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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-01
(45)【発行日】2025-09-09
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 17/10 20060101AFI20250902BHJP
【FI】
D06F17/10 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024231211
(22)【出願日】2024-12-26
【審査請求日】2025-04-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】余合 宏允
(72)【発明者】
【氏名】西村 博司
(72)【発明者】
【氏名】久野 功二
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 啓太
(72)【発明者】
【氏名】阿部 一輝
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-48775(JP,A)
【文献】特開平11-19375(JP,A)
【文献】特開昭56-121584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯槽と、
前記洗濯槽の内部に回転可能に設けられているパルセーターと、を備え、
前記パルセーターは、
円形のベース部の上面において前記パルセーターの中央部と外周部を結ぶ径方向に伸びている主翼と、
前記ベース部の上面において前記径方向に伸びており、前記主翼より前記径方向の長さが短いとともに、前記中央部から離れた位置に設けられている補助翼と、を有し、
前記主翼は、前記補助翼の中央部側端面よりも径方向外側まで伸びており、
前記補助翼の前記径方向の長さは、前記補助翼の前記中央部側端面から前記中央部までの長さより長いことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記パルセーターは複数の前記主翼を備えており、
前記補助翼が、隣り合う2つの前記主翼間に配置されており、
一方の前記主翼から最も近い前記補助翼の第1角部までの最短距離と、他方の前記主翼から最も近い前記補助翼の第2角部までの最短距離の少なくとも一方が、前記第1角部と前記第2角部の距離よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記中央部は、前記ベース部に対して隆起している隆起部を有しており、
前記補助翼が、前記中央部から離れた位置に設けられており、
前記主翼と前記補助翼の最短距離が、前記補助翼と前記隆起部の最短距離よりも短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記補助翼の中央部側の内側側面が、前記中央部に向けて傾斜しており、
前記内側側面の傾斜角度は、前記補助翼の周方向側の側面の傾斜角度より小さいことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記中央部は、前記ベース部に対して隆起している隆起部を有しており、
前記補助翼の中央部側の内側側面が、前記中央部に向けて傾斜しており、
前記内側側面の傾斜角度は、前記隆起部の傾斜角度より小さいことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記補助翼の前記ベース部からの高さは、径方向内側に向かうに従って高くなっていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記主翼の前記ベース部からの高さは、前記補助翼の前記ベース部からの高さより高いことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記中央部を中心とする仮想円上で比較したときに、前記主翼の前記ベース部からの高さが、前記補助翼の前記ベース部からの高さより高いことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記主翼及び前記補助翼が上面を有しており、
前記パルセーターの回転軸方向において、前記主翼の上面のうちの高さが最も低い主翼部最低点と、前記補助翼の上面のうちの高さが最も高い補助翼部最高点とを比較したときに、
前記主翼部最低点の高さが、前記補助翼部最高点の高さより高いことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項10】
前記主翼が前記ベース部の外周端まで伸びており、
