(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-01
(45)【発行日】2025-09-09
(54)【発明の名称】ブロッキング防止剤及び樹脂ペレットの製造方法
(51)【国際特許分類】
B29B 9/16 20060101AFI20250902BHJP
B29B 9/06 20060101ALI20250902BHJP
C08J 3/12 20060101ALI20250902BHJP
【FI】
B29B9/16
B29B9/06
C08J3/12 A CER
C08J3/12 CEZ
(21)【出願番号】P 2021109698
(22)【出願日】2021-06-30
【審査請求日】2024-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000221797
【氏名又は名称】東邦化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】辻田 耕作
(72)【発明者】
【氏名】橋本 徹平
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-128889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29B 9/16
B29B 9/06
C08J 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(3)で表されるリン酸モノエステル体と、下記一般式(4)で表されるリン酸ジエステル体とを、モノエステル体/ジエステル体=70/30~30/70の質量比で含有するブロッキング防止剤。
【化1】
(式中、R
1及びR
2は、炭素数8~35の炭化水素基であり、OA
1及びOA
2は炭素数2~4のオキシアルキレン基であり、n1及びn2はアルキレンオキサイドの平均付加モル数である1~30の数であり、Mは第2族金属である。)
【請求項2】
前記第2族金属が、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、及びバリウム(Ba)からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のブロッキング防止剤。
【請求項3】
樹脂ペレット製造用である、請求項1又は2に記載のブロッキング防止剤。
【請求項4】
押出機から溶融状態で押し出された樹脂を、冷却水で冷却しながら又は冷却した後に切断するペレット造粒工程を有する樹脂ペレットの製造方法であって、
前記冷却水に、下記化学式(2)に記載のリン酸エステル化合物の第2族金属塩を添加することを特徴とする、樹脂ペレットの製造方法。
【化2】
(式中、
Rは炭素数8~35の炭化水素基であり、OAは炭素数2~4のオキシアルキレン基であり、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数である1~30の数であり、mは1~3の整数である。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロッキング防止剤及び樹脂ペレットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
非晶性あるいは低結晶性のオレフィン系樹脂、特に直鎖状低密度ポリエチレンや、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エステル類と共重合した樹脂などは、粘着性を有するためペレット同士が付着して塊を形成するブロッキング(互着)が起こり、成形加工の際に、袋から出しにくくなったり、押出機のホッパーに充填されたペレットが、シリンダーへ安定的に供給されないなどの問題があった。
【0003】
従来、このような粘着性を有する樹脂ペレットの表面の粘着性を低減させブロッキングを防止する方法として、種々の方法が提案されている。たとえばゴムペレットの表面をシリコーン油で被覆する方法(特許文献1参照)、あるいはブロッキング防止剤としてタルク、シリカ、炭酸カルシウム等の無機質粉末や、高級脂肪酸の金属塩、脂肪酸アミド等の滑剤、あるいはポリエチレンの粉末を粘着化し易いペレットの表面に付着させる方法(特許文献2参照)が知られている。また、アンダーウォーターカット方式のペレタイザー付き押出機を用いて、シリコーン油を微分散させた水中に押出機で溶融状態となった樹脂を押し出してペレット化することにより、そのペレット表面に液体を付着させる方法(特許文献3参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭48-47934号公報
【文献】特開2005-105202号公報
【文献】特開2008-246854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらペレットのブロッキングを防止するための方法においては、オレフィン系樹脂あるいはその成型品の性能(例えば透明性)を低下させないために、可能な限り少ない量のブロッキング防止剤をオレフィン系樹脂ペレットの表面に均一に分散被覆させる必要がある。しかしながら、少量のブロッキング防止剤を樹脂の表面に均一にかつ薄く付着させることは困難であり、十分なブロッキング防止効果が得られない。
