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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-08
(45)【発行日】2025-09-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20250909BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20250909BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20250909BHJP
   G06Q 30/00 20230101ALI20250909BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20250909BHJP
【FI】
G07G1/00 301D
G07G1/00 311D
G07G1/01 301D
G07G1/12 331A
G06Q30/00
G06Q20/20
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022076973
(22)【出願日】2022-05-09
(65)【公開番号】P2023166150
(43)【公開日】2023-11-21
【審査請求日】2024-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安永 真明
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/079765(WO,A1)
【文献】特開平05-151457(JP,A)
【文献】特開2020-077275(JP,A)
【文献】国際公開第2021/251580(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00
G07G 1/01
G07G 1/12
G06Q 30/00
G06Q 20/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内を移動する顧客によって操作される情報処理装置であって、
商品を識別する商品識別情報を取得する第1取得部と、
顧客の画像である顧客画像を取得する第2取得部と、
前記第1取得部が取得した商品識別情報で識別される商品の商品情報を取引対象として登録する登録部と、
前記第2取得部が取得した顧客画像に基づいて、前記登録部による登録を許可するか否か判定する判定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部によって前記登録部による登録が不許可とされた商品の商品情報を表示する表示部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記商品識別情報を認識するための商品画像を撮像する第1撮像部と、
前記顧客画像を撮像する第2撮像部と、をさらに備え、
前記表示部は、前記第1撮像部が撮像している商品画像を表示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記第2取得部によって取得された顧客画像が、顧客が前記表示部を目視している画像である場合に、前記登録部による登録を許可すると判定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記顧客画像における顧客の顔の向きを認識する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
店舗内を移動する顧客によって操作される情報処理装置をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
商品を識別する商品識別情報を取得する第1取得部と、
顧客の画像である顧客画像を取得する第2取得部と、
前記第1取得部が取得した商品識別情報で識別される商品の商品情報を取引対象として登録する登録部と、
前記第2取得部が取得した顧客画像に基づいて、前記登録部による登録を許可するか否か判定する判定部と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケット等の店舗において、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末を用いて顧客自身の操作により購入する商品の商品登録を行う精算システムが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この精算システムでは、顧客は、売場において購入しようとする商品を手に取り、当該商品に付されたバーコードをスキャナによってスキャンする。携帯端末は、スキャンにより読み取った商品コードに基づいて商品登録を行う。
【0004】
顧客は、購入しようとする商品全てについて商品登録が完了すると、会計装置が設置された会計エリアに移動する。携帯端末は、顧客の操作に基づいて、商品登録された情報を含む会計情報を会計装置に送信する。会計装置は、受信した会計情報に基づいて、顧客の購入代金の決済を含む会計処理を実行する。上記従来の精算システムでは、決済を行う会計装置で商品登録が行われないため、会計装置での処理が短時間で済み、いわゆるレジ待ち時間を短縮することができる。