前記補助翼の外周側の端部が、前記主翼の外周側の端部より中央部側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にパルセーターを備えた洗濯機が開示されている。特許文献1に開示されているパルセーターは、中央部から外周部に向けて伸びる複数の主翼と、隣り合う主翼間に設けられている補助翼を備えている。補助翼は、径方向長さが主翼より短く、パルセーターの外周部に設けられている。また、主翼間には、パルセーターの表裏面を貫通している複数の貫通孔が設けられている。具体的には、貫通孔は、補助翼の径方向内側端よりも中央部側に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-107227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の洗濯機では、中央部から補助翼(補助翼の径方向内側端)までの距離を長くすることにより、貫通孔を設けるスペースを確保している。しかしながら、中央部から補助翼までの距離を長くすると、洗濯中、洗濯槽内の洗濯物が洗濯槽の外側に移動しやすくなる。その結果、多くの洗濯物が主翼の外周部側に引っ掛かり、パルセーターに大きな負荷が加わる。その結果、パルセーターを駆動するモータトルクが不足し、パルセーターがスムーズに回転しないことが起こり得る。トルクが大きなモータを用いればパルセーターの回転不良を解消することができるが、典型的にトルクが大きなモータは、サイズも大きい。そのため、トルクが大きなモータを用いると、洗濯機のサイズが増大することが多い。本明細書は、洗濯機のサイズを増大することなく、パルセーターに加わる負荷を低減する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する洗濯機は、洗濯槽と、前記洗濯槽の内部に回転可能に設けられているパルセーターを備えている。前記パルセーターは、ベース部の上面において前記パルセーターの中央部と外周部を結ぶ径方向に伸びている主翼と、前記ベース部の上面において前記径方向に伸びており、前記主翼より前記径方向の長さが短いとともに、前記中央部から離れた位置に設けられている補助翼を有している。また、前記主翼は、前記補助翼の中央部側端面よりも径方向外側まで伸びており、前記補助翼の前記径方向の長さは、前記補助翼の前記中央部側端面から前記中央部までの長さより長い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】洗濯機の概略図を示す。
図2】パルセーターの斜視図(表面側)を示す。
図3】パルセーターの斜視図(裏面側)を示す。
図4】パルセーターの平面図を示す。
図5図4の破線65で囲った範囲の拡大図を示す。
図6】中央部と主翼の関係を説明するための図を示す。
図7】中央部と主翼の変形例の関係を説明するための図を示す。
図8図4のA-A線に沿った断面を模式的に示す。
図9図4のB-B線に沿った断面を模式的に示す。
図10図4のC-C線に沿った断面を模式的に示す。
図11図4のD-D線に沿った断面を模式的に示す。
図12図4のE-E線に沿った断面を示す。
図13】パルセーターの部分拡大図を示す。
図14】変形例のパルセーターの特徴を示す概略図の部分拡大図を示す。
図15】貫通孔の配置を説明するための図を示す。
図16】パルセーターの部分拡大図を示す。
図17図14のF-F線に沿った断面を示す。
図18】主翼と補助翼の関係を説明するための図を示す。
図19】中央部の拡大斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(洗濯機)
図1を参照し、洗濯機2について説明する。洗濯機2は、筐体14と、筐体14内に配置されている水槽24と、水槽24内に配置されている洗濯槽22と、洗濯槽22の内部に回転可能に配置されているパルセーター40と、モータ16を備えている。
【0008】
筐体14内に配置されている水槽24は、洗濯用の水を貯留可能である。水槽14は、弾性吊持機構13によって弾性的に支持されている。水槽24には、給水経路(図示省略)より水が供給される。水槽24内に配置されている洗濯槽22は、洗濯物を収容可能である。洗濯槽22は、回転可能な状態で水槽24内に配置されており、モータ16により回転駆動される。また、洗濯槽22内のパルセーター40は、洗濯槽22の底部に配置されており、モータ16により回転駆動される。洗濯槽22とパルセーター40が回転することにより洗濯槽22内の洗濯物が洗濯される。なお、パルセーター40の裏面側の中央部分に、ボス部25が設けられている。ボス部25は、モータ16の出力軸16aに嵌合している。
【0009】
パルセーター40の裏面には裏羽根62が設けられている。裏羽根62は、洗濯槽22の底部の上方に設けられている裏羽根空間17内に位置している。裏羽根空間17は、水槽24の内側に設けられている循環水路19に連通している。循環水路19は、水槽24の内側で上下方向に伸びている。裏羽根62は、パルセーター40が回転に伴って回転し、裏羽根空間17内の水を径方向外側に押し出し、水を水槽24の内側の循環水路19に圧送する。循環水路19には、複数の開口19aが設けられている。
