(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-08
(45)【発行日】2025-09-17
(54)【発明の名称】商品データ入力装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20250909BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20250909BHJP
【FI】
G07G1/12 311E
G07G1/00 311A
(21)【出願番号】P 2022008055
(22)【出願日】2022-01-21
【審査請求日】2024-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩間 友花
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開平1-220088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品登録を行う登録部に対して、国コード、企業コード、商品アイテムコード、およびチェックデジットで構成される商品識別情報を入力する商品データ入力装置であって、
前記企業コードの一部と前記商品アイテムコードとを含む短縮コードを受付ける受付部と、
前記受付部が受付けた短縮コードに基づいて、前記登録部に入力する商品識別情報を生成する生成部と、
を備える商品データ入力装置。
【請求項2】
前記受付部が受付けた短縮コードに含まれる前記企業コードの一部を抽出する抽出部と、
前記国コードと前記企業コードとからなる事業者コードを複数記憶した事業者コード記憶部から、前記抽出部が抽出した企業コードの一部を含む事業者コードを選択する選択部と、をさらに備え、
前記生成部は、前記選択部が選択した事業者コードと前記受付部が受付けた短縮コードとに基づいて商品識別情報を生成する、
請求項1に記載の商品データ入力装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記商品識別情報を受付可能であり、
前記受付部が受付けた情報が前記短縮コードか前記商品識別情報かを判定する判定部をさらに備える、
請求項1または2に記載の商品データ入力装置。
【請求項4】
商品登録を行う登録部に対して、国コード、企業コード、商品アイテムコード、およびチェックデジットで構成される商品識別情報を入力する商品データ入力装置であって、
前記企業コードの一部と前記商品アイテムコードとを含む短縮コードを受付ける受付部と、
複数の商品識別情報を記憶する商品識別情報記憶部から、前記受付部が受付けた短縮コードを含む商品識別情報を検索する検索部と、
を備える商品データ入力装置。
【請求項5】
前記受付部は、
前記チェックデジットを
更に含む
前記短縮コードを受付ける、
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の商品データ入力装置。
【請求項6】
商品登録を行う登録部に対して、国コード、企業コード、商品アイテムコード、およびチェックデジットで構成される商品識別情報を入力する商品データ入力装置をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記企業コードの一部と前記商品アイテムコードとを含む短縮コードを受付ける受付部と、
前記受付部が受付けた短縮コードに基づいて、前記登録部に入力する商品識別情報を生成する生成部と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品データ入力装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品あるいはサービス(以下、総称して「商品」という)を販売する店舗においては、POS(Point Of Sales)端末が用いられている。POS端末は、顧客が購入する商品に付されたバーコードなどのコードシンボルからスキャナが読取った商品識別情報(商品コード)に基づいて商品名や価格などの商品情報を登録(以下、「商品登録」ともいう)する。
【0003】
スキャナに故障などの不具合が発生した場合、POS端末のオペレータは、コードシンボルとともに商品に付されている商品コードを目視で確認し、キーボードなどの操作部を用いて当該商品コードを手入力する。POS端末は、入力された商品コードに基づいて商品登録を実行する。
【0004】
上記商品コードには、JAN(Japanese Article Number)コードが採用されるのが一般的である。多くの商品の商品コードは13桁の数字からなるJANコードであり、オペレータがPOS端末に手入力する際には、手間を要したり、誤入力が生じたりするなどの問題があった。これを解決するために、手入力用の短縮コードを用いることも提案されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