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、商品登録に不慣れな顧客が売場内を移動しながら商品登録を行うため、顧客が意図しない商品登録が行われてしまう可能性がある。例えば、スキャナによるスキャンが可能な状態で顧客が売場内を移動している際に、商品陳列棚に陳列されている商品に付されたバーコードをスキャンしてしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、顧客が意図しない商品登録を抑制することが可能な情報処理装置、およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の情報処理装置は、店舗内を移動する顧客によって操作される情報処理装置であって、商品を識別する商品識別情報を取得する第1取得部と、顧客の画像である顧客画像を取得する第2取得部と、前記第1取得部が取得した商品識別情報で識別される商品の商品情報を取引対象として登録する登録部と、前記第2取得部が取得した顧客画像に基づいて、前記登録部による登録を許可するか否か判定する判定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態の携帯端末を含む会計システムの概略を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態の携帯端末の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、第1の実施形態の携帯端末に記憶される商品情報部のデータ構成を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態の携帯端末の表示部による表示の一例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態の携帯端末の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、第1の実施形態の携帯端末の制御部による登録処理の流れを示すフローチャートである。
図7図7は、第2の実施形態の携帯端末に記憶される商品情報部のデータ構成を示す図である。
図8図8は、第2の実施形態の携帯端末の制御部による登録処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態の情報処理装置、およびプログラムについて説明する。なお、以下に説明する各実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、以下に説明する各実施形態では、情報処理装置を顧客が所有するスマートフォンなどの携帯端末とした例について説明するが、情報処理装置は店舗が用意したタブレット端末などの携帯端末としてもよい。
【0010】
また、以下に説明する各実施形態では、携帯端末が、商品コードを認識するための商品画像を撮像する第1撮像部と、当該商品画像を撮像している顧客の画像である顧客画像を撮像する第2の撮像部とを備えた例について説明するが、これに限らない。携帯端末は、第1撮像部および第2撮像部を備えずに、例えばショッピングカートに設けられたカメラなどの外部装置から上記商品画像および顧客画像を取得してもよい。
【0011】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の情報処理装置、およびプログラムについて説明する。図1は、会計システム100の概略を示す図である。本実施形態の会計システム100は、例えば、スーパーマーケットなど商品を販売する店舗に適用される。
【0012】
会計システム100は、携帯端末1と、会計装置2と、サーバ装置3と、を有する。会計装置2とサーバ装置3とは、LAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。携帯端末1は、無線LAN等を介して会計装置2およびサーバ装置3に通信可能に接続される。
【0013】
携帯端末1は、例えば顧客Cが所有するスマートフォンで構成される。携帯端末1には買物用アプリケーションプログラム(以下、「買物アプリ」ともいう)がインストールされている。携帯端末1は、店舗内で買物アプリを動作させることによって、店舗の無線LANに接続可能となり、店舗で買物をするための処理等を行うことができる。携帯端末1は、情報処理装置の一例である。
【0014】
例えば、携帯端末1は、顧客Cの操作によって商品に付されたバーコード等のコードシンボル(以下、「商品バーコード」ともいう)を撮像し、当該商品バーコードが示す商品コードを読取る。商品コードは、商品を識別する情報であり、商品識別情報の一例である。また、商品バーコードを撮像した画像は、商品識別情報を認識するための商品画像の一例である。なお、携帯端末1は、一般物体認識(オブジェクト認識)により商品コードを読取ってもよく、この場合、商品の外観を撮像した画像が商品識別情報を認識するための商品画像となる。
【0015】
携帯端末1は、読取った商品コードが取引対象であると判定すると、当該商品コードに基づいて商品登録を行う。ここで、商品登録とは、取引対象であると判定された商品コードに基づいて、商品情報(商品名、価格等)を取得して記憶部に登録(記憶)することである。携帯端末1は、商品登録装置として機能する。
【0016】
