計量と同時に、由来証明対応計量伝票兼納品書を自動的に作成して印刷することが可能となると同時に、木質バイオマスを納入する会社から流通事業者に対する請求情報も自動的に発行することが可能となるため、由来証明書の作成業務及び関連業務を大幅に簡略化することが可能となる。
【0026】
図1において、第1の記憶部104又は第2の記憶部105の少なくとも一方は、運送車輌109の運転手によって携帯されるICカード記録媒体であってよい。この場合、由来証明書生成部103は、第1の記憶部104がICカード記録媒体であるときには、計量器108による計量時にICカード記録媒体に記憶されている会社基本情報を読み取り、第2の記憶部105がICカード記録媒体であるときには、計量器108による計量時にICカード記録媒体に記憶されている運送車輌情報を読み取るICカードインタフェース部を更に備えてよい。
【0027】
或いは、第1の記憶部104又は第2の記憶部105の少なくとも一方は、計量器108と接続される木質バイオマス由来証明情報処理装置100に接続されるSSD(Solid State Drive)やハードディスク等の外部記憶装置であってもよい。この場合、由来証明書生成部103は、第1の記憶部104が外部記憶装置であるときに、計量器108による計量時に外部記憶装置に記憶されている会社基本情報を読み取り、第2の記憶部105が外部記憶装置であるときに、計量器108による計量時に外部記憶装置に記憶されている運送車輌情報を読み取るように動作してよい。
【0028】
図1において、運送車輌情報登録部102は、運送車輌109に木質バイオマス110が積載されていないときの空車時重量を計量器108を使って予め登録して第2の記憶部105に記憶させておいてよい。この場合、由来証明書生成部103は、計量器108によって計量された木質バイオマス110を積載した運送車輌109の総重量から、第2の記憶部105に記憶されている空車時重量を減算することにより、正味重量を算出することができる。
或いは、由来証明書生成部103は、木質バイオマス110の納品前に計量器108を使って計量した運送車輌109の総重量から、木質バイオマス110の納品後に計量器108を使って計量した運送車輌109の空車重量を減算することにより、正味重量を算出するようにしてもよい。
【0029】
また、由来証明書生成部103は、計量器108による運送車輌が運搬してきた木質バイオマスの計量結果を示す計量伝票データと、その木質バイオマスの納品を示す納品書データとを更に含む由来証明書データを生成し、その由来証明書データに基づいて由来証明対応計量伝票兼納品書を印字するようにしてよい。
【0030】
図1において、第3の記憶部106は、木質バイオマス由来証明情報処理装置100に接続されるSSD又はハードディスク等の外部記憶装置であってよい。
【0031】
或いは、第3の記憶部106は、木質バイオマス由来証明情報処理装置100とインターネットを介して通信可能なクラウドシステムの記憶装置であってよい。
【0032】
図1において、第3の記憶部106に記憶される由来証明書フォームデータの各項目に設定されたデータ群は、例えばCSV(Comma Separated Values)形式のテキストデータであってよい。
【0033】
これにより、由来証明書を大量に発行する流通事業者であっても、第3の記憶部106として大きな記憶容量の記憶媒体が必要ないという効果が生まれる。
【0034】
更に、上記データ群は、例えば内部的に暗号化されて第3の記憶部106に記憶されてもよい。
【0035】
これにより、データ群が悪意をもって改竄されてしまう不正を防止することが可能となり、林野庁ガイドラインによる5年間の由来証明書保存要求に準拠した木質バイオマス由来証明情報処理装置を構築することが可能となる。
【0036】
図2は、図1の会社基本情報登録部101と運送車輌情報登録部102によって登録される会社基本情報200と運送車輌情報210の説明図である。前述したように、会社基本情報200は、図1の会社基本情報登録部101の機能により第1の記憶部104に登録され、運送車輌情報210は、図1の運送車輌情報登録部102の機能により第2の記憶部105に登録される。
【0037】
図2(a)に示されるように、会社基本情報200は例えば、社名項目201、社名略称項目202、住所項目203、認定番号項目204、樹種項目205、電話番号項目206、代表者氏名項目207、備考欄項目208、納品書カウント項目209、及び由来証明書フォーム番号項目220等を有する。
納品書カウント項目209以外の項目は例えば、後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示される後述する会社登録ボタン1102(図11参照)をタップ等することにより、後述する会社登録処理により登録されるようにすることができる(図12(b)のステップS1211の説明を参照)。
納品書カウント項目209の値は、会社基本情報200の登録時及び毎月0にリセットされながら、後述する由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理により由来証明対応計量伝票兼納品書が発行される毎にカウントアップされるようにすることができる(図14のステップS1407の説明を参照)。
木質バイオマスの扱いに関する事業者認定との関係で、社名項目201、社名略称項目202、住所項目203、及び認定番号項目204の各値は、一度登録したら変更できないようにすることができる。この場合、再登録するために、会社基本情報200を一度削除して認定された情報を再登録するようにすることができる(図11の会社削除ボタン1103から図12(c)の会社削除処理、図11の会社登録ボタン1102から図12(b)の会社登録処理を実行)。
電話番号項目206及び代表者氏名項目207は、登録のみで由来証明対応計量伝票兼納品書の発行には使用されないようにすることができる。
備考欄項目208の値は、例えば当面は空欄とされるようにし、将来的にライフサイクルGHG(GHG:温室効果ガス)の対策用にGHG関連情報の入力欄として確保されるようにすることができる。
由来証明書フォーム番号項目220については後述する。
なお、会社基本情報200の項目は、図2(a)に示される項目に限られるものではなく、必要に応じ変更、追加、削除されてよい。また、会社基本情報200を登録する方式についても、タッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示される会社登録ボタン1102(図11参照)によるものに限られず、様々な方式が採用されてよい。
【0038】
図2(b)に示されるように、運送車輌情報210は例えば、所属項目211、車種項目212、車番項目213、空車時重量項目214、車輌毎カウント項目215等を有する。
運送車輌情報210の一部項目は例えば、後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示される後述する運送車輌編集ボタン1104(図11参照)をタップ等することにより、後述する運送車輌情報編集処理により追加、編集、削除されるようにすることができる(図13の説明を参照)。
所属項目211の値は、会社基本情報200の社名項目201と自動的にリンクされて登録されるようにして、直接入力はできないようにすることができる(図13のステップS1303参照)。
車種項目212と車番項目213の各値は、後述する運送車輌情報の追加/編集処理により編集可能であるようにすることができる(図13のステップS1303の説明参照)。
空車時重量項目214の値は、前述したように、図1の運送車輌109に木質バイオマス110が積載されていないときの計量器108により計量された運送車輌109の重量が空車時重量として登録されるようにして、直接入力はできないようにすることができる(図13のステップS1304の説明を参照)。
車輌毎カウント項目215の値は、運送車輌情報210の登録時及び毎月0にリセットされながら、後述する由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理により由来証明対応計量伝票兼納品書が発行される毎にカウントアップされるようにすることができる(図14のステップS1407の説明を参照)。
なお、運送車輌情報210の項目は、図2(b)に示される項目に限られるものではなく、必要に応じ変更、追加、削除されてよい。また、運送車輌情報210を追加、編集、削除する方式についても、タッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示される運送車輌編集ボタン1104(図11参照)によるものに限られず、様々な方式が採用されてよい。
【0039】
図3は、木質バイオマス材の流通経路と由来証明フォームとの関係を示す説明図である。同図に示されるように、例えば森林からの木材素材生産者から伐採等された木質バイオマスが、木質バイオマス燃料として発電事業者に渡るまでの間に、様々な流通経路が存在する。そして、木質バイオマスの種類及び流通事業者の流通段階に応じて現在の事業者(会社)から次の流通事業者に引き渡される由来証明書のフォーマットも、様々に異なる。
【0040】
