(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-04
(45)【発行日】2025-09-12
(54)【発明の名称】光起電力弱電除去回路及びエネルギー貯蔵電源
(51)【国際特許分類】
H02S 10/20 20140101AFI20250905BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20250905BHJP
【FI】
H02S10/20
H02J7/35 K
(21)【出願番号】P 2024517000
(86)(22)【出願日】2023-09-25
(86)【国際出願番号】 CN2023121206
(87)【国際公開番号】W WO2024216849
(87)【国際公開日】2024-10-24
【審査請求日】2024-03-15
(31)【優先権主張番号】202310423766.X
(32)【優先日】2023-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523187376
【氏名又は名称】深▲せん▼市徳蘭明海新能源股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN POWEROAK NEWENER CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】F19,BLD NO.1, Kaidaer,Tongsha Rd No.168, Xinwei Community, Xili Street,Nanshan,Shenzhen, Guangdong 518000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】游永亮
(72)【発明者】
【氏名】黎香壮
(72)【発明者】
【氏名】雷健華
(72)【発明者】
【氏名】尹相柱
(72)【発明者】
【氏名】唐朝垠
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-184304(JP,A)
【文献】特開平09-261861(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101702526(CN,A)
【文献】特開2008-131710(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第114156943(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0305584(US,A1)
【文献】特開2008-048544(JP,A)
【文献】国際公開第2013/069423(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 10/00-99/00
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光起電力弱電除去回路を含み、
前記光起電力弱電除去回路は放電トリガモジュールと、ロックモジュールと、放電アンロックモジュールと、放電モジュールとを含み、
前記放電トリガモジュールは、それぞれ前記放電モジュール、前記ロックモジュール及び前記放電アンロックモジュールに接続され、前記放電モジュール、前記放電トリガモジュール及び前記放電アンロックモジュールはいずれも光起電力入力源に接続するために用いられ、
前記放電トリガモジュールは、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きい場合に、第1の制御信号を前記放電モジュールに出力し、前記放電モジュールを動作させて前記光起電力入力源のエネルギーを放電するように制御するために用いられ、
前記ロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記放電トリガモジュールが前記第1の制御信号を出力することを維持して、前記放電モジュールが動作を維持するようにするために用いられ、
前記放電アンロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きいか否かを判断し、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きい場合、前記放電トリガモジュールを第2の制御信号を出力するように制御して、前記放電モジュールの動作を停止させるために用いられることを特徴とする
エネルギー貯蔵電源。
【請求項2】
前記放電トリガモジュールは、分圧駆動ユニットとトリガユニットとを含み、
前記分圧駆動ユニットは、それぞれ前記光起電力入力源、前記放電アンロックモジュール、前記ロックモジュール及び前記トリガユニットに接続され、前記トリガユニットは、それぞれ前記ロックモジュール及び前記放電モジュールに接続され、
前記分圧駆動ユニットは、前記出力電圧を分圧し、分圧された出力電圧を前記トリガユニットに入力することに用いられ、
前記トリガユニットは、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きいか否かを判断するために、前記分圧された出力電圧がトリガ閾値に達するか否かを判断し、前記分圧された出力電圧が前記トリガ閾値に達した場合に、第1の制御信号を前記放電モジュールに出力することを特徴とする請求項1に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項3】
前記分圧駆動ユニットは、抵抗器R2と、抵抗器R8と、コンデンサC2とを含み、
