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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-26
(45)【発行日】2025-09-03
(54)【発明の名称】海鮮配送箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/50 20060101AFI20250827BHJP
   A01K 63/02 20060101ALI20250827BHJP
【FI】
B65D85/50 150
A01K63/02 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2025062886
(22)【出願日】2025-04-07
【審査請求日】2025-04-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】525129280
【氏名又は名称】余 乾
【氏名又は名称原語表記】YU QIAN
(73)【特許権者】
【識別番号】525129291
【氏名又は名称】沈 奕宸
【氏名又は名称原語表記】SHEN YICHEN
(73)【特許権者】
【識別番号】525129305
【氏名又は名称】楊 ▲ヨク▼軒
【氏名又は名称原語表記】YANG YUXUAN
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】余 乾
(72)【発明者】
【氏名】沈 奕宸
(72)【発明者】
【氏名】楊 ▲ヨク▼軒
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-030058(JP,U)
【文献】特開2007-151530(JP,A)
【文献】実開平06-003086(JP,U)
【文献】特開2007-274947(JP,A)
【文献】特開平04-173037(JP,A)
【文献】特開2004-236579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/50
B65D 39/00-55/16
A01K 63/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端に開口が形成された箱体であって、
前記開口の外周側に環状のシール枠が設けられた箱体と、
前記シール枠と前記箱体との間に形成された環状のシール溝と、
前記シール溝と係合する環状の弾性シール材が形成され、前記開口を閉止するカバーと、を備え、
前記箱体内には、海鮮物、海水又は氷を収容するための収容室が形成され、
前記箱体の側壁の内側には、弾性緩衝材が設けられ
互いに対向するとともに環状の弾性シール材の外側に位置するように前記カバーに形成された一対の取付板と、
それぞれ一対の前記取付板に形成された一対の位置決め孔と、
それぞれ前記箱体の互いに背向する一対の面に位置するように前記箱体に設けられた二対の取付片と、
各取付片に形成された接続孔と、
前記位置決め孔及び前記接続孔を挿通可能に設けられた接続ピンと、をさらに備え、
前記開口が前記カバーにより閉止された状態において、前記取付板が一対の前記取付片の間に位置し、前記接続ピンを前記位置決め孔及び前記接続孔に挿通させることにより、前記箱体に対し前記カバーを位置決めする、
海鮮配送箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海鮮配送箱に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、海鮮物を保存する容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3123068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような特許文献1に記載の容器では、海水を収容することが想定されておらず、配送時に海水が容器本体と容器蓋との間の間隙からリークするおそれがあった。
【0005】
本発明は、この問題点に鑑みてなされたものであり、海水が収容された場合に海水がリークすることを抑制することができる海鮮配送箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる様態によれば、上端に開口が形成された箱体であって、前記開口の外周側に環状のシール枠が設けられた箱体と、前記シール枠と前記箱体との間に形成された環状のシール溝と、前記シール溝と係合する環状の弾性シール材が形成され、前記開口を閉止するカバーと、を備え、前記箱体内には、海鮮物、海水又は氷を収容するための収容室が形成され、前記箱体の側壁の内側には、弾性緩衝材が設けられている海鮮配送箱が提供される。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、海水が収容された場合に海水が海鮮配送箱からリークすることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る海鮮配送箱の概略斜視図である。
