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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-01
(45)【発行日】2025-09-09
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0214 20230101AFI20250902BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20250902BHJP
   G06Q 30/0234 20230101ALI20250902BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20250902BHJP
【FI】
G06Q30/0214
G06Q50/00 300
G06Q30/0234
G06Q30/0207 328
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2025036839
(22)【出願日】2025-03-07
【審査請求日】2025-06-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519058217
【氏名又は名称】NEL株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100189407
【弁理士】
【氏名又は名称】古野 裕介
(72)【発明者】
【氏名】西田 陸
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/158075(WO,A1)
【文献】特開2023-150098(JP,A)
【文献】国際公開第2021/049072(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
提供者が対象商品について実施する購入キャンペーンに参加するユーザから前記対象商品の購入の証拠となる購入証拠を受け付け、前記購入証拠について行われたチェックである購入チェックのチェック結果を前記ユーザに通知し、前記購入チェックに合格した前記ユーザに特典を付与する機能と、
前記購入チェックに合格した前記ユーザのうち前記提供者が前記対象商品について実施する投稿キャンペーンに参加するユーザからSNSへの投稿用の前記対象商品に関するコンテンツである対象商品関連コンテンツを受け付け、前記対象商品関連コンテンツについて行われた審査である動画審査の審査結果を前記ユーザに通知し、前記動画審査に合格した前記ユーザによる前記対象商品関連コンテンツの前記SNSへの投稿に応じて当該投稿に対する報酬を導出し、導出した前記報酬を前記ユーザに付与する機能とを有する情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記情報処理部は、
前記SNSにおける前記対象商品関連コンテンツの一定期間の閲覧数に、前記投稿キャンペーンに対応する報酬単価を乗じることによって前記報酬を導出する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記提供者により設定された報酬予算に基づいて前記投稿キャンペーンの報酬総額上限が規定され、
前記情報処理部は、
前記投稿キャンペーンに参加する前記ユーザのそれぞれの累計報酬総額が前記報酬総額上限を上回った場合、前記ユーザのそれぞれの前記報酬の増加を制限する機能を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理部は、
前記報酬総額上限と前記累計報酬総額との関係を、前記投稿キャンペーンに参加する前の前記ユーザに提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理部は、
予定商品について前記投稿キャンペーンを実施しようとしている前記提供者から前記報酬予算の額の指定を受け付け、
前記投稿キャンペーンの前記報酬予算の額が指定された額である場合に、前記予定商品の前記SNSにおける投稿数または再生数のシェアがどのように変化するかを予測し、
予測結果を前記提供者に提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理部は、
前記対象商品の人気度に応じて、前記人気度が低いほど値が高くなるように前記報酬単価を動的に変更する機能を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理部は、
前記対象商品の人気度に応じて、前記人気度が低いほど前記ユーザが受ける恩恵が高まるように前記特典の内容を動的に変更する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報処理部は、
前記SNSに投稿された前記対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況を示すSNS状況と、前記対象商品の販売の状況を示す販売状況との関係を前記提供者に提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記情報処理部は、
前記対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関するSNS関連指標の指標値の推移と、前記対象商品の販売に関する販売関連指標の指標値の推移との関係を提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記情報処理部は、
前記対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関するSNS関連指標の指標値と、前記対象商品の販売に関する販売関連指標の指標値との相関関係を前記提供者に提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記情報処理部は、
前記投稿キャンペーンに関して、前記SNSで利用可能なタグを1つ以上含むタグ群であって、前記対象商品が属するカテゴリを示すタグである対象商品所属カテゴリタグを含み、かつ、前記対象商品関連コンテンツの前記SNSへの投稿に際して前記対象商品関連コンテンツに付与すべきことが義務付けられた対象商品対応タグ群を前記ユーザに提供する機能と、
カテゴリ占有率の推移と、前記対象商品の販売に関する販売関連指標の指標値の推移との関係を前記提供者に提供する機能とを備え、
前記カテゴリ占有率は、前記対象商品所属カテゴリタグが付与された前記コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関する所定の指標の指標値に対する、前記対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関する所定の指標の指標値の割合である
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記情報処理部は、
前記投稿キャンペーンに関して、前記SNSで利用可能なタグを1つ以上含むタグ群であって、前記対象商品が属するカテゴリを示すタグである対象商品所属カテゴリタグを含み、かつ、前記対象商品関連コンテンツの前記SNSへの投稿に際して前記コンテンツに付与すべきことが義務付けられた対象商品対応タグ群を前記ユーザに提供する機能と、
カテゴリ占有率と、前記対象商品の販売に関する販売関連指標の指標値との相関関係を前記提供者に提供する機能とを備え、
前記カテゴリ占有率は、前記対象商品所属カテゴリタグが付与された前記コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関する所定の指標の指標値に対する、前記対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関する所定の指標の指標値の割合である
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記情報処理部は、
前記ユーザのランクを管理する機能と、
前記購入キャンペーンおける前記ユーザに関するアクションと、前記投稿キャンペーンにおける前記ユーザに関するアクションとの少なくとも一方を反映して前記ユーザのランクのグレードを導出する機能と、
前記ユーザのランクのグレードに応じて、グレードが高いほど前記ユーザがより多くの恩恵を受けるように前記特典もしくは前記報酬の内容を変更し、または、前記ユーザのランクのグレードが上がったときに前記ユーザが恩恵を受けるアクションを実行する機能とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記情報処理部は、
前記提供者ごとに、前記ユーザの提供者対応ランクを管理する機能と、
一の提供者について、当該一の提供者が実施する前記購入キャンペーンにおける前記ユーザに関するアクションと、当該一の提供者が実施する前記投稿キャンペーンにおける前記ユーザに関するアクションとの少なくとも一方を反映して前記ユーザの前記提供者対応ランクのグレードを導出する機能と、
前記ユーザの一の提供者に係る前記提供者対応ランクのグレードに応じて、グレードが高いほど前記ユーザがより多くの恩恵を受けるように当該一の提供者に係る前記特典もしくは前記報酬の内容を変更し、または、前記ユーザの当該一の提供者に係る前記提供者対応ランクのグレードが上がったときに当該一の提供者に関して前記ユーザが恩恵を受けるアクションを実行する機能とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記情報処理部は、
前記購入キャンペーンまたは前記投稿キャンペーンにおける前記ユーザに関するアクションの履歴を管理する機能と、
過去の前記ユーザに関するアクションを利用した条件を設定可能な画面を前記提供者が参照可能な表示部に表示する機能と、
前記提供者により設定された前記条件に基づいて前記ユーザを抽出する機能とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記情報処理部は、
前記提供者からの要求に応じて、前記提供者が指定した前記購入キャンペーンまたは前記投稿キャンペーンのアプリケーションリンクまたはキャンペーンを紹介する画像を発行する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記情報処理部は、
閲覧者が閲覧する画面上に、前記購入キャンペーンまたは前記投稿キャンペーンの紹介画面にアクセスするリンクを表示するためのタグを生成し、提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記情報処理部は、
前記購入チェックのチェック結果が合格であることを前記ユーザに通知する際に、前記投稿キャンペーンを紹介する情報を前記ユーザに通知する
ことを特徴とする請求項1から17の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記情報処理部は、
前記購入キャンペーンに関して、前記対象商品を購入するときのルールである購入ルールを前記ユーザに提供する機能と、
前記購入ルールに従って前記対象商品が購入されたか否かという観点で前記購入証拠について行われた前記購入チェックのチェック結果を前記ユーザに通知する機能とを備える
ことを特徴とする請求項1から17の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記情報処理部は、
前記投稿キャンペーンに関して、前記対象商品関連コンテンツを作成するときのルールである作成ルールを前記ユーザに提供する機能と、
前記作成ルールに従って前記対象商品関連コンテンツが作成されているか否かという観点で前記対象商品関連コンテンツについて行われた前記動画審査の審査結果を前記ユーザに通知する機能とを備える
ことを特徴とする請求項1から17の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項21】
情報処理システムの情報処理部が、提供者が対象商品について実施する購入キャンペーンに参加するユーザから前記対象商品の購入の証拠となる購入証拠を受け付け、前記購入証拠について行われたチェックである購入チェックのチェック結果を前記ユーザに通知し、前記購入チェックに合格した前記ユーザに特典を付与するステップと、
前記情報処理システムの前記情報処理部が、前記購入チェックに合格した前記ユーザのうち前記提供者が前記対象商品について実施する投稿キャンペーンに参加するユーザからSNSへの投稿用の前記対象商品に関するコンテンツである対象商品関連コンテンツを受け付け、前記対象商品関連コンテンツについて行われた審査である動画審査の審査結果を前記ユーザに通知し、前記動画審査に合格した前記ユーザによる前記対象商品関連コンテンツの前記SNSへの投稿に応じて当該投稿に対する報酬を導出し、導出した前記報酬を前記ユーザに付与する機能とを有する情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サービスを提供する情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、不特定の者が動画(ショート動画またはリールと呼ばれる15~60秒程度の動画を含む)、静止画、その他のコンテンツを投稿でき、閲覧者が各コンテンツを閲覧可能になされたSNSが普及している。以下では、単にSNSと表現する場合、特に説明がない限り、コンテンツ投稿(共有)型のSNSであるものとする。SNSは一例として、インスタグラムおよびTikTok(いずれも登録商標)である。この種のSNSでは、コンテンツとして、商品の紹介を伴うコンテンツが投稿されることがある。ここで商品とは、有体物のみならず、電子書籍、配信用の楽曲、配信用のゲーム、その他の有体物ではない媒体も含み、更にサービスも含む。
【0003】
商品の紹介を伴うコンテンツは、商品を提供する提供者(例えば商品を開発し製造し販売するメーカ)が作成した「広告/宣伝を主な目的としたコンテンツ」(以下「広告専用コンテンツ」という)、および、いわゆるインフルエンサが提供者の依頼に応じて作成した「広告/宣伝を目的の1つとするコンテンツ」(以下「インフルエンサ・コンテンツ」という)のほか、提供者でもインフルエンサでもない一般投稿者が作成した「商品の紹介を伴うコンテンツ」(以下「一般投稿者コンテンツ」という)を含む。そして広告専用コンテンツおよびインフルエンサ・コンテンツに負けず劣らず、一般投稿者コンテンツが、消費者に対する宣伝/広告ないし口コミとしての影響力が高いことが明らかとなっている。なお特許文献1には、SNSに関する以下の技術が記載されている。すなわち特許文献1には、コンテンツ(投稿情報)に対する評価値を精度よく予測し、コンテンツの投稿を依頼するのに適したインフルエンサの選定を支援するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2023-94970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように一般投稿者コンテンツは、消費者に対する宣伝/広告ないし口コミとしての影響度が高い。従って提供者が提供する商品に関するコンテンツを一般投稿者が積極的に作成し、SNSに投稿するような状態を構築し、これにより、商品を効果的に宣伝/広告し、商品の販売を促進させたいとするニーズが提供者にはある。そしてコンテンツに関し、「商品を実際に購入した者が作成したコンテンツ」がSNSに投稿されるようにしたいとするニーズが提供者にはある。実際に商品を購入した者は、店舗(オンラインショップを含む)において商品が実際にどのような態様で販売されていたのか、および、商品が実際にいくらで販売されていたのかを把握しており、このような者がコンテンツを作成ことにより、商品の実体に即した充実した紹介が行われることが期待できるからである。更にコンテンツに関して、提供者の方針に合致した内容のコンテンツが投稿されるようにしたいとするニーズが提供者にはある。コンテンツの内容が提供者の方針に合致しない場合、消費者に商品の魅力を訴求しないばかりか、かえって悪印象を与える可能性があるからである。
【0006】
本開示は、このような問題を解決するために成されたものであり、商品に関するコンテンツを一般投稿者が積極的に作成し、SNSに投稿するような状態を構築したいとするニーズ、商品を実際に購入した者により作成されたコンテンツがSNSに投稿されるようにしたいとするニーズ、および、方針に合致した内容のコンテンツが投稿されるようにしたいとするニーズという提供者のニーズのそれぞれに応えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本開示は以下の構成を備える。提供者が対象商品について実施する購入キャンペーンに参加するユーザから前記対象商品の購入の証拠となる購入証拠を受け付け、前記購入証拠について行われたチェックである購入チェックのチェック結果を前記ユーザに通知し、前記購入チェックに合格した前記ユーザに特典を付与する機能と、前記購入チェックに合格した前記ユーザのうち前記提供者が前記対象商品について実施する投稿キャンペーンに参加するユーザからSNSへの投稿用の前記対象商品に関するコンテンツである対象商品関連コンテンツを受け付け、前記対象商品関連コンテンツについて行われた審査である動画審査の審査結果を前記ユーザに通知し、前記動画審査に合格した前記ユーザによる前記対象商品関連コンテンツの前記SNSへの投稿に応じて当該投稿に対する報酬を導出し、導出した前記報酬を前記ユーザに付与する機能とを有する情報処理部を備えることを特徴とする情報処理システム。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した本開示によれば、ユーザは、情報処理システムの機能により実現されるサービスを利用して、提供者が提供する商品に関するコンテンツをSNSに投稿することにより報酬を得ることができる。このため、商品に関するコンテンツを一般投稿者が積極的に作成し、SNSに投稿するような状態を構築したいとする提供者のニーズに応えることができる。更に本開示によれば、情報処理システムの機能により実現されるサービスにおいてユーザは、コンテンツの投稿に伴う報酬を得るためには、商品の購入の証拠となる購入証拠を提出し、当該情報について行われたチェックに合格する必要がある。従って投稿促進サービスを利用して投稿されるコンテンツは、実際に商品を購入して使用したユーザにより作成されたものということになる。このため、商品を実際に購入した者により作成されたコンテンツがSNSに投稿されるようにしたいとする提供者のニーズに応えることができる。更に本開示によれば、情報処理システムの機能により実現されるサービスでは、コンテンツについて審査が行われ、審査に合格したコンテンツが報酬の対象となる。このため、審査において提供者の方針に合致しないものを排除することが可能となり、「方針に合致した内容のコンテンツが投稿されるようにしたい」との提供者のニーズに応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る制御システムの構成例を示す図である。
図2】一実施形態に係る制御システムの各装置の機能構成例を示すブロック図である。
図3】キャンペーン関連サービスの概要を示す図である。
図4】購入CP管理レコードの内容の一例を示す図である。
図5】投稿CP管理レコードの内容の一例を示す図である。
図6】投稿CPに係る各期間の説明に利用する図である。
図7】ユーザ端末および情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図8】購入CP詳細画面の一例を示す図である。
図9】購入CP参加単位情報の内容の一例を示す図である。
図10】ユーザ端末および情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図11】合格通知画面の一例を示す図である。
図12】投稿CP詳細画面の一例を示す図である。
