(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-08-29
(45)【発行日】2025-09-08
(54)【発明の名称】広告表示配信システムおよび広告表示配信方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20250901BHJP
【FI】
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2025505079
(86)(22)【出願日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 JP2023045329
(87)【国際公開番号】W WO2024185257
(87)【国際公開日】2024-09-12
【審査請求日】2025-04-04
(31)【優先権主張番号】P 2023032959
(32)【優先日】2023-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】弁理士法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐多 光世
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 崇善
(72)【発明者】
【氏名】村野 元宏
【審査官】田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-157502(JP,A)
【文献】特開2015-70534(JP,A)
【文献】特開2022-58312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
公共車両内の乗客に無線通信を提供する無線通信装置と、
前記無線通信装置から取得した端末データに応じて広告の表示配信を制御する広告制御装置と
を備え、
前記広告制御装置は、
前記端末データとして、前記無線通信装置に接続される端末の端末識別情報または無線利用者ID情報と、前記端末で利用中のサービス内容を示す利用サービス情報とを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記各情報を統計的に処理し、利用者属性情報およびサービス定義情報を作成する処理部と、
前記端末識別情報または前記無線利用者ID情報から、前記乗客の内で前記端末データの利用者を判別すると共に、前記利用サービス情報、前記利用者属性情報および前記サービス定義情報を用いて前記利用者を対象とする広告を表示配信する指令を出す指令部と
を有し、
前記指令部は、端末画面を注視するサービスを利用中の利用者を、前記表示配信する広告を提供する対象から除く
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の広告表示配信システムであって、
前記広告制御装置は、
前記指令に従った広告を表示する表示部および当該広告を配信する配信部の少なくともいずれかを更に有する
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の広告表示配信システムであって、
前記広告制御装置は、前記端末識別情報または前記無線利用者ID情報に暗号化を施して前記利用者個人を特定できないID情報に変換する
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項4】
請求項1
または2に記載の広告表示配信システムであって、
前記広告制御装置は、前記端末識別情報または前記無線利用者ID情報と前記利用サービス情報とを、外部のメモリデバイスに出力して保管する
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項5】
請求項1
または2に記載の広告表示配信システムであって、
前記取得部、前記処理部および前記指令部の少なくとも一つを地上側に設置する
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項6】
請求項1
または2に記載の広告表示配信システムであって、
前記指令部は、前記端末画面を注視するサービスを利用中か否かを、前記利用サービス情報を基に判定する
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項7】
請求項1
または2に記載の広告表示配信システムであって、
前記指令部は、前記表示配信する広告の種類を、前記利用者属性情報に基づいて作成した前記利用者相互間の相関行列を用いて決定する
ことを特徴とする広告表示配信システム。
【請求項8】
請求項1
または2に記載の広告表示配信システムを搭載した公共車両。
【請求項9】
公共車両内の乗客に無線通信を提供する無線通信装置から取得した端末データに応じて広告の表示配信を行う広告表示配信方法であって、
前記端末データとして、前記無線通信装置に接続される端末の端末識別情報または無線利用者ID情報と、前記端末で利用中のサービス内容を示す利用サービス情報とを取得し、
取得した前記各情報を統計的に処理し、利用者属性情報およびサービス定義情報を作成し、
前記端末識別情報または前記無線利用者ID情報から、前記乗客の内で前記端末データの利用者を判別し、
前記利用サービス情報、前記利用者属性情報および前記サービス定義情報を用いて前記利用者を対象とする広告を表示配信する指令を出力し、