図2】本実施形態に係る海鮮配送箱の他の概略斜視図である。
図3】本実施形態に係る海鮮配送箱のその他の概略斜視図である。
図4】本実施形態に係る海鮮配送箱の概略構造図である。
図5図4におけるA-A線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、本実施形態と称する)について説明する。本明細書においては、全体を通じて、同一の要素には同一の符号を付する。
【0010】
図1から図5を参照しながら本実施形態に係る海鮮配送箱について説明する。
【0011】
図1から図5に示すように、本実施形態に係る海鮮配送箱は、海鮮物等を配送するための配送箱であって、箱体11、環状のシール枠12及びカバー14を備える。
【0012】
図1から図5に示すように、箱体11は、平面視にて矩形状に形成された底壁と、底壁の一方の外縁辺から立設された側壁と、側壁と対向するように底壁の他方の外縁辺から立設された対向壁と、互いに対向するとともに側壁と対向壁とを接続するように底壁の残りの二つの外縁辺から立設された一対の接続壁と、を有する。
【0013】
箱体11内には、収容室27が形成されている。また、箱体11の上端には、側壁の上端、対向壁の上端及び一対の接続壁の上端により取り囲まれた開口が形成されている。
【0014】
図1から図3に示すように、環状のシール枠12は、開口の外周側に位置するように箱体11の上端側に設けられている。具体的には、環状のシール枠12は、側壁の上端側、対向壁の上端側及び一対の接続壁の上端側(すなわち、環状のシール枠12の周壁の上端側)に設けられている。環状のシール枠12と箱体11(具体的には、箱体11の側壁、対向壁及び一対の接続壁)との間には、環状のシール溝13が形成されている。これにより、箱体11内の収容室27の容積を小さくすることなく、シール溝13を容易に形成することができる。
【0015】
図1から図3に示すように、カバー14は、箱体11の開口を閉止するための蓋である。カバー14の下面には、環状のシール溝13と係合する環状の弾性シール材15が設けられている。そして、箱体11の開口がカバー14により閉止された状態において、環状の弾性シール材15は、環状のシール溝13と係合している。具体的には、この状態において、環状の弾性シール材15は、環状のシール溝13内に圧入されている。これにより、海鮮配送箱のシール性を向上させることができるため、箱体11内の収容室27の容積を小さくすることなく、海水が収容された場合に海水が海鮮配送箱からリークすることを抑制することができる。
【0016】
カバー14には、カバー14の上下面を貫通するバルブ16が設けられている。バルブ16は、図示しない給水ホースと接続可能となっている。給水ホースがバルブ16に接続された状態において、バルブ16を閉状態から開状態に切り替えると、海水等を給水ホースを介して収容室27に供給することができる。
【0017】
また、カバー14には、互いに対向するとともに環状の弾性シール材15の外側に位置する一対の取付板21が設けられている。一対の取付板21は、カバー14の下面から突出するように設けられている。また、一対の取付板21には、それぞれ一対の位置決め孔22が形成されている。シール枠12には、それぞれ一対の取付板21を上下方向に沿って摺動可能にガイドする一対のガイド溝が形成されることが好ましい。
【0018】
図1から図3に示すように、箱体11には、二対の取付片18が設けれている。具体的には、一方の一対の取付片18は、箱体11の側壁の外側面に設けられるとともに、他方の一対の取付片18は、箱体11の対向壁の外側面に設けられている。各取付片18には、接続孔19が形成されている。接続孔19には、接続ピン17が挿通されている。箱体11の開口がカバー14により閉止された状態において、取付板21(具体的には、取付板21の先端側)が一対の取付片18の間に位置し、接続ピン17を位置決め孔22及び一対の接続孔19に挿通させることにより、箱体11に対しカバー14を位置決めする。これにより、箱体11に対しカバー14を容易に位置決めすることができる。
【0019】