図13】投稿CP参加単位情報の内容の一例を示す図である。
図14】情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図15】販売状況管理レコードおよび計測範囲別情報の内容を示す図である。
図16】初期状態の推移関係画面の一例を示す図である。
図17】推移関係グラフの一例を示す図である。
図18】初期状態の相関関係画面の一例を示す図である。
図19】相関関係図の一例を示す図である。
図20】情報入力画面の一例を示す図である。
図21】情報入力画面の一例を示す図である。
図22】提供者端末および情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図23】学習済モデルの入力および出力を示す図である。
図24】シミュレーション画面の一例を示す図である。
図25】シミュレーション画面の一例を示す図である。
図26】情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図27】情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図28】情報処理サーバによる情報処理方法を示すフローチャートである。
図29】条件設定画面の一例を示す図である。
図30】実施CP一覧画面の一例を示す図である。
図31】処理結果表示画面の一例を示す図である。
図32】ブログの一例を示す図である。
図33】情報処理システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る制御システム1(情報処理システム)の構成例を示す図である。図1で示すように制御システム1は、情報処理サーバ2(情報処理システム、サーバ、コンピュータ)と、1つ以上のユーザ端末3(情報処理システム、端末、コンピュータ)と、1つ以上の提供者端末4(情報処理システム、端末、コンピュータ)とを含んで構成される。情報処理サーバ2、ユーザ端末3および提供者端末4は共に、インターネット、電話網、その他の通信網を含むネットワークNに接続可能である。
【0011】
情報処理サーバ2は、キャンペーン関連サービス、情報提供サービスおよびシミュレーションサービスを提供する機能を備えたサーバである。これらサービスについては後述する。以下、情報処理サービスが提供するサービスを総称して「本件サービス」という。また、情報処理サーバ2を管理し、これによって本件サービスを運営する者(組織)を「運営者」という。図1および後述する図2では、情報処理サーバ2が1つのブロックで表されている。しかしこのことは、情報処理サーバ2が単一のサーバ装置で構成されることを意味しない。情報処理サーバ2は、仮想サーバにより構成されてもよい。また情報処理サーバ2は、複数のサーバ装置により構成されてもよい。この場合において情報処理サーバ2を構成するサーバ装置に、WebサーバまたはWebアプリケーションサーバが含まれてもよい。またこの場合において情報処理サーバ2は、ロードバランサによって負荷分散される複数のサーバ装置を含んで構成されてもよい。この場合、複数のサーバ装置のサーバ情報処理部10のそれぞれ、または、複数のサーバ情報処理部10の組合せが「情報処理部」として機能する。
【0012】
ユーザ端末3は、ユーザが使用する端末である。本実施形態においてユーザとは、キャンペーン関連サービスを利用し得る者を意味する。本実施形態において第1SNSとは、不特定の者によるいわゆるショート動画(リールを含む)の投稿、および、閲覧者によるショート動画の再生(閲覧)が可能な動画投稿(共有)機能が実装されたSNSである。第1SNSにおいてショート動画は、「コンテンツ」に相当する。この種のSNSとしては、一例として、インスタグラムおよびTikTok(いずれも登録商標)がある。第1SNSはいわゆるハッシュタグに対応しており、投稿者は、第1SNSに投稿するショート動画にハッシュタグを付与することができる。ハッシュタグは、第1SNS内でのショート動画の検索やグループ分け等に利用される。また第1SNSでは、ショート動画の投稿に応じて、第1SNSのシステムにより投稿URLが発行される。投稿URLはショート動画毎に一意な値であり、投稿URLの識別情報として機能すると共に、ショート動画にアクセスするためのアドレスとして機能する。また第1SNSはエンゲージメントとして、いわゆる“いいね”に対応しており、閲覧者は、再生したショート動画に、肯定的な評価を示す“いいね”を付与することができる。なお、キャンペーン関連サービスにおいてショート動画の対象となるSNSを第1SNSの1つとしたのは説明の簡単のためであり、対象となるSNSの個数および種類が任意であることは当然である。
【0013】
ユーザ端末3のタイプは何でもよい。例えばタブレット型コンピュータ(いわゆるスマートフォンを含む)、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、またはウェアラブル端末をユーザ端末3として機能させることができる。
【0014】
提供者端末4は、提供者が使用する端末である。本実施形態において提供者とは、商品を販売(提供)する企業を意味する。商品は、有体物のみならず、電子書籍、配信用の楽曲、配信用のゲーム、チケット、何らかの権利、その他の有体物ではない媒体も含む。また商品は、サービス、その他の無形の役務も含む。商品は、例えば小売店で販売され、また例えば専門店で販売され、また例えばオンラインショップで販売され、また例えばダウンロードサービスで販売される。例えば提供者は、化粧品、家電、飲料、自動車、その他の商品を開発、製造、販売する企業(いわゆるメーカー)である。また例えば提供者は、家事サービス、介護サービス、修理サービス、医療サービス、その他のサービスを提供する企業である。後述するように提供者は、キャンペーン関連サービスにおいて、購入CP登録情報および投稿CP登録情報(何れも後述)を運営者に提供する主体となる。また提供者は、情報提供サービスおよびシミュレーションサービスを利用する主体となる。本実施形態では提供者は、組織のほか、組織に属する人間も含む概念であり、「提供者が提供者端末4を使用する」のように表現をする場合がある。提供者端末4のタイプが何でもよい点は、ユーザ端末3と同様である。
【0015】
図2は、情報処理サーバ2、ユーザ端末3および提供者端末4の機能構成例を示すブロック図である。図2で示すように情報処理サーバ2は機能構成として、サーバ情報処理部10(情報処理部)と、サーバ通信部11と、サーバ記憶部12とを備える。ユーザ端末3は機能構成として、ユーザ端末情報処理部13(情報処理部)と、ユーザ端末通信部14と、ユーザ端末表示部15と、ユーザ端末入力部16と、ユーザ端末記憶部17とを備える。提供者端末4は機能構成として、提供者端末情報処理部18(情報処理部)と、提供者端末通信部19と、提供者端末表示部20と、提供者端末入力部21と、提供者端末記憶部22とを備える。
【0016】
サーバ情報処理部10は、プロセッサを含む処理装置と一次記憶装置とを備える。サーバ情報処理部10は、処理装置がサーバ記憶部12の記憶領域(他の記憶領域でもよい)に記憶されたプログラムを一次記憶装置に読み出して実行することによって処理を実行する。つまりサーバ情報処理部10は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により処理を実行する。サーバ通信部11は、通信制御装置とネットワークインタフェイスとを含む通信装置を備える。サーバ通信部11は、サーバ情報処理部10の制御の下で通信装置により外部装置と通信する。サーバ記憶部12は、不揮発性メモリにデータを記憶する。不揮発性メモリは例えば、ハードディスクドライブ(他の磁気記憶装置であってもよい)、ROM、フラッシュメモリである。
【0017】
図2で示すように、サーバ記憶部12には、ユーザ管理データベース30が記憶される。ユーザ管理データベース30は、ユーザの情報を管理するためのデータベースである。ユーザ管理データベース30には、ユーザごとにレコード(以下「ユーザ管理レコード」という)が登録される。ユーザ管理レコードには、ユーザID(ユーザを識別するための識別情報)と対応付けて、ユーザの属性に関する情報、ユーザのアカウントに関する情報、その他のユーザに関する情報が登録されている。
【0018】
ユーザ端末情報処理部13は、プロセッサを含む処理装置と一次記憶装置とを備える。ユーザ端末情報処理部13は、処理装置がユーザ端末記憶部17の記憶領域(他の記憶領域でもよい)に記憶されたプログラムを一次記憶装置に読み出して実行することによって処理を実行する。つまりユーザ端末情報処理部13は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により処理を実行する。ユーザ端末通信部14は、通信制御装置とネットワークインタフェイスとを含む通信装置を備える。ユーザ端末通信部14は、ユーザ端末情報処理部13の制御の下で通信装置により外部装置と通信する。ユーザ端末表示部15は、液晶パネル、有機ELパネル、その他の表示装置を備える。ユーザ端末表示部15は、ユーザ端末情報処理部13の制御の下で表示装置に画像を表示する。ユーザ端末入力部16は、入力装置に対する入力を検出し、検出結果をユーザ端末情報処理部13に出力する。入力装置は例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カメラである。ユーザ端末記憶部17は、不揮発性メモリにデータを記憶する。
【0019】
提供者端末情報処理部18、提供者端末通信部19、提供者端末表示部20、提供者端末入力部21および提供者端末記憶部22はそれぞれ、ユーザ端末情報処理部13、ユーザ端末通信部14、ユーザ端末表示部15、ユーザ端末入力部16およびユーザ端末記憶部17と同等のハードウェア構成、および、ハードウェア構成により実現される機能を備える。以下の説明では、情報処理サーバ2による通信はサーバ通信部11によって適切に実行されるものとし、通信自体の詳細な説明は省略する。ユーザ端末3および提供者端末4による通信についても同様とする。
【0020】
図2で示すようにユーザ端末3には専用のアプリケーションAP1(以下「ユーザ専用アプリAP1」という)がインストールされている。また提供者端末4には専用のアプリケーションAP2(以下「提供者専用アプリAP2」という)がインストールされている。以下、ユーザ専用アプリAP1および提供者専用アプリAP2を総称して「専用アプリAP」という。専用アプリAPは、情報処理サーバ2が提供する各種サービスに関する各種画面を提供する機能、情報処理サーバ2、その他の外部装置との間で各種情報を送受信する機能、その他の本件サービスに関する処理を実行する機能が実装された専用のソフトウェアである。以下の説明において特に説明しない場合であってもユーザ端末情報処理部13および提供者端末情報処理部18は基本的には、専用アプリAP(端末のOS、専用アプリAPが利用可能なWebアプリケーション、その他の専用アプリAPと連携可能な他のプログラムを含む)の機能を利用して処理を実行する。また以下の説明において特に説明しない場合であってもユーザ端末情報処理部13および提供者端末情報処理部18は、必要に応じて以下の処理を実行する。すなわちユーザ端末情報処理部13および提供者端末情報処理部18は、必要に応じてサーバ情報処理部10(他の外部装置の情報処理部であってもよい。以下同じ)と通信し、処理に必要な情報を取得する。特にユーザ端末情報処理部13および提供者端末情報処理部18は各種画面の表示に際して、画面の表示に必要な情報をサーバ情報処理部10から取得する。またユーザ端末情報処理部13および提供者端末情報処理部18は、必要に応じてサーバ情報処理部10と通信して処理の実行を依頼し、処理結果を取得する。また以下ではユーザ端末情報処理部13が専用アプリAP、その他のプログラムの機能により、各種画面をユーザ端末表示部15に表示することを「ユーザ端末情報処理部13が○画面を表示する」のように簡略化して表現する場合がある。提供者端末情報処理部18による表示についても同様とする。
【0021】
次にキャンペーン関連サービスの概要について一人の提供者と一人のユーザとに着目して説明する。図3は、当該概要の説明に利用する図である。図3において、右側のブロックは提供者の一人である提供者SXを、真ん中のブロックはサービス運営者を、左側のブロックはユーザの一人であるユーザUXをそれぞれ示している。図3の説明において、「サービス運営者」とは、情報処理サーバ2、運営者、その他のキャンペーン関連サービスの提供/運営にかかわる主体の総称である。
【0022】
提供者SXは、自身が提供する商品のうち、所望の商品について、購入キャンペーンおよび投稿キャンペーンを実施することができる。以下、購入キャンペーンを「購入CP」といい、投稿キャンペーンを「投稿CP」という。また購入CPおよび投稿CPを総称して「本件CP」という。また本件CPの対象となった商品を「対象商品」という。購入CPとは、当該購入CPに対応する対象商品について、ユーザがこれを購入し、サービス運営者に対して購入証拠(例えば、レシート。詳細は後述)を提出した場合に、所定の態様で特典を付与するキャンペーンである。以下、購入CPに係る特典を「購入特典」という。投稿CPとは、当該投稿CPに対応する商品について、ユーザが第1SNSにショート動画を投稿した場合に、所定の態様で報酬を付与するキャンペーンである。以下、投稿CPに係る報酬を「投稿報酬」という。
【0023】
図3の説明において提供者SXは、自身が提供する商品IXについて本件CPを実施するものとする。図3で示すように商品IXに係る本件CPの実施に際して、提供者SXは、購入CP登録情報および投稿CP登録情報をサービス運営者に提供する(ステップS1)。以下、購入CP登録情報および投稿CP登録情報について詳述する。
【0024】
購入CP登録情報は、購入CPに関する情報である。購入CP登録情報は、購入CPの実施に必要な情報、および、後述する購入CP概略ブロックおよび購入CP詳細画面31を表示するために必要な情報を含む。より具体的には購入CP登録情報は、購入CP名称、対象商品紹介情報、購入CP特典ルール、レシート提出可能期間、購入ルール、および、購入CP参加ルールを少なくとも含む。
【0025】
購入CP名称は、購入CPの名称である。
【0026】
対象商品紹介情報は、対象商品を紹介し、説明する情報である。対象商品紹介情報は例えば、商品の画像(例えば、外観の画像または使用している様子を示す画像。写真でもイラストでもよく、また静止画でも動画でもよい)、商品名、商品の説明文、商品の単価、および、商品のアピールポイントを含む。
【0027】
購入CP特典ルールは、レシートの提出に応じてユーザに付与する購入特典に関するルールである。本実施形態では一の購入CPにおいてユーザからレシートの提供があると、当該一の購入CPについて定められた一定のキャッシュバック額がユーザに対してキャッシュバックされる(返金される)。これを踏まえ、購入CP特典ルールには、一定のキャッシュバック額(以下「固定キャッシュバック額」という)を示す情報が少なくとも含まれる。
【0028】
レシート提出可能期間は、購入CPにおいてレシートを提出可能な期間である。レシート提出可能期間内に提出された購入証拠が、購入特典の対象となる。
【0029】
購入ルールは、対象商品を購入するときのルールである。ユーザは、購入ルールに従った態様で対象商品を購入した場合にのみ、購入CPに係るキャッシュバックを受けることができる。購入ルールは例えば、「商品名が○○である商品を購入しなければならない」、「特定の店舗/特定の系列の店舗/特定の地域にある店舗/特定のオンラインショップで対象商品を購入しなければならない」または「特定の付属品を同時に購入しなければならない」というものである。
【0030】
購入CP参加ルールは、購入CPの参加に関するルールである。購入CP参加ルールは例えば、「一人のユーザが購入CPでレシートを提出できるのは1回だけ」というものである。なお本実施形態において、一の購入CPに係る対象商品を購入した時点で、ユーザが購入CPに参加したものとする。
【0031】
投稿CP登録情報は、投稿CPに関する情報である。投稿CP登録情報は、投稿CPの実施に必要な情報、および、後述する投稿CP概略ブロック32および投稿CP詳細画面33を表示するために必要な情報を含む。投稿CP登録情報は、投稿CP名称、対象商品紹介情報、投稿CP報酬ルール、動画投稿可能期間、動画作成ルール、投稿CP参加ルール、および、対象商品対応タグ群を少なくとも含む。
【0032】
投稿CP名称は、投稿CPの名称である。
【0033】
対象商品紹介情報の内容は上述した通りである。
【0034】
投稿CP報酬ルールは、投稿CPに参加したユーザに付与される投稿報酬の額を計算するときのルールである。本実施形態では、投稿CPにおいてユーザUXに付与される投稿報酬の額は、「ショート動画の再生数×報酬単価」という計算式により計算される。この計算式において「ショート動画の再生数」は、ショート動画の投稿日を1日目として、7日間の累計の再生数を意味する。また、この計算式において「報酬単価」は1再生あたりの単価を意味する。これを踏まえ、投稿CP報酬ルールには「報酬単価」が含まれている。更に本実施形態では提供者は、投稿CPについて報酬予算という形で投稿報酬の総額の上限(以下「報酬総額上限」)を決めることになっている。そしてユーザに支払うべき投稿報酬の合計(以下「累計報酬総額」という)が報酬総額上限に達すると、以後は、全てのユーザについてショート動画が再生されても投稿報酬が増加しないこととなっている。以上を踏まえ、投稿CP報酬ルールには「報酬総額上限」が含まれている。報酬総額上限について詳述すると、例えば投稿CPの参加者がユーザU1、U2、U3の3人だけであり、報酬総額上限が1000円であるとする。そして、あるタイミングT1においてユーザU1の報酬額(タイミングT1における再生数から導かれる報酬額)が200円、ユーザU2の報酬額が100円、ユーザU3の報酬額が50円の場合、ユーザU1、U2、U3の累計報酬総額(350円)は報酬総額上限(1000円)に達していない。このためタイミングT1においてユーザU1、U2、U3の投稿報酬の増加が制限されることはない。一方、タイミングT1よりも時間的に後のタイミングT2においてユーザU1の報酬額が500円、ユーザU2の報酬額が300円、ユーザU3の報酬額が200円となったとする。この場合、ユーザU1、U2、U3の累計報酬総額(1000円)が報酬総額上限(1000円)に達したため、以後、ユーザU1、U2、U3の投稿報酬は増加しない。
【0035】
動画投稿可能期間は、投稿CPにおいて、ショート動画を投稿可能な期間である。動画投稿可能期間内に投稿されたショート動画が投稿報酬の対象となる。
【0036】
動画作成ルールは、対象商品に関して作成されるショート動画(つまり投稿報酬の対象となるショート動画)の内容に関するルール(推奨事項も含む)である。例えば動画作成ルールには、ショート動画に入れなければならない/入れることが推奨されるシーンに関する情報、入れなければならない/入れることが推奨されるテロップの内容を示す情報、守らなければならない対象商品の紹介の態様、NGワード、NGな動作、推奨されるワード、または推奨される動作が含まれる。対象商品がシャンプーであるとして、動画作成ルールの一部の具体例は以下である。
・シャンプーを使用して髪を洗っているシーンを10秒以上入れなければならない。
・当該シーン中に「すっきり」という文言のテロップを入れることが推奨される。
・薬事法の観点で○○という言葉は使用してはならない。
・競合商品が写り込んではならない。
・商品を紹介するシーンが、動画全体の1/3以上入っていなければならない。
動画作成ルールは、提供者の方針に合致するか否かという点を観点の1つとして作成される。例えば提供者がショート動画の内容について、十分な宣伝/広告がショート動画内でなされ、その内容が閲覧者を不快にさせるようなものではなく、かつ、動画の長さが極端に短かったり長かったりしないようにするという方針を持っている場合には、動画作成ルールは、この方針がショート動画の内容に反映されるようなルールとされる。
【0037】
