(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-20
(45)【発行日】2025-08-28
(54)【発明の名称】ピラゾロピリミジン、それらを含む組成物、およびその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20250821BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20250821BHJP
A61P 1/14 20060101ALI20250821BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20250821BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20250821BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20250821BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20250821BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20250821BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20250821BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20250821BHJP
【FI】
C07D487/04 142
C07D487/04 CSP
A61K31/519
A61P1/14
A61P3/00
A61P3/04
A61P3/10
A61P13/12
A61P17/00
A61P17/14
A61P43/00
(21)【出願番号】P 2024545774
(86)(22)【出願日】2023-02-15
(86)【国際出願番号】 CA2023050195
(87)【国際公開番号】W WO2023155004
(87)【国際公開日】2023-08-24
【審査請求日】2024-11-08
(32)【優先日】2022-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509091848
【氏名又は名称】ノヴォ ノルディスク アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グリーン、ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ギャラガー-デュバル、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ルミール、アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ、ユチェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ホン
【審査官】坂口 岳志
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-513334(JP,A)
【文献】国際公開第2009/111260(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/144801(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/039972(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化1】
式I
(式中、
R
1が、任意選択で置換されたC
6-
10アリールであり、
R
2が、任意選択で置換されたC
6-
10アリールおよび任意選択で置換されたC
5-
10ヘテロアリールから選択され、
R
3が、任意選択で置換されたC
1-
6アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
4-
7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
4-
7ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換されたC
6アリール、および任意選択で置換されたC
5-
6ヘテロアリール、任意選択で置換された-X
1-C
3-
10ヘテロシクロアルキルから選択され、
X
1が、NR
5であり、R
5が、Hであり、
R
4が、NH
2、任意選択で置換されたC
1-
6アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
3-
6ヘテロシクロアルキルから選択される)、
またはその
エナンチオマー、ジアステレオマーおよび/もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
R
4が、任意選択で置換されたC
3-
6ヘテロシクロアルキルであり、前記ヘテロシクロアルキルが、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、およびピペラジニル基から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
4が、任意選択で置換されたC
1-
6アルコキシまたは任意選択で置換されたC
1-
6アルキルアミノである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記C
1-
6アルコキシまたはC
1-
6アルキルアミノが、OH、CO
2H、CO
2NH
2、CO
2NHC
1-6アルキル、CO
2N(C
1-6アルキル)
2、NHC(O)C
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)C(O)C
1-6アルキルから選択される少なくとも1つの基で置換されている、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R
3が、任意選択で置換されたC
1-
6アルコキシ、または任意選択で置換されたC
1-6アルキルアミノもしくはジC
1-6アルキルアミノである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R
3が、任意選択で置換されたC
6アリール、C
5-6ヘテロアリール、C
4-7ヘテロシクロアルキル基、またはピラゾロピリミジンコアにNを介して連結したC
4-7ヘテロシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R
3が、以下の式:
【化2】
(式中、
R
7が、各出現において独立して、ハロゲン、OH、OR
9、CN、および任意に置換されたC
1-6アルキルから選択され、
R
9が、各出現において独立して、任意に置換されたC
1-6アルキルから選択され、
cが、0、1、または2である)のものである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R
3が、以下の式:
【化3】
(式中、
X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7が、各々独立して、NおよびCR
11から選択され、X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの多くとも3つが、Nであり、
R
11が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、およびC
1-6アルキルから選択される)のものである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
R
3が、以下の式:
【化4】
(式中、
X
8が、NおよびCR
11から選択され、
X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14が、各々独立して、NR
12、SO
2、およびC(R
13)
2から選択され、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの多くとも2つが、N、またはSであり、かつ/あるいはX
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの最大3つが、存在せず、4、5、または6員環を形成し、
R
12が、水素またはSO
2R
9であり、
R
13が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、OH、OR
9、CN、C(O)N(R
8)
2、SO
2R
9、N(R
10)C(O)R
9、N(R
8)
2、任意にハロゲン化されたC
1-6アルキルから選択され
、
R
8が、各出現において独立して、HまたはC
1-6アルキルから選択され、R
9が、C
1-6アルキルまたはハロゲン化されたC
1-6アルキルであり、R
10が、Hである)のものである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの1つが、Nである、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
X
4が、Nであり、X
3、X
6、およびX
7が、各々、CHである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
X
5が、CR
11であり、R
11が、CN、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基、およびOR
9から選択され、R
9が、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基である、請求項8に記載の化合物。
【請求項13】
R
2が、以下の式:
【化5】
(式中、
X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19が、各々独立して、NおよびCR
11から選択され、
R
11が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、OH、OR
9、CN、およびNO
2から選択され、
R
9が、C
1-6アルキルまたはハロゲン化C
1-6アルキルである)のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19の1つが、Nである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
X
15が、CR
11であり、R
11が、ハロゲンおよびOR
9から選択され、R
9が、C
1-6アルキルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
X
16、X
17、X
18、およびX
19が、各々、CR
11であり、R
11が、水素である、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
R
2が、2-メトキシフェニルまたは2-クロロフェニル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
R
1が、4-クロロフェニル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
前記化合物が、以下の化合物:
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
、またはその
エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物が、
【化19】
、またはその
エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が、
【化20】
、またはその
エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載の化合物を、薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と一緒に含む、医薬組成物。
【請求項23】
食欲に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、グルコース調節に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、線維症関連障害もしくはその合併症のうちの1つ、代謝に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、皮膚および毛髪の成長および治癒に関連する障害、胃腸管に関連する障害、肥満に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、またはそれらの組み合わせの治療のための、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記障害が、I型糖尿病、II型糖尿病、肥満、および慢性腎臓疾患から選択される、請求項22に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2022年2月15日に出願された米国仮出願第63/268,021号に対して、適用法に基づき優先権を主張するものであり、その内容は、その全体が全ての目的で参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、化合物、特にピラゾロピリミジン化合物、それらを含む医薬組成物、ならびに疾患および障害の治療および予防におけるそれらの使用および使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
カンナビノイドCB1受容体の活性化は、食欲を増加させ、脂質の生合成および貯蔵を増加させ、インスリンおよびレプチンの作用を阻害し、炎症および線維症を促進することが一般的に知られている。したがって、研究は、代謝症候群と呼ばれる肥満およびそれと関連する代謝障害の潜在的な治療のためのCB1受容体阻害剤の開発に焦点を当てた。リモナバントは、代謝症候群の治療に効果的であることが示されたが、神経精神病学的(すなわち、CNS関連)副作用を引き起こしたため、市場からの撤退することになった。
CB1受容体を標的化する、それと関連付けられる障害の治療または予防のための代替化合物の開発が、依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
一態様によれば、本技術は、化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩、それらの医薬組成物、その使用、ならびにそれらの投与を含む治療方法に関する。より具体的には、以下の実施形態が提供される。
【0005】
実施例1.式Iの化合物:
【0006】
【化1】
(式中、
R
1およびR
2が、各々独立して、任意選択で置換されたC
6-
10アリールおよび任意選択で置換されたC
5-
10ヘテロアリールから選択され、
R
3が、任意選択で置換されたC
1-
12アルキル、任意選択で置換されたC
1-
12アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-
10アリール、および任意選択で置換されたC
5-
10ヘテロアリール、任意選択で置換された-X
1-C
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換された-X
1-C
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換された-X
1-C
6-
10アリール、および任意選択で置換された-X
1-C
5-
10ヘテロアリールから選択され、
R
4が、任意選択で置換されたNH
2、C
1-
12アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換された-X
2-C
3-
10シクロアルキル、および任意選択で置換された-X
2-C
3-
10ヘテロシクロアルキルから選択され、
X
1が、OおよびNR
5から選択され、R
5が、Hまたは任意選択で置換されたC
1-
6アルキルであり、
X
2が、OおよびNR
6から選択され、R
6が、Hまたは任意選択で置換されたC
1-
6アルキルである)、
またはその異性体および/もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩。
実施例2.R
4が、NH
2である、実施形態1に記載の化合物。
実施例3.R
4が、任意選択で置換されたC
1-
12アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換された-X
2-C
3-
10シクロアルキル、および任意選択で置換された-X
2-C
3-
10ヘテロシクロアルキルから選択される、実施形態1に記載の化合物。
実施例4.R
4が、任意選択で置換されたC
1-
12アルコキシ、好ましくは、任意選択で置換されたC
1-
6アルコキシ、より好ましくは、任意選択で置換されたC
1-
4アルコキシである、実施形態3に記載の化合物。
実施例5.R
4が、任意選択で置換されたC
1-
12アルキルアミノまたはC
1-
12ジアルキルアミノ、好ましくは、任意選択で置換されたC
1-
6アルキルアミノまたはC
1-
6ジアルキルアミノ、より好ましくは、任意選択で置換されたC
1-
4アルキルアミノまたはC
1-
4ジアルキルアミノである、実施形態3に記載の化合物。
実施例6.当該アルキルまたはアルコキシが、OH、CO
2H、CO
2NH
2、CO
2NHC
1-6アルキル、CO
2N(C
1-6アルキル)
2、P(O)(C
1-6アルキル)
2、NHC(O)C
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)C(O)C
1-6アルキル、好ましくは、OHから選択される少なくとも1つの基で置換されている、実施形態4または5に記載の化合物。
実施例7.R
4が、任意選択で置換されたC
3-
10シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC
3-
10ヘテロシクロアルキル、好ましくは、任意選択で置換されたC
3-
6シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC
3-
6ヘテロシクロアルキル、より好ましくは、任意選択で置換されたC
4-
5シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC
4-
5ヘテロシクロアルキルである、実施形態3に記載の化合物。
実施例8.当該ヘテロシクロアルキルが、ピラゾロピリミジンコアに、ヘテロシクロアルキルからの窒素原子を介して連結する、実施形態7に記載の化合物。
実施例9.当該ヘテロシクロアルキルが、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、およびピペラジニル基から選択される、実施形態7または8に記載の化合物。
実施例10.R
4が、任意選択で置換された-X
2-C
3-
10シクロアルキルまたは任意選択で置換された-X
2-C
3-
10ヘテロシクロアルキル、好ましくは、任意選択で置換された-X
2-C
3-
6シクロアルキルまたは任意選択で置換された-X
2-C
3-
6ヘテロシクロアルキル、より好ましくは、任意選択で置換された-X
2-C
4-
5シクロアルキルまたは任意選択で置換された-X
2-C
4-
5ヘテロシクロアルキルである、実施形態3に記載の化合物。
実施例11.X
2が、NR
6であり、好ましくは、R
6が、HまたはC
1-
3アルキル、好ましくは、メチルである、実施形態3~10のいずれか1つに記載の化合物。
実施例12.当該シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルが、各々任意選択で置換されたOH、CO
2H、CO
2NH
2、CO
2NHC
1-6アルキル、CO
2N(C
1-6アルキル)
2、P(O)(C
1-6アルキル)
2、NHC(O)C
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)C(O)C
1-6アルキルから選択される少なくとも1つの基で置換され、当該基が、任意選択で、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルに、C
1-6アルキルを介して連結し、好ましくは、OH、またはC
1-6アルキルもしくはC
1-3アルキルを介して連結したOHである、実施形態7~11のいずれか1つに記載の化合物。
実施例13.R
3が、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基、任意選択で置換されたC
1-
6アルコキシ、または任意選択で置換されたC
1-6アルキルアミノもしくはジC
1-6アルキルアミノである、実施形態1~12のいずれか1つに記載の化合物。
実施例14.R
3が、任意選択で置換されたC
6アリール、C
5-6ヘテロアリール、C
4-7シクロアルキル、もしくはC
4-7ヘテロシクロアルキル基、またはピラゾロピリミジンコアにX
1を介して連結したC
6アリール、C
5-6ヘテロアリール、C
4-7シクロアルキル、もしくはC
4-7ヘテロシクロアルキルである、実施形態1~12のいずれか1つに記載の化合物。
実施例15.アリール基が、以下の式:
【0007】
【化2】
(式中、
R
7が、各出現において独立して、ハロゲン、OH、OR
9、CN、NO
2、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、C(R
10)=NR
10、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
10)SO
2R
9、N(R
10)C(O)N(R
8)
2、N(R
10)SO
2N(R
8)
2、N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択され、
R
8が、各出現において独立して、H、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-10シクロアルキル、C
4-10ヘテロシクロアルキル、C
6アリール、およびC
5-10ヘテロアリールから選択されるか、または2つのR
8が、それらの隣接する原子と一緒になって、C
4-10ヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
9が、各出現において独立して、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
6アリール、およびC
5-6ヘテロアリールから選択され、
R
10が、各出現において独立して、H、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
6アリール、およびC
5-6ヘテロアリールから選択され、
cが、0、1、2、3、4、または5である)のものであり、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基が、任意選択でさらに置換されている、実施形態14に記載の化合物。
実施例16.R
7が、CN、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基(例えば、CH
3、CF
3など)、およびOR
9から選択され、R
9が、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基である、実施形態15に記載の化合物。
実施例17.アリールまたはヘテロアリール基が、以下の式:
【0008】
【化3】
(式中、
X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7が、各々独立して、NおよびCR
11から選択され、X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの多くとも3つが、Nであるか、または2つの隣接するX
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの一方が、存在せず、他方が、O、S、またはNR
10であり、
R
8、R
9、およびR
10が、実施形態15に定義されるとおりであり、
R
11が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、OH、OR
9、CN、NO
2、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、C(R
10)=NR
10、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
10)SO
2R
9、N(R
10)C(O)N(R
8)
2、N(R
10)SO
2N(R
8)
2、N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択される)のものであり、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基が、任意選択でさらに置換されている、実施形態14に記載の化合物。
実施例18.X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの1つ、好ましくは、X
4およびX
6のうちの1つが、Nである、実施形態17に記載の化合物。
実施例19.X
4が、Nであり、X
3、X
6、およびX
7が、各々、CHである、実施形態18に記載の化合物。
実施例20.X
5が、CR
11であり、R
11が、CN、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基(例えば、CH
3、CF
3など)、およびOR
9から選択され、R
9が、任意選択で置換されたC
1-6アルキル基である、実施形態17~19のいずれか1つに記載の化合物。
実施例21.シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基が、以下の式:
【0009】
【化4】
(式中、
X
8が、NおよびCR
11から選択され、
X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14が、各々独立して、O、NR
12、SO
2、およびC(R
13)
2から選択され、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの多くとも2つが、O、N、またはSであるか、またはそれを含み、かつ/あるいはX
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの最大3つが、存在せず、4、5、または6員環を形成し、かつ/またはX
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの2つまたは3つが、一緒になって、1~3つの追加の架橋原子、例えば、炭素原子を介して、架橋を形成し、
R
8、R
9、およびR
10が、実施形態15に定義されるとおりであり、R
11が、実施形態17に定義されるとおりであり、
R
12が、各出現において独立して、水素、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択され、から選択され、
R
13が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、OH、OR
9、CN、NO
2、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、C(R
10)=NR
10、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
10)SO
2R
9、N(R
10)C(O)N(R
8)
2、N(R
10)SO
2N(R
8)
2、N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択されるか、または2つのR
13が、それらの隣接する原子と一緒になって、C
4-10シクロアルキルまたはC
4-10ヘテロシクロアルキル基を形成する)のものであり、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基が、任意選択でさらに置換されている、実施形態14に記載の化合物。
実施例22.X
8が、Nである、実施形態21に記載の化合物。
実施例23.X
11が、NR
12である、実施形態21または22に記載の化合物。
実施例24.X
11が、C(R
13)
2である、実施形態21または22に記載の化合物。
実施例25.少なくとも1つのR
13が、各出現において独立して、OH、OR
9、C(O)N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
8)
2、および任意選択で置換されたC
1-6アルキルから選択される、実施形態21~24のいずれか1つに記載の化合物。
実施例26.X
12が、存在しない、実施形態21~25のいずれか1つに記載の化合物。
実施例27.X
9およびX
14が、存在しない、実施形態21~26のいずれか1つに記載の化合物。
実施例28.X
1が、存在しない、実施形態1~27のいずれか1つに記載の化合物。
実施例29.X
1が、存在し、NR
5であり、好ましくは、R
5が、Hである、実施形態1~27のいずれか1つに記載の化合物。
実施例30.R
2が、任意選択で置換されたC
6アリールまたは任意選択で置換されたC
5-
6ヘテロアリールである、実施形態1~29のいずれか1つに記載の化合物。
実施例31.R
2が、以下の式:
【0010】
【化5】
(式中、
X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19が、各々独立して、NおよびCR
11から選択され、X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19のうちの多くとも3つが、Nであるか、あるいは2つの隣接するX
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19のうちの一方が、存在せず、他方が、O、S、またはNR
10であり、
R
10が、実施形態15に定義されるとおりであり、R
11が、実施形態17に定義されるとおりである)のものであり、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基が、任意選択でさらに置換されている、実施形態30に記載の化合物。
実施例32.X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19が、各々、CR
11である、実施形態31に記載の化合物。
実施例33.X
15が、CR
11であり、R
11が、ハロゲンおよびOR
9から選択される、実施形態31または32に記載の化合物。
実施例34.X
16、X
17、X
18、およびX
19が、各々、CR
11であり、R
11が、水素である、実施形態31~33のいずれか1つに記載の化合物。
実施例35.R
2が、2-メトキシフェニルまたは2-クロロフェニル基である、実施形態33または34に記載の化合物。
実施例36.X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19のうちの1つが、Nである、実施形態31に記載の化合物。
実施例37.X
16が、NまたはCHである、実施形態31に記載の化合物。
実施例38.X
17が、CR
11であり、R
11が、シアノ、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、またはOR
9、好ましくは、シアノである、実施形態31~33および37のいずれか1つに記載の化合物。
実施例39.R
2が、4-シアノフェニルまたは6-シアノ-3-ピリジル基である、実施形態38に記載の化合物。
実施例40.R
1が、任意選択で置換されたC
6アリールである、実施形態1~39のいずれか1つに記載の化合物。
実施例41.R
1が、4-クロロフェニル基である、実施形態40に記載の化合物。
実施例42.化合物が、本明細書に定義される化合物1~78、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態1に記載の化合物。
実施例43.化合物が、本明細書に定義される化合物1~77、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態42に記載の化合物。
実施例44.化合物が、化合物78、またはその薬学的に許容可能な塩である、実施形態42に記載の化合物。
実施例45.化合物が、本明細書に定義される化合物1~18、20~31、33~61、63~68、および70~77、または化合物1~18、20~29、31、36~61、63~68、および70~77、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態43に記載の化合物。
実施例46.化合物が、本明細書に定義される化合物1~17、20~22、25~27、37、38、42~46、48~61、63~68、70~77、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態43に記載の化合物。
実施例47.化合物が、本明細書に定義される化合物1~5、7~11、13~15、21、22、27、42、43、45、50~58、60、61、63、64、70(R)、70(S)、71(S)、72(R)、72(S)、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態43に記載の化合物。
実施例48.化合物が、本明細書に定義される化合物1、2、4、7~9、11、13、15、21、27、43、45、50~53、56~58、60、61、63、64、70(R)、71(S)、72(R)、72(S)、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態43に記載の化合物。
実施例49.実施形態1~48のいずれか1つに定義される化合物を、薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と一緒に含む、医薬組成物。
実施例50.食欲に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、グルコース調節に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、線維症関連障害もしくはその合併症のうちの1つ、代謝に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、皮膚および毛髪の成長および治癒に関連する障害、胃腸管に関連する障害、肥満に関連する障害もしくはその合併症のうちの1つ、またはそれらの組み合わせの治療のための、実施形態1~48のいずれか1つに定義される化合物または実施形態49に定義される医薬組成物の使用。
実施例51.当該食欲に関連する障害またはその合併症のうちの1つが、プラダー・ウィリー症候群(PWS)、視床下部性肥満、プロオピオメラノコルチン(POMC)欠損症(POMC肥満、ヘテロ接合性POMC欠損症肥満、POMCエピジェネティック障害を含む)、レプチン受容体(LepR)欠損症、バルデー・ビードル(BB)症候群、およびアルストレーム症候群から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例52.当該グルコース調節に関連する障害またはその合併症のうちの1つが、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、前糖尿病、膵臓疾患(β細胞保護および/またはインスリン産生の増加による)、ならびに関連する腎症、神経障害、および網膜症から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例53.当該線維症関連障害またはその合併症のうちの1つが、間質性肺疾患に関連する進行性線維症、特発性肺線維症(IPF)、ヘルマンスキー・パドラック症候群肺線維症(HPS-PF)、肝硬変および他の肝臓線維症障害(非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性胆管炎など)、皮膚線維性障害(強皮症など)、線維性腎臓疾患、ならびに慢性腎臓疾患から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例54.当該代謝に関連する障害またはその合併症のうちの1つが、代謝症候群および高脂血症(例えば、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロールの状況での高トリグリセリド血症、LDLおよび/もしくは総コレステロールおよび/もしくはVLDLの上昇、ならびに/またはアポリポタンパク質Bの上昇、アテローム性動脈硬化性心血管疾患など)から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例55.当該肥満に関連する障害またはその合併症のうちの1つが、睡眠時無呼吸、いびき、喘息、肺低換気症候群、認知症、心疾患、高血圧、胆嚢疾患、胃腸障害、月経不順、変形性関節炎、静脈うっ滞性潰瘍、冠動脈疾患、動脈硬化症、偽脳腫瘍、変形性関節症、高コレステロール、および肝臓、卵巣、子宮頸部、子宮、乳房、前立腺、または胆嚢の悪性腫瘍の発生率の増加から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例56.当該皮膚および毛髪の障害が、脱毛症(代謝症候群に関連する男性型脱毛症および脱毛症)、過剰な瘢痕形成(瘢痕およびケロイド)、および強皮症から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例57.当該胃腸管に関連する障害が、便秘、過敏性腸症候群、ならびに潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む炎症性腸症候群から選択される、実施形態50に記載の使用。
実施例58.食欲に関連する障害もしくはそれらの合併症、グルコース調節に関連する障害もしくはそれらの合併症、線維症関連障害もしくはそれらの合併症、代謝に関連する障害もしくはそれらの合併症、皮膚および毛髪の成長および治癒に関連する障害、胃腸管に関連する障害、肥満に関連する障害もしくはそれらの合併症、またはそれらの組み合わせから選択される障害の治療のための方法であって、実施形態1~48のいずれか1つに定義される化合物または実施形態49に定義される医薬組成物を、それを必要とする対象者に投与することを含む、方法。
実施例59.当該食欲に関連する障害またはそれらの合併症が、プラダー・ウィリー症候群(PWS)、視床下部性肥満、プロオピオメラノコルチン(POMC)欠損症(POMC肥満、ヘテロ接合性POMC欠損症肥満、POMCエピジェネティック障害を含む)、レプチン受容体(LepR)欠損症、バルデー・ビードル(BB)症候群、およびアルストレーム症候群から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施例60.当該グルコース調節に関連する障害またはそれらの合併症が、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、前糖尿病、膵臓疾患(β細胞保護および/またはインスリン産生の増加による)、ならびに関連する腎症、神経障害、および網膜症から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施例61.当該線維症関連障害またはそれらの合併症が、間質性肺疾患に関連する進行性線維症、特発性肺線維症(IPF)、ヘルマンスキー・パドラック症候群肺線維症(HPS-PF)、肝硬変および他の肝臓線維症障害(非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性胆管炎など)、皮膚線維性障害(強皮症など)、線維性腎臓疾患、ならびに慢性腎臓疾患から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施例62.当該代謝に関連する障害またはそれらの合併症が、代謝症候群および高脂血症(例えば、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロールの状況での高トリグリセリド血症、LDLおよび/または総コレステロールおよび/またはVLDLの上昇、および/またはアポリポタンパク質Bの上昇、アテローム性動脈硬化性心血管疾患など)から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施例63.当該肥満に関連する障害またはそれらの合併症が、睡眠時無呼吸、いびき、喘息、肺低換気症候群、認知症、心疾患、高血圧、胆嚢疾患、胃腸障害、月経不順、変形性関節炎、静脈うっ滞性潰瘍、冠動脈疾患、動脈硬化症、偽脳腫瘍、変形性関節症、高コレステロール、および肝臓、卵巣、子宮頸部、子宮、乳房、前立腺、または胆嚢の悪性腫瘍の発生率の増加から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施例64.当該皮膚および毛髪の障害が、脱毛症(代謝症候群に関連する男性型脱毛症および脱毛症)、過剰な瘢痕形成(瘢痕およびケロイド)、および強皮症から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施例65.当該胃腸管に関連する障害が、便秘、過敏性腸症候群、ならびに潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む炎症性腸症候群から選択される、実施形態58に記載の方法。
【0011】
本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない例示的な実施形態および実施例のセクションの以下の非制限的な説明を読むと、本化合物、組成物、方法、および使用のさらなる目的および特徴がより明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書で使用される全ての技術用語および表現は、本技術が関連する当業者によって一般的に理解されるものと同じ定義を有する。そうではあるが、使用するいくつかの用語および表現の定義を以下に提供する。参照により本明細書に組み込まれる刊行物、特許、および特許出願における用語の定義が、本明細書に記載される定義に反する場合には、本明細書における定義が優先される。本明細書で使用されるセクションの見出しは、構成目的のためのみであり、開示される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0013】
本明細書に記載の化学構造は、従来の基準に従って描かれる。また、描かれた炭素原子などの原子が不完全な原子価を含むように見える場合、原子価は、必ずしも明示的に描かれていないが、1つ以上の水素原子によって満たされていると想定される。水素原子は、化合物の一部であると推定されるべきである。
【0014】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的とし、限定することを意図していない。単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容が明確に指示しない限り、複数形も含む。したがって、例えば、「化合物」を含む組成物への言及はまた、2つ以上の化合物の混合物を企図する。また、文脈が別途明確に指示しない限り、用語「または」は、「および/または」を含むその意味で一般的に用いられることに留意されたい。さらに、用語「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」、またはそれらの変形が、詳細な説明および/または特許請求の範囲のいずれかで使用される場合に、かかる用語は、「含む(comprising)」という用語と同様の様式で包括的であることが意図される。
【0015】
用語「約」または「おおよそ」は、当業者が決定した特定の値に対して許容可能な誤差範囲内を意味し、これは、値がどのように測定または決定されるか、すなわち、測定システムの制限に部分的に依存する。例えば、「約」は、当該技術分野の慣行に従って、1または2つ以上の標準偏差以内を意味し得る。あるいは、「約」は、所与の値の最大20%、好ましくは最大10%、より好ましくは最大5%、およびさらにより好ましくは最大1%の範囲を意味し得る。あるいは、特に生物学的系またはプロセスに関して、この用語は、ある値の10倍以内、好ましくは5倍以内、およびより好ましくは2倍以内を意味し得る。特定の値が本出願および特許請求の範囲に記載されている場合、別段の定めのない限り、特定の値に対する許容可能な誤差範囲内を意味する用語「約」が想定されるべきである。
【0016】
本明細書で使用される場合、用語「化合物」、「本明細書に記載される化合物」、「本出願の化合物」、「ピラゾロピリミジン」、「ピラゾロピリミジン化合物」、および同等の表現は、本出願に記載される化合物、例えば、構造式Iによって、任意選択で、適用可能な実施形態のうちのいずれかを参照して包含されるものを指し、また、例示的な化合物、例えば、化合物1~78、その薬学的に許容可能な塩、その互変異性体形態および異性体、ならびに適用可能な場合、その溶媒和物、エステル、およびプロドラッグが含まれる。両性イオン形態が可能である場合、化合物は、実用的な目的のためにその中性形態として描かれ得るが、化合物は、その両性イオン形態も含むと理解される。本明細書の実施形態はまた、化合物のうちの1つ以上を除外し得る。化合物は、それらの化学構造またはそれらの化学名のいずれかによって特定され得る。化学構造および化学名が矛盾する場合、化学構造が優先される。
【0017】
別段の定めのない限り、本明細書に示される構造はまた、該当する場合、構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、および幾何学的(または立体配座))形態、例えば、各非対称中心のRおよびS配置を含むことも意味する。したがって、本化合物の単一の立体化学異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、および幾何(または立体配座)混合物は、本明細書の範囲内である。本化合物はまた、別段の記載がない限り、存在する場合、図示した化合物の全ての可能な互変異性体も包含する。この用語はまた、1つ以上の原子が自然界で最も豊富に見られる原子質量とは異なる原子質量を有する同位体標識化合物を含む。本化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、これらに限定されないが、2H(D)、3H(T)、11C、13C、14C、15N、18O、17O、硫黄の同位体のうちのいずれか1つなどが挙げられる。化合物はまた、非溶媒和形態ならびに水和形態を含む溶媒和形態で存在してもよい。化合物は、複数の結晶形態で存在しても、非結晶形態で存在してもよい。概して、全ての物理的形態は、本明細書で企図される使用のために同等であり、本発明の範囲内であることが意図される。
【0018】
特定のエナンチオマーが好ましい場合、いくつかの実施形態では、対応するエナンチオマーを実質的に含まずに提供されてもよく、またエナンチオマー的に富んでいてもよい。「エナンチオマー的に富んでいる」とは、化合物が著しくより高い割合の1つのエナンチオマーから成ることを意味する。ある特定の実施形態では、化合物は、少なくとも約90重量%の好ましいエナンチオマーから成る。他の実施形態では、化合物は、少なくとも約95重量%、98重量%、または99重量%の好ましいエナンチオマーから成る。好ましいエナンチオマーは、キラル支持体上の高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)または超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を含む当業者に公知の任意の方法によって、またはキラル塩の形成および結晶化によって、ラセミ混合物から単離されても、非対称合成によって調製されてもよい。
【0019】
表現「薬学的に許容可能な塩」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答およびこれに類するものなしにヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに好適であり、かつ合理的な利益/リスク比に匹敵する、本明細書の化合物の塩を指す。薬学的に許容可能な塩は、当該技術分野で公知である。例えば、S.M.Berge,et al.は、J.Pharmaceutical Sciences,66:1-19(1977)において、詳細に薬学的に許容可能な塩を説明している。塩は、本明細書の化合物の最終的な単離および精製中にインサイチュで調製することも、化合物の遊離塩基機能を好適な有機酸もしくは無機酸(酸付加塩)と反応させることによって、または化合物の酸性機能を好適な有機塩基もしくは無機塩基(塩基付加塩)と反応させることによって別個に調製することもできる。
【0020】