携帯端末1は、商品バーコードを撮像している顧客Cの画像(以下、「顧客画像」ともいう)を撮像し、当該顧客画像に基づいて、読取った商品コードが取引対象か否か判定する。言い換えれば、携帯端末1は、商品コードを読取った場合に、顧客画像に基づいて、当該商品コードで識別される商品の商品登録を許可するか否か判定する。
【0017】
例えば、商品バーコードを撮像している顧客Cが撮像中の商品バーコードを表示する画面を目視している場合、当該顧客Cが意識的に商品コードを読取っていると判断して、当該商品コードに基づく商品登録を許可する。反対に、商品バーコードを撮像している顧客Cが、撮像中の商品バーコードを表示する画面を目視していない場合、当該顧客Cが意図しない商品コードの読取りであると判断して、当該商品コードに基づく商品登録を許可しない。
【0018】
これにより、顧客Cとともに売場を移動する携帯端末1によって、顧客Cが購入しようとしていない商品を不用意に商品登録してしまうことを抑制する。例えば、商品陳列棚に陳列された商品の商品バーコードを読取ってしまい、意図しない商品登録が行われることを抑制することができる。なお、商品バーコードを撮像している顧客Cが撮像中の商品バーコードを表示する画面を目視しているか否かの判断は、公知の画像処理技術を用いて顧客画像を分析することによってなされる。
【0019】
会計装置2は、店舗内の会計エリアに複数台設置される。これら会計装置2は、例えば顧客Cが自身で購入代金の支払いに係る操作を行う、いわゆるセルフ式の会計装置である。会計装置2は、携帯端末1から受信した会計情報(商品登録された情報を含む)に基づいて、現金決済、あるいはクレジット決済などのキャッシュレス決済による支払に係る会計処理を実行する。会計処理とは、顧客Cが購入する商品の代金の支払を行うために会計装置2が実行する処理である。なお、会計装置2は、店員が操作するPOS(Point Of Sales)端末であってもよい。また、携帯端末1がクレジット決済などによる会計処理機能を備えていてもよく、この場合、会計装置2は設けられていなくてもよい。
【0020】
サーバ装置3は、店舗の情報を管理する店舗サーバとして機能する。サーバ装置3は、各会計装置2から、会計処理にて決済された商品の商品情報や決済方法等に関する決済情報を受信して、店舗の売上情報を管理する。また、サーバ装置3は、商品コードと商品情報とを対応付けた商品マスタを記憶する。サーバ装置3は、携帯端末1に商品マスタを適宜送信する。
【0021】
次に、携帯端末1の構成、機能について詳細に説明する。図2は、携帯端末1の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。携帯端末1は、制御部10と、表示部11と、操作部12と、アウトカメラ13と、インカメラ14と、通信部15と、記憶部16と、を備えている。制御部10、表示部11、操作部12、アウトカメラ13、インカメラ14、通信部15、および記憶部16は、バス17等を介して互いに接続されている。
【0022】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103を備えたコンピュータ構成となっている。CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス17を介して互いに接続されている。
【0023】
CPU101は携帯端末1の全体の動作を制御する。ROM102は、CPU101の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用され、ROM102や記憶部16に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部10は、CPU101がROM102や記憶部16に記憶されRAM103に展開された制御プログラムに従って動作することによって、携帯端末1の各種制御処理を実行する。
【0024】
また、RAM103は、商品情報部1031を備える。商品情報部1031は、アウトカメラ13が読取った商品コードのうち、取引対象であると判断された商品コードに係る商品情報等を記憶する。商品情報部1031に取引対象の商品の商品情報が記憶されることで商品登録が実行される。図3は、商品情報部1031のデータ構成を示す図である。商品情報部1031は、商品を識別する商品コードに対応付けて商品情報を記憶する。商品情報は、商品名、価格、個数を含む。なお、商品情報部1031に記憶される商品情報は図示の例に限らず、例えば商品の外観を示すイラストなどを含んでいてもよい。
【0025】
表示部11は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。例えば、表示部11は、商品登録された商品の商品情報を表示する。また、表示部11は、商品バーコードが付されていない商品を商品登録するための登録画面や各種情報を入力するための操作子等を表示する。
【0026】
さらに、表示部11は、アウトカメラ13が撮像している商品画像を表示する。具体的には、表示部11は、商品コードを読取るためにアウトカメラ13が撮像している商品バーコードを含む撮像画像を表示する。図4は、アウトカメラ13が撮像している撮像画像を表示する表示画面の一例を示す図である。
【0027】
表示部11は、当該表示部11の裏面側に向けて設けられたアウトカメラ13が撮像する画像を表示する。言い換えれば、表示部11は、アウトカメラ13によって撮像された、表示部11の裏面側の撮像画像を表示する。このとき、表示部11には、例えば「枠内にバーコードを合わせてください。」などのメッセージ111、および枠112が表示される。