前記表示配信する広告を提供する対象から、端末画面を注視するサービスを利用中の利用者を除く
ことを特徴とする広告表示配信方法。
【請求項10】
請求項9に記載の広告表示配信方法であって、
前記端末識別情報または前記無線利用者ID情報に暗号化を施して前記利用者個人を特定できないID情報に変換する
ことを特徴とする広告表示配信方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載の広告表示配信方法であって、
前記利用サービス情報を基に、前記端末画面を注視するサービスを利用中か否かを判定する
ことを特徴とする広告表示配信方法。
【請求項12】
請求項9
または10に記載の広告表示配信方法であって、
前記表示配信する広告の種類を、前記利用者属性情報に基づいて作成した前記利用者相互間の相関行列を用いて決定する
ことを特徴とする広告表示配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公共車両に対する広告表示配信システムおよび広告表示配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
列車内で広告コンテンツの表示を行う従来技術として、例えば、特許文献1には、「実施の形態3による列車内画像提供システムによれば、上述したような集客データに基づいて広告を出す希望の駅区間、乗客層、広告時間帯を受け付け、各列車内において表示させる広告を決定するので、広告を行う各企業側においては、いわゆる乗客層に応じた広告の実現により広告効果を向上させることができ、自社製品、サービスの売上げ向上を図ることができる。また、乗客側においては、あまり興味のない広告を半強制的に見る機会が少なくなり、通勤電車のような乗車時間が短いような場合においてもより自己の好みに合った多数の広告を見ることができる。」(特許文献1の段落[0066])と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、集客データに基づいて各列車内において表示させる広告を決定する方法が述べられているが、近年のスマートフォンの普及から公共車両の利用者で広告を見ている人は減少している傾向にあると推定される。よって、特許文献1に記載の技術のように、ただ集客データに基づいた利用者の属性だけから広告を表示しても、認知されていない可能性は否定できない。
【0005】
そこで、本発明では、現在スマートフォンなどで画面を注視するサービスを使用している利用者(広告を見ない可能性の高い利用者)を除外した上で、条件に合う公共車両の利用者の属性に応じた広告を表示する技術を提供することで、利用者の認知率を高め、広告効果を更に向上させることを目的とする。
【0006】
例えば、公共車両の利用者A~Fにおいて、利用者AとBが無線通信手段に接続しているが何もしていない、利用者Cがソフトウェアupdate中、利用者Dが音楽サービス利用中、利用者Eがゲーム、利用者Fが動画視聴、をそれぞれ楽しんでいる状況である場合、利用者EとF向けの広告を表示するのは効果が低いため、利用者EとFを除いた利用者A~Dのグループ向けに広告を表示することで広告効果の向上を図る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、代表的な本発明の広告表示配信システムの一つは、公共車両内の乗客に無線通信を提供する無線通信装置と、無線通信装置から取得した端末データに応じて広告の表示配信を制御する広告制御装置とを備え、広告制御装置は、端末データとして、無線通信装置に接続された端末の端末識別情報または無線利用者ID情報と、端末で利用中のサービス内容を示す利用サービス情報とを取得する取得部と、取得部が取得した前記各情報を統計的に処理し、利用者属性情報およびサービス属性情報を作成する処理部と、端末識別情報または無線利用者ID情報から、乗客の内で端末データの利用者を判別すると共に、利用サービス情報、利用者属性情報およびサービス属性情報を用いて利用者を対象とする広告を表示配信する指令を出す指令部とを有し、指令部は、端末画面を注視するサービスを利用中の利用者を、表示配信する広告を提供する対象から除くものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、現在スマートフォンなどで画面を注視するサービスを使用している利用者(広告を見ない可能性の高い利用者)を除外した上で、公共車両の利用者の属性に応じて条件に合う広告を表示することで、広告を見る可能性が高い利用者グループに対して最適な広告を出すことができる。そのため、利用者の広告認知率を高め、広告効果を更に向上させることができる。
【0009】
また、鉄道を始めとする公共交通機関事業者においても、従来の枠指定買取式のサイネージ広告枠商品から、当該発明を用いた安価なサイネージ広告枠商品(すなわち、広告の回数は少ないが、ターゲットの認知率が高い)の選択肢を提供することにより、新たな広告スポンサーの獲得が期待できる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の発明を実施するための形態における説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る広告表示配信サービスの概要を示す図である。
【