前記抵抗器R2の第1の端は前記光起電力入力源に接続され、前記抵抗器R2の第2の端はそれぞれ前記放電アンロックモジュール、前記トリガユニットの制御端、前記抵抗器R8の第1の端に接続され、前記抵抗器R8の第2の端は接地に用いられ、前記コンデンサC2と前記抵抗器R8が並列に接続されることを特徴とする請求項2に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項4】
前記トリガユニットは、スイッチ管Q2と、スイッチ管Q4と、抵抗器R4と、抵抗器R6と、抵抗器R9とを含み、
前記スイッチ管Q4の制御端は前記抵抗器R2の第2の端に接続され、前記スイッチ管Q4の第1の端は前記抵抗器R6を介して前記スイッチ管Q2の制御端に接続され、前記スイッチ管Q4の第2の端は接地に用いられ、前記スイッチ管Q2の制御端はさらに前記抵抗器R6を介して前記ロックモジュールに接続され、前記スイッチ管Q2の第1の端は前記抵抗器R4を介して前記光起電力入力源に接続され、前記スイッチ管Q2の第2の端は前記抵抗器R9を介して接地されることを特徴とする請求項3に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項5】
前記放電モジュールは、抵抗器R5とスイッチ管Q5とを含み、
前記スイッチ管Q5の制御端は前記放電トリガモジュールに接続され、前記スイッチ管Q5の第1の端は前記抵抗器R5を介して前記光起電力入力源に接続され、前記スイッチ管Q5の第2の端は接地に用いられることを特徴とする請求項1に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項6】
前記ロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記放電トリガモジュールが前記第1の制御信号を出力することを維持するために、分圧された出力電圧を調整することに用いられることを特徴とする請求項2に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項7】
前記ロックモジュールは、スイッチ管Q1と抵抗器R3とを含み、
前記スイッチ管Q1の制御端は前記トリガユニットに接続され、前記スイッチ管Q1の第1の端は前記抵抗器R3を介して前記分圧駆動ユニットの第1の端に接続され、前記スイッチ管Q1の第2の端は前記分圧駆動ユニットの第2の端に接続されることを特徴とする請求項6に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項8】
前記放電アンロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きいか否か、及び前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きい期間が予め設定された時間を超えているか否かを判断し、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きい期間が予め設定された時間を超えている場合に、前記放電トリガモジュールを前記第2の制御信号を出力するように制御することを特徴とする請求項1に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項9】
前記放電アンロックモジュールは、ダイオードZD1と、ダイオードZD2と、コンデンサC1と、スイッチ管Q3と、抵抗器R1と抵抗器R7とを含み、
前記ダイオードZD1のカソードは前記抵抗器R1を介して前記光起電力入力源に接続され、前記ダイオードZD1のアノードはそれぞれ前記コンデンサC1の第1の端、前記ダイオードZD2のカソードに接続され、前記ダイオードZD2のアノードは前記スイッチ管Q3の制御端に接続され、前記スイッチ管Q3の第1の端は前記放電トリガモジュールの制御端に接続され、前記スイッチ管Q3の第2の端は接地に用いられ、前記コンデンサC1の第2の端は接地され、前記抵抗器R7と前記コンデンサC1が並列に接続されることを特徴とする請求項8に記載の
エネルギー貯蔵電源。
【請求項10】
電池管理システムモジュールと、
電池とを備え、前記
電池管理システムモジュールは、それぞれ前記放電モジュール及び前記電池に接続される
ことを特徴とする
請求項1に記載のエネルギー貯蔵電源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年04月20日に中国特許庁に提出された、出願番号が202310423766.Xであり、発明の名称が「光起電力弱電除去回路及びエネルギー貯蔵電源」である中国特許出願の優先権を請求しており、その全ての内容は援用により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、電源保護の技術分野に関し、具体的に、光起電力弱電除去回路およびエネルギー貯蔵電源に関する。
【背景技術】
【0003】
太陽電池パネルは太陽光を吸収することで、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、太陽電池パネルにおける太陽エネルギーが電気エネルギーに変換された後、それをエネルギー貯蔵電源や電源装置に貯蔵する必要がある。ソーラパネルの動作中に木陰や黒雲で日光を遮る場合あるいは夜間作業などの場合があると、ソーラパネルの電圧出力は不安定になり、例えば月光の明るい夜間、ソーラパネルは弱電圧を出力し、この電圧でエネルギー貯蔵電源を起動させることができるが、実際の出力電力がシステム内部の電力消費を対応するのに十分ではなく、システムは直ちにシャットダウンになり、このように、エネルギー貯蔵電源は起動されてオンになる状態と電源を落としてシャットダウになる状態の交替が続いていて、システムの動作は不安定で、エネルギー貯蔵電源の使用寿命が大幅に損われる。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施形態は、ソーラパネルが弱い電圧を出力することにより、エネルギー貯蔵電源の動作が不安定になり、寿命損失が大きいという技術的問題を主に解決するものである。