【0028】
枠112内に商品バーコードが位置することにより、アウトカメラ13は、商品バーコードを認識して商品コードを読取ることが可能となる。顧客Cは、表示部11を目視しながら、購入しようとする商品の商品バーコードを枠112内に合せるよう携帯端末1を移動させる。枠112内に商品バーコードが位置して、アウトカメラ13が商品コードを読取ると、表示部11は、読取った商品コードに係る商品情報や各種操作子を表示する画面を表示する。
【0029】
操作部12は、制御部10に各種情報を入力するためのもので、表示部11の表面に設けられるタッチパネルなどで構成される。操作部12は、顧客Cが表示部11に表示された操作子を操作することによって、当該操作子対応する情報を制御部10に入力する。例えば、操作部12は、商品バーコードが付されていない商品の商品コードを制御部10に入力する。また、操作部12は、商品登録された情報を含む会計情報の会計装置2への送信を指示するための会計情報送信指示を制御部10に入力する。
【0030】
アウトカメラ13は、表示部11の裏面側に向けて設けられる。アウトカメラ13は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の光学的撮像素子を備えるもので、商品画像を撮像する第1撮像部の一例である。アウトカメラ13は、商品バーコードから商品コードを読取るスキャナとして機能する。具体的には、アウトカメラ13は、顧客Cが購入する商品の商品バーコードを撮像して認識し、当該商品バーコードをデコードして商品コードを読み取る。なお、アウトカメラ13が撮像した商品画像に基づく商品バーコードの認識、および当該商品バーコードのデコードは、制御部10で行ってもよい。また、アウトカメラ13は、商品の外観を撮像するものであってもよく、この場合、一般物体認識(オブジェクト認識)によって商品コードを読取る(認識する)ようにしてもよい。
【0031】
インカメラ14は、表示部11の表面側に向けて設けられる。インカメラ14は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の光学的撮像素子を備えるもので、顧客画像を撮像する第2撮像部の一例である。具体的には、インカメラ14は、表示部11を目視しながら商品バーコードを撮像している顧客Cの顔画像等を撮像する。
【0032】
通信部15は、会計装置2、サーバ装置3などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部10は、通信部15を介して外部装置と接続されることで、外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0033】
記憶部16は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部16は、制御プログラム161、および商品マスタ162を記憶する。
【0034】
制御プログラム161は、携帯端末1を商品登録装置として機能させるための買物アプリなどである。商品マスタ162は、店舗が販売する商品に関する情報を記憶したマスタファイルである。商品マスタ162は、上述したとおり、商品コードと、商品名や価格などを含む商品情報とを対応付けて記憶する。店舗で取り扱う商品は日々変化するので、商品マスタ162はサーバ装置3によって適宜更新される。
【0035】
なお、記憶部16は、商品マスタ162を記憶しない構成としてもよい。この場合、携帯端末1は、サーバ装置3と適宜通信して当該サーバ装置3に記憶された商品マスタを参照することで、商品マスタ162を記憶する構成と同様にサーバ装置3の商品マスタを取り扱うことができる。
【0036】
続いて、携帯端末1の制御部10の主たる機能構成について説明する。図5は、携帯端末1の制御部10の機能構成を示すブロック図である。制御部10は、CPU101がROM102や記憶部16に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、受付部1001、取得部1002、判定部1003、登録部1004、送受信部1005、および表示制御部1006として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0037】
受付部1001は、操作部12から各種情報を受付ける。例えば、受付部1001は、操作部12から買物アプリ起動指示、スキャン開始指示、会計情報送信指示などを受付ける。買物アプリ起動指示は、買物アプリの起動を指示するための情報である。スキャン開始指示は、アウトカメラ13を動作させて商品バーコードのスキャンの開始、すなわち商品コードの読取りの開始を指示するための情報である。会計情報送信指示は、商品情報部1031に登録されている情報を含む会計情報を会計装置2に送信することを指示するための情報である。
【0038】
取得部1002は、商品を識別する商品識別情報を取得する。具体的には、取得部1002は、アウトカメラ13から当該アウトカメラ13が読取った商品コードを取得する。取得部1002は、第1取得部として機能する。なお、アウトカメラ13が撮像した商品画像に基づく商品バーコードの認識、および当該商品バーコードのデコードを制御部10のデコード処理部(図示せず)で行う場合、取得部1002は、当該デコード処理部から商品コードを取得することができる。