本発明の実施形態において、図1に示される1つの流通事業者で動作する木質バイオマス由来証明情報処理装置100の由来証明書生成部103は、前述したように、その流通事業者において、会社の運送車輌109から納入される木質バイオマス110の計量が計量器108によって行われる毎に、その計量結果を示す計量情報と、第1の記憶部104に記憶される会社基本情報と、第2の記憶部105に記憶される運送車輌情報とを含むデータ群を、流通事業者が取り扱う木質バイオマス110の種類と流通事業者の流通段階と流通事業者に木質バイオマス110を納入する会社の種別に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定して印字を行うことにより、会社によって納入される木質バイオマス110の由来証明が記載された由来証明書を生成することができる。
以下に、各由来証明書のフォーマットに対応したフォームについて説明する。
【0041】
製材会社である図3の第1の流通事業者304に着目した場合、図1の木質バイオマス110が、いわゆる森林からの間伐材等由来の木材であり、第1の流通事業者304に木質バイオマス110を納入する会社が森林からの間伐材等由来の木材の素材生産者である第1の木材の素材生産者301である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書の由来証明書フォームデータ310(#1)は、納入される木質バイオマス110が全て森林からの間伐材等由来の木材であることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記と、木質バイオマス110の販売先である流通事業者名と、木質バイオマス110の販売数量と、木質バイオマス110の伐採箇所及び伐採面積に関する情報を少なくとも含む。
ここで、「森林からの間伐材等由来の木材」は、間伐材、除伐材、森林経営計画の対象森林、保安林、又は国有林をいい、より具体的には以下の木材をいう。
1.間伐材
森林の健全な育成のため、うっ閉し立木間の競争が生じ始めた森林において、材積に係る伐採率が35%以下であり、かつ、伐採年度から起算しておおむね5年後において再びうっ閉することが確実であると認められる範囲内で行われる伐採により発生する木材。
除伐(うっ閉する前の森林において目的樹種の成長を阻害する樹木等を除去し目的樹種の健全な成長を図るために行う伐採をいう。)によるものを含む。
2.上記1.以外の方法により森林から伐採された木材
上記1.以外の方法により、次の2.1、2.2、又は2.3に記載の何れかの森林(伐採後の土地が引き続き森林であるものに限る。)から、森林に関する法令に基づき適切に設定された施業規範等に従い、伐採、生産される木材。
2.1 森林法(昭和26年法律第249号)第11条第5項の認定を受けた森林経営計画(森林法の一部を改正する法律(平成23年法律第20号)附則第8条の規定によりなお従前の例によることとされた森林施業計画を含む。以下「森林経営計画」という。)の対象森林。
2.2 森林法第25条又は第25条の2の規定により指定された保安林及び同法第41条の規定により指定された保安施設地区の区域内の森林(以下「保安林等」という。)。
2.3 国有林野管理経営規程(平成11年農林水産省訓令第2号)第12条第1項の国有林野施業実施計画及び公有林野等官行造林法施行手続(昭和30年農林省訓令第11号)第6条第1項の公有林野等官行造林地施業計画の対象森林。
以下の説明では上記1及び2(2.1、2.2、2.3)を合わせて「森林からの間伐材等由来の木材」と記載する。
【0042】
図4は、図1の由来証明書生成部103によって生成される由来証明書データに基づいて後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示され又は後述するプリンタ1002(図10参照)によって出力媒体(例えば紙)に印字される由来証明書(後述する由来証明対応計量伝票兼納品書)である、図3に示される上記由来証明書フォームデータ310(#1)の具体的なデータ構成例を示す図である。この由来証明書フォームデータ310(#1)は、前述した林野庁ガイドラインに記載の別紙1に準拠している。
【0043】
ヘッダ項目401には、別途記憶されている流通事業者名(御中表記)(第1の流通事業者304の会社名)と、納入される木質バイオマス110が全て森林からの間伐材等由来の木材であることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記とが記載される。
1つの流通事業者において、納入される木質バイオマス110が全て森林からの間伐材等由来の木材である場合には、このヘッダ項目401の内容は固定的であるため、ヘッダ項目401の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0044】
年月日項目402及び時刻項目403には、計量が実施された時点の値が自動的に挿入される。
【0045】
樹種項目404には、図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104に予め記憶されている樹種項目205の値が読み出されて自動的に挿入される。或いは、上記樹種項目205として複数の樹種を登録しておいて、図4に示されるように、樹種項目404にそれら複数の樹種から一つを選択させるためのプルダウンメニューが表示されるようにしてもよい。更に或いは、樹種項目404は空欄として印字等されて、運送車輌109(図1)の運転手又は流通事業所の確認者が都度手書き入力するようにしてもよい。
【0046】
1つの流通事業者において、納入される樹種が決まっている場合には、この樹種項目205の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0047】
種類項目405には、図示しないが、木質バイオマス110(図1)の種類として例えば、「間伐材」、「除伐材」、「森林経営計画の対象森林」、「保安林」、「国有林」の選択肢の中から一つを選択させるためのプルダウンメニューが表示される。或いは、種類項目405は空欄又は固定値として出力媒体(例えば紙)に印字又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されるようにしてもよい。空欄の場合には、運送車輌109(図1)の運転手又は流通事業所の確認者が都度手書き入力するようにしてもよい。
【0048】
車両番号項目406には、図1の運送車輌情報登録部102によって例えば運送車輌109の運転手が携帯するICカードである第2の記憶部105に記憶されている車番項目213の値が、計量器108による運送車輌109の計量時に運転手が特には図示しないICカードインタフェース(ICカードリーダ)に挿入することにより、ICカードから読み出されて自動的に挿入される。
【0049】
運搬者項目407の値は空欄として印字等され、運送車輌109(図1)の運転手が都度押印又は手書き署名する。或いは、後述する運送車輌編集処理(図13のステップS1303、S1308)により運搬者を予め例えばICカードに登録しておき、計量時にその情報がICカードから読み込まれて自動的に印字されるようにしてもよい。
【0050】
確認者項目408の値も空欄として印字等され、流通事業所の担当者が都度押印又は手書き等する。或いは、後述する自社情報登録処理(図12のステップS1201参照)により確認者名を予め登録しておき、それが自動的に印字されるようにしてもよい。
【0051】
総重量項目409には、計量情報の1つとして、図1の計量器108によって計量された木質バイオマス110を積載した運送車輌109の総重量が自動的に挿入される。
【0052】
空車重量項目410には、運送車輌情報210の1つとして、図1の運送車輌情報登録部102によって第2の記憶部105である例えばICカードに登録されている前述した空車時重量項目214の値(図2(b)参照)が、読み出されて自動的に挿入される。
【0053】
正味重量項目411には、計量情報の1つとして、総重量項目409に設定された値から空車重量項目410に設定された値を減算することによって算出される、運搬されてきた木質バイオマス110(図1)の重量が自動的に挿入される。
【0054】
備考欄項目412は、当面は空欄として印字等され、運送車輌109の運転手又は流通事業所の担当者が、都度任意の内容を書き込むようにしてよい。
前述したように、備考欄項目208は、将来的に前述したライフサイクルGHGの対策用に入力欄として使用されてよい。
【0055】
会社名項目413には、図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である例えば前述したICカード又は外部記憶装置に記憶されている社名項目201(図2(a)参照)の値が読み出されて自動的に挿入される。
【0056】
会社住所項目414にも、図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である例えば前述したICカード又は外部記憶装置に記憶されている住所項目203(図2(a)参照)の値が読み出されて自動的に挿入される。
【0057】
