(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-25
(45)【発行日】2025-09-02
(54)【発明の名称】特定の通信装置、特定の通信装置のためのコンピュータプログラム、および、方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20250826BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20250826BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20250826BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20250826BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W88/02 110
H04W84/10 110
H04M1/00 U
(21)【出願番号】P 2021089232
(22)【出願日】2021-05-27
【審査請求日】2024-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘和
【審査官】大塚 俊範
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-121206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04M 1/00
G06F 3/12
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の通信装置であって、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、
表示部と、
前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されること
と、記特定の通信装置が、前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置を識別する他の識別情報が受信されることと、を含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、
前記表示部の状態は、前記通信インターフェイスを介して、前記他の通信装置から前記他の識別情報が受信されるまで、前記第1の状態に維持され、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、
を備える、特定の通信装置。
【請求項2】
前記第1の状態は、前記表示部が、前記特定の識別情報を含まない画面を表示している状態であり、
前記第2の状態は、前記表示部が、前記特定の識別情報を含む画面を表示している状態である、請求項1に記載の特定の通信装置。
【請求項3】
前記通信インターフェイスは、Bluetooth(登録商標)に従った前記無線通信を実行するためのインターフェイスであり、
前記送信部は、前記Bluetoothに従ったAdvertise信号であって、前記特定の識別情報を含む前記Advertise信号を前記外部に送信する、請求項1又は2に記載の特定の通信装置。
【請求項4】
前記特定の識別情報は、前記特定の通信装置のシリアル番号の少なくとも一部である、請求項1から
3のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
【請求項5】
前記特定の通信装置は、さらに、
前記外部装置が前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信した後に、前記通信インターフェイスを介して、前記外部装置から、アクセスポイントとの無線接続を確立するための接続情報を受信する第3の受信部と、
前記外部装置から前記接続情報が受信される場合に、前記接続情報を利用して、前記アクセスポイントとの前記無線接続を確立する確立部と、
を備える、請求項1から
4のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
【請求項6】
前記特定の通信装置は、さらに、
前記アクセスポイントとの前記無線接続が確立される場合に、前記表示部の状態を前記第2の状態から第3の状態に変更する第2の変更部であって、前記第3の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態である、前記第2の変更部を備える、請求項
5に記載の特定の通信装置。
【請求項7】
前記アクセスポイントとの前記無線接続が確立されるまで、前記送信部は、前記特定の識別情報の前記外部への送信を継続し、
前記特定の通信装置は、さらに、
前記アクセスポイントとの前記無線接続が確立される場合に、前記特定の識別情報の前記外部への送信を停止する停止部を備える、請求項
5又は
6に記載の特定の通信装置。
【請求項8】
前記表示部の状態が前記第1の状態から前記第2の状態に変更された後において、前記特定の識別情報の前記外部への送信が継続している間、前記表示部の状態は、前記第2の状態に維持される、請求項1から
7のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
【請求項9】
前記特定の条件は、前記特定の識別情報が前記外部に送信された後に、前記通信インターフェイスを介して、前記外部装置から所定の信号を受信することを含み、
前記表示部の状態は、前記通信インターフェイスを介して、前記外部装置から前記所定の信号が受信されるまで、前記第1の状態に維持される、請求項1から
8のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
【請求項10】
特定の通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記特定の通信装置は、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、
表示部と、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、