【0010】
パルセーター40が回転すると、矢印32に示すように、水槽24の下方から上方に水が圧送される。上方に圧送された水は、開口19aを通じて再度水槽24内(洗濯槽22内)に導入される。すなわち、パルセーター40は、水槽24内の水を循環させるポンプ機能を有している。
【0011】
排水経路20は、上流端部が水槽24に接続されており、下流端部が排水先(例えば、排水パン)に接続されている。排水経路20は、水槽24から排出される水を排水先へ排出する。排水経路20には、排水経路20を開閉する排水弁18が設けられている。排水弁18が開弁すると水槽24内の水が排水先に排出される。
【0012】
(パルセーター)
図2及び図3を参照し、パルセーター40の概略を説明する。図2に示すように、パルセーター40は、ベース部48と、羽根部43と、パルセーター40の表裏面を貫通している複数の貫通孔46と、ベース部48の外周部分に設けられている突出部58を備えている。
【0013】
ベース部48は円形であり、羽根部43が、ベース部48の上面においてパルセーター40の中央部56に対して放射状に伸びている。羽根部43は、径方向(中央部56と外周部を結ぶ方向)に伸びていると捉えることもできる。羽根部43は、複数の主翼42と複数の補助翼44を備えている。パルセーター40では、3個の主翼42と3個の補助翼44が設けられている。
【0014】
各主翼42は、中央部56から径方向外側に向けて伸びており、各補助翼44は、中央部56から離れた位置で径方向に伸びている。各主翼42は、周方向に等間隔に設けられている。また、補助翼44は、周方向において、隣り合う主翼42の間に配置されている。各補助翼44も、周方向に等間隔に設けられている。なお、パルセーター40の外周部分において、補助翼44から一方の主翼42までの距離が、補助翼44から他方の主翼42までの距離と等しい。これにより、ベース部48上に洗濯物が位置する際、洗濯物が部分的に偏ることを抑制することができる。
【0015】
中央部56は、ベース部48に対して隆起している隆起部60を備えている。また、中央部56には、主翼42の上面よりも上方に突出している凸部57が設けられている。中央部56は、モータ16の出力軸に固定される(図1も参照)。モータ16によって、パルセーター40は、回転軸50の周りを時計回り54及び反時計回り52に回転することができる。なお、中央部56の詳細については後述する。
【0016】
図3に示すように、パルセーター40の裏面には、径方向に伸びる複数の裏羽根62と、中央部56を囲むように設けられている複数の円形リブ64が設けられている。裏羽根62及び円形リブ64は、ベース部48の裏面から突出している。裏羽根62は、パルセーター40が回転した際に水を径方向外側に押し出し、水を水槽24の下方から上方に圧送するポンプとして機能する(図1も参照)。
【0017】
(主翼と補助翼の特徴)
図4から図14を参照し、主翼42及び補助翼44の特徴を説明する。図4に示すように、補助翼44の径方向の長さは、主翼42の径方向長さより短い。また、主翼42は、補助翼44の内側側面44cよりも径方向外側まで伸びている。主翼42の第1側面42aは、パルセーター40の周方向に突出した凸形状である。一方、主翼42の第1側面42aと反対側の第2側面42bは、パルセーター40の周方向に窪んだ凹形状である。同様に、補助翼44の第1側面44aは周方向に突出した凸形状であり、補助翼44の第1側面44aと反対側の第2側面44bは周方向に窪んだ凹形状である。
【0018】
ここで、図5を参照し、中央部56について説明する。中央部56は、パルセーター40の回転軸50から隆起部60の端縁(ベース部48と隆起部60の境界)までの距離を半径とする仮想円66の内側部分のことを意味する。そのため、凸部57及び隆起部60は、中央部56の一部と捉えることができる。
【0019】
図6は、中央部56と主翼42を模式的に示している。図6に示すように、中央部56(隆起部60)と主翼42は、実際には明確な境界はなく、主翼42は中央部56から連続的に伸びている。そのため、中央部56と主翼42の区別は、図5で示した仮想円66によって行われる。なお、パルセーター40の変形例として、図7に示すように、主翼142が中央部56から分離されていてもよい。すなわち、主翼142は、中央部56(隆起部60)の端縁から径方向外側に伸びていてもよいし、中央部56から離れた位置で径方向に伸びていてもよい。
【0020】
図8は、主翼42の径方向の内側部分42iの断面を模式的に示している。また、図9は、主翼42の径方向の外側部分42oの断面を模式的に示している。図8及び図9に示すように、主翼42の第1側面42a及び第2側面42bは、ベース部48に対して傾斜している。内側部分42iにおいて、ベース部48に対する第1側面42a及び第2側面42bの傾斜角度は、ともに角度θ1で等しい。また、外側部分42oにおいて、ベース部48に対する第1側面42a及び第2側面42bの傾斜角度は、ともに角度θ2で等しい。但し、角度θ2は、角度θ1より小さい。パルセーター40では、ベース部48に対する側面42a,42bの傾斜角度が、中央部56から径方向外側に向かうに従って減少している。