認定番号項目415にも、図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である例えば前述したICカード又は外部記憶装置に記憶されている認定番号項目204(図2(a)参照)の値が読み出されて自動的に挿入される。
【0058】
森林所在地項目416、伐採面積項目417、伐採許可日項目418、添付書類項目419、許可番号項目420、発行元項目421、及び出材元森林管理署名項目422の値は、空欄として印字等され、都度、図1の運送車輌109の運転手又は流通事業所の担当者が手書きで書き込むようにしてよい。
添付書類項目419には、伐採及び伐採後の造林届出書等の関連書類が記入され、その書類の写しが由来証明書フォームデータ310(#1)(別紙1)に添付される。具体的には、種類項目405の選択内容に従った添付書類が添付される。
出材元森林管理署名項目422は、種類項目405として国有林が選択された場合に、手書きで記入される。
【0059】
左フッター項目423には、図示しないが、その最初の2文字にこの由来証明書フォームデータ310(#1)に固有の固定文字が自動的に記載され、次のアルファベット2文字に図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である例えば前述したICカードに記憶されている社名略称202(図2(a)参照)が読み出されて自動的に記載され、例えばハイフン記号を挟んで次の数字4桁に本日の年(西暦下2桁)と月が自動的に記載され、更に例えばハイフン記号を挟んだ末尾には、図1の由来証明書生成部103によって第1の記憶部104上で毎月リセットされながら随時更新されている会社基本情報200の納品書カウント209(図2(a)参照)の値が自動的に記載される。
【0060】
右フッター項目424には、図1の由来証明書生成部103によって第2の記憶部105上で毎月リセットされながら随時更新されている車輌毎カウント215会社基本情報200の車輌毎カウント215(図2(b)参照)の値が自動的に記載される。
【0061】
次に再び、図3の第1の流通事業者304に着目した場合、図1の木質バイオマス110が、前述した森林経営計画が無く伐採造林届は必要な一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材であり、第1の流通事業者304に木質バイオマス110を納入する会社が上述した一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材の素材生産者である第2の木材の素材生産者302である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームデータ310(#2)は、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスであることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記と、木質バイオマス110の販売先である流通事業者名と、木質バイオマス110の販売数量と、木質バイオマス110の伐採箇所及び伐採面積に関する情報を少なくとも含む。
ここで、「一般木質バイオマス」とは、前述した森林からの間伐材等由来の木質バイオマス及び建設資材廃棄物以外の木質バイオマスであって、次の木材等に由来するものをいう。
1 製材等残材
木材の加工時等に発生する、端材、おがくず、又は樹皮等の残材。
2 その他由来の証明が可能な木材
2.1 森林経営計画が無く伐採造林届は必要な森林からの伐採由来の木材。
2.2 屋敷林、開発地の立木、林地残材、街路樹、果樹を含む剪定枝、ダム流木である伐採造林届が無いその他の木材。
以下の説明では上記1を「一般木質バイオマスに関する製材等残材」、上記2.1を「一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材」、上記2.2を「一般木質バイオマスに関するその他の木材」と記載する。
【0062】
図5は、図1の由来証明書生成部103によって生成される由来証明書データに基づいて後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示され又は後述するプリンタ1002(図10参照)によって出力媒体(例えば紙)に印字される由来証明書(後述する由来証明対応計量伝票兼納品書)である、図3に示される上記由来証明書フォームデータ310(#2)の具体的なデータ構成例を示す図である。この由来証明書フォームデータ310(#2)は、前述した林野庁ガイドラインに記載の別紙1-1に準拠している。
【0063】
図5において、図4の場合と同様の項目には、図4の場合と同様の参照番号が付されている。それらの項目の説明は、図4の場合と同様のため省略する。図5図4と異なる点は、ヘッダ項目501のみである。
【0064】
ヘッダ項目501には、別途記憶されている流通事業者名(御中表記)(第1の流通事業者304の会社名)と、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスであることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記とが記載される。
1つの流通事業者において、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスである場合には、このヘッダ項目501の内容は固定的であるため、ヘッダ項目501の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0065】
次に再び、図3の第1の流通事業者304に着目した場合、図1の木質バイオマス110が、前述したように、屋敷林、開発地の立木、林地残材、街路樹、若しくは果樹を含む剪定枝、ダム流木、又は伐採造林届が無い一般木質バイオマスに関するその他の木材であり、第1の流通事業者304に木質バイオマス110を納入する会社が上述した一般木質バイオマスに関するその他の木材の素材生産者である第3の木材の素材生産者303である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームデータ310(#3)は、納入される木質バイオマス110が上述した一般木質バイオマスに関するその他の木材に由来することの証明と、木質バイオマス110の販売先である流通事業者名と、木質バイオマス110の販売数量と、木質バイオマス110の発生場所及び樹種に関する情報を少なくとも含む。
【0066】
図6は、図1の由来証明書生成部103によって生成される由来証明書データに基づいて後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示され又は後述するプリンタ1002(図10参照)によって出力媒体(例えば紙)に印字される由来証明書(後述する由来証明対応計量伝票兼納品書)である、図3に示される上記由来証明書フォームデータ310(#3)の具体的なデータ構成例を示す図である。この由来証明書フォームデータ310(#3)は、前述した林野庁ガイドラインに記載の別紙1-2に準拠している。
【0067】
図6において、図4の場合と同様の項目には、図4の場合と同様の参照番号が付されている。それらの項目の説明は、図4の場合と同様のため省略する。図6図4と異なる点は、ヘッダ項目601、品名項目602、当該バイオマスの発生場所項目603、及び左フッター項目604である。
【0068】
ヘッダ項目601には、別途記憶されている流通事業者名(御中表記)(第1の流通事業者304の会社名)と、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスであること及び木質バイオマス110が一般木質バイオマスに関するその他の木材(例えば剪定枝)に由来することの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記、及び流通事業者に販売した一般木質バイオマスに関するその他の木材(例えば剪定枝)が、バイオマス燃料チップ等を製造するための原材料として使用することの了承とが記載される。
1つの流通事業者において、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスに関するその他の木材(例えば剪定枝)である場合には、このヘッダ項目601の内容は固定的であるため、ヘッダ項目601の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0069】
品名項目602には、固定文字「剪定枝」が記載される。品名項目602の内容は固定的であるため、出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0070】
当該バイオマスの発生場所項目603は、空欄として印字等され、図1の運送車輌109の運転手が、木質バイオマス110の発生場所を手書きするようにしてよい。
【0071】