一方、図1から図3に示すように、箱体11には、一対のストッパ31が設けられている。具体的には、一方のストッパ31は、箱体11の側壁の外側面に設けられるとともに、他方のストッパ31は、箱体11の対向壁の外側面に設けられている。より具体的には、一方のストッパ31は、一方の一対の取付片18が配列された直線の延長線上に設けられるとともに、他方のストッパ31は、他方の一対の取付片18が配列された直線の延長線上に設けられている。そして、接続ピン17が片方の接続孔19に挿通され、接続ピン17の基端がストッパ31に当接した状態において、取付板21は、一対の取付片18の間に到達することができる。これにより、片方の取付片18により支持された接続ピン17が取付片18の接続孔19から離脱することを防止することができる。
【0020】
図4に示すように、箱体11の側壁の内側(具体的には、側壁の内側の全面)には、弾性緩衝材30が設けられている。これにより、配送時に収容室27に収容された海鮮物が箱体11の側壁に衝突して傷むことを抑制することができる。
【0021】
図4に示すように、箱体11の対向壁の内側には、酸素供給口29が形成されている。酸素供給口29は、収容室27の下方側に位置している。また、対向壁には、収容室27内の海水の水位を検出する水位検出部25が設けられている。水位検出部25は、上下方向に沿って延在している。酸素供給口29は、水位検出部25の下方に位置する。これにより、酸素供給口29を収容室27の底壁に近い箇所に設けることができるため、収容室27に収容された海水が少なくなった場合であっても、酸素を酸素供給口29を介して海水に供給することができる。
【0022】
また、箱体11の対向壁には、酸素供給口29及び水位検出部25の両方を囲む隔離フレーム部材26が設けられている。隔離フレーム部材26は、上下方向に沿って配列された複数の隔離フレーム(具体的には、U字型枠)から構成されている。
【0023】
このように、水位検出部25及び酸素供給口29を統合させて対向壁の内側に設けるとともに隔離フレーム部材26を用いて水位検出部25及び酸素供給口29を囲むことにより、海鮮物と水位検出部25とが接触して水位検出部25が故障してしまうこと、又は、海鮮物が酸素供給口29を塞いで収容室27への酸素の供給ができなくなってしまうことを回避することができる。また、水位検出部25及び酸素供給口29が一箇所に統合されているため、隔離フレーム部材26を大きくすることなく、水位検出部25及び酸素供給口29の両方を囲むことができる。この結果、収容室27の容積を大きく確保することができる。
【0024】
酸素供給ボンベ24は、駆動ポンプ(図示しない)を有し、交換可能に箱体11の対向壁の外側と隣接して設けられている。酸素供給ボンベ24と酸素供給口29との間には、供給配管23が設けられている。供給配管23は、酸素を酸素供給ボンベ24から酸素供給口29へ供給している。これにより、配送時に供給配管23は、酸素を酸素供給ボンベ24から酸素供給口29へ供給することができる。また、酸素供給ボンベ24に内蔵された酸素がなくなった場合に、酸素供給ボンベ24を交換することができる。
【0025】
図4に示すように、箱体11の一方の接続壁の内側には、酸素検出部28が設けられている。酸素検出部28は、収容室27内の酸素量(具体的には、海水の酸素量)を検出する検出部である。図1から図3に示すように、箱体11の一方の接続壁の外側には、酸素検出部28及び酸素供給ボンベ24の駆動ポンプと電気的に接続されるコントローラ20が設けられている。コントローラ20は、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを制御する制御部である。
【0026】
このように、酸素検出部28及びコントローラ20をそれぞれ箱体11の一方の接続壁の内側及びその外側に設けることにより、酸素検出部28とコントローラ20とを電気的に接続するための配線を短く形成することができ、配線の簡易化を図ることができる。
【0027】
具体的には、コントローラ20は、酸素検出部28が検出した酸素量及び水位検出部25が検出した水位に基づいて、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプの駆動を制御している。コントローラ20の記憶部(図示しない)には、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを制御するためのブログラム及びアルゴリズムが記憶されている。また、この記憶部は、酸素量及び水位に関する情報を一時的に記憶している。さらに、この記憶部には、さらに、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを制御するためのテーブルが記憶されている。テーブルには、対応付けられた水位、第1酸素量及び第2酸素量が段階的に設定されている。なお、第2酸素量は、第1酸素量よりも多い。ここでは、第1酸素量とは、対応付けられた水位において、海鮮物にとって酸素が足りない状態を示す酸素量を意味し、第2酸素量とは、対応付けられた水位において、海鮮物にとって酸素が足りる状態を示す酸素量を意味する。