しかしながら、従来の短縮コードは、商品コードとは無関係に作成されたものであるため、オペレータは、商品を見ただけでは短縮コードを把握できない。このため、オペレータがPOS端末に短縮コードを手入力する際に、当該短縮コードと商品コードとの対応を確認しながら手入力する必要があり、操作性に課題が残るものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、商品コードを手入力する際の操作性を向上することが可能な商品データ入力装置、およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の商品データ入力装置は、商品登録を行う登録部に対して、国コード、企業コード、商品アイテムコード、およびチェックデジットで構成される商品識別情報を入力する商品データ入力装置であって、前記企業コードの一部と前記商品アイテムコードとを含む短縮コードを受付ける受付部と、前記受付部が受付けた短縮コードに基づいて、前記登録部に入力する商品識別情報を生成する生成部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る商品データ入力装置を含むPOSシステムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る店舗サーバの主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る店舗サーバのメモリ部に記憶される第1商品マスタのデータ構成を示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る店舗サーバのメモリ部に記憶される第2商品マスタのデータ構成を示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る店舗サーバのメモリ部に記憶される事業者コードマスタのデータ構成を示す図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係る店舗サーバの制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るPOS端末の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る商品コードを説明するための図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係るPOS端末の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態に係るPOS端末の制御部による商品登録処理(商品データ入力処理を含む)の流れを示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、第2の実施形態に係るPOS端末の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、第2実施形態に係るPOS端末の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、第2の実施形態に係るPOS端末の制御部による商品登録処理(商品データ入力処理を含む)の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、各実施形態においては、商品データ入力装置を、商品登録を実行する登録部を備えたPOS端末に適用した例について説明するが、これに限らない。商品データ入力装置は、POS端末とは異なる装置、例えば店舗サーバに適用してもよい。また、各実施形態においては、商品登録を行う登録部は会計処理を行うPOS端末が備えているが、会計処理を行わず商品登録のみを行う登録装置が備えていてもよい。
【0010】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の商品データ入力装置、およびプログラムについて、図面を参照して説明する。
図1は、商品データ入力装置を含むPOSシステム1の構成を示す図である。POSシステム1は、スーパーマーケットなど商品を販売する店舗に適用される。POSシステム1は、店舗サーバ2と、複数のPOS端末3とを備える。これら店舗サーバ2およびPOS端末3は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して互いに通信可能に接続される。
【0011】
店舗サーバ2は、各POS端末3から、会計処理にて決済された商品の商品情報や決済情報を受信する。また、店舗サーバ2は、各POS端末3から、所定期間(例えば一日)の売上を精算した精算情報を受信する。店舗サーバ2は、各POS端末3から受信した商品情報、決済情報、精算情報等を集中的に管理して、一店舗での売上管理等を行う。
【0012】
また、店舗サーバ2は、各POS端末3から商品コードを受信し、当該商品コードに対応する商品情報(商品名、価格など)を、当該商品コードを送信したPOS端末3に送信する。本実施形態で用いられる商品コードは、8桁および13桁のJANコードであるが、多くの商品には13桁のJANコードが用いられる。以下の説明において、特に区別しない場合、商品コードとJANコードとは同義である。商品コードは、商品を識別する商品識別情報の一例である。店舗サーバ2の詳細は後述する。
【0013】
POS端末3は、店舗に複数台配置されている。オペレータ(店員)がPOS端末3を操作することで、POS端末3は、販売される商品の商品登録を実行する。POS端末3の登録部は、入力された商品コードに基づいて、商品情報を登録(記憶)することによって商品登録を実行する。通常はオペレータの操作によりスキャナが商品に付されたバーコード等のコードシンボルから商品コードを読み取り、当該商品コードがPOS端末3の登録部に入力される。POS端末3は、当該POS端末が備える登録部に商品コードを入力する商品データ入力装置の一例である。
【0014】
スキャナに故障などの不具合が発生した場合、オペレータは、商品に付された8桁あるいは13桁の数字からなるJANコードを目視し、キーボードなどからPOS端末に手入力する。本実施形態においては、オペレータが商品コード(JANコード)の一部を手入力することで、POS端末3は、当該POS端末3が備える登録部に商品コードを入力することができる。POS端末3の詳細は後述する。
【0015】
次に、店舗サーバ2について説明する。
図2は、店舗サーバ2の主たるハードウェア構成を示す図である。店舗サーバ2は、制御部20と、メモリ部21と、表示部22と、操作部23と、通信部24と、を備えている。制御部20、メモリ部21、表示部22、操作部23、および通信部24は、バス25等を介して互いに接続されている。