図2】本発明の各実施例に共通した広告表示配信システムの構成を示す図である。
【
図3】利用者属性情報のデータの一例を示す図である。
【
図5】利用者を絞り込んだ相関行列の適用例を示す図である。
【
図6】個人を容易に特定できないID情報への暗号化手法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態として実施例1から4について説明する。なお、これら実施例により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明に係る広告表示配信サービスの概要を示す図である。
鉄道車両内において、利用者は、鉄道車両に搭載された無線通信装置を介してインターネットなどから所望の情報(コンテンツなど)を自らの端末(スマートフォンなど)に取得して利用している。一方で、鉄道車両内に設置した表示デバイスを介して広告等のコンテンツを乗客に提供している。
ここで、
図1では、広告表示配信サービスを提供する車両を鉄道車両としたが、公共車両といえるものであれば、鉄道車両に限定されるものではない。例えば、モノレール、第三軌条を用いる車両、公共バスなども含まれるものである。
【0013】
図2は、本発明の各実施例に共通した広告表示配信システムの構成を示す図である。
本発明の各実施例に係る広告表示配信システムは、鉄道車両内にて乗客に無線通信を提供する無線通信装置2、無線通信装置2から取得した無線利用端末データに応じて広告を表示または配信する広告制御装置1から構成される。
広告制御装置1は、取得部11、処理部12、指令部13、配信部14および表示部15から構成される。
【0014】
取得部11は、無線通信装置2に接続された利用者端末3の端末識別情報または無線利用者の利用者ID情報と、その利用者端末3が利用中のサービス内容の情報(例えば、接続先のURL情報など)である利用サービス情報を、リアルタイムに取得する。
【0015】
処理部12は、取得部11が取得したリアルタイム情報を、列車の運用上に支障がない状況において取り込む。次いで、処理部12は、取り込んだ情報を、統計情報として処理し、データベースに当該利用者の利用サービス情報として保管すると共に、利用者属性情報を作成する。
【0016】
ここで、広告表示配信システムを構成する広告制御装置1および無線通信装置は、鉄道車両に搭載されるものであるが、広告制御装置を構成する構成要件の内、取得部、処理部および指令部については、鉄道車両の車両側が備える必然性はなく、駅、指令センタなどの地上側に、取得部、処理部および指令部の少なくとも一つを設けるようにしてもよい。
【0017】
図3は、利用者属性情報のデータの一例を示す図である。
図3に示す一例では、利用者A~Fが、各種サービス(サービスV~Z)、音楽サービスおよびソフトウェアupdateサービスをどのような割合で利用しているかを示している。
【0018】
また、処理部12は、利用サービス情報に含まれる接続先のURL情報に該当するデータがデータベースにない場合、新たなサービス定義情報としてデータベースに登録する。
ここで、サービス定義情報は、利用サービス情報に含まれる接続先のURL情報に基づき、広告のどの属性を持つサービスか、利用者が端末画面を注視するサービスに該当する接続先か否か等を定義した情報である。
【0019】
事業者は、列車の運用上に支障がない状況において、この新たに登録されたサービス定義情報について、広告のどの属性を持つサービスか、画面を注視するサービスか否か、等を判断し、データベースの定義を適切に設定および更新しておく。併せて、処理部12は、データベースに登録されたサービス定義情報により、指令部13が必要とするサービス定義情報リストを作成する。
【0020】
利用者属性情報およびサービス定義情報リストは、列車の運用上に支障がない状況において、処理部12から指令部13に取り込まれる。
指令部13は、取得部11がリアルタイムに取得している端末識別情報または無線利用者ID情報により、乗車している利用者を判別する。
【0021】
以下、例として、指令部13が判別した利用者として、利用者A~Fが乗車している場合を想定する。
指令部13は、利用者A~Fそれぞれの利用者属性情報に含まれる利用者のサービスの利用割合を基に、利用者A~Fの相関行列を作成する。
【0022】
図4は、相関行列の作成例を示す図である。
図4では、利用者A~Fそれぞれが利用しているサービスが、利用者A~F相互間でどれくらい似通っているかの相関を、割合で示している。
【0023】
図4に示す例の場合、利用者A、EおよびFの相関が高いことが分かる。そこで、A、EおよびF向けに広告を提供しようとすると、
図3に示す利用者属性情報から、サービスVの利用頻度が高いことがわかる。そこで、サービスVに関連した広告を出すと費用対効果が高くなる可能性がある(一般的なターゲット広告)。
【0024】
また、サービスWについても、この利用者群では、利用者EおよびFが利用しているが利用者AはサービスWを利用していないため、利用者A向けに広告を出せば費用対効果が良くなる可能性がある(一般的なレコメンド広告)。
更に、指令部13は、利用者A~Fの利用サービス情報およびサービス定義情報リストを用いて、利用者A~Fが、現在端末画面を注視するサービスを利用中か否かを判定する。
【0025】
ここで、利用者の利用サービス情報に含まれる接続先URL情報が、サービス定義情報リストに含まれる情報であり、かつ、当該サービス定義情報が端末画面を注視する類のサービスである場合には、指令部13は、当該利用者を広告対象の利用者から除外する。