用語「溶媒和物」は、本化合物のうちの1つの、水および非水性溶媒分子を含む1つ以上の溶媒分子との物理的会合を指す。この物理的会合は、水素結合を含んでもよい。ある特定の例では、溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれるときに、単離することができる。用語「溶媒和物」は、溶液相溶媒和物と単離可能な溶媒和物との両方を包含する。例示的な溶媒和物としては、限定されないが、水和物、半水和物、エタノラート、ヘミエタノラート、n-プロパノラート、イソ-プロパノラート、1-ブタノラート、2-ブタノラート、およびInternational Conference on Harmonization(ICH)、Guide for Industry,Q3C Impurities:Residual Solvents(1997)に記載されるクラス3の溶媒など、他の生理学的に許容可能な溶媒の溶媒和物が挙げられる。したがって、本明細書に記載の化合物はまた、その溶媒和物およびそれらの混合物の各々を含む。
【0021】
本明細書で使用される場合、表現「薬学的に許容可能なエステル」は、本明細書のプロセスによって形成される化合物のエステルを指し、これはインビボで加水分解し、親化合物またはその塩を残すためにヒトの体内で容易に分解するものを含む。好適なエステル基としては、例えば、薬学的に許容可能な脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸、およびアルカン二酸に由来するものが挙げられ、各アルキルまたはアルケニル部分は、有利には6つ以下の炭素原子を有する。特定のエステルの例としては、これらに限定されないが、ヒドロキシル基のギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、アクリル酸塩、およびエチルコハク酸塩、ならびに酸性基のアルキルエステルが挙げられる。他のエステル基としては、スルホン酸エステルまたは硫酸エステルが挙げられる。
【0022】
本明細書で使用される場合、表現「薬学的に許容可能な塩」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答およびこれに類するものとともにヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに好適であり、かつ理的な利益/リスク比に見合い、かつそれらの意図される使用に効果的である、本明細書のプロセスによって形成される化合物のプロドラッグを指す。本明細書で使用される場合、用語「プロドラッグ」は、本説明の式によって描写される任意の化合物を得るために、インビボで代謝手段(例えば、加水分解)によって変換可能である化合物を意味する。
【0023】
別段の記載がない限り、本出願全体を通して略語が使用されてもよく、かかる略語は、当該技術分野によって一般的に理解される意味を有することが意図される。かかる略語の例としては、Me(メチル)、Et(エチル)、Pr(プロピル)、i-Pr(イソプロピル)、Bu(ブチル)、t-Bu(tert-ブチル)、i-Bu(イソ-ブチル)、s-Bu(sec-ブチル)、c-Bu(シクロブチル)、Ph(フェニル)、Bn(ベンジル)、Bz(ベンゾイル)、CBzまたはCbzまたはZ(カルボベンジルオキシ)、BocまたはBOC(tert-ブトキシカルボニル)、およびSuまたはSuc(スクシンイミド)が挙げられる。
【0024】
炭化水素置換基中の炭素原子の数は、接頭辞「Cx-Cy」または「Cx-y」によって示され得る(式中、xは、置換基中の炭素原子の最小数であり、yは、置換基中の炭素原子の最大数である)。しかしながら、接頭辞「Cx-Cy」または「Cx-y」が、定義によって1つ以上のヘテロ原子を組み込む基(例えば、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなど)と関連付けられる場合、xおよびyは、炭素原子およびヘテロ原子を含む、周期中の最小および最大原子数をそれぞれ定義する。
【0025】
用語「ヘテロ原子」は、炭素および水素以外の原子、例えば、これらに限定されないが、窒素、酸素、または硫黄を含み、任意の酸化形態の窒素または硫黄、置換形態の窒素、および任意の四級化形態の塩基性窒素を含む。
【0026】
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」は、典型的には1~20個の炭素原子を含む飽和、直鎖、または分岐鎖炭化水素ラジカルを指す。例えば、「C1-8アルキル」は、1~8つの炭素原子を含む。アルキルラジカルの例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、ヘプチル、オクチルラジカルおよびこれに類するものが挙げられる。
【0027】
本明細書で使用される場合、用語「アルケニル」は、1つ以上の二重結合および典型的には2~20個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを示す。例えば、「C2-8アルケニル」は、2~8つの炭素原子を含む。アルケニル基としては、これらに限定されないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、l-メチル-2-ブテン-l-イル、ヘプテニル、オクテニルおよびこれに類するものが挙げられる。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「アルキニル」は、1つ以上の三重結合および典型的には2~20個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを示す。例えば、「C2-8アルキニル」は、2~8つの炭素原子を含む。代表的なアルキニル基としては、これらに限定されないが、例えば、エチニル、1-プロピニル、1-ブチニル、ヘプチニル、オクチニルおよびこれに類するものが挙げられる。
【0029】
用語「シクロアルキル」、「脂環式」、「炭素環式、」、および同等の表現は、3~15個の環員を有する、スピロ(1つの原子を共有する)、縮合(少なくとも1つの結合を共有する)、または架橋(2つ以上の結合を共有する)炭素環式環系を含む、単環式または多環式環系における飽和または部分不飽和(非芳香族)炭素環式環を含む基を指す。シクロアルキル基の例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテン-1-イル、シクロペンテン-2-イル、シクロペンテン-3-イル、シクロヘキシル、シクロヘキセン-1-イル、シクロヘキセン-2-イル、シクロヘキセン-3-イル、シクロヘプチル、ビシクロ[4,3,0]ノナニル、ノルボルニルおよびこれに類するものが挙げられる。シクロアルキルという用語は、非置換シクロアルキル基および置換シクロアルキル基の両方を含む。用語「C3-nシクロアルキル」は、環構造中に3つ~示される「n」の数の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。炭素数に別段の指定がない限り、本明細書で使用される場合、「低級シクロアルキル」基は、それらの環構造中に少なくとも3つおよび8つ以下の炭素原子を有する。
【0030】
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロシクロアルキル」、「ヘテロシクリル」およびこれに類するものは、互換的に使用され、上で定義したように、飽和または部分不飽和のいずれかであり、炭素原子に加えて、1つ以上、好ましくは1~4つのヘテロ原子を有する、化学的に安定な3~7員単環式または7~10員二環式ヘテロシクロアルキル部分を指す。一例として、酸素、硫黄、または窒素から選択される1~3つのヘテロ原子を有する飽和または部分不飽和の環において、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルと同様)、ΝΗ(ピロリジニルと同様)、またはNR(N-置換ピロリジニルと同様)であってもよい。ヘテロシクロアルキルは、化学的に安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合することができ、環原子のうちのいずれかは任意選択で置換されることができる。ヘテロシクロアルキル基の例としては、これらに限定されないが、1,3-ジオキソラニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロジチエニル、テトラヒドロチエニル、チオモルホリノ、チオキサニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[4,1,0]ヘプタニル、キノリジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニルおよびこれに類するものが挙げられる。ヘテロシクロアルキル基はまた、ラジカルまたは結合点がヘテロシクロアルキル環上にある場合、ヘテロシクロアルキル環が、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、クロメニル、フェナンチリジニル、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、オクタヒドロインドリル、またはテトラヒドロキノリニルなどの、1つ以上のアリール、ヘテロアリール、または脂環式環に縮合される基を含む。ヘテロシクロアルキル基は、単環式または二環式であり得る。用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクロアルキルによって置換されたアルキル基を指し、アルキル部分およびヘテロシクリル部分は独立して任意選択で置換されている。例えば、用語「C3-nヘテロシクロアルキル」は、炭素原子およびヘテロ原子を含む、環構造中に3つ~示される「n」の数の原子を有するヘテロシクロアルキル基を指す。
【0031】
本明細書で使用される場合、用語「部分不飽和」は、環原子間に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含むが芳香族ではない環部分を指す。用語「部分不飽和」は、不飽和の複数の部位を有する環を包含することを意図しているが、本明細書に定義されるアリールまたはヘテロアリール部分を含むことを意図していない。
【0032】
単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、「アリールオキシ」、もしくは「アリールオキシアルキル」のようなより大きな部分の一部として使用される用語「アリール」は、4n+2コンジュゲート化π(pi)電子を有する芳香族基を指す(式中、nは、単環式部分または合計6~15個の環員を有する二環式もしくは三環式縮合環系において1~3の整数であり、系中の少なくとも1つの環は芳香族であり、系中の各環は3~7つの環員を含む)。用語「アリール」は、表現「アリール環」と互換的に使用されてもよい。本明細書のある特定の実施形態では、「アリール」は、これらに限定されないが、1つ以上の置換基を担持し得る、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アズレニル、アントラシルおよびこれに類するものを含む、芳香族環または環系を指す。用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、アリール環に結合したアルキル残基を指す。アラルキルの例としては、これらに限定されないが、ベンジル、フェネチルおよびこれに類するものが挙げられる。また、用語「アリール」の範囲内には、本明細書で使用される場合、芳香族環が、インダニル、インデニル、フタルイミジル、ナフチミジル、フルオレニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルおよびこれに類するものなどの1つ以上の非芳香族環に縮合される基も含まれる。用語「C6-nアリール」は、環構造中に6つ~示される「n」の数の原子を有するアリール基を指す。
【0033】
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」、例えば、「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」は、4n+2のコンジュゲート化π(pi)電子を有する芳香族基を指す(式中、nは、1~3の整数(例えば、5~18個の環原子、好ましくは、5、6、または9つの環原子を有する;環状アレイで共有される6、10、または14個のπ電子を有する)であり、炭素原子に加えて、1~5つのヘテロ原子を有する)。用語「ヘテロ原子」は、上に定義したとおりである。ヘテロアリールは、単一の環であっても、2つ以上の縮合環であってもよい。用語「ヘテロアリール」は、本明細書で使用される場合、ヘテロ芳香族環が1つ以上のアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキル環に縮合される基も含む。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、チエニル、フラニル(フリル)、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピロロピリジニル(例えば、ピロロ[3,2-b]ピリジニルまたはピロロ[3,2-c]ピリジニル)、ピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル)、フロピリジニル、プリニル、イミダゾピラジニル(例えば、イミダゾ[4,5-b]ピラジニル)、キノリル(キノリニル)、イソキノリル(イソキノリニル)、キノロニル、イソキノロニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、ナフチリジニル、ならびにプテリジニルカルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-l,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式であっても、二環式であってもよい。ヘテロアリール基は、任意選択で置換された環を含む。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールによって置換されたアルキル基を指し、アルキル部分およびヘテロアリール部分は独立して任意選択で置換されている。例としては、これらに限定されないが、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチルおよびこれに類するものが挙げられる。例えば、用語「C5-nヘテロアリール」は、炭素原子およびヘテロ原子を含む、環構造中に5つ~示される「n」の数の原子を有するヘテロアリール基を指す。
【0034】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、ハロゲン原子、すなわち、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子、好ましくは、フッ素または塩素を示す。
【0035】
本明細書に記載されるように、本明細書の化合物は、「任意選択で置換された」部分を含んでもよい。概して、用語「置換された」は、指定された部分の1つ以上の水素が好適な置換基で置き換えられていることを意味する。別段の示唆がない限り、「任意選択で置換された」基は、基のいずれかまたは各置換可能な位置に好適な置換基を有してもよく、任意の所与の構造内の2つ以上の位置が、特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換されてもよい場合、置換基は、各位置で同じであっても異なっていてもよい。本明細書の下で構想される置換基の組み合わせは、好ましくは、化学的に安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される場合、用語「化学的に安定な」は、化合物が、それらの生成、検出、ならびにある特定の実施形態では、本明細書に開示される目的のうちの1つ以上に対するそれらの回収、精製、および使用を可能にするための条件に供されたときに実質的に変化しない、化合物を指す。
【0036】
置換基の例としては、これらに限定されないが、ハロゲン(F、CI、Br、I)、OH、CO2H、アルコキシ、オキソ、チオオキソ、NO2、CN、CF3、CHF2、NH2、NHアルキル、NHアルケニル、NHアルキニル、NHシクロアルキル、NHアリール、NHヘテロアリール、NHヘテロシクロアルキル、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノ、ジシクロアルキルアミノ、ジヘテロシクロアルキルアミノ、N-アルキル-N-アリールアミノ、N-アルキル-N-ヘテロアリールアミノ、N-アルキル-N-シクロアルキルアミノ、N-アルキル-N-ヘテロシクロアルキルアミノ、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-シクロアルキル、O-アリール、O-ヘテロアリール、O-ハロアルキル、O-ヘテロシクロアルキル、C(O)アルキル、C(O)アルケニル、C(O)アルキニル、C(O)シクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)ヘテロシクロアルキル、CO2アルキル、CO2アルケニル、CO2アルキニル、CO2シクロアルキル、CO2アリール、CO2ヘテロアリール、CO2ヘテロシクロアルキル、OC(O)アルキル、OC(O)アルケニル、OC(O)アルキニル、OC(O)シクロアルキル、OC(O)アリール、OC(O)ヘテロアリール、OC(O)ヘテロシクロアルキル、C(O)NH2、C(O)NHアルキル、C(O)NHアルケニル、C(O)NHアルキニル、C(O)NHシクロアルキル、C(O)NHアリール、C(O)NHヘテロアリール、C(O)NHヘテロシクロアルキル、OCO2アルキル、OCO2アルケニル、OCO2アルキニル、OCO2シクロアルキル、OCO2アリール、OCO2ヘテロアリール、OCO2ヘテロシクロアルキル、OC(O)NH2、OC(O)NHアルキル、OC(O)NHアルケニル、OC(O)NHアルキニル、OC(O)NHシクロアルキル、OC(O)NHアリール、OC(O)NHヘテロアリール、OC(O)NHヘテロシクロアルキル、OP(O)(Oアルキル)2、OP(O)(OH)2、OP(O)(Oアルケニル)2、OP(O)(Oアルキニル)2、OP(O)(Oシクロアルキル)2、OP(O)(Oアリール)2、OP(O)(Oヘテロアリール)2、OP(O)(Oヘテロシクロアルキル)2、NHC(O)アルキル、NHC(O)アルケニル、NHC(O)アルキニル、NHC(O)シクロアルキル、NHC(O)アリール、NHC(O)ヘテロアリール、NHC(O)ヘテロシクロアルキル、NHCO2アルキル、NHCO2アルケニル、NHCO2アルキニル、NHCO2シクロアルキル、NHCO2アリール、NHCO2ヘテロアリール、NHCO2ヘテロシクロアルキル、NHC(O)NH2、NHC(O)NHアルキル、NHC(O)NHアルケニル、NHC(O)NHアルケニル、NHC(O)NHシクロアルキル、NHC(O)NHアリール、NHC(O)NHヘテロアリール、NHC(O)NHヘテロシクロアルキル、NHC(S)NH2、NHC(S)NHアルキル、NHC(S)NHアルケニル、NHC(S)NHアルキニル、NHC(S)NHシクロアルキル、NHC(S)NHアリール、NHC(S)NHヘテロアリール、NHC(S)NHヘテロシクロアルキル、NHC(NH)NH2、NHC(NH)NHアルキル、NHC(NH)NHアルケニル、NHC(NH)NHアルケニル、NHC(NH)NHシクロアルキル、NHC(NH)NHアリール、NHC(NH)NHヘテロアリール、NHC(NH)NHヘテロシクロアルキル、NHC(NH)アルキル、NHC(NH)アルケニル、NHC(NH)アルケニル、NHC(NH)シクロアルキル、NHC(NH)アリール、NHC(NH)ヘテロアリール、NHC(NH)ヘテロシクロアルキル、C(NH)NHアルキル、C(NH)NHアルケニル、C(NH)NHアルキニル、C(NH)NHシクロアルキル、C(NH)NHアリール、C(NH)NHヘテロアリール、C(NH)NHヘテロシクロアルキル、S(O)アルキル、S(O)アルケニル、S(O)アルキニル、S(O)シクロアルキル、S(O)アリール、S(O)2アルキル、S(O)2アルケニル、S(O)2アルキニル、S(O)2シクロアルキル、S(O)2アリール、S(O)ヘテロアリール、S(O)ヘテロシクロアルキル、SO2NH2、SO2NHアルキル、SO2NHアルケニル、SO2NHアルキニル、SO2NHシクロアルキル、SO2NHアリール、SO2NHヘテロアリール、SO2NHヘテロシクロアルキル、NHSO2アルキル、NHSO2アルケニル、NHSO2アルキニル、NHSO2シクロアルキル、NHSO2アリール、NHSO2ヘテロアリール、NHSO2ヘテロシクロアルキル、CH2NH2、CH2SO2CH3、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、炭素環式、ヘテロシクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、SH、S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-シクロアルキル、S-アリール、S-ヘテロアリール、S-ヘテロシクロアルキル、またはメチルチオメチルが挙げられる。これらの置換基の各々はまた、可能な場合、さらに置換されてもよい。
【0037】
したがって、本明細書および以下の段落で定義されるピラゾロピリミジン化合物に対する本文書。化学部分を指す場合、変数の任意の定義における化学基のリストの列挙は、リストされた基の任意の単一の基または組み合わせとしてのその変数の定義を含む。同様に、本明細書の変数に対する実施形態の列挙は、任意の単一の実施形態として、または任意の他の実施形態もしくはその部分と組み合わせて、その実施形態を含む。そのため、以下の実施形態は、単独で、または該当する場合には組み合わせて存在する。
【0038】
本化合物は、定義された置換基に結合しているピラゾロピリミジンコア構造を示す。本明細書に定義される例示的な化合物は、一般式I:
【0039】
【化6】
(式中、
R
1およびR
2が、各々独立して、任意選択で置換されたC
6-
10アリールおよび任意選択で置換されたC
5-
10ヘテロアリールから選択され、
R
3が、任意選択で置換されたC
1-
12アルキル、任意選択で置換されたC
1-
12アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-
10アリール、および任意選択で置換されたC
5-
10ヘテロアリール、任意選択で置換された-X
1-C
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換された-X
1-C
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換された-X
1-C
6-
10アリール、および任意選択で置換された-X
1-C
5-
10ヘテロアリールから選択され、
R
4が、NH
2、任意選択で置換されたC
1-
12アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC
3-
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
3-
10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換された-X
2-C
3-
10シクロアルキル、および任意選択で置換された-X
2-C
3-
10ヘテロシクロアルキルから選択され、
X
1が、OおよびNR
5から選択され、R
5が、Hまたは任意選択で置換されたC
1-
6アルキルであり、
X
2が、OおよびNR
6から選択され、R
6が、Hまたは任意選択で置換されたC
1-
6アルキルである)、
またはその異性体および/もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩、によって図解される。
【0040】
例えば、R1は、4-クロロフェニル基などの任意選択で置換されたC6アリールであってもよい。
【0041】
いくつかの例では、R4は、NH2である。あるいは、R4は、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、任意選択で置換されたアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、任意選択で置換されたC3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC3-10ヘテロシクロアルキル、任意選択で置換された-X2-C3-10シクロアルキル、および任意選択で置換された-X2-C3-10ヘテロシクロアルキルから選択される。
【0042】
いくつかの例では、R4は、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、好ましくは、任意選択で置換されたC1-6アルコキシ、より好ましくは、任意選択で置換されたC1-4アルコキシである。他の例では、R4は、任意選択で置換されたC1-12アルキルアミノまたはC1-12ジアルキルアミノ、好ましくは、任意選択で置換されたC1-6アルキルアミノまたはC1-6ジアルキルアミノ、より好ましくは、任意選択で置換されたC1-4アルキルアミノまたはC1-4ジアルキルアミノである。例えば、アルキルまたはアルコキシは、好ましくは、OH、CO2H、CO2NH2、CO2NHC1-6アルキル、CO2N(C1-6アルキル)2、P(O)(C1-6アルキル)2、NHC(O)C1-6アルキル、N(C1-6アルキル)C(O)C1-6アルキルから選択される1つ以上の基、好ましくは、OHで、置換されている。
【0043】
さらに他の例では、R4は、任意選択で置換されたC3-10シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC3-10ヘテロシクロアルキル、好ましくは、任意選択で置換されたC3-6シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC3-6ヘテロシクロアルキル、より好ましくは、任意選択で置換されたC4-5シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC4-5ヘテロシクロアルキルである。例えば、ヘテロシクロアルキルは、ピラゾロピリミジンコアに、ヘテロシクロアルキルからの窒素原子を介して連結する。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、およびピペラジニル基から選択される。
【0044】
さらなる例では、R4は、任意選択で置換された-X2-C3-10シクロアルキルまたは任意選択で置換された-X2-C3-10ヘテロシクロアルキル、好ましくは、任意選択で置換された-X2-C3-6シクロアルキルまたは任意選択で置換された-X2-C3-6ヘテロシクロアルキル、より好ましくは、任意選択で置換された-X2-C4-5シクロアルキルまたは任意選択で置換された-X2-C4-5ヘテロシクロアルキルである。X2がNR6である場合、好ましくは、R6は、HまたはC1-3アルキル、好ましくは、メチルである。
【0045】
R4に存在するシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基は、各々任意選択で置換されたOH、CO2H、CO2NH2、CO2NHC1-6アルキル、CO2N(C1-6アルキル)2、P(O)(C1-6アルキル)2、NHC(O)C1-6アルキル、N(C1-6アルキル)C(O)C1-6アルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、当該基は、任意選択で、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルに、C1-6アルキルを介して連結し、好ましくは、OH、またはC1-6アルキルを介して、もしくはC1-4アルキルもしくはC1-3アルキルを介して連結したOHである。
【0046】
いくつかの例では、R3は、任意選択で置換されたC1-6アルキル基、任意選択で置換されたC1-6アルコキシ、または任意選択で置換されたC1-6アルキルアミノもしくはジC1-6アルキルアミノであってもよい。
【0047】
他の例では、R3は、任意選択で置換されたC6アリール、C5-6ヘテロアリール、C4-7シクロアルキル、もしくはC4-7ヘテロシクロアルキル基、またはピラゾロピリミジンコアにX1を介して連結したC6アリール、C5-6ヘテロアリール、C4-7シクロアルキル、もしくはC4-7ヘテロシクロアルキルである。
【0048】
いくつかの例では、R3は、以下の式のアリール基:
【0049】
【化7】
(式中、
R
7が、各出現において独立して、ハロゲン、OH、OR
9、CN、NO
2、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、C(R
10)=NR
10、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
10)SO
2R
9、N(R
10)C(O)N(R
8)
2、N(R
10)SO
2N(R
8)
2、N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択され、
R
8が、各出現において独立して、H、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-10シクロアルキル、C
4-10ヘテロシクロアルキル、C
6アリール、およびC
5-10ヘテロアリールから選択されるか、または2つのR
8が、それらの隣接する原子と一緒になって、C
4-10ヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
9が、各出現において独立して、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
6アリール、およびC
5-6ヘテロアリールから選択され、
R
10が、各出現において独立して、H、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-7シクロアルキル、C
3-7ヘテロシクロアルキル、C
6アリール、およびC
5-6ヘテロアリールから選択され、
cが、0、1、2、3、4、または5である)であるか、またはそれを含み、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基は、任意選択でさらに置換されている。
【0050】
好ましくは、R7は、CN、任意選択で置換されたC1-6アルキル基(例えば、CH3、CF3など)、およびOR9から選択され、R9が、任意選択で置換されたC1-6アルキル基である。
【0051】
あるいは、R3は、以下の式のアリールまたはヘテロアリール基:
【0052】
【化8】
(式中、
X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7が、各々独立して、NおよびCR
11から選択され、X
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの多くとも3つが、Nであるか、または2つの隣接するX
3、X
4、X
5、X
6、およびX
7のうちの一方が、存在せず、他方が、O、S、またはNR
10であり、
R
8、R
9、およびR
10が、本明細書に定義されるとおりであり、
R
11が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、OH、OR
9、CN、NO
2、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、C(R
10)=NR
10、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
10)SO
2R
9、N(R
10)C(O)N(R
8)
2、N(R
10)SO
2N(R
8)
2、N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択される)であるか、またはそれを含み、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基は、任意選択でさらに置換されている。
【0053】
いくつかの例では、X3、X4、X5、X6、およびX7のうちの1つ、好ましくは、X4およびX6のうちの一方は、Nであり、X4は、Nであり、X3、X6、およびX7は、各々、CHである。一実施形態では、X5は、CR11であり、R11は、CN、任意選択で置換されたC1-6アルキル基(例えば、CH3、CF3など)、およびOR9から選択され、R9は、任意選択で置換されたC1-6アルキル基である。
【0054】
一方で、R3が、シクロアルキル基またはヘテロシクロアルキル基であるか、またはそれを含む場合には、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基は、以下の式:
【0055】
【化9】
(式中、
X
8が、NおよびCR
11から選択され、
X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14が、各々独立して、O、NR
12、SO
2、およびC(R
13)
2から選択され、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの多くとも2つが、O、N、またはSであるか、またはそれを含み、かつ/あるいはX
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの最大3つが、存在せず、4、5、または6員環を形成し、かつ/またはX
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、およびX
14のうちの2つまたは3つが、一緒になって、1つ~3つの追加の架橋原子、例えば、炭素原子を介して、架橋を形成し、
R
8、R
9、R
10、およびR
11が、本明細書に定義されるとおりであり、
R
12が、各出現において独立して、水素、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択され、から選択され、
R
13が、各出現において独立して、水素、ハロゲン、OH、OR
9、CN、NO
2、C(O)R
9、C(O)N(R
8)
2、C(R
10)=NR
10、SO
2R
9、SO
2N(R
8)
2、N(R
10)C(O)R
9、N(R
10)SO
2R
9、N(R
10)C(O)N(R
8)
2、N(R
10)SO
2N(R
8)
2、N(R
8)
2、P(O)(R
8)
2、P(O)(OR
8)
2、B(OR
8)
2、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
5-10ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、およびC
4-10ヘテロシクロアルキルから選択されるか、または2つのR
13が、それらの隣接する原子と一緒になって、C
4-10シクロアルキルまたはC
4-10ヘテロシクロアルキル基を形成する)のものであってもよく、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基は、任意選択でさらに置換されている。
【0056】
いくつかの好ましい例では、X8は、Nである。いくつかの好ましい実施形態では、X11は、NR12であるか、またはX11は、C(R13)2である。他の例では、X12は、存在せず、かつ/あるいはX9およびX14は、存在しない。
【0057】
本化合物のいくつかの例では、少なくとも1つのR13は、各出現において独立して、OH、OR9、C(O)N(R8)2、N(R10)C(O)R9、N(R8)2、および任意選択で置換されたC1-6アルキルから選択される。
【0058】
本基R3は、X1リンカーを含んでもよく、例えば、X1は、上で定義したようにOであってもNR5であってもよく、好ましくは、X1は、NR5であり、R5は、Hである。他の例では、X1は、存在しない。
【0059】
式Iの化合物のいくつかは、R2基、任意選択で置換されたC6アリールまたは任意選択で置換されたC5-6ヘテロアリール。例えば、R2は、以下の式の官能基:
【0060】
【化10】
(式中、
X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19が、各々独立して、NおよびCR
11から選択され、X
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19のうちの多くとも3つが、Nであるか、あるいは2つの隣接するX
15、X
16、X
17、X
18、およびX
19のうちの一方が、存在せず、他方が、O、S、またはNR
10であり、
R
10およびR
11が、本明細書に定義されるとおりである)であってもよく、
当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基は、任意選択でさらに置換されている。
【0061】
いくつかの例では、X15、X16、X17、X18、およびX19は、各々、CR11である。例えば、X15は、CR11であり、R11は、ハロゲンおよびOR9から選択され、かつ/またはX16、X17、X18、およびX19は、各々、CR11であり、R11は、水素である。一実施形態では、R2は、2-メトキシフェニルまたは2-クロロフェニル基である。あるいは、X15、X16、X17、X18、およびX19のうちの少なくとも1つは、Nである。いくつかの化合物では、X16は、NであってもCHであってもよい。同じまたは他の化合物では、X17は、CR11であってもよく、R11は、シアノ、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、またはOR9、好ましくは、シアノである。例えば、R2は、4-シアノフェニル基であっても、6-シアノ-3-ピリジル基であってもよい。
【0062】
式Iの化合物の非限定的な例は、
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【化11-13】
またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩を含む。
【0076】
例えば、化合物は、化合物78、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩であってもよい。あるいは、化合物は、本明細書に定義される化合物1~77、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択されてもよい。例えば、好ましい例は、化合物1~18、20~31、33~61、63~68、および70~77から、または好ましくは、化合物1~18、20~29、31、36~61、63~68、および70~77から、またはより好ましくは、化合物1~17、20~22、25~27、37、38、42~46、48~61、63~68、70~77、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択されてもよい。あるいは、化合物は、本明細書に定義される、化合物1~5、7~11、13~15、21、22、27、42、43、45、50~58、60、61、63、64、70(R)、70(S)、71(S)、72(R)、72(S)から、または化合物1、2、4、7~9、11、13、15、21、27、43、45、50~53、56~58、60、61、63、64、70(R)、71(S)、72(R)、72(S)、またはその異性体もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0077】
これらの化合物は、従来の化学合成、例えば、以下の実施例のセクションに記載するものによって調製することができる。当業者であれば理解できるように、本明細書の式の化合物を合成するさらなる方法が当業者には明らかとなる。加えて、様々な合成工程は、所望の化合物を得るために、代替的なシーケンスまたは順序で行われ得る。
【0078】
本明細書で定義される化合物は、対象者への投与のために医薬組成物中で製剤化することができ、化合物は通常、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と混合される。
【0079】
表現「薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤」および同等の表現は、製剤化される化合物の薬理学的活性を破壊しない非毒性担体、希釈剤、または賦形剤を指す。
【0080】
本明細書に記載の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸に、鼻腔に、頬側に、または埋め込まれた貯蔵部を介して投与されてもよい。本明細書で使用される場合、用語「非経口」は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、肝臓内、および病変内注射または注入技術を含む。他の投与様式はまた、皮内投与または経皮投与を含む。
【0081】
例えば、経口投与のための固形剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、および顆粒が含まれる。好ましい代替形態では、組成物は、本明細書に記載の化合物および前述の段落で定義した少なくとも1つの結合剤を含む固形剤形であり、結合剤は、好ましくは、微結晶性セルロースを含む。
【0082】
本開示の経口組成物に使用され得る薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤としては、これらに限定されないが、結合剤、甘味料、崩壊剤、希釈剤、香味剤、コーティング剤、防腐剤、滑沢剤、および/またはポリマーが挙げられる。結合剤の例としては、微結晶性セルロースおよびカルボキシメチルセルロースなどのセルロース系物質、ならびにアカシアゴム、ゼラチン、コーンスターチ、トラガカントゴム、アルギン酸ナトリウム、またはポリエチレングリコール(PEG)などの他の結合剤が挙げられる。甘味料の例としては、スクロース、ラクトース、グルコース、アスパルテーム、またはサッカリンが挙げられる。崩壊剤としては、コーンスターチ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、キサンタンガム、ベントナイト、アルギン酸、または寒天が挙げられる。希釈剤の例としては、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、デキストロース、カオリン、セルロース、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、またはリン酸二カルシウムが挙げられる。香味剤としては、ペパーミントオイル、ウインターグリーンのオイル、チェリー、オレンジ、またはラズベリー香味剤が挙げられる。コーティング剤としては、アクリル酸および/もしくはメタクリル酸および/もしくはそれらのエステルのポリマーもしくはコポリマー、ワックス、脂肪アルコール、ゼイン、シェラック、またはグルテンが挙げられる。好適な防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、ビタミンE、アルファ-トコフェロール、アスコルビン酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、または重亜硫酸ナトリウムが挙げられる。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、またはタルクが挙げられる。賦形剤の例としては、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー(PVP-VA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒプロメロース-アセテート-スクシネート(HPMCAS)、およびそれらの混合物から成る群から選択されるポリマーをさらに挙げることができる。
【0083】
本組成物はまた、軟質および硬質充填カプセル中の充填剤として用いられてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、および顆粒の固形剤形は、腸溶コーティングおよび医薬製剤技術で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製され得る。それらは、任意選択で、乳化剤を含んでもよく、また、任意選択で、遅延様式で、腸管のある特定の部分においてのみ、または優先的に、活性成分を放出する組成物のものであり得る。使用され得る埋め込み組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。組成物はまた、上述の1つ以上の賦形剤とともにマイクロカプセル化形態であってもよい。
【0084】
経口投与用の液体剤形としては、これらに限定されないが、薬学的に許容可能なエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。活性化合物に加えて、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ソルビタンのポリエチレングリコールおよび脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの、当該技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤を含み得る。不活性希釈剤に加えて、これらの経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、界面活性剤、甘味剤、香味剤、ならびに芳香剤などのアジュバントも含み得る。
【0085】
注射可能な調製物、例えば、滅菌注射可能な水性懸濁液または油性懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、公知の技術に従って製剤化されてもよい。滅菌注射可能な調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能な溶液、懸濁液、またはエマルションであってもよい。用いられ得る許容可能なビヒクルおよび溶媒としては、水、リンゲル溶液(米国薬局方)、および等張性塩化ナトリウム溶液が挙げられる。加えて、滅菌固定油は、従来、溶媒または懸濁媒体として用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激固定油を用いることができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製に使用される。
【0086】
注射可能製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射可能媒体中に溶解もしくは分散され得る滅菌固形組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
【0087】
提供される化合物の効果を延長するために、しばしば、皮下注射または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性の低い結晶性または非結晶性材料の液体懸濁液の使用によって達成され得る。次いで、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、溶解速度は、今度は結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与化合物形態の吸収の遅延は、化合物を油ビヒクル中に溶解または懸濁することによって達成される。注射可能なデポ形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作製される。化合物対ポリマーの比および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。
【0088】
他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポ注射可能製剤はまた、身体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルションに化合物を閉じ込めることによって調製される。
【0089】
本明細書の化合物の局所投与または経皮投与のための剤形としては、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤、またはパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で、薬学的に許容可能な担体、および必要とされ得る場合に任意の必要な防腐剤または緩衝剤と混合される。眼科製剤、点耳薬、および点眼薬もまた、本明細書の範囲内であると企図される。加えて、本明細書は、経皮パッチの使用を企図し、これは、化合物の体への制御された送達を提供するという追加の利点を有する。かかる剤形は、化合物を適切な媒体中に溶解または分配することによって作製することができる。吸収促進剤を使用して、皮膚にわたる化合物の流動を増加させることもできる。速度は、速度制御膜を提供することによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲル中に分散させることによって、制御することができる。
【0090】
本明細書に提供される薬学的に許容可能な組成物はまた、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与されてもよい。かかる組成物は、医薬製剤分野で公知の技術に従って調製され、ベンジルアルコールもしくは他の好適な防腐剤、バイオアベイラビリティを強化するための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、生理食塩水中の溶液として調製され得る。
【0091】
単一剤形で組成物を生成するために担体材料と組み合わせられ得る化合物の量は、治療される患者および特定の投与様式に応じて変化する。