【0039】
また、取得部1002は、商品識別情報を認識するための商品画像を撮像している顧客Cの画像である顧客画像を取得する。具体的には、取得部1002は、インカメラ14から当該インカメラ14が撮像した顧客Cの顔などの顧客画像を取得する。顧客画像は、顧客Cがアウトカメラ13によって商品バーコードを撮像している画像である。取得部1002は、第2取得部としても機能する。
【0040】
判定部1003は、第2取得部(取得部1002)が取得した顧客画像に基づいて、登録部1004による登録を許可するか否か判定する。具体的には、判定部1003は、取得部1002がインカメラ14から取得した顧客画像について画像処理を行い、顧客画像の対象である顧客Cが意識して商品コードの読取りを行ったか否か判断する。そして、判定部1003は、顧客Cが意識して読み取ったと判断される商品コードを取引対象と判断する。
【0041】
例えば、取得部1002が商品コードを取得した際の顧客画像、すなわち顧客Cが商品コードの読取りを行ったときの顧客画像において、当該顧客Cが表示部11を目視していると判断される場合、判定部1003は登録部1004による商品登録を許可する。つまり、この場合、判定部1003は、取得部1002が取得した商品コードが、顧客Cによって意識的に読み取られたものであり、顧客Cが購入しようとする商品の商品コードであると判断して商品登録することを許可する。
【0042】
一方、取得部1002が商品コードを取得した際の顧客画像において、顧客Cが表示部11を目視していないと判断される場合、判定部1003は、登録部1004による商品登録を許可しない。つまり、この場合、判定部1003は、取得部1002が取得した商品コードが顧客Cの意図しない読取りによる商品コードであると判断して商品登録を不許可とする。
【0043】
ここで、顧客Cが表示部11を目視しているか否かの判断は、公知の画像処理技術を用いて行われる。例えば、判定部1003は、顧客画像から顔領域を抽出し、目の領域が認識できる場合は目の領域や瞳孔の位置から目視方向を特定し、目の領域が認識できない場合は鼻もしくは口の位置から目視方向を特定する。そして、判定部1003は、特定した目視方向によって顧客Cが表示部11を目視しているか否か判断する。また、判定部1003は、顧客画像から顔領域を抽出できない場合は、顧客Cが表示部11を目視していないと判断する。
【0044】
なお、判定部1003は、別の方法によって、取得部1002が取得した商品コードが顧客Cによって意識的に読み取られたものであるか否か判断してもよい。例えば、判定部1003は、アウトカメラ13によって撮像された画像が、人の手が商品を持っている画像であると認められる場合、商品バーコードは顧客Cによって意識的に読取られたものであると判断してもよい。顧客Cが購入しようとする商品の商品バーコードを撮像する場合、通常は当該商品を手に取って当該商品バーコードの撮像を行うと考えられるからである。
【0045】
また、顧客Cが意識的に商品バーコードを読取ったか否かの判断は、機械学習を用いて実行されてもよい。機械学習は、大量の学習データを使ってパターンを学習し、学習結果を使って未知のデータを推定する公知の技術である。例えば、判定部1003は、顧客画像に基づいて、読取られた商品コードの商品が購入されたか否かを推定する学習モデルを用いることも可能である。
【0046】
登録部1004は、第1取得部が取得した商品識別情報で識別される商品の商品情報を取引対象として登録する。具体的には、登録部1004は、判定部1003によって商品情報の登録を許可された商品、すなわち判定部1003によって取引対象の商品と判断された商品について、商品登録を実行する。より詳細には、登録部1004は、顧客Cが意識的に読み取ったと判断される商品コードに対応する商品情報を商品マスタ162から読み出して、商品情報部1031に登録する。登録部1004は、一商品について商品登録が完了すると、顧客Cに商品登録がなされたことを知らせる報知音を図示しないスピーカ部から出力する。
【0047】
なお、登録部1004は、取引対象でないと判断された商品の商品情報も商品情報部1031に記憶してもよい。この場合、登録部1004は、取引対象であると判断された商品の商品情報と、取引対象でないと判断された商品の商品情報とを区別して記憶する。本明細書において、取引対象でないと判断された商品の商品情報を商品情報部1031に記憶することは商品登録の概念に含まれない。
【0048】
また、記憶部16に商品マスタ162が記憶されていない場合、登録部1004は、商品マスタ162を記憶するサーバ装置3と通信して、当該サーバ装置3から商品情報を取得することもできる。
【0049】
送受信部1005は、外部装置との間で情報を送受信する。例えば、送受信部1005は、会計装置2に対して商品情報部1031に登録された商品情報を含む会計情報を送信する。また、送受信部1005は、会計装置2から会計処理にて決済が完了したことを示す決済完了通知を受信する。さらに、送受信部1005は、サーバ装置3から商品マスタを受信する。
【0050】