投稿CP参加ルールは、投稿CPの参加に関するルールである。投稿CP参加ルールは例えば、「一人のユーザが投稿CPでショート動画を投稿できるのは1回だけ」というものである。なお本実施形態において、一の投稿CPに係る投稿CP詳細画面33の参加ボタンが選択された時点で、ユーザが購入CPに参加したものとする。
【0038】
対象商品対応タグ群は、1つ以上(基本的には複数)のハッシュタグの集合である。キャンペーン関連サービスでは、投稿CPにおけるショート動画の第1SNSへの投稿に際して、対象商品対応タグ群が付与される(タグとして関連付けられる)ことが義務付けられる。対象商品対応タグ群には、対象商品が属するカテゴリを示すタグ(以下「対象商品所属カテゴリタグ」)が含められる。例えば対象商品が市販の高級アルコール系のシャンプーであり、当該シャンプーのカテゴリとしてシャンプー、市販シャンプーおよび高級アルコール系シャンプーが想定される場合、対象商品所属カテゴリタグは「#シャンプー」、「#市販シャンプー」および「#高級アルコール系シャンプー」である。このほか、ハッシュタグが主に検索に利用されることを踏まえ、提供者を示すハッシュタグ(例:提供者の名称が○○会社の場合に「#○○会社」)、運営者を示すハッシュタグ(例:運営者の名称が△△会社の場合に「#△△会社」)、キャンペーン関連サービスを示すハッシュタグ(例:当該サービスの名称が□□サービスの場合に「例:#□□サービス」)、またはショート動画がプロモーションに係るものであることを示すハッシュタグ(例:#PR)が対象商品対応タグ群に含まれ得る。
【0039】
なお購入CP登録情報および投稿CP登録情報の各情報は、準拠すべき運営者側のルールがある場合には、当該ルールに従って設定される。また購入CP登録情報および投稿CP登録情報の全部を提供者側が設定するのではなく、当該情報の一部について運営者が設定し、或いは、提供者と運営者とが協働して設定してもよいことは勿論である。図3では、一人の提供者SXが購入CP登録情報および投稿CP登録情報をサービス運営者に提供する構成となっているが、実際には、様々な提供者が様々な対象商品の購入CP登録情報および投稿CP登録情報を提供することになる。一人の提供者が、同時に複数の対象商品の購入CP登録情報および投稿CP登録情報を提供することも許容される。以上が購入CP登録情報および投稿CP登録情報の詳細である。
【0040】
提供者SXによる購入CP登録情報および投稿CP登録情報の提供は例えば、提供者専用アプリAP2が提供するユーザインタフェイスに各種情報が入力されることによって行われる。また例えば、各種情報が記録されたファイルが情報処理サーバ2にアップロードされることによって行われる。
【0041】
サーバ情報処理部10は、購入CP登録情報を受信すると、サーバ記憶部12に記憶された購入CP管理データベース34に1件のレコードを登録する。サーバ情報処理部10は、購入CP管理データベース34にレコードを登録することによって、購入CPの管理を開始する。購入CP管理データベース34は、購入CPを管理するためのデータベースであり、購入CPごとにレコードが登録される。以下、購入CP管理データベース34のレコードを「購入CP管理レコード」という。図4は、購入CP管理レコードの内容を示す図である。図4で示すように購入CP管理レコードはフィールドとして、購入CP-ID<F>と、購入CP登録情報<F>と、購入CP参加管理<F>とを備えている。なお<F>は、対応する用語が、何らかの値が格納されるフィールドまたは項目であることを示すための便宜的な符号である。購入CP-ID<F>には、対応する購入CPの購入CP-ID(購入CPを識別する識別情報)が格納される。購入CP登録情報<F>には、購入CP登録情報が格納される。購入CP参加<F>については後述する。サーバ情報処理部10は、一意な値の購入CP-IDを生成し、生成した購入CP-IDと、受信した購入CP登録情報と、適切な初期値とを含む購入CP管理レコードを購入CP管理データベース34に登録する。
【0042】
またサーバ情報処理部10は、投稿CP登録情報を受信すると、サーバ記憶部12に記憶された投稿CP管理データベース35に1件のレコードを登録する。サーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35にレコードを登録することによって、投稿CPの管理を開始する。投稿CP管理データベース35は、投稿CPを管理するためのデータベースであり、投稿CPごとにレコードが登録される。以下、投稿CP管理データベース35のレコードを「投稿CP管理レコード」という。図5は、投稿CP管理レコードの内容を示す図である。図5で示すように投稿CP管理レコードはフィールドとして、投稿CP-ID<F>と、投稿CP登録情報<F>と、投稿CP参加管理<F>と、累計報酬総額<F>と、上限到達フラグ<F>と、関連動画投稿数<F>と、関連動画再生数<F>と、関連動画いいね数<F>と、カテゴリ関連<F>とを備えている。投稿CP-ID<F>には、対応する投稿CPの投稿CP-ID(投稿CPを識別する識別情報)が格納される。投稿CP登録情報<F>には、投稿CP登録情報が格納される。その他のフィールドに関しては後述する。サーバ情報処理部10は、一意な値の投稿CP-IDを生成し、生成した投稿CP-IDと、受信した投稿CP登録情報と、適切な初期値とを含む投稿CP管理レコードを購入CP管理データベース35に登録する。
【0043】
さて図3を参照しサービス運営者は、購入CPを紹介する情報(以下「購入CP紹介情報」という)をユーザUXに提供する(ステップS2)。具体的にはサービス運営者は、ユーザUXに対して、実施中の購入CP(提供者SXの購入CPに限られない)の購入CP紹介情報を参照可能な画面を提供する。ユーザUXは、当該画面を参照し、実施中の購入CP、および、各購入CPに対応する対象商品を認識し、参加したいと考える購入CPがあれば、参加することを決定する(ステップS3)。ここではユーザUXは、提供者SXの商品IXに係る購入CPに参加することを決定したものとする。なおステップS2では、購入CP紹介情報の提供は行われる一方、投稿CPを紹介する情報(以下「投稿CP紹介情報」という)の提供は行われない。
【0044】
提供者SXの商品IXに係る購入CPを決定した後、ユーザUXは、購入ルールに従って、商品IXを購入する(ステップS4)。なお商品IXを購入した時点では、ユーザUXには投稿CPは紹介されておらず、従ってユーザUXは投稿CPが実施されていることを認識していない。ユーザUXは、購入に応じて購入証拠を取得し或いは準備する。購入証拠とは、選択した対象商品を購入した証拠となるデータであり、購入態様ごとに予め定められている。例えば実店舗で商品が購入される場合には、購入証拠は購入時に発行されたレシートの撮影画像(スキャナ画像でもよい)とされる。またオンラインショップで商品が購入される場合には、購入証拠は領収書または購入履歴ページのスクリーンショット画像とされる。購入証拠が必要であること、商品態様ごとの購入証拠の内容、その他の購入証拠に関する事項は、所定の方法で各ユーザに事前に周知される。
【0045】
商品IXを購入後、ユーザUXは、キャンペーン関連サービスの所定のユーザインタフェイスを利用して購入証拠を提出する(ステップS5)。サービス運営者は、提出された購入証拠を受け付け、購入ルールに従って商品IXが購入されたか否かという点を主要な観点として購入証拠をチェックする(ステップS6)。以下、購入証拠について行われるチェックを「購入チェック」という。本例では、ステップS6の購入チェックで合格したものとする。サービス運営者は、合格を示すチェック結果をユーザUXに通知する(ステップS7)。その際、サービス運営者は、投稿CP紹介情報をユーザUXに提供する(ステップS7)。後述するように投稿CP紹介情報には対象商品対応タグ群が含まれる。なお、購入チェックで不合格だった場合は、サービス運営者は、不合格である旨を通知する一方、投稿CP紹介情報を通知しない。またこの場合、ユーザUXに購入特典が付与されることはない。このように本実施形態では、購入証拠を提出し購入チェックに合格したユーザUX、換言すると対象商品を購入済みのユーザUXに対してのみ投稿CPの紹介がなされる。このためキャンペーン関連サービスが特定商取引法に違反することはない。
【0046】
チェック結果が合格の場合、サービス運営者は、購入特典をユーザUXに付与する(ステップS8)。本実施形態ではサービス運営者は、購入証拠の提供の対価として、ユーザUXに固定キャッシュバック額をキャッシュバックする。
【0047】
ユーザUXは、投稿CP紹介情報に基づいて投稿CPを認識し、投稿CPに参加することを決定する(ステップS9)。ただし投稿CPへの参加は任意であり、当然、参加しなくてもよい。投稿CPに参加することを決定したユーザUXは、動画作成ルールに従って、商品IXに関するショート動画を作成する(ステップS10)。次いでユーザUXは、キャンペーン関連サービスの所定のユーザインタフェイスを利用して、作成したショート動画(のファイル)をサービス運営者に提出する(ステップS11)。
【0048】
サービス運営者は、提出されたショート動画を受け付け、動画作成ルールに従ってショート動画が作成されているか否かという点を主要な観点としてショート動画について審査する(ステップS12)。以下、ショート動画に対して行われる審査を「動画審査」という。本例では、ステップS12の動画審査で合格したものとする。サービス運営者は、合格を示す審査結果をユーザUXに通知する(ステップS13)。なお審査結果が合格ではない場合には、サービス運営者は、不合格を示す審査結果を通知する。この場合、作成したショート動画は投稿報酬の対象とはならず、ユーザUXは、投稿報酬を得ることはできない。合格の通知を受けたユーザUXは、対象商品対応タグ群を付与した上でショート動画を第1SNSに投稿する(ステップS14)。当該投稿に応じて、第1SNSのシステムにより投稿URLが発行され、ユーザUXは、投稿URLを取得する。ユーザUXは、キャンペーン関連サービスの所定のユーザインタフェイスを利用して、投稿URLをサービス運営者にアップロードする(ステップS15)。
【0049】
その後、サービス運営者は、投稿報酬を導出可能な状態となったら、投稿CP報酬ルールに従って投稿報酬を導出する(ステップS16)。本実施形態ではサービス運営者は、ショート動画が第1SNSに投稿されてから7日間(投稿された日を1日目とする)におけるショート動画の再生数の累計に、報酬単価を乗じることによって投稿報酬を導出する。投稿報酬を導出後、サービス運営者は、ユーザUXに対して投稿報酬を付与する(ステップS17)。以上がキャンペーン関連サービスの概要である。
【0050】
次に、投稿CPに関する用語である調査期間、動画投稿可能期間および報酬期間について説明する。図6は、各期間の説明に利用する図である。本実施形態では投稿CPごとに、調査期間、動画投稿可能期間および報酬期間が観念される。一の投稿CPの調査期間は、当該一の投稿CPについて各種調査および各種情報の収集が行われる期間である。各種調査および各種情報の収集については後に明らかとなる。図6では、8/1から8/31までが調査期間となっている。一の投稿CPの動画投稿可能期間は、当該一の投稿CPについてユーザがショート動画の投稿をできる期間である。投稿可能期間から外れて投稿されたショート動画は、投稿報酬の対象とならない。本実施形態では単純化した例として投稿可能期間の開始タイミングおよび終了タイミングは、固定的なものであるとする。ただし投稿可能期間は、条件の成立に応じて始まり或いは終わりが確定するような可変的なものとすることもできる。調査期間は、少なくとも投稿可能期間を包含するような期間とされる。図6では、8/10から8/20までが投稿可能期間となっている。報酬期間とは、ユーザが投稿したショート動画について、投稿報酬を導出するための再生数をカウントする期間である。報酬期間の開始タイミングおよび終了タイミングはユーザによって異なり得る。本実施形態では投稿報酬は、ショート動画を投稿した日を1日目として7日間の再生数を反映して定まるため、あるユーザについての報酬期間は、そのユーザがショート動画を投稿した投稿日から、その7日後に至る期間である。図6では、ユーザU1の報酬期間として8/10~8/16の期間が示され、ユーザU2の報酬期間として8/15~8/22の期間が示されている。
【0051】
次に、キャンペーン関連サービスに関する制御システム1の動作について説明する。以下のキャンペーン関連サービスに関する制御システム1の動作の説明では、ユーザの一人として「注目ユーザ」を想定する。注目ユーザは、キャンペーン関連サービスにアカウントを登録しており、当該アカウントにログインすることができる。ログインは、キャンペーン関連サービスにおいて独自に発行されたログイン情報を利用して行われてもよく、他のサービスとのID連携により行われてもよい。また注目ユーザは、自身のアカウントに対して、第1SNSのアカウントに関する情報、その他の第1SNSに関する情報を登録している。これにより情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10は、第1SNSのシステムが保持する注目ユーザのリソースに対して、第1SNSが提供するWebAPI経由でアクセスし、注目ユーザに関する情報を取得することができる。サーバ情報処理部10は、アクセスリクエストを送るときに必要な情報(例えば利用許可証および登録証明書に相当する情報)については、第1SNSのシステムから適切に取得している。なお情報処理サーバ2がWebAPI経由で注目ユーザに関する情報を送受信することについては、適切な方法で事前に注目ユーザの同意が得られている。
【0052】
まず購入CPに関する制御システム1の動作について説明する。図7は、購入CPに関するユーザ端末3および情報処理サーバ2の動作例を示すフローチャートである。符号FAはユーザ端末3による情報処理方法を示し、符号FBは情報処理サーバ2による情報処理方法を示す。
【0053】
フローチャートFAで示すようにユーザは、ユーザ端末3のユーザ専用アプリAP1を起動し、購入CP一覧画面の表示を指示する(ステップSA1)。当該指示に応じてユーザ端末情報処理部13はサーバ情報処理部10と協働して、購入CP一覧画面をユーザ端末表示部15に表示する(ステップSA2)。購入CP一覧画面は、実施中の購入CPのそれぞれについて、購入CPの概略を示す購入CP概略ブロック(不図示)が設けられた画面である。購入CP概略ブロックには、対応する対象商品の概略を示す情報、購入CP特典ルール(固定キャッシュバック額)およびレシート提出可能期間が表示される。ただし当該ブロックに表示される情報は例示したものに限定されない。購入CP一覧画面で示された購入CPのそれぞれと、各購入CPに対応する投稿CPのそれぞれについては、図3のステップS1で示した通り、提供者により事前に購入CP登録情報および投稿CP登録情報が提供されており、購入CP管理データベース34および投稿CP管理データベース35に対応するレコードが登録されている。
【0054】
購入CP一覧画面において購入CP概略ブロックのそれぞれは選択可能に構成されている。注目ユーザは、気になる購入CPがある場合、その購入CPに対応する購入CP概略ブロックを選択する(ステップSA3)。一の購入CPに係る購入CP概略ブロックが選択されると、ユーザ端末情報処理部13は、当該一の購入CPに対応する購入CP詳細画面31を表示する(ステップSA4)。図8は、購入CP詳細画面31の一例を示す図である。図8で示すように購入CP詳細画面31には、対象商品を紹介する情報(符号38)、購入CP特典ルール(固定キャッシュバック額)(符号39)、レシート提出可能期間(符号40)、購入ルール(符号41)、購入CP参加ルール(符号42)、その他の購入CPに関する情報が表示される。注目ユーザは、当該画面を参照することにより、購入CPの詳細を把握することができる。なおユーザ端末情報処理部13は、購入CP一覧画面および購入CP詳細画面31を購入CP管理データベース34に基づいて表示する。購入CP概略ブロックおよび購入CP詳細画面31に表示される情報は購入CP紹介情報に相当する。
【0055】
注目ユーザは、所望の購入CPに係る購入CP詳細画面31を参照した上で、参加する購入CPを決定する。当然、注目ユーザは、購入CPに参加しないと決定することもでき、複数の購入CPに参加すると決定することもできるが、本例では、注目ユーザは、1つの購入CPに参加することを決定したものとする。以下、注目ユーザが参加することを決定した購入CPを「注目購入CP」といい、注目購入CPに対応する対象商品を「注目対象商品」という。また注目購入CPに対応する投稿CP(=注目対象商品を対象として行われる投稿CP)を「注目投稿CP」という。
【0056】
その後、注目ユーザは、注目購入CPに係る購入CP詳細画面31に記載されていた購入ルールに従って、注目対象商品を購入する。本実施形態では、当該購入により注目ユーザが注目購入CPに参加したとみなされる。なおユーザは、注目対象商品を購入する際は、当該商品に対応する購入CPが実施中であることを認識している一方で、当該商品に対応する投稿CPが実施中であることは認識していない。注目対象商品の購入後、注目ユーザは、購入証拠に対応するデータがユーザ端末記憶部17に記憶された状態とする。例えば実店舗で注目対象商品を購入した場合、注目ユーザは、レシートを受け取り、保管する。そして注目ユーザは、レシートについて撮影またはスキャンを行って画像データを生成し、当該画像データがユーザ端末3のユーザ端末記憶部17に記憶された状態とする。例えばユーザ端末3がスマートフォンの場合には、注目ユーザは、スマートフォンのカメラでレシートを撮影する。するとOSの機能により、撮影画像に基づく撮影画像データが電子アルバムに登録される。また例えばオンラインショップで注目対象商品を購入した場合、注目ユーザは、領収書または購入履歴ページをスクリーンショットして画像データを生成し、当該画像データがユーザ端末3のユーザ端末記憶部17に記憶された状態とする。以下、レシート、領収書、購入履歴ページ、その他の購入証拠に対応するデータを「購入証拠データ」という。購入証拠データは、購入証拠に相当する。
【0057】
図7を参照し、購入証拠データがユーザ端末記憶部17に記憶された状態とした後、注目ユーザは、以下の作業を行う。すなわち注目ユーザは、ユーザ端末3のユーザ専用アプリAP1を起動し、所定の操作を行って、注目購入CPに関する購入証拠データのアップロード用の画面の表示を指示する。当該画面には、注目購入CPに関して、購入証拠データを情報処理サーバ2にアップロードするための各種ユーザインタフェイスが用意されている。次いで注目ユーザは、当該画面を利用して、情報処理サーバ2への購入証拠データのアップロードを指示する(ステップSA5)。当該指示に応じてユーザ端末情報処理部13は、購入証拠データをサーバ情報処理部10に送信(アップロード)する(ステップSA6)。
【0058】
購入証拠データを受信すると、サーバ情報処理部10は、購入CP参加単位情報を登録する(ステップSB1)。以下、ステップSB1について詳述する。ここで本実施形態では、ある購入CPについて購入証拠の提出が行われると、サーバ情報処理部10は、これを1つの「購入CP参加単位」として管理する。以下、注目ユーザに対応する購入CP参加単位を「注目購入CP参加単位」という。そしてステップSB1において、まずサーバ情報処理部10は、購入CP参加単位情報を生成する。
【0059】
図9は、1件の購入CP参加単位情報の内容の一例を示す図である。図9で示すように購入CP参加単位情報はフィールドとして、購入CP参加単位ID<F>と、ユーザID<F>と、購入証拠<F>と、チェック合否<F>とを少なくとも含んでいる。購入CP参加単位ID<F>には、対応する購入CP参加単位の購入CP参加単位ID(購入CP参加単位を識別するための識別情報)が格納される。ユーザID<F>には、対応するユーザのユーザID(ユーザを識別するための識別情報)が格納される。購入証拠<F>には購入証拠データが格納される。チェック合否<F>には、購入証拠に対する購入チェックのチェック結果を管理するためのチェック合否フラグが格納される。当該フラグの初期値はオフ値である。ステップSB1においてサーバ情報処理部10は、一意な値の購入CP参加単位ID、注目ユーザのユーザID、受信した購入証拠データおよび適切な初期値を含む購入CP参加単位情報を生成する。次いでサーバ情報処理部10は、購入CP管理データベース34の注目購入CPに対応する購入CP管理レコードの購入CP参加管理<F>に、生成した購入CP参加単位情報を追加的に登録する。このように購入CP管理レコードの購入CP参加管理<F>には、購入CP参加単位ごとに購入CP参加単位情報が格納される。以上がステップSB1の詳細である。