【0016】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203を備えたコンピュータで構成される。CPU201、ROM202、およびRAM203は、バス25を介して互いに接続されている。
【0017】
CPU201は、店舗サーバ2全体を制御する。ROM202は、CPU201の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用され、ROM202やメモリ部21に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部20は、CPU201がROM202や、メモリ部21に記憶されRAM203に展開された制御プログラムに従って動作することによって、店舗サーバ2の各種制御処理を実行する。
【0018】
メモリ部21は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部21は、制御プログラム部211、第1商品マスタ212、第2商品マスタ213、および事業者コードマスタ214を備える。
【0019】
制御プログラム部211は、各POS端末3から商品コードを受信する機能、受信した商品コードに基づいて商品情報を抽出する機能、抽出した商品情報をPOS端末3に送信する機能等を実行するためのプログラムなどである。
【0020】
第1商品マスタ212は、店舗で販売される商品のうち、13桁のJANコードを商品コードとする商品について、商品コードと商品情報(商品名、価格等)とを対応付けて記憶したマスタファイルである。店舗で取り扱う商品は日々変化するため、第1商品マスタ212は適宜更新される。
図3は、第1商品マスタ212のデータ構成を示す図である。第1商品マスタ212に登録される各データは、商品コード、商品名、および価格を示す各情報が対応付けられている。なお、第1商品マスタ212は、商品分類コードや産地を示す情報など、他の商品情報を記憶してもよい。
【0021】
商品コードの項目には、商品を識別する商品コードが登録される。第1商品マスタ212に登録される商品コードは、13桁の数字からなるJANコードである。商品コードの構成については後述する。商品名の項目には、商品の名称を示す情報が登録される。価格の項目には、商品の単価を示す情報が登録される。商品の単価は、消費税を含む税込価格でも、消費税を含まない本体価格であってもよい。
【0022】
第2商品マスタ213は、店舗で販売される商品のうち、8桁のJANコードを商品コードとする商品について、商品コードと商品情報(商品名、価格等)とを対応付けて記憶したマスタファイルである。店舗で取り扱う商品は日々変化するため、第2商品マスタ213も適宜更新される。
図4は、第2商品マスタ213のデータ構成を示す図である。第2商品マスタ213に登録される各データは、商品コードが8桁の数字からなるJANコードである点を除いて、第1商品マスタ213に登録されるデータと同様であるので、重複する説明は省略する。
【0023】
事業者コードマスタ214は、13桁のJANコードにおける2桁の国コードと5桁の企業コードとからなる事業者コードを記憶したマスタファイルである。事業者コードマスタ214は、店舗に商品を提供する事業者が増える際に更新される。
図5は、事業者コードマスタ214のデータ構成を示す図である。事業者コードマスタ214に登録される各データは、事業者名、および事業者コードが対応付けられている。
【0024】
事業者名の項目には、事業者の名称を示す情報が登録される。事業者コードの項目には、7桁の事業者コードが登録される。店舗サーバ2は、事業者コードマスタ214を各POS端末3に配信する。
【0025】
図2に戻って店舗サーバ2のハードウェアについて説明する。表示部22は、液晶パネル等で構成されており、各種情報を表示する。例えば、表示部22は、第1商品マスタ212、第2商品マスタ213、および事業者コードマスタ214に情報を登録するための登録画面を表示する。
【0026】
操作部23は、制御部20に情報を入力するためのもので、キーボード、表示部22の表面に設けられるタッチパネルなどで構成される。例えば、操作部23は、第1商品マスタ212、第2商品マスタ213、および事業者コードマスタ214に登録される各種情報を制御部20に入力する。
【0027】
通信部24は、各POS端末3などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部20は、通信部24を介して外部装置と接続されることで、外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0028】
続いて、店舗サーバ2の制御部20の主たる機能構成について説明する。
図6は、店舗サーバ2の制御部20の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部20は、CPU201がROM202やメモリ部21に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部2001、管理部2002、商品情報抽出部2003、および出力部2004として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0029】
入力部2001には、各種情報が入力される。例えば、入力部2001には、POS端末3から商品コードが入力される。また、入力部2001には、第1商品マスタ212、第2商品マスタ213、および事業者コードマスタ214に登録される各種情報が操作部23から入力される。
【0030】
管理部2002は、第1商品マスタ212、第2商品マスタ213、および事業者コードマスタ214を管理する。例えば、管理部2002は、入力部2001に入力された情報に基づいて、第1商品マスタ212、第2商品マスタ213、および事業者コードマスタ214を更新する。