表示制御部1006は、表示部11に各種情報を表示させる。例えば、表示制御部1006は、登録部1004が登録した商品情報を表示部11に表示させる。また、表示制御部1006は、判定部1003によって登録部1004による登録が不許可とされた商品の商品情報を、商品登録されないことを示す情報とともに表示部11に表示させる。さらに、表示制御部1006は、アウトカメラ13が撮像している商品画像を表示部11に表示させる。表示制御部1006は、その他の情報、例えばアプリ起動指示や会計情報送信指示などの情報を入力するための各種操作子等を表示部11に表示させる。
【0051】
次に、上記構成の携帯端末1が商品登録を行うための処理について説明する。図6は、携帯端末1の制御部10による登録処理の流れを示すフローチャートである。ここで、携帯端末1は買物アプリが起動している状態であるものとする。
【0052】
制御部10は、受付部1001が操作部12からスキャン開始指示を受付けたか否か判断し(ステップS1)、スキャン開始指示を受付けなければ(ステップS1のN)、ステップS1の処理に戻って待機する。
【0053】
受付部1001がスキャン開始指示を受付けると(ステップS1のY)、制御部10は、取得部1002がアウトカメラ13から商品コードを取得したか否か判断し(ステップS2)、商品コードを取得しなければ(ステップS2のN)、ステップS2の処理に戻って待機する。なお、ステップS1の処理は省略してもよく、この場合、買物アプリが起動すると制御部10はステップS2以降の処理を実行するようにしてもよい。
【0054】
取得部1002は、商品コードを取得すると(ステップS2のY)、インカメラ14から顧客画像を取得する(ステップS3)。取得部1002は、顧客Cがアウトカメラ13を用いて商品バーコードを撮像しているときの画像を顧客画像として取得する。
【0055】
続いて、判定部1003は、取得部1002が取得した顧客画像が、顧客Cが表示部11を目視している画像であるか否か判断する(ステップS4)。顧客Cが表示部11を目視している画像でない場合(ステップS4のN)、表示制御部1006は、表示部11に未登録商品表示を表示させる(ステップS5)。未登録商品表示は、取得部1002が取得した商品コード、すなわちアウトカメラ13が読取った商品コードに基づく商品登録が行われなかったことを示す表示である。例えば、未登録商品表示は、アウトカメラ13が読取った商品コードに基づく商品登録が行われなかったことを示すメッセージと、当該商品コードに係る商品の商品情報とを表示するものである。
【0056】
ステップS5の未登録商品表示の後、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。未登録商品表示を行うことによって、顧客Cが商品登録されていない商品を商品登録済商品と誤認識してしまうことを防止できる。例えば、顧客Cが購入しようとする商品について、万一、表示部11を目視しないで商品コードの読取りを行ったとしても、未登録商品表示をすることにより、顧客Cは当該商品が商品登録されていないことを認識することができる。したがって、顧客Cは、未登録商品表示で表示された商品について、あらためて商品バーコードの読取りを行うことができる。
【0057】
本実施形態においては、商品登録した際に顧客Cに対して報知音によって商品登録されたことを報知するようにしている。これにより、顧客Cが表示部11を目視しないで商品コードの読取りを行った場合、顧客Cは報知音が鳴らなかったことにより商品登録されなかったことを認識可能としている。しかしながら、騒々しい売場内では当該報知音が聞こえない可能性がある。あるいは、携帯端末1がスマートフォンでマナーモードになっていると上記報知音が発せられない。したがって、売場内において顧客Cのスマートフォンを用いて商品登録を行う場合、顧客Cが報知音の有無で商品登録がなされなかったことを認識するのは困難な場合があり、このような環境下において未登録表示により商品登録が行われなかったことを報知することは特に有効である。
【0058】
加えて、本実施形態では、商品コードの読取りを行う度に顧客Cがスキャン開始指示を行うようにしている。このため、顧客Cは商品コードの読取りを行う度に表示部11を目視する。したがって、顧客Cが未登録商品表示を見落とすことが防止され、顧客Cは商品登録されていないことをより確実に認識することができる。
【0059】
ステップS4の処理において、取得部1002が取得した顧客画像が、顧客Cが表示部11を目視している画像である場合(ステップS4のY)、登録部1004は商品登録を行う(ステップS6)。続いて、表示制御部1006は、商品登録した商品の商品情報を表示部11に表示させる(ステップS7)。このとき、表示制御部1006は、スキャン開始指示入力のための操作子、および会計情報送信指示のための操作子も併せて表示部11に表示させる。
【0060】
次いで、制御部10は、受付部1001が操作部12から会計情報送信指示を受付けたか否か判断し(ステップS8)、会計情報送信指示を受付けなければ(ステップS8のN)、ステップS1の処理に戻る。
【0061】
受付部1001が会計情報送信指示を受付けると(ステップS8のY)、送受信部1005は、商品情報部1031に記憶された情報を読み出し、当該情報を含む会計情報を会計装置2に送信する(ステップS9)。会計情報は、ネットワークNを介して会計装置2に送信されてもよいし、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信によって会計装置2に送信されてもよい。そして、制御部10は登録処理を終了する。
【0062】