【0021】
図8及び図9に示すように、主翼42の上面と側面42a,42bの間には、第1曲面部R1,R2,R3,R4が設けられている。内側部分42iにおいて、第2側面42bの第1曲面部R2の曲率半径は、第1側面42aの第1曲面部R1の曲率半径より大きい。また、外側部分42oにおいて、第2側面42bの第1曲面部R4の曲率半径は、第1側面42aの第1曲面部R3の曲率半径より大きい。すなわち、凹形状の側面(第2側面42b)の第1曲面部の曲率半径は、凸形状の側面(第1側面42a)の曲率半径より大きい。
【0022】
内側部分42iと外側部分42oを比較すると、第1曲面部R3の曲率半径は第1曲面部R1の曲率半径より大きく、第1曲面部R4の曲率半径は第1曲面部R2の曲率半径より大きい。すなわち、主翼42の第1曲面部の曲率半径は、中央部56から径方向外側に向かうに従って増大している。なお、第1曲面部R3の曲率半径は第1曲面部R2の曲率半径より大きい。
【0023】
(主翼形状の変形例)
周方向の同一側で比較したときに外側部分42oのベース部48に対する側面42a(42b)の傾斜角度が内側部分42iのベース部48に対する第1側面42a(第2側面42b)の傾斜角度より大きければ、ベース部48に対する第1側面42aの傾斜角度とベース部48に対する第2側面42bの傾斜角度は、異なっていてもよい。
【0024】
また、上記したように、主翼42の上面と側面42a,42bの間に設けられている第1曲面部R1,R2,R3,R4の曲率半径は、第1曲面部R4,R3,R2,R1の順に大きい。しかしながら、第1曲面部R1,R2,R3,R4の曲率半径は、以下の(1)~(3)のいずれかを満足していればよい。
(1)R4≧R3>R2≧R1
(2)R4>R3≧R2>R1
(3)R4>R3≧R2≧R1
【0025】
具体的には、(1)外側部分42oの第1曲面部が内側部分42iの第1曲面部の曲率半径より大きければ、第1側面42aと第2側面42bの第1曲面部の曲率半径は等しくてもよい。(2)中央部56からの距離が等しい箇所において第2側面42bの第1曲面部が第1側面42aの第1曲面部の曲率半径より大きければ、第1側面42aの第1曲面部と第2側面42bの第1曲面部で曲率半径が等しい部分があってもよい。(3)外側部分42oにおいて第2側面42bの第1曲面部が第1側面42aの第1曲面部の曲率半径より大きければ、他の部分では曲率半径が等しくてもよい。
【0026】
図10は、補助翼44の側面44a,44bを含む断面を模式的に示している。また、図11は、補助翼44の中央部56側の内側側面44cを含む断面を模式的に示している。図10及び図11に示すように、補助翼44の第1側面44a、第2側面44b及び内側側面44cは、ベース部48に対して傾斜している。ベース部48に対する第1側面44a及び第2側面44bの傾斜角度は、ともに角度θ3で等しい。角度θ3は、上述した角度θ1及びθ2よりも大きい。また、内側側面44cの傾斜角度θ4は、角度θ3より小さい。傾斜角度θ4は、隆起部60の傾斜角度よりも小さい。
【0027】
なお、ベース部48に対する第1側面44aの傾斜角度は、ベース部48に対する第2側面44bの傾斜角度と異なっていてもよい。但し、主翼42と補助翼44を周方向の同一側で比較したときに、補助翼44の側面のベース部48に対する傾斜角度が、主翼42の側面のベース部48に対する傾斜角度よりも大きいことが望ましい。
【0028】
図10に示すように、補助翼44の上面と側面44a,44bの間には、第2曲面部R5,R6が設けられている。第2曲面部R5の曲率半径は、第2曲面部R6の曲率半径と等しい。なお、第2曲面部R5と第2曲面部R6の曲率半径は、異なっていてもよい。但し、上記した主翼42の第1曲面部R1,R2,R3,R4のいずれかの曲率半径が、補助翼44の第2曲面部R5,R6の少なくとも一方の曲率半径よりも大きくなるように調整する。
【0029】
なお、主翼42と補助翼44を周方向の同一側で比較したときに、第1曲面部の曲率半径が、第2曲面部の曲率半径より大きいことが望ましい。すなわち、第1側面42aの第1曲面部R1,R3の曲率半径が、第1側面44aの第2曲面部R5の曲率半径より大きいことが望ましい。同様に、第2側面42bの第1曲面部R2,R4の曲率半径が、第2側面44bの第2曲面部R6の曲率半径より大きいことが望ましい。
【0030】
上述した主翼42の上面と側面の間の形状(第1曲面部)の特徴、及び/又は、補助翼44の上面と側面の間の形状(第2曲面部)の特徴は、主翼及び補助翼の双方が中央部から径方向外側に伸びるパルセーターに適用することもできる。すなわち、上述した第1曲面部及び第2曲面部の特徴は、補助翼が中央部から離れていないパルセーターに適用することもできる。