前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されること
と、記特定の通信装置が、前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置を識別する他の識別情報が受信されることと、を含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、
前記表示部の状態は、前記通信インターフェイスを介して、前記他の通信装置から前記他の識別情報が受信されるまで、前記第1の状態に維持され、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、
として機能させる、
コンピュータプログラム。
【請求項11】
制御方法であって、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスを介して、特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信工程であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信工程と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されること
と、記特定の通信装置が、前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置を識別する他の識別情報が受信されることと、を含む特定の条件が満たされる場合に、前記特定の通信装置の表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更工程であって、
前記表示部の状態は、前記通信インターフェイスを介して、前記他の通信装置から前記他の識別情報が受信されるまで、前記第1の状態に維持され、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更工程と、
を備える、制御方法。
【請求項12】
特定の通信装置であって、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、
表示部と、
前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、
前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置の製造元を示す製造元情報を受信する第1の受信部と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されること
と、受信済みの前記製造元情報によって示される前記製造元が、前記特定の通信装置の製造元と同一であることと、を含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、
受信済みの前記製造元情報によって示される前記製造元が、前記特定の通信装置の製造元と同一でないことに起因して前記特定の条件が満たされない場合に、前記表示部の状態は前記第1の状態に維持され、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、
を備える、特定の通信装置。
【請求項13】
特定の通信装置であって、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、
表示部と、
前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、
前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置のモデルを示すモデル情報を受信する第2の受信部と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されること
と、受信済みの前記モデル情報によって示される前記モデルが、前記特定の通信装置のモデルと同一であることと、を含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、
受信済みの前記モデル情報によって示される前記モデルが、前記特定の通信装置のモデルと同一でないことに起因して前記特定の条件が満たされない場合に、前記表示部の状態は前記第1の状態に維持され、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、
を備える、特定の通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、外部装置と通信可能な特定の通信装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、情報処理装置は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energyの略)に従った無線通信を利用して、複数個の通信装置のそれぞれから、当該通信装置を示す情報(例えば、MACアドレス、IPアドレス)を受信する。情報処理装置は、複数個の通信装置を示す複数の情報(例えばIPアドレス)の一覧を表示する。情報処理装置のユーザは、当該一覧を利用して、複数個の通信装置のうちのいずれかを選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報処理装置のユーザは、上記の一覧を利用して、複数個の通信装置の存在を認識可能である。しかし、ユーザは、上記の一覧内の情報が複数個の通信装置のいずれを示すのか知らない可能性がある。
【0005】
本明細書では、外部装置に表示されている情報が、複数個の通信装置のいずれを示すのかをユーザに知らせるための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示する特定の通信装置は、外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、表示部と、前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、前記特定の識別情報が前記外部に送信されることを含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、を備える。