【0005】
上述した技術的問題を解決するために、本出願の実施形態で採用されている1つの技術方案は、放電トリガモジュールと、ロックモジュールと、放電アンロックモジュールと、放電モジュールとを含む光起電力弱電除去回路であって、
前記放電トリガモジュールは、それぞれ前記放電モジュール、前記ロックモジュール及び前記放電アンロックモジュールに接続され、前記放電モジュール、前記放電トリガモジュール及び前記放電アンロックモジュールはいずれも光起電力入力源に接続するために用いられ、
前記放電トリガモジュールは、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きい場合に、第1の制御信号を前記放電モジュールに出力し、前記放電モジュールを動作して前記光起電力入力源のエネルギーを放電するように制御するために用いられ、
前記ロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記放電トリガモジュールが前記第1の制御信号を出力することを維持して、前記放電モジュールが動作を維持するようにするために用いられ、
前記放電アンロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きいか否かを判断し、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きい場合、前記放電トリガモジュールを第2の制御信号を出力するように制御して、前記放電モジュールの動作を停止させるために用いられる光起電力弱電除去回路を提供することである。
【0006】
前記放電トリガモジュールは、分圧駆動ユニットとトリガユニットとを含み、
前記分圧駆動ユニットは、それぞれ前記光起電力入力源、前記放電アンロックモジュール、前記ロックモジュール及び前記トリガユニットに接続され、前記トリガユニットは、それぞれ前記ロックモジュール及び前記放電モジュールに接続され、
前記分圧駆動ユニットは、前記出力電圧を分圧し、分圧された出力電圧を前記トリガユニットに入力することに用いられ、
前記トリガユニットは、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きいか否かを判断するために、前記分圧された出力電圧がトリガ閾値に達するか否かを判断し、前記分圧された出力電圧が前記トリガ閾値に達した場合に、第1の制御信号を前記放電モジュールに出力するようにしても良い。
【0007】
前記分圧駆動ユニットは、抵抗器R2と、抵抗器R8と、コンデンサC2とを含み、
前記抵抗器R2の第1の端は前記光起電力入力源に接続され、前記抵抗器R2の第2の端はそれぞれ前記放電アンロックモジュール、前記トリガユニットの制御端、前記抵抗器R8の第1の端に接続され、前記抵抗器R8の第2の端は接地に用いられ、前記コンデンサC2と前記抵抗器R8が並列に接続されるようにしても良い。
【0008】
前記トリガユニットは、スイッチ管Q2と、スイッチ管Q4と、抵抗器R4と、抵抗器R6と、抵抗器R9とを含み、
前記スイッチ管Q4の制御端は前記抵抗器R2の第2の端に接続され、前記スイッチ管Q4の第1の端は前記抵抗器R6を介して前記スイッチ管Q2の制御端に接続され、前記スイッチ管Q4の第2の端は接地に用いられ、前記スイッチ管Q2の制御端はさらに前記抵抗器R6を介して前記ロックモジュールに接続され、前記スイッチ管Q2の第1の端は前記抵抗器R4を介して前記光起電力入力源に接続され、前記スイッチ管Q2の第2の端は前記抵抗器R9を介して接地されるようにしても良い。
【0009】
前記放電モジュールは、抵抗器R5とスイッチ管Q5とを含み、
前記スイッチ管Q5の制御端は前記放電トリガモジュールに接続され、前記スイッチ管Q5の第1の端は前記抵抗器R5を介して前記光起電力入力源に接続され、前記スイッチ管Q5の第2の端は接地に用いられるようにしても良い。
【0010】
前記ロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記放電トリガモジュールが前記第1の制御信号を出力することを維持するために、分圧された出力電圧の割合を調整することに用いられるようにしても良い。
【0011】
前記ロックモジュールは、スイッチ管Q1と抵抗器R3とを含み、
前記スイッチ管Q1の制御端は前記トリガユニットに接続され、前記スイッチ管Q1の第1の端は前記抵抗器R3を介して前記分圧駆動ユニットの第1の端に接続され、前記スイッチ管Q1の第2の端は前記分圧駆動ユニットの第2の端に接続されるようにしても良い。
【0012】
前記放電アンロックモジュールは、前記放電モジュールの動作後に、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きいか否か、及び前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きい期間が予め設定された時間を超えているか否かを判断し、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きい期間が予め設定された時間を超えている場合に、前記放電トリガモジュールを前記第2の制御信号を出力するように制御するようにしても良い。
【0013】
前記放電アンロックモジュールは、ダイオードZD1と、ダイオードZD2と、コンデンサC1と、スイッチ管Q3と、抵抗器R1と抵抗器R7とを含み、
前記ダイオードZD1のカソードは前記抵抗器R1を介して前記光起電力入力源に接続され、前記ダイオードZD1のアノードは前記コンデンサC1の第1の端、前記ダイオードZD2のカソードにそれぞれ接続され、前記ダイオードZD2のアノードは前記スイッチ管Q3の制御端に接続され、前記スイッチ管Q3の第1の端は前記放電トリガモジュールの制御端に接続され、前記スイッチ管Q3の第2の端は接地に用いられ、前記コンデンサC1の第2の端は接地され、前記抵抗器R7と前記コンデンサC1が並列に接続されるようにしても良い。
