(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-18
(45)【発行日】2025-08-26
(54)【発明の名称】装置、基地局及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 88/02 20090101AFI20250819BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20250819BHJP
【FI】
H04W88/02 150
H04W72/0457
(21)【出願番号】P 2023554709
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(86)【国際出願番号】 JP2022038775
(87)【国際公開番号】W WO2023068273
(87)【国際公開日】2023-04-27
【審査請求日】2024-04-05
(31)【優先権主張番号】P 2021171755
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119585
【氏名又は名称】東田 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100203873
【氏名又は名称】浦部 弘章
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】山本 智之
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/086514(WO,A1)
【文献】ETSI MCC,DRAFT Meeting Report for TSG RAN WG4 meeting: 100-e,3GPP TSG RAN WG4 #101-e R4-2116999,2021年10月18日,p.p.504-505
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示す情報、及び、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報を含む第1の設定情報と、前記事前設定された測定ギャップがアクティベート又はディアクティベートされることを示す情報を含む第2の設定情報と、を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを受信する通信処理部と、
前記第1の設定情報に前記測定ギャップが前記事前設定された測定ギャップであることを示す情報が含まれる場合に、一つの下りリンクBWP(Bandwidth Part)の切り替えに基づいて、前記第2の設定情報に含まれる前記事前設定された測定ギャップがアクティベート又はディアクティベートされることを示す情報にしたがい、前記事前設定された測定ギャップをアクティベート又はディアクティベートする制御部と、を備え、
前記制御部は、前記事前設定された測定ギャップをアクティベートする場合、アクティベートした前記事前設定された測定ギャップに対して、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報に基づく、シェアリングのスキームを適用する
装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記事前設定された測定ギャップをディアクティベートする場合、ディアクティベートした前記事前設定された測定ギャップに対して、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報に基づく、シェアリングのスキームを適用しない
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
基地局であって、
測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示す情報、及び、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報を含む第1の設定情報と、前記事前設定された測定ギャップがアクティベート又はディアクティベートされることを示す情報を含む第2の設定情報と、を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを送信する通信処理部を備え、
前記第1の設定情報に前記測定ギャップが前記事前設定された測定ギャップであることを示す情報が含まれる場合に、一つの下りリンクBWP(Bandwidth Part)の切り替えに基づいて、前記第2の設定情報に含まれる前記事前設定された測定ギャップがアクティベート又はディアクティベートされることを示す情報にしたがい、前記事前設定された測定ギャップは、アクティベート又はディアクティベートされ、
前記事前設定された測定ギャップをアクティベートする場合、アクティベートした前記事前設定された測定ギャップに対して、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報に基づく、シェアリングのスキームが適用される
基地局。
【請求項4】
前記事前設定された測定ギャップをディアクティベートする場合、ディアクティベートした前記事前設定された測定ギャップに対して、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報に基づく、シェアリングのスキームが適用されない
請求項3に記載の基地局。
【請求項5】
装置の通信方法であって、
測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示す情報、及び、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報を含む第1の設定情報と、前記事前設定された測定ギャップがアクティベート又はディアクティベートされることを示す情報を含む第2の設定情報と、を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを受信し、
前記第1の設定情報に前記測定ギャップが前記事前設定された測定ギャップであることを示す情報が含まれる場合に、一つの下りリンクBWP(Bandwidth Part)の切り替えに基づいて、前記第2の設定情報に含まれる前記事前設定された測定ギャップがアクティベート又はディアクティベートされることを示す情報にしたがい、前記事前設定された測定ギャップをアクティベート又はディアクティベートし、
前記事前設定された測定ギャップをアクティベートする場合、アクティベートした前記事前設定された測定ギャップに対して、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報に基づく、シェアリングのスキームを適用する
通信方法。
【請求項6】
前記事前設定された測定ギャップをディアクティベートする場合、ディアクティベートした前記事前設定された測定ギャップに対して、前記事前設定された測定ギャップ
に適用されるシェアリングに関する情報に基づく、シェアリングのスキームを適用しない
請求項5に記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2021年10月20日に出願された日本出願番号2021-171755号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、装置、基地局及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)のRelease 17では、ユーザ機器(User Equipment:UE)及びネットワークにおけるRRM(Radio Resource Management)機能の効率化を目的としてMeasurement Gap Enhancementについてのワークアイテムが立ち上がっている(非特許文献1)。
【0004】
例えば、非特許文献2~6には、従来のMG(Legacy Measurement Gap)とは別のP-MG(Pre-configured Measurement Gap)に関するシグナリング及びプロシージャについての議論が記載されている。P-MGは、従来のMGと異なり、アクティベーション又はディアクティベーションが可能である。
【0005】
とりわけ、非特許文献5には、従来のMGとP-MGとの関係についての議論、及びP-MGがアクティベーション又はディアクティベーションされる基準(criteria)についての議論が記載されている。
【0006】
また、現状の技術仕様(Technical Specification:TS)では、MGをシェアリングするスキームが規定されている(非特許文献7)。MGシェアリングでは、MGが重複していた場合にMGがシェアされる。MGシェアリングは、MGの設定と共に設定され得る。MGシェアリングの設定は、MGの設定の破棄と共に破棄され得る。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【文献】3GPP TSG RAN Meeting #92e, Electronic Meeting, June 14-18 2021, RP-211591, Intel Corporation, MediaTek Inc., “Revised WID on NR and MR-DC measurement gap enhancements”
【文献】3GPP TSG RAN meeting #93e, Electronic Meeting, Sep. 13-17 2021, RP-212311, MediaTek Inc., Intel Corporation, “Status Report to TSG”
【文献】3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #100-e, Electronic Meeting, August 16-27 2021, R4-2115438, RAN4, “LS on R17 NR MG enhancements - Pre-configured MG”
【文献】3GPP TSG RAN WG4 Meeting #100-e, Electronic Meeting, August 16-27 2021, R4-2115340, Intel Corporation, “WF on R17 NR MG enhancements - Pre-configured MG”
【文献】3GPP TSG RAN WG4 Meeting #100-e, Electronic Meeting, August 16-27 2021, R4-2115398, “Email discussion summary for [100-e][224] NR_MG_Part_2”
【文献】3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #99-e, Electronic Meeting, 19 - 27 May 2021, R4-2108034, Intel Corporation, “WF on R17 NR MG enhancements - Pre-configured MG”
【文献】3GPP TS 38.331 V16.6.0 (2021-09), “3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification (Release 16)”
【発明の概要】
【0008】
発明者の詳細な検討の結果、以下の課題が見出された。即ち、アクティベーション又はディアクティベーションの状態を取り得るP-MGに対して、MGシェアリングを適用することができないおそれがある。しかし、現時点ではP-MGに対するMGシェアリングの設定については検討されてない。
【0009】
本開示の目的は、アクティベーション又はディアクティベーションの状態を取り得るMGに対してMGシェアリングを適用することを可能にする装置、基地局及び方法を提供することにある。
【0010】
本開示の一態様に係る装置(100)は、測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示すための情報、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報、及び、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを受信する通信処理部(135)と、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報に基づいて、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされる場合には、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報に基づく測定ギャップのシェアリングを上記事前設定された測定ギャップに適用する制御部(133)と、を備える。
【0011】
本開示の一態様に係る装置(200)は、測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示すための情報、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報、及び、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを送信する通信処理部(245)と、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報に基づいて、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされる場合には、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報に基づく測定ギャップのシェアリングを上記事前設定された測定ギャップに適用する制御部(243)と、を備える。
【0012】