【0092】
本明細書で使用される場合、用語「有効量」は、例えば、研究者または臨床医によって、求められている組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発する化合物の量を意味する。さらに、用語「治療有効量」は、かかる量を受けていない対応する対象者と比較して、疾患、障害、もしくはその症状の治療、治癒、予防、もしくは改善、または疾患もしくは障害の進行速度の減少をもたらす任意の量を意味する。この用語はまた、正常な生理学的機能を強化するのに効果的なその範囲内の量を含む。
【0093】
本明細書で使用される場合、用語「治療」、「治療する」、および「治療すること」は、本明細書に記載される疾患もしくは障害、またはその1つ以上の症状の逆転、軽減、発症の遅延、または進行の阻害を指す。いくつかの実施形態では、治療は、1つ以上の症状が発症した後に投与され得る。他の実施形態では、治療は、症状の非存在下で投与されてもよい。例えば、治療は、症状の発症前に(例えば、症状の既往歴に照らして、および/または遺伝的もしくは他の感受性因子に照らして)感受性個体に投与されてもよい。治療はまた、例えば、それらの再発を予防または遅延するために、症状が消失した後に継続され得る。
【0094】
本明細書で使用される場合、用語「患者」または「対象者」は、哺乳動物などの動物を指す。したがって、対象者は、例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモット、ヒトおよびこれに類するものを含む霊長類などを指す場合がある。好ましくは、対象者は、ヒトである。
【0095】
本化合物は、カンナビノイド受容体CB1の阻害が示される疾患および障害の治療に有用である。したがって、ここで、本明細書に定義される疾患または障害の治療のための本化合物の使用、本明細書に定義される疾患または障害の治療のための医薬品の製造における本化合物の使用、本疾患または障害の治療において使用するための本明細書に定義される化合物、および本化合物のうちの1つを、それを必要とする対象者に投与することを含む、本明細書に定義される疾患または障害を治療するための方法が企図される。かかる疾患および障害は、概して、糖尿病および代謝障害(例えば、代謝症候群)に関連し得る。好ましくは、化合物は、脳組織内のCB1受容体と相互作用しないか、または主に相互作用しない一方で、末梢組織(例えば、脂肪組織、肝臓、筋肉、肺、腎臓、マクロファージ、脾臓ベータ細胞、および胃腸管)内のCB1受容体を選択的に標的化し、それによってCNS関連副作用を回避または低減する。
【0096】
本化合物の効果は、食物摂取量の低減、体重の低減、インスリンおよびレプチン抵抗性の逆転、肝脂肪症(脂肪肝)の逆転、ならびに脂質異常症の改善を含み得る。治療される疾患および障害の例としては、肥満、糖尿病(I型またはII型)、非アルコール性およびアルコール性脂肪性肝疾患(インスリン抵抗性のリスク因子)、肥満の併存疾患、糖尿病の併存疾患、プラダー・ウィリー症候群(PWS)、プロオピオメラノコルチン(POMC)欠損症肥満、レプチン受容体(LepR)欠損症肥満、POMCヘテロ接合性欠損症肥満、POMCエピジェネティック障害、バルデー・ビードル(BB)症候群、アルストレーム症候群、動脈硬化性心疾患の素因がある脂質異常症、糖尿病性腎症、特発性肺線維症(IPF)などの皮膚、肝臓、肺、または腎臓の線維症および線維性疾患、進行性線維症間質性肺疾患、ヘルマンスキー・パドラック症候群肺線維症(HPS-PF)、肝硬変、腎線維症、強皮症、ならびに痛風が挙げられる。加えて、皮膚の障害には、瘢痕形成(瘢痕、ケロイド)および脱毛症、特に男性型脱毛症および代謝症候群に関連するものを低減することが含まれる。例えば、肥満の併存疾患は、代謝症候群、認知症、心疾患、認知症、心疾患、高血圧、胆嚢疾患、胃腸障害、月経不順、変形性関節炎、静脈うっ滞性潰瘍、肺低換気症候群、睡眠時無呼吸、いびき、喘息、肥満喘息、冠動脈疾患、動脈硬化症、偽脳腫瘍、変形性関節症、高コレステロール、および肝臓、卵巣、子宮頸部、子宮、乳房、前立腺、または胆嚢の悪性腫瘍の発生率の増加から選択される。好ましい例では、疾患または障害には、糖尿病(I型またはII型)、肥満、および非アルコール性脂肪性肝疾患(例えば、非アルコール性脂肪性肝炎)が含まれる。糖尿病(例えば、I型)の併存疾患の例としては、糖尿病性腎症、慢性腎臓疾患、糖尿病性網膜症、ならびに末梢性および自律神経障害が挙げられる。
【0097】
上記のものを含む、治療される疾患、障害、および状態は、様々な分類に分けられてもよく、また一方で、状態のいくつかは、所与の1対象者において共存していてもよい。分類の例としては、食欲に関連する障害およびそれらの合併症、グルコース調節に関連する障害およびそれらの合併症、線維症関連障害およびそれらの合併症、代謝に関連する障害およびそれらの合併症、皮膚および毛髪の成長および治癒に関連する障害、胃腸管に関連する障害、ならびに肥満に関連する障害およびそれらの合併症が挙げられる。
【0098】
食欲に関連する障害およびそれらの合併症の例としては、限定されないが、プラダー・ウィリー症候群(PWS)、視床下部性肥満、プロオピオメラノコルチン(POMC)欠損症(POMC肥満、ヘテロ接合性POMC欠損症肥満、POMCエピジェネティック障害を含む)、レプチン受容体(LepR)欠損症、バルデー・ビードル(BB)症候群、およびアルストレーム症候群が挙げられる。
【0099】
グルコース調節に関連する障害およびそれらの合併症の例としては、限定されないが、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、前糖尿病、膵臓疾患(β細胞保護および/またはインスリン産生の増加による)、および関連する腎症、神経障害、ならびに網膜症が挙げられる。
【0100】
線維症関連障害またはそれらの合併症の例としては、限定されないが、間質性肺疾患に関連する進行性線維症、特発性肺線維症(IPF)、ヘルマンスキー・パドラック症候群肺線維症(HPS-PF)、肝硬変および他の肝臓線維症障害(非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性胆管炎など)、線維性腎臓疾患、皮膚線維性障害(強皮症など、ならびに慢性腎臓疾患が挙げられる。
【0101】
代謝に関連する障害またはそれらの合併症の例としては、限定されないが、代謝症候群および高脂血症(例えば、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロールの状況での高トリグリセリド血症、LDLおよび/もしくは総コレステロールおよび/もしくはVLDLの上昇、ならびに/またはアポリポタンパク質Bの上昇、アテローム性動脈硬化性心血管疾患など)が挙げられる。
【0102】
肥満に関連する障害またはそれらの合併症の例としては、限定されないが、睡眠時無呼吸、いびき、喘息、肺低換気症候群、認知症、心疾患、高血圧、胆嚢疾患、胃腸障害、月経不順、変形性関節炎、静脈うっ滞性潰瘍、冠動脈疾患、動脈硬化症、偽脳腫瘍、変形性関節症、高コレステロール、および肝臓、卵巣、子宮頸部、子宮、乳房、前立腺、または胆嚢の悪性腫瘍の発生率の増加が挙げられる。
【0103】
皮膚および毛髪の障害の例としては、とりわけ、脱毛症(代謝症候群に関連する男性型脱毛症および脱毛症)、過剰な瘢痕形成(瘢痕およびケロイド)、および強皮症が挙げられる。
【0104】
胃腸管に関連する障害の例としては、便秘、過敏性腸症候群、ならびに潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む炎症性腸症候群などが挙げられる。
【0105】
筋ジストロフィー(デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)など)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脊髄性筋萎縮症、および他を含む筋消耗障害を含む、他の障害もまた本化合物から利益を得ることができる。
【0106】
本固形化合物および組成物はまた、対象者における脂肪組織の堆積を予防または逆転させるための方法において使用されてもよく、これは肥満の発生率または重症度の低減に寄与することが予想され、これは結果として関連する併存疾患の発生率または重症度を低減することになる。
【0107】
本明細書は、対象者における障害(本明細書に記載される)を治療する方法を提供し、本方法は、本明細書の化合物または組成物の投与を、それを必要とすると特定された対象者に行うことを含む。上述の障害の治療を必要とするそれらの患者の特定は、十分に当業者の能力および知識の範囲内である。主題の方法によって治療され得る上記の障害を発症するリスクがある患者を特定するためのある特定の方法は、家族歴、および主題の患者におけるその疾患状態の発症に関連するリスク因子の存在などの医療技術分野で理解される。当該技術分野の臨床医は、例えば、臨床検査、身体検査、病歴/家族歴、および遺伝子判定の使用によって、かかる候補患者を容易に特定することができる。
【0108】
対象者における治療の有効性を評価する方法は、当該技術分野で公知の方法によって障害の治療前症状を決定し、次いで、治療有効量の本明細書の化合物を対象者に投与することを含む。化合物の投与後の適切な期間(例えば、1週間、2週間、1か月、6か月)の後、障害の症状を再評価する。障害の症状および/またはバイオマーカーの調節(例えば、減少)は、治療の有効性を示す。障害の症状および/またはバイオマーカーは、治療全体を通して定期的に決定してもよい。例えば、障害の症状および/またはバイオマーカーを、治療のさらなる有効性を評価するために、数日、数週間、または数か月毎に確認してもよい。障害の症状および/またはバイオマーカーの減少は、治療が有効であることを示す。
【0109】
本明細書に提供される医薬組成物は、好ましくは、経口投与に適合される。かかる製剤は、食物とともに投与されても、食物なしで投与されてもよい。組成物は、投与の容易さおよび用量の均一性のために単位剤形で製剤化される。本明細書で使用される場合、表現「単位剤形」は、治療される患者に適した物理的に個別の薬剤単位を指す。しかしながら、本開示の固形分散剤および組成物の合計1日用量は、健全な医学的判断の範囲内で担当医師によって決定されることが理解されよう。
【0110】
単一剤形に含まれ得る組成物の量は、治療される患者(例えば、小児対成人など)および組成物に含まれる特定の化合物に応じて変化する。提供される組成物は、例えば、化合物の0.01~100mg/kg体重/日または0.01~20mg/kg体重/日の合計1日用量が、これらの組成物を受けている患者に投与され得るように製剤化され得る。単回用量組成物は、かかる量を含んでもよいか、または合計1日用量は、例えば、1日1回、2回、もしくは3回摂取されるように、複数の剤形に分割されてもよい。例えば、単回用量は、5~500mgの活性成分、または20~200mgを含み得る。治療レジメンは、患者に、1日当たりの約10mg~約1000mgの本明細書の化合物の総量を、単回用量で、または複数回用量に分割して投与することを含み得る。
【0111】
化合物の合計1日用量は、健全な医学的判断の範囲内で担当医師によって決定されることが理解されよう。例えば、任意の特定の患者に対する特定の用量または治療レジメンは、年齢、体重、一般健康、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬剤の組み合わせ、治療する医師の判断、および疾患または障害に関連する症状の重症度を含む、様々な因子に依存する。
【0112】
治療される疾患または障害に応じて、追加の治療剤も、本開示の組成物中に存在してもよいか、または別個に同時投与されてもよい。本固形分散剤および製剤と組み合わせて使用され得る追加の治療剤の非限定的な例としては、抗糖尿病薬、コレステロール低下薬、抗炎症剤、抗菌剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、サイトカイン拮抗薬、免疫抑制剤、抗癌剤、抗ウイルス剤、サイトカイン、成長因子、免疫調節剤、プロスタグランジン、または抗血管過増殖化合物が挙げられる。治療はまた、手術、放射線療法(例えば、ガンマ放射線、中性子線放射線療法、電子線放射線療法、プロトン療法、小線源療法、および全身放射性同位体)、生物学的応答調節剤(例えば、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF))、および本化合物または同時投与される成分の有害作用を減弱するために使用される薬剤などの他の治療または介入によって補完され得る。
【0113】
本明細書の変数に対する実施形態の列挙は、その実施形態を、任意の単一の実施形態として、または任意の他の実施形態もしくはその部分と組み合わせて含む。本明細書の実施形態の列挙は、その実施形態を、任意の単一の実施形態として、または任意の他の実施形態もしくはその部分と組み合わせて含む。
【実施例】
【0114】
以下の非限定的な例は、例示的な実施形態であり、本発明の範囲をさらに限定するものとして解釈されるべきではない。これらの実施例は、添付の図面を参照することでより十分に理解される。
【0115】
別段の示唆がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される成分、反応条件、濃度、特性、安定性などの量を表現する全ての数は、全ての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。少なくとも、各数値パラメータは、報告された有効桁数を考慮して、かつ通常の四捨五入技術を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。したがって、逆のことが示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、取得しようとする特性に応じて変化し得る近似値である。実施形態の広範な範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値ではあるが、特定の実施例に示される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、実験、試験測定値、統計分析などにおける変動から生じるある特定の誤差を本質的に含む。
【0116】
実施例1-出発材料の調製
(i)1-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジンの調製
塩酸/ジオキサン(4M、6.0mL、38.2当量)中の4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、628.3μmol、1当量)の溶液を、25℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮して、白色固体状の1-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン(130mg、HCl塩として)を得た。
【0117】
(ii)4-メチルピペリジン-4-カルボキサミドの調製
塩酸/ジオキサン(4M、6.0mL、38.2当量)中の4-メチル-4-カルボキサミドピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、628.3μmol、1当量)の溶液に、25℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮して、白色固体状の生成物4-メチルピペリジン-4-カルボキサミド(130mg、HCl塩として)を得た。
【0118】
(iii)1-メチルスルホニルピペラジンの調製
工程1:ジクロロメタン(10mL)中のピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル塩酸塩(1g、4.49mmol、1当量)の溶液に、メタンスルホン酸メチルスルホニル(1.56g、8.98mmol、2当量)およびトリエチルアミン(681mg、6.74mmol、0.94mL、1.5当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で洗浄し、ジクロロメタン90mL(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水60mL(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、白色固体状の4-メチルスルホニルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=3.48-3.33(m,4H)、3.14-3.00(m,4H)、2.87(s,3H)、1.41(s,9H)。
【0119】
工程2:ジオキサン(2mL)中の工程1からの4-メチルスルホニルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、3.03mmol、1当量)の溶液に、塩酸/ジオキサン(4M、4mL、5.3当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状の1-メチルスルホニルピペラジン(530mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.28(s,2H)、3.40-3.32(m,4H)、3.18(s,4H)、2.98(s,3H)。
【0120】
(iv)2-(アゼチジン-3-イル)アセトアミドの調製
工程1:酢酸(1g、4.65mmol、1当量)中のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の2-(1-tert-ブトキシカルボニルアゼチジン-3-イル)の溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、2.65g、6.97mmol、1.5当量)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.10g、16.26mmol、2.83mL、3.5当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間攪拌した。塩化アンモニウム(547mg、10.22mmol、2.2当量)を混合物に加え、混合物を25℃で15時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で洗浄し、酢酸エチル150mL(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水100mL(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、40gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分の0~100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製し、切断画分を減圧濃縮して、黄色固体状の3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(580mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.48-6.69(m,2H)、3.90(s,2H)、3.49(s,2H)、2.77-2.67(m,1H)、2.34(d,J=8.0Hz,2H)、1.36(s,9H)。
【0121】
工程2:塩酸/ジオキサン(4M、5mL、7.79当量)中の工程1からの3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(550mg、2.57mmol、1当量)の溶液を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、黄色油状の2-(アゼチジン-3-イル)アセトアミド(400mg)を得た。
【0122】
(v)N-(4-メチル-4-ピペリジル)アセトアミドの調製
工程1:ジクロロメタン(10mL)中の4-アミノ-4-メチル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、4.67mmol、1当量)およびトリエチルアミン(708mg、7.00mmol、0.97mL、1.5当量)の溶液に、塩化アセチル(439.55mg、5.60mmol、399.59μL、1.2当量)を0℃で滴加した。加えた後、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分の0~10%のメタノール/ジクロロメタンの溶離液による)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、薄黄色油状の4-アセトアミド-4-メチル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.13g)を得た。
【0123】
工程2:HCl/ジオキサン(4M、4mL、11.08当量)中の工程1からの4-アセトアミド-4-メチル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.37g、1.44mmol、1当量)の溶液を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状のN-(4-メチル-4-ピペリジル)アセトアミド(270mg、HCl塩として)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0124】
(vi)2-[(3R)-ピロリジン-3-イル]アセトアミドの調製
工程1:N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の2-[(3R)-1-tert-ブトキシカルボニルピロリジン-3-イル]酢酸(1g、4.36mmol、1当量)の溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、2.49g、6.54mmol、1.5当量)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.97g、15.27mmol、2.66mL、3.5当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、塩化アンモニウム(513mg、9.60mmol、2.2当量)を混合物に加え、混合物を25℃で15時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で洗浄し、酢酸エチル150mL(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水100mL(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、40gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分の0~100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液)によって精製し、溶液を減圧濃縮して、黄色固体状の(3R)-3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.52-6.60(m,2H)、3.45-3.36(m,1H)、3.23-3.09(m,1H)、2.82(t,J=9.2Hz,1H)、2.45-2.30(m,1H)、2.19-2.06(m,2H)、1.97-1.82(m,1H)、1.55-1.45(m,1H)、1.39(s,9H)、1.31-1.21(m,2H)。
【0125】
工程2:塩化水素/ジオキサン(4M、8mL、9.13当量)中の工程1からの(3R)-3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、3.50mmol、1当量)の溶液を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、黄色油状の2-[(3R)-ピロリジン-3-イル]アセトアミド(500mg、HCl塩として)を得た。
【0126】
(vii)2-[(2R)-アゼチジン-2-イル]酢酸の調製
ジクロロメタン(1.5mL)中の2-[(2R)-1-tert-ブトキシカルボニルアゼチジン-2-イル]酢酸(50mg、0.23mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(6.8mmol、0.5mL、29.07当量)を加えた後、混合物を25℃で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、無色油状の生成物2-[(2R)-アゼチジン-2-イル]酢酸(53mg、TFA塩として)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=13.07-12.75(m,1H)、4.50(m,1H)、3.88-3.76(m,1H)、3.74-3.64(m,1H)、2.95-2.82(m,1H)、2.78-2.69(m,1H)、2.40-2.31(m,1H)、2.22-2.09(m,1H)。
【0127】
(viii)N-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミドの調製
工程1:N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中の2-[tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]酢酸(3g、15.86mmol、1当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(6.15g、47.57mmol、8.29mL、3当量)、およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、7.23g、19.03mmol、1.2当量)の混合物を、25℃で30分間攪拌した後、塩酸エチルアミン(2.59g、31.71mmol、2当量)を混合物に加え、混合物を25℃で3.5時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)で洗浄し、酢酸エチル200mL(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水200mL(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、40gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で0~65%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、薄黄色固体状のN-[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバミン酸tert-ブチル(0.6g)を得た。
【0128】
工程2:塩化水素/ジオキサン(5mL)中の工程1からのN-[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバミン酸tert-ブチル(0.58g、2.68mmol、1当量)の混合物を、25℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状のN-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(409mg、粗、HCl塩)を得た。
【0129】
(ix)(3S)-ピペリジン-3-カルボキサミドの調製
ジクロロメタン(9mL)中の(3S)-3-カルバモイルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、4.38mmol、1当量)およびトリフルオロ酢酸(4.62g、40.52mmol、3mL、9.25当量)の混合物を、25℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状の化合物(3S)-ピペリジン-3-カルボキサミド(1g、4.13mmol、TFA塩)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0130】
(x)4-エトキシピペリジン-4-カルボキサミドの調製
工程1:1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-カルボン酸(1g、4.1mmol、1当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解させた後、炭酸カリウム(1.7g、12.2mmol、3当量)および臭化ベンジル(32.6mmol、3.9mL、8当量)を加え、得られた混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(2×30mL)、食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル1:1)によって精製して、無色油状の4-ヒドロキシピペリジン-1,4-ジカルボン酸O-4-ベンジルO-1-tert-ブチル(1.2g、3.6mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.50-7.29(m,5H)、5.21(s,2H)、4.05-3.85(m,2H)、3.24-3.05(m,2H)、2.02-1.92(m,2H)、1.59(br d,J=12.1Hz,2H)、1.45(s,9H)。
【0131】
工程2:テトラヒドロフラン(15mL)中の工程1からの4-ヒドロキシピペリジン-1,4-ジカルボン酸O-4-ベンジルO-1-tert-ブチル(1.2g、3.6mmol、1当量)の溶液に、水素化ナトリウム(286mg、7.2mmol、純度60%、2当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、ヨードエタン(1.7g、10.7mmol、0.86mL、3当量)を滴加し、得られた混合物を60℃で15時間攪拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル1:1)によって精製して、無色油状の4-エトキシピペリジン-1,4-ジカルボン酸O-4-ベンジルO1-tert-ブチル(700mg)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.44-7.27(m,5H)、5.17(s,2H)、3.87-3.62(m,2H)、3.38-3.32(m,2H)、3.25-3.09(m,2H)、1.91-1.86(m,4H)、1.43(s,9H)、1.16(t,J=7.0Hz,3H)。
【0132】
工程3:エタノール(10mL)中の工程2からの4-エトキシピペリジン-1,4-ジカルボン酸O-4-ベンジルO-1-tert-ブチル(700mg、1.9mmol、1当量)および10%パラジウム炭素(100mg)の混合物を脱気し、水素で3回パージした後、混合物を水素雰囲気下25℃で15時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール3:1)によって精製して、白色固体状の1-tert-ブトキシカルボニル-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボン酸(420mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=3.79-3.51(m,2H)、3.40-3.36(m,2H)、3.04(br d,J=2.2Hz,2H)、1.85-1.59(m,4H)、1.39(s,9H)、1.22-0.98(m,3H)。
【0133】
工程4:工程3からの1-tert-ブトキシカルボニル-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボン酸(420mg、1.5mmol、1当量)、塩化アンモニウム(181mg、3.4mmol、2.2当量)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(311mg、2.3mmol、1.5当量)を、磁気攪拌棒を備えた丸底フラスコに加えた。固体混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させ、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(442mg、2.3mmol、1.5当量)を加え、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(437mg、3.4mmol、0.59mL、2.2当量)を滴加した。得られた溶液を25℃で3時間攪拌した。混合物を真空濃縮してN,N-ジメチルホルムアミドを除去した後、30mLのジクロロメタンに溶解させ、30mLの10%クエン酸、15mLの飽和炭酸水素ナトリウム、15mLの食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶液を真空濃縮して、黄色固体状の4-カルバモイル-4-エトキシ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(396mg、1.5mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.95(s,1H)、7.37-6.98(m,2H)、3.76-3.61(m,2H)、3.30-3.26(m,2H)、3.13-2.93(m,2H)、1.74-1.62(m,4H)、1.39(s,9H)、1.19-1.12(m,3H)。
【0134】
工程5:ジクロロメタン(4mL)中の4-カルバモイル-4-エトキシ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(380mg、1.40mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(27.0mmol、2mL、19.3当量)を加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮して、黄色油状の生成物4-エトキシピペリジン-4-カルボキサミド(399mg、粗、TFA塩)を得た。
【0135】
(xi)2-アミノ-N-エチル-アセトアミドの調製
工程1:ジクロロメタン(40mL)中の2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)酢酸(4g、22.83mmol、1当量)、エタンアミン(4.10g、50.23mmol、5.94mL、2.2当量、HCl塩)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(3.70g、27.40mmol、1.2当量)の溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(5.25g、27.40mmol、1.2当量)を加え、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(7.08g、54.79mmol、9.55mL、2.4当量)を滴加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、混合物を追加のジクロロメタン(200mL)で希釈し、100mLの10%(w/v)水性クエン酸で洗浄した。有機層を分離させ、続いて、各100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を分離させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、無色油状のN-[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]カルバミン酸tert-ブチル(2.5g)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0136】
工程2:塩酸/ジオキサン(6mL)中の工程1からのN-[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]カルバミン酸tert-ブチル(2.4g、11.87mmol、1当量)の混合物を、25℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状の2-アミノ-N-エチル-アセトアミド(1.6g、HCl塩)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.59(s,1H)、8.25(s,2H)、3.52-3.45(m,2H)、3.20-3.06(m,2H)、1.04(t,J=7.2Hz,3H)。
【0137】
(xii)1-アミノ-3-[(4-メトキシフェニル)メチル]チオ尿素の調製
エタノール(65mL)中の1-(イソチオシアナトメチル)-4-メトキシ-ベンゼン(6.5g、36.3mmol、1.0当量)の溶液に、ヒドラジン水和物(2.7g、54.4mmol、2.6mL、1.5当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを乾燥させて、白色固体状の1-アミノ-3-[(4-メトキシフェニル)メチル]チオ尿素(6.4g)を得た。
【0138】
(xiii)4-イソプロポキシピペリジン-4-カルボキサミドの調製
工程1:水素化ナトリウム(3.01g、75.3mmol、純度60%、3.0当量)を、イソプロパノール(1.96mol、150mL、78.1当量)を含むフラスコ中、25℃で20分間にわたって少量ずつ加えた。得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した後、ブロモホルム(100mmol、8.78mL、4.0当量)中の4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.00g、25.1mmol、1.0当量)の溶液に0℃でゆっくりと移し、混合物を同じ温度で10分間攪拌した。飽和塩化アンモニウム(10mL)を加え、混合物を真空濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(2×100mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、40gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0%~約50%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製して、無色油状の4-イソプロポキシピペリジン-1,4-ジカルボン酸1-(tert-ブチル)4-イソプロピル(620mg、1.88mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=5.04-4.95(m,1H)、3.76-3.62(m,1H)、3.60-3.44(m,2H)、3.34-3.07(m,2H)、1.93-1.64(m,4H)、1.38(s,9H)、1.20(d,J=6.3Hz,6H)、1.09(d,J=6.0Hz,6H)。
【0139】
工程2:エチルアルコール(10mL)および水(1mL)中の工程1からの4-イソプロポキシピペリジン-1,4-ジカルボン酸11-(tert-ブチル)4-イソプロピル(600mg、1.82mmol、1当量)の溶液に、水酸化リチウム(218mg、9.11mmol、5当量)を加え、混合物を80℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で洗浄し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。クエン酸を水相に加えてpHを3に調整し、水相を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(40mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、無色油状の1-tert-ブトキシカルボニル-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボン酸(480mg、1.67mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=3.79-3.65(m,1H)、3.56-3.43(m,2H)、3.24-3.06(m,2H)、1.76(s,4H)、1.39(s,9H)、1.09(d,J=6.0Hz,6H)。
【0140】
工程3:N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)の中の、工程2からの1-tert-ブトキシカルボニル-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボン酸(440mg、1.53mmol、1当量)、飽和塩化アンモニウム溶液(180mg、3.37mmol、2.2当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(440mg、2.30mmol、1.5当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(310mg、2.30mmol、1.5当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(435mg、3.37mmol、0.59mL、2.2当量)の混合物を、25℃で3時間攪拌した。混合物を真空濃縮してN,N-ジメチルホルムアミドを除去した後、150mLのジクロロメタンに溶解させ、150mLの10%クエン酸、80mLの飽和重炭酸ナトリウム溶液、および食塩水(80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、黄色油状の4-カルバモイル-4-イソプロポキシ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(410mg、1.43mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.32-7.07(m,2H)、3.67(s,1H)、3.60-3.48(m,2H)、3.24-3.05(m,2H)、1.69(t,J=5.2Hz,4H)、1.43-1.34(m,9H)、1.10(d,J=6.0Hz,6H)。
【0141】
工程4:ジオキサン(2mL)中の工程3からの4-カルバモイル-4-イソプロポキシ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(410mg、1.43mmol、1当量)の溶液に、ジオキサン塩酸塩溶液(4M、2mL、5.59当量)を加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、黄色固体状の4-イソプロポキシピペリジン-4-カルボキサミド(400mg、粗、塩酸塩)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=3.85-3.76(m,1H)、3.31(s,4H)、2.18-2.07(m,4H)、1.22(d,J=6.0Hz,6H)。
【0142】
(xiv)アゼチジン-3-カルボキサミドの調製
工程1:1-tert-ブトキシカルボニルアゼチジン-3-カルボン酸(3.00g、14.9mmol、1.0当量)、塩化アンモニウム(1.75g、32.80mmol、2.2当量)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.42g、17.9mmol、1.2当量)を、磁気攪拌棒を備えた丸底フラスコに加えた。固体混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.43g、17.9mmol、1.2当量)を加え、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(32.8mmol、5.71mL、2.2当量)を滴加した。得られた溶液を25℃で3時間攪拌させた。混合物を真空濃縮してN,N-ジメチルホルムアミドを除去した後、ジクロロメタン(100mL)に溶解させ、10%クエン酸(100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(100mL)、および食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、黄色固体状の3-カルバモイルアゼチジン-1-カルボンtert-ブチル(1.2g、5.99mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.57-7.24(m,1H)、7.14-6.82(m,1H)、4.08-3.60(m,4H)、3.25-3.16(m,1H)、1.38(s,9H)。
【0143】
工程2:ジクロロエタン(9mL)中の工程1からの3-カルバモイルアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(500mg、2.50mmol、1.0当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(40.52mmol、3mL、16.2当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。混合物を真空濃縮して、黄色油状のアゼチジン-3-カルボキサミド(530mg、2.47mmol、TFA塩)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.92-8.43(m,2H)、7.55(br s,1H)、7.23(br s,1H)、4.14-3.88(m,5H)、3.71-3.39(m,1H)。
【0144】
(xv)3-メチルアゼチジン-3-カルボキサミドの調製
工程1:ジクロロメタン(8mL)中の3-メチルアゼチジン-3-カルボニトリル塩酸塩(1.00g、7.54mmol、1.0当量)の溶液に、トリエチルアミン(2.29g、22.6mmol、3.15mL、3.0当量)および4-ジメチルアミノピリジン(19mg、0.15mmol、0.02当量)を加えた。次いで、二炭酸ジ-tert-ブチル(3.29g、15.08mmol、3.47mL、2.0当量)を混合物に滴加し、これを25℃で3時間攪拌した。反応混合物を濾過し、得られた濾液を減圧濃縮して、白色固体を得た。固体を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で0%~約50%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮して、白色固体状の3-シアノ-3-メチル-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.47g、7.49mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=4.29(d,J=8.6Hz,2H)、3.81(d,J=8.7Hz,2H)、1.67(s,3H)、1.45(s,9H)。
【0145】
工程2:エタノール(2mL)および水(0.2mL)中の工程1からの3-シアノ-3-メチル-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、1.02mmol、1.0当量)およびジメチルホスフィナイトジメチルホスフィン酸白金(2+)(435mg、1.02mmol、1.0当量)の混合物を、80℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。得られた濾液を減圧濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で約50%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮して、白色固体状の3-カルバモイル-3-メチル-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.20g、0.93mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.40-7.01(m,2H)、4.06-3.93(m,2H)、3.50(d,J=8.2Hz,2H)、1.42(s,3H)、1.37(s,9H)。
【0146】
工程3:ジクロロメタン(3mL)中の工程2からの3-カルバモイル-3-メチル-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.93mmol、1.0当量)およびトリフルオロ酢酸(1.54g、13.51mmol、1mL、14.5当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、薄黄色油状の3-メチルアゼチジン-3-カルボキサミド(210mg、0.92mmol、トリフルオロ酢酸塩)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0147】
(xvi)(2R)-N-メチルアゼチジン-2-カルボキサミドの調製