【0014】
上述した技術的問題を解決するために、本出願の実施形態で採用されている別の技術方案は、
BMSモジュールと、
電池と、
上記のような光起電力弱電除去回路とを備え、前記BMSモジュールは、それぞれ前記放電モジュール及び前記電池に接続されるエネルギー貯蔵電源を提供することである。
【0015】
関連技術の場合とは異なり、本出願の実施例による光起電力弱電除去回路およびエネルギー貯蔵電源において、この光起電力弱電除去回路は放電トリガモジュールと、ロックモジュールと、放電アンロックモジュールと、放電モジュールとを含み、前記放電トリガモジュールは、それぞれ前記放電モジュール、前記ロックモジュール及び前記放電アンロックモジュールに接続され、前記放電モジュール、前記放電トリガモジュール及び前記放電アンロックモジュールはいずれも光起電力入力源に接続するために用いられる。前記放電トリガモジュールは、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きいときに、第1の制御信号を前記放電モジュールに出力し、前記放電モジュールを動作して前記光起電力入力源のエネルギーを放電するように制御するために用いられ、前記放電モジュールの動作後に、前記ロックモジュールによって、前記放電トリガモジュールによる第1の制御信号の出力が維持され、前記放電モジュールが動作を維持するようにし、そして、放電モジュールの動作後に、光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも依然として大きい場合、放電アンロックモジュールは、放電トリガモジュールを第2の制御信号を出力するように制御して、放電モジュールの動作を停止させる。これによれば、光起電力入力源を入れ、かつ光起電力入力源の出力電圧すなわち光起電力電圧が予め設定された電圧に達した時、放電トリガモジュール及びロックモジュールによって放電モジュールを動作して光起電力入力源に対して負荷時放電を行うように制御する。光起電力入力源の負荷時放電後の光起電力電圧が予め設定された電圧に達するか否かを判断することにより、光起電力電圧が弱電圧であるか否かを判断する。弱電圧であると、放電モジュールの動作を維持して、光起電力が弱電圧の場合にエネルギー貯蔵電源を繰り返し起動させることによる電気エネルギーの浪費を回避する一方、弱電圧ではない、すなわち光起電力電圧がエネルギー貯蔵電源を充電するのに十分であると、放電モジュールの動作を停止させるように制御して、光起電力入力源がエネルギー貯蔵電源に電力を供給できるようにし、光起電力入力源の利用率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
1つ又は複数の実施例について、それに対応する添付図面によって例示的に説明するが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、添付図面において、同じ参照符号を付した要素は、類似の要素を表し、添付図面における図は、特に明記されない限り、縮尺制限がなされるものではない。
【
図1】本出願の実施例によるエネルギー貯蔵電源の適用シナリオである。
【
図2】本出願の実施例による光起電力弱電除去回路の構成ブロック図である。
【
図3】本出願の他の実施例による光起電力弱電除去回路の構成ブロック図である。
【
図4】本出願の実施例による光起電力弱電除去回路の回路図である。
【
図5】本出願の他の実施例による光起電力弱電除去回路の回路図である。
【
図6】本出願のさらに他の実施例による光起電力弱電除去回路の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本出願の目的、技術方案及び利点をより一層明らかにするために、図面及び実施例を参照しながら本出願をさらに詳細に説明する。ここで記述された具体的な実施例は、本出願を釈明するためのものだけであり、本出願を限定するためのものではないことは理解されるべきである。
【0018】
なお、矛盾しない限り、本出願に係る実施例における各特徴は相互に組み合わせることができ、いずれも本出願による保護範囲にある。また、装置の模式図において、機能モジュールの分割を行って、フローチャートに論理的な順序を示したが、ある場合には、装置の模式図におけるモジュールの分割と異なる分割、あるいはフローチャートにおける順序と異なる順序で、示されるあるいは記述されるステップを実行してもよい。
【0019】
特に定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語および科学用語は、本出願の技術分野に属する技術者によって一般的に理解される意味と同じである。本出願の明細書に用いられる用語は、具体的な実施形態を説明するためのものだけであり、本出願を制限するためのものではない。本明細書で用いられる用語「及び/又は」は、1つまたは複数の関連するリストされた項目のいずれか及びすべての組み合わせを含む。
【0020】
本出願の実施例によるエネルギー貯蔵電源の適用シナリオである
図1を参照すると、この適用シナリオは、
図1に示すようにエネルギー貯蔵電源100と光起電力入力源200とを備え、前記エネルギー貯蔵電源100と前記光起電力入力源200同士は接続されている。具体的に、前記光起電力入力源200は、太陽光を受光し、太陽光を電気エネルギーに変換して前記エネルギー貯蔵電源100に入力し、前記エネルギー貯蔵電源100に電気エネルギーを貯蔵させるように構成されている。ここで、