【0007】
このような構成によれば、特定の通信装置を含む複数個の通信装置が存在する状況において、ユーザは、特定の通信装置に表示されている特定の識別情報を見て、外部装置に表示されている特定の識別情報が、複数個の通信装置のうちの特定の通信装置を示していることを知ることができる。
【0008】
上記の特定の通信装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】第1実施例において端末装置を利用して多機能機を無線LANに接続する処理のシーケンス図を示す。
【
図5】第2実施例において端末装置を利用して多機能機を無線LANに接続する処理のシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、端末装置10、2個の多機能機100、200(以下では、多機能機を「MFP(Multifunction Peripheralの略)」と記載)、及び、アクセスポイント8(以下では、アクセスポイントを「AP」と記載)を備える。端末装置10は、タブレットPC、スマートフォン等の携帯端末である。なお、変形例では、端末装置10は、デスクトップPC、ノートPC等の端末装置であってもよい。
【0011】
AP8は、無線LAN(Local Area Networkの略)を形成する。端末装置10とMFP(例えば100)は、AP8によって形成される無線LANに接続可能である。
【0012】
(MFP100の構成;
図2)
MFP100は、印刷機能、スキャン機能、及び、ファクシミリ機能を含む多機能を実行可能な周辺装置(例えば、端末装置10の周辺装置)である。MFP100は、表示部112、操作部114、無線LANインターフェイス120、Bluetooth(登録商標)インターフェイス122、印刷実行部124、及び、制御部130を備える。各部112~130は、バス線(符号省略)に接続されている。印刷実行部124は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備える。なお、以下では、インターフェイスのことを「I/F」と記載し、Bluetoothのことを「BT」と記載する。
【0013】
表示部112は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部114は、複数個のキーを備える。ユーザは、操作部114を操作することによって、様々な指示をMFP100に入力することができる。表示部112は、ユーザから指示を受け付けるタッチパネル(即ち操作部114)として機能する。なお、変形例では、表示部112は、タッチパネルとして機能しなくてもよい。
【0014】
無線LANI/F120は、無線LANを介した通信を実行するためのI/Fである。無線LANを介した通信は、例えば、Wi-Fi方式に従った通信(以下では「Wi-Fi通信」と記載)である。Wi-Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば802.11a,11b,11g,11n,11ac等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。
【0015】
BTI/F122は、BT方式に従った無線通信(以下では、「BT通信」と記載)を実行するためのI/Fである。BT方式は、例えば、IEEE802.15.1の規格、及び、それに準ずる規格に基づく無線通信方式である。より具体的に言うと、BTI/F122は、BLE(Bluetooth Low Energyの略)をサポートしている。BLEは、BT方式のバージョン4.0以降のバージョンで実現されている規格である。BTI/F122は、BLEに従った無線通信(以下では「BLE通信」と記載)を実行可能である。
【0016】
Wi-Fi方式とBT方式との相違点を記述しておく。Wi-Fi通信の通信速度(例えば最大の通信速度が600Mbps)は、BT通信の通信速度(例えば最大の通信速度が24Mbps)よりも速い。Wi-Fi通信における搬送波の周波数は、2.4GHz帯又は5.0GHz帯である。BT通信における搬送波の周波数は、2.4GHz帯である。即ち、Wi-Fi通信における搬送波の周波数として5.0GHz帯が採用される場合には、Wi-Fi通信における搬送波の周波数とBT通信における搬送波の周波数とは異なる。また、Wi-Fi通信を実行可能な最大の距離(例えば約100m)は、BT通信を実行可能な最大の距離(例えば約数十m)よりも大きい。
【0017】
制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。CPU132は、メモリ134に記憶されているプログラム140に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0018】
MFP100のモデル名は、「MF1」であり、MFP100には、シリアル番号「ABCDEFG」が割り当てられている。メモリ134には、モデル名「MF1」、シリアル番号「ABCDEFG」が記憶されている。さらに、メモリ134には、MFP100の製造元を示す製造元情報MI1が記憶されている。
【0019】
MFP200は、MFP100と同一の製造元にて製造されたMFPである。また、MFP200は、MFP100と同一のモデルである。MFP200は、MFP100と同様の構成を有する。MFP200には、シリアル番号「HIJKLMN」が割り当てられている。MFP200には、モデル名「MF1」、製造元情報MI1、シリアル番号「HIJKLMN」が記憶されている。
【0020】
(端末装置10の構成;
図2)
端末装置10は、表示部12、操作部14、無線LANI/F20、BTI/F22、制御部30と、を備える。各部12~30は、バス線(符号省略)に接続されている。
【0021】
表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイであり、操作部14は、例えば、タッチパネルである。操作部14は、様々な指示を受け付け可能である。