【0031】
商品情報抽出部2003は、POS端末3から入力部2001に入力された商品コードに基づいて商品情報を抽出する。より詳細には、商品情報抽出部2003は、入力部2001に商品コードが入力されると、当該商品コードが13桁のコードであるか8桁のコードであるかを判別する。そして、商品情報抽出部2003は、商品コードが13桁のコードであると第1商品マスタ212を参照して、当該商品コードに対応する商品情報を読み出す。また、商品情報抽出部2003は、商品コードが8桁のコードであると第2商品マスタ213を参照して、当該商品コードに対応する商品情報を読み出す。
【0032】
出力部2004は、商品情報抽出部2003が抽出した商品情報を、当該商品情報に対応する商品コードの受信先であるPOS端末3に出力(送信)する。また、出力部2004は、更新された事業者コードマスタ214を各POS端末3に配信する。なお、出力部2004は、第1商品マスタ212および第2商品マスタ213を各POS端末3に配信してもよい。
【0033】
次に、POS端末3について説明する。
図7は、POS端末3の主たるハードウェア構成を示す図である。POS端末3は、制御部30と、メモリ部31と、表示部32と、操作部33と、カードリーダ34と、釣銭機35と、スキャナ36と、通信部37と、を備えている。制御部30、メモリ部31、表示部32、操作部33、カードリーダ34、釣銭機35、スキャナ36、および通信部37は、バス38等を介して互いに接続されている。
【0034】
制御部30は、CPU301、ROM302、RAM303を備えたコンピュータで構成される。CPU301、ROM302、およびRAM303は、バス38を介して互いに接続されている。
【0035】
CPU301は、POS端末3全体を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用され、ROM302やメモリ部31に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部30は、CPU301がROM302や、メモリ部31に記憶されRAM303に展開された制御プログラムに従って動作することによって、POS端末3の各種制御処理を実行する。
【0036】
メモリ部31は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部21は、制御プログラム部311、および事業者コードマスタ312を備える。
【0037】
制御プログラム部311は、操作部33から入力された短縮コードに基づいて商品コードを生成する機能、生成された商品コードあるいは操作部33やスキャナ36から入力された商品コードに基づいて商品登録を実行する機能、商品登録された商品に関する会計処理を実行する機能等を実現するためのプログラムなどである。
【0038】
事業者コードマスタ312は、店舗サーバ2からダウンロードされたものであり、店舗サーバ2に記憶される事業者コードマスタ214と同一構成である。事業所コードマスタ312は、事業所コード記憶部の一例である。
【0039】
ここで、商品コードの構成、商品コードと事業者コードマスタに登録された事業者コードとの関連、および商品コードと本実施形態で採用する短縮コードとの関連について説明する。
図8は、13桁の商品コードを説明するための図である。
【0040】
13桁の商品コードは、国際標準の商品識別コードであるJANコードである。
図8に示すように、商品コードは、最初の2桁が国コード、次の5桁が企業コード、次の5桁が商品アイテムコード、最後の1桁がチェックデジットとなっている。なお、図示していないが、8桁の商品コードは、最初の2桁が国コード、次の4桁が企業コード、次の1桁が商品アイテムコード、最後の1桁がチェックデジットとなっている。
【0041】
事業者コードマスタ214に登録される事業者コード、すなわち商品を提供するメーカ等の事業者を特定する事業者コードは、国コードと企業コードとからなる7桁のコードとなっている。同一事業者が提供する商品については、商品コードにおける事業者コードは同一である。
【0042】
短縮コードは、商品コードが13桁のJANコードである商品について用いられるもので、当該JANコードの一部によって構成される。具体的には、短縮コードは、13桁のJANコードのうち、企業コードの一部と商品アイテムコードの全てを含む。本実施形態においては、短縮コードは、企業コードの下2桁と商品アイテムコードの5桁とチェックデジットの1桁とで構成される8桁のコードとなっている。
【0043】
本実施形態では、事業者コードマスタ214に登録される事業者コードの下2桁に重複がないことを前提として、短縮コードの含まれる企業コードは下2桁を採用している。言い換えれば、店舗で取り扱う全ての商品について、商品コードに含まれる企業コードの下2桁は重複しない前提で、短縮コードに含まれる企業コードは下2桁となっている。企業コードの下2桁に重複が発生する場合には、重複が発生しない桁数、例えば企業コードの下3桁あるいは下4桁を含む短縮コードとすればよい。この場合、短縮コードは9桁あるいは10桁で構成される。
【0044】
POS端末3は、商品登録の際に短縮コード(商品コードの下8桁)が入力されると、事業者コードマスタ312を参照して、短縮コードの上2桁が事業者コードの下2桁と一致する事業者コードを選択する。POS端末3は、選択した事業者コードの後に短縮コードの下6桁(商品アイテムコードおよびチェックデジットに相当)を結合して商品コードを生成する。これにより、POS端末3は、入力された短縮コードに対応する商品コード、すなわち商品登録しようとする商品のJANコードと同一の商品コードを生成することができる。なお、入力される短縮コードは、商品コードに含まれる企業コードの一部と商品アイテムコードが含まれていればよく、必ずしもチェックデジットを含む必要はない。この場合、POS端末3は、JANコードの規格で定められた計算方法によってチェックデジットを設定し、当該チェックデジットを付加して商品コードを生成する。