【0060】
サーバ情報処理部10が購入証拠データを受信し、当該データを含む購入CP参加単位情報を購入CP管理データベース34に登録する処理は、「対象商品を選択したユーザから、対象商品の購入の証拠となる購入証拠を受け付ける処理」に相当する。ただし購入証拠を受け付ける処理の具体的な内容は本実施形態で例示する内容に限定されない。当該処理は、購入証拠を取得する処理であれば、どのような内容の処理であってもよい。
【0061】
ステップSB1の後、サーバ情報処理部10は、チェック処理を実行する(ステップSB2)。チェック処理は、購入証拠データの内容をチェックする(つまり、購入証拠をチェックする)処理である。チェック処理で行われるチェックが「購入チェック」に相当する。詳述するとサーバ情報処理部10は、購入証拠データを利用して、購入ルールに従って注目対象商品が購入されているか否かを判別する。例えばサーバ情報処理部10は、購入証拠データをOCR技術によってテキスト化し、テキストデータから上記判別に必要な要素(一例として商品名、商品単価または購入数量。当該要素は購入ルールによって異なる)を抽出し、抽出した要素に基づいて、上記判別を行う。ここで購入CP参加単位情報のチェック合否<F>には、購入証拠に対するチェック結果を管理するためのチェック合否フラグ(初期値はオフ値)が格納されている。サーバ情報処理部10は、購入ルールに従って注目対象商品が購入されていると判定した場合、チェック結果を合格とし、注目購入CP参加単位に対応する購入CP参加単位情報のチェック合否フラグの値をオン値に変更する。なお、チェックに合格しない限り、当該フラグはオン値とならない。以上がチェック処理の詳細である。
【0062】
なおチェック処理に関し、OCR技術を利用した処理の少なくとも一部が、所定の機械学習手法により機械学習されたAI-OCRを利用して行われる構成でもよい。またチェック処理において、購入ルールに従って注目対象商品が購入されているか否かの判別の一部または全部が、人為的な手段により行われる構成でもよい。また購入ルールに従って注目対象商品が購入されているか否かという観点のほか、不正が行われていないかという観点、その他の観点からチェックが行われてもよい。
【0063】
ステップSB2の後、サーバ情報処理部10は、購入証拠の購入チェックが完了したことを注目ユーザに通知する(ステップSB3)。本実施形態ではサーバ情報処理部10は、ユーザ端末3のOSの機能を利用したプッシュ通知により、当該通知を行う。プッシュ通知に必要な情報(例えばデバイス識別情報)は、ユーザのそれぞれについて、ユーザ管理データベース30に登録されている。プッシュ通知では、バナー、アラート、バッジ、その他の手段により通知が行われる。なお、通知の方法は本実施形態で例示する方法に限定されない。メール、その他の方法で通知が行われる構成でもよい。
【0064】
ステップSB3の後、サーバ情報処理部10は、購入チェックに合格したか否かを判別する(ステップSB4)。合格していない場合(ステップSB4:NO)、サーバ情報処理部10は、処理を終了する。この場合、注目ユーザに対して購入特典は付与されない。一方、合格している場合(ステップSB4:YES)、サーバ情報処理部10は、特典付与関連処理を実行する(ステップSB5)。特典付与関連処理は、注目ユーザに特典を付与するための処理である。特典付与関連処理は、注目ユーザへの報酬の付与に供する処理であればよく、当該処理により当該付与が完結する必要はない。例えば特典の付与が、キャンペーン関連サービスにおいてユーザのそれぞれに与えられる電子的なウォレットへの固定キャッシュバック額の付与という形で行われる場合には、サーバ情報処理部10は、当該ウォレットに適切な固定キャッシュバック額を付与する処理を実行する。また例えば特典の付与が注目ユーザの口座への振り込みにより行われる場合には、サーバ情報処理部10は振り込みに関する処理を実行する。この場合において振り込みに関する処理は、振り込みが行われるための一連の処理の全てである必要はなく、一部の処理でよい。また例えば、所定のデータベースに記録された情報に基づいて注目ユーザへの特典の付与が実行される場合には、サーバ情報処理部10は、当該データベースに適切な情報を記録する。また例えば注目ユーザへの特典の付与が運営者のオペレータにより行われる場合には、サーバ情報処理部10は、オペレータへの必要な情報の通知を行う。なお特典の付与が完了したときにサーバ情報処理部10が、そのことを注目ユーザに通知する構成でもよい。以上が購入CPに関する制御システム1の動作の説明である。
【0065】
次に投稿CPに関する制御システム1の動作について説明する。図10は、投稿CPに関するユーザ端末3および情報処理サーバ2の情報処理方法を示すフローチャートである。符号FCはユーザ端末3の情報処理方法を示し、符号FDは情報処理サーバ2の情報処理方法を示す。
【0066】
上述した通り、購入証拠について購入チェックが完了すると、その旨を示すプッシュ通知が注目ユーザのユーザ端末3に通知される。注目ユーザは、当該プッシュ通知に応じてユーザ専用アプリAP1を起動し、チェック結果画面の表示を指示する(ステップSC1)。当該指示に応じてユーザ端末情報処理部13は、購入チェックに不合格の場合は、チェック結果画面として不合格通知画面(不図示)を表示する。不合格通知画面には、不合格である旨の情報が表示される。当該画面に不合格となった理由を示す情報が表示される構成でもよい。ただし不合格通知画面には、注目投稿CPに関する情報は一切、表示されない。
【0067】
一方、購入チェックに合格の場合、ユーザ端末情報処理部13はステップSC1の指示に応じて、チェック結果画面として合格通知画面43を表示する(ステップSC2)。図11は、合格通知画面43の一例を示す図である。図11で示すように合格通知画面43には、購入チェックに合格した旨の情報、および、購入特典が付与される旨の情報が表示される。注目ユーザは、合格通知画面43を参照することにより、購入チェックに合格したこと、および、購入特典を享受できることを認識できる。
【0068】
図11で示すように合格通知画面43には、注目対象商品について注目投稿CPを実施中である旨の情報と、注目投稿CPを紹介する投稿CP概略ブロック32が表示される。投稿CP概略ブロック32には、注目対象商品の概略を示す情報(対象商品の商品名、値段および写真を含む)、注目投稿CPに既に参加しているユーザの人数、投稿CP報酬ルール(報酬単価を含む)、および、対応するSNSの種類が表示される。更に投稿CP概略ブロック32には、報酬総額上限と、累計報酬総額と、報酬残額とが表示される。累計報酬総額は、上述したように注目投稿CPに関して現時点で確定している投稿報酬の総額である。報酬残額は、報酬総額上限から累計報酬総額を引いた値である。投稿CP管理レコードの累計報酬総額<F>には、累計報酬総額が格納される。後述するようにサーバ情報処理部10は、適宜、累計報酬総額を導出し、投稿CP管理レコードの累計報酬総額<F>に格納された累計報酬総額を更新する。
【0069】
このようにサーバ情報処理部10は、購入チェックのチェック結果が合格であることをユーザに通知する際に、投稿キャンペーンを紹介する情報をユーザに通知する機能を備える。このためユーザは合格通知画面43を参照することにより、注目投稿CPが実施中であること、および、自身が注目投稿CPに参加できることを認識できる。更にサーバ情報処理部10は、報酬総額上限と累計報酬総額との関係を、購入CPに参加する前のユーザに提供する機能を備える。このためユーザは、あとどれくらいで累計報酬総額が報酬総額上限に達するのかを的確に把握でき、どの程度急いでショート動画を投稿すべきかを認識できる。換言すれば、ユーザに対して、できるだけ早くショート動画を投稿するというモチベーションを付与することができる。
【0070】
合格通知画面43において投稿CP概略ブロック32は選択可能に構成されている。注目ユーザは、注目投稿CPに参加したい、或いは注目投稿CPについてより詳しく内容を知りたいと考えた場合、投稿CP概略ブロック32を選択する(ステップSC3)。当該選択に応じてユーザ端末情報処理部13は、投稿CP詳細画面33を表示する(ステップSC4)。図12は、投稿CP詳細画面33の一例を示す図である。図12で示すように投稿CP詳細画面33には、注目投稿CPを紹介する情報(注目対象商品に関する情報を含む)が表示される。図12で例示する投稿CP詳細画面33には「注目対象商品を紹介する情報」(符号44)、投稿CP報酬ルール(符号45)、動画投稿可能期間(符号46)、投稿CP参加ルール(符号47)、動画作成ルール(符号48)、および、対象商品対応タグ群(符号49)が表示される。対象商品対応タグ群の近傍には、ショート動画の投稿に際して表示された対象商品対応タグ群に含まれるハッシュタグのそれぞれを順番通りに付与しなければならない旨の注意が表示される。
【0071】
なお投稿CP詳細画面33に表示した情報の一部(例えば対象商品対応タグ群)について、投稿CP詳細画面33には表示されず、別の手段でユーザにより提供される構成でもよい。また投稿CP詳細画面33に例示した情報以外の情報が表示される構成でもよい。サーバ情報処理部10は、投稿CP概略ブロック32および投稿CP詳細画面33の表示に際して、投稿CP管理データベース35、その他の情報源から必要なデータを取得する。当該ブロックおよび当該画面に表示された情報は、投稿CP紹介情報に相当する。
【0072】
ユーザ端末情報処理部13が、投稿CP詳細画面33をユーザ端末表示部15に表示する処理には、「対象商品対応タグ群を提供する処理」が含まれる。
【0073】
図12で示すように投稿CP詳細画面33には、注目投稿CPに参加する場合に選択される参加ボタン36が表示される。本例では注目ユーザは、注目投稿CPに参加することを希望し、参加ボタン36を選択する(ステップSC5)。本実施形態では、各ユーザについて、参加ボタン36の選択をもって投稿CPに参加したとみなされる。参加ボタン36が選択されるとユーザ端末情報処理部13は、そのことをサーバ情報処理部10に通知する(ステップSC6)。
【0074】
フローチャートFDで示すようにステップSC6の通知を受けると、サーバ情報処理部10は、投稿CP参加単位情報を登録する(ステップSD1)。以下、ステップSD1について詳述する。ここで本実施形態では、ある投稿CPについて参加の申込み(参加ボタン36の選択)が行われると、サーバ情報処理部10は、これを1つの「投稿CP参加単位」として管理する。以下、注目ユーザに対応する投稿CP参加単位を「注目投稿CP参加単位」という。そしてステップSD1において、まずサーバ情報処理部10は、投稿CP参加単位情報を生成する。
【0075】
図13は、1件の投稿CP参加単位情報の内容の一例を示す図である。図13で示すように投稿CP参加単位情報はフィールドとして、投稿CP参加単位ID<F>と、ユーザID<F>と、ショート動画<F>と、審査合否<F>と、投稿URL<F>と、報酬対象再生数<F>と、暫定報酬額<F>と、確定報酬額<F>と、単位再生数<F>と、単位いいね数<F>とを含んでいる。投稿CP参加単位ID<F>には、対応する投稿CP参加単位の投稿CP参加単位ID(投稿CP参加単位を識別するための識別情報)が格納される。ユーザID<F>には、対応するユーザのユーザIDが格納される。他のフィールドについては後述する。
【0076】
ステップSD1においてサーバ情報処理部10は、一意な値の投稿CP参加単位ID、注目ユーザのユーザID、および、適切な初期値を含む投稿CP参加単位情報を生成する。次いでサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35の注目投稿CPに対応する投稿CP管理レコードの投稿CP参加管理<F>に、生成した投稿CP参加単位情報を追加的に登録する。このように投稿CP管理レコードの投稿CP参加管理<F>には、投稿CP参加単位ごとに投稿CP参加単位情報が格納される。以上がステップSD1の詳細である。
【0077】
参加ボタン36を選択し、注目投稿CPに参加した後、注目ユーザは、以下の作業を行う。すなわち注目ユーザは、動画作成ルールに従ってショート動画を作成する。本実施形態では説明の簡単のため、ショート動画が記録された動画ファイルも「ショート動画」と表現する。以下、注目ユーザが作成したショート動画を「注目ショート動画」という。動画作成ルールに従ったショート動画の内容は基本的には、商品の外観や、ユーザが商品を使用している様子等が映されたり、商品の説明が口頭で行われたりする等して、商品を紹介し、或いは、宣伝/広告するものとされる。
【0078】
図10を参照し、注目ショート動画を作成した後、注目ユーザは、以下の作業を行う。すなわちユーザは、ユーザ端末3のユーザ専用アプリAP1を起動し、所定の操作を行って、注目投稿CPに関するショート動画のアップロード用の画面の表示を指示する。当該画面には、注目投稿CPに関するショート動画を情報処理サーバ2にアップロードするための各種ユーザインタフェイスが用意されている。次いでユーザは、当該画面を利用して、情報処理サーバ2への注目ショート動画のアップロードを指示する(ステップSC7)。当該指示に応じてユーザ端末情報処理部13は、注目ショート動画をサーバ情報処理部10に送信(アップロード)する(ステップSC8)。
【0079】
サーバ情報処理部10は、注目ショート動画を受信すると、以下の処理を実行する(ステップSD2)。すなわちサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35の注目投稿CP参加単位に対応する投稿CP参加単位情報のショート動画<F>(図13)に注目ショート動画を格納する。サーバ情報処理部10がショート動画を受信し、所定のフィールドに格納する処理は、「チェックに合格した注目ユーザにより対象商品に関して作成された、SNSへの投稿用のコンテンツを受け付ける処理」に相当する。ただし、受け付ける処理の具体的な内容は、本実施形態で例示する処理に限定されず、ショート動画(コンテンツ)を取得する処理であればよい。
【0080】
ステップSD2の後、サーバ情報処理部10は、動画審査処理を実行する(ステップSD3)。動画審査処理は、アップロードされたショート動画の内容を審査する処理である。詳述するとまず、提供者(ただし運営者でもよく、提供者および運営者の双方でもよい)が、アップロードされたショート動画について、人為的な手段で動画審査を実行する。動画審査では、ショート動画の内容が動画作成ルールに従っているか否かという点を主要な観点として審査が行われる。ここで、上述したように動画作成ルールは、提供者の方針に合致するか否かという点を観点の1つとして作成される。このため、提供者の方針に合致していない内容のショート動画は動画審査に合格せず、排除されることになる。なおショート動画の内容が動画作成ルールに従っているか否かという点だけではなく、他の点も観点として審査が行われてもよいことは勿論である。また動画審査の一部ないし全部が、サーバ情報処理部10(他の情報処理部でもよい)による自動的な情報処理によって行われる構成でもよい。
【0081】
動画審査の実行後、提供者は、その結果をサーバ情報処理部10に通知する。当該通知は、例えばサーバ情報処理部10が提供するユーザインタフェイスに動画審査の結果を入力することにより行われる。ここで投稿CP参加単位情報の審査合否<F>には、動画審査の審査結果を管理するための審査合否フラグ(初期値はオフ値)が格納されている。サーバ情報処理部10は、動画審査の結果が合格の場合は、注目投稿CP参加単位に対応する投稿CP参加単位情報の審査合否フラグの値をオン値に変更する。なお動画審査に合格しない限り、当該フラグはオン値とならない。以上が動画審査処理の詳細である。
【0082】
ステップSD3の後、サーバ情報処理部10は、動画審査の結果を注目ユーザに通知する(ステップSD4)。動画審査の結果が最終的に注目ユーザに認識されるのであれば、当該通知はどのような方法で行われてもよい。例えば通知は、プッシュ通知またはメールによる通知によって行われる。ステップSD4の処理は、「コンテンツについて行われた審査の審査結果をユーザに通知する処理」に相当する。注目ユーザは、ステップSD4の通知に応じて、動画審査の結果を認識する。動画審査に合格しなかった場合には、注目ショート動画は投稿報酬の付与の対象とならず、従って注目ユーザは、注目ショート動画の投稿の対価としての投稿報酬を得ることはできない。一方、動画審査に合格した場合、注目ユーザは、第1SNSに注目ショート動画を投稿する。その際、注目ユーザは、注目投稿CPに係る対象商品対応タグ群を注目ショート動画にタグとして付与した上で、当該投稿を行う。当該投稿に応じて、第1SNSのシステムにより投稿URLが発行され、注目ユーザは、投稿URLを取得する。
【0083】
投稿URLを取得後、注目ユーザは、以下の作業を行う。すなわち注目ユーザは、ユーザ端末3のユーザ専用アプリAP1を起動し、所定の操作を行って、投稿URLの通知用の画面を表示させる。当該画面には、注目投稿CPに係る投稿URLを情報処理サーバ2に通知するための各種ユーザインタフェイスが用意されている。注目ユーザは、当該画面を利用して情報処理サーバ2への投稿URLへの通知を指示する(ステップSC9)。当該指示に応じてユーザ端末情報処理部13は、投稿URLをサーバ情報処理部10に送信する(ステップSC10)。サーバ情報処理部10は、投稿URLの通知を受けると、以下の処理を実行する(ステップSD5)。すなわちサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35の注目投稿CP参加単位に対応する投稿CP参加単位情報の投稿URL<F>(図13)に、投稿URLを格納する。
【0084】
以後、サーバ情報処理部10は、注目投稿CP参加単位について以下の処理を実行する。すなわちサーバ情報処理部10は、投稿日を初日として、調査期間の最終日までの間、1日ごとに、日計の注目ショート動画の再生数(閲覧数)と、日計の注目ショート動画のいいね数とを第1SNSのシステムから取得する。日計のショート動画の再生数とは、1日(1day)においてショート動画が再生(閲覧)された回数の総数を意味する。以下、当該再生数を「日計単位再生数」という。また、日計のショート動画のいいね数とは、1日においてショート動画に対して付与された“いいね”の総数を意味する。以下、当該いいね数を「日計単位いいね数」という。サーバ情報処理部10は、ある一日の日計単位再生数および日計単位いいね数について、これらを取得可能となった後の所定のタイミングで取得する。
【0085】
ここで投稿CP参加単位情報の単位再生数<F>(図13)には単位再生数情報が格納される。単位再生数情報には、日付と対応付けて日計単位再生数が記録される。また投稿CP参加単位情報の単位いいね数<F>(図13)には単位いいね数情報が格納される。単位いいね数情報には、日付と対応付けて日計単位いいね数が記録される。サーバ情報処理部10は、日計単位再生数を取得する度に、これが反映されるように単位再生数情報を更新し、同様に日計単位いいね数を取得する度に、これが反映されるように単位いいね数情報を更新する。この結果、注目ショート動画に係る単位再生数情報には、投稿日から調査期間の最終日までの期間における日ごとの日計単位再生数が記録された状態となる。また注目ショート動画に係る単位いいね数情報には、投稿日から調査期間の最終日までの期間における日ごとの日計単位いいね数が記録された状態となる。
【0086】