【0022】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム40、42に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。OS(Operating Systemの略)プログラム40は、端末装置10の基本的な処理を実行するためのプログラムである。アプリケーションプログラム42(以下では、「アプリ42」と記載)は、MFP(例えば100)を無線LANに接続するためのプログラムである。
【0023】
(MFPを無線LANに接続する処理;
図3、4)
図3、
図4を参照して、通信システム2によって実現される処理について説明する。具体的には、
図3、
図4は、端末装置10を利用して、MFP100をAP8によって形成されている無線LAN(以下では、「対象の無線LAN」と記載)に接続するケースを示す。本ケースの初期段階では、端末装置10は、対象の無線LANに現在接続されている。なお、変形例では、端末装置10は、対象の無線LANに現在接続されていなくてもよい。また、以下では、各デバイスの各CPU(例えばMFP100のCPU132等)が実行する処理について、理解の容易さの観点から、各CPUを主体として記載せずに、各デバイス(例えばMFP100等)を主体として記載する。
【0024】
本ケースは、MFP100、200を所定の領域(例えば事務所)に新たに設置することを想定する。T10Aでは、ユーザは、MFP100の設置後に、MFP100の電源をオンする操作をMFP100の操作部114に行う。
【0025】
MFP100は、T10Aにおいて、ユーザから電源をオンする操作を受けると、T12Aにおいて、操作画面SC1Aを表示部112に表示させる。操作画面SC1Aは、MFP100の様々な機能(例えばコピー、スキャン等)の実行の指示を受け付けるためのボタンを含む。
【0026】
さらに、T14Aでは、MFP100は、BTI/F122を介して、BLEに従ったAdvertise信号をブロードキャストに送信することを開始する。当該Advertise信号は、MFP100のモデル名「MF1」と、製造元情報MI1と、識別情報「DEFG」と、BTI/F122を識別するデバイスIDと、を含む。ここで、識別情報「DEFG」は、MFP100のシリアル番号「ABCDEFG」の末尾の4文字であり、MFP100を識別するための情報である。なお、変形例では、識別情報は、シリアル番号「ABCDEFG」の末尾の4文字に限らず、シリアル番号「ABCDEFG」の他の一部(例えば、末尾の3文字、先頭の4文字、真ん中の4文字、シリアル番号「ABCDEFG」からランダムに選んだ4文字等)であってもよい。
【0027】
また、T10Bでは、ユーザは、MFP200の設置後に、MFP200の電源をオンする操作をMFP200の操作部(符号省略)に行う。MFP200は、T14Bにおいて、MFP200のモデル名「MF1」と、製造元情報MI1と、識別情報「KLMN」と、MFP200のBTI/Fを識別するデバイスIDと、を含むAdvertise信号をブロードキャストに送信することを開始する。ここで、識別情報「KLMN」は、MFP200のシリアル番号「HIJKLMN」の末尾の4文字である。
【0028】
MFP100は、MFP200の電源がオンされた後に、T14Bにおいて、BTI/F122を介して、MFP200からAdvertise信号を受信する。本実施例では、MFP100は、他のMFP(例えばMFP200)からAdvertise信号を受信することをトリガとして、T20以降の処理を実行する。別言すれば、MFP100は、他のMFPからAdvertise信号を受信するまで、T20以降の処理を実行しない。
【0029】
T20では、MFP100は、他のMFPから受信したAdvertise信号が、MFP100のモデル名「MF1」と同一のモデル名と、MFP100の製造元情報MI1と同一の製造元情報と、の双方を含むのか否かを判断する。本ケースでは、MFP100は、MFP200から受信したAdvertise信号が、MFP100のモデル名「MF1」と同一のモデル名と、MFP100の製造元情報MI1と同一の製造元情報と、の双方を含むと判断して(T20でYES)、T22Aに進む。
【0030】
T22Aでは、MFP100は、操作画面SC1A(T12A)に代えて、操作画面SC2Aを表示部112に表示させる。操作画面SC2Aは、画面右上に識別情報「DEFG」が含まれている点を除いて、操作画面SC1Aと同様である。
【0031】
また、仮に、他のMFPがMFP200とは異なる装置(例えば、他のモデルのMFP等)である場合に、MFP100は、他のMFPから受信したAdvertise信号が、MFP100のモデル名「MF1」と同一のモデル名とMFP100の製造元情報MI1と同一の製造元情報との少なくとも一方を含まないと判断する(T20でNO)。この場合に、MFP100は、T22Aの処理を実行しない。即ち、MFP100は、操作画面SC1Aの表示を維持する。
【0032】
また、本ケースでは、MFP200は、MFP100から、MFP100のモデル名「MF1」と製造元情報MI1とを含むAdvertise信号を受信する(T14A)。MFP200は、MFP100からAdvertise信号を受信することをトリガとして、MFP100と同様に、T20の判断を実行する。本ケースでは、MFP200は、MFP100から受信したAdvertise信号が、MFP200のモデル名「MF1」と同一のモデル名とMFP200の製造元情報MI1と同一の製造元情報の双方を含むと判断し、T22Bに進む。
【0033】
T22Bでは、MFP200は、操作画面SC2Bを表示部112に表示させる。操作画面SC2Bは、画面右上に識別情報「KLMN」が含まれている点を除いて、操作画面SC1Aと同様である。本ケースでは、2個の同一モデルのMFP100、200が所定の領域に設置されている状況において、一方のMFP100に識別情報「DEFG」が表示され、他方のMFP200に識別情報「KLMN」が表示されている。
【0034】
また、ユーザは、T30において、アプリ42を起動する指示を端末装置10の操作部14に入力する。これにより、端末装置10は、アプリ42を起動する。
【0035】