【0045】
図7に戻ってPOS端末3のハードウェアについて説明する。表示部32は、例えば液晶パネルで構成されており、オペレータに向けて設けられるオペレータ用表示部と、顧客に向けて設けられる客用表示部とを備えている。表示部32は、各種情報を表示する。例えば、オペレータ用表示部および客用表示部は、商品登録された商品の商品情報を表示する。また、オペレータ用表示部は、コードシンボルが付されていない商品の商品コードを入力するための商品登録画面を表示する。
【0046】
操作部33は、制御部30に情報を入力するためのもので、キーボード、表示部22の表面に設けられるタッチパネルなどで構成される。例えば、操作部33は、オペレータの操作によって、コードシンボルが付されていない商品の商品コードを制御部30に入力する。また、操作部33は、オペレータの操作によって、上述した短縮コードを制御部30に入力する。
【0047】
カードリーダ34は、顧客の会員カードあるいはポイントカード等の媒体から会員コードを読み取る。また、カードリーダ34は、顧客のクレジットカードからクレジットカード決済に必要な顧客情報を読取る。カードリーダ34は、磁気カードから情報を読取る磁気カードリーダでもよいし、ICチップを内蔵したカードから情報を読取るICカードリーダでもよい。
【0048】
釣銭機35は、顧客が商品の購入代金を現金で支払った際に、顧客の支払った紙幣と硬貨を受け付け、必要に応じて釣り銭を払い出す。
【0049】
スキャナ36は、商品に付されたバーコード、二次元コードなどのコードシンボルから当該商品の商品コードを読取る。なお、スキャナ36は、商品に付された無線タグから商品コードを読取るRFID(Radio Frequency Identification)リーダで構成されてもよい。スキャナ36は、読取った情報を制御部30に入力する。
【0050】
通信部37は、店舗サーバ2などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部30は、通信部37を介して外部装置と接続されることで、外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0051】
続いて、POS端末3の制御部30の主たる機能構成について説明する。
図9は、POS端末3の制御部30の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部30は、CPU301がROM302やメモリ部31に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部3001、受付部3002、抽出部3003、選択部3004、判定部3005、生成部3006、登録部3007、および会計処理部3008として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0052】
入力部3001には、店舗サーバ2から各種情報が入力される。例えば、入力部3001には、店舗サーバ2から事業者コードマスタ312が入力される。また、入力部3001には、店舗サーバ2から商品情報が入力される。
【0053】
受付部3002は、企業コードの一部と商品アイテムコードとで構成される短縮コードを受付ける。具体的には、受付部3002は、操作部33に手入力された8桁の短縮コードを受付ける。また、受付部3002は、スキャナ36で読取られた商品コードを受付ける。スキャナ36で読取られる商品コードは、13桁のJANコードあるいは8桁のJANコードである。
【0054】
抽出部3003は、受付部3002が受付けた短縮コードに含まれる企業コードの一部を抽出する。具体的には、抽出部3003は、受付部3002が受付けた8桁の短縮コードから、当該短縮コードの一部である上2桁の数字を抽出する。
【0055】
選択部3004は、国コードと企業コードとからなる事業者コードを複数記憶した事業者コード記憶部から、抽出部3003が抽出した企業コードの一部を含む事業者コードを選択する。具体的には、選択部3004は、メモリ部31に記憶された事業者コードマスタ312から、抽出部3004が抽出した短縮コードの上2桁と事業者コードの下2桁が一致する事業者コードを選択する。
【0056】
判定部3005は、受付部3002が受付けた情報(コード)が短縮コードか商品識別情報かを判定する。具体的には、判定部3005は、受付部3002が受付けたコードが短縮コードか商品コード(13桁のJANコードあるいは8桁の)かを判定する。
【0057】
より詳細には、判定部3005は、受付部3002が受付けたコードが13桁である場合、当該コードは13桁のJANコード(商品コード)であると判定する。また、判定部3005は、受付部3002が受付けたコードが8桁であって、その上2桁と事業者コードの下2桁が一致する事業者コードが事業者コードマスタ312に登録されている場合、当該コードは短縮コードであると判定する。
【0058】
さらに、判定部3005は、受付部3002が受付けたコードが8桁であって、その上2桁と事業者コードの下2桁が一致する事業者コードが事業者コードマスタ312に登録されていない場合、当該コードは8桁のJANコード(商品コード)であると判定する。判定部3005は、受付部3002が受付けたコードが8桁でも13桁でもない場合、当該コードは入力ミスにより入力されたコードであると判定する。
【0059】
生成部3006は、選択部3004が選択した事業者コードと受付部3002が受付けた短縮コードとに基づいて商品識別情報を生成する。具体的には、生成部3006は、選択部3004が選択した事業者コードに短縮コードの下6桁を続けることで商品コードを生成する。