【0031】
図12は、パルセーター40の縦断面図を示している。図12に示すように、ベース部48から主翼42の上面までの高さは、ベース部48から補助翼44の上面までの高さより高い。より具体的には、主翼42の上面のうちの高さが最も低い主翼部最低点42hの高さが、補助翼44の上面のうちの高さが最も高い補助翼部最高点44hの高さより高い。なお、中央部56を中心とする仮想円上で比較したときも、主翼42のベース部48からの高さは、補助翼44のベース部48からの高さより高い。なお、図12から明らかなように、補助翼44のベース部48からの高さは、径方向内側に向かうに従って高くなっている。
【0032】
(主翼及び補助翼の形状による利点)
主翼42の上面と側面42a,42bの間に、第1曲面部R1~R4が設けられている。そのため、洗濯物が主翼42に引っ掛かることが抑制され、主翼42に加わる負荷を低減することができる。その結果、モータのトルクが不足することを抑制することができる。また、補助翼44の上面と側面44a,44bの間にも、第2曲面部R5,R6が設けられている。洗濯物が補助翼44に引っ掛かることも抑制される。
【0033】
主翼42の第1側面42aが凸形状であり、主翼42の第2側面42bは凹形状である。そして、主翼42の上面と第2側面42bの間に設けられている第1曲面部の曲率半径が、主翼42の上面と第1側面42aの間に設けられている第1曲面部の曲率半径より大きい。典型的に、主翼42の凹形状部分(第1側面42a)は、洗濯物が滞留し、洗濯物から加わる負荷が大きい。第2側面42b側の第1曲面部の曲率半径を第1側面42a側の第1曲面部の曲率半径より大きくすることにより、洗濯物から主翼42に加わる負荷を効率よく低減することができる。
【0034】
主翼42の第1曲面部の曲率半径が、第1側面42a側及び第2側面42b側ともに、径方向外側に向かうに従って増大している。洗濯物から主翼42に加わる負荷は。径方向外側に向かうに従って大きくなる。第1曲面部の曲率半径を径方向外側に向かうに従って増大させることにより、主翼42に加わる負荷が径方向で均一化され、洗濯物を効率よく撹拌することができる。
【0035】
主翼42と補助翼44を周方向の同一側で比較したときに、主翼42の第1曲面部R1~R4の曲率半径が、補助翼44の第2曲面部R5,R6の曲率半径よりも大きい。これにより、補助翼44によって洗濯物を確実に上方に移動させることができ、洗濯物を主翼42の第1曲面部R1~R4に当てることができる。この特徴からも、洗濯物が主翼42に引っ掛かることが抑制され、主翼42に加わる負荷を低減することができる。
【0036】
主翼42のベース部48に対する傾斜角度が、径方向外側に向かうに従って減少している。この特徴からも、主翼42に加わる負荷が径方向で均一化され、洗濯物を効率よく撹拌することができる。
【0037】
ベース部48から主翼42の上面までの高さは、ベース部48から補助翼44の上面までの高さより高い。これにより、主翼42の高さを確保しながら、主翼42に加わる負荷を低減することができる。すなわち、主翼42によって洗濯物を確実に撹拌しながら、洗濯物から主翼42に加わる負荷を低減することができる。また、洗濯物を効率よく撹拌することができ、洗濯機2の洗浄力を向上させることができる。
【0038】
補助翼44の側面のベース部48に対する傾斜角度が、主翼42の側面のベース部48に対する傾斜角度よりも大きい。この特徴によっても、補助翼44によって洗濯物を確実に上方に移動させることができる。また、洗濯物が主翼42に引っ掛かることが抑制され、主翼42に加わる負荷を低減することができる。
【0039】
補助翼44の内側側面44cが、ベース部48に対して傾斜している。また、内側側面44cの傾斜角度は、補助翼44の第1側面44a、第2側面44bの傾斜角度、及び隆起部60の傾斜角度より小さい。すなわち、補助翼44の内側側面44cは、中央部56に向かって緩やかに傾斜している。これにより、洗濯物をより確実に中央部56側に移動させることができる。
【0040】
なお、パルセーター40の中央部56に上方に突出している凸部57を設けることによって、パルセーター40の中央部56に洗濯物が集まることが抑制され、洗濯物を翼42,44が設けられている場所に誘導することができる。翼42,44によって洗濯物を撹拌することができ、洗濯機2の洗浄力が向上する。
【0041】
(主翼と補助翼の位置関係)
図13を参照し、主翼42と補助翼44の位置関係について説明する。距離d1は、第1側面44a側の主翼42から最も近い補助翼44の第1角部44dまでの最短距離を示している。距離d2は、第2側面44b側の主翼42から最も近い補助翼44の第2角部44eまでの最短距離を示している。距離d3は、第1角部44dから第2角部44eまでの距離を示している。パルセーター40では、距離d1及び距離d2は、距離d3より短い。なお、変形例として、距離d1及び距離d2の少なくとも一方が、距離d3より短くてもよい。すなわち、変形例では、距離d1又は距離d2が、距離d3より長くてよい。