【0026】
利用者の利用サービス情報に含まれる接続先URL情報が、サービス定義情報リストに含まれない場合、または、サービス定義情報リストに含まれているが当該サービス定義情報が画面を注視する類のサービスでない場合には、当該利用者は広告対象の利用者に含める。
【0027】
以下、一例として、利用者A、BおよびCがソフトウェアupdateサービス利用中、利用者Dが音楽サービス利用中、利用者Eがゲーム(端末画面を注視する類のサービス)を、利用者Fが動画視聴サービス(端末画面を注視する類のサービス)をそれぞれ利用中の場合について、説明する。
【0028】
利用者EおよびFは、端末画面を注視する類のサービスを利用しているので、広告対象の利用者から除外する。そのため、相関行列については、利用者A~Dの行列を適用する。利用者を絞り込んだ場合の相関行列の適用例を、
図5に示す。
【0029】
図5に示す相関行列では、利用者A~Dの中で、利用者CおよびDの相関が高いことが分かる。よって、指令部13は、利用者CおよびD向けに提供する広告を決定する。
まず、利用者CおよびDの利用サービス情報によりサービスYに関連した広告を提供すれば、効果が高くなる可能性がある(ターゲット広告)。
一方、サービスXについては、利用者Dが使用しているが利用者Cが使用していないため、広告を表示すれば効果が高くなる可能性がある(レコメンド広告)。
【0030】
指令部13は、効果が高くなることが期待できる広告について(以上の例では、サービスXとY)、配信部14または表示部15に広告制御指令を行う。
【0031】
表示部15は、指令部13からの広告制御指令に従った広告を表示する。
配信部14は、表示部15が対象の広告データを保持していない場合、また、広告制御装置1とは別に表示装置(図示せず)を設ける場合、に対して、広告データを配信する。ここで、表示部15が対象の広告データを保持している場合には、配信部14を除くことも可能である。
【実施例2】
【0032】
本発明の実施例2に係る広告表示配信システムは、実施例1において、個人情報保護の観点から利用者の情報を匿名となるように加工して扱うものである。
例えば、端末識別情報または無線利用者ID情報は個人識別情報となるため、暗号化を用いて利用者個人を容易に特定できないID情報に変換した上で、保管する。また、その際に、暗号化したID情報を利用サービス情報と紐づけて保管してもよい。
【0033】
図6は、個人が容易に特定できないID情報への暗号化の手法の一例を示す図である。
事業者は個人情報が容易に特定できないように、利用者の接続元が特定できる接続元情報(利用者IDまたは端末識別情報)と事業者の秘密鍵とを組み合わせ、更に一方向ハッシュ関数を掛けることにより、利用者の個人を容易に特定できないID情報とする。
また、利用者個人を容易に特定できないID情報と利用サービス情報との組み合わせを保存または統計的に処理する。
【実施例3】
【0034】
本発明の実施例3に係る広告表示配信システムは、実施例1において、取得部11が取得した端末識別情報または無線利用者ID情報と利用サービス情報とを、外部のメモリデバイスに出力し保管可能とするものである。
【0035】
外部のメモリデバイスに保管した情報は、列車の運用上に支障がない状況において、担当作業者が所持するメモリデバイスの挿抜およびデータのコピー操作により、処理部12に取り込む。
【0036】
なお、列車の構造あるいは運用上の理由により外部のメモリデバイスを用いることができない場合は、専用のデータ読み出しソフトウェアを用いて、列車内ネットワーク経由で取得部11から処理部12に取り込むようにしてもよい。
【0037】
処理部12におけるデータベースの利用者属性情報やサービス定義情報の更新に関しては、必ずしも列車内でリアルタイムに行う必要性が低いため、列車の運用上で特段に支障がない限り、処理部12を地上側に設置してもよい。
【実施例4】
【0038】
本発明の実施例4に係る広告表示配信システムは、実施例1において、広告制御装置1を構成する、取得部11、処理部12および指令部13の少なくともいずれかを、車上側に搭載せずに、可能な限り地上側の装置として備えることを実現するものである。
【0039】
地上側から車上側の配信部14または表示部15への指令は、無線通信装置2あるいは乗客向けサービスとは別の目的で使用する列車無線装置(図示せず)から、ネットワーク経由で実施する。なお、配信部14または表示部15で必要な広告データについても、列車の運用上に支障がない状況では、ネットワーク経由で取得してもよい。
【0040】
これにより、広告制御装置1の主要な構成を地上側に設置することで、複数の列車の広告表示制御を一元管理することが可能となる。また、列車に搭載する装置を減らすことにより、列車の製造コストを低減する効果も見込めることになる。
【0041】
以上の実施例2から4は、いずれも実施例1を基に説明しているが、それぞれを組み合わせて実施してもよい。
【0042】
以上、本発明の実施例1から4について説明したが、本発明は、上述した実施例1から4に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0043】
1…広告制御装置、2…無線通信装置、3…利用者端末、11…取得部、12…処理部、13…指令部、14…配信部、15…表示部