左フッター項目604には、その最初の2文字にこの由来証明書フォームデータ310(#3)に固有の固定文字が自動的に記載され、次のアルファベット2文字に図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である例えば前述したICカードに記憶されている社名略称202(図2(a)参照)が読み出されて自動的に記載され、例えばハイフン記号を挟んで次の数字4桁に本日の年(西暦下2桁)と月(2桁)が自動的に記載され、更に例えばハイフン記号を挟んだ末尾には、図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の由来証明書生成部103によって第1の記憶部104上で毎月リセットされながら随時更新されている会社基本情報200の納品書カウント209(図2(a)参照)の値が自動的に記載される。
【0072】
次に、チップ加工会社である図3の第2の流通事業者307に着目した場合、図1の木質バイオマス110が、前述した森林からの間伐材等由来の木材であり、第2の流通事業者307に木質バイオマス110を納入する会社が前述した第1の木材の素材生産者301である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームは、ヘッダ項目401の流通事業者名が異なる(第1の流通事業者304と第2の流通事業者307の会社名の相違)こと以外は、第1の木材の素材生産者301が第1の流通事業者304に木質バイオマス110を納入する場合の図4に例示した由来証明書フォームデータ310(#1)と同じである。
【0073】
また、チップ加工会社である図3の第4の流通事業者305に着目した場合、図1の木質バイオマス110が、前述した一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材であり、第4の流通事業者305に木質バイオマス110を納入する会社が前述した第2の木材の素材生産者302である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームは、ヘッダ項目501の流通事業者名が異なる(第1の流通事業者304と第4の流通事業者305の会社名の相違)こと以外は、第2の木材の素材生産者302が第1の流通事業者304に木質バイオマス110を納入する場合の図5に例示した由来証明書フォームデータ310(#2)と同じである。
なお、第4の流通事業者305は、第2の流通事業者307と同じであってもよい。
【0074】
更に、図3の第4の流通事業者305に着目した場合、図1の木質バイオマス110が、前述した一般木質バイオマスに関するその他の木材であり、第4の流通事業者305に木質バイオマス110を納入する会社が前述した第3の木材の素材生産者303である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームは、ヘッダ項目601の流通事業者名が異なる(第1の流通事業者304と第4の流通事業者305の会社名の相違)こと以外は、第3の木材の素材生産者303が第1の流通事業者304に木質バイオマス110を納入する場合の図6に例示した由来証明書フォームデータ310(#3)と同じである。
【0075】
一方、図3の第4の流通事業者305に着目した場合、第4の流通事業者305に木質バイオマス110を納入する会社が、第1の流通事業者304において発生した一般木質バイオマスに関する製材等残材を生産する製材等残材の素材生産者である第3の流通事業者306である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームデータ310(#4)は、木質バイオマス110の原木が全て、前述した森林からの間伐材等由来の木材、前述した一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材、又は前述した一般木質バイオマスに関するその他の木材であることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記と、会社基本情報、木質バイオマス110の販売先である流通事業者名と木質バイオマス110の販売数量に関する情報を少なくとも含む。
【0076】
図7は、図1の由来証明書生成部103によって生成される由来証明書データに基づいて後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示され又は後述するプリンタ1002(図10参照)によって出力媒体(例えば紙)に印字される由来証明書(後述する由来証明対応計量伝票兼納品書)である、図3に示される上記由来証明書フォームデータ310(#4)の具体的なデータ構成例を示す図である。この由来証明書フォームデータ310(#4)は、前述した林野庁ガイドラインに記載の別紙2-3に準拠している。
【0077】
図7において、図4の場合と同様の項目には、図4の場合と同様の参照番号が付されている。それらの項目の説明は、図4の場合と同様のため省略する。図7図4と異なる点は、ヘッダ項目701、製材等の物件名項目702、及び左フッター項目703である。
【0078】
ヘッダ項目701には、別途記憶されている流通事業者名(御中表記)(第4の流通事業者305の会社名)と、納入される木質バイオマス110の原木が全て、森林からの間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスに由来するものであることの証明と、分別管理の明記とが記載される。
1つの流通事業者において、納入される木質バイオマス110の原木が全て、森林からの間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスに由来するものである場合には、このヘッダ項目701の内容は固定的であるため、ヘッダ項目701の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0079】
製造等の物件名項目702は空欄として印字され、運送車輌109(図1)の運転手又は流通事業所の確認者が都度手書き入力するようにしてよい。
【0080】
左フッター項目703にはその最初の2文字にこの由来証明書フォームデータ310(#4)に固有の固定文字が自動的に記載され、次のアルファベット2文字に図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である図4の場合と同様の例えば前述したICカードに記憶されている社名略称202(図2(a)参照)が読み出されて自動的に記載され、例えばハイフン記号を挟んで次の数字4桁に本日の年(西暦下2桁)と月(2桁)が自動的に記載され、更に例えばハイフン記号を挟んだ末尾には、図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の由来証明書生成部103によって第1の記憶部104上で毎月リセットされながら随時更新されている会社基本情報200の納品書カウント209(図2(a)参照)の値が自動的に記載される。
【0081】
次に、図3の発電事業者である第5の流通事業者300に着目した場合、木質バイオマス110が、前述した森林からの間伐材等由来の木材をチップに加工したものであり、第5の流通事業者300に木質バイオマス110を納入する会社が、木材をチップに加工する機能を持った第1の木材の素材生産者301、森林からの間伐材等由来の木材をチップに加工する第2の流通事業者307、又は図示しないが当該生産者301からの素材を集め合わせて運搬するために例えば一時的な収集と保管を行う素材保管事業者である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームは、納入される木質バイオマス110が全て森林からの間伐材等由来の木材であることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記と、木質バイオマス110の販売先である流通事業者名(第5の流通事業者300の会社名)と、木質バイオマス110の販売数量に関する情報を少なくとも含む。
【0082】
図8は、図1の由来証明書生成部103によって生成される由来証明書データに基づいて後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示され又は後述するプリンタ1002(図10参照)によって出力媒体(例えば紙)に印字される由来証明書(後述する由来証明対応計量伝票兼納品書)である、図3に示される上記由来証明書フォームデータ310(#5)の具体的なデータ構成例を示す図である。この由来証明書フォームデータ310(#5)は、前述した林野庁ガイドラインに記載の別紙2-1に準拠している。
【0083】
図8において、図6図4を含む)の場合と同様の項目には、図6図4を含む)の場合と同様の参照番号が付されている。それらの項目の説明は、図6図4を含む)の場合と同様のため省略する。図8図6図4を含む)と異なる点は、ヘッダ項目801、車種項目802、及び左フッター項目803である。
【0084】
ヘッダ項目801には、別途記憶されている流通事業者名(御中表記)(第5の流通事業者300の会社名)と、納入される木質バイオマス110が、前述した森林からの間伐材等由来の木質バイオマスであることの証明と、分別管理の明記とが記載される。