【0042】
距離d4は、補助翼44の径方向内側の端縁と隆起部60の最短距離を示している。距離d5は、補助翼44の径方向内側の端縁から径方向外側の端縁までの距離(すなわち、補助翼44の径方向の長さ)を示している。パルセーター40では、距離d5は、距離d4より長い。また、距離d4は、距離d1及び距離d2よりも長い。
【0043】
距離d6は、主翼42の上面と補助翼44の上面の最短距離を示している。また、距離d7は、補助翼44の上面と隆起部60の最短距離を示している。パルセーター40では、距離d6は、距離d7よりも短い。
【0044】
なお、隣り合う主翼42間に2個以上の補助翼44が設けられている場合、一方の主翼42から最も近い位置に設けられている補助翼44の一方の主翼42側の角部から、一方の主翼42までの最短距離を距離d1とする。そして、他方の主翼42から最も近い位置に設けられている補助翼44の他方の主翼42側の角部から、他方の主翼42までの最短距離を距離d2とする。この場合も、距離d1及び距離d2は、上記した関係を満足していてよい。
【0045】
具体的には、図14に示すように、隣り合う主翼42間に2個の補助翼44が設けられている場合、一方の主翼42から最も近い位置に設けられている補助翼44の一方の主翼42側の角部44dから、一方の主翼42までの最短距離を距離d1とする。また、他方の主翼42から最も近い位置に設けられている補助翼44の他方の主翼42側の角部44eから、他方の主翼42までの最短距離を距離d2とする。そして、距離d1及び距離d2が、上記した関係を満足している。
【0046】
(主翼及び補助翼の配置位置による利点)
補助翼44は、中央部56から離れており、補助翼44の内側側面44cと隆起部60の間に隙間が設けられている。これにより、洗濯物がパルセーター40の中央部56に誘導される。主翼42の外周側に洗濯物が集中することが抑制され、主翼42の径方向外側部分に加わる負荷を低減することができる。その結果、モータのトルクが不足することを抑制することができる。また、補助翼44が、隣り合う補助翼44間で、パルセーター40の径方向外側に設けられている。補助翼44が洗濯物による負荷を分担し、主翼42の外周側に加わる負荷をさらに低減することができる。
【0047】
補助翼44の角部44d,44e間の距離(距離d3)が、主翼42から角部44d,44eまでの距離(距離d1,距離d2)より長い。これにより、洗濯物が主翼42と補助翼44の間からパルセーター40の外周側に移動することを抑制することができる。その結果、主翼42の径方向外側部分に加わる負荷を低減することができる。
【0048】
補助翼44から隆起部60までの距離(距離d4)が、主翼42から角部44d,44eまでの距離(距離d1,距離d2)よりも長い。この特徴によっても、洗濯物が主翼42と補助翼44の間からパルセーター40の外周側に移動することを抑制することができ、主翼42の径方向外側部分に加わる負荷を低減することができる。
【0049】
補助翼44の径方向の長さ(距離d5)が、補助翼44から隆起部60までの距離(距離d4)より長い。これにより、主翼42、補助翼44及び隆起部60で囲まれた領域に洗濯物を保持することができる。すなわち、洗濯物がパルセーター40の外周側に移動することを抑制することができる。その結果、主翼42の径方向外側部分に加わる負荷を低減することができる。
【0050】
主翼42の上面と補助翼44の上面の距離(距離d6)が、補助翼44の上面と隆起部60の距離(距離d7)よりも短い。この特徴からも、洗濯物がパルセーター40の外周側に移動することを抑制することができる。また、パルセーター40の中央部56側に、洗濯物が位置するためのスペースを確保することができる。
【0051】
(貫通孔の配置位置の特徴)
図15から図17を参照し、貫通孔46の配置位置の特徴について説明する。図15に示すように、パルセーター40では、補助翼44の内側側面44cよりも中央部56側の第1領域70よりも、内側側面44cよりも径方向外側の第2領域72に多くの貫通孔46が設けられている。より具体的には、第1領域70に設けられている貫通孔46の開口の総面積が、第2領域72に設けられている貫通孔46の開口の総面積よりも大きい。なお、主翼42及び補助翼44には、貫通孔46が設けられていない。
【0052】
図16は、第1領域70及び第2領域72の拡大図を示している。図16に示すように、第1領域70に設けられている貫通孔46の密度(単位面積当たりの貫通孔46の開口の面積)が、第2領域72に設けられている貫通孔46の密度より高い。また、第2領域72の径方向外側には、貫通孔46が設けられていない非貫通領域72aが設けられている。非貫通領域72aには、突出部58が設けられている。突出部58は、パルセーター40の周方向全体に設けられている(図2も参照)。
【0053】