また、冷却水中に分散させたシリコーン油をペレット表面に被覆させる方法では、水の処理といった環境面の配慮を行う必要がある。
本発明の目的は、粘着性を有する樹脂ペレットのブロッキング防止、特に軟質のオレフィン系樹脂等の樹脂の表面に少量のブロッキング防止剤を均一にかつ薄く付着(被覆)させることができるブロッキング防止剤を提供し、また樹脂ペレットの製造装置を汚染することのない、樹脂ペレットの製造に適したブロッキング防止剤、及びそれを用いた樹脂ペレットの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、オレフィン系樹脂を押出機によりダイスノズルより溶融状態で押し出し、特定のリン酸エステル化合物を含有する冷却水中でペレット状に切断および冷却水で固化することにより、ブロッキングが防止された樹脂ペレットが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[4]に関するものである。
[1]下記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物の第2族金属塩を含有するブロッキング防止剤。
【化1】
(式中、Rは炭素数8~35の炭化水素基であり、OAは炭素数2~4のオキシアルキレン基であり、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数である1~30の数であり、mは1~3の整数である。)
[2]前記第2族金属が、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、及びバリウム(Ba)からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[1]に記載のブロッキング防止剤。
[3]樹脂ペレット製造用である、[1]又は[2]に記載のブロッキング防止剤。
[4]押出機から溶融状態で押し出された樹脂を、冷却水で冷却しながら又は冷却した後に切断するペレット造粒工程を有する樹脂ペレットの製造方法であって、
前記冷却水に、下記化学式(2)に記載のリン酸エステル化合物の第2族金属塩を添加することを特徴とする、樹脂ペレットの製造方法。
【化2】
(式中、R、OA、m及びnは、前記と同じ意味を表す。)
【発明の効果】
【0008】
本発明のブロッキング防止剤は、粘着性を有する樹脂、特に軟質のオレフィン系樹脂等の樹脂ペレットのブロッキングを防止することができ、また樹脂ペレットの製造装置を汚染することもない。
本発明の樹脂ペレットの製造方法は、ブロッキングが防止されたペレットの従来の製造方法に比べ、複雑な工程を設ける必要がなく、また、ペレットを製造する工程とブロッキング防止剤をペレットに付着させる工程とを別ける必要がないので、経済性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、アンダーウォーターカット方式の樹脂ペレットの製造装置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
<リン酸エステル化合物>
本発明のブロッキング防止剤を構成するリン酸エステル化合物は、下記の一般式(1)で表わされる化合物である。
【化3】
(式中、Rは炭素数8~35の炭化水素基であり、OAは炭素数2~4のオキシアルキレン基であり、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数であって、1~30の数でありであり、mは1~3の整数である。)
【0012】
前記一般式(1)中、Rは炭素数8~35の炭化水素基を表し、例えば、炭素数8~24のアルキル基、炭素数8~24のアルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。
【0013】
炭素数8~24のアルキル基としては、具体的には、n-オクチル基、n-デシル基、ドデシル基(ラウリル基)、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基(ミルスチル基)、ヘキサデシル基(パルミチル基)、オクタデシル基(ステアリル基)、イコシル基、ドコシル基(ベヘニル基)、テトラコシル基等が挙げられる。炭素数8~24のアルケニル基としては、具体的には、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基等が挙げられ、これらは分岐構造、環状構造を有していてもよい。置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、ナフチル基等の無置換のアリール基、炭素数1~24の炭化水素基、炭素数1~24のアルキル基、炭素数2~24のアルケニル基、炭素数2~24のアルコキシ基等の置換基を有する前記アリール基が挙げられる。
これらの中でも、樹脂に対する良好な吸着性を有する観点から、炭素数12~22のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基が好ましい。
【0014】