本開示の一態様に係る装置(100)により行われる方法は、測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示すための情報、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報、及び、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを受信することと、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報に基づいて、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされる場合には、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報に基づく測定ギャップのシェアリングを上記事前設定された測定ギャップに適用することと、を含む。
【0013】
本開示の一態様に係る装置(200)により行われる方法は、測定ギャップが事前設定された測定ギャップであることを示すための情報、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報、及び、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報を含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを送信することと、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされるかを示すための情報に基づいて、上記事前設定された測定ギャップがアクティベートされる場合には、上記測定ギャップのシェアリングに関する情報に基づく測定ギャップのシェアリングを上記事前設定された測定ギャップに適用することと、を含む。
【0014】
本開示によれば、アクティベーション又はディアクティベーションの状態を取り得るMGに対してMGシェアリングを適用することが可能になる。なお、本開示により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図2】本開示の実施形態に係るユーザ機器がMGを用いて信号を測定する例を説明するための説明図である。
【
図3】本開示の実施形態に係るユーザ機器の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態に係るユーザ機器の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る基地局の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る基地局の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図7】本開示の第1の実施形態に係るMG設定情報の例を説明するための図である。
【
図8】本開示の第1の実施形態に係るMG設定情報に含まれる共通設定情報及びP-MGの設定情報の例を説明するための図である。
【
図9】本開示の第1の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するための図である。
【
図10】本開示の第1の実施形態に係るMG設定の概略的な流れの例を説明するためのフローチャートである。
【
図11】本開示の第1の実施形態に係るMG設定の具体例を説明するための図である。
【
図12】本開示の第1の実施形態の第1の変形例に係るMG設定情報に含まれるP-MGの設定情報及びP-MG状態情報の例を説明するための図である。
【
図13】本開示の第1の実施形態の第1の変形例に係るMG設定の具体例を説明するための図である。
【
図14】本開示の第2の実施形態の第1の動作例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのフローチャートである。
【
図15】本開示の第2の実施形態の第1の動作例に係るMGの必要性の判定処理の概略的な流れの例を説明するためのフローチャートである。
【
図16】本開示の第2の実施形態の第1の動作例に係るMG設定の具体例を説明するための図である。
【
図17】本開示の第2の実施形態の第2の動作例に係るMG設定情報の例を説明するための図である。
【
図18】本開示の第2の実施形態の第2の動作例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのフローチャートである。
【
図19】本開示の第2の実施形態の第2の動作例に係るMG設定の具体例を説明するための図である。
【
図20】本開示の第3の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するための図である。
【
図21】本開示の第3の実施形態に係るMGシェアリングのアクティベーションの状態判定の概略的な流れの例を説明するためのフローチャートである。
【
図22】本開示の第3の実施形態に係るMGシェアリングのアクティベーションの状態判定の例を説明するための図である。
【
図23】本開示の第3の実施形態に係るMGシェアリングのアクティベーションの状態判定の別の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0017】
説明は、以下の順序で行われる。
1.システムの構成
2.ユーザ機器の構成
3.基地局の構成
4.第1の実施形態(P-MGについてのMG設定情報)
5.第2の実施形態(MGのアクティベーションの状態の管理)
6.第3の実施形態(MG及びMGシェアリングのアクティベーションの連動)
【0018】
<1.システムの構成>
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
図1を参照すると、システム1は、ユーザ機器100及び基地局200を含む。
【0019】
例えば、システム1は、3GPPのTSに準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム1は、5G又はNR(New Radio)のTSに準拠したシステムである。当然ながら、システム1は、この例に限定されない。システム1は、3GPPの他のTSに準拠したシステムであってもよい。一例として、システム1は、LTE、LTE-A(LTE Advanced)又は4GのTSに準拠したシステムであってもよく、基地局200は、eNB(evolved Node B)であってもよい。あるいは、基地局200は、ng-eNBであってもよい。別の例として、システム1は、3GのTSに準拠したシステムであってもよく、基地局200は、NodeBであってもよい。さらに別の例として、システム1は、次世代(例えば、6G)のTSに準拠したシステムであってもよい。あるいは、システム1は、移動体通信についての他の標準化団体のTSに準拠したシステムであってもよい。
【0020】
(1)UE100
UE100は、基地局と通信する。例えば、UE100は、基地局200のカバレッジエリア10内に位置する場合に、基地局200と通信する。
【0021】
例えば、UE100は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)のプロトコルスタックを使用して基地局(例えば、基地局200)と通信する。例えば、当該プロトコルスタックは、RRC(Radio Resource Control)、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、及び、物理(Physical:PHY)レイヤのプロトコルを含む。あるいは、上記プロトコルスタックは、これらのプロトコルの全てを含まず、これらのプロトコルの一部を含んでもよい。
【0022】
また、UE100は、MGを用いて基地局から送信される信号を測定する。MGは、周波数間(inter-frequency)、システム間(inter-system)、又は周波数内(intra-frequency)の測定について設定(configure)される。UE100は、設定されたMGの期間に、周波数又はシステムを切り替えて信号を測定する。
【0023】
例えば、
図2の例を参照すると、UE100は、接続されている基地局200Aと通信周波数が異なる基地局200Bからの信号を測定することができる。具体的には、UE100は、設定されたMGの期間、基地局200Aと通信せず、基地局200Bから送信される信号を受信し、当該信号の受信品質を測定する。例えば、UE100は、基地局200Bからの信号の受信品質が基地局200Aからの信号の受信品質よりも良い場合、基地局200Aから基地局200Bへ接続を切り替えてもよい。
【0024】
(2)基地局200
基地局200は、RANのノードであり、基地局200のカバレッジエリア10内に位置するUE(例えば、UE100)と通信する。
【0025】
例えば、基地局200は、上記プロトコルスタックを使用してUE(例えば、UE100)と通信する。
【0026】
例えば、基地局200は、gNBである。gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端(NR user plane and control plane protocol terminations towards the UE)を提供し、NGインターフェースを介して5GC(5G Core Network)に接続されるノードである。あるいは、基地局200は、en-gNBであってもよい。en-gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)においてセカンダリノードとして動作するノードである。
【0027】
基地局200は、複数のノードを含んでもよい。当該複数のノードは、上記プロトコルスタックに含まれる上位レイヤ(higher layer)をホストする第1のノードと、当該プロトコルスタックに含まれる下位レイヤ(lower layer)をホストする第2のノードとを含んでもよい。上記上位レイヤは、RRC、SDAP及びPDCPを含んでもよく、上記下位レイヤは、RLC、MAC、及びPHYレイヤを含んでもよい。上記第1のノードは、CU(central unit)であってもよく、上記第2のノードは、DU(Distributed Unit)であってもよい。なお、上記複数のノードは、PHYレイヤの下位の処理を行う第3のノードを含んでもよく、上記第2のノードは、PHYレイヤの上位の処理を行ってもよい。当該第3のノードは、RU(Radio Unit)であってもよい。
【0028】
あるいは、基地局200は、上記複数のノードのうちの1つであってもよく、上記複数のノードのうちの他のユニットと接続されていてもよい。
【0029】
基地局200は、IAB(Integrated Access and Backhaul)ドナー又はIABノードであってもよい。
【0030】
<2.ユーザ機器の構成>
図3及び
図4を参照して、本開示の実施形態に係るUE100の構成の例を説明する。
【0031】
(1)機能構成
まず、
図3を参照して、本開示の実施形態に係るUE100の機能構成の例を説明する。
図3を参照すると、UE100は、無線通信部110、記憶部120及び処理部130を備える。
【0032】
無線通信部110は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部110は、基地局からの信号を受信し、基地局への信号を送信する。例えば、無線通信部110は、他のUEからの信号を受信し、他のUEへの信号を送信する。
【0033】
記憶部120は、UE100のために様々な情報を記憶する。
【0034】
処理部130は、UE100の様々な機能を提供する。処理部130は、情報取得部131、制御部133及び通信処理部135を含む。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部131、制御部133及び通信処理部135の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0035】
例えば、処理部130(通信処理部135)は、無線通信部110を介して基地局(例えば、基地局200)又は他のUEと通信する。
【0036】
(2)ハードウェア構成
次に、
図4を参照して、本開示の実施形態に係るUE100のハードウェア構成の例を説明する。
図4を参照すると、UE100は、アンテナ181、RF(radio frequency)回路183、プロセッサ185、メモリ187及びストレージ189を備える。
【0037】
アンテナ181は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ181は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ181は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ181は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0038】
RF回路183は、アンテナ181を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路183は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0039】
プロセッサ185は、アンテナ181及びRF回路183を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。プロセッサ185は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0040】
メモリ187は、プロセッサ185により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ187は、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ187の全部又は一部は、プロセッサ185内に含まれていてもよい。
【0041】
ストレージ189は、様々な情報を記憶する。ストレージ189は、SSD(Solid State Drive)及びHDD(Hard Disc Drive)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0042】