工程1:(2R)-1-tert-ブトキシカルボニルアゼチジン-2-カルボン酸(2.0g、9.94mmol、1.0当量)、エタンアミン塩酸塩(1.48g、21.87mmol、2.2当量)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.01g、14.91mmol、1.5当量)を、磁気攪拌棒を備えた丸底フラスコに加えた。固体混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.86g、14.9mmol、1.5当量)を加え、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.83g、21.9mmol、2.2当量)を滴加した。得られた溶液を25℃で3時間攪拌させた。混合物を真空濃縮してN,N-ジメチルホルムアミドを除去した後、ジクロロメタン(150mL)に溶解させ、10%クエン酸(150mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(80mL)、および食塩水(80mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、1.8g(8.40mmol)の黄色固体を得た。900mg分量の黄色固体を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、25gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約0%~約20%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製して、白色固体状の(2R)-2-(メチルカルバモイル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、3.73mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.89(br s,1H)、4.45-4.32(m,1H)、3.89-3.64(m,2H)、2.62(d,J=4.8Hz,3H)、2.43-2.18(m,1H)、2.09-1.84(m,1H)、1.35(br s,9H)。
【0148】
工程2:丸底フラスコ中、工程1からの(2R)-2-(メチルカルバモイル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、3.73mmol、1.0当量)をジクロロメタン(6mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(3.08g、27.0mmol、2mL、7.2当量)を加えた。得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、無色油状の(2R)-N-メチルアゼチジン-2-カルボキサミド(850mg、3.73mmol、トリフルオロ酢酸塩)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.25(br s,1H)、8.78(br s,1H)、8.38(br d,J=2.5Hz,1H)、4.87(br s,1H)、3.96(br d,J=7.1Hz,1H)、3.75(br s,1H)、2.68(d,J=4.5Hz,3H)、2.63-2.52(m,1H)、2.46-2.23(m,1H)。
【0149】
(xvii)(2S)-3-(メチルアミノ)プロパン-1,2-ジオールの調製
工程1:メタノール(100mL)中の[(2R)-オキシラン-2-イル]メタノール(3.67g、49.5mmol、3.27mL、1.2当量)およびN-メチル-1-フェニル-メタンアミン(5.0g、41.3mmol、5.32mL、1.0当量)の溶液を、70℃で15時間攪拌した。混合物を真空濃縮し、逆相HPLCによって精製して、無色油状の(2S)-3-[ベンジル(メチル)アミノ]プロパン-1,2-ジオール(3.1g、15.9mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.43-7.16(m,5H)、4.73-4.21(m,2H)、3.72-3.61(m,1H)、3.49(d,J=12.3Hz,2H)、3.37(br d,J=4.9Hz,1H)、3.31(br d,J=5.9Hz,1H)、2.41(d,J=5.6Hz,1H)、2.32(br d,J=6.6Hz,1H)、2.13(s,3H)。
【0150】
工程2:メタノール(20mL)中の工程1からの(2S)-3-[ベンジル(メチル)アミノ]プロパン-1,2-ジオール(1g、5.12mmol、1.0当量)の溶液に、パラジウム(10%)炭素(100mg、5.12mmol)を加え、混合物を脱気し、水素で3回パージした後、水素雰囲気下25℃で15時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮して、無色油状の(2S)-3-(メチルアミノ)プロパン-1,2-ジオール(400mg、3.80mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=4.62(d,J=4.8Hz,1H)、4.51-4.41(m,1H)、3.61-3.51(m,1H)、3.34(d,J=4.8Hz,1H)、3.30(d,J=2.0Hz,2H)、3.24(s,3H)、3.22-3.18(m,1H)。
【0151】
(xviii)(2S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミドの調製
工程1:(2S)-2-[tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパン酸(2.00g、9.84mmol、1.0当量)、塩化アンモニウム(1.16g、21.6mmol、2.2当量)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.99g、14.8mmol、1.5当量)を、磁気攪拌棒を備えた丸底フラスコに加え、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させた。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.83g、14.8mmol、1.5当量)を混合物に加え、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.80g、21.6mmol、2.2当量)を滴加した。得られた溶液を25℃で3時間攪拌させた。混合物を真空濃縮してN,N-ジメチルホルムアミドを除去し、ジクロロメタン(100mL)に溶解させ、10%クエン酸(100mL)を加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、黄色固体状のN-[(1S)-2-アミノ-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバミン酸tert-ブチル(1.54g、7.61mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.20(br s,1H)、6.96(br s,1H)、4.71-4.10(m,1H)、2.73(s,3H)、1.39(s,9H)、1.22(d,J=6.4Hz,3H)。
【0152】
工程2:丸底フラスコ中、ジオキサン(4M、10mL、16.2当量)中の工程1からのN-[(1S)-2-アミノ-1-メチル-2-オキソ-エチル]-N-メチル-カルバミン酸tert-ブチル(500mg、2.47mmol、1.0当量)および塩酸塩を加え、得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状の(2S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド(450mg、塩酸塩)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.37(br s,1H)、8.83(br s,1H)、8.03(br s,1H)、7.59(br s,1H)、3.77-3.67(m,1H)、2.48-2.44(m,3H)、1.39(d,J=7.2Hz,3H)。
【0153】
(xix)2-(アゼチジン-3-イルオキシ)アセトアミドの調製
工程1:N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、5.77mmol、1.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(231mg、5.77mmol、純度60%、1.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、2-ブロモアセトアミド(876mg、6.35mmol、1.1当量)を加え、得られた混合物を25℃で2.5時間攪拌した。反応混合物を水(150mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、40gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で約80%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮して、白色固体状の化合物3-(2-アミノ-2-オキソ-エトキシ)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.6g、2.61mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=6.66-5.65(m,2H)、4.36-4.28(m,1H)、4.17-4.09(m,2H)、3.95-3.84(m,4H)、1.46(s,9H)。
【0154】
工程2:塩酸塩/ジオキサン(4M、8mL、14.7当量)中の工程1からの3-(2-アミノ-2-オキソ-エトキシ)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.5g、2.17mmol、1.0当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、白色固体状の化合物2-(アゼチジン-3-イルオキシ)アセトアミド(0.36g、2.16mmol、塩酸塩)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0155】
(xx)[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール-15N-d7の調製
工程1:プロリン-15N-d7(250mg、2.03mmol)をメタノールに溶解させ、クロロトリメチルシランを加えた。反応物を室温で一晩攪拌し、蒸発させて、固体状のプロリン-15N-d7メチルエステル(塩酸塩)を得た。
【0156】
工程2:工程1からのプロリン-15N-d7メチルエステル(塩酸塩)、脱炭酸ジ-tert-ブチル(552mg、2.53mmol)、および炭酸カリウム(1.4g、10mmol)を、アセトニトリルに懸濁させ、一晩室温で攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を加え、混合物をジクロロメタンで5回抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、N-tert-ブチルオキシカルボニルプロリン-15N-d7メチルエステル得て、次の工程にそのまま使用した。
【0157】
工程3:水素化アルミニウムリチウム(386mg、10.15mmol)を乾燥テトラヒドロフランに懸濁させ、溶液を氷浴中で0℃に冷却した。テトラヒドロフラン中の工程2からのN-tert-ブチルオキシカルボニルプロリン-15N-d7メチルエステルの溶液を滴加した。反応の進行を、薄層クロマトグラフィーによってモニタリングした。完了時に、0℃で、0.7mLの水、1.4mLの4N水酸化ナトリウム水溶液、エーテル、およびもう1.4mLの水を加えることによって、反応を停止させた。固体を、Celite(商標)を介して濾過し、酢酸エチルで3回洗浄した。溶媒を蒸発させて、油状のN-tert-ブチルオキシ[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノールを生成した。
【0158】
工程4:工程3からのN-tert-ブチルオキシ[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノールを1,4-ジオキサンに溶解させ、4M塩化水素の最終濃度に達するように、1,4-ジオキサン中の12M塩化水素を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、生成物をアセトニトリルとともに3回同時蒸発させて、[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール-15N-d7(塩酸塩)を得た。
【0159】
(xxi)1,1-(d6)ジメチル-1,2-ジヒドロキシエタンの調製
工程1:0℃で、テトラヒドロフラン中の2-(ベンジルオキシ)酢酸エチル(1000mg、5.15mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン中の1M溶液としてヨウ化メチル-d3-マグネシウム(15.45mL、15.45mmol)を加え、反応物を室温に到達させ、3時間攪拌した。0℃で、塩化アンモニウムを加え、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。生成物を、ヘキサン中10%~30%の酢酸エチルの勾配を使用したシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を蒸発させて、1,1-(d6)ジメチル-2-ベンジルオキシ-1-エタノールを得た。
【0160】
工程2:工程1からの1,1-(d6)ジメチル-2-ベンジルオキシ-1-エタノールをテトラヒドロフランに溶解させ、10%パラジウム炭で2時間一晩水素化(バルーン)した。反応物を、Celite(商標)を介して濾過し、濾液を蒸発させて油を得て、これを乾燥テトラヒドロフランと2回同時蒸発させて、1,1-(d6)ジメチル-1,2-ジヒドロキシエタンを得た。
【0161】
実施例2-中間体I-1(a)~I-1(d)の調製
【0162】
【化12】
(i)中間体I-1(a)(R
2:2-Cl-フェニル):
【0163】
【0164】
工程1:エタノール(300mL)中の3-(2-クロロフェニル)-3-オキソ-プロパンニトリル(30g、167mmol、1当量)の溶液に、ヒドラジン水和物(16.7g、334mmol、16mL、2当量)を加えた後、混合物を90℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、エタノールを除去した。次いで、200mLの水を加え、混合物を酢酸エチル600mL(3×200mL)で抽出した。有機相を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、黄色油状の3-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(32g)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=11.79(br s,1H)、7.74-7.65(m,1H)、7.54-7.41(m,1H)、7.40-7.26(m,2H)、5.87(br s,1H)、5.15-4.55(m,2H)。
【0165】
工程2:アセトニトリル(240mL)および水(60mL)中の、工程1からの3-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(32g、165.3mmol、1当量)、ヨウ素(46.1g、181.8mmol、1.1当量)、および炭酸カリウム(25.1g、181.8mmol、1.1当量)の混合物を、25℃で16時間攪拌した。混合物を水(500mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル600mL(3×200mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、暗褐色油状の3-(2-クロロフェニル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-アミン(40g)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.56(dd,J=1.2,7.6Hz,1H)、7.49-7.39(m,2H)、7.38-7.34(m,1H)。
【0166】
工程3:ジクロロメタン(400mL)中の、工程2からの3-(2-クロロフェニル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-アミン(40g、125.2mmol、1当量)、二炭酸ジ-tert-ブチル(82g、375.6mmol、86.3mL、3当量)、トリエチルアミン(400.6mmol、55.8mL、3.2当量)、および4-ジメチルアミノピリジン(3.1g、25mmol、0.2当量)の混合物を、25℃で3時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、黄色固体状の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(2-クロロフェニル)-4-ヨード-ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(45g)を得た。
【0167】
工程4:ジオキサン(240mL)および水(48mL)中の、工程3からの5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(2-クロロフェニル)-4-ヨード-ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(24g、38.7mmol、1当量)、(4-クロロフェニル)ボロン酸(18.2g、116.2mmol、3当量)、炭酸カリウム(10.7g、77.4mmol、2当量)、およびPd(dppf)Cl2(1.42g、1.94mmol、0.05当量)の混合物を、80℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、黄色油状の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(2-クロロフェニル)-4-(4-クロロフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(24g)を得た。
【0168】
工程5:メタノール(4M、410mL、24当量)中の塩化水素中の工程4からの5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(2-クロロフェニル)-4-(4-クロロフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(41g、67.8mmol、1当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。次いで、混合物を減圧濃縮して、黄色固体状の3-(2-クロロフェニル)-4-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(39g、HCl塩として)を得た。
【0169】
工程6:エタノール(390mL)中のナトリウムエトキシド(39g、572.5mmol、5当量)の溶液に、工程5からの3-(2-クロロフェニル)-4-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(39g、114.5mmol、1当量、HCl塩として)およびマロン酸ジメチル(343.5mmol、39.5mL、3当量)を加えた後、混合物を80℃で2時間攪拌した。エタノールを除去し、pHを1M塩酸(200mL)で5に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル600mL(3×200mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(200mL)で粉砕して、薄黄色固体状の2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジオール(8.7g)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.47-12.08(m,1H)、11.73-11.31(m,1H)、7.52-7.38(m,4H)、7.34(d,J=8.4Hz,2H)、7.11(d,J=5.6Hz,2H)、5.07(br s,1H)。
【0170】
工程7:工程6からの2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジオール(8.7g、23.4mmol、1当量)のオキシ塩化リン(303.9mmol、28.2mL、13当量)の溶液に、N,N-ジメチルアニリン(35.1mmol、4.4mL、1.5当量)を0℃で加えた後、混合物を100℃で2時間攪拌した。冷却後、混合物を水(200mL)に注ぎ入れた。次いで、混合物を酢酸エチル300mL(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、黄色固体状の5,7-ジクロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-1(a)、7.5g)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.43(dd,J=1.5,7.1Hz,1H)、7.40-7.36(m,1H)、7.36-7.27(m,4H)、7.19(d,J=8.4Hz,2H)、6.99(s,1H)。
【0171】
(ii)中間体I-1(b)(R2:2-MeO-フェニル):
【0172】
【0173】
工程1:テトラヒドロフラン(100mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(2M、15.8mL、1.05当量)の溶液に、アセトニトリル(32.5mmol、1.7mL、1.08当量)を加え、混合物を-78℃で1時間攪拌した。次いで、テトラヒドロフラン(10mL)中の2-メトキシ安息香酸メチル(5g、30.1mmol、1当量)の溶液を加え、混合物を-78℃で1時間攪拌した。混合物を25℃に加温し、25℃で2時間攪拌した。水(50mL)を加えることによって、混合物をクエンチした。水層を1M塩酸によってpH=3に酸性化し、酢酸エチル150mL(3×50mL)で抽出した。次いで、合わせた有機相を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、白色固体状の3-(2-メトキシフェニル)-3-オキソ-プロパンニトリル(2.1g)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.87(dd,J=1.6,7.6Hz,1H)、7.62-7.53(m,1H)、7.11-6.99(m,2H)、4.09(s,2H)、3.98(s,3H)。
【0174】
工程2:エタノール(21mL)中の工程1からの3-(2-メトキシフェニル)-3-オキソ-プロパンニトリル(2.1g、11.99mmol、1当量)の溶液に、ヒドラジン水和物(1.17mL、24.0mmol、2当量)を加えた後、混合物を90℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮してエタノールを除去し、20mLの水を混合物に加えた。次いで、混合物を酢酸エチル60mL(3×20mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(酢酸エチル:メタノール=10:1)によって精製して、黄色固体状の3-(2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(1.4g)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.53(dd,J=1.6,7.6Hz,1H)、7.30-7.17(m,1H)、7.03-6.86(m,2H)、5.96(s,1H)、3.92(s,3H)。
【0175】
工程3:アセトニトリル(14mL)および水(3.5mL)中の工程2からの3-(2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(1.4g、7.4mmol、1当量)およびヨウ素(2.1g、8.1mmol、1.1当量)の溶液に、炭酸カリウム(1.1g、8.1mmol、1.1当量)を加えた後、混合物を25℃で3時間攪拌した。混合物を水(50mL)に注ぎ入れた。次いで、混合物を酢酸エチル90mL(3×30mL)で抽出した。有機相を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、暗褐色油状の4-ヨード-3-(2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(1.9g、6.03mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.87(dd,J=1.6,7.6Hz,1H)、7.43-7.35(m,1H)、7.07(t,J=7.6Hz,1H)、6.99(d,J=8.4Hz,1H)、3.85(s,3H)。
【0176】
工程4:ジクロロメタン(20mL)中の、工程3からの4-ヨード-3-(2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(1.9g、6.03mmol、1当量)、二炭酸ジ-tert-ブチル(4.0g、18.1mmol、4.2mL、3当量)、トリエチルアミン(19.3mmol、2.7mL、3.2当量)、および4-ジメチルアミノピリジン(147mg、1.2mmol、0.2当量)の溶液に、25℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、黄色油状の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-ヨード-3-(2-メトキシフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(2.4g、3.90mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.25-7.18(m,2H)、6.90-6.80(m,1H)、6.75(d,J=8.4Hz,1H)、3.57(s,3H)、1.42(s,9H)、1.24(s,18H)。
【0177】
工程5:ジオキサン(19mL)および水(3.8mL)中の、工程4からの5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-ヨード-3-(2-メトキシフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(1.9g、3.1mmol、1当量)、(4-クロロフェニル)ボロン酸(1.5g、9.3mmol、3当量)、炭酸カリウム(853mg、6.2mmol、2当量)、およびXPhos Pd G3(130mg、154.4μmol、0.05当量)の混合物を、80℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、黄色油状の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-(4-クロロフェニル)-3-(2-メトキシフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(1.3g)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.57(m,1H)、7.37-7.32(m,1H)、7.22(d,J=8.8Hz,2H)、7.04-6.99(m,3H)、6.75(d,J=8.0Hz,1H)、3.30(s,3H)、1.63(s,9H)、1.37(s,18H)。
【0178】
工程6:塩酸/酢酸エチル(4M、13.00mL、24.00当量)中の工程5からの5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-(4-クロロフェニル)-3-(2-メトキシフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(1.3g、2.17mmol、1当量)の溶液に、25℃で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、黄色固体状の粗4-(4-クロロフェニル)-3-(2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(800mg、HCl塩として)を得た。
【0179】
工程7:エタノール(8mL)中の工程6からの4-(4-クロロフェニル)-3-(2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-5-アミン(800mg、2.4mmol、1当量、HCl塩として)およびナトリウムエトキシド(809mg、11.9mmol、5当量)の溶液に、プロパン二酸ジメチル(943mg、7.14mmol、0.82mL、3当量)を加えた後、混合物を80℃で2時間攪拌した。エタノールを除去し、pHを1M塩酸(10mL)で3に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル15mL(3×5mL)で抽出した。有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(10mL)で粉砕して、薄黄色固体状の3-(4-クロロフェニル)-2-(2-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジオール(225mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.29-11.95(m,1H)、11.37(br s,1H)、7.37-7.28(m,4H)、7.11(d,J=7.6Hz,1H)、7.06-7.00(m,2H)、6.96(d,J=8.4Hz,1H)、5.03(br s,1H)、3.31(br s,3H)。
【0180】
工程8:オキシ塩化リン(6.2mmol、0.57mL、13当量)中の工程7からの3-(4-クロロフェニル)-2-(2-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジオール(175mg、475.82μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジメチルアニリン(713.7μmol、0.09mL、1.5当量)を0℃で加えた後、混合物を100℃で1時間攪拌した。混合物を水(20mL)に注ぎ入れた。次いで、混合物を酢酸エチル30mL(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、黄色油状の5,7-ジクロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(2-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-1(b)、190mg、粗)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.56(dd,J=2.0,7.2Hz,1H)、7.46-7.37(m,3H)、7.30-7.29(m,1H)、7.28-7.27(m,1H)、7.13-7.06(m,1H)、7.01(s,1H)、6.90(d,J=8.4Hz,1H)、3.40(s,3H)。
【0181】
(iii)中間体I-1(c)(R2:4-CN-フェニル):
【0182】
【化15】
工程1:テトラヒドロフラン(200mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(2M、32.6mL、1.05当量)の溶液に、アセトニトリル(67.0mmol、3.53mL、1.08当量)を加え、混合物を窒素下-78℃で2時間攪拌した。次いで、テトラヒドロフラン(30mL)中の4-シアノ安息香酸メチル(10g、62.0mmol、1.0当量)の溶液を加え、混合物を-78℃で1時間攪拌した。混合物を25℃に加温し、25℃で2時間攪拌した。次いで、水(150mL)を加えることによって、混合物をクエンチした。水層を1M塩酸水溶液でpH3に酸性化し、酢酸エチル450mL(3×150mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、120gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0%から100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。得られた画分を減圧濃縮して、黄色固体状の4-(2-シアノアセチル)ベンゾニトリル(5.5g、32.3mmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.06(d,J=8.3Hz,2H)、7.87(d,J=8.3Hz,2H)、4.15(s,2H)。
【0183】
工程2:エタノール(50mL)中の工程1からの4-(2-シアノアセチル)ベンゾニトリル(5.3g、31.2mmol、1.0当量)およびヒドラジン水和物(3.12g、62.3mmol、3.03mL、2.0当量)の混合物を、90℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温で冷却し、減圧濃縮し、得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、80gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0%~約10%のメタノール/酢酸エチルの溶離液による)によって精製した。画分を減圧濃縮して、黄色固体状の4-(5-アミノ-1H-ピラゾール-3-イル)ベンゾニトリル(4.8g、26.1mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.39-11.65(m,1H)、8.00-7.67(m,4H)、6.11-5.67(m,1H)、5.33-4.57(m,2H)。
【0184】
工程3:アセトニトリル(20mL)および水(5mL)中の工程2からの4-(5-アミノ-1H-ピラゾール-3-イル)ベンゾニトリル(3.7g、20.09mmol、1.0当量)およびヨウ素(3.80g、14.98mmol、3.02mL、1.2当量)の溶液に、炭酸カリウム(3.33g、24.1mmol、1.2当量)を加えた後、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、80gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で0%~約85%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。得られた画分を減圧濃縮して、黒褐色固体状の4-(5-アミノ-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-イル)ベンゾニトリル(5.6g、18.1mmol)を得た。
【0185】
工程4:ジクロロメタン(10mL)中の、工程3からの4-(5-アミノ-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-イル)ベンゾニトリル(5.6g、18.1mmol、1.0当量)、トリエチルアミン(5.48g、54.2mmol、7.54mL、3.0当量)、および4-ジメチルアミノピリジン(441mg、3.61mmol、0.2当量)の溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(11.82g、54.18mmol、12.45mL、3.0当量)を滴加し、混合物を25℃で3時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、80gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0%~約80%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、黄色固体状の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(4-シアノフェニル)-4-ヨード-ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(7.1g、11.6mmol)を得た。
【0186】
工程5:ジオキサン(50mL)および水(10mL)中の、工程4からの5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(4-シアノフェニル)-4-ヨード-ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(7.00g、11.5mmol、1.0当量)、(4-クロロフェニル)ボロン酸(5.38g、34.40mmol、3.0当量)、炭酸二カリウム(3.17g、22.9mmol、2.0当量)、および[2-(2-アミノフェニル)フェニル]パラジウム(1+)ジシクロヘキシル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファンメタンスルホネート(485mg、0.57mmol、0.05当量)の混合物を、窒素下80℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。得られた濾液を減圧濃縮した。残渣を水(150mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、80gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0%~約100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。画分を減圧濃縮して、黄色固体状の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-(4-クロロフェニル)-3-(4-シアノフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(7.00g)を得た。
【0187】
工程6:塩酸塩/ジオキサン(50mL、4M)中の工程5からの5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-(4-クロロフェニル)-3-(4-シアノフェニル)ピラゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(7g、11.8mmol、1.0当量)の混合物を、25℃で6時間攪拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液(200mL)に滴加し、得られた混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、分取HPLC(アンモニア一水和物条件)によって精製した。画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、残渣を凍結乾燥させて、灰色固体状の4-[5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]ベンゾニトリル(2.2g、7.46mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.49-11.91(m,1H)、7.87-7.67(m,2H)、7.47(d,J=8.0Hz,2H)、7.39(d,J=8.4Hz,2H)、7.25-7.11(m,2H)、5.23-4.39(m,2H)。
【0188】
工程7:4-[5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]ベンゾニトリル(500mg、1.70mmol、1当量)およびプロパン二酸ジエチル(5.30g、33.1mmol、5mL、19.5当量)の混合物を120℃で2時間攪拌して、3-[[4-(4-クロロフェニル)-3-(4-シアノフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル]アミノ]-3-オキソ-プロパン酸エチル(約693mg)を形成させた。室温に冷却した後、反応混合物をメタノール(3mL)、THF(3mL)、および水(3mL)で直接希釈し、4-ジメチルアミノピリジン(1.04g、8.48mmol、5.0当量)を加えた。得られた混合物を80℃で15時間攪拌した。混合物に、酢酸エチル(20mL)および水(20mL)を加え、濾過して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、25gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で0%~約30%のメタノール/ジクロロエタン勾配の溶離液による)によって精製して、白色固体状の4-[3-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ベンゾニトリル(335mg、0.92mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=12.42-12.05(m,1H)、11.68-11.30(m,1H)、7.82(d,J=8.0Hz,2H)、7.56(d,J=8.0Hz,2H)、7.47(d,J=8.4Hz,2H)、7.28(d,J=7.2Hz,2H)、5.04(br s,1H)。
【0189】
工程8:塩化ホスホリル(1.81g、11.8mmol、1.10mL、13当量)中の工程7からの4-[3-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ベンゾニトリル(330mg、0.91mmol、1.0当量)の溶液に、N,N-ジメチルアニリン(1.36mmol、0.17mL、1.5当量)を0℃で加えた後、混合物を100℃で2時間攪拌した。混合物を水(10mL)に加えた後、酢酸エチル(2×30mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、25gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0%~約50%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製して、黄色固体状の4-[5,7-ジクロロ-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ベンゾニトリル(中間体I-1(c)、295mg、0.74mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.94(d,J=8.3Hz,2H)、7.83(s,1H)、7.74(d,J=8.1Hz,2H)、7.54(d,J=8.4Hz,2H)、7.42(d,J=8.4Hz,2H)。
【0190】
(iv)中間体I-1(d)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル):
【0191】
【0192】
工程1:5-ホルミルピリジン-2-カルボニトリル(10g、75.7mmol、1.0当量)およびアニリン(21.2g、227mmol、20.7mL、3.0当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。イソプロパノール(80mL)を混合物に加え、次いでこれを濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、黄色固体状の生成物5-[(E)-フェニルイミノメチル]ピリジン-2-カルボニトリル(13.6g)を得た。生成物をエタノール(136mL)に溶解させ、これにエタノール(20mL)中のフェノキシホスホノイルオキシベンゼン(41.0g、131.3mmol、33.6mL、純度75%、2.0当量)の溶液を加え、反応混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、得られた混合物を減圧濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、薄黄色固体状の5-[アニリノ(ジフェノキシホスホリル)メチル]ピリジン-2-カルボニトリル(21.3g)を得た。
【0193】
工程2:テトラヒドロフラン(213mL)およびイソプロパノール(53mL)の中の、工程1からの5-[アニリノ(ジフェノキシホスホリル)メチル]ピリジン-2-カルボニトリル(21.3g、48.3mmol、1.0当量)、4-クロロベンズアルデヒド(7.5g、53.1mmol、1.1当量)、および炭酸セシウム(20.4g、62.7mmol、1.3当量)の混合物を、25℃で16時間攪拌した。次いで、塩酸溶液(3M、48.3mL、3.0当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を水(500mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル600mL(3×200mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、薄黄色固体状の5-[2-(4-クロロフェニル)アセチル]ピリジン-2-カルボニトリル(8.6g、33.4mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.31(d,J=1.6Hz,1H)、8.59(dd,J=2.0,8.0Hz,1H)、8.25(d,J=8.0Hz,1H)、7.40(d,J=8.4Hz,2H)、7.30(d,J=8.4Hz,2H)、4.55(s,2H)。
【0194】
工程3:テトラヒドロフラン(170mL)中の工程2からの5-[2-(4-クロロフェニル)アセチル]ピリジン-2-カルボニトリル(8.6g、33.4mmol、1.0当量)の溶液に、三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(13.8g、36.8mmol、1.1当量)を加え、混合物を25℃で16時間攪拌した。混合物を水(300mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル450mL(3×150mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、ピンク色固体状の5-[2-ブロモ-2-(4-クロロフェニル)アセチル]ピリジン-2-カルボニトリル(6.5g、19.4mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.34(d,J=2.0Hz,1H)、8.64(dd,J=2.0,8.0Hz,1H)、8.26(d,J=8.0Hz,1H)、7.61-7.57(m,2H)、7.52-7.47(m,2H)、7.20(s,1H)。
【0195】
工程4:エタノール(38mL)中の、工程3からの5-[2-ブロモ-2-(4-クロロフェニル)アセチル]ピリジン-2-カルボニトリル(3.8g、11.3mmol、1.0当量)、実施例1(xii)からの1-アミノ-3-[(4-メトキシフェニル)メチル]チオ尿素(2.6g、12.5mmol、1.1当量)、および酢酸(664.5mmol、38.0mL、58当量)の混合物を、80℃で4時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して、黄色ガム状の5-[4-(4-クロロフェニル)-5-[(4-メトキシフェニル)メチルアミノ]-1H-ピラゾール-3-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(4g、9.62mmol)を得た。
【0196】
工程5:工程4からの5-[4-(4-クロロフェニル)-5-[(4-メトキシフェニル)メチルアミノ]-1H-ピラゾール-3-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(6.5g、15.6mmol、1.0当量)、およびトリフルオロ酢酸(1.8mol、130.0mL、112当量)の混合物を、60℃で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、得られた残渣に炭酸ナトリウム(100mL)を加えた。混合物を酢酸エチル300mL(3×100mL)で抽出し、有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、黄色油状の5-[5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(4.6g)を得た。
【0197】