上記したように、MFP100、200は、それぞれ、T14A、T14Bにおいて、Advertise信号の送信を開始している。本ケースでは、端末装置10は、アプリ42の起動後に、T34A、T34Bにおいて、MFP100、200のそれぞれからAdvertise信号を受信する。
【0036】
続くT36では、端末装置10は、選択画面SC3を表示部12に表示させる。選択画面SC3は、対象の無線LANに接続する対象の装置を選択するための画面である。選択画面SC3は、T34A、T43Bで受信したAdvertise信号内の情報のリストを含む。本ケースでは、当該リストは、モデル名「MF1」と識別情報「DEFG」の組み合わせと、モデル名「MF1」と識別情報「KLMN」の組み合わせと、を含む。
【0037】
ユーザは、対象の無線LANに接続する対象の装置を確認するために、MFP100、200のそれぞれの画面を見る。本ケースでは、ユーザは、対象の装置としてMFP100を選択する。ユーザは、MFP100の操作画面SC2Aを見て、MFP100を識別する識別情報「DEFG」を知ることができる。そして、ユーザは、端末装置10の選択画面SC3を見て、リスト内の識別情報「DEFG」が、2個のMFP100、200のうちのMFP100を示していることを知ることができる。
【0038】
例えば、選択画面SC3のみが表示され、MFP100、200において識別情報「DEFG」、「KLMN」が表示されない比較例が想定される。この比較例では、選択画面SC3内に識別情報「DEFG」、「KLMN」が含まれているものの、ユーザが識別情報「DEFG」、「KLMN」のそれぞれがMFP100、200のいずれを示すのか知らない可能性がある。これに対して、本実施例では、MFP100、200において識別情報「DEFG」、「KLMN」が表示される(T22A、T22B)。端末装置10に表示されている識別情報「DEFG」、「KLMN」が、MFP100、200のいずれを示すのかユーザに知らせることができる。
【0039】
端末装置10は、T38において、操作部14を介してユーザから選択画面SC3内の識別情報「DEFG」を選択する操作を受ける。
【0040】
続く
図4のT48では、端末装置10は、MFP100のデバイスIDを宛先として、BLEに従ったScan要求をT38で選択された識別情報「DEFG」によって識別されるMFP100にユニキャストに送信する。これにより、MFP100が端末装置10にScan要求に対するScan応答を送信し、T50において、端末装置10とMFP100との間にペアリングが確立される。
【0041】
端末装置10は、T50において、MFP100とのペアリングを確立すると、T52において、入力画面SC4を表示部12に表示させる。入力画面SC4は、対象の無線LANに接続するための接続情報(即ち、SSID(Service Set Identifierの略)とパスワード)を入力するための入力欄を含む。
【0042】
端末装置10は、T54において、操作部14を介して入力画面SC4に接続情報を入力する操作を受けると、T56において、BTI/F22を介して、T50で確立済みのペアリングを利用して、T54で入力された接続情報をMFP100に送信する。
【0043】
MFP100は、T56において、BTI/F122を介して、T50のペアリングを利用して、端末装置10から接続情報を受信すると、T60において、受信済みの接続情報を利用して、無線LANI/F120を介して、AP8との4way-handshakeの通信を実行する。これにより、MFP100とAP8との間に、無線LANI/F120を介した無線接続が確立される。即ち、MFP100が、AP8によって形成されている対象の無線LANに接続される。
【0044】
続くT70では、MFP100は、Advertise信号の送信を停止する。本実施例では、Advertise信号は、無線LANへの接続に利用される。このような構成によれば、無線LANへの接続の完了後もAdvertise信号の送信が不必要に継続されることを抑制することができる。
【0045】
さらに、T72では、MFP100は、操作画面SC2A(
図3のT22A参照)に代えて、
図3のT12Aと同じ操作画面SC1Aを表示部112に表示させる。上記のように、操作画面SC2A内の識別情報「DEFG」は、端末装置10に表示されている識別情報「DEFG」が、MFP100を示すことをユーザに知らせて、MFP100を無線LANに接続させるために利用される。このような構成によれば、無線LANへの接続の完了後も識別情報「DEFG」の表示が不必要に維持されることを抑制することができる。
【0046】
また、本実施例では、Advertise信号の送信が停止されるまで、操作画面SC2Aの表示が維持される。即ち、操作画面SC2Aの表示後において、Advertise信号の送信が継続している間、操作画面SC2Aによる識別情報「DEFG」の表示が維持される。例えば、Advertise信号の送信が継続しているものの、所定の時間の経過後に、操作画面SC2Aに代えて、操作画面SC1Aが表示される比較例が想定される。この比較例では、端末装置10に識別情報「DEFG」が表示されているものの、MFP100に識別情報「DEFG」が表示されていない状況が発生し得る。本実施例の構成によれば、上記の状況の発生を抑制することができる。なお、変形例では、上記の比較例の構成を採用してもよい。
【0047】
本ケースでは、端末装置10は、T80において、無線LANI/F20とAP8を介して、印刷データをMFP100に送信する。これにより、MFP100は、T80において、無線LANI/F120とAP8を介して、T60で確立された無線接続を利用して、端末装置10から印刷データを受信する。そして、MFP100は、T82において、受信済みの印刷データによって示される画像の印刷を印刷実行部124に実行させる。また、変形例では、MFP100は、T60で確立された無線接続を利用して、端末装置10から、スキャン等の他の機能を実行するための実行要求を受信してもよい。
【0048】
(本実施例の効果)
本実施例では、MFP100は、他のMFP(例えばMFP200)からAdvertise信号を受信することをトリガとして、自身の識別情報「DEFG」を含む操作画面SC2を表示する(