無線通信部110は、アンテナ181及びRF回路183により実装されてもよい。記憶部120は、ストレージ189により実装されてもよい。処理部130は、プロセッサ185及びメモリ187により実装されてもよい。
【0043】
処理部130は、プロセッサ185及びメモリ187を含むSoC(System on Chip)により実装されてもよい。当該SoCは、RF回路183を含んでもよく、無線通信部110も、当該SoCにより実装されてもよい。
【0044】
以上のハードウェア構成を考慮すると、UE100は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ187)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ185)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部130の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部130の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0045】
<3.基地局の構成>
図5及び
図6を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200の構成の例を説明する。
【0046】
(1)機能構成
まず、
図5を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200の機能構成の例を説明する。
図5を参照すると、基地局200は、無線通信部210、ネットワーク通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
【0047】
無線通信部210は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部210は、UEからの信号を受信し、UEへの信号を送信する。
【0048】
ネットワーク通信部220は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0049】
記憶部230は、基地局200のために様々な情報を記憶する。
【0050】
処理部240は、基地局200の様々な機能を提供する。処理部240は、情報取得部241、制御部243、及び通信処理部245を含む。なお、処理部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部241、制御部243、及び通信処理部245の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0051】
例えば、処理部240(通信処理部245)は、無線通信部210を介してUE(例えば、UE100)と通信する。例えば、処理部240(通信処理部245)は、ネットワーク通信部220を介して他のノード(例えば、コアネットワーク内のネットワークノード又は他の基地局)と通信する。
【0052】
(2)ハードウェア構成
次に、
図6を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200のハードウェア構成の例を説明する。
図6を参照すると、基地局200は、アンテナ281、RF回路283、ネットワークインターフェース285、プロセッサ287、メモリ289及びストレージ291を備える。
【0053】
アンテナ281は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ281は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ281は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ281は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0054】
RF回路283は、アンテナ281を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路283は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0055】
ネットワークインターフェース285は、例えばネットワークアダプタであり、ネットワークへ信号を送信し、ネットワークから信号を受信する。
【0056】
プロセッサ287は、アンテナ281及びRF回路283を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。プロセッサ287は、ネットワークインターフェース285を介して送受信される信号の処理も行う。プロセッサ287は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0057】
メモリ289は、プロセッサ287により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ289は、ROM、EPROM、EEPROM、RAM及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ289の全部又は一部は、プロセッサ287内に含まれていてもよい。
【0058】
ストレージ291は、様々な情報を記憶する。ストレージ291は、SSD及びHDDの少なくとも1つを含んでもよい。
【0059】
無線通信部210は、アンテナ281及びRF回路283により実装されてもよい。ネットワーク通信部220は、ネットワークインターフェース285により実装されてもよい。記憶部230は、ストレージ291により実装されてもよい。処理部240は、プロセッサ287及びメモリ289により実装されてもよい。
【0060】
処理部240の一部又は全部は、仮想化されていてもよい。換言すると、処理部240の一部又は全部は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、処理部240の一部又は全部は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(即ち、ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0061】
以上のハードウェア構成を考慮すると、基地局200は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ289)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ287)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部240の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部240の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0062】
<4.第1の実施形態>
本開示の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、P-MGについてのMG設定情報は、従来のMGについてのMG設定情報を共有的に利用する。
【0063】
<4-1.動作例>
図7~
図10を参照して、本開示の第1の実施形態に係るUE100及び基地局200の動作の例を説明する。
【0064】
(1)UE100の動作
UE100は、MG設定情報を基地局200から受信する。UE100は、受信したMG設定情報に含まれる共通設定情報及びP-MGの設定情報に基づきMGを設定する。以下、UE100の動作及び関係する情報について詳細に説明する。
【0065】
(1-1)MG設定情報を受信
UE100は、MG設定情報を基地局200から受信する。具体的にはUE100(通信処理部135)は、MG設定情報を含むRRCメッセージを基地局200から受信する。UE100(情報取得部131)は、当該RRCメッセージに含まれるMG設定情報を取得する。
【0066】
MG設定情報は、従来のMG(第1のMG)及びP-MG(第2のMG)において用いられる共通設定情報、及びP-MGが設定されることを示すP-MGの設定情報を含む。具体的には、P-MGの設定情報は、P-MGが設定される場合、P-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。また、P-MGの設定情報は、P-MGが設定されない場合、P-MGが設定されないことを示す。
【0067】
例えば、MG設定情報は、RRC IE(Information Element)であるMeasGapConfigである。また、共通設定情報は、MeasGapConfigにおいて設定されるGapConfigに含まれるパラメータの少なくとも1つを含む。また、P-MGの設定情報は、GapConfigに含まれる。MeasGapConfigは、MGが設定されるか否かを示し、setup又はreleaseの値を取り得る。
【0068】
図7の情報21を参照すると、MeasGapConfigは、gapUE、gapFR1、及びgapFR2といったパラメータを含む。当該パラメータは、MGが設定される単位についてMGが設定されるか否かを示す設定有無パラメータであり、setup又はreleaseの値を取り得る。gapUEがsetupの場合、UEごと(per UE)にMGが設定され、gapFR1及びgapFR2がsetupの場合、FRごと(per frequency Range)にMGが設定される。設定有無パラメータがsetupの場合、IEであるGapConfigが値として設定される。各単位についてのMGの設定パラメータは、GapConfigに含まれる。
【0069】
図8の情報23を参照すると、GapConfigは、共通設定情報として、gapOffset、mgl、mgrp、mgta、refServCellIndicator、refFR2ServCellAsyncCA-r16及びmgl-r16といったパラメータを含む。gapOffsetは、MGRP(Measurement Gap Repetition Period)を伴うgap patternのオフセットを示す。mgl及びmgl-r16は、MGの長さ、即ちMGP(Measurement Gap Length)を示す。mgrpは、MGの繰り返し期間、即ちMGRPを示す。mgtaは、MGのタイミングアドバンスを示す。refServCellIndicator及びrefFR2ServCellAsyncCA-r16は、MGの計算に用いられるサービングセルのSFN(System Frame Number)及びサブフレームを示す。共通設定情報としての上記パラメータは、従来のMG及びP-MGの両方において用いられ得る。なお、共通設定情報は、上記パラメータのうちの少なくとも1つであってよい。
【0070】
また、GapConfigは、P-MGの設定情報として、preconfiguredGap-r17を含む。preconfiguredGap-r17は、P-MGが設定されるか否かを示し、setup又はreleaseの値を取り得る。preconfiguredGap-r17がsetupの場合、P-MGが設定される。換言すると、MGがpreconfiguredされる。この場合、IEであるPreconfiguredGapConfig-r17が値として設定される。PreconfiguredGapConfig-r17は、preconfiguredGapState-r17を含む。preconfiguredGapState-r17は、P-MGがアクティベートされているか又はディアクティベートされているかを示す。上記P-MGの設定情報としてのpreconfiguredGap-r17は、オプショナルである。
【0071】
このように、P-MGが設定される場合、P-MGの設定情報は、P-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。これにより、P-MGが設定される場合にのみP-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す情報をMG設定情報に含めることができる。そのため、シグナリングの効率化が可能となる。また、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを状態として管理することにより、MGの設定を破棄することなく、MGを適用するか否かを制御することができる。
【0072】
また、P-MGが設定されない場合、P-MGの設定情報は、P-MGが設定されないことを示す。これにより、P-MGが設定されないことを明示することができる。また、適用されるMGが、従来のMGであるかP-MGであるかを明示することができる。そのため、UE100及び基地局200間のMG設定情報の不整合が抑制され得る。
【0073】
また、MG設定情報は、MeasGapConfigであり、共通設定情報は、MeasGapConfigにおいて設定されるGapConfigに含まれるパラメータの少なくとも1つを含み、P-MGの設定情報は、GapConfigに含まれる。これにより、従来のMGで用いられるMG設定情報を利用しながら、P-MGの設定情報をUE100へ送信することができる。さらに、P-MGの設定情報がオプショナルであることにより、従来のMGに対してMG設定情報の互換性を維持できる。
【0074】
MG設定情報を含むRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージであってよい。
【0075】
これにより、既存のUE及び基地局間のシグナリングを利用してP-MGの設定情報を含むMG設定情報を基地局200からUE100へ送信することができる。このため、新たなシグナリングの追加を防止できる。
【0076】
なお、P-MGの設定情報を含むMG設定情報を含むRRCメッセージは、追加的に定義されるRRCメッセージであって、P-MGの設定情報を含むMG設定情報の送信のためのRRCメッセージであってもよい。この場合、既存のRRCメッセージを変更することなく、P-MGの設定情報を含むMG設定情報をUE100へ送信することができる。
【0077】
(1-2)MGを設定
UE100は、MG設定情報に基づきMGを設定する。具体的には、UE100(制御部133)は、基地局200から受信されるRRCメッセージに含まれるMG設定情報に基づき従来のMG又はP-MGを設定する。