工程6:工程5からの5-[5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(4.6g、15.6mmol、1.0当量)およびプロパン二酸ジエチル(48.8g、304mmol、46.0mL、19.6当量)の混合物を、120℃で2時間攪拌した。次いで、4-ジメチルアミノピリジン(9.4g、76.9mmol、5.0当量)、テトラヒドロフラン(63mL)、メタノール(63mL)、および水(63mL)を混合物に加え、これを80℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をエタノール(50mL)で粉砕し、濾過した。濾過ケーキをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール(3%アンモニア一水和物)=10:1)によって精製して、黄色固体状の5-[3-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(1.7g、4.6mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.72(d,J=1.6Hz,1H)、8.01-7.88(m,2H)、7.39(d,J=8.4Hz,2H)、7.24(d,J=8.4Hz,2H)、4.30(s,1H)。
【0198】
工程7:工程6からの5-[3-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(1.7g、4.6mmol、1.0当量)およびオキシ塩化リン(60.0mmol、5.6mL、13当量)の混合物に、N,N-ジメチルアニリン(6.9mmol、0.88mL、1.5当量)を加え、混合物を100℃で1時間攪拌した。混合物を水(100mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル150mL(3×50mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)によって精製して、黄色固体状の生成物5-[5,7-ジクロロ-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(中間体I-1(d)、1.28g、3.2mmol)を得た。
【0199】
実施例3-中間体I-2(a)~I-2(y)の調製
【0200】
【化17】
(i)中間体I-2(a)(R
2:2-Cl-フェニル;R
3:4-(エチルアミノ)-4-カルボキサミド-ピペリジン-1-イル):
アセトン(1mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(60mg、146.7μmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(161.3μmol、0.022mL、1.1当量)を加えた後、水(0.2mL)中の4-(エチルアミノ)ピペリジン-4-カルボキサミド(25.1mg、146.7μmol、1当量)の溶液を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、0.8mLの水を反応混合物に加え、混合物を濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、薄黄色固体状の1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-(エチルアミノ)ピペリジン-4-カルボキサミド(中間体I-2(a)、40mg)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.62-7.46(m,4H)、7.42-7.30(m,5H)、7.07(br s,1H)、6.59(s,1H)、4.13(d,J=12.4Hz,2H)、3.75(t,J=10.8Hz,2H)、3.33-3.29(m,1H)、2.41-2.32(m,2H)、2.00(t,J=10.8Hz,2H)、1.70(d,J=13.2Hz,2H)、1.04(t,J=6.8Hz,3H)。
【0201】
(ii)中間体I-2(b)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル):
アセトン(1mL)、水(0.2mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(50mg、122.2μmol、1当量)および実施例1(i)からの1-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン(31.1mg、122.2μmol、1当量、HCl塩)の溶液に、トリエチルアミン(366.7μmol、0.05mL、3当量)を加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。次いで、4mLの水を混合物に加え、混合物を酢酸エチル9mL(3×3mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残渣を得た。残渣をシリカカラム(酢酸エチル:メタノール10:1)によって精製して、黄色固体状の5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-2(b)、45mg)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.47-7.27(m,6H)、7.20-7.17(m,2H)、6.14(s,1H)、3.71(br s,8H)。
【0202】
(iii)中間体I-2(c)(R2:2-Cl-フェニルR3:4-メチル-4-カルボキサミド-ピペリジン-1-イル):
アセトン(2mL)、水(0.4mL)の中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(100mg、244.44μmol、1当量)および実施例1(ii)からの4-メチルピペリジン-4-カルボキサミド(43mg、244.4μmol、1当量、HCl塩)の溶液に、トリエチルアミン(733.3μmol、0.1mL、3当量)を加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮して残渣を得て、これをシリカカラム(酢酸エチル:メタノール10:1)によって精製して、黄色油状の1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(中間体I-2(c)、110mg)を得た。
【0203】
(iv)中間体I-2(d)(R2:2-Cl-フェニル;R3:1,1-ジオキソチアン-4-アミノ):
アセトン(1mL)、水(0.2mL)、およびテトラヒドロフラン(0.5mL)中の、実施例2(i)からの中間体I-1(a)(50mg、122.2μmol、1当量)および1,1-ジオキソチアン-4-アミン(22.7mg、122.2μmol、1当量、HCl塩)の溶液に、トリエチルアミン(366.7μmol、0.05mL、3当量)を加え、混合物を40℃で16時間攪拌した。水(4mL)を混合物に加え、混合物を酢酸エチル9mL(3×3mL)で抽出した。次いで、合わせた有機相を食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残渣を得た。残渣をシリカカラム(酢酸エチル:メタノール=10:1)によって精製して、黄色固体状の5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-N-(1,1-ジオキソチアン-4-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(中間体I-2(d)、30mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.69(d,J=9.2Hz,1H)、7.64-7.47(m,4H)、7.43-7.33(m,4H)、6.59(s,1H)、4.21-4.09(m,1H)、3.46-3.34(m,2H)、3.16(d,J=12.4Hz,2H)、2.40-2.26(m,2H)、2.18(d,J=12.8Hz,2H)。
【0204】
(v)中間体I-2(e)(R2:2-Cl-フェニル;R3:イソプロポキシ):
テトラヒドロフラン(4mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(29mg、488.9μmol、0.04mL、1当量)の溶液に、カリウムt-ブトキシド(66mg、586.7μmol、1.2当量)を加えた後、5,7-ジクロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(200mg、488.9μmol、1当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、薄黄色固体状の5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-イソプロポキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-2(e)、160mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.61-7.54(m,3H)、7.51(m,1H)、7.38(s,4H)、7.01(s,1H)、5.47-5.15(m,1H)、1.48(d,J=6.0Hz,6H)。
【0205】
(vi)中間体I-2(f)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-ヒドロキシ-4-メチル-ピペリジン-1-イル):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(200mg、488.88μmol、1当量)および4-メチルピペリジン-4-オール(56mg、488.88μmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(148mg、1.47mmol、0.2mL、3当量)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、および100mL/分で0~55%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液)によって精製して、黄色固体状の1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-オール(中間体I-2(f)、210mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.62-7.43(m,4H)、7.41-7.26(m,4H)、6.57(s,1H)、4.27(br d,J=12.7Hz,2H)、3.63-3.46(m,2H)、1.75-1.54(m,4H)、1.18(s,3H)。
【0206】
(vii)中間体I-2(g)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル):
アセトン(1.2mL)および水(0.24mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(60mg、146.66μmol、1当量)、実施例1(iii)からの1-メチルスルホニルピペラジン(59mg、293.33μmol、2当量)、およびトリエチルアミン(74mg、733.32μmol、0.10mL、5当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で洗浄し、酢酸エチル30mL(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水20mL(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、黄色固体状の5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-(4-メチルスルホニルピペラジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-2(g)、60mg)を得た。
【0207】
(viii)中間体I-2(h)(R2:2-Cl-フェニル;R3:(3R)-カルボキサミド-ピペリジン-1-イル):
アセトン(2mL)および水(0.4mL)中の、実施例2(i)からの中間体I-1(a)(100mg、244.44μmol、1当量)、(3R)-ピペリジン-3-カルボキサミド(31mg、244.44μmol、1当量)、およびトリエチルアミン(74mg、733.32μmol、0.10mL、3当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、薄黄色固体状の1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(中間体I-2(h)、130mg)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0208】
(ix)中間体I-2(i)(R2:2-Cl-フェニル;R3:2-(アゼチジン-3-イル)アセトアミド):
アセトン(4mL)および水(0.8mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(400mg、977.77μmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(495mg、4.89mmol、0.68mL、5当量)および実施例1(iv)からの2-(アゼチジン-3-イル)アセトアミド(294.52mg、1.96mmol、2当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で0~100%のジクロロメタン/メタノールで溶出)によって精製し、溶液を減圧濃縮して、黄色固体状の2-[1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-イル]アセトアミド(中間体I-2(i)、400mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.63-7.42(m,4H)、7.42-7.28(m,5H)、6.86(s,1H)、6.01(s,1H)、5.09-3.76(m,5H)、3.17(d,J=5.2Hz,1H)、3.09-2.96(m,1H)。
【0209】
(x)中間体I-2(j)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-メチル-4-ピペリジルアセトアミド):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)の混合溶媒中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(50mg、122.2μmol、1当量)の溶液に、実施例1(v)からのN-(4-メチル-4-ピペリジル)アセトアミド(24mg、122.22μmol、1当量、HCl塩)およびトリエチルアミン(37mg、366.7μmol、0.05mL、3当量)を加え、反応混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で50~100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、薄黄色固体状のN-[1-[5-クロロ-2--(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-4-ピペリジル]アセトアミド(中間体I-2(j)、40mg)を得た。
【0210】
(xi)中間体I-2(k)(R2:2-Cl-フェニル;R3:(3R)-3-(アミノカルボキシメチル)ピロリジン-1-イル):
アセトン(2mL)および水(0.4mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(100mg、244.44μmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(124mg、1.22mmol、0.17mL、5当量)および実施例1(vi)からの2-[(3R)-ピロリジン-3-イル]アセトアミド(80mg、488.88μmol、2当量、HCl塩)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で洗浄し、酢酸エチル60mL(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水40mL(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna(登録商標)C18、150×25mm×10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:57%~87%、10分)によって精製して、白色固体状の2-[(3R)-1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド(中間体I-2(k)、100mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.61-7.43(m,4H)、7.34(s,5H)、6.83(s,1H)、6.10(s,1H)、4.53-3.46(m,4H)、2.63-2.57(m,1H)、2.29-2.17(m,2H)、2.15-2.03(m,1H)、1.71-1.62(m,1H)。
【0211】
(xii)中間体I-2(l)(R2:2-Cl-フェニル;R3:(3S)-カルボキサミド-ピペリジン-1-イル):
アセトン(5mL)および水(1mL)中の、実施例2(i)からの中間体I-1(a)(500mg、1.22mmol、1当量)、実施例1(ix)からの(3S)-ピペリジン-3-カルボキサミド(355.21mg、1.47mmol、1.2当量、TFA塩)、およびトリエチルアミン(371.03mg、3.67mmol、510.35μL、3当量)の混合物を、25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で50~100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、薄黄色固体状の化合物(3S)-1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(中間体I-2(l)、580mg)を得た。
【0212】
(xiii)中間体I-2(m)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-カルボキサミド-4-エトキシピペリジン-1-イル):
水(1mL)およびアセトン(5mL)中の、実施例2(i)からの中間体I-1(a)(500mg、1.2mmol、1当量)、トリエチルアミン(3.7mmol、0.51mL、3当量)、実施例1(x)からの4-エトキシピペリジン-4-カルボキサミド(349mg、1.22mmol、1当量、TFA)の混合物を、25℃で2時間攪拌した。次いで、4mLの水を混合物に加え、混合物を濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、薄黄色固体状の生成物1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(中間体I-2(m)、650mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.61-7.45(m,4H)、7.39-7.31(m,5H)、7.24(s,1H)、6.62(s,1H)、4.35(br d,J=12.4Hz,2H)、3.47(br t,J=11.2Hz,2H)、3.36(br d,J=7.2Hz,2H)、2.07-1.98(m,2H)、1.94-1.88(m,2H)、1.20(t,J=7.2Hz,3H)。
【0213】
(xiv)中間体I-2(n)(R2:2-Cl-フェニル;R3:6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル):
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例4(i)からの中間体I-3(a)(70mg、0.166mmol、1当量)、[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ボロン酸(64mg、0.332mmol、2当量)、2-ヒドロキシ-3-メチル-安息香酸第1銅(107mg、0.499mmol、3当量)の混合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(10mg、8.32μmol、0.05当量)を加え、混合物を60℃で2時間攪拌した。次いで、混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル3:1)によって精製して、黄色固体状の5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-2(n)、100mg、粗)を得た。
【0214】
(xv)中間体I-2(o)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-(トリフルオロメチル)-1-ピペリジル):
アセトン(1mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(60mg、0.15mmol、1.0当量)の溶液に、トリエチルアミン(0.02mL、0.16mmol、1.1当量)、および水(0.2mL)中の4-(トリフルオロメチル)ピペリジン(22mg、0.15mmol、1.0当量)の溶液を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。水(0.8mL)を混合物に加え、混合物を濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、黄色固体状の生成物5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチル)-1-ピペリジル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-2(o)、50mg、粗製)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.63-7.47(m,4H)、7.41-7.32(m,4H)、6.66(s,1H)、4.70(d,J=12.4Hz,2H)、3.21(t,J=12.0Hz,2H)、2.82-2.70(m,1H)、1.96(d,J=11.2Hz,2H)、1.66(m,2H)。
【0215】
(xvi)中間体I-2(p)(R2:6-CN-ピリジン-3-yl;R3:3-シアノ-3-メチル-アゼチジン-1-イル):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)中の実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(50mg、0.12mmol、1.0当量)、3-メチルアゼチジン-3-カルボニトリル塩酸塩(18mg、0.14mmol、1.1当量)、およびトリエチルアミン(38mg、0.37mmol、0.05mL、3.0当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、濾過し、得られた濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の5-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-7-(3-シアノ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(中間体I-2(p)、60mg)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.91(dd,J=0.8,1.9Hz,1H)、8.13(dd,J=1.3,5.9Hz,2H)、7.52-7.48(m,2H)、7.43-7.39(m,2H)、6.20(s,1H)、5.34-4.11(m,4H)、1.73(s,3H)。
【0216】
(xvii)中間体I-2(q)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R3:3-メトキシ-3-メチル-アゼチジン-1-イル):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)中の、実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(60mg、0.15mmol、1.0当量)、3-メトキシ-3-メチルアゼチジン塩酸塩(23mg、0.16mmol、1.1当量)、およびトリエチルアミン(45mg、0.45mmol、0.06mL、3.0当量)の混合物を、25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、濾過した。得られた濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の5-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-7-(3-メトキシ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(中間体I-2(q)、55mg、0.12mmol)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.91-8.88(m,1H)、8.15-8.08(m,2H)、7.52-7.47(m,2H)、7.43-7.38(m,2H)、6.09(s,1H)、5.05-3.95(m,4H)、3.26(s,3H)、1.52(s,3H)。
【0217】
(xviii)中間体I-2(r)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R3:4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル):
アセトン(2mL)および水(0.4mL)中の実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(100mg、0.25mmol、1.0当量)および実施例1(i)からの1-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン(64mg、249.6μmol、1当量、塩酸塩)の混合物に、トリエチルアミン(0.76mg、48.8μmol、0.1mL、3.0当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、水(1.6mL)を混合物に加え、混合物を濾過し、濾過ケーキを乾燥させて、薄黄色固体状の5-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(中間体I-2(r)、115mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.96(d,J=1.2Hz,1H)、8.21-8.09(m,2H)、7.56-7.50(m,2H)、7.47-7.39(m,2H)、6.76(s,1H)、4.31-3.94(m,4H)、3.75(m,4H)。
【0218】
(xix)中間体I-2(s)(R2:6-CN-ピリジン-3-yl;R3:4-メチル-4-カルボキサミド-ピペリジン-1-イル):
アセトン(2mL)および水(0.4mL)中の実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(100mg、0.25mmol、1.0当量)および実施例1(ii)からの4-メチルピペリジン-4-カルボキサミド(45mg、249.6μmol、1.0当量、塩酸塩)の混合物に、トリエチルアミン(748.8μmol、0.1mL、3.0当量)を加えた後、混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、水(1.6mL)を混合物に加え、混合物を濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、薄黄色固体状の1-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(中間体I-2(s)、110mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.90(s,1H)、8.13(s,2H)、7.53-7.49(m,2H)、7.45-7.41(m,2H)、7.32(s,1H)、7.02(s,1H)、6.61(s,1H)、4.29-4.18(m,2H)、3.53(t,J=10.4Hz,2H)、2.19(d,J=14.0Hz,2H)、1.64-1.51(m,2H)、1.20(s,3H)。
【0219】
(xx)中間体I-2(t)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R3:4-カルボキサミド-4-エトキシピペリジン-1-イル):
アセトン(2mL)および水(0.4mL)中の実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(80mg、0.20mmol、1.0当量)の溶液に、トリメチルアミン(0.60mmol、0.08mL、3.0当量)および実施例1(x)で調製した4-エトキシピペリジン-4-カルボキサミド(44mg、0.21mmol、1.05当量、塩酸塩)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、混合物を水(10mL)に加え、濾過して、黄色固体状の1-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(中間体I-2(t)、102mg、0.19mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.11-8.71(m,1H)、8.26-8.05(m,2H)、7.58-7.47(m,2H)、7.46-7.39(m,2H)、7.37-7.31(m,1H)、7.29-7.21(m,1H)、6.68-6.62(m,1H)、4.47-4.27(m,2H)、3.63-3.45(m,2H)、3.41-3.36(m,2H)、2.13-2.02(m,2H)、1.98-1.86(m,2H)、1.19-1.14(m,3H)。
【0220】
(xxi)中間体I-2(u)(R2:2-Cl-フェニル;R3:4-カルボキサミド-4-イソプロポキシピペリジン-1-イル):
アセトン(6mL)および水(0.6mL)の中の、実施例2(i)からの中間体I-1(a)(600mg、1.47mmol、1当量)、実施例1(xiii)からの4-イソプロポキシピペリジン-4-カルボキサミド(392mg、1.76mmol、1.2当量)、およびトリエチルアミン(742mg、7.33mmol、1.02mL、5当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で洗浄し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で0%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製し、有機相を減圧濃縮して、白色固体状の1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(中間体I-2(u)、623mg、1.08mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.60-7.45(m,4H)、7.40-7.31(m,5H)、7.24(s,1H)、6.62(s,1H)、4.21(d,J=12.4Hz,2H)、3.78-3.69(m,1H)、3.67-3.57(m,2H)、2.07-1.99(m,2H)、1.96-1.89(m,2H)、1.14(d,J=6.0Hz,6H)。
【0221】
(xxii)中間体I-2(v)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R3:3-カルバモイルアゼチジン-1-イル):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)中の、実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(110mg、0.27mmol、1.0当量)、実施例1(xiv)からのアゼチジン-3-カルボキサミド(64mg、0.30mmol、1.1当量、トリフルオロ酢酸塩)、およびトリエチルアミン(83mg、0.82mmol、0.12mL、3.0当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、濾過し、得られた濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の化合物1-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-カルボキサミド(中間体I-2(v)、130mg)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.90-8.87(m,1H)、8.14-8.08(m,2H)、7.62-7.57(m,1H)、7.51-7.47(m,2H)、7.43-7.38(m,2H)、7.20-7.15(m,1H)、6.11(s,1H)、4.87-4.35(m,2H)、3.61-3.50(m,1H)。
【0222】
(xxiii)中間体I-2(w)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R3:3-カルバモイル-3-メチルアゼチジン-1-イル):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)中の、実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(70mg、0.17mmol、1.0当量)、実施例1(xv)からの3-メチルアゼチジン-3-カルボキサミド(44mg、0.19mmol、1.1当量、トリフルオロ酢酸塩)、およびトリエチルアミン(53mg、0.52mmol、0.07mL、3.0当量)の混合物を、25℃で3時間攪拌した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、濾過した。得られた濾過ケーキを減圧乾燥させて、薄黄色固体状の1-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-3-メチル-アゼチジン-3-カルボキサミド(中間体I-2(w)、80mg、0.17mmol)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.89(s,1H)、8.11(d,J=1.1Hz,2H)、7.56(br s,1H)、7.49(br d,J=8.4Hz,2H)、7.44-7.37(m,2H)、7.20(br s,1H)、6.09(s,1H)、4.87-4.39(m,4H)、1.57(s,3H)。
【0223】
(xxiv)中間体I-2(x)(R2:2-Cl-フェニル;R3:3-(2-アミノ-2-オキソ-エトキシ)アゼチジン-1-イル):
アセトン(1mL)および水(0.2mL)中の、実施例2(i)からの中間体I-1(a)(100mg、0.24mmol、1.0当量)、実施例1(xix)からの2-(アゼチジン-3-イルオキシ)アセトアミド(49mg、0.29mmol、1.2当量、塩酸塩)、およびトリエチルアミン(0.73mmol、0.10mL、3.0当量)の混合物を、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で30%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮して、薄黄色固体状の2-[1-[5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-イル]オキシアセトアミド(中間体I-2(x)、100mg、0.20mmol)を得た。
【0224】
(xxv)中間体I-2(y)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R3:4-カルバモイル-4-イソプロポキシピペリジン-1-イル):
アセトン(2mL)および水(0.4mL)中の実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(100mg、0.25mmol、1.0当量)の溶液に、トリメチルアミン(0.75mmol、0.10mL、3.0当量)および4-イソプロポキシピペリジン-4-カルボキサミド(56mg、0.25mmol、1.0当量、塩酸塩)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を水(10mL)に加え、濾過して、黄色固体状の1-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(130mg、0.24mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.91(d,J=0.8Hz,1H)、8.31-7.95(m,2H)、7.55-7.48(m,2H)、7.45-7.40(m,2H)、7.38(s,1H)、7.26(s,1H)、6.65(s,1H)、4.41-4.18(m,2H)、3.84-3.72(m,1H)、3.70-3.58(m,2H)、2.09-1.92(m,4H)、1.17(d,J=6.0Hz,6H)。
【0225】
実施例4-中間体I-3(a)~I-3(d)の調製
【0226】
【化18】
(i)中間体I-3(a)(R
2:2-Cl-フェニル):
テトラヒドロフラン(20mL)中の実施例2(i)からの中間体I-1(a)(2g、4.9mmol、1当量)の溶液に、ナトリウムチオメトキシド(411mg、5.9mmol、1.2当量)を加えた後、混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を水(50mL)に注ぎ入れた。次いで、混合物を酢酸エチル45mL(3×15mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、黄色固体状の5-クロロ-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-3(a)、1.8g)を得た。
【0227】
(ii)中間体I-3(b)(R2:2-MeO-フェニル):
テトラヒドロフラン(2mL)中の実施例2(ii)からの中間体I-1(b)(140mg、345.96μmol、1当量)の溶液に、ナトリウムチオメトキシド(22mg、311.4μmol、0.9当量)を加えた後、混合物を0℃で3時間攪拌した。混合物を水(10mL)に注ぎ入れた。次いで、混合物を酢酸エチル15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。次いで、残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、黄色油状の5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-2-(2-メトキシフェニル)-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(中間体I-3(b)、80mg)を得た。
【0228】
(iii)中間体I-3(c)(R2:4-CN-フェニル):
テトラヒドロフラン(3mL)中の実施例2(iii)からの中間体I-1(c)(276mg、69mmol、1.0当量)の溶液に、ナトリウムチオメトキシド(58mg、0.83mmol、1.2当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、40gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、40mL/分で0%~約100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。画分を減圧濃縮して、黄色固体状の4-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ベンゾニトリル(中間体I-3(c)、230mg、0.56mmol)を得た。
【0229】
(iv)中間体I-3(d)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル):
テトラヒドロフラン(3mL)中の実施例2(iv)からの中間体I-1(d)(300mg、0.75mmol、1.0当量)の溶液に、ナトリウムチオメトキシド(63mg、0.90mmol、1.2当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。混合物を水(50mL)に注ぎ入れた。次いで、得られた混合物を酢酸エチル(3×0mL)で抽出した。有機相を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色固体状の5-[5-クロロ-3-(4-クロロフェニル)-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(中間体I-3(d)、300mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.86(t,J=1.6Hz,1H)、8.14(d,J=1.6Hz,2H)、7.55-7.51(m,2H)、7.48-7.43(m,2H)、7.23(s,1H)、2.80(s,3H)。
【0230】
実施例5-中間体I-4(a)~I-4(d)の調製
【0231】
【化19】
(i)中間体I-4(a)(R
2:4-Cl-フェニル;R
4:(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)):
アセトニトリル(4mL)中の実施例4(i)からの中間体I-3(a)(170mg、404.1μmol、1当量)、[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(123mg、1.21mmol、0.12mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.6mmol、0.62mL、8.8当量)を加えた後、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル1:1)によって精製して、黄色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(中間体I-4(a)、160mg)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.62-7.48(m,6H)、7.29(d,J=8.8Hz,2H)、6.29(br s,1H)、5.06-4.68(m,1H)、4.42-4.19(m,1H)、3.77-3.65(m,2H)、3.55(m,2H)、2.69(s,3H)、2.08(m,2H)、1.98(m,2H)。
【0232】
(ii)中間体I-4(b)(R2:4MeO-フェニル;R4:(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)):
アセトニトリル(1mL)中の、実施例4(ii)からの中間体I-3(b)(80mg、192.2μmol、1当量)、[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(58mg、576.5μmol、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.29mL、1.7mmol、8.8当量)を加えた後、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。次いで、残渣を、シリカカラム(石油エーテル:酢酸エチル1:1)によって精製して、薄黄色固体状の[(2S)-1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(2-メトキシフェニル)-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(中間体I-4(b)、72mg)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.53(d,J=8.8Hz,2H)、7.51-7.43(m,1H)、7.35(m,1H)、7.27-7.19(m,2H)、7.12-7.01(m,2H)、6.21(br s,1H)、4.87(d,J=2.4Hz,1H)、4.26(d,J=2.0Hz,1H)、3.67(t,J=7.6Hz,2H)、3.58-3.48(m,2H)、3.46(s,3H)、2.65(s,3H)、2.06(m,2H)、1.99-1.91(m,2H)。
【0233】
(iii)中間体I-4(c)(R2:4-CN-フェニル;R4:(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)):
アセトニトリル(5mL)中の、実施例4(iii)からの中間体I-3(c)(210mg、0.51mmol、1.0当量)、[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(155mg、1.53mmol、0.15mL、3.0当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.49mmol、0.78mL、8.8当量)の混合物を、80℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。得られた濾過ケーキをアセトニトリル(2mL)で洗浄して、薄黄色固体状の化合物4-[3-(4-クロロフェニル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ベンゾニトリル(中間体I-4(c)、175mg、0.36mmol)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.88(d,J=8.4Hz,2H)、7.67(d,J=8.4Hz,2H)、7.48-7.42(m,2H)、7.41-7.34(m,2H)、6.40-6.17(m,1H)、5.00-4.71(m,1H)、4.22(s,1H)、3.69-3.57(m,2H)、3.54-3.44(m,2H)、2.67(s,3H)、2.07-1.90(m,4H)。
【0234】
(iv)中間体I-4(d)(R2:6-CN-ピリジン-3-イル;R4:N-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-メチルアミノ):
アセトニトリル(2mL)中の実施例4(iv)からの中間体I-3(d)(70mg、0.17mmol、1.0当量)、2-メチル-1-(メチルアミノ)プロパン-2-オール(53mg、0.51mmol、3.0当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(88mg、0.68mmol、0.12mL、4.0当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得て、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1~0:1)によって精製して、黄色固体状の5-[3-(4-クロロフェニル)-5-[(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-メチル-アミノ]-7-メチルスルファニル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(中間体I-4(d)、60mg、125μmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.82(s,1H)、8.10(d,J=1.2Hz,2H)、7.51-7.38(m,4H)、6.70-6.31(m,1H)、4.63(s,1H)、3.65(s,2H)、3.26(s,3H)、2.70(s,3H)、1.15(s,6H)。
【0235】
実施例6-化合物1~78の調製
(i)化合物1:
【0236】
【化20】
アセトニトリル(1mL)中の実施例3(i)からの中間体I-2(a)(40mg、73.6μmol、1当量)および[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(22.3mg、220.6μmol、0.021mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(647.2μmol、0.11mL、8.8当量)を加えた後、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:55%~85%、10分)によって2回精製して、灰白色固体状の生成物1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-(エチルアミノ)ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物1、17.21mg、純度98.9%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.54-7.36(m,6H)、7.17(d,J=7.2Hz,2H)、5.76(d,J=4.4Hz,1H)、4.34(br s,1H)、3.84-3.52(m,8H)、2.60-2.49(m,2H)、2.33-1.81(m,8H)、1.14(t,J=6.8Hz,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=608.2(M+H)
+.