前記一般式(1)中、OAは炭素数2~4のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシエチレン基、1,2-または1,3-オキシプロピレン基、1,2-、1,3-または1,4-オキシブチレン基が挙げられる。これらの中でも、好ましいのはオキシエチレン基と1,2-オキシプロピレン基であり、特に好ましいのはオキシエチレン基である。nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数であり、1~30の数であるが、水中への分散性の観点から好ましくは3~20の数であり、より好ましくは5~10の数である。nが2以上の場合、n個のOAは同一でも異なっていてもよく、異なる場合は-(OA)n-はランダム付加、ブロック付加または交互付加のいずれの付加形式でもよい。mは1~3の整数であり、好ましくは1または2である。
【0015】
本発明に用いるリン酸エステル化合物は、公知公用の製造方法により得ることができる。例えば、下記の一般式で表されるポリアルキレングリコール化合物に対してリン酸化剤を反応させてリン酸エステル化することにより得ることができる。
R-(OA)n-OH (2)
(式中、R、OA、及びnは、前記と同じ意味を表す。)
上記リン酸化剤としては、例えば、オルトリン酸、五酸化リン(無水リン酸)、ポリリン酸、オキシ塩化リン等の公知のリン化合物を使用できる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0016】
本発明のブロッキング防止剤は、前記リン酸エステル化合物の第2族金属塩を含有する。
第2族金属としては、例えば、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等が挙げられる。
【0017】
前記リン酸エステル化合物の第2族金属塩の形態としては、下記一般式(3)で表されるリン酸モノエステル体や、下記一般式(4)で表されるリン酸ジエステル体が挙げられる。
【化4】
(式中、R
1及びR
2は、炭素数8~35の炭化水素基であり、OA
1及びOA
2は炭素数2~4のオキシアルキレン基であり、n1及びn2はアルキレンオキサイドの平均付加モル数である1~30の数であり、Mは第2族金属である。)
【0018】
リン酸モノエステル体とリン酸ジエステル体の比率は、質量比で通常99/1~1/99であるが、樹脂に対する吸着性の観点から、90/10~10/90であれば好ましく、70/30~30/70であればより好ましい。なお、リン酸モノエステル体とリン酸ジエステル体の比率は、第一等量酸価、第二等量酸価、第三等量酸価を電位差滴定で測定し、計算分子量から算出することで求めることができ、例えば特公昭57-61358号にその計算方法が記載されている。
【0019】
<粘着性樹脂>
本発明において製造される樹脂ペレットを構成する樹脂は、特に限定されることはないいが、特にブロッキング防止効果を目的とした表面処理を行なう場合には、粘着性を有する軟質の樹脂、特にオレフィン系樹脂が挙げられる。
粘着性を有する軟質の樹脂としては、例えば、示差走査熱量計により融点が観測されないものや、融点が80℃以下の樹脂等が挙げられる。
また、粘着性を有しない樹脂ペレットの製造にも、本発明のブロッキング防止剤を適用することができる。
【0020】
オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はこれらの共重合体や混合物等が挙げられ、ポリエチレンとしては、エチレン単独重合体、またはエチレンと他のα-オレフィンとの共重合体などが挙げられる。コモノマーとして用いられるα-オレフィンは、好ましくは炭素数3~20のα-オレフィンである。具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ヘプテン、4-メチル-ペンテン-1、4-メチル-ヘキセン-1、4,4-ジメチルペンテン-1等を挙げることができる。かかるエチレン・α-オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・1-ヘキセン共重合体、エチレン・1-オクテン共重合体、エチレン・4-メチル-ペンテン-1共重合体等が挙げられるが、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・1-ヘキセン共重合体が好ましい。中でも、密度が0.935g/cm3以下の低密度ポリエチレン、更には0.86~0.90g/cm3の超低密度のエチレン・α-オレフィン共重合体にも適用することができ、それらは、ペレット体の粘着性が高く、本発明におけるブロッキング防止効果を確認するに最適な樹脂である。なお、エチレン・α-オレフィン共重合体の密度は、JIS-K6922-2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定する(23℃)。
【0021】
これらエチレン・α-オレフィン共重合体等のオレフィン系樹脂は、通常、公知のチーグラー触媒、バナジウム触媒又はメタロセン触媒等を使用して製造することができる。その際、製造法としては、高圧イオン重合、気相法、溶液重合法、スラリー法等の公知の方法が挙げられる。