図8に示すように、選択部3004が選択した7桁の事業者コードに8桁の短縮コードの下6桁を続けることで13桁の商品コードが生成される。すなわち、生成部3006は、7桁の事業者コードの下2桁と8桁の短縮コードの上2桁とのマッチングにより商品コードを生成する。
【0060】
商品Xの事業者コードは、当該商品Xの13桁のJANコードにおける国コードと企業コードとからなる。商品Xの短縮コードは、当該商品Xの13桁のJANコードにおける企業コードの一部と商品アイテムコードとチェックデジットからなる。一方、上述したとおり、事業者コードマスタ312に登録される全ての事業者コードは、互いに下2桁が重複しないことが前提となっている。したがって、商品Xの8桁の短縮コードの上2桁と一致する下2桁を備えた事業者コードは1つに特定され、これを結合することで商品Xの13桁のJANコードと同一の商品コードが生成される。生成された商品コードは登録部3007に入力される。
【0061】
登録部3007は、受付部3002が受付けた商品コードに基づいて商品登録を実行する。また、登録部3007は、生成部3006が生成した商品コードに基づいて商品登録を実行する。より詳細には、登録部3007は、受付部3002あるいは生成部3006から入力された商品コードを店舗サーバ2に出力する。そして、登録部3007は、店舗サーバ2から当該商品コードに対応する商品情報を、入力部3001を介して取得してRAM303に登録(記憶)する。
【0062】
会計処理部3008は、商品登録された商品に関する会計処理を実行する。会計処理は、顧客が購入代金の支払いを行うために必要な処理であって、例えば、合計金額の算出、釣銭の算出、レシートの発行などの処理を含む。
【0063】
上記構成を備えたPOS端末3が実行する商品登録処理について説明する。商品登録処理は、登録部3007に商品コードを入力するための商品データ入力処理を含む。
図10は、POS端末3の制御部30による商品登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
制御部30は、受付部3002がコードを受付けたか否か判断し(ステップS1)、受付けなければ(ステップS1のN)、ステップS1に戻って待機する。受付部3002がコードを受付けると(ステップS1のY)、判定部3005は、受付部3002が受付けたコードが8桁のコードであるか否か判断する(ステップS2)。
【0065】
受付部3002が受付けたコードが8桁のコードであると、抽出部3004は、8桁のコードから上2桁を抽出する。抽出部3004は、受付部3002が受付けた8桁のコードが短縮コードであると推定して、JANコードにおける企業コードの一部に相当する上2桁を抽出する(ステップS3)。
【0066】
次いで、選択部3004は、抽出部3003が抽出した2桁が事業者コードの下2桁に一致する事業者コードが事業者コードマスタ312に登録されているか否か判断する。言い換えれば、選択部3004は、受付部3002が受付けた8桁のコードに対応する事業者コードが事業者コードマスタ312にあるか否か判断する(ステップS4)。対応する事業者コードがあると(ステップS4のY)、判定部3005は受付けた8桁のコードが短縮コードであると判定し、選択部3004は該当する事業者コードを選択する(ステップS5)。
【0067】
続いて、生成部3006は、受付部3002が受付けた短縮コードと選択部3004が選択した事業者コードとに基づいて13桁の商品コードを生成して登録部3007に入力する(ステップS6)。
【0068】
登録部3007は、生成部3006から入力された商品コードを店舗サーバ2に出力する(ステップS7)。制御部30は、登録部3007が出力した商品コードに対応する商品情報が入力部3001に入力されたか否か判断し(ステップS8)、入力されなければ(ステップS8のN)、ステップS8の処理に戻って待機する。入力部3001に商品情報が入力されると(ステップS8のY)、登録部3007は商品情報を登録する(ステップS9)。そして、制御部30は、商品登録処理を終了する。
【0069】
なお、ステップS2の処理において、受付部3002が受付けたコードが8桁のコードでないと(ステップS2のN)、判定部3005は、当該コードが13桁のコードであるか否か判断する(ステップS10)。受付部3002が受付けたコードが13桁のコードであると(ステップS10のY)、判定部3005は受付けた13桁のコードがJANコードであると判定し、登録部3007は当該13桁のコードを店舗サーバ2に出力する(ステップS11)。そして、制御部30はステップS8の処理に移行する。
【0070】
ステップS10の処理において、入力部3001に入力されたコードが13桁のコードでない場合(ステップS10のN)、制御部30は、入力されたコードにエラーがあると判断して表示部32にエラー表示を実行させ(ステップS12)、商品登録処理を終了する。
【0071】
また、ステップS4の処理において、受付部3002が受付けた8桁のコードに対応する事業者コードが事業者コードマスタ312にない場合(ステップS4のN)、判定部3005は受付部3002が受付けたコードが8桁のJANコードであると判定し、登録部3006は当該8桁のコードを店舗サーバ2に出力する(ステップS13)。そして、制御部30はステップS8の処理に移行する。
【0072】
以上説明したとおり、第1の実施形態のPOS端末3は、商品登録を行う登録部3007に対して、国コード、企業コード、商品アイテムコード、およびチェックデジットで構成される商品識別情報(JANコード)を入力する商品データ入力装置であって、前記企業コードの一部と前記商品アイテムコードとを含む短縮コードを受付ける受付部3002と、受付部3002が受付けた短縮コードに基づいて、登録部3007に入力する商品識別情報(商品コード)を生成する生成部3006と、を備える。