【0237】
(ii)化合物2:
【0238】
【化21】
アセトニトリル(1mL)中の、実施例3(xv)からの中間体I-2(o)(50mg、95.1μmol、1.0当量)、および[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(29mg、0.29mmol、3.0当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.84mmol、0.15mL、8.8当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:70%~100%、8分)によって精製した。次いで、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチル)-1-ピペリジル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物2、32.07mg)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.55-7.38(m,6H)、7.18(d,J=8.8Hz,2H)、5.78(s,1H)、4.37(d,J=12.0Hz,3H)、3.94-3.48(m,4H)、2.92(t,J=12.4Hz,2H)、2.47(m,1H)、2.16-1.98(m,6H)、1.97-1.82(m,2H)。LCMS:(ES
+)m/z=590.3(M+H)。
【0239】
(iii)化合物3:
【0240】
【化22】
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例5(ii)からの中間体I-4(b)(36mg、74.8μmol、1当量)、(3-シアノフェニル)ボロン酸(22mg、149.7μmol、2当量)、および3-メチルサリチル酸銅(I)(48mg、224.5μmol、3当量)の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(9mg、7.5μmol、0.1当量)を加えた。次いで、混合物を60℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。この残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:64%~94%、10分)および分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:69%~89%、10分)によって精製して、黄色固体状の3-[3-(4-クロロフェニル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]-2-(2-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ベンゾニトリル(化合物3、9.82mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.49(s,1H)、8.41(d,J=7.6Hz,1H)、8.05(d,J=7.6Hz,1H)、7.83-7.74(m,1H)、7.54(d,J=8.4Hz,2H)、7.44(t,J=7.6Hz,1H)、7.36(d,J=7.2Hz,1H)、7.27(d,J=8.4Hz,2H)、7.11-7.00(m,2H)、6.76(br s,1H)、4.87(br s,1H)、4.42-4.09(m,1H)、3.76-3.52(m,4H)、3.44(s,3H)、2.12-1.94(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=536.3(M+H)。
【0241】
(iv)化合物4:
【0242】
【化23】
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例5(i)からの中間体I-4(a)(50mg、103μmol、1当量)、[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸(39mg、206.0μmol、2当量)、および3-メチルサリチル酸銅(I)(66mg、309.0μmol、3当量)の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12mg、10.3μmol、0.1当量)を加えた後、混合物を60℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:70%~100%、10分)によって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、黄色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物4、19.80mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.23(d,J=8.4Hz,2H)、7.95(d,J=8.4Hz,2H)、7.58-7.39(m,6H)、7.34-7.25(m,2H)、6.90-6.55(m,1H)、5.05-4.74(m,1H)、4.46-4.10(m,1H)、3.75-3.55(m,4H)、2.17-1.82(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=583.2(M+H)。
【0243】
(v)化合物5:
【0244】
【化24】
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例5(i)からの中間体I-4(a)(50mg、103μmol、1当量)、(4-メトキシフェニル)ボロン酸(31mg、206.0μmol、2当量)、および3-メチルサリチル酸銅(I)(66mg、309.0μmol、3当量)の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12mg、10.3μmol、0.1当量)を加えた後、混合物を60℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:68%~98%、10分)によって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、黄色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物5、18.93mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.04(d,J=8.8Hz,2H)、7.58-7.43(m,6H)、7.28(d,J=8.8Hz,2H)、7.13(d,J=8.8Hz,2H)、6.79-6.52(m,1H)、5.07-4.67(m,1H)、4.46-4.12(m,1H)、3.84(s,3H)、3.77-3.64(m,2H)、3.62-3.43(m,2H)、2.20-1.95(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=545.3(M+H)。
【0245】
(vi)化合物6:
【0246】
【化25】
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例3(ii)からの中間体I-4(b)(36mg、74.8μmol、1当量)、[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸(28mg、149.7μmol、2当量)、および3-メチルサリチル酸銅(I)(48mg、224.5μmol、3当量)の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(9mg、7.5μmol、0.1当量)を加えた後、混合物を60℃で3時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:70%~100%、10分)によって精製して、黄色固体状の[(2S)-1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(2-メトキシフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物6、12.13mg、純度98%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.23(d,J=8.0Hz,2H)、7.95(d,J=8.4Hz,2H)、7.55(d,J=8.4Hz,2H)、7.44(t,J=7.6Hz,1H)、7.34(d,J=6.8Hz,1H)、7.27(d,J=8.4Hz,2H)、7.10-6.99(m,2H)、6.81-6.64(m,1H)、5.13-4.76(m,1H)、4.47-4.08(m,1H)、3.79-3.66(m,2H)、3.64-3.56(m,2H)、3.43(s,3H)、2.10-1.94(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=579.3(M+H)。
【0247】
(vii)化合物7:
【0248】
【化26】
アセトニトリル(1mL)中の実施例3(ii)からの中間体I-2(b)(45mg、76.2μmol、1当量)および[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(23mg、228.5μmol、0.02mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.12mL、670.2μmol、8.8当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:67%~97%、10分)によって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物7、24.76mg、純度%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.59-7.43(m,6H)、7.24(d,J=8.8Hz,2H)、5.83(br s,1H)、5.04-4.80(m,1H)、4.34-4.10(m,1H)、3.81-3.60(m,12H)、2.12-1.72(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=655.2(M+H)。
【0249】
(viii)化合物8:
【0250】
【化27】
テトラヒドロフラン(13.5mL)中の実施例5(i)からの中間体I-4(a)(1.35g、2.8mmol、1当量)、[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ボロン酸(1.1g、5.6mmol、2当量)、3-メチルサリチル酸銅(I)(1.8g、8.3mmol、3当量)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(321mg、278μmol、0.1当量)の混合物を、60℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(30mL)で粉砕し、濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLCによって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、黄色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物8、747mg、純度98.8%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=9.37(s,1H)、8.90-8.69(m,1H)、8.16(d,J=8.4Hz,1H)、7.58-7.49(m,5H)、7.48-7.43(m,1H)、7.30(d,J=8.4Hz,2H)、7.05-6.79(m,1H)、4.86(m,1H)、4.52-4.12(m,1H)、3.86-3.45(m,4H)、2.21-1.86(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=584.2(M+H)。
【0251】
(ix)化合物9:
【0252】
【化28】
アセトニトリル(1mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(55mg、106.8μmol、1当量)および[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(32mg、320.5μmol、0.03mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.16mL、940.1μmol、8.8当量)を加えた後、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:51%~81%、8分)によって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の生成物1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物9、35.25mg、純度99.2%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.54-7.38(m,6H)、7.17(d,J=8.8Hz,2H)、5.74(s,1H)、4.33(s,1H)、3.96-3.86(m,2H)、3.80(m,1H)、3.72-3.63(m,2H)、3.55(d,J=8.4Hz,1H)、3.27(t,J=11.2Hz,2H)、2.26(d,J=14.4Hz,2H)、2.16-2.00(m,4H)、1.78(m,2H)、1.29(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=579.3(M+H)。
【0253】
(x)化合物10:
【0254】
【化29】
アセトニトリル(1mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(55mg、106.8μmol、1当量)および2-(メチルアミノ)エタノール(24mg、320.5μmol、0.03mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.16mL、940.1μmol、8.8当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:47%~77%、9分)によって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の生成物1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[2-ヒドロキシエチル(メチル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物10、27.62mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.54-7.39(m,6H)、7.17(d,J=8.8Hz,2H)、5.86(s,1H)、3.94-3.83(m,4H)、3.82-3.77(m,2H)、3.26(s,5H)、2.26(d,J=14.4Hz,2H)、1.79(m,2H)、1.30(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=553.3(M+H)。
【0255】
(xi)化合物11:
【0256】
【化30】
アセトニトリル(1mL)中の実施例3(iv)からの中間体I-2(d)(30mg、57.5μmol、1当量)および[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(17mg、172.5μmol、0.02mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(505.9μmol、0.09mL、8.8当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:54%~84%、10分)によって精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[(1,1-ジオキソチアン-4-イル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物11、19.01mg、純度98.2%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.55-7.39(m,6H)、7.18(d,J=8.8Hz,2H)、5.57(s,1H)、4.74-4.51(m,2H)、4.37(d,J=8.8Hz,1H)、4.13-4.02(m,1H)、3.84-3.77(m,1H)、3.69(m,2H)、3.57(d,J=8.9Hz,1H)、3.29-3.19(m,2H)、2.55-2.43(m,2H)、2.40-2.27(m,2H)、2.18-2.02(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=587.9(M+H)。
【0257】
(xii)化合物12:
【0258】
【化31】
アセトニトリル(2mL)中の実施例3(v)からの中間体I-2(e)(80mg、185μmol、1当量)および2-(メチルアミノ)エタノール(42mg、554.6μmol、0.05mL、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.6mmol、0.28mL、8.8当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%による第1の精製:55%~85%、8分、B%による第2の精製:67%~97%、10分)によって2回精製した後、画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、灰白色固体状の2-[[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-イソプロポキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]-メチル-アミノ]エタノール(化合物12、44.55mg、純度98.7%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.59-7.43(m,6H)、7.25(d,J=8.4Hz,2H)、6.09(s,1H)、5.17(m,1H)、4.78(t,J=4.8Hz,1H)、3.73-3.65(m,4H)、3.22(s,3H)、1.44(d,J=6.0Hz,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=471.2(M+H)。
【0259】
(xiii)化合物13:
【0260】
【化32】
N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(70mg、136μmol、1当量)、2-メチルプロパン-1,2-ジオール(61mg、679.83μmol、5当量)、および2-メチルプロパン-2-オレイン酸カリウム(46mg、407.90μmol、3当量)の混合物を、80℃で1時間攪拌した。反応混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)で希釈し、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-ACN]、B%:56%~86%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物13、42.58mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.61-7.44(m,4H)、7.44-7.37(m,2H)、7.36-7.30(m,2H)、7.26(s,1H)、6.96(s,1H)、5.95(s,1H)、4.68(s,1H)、4.14(s,2H)、4.04-3.92(m,2H)、3.36(s,1H)、3.31(s,1H)、2.18-2.08(m,2H)、1.58-1.48(m,2H)、1.22(s,6H)、1.16(s,3H)。LCMS:(ES+)m/z=570.1(M+H)。
【0261】
(xiv)化合物14:
【0262】
【化33】
THF(1mL)中の実施例3(vi)からの中間体I-2(f)(80mg、164μmol、1当量)および2-メチルプロパン-1,2-ジオール(44mg、492.00μmol、3当量)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(55mg、492.00μmol、3当量)を加えた。混合物を80℃で12時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(10mL×3)で希釈し、水(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:66%~86%、10分)によって精製して、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-オール(化合物14、24.48mg)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.63-7.43(m,4H)、7.43-7.37(m,2H)、7.35-7.27(m,2H)、5.95(s,1H)、4.67(s,1H)、4.44(s,1H)、4.14(s,2H)、4.07-3.95(m,2H)、3.50-3.37(m,2H)、1.73-1.46(m,4H)、1.22(s,6H)、1.18(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=541.4(M+H)。
【0263】
(xv)化合物15:
【0264】
【化34】
THF(2mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(37mg、406.21μmol、3当量)の溶液に、水素化ナトリウム(16mg、406.21μmol、純度60%、3当量)を加え、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。実施例3(ii)からの中間体I-2(b)(80mg、135.4μmol、1当量)を混合物に加え、これを25℃で12時間攪拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:65%から95%、10分)によって精製して、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]オキシ-2-メチル-プロパン-2-オール(化合物15、52.8mg)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.53-7.45(m,1H)、7.44-7.30(m,5H)、7.24(d,J=8.4Hz,2H)、5.82(s,1H)、4.32(s,2H)、3.78(br s,8H)、1.36(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=644.1(M+H)。
【0265】
(xvi)化合物16:
【0266】
【化35】
THF(2mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(30mg、335μmol、3当量)の溶液に、水素化ナトリウム(14mg、335μmol、純度60%、3当量)を加え、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。実施例3(vii)からの中間体I-2(g)(60mg、112μmol、1当量)を混合物に加え、これを25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(10mL)で洗浄し、酢酸エチル20mL(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水20mL(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:56%~86%、10分によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-(4-メチルスルホニルピペラジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]オキシ-2-メチル-プロパン-2-オール(化合物16、22.21mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.60-7.44(m,4H)、7.43-7.37(m,2H)、7.36-7.29(m,2H)、6.05(s,1H)、4.69(s,1H)、4.15(s,2H)、3.80(s,4H)、3.32-3.29(m,4H)、2.93(s,3H)、1.23(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=590.1(M+H)。
【0267】
(xvii)化合物17(S):
【0268】
【化36】
テトラヒドロフラン(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(199.75mg、2.22mmol、3当量)およびLiHMDS(1M、2.22mL、3当量)の混合物を、80℃で0.5時間、N
2雰囲気下で攪拌した後、テトラヒドロフラン(2mL)中の実施例3(xii)からの中間体I-2(l)(370mg、0.74mmol、1当量)の溶液を混合物に加え、混合物を80℃で5時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(NH
4HCO
3)-ACN]、B%:54%から84%、8分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥させて、白色固体状の(3S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(化合物17(S)、78.68mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.59-7.45(m,5H)、7.43-7.37(m,2H)、7.37-7.29(m,2H)、6.91(s,1H)、5.99(s,1H)、4.68(s,1H)、4.27(t,J=14.8Hz,2H)、4.15(s,2H)、3.29-3.21(m,1H)、3.09-2.99(m,1H)、2.01-1.54(m,5H)、1.23(s,6H)。LCMS:(ES+)m/z=554.2(M+H)。
【0269】
(xviii)化合物17(R):
【0270】
【化37】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の実施例3(viii)からの中間体I-2(h)(130mg、259.6μmol、1当量)、2-メチルプロパン-1,2-ジオール(117mg、1.30mmol、5当量)、および2-メチルプロパン-2-オレイン酸カリウム(87mg、778.74μmol、3当量)の混合物を、80℃で2時間攪拌した。反応混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)で希釈し、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-ACN]、B%:52%~82%、10分)によって精製して、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(化合物17(R)、9.10mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.61-7.47(m,5H)、7.47-7.30(m,4H)、6.95-6.89(m,1H)、6.00(s,1H)、4.69(s,1H)、4.34-4.21(m,2H)、4.15(s,2H)、3.30-3.20(m,2H)、3.11-2.98(m,1H)、2.00-1.85(m,1H)、1.81-1.57(m,3H)、1.23(s,6H)。LCMS:(ES+)m/z=554.2(M+H)。
【0271】
(xix)化合物18:
【0272】
【化38】
アセトニトリル(2mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、155μmol、1当量)および(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸(54mg、466.2μmol、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.4mmol、0.24mL、8.8当量)を加えた後、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:26%~56%、8分)および分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:48%~78%、10分)によって精製して、灰白色固体状の(2S)-1-[7-(4-カルバモイル-4-メチル-1-ピペリジル)-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-カルボン酸(化合物18、13.69mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.56-7.46(m,5H)、7.45-7.40(m,1H)、7.14(d,J=8.8Hz,2H)、5.74(br s,1H)、4.68-4.59(m,1H)、4.02-3.84(m,2H)、3.80-3.59(m,2H)、3.31-3.22(m,2H)、2.41(dt,J=3.6,8.0Hz,1H)、2.31-2.12(m,5H)、1.84-1.72(m,2H)、1.29(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=593.3(M+H)。SFC:ee値>99%.
【0273】
(xx)化合物19:
【0274】
【化39】
テトラヒドロフラン(2.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(50mg、97μmol、1当量)および実施例1(vii)からの2-[(2R)-アゼチジン-2-イル]酢酸(44mg、194.2μmol、2当量、TFA塩)の溶液に、カリウムt-ブトキシド(54mg、485.6μmol、5当量)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(水酸化アンモニウムv/v)-アセトニトリル]、B%:12%~42%、9分)によって精製して、白色固体状の2-[(2R)-1-[7-(4-カルバモイル-4-メチル-1-ピペリジル)-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]アゼチジン-2-イル]酢酸(化合物19、14.72mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.53-7.41(m,6H)、7.16(d,J=8.8Hz,2H)、5.64(s,1H)、4.82-4.74(m,1H)、4.17-4.01(m,2H)、3.95-3.83(m,2H)、3.31-3.18(m,3H)、2.67(m,2H)、2.30-2.21(m,3H)、1.82-1.72(m,2H)、1.29(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=593.3(M+H)。
【0275】
(xxi)化合物20:
【0276】
【化40】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(50mg、97μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(110mg、854.65μmol、0.15mL、8.8当量)および2-メチル-1-(メチルアミノ)プロパン-2-オール(50mg、485.60μmol、0.04mL、5当量)を加えた。混合物を120℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(NH
4HCO
3)-ACN]、B%:56%~86%、8分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物20、36.38mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.37-7.32(m,2H)、7.26-7.17(m,4H)、7.10(d,J=8.8Hz,2H)、5.66(d,J=15.2Hz,2H)、5.51(s,1H)、3.93-3.80(m,2H)、3.62(s,2H)、3.30(t,J=10.0Hz,2H)、3.12(s,3H)、2.09(d,J=14.4Hz,2H)、1.77-1.62(m,2H)、1.20(s,3H)、1.19(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=581.2(M+H)。
【0277】
(xxii)化合物21:
【0278】
【化41】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(50mg、97μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(110mg、854.65μmol、0.15mL、8.8当量)および(3R)-ピロリジン-3-オール(42mg、485.59μmol、0.04mL、5当量)を加えた。混合物を120℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:57%~77%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物21、29.15mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.60-7.55(m,1H)、7.54-7.43(m,5H)、7.29-7.21(m,3H)、6.94(s,1H)、5.65(s,1H)、5.01(s,1H)、4.41(s,1H)、3.88(t,J=10.8Hz,2H)、3.63-3.59(m,3H)、3.55-3.41(m,1H)、3.27-3.13(m,2H)、2.13(d,J=14.0Hz,2H)、2.07-1.99(m,1H)、1.97-1.87(m,1H)、1.53(t,J=10.8Hz,2H)、1.15(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=565.2(M+H)。
【0279】
(xxiii)化合物22:
【0280】
【化42】
アセトニトリル(1mL)中の、実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、155μmol、1当量)、3-(メチルアミノ)プロパンアミド(48mg、466.17μmol、3当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(176.73mg、1.37mmol、0.24mL、8.8当量)の混合物を、80℃で46時間攪拌した。反応混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)で希釈し、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(NH
4HCO
3)-ACN]、B%:45%~75%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、白色固体状の1-[5-[(3-アミノ-3-オキソ-プロピル)-メチル-アミノ]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物22、42.42mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.60-7.56(m,1H)、7.55-7.44(m,5H)、7.44-7.26(m,2H)、7.25-7.20(m,2H)、6.98-6.85(m,2H)、5.84(s,1H)、3.95-3.85(m,2H)、3.82(t,J=6.8Hz,2H)、3.26-3.16(m,2H)、3.14(s,3H)、2.45(t,J=6.8Hz,2H)、2.20-2.11(m,2H)、1.59-1.49(m,2H)、1.16(s,3H)。LCMS:(ES+)m/z=580.2(M+H)。
【0281】
(xxiv)化合物23:
【0282】
【化43】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(viii)からの中間体I-2(h)(100mg、200μmol、1当量)、3-(メチルアミノ)プロパンアミド(61.18mg、599.03μmol、3当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(227.10mg、1.76mmol、0.3mL、8.8当量)の混合物を、100℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(1mL)で希釈した。得られた混合物を、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(NH
4HCO
3)-ACN]、B%:42%~72%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥させて、白色固体状の(3R)-1-[5-[(3-アミノ-3-オキソ-プロピル)-メチル-アミノ]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(化合物23、47.44mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.50(s,1H)、7.52-7.48(m,1H)、7.47-7.30(m,5H)、7.25-7.18(m,2H)、6.07(s,1H)、5.75(s,1H)、5.50(s,1H)、5.27(s,1H)、4.95(d,J=12.8Hz,1H)、4.09-3.92(m,2H)、3.49-3.41(m,1H)、3.24-3.14(m,4H)、2.94-2.86(m,1H)、2.67-2.64(m,2H)、2.60-2.51(m,1H)、1.89-1.79(m,2H)、1.75-1.67(m,1H)、1.09-1.00(m,1H)。LCMS:(ES+)m/z=566.2(M+H)。
(xxv)化合物24:
【0283】
【0284】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(ix)からの中間体I-2(i)(50mg、103μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(117mg、903.90μmol、0.16mL、8.8当量)および3-(メチルアミノ)プロパンアミド(52mg、513.58μmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:33%~63%、2分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の3-[[7-[3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)アゼチジン-1-イル]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]-メチル-アミノ]プロパンアミド(化合物24、26.71mg、純度98.4%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.57-7.45(m,6H)、7.37(d,J=8.4Hz,2H)、7.24-7.14(m,2H)、6.86(d,J=11.2Hz,2H)、5.31-5.20(m,1H)、4.54-4.38(m,2H)、4.04(s,2H)、3.78(t,J=7.2Hz,2H)、3.09(s,3H)、3.03-2.92(m,1H)、2.61-2.52(m,2H)、2.43(t,J=6.8Hz,2H)。LCMS:(ES+)m/z=552.2(M+H)。
【0285】
(xxvi)化合物25:
【0286】
【化45】
N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(50mg、97μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(110mg、854.66μmol、0.15mL、8.8当量)およびN,N-ジメチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(34mg、291.36μmol、3当量)を加えた。混合物を80℃で16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-ACN]、B%:50%~80%、8分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:49%~79%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(ジメチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物25、17.26mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.58-7.46(m,4H)、7.38(d,J=8.4Hz,2H)、7.27-7.20(m,3H)、6.98-6.90(m,1H)、5.84(s,1H)、4.48(s,2H)、3.95-3.79(m,4H)、3.17(s,3H)、3.07(s,3H)、2.86(s,3H)、2.14(d,J=12.8Hz,2H)、1.53(t,J=10.0Hz,2H)、1.16(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=594.4(M+H)。
【0287】
(xxvii)化合物26:
【0288】
【化46】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例1(viii)からのN-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(44mg、291μmol、5当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(66mg、513μmol、0.09mL、8.8当量)および実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(30mg、58μmol、1当量)を加え、混合物を140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:51%~81%、2分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、黄色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物26、34.10mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.48-7.45(m,2H)、7.43-7.29(m,4H)、7.23-7.17(m,2H)、6.56(s,1H)、5.70-5.32(m,3H)、4.22(s,2H)、4.08-3.90(m,2H)、3.42(t,J=9.6Hz,2H)、3.28-3.17(m,5H)、2.21(d,J=13.2Hz,2H)、1.85-1.78(m,2H)、1.33(s,3H)、0.93(t,J=7.2Hz,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=594.3(M+H)。
【0289】
(xxviii)化合物27:
【0290】
【化47】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の、実施例3(x)からの中間体I-2(j)(40mg、76μmol、1当量)、3-(メチルアミノ)プロパンアミド(23mg、226.90μmol、3当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(86mg、665.58μmol、0.12mL、8.8当量)の混合物を、100℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(2mL)で希釈した。混合物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:51%~81%、10分)によって精製した。得られた液体を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の3-[[7-(4-アセトアミド-4-メチル-1-ピペリジル)-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]-メチル-アミノ]プロパンアミド(化合物27、19.88mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.50-7.42(m,4H)、7.41-7.31(m,2H)、7.21(d,J=8.4Hz,2H)、6.42-6.29(m,1H)、5.63(s,1H)、5.25-5.14(m,2H)、4.03-3.97(m,2H)、3.97-3.89(m,2H)、3.49-3.33(m,2H)、3.18(s,3H)、2.70-2.63(m,2H)、2.37-2.27(m,2H)、2.01(s,3H)、1.97-1.87(m,2H)、1.50(s,3H)。LCMS:(ES+)m/z=594.3(M+H)。
【0291】
(xxix)化合物28:
【0292】
【化48】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(xi)からの中間体I-2(k)(40mg、80μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(91mg、702.87μmol、0.12mL、8.8当量)および3-(メチルアミノ)プロパンアミド(41mg、399.35μmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で6時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:34%~64%、2分)により精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の3-[[7-[(3R)-3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)ピロリジン-1-イル]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]-メチル-アミノ]プロパンアミド(化合物28、19.24mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.48-7.39(m,4H)、7.39-7.28(m,2H)、7.18(d,J=8.4Hz,2H)、6.72(s,1H)、5.65-5.29(m,2H)、5.18(s,2H)、4.13-4.01(m,2H)、4.01-3.86(m,3H)、3.70-3.66(m,1H)、3.11(s,3H)、2.81-2.74(m,1H)、2.63(t,J=6.4Hz,2H)、2.50-2.33(m,2H)、2.32-2.20(m,1H)、1.79-1.68(m,1H)。LCMS:(ES
+)m/z=566.2(M+H)。
【0293】
(xxx)化合物29:
【0294】
【化49】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(viii)からの中間体I-2(h)(80mg、160μmol、1当量)、N,N-ジメチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(56mg、479.23μmol、3当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(182mg、1.41mmol、0.25mL、8.8当量)の混合物を、100℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(1mL)で希釈し、得られた混合物を、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(NH
4HCO
3)-ACN]、B%:48%~78%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥させて、黄色固体状の(3R)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(ジメチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(化合物29、39.87mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.61(s,1H)、7.49(d,J=8.0Hz,1H)、7.43-7.30(m,5H)、7.20-7.13(m,2H)、5.81(s,1H)、5.47(s,1H)、4.98(d,J=13.2Hz,1H)、4.73(d,J=16.4Hz,1H)、4.26(d,J=16.4Hz,1H)、3.53-3.44(m,1H)、3.30(s,3H)、3.21-3.11(m,4H)、3.04(s,3H)、2.90-2.83(m,1H)、2.70-2.64(m,1H)、2.62-2.53(m,1H)、1.89-1.80(m,2H)、1.75-1.63(m,1H)。LCMS:(ES+)m/z=580.2(M+H)。
【0295】
(xxxi)化合物30:
【0296】
【化50】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(xi)からの中間体I-2(k)(40mg、80μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(91mg、702.87μmol、0.12mL、8.8当量)および1-ジメチルホスホリル-N-メチル-メタンアミン(48mg、399.36μmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で6時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:46%~76%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の2-[(3R)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[ジメチルホスホリルメチル(メチル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド(化合物30、22.02mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.48-7.28(m,6H)、7.16(d,J=8.4Hz,2H)、5.74-5.30(m,2H)、5.23(s,1H)、4.29-4.15(m,2H)、4.14-4.03(m,2H)、3.98-3.87(m,1H)、3.71-3.66(m,1H)、3.30(s,3H)、2.82-2.75(m,1H)、2.51-2.34(m,2H)、2.31-2.23(m,1H)、1.80-1.74(m,1H)、1.50(d,J=12.4Hz,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=585.2(M+H)。
【0297】
(xxxii)化合物31:
【0298】
【化51】