上記登録処理によって、携帯端末1は、顧客Cが意識的に読取ったと判断される商品コードの商品のみを商品登録する。これにより、顧客Cが意図しない商品登録が防止可能となるので、顧客Cが購入商品として買物カゴに入れた商品と、実際に商品登録された商品との不一致が生じることを抑制できる。このため、顧客Cが購入する商品について、誤った取引金額で取引されることを防ぐことが可能となる。
【0063】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、取得部1002が商品コードを取得したにも拘わらず取引対象としなかった商品の商品情報を、会計情報送信指示の後に表示部11に表示して、顧客Cが確認できるようにした点において第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成、機能については、説明を省略する場合がある。以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0064】
本実施形態における商品情報部1031は、アウトカメラ13が読取った全ての商品コードに係る商品の商品情報を記憶する。詳細には、商品情報部1031は、取引対象の商品と取引対象でない商品とを区別して、これら商品の商品情報を記憶する。図7は、商品情報部1031のデータ構成を示す図である。商品情報部1031は、商品を識別する商品コードに対応付けて商品情報および取引対象フラグを記憶する。
【0065】
商品情報は、商品名、価格を含む。取引対象フラグは、判定部1003によって取引対象と判断された商品か否かを示す情報である。取引対象フラグには、取引対象と判断された商品については「1」が登録され、取引対象でないと判断された商品については「0」が登録される。
【0066】
次に、本実施形態における登録処理について説明する。図8は、携帯端末1の制御部10による登録処理の流れを示すフローチャートである。第1の実施形態と同様の処理については同一符号を付している。また、第1の実施形態と同様に、携帯端末1は買物アプリが起動している状態であるものとする。
【0067】
ステップS1~ステップS4の処理は、第1の実施形態と同様である。ステップS4の処理において、顧客Cが表示部11を目視している画像でない場合(ステップS4のN)、登録部1004は、取引非対象登録を行う(ステップS11)。取引非対象登録は、取得部1002が取得した商品コードに係る商品の商品情報を、取引対象でないことを示す情報に対応付けて記憶する処理である。
【0068】
具体的には、登録部1004は、取得部1002が取得した商品コードに対応する商品情報を商品マスタ162から読み出して商品情報部1031に登録する。このとき、登録部1004は、商品情報に対応付けられた取引対象フラグに取引対象でないことを示す「0」を登録する。ステップS11の取引非対象登録の後、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
【0069】
ステップS4の処理において、顧客Cが表示部11を目視している画像である場合(ステップS4のY)、制御部10は、第1の実施形態と同様にステップS6~ステップS8の処理を実行する。
【0070】
ステップS8の処理において、会計情報送信指示がなされると(ステップS8のY)、表示制御部1006は、表示部11に取引非対象の商品情報表示を行う(ステップS12)。取引非対象の商品情報表示は、商品情報部1031に記憶された情報のうち、取引対象フラグに「0」が登録されている商品の商品情報を表示するものである。このとき、表示制御部1006は、商品情報に加えてメッセージを表示してもよい。例えば、表示制御部1006は、「表示されている商品を購入する場合には、あらためてバーコードの読取を行ってください」など、商品登録されていない商品について商品登録を促すメッセージを表示することができる。
【0071】
次いで、制御部10は、受付部1001が操作部12から確認入力を受け付けたか否か判断する(ステップS13)。確認入力は、顧客Cが取引非対象の商品表示を確認し、表示された商品情報に係る商品を購入しないことを示す情報を入力するものである。言い換えれば、確認入力は、取引対象でないものとして商品情報部1031に登録された商品について、顧客Cが購入しないことを宣言する情報を入力するものである。確認入力の操作方法は問わないが、例えば、取引非対象の商品表示において商品情報とともに表示される確認ボタン(操作子)が操作されることで行われるようにしてもよい。
【0072】
受付部1001が操作部12から確認入力を受け付けると(ステップS13のY)、送受信部1005は、商品情報部1031に記憶された情報のうち、取引対象フラグに「1」が登録されている情報を読み出し、当該情報を含む会計情報を会計装置2に送信する(ステップS9)。すなわち、送受信部1005は、取引対象として商品情報部1031に登録されている商品に関する情報を会計装置2に送信する。そして、制御部10は登録処理を終了する。
【0073】
ステップS13の処理において、受付部1001が確認入力を受け付けないと(ステップS13のN)、制御部10は、受付部1001が修正入力を受け付けたか否か判断する(ステップS14)。修正入力は、顧客Cが取引非対象の商品表示を確認し、表示された商品情報に係る商品を購入する場合に入力されるもので、購入する商品を特定する情報を入力するものである。言い換えれば、修正入力は、取引対象でないものとして商品情報部1031に登録された商品のうち、顧客Cが購入する商品を特定する情報を入力するものである。修正入力の操作方法は問わないが、例えば、取引非対象の商品表示において商品情報に対応付けて表示される購入ボタン(操作子)が操作されることで行われるようにしてもよい。