【0022】
また、本発明のブロッキング防止剤は、プロピレン・α-オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリルエステル共重合体、スチレン・ブタジエンゴム等の樹脂ペレットの製造にも適用することができる。
【0023】
<樹脂ペレットの製造方法>
樹脂ペレットの製造方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、押出機のダイスノズルより押出された溶融状態の樹脂を、連続的に冷却・固化・切断する方法が挙げられる。具体的には、溶融した樹脂を押出機のダイスから冷却水中に押し出して樹脂ストランドを形成し、冷却・固化させると同時にカッター刃でペレット状に切断するアンダーウォーターカット法や、押し出された樹脂をストランド状に引き取り、冷却水で固化したストランドをカッター刃でペレット状に切断するストランドカット法が挙げられる。
【0024】
樹脂ペレットの形状は、通常、円柱状、球状、あるいは楕円球状であり、大きさは、通常、直径が1~20mm、長さが1~20mmである。
【0025】
本発明のブロッキング防止剤を樹脂ペレットの表面に付着させる方法としては、ペレット化時の冷却水中にブロッキング防止剤を添加してペレット表面に付着させる方法や、ペレット化後にブロッキング防止剤の溶液を噴霧する方法、ペレット貯蔵サイロに添加し、ブレンドする方法が挙げられる。
【0026】
冷却水中に本発明のブロッキング防止剤を添加する場合、冷却水中のブロッキング防止剤の濃度は、樹脂ペレットのブロッキング防止効果の観点から、好ましくは100ppm以上、さらに好ましくは200ppm以上である。また、冷却水中のリン酸エステル化合物の濃度は、好ましくは5000ppm以下、3000ppm以下、又は、2000ppm以下である。冷却水中の濃度が高すぎると経済性が低下することがあり、また、樹脂の性能が低下することがある。ブロッキング防止剤の添加場所は特に限定されず、アンダーウォーターカット方式の場合、
図1における循環冷却水のラインのどこでもよく、例えば、循環冷却水タンク5に添加することができる。
【実施例】
【0027】
以下、本発明を実施例によって、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いたブロッキング防止剤の評価方法は、以下の通りである。
【0028】
<ペレット互着試験>
内径80mmのポリエチレン製カップに試料ペレット100gを入れ、その上に13kPaの荷重を均一にかけ、40℃雰囲気下で1週間静置した。ペレットを取り出して、ペレットのブロッキングがない状態を○、わずかにブロッキングがある状態を△、多量にある状態を×として評価した。この試験を3回行い評価した。
【0029】
<冷却水の汚れ>
20℃に温調された冷却水に所定量のブロッキング防止剤を添加し、溶解性を目視観察にて確認した。水に溶解し、析出物もない状態を○、水に分散するが、白濁している状態を△、水に不溶である状態を×として評価した。
【0030】
実施例1
溶融状態の直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製 KJ640T(密度0.880g/cm3、MFR=30g/10min、融点58℃))を、単軸押出機を用い、冷却水に対して200ppmになるように、リン酸エステル化合物(一般式(1)中、R:イソトリデシル基、A:オキシエチレン基、n:6、モノエステル体:ジエステル体=49質量%:51質量%)のカルシウム塩を添加した冷却水中に押し出し、アンダーウォーターカット法によりペレット化を行った。得られたペレットの表面水分を遠心分離機で除去し、25℃で12時間乾燥後、耐ブロッキング性の評価を行ったところ、ペレット同士が互いに粘着することはなく、塊を形成することもなかった。
【0031】
実施例2
リン酸エステル化合物のカルシウム塩を冷却水に1000ppm添加したこと以外は実施例1と同様にペレット化を行った。得られたペレットの耐ブロッキング性の評価を行ったところ、ペレット同士が互いに粘着することはなく、塊を形成することもなかった。
【0032】
実施例3~7
ブロッキング防止剤として、表1に記載したリン酸エステル化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にペレット化を行った。評価結果を表1に示す。
【0033】
比較例1
冷却水にブロッキング防止剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様に行った。得られたペレットの耐ブロッキング性の評価を行ったところ、ペレット同士が互いに粘着し、塊を形成した。
【0034】
比較例2~9
ブロッキング防止剤として、表1に記載したものを用いたこと以外は実施例1と同様にペレット化を行った。評価結果を表1に示す。
【0035】
【0036】
表1に示す通り、本発明のブロッキング防止剤は冷却水に析出物を生じることなく溶解し、樹脂ペレットのブロッキングを抑制することができた。
【符号の説明】
【0037】
1:押出機
2:カッター
3:水中ホットカット部
4:脱水サイクロン
5:循環冷却水タンク
6:循環ポンプ