図1に示すように、前記エネルギー貯蔵電源100は、光起電力弱電除去回路10と、BMSモジュール20と、電池30とを備え、前記光起電力弱電除去回路10および前記BMSモジュール20はいずれも前記光起電力入力源200に接続され、前記BMSモジュール20は、前記電池30にも接続されている。前記光起電力入力源200は、太陽光を受光すると、前記太陽光を電気エネルギーに変換して前記光起電力弱電除去回路10に入力する。前記光起電力弱電除去回路10は、前記電気エネルギーを受けると、その電気エネルギーに基づいて、その電気エネルギーを放電するか否かを決定する。電気エネルギーは放電されない場合、前記BMSモジュール20に伝送され、BMSシステムをウェイクアップして、前記光起電力入力源200を前記電池30に電力を供給するように制御する。前記BMSモジュール20は、前記ウェイクアップ信号を検出すると、そのウェイクアップ信号に基づいて前記電池30を動作し始めるように制御し、前記電池30に前記電気エネルギーを貯蔵させる。前記電気エネルギーを放電する場合、前記光起電力弱電除去回路10によって、前記光起電力入力源200に放電を行うことにより、前記光起電力入力源200が弱電圧の時に前記BMSモジュール20を繰り返し起動させることを回避し、前記エネルギー貯蔵電源100の安定性を向上させる。なお、前記BMSモジュール20は、前記光起電力入力源200の光起電力電圧が予め設定された電圧に達したときに、前記BMSモジュール20をウェイクアップするための起動またはウェイクアップユニットを内蔵している。したがって、本実施例では、前記光起電力入力源200を入れた直後に光起電力電圧が予め設定された電圧よりも小さいことから前記光起電力弱電除去回路10が動作していなくても、前記光起電力入力源200から前記BMSモジュール20に伝達された電気エネルギーは、前記BMSモジュール20をウェイクアップする条件を満足できない。
【0021】
本出願の実施例による光起電力弱電除去回路の構成ブロック図である
図2を参照すると、前記光起電力弱電除去回路10は
図2に示すように、放電トリガモジュール11と、ロックモジュール12と、放電アンロックモジュール13と、放電モジュール14とを含む。前記放電トリガモジュールは11は、それぞれ前記放電モジュール14、前記ロックモジュール12及び前記放電アンロックモジュール13に接続され、前記放電モジュール14、前記放電トリガモジュール11及び前記放電アンロックモジュール13はいずれも前記光起電力入力源200に接続するために用いられる。
【0022】
前記光起電力入力源200は、現在の太陽光に応じて対応する出力電圧をリアルタイムで出力し、前記放電トリガモジュール11は、その出力電圧を受けると、前記出力電圧が予め設定された電圧を超えているか否かを判断し、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きい場合、第1の制御信号を前記放電モジュール14に出力し、前記放電モジュール14を動作し始めるように制御して、前記放電モジュール14によって前記光起電力入力源200のエネルギーを放電するようにする。ここで、前記予め設定された電圧とは、前記BMSモジュール20の起動電圧であってもよく、起動電圧および安全冗長に基づいて設計された電圧値であってもよい。
【0023】
ここで、
図2に示すように、前記放電トリガモジュール11は、分圧駆動ユニット111とトリガユニット112とを含み、前記分圧駆動ユニット111は、それぞれ前記光起電力入力源200、前記放電アンロックモジュール13、前記ロックモジュール12及び前記トリガユニット112に接続され、前記トリガユニット112は、それぞれ前記ロックモジュール12及び前記放電モジュール14に接続されている。
【0024】
前記光起電力入力源200が前記出力電圧を出力すると、前記分圧駆動ユニット111は前記出力電圧を分圧し、分圧された出力電圧を前記トリガユニット112に入力し、前記トリガユニット112は、前記分圧された出力電圧を受けると、前記出力電圧が前記予め設定された電圧よりも大きいか否かを判断するために、前記分圧された出力電圧がトリガ閾値に達するか否かを判断し、前記分圧された出力電圧が前記トリガ閾値に達した場合に、前記トリガユニット112は、第1の制御信号を前記放電モジュール14に出力し、前記放電モジュール14を動作し始めるように制御する。ここで、前記トリガ閾値とは、前記トリガユニット112の動作電圧であり、前記分圧された出力電圧が前記トリガユニット112の動作電圧よりも大きいになると、前記トリガユニット112は動作を開始し、第1の制御信号を前記放電モジュール14に出力する。
【0025】
具体的には、本出願の実施例による光起電力弱電除去回路の回路図である
図4を参照すると、前記分圧駆動ユニット111は、抵抗器R2と、抵抗器R8と、コンデンサC2とを含み、前記トリガユニット112は、スイッチ管Q2と、スイッチ管Q4と、抵抗器R4と、抵抗器R6と、抵抗器R9とを含み、それらは
図4に示すとおりである。
【0026】
ここで、前記抵抗器R2の第1の端は前記光起電力入力源200に接続され、前記抵抗器R2の第2の端は、それぞれ前記放電アンロックモジュール13、前記トリガユニット112の制御端、前記抵抗器R8の第1の端に接続され、前記抵抗器R8の第2の端は接地に用いられ、前記コンデンサC2と前記抵抗器R8が並列に接続されている。前記光起電力入力源200が前記出力電圧を出力すると、前記抵抗器R2及び前記抵抗器R8は、前記出力電圧を分圧し、分圧された出力電圧を前記トリガユニット112に入力し、前記トリガユニット112は、前記分圧された出力電圧に基づいて前記第1の制御信号を出力するか否かを決定する。
【0027】