なおサーバ情報処理部10は、日計単位再生数および日計単位いいね数について、第1SNSが提供するWebAPIを利用して取得する。その際、サーバ情報処理部10は、WebAPIにパラメータ(クエリ)として含める「注目ショート動画を特定する情報」として、注目ショート動画の投稿URLを利用する。上述の通りサーバ情報処理部10は、WebAPI経由で注目ユーザのリソースにアクセスする権限を有している。なおサーバ情報処理部10が、日計単位再生数そのものを第1SNSから取得するのではなく、日計単位再生数を導出するために必要な情報を取得し、これを用いて日計単位再生数を導出する構成でもよい。このことは日計単位いいね数、その他の情報についても同様である。以下では、サーバ情報処理部10による第1SNSからの情報の取得は、第1SNSにより提供されるWebAPIを利用した方法、その他の方法により適切に行われるものとして、取得の方法については言及しない。
【0087】
更にサーバ情報処理部10は、注目ユーザに係る報酬期間の間、所定周期で報酬対象再生数を取得し、取得した報酬対象再生数を利用して暫定報酬額を導出する。報酬対象再生数は、投稿報酬の対象となる再生数であり、原則的には報酬期間における再生数を累計したものである。ただし上述したように、また後に詳しく説明するように累計報酬総額が報酬総額上限を上回ると動画報酬総額の増加が制限される。このためサーバ情報処理部10は、累計報酬総額が報酬総額上限を上回った後(後述するように対応する投稿CP管理レコードの上限到達フラグがオン値の場合)は、報酬期間であっても報酬対象再生数を増やさない。暫定報酬額は、報酬対象再生数に報酬単価を乗じたものである。つまり暫定報酬額は、暫定的な報酬額である。報酬対象再生数を取得する方法が、どのような方法でもよいことは上述した通りである。投稿CP参加単位情報の報酬対象再生数<F>には報酬対象再生数が格納され、暫定報酬額<F>には暫定報酬額が格納される。サーバ情報処理部10は、報酬対象再生数を取得し、暫定報酬額を導出する度に投稿CP参加単位情報の報酬対象再生数および暫定報酬額を更新する。
【0088】
さて図10のフローチャートFDを参照し、サーバ情報処理部10は、注目ユーザについて報酬額を導出すべきタイミングとなったか否かを監視する(ステップSD6)。当該タイミングは基本的には、注目ユーザに係る報酬期間が経過した後のタイミングである。当該タイミングとなった場合(ステップSD6:YES)、サーバ情報処理部10は、報酬額導出処理を実行する(ステップSD7)。当該処理は、注目ユーザに対して付与すべき投稿報酬の報酬額を導出する処理である。サーバ情報処理部10は、必要な情報を取得した上で、報酬ルールに従って報酬額を導出する。本実施形態における処理の内容を詳述するとサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35から、注目投稿CP参加単位に対応する暫定報酬額を取得し、これを最終的な報酬額とする。投稿CP参加単位情報の確定報酬額<F>には最終的に確定した報酬額が格納される。報酬額を導出した後、サーバ情報処理部10は、注目投稿CP参加単位に対応する投稿CP参加単位情報の報酬額<F>に、導出した報酬額を格納する。上述したように暫定報酬額は、報酬期間の再生数に報酬単価が乗じられることによって求められる。このように本実施形態に係るサーバ情報処理部10は、SNSにおける対象商品関連コンテンツの一定期間の閲覧数に、投稿CPに対応する報酬単価を乗じることによって報酬を導出する機能を備える。
【0089】
ステップSD7の後、サーバ情報処理部10は、報酬付与関連処理を実行する(ステップSD8)。報酬付与関連処理は、注目ユーザに投稿報酬を付与するための処理である。報酬付与関連処理は、特典付与関連処理と同様、注目ユーザへの投稿報酬の付与に供する処理であればよく、当該処理により当該付与が完結する必要はない。ステップSD7、SD8の処理は、「審査に合格したユーザによりコンテンツがSNSに投稿された後、コンテンツの投稿に対する報酬を導出し、報酬をユーザへ付与する処理」に相当する。以上が投稿CPに関する制御システム1の動作の説明である。
【0090】
以上の通り、サーバ情報処理部10およびユーザ端末情報処理部13は上述した内容のキャンペーン関連サービスを提供する機能を備える。これにより以下の効果を奏する。すなわち上記構成によれば、ユーザは、情報処理システムの機能により実現されるキャンペーン関連サービスを利用して、提供者が提供する商品に関するコンテンツをSNSに投稿することにより投稿報酬(報酬)を得ることができる。このため、商品に関するコンテンツを一般投稿者が積極的に作成し、SNSに投稿するような状態を構築したいとする提供者のニーズに応えることができる。更に上記構成によれば、情報処理システムの機能により実現されるキャンペーン関連サービスにおいてユーザは、コンテンツの投稿に伴う投稿報酬を得るためには、商品の購入の証拠となる購入証拠を提出し、購入証拠について行われたチェック(購入チェック)に合格する必要がある。従ってキャンペーン関連サービスを利用して投稿されるコンテンツは、実際に商品を購入して使用したユーザにより作成されたものということになる。このため、商品を実際に購入した者により作成されたコンテンツがSNSに投稿されるようにしたいとする提供者のニーズに応えることができる。更に上記構成によれば、情報処理システムの機能により実現されるキャンペーン関連サービスでは、コンテンツについて審査が行われ、審査に合格したコンテンツが報酬の対象となる。このため、審査において提供者の方針に合致しないものを排除することが可能となり、「提供者の方針に合致した内容のコンテンツが投稿されるようにしたい」との提供者のニーズに応えることができる。
【0091】
<報酬総額上限に関する制御システム1の動作例>
次に報酬総額上限に関する制御システム1の動作例について説明する。上述したように本実施形態では提供者により設定された報酬予算に基づいて投稿CPの報酬総額上限が規定される。そしてサーバ情報処理部10は、投稿CPに係る累計報酬総額が報酬総額上限を上回った場合、ユーザのそれぞれの投稿報酬の増加を制限する機能を備える。つまり各ユーザに支払うべき投稿報酬の合計が報酬総額上限に達すると、以後は、全てのユーザについてショート動画が再生されても投稿報酬が増加しない仕組みとなっている。以下、以上の点に関する制御システム1の動作について、1つの投稿CPに注目して説明する。
【0092】
図14の符号FEは、情報処理サーバ2の動作例を示すフローチャートである。図14で示すようにサーバ情報処理部10は、計測タイミングが到来したか否かを監視する(ステップSE1)。計測タイミングは、累計報酬総額を計測するタイミングのことである。計測タイミングは、周期的に訪れるタイミング(例えば、1分ごと、1時間ごと、6時間ごとまたは1日ごと)でもよく、予め定められたタイミングでもよい。計測タイミングが到来したと判定すると(ステップSE1:YES)、サーバ情報処理部10は、累計報酬総額を導出する(ステップSE2)。ステップSE2においてサーバ情報処理部10は、投稿CPに参加する各ユーザの暫定報酬額を合計することによって累計報酬総額を導出する。ただし、累計報酬総額を導出する方法はどのような方法でもよい。投稿CP管理レコードの累計報酬総額<F>には、累計報酬総額が格納される。サーバ情報処理部10は、累計報酬総額を導出する度に、適切な累計報酬総額<F>の累計報酬総額を更新する。
【0093】
ステップSE2の後、サーバ情報処理部10は、累計報酬総額が報酬総額上限を上回っているか否かを判別する(ステップSE3)。上回っていない場合(ステップSE3:NO)、サーバ情報処理部10は、処理手順をステップSE1へ移行する。一方、サーバ情報処理部10は、累計報酬総額が報酬総額上限を上回っている場合(ステップSE3:YES)、サーバ情報処理部10は、各ユーザについて以降の投稿報酬の増加を制限する(ステップSE4)。具体的にはサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35の適切な投稿CP管理レコードの上限到達フラグをオン値に変更する。サーバ情報処理部10は、上限到達フラグがオン値の場合には、各ユーザについて、報酬対象再生数を増加しない。従って、上限到達フラグをオン値に変更するによって、投稿報酬の増加の制限が実現される。
【0094】
以上の構成によれば、ユーザにできるだけ早く投稿CPに参加するモチベーションを付与することができ、投稿CPを活性化することができる。
【0095】
<情報提供サービスにおける制御システム1の動作例>
次に、情報提供サービスにおける制御システム1の動作について説明する。まず情報提供サービスの提供の前提となる情報処理サーバ2の動作について説明する。以下の説明では、キャンペーン関連サービスを利用して第1SNSに投稿された対象商品に関するショート動画を「対象商品関連ショート動画」(対象商品関連コンテンツ)という。
【0096】
上記では図10のフローチャートを利用して、注目ユーザが注目投稿CPに関する注目対象商品についての注目ショート動画を第1SNSに投稿する例を説明した。キャンペーン関連サービスでは、投稿CPのそれぞれについて、多数のユーザがショート動画を第1SNSに投稿することになる。そしてサーバ情報処理部10は、投稿CPのそれぞれについて、調査期間の間、日ごとに、日計の対象商品関連ショート動画の投稿数(以下「日計関連動画投稿数」という)、日計の対象商品関連ショート動画の再生数(以下「日計関連動画再生数」という)、および、日計の対象商品関連ショート動画のいいね数(以下「日計関連動画いいね数」という)を取得する。日計関連動画投稿数とは、1日(1day)において対象商品関連ショート動画が投稿された本数の総数を意味する。例えば、ある投稿CPについて、ある1日に異なる複数のユーザによって対象商品関連ショート動画M1、M2、M3が投稿されたとする。この場合、その投稿CPについて、その1日の日計関連動画投稿数は「3本」となる。上述の通り投稿CPでは、ユーザによるショート動画の投稿に応じて投稿URLがサーバ情報処理部10に通知される。これを踏まえサーバ情報処理部10は、投稿CPごとに、1日における当該通知をカウントし、各投稿CPの日計関連動画投稿数を取得する。ただし当該投稿数を取得する方法は例示した方法に限定されない。
【0097】
日計関連動画再生数とは、1日において対象商品関連ショート動画が再生(閲覧)された回数の総数を意味する。例えば、ある投稿CPについて対象商品関連ショート動画M1、M2、M3が投稿されており、ある1日における動画M1の再生数が「3回」、動画M2の再生数が「5回」、動画M3の再生数が「4回」であったとする。この場合、その投稿CPについて、その1日の日計関連動画再生数は「12回」(3回+5回+4回)となる。上述の通り、投稿CP管理データベース35では、投稿CP参加単位ごとに日計単位再生数が管理されるため、サーバ情報処理部10は、対応する投稿CP参加単位の日計単位再生数を合計することにより、日計関連動画再生数を取得する。ただし当該再生数を取得する方法は例示した方法に限定されない。日計関連動画いいね数とは、1日において対象商品関連ショート動画に付与された“いいね”の総数を意味する。例えば、ある投稿CPについて対象商品関連ショート動画M1、M2、M3が投稿されており、ある1日において動画M1に付与された“いいね”の数が「8個」、動画G2に付与された“いいね”の数が「5個」、動画G3に付与された“いいね”の数が「6個」であったとする。この場合、その投稿CPについて、その1日の日計関連動画いいね数は「19個」(8個+5個+6個)となる。上述の通り、投稿CP管理データベース35では、投稿CP参加単位ごとに日計単位いいね数が管理されるため、サーバ情報処理部10は、適切な投稿CP参加単位の日計単位いいね数を合計することにより、日計関連動画いいね数を取得する。ただし当該いいね数を取得する方法は例示した方法に限定されない。サーバ情報処理部10は、ある1日の日計関連動画投稿数、日計関連動画再生数および日計関連動画いいね数について、これらを取得可能となった後の所定のタイミングで取得する。
【0098】
ここで投稿CP管理レコードの関連動画投稿数<F>(図5)には関連動画投稿数情報が格納される。関連動画投稿数情報には、日付と対応付けて日計関連動画投稿数が記録される。サーバ情報処理部10は、日計関連動画投稿数の取得に応じて、これが反映されるように関連動画投稿数情報を更新する。この結果、当該情報には、調査期間における日ごとの日計関連動画投稿数が記録された状態となる。また投稿CP管理レコードの関連動画再生数<F>(図5)には関連動画再生数情報が格納される。関連動画再生数情報には、日付と対応付けて日計関連動画再生数が記録される。サーバ情報処理部10は、日計関連動画再生数の取得に応じて、これが反映されるように関連動画再生数情報を更新する。この結果、当該情報には、調査期間における日ごとの日計関連動画再生数が記録された状態となる。また投稿CP管理レコードの関連動画いいね数<F>(図5)には関連動画いいね数情報が格納される。関連動画いいね数情報には、日付と対応付けて日計関連動画いいね数が記録される。サーバ情報処理部10は、日計関連動画いいね数の取得に応じて、これが反映されるように関連動画いいね数情報を更新する。この結果、当該情報には、調査期間における日ごとの日計関連動画いいね数が記録された状態となる。
【0099】
更にサーバ情報処理部10は、投稿CPに関して、対象商品所属カテゴリタグのそれぞれについて、調査期間の間、日ごとに、各タグが付されたショート動画の日計の投稿数(以下「日計カテゴリ動画投稿数」という)、日計の再生数(以下「日計カテゴリ動画再生数」という)、および、日計のいいね数(以下「日計カテゴリ動画いいね数」)を取得する。なお一の対象商品所属カテゴリタグが付されたショート動画とは、投稿CPを利用して投稿されたかどうかにかかわらず、第1SNSにおいて当該一の対象商品所属カテゴリタグが付されているショート動画を意味する。例えば、#シャンプーが付与されたショート動画とは、投稿CPが利用されているか否かにかかわらず、第1SNSにおいて#シャンプーが付与されたショート動画を意味する。
【0100】
例えば、一の対象商品の対象商品対応タグ群が、#○○会社、#△△会社、#□□サービス、#PR、#シャンプー、#市販シャンプー、および、#高級アルコール系シャンプーであるとする。このうち、#シャンプー、#市販シャンプー、および、#高級アルコール系シャンプーが対象商品所属カテゴリタグであるとする。この場合、サーバ情報処理部10は、#シャンプー、#市販シャンプー、および、#高級アルコール系シャンプーのそれぞれについて、日計カテゴリ動画投稿数、日計カテゴリ動画再生数および日計カテゴリ動画いいね数を取得する。ここで、ある1日の#シャンプーの日計カテゴリ動画投稿数とは、その1日において#シャンプーが付与されて第1SNSに投稿されたショート動画の投稿数の総数を意味する。ショート動画は、対象商品関連ショート動画に限られない。また、ある1日の#シャンプーの日計カテゴリ動画再生数とは、その1日における#シャンプーが付与されたショート動画のそれぞれの再生数の合計を意味する。また、ある1日の#シャンプーの日計カテゴリ動画いいね数とは、その一日において#シャンプーに係るショート動画に付与された“いいね”の総数を意味する。
【0101】
日計カテゴリ動画投稿数、日計カテゴリ動画再生数、および、日計カテゴリ動画いいね数に関し、サーバ情報処理部10は、これら情報を取得可能となった後の所定のタイミングでこれら情報を取得する。またサーバ情報処理部10は、第1SNSに係るWebAPIを使ってこれら情報を取得する。ただし、これら情報を取得する方法は限定されず、例えばこれら情報を取得できるツールまたはサービスが提供されている場合には、サーバ情報処理部10が、ツールまたはサービスを利用してこれら情報を取得する構成でもよい。
【0102】
更にサーバ情報処理部10は、投稿CPに関して、対象商品所属カテゴリタグのそれぞれについて、調査期間の間、日ごとに、日計投稿数カテゴリ占有率、日計再生数カテゴリ占有率、および、日計いいね数カテゴリ占有率を導出する。ある1日(1day)の日計投稿数カテゴリ占有率は、以下の式F1により求められる。
(式F1)その1日の日計投稿数カテゴリ占有率=その1日の日計関連動画投稿数/その1日の日計カテゴリ動画投稿数
式F1が示す通り、日計投稿数カテゴリ占有率は、あるカテゴリに関して、そのカテゴリに関する全投稿数に対する、対象商品関連ショート動画の投稿数の占める割合を示唆するものである。
また1日の日計再生数カテゴリ占有率は、以下の式F2により求められる。
(式F2)その1日の日計再生数カテゴリ占有率=その1日の日計関連動画再生数/その1日の日計カテゴリ動画再生数
式F2が示す通り、日計再生数カテゴリ占有率は、あるカテゴリに関して、そのカテゴリに関する全再生数に対する、対象商品関連ショート動画の再生数の占める割合を示唆するものである。
また1日の日計いいね数カテゴリ占有率は、以下の式F3により求められる。
(式F3)その1日の日計いいね数カテゴリ占有率=その1日の日計関連動画いいね数/その1日の日計カテゴリ動画いいね数
式F3が示す通り、日計いいね数カテゴリ占有率は、あるカテゴリに関して、そのカテゴリに関する全いいね数に対する、対象商品関連ショート動画のいいね数の占める割合を示唆するものである。
以下、日計投稿数カテゴリ占有率、日計再生数カテゴリ占有率、および、日計いいね数カテゴリ占有率を総称して「カテゴリ占有率」という。式F1~F3が示す通り、カテゴリ占有率は、「対象商品所属カテゴリタグが付与されたコンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関する所定の指標の指標値に対する、対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関する所定の指標の指標値の割合」である。
【0103】
ここで投稿CP管理レコードのカテゴリ関連<F>(図5)にはフィールドとして、対象商品所属カテゴリタグごとに、カテゴリ管理<F>(第1カテゴリ管理<F>、第2カテゴリ管理<F>、・・・、第Nカテゴリ管理<F>)を備える。カテゴリ管理<F>にはカテゴリ動画投稿数情報、カテゴリ動画再生数情報、カテゴリ動画いいね数情報、投稿数カテゴリ占有率情報、再生数カテゴリ占有率情報、および、いいね数カテゴリ占有率情報が格納される。各情報には、日付と対応付けて、日計カテゴリ動画投稿数、日計カテゴリ動画再生数、日計カテゴリ動画いいね数、日計投稿数カテゴリ占有率、日計再生数カテゴリ占有率、および、日計いいね数カテゴリ占有率が格納される。サーバ情報処理部10は、日計カテゴリ動画投稿数の取得に応じて、これが反映されるようにカテゴリ動画投稿数情報を適切に更新する。他の情報についても同様に更新される。以上が情報提供サービスの提供の前提としてサーバ情報処理部10が実行する処理である。
【0104】
次にサーバ記憶部12に記憶された販売状況管理データベース50について説明する。販売状況管理データベース50は、投稿CPごとにレコードを備える。以下、販売状況管理データベース50の1件のレコードを販売状況管理レコードという。図15の(A)は販売状況管理レコードの内容を示す図である。図15の(A)で示すように販売状況管理レコードはフィールドとして投稿CP-ID<F>と、販売状況管理<F>とを備える。投稿CP-ID<F>には、対応する投稿CPの投稿CP-IDが格納される。販売状況管理<F>には、計測範囲毎に計測範囲別情報が格納される。計測範囲とは、対象商品の販売数量と売上高とがまとまって管理される範囲のことをいう。対象商品の販売数量は、対象商品の販売個数または販売量である。例えば、対象商品を販売する店舗として、店舗JP1、JP2、JP3、JP4、JP5が少なくとも存在し、店舗JP1~JP4は実店舗、店舗JP5はオンラインショップであるものとする。また店舗JP1、JP2は地域AR1に属し、店舗JP3、JP4は地域AR2に属し、店舗JP1、JP4は系列KR1の系列店であるものとする。このような場合、店舗JP1~JP5の1つ1つが計測範囲となり得る。また全店舗が計測範囲となり得る。この場合店舗JP1~JP5における対象商品の販売数量の合計が「計測範囲(全店舗)の販売数量」となり、全店舗における対象商品の売上高の合計が「計測範囲(全店舗)の売上高」となる。また地域AR1(店舗JP1、JP2)、地域AR2(店舗JP3、JP4)、および系列KR1(店舗JP1、JP4)がそれぞれ計測範囲となり得る。以上は、計測範囲をいくつか例示したが、これらはあくまで一例であり、計測範囲の態様は例示した態様に限定されない。また計測範囲は、基本的には提供者により設定される。