図17を参照し、貫通孔46の配置位置と裏羽根62の関係を説明する。裏羽根62は、ベース部48からの突出高さが高い第1突出部62aと、ベース部48からの突出高さが第1突出部62aよりも低い第2突出部62bを備えている。第1突出部62aは、第2突出部62bよりも径方向の中央部56側に設けられている。第2突出部62bは、第1突出部62aよりも径方向外側に設けられている。
【0054】
パルセーター40では、第1突出部62aの径方向外側の端部63より径方向外側の領域62dよりも、端部63より径方向の中央部56側の領域62cに多くの貫通孔46が設けられている。より具体的には、領域62cに設けられている貫通孔46の開口の総面積が、領域62dに設けられている貫通孔46の開口の総面積よりも大きい。なお、ベース部48と隆起部60の境界60aは、端部63よりも径方向内側に位置している。
【0055】
また、ベース部48の裏面には、複数の円形リブ64が設けられている(図3も参照)。境界60aは、複数の円形リブ64のうちの最も径方向外側に設けられている円形リブ64aよりも径方向内側に位置している。
【0056】
(裏羽根形状の変形例)
裏羽根62が、第1突出部62aのみを有し、第2突出部62bを有していなくてもよい。この場合、突出部(第1突出部62a)が設けられていない領域よりも、突出部の径方向端部より中央部56側に多くの貫通孔46を設ければよい。
【0057】
(貫通孔の配置位置による利点)
隣り合う主翼42の間に補助翼44が設けられている。これにより、補助翼44によって洗濯物が上方に持ち上げられ、主翼42に当たることによって洗濯物の撹拌を効率よく行うことができる。
【0058】
第1領域70よりも第2領域72に多くの貫通孔46が設ける(又は貫通孔46の密度を高くする)ことにより、パルセーター40の中央部56側において、パルセーター40の表面から裏面に移動する水を増加させることができる。その結果、パルセーター40が回転した際、裏羽根62によって多くの水が径方向外側に圧送され、パルセーター40のポンプ機能が増大する。
【0059】
また、パルセーター40の径方向外側に移動した水が、パルセーター40の外周部から再度パルセーター40の表面に移動することを抑制することもできる。これにより、水槽24内の循環水が増加し、洗浄力が向上する。また、第2領域72に多くの貫通孔46が設けることによって、パルセーター40の中央部56側に引き込まれる水流が発生する。洗濯物がパルセーター40の中央部56側に誘導され、主翼42の径方向外側部分に加わる負荷を低減することができる。
【0060】
裏羽根62に、ベース部48からの突出高さが高い第1突出部62aと、ベース部48からの突出高さが第1突出部62aよりも低い第2突出部62bを設け、第1突出部62aの径方向外側の端部63より径方向の中央部56側の領域62cに多くの貫通孔46を設けている。この特徴によっても、パルセーター40の中央部56側に引き込まれる水流が発生し、洗濯物がパルセーター40の中央部56側に誘導され、主翼42の径方向外側部分に加わる負荷を低減することができる。
【0061】
また、パルセーター40が回転した際に多くの水が径方向外側に圧送され、パルセーター40のポンプ機能が増大する。さらに、パルセーター40の径方向外側に移動した水が、パルセーター40の外周部から再度パルセーター40の表面に移動することを抑制することもできる。
【0062】
主翼42及び補助翼44には、貫通孔46が設けられていない。主翼42及び補助翼44が設けられている部分は、パルセーター40の裏面では窪んだ形状になっている。そのため、主翼42及び補助翼44の裏面には、水が溜まりやすい。主翼42及び補助翼44に貫通孔46が設けられていると、パルセーター40の裏面に移動した水が、再度パルセーター40の表面に戻ることが起こり得る。主翼42及び補助翼44に貫通孔46を設けないことにより、パルセーター40の裏面から貫通孔46を通じてパルセーター40の表面に水が移動することを抑制することができる。
【0063】
また、主翼42及び補助翼44の裏面に溜まっている水は、パルセーター40が回転した際、径方向外側に圧送される。多くの水を洗濯槽22内に循環させることができるので、洗濯機2の洗浄力を向上させることができる。
【0064】
(パルセーターの他の特徴)
図18及び図19を参照し、パルセーター40の他の特徴について説明する。図18に、回転軸50を中心とし、主翼42の外周端44fに接する仮想円51を示している。なお、仮想円の内側がパルセーター40のベース部48であり、仮想円の外側はパルセーター40の周縁部53である。図18に示すように、主翼42は、ベース部48の外周端まで伸びている。また、補助翼44の外周端44fは、仮想線51の内側に位置している。すなわち、補助翼44の外周端44fは、主翼42の外周端44fより中央部56側に位置している。補助翼44を主翼42の外周端44fより内側に設けることにより、洗濯物の撹拌を効率よく行うことができる。
【0065】