前記スイッチ管Q4の制御端は前記抵抗器R2の第2の端に接続され、前記スイッチ管Q4の第1の端は前記抵抗器R6を介して前記スイッチ管Q2の制御端に接続され、前記スイッチ管Q4の第2の端は接地に用いられ、前記スイッチ管Q2の制御端はさらに前記抵抗器R6を介して前記ロックモジュール12に接続され、前記スイッチ管Q2の第1の端は前記抵抗器R4を介して前記光起電力入力源200に接続され、前記スイッチ管Q2の第2の端は前記抵抗器R9を介して接地される。前記スイッチ管Q4は、前記分圧された出力電圧を受けると、前記分圧された出力電圧がトリガ閾値より大きいか否かを判断し、前記分圧された出力電圧が前記トリガ閾値より大きい場合、前記スイッチ管Q4は、前記分圧された出力電圧でオン状態になり、このとき、前記スイッチ管Q2もその制御端が抵抗器R6を介してグランドに接続されたことにつれてオンし、前記スイッチ管Q2がオンすると、第1の制御信号を前記放電モジュール14に出力して、前記放電モジュール14が前記光起電力入力源200の電気エネルギーを放電するようにする。なお、前記抵抗器R4の耐電圧値および消費電力を確保するために、前記抵抗器R4のタイプを選択する時に、前記光起電力入力源200の最高電圧を参照する必要がある。
【0028】
いくつかの実施例において、前記スイッチ管Q2は、
図5に示すように前記ロックモジュール12に直接接続されてもよく、
図5は本出願の他の実施例による光起電力弱電除去回路の回路図である。前記スイッチ管Q4の制御端は前記抵抗器R2に接続され、前記スイッチ管Q4の第1の端は前記抵抗器R6を介して前記ロックモジュール12及び前記スイッチ管Q2の制御端にそれぞれ接続され、前記スイッチ管Q2の制御端は前記ロックモジュール12にも接続されている。
【0029】
前記ロックモジュール12は、前記放電モジュール14の動作後に、前記放電トリガモジュール11が前記第1の制御信号を出力することを維持して、前記放電モジュール14が動作を維持するようにするために用いられる。一つの実施例において、前記放電モジュール14が前記第1の制御信号に基づいて動作を開始した後、前記ロックモジュール12は、前記分圧された出力電圧が前記トリガ閾値よりも大きいままになるように前記分圧された出力電圧の割合を調整することにより、前記放電トリガモジュール11が前記第1の制御信号を前記放電モジュール14に出力することを維持する。具体的には、前記放電モジュールは、前記放電トリガモジュールが出力した第1の制御信号に基づいて駆動されて動作するものであるから、上述した放電モジュールの動作後とは、前記放電トリガモジュールが第1の制御信号を出力した後とも理解される。なお、前記光起電力入力源200の出力電圧は光照射の影響を受け、光照射が不十分な場合、すなわち前記光起電力入力源200が弱い電圧の場合、その無負荷電圧は前記BMSモジュール20の起動電圧、例えば12Vに達することができる。しかし、前記光起電力入力源200に対して負荷を接続すると、前記光起電力入力源200の出力電圧は低くなる。したがって、前記放電モジュール14の動作後に、すなわち前記光起電力入力源200に負荷がかかった後に、前記放電モジュール14のオンを維持するために、前記ロックモジュール12によって前記放電トリガモジュール11が第1の制御信号を出力することを維持する必要がある。そして、前記放電モジュール14がオンした後に、光起電力入力源200の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きいか否かを再判断し、さらに前記光起電力入力源200の出力が弱電圧であるか否かを判断する。
【0030】
ここで、
図4に示すように、前記ロックモジュール12は、スイッチ管Q1と抵抗器R3とを含み、前記スイッチ管Q1の制御端は前記トリガユニット112に接続され、前記スイッチ管Q1の第1の端は前記抵抗器R3を介して前記分圧駆動ユニット111の第1の端に接続され、前記スイッチ管Q1の第2の端は前記分圧駆動ユニット111の第2の端に接続されている。前記スイッチ管Q4がオンすると、前記スイッチ管Q1及び前記スイッチ管Q2もそれにつれてオンし、前記スイッチ管Q1がオンした結果、前記抵抗器R2と前記抵抗器R3が並列に接続されており、前記抵抗器R8とともに分圧して、前記スイッチ管Q4の入力電圧を増加させ、これによれば、前記スイッチ管Q2が前記放電モジュール14を動作させるように制御するための第1の制御信号を出力した後に、前記スイッチ管Q4の入力電圧が前記トリガ閾値よりも大きいままであることを確保して、前記スイッチ管Q4のオンを維持し、ひいては前記放電モジュール14が前記光起電力入力源200の電気エネルギーを放電することを維持することができる。ここで、前記抵抗器R3の抵抗値は、前記抵抗器R2の抵抗値よりも小さい。なお、前記光起電力入力源200には前記放電モジュール14が接続されているため、前記放電モジュール14がオンすると、前記光起電力入力源200の出力電圧が低くなる。このとき、前記スイッチ管Q1および抵抗器R3を設けることにより、前記放電モジュール14がオンしている時に前記抵抗器R2と前記抵抗器R3が並列に接続されて前記抵抗器R2における分圧電圧を低下させ、前記抵抗器R8における電圧が前記スイッチ管Q4の継続的なオンに対応できるようにする。これによれば、弱電圧において前記放電トリガモジュール11が動作状態を繰り返し切り替えることが回避され、前記光起電力弱電除去回路10の信頼性を向上させることができる。
【0031】
別の実施例において、
図5に示すように、前記スイッチ管Q1の制御端は、前記抵抗器R6の第1の端に接続され、前記スイッチ管Q1の第1の端は、前記抵抗器R3を介して前記光起電力入力源200に接続され、前記スイッチ管Q1の第2の端は、前記抵抗器R2の第2の端に接続されている。前記スイッチ管Q4がオンすると、前記スイッチ管Q1は、前記抵抗器R6を介してグランドに接続されてオンし、その際に前記抵抗器R3と前記抵抗器R2が並列に接続されて前記抵抗器R2における分圧電圧を低下させることにより、前記スイッチ管Q4のオンが維持され、ひいては、前記放電モジュール14による前記光起電力入力源200の電気エネルギーの放電が維持される。
【0032】
別の実施例において、前記ロックモジュール12は前記放電モジュール14にも接続されてもよく、本出願の他の実施例による光起電力弱電除去回路の構成ブロック図である