【0078】
より具体的には、UE100は、MG設定情報に含まれるP-MGの設定情報がP-MGが設定されることを示す場合、P-MGを設定する。また、UE100は、P-MGの設定情報がP-MGが設定されないことを示す場合は、従来のMGを設定する。
【0079】
例えば、UE100は、
図8に示されるGapconfigに含まれるpreconfiguredGap-r17がsetupの場合、P-MGを設定する。即ち、アクティベーション又はディアクティベーションに設定されたpreconfiguredGapState-r17をパラメータとして含むPreconfiguredGapConfig-r17が設定される。
【0080】
また、preconfiguredGap-r17がreleaseの場合、UE100は、従来のMGを設定する。そのため、PreconfiguredGapConfig-r17は設定されない。即ち、MGにはP-MGの仕組みが適用されない。したがって、MGはアクティベーションの状態を用いて制御されない。換言すると、MGは常にアクティベートされた状態であるともいえる。このように、P-MGの設定情報がP-MGが設定されないことを示す場合は、従来のMGが設定されることにより、従来のMGとの互換性を維持することができる。
【0081】
(2)基地局200の動作
基地局200は、従来のMG及びP-MGのいずれかを設定する。基地局200は、共通設定情報及びP-MGの設定情報を含むMG設定情報をUE100へ送信する。以下、基地局200の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0082】
(2-1)MGを設定
基地局200は、従来のMG及びP-MGのいずれかを設定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、条件に基づき従来のMG又はP-MGを選択的に設定する。例えば、UE100からのMGの設定要求の有無、又はUE100のP-MGに対する適応性若しくは能力などに基づき従来のMG又はP-MGが選択的に設定される。
【0083】
基地局200は、共通設定情報及びP-MGの設定情報についての設定を行う。例えば、基地局200は、MG設定情報としてMeasGapConfigを設定し、共通設定情報としてGapConfigに含まれるパラメータの1つを設定し、P-MGの設定情報としてpreconfiguredGap-r17を設定する。
【0084】
さらに、P-MGが設定される場合は、基地局200は、preconfiguredGap-r17をsetupに設定し、アクティベーション又はディアクティベーションに設定されたpreconfiguredGapState-r17をパラメータとして含むPreconfiguredGapConfig-r17を設定する。また、P-MGが設定されない場合は、基地局200は、preconfiguredGap-r17をreleaseに設定する。
【0085】
(2-2)MG設定情報を送信
基地局200は、MG設定情報をUE100へ送信する。具体的には、基地局200(情報取得部241)は、MG設定情報を取得する。基地局200(通信処理部245)は、取得されたMG設定情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する。
【0086】
例えば、基地局200は、設定されたMGについての共通設定情報及びP-MGの設定情報を含むMG設定情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する。例えば、当該MG設定情報を含むRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージであってよい。
【0087】
(3)処理の流れ
図9及び
図10を参照して、本開示の第1の実施形態に係る処理の例を説明する。
【0088】
まず、
図9を参照して、本開示の第1の実施形態に係るシステム1の処理の概略的な流れの例を説明する。
【0089】
基地局200は、MGを設定する(S310)。例えば、基地局200は、P-MGを設定する。即ち、共通設定情報及びP-MGの設定情報について設定が行われる。
【0090】
基地局200は、MG設定情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する(S320)。例えば、基地局200は、共通設定情報及びP-MGの設定情報を含むMG設定情報としてのmeasGapConfigを含むRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージをUE100へ送信する。
【0091】
UE100は、受信されたRRCメッセージへの応答メッセージを基地局200へ送信する(S330)。例えば、UE100は、measGapConfigを含むRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージを基地局200から受信すると、RRCReconfigurationCompメッセージ又はRRCResumeCompメッセージを基地局200へ送信する。なお、このタイミングでP-MGのアクティベーションの状態が変更される場合は、当該応答メッセージにP-MGのアクティベーションの状態を示す情報(即ちアクティベーション又はディアクティベーションを示す情報)が含まれてもよい。
【0092】
UE100は、受信されたRRCメッセージからMG設定情報を取得する(S340)。例えば、UE100は、受信されたRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージからMG設定情報としてmeasGapConfigを取得する。
【0093】
UE100は、取得されたMG設定情報に含まれる共通設定情報及びP-MGの設定情報に基づきMGを設定する(S350)。例えば、UE100は、取得されたmeasGapConfigに含まれるP-MGの設定情報に基づき、従来のMG又はP-MGのいずれかを設定する。MG設定の詳細については
図10を参照して後述する。
【0094】
続いて、
図10を参照して、本開示の第1の実施形態に係るUE100におけるMG設定の概略的な流れの例を説明する。
【0095】
UE100は、P-MGの設定情報がreleaseを示すか否かを判定する(S410)。例えば、UE100は、measGapConfigにおいてgapUE、gapFR1、又はgapFR2のいずれかのうちsetupに設定されたパラメータの値として設定されるGapConfigに含まれるpreconfiguredGap-r17がsetup又はreleaseであるかを判定する。
【0096】
P-MGの設定情報がreleaseを示さない場合、UE100は、P-MGの設定情報がactivatedを示すか否かを判定する(S420)。例えば、UE100は、preconfiguredGap-r17がsetupである場合、preconfiguredGap-r17の値として設定されているPreconfiguredGapConfig-r17に含まれるpreconfiguredGapState-r17がactivated又はdeactivatedであるかを判定する。
【0097】
P-MGの設定情報がactivatedを示す場合、UE100は、activated状態のMGを設定する(S430)。例えば、UE100は、preconfiguredGapState-r17がactivatedである場合、アクティベーションの状態がactivatedであるMGを設定する。換言すると、UE100は、P-MGがactivatedであるとして動作する。
【0098】
P-MGの設定情報がactivatedを示さない場合、UE100は、deactivated状態のMGを設定する(S440)。UE100は、preconfiguredGapState-r17がdeactivatedである場合、アクティベーションの状態がdeactivatedであるMGを設定する。換言すると、UE100は、P-MGがdeactivatedであるとして動作する。
【0099】
P-MGの設定情報がreleaseを示す場合、UE100は、従来のMGを設定する(S450)。例えば、UE100は、preconfiguredGap-r17がreleaseである場合、従来のMGを設定する。即ち、PreconfiguredGapConfig-r17は設定されない。この場合、従来と同様に、measGapConfigがリリースされるまでmeasGapConfigにおけるMGの設定が適用され続ける。
【0100】
なお、上記のP-MG設定は、TSへ反映され得る。
図11の情報25は、当該P-MGの設定のTSへの反映の一例である。当然ながら、当該P-MGの設定のTSへの反映の態様は、これに限定されない。
【0101】
(4)効果
このように、本開示の第1の実施形態によれば、MG設定情報を含むRRCメッセージが基地局からUE100へ送信され、MG設定情報は、従来のMG及びP-MGにおいて用いられる共通設定情報、及びP-MGが設定されることを示すP-MGの設定情報を含む。これにより、従来のMGとP-MGとの間で同一のMG設定情報を用いながら、当該MG設定情報が従来のMG向けであるかP-MG向けであるかを区別することができる。したがって、併存する2つのMGの設定のコンフリクトを回避することが可能になる。また、従来のMGで用いられるMG設定情報を流用することにより、同一のMG設定情報を従来のMG向け及びP-MG向けにそれぞれ使い分けることができる。換言すると、従来のMGの設定をP-MGの設定へ、又はP-MGの設定から従来のMGの設定へtransformすることができるとも言える。
【0102】
また、仮に、従来のMGとP-MGとの間で異なる独立したMG設定情報が用いられるとした場合は、当該2つのMGの設定のコンフリクトを回避するために、追加的な動作の定義が要され得る。例えば、P-MGが設定される場合は、従来のMGが設定されないように、反対に従来のMGが設定される場合は、P-MGが設定されないようにネットワーク(即ち基地局)が制御することが要される。これに対し、本開示の第1の実施形態によれば、上述のような追加的な動作なしに、併存する2つのMGの設定のコンフリクトを回避することが可能になる。
【0103】
<4-2.変形例>
本開示の第1の実施形態に係る第1~第3の変形例を説明する。なお、これらの変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。
【0104】
(1)第1の変形例:P-MGの設定情報の第2の例
上述した本開示の第1の実施形態では、P-MGの設定情報は、P-MGが設定される場合、P-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。しかし、本開示の第1の実施形態に係るP-MGの設定情報は、この例に限定されない。
【0105】
本開示の第1の実施形態の第1の変形例として、P-MGの設定情報とは別の情報がP-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示してもよい。
【0106】
具体的には、P-MGの設定情報は、P-MGが設定されるか否かを示し、P-MGの設定情報とは別のP-MG状態情報がP-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。
【0107】
例えば、
図12の情報27を参照すると、GapConfigは、P-MGの設定情報としてpreconfiguredGap-r17を、P-MG状態情報としてpreconfiguredGapState-r17をパラメータとして含む。preconfiguredGap-r17は、P-MGが設定されるか否かを示し、TRUE又はFALSEの値を取り得る。preconfiguredGapState-r17は、P-MGがアクティベートされているか又はディアクティベートされているかを示す。preconfiguredGapState-r17は、preconfiguredGap-r17がTRUEの場合、設定される。
【0108】
図10を参照して、本変形例に係る処理の流れの例を説明する。なお、上述した本開示の第1の実施形態に係る処理と実質的に同一である処理については説明を省略する。
【0109】
S410の代わりに、UE100は、P-MGの設定情報がTRUEを示すか否かを判定する。例えば、UE100は、GapConfigに含まれるpreconfiguredGap-r17がTRUE又はFALSEであるかを判定する。
【0110】
S420の代わりに、P-MGの設定情報がTRUEを示す場合、UE100は、P-MG状態情報がactivatedを示すか否かを判定する。例えば、UE100は、preconfiguredGap-r17がTRUEである場合、preconfiguredGapState-r17がactivated又はdeactivatedであるかを判定する。
【0111】
S430の代わりに、P-MG状態情報がactivatedを示す場合、UE100は、activated状態のMGを設定する。
【0112】
S440の代わりに、P-MG状態情報がactivatedを示さない場合、UE100は、deactivated状態のMGを設定する。
【0113】
S450の代わりに、P-MGの設定情報がFALSEを示す場合、UE100は、従来のMGを設定する。
【0114】
なお、上記のP-MGの設定は、TSへ反映され得る。
図13の情報29は、当該P-MGの設定のTSへの反映の一例である。当然ながら、当該P-MGの設定のTSへの反映の態様は、これに限定されない。
【0115】
このように、本開示の第1の実施形態の第1の変形例によれば、P-MGの設定情報とは別の情報がP-MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。これにより、P-MGの設定情報がUE100において保持され続けることなく、P-MGのアクティベーションの状態を制御することができる。また、P-MGの設定情報とP-MG状態情報が分離されることにより、P-MGの設定とは関わりなく、P-MGのアクティベーションの状態をUE100へ指示することができる。例えば、アクティベーションの状態をRRCレイヤ又はPHYレイヤで指示したり、他のトリガ(例えばタイマに基づくBWPスイッチング)で変更したりすることができる。