図19は、中央部56の拡大図を示している。図19に示すように、中央部56の隆起部60よりも回転軸50側には、パルセーター40の表面から裏面に流体が移動するための流路80、82が設けられている。流路80は、ベース部48の表面に設けられている。流路82は、中央部56の側面に設けられている。なお、図19には現れていないが、流路80、82は、各々中央部56を中心として対称の位置にも設けられている。流路80、82を設けることにより、中央部56に取り付けた機能性部品(図示省略)を通過した水を、パルセーター40の裏面に移動させることができる。機能性部品を通過した水は、パルセーター40が回転することにより、洗濯槽22内に供給される。
【0066】
(他の実施形態)
上記実施例では、3個の主翼42と3個の補助翼44を備えたパルセーター40を開示したが、主翼及び補助翼の個数は3個でなくてもよい。主翼及び補助翼は、2個以下でもよいし、3個以下でもよい。また、上記実施例では、主翼42が中央部56に対して非対称に設けられている。例えば主翼を4個とし、主翼を中央部に対して対称に設けてもよい。
【0067】
また、上記実施例では、隣り合う主翼42の間に1個の補助翼44が設けられているパルセーター40を開示したが、隣り合う主翼の間に2個以上の補助翼が設けられていてもよい。あるいは、周方向の一部では隣り合う主翼の間に補助翼を設け、周方向の他の一部では隣り合う主翼の間に補助翼が設けられていなくてもよい。
【0068】
また、本明細書で開示する洗濯機は、下記基本構造1~3の何れかを満足していればよく、上記実施例で説明したパルセーター40の特徴は、必要に応じて基本構造1~3に適用することができる。
【0069】
(基本構造1)
洗濯槽と、
前記洗濯槽の内部に回転可能に設けられているパルセーターと、を備え、
前記パルセーターは、
円形のベース部と、
前記ベース部の上面において前記パルセーターの中央部と外周部を結ぶ径方向に伸びている主翼と、
前記ベース部の上面において前記径方向に伸びており、前記ベース部からの高さが前記主翼よりも低い補助翼と、を有し、
前記主翼の上面と前記主翼の周方向の両側面との間に第1曲面部が設けられており、
前記補助翼の上面と前記補助翼の周方向の両側面との間に第2曲面部が設けられており、
少なくとも一方の第1曲面部の曲率半径が、少なくとも一方の第2曲面部の曲率半径よりも大きいことを特徴とする洗濯機。
【0070】
(基本構造2)
洗濯槽と
前記洗濯槽の内部に回転可能に設けられているパルセーターと、を備え、
前記パルセーターは、
円形のベース部と、
前記パルセーターの中央部から径方向外側に向けて伸びている主翼と、
前記中央部から離れた位置に設けられているとともに、径方向の長さが前記主翼より短い補助翼と、を有し、
前記補助翼の中央部側端面よりも中央部側の第1領域に、前記パルセーターの表裏面を貫通している複数の貫通孔が設けられており、
前記中央部側端面より径方向外側の第2領域に、前記パルセーターの表裏面を貫通している複数の貫通孔が設けられており、
前記第1領域に設けられている前記貫通孔の開口の総面積が、前記第2領域に設けられている前記貫通孔の開口の総面積よりも大きいことを特徴とする洗濯機。
【0071】
(基本構造3)
洗濯槽と、
前記洗濯槽の内部に回転可能に設けられているパルセーターと、を備え、
前記パルセーターは、
円形のベース部の上面において前記パルセーターの中央部と外周部を結ぶ径方向に伸びている主翼と、
前記ベース部の上面において前記径方向に伸びており、前記主翼より前記径方向の長さが短いとともに、前記中央部から離れた位置に設けられている補助翼と、を有し、
前記主翼は、前記補助翼の中央部側端面よりも径方向外側まで伸びており、
前記補助翼の前記径方向の長さは、前記補助翼の前記中央部側端面から前記中央部までの長さより長いことを特徴とする洗濯機。
【0072】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0073】
2:洗濯機、22:洗濯槽、42:主翼、44:補助翼、46:貫通孔、48:ベース部、56:中央部、60:隆起部、62:裏羽根、64:円形リブ
【要約】
【課題】パルセーターに加わる負荷を低減する技術を提供する。
【解決手段】
洗濯機は、洗濯槽と、前記洗濯槽の内部に回転可能に設けられているパルセーターを備えている。前記パルセーターは、円形のベース部の上面において前記パルセーターの中央部と外周部を結ぶ径方向に伸びている主翼と、前記ベース部の上面において前記径方向に伸びており、前記主翼より前記径方向の長さが短いとともに、前記中央部から離れた位置に設けられている補助翼を有している。また、前記主翼は、前記補助翼の中央部側端面よりも径方向外側まで伸びており、前記補助翼の前記径方向の長さは、前記補助翼の前記中央部側端面から前記中央部までの長さより長い。
【選択図】図13
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19