図3に示すように、前記ロックモジュール12は、それぞれ前記放電モジュール14および前記放電トリガモジュール11に接続され、前記放電トリガモジュール11は、それぞれ前記放電モジュール14および前記放電アンロックモジュール13に接続され、前記放電モジュール14、前記放電トリガモジュール11および前記放電アンロックモジュール13はいずれも前記光起電力入力源200に接続するために用いられる。ここで、前記放電トリガモジュール11は、分圧駆動ユニット111と、トリガユニット112とを含み、前記分圧駆動ユニット111は、それぞれ前記光起電力入力源200、前記放電アンロックモジュール13、前記ロックモジュール12および前記トリガユニット112に接続され、前記トリガユニット112は前記放電モジュール14に接続されている。
【0033】
具体的には、本出願のさらに他の実施例による光起電力弱電除去回路の回路図である
図6に示すように、前記分圧駆動ユニット111は、抵抗器R2と、抵抗器R8と、コンデンサC2とを含み、前記トリガユニット112は、スイッチ管Q2と、スイッチ管Q4と、抵抗器R4と、抵抗器R6と、抵抗器R9とを含む。前記分圧駆動ユニット111の接続関係は、前記
図4と同様である。
【0034】
前記スイッチ管Q4の制御端は前記抵抗器R2の第2の端に接続され、前記スイッチ管Q4の第1の端は前記抵抗器R6を介して前記スイッチ管Q2の制御端に接続され、前記スイッチ管Q4の第2の端は接地に用いられ、前記スイッチ管Q2の第1の端は前記抵抗器R4を介して前記光起電力入力源200に接続され、前記スイッチ管Q2の第2の端は前記抵抗器R9を介して接地される。前記スイッチ管Q4が前記分圧された出力電圧でオンすると、前記スイッチ管Q2もそれにつれてオンし、前記スイッチ管Q2がオンした結果、前記光起電力入力源200の出力電圧が前記スイッチ管Q2を介して前記放電モジュール14に入力され、前記放電モジュール14がオンするように制御される。
【0035】
図4~
図6に示すように、前記放電モジュール14は、抵抗器R5とスイッチ管Q5とを含み、前記スイッチ管Q5の制御端は前記放電トリガモジュール11に接続され、前記スイッチ管Q5の第1の端は前記抵抗器R5を介して前記光起電力入力源200に接続され、前記スイッチ管Q5の第2の端は接地に用いられる。ここで、前記スイッチ管Q2がオンすると、前記光起電力入力源200の出力電圧が前記スイッチ管Q2を介して前記スイッチ管Q5の制御端に流入して前記スイッチ管Q5をオンするように制御し、このとき、前記光起電力入力源200からの出力電圧が前記抵抗器R5を介してグランドに流入し、このように前記光起電力入力源200における電気エネルギーを放電する。なお、前記スイッチ管Q5の誤導通を防止するためには、前記スイッチ管Q5のオン電圧に基づいて前記抵抗器R9を選択する必要がある。
【0036】
いくつかの実施例において、
図2~
図3に示すように、前記放電トリガモジュール11は保護ユニット113をさらに含み、前記保護ユニット113の第1の端がそれぞれ前記トリガユニット112、前記放電モジュール14の制御端に接続され、前記保護ユニット113の第2の端が接地に用いられる。前記保護ユニット113は、前記放電モジュール14がオンしている間、前記放電モジュール14の制御端の電圧を制限するために用いられる。
【0037】
図4~
図6に示すように、前記保護ユニット113はダイオードZD3であり、前記ダイオードZD3のカソードは前記スイッチ管Q5の制御端に接続され、前記ダイオードZD3のアノードはグランドに接続されている。ここで、前記ダイオードZD3は、前記スイッチ管Q5のクランプダイオードであり、前記ダイオードZD3によって、前記スイッチ管Q5の制御端の電圧は定格範囲内に確保される。
【0038】
図6に示すように、前記ロックモジュール12は、スイッチ管Q1と抵抗器R3とを含み、前記スイッチ管Q1の制御端は前記抵抗器R5の第2の端に接続され、前記スイッチ管Q1の第1の端は前記抵抗器R3を介して前記光起電力入力源200に接続され、前記スイッチ管Q1の第2の端は前記抵抗器R2の第2の端に接続されている。前記スイッチ管Q5がオンすると、前記出力電圧は、前記抵抗器R5を介して前記スイッチ管Q1の制御端にも入力され、前記スイッチ管Q1をオンさせる。前記スイッチ管Q1がオンすると、前記抵抗器R2と前記抵抗器R3が並列に接続されており、前記抵抗器R8とともに分圧して、前記スイッチ管Q4のオンを維持し、ひいては前記放電モジュール14が前記光起電力入力源200の電気エネルギーを放電することを維持する。
【0039】
前記放電モジュール14が前記光起電力入力源200の電気エネルギーを継続的に放電している過程に、前記放電アンロックモジュール13も前記光起電力入力源200の出力電圧をリアルタイムで受け、前記光起電力入力源200に負荷がかかっている場合でも、前記光起電力入力源200の出力電圧が前記予め設定された電圧より大きいままであるか否かを判断し、前記出力電圧が前記予め設定された電圧より大きい場合、前記出力電圧が前記予め設定された電圧より大きい期間を取得し、前記期間が予め設定された時間を超えているか否かを判断し、前記出力電圧が前記予め設定された電圧より大きい期間が予め設定された時間を超えている場合、前記放電アンロックモジュール13は前記放電トリガモジュール11を第2の制御信号を出力するように制御して、前記放電モジュール14の動作を停止させる。このように、前記光起電力入力源200の負荷時放電後の光起電力電圧が予め設定された電圧に達するか否かを判断することにより、光起電力電圧が弱電圧であるか否かを判断する。弱電圧であると、前記放電モジュール14の動作を維持して、光起電力が弱電圧の場合に前記エネルギー貯蔵電源100を繰り返し起動させることによる電気エネルギーの浪費を回避する一方、弱電圧ではない、すなわち光起電力電圧が前記エネルギー貯蔵電源100を充電するのに十分であると、前記放電モジュール14の動作を停止させるように制御して、前記光起電力入力源200が前記エネルギー貯蔵電源100に電力を供給できるようにする。