【0116】
(2)第2の変形例:P-MGの設定情報の第3の例
上述した本開示の第1の実施形態では、P-MGの設定情報は、P-MGが設定されるか否かを示す。しかし、本開示の第1の実施形態に係るP-MGの設定情報は、この例に限定されない。
【0117】
本開示の第1の実施形態の第2の変形例として、P-MGの設定情報は、有無に応じてP-MGが設定されるか否かを示してもよい。
【0118】
具体的には、P-MGの設定情報は、P-MGが設定されない場合、MG設定情報に含まれなくてよい。より具体的には、P-MGの設定情報は、アクティベーションの状態を示す情報であってもよい。例えば、P-MG
の設定情報は、
図8に示されるようなpreconfiguredGapState-r17であってよい。preconfiguredGapState-r17は、P-MGが設定される場合、GapConfigに含まれ、P-MGが設定されない場合、GapConfigに含まれない。
【0119】
このように、本開示の第1の実施形態の第2の変形例によれば、P-MGの設定情報は、P-MGが設定されない場合、MG設定情報に含まれない。これにより、P-MGの設定有無を示しながら、シグナリングにおける通信量を抑制することができる。
【0120】
(3)第3の変形例:従来のMGとP-MGとで独立に設定
上述した本開示の第1の実施形態では、MG設定情報は、従来のMGとP-MGとの間で共有される。しかし、本開示の第1の実施形態に係るMG設定情報は、この例に限定されない。
【0121】
本開示の第1の実施形態の第3の変形例として、MG設定情報は、従来のMG及びP-MGそれぞれについて個別に定義されてもよい。
【0122】
具体的には、従来のMGについてのMG設定情報及びP-MGについてのMG設定情報は、それぞれ独立してMeasurement設定情報に含まれ得る。例えば、MeasConfigには、従来のMGについてのmeasGapConfig及びP-MGについてのmeasGapConfigが含まれ得る。
【0123】
従来のMGについてのMG設定情報は、従来のMG設定情報である。P-MGについてのMG設定情報は、従来のMG設定情報に加えて上述したようなP-MGの設定情報を含む。
【0124】
なお、P-MGについてのMG設定情報は、上述したようなP-MGの設定情報を部分的に含んでもよい。具体的には、P-MGのアクティベーションの状態を示す情報のみがMG設定情報に含まれてよい。例えば、
図8に示されるpreconfiguredGap-r17の代わりに、preconfiguredGapState-r17のみがGapConfigに含まれてよい。あるいは、P-MGのアクティベーションの状態を示す情報は、MG設定情報に含まれず、Measurement設定情報の直下に含まれてもよい。例えば、
図8に示されるpreconfiguredGapState-r17は、MeasConfig直下にmeasGapConfigと並列に含まれてもよい。
【0125】
ネットワーク(即ち基地局200)は、MG設定の際に、1つのMGのみを設定する。即ち、基地局200は、従来のMGについてのMG設定情報又はP-MGについてのMG設定情報のいずれか一方のみを生成する。
【0126】
あるいは、UE100が1つのMG設定情報を選択してもよい。例えば、UE100は、従来のMGについてのMG設定情報及びP-MGについてのMG設定情報がMeasurement設定情報に含まれる場合、P-MGについてのMG設定情報を残し、従来のMG設定情報を破棄(discard)してよい。なお、従来のMGについてのMG設定情報及びP-MGについてのMG設定情報のいずれか一方のみが含まれる場合は、含まれているMG設定情報に基づきMGが設定される。
【0127】
このように、本開示の第1の実施形態の第3の変形例によれば、MG設定情報は、従来のMG及びP-MGそれぞれについて個別に定義される。これにより、従来のMGについてのMG設定情報及びP-MGについてのMG設定情報を独立的に管理することができる。そのため、従来のMGとP-MGとで異なる設定を容易に適用することができる。例えば、P-MGのみに用いられる又は従来のMGのみに用いられる設定の判別及び管理が容易となる。
【0128】
<5.第2の実施形態>
本開示の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、BWPのスイッチング発生時に、スイッチ後のBWPに応じてMGのアクティベーションの状態が設定される。なお、従来のMGとP-MGとが併存する場合は、スイッチ後のBWPに応じてP-MGのアクティベーションの状態が設定される。
【0129】
<5-1.第1の動作例>
本開示の第2の実施形態の第1の動作例について説明する。第1の動作例では、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性(requirement)に応じてMGのアクティベーションの状態が設定される。
【0130】
(1)UE100の動作
UE100は、BWPスイッチングが発生すると、MGの必要性を判定する。UE100は、MGの必要性に応じてMGのアクティベーションの状態を設定する。
【0131】
(1-1)BWPのスイッチングの判定
UE100は、BWPのスイッチングが発生したか否かを判定する。具体的には、UE100(制御部133)は、タイマに基づくBWPスイッチングが発生したか否かを判定する。
【0132】
より具体的には、UE100は、BWPスイッチングに関するタイマの時間が満了したかを判定する。例えば、タイマは、BWP inactivity timerである。
【0133】
BWPスイッチングが発生すると、BWPが所定のBWPへスイッチする。例えば、所定のBWPは、デフォルトDL(Downlink) BWPである。デフォルトDL BWPが設定されていない場合、所定のBWPは、初期DL BWPであってもよい。なお、上記所定のBWPは、デフォルトDL BWP又は初期DL BWP以外の特定のBWPであってもよい。
【0134】
(1-2)MGの必要性の判定
UE100(制御部133)は、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性を判定する。具体的には、UE100は、従来のMGの必要性の判定条件に基づきMGの必要性を判定する。例えば、UE100は、3GPP TS38.300に記載されているMeasurementにMGを要するか否か(即ちgap-assistedであるかnon-gap-assistedであるか)を決める条件に基づきMGの必要性を判定する。また、MGの必要性は、所定の制御信号に基づくMeasurementの方式について判定される。換言すると、所定の制御信号は、Measurementに用いられる信号である。
【0135】
より具体的には、MGの必要性は、スイッチ後のBWPにおけるUE100からのMGの必要性についてのレポートに基づき判定されてよい。例えば、Measurement方式がSSB(Synchronization Signal Block)ベースのinter-frequency Measurement又はSSBベースのintra-frequency Measurementの場合、UE100は、MG requirement informationを基地局200へレポートするか否かに応じてMGの必要性を判定する。UE100は、MG requirement informationをレポートする場合、MGが要されると判定する。例えば、当該レポートは、MG requirement informationを含むRRCReconfigurationComp又はRRCResumeCompといったRRCメッセージの送信である。
【0136】
また、MGの必要性は、スイッチ後のBWPについてのUE100の能力に基づき判定されてよい。例えば、Measurement方式がSSBベースのinter-frequency Measurementの場合、UE100は、スイッチ後のBWPについて自身がサポートするMGのタイプに応じてMGの必要性を判定する。UE100は、自身がper-UE MGのみをサポートする場合、MGが要されると判定する。
【0137】
また、MGの必要性は、スイッチ後のBWPにおける、サービングセルでのMeasurementのための周波数に基づき判定されてよい。例えば、Measurement方式がSSBベースのinter-frequency Measurementの場合、UE100は、自身がper-FR MGをサポートするときは、スイッチ後のBWPにおいて、複数のサービングセルにおけるMeasurementのための周波数範囲が同一であるか否かに応じてMGの必要性を判定する。UE100は、複数のサービングセルにおけるMeasurementのための周波数範囲が同一である場合、MGが要されると判定する。
【0138】
また、MGの必要性は、スイッチ後のBWPにおける所定の制御信号の周波数リソースに基づき判定されてよい。例えば、Measurement方式がSSBベースのintra-frequency Measurementの場合、UE100は、スイッチ後のBWPが初期DL BWPに関するSSBの周波数リソースを含むか否かに応じてMGの必要性を判定する。UE100は、スイッチ後のBWPが当該SSBの周波数リソースを含まない場合、MGが要されると判定する。
【0139】
なお、Measurement方式は、CSI-RS(Cannel State Information Reference Signal)ベースのinter-frequency Measurementであってもよい。
【0140】
また、上記TS38.300に記載の条件の一部のみが適用されてもよい。また、MGの必要性の判定条件は、上記TS38.300に記載の条件に限定されず、他の条件を含んでもよい。
【0141】
(1-3)MGのアクティベーションの状態の設定
UE100は、MGの必要性に応じてMGのアクティベーションの状態を設定する。具体的には、UE100(制御部133)は、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性に応じて、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを設定する。
【0142】
例えば、UE100は、スイッチ後のBWPにおいてMGが要される場合、MGをアクティベートする。即ち、状態がアクティベーションに設定される。スイッチ後のBWPにおいてMGが要されない場合、MGをディアクティベートする。即ち、状態がディアクティベーションに設定される。
【0143】
(2)基地局200の動作
基地局200は、BWPスイッチングが発生すると、MGの必要性を判定する。基地局200は、MGの必要性に応じてMGのアクティベーションの状態を設定する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0144】
(2-1)BWPのスイッチングの判定
基地局200は、BWPのスイッチングが発生したか否かを判定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、タイマに基づくBWPスイッチングが発生したか否かを判定する。タイマに基づくBWPスイッチングの判定は、UE100の動作と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0145】
(2-2)MGの必要性の判定
基地局200は、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性を判定する。具体的には、基地局200は、UE100の動作と同様に、3GPP TS38.300に記載されている条件に基づきMGの必要性を判定する。MGの必要性の判定は、UE100からのMGの必要性についてのレポートに基づくMGの必要性の判定以外はUE100の動作と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0146】
UE100からのMGの必要性についてのレポートに基づくMGの必要性の判定では、基地局200はUE100からレポートされる点で、UE100と動作が異なる。
【0147】
例えば、基地局200は、MG requirement informationがUE100からレポートされたか否かに応じてMGの必要性を判定する。基地局200は、MG requirement informationがレポートされた場合、MGが要されると判定する。なお、基地局200は、MG requirement informationのレポートを要求してもよい。例えば、基地局200は、MG requirement informationをUE100にレポートさせるための情報を含むRRCReconfiguration又はRRCResumeといったRRCメッセージをUE100へ送信してよい。
【0148】
(2-3)MGのアクティベーションの状態の設定
基地局200は、MGの必要性に応じてMGのアクティベーションの状態を設定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性に応じて、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを設定する。アクティベーションの状態の設定は、UE100の動作と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0149】
(3)処理の流れ
図14及び
図15を参照して、本開示の第2の実施形態の第1の動作例に係る処理の例を説明する。
【0150】
まず、
図14を参照して、本開示の第2の実施形態の第1の動作例に係るシステム1の処理の概略的な流れの例を説明する。
【0151】
UE100及び基地局200は、タイマに基づきBWPスイッチングが発生したか否かを判定する(S510)。例えば、UE100及び基地局200は、BWPスイッチングのタイマの時間が満了したか否かを判定する。
【0152】