【0105】
図15の(B)は計測範囲別情報の内容を示す図である。図15の(B)で示すように計測範囲情報はフィールドとして、計測範囲ID<F>と、計測範囲名称<F>と、販売数量<F>と、売上高<F>とを備える。計測範囲ID<F>には、対応する計測範囲の計測範囲ID(識別情報)が格納される。計測範囲名称は、対応する計測範囲に付与された名称が格納される。販売数量<F>には、計測範囲販売数量情報が格納される。当該情報には調査期間に属する日ごとに、日付と対応付けて日計計測範囲販売数量情報が格納される。当該情報は、計測範囲における対象商品の1日の販売数量(上述したように、計測範囲が複数の店舗にまたがる場合は、複数の店舗の販売数量を合計したもの)である。売上高<F>には、計測範囲売上高情報が格納される。当該情報には調査期間に属する日ごとに、日付と対応付けて日計計測範囲売上高情報が格納される。当該情報は、計測範囲における1日の売上高(上述したように、計測範囲が複数の店舗にまたがる場合は、複数の店舗の売上高を合計したもの)である。
【0106】
以下、日計関連動画投稿数<指標>、日計関連動画再生数<指標>、日計関連動画いいね数<指標>、日計投稿数カテゴリ占有率<指標>、日計再生数カテゴリ占有率<指標>および日計いいね数カテゴリ占有率<指標>を総称して「SNS関連指標」という。なお、<指標>は、対応する用語が、値(指標値)を持つ指標(の名称)であることを示す便宜的な符号である。日計関連動画投稿数<指標>および日計投稿数カテゴリ占有率<指標>は、対象商品関連コンテンツの“投稿”に関するSNS関連指標である。また日計関連動画再生数<指標>および日計再生数カテゴリ占有率<指標>は、対象商品関連コンテンツの“閲覧”に関するSNS関連指標である。また日計関連動画いいね数<指標>および日計いいね数カテゴリ占有率<指標>は、対象商品関連コンテンツの“エンゲージメント”に関するSNS関連指標である。
【0107】
また以下の説明では、日計計測範囲販売数量<指標>および日計計測範囲売上高<指標>を総称して「販売関連指標」という。日計計測範囲販売数量<指標>および日計計測範囲売上高<指標>は共に、対象商品の販売(販売実績)に関する指標に相当する。また以下の説明では日計投稿数カテゴリ占有率<指標>、日計再生数カテゴリ占有率<指標>および日計いいね数カテゴリ占有率<指標>を総称して、「カテゴリ占有率<指標>」という。
【0108】
次に、情報提供サービスにおける制御システム1の動作例について説明する。情報提供サービスは端的に言うと、投稿CPについて投稿された対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況と、対象商品の販売の状況との関係を提供するサービスである。情報提供サービスでは、大きく分けて推移関係画面51と、相関関係画面52とが提供者に提供される。以下、まず推移関係画面51に関する制御システム1の動作について説明する。提供者は、提供者端末4の提供者専用アプリAPを起動し、推移関係画面51の表示を指示する。なお提供者は情報提供サービスにアカウントを登録しており、必要に応じて当該アカウントにログインする。またサーバ情報処理部10は、必要に応じて提供者の認証、その他の必要な処理を適切に実行する。
【0109】
推移関係画面51の表示の指示に応じて、提供者端末情報処理部18はサーバ情報処理部10と協働して、初期状態の推移関係画面51を提供者端末表示部20に表示する。図16は、初期状態の推移関係画面51を示す図である。ここで、推移関係画面51には、指定された投稿CPについて、提供者により指定された期間(ただし調査期間の範囲内)における「SNS関連指標の指標値の推移と、提供者により指定された計測範囲に関する販売関連指標の指標値の推移との関係」を示す図が表示される。そして図16で示すように推移関係画面51には、推移関連入力領域53が形成されている。推移関連入力領域53には、投稿CPを入力する入力欄54、期間を入力する入力欄55、SNS関連指標を入力する入力欄56、計測範囲を入力する入力欄57、および、販売関連指標を入力する入力欄58が設けられている。
【0110】
各入力欄は、プルダウンメニューから値を選択可能であり、プルダウンメニューには選択可能な値が不足なく表示される。入力欄54については、投稿CP名称が一覧表示されたプルダウンメニューが表示される。提供者は、推移関係画面51の各入力欄に入力を行い、確定ボタン59を選択して入力を確定する。以下、提供者により指定された投稿CPを「指定投稿CP」といい、指定された期間を「指定期間」といい、指定されたSNS関連指標を「指定SNS関連指標」といい、指定された計測範囲を「指定計測範囲」といい、指定された販売関連指標を「指定販売関連指標」という。このことは後述の相関関係画面52についても同様である。
【0111】
確定ボタン59が選択されたことを検出するとサーバ情報処理部10は、以下の処理を実行する。すなわちサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35を参照し、指定投稿CPについて、指定期間に属する指定SNS関連指標の指標値を取得する。例えば指定投稿CPが指定投稿CP(CX)であり、指定期間が8/1~8/31であり、指定SNS関連指標が日計関連動画投稿数<指標>であったとする。この場合、サーバ情報処理部10は、指定投稿CP(CX)に対応する投稿CP管理レコードの関連動画投稿数情報を参照し、指定期間に属する日計関連動画投稿数のそれぞれを取得する。
【0112】
更にサーバ情報処理部10は、販売状況管理データベース50を参照し、指定投稿CPについて、指定期間に属する指定計測範囲の指定販売関連指標の指標値を取得する。例えば指定投稿CPが指定投稿CP(CX)であり、指定期間が8/1~8/31であり、指定計測範囲が「エリアA」であり、指定販売関連指標が日計計測範囲販売数量<指標>であったとする。この場合、サーバ情報処理部10は、指定投稿CP(CX)に対応する販売状況管理レコードの「エリアAに対応する計測範囲販売数量情報」を参照し、指定期間に属する日計計測範囲販売数量のそれぞれを取得する。
【0113】
次いでサーバ情報処理部10は、SNS関連指標の指標値の推移と、販売関連指標の指標値の推移との関係を示す推移関係グラフ60が表示された推移関係画面51を表示するための表示データを生成する。当該グラフの具体例は後述する。次いでサーバ情報処理部10は、表示データを提供者端末情報処理部18に送信する。提供者端末情報処理部18は、表示データを受信し、表示データに基づいて推移関係画面51に推移関係グラフ60を表示する。
【0114】
図17は、推移関係グラフ60の一例を示す図である。推移関係グラフ60は、SNS状況に係るSNS関連指標の指標値の推移と、販売状況に係る販売関連指標の指標値の推移とを同一の時間軸上で示す複合グラフである。図17では、指定SNS関連指標が「日計関連動画投稿数」であり、指定販売関連指標が「日計計測範囲販売数量」である場合の推移関係グラフ60の一例を示している。推移関係グラフ60では、投稿可能期間が明示される。図17の推移関係グラフ60では、指定期間における日計計測範囲販売数量の推移が棒グラフによって示されると共に、同じ時間軸上で日計関連動画投稿数の推移が折れ線グラフによって示される。提供者は、図17で例示する推移関係グラフ60を参照することにより、日計関連動画投稿数の推移と、日計計測範囲販売数量の推移との関係を視覚的、直感的に把握できる。これにより提供者は、対象商品関連ショート動画の投稿数の多寡が対象商品の実際の販売数量に与える影響や、日計関連動画投稿数と日計計測範囲販売数量との因果関係などを的確に把握できる。そして提供者は、ここで得た知見を、以後の商品の宣伝/広告の戦略に活用することができる。
【0115】
さて提供者は、推移関連入力領域53への入力情報を変更することによって、各種要素を自由に変更することができる。特に提供者は、SNS関連指標および販売関連指標を自由に変更することができる。このため提供者は、様々なSNS関連指標および販売関連指標の組合せについて、各指標の指標値の推移の関係を参照することができ、当該関係に基づいてSNS状況と販売状況との関係、一方が他方に与える影響、および一方と他方との因果関係を把握することができる。特にSNS関連指標には、カテゴリ占有率<指標>が含まれている。ここで日計投稿数カテゴリ占有率<指標>は、対象商品が属するカテゴリに関するショート動画のうち、対象商品を紹介し或いは宣伝/広告する対象商品関連ショート動画が占める割合(シェア率)であり、同じカテゴリのショート動画の動向/状況が反映されている点で重要な指標と言える。日計再生数カテゴリ占有率<指標>および日計いいね数カテゴリ占有率<指標>についても同様である。そして本実施形態では情報提供サービスにより提供者は、このような重要な指標の指標値の推移と、販売関連指標の指標値の推移との関係を把握することができ、提供者の利便性が高い。カテゴリ占有率に関する優位性は相関関係画面52についても同様である。
【0116】
推移関係グラフ60は、「キャンペーン関連サービス(投稿CP)を利用してSNSに投稿された対象商品に関するコンテンツである対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況を示すSNS状況と、対象商品の販売の状況を示す販売状況との関係」、「対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントに関するSNS関連指標の指標値の推移と、対象商品の販売に関する販売関連指標の指標値の推移との関係」、および、「カテゴリ占有率の推移と、対象商品の販売に関する販売関連指標の指標値の推移との関係」を示す情報である。提供者端末情報処理部18が、推移関係画面51(特に推移関係グラフ60)を提供者端末表示部20に表示する処理は、SNS状況と販売状況との関係を提供者に提供する処理に相当する。
【0117】
なお本実施形態では、投稿CPにおいて対象商品関連ショート動画の投稿に際して、対象商品対応タグ群の付与が義務付けられており、かつ、この対象商品対応タグ群には対象商品所属カテゴリタグが含められている。ため、この対象商品所属カテゴリタグを好適に活用して、的確なカテゴリ占有率を導出することができる。
【0118】
次に相関関係画面52に関する制御システム1の動作について説明する。提供者による指示に応じて提供者端末情報処理部18はサーバ情報処理部10と協働して相関関係画面52を提供者端末表示部20に表示する。図18は、初期状態の相関関係画面52を示す図である。ここで相関関係画面52には、提供者により指定された投稿CPについて、指定されたSNS関連指標の指標値と、指定された販売関連指標の指標値との相関関係が表示される。図18で示すように相関関係画面52には、相関関連入力領域62が設けられる。当該領域には、投稿CPを入力する入力欄63、SNS関連指標を入力する入力欄64、計測範囲を入力する入力欄65、および、販売関連指標を入力する入力欄66が設けられる。提供者は、当該領域の各入力欄に入力を行い、確定ボタン67を選択して入力を確定する。
【0119】
確定ボタン67が選択されたことを検出するとサーバ情報処理部10は、以下の処理を実行する。すなわちサーバ情報処理部10は、投稿CP管理データベース35を参照し、指定投稿CPについて、調査期間に属する指定SNS関連指標の指標値を取得する。更にサーバ情報処理部10は、販売状況管理データベース50を参照し、指定投稿CPについて、調査期間に属する指定販売関連指標の指標値を取得する。次いでサーバ情報処理部10は、調査期間に属する日ごとに、指定SNS関連指標の指標値と指定販売関連指標の指標値との組合せを生成する。以下、当該組合せの1つ1つを「プロット値」といい、プロット値の集合を「プロット値集合」という。例えば調査期間が2024/8/1~8/31であり、指定SNS関連指標が日計再生数カテゴリ占有率<指標>であり、指定販売関連指標が日計計測範囲販売数量<指標>の場合、サーバ情報処理部10は、「8/1の日計再生数カテゴリ占有率および日計計測範囲販売数量」(プロット値)、「8/2の日計再生数カテゴリ占有率および日計計測範囲販売数量」(プロット値)・・・を取得する。次いでサーバ情報処理部10は、プロット値のうち外れ値、および、排除条件に合致するものを排除する。外れ値と認定するルール、および、排除条件は適切な相関関係が求められるようにするとの観点の下、事前に定められている。排除条件は例えば、SNS関連指標が日計投稿数カテゴリ占有率<指標>の場合に「日計投稿数カテゴリ占有率が一定値以下である」というものである。
【0120】
サーバ情報処理部10は、SNS関連指標の指標値と販売関連指標の指標値との相関関係を示す相関関係表68が表示された相関関係画面52を表示するための表示データを生成する。グラフの具体例は後述する。次いでサーバ情報処理部10は、表示データを提供者端末情報処理部18に送信する。提供者端末情報処理部18は、表示データを受信し、表示データに基づいて相関関係画面52に相関関係表68を表示する。
【0121】
図19は、相関関係表68の一例を示す図である。相関関係表68は、SNS状況に係るSNS関連指標の指標値と、販売状況に係る販売関連指標の指標値との相関関係を示す図である。具体的には相関関係表68では、各指標値の組合せからなるプロット値がプロットされた散布図が示されると共に、散布図中に近似曲線が示される。図19では、指定SNS関連指標が日計再生数カテゴリ占有率であり、指定販売関連指標が日計計測範囲販売数量である場合の相関関係表68の一例を示している。図19の相関関係表68では、日計再生数カテゴリ占有率と日計計測範囲販売数量との散布図が示されると共に、散布図上に近似曲線が表示される。提供者は、図19で例示する相関関係表68を参照することにより、日計再生数カテゴリ占有率と日計計測範囲販売数量との相関関係を視覚的、直感的に把握できる。これにより提供者は、日計再生数カテゴリ占有率の大小が対象商品の実際の販売数量に与える影響や、日計再生数カテゴリ占有率と日計計測範囲販売数量との因果関係などを的確に把握できる。そして提供者は、ここで得た知見を、以後の商品の宣伝/広告の戦略に活用することができる。
【0122】
さて提供者は、相関関連入力領域62への入力情報を変更することによって、各種要素を自由に変更することができる。このため提供者は、様々なSNS関連指標および販売関連指標の組合せについて、SNS状況と販売状況との関係、一方が他方に与える影響、および一方と他方との因果関係を把握することができる。特にSNS関連指標には、カテゴリ占有率<指標>が含まれている。これらの指標が重要である点、および、本実施形態によればこれらの指標について的確な値を導出することができる点は上述した通りである。
【0123】
相関関係表68は、「キャンペーン関連サービス(投稿CP)を利用してSNSに投稿された対象商品に関するコンテンツである対象商品関連コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況を示すSNS状況と、対象商品の販売の状況を示す販売状況との関係」、「SNS関連指標の指標値と販売関連指標の指標値との相関関係」、および、「カテゴリ占有率と販売関連指標の指標値との相関関係」を示す情報である。提供者端末情報処理部18が、相関関係画面52(特に相関関係表68)を提供者端末表示部20に表示する処理は、SNS状況と販売状況との関係を提供者に提供する処理に相当する。
【0124】
なお本実施形態では、プロット値は、“同日の”SNS関連指標の指標値と販売関連指標の指標値との組合せであった。この点に関し、“一定量だけ離れた” SNS関連指標の指標値と販売関連指標の指標値との組合せをプロット値としてもよい。
【0125】
以上説明したように本実施形態によれば、提供者に対して、キャンペーン関連サービス(投稿CP)を利用してSNSに投稿された商品に関するコンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況と、商品の販売の状況との関係が提供される。従って提供者は、コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況と商品の販売の状況との関係を認識することが可能であり、この認識の下、コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況が商品の販売に与える影響を把握できる。このため「コンテンツの投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況が商品の販売に与える影響を把握したい」との提供者のニーズに応えることができる。
【0126】
<シミュレーションサービスにおける制御システム1の動作例>
次にシミュレーションサービスにおける制御システム1の動作について説明する。シミュレーションサービスは端的に言うと、投稿CPについて提供者が設定する報酬予算(=報酬総額上限)と、SNSにおける影響との関係をシミュレーションするサービスである。以下の説明の前提として、提供者は、特定の商品について、投稿CPを実施することを考えているものとする。以下、当該特定の商品を「予定商品」という。
【0127】
提供者は、提供者端末4の提供者専用アプリAPを起動し、情報入力画面70の表示を指示する。当該指示に応じて提供者端末情報処理部18はサーバ情報処理部10と協働して、情報入力画面70を提供者端末表示部20に表示する。図20は、情報入力画面の一例を示す図である。図20で示すように、情報入力画面70には、予定商品のハッシュタグを入力するための入力欄71が設けられている。予定商品のハッシュタグとは、予定商品について第1SNS(他のSNSでもよい)で付与されることが想定されるハッシュタグであり、典型的には予定商品の商品名を示すハッシュタグである。図20で示すように情報入力画面70には、予定商品と競合する競合商品のハッシュタグを入力するための入力欄72が設けられている。競合商品のハッシュタグとして、異なる複数の商品に係るハッシュタグを入力可能である。また情報入力画面70には報酬予算を入力するための入力欄73と、予定商品のカテゴリを入力するための入力欄74と、予定商品の単価を入力するための入力欄75とが設けられている。提供者は、情報入力画面70の各入力欄に情報を入力し、確定ボタン76を選択する。図21は、各入力欄に情報が入力された状態の情報入力画面70の一例を示している。以下、入力欄71に入力された予定商品のハッシュタグを「予定商品ハッシュタグ」という。また入力欄72に入力された競合商品のハッシュタグを「競合商品ハッシュタグ」という。また入力欄73に入力された報酬予算を「入力報酬予算」という。また、入力欄74に入力されたカテゴリを「入力カテゴリ」という。また入力欄75に入力された単価を「予定商品単価」という。
【0128】
図22は、確定ボタン76が選択された後の提供者端末4および情報処理サーバ2の動作例を示すフローチャートである。フローチャートFFは提供者端末4による情報処理方法を示し、フローチャートFGは情報処理サーバ2による情報処理方法を示す。フローチャートFFで示すように提供者による確定ボタン76が選択されると(ステップSF1)、提供者端末情報処理部18は、その旨を通知すると共に、情報入力画面70に入力された各情報をサーバ情報処理部10に送信する(ステップSF2)。フローチャートFGで示すようにサーバ情報処理部10は、情報入力画面70に入力された各情報を取得する(ステップSG1)。
【0129】