【0073】
これにより、POS端末3は、受付部3002が受付けた短縮コードに基づいて商品登録を行うことができる。そして、短縮コードは、使用される商品コード(JANコード)における企業コードの一部と商品アイテムコードとで構成されるので、オペレータは商品に付された商品コードを確認すれば短縮コードの手入力を行うことができる。このため、POS端末3は、商品登録を行うために商品コードを手入力する際のオペレータの操作性を向上することができる。
【0074】
また、第1の実施形態のPOS端末3は、受付部3002が受付けた短縮コードに含まれる企業コードの一部を抽出する抽出部3003と、国コードと企業コードとからなる事業者コードを複数記憶した事業者コード記憶部(事業者コードマスタ312)から、抽出部3003が抽出した企業コードの一部を含む事業者コードを選択する選択部3004と、をさらに備え、生成部3006は、選択部3004が選択した事業者コードと受付部3002が受付けた短縮コードとに基づいて商品識別情報(商品コード)を生成する。
【0075】
これにより、POS端末3は、事業者コードマスタ312を参照することで短縮コードに対応する商品コードを生成することができる。このため、商品マスタに登録された全ての商品コードを参照する必要がなく、商品コードを生成するための処理の迅速化を図ることができる。
【0076】
さらに、第1の実施形態のPOS端末3は、受付部3002は、商品識別情報(商品コード)を受付可能であり、受付部3002が受付けた情報(コード)が短縮コードか商品識別情報(商品コード)かを判定する判定部3005をさらに備える。
【0077】
これにより、POS端末3は、短縮コードと商品コードとを識別して処理することができる。このため、オペレータは、短縮コードや商品コードを区別して入力する必要がなく、オペレータの操作性をより向上させることができる。
【0078】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、POS端末3が商品マスタを検索して、当該POS端末3に入力された短縮コードに対応する商品コードを抽出するようにした点において第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成、機能については、説明を省略する場合がある。以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0079】
図11は、POS端末3の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態においては、POS端末3のメモリ部31には、第1商品マスタ313および第2商品マスタ314が記憶されている。これら第1商品マスタ313および第2商品マスタ314は、店舗サーバ2からダウンロードされたものであり、第1の実施形態におけるサーバ装置2に記憶された第1商品マスタ212および第2商品マスタ213とそれぞれ同じ情報を記憶している。第1商品マスタ313および第2商品マスタ314は、商品情報記憶部の一例である。POS端末3のその他のハードウェア構成は、第1の実施形態と同様である。
【0080】
図12は、POS端末3の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部30は、CPU301がROM302やメモリ部31に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部3001、受付部3002、登録部3007、会計処理部3008、および検索部3009として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0081】
入力部3001には、店舗サーバ2から各種情報が入力される。例えば、入力部3001には、店舗サーバ2から第1商品マスタ313および第2商品マスタ314が入力される。
【0082】
受付部3002の機能は、第1の実施形態と同様である。
【0083】
登録部3007は、商品登録を行う。具体的には、登録部3007は、検索部3009から入力された商品コードに基づいて商品登録を実行する。より詳細には、登録部3007は、検索部3009から入力された商品コードに対応する商品情報を、第1商品マスタ313あるいは第2商品マスタ314から取得してRAM303に登録(記憶)する。
【0084】
会計処理部3008の機能は、第1の実施形態と同様である。
【0085】
検索部3009は、複数の商品識別情報を記憶する商品識別情報記憶部から、受付部3002が受付けた短縮コードを含む商品識別情報を検索する。具体的には、検索部3009は、第1商品マスタ313から、受付部3002が受付けた8桁のコードが下8桁と一致するJANコードを検索する。検索部3009は、検索の結果、該当したJANコードを抽出し、当該JANコードを登録部3007に入力する。これにより、受付部3002が受付けた8桁の短縮コードに対応する13桁の商品コードが登録部3007に入力される。
【0086】
また、検索部3009は、検索の結果、受付部3002が受付けた8桁のコードと下8桁が一致するJANコードが第1商品マスタ313に存在しない場合、第2商品マスタ314から当該8桁のコードを検索する。言い換えれば、受付部3002に入力された8桁のコードが短縮コードでないと認められる場合、検索部3009は、8桁のJANコードが記憶された第2商品マスタ314を検索する。検索部3009は、検索の結果、該当したJANコードを抽出し、当該JANコードを登録部3007に入力する。これにより、入力部3002に入力された8桁の商品コードが登録部3007に入力される。
【0087】