BWPスイッチングが発生した場合、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPにてMGが必要であるか否かを判定する(S520)。例えば、BWPスイッチングのタイマの時間が満了した場合、UE100及び基地局200は、TS38.300に記載されているMGが要される条件に基づき、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性を判定する。なお、詳細については
図15を参照して後述する。
【0153】
スイッチ後のBWPにてMGが必要である場合、UE100及び基地局200は、activated状態のMGを設定する(S530)。例えば、スイッチ後のBWPにおいてMGが必要である場合、UE100及び基地局200は、アクティベーションの状態がactivatedであるMGを設定する。換言すると、UE100及び基地局200は、MGがactivatedであるとして動作する。
【0154】
スイッチ後のBWPにてMGが必要でない場合、UE100及び基地局200は、deactivated状態のMGを設定する(S540)。例えば、スイッチ後のBWPにおいてMGが必要でない場合、UE100及び基地局200は、アクティベーションの状態がdeactivatedであるMGを設定する。換言すると、UE100及び基地局200は、MGがdeactivatedであるとして動作する。
【0155】
続いて、
図15を参照して、本開示の第2の実施形態の第1の動作例に係るUE100及び基地局200におけるMGの必要性の判定処理の概略的な流れの例を説明する。
【0156】
UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPについて、UE100からMGの必要性がレポートされるか否かを判定する(S610)。例えば、UE100は、MG requirement informationを基地局200へレポートするか否かを判定する。また、基地局200は、MG requirement informationがUE100からレポートされたか否かを判定する。
【0157】
また、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPについて、UE100の能力が適応しているか否かを判定する(S620)。例えば、UE100及び基地局200は、UE100がスイッチ後のBWPについてper-UE MGのみをサポートするか否かを判定する。per-UE MGのみをサポートする場合、スイッチ後のBWPにUE100が適応していないといえる。
【0158】
また、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPについて、複数のサービングセルでのMeasurement周波数が同一であるか否かを判定する(S630)。例えば、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPについて、複数のサービングセルにおけるMeasurementのための周波数範囲が同一であるか否かを判定する。
【0159】
また、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPが所定の制御信号の周波数リソースを含むか否かを判定する(S640)。例えば、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPが初期BWPに関するSSBの周波数リソースを含むか否かを判定する。
【0160】
上記S610若しくはS630にて判定がYESである場合、又はS620若しくはS640にて判定がNOである場合、処理はS530に進み、UE100及び基地局200は、MGが必要であるとしてMGをアクティベートする。
【0161】
上記S640にて判定がYESである場合、処理はS540に進み、UE100及び基地局200は、MGが必要でないとしてMGをディアクティベートする。
【0162】
なお、
図14及び
図15を参照して説明した第1の動作例に係る上記MG設定は、TSへ反映され得る。
図16の情報35は、当該MGの設定のTSへの反映の一例である。当然ながら、当該MGの設定のTSへの反映の態様は、これに限定されない。
【0163】
(4)効果
このように、本開示の第2の実施形態の第1の動作例によれば、UE100と基地局200との通信に用いられるBWPのスイッチングが発生した場合、スイッチ後のBWPに応じてMGのアクティベーション又はディアクティベーションが設定される。これにより、UE100及び基地局200の間のシグナリングなしで、スイッチ後のBWPに応じた同一のアクティベーションの状態がUE100及び基地局200においてそれぞれ設定され得る。したがって、ネットワークとUEとの間のMGのアクティベーションの状態を整合させながら、シグナリングの効率の低下を抑制することが可能となる。
【0164】
また、上記第1の動作例によれば、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性に応じて、MGのアクティベーション又はディアクティベーションが設定される。これにより、スイッチ後のBWPに適した同一のアクティベーションの状態をUE100及び基地局200においてそれぞれ設定することができる。
【0165】
また、スイッチ後のBWPにおけるMGの必要性は、第1のMG(従来のMG)の必要性の判定条件に基づいて判定される。例えば、MGの必要性は、スイッチ後のBWPにおけるUE100からのMGの必要性についてのレポートに基づいてよい。また、MGの必要性は、スイッチ後のBWPについてのUE100の能力に基づいてよい。また、MGの必要性は、スイッチ後のBWPにおける、サービングセルにおけるMeasurementのための周波数に基づいてよい。また、MGの必要性は、スイッチ後のBWPにおける所定の制御信号のためのリソースに基づいてよい。また、MGの必要性は、所定の制御信号に基づくMeasurementの方式についてであってよい。また、所定の制御信号は、SSB又はCSI-RSであってよい。これにより、MGのアクティベーションの状態の設定条件を従来のMGの必要性の判定条件に合わせることができる。
【0166】
また、BWPのスイッチングは、タイマに基づくBWPスイッチングを含む。ここで、タイマに基づくBWPスイッチングの場合、UE及び基地局は、BWPスイッチングに対してそれぞれ独立して動作する、即ちMGのアクティベーションの状態をそれぞれ独立して設定することになる。しかし、この場合、アクティベーションの状態がUE及び基地局の間で同期又は通知されないため、UEと基地局との間でアクティベーションの状態に不整合が生じる可能性がある。他方で、アクティベーションの状態をUE及び基地局で同期又は通知することは、シグナリングが追加することになるため望ましくない。これに対し、本開示の第2の実施形態によれば、BWPスイッチング時のアクティベーションの状態がMGの必要性という共通の判断基準を用いてUE100及び基地局200の間で設定される。そのため、タイマに基づくBWPスイッチングであっても、アクティベーションの状態の同期又は通知のためのシグナリングなしで、UE100及び基地局200の間でアクティベーションの状態を整合させることができる。
【0167】
また、BWPのスイッチングは、所定のBWPへのスイッチングを含み、当該所定のBWPは、デフォルトBWP又は初期BWPを含む。これにより、特定のBWPへのスイッチングについて動作を定義することにより、BWPスイッチングに応じたアクティベーションの状態の設定が複雑化することを抑制できる。
【0168】
<5-3.第2の動作例>
続いて、本開示の第2の実施形態の第2の動作例について説明する。第2の動作例では、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定に基づき、MGのアクティベーションの状態が設定される。なお、第1の動作例における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0169】
(1)UE100の動作
UE100は、BWPスイッチングが発生すると、BWPスイッチングに対応するアクティベーションの状態の設定に基づきMGのアクティベーションの状態を設定する。
【0170】
(1-1)BWPのスイッチングの判定
UE100は、BWPのスイッチングが発生したか否かを判定する。具体的には、UE100(制御部133)は、タイマに基づくBWPスイッチングが発生したか否かを判定する。タイマに基づくBWPスイッチングの判定は、第1の動作例と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0171】
(1-2)MGのアクティベーションの状態の設定
UE100は、BWPスイッチングが発生すると、MGのアクティベーションの状態を設定する。具体的には、UE100(制御部133)は、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定に基づき、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを設定する。
【0172】
より具体的には、UE100は、BWPスイッチングが発生すると、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態のデフォルト設定に基づき、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを設定する。当該デフォルト設定は、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。
【0173】
例えば、BWPがデフォルトDL BWP又は初期DL BWPにスイッチすると、上記デフォルト設定がアクティベーションを示す場合、UE100は、MGをアクティベートする。即ち、状態がアクティベーションに設定される。上記デフォルト設定がディアクティベーションを示す場合、UE100は、MGをディアクティベートする。即ち、状態がディアクティベーションに設定される。
【0174】
ここで、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定は、MGの設定に含まれる。
図17の情報43を参照すると、MGの設定の一部としてのpreconfiguredGap-r17では、setupの場合にPreconfiguredGapConfig-r17が設定され、PreconfiguredGapConfig-r17にはdefaultBWP-PreconfigurdGapState-r17が上記デフォルト設定として含まれる。defaultBWP-PreconfigurdGapState-r17は、activated又はdeactivatedの値を取り得る。
【0175】
また、UE100(通信処理部135)は、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定を含むMGの設定を示すMG設定情報が含まれるRRCメッセージを受信する。
図17の情報43を参照すると、defaultBWP-PreconfigurdGapState-r17を含むpreconfiguredGap-r17は、GapConfigに含まれる。GapConfigを含むMG設定情報としてのMeasGapConfigは、RRC Information Elementであり、RRCメッセージに含まれる。当該RRCメッセージは、例えばRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージであってよい。
【0176】
なお、上記スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定を含むMG設定情報は、第1の実施形態に係るMG設定情報であってもよく、第1の実施形態の第2の変形例に係るP-MGについてのMG設定情報であってもよい。
【0177】
(2)基地局200の動作
基地局200は、BWPスイッチングが発生すると、BWPスイッチングに対応するアクティベーションの状態の設定に基づきMGのアクティベーションの状態を設定する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0178】
(2-1)BWPのスイッチングの判定
基地局200は、BWPのスイッチングが発生したか否かを判定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、タイマに基づくBWPスイッチングが発生したか否かを判定する。タイマに基づくBWPスイッチングの判定は、第1の動作例と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0179】
(2-2)MGのアクティベーションの状態の設定
基地局200は、BWPスイッチングが発生すると、MGのアクティベーションの状態を設定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定に基づき、MGのアクティベーション又はディアクティベーションを設定する。アクティベーションの状態の設定は、UE100の動作と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0180】
(3)処理の流れ
図18を参照して、本開示の第2の実施形態の第2の動作例に係る処理の例を説明する。なお、第1の動作例に係る処理と実質的に同一である処理については詳細な説明を省略する。
【0181】
UE100及び基地局200は、タイマに基づきBWPスイッチングが発生したか否かを判定する(S710)。
【0182】
BWPスイッチングが発生した場合、UE100及び基地局200は、BWPスイッチに対応するMGの状態の設定がactivatedであるか否かを判定する(S720)。例えば、BWPスイッチングのタイマの時間が満了した場合、UE100及び基地局200は、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態のデフォルト設定がactivatedであるか否かを判定する。
【0183】
BWPスイッチに対応するMGの状態の設定がactivatedである場合、UE100及び基地局200は、activated状態のMGを設定する(S730)。例えば、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態のデフォルト設定がactivatedである場合、UE100及び基地局200は、アクティベーションの状態がactivatedであるMGを設定する。換言すると、UE100及び基地局200は、MGがactivatedであるとして動作する。