図3のT22A)。例えば、他のMFPからAdvertise信号を受信しなくても、操作画面SC2を表示する比較例が想定される。この比較例では、所定の領域内にMFP100のみが設置されている場合であっても、操作画面SC2が表示される。所定の領域内にMFP100のみが設置されている状況では、ユーザは、端末装置10の選択画面SC3内の識別情報「DEFG」が、MFP100を示していることを知らなくても、ユーザは、当該識別情報「DEFG」が、MFP100を示していること推測することが可能である。本実施例の構成によれば、このような状況において、識別情報「DEFG」を含む操作画面SC2Aが不必要に表示されることを抑制することができる。
【0049】
また、本実施例では、MFP100は、他のMFPから受信したAdvertise信号が、MFP100の製造元情報MI1と同一の製造元情報を含まない場合(T20でNO)に、操作画面SC2を表示しない。即ち、MFP100は、他のMFPの製造元がMFP100の製造元とは異なる場合に、操作画面SC2を表示しない。一般的に、製造元が異なれば、製品の外観も異なり、また、モデル名も異なる。このため、ユーザは、選択画面SC3内のモデル名を利用して、MFP100と他のMFPとを識別可能である。本実施例では、他のMFPが異なる製造元である場合において、識別情報「DEFG」を含む操作画面SC2Aが不必要に表示されることを抑制することができる。
【0050】
また、本実施例では、MFP100は、他のMFPから受信したAdvertise信号が、MFP100のモデル名「MF1」と同一のモデル名を含まない場合(T20でNO)にも、操作画面SC2を表示しない。即ち、MFP100は、他のMFPがモデル名「MF1」のモデルとは異なるモデルである場合に、操作画面SC2を表示しない。他のMFPが異なるモデルである場合には、端末装置10の選択画面SC3には、モデル名「MF1」だけでなく、他のMFPのモデル名も含まれる。また、一般的に、モデル名は、MFPの筐体、梱包材等に記載されている。ユーザは、選択画面SC3内の2個のモデル名のそれぞれが、MFP100と他のMFPのいずれを示すのか知っている可能性が高い。即ち、識別情報がMFPに表示されなくても、ユーザは、選択画面SC3内の2個のモデル名を利用して、MFP100と他のMFPとを識別可能である。本実施例では、他のMFPが異なるモデルである場合において、識別情報「DEFG」を含む操作画面SC2Aが不必要に表示されることを抑制することができる。
【0051】
例えば、Advertise信号に含まれる識別情報及び操作画面SC2Aに含まれる識別情報が、シリアル番号「ABCDEFG」と同一である比較例が想定される。この比較例では、シリアル番号「ABCDEFG」の全てがユーザとは異なる第三者に知られる可能性がある。また、シリアル番号は、比較的に長い文字列であり、短い文字列と比較して、視認性が低い。本実施例の構成によれば、シリアル番号「ABCDEFG」の一部である識別情報「DEFG」を利用することにより、シリアル番号「ABCDEFG」の全てが第三者に知られることを抑制することができる。また、短い文字列である識別情報「DEFG」の利用により、視認性の低下を抑制することができる。なお、変形例では、上記の比較例の構成が採用されてもよい。
【0052】
(対応関係)
MFP100、BTI/F122、表示部112、識別番号「DEFG」が。それぞれ、「特定の通信装置」、「通信インターフェイス」、「表示部」、「特定の識別情報」の一例である。MFP200、識別番号「KLMN」が。それぞれ、「他の通信装置」、「他の識別情報」の一例である。AP8が、「アクセスポイント」の一例である。端末装置10が、「外部装置」の一例である。
図3のT12Aにおいて操作画面SC1Aが表示されている状態、T22Aにおいて操作画面SC2Aが表示されている状態、
図4のT72において操作画面SC1Aが表示されている状態が、それぞれ、「第1の状態」、「第2の状態」、「第3の状態」の一例である。製造元情報MI1、モデル名「MF1」が、それぞれ、「製造元情報」、「モデル情報」の一例である。
図3のT20にてYESと判断されることが、「特定の条件」の一例である。
【0053】
図3のT14A、T22Aが。それぞれ、「送信部」、「第1の変更部」によって実現される処理の一例である。
【0054】
(第2実施例)
本実施例は、操作画面SC2Aが表示されるタイミングが第1実施例と異なる。第2実施例の通信システム2の構成は、第1実施例と同様である。
【0055】
(MFPを無線LANに接続する処理;
図5)
T100、T102は、T130、T134は、
図3のT10A、T12A、T30、T34Aと同様である。ここで、本実施例のアプリ42は、第1実施例と異なり、アプリ42の起動後にAdvertise信号を受信することに応じて、Scan要求を当該Advertise信号の送信元に送信するように構成されている。別言すれば、本実施例のアプリ42は、選択画面SC3(
図3のT36参照)における選択が実行される前に、Scan要求をAdvertise信号の送信元に送信するように構成されている。
【0056】
また、MFP100は、T134において、Advertise信号の送信を開始すると、T140において、BTI/F122を介して、外部からScan要求を受信するのか否かを監視する。MFP100は、外部からScan要求が受信されるまで、操作画面SC1Aの表示を維持する。
【0057】
また、MFP100は、外部からScan要求が受信される場合(T140でYES)に、T144において、操作画面SC2Aを表示部112に表示させる。T144の後には、
図3のT36、T38、
図4のT48~T82と同様の処理が実行される。
【0058】
(本実施例の効果)
例えば、アプリ42が起動されていない場合には、端末装置10がAdvertise信号を受信しても、端末装置10はScan要求を送信しない。また、例えば、端末装置10がMFP100から遠くに位置している場合には、端末装置10がAdvertise信号を受信することができず、端末装置10はScan要求を送信しない。アプリ42が起動されていな場合、又は、端末装置10がMFP100から遠くに位置している場合では、MFP100を対象の無線LANに接続する処理が実行される可能性が低いと推測される。本実施例では、外部からScan要求を受信するまで、操作画面SC1Aの表示が維持される(T140でNO)。本実施例では、MFP100を対象の無線LANに接続する処理が実行される可能性が低いと推測される場合に、識別情報「DEFG」を含む操作画面SC2Aが不必要に表示されることを抑制することができる。Scan要求が、「所定の信号」の一例である。