N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の実施例3(ix)からの中間体I-2(i)(50mg、103μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(117mg、0.9mmol、0.16mL、8.8当量)および実施例1(viii)からのN-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(47mg、0.3mmol、3当量)を加えた。混合物を80℃で48時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:53%~73%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の2-[1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-イル]アセトアミド(化合物31、9.14mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.52-7.29(m,6H)、7.17-7.07(m,2H)、5.25(s,1H)、4.58(t,J=8.4Hz,2H)、4.23(s,2H)、4.17-4.14(m,2H)、3.25-3.17(m,5H)、3.16-3.05(m,1H)、2.65(d,J=7.6Hz,2H)、1.05(t,J=7.2Hz,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=566.2(M+H)。
【0299】
(xxxiii)化合物32:
【0300】
【化52】
N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の実施例3(ix)からの中間体I-2(i)(40mg、82μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(93mg、0.72mmol、0.13mL、8.8当量)およびN,N-ジメチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(29mg、0.25mmol、3当量)を加えた。混合物を80℃で16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:51%~81%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:43%~73%、10分)により精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、次いで凍結乾燥させて残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(水酸化アンモニウムv/v)-ACN]、B%:40%~70%、8分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の2-[1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(ジメチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-イル]アセトアミド(化合物32、5.25mg、純度98.3%)を得た。
1H NMR(400MHz,メタノール-d
4)δ=7.49-7.33(m,6H)、7.11(d,J=8.8Hz,2H)、5.25(s,1H)、4.57(t,J=8.4Hz,2H)、4.50(s,2H)、4.16-4.12(m,2H)、3.20(s,3H)、3.15(s,3H)、3.13-3.05(m,1H)、2.98(s,3H)、2.65(d,J=7.6Hz,2H)。LCMS:(ES
+)m/z=566.2(M+H)。
【0301】
(xxxiv)化合物33:
【0302】
【化53】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(ix)からの中間体I-2(i)(50mg、103μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(117mg、0.9mmol、0.16mL、8.8当量)および1-ジメチルホスホリル-N-メチル-メタンアミン(62mg、0.5mmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で6時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:48%~78%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の2-[1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[ジメチルホスホリルメチル(メチル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-イル]アセトアミド(化合物33、13.66mg、純度98.9%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.46-7.28(m,6H)、7.15(d,J=8.8Hz,2H)、5.55-5.25(m,2H)、5.04(s,1H)、4.66(t,J=8.8Hz,2H)、4.31-4.11(m,4H)、3.28(s,3H)、3.23-3.16(m,1H)、2.67(d,J=7.6Hz,2H)、1.50(d,J=12.4Hz,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=571.2(M+H)。
【0303】
(xxxv)化合物34:
【0304】
【化54】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(viii)からの中間体I-2(h)(80mg、160μmol、1当量)、1-ジメチルホスホリル-N-メチル-メタンアミン(58mg、0.48mmol、3当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(182mg、1.41mmol、0.24mL、8.8当量)の混合物を、80℃で32時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(1mL)で希釈し、得られた混合物を、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(NH
4HCO
3)-ACN]、B%:37%~67%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥させて、白色固体状の(3R)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[ジメチルホスホリルメチル(メチル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(化合物34、33.92mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.35(s,1H)、7.43-7.38(m,1H)、7.35-7.21(m,5H)、7.14-7.08(m,2H)、5.72(s,1H)、5.39(s,1H)、4.88(br d,J=13.2Hz,1H)、4.21-4.08(m,2H)、3.42-3.34(m,1H)、3.29(s,3H)、3.21-3.10(m,1H)、2.92-2.82(m,1H)、2.66-2.58(m,1H)、2.53-2.42(m,1H)、1.82-1.71(m,2H)、1.68-1.59(m,1H)、1.48-1.39(m,6H)。LCMS:(ES+)m/z=585.2(M+H)。
【0305】
(xxxvi)化合物35:
【0306】
【化55】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(ix)からの中間体I-2(i)(50mg、103μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(117mg、0.9mmol、0.16mL、8.8当量)および(2S)-ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(77mg、0.5mmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:41%~71%、2分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の(2S)-1-[7-[3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)アゼチジン-1-イル]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物35、14.21mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.49-7.39(m,4H)、7.39-7.28(m,2H)、7.24-7.05(m,3H)、5.56-5.26(m,3H)、4.91(s,1H)、4.74(d,J=6.4Hz,1H)、4.63(t,J=8.0Hz,2H)、4.25-4.10(m,2H)、3.64(t,J=8.0Hz,1H)、3.48-3.36(m,1H)、3.24-3.11(m,1H)、2.65(d,J=7.6Hz,2H)、2.51-2.41(m,1H)、2.26-1.99(m,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=564.3(M+H)。
【0307】
(xxxvii)化合物36:
【0308】
【化56】
N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の実施例3(xi)からの中間体I-2(k)(50mg、100μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(113mg、0.88mmol、0.15mL、8.8当量)および実施例1(viii)からのN-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(46mg、0.3mmol、3当量、HCl塩として)を加えた。混合物を80℃で48時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:55%~75%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、白色固体状の2-[(3R)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド(化合物36、9.25mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.94(t,J=5.2Hz,1H)、7.59-7.41(m,6H)、7.35(s,1H)、7.20(d,J=8.8Hz,2H)、6.82(s,1H)、5.34(s,1H)、4.15(s,2H)、4.04-3.89(m,2H)、3.88-3.77(m,1H)、3.52-3.42(m,1H)、3.16(s,3H)、3.13-3.05(m,2H)、2.62-2.55(m,1H)、2.26-2.18(m,2H)、2.13-2.02(m,1H)、1.70-1.58(m,1H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=580.2(M+H)。
【0309】
(xxxviii)化合物37:
【0310】
【化57】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(40mg、77.7μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(88mg、0.68mmol、0.12mL、8.8当量)および(2S)-ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(58mg、0.39mmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:54%~74%、2分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[5-[(2S)-2-カルバモイルピロリジン-1-イル]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物37、29.41mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.49-7.40(m,4H)、7.39-7.29(m,2H)、7.22-7.14(m,2H)、6.95(d,J=1.6Hz,1H)、5.70-5.32(m,4H)、4.74(d,J=4.0Hz,1H)、4.04-3.91(m,2H)、3.70(t,J=7.6Hz,1H)、3.55-3.45(m,1H)、3.44-3.29(m,2H)、2.50-2.40(m,1H)、2.29-2.04(m,5H)、1.89-1.74(m,2H)、1.32(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=592.2(M+H)。
【0311】
(xxxix)化合物38:
【0312】
【化58】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(50mg、97μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(110mg、0.85mmol、0.15mL、8.8当量)およびN-メチル-3-(メチルアミノ)プロパンアミド(75mg、0.48mmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:51%~81%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[メチル-[3-(メチルアミノ)-3-オキソ-プロピル]アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物38、23.24mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.49-7.42(m,4H)、7.40-7.29(m,2H)、7.20(d,J=8.4Hz,2H)、6.67-6.41(m,1H)、5.77-5.61(m,1H)、5.58(s,1H)、5.45-5.24(m,1H)、3.96(t,J=6.0Hz,4H)、3.49-3.36(m,2H)、3.13(s,3H)、2.69-2.57(m,2H)、2.52(d,J=4.4Hz,3H)、2.26-2.16(m,2H)、1.85-1.79(m,2H)、1.33(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=594.3(M+H)。
【0313】
(xl)化合物39:
【0314】
【化59】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(ix)からの中間体I-2(i)(50mg、103μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(117mg、0.9mmol、0.16mL、8.8当量)およびN-メチル-3-(メチルアミノ)プロパンアミド(78mg、0.51mmol、5当量)を加えた。混合物を120℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:36%~66%、10分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の3-[[7-[3-(2-アミノ-2-オキソ-エチル)アゼチジン-1-イル]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]-メチル-アミノ]-N-メチル-プロパンアミド(化合物39、19.80mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.50-7.40(m,4H)、7.39-7.29(m,2H)、7.19-7.17(m,2H)、7.05-6.93(m,1H)、5.54-5.24(m,2H)、4.97(s,1H)、4.65(t,J=8.4Hz,2H)、4.20-4.16(m,2H)、3.95(t,J=6.4Hz,2H)、3.26-3.13(m,1H)、3.06(s,3H)、2.67(d,J=7.6Hz,2H)、2.60(t,J=6.0Hz,2H)、2.42(d,J=4.8Hz,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=566.2(M+H)。
【0315】
(xli)化合物40:
【0316】
【化60】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(30mg、58.2μmol、1当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(66mg、0.51mmol、0.09mL、8.8当量)および1-ジメチルホスホリル-N-メチル-メタンアミン(35mg、0.29mmol、5当量)を加えた。混合物を140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:55%~75%、2分)によって精製し、切断画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[ジメチルホスホリルメチル(メチル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物40、22.88mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.49-7.42(m,2H)、7.41-7.28(m,4H)、7.21-7.13(m,2H)、5.77-5.38(m,3H)、4.23(d,J=4.4Hz,2H)、4.04-3.91(m,2H)、3.50-3.38(m,2H)、3.33(s,3H)、2.21(d,J=14.2Hz,2H)、1.85-1.78(m,2H)、1.50(d,J=12.8Hz,6H)、1.33(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=599.2(M+H)。
【0317】
(xlii)化合物41:
【0318】
【化61】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(viii)からの中間体I-2(h)(140mg、0.28mmol、1当量)、N-メチル-3-(メチルアミノ)プロパンアミド(107mg、0.7mmol、2.5当量、HCl塩)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(318mg、2.46mmol、0.43mL、8.8当量)の混合物を、100℃で28時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(1mL)で希釈し、得られた混合物を逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-ACN]、B%:47%~77%、8分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、白色固体状の(3R)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[メチル-[3-(メチルアミノ)-3-オキソ-プロピル]アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]ピペリジン-3-カルボキサミド(化合物41、109.79mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.49(s,1H)、7.52-7.31(m,6H)、7.22(d,J=8.8Hz,2H)、6.24(s,1H)、5.74(s,1H)、5.48(s,1H)、4.94(d,J=13.2Hz,1H)、4.12-4.01(m,1H)、3.95-3.85(m,1H)、3.49-3.41(m,1H)、3.26-3.20(m,1H)、3.18(s,3H)、2.96-2.87(m,1H)、2.71-2.66(m,1H)、2.63-2.57(m,5H)、2.57-2.51(m,1H)、1.90-1.79(m,2H)、1.76-1.67(m,1H)。LCMS:(ES+)m/z=580.2(M+H)。
【0319】
(xliii)化合物42:
【0320】
【化62】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(49mg、0.55mmol、3当量)の溶液に、水素化ナトリウム(22mg、0.55mmol、純度60%、3当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xiii)からの中間体I-2(m)(100mg、0.183mmol、1当量)を加え、混合物を25℃で1.5時間攪拌した。混合物を塩化アンモニウム(10mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル15mL(3×5mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:62%~92%、10分)によって精製して、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物42、32.75mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.59-7.45(m,4H)、7.43-7.38(m,2H)、7.36-7.29(m,3H)、7.22(s,1H)、6.01(s,1H)、4.68(s,1H)、4.18-4.11(m,4H)、3.35(d,J=6.8Hz,4H)、2.06-1.96(m,2H)、1.93-1.86(m,2H)、1.23-1.17(m,9H)。LCMS:(ES
+)m/z=598.3(M+H)。
【0321】
(xliv)化合物43:
【0322】
【化63】
N-メチルピロリドン(1mL)中の実施例3(xiii)からの中間体I-2(m)(120mg、0.22mmol、1当量)および2-(メチルアミノ)エタノール(21mg、0.27mmol、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.81mmol、0.14mL、8.8当量)を加え、混合物を100℃で16時間攪拌した。混合物を分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:54%~84%、8分)によって精製して、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[2-ヒドロキシエチル(メチル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物43、42.13mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.59-7.43(m,6H)、7.31(s,1H)、7.25(d,J=8.8Hz,3H)、5.87(s,1H)、4.89-4.63(m,1H)、4.02(d,J=12.0Hz,2H)、3.71-3.63(m,4H)、3.36(s,2H)、3.28-3.16(m,5H)、2.09-1.96(m,2H)、1.93-1.86(m,2H)、1.19(t,J=6.8Hz,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=583.3(M+H)。
【0323】
(xlv)化合物44:
【0324】
【化64】
N-メチルピロリドン(1mL)中の実施例3(xiii)からの中間体I-2(m)(100mg、0.183mmol、1当量)および2-メチル-1-(メチルアミノ)プロパン-2-オール(57mg、0.55mmol、3当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.6mmol、0.28mL、8.8当量)を加え、混合物を100℃で16時間攪拌した。混合物を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:56%~86%、8分)によって精製して、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物44、47.65mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.58-7.45(m,6H)、7.31(s,1H)、7.25(d,J=8.4Hz,3H)、5.93(s,1H)、4.63(s,1H)、4.02(d,J=10.8Hz,2H)、3.65(s,2H)、3.40-3.31(m,5H)、3.29-3.24(m,2H)、2.06-1.97(m,2H)、1.94-1.86(m,2H)、1.22-1.14(m,9H)。LCMS:(ES
+)m/z=611.3(M+H)。
【0325】
(xlvi)化合物45:
【0326】
【化65】
テトラヒドロフラン(0.5mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(31mg、0.346mmol、3当量)の溶液に、LiHMDS(1M、0.35mL、3当量)を加え、混合物を窒素雰囲気下60℃で0.5時間攪拌した。次いで、テトラヒドロフラン(0.5mL)中の実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(60mg、0.115mmol、1当量)を混合物に加えた。混合物を窒素雰囲気下60℃で1時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液(10mL)で洗浄し、酢酸エチル30mL(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水40mL(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm×10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:62%~92%、10分)によって精製し、有機相を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した。液体を凍結乾燥させて、黄色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]オキシ-2-メチル-プロパン-2-オール(化合物45、51.40mg、純度100%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOD-d
4)δ=9.38(s,1H)、8.83-8.74(m,1H)、8.02(d,J=8.4Hz,1H)、7.52-7.37(m,6H)、7.26(d,J=8.6Hz,2H)、6.97(s,1H)、4.37(s,2H)、1.37(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=573.3(M+H)。
【0327】
(xlvii)化合物46:
【0328】
【化66】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の、実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(35mg、67.98μmol、1当量)、N-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(31.13mg、203.94μmol、3当量、HCl)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(77.32mg、0.598mmol、104.20μL、8.8当量)の混合物を、120℃で5時間攪拌した。反応混合物を室温で冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(1mL)で希釈し、得られた混合物を逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm×10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:46%~76%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物46、25.85mg、純度97%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.50-7.45(m,2H)、7.44-7.31(m,4H)、7.24-7.18(m,2H)、6.63-6.53(m,1H)、5.73-5.32(m,3H)、4.24(s,2H)、4.04-3.95(m,2H)、3.49-3.39(m,2H)、3.25(s,3H)、3.24-3.17(m,2H)、2.27-2.17(m,2H)、1.88-1.78(m,2H)、1.34(s,3H)、0.95(t,J=7.2Hz,3H)。LCMS:(ES+)m/z=596.0(M+H)。
【0329】
(xlviii)化合物47:
【0330】
【化67】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の、実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(35mg、67.98μmol、1当量)、実施例1(xi)からの2-アミノ-N-エチル-アセトアミド(28.27mg、204μmol、3当量、HCl塩)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(77.32mg、598μmol、104.2μL、8.8当量)の混合物を、120℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温で冷却し、逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm×10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:46%~76%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥させて、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物47、15.93mg、純度97%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.05-7.96(m,1H)、7.60-7.41(m,7H)、7.32-7.19(m,3H)、6.97(s,1H)、5.85(s,1H)、3.91(d,J=5.6Hz,2H)、3.85-3.75(m,2H)、3.18-3.06(m,4H)、2.17-2.08(m,2H)、1.59-1.47(m,2H)、1.15(s,3H)、1.05-0.96(m,3H)。LCMS:(ES+)m/z=580.2(M+H)。
【0331】
(xlix)化合物48:
【0332】
【化68】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の、実施例3(xiii)からの中間体I-2(m)(50mg、91.8μmol、1当量)、N-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(42.02mg、0.275mmol、3当量、HCl)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(104.37mg、0.808mmol、141μL、8.8当量)の混合物を、120℃で5時間攪拌した。反応混合物を室温で冷却し、逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:49%~79%、10分)によって精製した。切断画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。残留物を凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[2-(エチルアミノ)-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物48、25.40mg、純度99%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.51-7.41(m,4H)、7.40-7.31(m,2H)、7.24-7.18(m,2H)、6.67-6.60(m,1H)、6.38(d,J=3.6Hz,1H)、5.60(s,1H)、5.43(d,J=3.2Hz,1H)、4.29-4.20(m,4H)、3.54-3.46(m,2H)、3.46-3.37(m,2H)、3.26(s,3H)、3.25-3.18(m,2H)、2.40-2.30(m,2H)、2.03-1.96(m,2H)、1.30(t,J=6.8Hz,3H)、0.97-0.91(m,3H)。LCMS:(ES+)m/z=624.3(M+H)。
【0333】
(l)化合物49:
【0334】
【化69】
N-メチル-2-ピロリドン(0.5mL)中の、実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(50mg、97.1μmol、1.0当量)、1-アミノ-2-メチル-プロパン-2-オール(26mg、0.29mmol、3.0当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(110mg、0.85mmol、8.8当量)の混合物を、120℃で15時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、N-メチル-2-ピロリドン(2mL)で希釈した。得られた混合物を、逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm、10μm、移動相:[水(FA)-ACN]、B%:45%~75%、10分)によって精製した。得られた液体を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物49、24.16mg)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.59-7.54(m,1H)、7.53-7.41(m,5H)、7.29-7.21(m,3H)、7.17-7.06(m,1H)、6.96(s,1H)、5.92(s,1H)、4.61(s,1H)、3.84-3.72(m,2H)、3.37(d,J=6.0Hz,2H)、3.19-3.08(m,2H)、2.17-2.09(m,2H)、1.59-1.45(m,2H)、1.18-1.12(m,9H)。LCMS:(ES+)m/z=567.3(M+H)。
【0335】
(li)化合物50:
【0336】
【化70】
テトラヒドロフラン(2mL)中の、実施例5(iii)からの中間体I-4(c)(115mg、0.24mmol、1.0当量)、(4-メトキシフェニル)ボロン酸(73.42mg、483.20μmol、2.0当量)、および2-ヒドロキシ-3-メチル-安息香酸第1銅(156mg、0.72mmol、3.0当量)の溶液に、パラジウムトリフェニルホスフィン(28mg、24.2μmol、0.1当量)を加え、得られた混合物を窒素下60℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(5mL)で希釈し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。画分を減圧濃縮し、得られた残渣を、メタノール(2mL)により25℃で粉砕することによってさらに精製して、黄色固体状の4-[3-(4-クロロフェニル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]-7-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ベンゾニトリル(化合物50、79.10mg、147.57μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.08(d,J=8.8Hz,2H)、7.86(d,J=8.4Hz,2H)、7.67(d,J=8.4Hz,2H)、7.51-7.45(m,2H)、7.42-7.36(m,2H)、7.15(d,J=8.8Hz,2H)、6.63(s,1H)、4.99-4.66(m,1H)、4.22(s,1H)、3.87(s,3H)、3.72-3.59(m,2H)、3.58-3.44(m,2H)、2.09-1.90(m,4H)。LCMS:(ES+)m/z=536.3(M+H)。
【0337】
(lii)化合物51:
【0338】
【化71】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(35mg、0.39mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(16mg、0.39mmol、純度60%、3.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xvi)からの中間体I-2(p)(60mg、0.13mmol、1.0当量)を混合物に加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(5mL)で希釈し、濾過し、得られた濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体を得た。固体を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約20%~約80%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮し、得られた粗生成物を逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル];B%:53%~83%、10分)によって精製した。画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、残渣を凍結乾燥させて、黄色固体状の5-[3-(4-クロロフェニル)-7-(3-シアノ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(化合物51、14.4mg、28.0μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.96-8.92(m,1H)、7.98-7.92(m,1H)、7.66(d,J=8.0Hz,1H)、7.38-7.31(m,4H)、5.32(s,1H)、4.86(d,J=8.8Hz,2H)、4.44(d,J=8.8Hz,2H)、4.23(s,2H)、2.57(s,1H)、1.86(s,3H)、1.31(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=514.2(M+H)。
【0339】
(liii)化合物52:
【0340】
【化72】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(32mg、0.35mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(14mg、0.35mmol、純度60%、3.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xvii)からの中間体I-2(q)(55mg、0.12mmol、1.0当量)を混合物に加え、これを25℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、濾過し、得られた濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体を得た。固体を逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18 150×25mm×10μm、移動相:[水(ギ酸)-ACN]、B%:61%~91%、10分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥させて、黄色固体状の5-[3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)-7-(3-メトキシ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(化合物52、11.08mg、21.3μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.04-8.99(m,1H)、8.01-7.95(m,1H)、7.67(d,J=8.0Hz,1H)、7.41-7.34(m,4H)、5.30(s,1H)、4.57-4.27(m,4H)、4.25(s,2H)、3.35(s,3H)、3.00-2.53(m,1H)、1.65(s,3H)、1.32(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=519.1(M+H)。
【0341】
(liv)化合物53:
【0342】
【化73】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(54mg、592.4μmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(24mg、0.59mmol、純度60%、3.0当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xviii)からの中間体I-2(r)(115mg、0.20mmol、1.0当量)を加え、混合物を25℃で1.5時間攪拌した。混合物を塩化アンモニウム(10mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル15mL(3×5mL)で抽出した。次いで、有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:60%~90%、8分)によって精製して、黄色固体状の5-[3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)-7-[4-(トリフルオロメチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボニトリル(化合物53、29.05mg、45.7μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.93(dd,J=1.2,1.6Hz,1H)、8.12(dd,J=1.6,2.8Hz,2H)、7.51-7.42(m,4H)、6.12(s,1H)、4.68(s,1H)、4.09(s,2H)、3.90(br s,4H)、3.74(br s,4H)、1.21(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=636.2(M+H)。
【0343】
(lv)化合物54:
【0344】
【化74】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(59mg、651.7μmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(26mg、651.7μmol、純度60%、3.0当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xix)からの中間体I-2(s)(110mg、0.22mmol、1.0当量)を加え、混合物を25℃で1.5時間攪拌した。混合物を塩化アンモニウム(10mL)に注ぎ入れ、混合物を酢酸エチル15mL(3×5mL)で抽出した。有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:44%~74%、8分)によって精製して、黄色固体状の1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物54、24.70mg、44.1μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.87(t,J=1.6Hz,1H)、8.11(d,J=1.6Hz,2H)、7.53-7.40(m,4H)、7.29(s,1H)、6.98(s,1H)、5.97(s,1H)、4.65(s,1H)、4.07(s,2H)、4.05-3.96(m,2H)、3.43-3.35(m,2H)、2.17(dd,J=2.0,12.8Hz,2H)、1.63-1.53(m,2H)、1.20(s,9H)。LCMS:(ES
+)m/z=560.3(M+H)。
【0345】
(lvi)化合物55:
【0346】
【化75】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(50mg、0.56mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(22.37mg、0.56mmol、純度60%、3.0当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xx)からの中間体I-2(t)(100mg、0.17mmol、1.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で15時間攪拌した。混合物を水性塩化アンモニウム(1mL)に加え、水(10mL)で希釈し、濾過して、黄色固体を得て、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:56%~86%、10分)によって精製して、黄色固体状の1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-エトキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物55、41.78mg、70.8μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.88-8.85(m,1H)、8.17-8.04(m,2H)、7.50-7.41(m,4H)、7.36-7.32(m,1H)、7.29-7.23(m,1H)、6.03(s,1H)、4.66(s,1H)、4.24-4.11(m,2H)、4.07(s,2H)、3.41-3.36(m,2H)、2.10-2.00(m,2H)、1.97-1.88(m,2H)、1.23-1.13(m,9H)。LCMS:(ES
+)m/z=590.3(M+H)。
【0347】
(lvii)化合物56:
【0348】
【化76】
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例5(i)からの中間体I-4(a)(50mg、103μmol、1.0当量)、(6-メチル-3-ピリジル)ボロン酸(28mg、206μmol、2当量)、3-メチルサリチル酸銅(I)(66mg、309μmol、3.0当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(6mg、5μmol、0.05当量)の混合物を、80℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、減圧濃縮した。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:58%~88%、8分)、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:52%~82%、10分)、シリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル)、および分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:53%~83%、10分)によって精製して、黄色固体状の[(2S)-1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-7-(6-メチル-3-ピリジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]ピロリジン-2-イル]メタノール(化合物56、10.00mg、18.85μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3-d)δ=8.95(d,J=1.6Hz,1H)、8.34(dd,J=2.0,8.0Hz,1H)、7.37-7.20(m,7H)、7.18-7.14(m,2H)、6.27(s,1H)、4.45(br s,1H)、3.91-3.43(m,4H)、2.58(s,3H)、2.17-1.94(m,3H)、1.84-1.77(m,1H)、1.72-1.50(m,1H)。LCMS:(ES
+)m/z=530.3(M+H)。
【0349】
(lviii)化合物57:
【0350】
【化77】
テトラヒドロフラン(1.5mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(68mg、0.75mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(30mg、0.75mmol、純度60%、3.0当量)を加え、混合物を25℃で10分間攪拌した。次いで、実施例3(xxi)からの中間体I-2(u)(140mg、0.25mmol、1.0当量)を混合物に加え、これを25℃でさらに50分間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)に加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:62%~92%、10分)によって精製した。所望の画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、液体を凍結乾燥させて、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物57、58.79mg、0.09mmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.59-7.51(m,3H)、7.51-7.44(m,1H)、7.42-7.36(m,2H)、7.35-7.29(m,3H)、7.21(s,1H)、6.00(s,1H)、4.68(s,1H)、4.14(s,2H)、4.05-3.95(m,2H)、3.76-3.70(m,1H)、3.46(t,J=10.0Hz,2H)、2.04-1.86(m,4H)、1.22(s,6H)、1.13(d,J=6.0Hz,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=612.1(M+H)。
【0351】
(lix)化合物58:
【0352】
【化78】
N-メチル-2-ピロリドン(2.5mL)中の実施例3(xxi)からの中間体I-2(u)(250mg、0.45mmol、1.0当量)の溶液に、[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(226mg、2.24mmol、0.22mL、5.0当量)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(509mg、3.94mmol、0.69mL、8.8当量)を加えた。混合物を80℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:58%~88%、8分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、液体を凍結乾燥させて、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物58、213mg、0.34mmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=7.60-7.54(m,1H)、7.54-7.45(m,5H)、7.32(s,1H)、7.28-7.17(m,3H)、5.74(s,1H)、4.83(d,J=2.0Hz,1H)、4.20-4.19(m,1H)、3.95-3.79(m,2H)、3.77-3.71(m,1H)、3.68-3.54(m,2H)、3.48-3.35(m,4H)、2.08-1.87(m,8H)、1.13(d,J=6.0Hz,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=623.1(M+H)。