発電事業者において、納入される木質バイオマス110が前述した森林からの間伐材等由来の木質バイオマスである場合には、このヘッダ項目801の内容は固定的であるため、ヘッダ項目801の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0085】
車種項目802には、図1の運送車輌情報登録部102によって第2の記憶部105に記憶された車種項目212の値が読み出されて自動的に挿入される。
【0086】
左フッター項目803にはその最初の2文字にこの由来証明書フォームデータ310(#5)に固有の固定文字が自動的に記載され、次のアルファベット2文字に図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である図4の場合と同様の例えば前述したICカードに記憶されている社名略称202(図2(a)参照)が読み出されて自動的に記載され、例えばハイフン記号を挟んで次の数字4桁に本日の年(西暦下2桁)と月(2桁)が自動的に記載され、更に例えばハイフン記号を挟んだ末尾には、図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の由来証明書生成部103によって第1の記憶部104上で毎月リセットされながら随時更新されている会社基本情報200の納品書カウント209(図2(a)参照)の値が自動的に記載される。
【0087】
最後に再び、図3の第5の流通事業者300に着目した場合、木質バイオマス110が、前述した一般木質バイオマスに関する製材等残材、前述した一般木質バイオマスに関する森林からの伐採由来の木材、又は前述した一般木質バイオマスに関するその他の木材であり、第5の流通事業者300に木質バイオマス110を納入する会社が、夫々木材をチップに加工する機能を持った第2の木材の素材生産者302、第3の木材の素材生産者303、若しくは第3の流通事業者306、一般木質バイオマスの木材をチップに加工する第4の流通事業者305、又は図示しないが第2の木材の素材生産者302、第3の木材の素材生産者303、若しくは第3の流通事業者306からの素材を集め合わせて運搬するために例えば一時的な収集と保管を行う素材保管事業者である場合には、由来証明書生成部103が生成する由来証明書データの由来証明書フォームは、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスであることの証明と、木質バイオマス110の分別管理の明記と、木質バイオマス110の販売先である流通事業者名と、木質バイオマス110の販売数量に関する情報を少なくとも含む。
【0088】
図9は、図1の由来証明書生成部103によって生成される由来証明書データに基づいて後述するタッチパネルディスプレイ1005(図10参照)に表示され又は後述するプリンタ1002(図10参照)によって出力媒体(例えば紙)に印字される由来証明書(後述する由来証明対応計量伝票兼納品書)である、図3に示される上記由来証明書フォームデータ310(#6)の具体的なデータ構成例を示す図である。この由来証明書フォームデータ310(#6)は、前述した林野庁ガイドラインに記載の別紙2-4に準拠している。
【0089】
図9において、図8図4図6を含む)の場合と同様の項目には、図8図4図6を含む)の場合と同様の参照番号が付されている。それらの項目の説明は、図8図4図6を含む)の場合と同様のため省略する。図9図8図4図6を含む)と異なる点は、ヘッダ項目901及び左フッター項目902である。
【0090】
ヘッダ項目901には、別途記憶されている流通事業者名(御中表記)(第5の流通事業者300の会社名)と、納入される木質バイオマス110が全て、一般木質バイオマスに由来するものであることの証明と、分別管理の明記とが記載される。
発電事業者において、納入される木質バイオマス110が全て一般木質バイオマスに由来するものである場合には、このヘッダ項目901の内容は固定的であるため、ヘッダ項目901の内容は出力媒体(例えば紙)に固定的に印字され、又は前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されていてよい。
【0091】
左フッター項目902にはその最初の2文字にこの由来証明書フォームデータ310(#6)に固有の固定文字が自動的に記載され、次のアルファベット2文字に図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の会社基本情報登録部101によって第1の記憶部104である図4の場合と同様の例えば前述したICカードに記憶されている社名略称202(図2(a)参照)が読み出されて自動的に記載され、例えばハイフン記号を挟んで次の数字4桁に本日の年(西暦下2桁)と月(2桁)が自動的に記載され、更に例えばハイフン記号を挟んだ末尾には、図4の左フッター項目423の場合と同様の図1の由来証明書生成部103によって第1の記憶部104上で毎月リセットされながら随時更新されている会社基本情報200の納品書カウント209(図2(a)参照)の値が自動的に記載される。
【0092】
以上説明した図4から図9の由来証明書フォームは、夫々一例であるため、必要に応じて各項目は省略されたり追加されたりしてよい。
【0093】
図10は、木質バイオマス由来証明情報処理装置100に関して、図1に示される101から106、及び120から122の各機能を実現するためのハードウェア構成例を示すブロック図である。このハードウェアは、CPU(中央演算処理装置)1001と、プログラムを記憶するROM(リードオンリメモリ)1002と、ROM1002からプログラムがロードされて実行されるRAM(ランダムアクセスメモリ)1003と、図1の第1の記憶部104、第2の記憶部105、又は第3の記憶部106の機能を果たす外部記憶装置1004と、タッチパネルディスプレイ1005と、図1の計量器108と通信を行う計量器インタフェース1006、運送車輌109の運転手が携帯するICカード1012に対して会社基本情報200及び運送車輌情報210等を読み書きするICカードリーダ/ライタ1007と、後述する木材の取扱実績報告書や同じく後述する請求情報等を印字するプリンタ1008と、1001から1007の各機器を相互に通信接続するシステムバス1009を備える。
【0094】
また、図10において、図1と同様の計量器108には、夫々例えば運送車輌109の運転手が運転席から手を伸ばせる位置に設置され、運送車輌109の運転手がICカード1012を挿入してその内容を読むICカードリーダ1011と、由来証明対応計量伝票兼納品書を印字するプリンタ1014と、計量器108による木質バイオマス110の正味重量の計量結果を表示する計量器ディスプレイ1013が付属しており、それぞれ、計量器インタフェース1006を介して、木質バイオマス由来証明情報処理装置100と通信する。なお、計量器ディスプレイ1013は、なくてもよい。
【0095】
図11は、流通事業者の職員又は運送車輌109の運転手等が操作できる、図10に例示されるタッチパネルディスプレイ1005における表示画面の画面構成例を示す図である。
流通事業者の職員又は運送車輌109の運転手等は、計量実行ボタン1100をタップすることにより、図10の計量器108に乗った運送車輌109に対して計量を実行し、その運送車輌109が搭載する木質バイオマス110の正味重量の計量と、その計量結果に基づいて由来証明対応計量伝票兼納品書を図10のタッチパネルディスプレイ1005に表示し、プリンタ1008から印字し、図10の外部記憶装置1004に保存することができる。
なお、計量実行ボタン1100は、ICカードリーダ1011や由来証明対応計量伝票兼納品書を印字するプリンタ1014と同様に、運送車輌109の運転手が運転席から手を伸ばせる位置又は運転手が運送車輌109から降りた近傍位置に、物理的なボタンとして設置され、運転手自らが押して計量を実行できるようにしてもよい。
自社登録ボタン1101、会社登録ボタン1102、会社削除ボタン1103、運送車輌編集ボタン1104、証明書検索ボタン1105、由来証明書再出力ボタン1106、取扱実績報告出力ボタン1107、及び請求情報出力ボタン1108については後述する。
【0096】
図12は、会社登録/削除処理の例を示すフローチャートである。まず、図12(a)は、自社登録処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、タッチパネルディスプレイ1005において、流通事業者の管理者等によって自社登録ボタン1101がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された自社登録処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。
【0097】
この処理において、CPU1001は、自社情報登録処理を実行する(ステップS1201)。具体的には、CPU1001は、タッチパネルディスプレイ1005に表示させた自社情報登録フォームから、自社の流通事業所名、流通事業所住所、及び流通事業所電話番号等を入力させ、入力された内容を図10の外部記憶装置1004に記憶させる。
【0098】