【0059】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0060】
(変形例1)「特定の通信装置」は、MFP100に限らず、プリンタ、スキャナ、FAX機、デスクトップPC、ノートPC等であってもよい。
【0061】
(変形例2)「通信インターフェイス」は、BTI/F122に限らず、例えば、無線LANI/F120であってもよい。「通信インターフェイス」が無線LANI/F120である変形例では、MFP100は、無線LANI/F120を介して、識別情報「DEFG」を含むビーコン信号を外部にブロードキャストに送信してもよい。
【0062】
(変形例3)「特定の識別情報」は、シリアル番号の一部に限らず、例えば、シリアル番号とは異なる他の情報(例えば、プリンタ名、IPアドレスの少なくとも一部等)であってもよい。
【0063】
(変形例4)「特定の識別情報を外部に送信する」ことは、識別情報を含むAdvertise信号を送信することに限らず、例えば、BT方式に従った、識別情報を含む他の信号(例えばScan要求)を送信することであってもよい。
【0064】
(変形例5)表示部112が操作画面SC2Aを表示する前に、表示部112が画面を何ら表示していなくてもよい。本変形例では、表示部112が画面をなんら表示していない状態が、「第1の状態」の一例である。
【0065】
(変形例6)上記の第1実施例では、MFP100は、他のMFPからAdvertise信号を受信することをトリガとして、
図3のT20の判断を実行して、操作画面SC2Aを表示する。これに代えて、MFP100は、他のMFPからAdvertise信号を受信しなくても、MFP100がAdvertise信号の送信を開始することをトリガとして、操作画面SC2Aを表示してもよい。本変形例では、「他の通信装置から前記他の通信装置を識別する他の識別情報が受信される」ことを省略可能である。
【0066】
(変形例7)
図3のT20の判断は実行されなくてもよい。また、
図3のT20では、Advertise信号が同一のモデル名を含むか否かの判断と、Advertise信号が同一の製造元情報を含むか否かの判断と、のうちの一方のみが実行されてもよい。これら変形例では、「製造元情報」及び「モデル情報」のうちの少なくとも一方を省略可能である。
【0067】
(変形例8)「製造元情報」は、製造元情報MI1に限らず、例えば、モデル名の一部の文字列、型番の一部等であってもよい。
【0068】
(変形例9)
図4のT54~T82の処理は実行されなくてもよい。この場合、MFP100は、T50のペアリングを利用して、MFP100の状態(例えばインク残量等)を示す情報を端末装置10に送信してもよい。本変形例では、「第2の受信部」、「確立部」を省略可能である。
【0069】
(変形例10)
図4のT72の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の変更部」を省略可能である。
【0070】
(変形例11)
図4のT70の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「停止部」を省略可能である。
【0071】
(変形例12)
図4のT72において、MFP100は、操作画面SC2Aを消去して、画面を何ら表示しなくてもよい。本変形例では、画面がなんら表示されていない状態が、「第3の状態」の一例である。
【0072】
(変形例13)上記の各実施例では、
図3~
図5の各処理がソフトウェア(例えば各プログラム40、42、140等)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0073】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
以下、本明細書で開示する技術の特徴を列挙する。
(項目1)
特定の通信装置であって、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、
表示部と、
前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されることを含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、
を備える、特定の通信装置。
(項目2)
前記第1の状態は、前記表示部が、前記特定の識別情報を含まない画面を表示している状態であり、
前記第2の状態は、前記表示部が、前記特定の識別情報を含む画面を表示している状態である、項目1に記載の特定の通信装置。
(項目3)
前記通信インターフェイスは、Bluetooth(登録商標)に従った前記無線通信を実行するためのインターフェイスであり、
前記送信部は、前記Bluetoothに従ったAdvertise信号であって、前記特定の識別情報を含む前記Advertise信号を前記外部に送信する、項目1又は2に記載の特定の通信装置。
(項目4)
前記特定の条件は、さらに、前記特定の通信装置が、前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置を識別する他の識別情報が受信されることを含み、
前記表示部の状態は、前記通信インターフェイスを介して、前記他の通信装置から前記他の識別情報が受信されるまで、前記第1の状態に維持される、項目1から3のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目5)
前記特定の通信装置は、さらに、
前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置の製造元を示す製造元情報を受信する第1の受信部を備え、
前記特定の条件は、さらに、受信済みの前記製造元情報によって示される前記製造元が、前記特定の通信装置の製造元と同一であることを含み、