検索部3009は、受付部3002が13桁のコードを受付けた場合、第1商品マスタ313から、当該コードの下8桁が下8桁と一致するJANコードを検索する。検索部3009は、検索の結果、該当したJANコードを抽出し、当該JANコードを登録部3007に入力する。これにより、入力部3002に入力された13桁の商品コードが登録部3007に入力される。
【0088】
次に、上記POS端末3が実行する商品登録処理について説明する。商品登録処理は、登録部3007に商品コードを入力するための商品データ入力処理を含む。
図13は、POS端末3の制御部30による商品登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0089】
制御部30は、受付部3002がコードを受付けたか否か判断し(ステップS21)、受付けなければ(ステップS21のN)、ステップS21に戻って待機する。受付部3002がコードを受付けると(ステップS21のY)、検索部3009は、第1商品マスタ313を検索する(ステップS22)。
【0090】
検索部3009は、受付部3002が受付けたコードの下8桁について第1商品マスタ313を検索する。例えば、受付部3002が受付けたコードが8桁のコードであれば、当該コードと下8桁が一致するJANコードを第1商品マスタ313から検索する。また、受付部3002が受付けたコードが13桁のコードであれば、当該13桁のコードの下8桁と下8桁が一致するJANコードについて第1商品マスタ313を検索する。
【0091】
制御部30は、検索部3009による検索の結果、該当する商品コードが第1商品マスタ313にあるか否か判断する(ステップS23)。該当する商品コードがある場合(ステップ23のY)、登録部3007は、第1商品マスタ313から当該商品コードに対応する商品情報を読み出す(ステップS24)。登録部3007は、読み出された商品情報をRAM303に登録して商品登録を実行する(ステップS25)。
【0092】
なお、ステップS23の処理において、該当する商品コードが第1商品マスタ313にない場合(ステップS23のN)、制御部30は、受付部3002が受付けたコードが8桁のコードであるか否か判断する(ステップS26)。8桁のコードでないと(ステップS26のN)、制御部30は、入力されたコードにエラーがあると判断して表示部32でエラー表示を行い(ステップS27)、商品登録処理を終了する。
【0093】
受付部3002が受付けたコードが8桁のコードであると(ステップS26のY)、検索部3009は、第2商品マスタ314を検索する(ステップS28)。検索部3009は、受付部3002が受付けた8桁のコードについて、8桁のJANコードを記憶する第2商品マスタ314を検索する。
【0094】
制御部30は、検索部3009による検索の結果、第2商品マスタ314に該当する商品コードがあるか否か判断する(ステップS29)。制御部30は、該当する商品コードがある場合(ステップ29のY)、ステップS24の処理に移行し、該当する商品コードがない場合(ステップ29のN)、ステップS27の処理に移行する。
【0095】
以上説明したとおり、第2の実施形態のPOS端末3は、商品登録を行う登録部3007に対して、国コード、企業コード、商品アイテムコード、およびチェックデジットで構成される商品識別情報(JANコード)を入力する商品データ入力装置であって、前記企業コードの一部と前記商品アイテムコードとを含む短縮コードを受付ける受付部3002と、複数の商品識別情報を記憶する商品識別情報記憶部(第1商品マスタ313および第2商品マスタ314)から、受付部3002が受付けた短縮コードを含む商品識別情報(JANコード)を検索する検索部3009と、を備える。
【0096】
これにより、POS端末3は、受付部3002が受付けた短縮コードに基づいて商品登録を行うことができる。そして、短縮コードは、使用される商品コード(JANコード)における企業コードの一部と商品アイテムコードとで構成されるので、オペレータは商品に付された商品コードを確認すれば短縮コードの手入力を行うことができる。このため、POS端末3は、商品登録を行うために商品コードを手入力する際のオペレータの操作性を向上することができる。さらに、POS端末3は、従来から存在する第1商品マスタ313および第2商品マスタ314を利用しているので、短縮コードと商品コードとを対応させるための短縮コードテーブルを新たに設ける必要がない。
【0097】
また、上述した第1の実施形態および第2の実施形態のPOS端末3は、受付部3002がチェックデジットを含む短縮コードを受付ける。
【0098】
これにより、POS端末3は、チェックデジットを算出する必要がない。このため、POS端末3による処理の負荷を軽減することができる。
【0099】
なお、上述の各実施形態の店舗サーバ2およびPOS端末3で実行されるプログラムは、ROMや記憶部等に予め組み込まれた状態で提供される。上述の各実施形態の店舗サーバ2およびPOS端末3で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0100】
さらに、上述の実施形態の店舗サーバ2およびPOS端末3で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0101】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態やその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0102】
3 POS端末(商品データ入力装置)
312 事業者コードマスタ(事業者コード記憶部)
313 第1商品マスタ(商品識別情報記憶部)
314 第2商品マスタ(商品識別情報記憶部)
3002 受付部
3003 抽出部
3004 選択部
3005 判定部
3006 生成部
3007 登録部
3009 検索部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】