図12(b)は、会社登録処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、タッチパネルディスプレイ1005において、流通事業者の管理者等によって会社登録ボタン1102がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された会社登録処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。この会社登録処理は、図1の会社基本情報登録部101の機能に対応する。
【0099】
図12(b)のフローチャートにおいて、まずCPU1001は、ステップS1210の判定をYESとした後、タッチパネルディスプレイ1005に表示させた会社基本情報登録フォームによって、図2(a)で説明した会社基本情報200の備考欄項目208、納品書カウント項目209、及び由来証明書フォーム番号項目220以外の各項目を入力させる。入力が完了すると、CPU1001は、入力された会社基本情報200を、図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶させる(以上、ステップS1211)。
【0100】
次に、CPU1001は、自社とステップS1211で登録した会社との関係性に基づいて、後述する由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理(図14)において、図3で説明した#1から#6の由来証明書フォームデータ310のうちどれを使用するかを決定し、決定した#1から#6の何れかの番号を、図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004内の会社基本情報200の由来証明書フォーム番号項目220に記憶させる(ステップS1212)。
【0101】
以上で1件の会社基本情報200の登録が完了する。その後、CPU1001は、ステップS1210の判定処理に移行する。
【0102】
CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005の画面入力により更に会社基本情報200の登録の追加が希望されていれば(ステップS1210の判定がYES)、上述したステップS1211とステップS1212による会社基本情報200の登録処理を繰り返す。
【0103】
CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005の画面入力により更に会社基本情報200の登録の追加が希望されていなければ(ステップS1210の判定がNO)、図12(b)のフローチャートで示される会社登録処理を終了し、タッチパネルディスプレイ1005の画面表示を図11の表示例の表示に戻す。
【0104】
図12(c)は、会社削除処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、タッチパネルディスプレイ1005において、流通事業者の管理者等によって会社削除ボタン1103がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された会社削除処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。
【0105】
図12(c)のフローチャートにおいて、まずCPU1001は、ステップS1220の判定をYESとした後、タッチパネルディスプレイ1005に、図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている会社の一覧を表示し、この一覧から削除する会社を選択させる(ステップS1221)。
【0106】
CPU1001は、ステップS1221で選択された会社に属して図1の第2の記憶部105に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている運送車輌情報210(図2(b))を全て削除する(ステップS1222)。
【0107】
次に、CPU1001は、ステップS1221で選択された会社に対応して図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている会社基本情報200(図2(a))を削除する(ステップS1223)。
【0108】
以上で1件の会社に関する会社基本情報200及び運送車輌情報210の削除が完了する。その後、CPU1001は、ステップS1220の判定処理に移行する。
【0109】
CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005の画面入力により更に会社の削除が希望されていれば(ステップS1220の判定がYES)、上述したステップS1221、S1222、及びS1223の会社の削除処理を繰り返す。
【0110】
CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005の画面入力により更に会社の削除が希望されていなければ(ステップS1220の判定がNO)、図12(c)のフローチャートで示される会社削除処理を終了し、タッチパネルディスプレイ1005の画面表示を図11の表示例の表示に戻す。
【0111】
図13は、運送車輌情報編集処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、タッチパネルディスプレイ1005において、流通事業者の管理者等によって運送車輌編集ボタン1104がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された運送車輌編集処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。この運送車輌編集処理は、図1の運送車輌情報登録部102の機能に対応する。
【0112】
図13のフローチャートにおいて、まずCPU1001は、タッチパネルディスプレイ1005に、図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている会社の一覧を表示し、この一覧から運送車輌情報210の編集を行いたい会社を選択させる(ステップS1301)。
【0113】
次に、CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005からの画面入力により運送車輌情報210の追加が希望されているか否かを判定する(ステップS1302)。
【0114】
運送車輌情報210の追加が希望されている(ステップS1302の判定がYES)ならば、CPU1001は、タッチパネルディスプレイ1005に表示させた運送車輌情報登録フォームによって、図2(b)で説明した運送車輌情報210の所属項目211、空車時重量項目214、及び車輌毎カウント項目215以外の各項目を入力させる。入力が完了すると、CPU1001は、入力された会社基本情報200を、図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶させる。なお、CPU1001は、記憶させる会社基本情報200の所属項目211に、ステップS1301で選択させた会社に対応する図1の第1の記憶部104に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている会社基本情報200の社名項目201(図2(a)参照)の値をコピーして記憶させる(以上、ステップS1303)。
【0115】
続いて、CPU1001は、図10の計量器108に木質バイオマス110を搭載していない登録対象の車両を載せることにより計量を開始し、図10の計量器インタフェース1006を介して空車時重量を取得し、ステップS1303で外部記憶装置1004に記憶させた運送車輌情報210の空車時重量項目214(図2(b)参照)に記憶させる(ステップS1304)。
【0116】
その後、CPU1001は、図10のICカードリーダ/ライタ1007に挿入した新規のICカード1012に、ステップS1303で外部記憶装置1004に記憶させた図2(b)の車輌毎カウント項目215以外の各項目の運送車輌情報210と、ステップS1301で選択された会社に対応して外部記憶装置1004に記憶されている図2(a)の電話番号項目206、代表者氏名項目207、及び納品書カウント項目209以外の各項目の会社基本情報200を、記憶させる(以上、ステップS1305)。
【0117】
運送車輌情報210の追加が希望されていない(ステップS1302の判定がNO)ならば、CPU1001は、上述したステップS1303、S1304、及びS1305の各処理はスキップする。
【0118】
次に、CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005からの画面入力により運送車輌情報210の編集が希望されているか否かを判定する(ステップS1306)。
【0119】