受信済みの前記製造元情報によって示される前記製造元が、前記特定の通信装置の製造元と同一でないことに起因して前記特定の条件が満たされない場合に、前記表示部の状態は前記第1の状態に維持される、項目1から4のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目6)
前記特定の通信装置は、さらに、
前記通信インターフェイスを介して、他の通信装置から前記他の通信装置のモデルを示すモデル情報を受信する第2の受信部を備え、
前記特定の条件は、さらに、受信済みの前記モデル情報によって示される前記モデルが、前記特定の通信装置のモデルと同一であることを含み、
受信済みの前記モデル情報によって示される前記モデルが、前記特定の通信装置のモデルと同一でないことに起因して前記特定の条件が満たされない場合に、前記表示部の状態は前記第1の状態に維持される、項目1から5のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目7)
前記特定の識別情報は、前記特定の通信装置のシリアル番号の少なくとも一部である、項目1から6のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目8)
前記特定の通信装置は、さらに、
前記外部装置が前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信した後に、前記通信インターフェイスを介して、前記外部装置から、アクセスポイントとの無線接続を確立するための接続情報を受信する第3の受信部と、
前記外部装置から前記接続情報が受信される場合に、前記接続情報を利用して、前記アクセスポイントとの前記無線接続を確立する確立部と、
を備える、項目1から7のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目9)
前記特定の通信装置は、さらに、
前記アクセスポイントとの前記無線接続が確立される場合に、前記表示部の状態を前記第2の状態から第3の状態に変更する第2の変更部であって、前記第3の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態である、前記第2の変更部を備える、項目8に記載の特定の通信装置。
(項目10)
前記アクセスポイントとの前記無線接続が確立されるまで、前記送信部は、前記特定の識別情報の前記外部への送信を継続し、
前記特定の通信装置は、さらに、
前記アクセスポイントとの前記無線接続が確立される場合に、前記特定の識別情報の前記外部への送信を停止する停止部を備える、項目8又は9に記載の特定の通信装置。
(項目11)
前記表示部の状態が前記第1の状態から前記第2の状態に変更された後において、前記特定の識別情報の前記外部への送信が継続している間、前記表示部の状態は、前記第2の状態に維持される、項目1から10のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目12)
前記特定の条件は、前記特定の識別情報が前記外部に送信された後に、前記通信インターフェイスを介して、前記外部装置から所定の信号を受信することを含み、
前記表示部の状態は、前記通信インターフェイスを介して、前記外部装置から前記所定の信号が受信されるまで、前記第1の状態に維持される、項目1から11のいずれか一項に記載の特定の通信装置。
(項目13)
特定の通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記特定の通信装置は、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスと、
表示部と、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、
前記通信インターフェイスを介して、前記特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信部であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信部と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されることを含む特定の条件が満たされる場合に、前記表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更部であって、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更部と、
として機能させる、特定の通信装置。
(項目14)
制御方法であって、
外部装置との無線通信を実行可能な通信インターフェイスを介して、特定の通信装置を識別する特定の識別情報を外部に送信する送信工程であって、前記外部装置は、前記特定の通信装置から前記特定の識別情報を受信する場合に、前記特定の識別情報を含む画面を表示する、前記送信工程と、
前記特定の識別情報が前記外部に送信されることを含む特定の条件が満たされる場合に、前記特定の通信装置の表示部の状態を第1の状態から第2の状態に変更する第1の変更工程であって、前記第1の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示しない状態であり、前記第2の状態は、前記表示部が前記特定の識別情報を表示する状態である、前記第1の変更工程と、
を備える、制御方法。
【符号の説明】
【0074】
2:通信システム、8:アクセスポイント、10:端末装置、12:表示部、14:操作部、20:無線LANI/F、22:BTI/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、40:OSプログラム、42:アプリケーションプログラム、100:MFP、112:表示部、114:操作部、120:無線LANI/F、122:BTI/F、124:印刷実行部、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、140:プログラム、200:MFP、MI1:製造元情報、SC1A~SC3:選択画面、SC4:入力画面