【0353】
(lx)化合物59:
【0354】
【化79】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(35mg、0.39mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(16mg、0.39mmol、純度60%、3.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xxii)からの中間体I-2(v)(60mg、0.13mmol、1.0当量)を混合物に加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)に注ぎ入れ、得られた混合物を濾過した。濾過ケーキを減圧乾燥させた。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約50%~約100%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液による)、および逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:39%~69%、10分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、残りの溶液を凍結乾燥させて、黄色固体状の1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-カルボキサミド(化合物59、7.18mg、13.86μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3-d)δ=8.99-8.96(m,1H)、7.95-7.91(m,1H)、7.65-7.61(m,1H)、7.38-7.31(m,4H)、5.64-5.48(m,2H)、5.31(s,1H)、4.77-4.61(m,4H)、4.22(s,2H)、3.63-3.51(m,1H)、2.86-2.72(m,1H)、1.30(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=518.2(M+H)。
【0355】
(lxi)化合物60:
【0356】
【化80】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(45mg、0.50mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(20mg、0.50mmol、純度60%、3.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、実施例3(xxiii)からの中間体I-2(w)(80mg、0.17mmol、1.0当量)を混合物に加え、次いでこれを25℃で1時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)に注ぎ入れ、得られた混合物を濾過した。濾過ケーキを減圧乾燥させて、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約50%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)および逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:48%~78%、10分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮して、アセトニトリルを除去した。水性混合物を凍結乾燥させて、黄色固体状の1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-3-メチル-アゼチジン-3-カルボキサミド(化合物60、7.1mg、13.35μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.98(d,J=1.6Hz,1H)、7.97-7.92(m,1H)、7.64(d,J=8.0Hz,1H)、7.38-7.31(m,4H)、5.74-5.41(m,2H)、5.31(s,1H)、4.84-4.77(m,2H)、4.33-4.25(m,2H)、4.22(s,2H)、2.93-2.61(m,1H)、1.75(s,3H)、1.30(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=532.2(M+H)。
【0357】
(lxii)化合物61:
【0358】
【化81】
アセトニトリル(1mL)中の、実施例3(xxii)からの中間体I-2(v)(60mg、0.13mmol、1.0当量)、[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール(40mg、0.39mmol、0.04mL、3.0当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(67mg、0.52mmol、0.09mL、4.0当量)の混合物を、80℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(4mL)で希釈し、濾過した。濾過ケーキを減圧乾燥させて、残渣を得た。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約50%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)および逆相HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:23%~53%、10分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、黄色固体状の1-[3-(4-クロロフェニル)-2-(6-シアノ-3-ピリジル)-5-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]アゼチジン-3-カルボキサミド(化合物61、11.23mg、21.2μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.87-8.85(m,1H)、8.12-8.05(m,2H)、7.55(s,1H)、7.50-7.44(m,2H)、7.41-7.35(m,2H)、7.11(s,1H)、5.22(s,1H)、4.87-4.78(m,1H)、4.60-4.48(m,2H)、4.47-4.35(m,2H)、4.20-4.03(m,1H)、3.67-3.57(m,1H)、3.57-3.46(m,2H)、3.44-3.36(m,2H)、2.02-1.88(m,4H)。LCMS:(ES
+)m/z=529.3(M+H)。
【0359】
(lxiii)化合物62:
【0360】
【化82】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、0.16mmol、1.0当量)、1-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)-N-メチル-メタンアミン(74mg、0.47mmol、3.0当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(177mg、1.37mmol、0.24mL、8.8当量)の混合物を、120℃で5時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約50%~約100%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)によって精製した。切断画分を減圧濃縮し、得られた粗生成物を逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水性水酸化アンモニウム中のアセトニトリルの勾配]、9分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物62、32.72mg、51.3μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.53-7.45(m,4H)、7.40-7.30(m,2H)、7.21-7.15(m,2H)、5.80(s,1H)、5.71-5.28(m,2H)、4.13-4.03(m,2H)、3.99-3.88(m,2H)、3.82-3.68(m,4H)、3.47-3.36(m,2H)、3.22(s,3H)、2.26-2.08(m,3H)、1.88-1.76(m,2H)、1.49(d,J=8.4Hz,6H)、1.33(s,3H)。LCMS:(ES+)m/z=637.2(M+H)。
【0361】
(lxiv)化合物63:
【0362】
【化83】
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2-メチルプロパン-1,2-ジオール(63.8mg、0.71mmol、3.0当量)の溶液に、水素化ナトリウム(28.3mg、0.71nmol、純度60%、3.0当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、中間体I-2(y)(130mg、0.24mmol、1.0当量)を加え、得られた混合物を25℃で15時間攪拌した。混合物を水性塩化アンモニウム(1mL)に加えた後、水(10mL)で希釈し、濾過し、黄色固体を得て、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:56%~86%、10分)によって精製して、黄色固体状の1-[9-(4-クロロフェニル)-8-(6-シアノ-3-ピリジル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)プリン-6-イル]-4-イソプロポキシ-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物63、13.37mg、21.5μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=8.88(s,1H)、8.22-8.00(m,2H)、7.53-7.42(m,4H)、7.36(s,1H)、7.24(s,1H)、6.03(s,1H)、4.66(s,1H)、4.22-3.97(m,4H)、3.84-3.70(m,1H)、3.55-3.44(m,2H)、2.14-1.91(m,4H)、1.20(s,6H)、1.16(d,J=6.0Hz,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=604.3(M+H)。
【0363】
(lxv)化合物64:
【0364】
【化84】
テトラヒドロフラン(1mL)中の、実施例5(iv)からの中間体I-4(d)(60mg、125μmol、1.0当量)、[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ボロン酸(48mg、250μmol、2.0当量)、3-メチルサリチル酸銅(I)(81mg、0.38mmol、3.0当量)の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(7mg、6.3μmol、0.05当量)を加え、混合物を60℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、残渣を得た。この残渣を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:54%~84%、10分)および分取HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:51%~81%、8分)によって精製して、黄色固体状の5-[3-(4-クロロフェニル)-5-[(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-メチル-アミノ]-7-[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(化合物64、17.51mg、27.97μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ=9.40(br d,J=1.6Hz,1H)、8.83(br d,J=7.2Hz,1H)、8.66(s,1H)、8.18(d,J=8.4Hz,1H)、8.14(br s,1H)、8.11-8.05(m,2H)、7.68(br s,1H)、7.55-7.48(m,2H)、7.46-7.40(m,2H)、7.31-7.06(m,1H)、4.62(s,1H)、3.83-3.56(m,2H)、3.30(s,3H)、1.17(s,6H)。LCMS:(ES
+)m/z=596.2(M+H)。
【0365】
(lxvi)化合物65:
【0366】
【化85】
テトラヒドロフラン(2mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、0.16mmol、1.0当量)および実施例1(xvi)からの(2R)-N-メチルアゼチジン-2-カルボキサミド(106mg、0.47mmol、3.0当量、トリフルオロ酢酸塩)の混合物に、カリウムt-ブトキシド(131mg、1.17mmol、7.5当量)を加え、得られた混合物を80℃で2時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、濾過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、30mL/分で約0%~約50%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)および分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:47%~77%、10分)によって精製して、灰白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[(2R)-2-(メチルカルバモイル)アゼチジン-1-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物65、9.38mg、15.83μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.32-8.17(m,1H)、7.49-7.43(m,2H)、7.41-7.30(m,4H)、7.24-7.16(m,2H)、5.81-5.51(m,1H)、5.41-5.32(m,1H)、5.30(s,1H)、4.92(t,J=8.0Hz,1H)、4.17-3.82(m,4H)、3.55-3.32(m,2H)、3.01-2.78(m,1H)、2.69(d,J=4.8Hz,3H)、2.62-2.41(m,1H)、2.26-2.10(m,2H)、1.88-1.71(m,2H)、1.33(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=592.3(M+H)。
【0367】
(lxvii)化合物66:
【0368】
【化86】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、0.16mmol、1.0当量)、2-[2-(メチルアミノ)エトキシ]エタノール(56mg、0.47mmol、3.0当量)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(177mg、1.37mmol、0.24mL、8.8当量)の混合物を、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(重炭酸アンモニウム)-アセトニトリル]、B%:51%~81%、8分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、黄色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物66、40.78mg、68.2μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.54-7.43(m,4H)、7.40-7.29(m,2H)、7.22-7.14(m,2H)、5.72-5.44(m,3H)、3.98-3.89(m,2H)、3.88-3.82(m,2H)、3.81-3.77(m,2H)、3.76-3.70(m,2H)、3.63-3.57(m,2H)、3.41-3.31(m,2H)、3.22(s,3H)、2.24-2.15(m,2H)、2.15-2.10(m,1H)、1.88-1.76(m,2H)、1.32(s,3H)。LCMS:(ES+)m/z=597.3(M+H)。
【0369】
(lxviii)化合物67:
【0370】
【化87】
N-メチルピロリドン(1mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、0.16mmol、1.0当量)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.37mmol、0.24mL、8.8当量)の混合物に、(2S)-3-(メチルアミノ)プロパン-1,2-ジオール(49mg、0.47mmol、3.0当量)を加え、得られた混合物を120℃で15時間攪拌した。混合物を、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Synergi C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:48%~78%、7分)によって精製して、白色固体状の1-[2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)-5-[[(2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-メチル-アミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物67、75.52mg、0.13mmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.60-7.43(m,6H)、7.29-7.16(m,3H)、7.03-6.82(m,1H)、5.91-5.72(m,1H)、4.93-4.80(m,1H)、4.77-4.63(m,1H)、3.97-3.71(m,4H)、3.43-3.33(m,3H)、3.20(s,5H)、2.22-2.08(m,2H)、1.66-1.40(m,2H)、1.15(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=592.3(M+H)。
【0371】
(lxix)化合物68:
【0372】
【化88】
N-メチルピロリドン(1mL)中の実施例3(iii)からの中間体I-2(c)(80mg、0.16mmol、1.0当量)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(177、1.37mmol、8.8当量)の混合物に、実施例1(xviii)からの(2S)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド(129mg、0.93mmol、6.0当量、塩酸塩)を加え、得られた混合物を140℃で20時間攪拌した。混合物を水(10mL)に注ぎ入れ、濾過した。残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標)、12gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、20mL/分で約0%~約50%の酢酸エチル/石油エーテルの溶離液勾配による)、分取HPLC(カラム:Phenomenex(商標)Luna C18、150×25mm、10μm、移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル]、B%:47%~77%、10分)、および分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して、灰白色固体状の1-[5-[[(1S)-2-アミノ-1-メチル-2-オキソ-エチル]-メチル-アミノ]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-4-メチル-ピペリジン-4-カルボキサミド(化合物68、14.32mg、23.4μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.48-7.42(m,2H)、7.41-7.30(m,4H)、7.22-7.17(m,2H)、6.52(br s,1H)、5.75-5.57(m,2H)、5.56-5.47(m,1H)、5.43-5.30(m,1H)、5.22(br s,1H)、4.17-3.74(m,2H)、3.57-3.24(m,2H)、3.03(s,3H)、2.30-2.13(m,2H)、1.98-1.72(m,2H)、1.45(d,J=7.2Hz,3H)、1.32(s,3H)。LCMS:(ES
+)m/z=580.3(M+H)。
【0373】
(lxx)化合物69:
【0374】
【化89】
N-メチル-2-ピロリドン(1mL)中の、実施例3(xxiv)からの中間体I-2(x)(90mg、0.18mmol、1.0当量)、N-エチル-2-(メチルアミノ)アセトアミド(82mg、0.54mmol、3.0当量、塩酸塩)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(204mg、1.58mmol、0.27mL、8.8当量)の混合物を、120℃で5時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。得られた濾液を、逆相HPLC(カラム:Waters(商標)Xbridge 150×25mm、5μm、移動相:[水(アンモニア水酸化物)-アセトニトリル]、B%:40%~70%、9分)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、凍結乾燥させて、白色固体状の2-[[7-[3-(2-アミノ-2-オキソ-エトキシ)アゼチジン-1-イル]-2-(2-クロロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]-メチル-アミノ]-N-エチル-アセトアミド(化合物69、22.79mg、39.13μmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=7.47-7.32(m,6H)、7.23-7.14(m,2H)、6.72-6.34(m,2H)、5.63-5.47(m,1H)、5.03(s,1H)、4.76-4.64(m,2H)、4.58-4.49(m,1H)、4.42-4.32(m,2H)、4.21(s,2H)、3.98(s,2H)、3.27-3.15(m,5H)、0.98-0.88(m,3H)。LCMS:(ES+)m/z=582.2(M+H)。
【0375】
(lxxi)化合物70(R)および71(R):
【0376】
【化90】
室温で、(R)-(-)-1,2-プロパンジオール(152mg、146μL、2.00mmol、1.3当量)および炭酸セシウム(1.5g、4.62mmol、3.0当量)を、窒素下で4mLのN,N-ジメチルアセトアミドに加え、混合物を30分間攪拌した。N,N-ジメチルアセトアミド(4.00mL)中の実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(800mg、1.54mmol、1.0当量)の溶液を反応混合物に加え、これを45~50℃に加熱し、この温度で約17時間、窒素下で攪拌した。次いで、反応混合物を20~30℃に冷却した。水(60mL)を加え、混合物をジクロロメタン(80mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(32mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣(2つのバッチの組み合わせ)を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮し、キラルSFC分離(カラム:Daicel Chiralcel(商標)OD(250mm×30mm、10μm)、移動相として超臨界CO
2中の40%メタノール、流量120g/分およびサイクル時間3.2分)によって精製して、残渣1(Rt:3.81)および残渣2(Rt:5.31)を得た。
【0377】
水(40mL)を、SFC分離からの残渣1および2の各々に加え、混合物を、それぞれ90℃で2時間攪拌した。次いで、混合物を25℃に冷却し、濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させて、以下を得た。
黄色固体状の化合物70(R)(359.95mg、641μmol)。1H NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ 9.39(s,1H)、8.81(d,J=8.0Hz,1H)、8.17(d,J=8.4Hz,1H)、7.30-7.63(m,8H)、7.17(s,1H)、4.98(d,J=4.8Hz,1H)、4.33(d,J=4.8Hz,2H)、4.00-4.18(m,1H)、1.21(d,J=6.4Hz,3H)。19F NMR(400MHz,DMSO-d6)δ-66.736.
黄色固体状の化合物71(R)(191.13mg、339μmol)。1H NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ 9.38(d,J=1.6Hz,1H)、8.81(dd,J=8.0,1.6Hz,1H)、8.17(d,J=8.4Hz,1H)、7.30-7.62(m,8H)、7.11(s,1H)、5.27-5.44(m,1H)、4.96(t,J=5.6Hz,1H)、3.66(t,J=5.6Hz,2H)、1.37(d,J=6.4Hz,3H)。19F NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ -66.736.
【0378】
(lxxii)化合物70(S)および71(S):
【0379】
【化91】
室温で、(S)-(-)-1,2-プロパンジオール(152mg、146μL、2.00mmol、1.3当量)を窒素下で4mLのN,N-ジメチルアセトアミドに溶解させ、炭酸セシウム(1.5g、4.62mmol、3.0当量)を加え、混合物を15分間攪拌した。N,N-ジメチルアセトアミド(4.00mL)中の実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(800mg、1.54mmol、1.0当量)の溶液を反応混合物に滴加し、これを窒素下20~30℃で約12時間攪拌した。反応混合物を最高で45~50℃に加温し、窒素下で攪拌した。次いで、反応混合物を20~30℃に冷却し、減圧濾過した。濾液を水(100mL)中に注ぎ入れ、懸濁液を2-メチルテトラヒドロフラン(50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)によって精製した。回収した画分を減圧濃縮し、同じスケールの第2のバッチと合わせ、実施例6(lxxi)のようにキラルSFC分離によって精製して、2つの残渣を得た。
【0380】
水(30mL)を、SFC分離からの2つの残渣の各々に加え、混合物を、それぞれ85~90℃で2時間攪拌した。次いで、混合物を20~30℃に冷却し、濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させて、以下を得た。
黄色固体状の化合物70(S)(288.77mg、518μmol)。1H NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ 9.40(s,1H)、8.82(dd,J=8.0,1.6Hz,1H)、8.18(d,J=8.0Hz,1H)、7.35-7.61(m,8H)、7.18(s,1H)、4.98(d,J=4.8Hz,1H)、4.34(d,J=5.6Hz,2H)、4.00-4.20(m,1H)、1.22(d,J=6.4Hz,3H)。19F NMR(400MHz,DMSO-d6)δ -66.736.
黄色固体状の化合物71(S)(29.32mg、49.5μmol)。1H NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ 9.39(d,J=1.6Hz,1H)、8.81(dd,J=8.0,1.6Hz,1H)、8.17(d,J=8.0Hz,1H)、7.34-7.61(m,8H)、7.12(s,1H)、5.32-5.44(m,1H)、4.96(t,J=5.6Hz,1H)、3.67(t,J=5.6Hz,2H)、1.38(d,J=6.4Hz,3H)。19F NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ -66.740.
【0381】
(lxxiii)化合物72(R):
【0382】
【化92】
室温で、実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(765mg、1.47mmol、1.0当量)をN,N-ジメチルアセトアミド(8.00mL)に溶解させた。(R)-3-ヒドロキシピロリジン(385mg、4.42mmol、367μL、3.00当量)および炭酸セシウム(528mg、1.62mmol、1.10当量)を加え、混合物を窒素下20~30℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濾過し、濾液を水(150mL)に注ぎ入れ、懸濁液を減圧濾過した。濾過ケーキをジクロロメタン(25mL)に溶解させ、混合物を水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を、イソプロパノール(5mL)で各30分間3回粉砕し、毎回濾過した。最後の濾過工程からの濾過ケーキに、水(16mL)を加え、混合物を窒素下85~90℃で5時間攪拌した。次いで、懸濁液を20~30℃に冷却し、濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の化合物72(R)(545.2mg、915μmol)を得た。
1H NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ 9.39(d,J=1.6Hz,1H)、8.78(dd,J=8.4,2.0Hz,1H)、8.16(d,J=8.4Hz,1H)、7.42-7.60(m,6H)、7.27-7.36(m,2H)、6.92(s,1H)、5.00-5.24(m,1H)、4.48(s,1H)、3.49-3.83(m,4H)、1.89-2.19(m,2H)。
19F NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ -66.680.
【0383】
(lxxiv)化合物72(S):
【0384】
【化93】
室温で、実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(600mg、1.15mmol、1.00当量)をN,N-ジメチルアセトアミド(6.00mL)に溶解させた。(S)-3-ヒドロキシピロリジン(302mg、3.47mmol、280μL、3.00当量)および炭酸セシウム(414mg、1.27mmol、1.10当量)を加え、混合物を窒素下20~25℃で1時間攪拌した。水(90mL)を反応混合物に加え、これを室温で20分間攪拌した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキを水(20mL)で洗浄した。濾過ケーキをジクロロメタン(80mL)に溶解させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)によって精製した。回収した画分を真空濃縮した。得られた残渣に、5mLのヘキサン/メチルtert-ブチルエーテル(10/1)混合物を加え、20~25℃で30分間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させた。濾過ケーキに水(40mL)を加え、混合物を90℃で5時間攪拌した。次いで、懸濁液を25℃に冷却し、濾過した。水および/またはアセトニトリルを数サイクルで加え、90℃で加熱し、冷却し濾過した後、フィッターケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の化合物72(S)(363.04mg、622μmol)を得た。
1H NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ 9.39(d,J=1.6Hz,1H)、8.78(dd,J=8.0,1.6Hz,1H)、8.16(d,J=8.0Hz,1H)、7.24-7.62(m,8H)、6.92(s,1H)、5.00-5.24(m,1H)、4.47(s,1H)、3.45-3.88(m,4H)、1.89-2.22(m,2H)。
19F NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ -66.682.
【0385】
(lxxv)化合物73および75:
【0386】
【化94】
N,N-ジメチルアセトアミド(5.00mL)を、窒素下25~35℃でフラスコに充填した。実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(500mg、0.96mmol、1.00当量)、続いて(S)-(+)-2-アミノ-1-ブタノール(258mg、2.89mmol、275μL、3.01当量)および炭酸セシウム(345mg、1.06mmol、1.10当量)を溶媒に加えた。次いで、混合物を窒素下25~35℃で22時間攪拌した。モニタリングにより、不完全な反応が示された。反応混合物を50~60℃に加温し、この温度で窒素下8時間攪拌した。次いで、反応混合物を20~30℃に冷却し、減圧濾過した。濾液を精製し、2つの化合物を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFA)によって分離させた。2つの画分の収集した溶離液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH=7に調整し、混合物を減圧濃縮してACNを除去した。水相をジクロロメタン(25mL)で抽出した。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。次いで、残渣を、20~30℃のエタノール(3mL)で12時間、または20~30℃のエタノール/石油エーテル(1/50、2mL)で30分間、粉砕した。混合物を濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させて、以下を得た。
黄色固体状の化合物73(137mg、237μmol)(500mgのバッチから)。
1H NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ 9.28(s,1H)、8.68(d,J=8.0Hz,1H)、8.15(d,J=8.4Hz,1H)、7.67(d,J=7.6Hz,1H)、7.40-7.59(m,6H)、7.30(d,J=8.4Hz,2H)、6.71(s,1H)、4.80(t,J=5.2Hz,1H)、4.06(d,J=2.8Hz,1H)、3.45-3.68(m,2H)、1.64-1.83(m,1H)、1.51-1.66(m,1H)、0.98(t,J=7.2Hz,3H)。
19F NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ -66.667.
黄色固体状の化合物75(75mg、131μmol)(300mgのバッチから)。
1H NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ 9.40(d,J=1.6Hz,1H)、8.82(dd,J=1.6,8.4Hz,1H)、8.18(d,J=8.4Hz,1H)、7.34-7.61(m,8H)、7.18(s,1H)、4.37(dd,J=5.6,10.4Hz,1H)、4.26(dd,J=6.4,10.4Hz,1H)、2.97-3.09(m,1H)、1.51-1.63(m,3H)、1.28-1.43(m,1H)、0.97(t,J=7.6Hz,3H)。
19F NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ -66.728.
【0387】
(lxxvi)化合物74:
【0388】
【化95】
N,N-ジメチルアセトアミド(4.00mL)を、窒素下20~30℃でフラスコに充填した。実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(400mg、769μmol、1.00当量)、続いて4-アミノ-1-ブタノール(206mg、2.31mmol、215μL、3.00当量)および炭酸セシウム(275mg、844μmol、1.10当量)を溶媒に加え、混合物を窒素下20~30℃で4時間攪拌した。次いで、反応物を減圧濾過し、濾液をトリフルオロ酢酸でpH=7に調整した。濾液を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFA)によって精製した。収集した溶離液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH=7に調整し、混合物を減圧濃縮してアセトニトリルを除去した。得られた懸濁液を、ジクロロメタン(30mL)で抽出した。有機相を分離させ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣を、20~30℃のエタノール(3mL)で1時間粉砕した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の化合物74(216mg、376μmol、純度99.6%)を得た。
1H NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ 9.35(s,1H)、8.73(d,J=7.2Hz,1H)、8.19(d,J=8.4Hz,1H)、7.94(s,1H)、7.46-7.64(m,6H)、7.28-7.42(m,2H)、6.68(s,1H)、4.53(t,J=5.2Hz,1H)、3.44-3.59(m,4H)、1.68-1.81(m,2H)、1.55-1.67(m,2H)。
19F NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ -66.677.
【0389】
(lxxvii)化合物76:
【0390】
【化96】
実施例1(xx)で調製した[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール-
15N-d
7(塩酸塩、50mg、0.343mmol)および実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(210mg、0.405mmol)をアセトニトリルに溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.300mL、1.72mmol)を加えた。反応物を密封し、80℃で一晩放置した。水を混合物に加え、次いでこれをジクロロメタンで5回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。生成物を、40%ヘキサン/ジクロロメタン中10%~40%の酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を収集し、減圧濃縮して、良好な純度の化合物76(118mg)を得た。
1H NMRスペクトル分析は、化合物8のものと一致したが、重水素原子に変換されたプロトンのシグナルの消失により、構造がさらに確認された。
【0391】
(lxxviii)化合物77:
【0392】
【化97】
室温で、テトラヒドロフラン中の実施例1(xxi)で調製した1,1-(d
6)ジメチル-1,2-ジヒドロキシエタン(100mg、1.04mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(1.0M)中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを加え、反応物を室温で30分間攪拌した。次いで、実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(260mg、0.5mmol)を加えた。反応物を75℃で一晩攪拌した。水を反応混合物に加え、次いでこれを酢酸エチルで5回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。次いで、残渣を、40%ヘキサン/ジクロロメタン中10%~30%勾配の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を収集し、減圧濃縮し、高真空乾燥させて、化合物77(132mg)を得た。
1H NMRスペクトル分析は、化合物45のものと一致したが、重水素原子に変換されたプロトンのシグナルの消失により、構造がさらに確認された。
【0393】
(lxxix)化合物78:
【0394】
【化98】
工程1:N,N-ジメチルアセトアミド(2.5mL)中の4-メヘトキシベンジルアミン(158mg、1.15mmol、149μL、1.20当量)の溶液に、炭酸セシウム(626mg、1.92mmol、2.00当量)を20~30℃で加え、混合物を窒素下20~30℃で30分間攪拌した。N,N-ジメチルアセトアミド(2.5mL)中の実施例3(xiv)からの中間体I-2(n)(500mg、958μmol、1.00当量)の溶液を混合物に滴加し、次いでこれを窒素下で4時間攪拌した。反応混合物に、水(20mL)およびジクロロエタン(30mL)を加えた。有機相を分離させ、食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFA)によって精製した。溶離液を飽和重炭酸ナトリウムでpH=8に調整し、減圧濃縮してアセトニトリルを除去した。ジクロロメタン(50mL)を混合物に加え、抽出した。有機相を分離させ、食塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。濾液を減圧濃縮して、黄色固体状のPMB保護化合物(500mg、805μmol)を得た。
1H NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ 9.29(d,J=1.6Hz,1H)、8.68(dd,J=8.0,1.6Hz,1H)、8.39(t,J=5.2Hz,1H)、8.14(d,J=8.0Hz,1H)、7.21-7.63(m,10H)、6.96(d,J=8.8Hz,2H)、6.69(s,1H)、4.57(d,J=5.6Hz,2H)、3.74(s,3H)。
19F NMR:(400MHz,DMSO-d
6)δ -66.682.
【0395】
工程2:トリフルオロ酢酸(1.5mL)およびアニソール(348mg、3.22mmol、349μL、4.00当量)をフラスコ中で混合した。PMB保護化合物(0.50g、805.87μmol、1.00当量)を加え、混合物を50℃に加温し、窒素下で12時間攪拌した。反応混合物を25℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム(20mL)およびジクロロメタン(30mL)を加えた。有機相を分離させ、食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を逆相クロマトグラフィー(0.1%TFA)によって精製した。溶離液を飽和重炭酸ナトリウムでpH=8に調整し、減圧濃縮してアセトニトリルを除去した。次いで、ジクロロメタン(50mL)を混合物に加えた。有機相を分離させ、食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、異なるバッチからの生成物(46mg)と組み合わせ、アセトニトリル(5mL)を加え、混合物を20~30℃で15分間攪拌した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをアセトニトリル(3mL)で洗浄した。脱イオン水(10mL)を濾過ケーキに加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を25℃に冷却し、濾過し、濾過ケーキを減圧乾燥させて、黄色固体状の化合物78(58mg、112μmol)を得た。1H NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ 9.30(s,1H)、8.69(dd,J=8.4,1.6Hz,1H)、8.14(d,J=8.4Hz,1H)、7.17-7.59(m,10H)、6.62(s,1H)。19F NMR:(400MHz,DMSO-d6)δ -66.674.
【0396】
実施例7-生物学的特性
a)アッセイの設計
1日目:
ポリエチレンイミン(PEI)トランスフェクション剤を使用して、HEK293細胞を、ヒトCB1またはCB1b受容体、および以下のbioSensAll(登録商標)アッセイのうちの1つを用いて懸濁液中でトランスフェクトした:GAPL-Gi2、またはβ-アレスチン形質膜(PM)転座バイオセンサ(+GRK2)。トランスフェクションの直後に96ウェルプレートに細胞を直接播種した。
【0397】
4日目(トランスフェクション後約65時間):
細胞を、BRETシグナルの測定前に、セレンテラジン(ルシフェラーゼ基質)および異なる試験化合物とともにインキュベートした。
【0398】
b)BioSensAll(登録商標)プラットフォームの説明。
本プロジェクトでは、i)Gα形質膜(GAPL)バイオセンサおよびii)β-アレスチン形質膜転座バイオセンサを使用する。
【0399】
i)GAPLセンサを使用して、受容体刺激時の形質膜におけるヘテロ三量体Gタンパク質の活性化をモニターする。具体的には、これらの多分子BRETセンサは、Gタンパク質ファミリー選択的様式で活性Gαサブユニットと相互作用するタンパク質の形質膜動員を検出する。受容体刺激後のGタンパク質活性化は概して、BRETシグナルの増加をもたらす。
【0400】
ii)多分子β-アレスチン膜動員バイオセンサは、GPCR活性化後のβ-アレスチン1およびβ-アレスチン2のリアルタイム時空間的モニタリングを可能にする。具体的には、これらのβ-アレスチンセンサを、BRETシグナルの増加をもたらす区画への局在化により、形質膜(β-アレスチンPM)へのタンパク質の動員を検出するように設計した。
【0401】
c)細胞培養条件
HEK293細胞を、1%ペニシリンストレプトマイシン(Wisent;カタログ番号450-201-EL)および2または10%ウシ胎児血清(Wisent、カタログ番号090150)を補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Wisent;カタログ番号319-030-CL:ピルビン酸ナトリウムなし、4.5g/Lグルコースあり、L-グルタミンなし)中で維持した。
【0402】
d)トランスフェクションおよび細胞プレーティング
HEK293細胞を、hCB1またはhCB1bおよび上にリストしたbioSensAll(登録商標)アッセイのうちの1つを用いてトランスフェクトした。各トランスフェクション条件について:
-トランスフェクトされたDNAの総量を、トランスフェクトされる細胞培養物1mL当たり1μgで一定に維持し、必要な場合はいつでも、サケ精子DNA(Invitrogen、カタログ番号15632011)を、プラスミドDNA(すなわち、バイオセンサおよび受容体)を補充するための「担体」DNAとして使用し、
-PEI(ポリエチレンイミン25kDa直鎖、PolyScience、カタログ番号23966)対DNA比(ug:ug)を3:1で固定した。
【0403】
トランスフェクションを以下のように実施した:
-DNAおよびPEIを、最初に150mM NaClで別個に希釈した。各チューブ中の希釈剤の体積は、トランスフェクトされる細胞培養体積の5%に相当する。
-DNAおよびPEIを希釈したら、PEI含有溶液をDNA溶液に加え、DNA/PEI混合物を5秒間直ちにボルテックスした。
-DNA/PEI混合物を室温で少なくとも20分間インキュベートして、DNA/PEI複合体の形成を可能にした。
-インキュベーション中、HEK293細胞を剥離させ、計数し、培養培地(上で指定した組成物)中に再懸濁させた。
-インキュベーション期間の終了時に、DNA/PEI混合物を細胞に加えた。
-細胞を、最後に、96ウェルプレート(White Opaque 96ウェル/マイクロプレート、Greiner、カタログ番号655083またはCulturPlate-96、White Opaque 96ウェルマイクロプレート、PerkinElmer、カタログ番号6005688)中に、1ウェル当たり30000個の細胞の密度で分散させた。
【0404】
e)BRETアッセイ
トランスフェクション後約48時間:
-450-Select TS Biotekプレートウォッシャーを使用して、培養培地を吸引し、1ウェル当たり100μlのハンクス平衡塩溶液緩衝液(HBSS)(Wisent、カタログ番号319-067CL:赤色フェノールなし;重炭酸ナトリウムあり、カルシウムおよびマグネシウムあり、HEPESあり)で置き換えた。このプロセスを合計2回(すなわち、2回の洗浄)行った。
-洗浄工程の後、HP D300デジタルディスペンサー(Tecan)を使用して、漸増用量(12)の試験化合物(0~600nMの範囲)をウェルに注射した。3~5分後、CP-55,940のEC75(GAPL-Gi2アッセイについては0.1nM、β-アレスチンPM転位バイオセンサ(+GRK2)については100nM)を、各96ウェルプレートのカラム2~12に加えた。各プレートのカラム1の8つのウェルを、対照のために一貫して確保した(すなわち、3つの未処理ウェル、CP-55,940のEC75を注射された2つのウェル、およびCP-55,940のEC100を注射された3つのウェル)。
-次いで、プレートを、加湿雰囲気中で、摂氏37度および5%CO2で一晩(16~18時間)インキュベートした。
-翌日、BRET実験を以下のプロトコルに従って行った:
-10μlの20μM e-Coelenterazine Prolume Purple(Methoxy e-CTZ)(Nanolight、カタログ番号369)を各ウェルに加え、最終濃度を2μMとした。
-プレートを、オービタル振盪装置上、室温で5分間インキュベートした。
-次いで、BRET読み取り値を、Synergy NEOプレートリーダー(BioTek Instruments,Inc.、USA;フィルター:400nm/70nm、515nm/20nm)上、0.4秒の積分時間で収集した。
【0405】
f)計算
BRETシグナルを、GFP受容体(515nm)によって放出される光の、ルシフェラーゼ-ドナー(400nm)によって放出される光に対する比を計算することによって決定した。全てのBRET比を、陽性対照および陰性対照について事前に確立されたBRET値を用いて、以下の式を使用して標準化した。標準化したBRET比は、ユニバーサルBRET(uBRET)と呼ばれる。
uBRET=((BRET比-A)/(B-A))×10000
式中:
A=陰性対照のトランスフェクションから得られたBRET比
B=陽性対照のトランスフェクションから得られたBRET比
【0406】
得られた用量応答曲線を、GraphPad Prism 9の4パラメータロジスティック非線形回帰モデルを使用して適合させた。
【0407】
実施例6で調製した化合物1~72のインビトロアッセイ結果を表1に表す。
【0408】
【0409】
【0410】
本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態のうちのいずれかに多数の修正を行うことができる。本明細書に記載の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸に、鼻腔に、頬側に、または埋め込まれたリザーバーを介して投与されてもよい。