運送車輌情報210の編集が希望されている(ステップS1306の判定がYES)ならば、CPU1001は、編集対象の運送車輌を選択させる(ステップS1307)。この選択指定は、編集対象の運送車輌で携帯されていたICカード1012を図10のICカードリーダ/ライタ1007に差し込んで指定してもよいし、図10のタッチパネルディスプレイ1005に、図1の第2の記憶部105に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されているステップS1301で選択された会社の運送車輌(図2(b)の所属項目211に当該会社名が設定されている運送車輌情報210)の一覧を表示し、この一覧から編集する運送車輌を選択させてもよい。
【0120】
CPU1001は、ステップS1307で選択された運送車輌に対応する運送車輌情報210のうち図2(b)で編集可能が設定されている車種項目212と車番項目213の値を外部記憶装置1004から読み出し、それらの値が入力された編集フォームをタッチパネルディスプレイ1005に表示することにより、編集を行わせる。編集が完了すると、CPU1001は、編集された運送車輌情報210を、図1の第2の記憶部105に対応する図10の外部記憶装置1004上で更新する(以上、ステップS1308)。
【0121】
その後、CPU1001は、ICカードリーダ/ライタ1007に挿入されている編集対象の運送車輌のICカード1012上で、ステップS1308にて編集が行われた運送車輌情報210を更新する(ステップS1309)。
【0122】
運送車輌情報210の編集が希望されていない(ステップS1306の判定がNO)ならば、CPU1001は、上述したステップS1307、S1308、及びS1309の各処理はスキップする。
【0123】
次に、CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005からの画面入力により運送車輌情報210の削除が希望されているか否かを判定する(ステップS1310)。
【0124】
運送車輌情報210の削除が希望されている(ステップS1310の判定がYES)ならば、CPU1001は、削除対象の運送車輌を選択させる(ステップS1311)。この選択指定は、ステップS1307の場合と同様に、削除対象の運送車輌で携帯されていたICカード1012を図10のICカードリーダ/ライタ1007に差し込んで指定してもよいし、図10のタッチパネルディスプレイ1005に、図1の第2の記憶部105に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されているステップS1301で選択された会社の運送車輌(図2(b)の所属項目211に当該会社名が設定されている運送車輌情報210)の一覧を表示し、この一覧から削除する運送車輌を選択させてもよい。
【0125】
CPU1001は、ステップS1311で選択された運送車輌に対応する運送車輌情報210を、図1の第2の記憶部105に対応する外部記憶装置1004から削除し(ステップS1312)、更に対応するICカード1012の内容を削除又は初期化する(ステップS1313)。
【0126】
運送車輌情報210の削除が希望されていない(ステップS1310の判定がNO)ならば、CPU1001は、上述したステップS1311、S1312、及びS1313の各処理はスキップする。
【0127】
その後、CPU1001は、例えばタッチパネルディスプレイ1005からの画面入力により運送車輌情報編集処理の終了が指示されているか否かを判定する(ステップS1314)。
【0128】
運送車輌情報編集処理の終了が指示されていない(ステップS1314の判定がNO)ならば、CPU1001は、ステップS1302の処理に戻り、他の運送車輌に対する上述の一連の処理を繰り返す。
【0129】
運送車輌情報編集処理の終了が指示されている(ステップS1314の判定がYES)ならば、CPU1001は、図13のフローチャートで示される運送車輌情報編集処理を終了し、タッチパネルディスプレイ1005の画面表示を図11の表示例の表示に戻す。
【0130】
図14は、由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、流通事業者の管理者又は図10の運送車輌109の運転手によって計量実行ボタン1100が押されることにより、又は図10のICカードリーダ1011に運送車輌109の運転手によって携帯するICカード1012が挿入されることにより自動的に実行され、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。この由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理は、図1の由来証明書生成部103の機能に対応する。
【0131】
図14のフローチャートにおいて、まずCPU1001は、例えばICカードリーダ1011へのICカード1012の挿入に対応して、そのICカード1012に記憶されている会社基本情報200(図2(a))と運送車輌情報210(図2(b))をRAM1003に読み込む(ステップS1401)。
【0132】
次に、CPU1001は、ステップS1401で読み込んだ会社基本情報200内の由来証明書フォーム番号項目220から由来証明書フォーム番号を読み込み、その番号に対応する由来証明書フォームデータ310を、例えば図10のROM1002又は外部記憶装置1004から読み込む(ステップS1402)。
なお、流通事業者の木質バイオマス由来証明情報処理装置100において、処理する由来証明書フォームデータ310が1つに決まっている場合には、会社基本情報200には由来証明書フォーム番号項目220は記憶する必要はない。この場合、CPU1001は、ステップS1402で、予め決定されている由来証明書フォームデータ310を、例えば図10のROM1002又は外部記憶装置1004から読み込めばよい。
【0133】
続いて、CPU1001は、ステップS1401でRAM1003に読み込んだ会社基本情報200、及び運送車輌情報210を、ステップS1402で読み込んだ図4から図9で説明した由来証明書フォームデータ310の各項目に設定する(ステップS1403)。
なお、ヘッダ項目は、ステップS1402で読み込んだ由来証明書フォームデータ310に予め固定的に設定され、又は印字時に前述した由来証明書フォーム用紙に予め印刷されている。
【0134】
更にCPU1001は、計量器108に運送車輌109の計量を実行させ、その計量結果を示す計量情報を計量器インタフェース1006から取得する。CPU1001は例えば、取得した計量情報を由来証明書フォームデータ310の総重量項目409に設定し、ステップS1401でRAM1003に読み込んだ運送車輌情報210の空車時重量項目214(図2(b))の値を由来証明書フォームデータ310の空車重量項目410に設定し、総重量項目409の値から空車重量項目410の値を減算して得られる値を由来証明書フォームデータ310の正味重量項目411に設定する。また、この正味重量項目411の値を図10の計量器ディスプレイ1013にも表示する(以上、ステップS1404)。
【0135】
その後、CPU1001は、ステップS1401でRAM1003に読み込まれた会社基本情報200中の納品書カウント項目209(図2(a))と運送車輌情報210中の車輌毎カウント項目215(図2(b))の値をそれぞれカウントアップし、図1の第1の記憶部104及び第2の記憶部105に対応する外部記憶装置1004に書き戻す(ステップS1405)。
【0136】
CPU1001は、確定された由来証明書フォームデータ310を、図10のプリンタ1014にセットされている出力媒体(例えば紙)に、由来証明対応計量伝票兼納品書として印字する(ステップS1406)。
プリンタ1014は例えばドットインパクトプリンタであって、出力媒体は、例えば複写2枚つづり用紙であってよい。そして、その複写紙の1枚目及び2枚目のうち、1枚目には運送車輌109の運転手が署名をし、他方には流通事業者の確認職員が署名をして、両者が夫々保管するようにしてよい。
【0137】
最後に、CPU1001は、ステップS1402で読み込んだ由来証明書フォーム番号と共に、上記由来証明書フォームデータ310の各項目に設定されたデータ群を、例えば前述したCSV形式のテキストデータとして、図1の第3の記憶部106に対応する外部記憶装置1004に保存する(ステップS1407)。なお、由来証明書フォームデータ310が1つに決まっている場合には、由来証明書フォーム番号は記憶させる必要はない。
【0138】
その後、CPU1001は、図14のフローチャートで示される由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理を終了する。
【0139】
図15は、由来証明書再発行処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のタッチパネルディスプレイ1005において、例えば流通事業者の管理者によって図11の証明書検索ボタン1105がタップされて由来証明書が検索され更に図11の由来証明書再出力ボタン1106がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された由来証明書再発行処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。この由来証明書再発行処理は、図1の由来証明書再生成部120の機能に対応する。