【0184】
BWPスイッチに対応するMGの状態の設定がactivatedでない場合、UE100及び基地局200は、deactivated状態のMGを設定する(S740)。例えば、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態のデフォルト設定がdeactivatedである場合、UE100及び基地局200は、アクティベーションの状態がdeactivatedであるMGを設定する。換言すると、UE100及び基地局200は、MGがdeactivatedであるとして動作する。
【0185】
なお、
図18を参照して説明した第2の動作例に係る上記MGの設定は、TSへ反映され得る。
図19の情報45は、当該MGの設定のTSへの反映の一例である。当然ながら、当該MGの設定のTSへの反映の態様は、これに限定されない。
【0186】
(4)効果
このように、本開示の第2の実施形態の第2の動作例によれば、第1の動作例と同様に、ネットワークとUEとの間のMGのアクティベーションの状態を整合させながら、シグナリングの効率の低下を抑制することが可能となる。
【0187】
また、上記第2の動作例によれば、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定に基づき、MGのアクティベーション又はディアクティベーションが設定される。これにより、BWPスイッチング時に同一のアクティベーションの状態をUE100及び基地局200においてそれぞれ設定することができる。また、既存のTSに依らずに、BWPスイッチング時のアクティベーションの状態を指定することができる。
【0188】
また、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定は、MGの設定に含まれる。これにより、MGの設定に関する情報をまとめることができ、シグナリングの効率を向上させることができる。
【0189】
また、スイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定を含むMGの設定を示すMG設定情報が含まれるRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信される。これにより、既存のMG設定情報を利用してスイッチ後のBWPに対応するアクティベーションの状態の設定をUE100へ通知することができる。
【0190】
また、アクティベーションの状態の設定は、スイッチ後のBWPに対応するMGのアクティベーション又はディアクティベーションを示す。このように、設定値が直接的にアクティベーションの状態を示すことにより、アクティベーションの状態の設定を簡易にすることができる。
【0191】
<5-4.変形例>
本開示の第2の実施形態の第1の動作例及び第2の動作例に係る変形例を説明する。
【0192】
(1)変形例:DL制御信号に基づくBWPスイッチング
上述した本開示の第2の実施形態では、BWPスイッチングは、タイマに基づくBWPスイッチングである。しかし、本開示の第2の実施形態に係るBWPスイッチングは、この例に限定されない。
【0193】
本開示の第2の実施形態の変形例として、BWPスイッチングは、DL制御信号に基づくBWPスイッチングであってもよい。
【0194】
具体的には、UE100(通信処理部135)は、DL制御信号を受信する。UE100(制御部133)は、受信されたDL制御信号にBWPスイッチングを示す情報が含まれるか否かを判定する。
【0195】
例えば、
図14のS510又は
図18のS710に示したように、UE100は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)でBWPスイッチングを示すDCI(Downlink Control Information)が受信されたか否かを判定する。
【0196】
このように、本開示の第2の実施形態の変形例によれば、BWPスイッチングは、DL制御信号に基づくBWPスイッチングを含む。このため、BWPスイッチングをUE100及び基地局200で明示的に同期させることができる。したがって、アクティベーションの状態の設定のためのシグナリングなしで、アクティベーションの状態の設定タイミングをより確実に同期させることができる。
【0197】
<6.第3の実施形態>
本開示の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、MGのアクティベーションの状態に連動してMGシェアリングのアクティベーションの状態(即ち、MGシェアリングの適用性又は有効性)が判定される。
【0198】
<6-1.動作例>
図20~
図22を参照して、本開示の第3の実施形態に係るUE100及び基地局200の動作の例を説明する。
【0199】
(1)UE100の動作
UE100は、MGシェアリング設定情報を基地局200から受信する。UE100は、MGのアクティベーションの状態に基づいて、MGにMGシェアリングを適用するか否かを判定する。以下、UE100の動作及び関係する情報について詳細に説明する。
【0200】
(1-1)MGシェアリング設定情報を受信
UE100は、MGシェアリング設定情報を受信する。具体的には、UE100(通信処理部135)は、MGシェアリング設定情報を含むRRCメッセージを基地局200から受信する。UE100(情報取得部131)は、当該RRCメッセージに含まれるMGシェアリング設定情報を取得する。例えば、MGシェアリング設定情報は、RRC IEであるMeasGapSharingConfigである。
【0201】
また、UE100は、MGのアクティベーションの状態を示す情報を受信する。具体的には、UE100は、MGのアクティベーションの状態を示す情報を含むRRCメッセージを基地局200から受信する。MGのアクティベーションの状態を示す情報は、MG設定情報に含まれてよい。
【0202】
また、MGシェアリング設定情報及びMG設定情報を含むRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信されてよい。例えば、MGシェアリング設定情報及びMG設定情報を含むMeasurement設定情報を含むRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信される。当該RRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージであってよい。
【0203】
(1-2)MGのアクティベーションの状態を判定
UE100は、MGのアクティベーションの状態を判定する。具体的には、UE100(制御部133)は、MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づいて、MGのアクティベーションの状態を判定する。
【0204】
例えば、MGのアクティベーションの状態を示す情報は、
図8又は
図12に示されるようなpreconfiguredGapState-r17であってよい。MGのアクティベーションの状態を示す情報は、MGがactivatedであるか又はdeactivatedであるかを示す。
【0205】
なお、MGのアクティベーションの状態は、第1の実施形態における
図10に示したような処理又は第2の実施形態における
図14若しくは
図18に示したような処理に基づき設定され、又は判定される。
【0206】
(1-3)MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定
UE100は、MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定する。MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する。
【0207】
具体的には、UE100(制御部133)は、MGのアクティベーションの状態の判定に基づいて、MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションを判定する。
【0208】
より具体的には、UE100(制御部133)は、MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づいて、MGのアクティベーションの状態を判定する。
【0209】
例えば、UE100(制御部133)は、MGがアクティベーションに設定されている場合、MGシェアリングはアクティベートされると判定する。UE100(制御部133)は、MGがディアクティベーションに設定されている場合、MGシェアリングはディアクティベートされると判定する。
【0210】
MGシェアリングがアクティベートされると判定される場合、MGシェアリングの設定がMGに適用される。換言すると、MGシェアリングの設定が有効化される。MGシェアリングがディアクティベートされると判定される場合、MGシェアリングの設定がMGに適用されない。換言すると、MGシェアリングの設定が無効化される。なお、MGシェアリングがディアクティベートされると判定される場合であっても、MGシェアリングの設定は破棄されない。
【0211】
(2)基地局200の動作
基地局200は、MG及びMGシェアリングを設定し、MG設定情報及びMGシェアリング設定情報をUE100へ送信する。基地局200は、MGのアクティベーションの状態に基づいて、MGにMGシェアリングを適用するか否かを判定する。以下、基地局200の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0212】
(2-1)MGシェアリング設定情報を送信
基地局200は、MGシェアリング設定情報をUE100へ送信する。具体的には、基地局200(情報取得部241)は、MGシェアリング設定情報を取得する。基地局200(通信処理部245)は、取得されたMGシェアリング設定情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する。例えば、基地局200は、MGシェアリングを設定することにより、当該MGシェアリングの設定を示すMGシェアリング設定情報を取得する。
【0213】
また、基地局200は、MGのアクティベーションの状態を示す情報をUE100へ送信する。具体的には、基地局200は、MGのアクティベーションの状態を示す情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する。例えば、基地局200は、MGを設定する際にMGのアクティベーションの状態も設定することにより、当該MGのアクティベーションの状態を示す情報を取得する。
【0214】
(2-2)MGのアクティベーションの状態を判定
基地局200は、MGのアクティベーションの状態を判定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づいて、MGのアクティベーションの状態を判定する。MGのアクティベーションの状態の判定は、UE100の動作と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0215】
(2-3)MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定
基地局200は、MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定する。具体的には、基地局200(制御部243)は、MGのアクティベーションの状態の判定に基づいて、MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションを判定する。MGシェアリングのアクティベーションの状態の判定は、UE100の動作と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0216】
(3)処理の流れ
図20及び
図21を参照して、本開示の第3の実施形態に係る処理の例を説明する。
【0217】
まず、
図20を参照して、本開示の第3の実施形態に係るシステム1の処理の概略的な流れの例を説明する。
【0218】
基地局200は、MG及びMGシェアリングを設定する(S810)。例えば、基地局200は、MG及びMGシェアリングを設定し、MG設定情報及びMGシェアリング設定情報を生成する。
【0219】
基地局200は、MG設定情報及びMGシェアリング設定情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する(S820)。例えば、基地局200は、measGapConfig及びmeasGapSharingConfigを含むRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージをUE100へ送信する。measGapConfigは、MGのアクティベーションの状態を示す情報としてのpreconfiguredGapState-r17を含む。
【0220】
UE100は、受信されたRRCメッセージへの応答メッセージを基地局200へ送信する(S830)。例えば、UE100は、measGapConfig及びmeasGapSharingConfigを含むRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージを基地局200から受信すると、RRCReconfigurationCompメッセージ又はRRCResumeCompメッセージを基地局200へ送信する。
【0221】
UE100は、受信されたRRCメッセージからMG設定情報及びMGシェアリング設定情報を取得する(S840)。例えば、UE100は、受信されたRRCReconfigurationメッセージ又はRRCResumeメッセージからmeasGapConfig及びmeasGapSharingConfigを取得する。
【0222】