【0040】
ここで、
図4~
図6に示すように、前記放電アンロックモジュール13は、ダイオードZD1と、ダイオードZD2と、コンデンサC1と、スイッチ管Q3と、抵抗器R1と抵抗器R7とを含み、前記ダイオードZD1のカソードは前記抵抗器R1を介して前記光起電力入力源200に接続され、前記ダイオードZD1のアノードはそれぞれ前記コンデンサC1の第1の端、前記ダイオードZD2のカソードに接続され、前記ダイオードZD2のアノードは前記スイッチ管Q3の制御端に接続され、前記スイッチ管Q3の第1の端は前記放電トリガモジュール11の制御端に接続され、前記スイッチ管Q3の第2の端は接地に用いられ、前記コンデンサC1の第2の端は接地され、前記抵抗器R7と前記コンデンサC1が並列に接続されている。前記放電モジュール14が動作している間、前記光起電力入力源200の出力電圧は前記放電アンロックモジュール13にも出力されて、前記ダイオードZD1、前記ダイオードZD2をそれぞれブレークダウンした後、前記スイッチ管Q3の制御端に入力され、前記スイッチ管Q3をオンさせる。前記スイッチ管Q3がオンすると、前記スイッチ管Q4の制御端は前記スイッチ管Q3を介して接地されてオフ状態となり、このとき、前記放電トリガモジュール11が動作を停止し、従って前記放電モジュール14も動作を停止する。なお、前記コンデンサC1の容量が前記コンデンサC2の容量よりもはるかに大きいことから、前記光起電力入力源200が電圧を出力するときに、前記スイッチ管Q4が前記スイッチ管Q3より早めにオンする必要があり、それによって前記放電トリガモジュール11が優先的に動作し、さらに、前記抵抗器R5が先に前記光起電力入力源200に接続される。これにより、いつでも、前記光起電力入力源200の出力電圧は、まず前記光起電力弱電除去回路10によって、前記光起電力入力源200の出力電力が前記BMSモジュール20を始動させるための予め設定された電力を満たすまで弱電が除去される。
【0041】
本出願は、光起電力弱電除去回路およびエネルギー貯蔵電源を提供し、この光起電力弱電除去回路は放電トリガモジュールと、ロックモジュールと、放電アンロックモジュールと、放電モジュールとを含み、前記放電トリガモジュールは、それぞれ前記放電モジュール、前記ロックモジュール及び前記放電アンロックモジュールに接続され、前記放電モジュール、前記放電トリガモジュール及び前記放電アンロックモジュールはいずれも光起電力入力源に接続するために用いられる。前記放電トリガモジュールは、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも大きい場合に、第1の制御信号を前記放電モジュールに出力し、前記放電モジュールを動作して前記光起電力入力源のエネルギーを放電するように制御するために用いられ、前記放電モジュールの動作後に、前記ロックモジュールによって、前記放電トリガモジュールによる前記第1の制御信号の出力が維持され、前記放電モジュールが動作を維持するようにする。前記放電モジュールの動作後に、前記光起電力入力源の出力電圧が予め設定された電圧よりも依然として大きい場合、前記放電アンロックモジュールは、前記放電トリガモジュールを第2の制御信号を出力するように制御して、前記放電モジュールの動作を停止させる。これによれば、光起電力入力源を入れ、かつ光起電力入力源の出力電圧すなわち光起電力電圧が予め設定された電圧に達した時、放電トリガモジュール及びロックモジュールによって放電モジュールを動作して光起電力入力源に対して負荷時放電を行うように制御する。光起電力入力源の負荷時放電後の光起電力電圧が予め設定された電圧に達するか否かを判断することにより、光起電力電圧が弱電圧であるか否かを判断する。弱電圧であると、放電モジュールの動作を維持して、光起電力が弱電圧の場合にエネルギー貯蔵電源を繰り返し起動させることによる電気エネルギーの浪費を回避する一方、弱電圧ではない、すなわち光起電力電圧がエネルギー貯蔵電源を充電するのに十分であると、放電モジュールの動作を停止させるように制御して、光起電力入力源がエネルギー貯蔵電源に電力を供給できるようにし、光起電力入力源の利用率を向上させる。
【0042】
なお、以上に記述した装置の実施例は、例示的なものに過ぎず、その中に個別の部品として説明された前記ユニットは、物理的に分離されるものであってもよく、分離されていないものであってもよく、ユニットとして示された部品は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットではなくてもよく、すなわち、ある箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分散してもよい。実際のニーズに応じてそのうちの一部又はすべてのモジュールを選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0043】
最後に説明すべきことは、以上の実施例は、本出願の技術方案を説明するためのものに過ぎず、それを制限するものではなく、本出願の考えでは、以上の実施例又は異なる実施例における技術特徴の間を組み合わせることもでき、任意の順序でステップを実現することができ、上述のような本出願の異なる側面の他の変化が多く存在するが、簡略化のために、細部には提供されず、前述の実施例を参照して本出願を詳細に説明したが、当業者は、依然として前述の各実施例に記載の技術方案を補正し、又はそのうちの一部の技術特徴に対して等価の置換を行うことができ、これらの補正および置換は、対応する技術方案の本質を本出願に係る各実施例の技術方案の範囲から逸脱させないと理解すべきである。