【0028】
より具体的には、コントローラ20は、酸素検出部28が検出した酸素量、水位検出部25が検出した水位及びコントローラ20の記憶部に記憶されたテーブルに基づいて酸素供給ボンベ24の駆動ポンプの駆動を制御している。
【0029】
さらに具体的には、酸素検出部28が検出した酸素量が水位検出部25が検出した水位と対応付けられた第1酸素量を下回る場合に、コントローラ20は、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを駆動させることにより、収容室27内の酸素量が水位検出部25が検出した水位と対応する第2酸素量となるように酸素を酸素供給ボンベ24から供給配管23及び酸素供給口29を介して収容室27の海水へ供給する。
【0030】
一方、酸素検出部28が検出した酸素量が水位検出部25が検出した水位と対応付けられた第1酸素量以上である場合に、コントローラ20は、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを駆動させないように制御する。この場合に、コントローラ20は、対応付けられた水位において、海鮮物にとって酸素が足りていると判定している。
【0031】
これにより、収容室27に収容された海水に酸素が足りなくなったときに、コントローラ20は、適度な酸素を自動的に酸素供給ボンベ24から供給配管23及び酸素供給口29を介して収容室27の海水へ供給することができる。この結果、配送時に収容室27に収容された海鮮物の鮮度を保持することができ、海鮮物の価値を最大限に生かすことができる。
【0032】
(作用効果)
次に、上述した実施形態による作用効果について説明する。
【0033】
本実施形態に係る海鮮配送箱は、上端に開口が形成された箱体11であって、開口の外周側に環状のシール枠12が設けられた箱体11と、シール枠12と箱体11との間に形成された環状のシール溝13と、シール溝13と係合する環状の弾性シール材15が形成され、開口を閉止するカバー14と、を備え、箱体11内には、海鮮物、海水又は氷を収容するための収容室27が形成され、箱体11の側壁の内側には、弾性緩衝材30が設けられている。
【0034】
この構成によれば、海鮮配送箱のシール性を向上させることができるため、箱体11内の収容室27の容積を小さくすることなく、海水が収容された場合に海水が海鮮配送箱からリークすることを抑制することができる。
【0035】
また、本実施形態では、海鮮配送箱は、互いに対向するとともに環状の弾性シール材15の外側に位置するようにカバー14に形成された一対の取付板21と、それぞれ一対の取付板21に形成された一対の位置決め孔22と、それぞれ箱体11の互いに背向する一対の面に位置するように箱体11に設けられた二対の取付片18と、各取付片18に形成された接続孔19と、位置決め孔22及び接続孔19を挿通可能に設けられた接続ピン17と、を備え、箱体11の開口がカバー14により閉止された状態において、取付板21が一対の取付片18の間に位置し、接続ピン17を位置決め孔22及び接続孔19に挿通させることにより、箱体11に対しカバー14を位置決めする。
【0036】
この構成によれば、箱体11に対しカバー14を容易に位置決めすることができる。
【0037】
また、本実施形態では、海鮮配送箱は、箱体11の弾性緩衝材30が設けられた側壁と対向する対向壁の内側に形成された酸素供給口29と、酸素供給口29を囲むように対向壁に設けられた隔離フレーム部材26と、を備える。
【0038】
この構成によれば、酸素を酸素供給口29から収容室27内に供給することができる。また、酸素供給口29は、隔離フレーム部材26により囲まれているため、海鮮物が酸素供給口29を塞いで収容室27への酸素の供給ができなくなってしまうことを回避することができる。
【0039】
また、本実施形態では、海鮮配送箱は、上下方向に沿って延在するとともに隔離フレーム部材26により囲まれるように対向壁に設けられ、収容室27内の水位を検出する水位検出部25を備え、隔離フレーム部材26は、上下方向に沿って配列された複数の隔離フレームから構成され、酸素供給口29は、水位検出部25の下方に位置する。
【0040】
この構成によれば、海鮮物と水位検出部25とが接触して水位検出部25が故障してしまうことを回避することができる。また、水位検出部25及び酸素供給口29が一箇所に統合されているため、隔離フレーム部材26を大きくすることなく、水位検出部25及び酸素供給口29の両方を囲むことができる。この結果、収容室27の容積を大きく確保することができる。さらに、酸素供給口29を収容室27の底壁に近い箇所に設けることができるため、収容室27に収容された海水が少なくなった場合であっても、酸素を酸素供給口29を介して海水に供給することができる。