次いでサーバ情報処理部10は、SNS情報取得処理を実行する(ステップSG2)。以下、ステップSG2について詳述する。まずサーバ情報処理部10は、直近一週間(前日から遡って7日間の期間(前日を含む))における「予定商品ハッシュタグが付与されたショート動画」の第1SNSでの投稿数および再生数を取得する。以下、当該投稿数を「予定商品直近投稿数」といい、当該再生数を「予定商品直近再生数」という。更にサーバ情報処理部10は、競合商品のそれぞれについて、直近一週間における「競合商品ハッシュタグが付与されたショート動画」の第1SNSでの投稿数および再生数を取得する。以下、当該投稿数を「競合商品直近投稿数」といい、当該再生数を「競合商品直近再生数」という。以上がステップSD2の詳細である。
【0130】
ステップSG2の後、サーバ情報処理部10は、実施前シェア率導出処理を事項する(ステップSG3)。ステップSG3においてサーバ情報処理部10は、直近投稿数シェア率および直近再生数シェア率を以下の計算式で導出する。
・直近投稿数シェア率=予定商品直近投稿数/(予定商品直近投稿数+「全ての競合商品の競合商品直近投稿数」)
・直近再生数シェア率=予定商品直近再生数/(予定商品直近再生数+「全ての競合商品の競合商品直近再生数」)
以上がステップSD3の詳細である。
【0131】
ステップSG3の後、サーバ情報処理部10は、実施後予測シェア率導出処理を実行する(ステップSG4)。以下、ステップSG4の処理について詳述する。ステップSG4の処理は、実施後予測投稿数シェア率、および、実施後予測再生数シェア率を導出することを目的として行われる。実施後予測投稿数シェア率とは、入力報酬予算の下で予定商品について投稿CPを実施したとした場合に、投稿CP実施後、一定期間が経過したときの投稿数シェア率の予測値ことである。一定期間は、第1SNSの投稿状況/再生状況に対して投稿CPの実施の影響が十分に生じるような期間とされる。投稿数シェア率は、「予定商品ハッシュタグ付きのショート動画の投稿数/(予定商品ハッシュタグ付きのショート動画の投稿数+競合商品ハッシュタグ付きのショート動画の投稿数)」により求められる割合である。実施後予測再生数シェア率は、実施後予測投稿数シェア率の「投稿数」を「再生数」としたものである。
【0132】
ここでサーバ記憶部12には学習済モデルMD1が記憶される。図23は、学習済モデルMD1の入力および出力を示す図である。図23で示すように学習済モデルMD1は、報酬予算、予定商品のカテゴリ、予定商品の単価、実施前投稿数シェア率、および、実施前再生数シェア率を入力として、実施後予測投稿数シェア率および実施後予測再生数シェア率を出力する機械学習済のモデルである。学習済モデルMD1は、過去の投稿CPの実績を利用して用意された学習用データを用いて十分に学習される。
【0133】
ステップSD4においてサーバ情報処理部10は、学習済モデルMD1にステップSG1で取得した入力報酬予算、入力カテゴリおよび予定商品単価、と、ステップSD3で導出した実施前投稿数シェア率および実施前再生数シェア率を入力し、学習済モデルMD1から出力された実施後予測投稿数シェア率および実施後予測再生数シェア率を取得する。以上がステップSG4の詳細である。
【0134】
ステップSG4の後、サーバ情報処理部10は、ステップSD4までの処理の処理結果を利用してシミュレーション画面77(後述)の表示データを生成し、送信する(ステップSG5)。提供者端末情報処理部18は、当該表示データを受信し、シミュレーション画面77を表示する(ステップSE3)。図24は、シミュレーション画面77の一例を示す図である。なお図24のシミュレーション画面77は、情報入力画面70への入力が図21で例示するものであった場合の画面である。図24で示すようにシミュレーション画面77には、予定商品直近投稿数、予定商品直近、競合商品直近投稿数および競合商品直近再生数が表示される。なお、直近一週間の具体的な日付も表示される。更にシミュレーション画面77には、実施前投稿数シェア率と実施後予測投稿数シェア率との組合せが表示される。当該組合せに対応付けて、投稿数シェア率の計算方法、および、入力報酬予算の額が表示される。更にシミュレーション画面77には、実施前再生数シェア率と実施後予測再生数シェア率との組合せが表示される。当該組合せに対応付けて、再生数シェア率の計算方法、および、入力報酬予算の額が表示される。ユーザは、シミュレーション画面77を参照することによって、予定商品について入力報酬予算の下で投稿CPを実施した場合に、実施前と実施後とで投稿数シェア率および再生数シェア率がどのように変化するかを認識することができ、当該認識を、報酬予算をどの程度とするか或いは投稿CPを実施するか否かの判断に有効活用できる。
【0135】
図24で示すようにシミュレーション画面77には、変更予算入力欄78が設けられている。変更予算入力欄78には任意の報酬予算を入力することができる。変更予算入力欄78に報酬予算(便宜的に「変更後報酬予算」という)が入力され、再シミュレーションボタン79が選択されるとサーバ情報処理部10は提供者端末情報処理部18と協働して、変更後報酬予算に基づく実施後予測投稿数シェア率および実施後予測再生数シェア率を導出する。提供者端末情報処理部18は、これらシェア率を、シミュレーション画面77に表示する。図25は、変更後報酬予算に基づく、実施後予測投稿数シェア率および実施後予測再生数シェア率が表示された様子を示す。提供者は、シミュレーション画面77を利用して、所望の報酬予算について、実施後予測投稿数シェア率および実施後予測再生数シェア率を認識することができ、当該認識を、報酬予算をどの程度とするか或いは投稿CPを実施するか否かの判断に有効活用できる。なお、シミュレーション画面77に再生数シェア率および投稿数シェア率の双方に関する情報が表示されるのではなく、何れか一方の情報が表示される構成でもよい。
【0136】
以上の通り、サーバ情報処理部10は、予定商品について投稿CPを実施しようとしている提供者から報酬予算の額の指定を受け付ける機能と、投稿CPの報酬予算の額が指定された額である場合に、予定商品のSNSにおける投稿数または再生数のシェアがどのように変化するかを予測する機能とを備える。提供者端末情報処理部18は、予測結果(シミュレーション画面77の情報)を提供者に提供する機能を備える。この構成によれば、提供者は、予測結果を参照し、報酬予算を設定する上での有益な情報として活用できる。
【0137】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、上記実施形態は、本開示を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。以下、上記実施形態の変形例を示す。以下の変形例は、組合せることができる場合には、組合せて実施されてもよい。
【0138】
<第1変形例>
上記実施形態では報酬単価の値は、提供者が定めた固定的な値であった。一方で第1変形例に係るサーバ情報処理部10は、対象商品の人気度に応じて、人気度が低いほど値が高くなるように報酬単価を動的に変更する。以下、本変形例に係る制御システム1の動作例を示す。
【0139】
図26の符号FHは、本変形例に係る情報処理サーバ2による情報処理方法を示すフローチャートである。フローチャートFHで示すようにサーバ情報処理部10は、人気度導出処理を実行する(ステップSH1)。以下、ステップSH1について詳述する。本変形例では、対象商品の人気度に影響する1つ以上のパラメータ(以下「人気度関連パラメータ」という)のパラメータ値を入力とし、人気度(0~100ptの範囲で値をとるスコアであるものとする)を出力とする学習済モデルMD2が用意される。学習済モデルMD2は、過去の実績に基づく学習用データを用いて十分に学習される。人気度関連パラメータは例えば、対象商品の値段、カテゴリ、対象商品の外観の画像データ、対象商品と競合する商品に関する情報、対象商品の購入層に関する情報である(当然、これらに限定されない)。
【0140】
ステップSH1においてサーバ情報処理部10は、人気度関連パラメータのそれぞれのパラメータ値を取得する。サーバ情報処理部10は、提供者又は運営者(他の者でもよい)が事前に登録したパラメータ値を取得し、また例えばインターネットからパラメータ値を取得する。人気度関連パラメータのそれぞれのパラメータ値を取得した後、サーバ情報処理部10は、取得したパラメータ値と学習済モデルMD2を用いて、人気度を導出する。以上がステップSH1の詳細である。
【0141】
ステップSH1の後、サーバ情報処理部10は、報酬単価調整処理を実行する(ステップSH2)。以下、ステップSH1について詳述する。本変形例では、報酬単価について基準となる基準報酬単価が提供者または運営者により設定される。人気度と変化率との関係を定義するテーブルが予め用意される。ただし当該テーブルでは、人気度が高いほど報酬単価が低くなり、人気度が低いほど報酬単価が高くなるように変化率が定義されている。ステップSH1においてサーバ情報処理部10は、当該テーブルを利用して人気度に対応する変化率を特定し、報酬単価に変化率を乗じることによって(最終的な)報酬単価を導出する。この結果、報酬単価は、人気度が低いほど、その値が高くなる。以上がステップSH2の詳細である。
【0142】
本変形例によれば、人気度の低い対象商品に関して、投稿CPに参加するモチベーションをユーザに付与することができ、キャンペーン関連サービスの活性化を促進できる。
【0143】
なお人気度を導出する方法は例示した方法に限定されない。以下。当該方法の例を示す。
・人為的手段により人気度が定められ、登録される。サーバ情報処理部10は、登録された人気度を取得する。
・サーバ情報処理部10は、「対象商品の人気に影響を与える要素に関する情報を含み、対象商品の人気度を導出することを依頼するプロンプト」を生成する。サーバ情報処理部10は、生成したプロンプトを、大規模言語モデルを搭載するサーバに送信する。サーバ情報処理部10は、当該サーバから回答文を受信し、受信した回答文に基づいて人気度を導出する。
【0144】
また報酬単価を調整する方法は例示した方法に限定されない。以下、当該方法の例を示す。
・人気度、基準報酬単価、その他の情報をパラメータとして、報酬単価を導出する計算式(学習済モデルでもよい)が事前に用意される。ただし、計算式では、人気度が高いほど報酬単価が低くなり、人気度が低いほど報酬単価が高くなるような計算式とされる。サーバ情報処理部10は、当該計算式を用いて報酬単価を導出する。
【0145】
<第2変形例>
本変形例に係るサーバ情報処理部10は、対象商品の人気度に応じて、人気度が低いほどユーザが受ける恩恵が高まるように購入キャンペーンに係る特典の内容を動的に変更する機能を備える。例えば、購入キャンペーンの特典が固定キャッシュバック額のキャッシュバックである場合、サーバ情報処理部10は、対象商品の人気度が低いほど固定キャッシュバック額を高くし、人気度が高いほど固定キャッシュバック額を低くする。また例えば、購入キャンペーンの特典がキャッシュバック率に相当する相当額のキャッシュバックである場合、サーバ情報処理部10は、対象商品の人気度が低いほどキャッシュバック率を高くし、人気度が高いほどキャッシュバック率を低くする。なお人気度の導出方法、および、特典の内容を動的に変更する方法は、第1変形例で例示した方法を応用可能である。
【0146】
本変形例によれば、人気度の低い対象商品に関して、購入CPに参加するモチベーションをユーザに付与することができ、キャンペーン関連サービスの活性化を促進できる。
【0147】
<第3変形例>
第3変形例に係るサーバ情報処理部10は、ユーザのランクを管理する機能と、購入CPおけるユーザに関するアクションと、投稿CPにおけるユーザに関するアクションとの少なくとも一方を反映してユーザのランクのグレードを導出する機能と、ユーザのランクのグレードに応じて、グレードが高いほどユーザがより多くの恩恵を受けるように購入特典(特典)もしくは投稿報酬(投稿)の内容を変更し、または、ユーザのランクのグレードが上がったときにユーザが恩恵を受けるアクションを実行する機能とを備える。なおユーザに関するアクションとは、ユーザが行ったアクション、および、ユーザに対して行われたアクションの双方を含む概念である。このことは他の変形例についても同様である。以下、本変形例に係る制御システム1の動作例を示す。
【0148】
本変形例では、ユーザにランクが設定される。ランクのグレード(種類)としては、ブロンズランク、シルバーランク、ゴールドランク、および、プラチナランクが用意されている。ランクは、ユーザ管理データベース30のユーザ管理データレコードに登録される。すなわちサーバ情報処理部10は、ユーザ管理データベース30を利用して各ユーザのランクを管理する。図27の符号FIは、本変形例に係る情報処理サーバ2による情報処理方法を示すフローチャートである。フローチャートFIは、ある一人のユーザに関してサーバ情報処理部10が実行する処理である。フローチャートFIで示すようにサーバ情報処理部10は、ユーザのランクの変動要因が発生したか否かを監視する(ステップSI1)。本実施形態では、ランクの変動要因は、ユーザが購入チェックに合格したこと、および、ユーザが動画審査に合格したことである。
【0149】
変動要因が発生した場合(ステップSI1:YES)、サーバ情報処理部10は、ユーザのランクのグレードを導出する(ステップSI2)。以下、ステップSI2について詳述する。本変形例ではユーザごとに、購入チェックの合格の回数(以下「購入チェック合格回数」という)および動画審査の合格の回数(以下「動画審査合格回数」という)がユーザ管理レコードに登録される。更に、購入チェック合格回数および動画審査合格回数を入力パラメータとしてランクのグレードを導出する計算式が予め用意される。当該計算式は、購入チェック合格回数、および、動画審査合格回数が多いほど高いグレードが導出されるような式とされる。ステップSI2においてサーバ情報処理部10は、ユーザのユーザ管理レコードを参照し、購入チェック合格回数および動画審査合格回数を取得する。次いでサーバ情報処理部10は、取得した情報および上記計算式を用いてユーザのランクのグレードを導出する。
【0150】
ステップSI2の後、サーバ情報処理部10は、ユーザのグレードが上がったか否かを判別する(ステップSI3)。ユーザのグレードが上がっていない場合(ステップSI3:NO)、サーバ情報処理部10は、処理手順をステップSI1へ移行する。上がった場合(ステップSI3:YES)、サーバ情報処理部10は、上昇後(変更後)のグレードに対応するランク上昇時処理(アクション)を実行し(ステップSI4)、処理手順をステップSI1へ移行する。以下、ステップSI4の処理について詳述する。
【0151】
本変形例では、上昇後(変更後)のグレードごとに、実行すべきランク上昇時処理(アクション)が予め定められている。なお、異なるグレードに係るランク上昇時処理の内容が同じであってもよい。ランク上昇時処理は、ユーザが恩恵を受ける処理とされる。以下、シルバーランクおよびゴールドランクに着目してランク上昇時処理の例を示す。ただし以下の例に限定されないことは勿論である。
・シルバーランクに上がったときは、ユーザが利用可能な所定のポイントを200pt付与し、ゴールドランクに上がったときは、ユーザが利用可能な所定のポイントを250pt付与する。ただし、シルバーランクに係る付与ポイントと、ゴールドランクに係る付与ポイントとは同じ値でもよい。
・シルバーランクに上昇したとき、および、ゴールドランクに上昇したときに所定のクーポン、チケットまたは商品券を配布する。なおシルバーランクに係るクーポン、チケットまたは商品券の内容と、ゴールドランクに係るクーポン、チケットまたは商品券の内容とは同じでもよく、異なっていてもよい。
【0152】
更にサーバ情報処理部10は、ユーザのランクのグレードに応じて、グレードが高いほどユーザがより多くの恩恵を受けるように購入CPに係る購入特典、または、投稿CPに係る投稿報酬の内容を変更する。以下、購入特典または投稿報酬の内容の変更に係るサーバ情報処理部10の処理の例を示す。ただし以下の例に限定されないことは勿論である。
・サーバ情報処理部10は、ランクのグレードが高いほど、購入CPに係る固定キャッシュバック額(キャッシュバック額がキャッシュバック率によって規定される場合にはキャッシュバック率)を高くする。
・サーバ情報処理部10は、ランクのグレードが高いほど、投稿CPに係る報酬単価を高くする。
・サーバ情報処理部10は、所定のグレード以上のユーザに対して、購入CPを先行して告知する。
【0153】
本変形例によれば、購入CPおよび投稿CPに参加するモチベーションをユーザに付与することができ、キャンペーン関連サービスの活性化を促すことができる。
【0154】
なお本変形例に関し、以下の応用例を適用できる。この点は後述する第4変形例についても同様である。
・ランクのグレードの導出に用いられる「ユーザに関するアクション」は例示したものに限定されない。
・ランクグレードの導出方法は例示した方法に限定されない。すなわちランクグレードを導出する方法は、購入チェックの合格回数が多いほど、乃至、動画審査の合格回数が多いほど、グレードが高くなるような方法であればよい。換言すれば当該方法は、キャンペーン関連サービスの利用頻度が高く、当該サービスの活性化の寄与度が高いほど高くなるような方法であればよい。
【0155】
<第4変形例>
第4変形例に係るサーバ情報処理部10は、提供者ごとに、ユーザの提供者対応ランクを管理する機能と、一の提供者について、当該一の提供者が実施する購入キャンペーンにおけるユーザに関するアクションと、当該一の提供者が実施する投稿キャンペーンにおけるユーザに関するアクションとの少なくとも一方を反映してユーザの提供者対応ランクのグレードを導出する機能と、ユーザの一の提供者に係る提供者対応ランクのグレードに応じて、グレードが高いほどユーザがより多くの恩恵を受けるように当該一の提供者に係る購入特典もしくは投稿報酬の内容を変更し、または、ユーザの当該一の提供者に係る提供者対応ランクのグレードが上がったときに当該一の提供者に関してユーザが恩恵を受けるアクションを実行する機能とを備える。以下、本変形例に係る制御システム1の動作例を示す。
【0156】
本変形例では、ユーザに対して提供者ごとの提供者対応ランクが設定される。例えば、ある一人のユーザについて、提供者Aの提供者対応ランク、提供者Bの提供者対応ランク・・・というように、提供者ごとに異なるランクが設定される。提供者対応ランクのグレード(種類)としては、ブロンズランク、シルバーランク、ゴールドランク、および、プラチナランクが用意されている。提供者ランクは、ユーザ管理データベース30のユーザ管理データレコードに登録される。すなわちサーバ情報処理部10は、ユーザ管理データベース30を利用して各ユーザの提供者対応ランクを管理する。図28の符号FJは、本変形例に係る情報処理サーバ2による情報処理方法を示すフローチャートである。フローチャートFJは、ある一人のユーザに関してサーバ情報処理部10が実行する処理である。フローチャートFJで示すようにサーバ情報処理部10は、ユーザについて、何れかの提供者対応ランクの変動要因が発生したか否かを監視する(ステップSJ1)。本実施形態では、一の提供者に対応する提供者対応ランクの変動要因は、ユーザが当該一の提供者が実施する購入CPの購入チェックに合格したこと、および、ユーザが当該一の提供者が実施する投稿CPの動画審査に合格したことである。
【0157】
何れかの変動要因が発生した場合(ステップSJ1:YES)、サーバ情報処理部10は、以下の処理を実行する(ステップSJ2)。以下、変動要因が発生した提供者対応ランクに対応する提供者を「処理対象提供者」という。ステップSJ2においてサーバ情報処理部10は、ユーザについて、処理対象提供者の提供者対応ランクのグレードを導出する(ステップSJ2)。サーバ情報処理部10は、第3変形例と同様、処理対象提供者に係る購入チェックの合格の回数、処理対象提供者に係る動画審査の合格の回数、および、予め用意された計算式を用いて当該導出を行う。
【0158】
ステップSJ2の後、サーバ情報処理部10は、ユーザの提供者対応スコアのグレードが上がったか否かを判別する(ステップSJ3)。ユーザのグレードが上がっていない場合(ステップSJ3:NO)、サーバ情報処理部10は、処理手順をステップSJ1へ移行する。上がった場合(ステップSJ3:YES)、サーバ情報処理部10は、上昇後(変更後)のグレードに対応するランク上昇時処理(アクション)を実行し(ステップSJ4)、処理手順をステップSJ1へ移行する。以下、ステップSJ4の処理について詳述する。