【0140】
まず、管理者等のタッチパネルディスプレイ1005の証明書検索ボタン1105のタップに基づいて、CPU1001が、図1の第3の記憶部106に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている由来証明書フォームデータ310のデータ群の組を検索することにより、所望の由来証明書情報がタッチパネルディスプレイ1005に表示される。そして、管理者等がその由来証明書の再出力を決めて図11の由来証明書再出力ボタン1106をタップする(ステップS1501)。
【0141】
この結果、CPU1001は、ステップS1501で再出力が決定されたデータ群の組とともに図1の第3の記憶部106に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている由来証明書フォーム番号に対応する由来証明書フォームデータ310を、例えば図10のROM1002又は外部記憶装置1004から読み込む(ステップS1502)。
なお、流通事業者の木質バイオマス由来証明情報処理装置100において、処理する由来証明書フォームデータ310が1つに決まっている場合には、CPU1001は、ステップS1502で、予め決定されている由来証明書フォームデータ310を、例えば図10のROM1002又は外部記憶装置1004から読み込めばよい。
【0142】
続いて、CPU1001は、ステップS1501で検索されたデータ群を、ステップS1502で読み込んだ由来証明書フォームデータ310の各項目に設定する(ステップS1503)。
なお、ヘッダ項目は、ステップS1502で読み込んだ由来証明書フォームデータ310に予め固定的に設定されている。
【0143】
最後に、CPU1001は、ステップS1503で設定した由来証明書フォームデータ310を、図10のプリンタ1008に、由来証明書として再印刷する(ステップS1504)。
その後、CPU1001は、図15のフローチャートで示される由来証明書再発行処理を終了する。
【0144】
図16は、木材の取扱実績報告出力処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のタッチパネルディスプレイ1005において、例えば流通事業者の管理者によって図11の取扱実績報告出力ボタン1107がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された木材の取扱実績報告出力処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。この木材の取扱実績報告出力処理は、図1の木材の取扱実績報告出力部121の機能に対応する。
【0145】
CPU1001はまず、管理者等にタッチパネルディスプレイ1005から、集計する実績期間(例えば・・・年の4月1日から3月31日迄等)を指定させる(ステップS1601)。
【0146】
次に、CPU1001は、図1の第3の記憶部106に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されている由来証明書フォーム番号毎に、外部記憶装置1004に記憶されているデータ群中の正味重量を集計する(ステップS1602)。
これに加えて、CPU1001は、例えば会社基本情報200の備考欄項目208(図2参照)に前述したGHG関連情報が登録される場合には、そのGHG関連情報に基づいて集計が行われてもよい。
【0147】
最後に、CPU1001は、ステップS1602の集計結果に基づいて、間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスであることが証明された木材の取扱実績報告書を、図10のプリンタ1008に印刷する(ステップS1603)。
その後、CPU1001は、図16のフローチャートで示される木材の取扱実績報告出力処理を終了する。
【0148】
図17は、請求情報出力処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のタッチパネルディスプレイ1005において、例えば流通事業者の管理者によって図11の請求情報出力ボタン1108がタップされることにより、図10のCPU1001が、ROM1002に記憶された請求情報出力処理プログラムをRAM1003に読み出して実行する処理である。この請求情報出力処理は、図1の請求情報出力部122の機能に対応する。
【0149】
CPU1001はまず、管理者等にタッチパネルディスプレイ1005から、請求情報を出力する期間(例えば・・・年の4月1日から3月31日迄等)を指定させる(ステップS1701)。
【0150】
次に、CPU1001は、図1の第3の記憶部106に対応する図10の外部記憶装置1004に記憶されているデータ群中の正味重量を、ステップS1701で指定された期間でそのデータ群中の会社基本情報が示す会社毎に集計する(ステップS1702)。
【0151】
最後に、CPU1001は、ステップS1702の集計結果に基づいて、会社毎の請求情報を、図10のプリンタ1008に印刷する(ステップS1703)。
その後、CPU1001は、図17のフローチャートで示される請求情報出力処理を終了する。
【0152】
上述した実施形態において、第3の記憶部106に記憶される由来証明書フォームデータの各項目に設定されたデータ群は、例えばCSV形式のテキストデータとすることができる。このため、由来証明書を大量に発行する流通事業者であっても、第3の記憶部106として大きな記憶容量の記憶媒体を必要とせずに、林野庁ガイドラインによる5年間の由来証明書保存要求と互換性の高いデータ群を保存することにより、由来証明書の再発行、請求情報管理、取扱実績報告、仕入・在庫管理、事業計画、プロジェクト管理、課題管理等の資料作成に幅広く活用することが可能となる。
【0153】
上述した実施形態において、会社毎に例えば図3の301、302、303の各生産者のうち、2つ以上の役割を持たせるようにすることができ、その場合に、会社毎に、複数の由来証明書フォームを使用できるようにしてよい。
【0154】
上述した実施形態において、図15に例示される由来証明書再発行処理、図16に例示される木材の取扱実績報告出力処理、及び図17に例示される請求情報出力処理は、夫々、図11に例示されるタッチパネルディスプレイ1005から起動される図12に例示される会社登録/削除処理、図13に例示される運送車輌情報編集処理、及び図14に例示される由来証明対応計量伝票兼納品書発行処理とは別のソフトウェア又はプロセッサによって実行されるようにしてもよい。
【0155】
以上の本発明の実施形態により、各流通段階での木質バイオマスの計量と同時に、由来証明対応計量伝票兼納品書を自動的に作成・印刷することが可能となり、由来証明書の作成業務を大幅に簡略化することが可能となる。更に記憶された由来証明書のデータ群を活用することが可能となることで、木質バイオマス管理に対する様々な要求に対応することが可能となる。
【符号の説明】
【0156】
100 木質バイオマス由来証明情報処理装置
101 会社基本情報登録部
102 運送車輌情報登録部
103 由来証明書データ生成部
104 第1の記憶部
105 第2の記憶部
106 第3の記憶部
108 計量器
109 運送車輌
110 木質バイオマス
120 由来証明書再生成部
121 木材の取扱実績報告出力部
122 請求情報出力部
200 会社基本情報
210 運送車輌情報
310 由来証明書フォームデータ
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 外部記憶装置
1005 タッチパネルディスプレイ
1006 計量器インタフェース
1007 ICカードリーダ/ライタ
1008、1014 プリンタ
1009 システムバス
1011 ICカードリーダ
1012 ICカード
1013 計量器ディスプレイ
【要約】      (修正有)
【課題】バイオマス発電の燃料である木質バイオマスの由来証明情報の処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】木質バイオマス由来証明情報処理装置100において、由来証明書生成部103は、流通事業者において運送車輌109から納入される木質バイオマス110の計量が計量器108によって行われる毎に、計量情報と、第1の記憶部104中の会社基本情報と、第2の記憶部105中の運送車輌情報とを含むデータ群を、流通事業者が取り扱う木質バイオマスの種類及び流通事業者の流通段階に応じた由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォームデータの各項目に設定し、それを由来証明書フォーマットに対応する由来証明書フォーム用紙に印字して、納入される木質バイオマスの由来証明が記載された由来証明書を生成する。第3の記憶部106は、由来証明書フォームデータの各項目に設定されたデータ群を少なくとも所定期間記憶する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17