【0074】
修正入力がなされない場合(ステップS14のN)、制御部10は、ステップS13の処理に戻る。修正入力がなされると(ステップS14のY)、登録部1004は、購入する商品として修正された商品について追加商品登録を行う(ステップS15)。具体的には、登録部1004は、購入する商品として指定された商品について、商品情報部1031の取引対象フラグを「0」から「1」に書き換える。取引対象フラグが「1」に書き換えられた商品は取引対象として登録される。すなわち、商品登録される。追加商品登録がなされると、制御部10はステップS12の処理に戻る。
【0075】
上記登録処理によって、第1の実施形態と同様に、顧客Cが購入する商品について、誤った取引金額で取引されることを防ぐことが可能となる。さらに、携帯端末1は、会計装置2に会計情報を送信する前に、取得部1002が取得した商品コードに係る商品のうち取引対象でないと判断された商品について商品情報を表示する。そして、携帯端末1は、商品情報が表示された商品の商品登録を受付ける。これにより、顧客Cは、購入代金の支払いを行う前に、購入しようとした商品が商品登録されていないことを確認し、当該商品の商品登録を行うことができる。したがって、この点においても、誤った取引金額で取引されることを防ぐことができる。
【0076】
以上説明したとおり、各実施形態の携帯端末1は、店舗内を移動する顧客Cによって操作される情報処理装置であって、商品を識別する商品識別情報(商品コード)を取得する第1取得部(取得部1002)と、前記商品識別情報を認識するための商品画像を撮像している顧客Cの画像である顧客画像を取得する第2取得部(取得部1002)と、前記第1取得部が取得した商品識別情報で識別される商品の商品情報を取引対象として登録する登録部1004と、前記第2取得部が取得した顧客画像に基づいて、登録部1004による登録を許可するか否か判定する判定部1003と、を備える。
【0077】
これにより、携帯端末1は、顧客Cが意図しない商品登録を抑制でき、誤った取引金額で取引されることを防ぐことが可能となる。
【0078】
また、各実施形態の携帯端末1は、判定部1003によって登録部1004による登録が不許可とされた商品の商品情報を表示する表示部11をさらに備える。
【0079】
これにより、顧客Cが購入しようする商品が判定部1003により取引対象でないと万一判断された場合、顧客Cはそのことを認識することができる。このため、顧客Cはあらためて表示された商品を商品登録することができるので、誤った取引金額で取引されることをより防止することができる。
【0080】
さらに、各実施形態の携帯端末1は、商品画像を撮像する第1撮像部(アウトカメラ13)と、顧客画像を撮像する第2撮像部(インカメラ14)と、をさらに備え、表示部11は、前記第1撮像部が撮像している商品画像を表示する。
【0081】
これにより、携帯端末1は、顧客Cが商品コードを読取る際の操作性を良好とすることができる。
【0082】
加えて、各実施形態の携帯端末1の判定部1003は、第2取得部(取得部1002)によって取得された顧客画像が、顧客Cが表示部11を目視している画像である場合に、登録部1004による登録を許可すると判定する。
【0083】
これにより、携帯端末1は、取得部1002が取得した商品コードに係る商品が取引対象商品か否かを容易に判断することができる。具体的には、顧客Cによる商品コードの読取りに際して当該顧客Cが商品画像を表示する表示部11を目視する点に着目することで、判定部1003は、容易に取引対象商品か否か判断することができる。より詳細には、判定部1003は、顧客Cが商品コードを読取る際の操作性を良好とする構成、すなわち商品画像を表示する表示部11を活用して、登録部1004による登録を許可するか否か判定することができる。
【0084】
また、各実施形態の携帯端末1の判定部1003は、顧客画像における顧客Cの顔の向きを認識する。
【0085】
これにより、携帯端末1は、公知の画像処理技術を用いることで、取得部1002が取得した商品コードに係る商品が取引対象商品か否かを判断することができるので、当該判断をより容易に行うことができる。
【0086】
なお、上記実施形態において、携帯端末1で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の携帯端末1で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0087】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0088】
1 携帯端末(情報処理装置)
11 表示部
13 アウトカメラ(第1撮像部)
14 インカメラ(第2撮像部)
1002 取得部(第1取得部、第2取得部)
1003 判定部
1004 登録部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】
【文献】特開2021-124894号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8