UE100及び基地局200は、MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定する(S850)。例えば、UE100及び基地局200は、MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づき、MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定する。S850の処理の詳細については
図21を参照して後述する。
【0223】
続いて、
図21を参照して、本開示の第3の実施形態に係るUE100及び基地局200におけるMGシェアリングのアクティベーションの状態を判定する処理の概略的な流れの例を説明する。
【0224】
UE100及び基地局200は、MGがactivatedであるか否かを判定する(S910)。例えば、UE100及び基地局200は、MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づきMGがactivatedであるか否かを判定する。
【0225】
MGがactivatedである場合、UE100及び基地局200は、MGシェアリングが設定されているか否かを判定する(S920)。例えば、MGのアクティベーションの状態を示す情報がアクティベーションを示す場合、UE100は、基地局200からMGシェアリング設定情報が受信されたか否かを判定する。基地局200は、MGシェアリングを設定したか否かを判定する。
【0226】
MGシェアリングが設定されている場合、UE100及び基地局200は、MGシェアリングがactivatedであると判定する(S930)。例えば、MGシェアリングが設定されている場合、UE100及び基地局200は、MGシェアリングがactivatedであると判定する。換言すると、UE100及び基地局200は、MGシェアリングがactivatedであるとして動作する。
【0227】
MGがactivatedでない場合、UE100及び基地局200は、MGシェアリングが設定されているか否かを判定する(S940)。
【0228】
MGシェアリングが設定されている場合、UE100及び基地局200は、MGシェアリングがdeactivatedであると判定する(S950)。例えば、MGシェアリングが設定されている場合、UE100及び基地局200は、MGシェアリングがdeactivatedであると判定する。換言すると、UE100及び基地局200は、MGシェアリングがdeactivatedであるとして動作する。
【0229】
なお、
図21を参照して説明したMGシェアリングのアクティベーションの状態判定は、TSへ反映され得る。
図22の情報51及び
図23の情報53は、当該MGシェアリングのアクティベーションの状態判定のTSへの反映の一例である。当然ながら、当該MGシェアリングのアクティベーションの状態判定のTSへの反映の態様は、これに限定されない。
【0230】
(4)効果
このように、本開示の第3の実施形態によれば、MGシェアリング設定情報を含むRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信され、MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する。これにより、MGシェアリングの適用有無をMGのアクティベーションの状態に応じて決めることができる。したがって、アクティベーション又はディアクティベーションの状態を取り得るMGに対してMGシェアリングを適用することが可能となる。
【0231】
また、MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーションの状態の判定に基づいて判定される。これにより、MGのアクティベーションの状態を把握し得るUE100及び基地局200それぞれにおいて、MGシェアリングのアクティベーションの状態を判定することができる。
【0232】
また、MGのアクティベーションの状態は、MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づいて判定される。これにより、MGシェアリングのアクティベーションの状態をMGのアクティベーションの状態により確実に対応させることができる。
【0233】
また、MGのアクティベーションの状態を示す情報を含むRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信される。これにより、UE100と基地局200との間でMGのアクティベーションの状態を同期させることができるため、MGシェアリングのアクティベーションの状態も同期させることができる。
【0234】
また、MGのアクティベーションの状態を示す情報は、MG設定情報に含まれ、MG設定情報及びMGシェアリング設定情報を含むRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信される。これにより、MGのアクティベーションの状態を示す情報及びMGシェアリング設定情報が同一のRRCメッセージで送信されるため、MGのアクティベーションの状態とMGシェアリングのアクティベーションの状態との間で不整合が生じる可能性を抑制することができる。
【0235】
また、MGがアクティベーションに設定されている場合、MGシェアリングはアクティベートされると判定され、MGがディアクティベーションに設定されている場合、MGシェアリングはディアクティベートされると判定される。これにより、MGとMGシェアリングとの間で、アクティベーションの状態を合致させることができる。
【0236】
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は当該実施形態に限定されるものではない。当該実施形態は例示にすぎないということ、及び、本開示のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0237】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもフローチャート又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、フローチャート又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0238】
例えば、本明細書において説明した装置の1つ以上の構成要素の動作を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体が提供されてもよい。当然ながら、このような方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible computer-readable storage medium)も、本開示に含まれる。
【0239】
例えば、本開示において、ユーザ機器(UE)は、移動局(mobile station)、移動端末、移動装置、移動ユニット、加入者局(subscriber station)、加入者端末、加入者装置、加入者ユニット、ワイヤレス局、ワイヤレス端末、ワイヤレス装置、ワイヤレスユニット、リモート局、リモート端末、リモート装置、又はリモートユニット等の別の名称で呼ばれてもよい。
【0240】
例えば、本開示において、「送信する(transmit)」は、送信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に送信することを意味してもよい。あるいは、「送信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に送信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「受信する(receive)」は、受信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に受信することを意味してもよい。あるいは、「受信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に受信することとの組合せを意味してもよい。上記少なくとも1つのレイヤは、少なくとも1つのプロトコルと言い換えられてもよい。
【0241】
例えば、本開示において、「取得する(obtain/acquire)」は、記憶されている情報の中から情報を取得することを意味してもよく、他のノードから受信した情報の中から情報を取得することを意味してもよく、又は、情報を生成することにより当該情報を取得することを意味してもよい。
【0242】
例えば、本開示において、「~を含む(include)」及び「~を備える(comprise)」は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。
【0243】
例えば、本開示において、「又は(or)」は、排他的論理和を意味せず、論理和を意味する。
【0244】
なお、上述した実施形態に含まれる技術的特徴は、以下のような特徴として表現されてもよい。当然ながら、本開示は以下のような特徴に限定されない。
【0245】
(特徴1)
ユーザ機器(100)であって、
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージを基地局(200)から受信する通信処理部(135)と、
前記RRCメッセージに含まれる前記MGシェアリング設定情報を取得する情報取得部(131)と、
を備え、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
ユーザ機器。
【0246】
(特徴2)
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、前記MGのアクティベーションの状態の判定に基づいて判定される
特徴1に記載のユーザ機器。
【0247】
(特徴3)
前記MGのアクティベーションの状態は、前記MGのアクティベーションの状態を示す情報に基づいて判定される
特徴2に記載のユーザ機器。
【0248】
(特徴4)
前記通信処理部は、前記MGのアクティベーションの状態を示す情報を含むRRCメッセージを基地局から受信する
特徴3に記載のユーザ機器。
【0249】
(特徴5)
前記MGのアクティベーションの状態を示す情報は、MG設定情報に含まれ、
前記通信処理部は、前記MG設定情報及び前記MGシェアリング設定情報を含むRRCメッセージを基地局から受信する
特徴4に記載のユーザ機器。
【0250】
(特徴6)
前記MGがアクティベーションに設定されている場合、前記MGシェアリングはアクティベートされると判定され、
前記MGがディアクティベーションに設定されている場合、前記MGシェアリングはディアクティベートされると判定される
特徴1~5のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0251】
(特徴7)
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を取得する情報取得部(241)と、
前記MGシェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージをユーザ機器(100)へ送信する通信処理部(245)と、
を備え、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
基地局(200)。
【0252】
(特徴8)
ユーザ機器(100)により行われる方法であって、
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージを基地局(200)から受信することと、
前記RRCメッセージに含まれる前記MGシェアリング設定情報を取得することと、
を含み、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
方法。
【0253】
(特徴9)
基地局(200)により行われる方法であって、
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を取得することと、
前記MGシェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージをユーザ機器(100)へ送信することと、
を含み、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
方法。
【0254】
(特徴10)
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージを基地局(200)から受信することと、
前記RRCメッセージに含まれる前記MGシェアリング設定情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
プログラム。
【0255】
(特徴11)
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を取得することと、
前記MGシェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージをユーザ機器(100)へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
プログラム。
【0256】
(特徴12)
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージを基地局(200)から受信することと、
前記RRCメッセージに含まれる前記MGシェアリング設定情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であって、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
非遷移的実体的記録媒体。
【0257】
(特徴13)
MG(Measurement Gap)シェアリング設定情報を取得することと、
前記MGシェアリング設定情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージをユーザ機器(100)へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であって、
前記MGシェアリングのアクティベーション又はディアクティベーションは、MGのアクティベーション又はディアクティベーションに対応する
非遷移的実体的記録媒体。