【0159】
本変形例では、上昇後(変更後)のグレードごとに、実行すべきランク上昇時処理(アクション)が予め定められている。そしてランク上昇時処理は、処理対象提供者に関してユーザが恩恵を受ける処理とされる。以下、シルバーランクおよびゴールドランクに着目してランク上昇時処理の例を示す。ただし以下の例に限定されないことは勿論である。
・シルバーランクに上がったときは、処理対象提供者が提供するサービスで利用可能な所定のポイントを200pt付与し、ゴールドランクに上がったときは、当該所定のポイントを250pt付与する。ただし、シルバーランクに係る付与ポイントと、ゴールドランクに係る付与ポイントとは同じ値でもよい。
・シルバーランクに上昇したとき、および、ゴールドランクに上昇したとき処理対象提供者が提供する所定のクーポン、チケットまたは商品券を配布する。なおシルバーランクに係るクーポン、チケットまたは商品券の内容と、ゴールドランクに係るクーポン、チケットまたは商品券の内容とは同じでもよく、異なっていてもよい。
【0160】
更にサーバ情報処理部10は、ユーザのランクのグレードに応じて、グレードが高いほどユーザがより多くの恩恵を受けるように処理対象提供者に係る購入CPの特典、または、投稿CPの報酬の内容を変更する。以下、特典または報酬の内容の変更に係るサーバ情報処理部10の処理の例を示す。ただし以下の例に限定されないことは勿論である。
・サーバ情報処理部10は、提供者対応ランクのグレードが高いほど、処理対象提供者が実施する購入CPに係る固定キャッシュバック額(キャッシュバック額がキャッシュバック率によって規定される場合にはキャッシュバック率)を高くする。
・サーバ情報処理部10は、提供者対応ランクのグレードが高いほど、処理対象提供者が実施する投稿CPに係る報酬単価を高くする。
・サーバ情報処理部10は、所定のグレード以上のユーザに対して、処理対象提供者の購入CPを先行して告知する。
【0161】
本変形例によれば、購入CPおよび投稿CPに参加するモチベーションをユーザに付与することができ、キャンペーン関連サービスの活性化を促すことができる。更にユーザに、一人の提供者に係る購入CPおよび投稿CPに継続して繰り返し参加する機会/モチベーションを付与でき、キャンペーン関連サービスに関して提供者の満足度を向上できる。
【0162】
<第5変形例>
第5変形例に係るサーバ情報処理部10は、購入キャンペーンまたは投稿キャンペーンにおけるユーザに関するアクションの履歴を管理する機能と、過去のユーザに関するアクションを利用した条件を設定可能な画面を提供者が参照可能な表示部に表示する機能と、提供者により設定された条件に基づいてユーザを抽出する機能とを備える。以下、本変形例に係る制御システム1の動作例を示す。
【0163】
本変形例では、ユーザごとに、購入CPにおけるユーザに関するアクションの履歴(ログ)、および、投稿CPにおけるユーザに関するアクションの履歴(ログ)がユーザ管理レコードに登録される。すなわちサーバ情報処理部10は、ユーザ管理データベース30を利用して、「購入CPまたは投稿CPにおけるユーザに関するアクションの履歴」を管理する。なお、ユーザ管理レコードに登録される履歴は、後述する固定条件および抽出条件の成否を判定するために必要な情報を含む。
【0164】
本変形例に係る提供者端末情報処理部18はサーバ情報処理部10と協働して、提供者の要求に応じて、条件設定画面80を提供者端末表示部20に表示する。図29は条件設定画面80の一例を示す図である。図29で示すように、条件設定画面80には、個別条件のそれぞれが表示される。当該画面では、チェックボックス81を利用して、任意の1つ以上の個別条件を選択である。選択された1つ以上の個別条件のアンド条件(論理積)により、抽出条件が構成される。個別条件は、「過去のユーザに関するアクションを利用した条件」と、「ユーザの属性またはパーソナリティに関する条件」とに大別される。図29の条件設定画面80の1つ目の個別条件に注目すると、個別条件は、「直近○日以内に、(「自社」or「自社および他社」)の購入CPの購入チェックに合格した者」という条件である。この個別条件は、「過去のユーザに関するアクションを利用した条件」に相当する。また当該画面の3つ目の個別条件に注目すると、個別条件は、「過去に○回以上、(「自社」or「自社および他社」)の購入CPの購入チェックに合格した者」という条件である。この個別条件は、「過去のユーザに関するアクションを利用した条件」に相当する。また当該画面の5つ目の個別条件に着目すると、個別条件は、年齢層に関する条件であり、「ユーザの属性またはパーソナリティに関する条件」に相当する。
【0165】
提供者は、条件設定画面80を利用して、個別条件の組合せからなる抽出条件を設定し、抽出条件に基づくユーザの抽出を指示することができる。当該指示があると、サーバ情報処理部10は、ユーザ管理データベース30を参照し、抽出条件に合致するユーザを抽出し、抽出したユーザのそれぞれの情報が表示された画面を表示する。なおユーザの情報として、予め定められた項目の項目値(例えば、氏名、年齢、性別、「購入キャンペーンまたは投稿キャンペーンにおけるユーザに関するアックションの履歴」、ランクまたは提供者対応ランク)、電話番号またはメールアドレス)が当該画面に表示される。
【0166】
提供者は、抽出されたユーザに対して、所定のアクション(例えば、購入キャンペーンの予告、新商品の紹介またはクーポンの配布)を実行することができる。なお、提供者が、専用アプリAPを利用した所定のアクションの実行を指示できる構成とし、当該指示に応じて、サーバ情報処理部10およびユーザ端末情報処理部13が、当該所定のアクションを実行する構成でもよい。
【0167】
本変形例の構成によれば、提供者は、ユーザに関する過去のアクションの実績を反映した多様な観点でユーザの抽出(グルーピング)を行うことができ、ユーザに対して、ユーザによりマッチした、よりきめの細かいサービスを提供することができる。
【0168】
第5変形例に関して以下の応用例を適用できる。なお、図29で例示した個別条件の例は、あくまで一例である。特に過去のユーザに関するアクションを利用した条件」に関しては、ユーザに関するアクションを利用した条件を広く定義可能である。また個別条件として、第3変形例に係るランク、または、第4変形例に係る提供者対応ランクを利用した条件を定義可能である。
【0169】
<第6変形例>
本変形例に係るサーバ情報処理部10は、提供者からの要求に応じて、提供者が指定した購入CPまたは投稿CPのアプリケーションリンクまたはキャンペーンを紹介する画像を発行する機能を備える。以下、本変形例に係る制御システム1の動作例を示す。
【0170】
提供者は、提供者端末4の提供者専用アプリAP2を起動し、所定の操作を行って実施CP一覧画面82の表示を指示する。当該指示に応じて提供者端末情報処理部18は、実施CP一覧画面82を提供者端末表示部20に表示する。図30は、実施CP一覧画面82の一例を示す図である。図30で示すように実施CP一覧画面82では、提供者が実施中の購入CPおよび投稿CPが一覧表示されると共に、各キャンペーンと対応付けてリンク発行ボタン83が表示される。提供者は、所望の本件CPのリンク発行ボタン83を選択することができる。
【0171】
一の本件CPのリンク発行ボタンが選択されるとサーバ情報処理部10は、当該一の本件CPのアプリケーションリンク(アプリリンク、ユニバーサルリンク)を発行する。当該一の本件CPのアプリケーションリンクとは、ユーザ端末3上で当該リンクが選択されたときに、専用アプリAPを起動して、専用アプリAPの機能により提供される「当該一の本件CPの紹介画面」をユーザ端末表示部15に表示させるリンクである。サーバ情報処理部10は、ユーザ端末3について想定されるOSの種類ごとにアプリケーションリンクを発行する。
【0172】
更にサーバ情報処理部10は、当該一の本件CPが紹介されたサイトへアクセスするためのリンク(URL)を発行する。以下、当該リンクを「サイトリンク」という。
【0173】
更にサーバ情報処理部10は、当該一の本件CPを紹介する本件CP紹介画像84を生成する。本件CP紹介画像84は、所定のファイル形式の画像データである。本件CP紹介画像84は例えば、上述した購入CP概略ブロックまたは投稿CP概略ブロック32に表示された情報と同等の情報を含む。
【0174】
アプリケーションリンクおよびサイトリンクを発行し、本件CP紹介画像84を生成した後、提供者端末情報処理部18はサーバ情報処理部10と協働して、これらが表示された処理結果表示画面85を提供者端末表示部20に表示する。図31は、処理結果表示画面85の一例を示す図である。図31で示すように処理結果表示画面85には、OSの種類ごとにアプリケーションリンクが表示される。各アプリケーションリンクはコピー&ペーストが可能である。また当該画面には、本件CP紹介画像84が表示される。本件CP紹介画像84は、提供者端末4にダウンロードすることができる。提供者は、自身の顧客に対して、コミュニケーションツール、メール、アプリケーションを介した通知、その他の手段により、アプリケーションリンクおよび本件CP紹介画面を通知することができる。
【0175】
<第7変形例>
第7変形例に係るサーバ情報処理部10は、閲覧者が閲覧する画面上に、購入キャンペーンまたは投稿キャンペーンの紹介画面にアクセスするリンクを表示するためのタグを生成し、提供する機能を備える。以下、第7変形例に係る制御システム1の動作例を示す。
【0176】
第7変形例では、オンラインショップのウェブページ、ブログ、「所定のアプリにより提供される画面」、その他の「閲覧者が閲覧する画面」に、誘導用リンクが表示される。誘導用リンクは、「キャンペーン関連サービスのサイト上の購入CPの紹介画面にアクセスするリンク」または「購入CPのアプリリンク」である。購入CPのアプリリンクとは、ユーザ端末3上で当該リンクが選択されたときに、専用アプリAPを起動して、専用アプリAPの機能により提供される「当該一の本件CPの紹介画面」にアクセスし、当該画面をユーザ端末表示部15に表示させるリンクである。
【0177】
図32は、誘導用リンクが表示された「ブロブのウェブページ」の一例である。図32で例示するブログは、購入CPおよび投稿CPが実施中である商品Xの使用体験がされたものである。当該ブログには、「商品Xの購入CPの紹介画面へのリンク」(商品Xの購入CPのアプリリンクでもよい)を示すリンクボタン87が表示される。閲覧者は、リンクボタン87を選択するという簡易な作業を行うことにより、商品Xの購入CPの紹介画面にアクセスし、当該画面を表示させることができる。図32の例に関して、サーバ情報処理部10は、誘導用リンクたるリンクボタン87を表示するためのHTMLタグを生成し、ブログ作成者(ブログのプラットフォーマーでもよい)に提供する。ブログ作成者は、ブログのHTMLファイルにHTMLタグを組み込むことによって、ブロック上にリンクボタン87を表示させる。
【0178】
本変形例によれば、より多様な手段で、より効果的に購入CPまたは投稿CPを紹介することが可能となる。
【0179】
<その他の変形例>
・上記実施形態では、購入CPに参加していないユーザに対して購入CPを公開し、購入チェックに合格したユーザに対してのみ投稿CPが紹介される構成であった。この点に関して、購入CPに参加していないユーザに対して購入CPおよび投稿CPの組合せを公開する構成でもよい。
・購入CPの購入特典の内容は上記実施形態で例示した内容に限定されない。例えば、ポイントの付与または所定の権利の付与、所定の割引を受ける権利の付与でもよい。
・上記実施形態で例示した投稿報酬の導出方法は、あくまで一例である。例えば、ユーザ1人1人に投稿報酬の上限値が定められてもよく、また例えばショート動画の投稿に対して一定額が付与される構成でもよく、また例えば再生数以外の要素により投稿報酬が調整される構成でもよい。またショート動画の投稿という行為に対応する一定額が報酬額に含まれる構成でもよい。
・上記実施形態において、購入特典の付与の完了報告時に、投稿CPを紹介する構成としてもよい。
・上記実施形態について、報酬単価を提供者ではなく運営者が設定する構成でもよい。
【0180】
・上記実施形態では、コンテンツはショート動画であった。しかしながら、コンテンツは、ショート動画に限られない。例えばコンテンツは、長尺動画、文章、音声または静止画でもよい。また上記実施形態ではコンテンツがショート動画であったため、コンテンツの閲覧は再生という手段により行われていたが、コンテンツの閲覧は、コンテンツの種類に応じた適切な手段によって行われるべきものである。
・上記実施形態では、キャンペーン関連サービスにおいてコンテンツが投稿される対象のSNSは、第1SNSの1つであった。しかしながら、キャンペーン関連サービスの対象となるSNSは、1つに限らず、複数であってもよい。この場合において、SNSごとにSNS状況と販売状況との関係が提供される構成でもよく、複数のSNSをまとめたSNS状況と販売状況との関係が提供される構成でもよい。複数のSNSをまとめたSNS状況に関し、投稿数および閲覧数(再生数)は、各SNSを合算した値とされる。
・上記実施形態において各データベースに登録された情報は、一例である。例えば投稿CP管理データベース35には、少なくとも投稿報酬を計算するために必要な情報が登録される。
・上記実施形態において1つのデータベースが保持するとした情報を、複数のデータベースが分散して保持する構成でもよく、複数のデータベースが保持するとした情報を1つのデータベースが保持する構成でもよい。すなわちデータの保持の仕方は、上記実施形態で例示した仕方に限定されない。一例として、案件別情報を管理するデータベースが別途設けられる構成でもよい。
【0181】
・SNS関連指標は、上記実施形態で例示した指標に限定されない。例えば上記実施形態で例示したエンゲージメントに関するSNS関連指標は、いいね数に係る指標であったが、“いいね”以外のエンゲージメント(例えばコメント、リツイート、リポスト、保存数)に係る指標でもよい。また例えば、日計関連動画投稿数<指標>の日計に関し、月計、週計、一時間当たり等、他の単位時間としてもよい。この点は、他の指標についても同様である。
・SNS状況は、上記実施形態で例示したものに限定されない。すなわちSNS状況は、対象商品関連ショート動画(対象商品関連コンテンツ)の投稿、閲覧またはエンゲージメントの状況を示すものであればよい。
・販売関連指標は、上記実施形態で例示した指標に限定されない。すなわち販売関連指標は、対象商品の販売(販売実績)に関する指標であればよい。
・販売状況は、上記実施形態で例示したものに限定されない。すなわち販売状況は、対象商品の販売の状況を示すものであればよい。
【0182】
・上記実施形態では、SNS状況と販売状況との関係を示す情報として、推移関係グラフ60、および、相関関係表68の2つを例示した。しかしながら当該情報は、推移関係グラフ60、および、相関関係表68に限定されない。当該情報としては、様々な種類のグラフを利用できる。また、表形式で当該関係が示される構成でもよい。
・上記実施形態では、情報提供サービスにおいて推移関係グラフ60、および、相関関係表68の表示に際して、サーバ情報処理部10が都度、表示データを生成し、画面を表示させる構成であった。この点に関して、推移関係グラフ60、または、相関関係表68の表示データ(画像データでもよい)が事前に用意される構成でもよい。また提供者端末情報処理部18が、推移関係グラフ60、または、相関関係表68の表示データを生成する構成でもよい。
【0183】
・また上記実施形態で示した機能ブロックは、任意のハードウェア、または、任意のハードウェアと任意のソフトウェアとの連携により実現可能である。つまり、これら機能ブロックは、特定のハードウェアに限定されるものではない。また上記実施形態のフローチャートについて、目的を達成できる範囲で処理の順番を変更したり、処理をより細かく分割したり、処理を追加したり、処理を削除したりしてもよい。
・上記実施形態について、サーバ記憶部12が記憶するとしたデータの一部または全部を、サーバ情報処理部10がアクセス可能な外部装置の記憶部が記憶する構成でもよい。
・上記実施形態においてユーザ専用アプリAP1が実行すると説明した処理の全部または一部をブラウザが実行する構成でもよい。
・情報処理サーバ2、ユーザ端末3または提供者端末4のコンピュータが実行するプログラムの提供を実施形態に含めることができる。また、当該プログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体の提供を実施形態に含めることができる。上記記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray(登録商標)Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、カード型記録媒体等の可搬型の、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。
【0184】
・上記実施形態において、ある一の機能を持つ装置は、当該一の機能を持つ装置として例示した装置に限定されない。例えば、投稿CP詳細画面33を提供(表示)する機能(「第1機能」とする)と、投稿報酬を導出する機能(「第2機能」とする)とに着目する。上記実施形態では図33の(A)で示すように情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10が第2機能を備え、ユーザ端末3のユーザ端末情報処理部13が第1機能を備える構成であった。この構成においては情報処理サーバ2およびユーザ端末3との組合せが「情報処理システム」として機能する。またサーバ情報処理部10とユーザ端末情報処理部13とがそれぞれ「情報処理部」として機能する。一方、図33の(B)で示すようにユーザ端末3のユーザ端末情報処理部13が第1機能および第2機能を備える構成でもよい。この構成においてはユーザ端末3が「情報処理システム」として機能し、ユーザ端末情報処理部13が「情報処理部」として機能する。また図33の(C)で示すようにサーバ情報処理部10のサーバ情報処理部10が第1機能および第2機能を備える構成でもよい。この構成においては情報処理サーバ2が「情報処理システム」として機能し、サーバ情報処理部10が「情報処理部」として機能する。なお複数の装置の情報処理部(例えば、サーバ情報処理部10およびユーザ端末情報処理部13)のそれぞれが「情報処理部」として機能する場合において、各情報処理部に設けられる機能は限定されない。また複数の情報処理部により1つの機能が実現される構成でもよい。また、ある機能を実現する装置が、情報処理サーバ2、ユーザ端末3および提供者端末4以外の装置であってもよい。
【符号の説明】
【0185】
1 制御システム(情報処理システム)
2 情報処理サーバ(情報処理システム)
3 ユーザ端末(情報処理システム)
4 提供者端末(情報処理システム)
10 サーバ情報処理部(情報処理部)
13 ユーザ端末情報処理部(情報処理部)
18 提供者端末情報処理部(情報処理部)
【要約】
【課題】商品に関するコンテンツが積極的にSNSに投稿するようにし、商品を購入した者が作成したコンテンツが投稿されるようにし、方針に合致した内容のコンテンツが投稿されるようにしたいという提供者のニーズに応える。
【解決手段】制御システム1は、提供者が対象商品について実施する購入キャンペーンに参加するユーザから対象商品の購入の証拠となる購入証拠を受け付け、購入証拠について行われたチェックのチェック結果を通知し、合格したユーザに特典を付与する機能と、投稿キャンペーンに参加するユーザからSNSへの投稿用の対象商品に関する対象商品関連コンテンツを受け付け、動画審査の審査結果をユーザに通知し、動画審査に合格したユーザによる対象商品関連コンテンツのSNSへの投稿に応じて当該投稿に対する報酬を導出し付与する機能とを備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33