【0041】
また、本実施形態では、海鮮配送箱は、交換可能に対向壁の外側と隣接して設けられた酸素供給ボンベ24と、酸素を酸素供給ボンベ24から酸素供給口29へ供給する供給配管23と、を備える。
【0042】
この構成によれば、配送時に供給配管23は、酸素を酸素供給ボンベ24から酸素供給口29へ供給することができる。また、酸素供給ボンベ24に内蔵された酸素がなくなった場合に、酸素供給ボンベ24を交換することができる。
【0043】
また、本実施形態では、海鮮配送箱は、箱体11の側壁と対向壁とを接続する接続壁の内側に設けられ、収容室27内の酸素量を検出する酸素検出部28と、酸素検出部28及び酸素供給ボンベ24の駆動ポンプと電気的に接続されるように接続壁の外側に設けられたコントローラ20と、を備える。
【0044】
この構成によれば、酸素検出部28及びコントローラ20をそれぞれ箱体11の一方の接続壁の内側及びその外側に設けることにより、酸素検出部28とコントローラ20とを電気的に接続するための配線を短く形成することができ、配線の簡易化を図ることができる。
【0045】
また、本実施形態では、コントローラ20は、酸素検出部28が検出した酸素量及び水位検出部25が検出した水位に基づいて、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプの駆動を制御する。
【0046】
また、本実施形態では、コントローラ20は、酸素検出部28が検出した酸素量が水位検出部25が検出した水位と対応付けられた第1酸素量を下回る場合に、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを駆動させることにより、収容室27内の酸素量が第1酸素量よりも多く、かつ、水位検出部25が検出した水位と対応付けられた第2酸素量となるように酸素を酸素供給ボンベ24から供給配管23及び酸素供給口29を介して前記収容室へ供給する。
【0047】
この構成によれば、収容室27に収容された海水に酸素が足りなくなったときに、コントローラ20は、適度な酸素を自動的に酸素供給ボンベ24から供給配管23及び酸素供給口29を介して収容室27の海水へ供給することができる。この結果、配送時に収容室27に収容された海鮮物の鮮度を保持することができ、海鮮物の価値を最大限に生かすことができる。
【0048】
(変形例)
本実施形態では、コントローラ20は、酸素検出部28が検出した酸素量、水位検出部25が検出した水位及びコントローラ20の記憶部に記憶されたテーブルに基づいて酸素供給ボンベ24の駆動ポンプの駆動を制御するように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、酸素検出部28が検出した酸素量と、コントローラ20の記憶部に記憶された所定の第1酸素量及び所定の第2酸素量とに基づいて酸素供給ボンベ24の駆動ポンプの駆動を制御するように構成されてもよい。
【0049】
この場合に、コントローラ20は、酸素検出部28が検出した酸素量が所定の第1酸素量を下回る場合に、酸素供給ボンベ24の駆動ポンプを駆動させることにより、収容室27内の酸素量が所定の第1酸素量よりも多い所定の第2酸素量となるように酸素を酸素供給ボンベ24から供給配管23及び酸素供給口29を介して収容室27の海水へ供給する。ここでは、所定の第1酸素量とは、海鮮物にとって酸素が足りない状態を示す酸素量を意味し、所定の第2酸素量とは、海鮮物にとって酸素が足りる状態を示す酸素量を意味する。
【0050】
以上、本実施形態について説明したが、上述した実施形態は、本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上述した実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0051】
11 箱体
12 シール枠
13 シール溝
14 カバー
15 弾性シール材
27 収容室
30 弾性緩衝材
【要約】
【課題】海水が収容された場合に海水がリークすることを抑制することができる海鮮配送箱を提供する
【解決手段】海鮮配送箱は、上端に開口が形成された箱体11であって、開口の外周側に環状のシール枠12が設けられた箱体11と、シール枠12と箱体11との間に形成された環状のシール溝13と、シール溝13と係合する環状の弾性シール材15が形成され、開口を閉止するカバー14と、を備え、箱体11内には、海鮮物、海水又は氷を収容するための収容室27が形成され、箱体11の側壁の内側には、弾性緩衝材30が設けられている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5