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特許7744334ボリュメトリックビデオを符号化、送信、及び復号する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-16
(45)【発行日】2025-09-25
(54)【発明の名称】ボリュメトリックビデオを符号化、送信、及び復号する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/597 20140101AFI20250917BHJP
   H04N 19/182 20140101ALI20250917BHJP
   H04N 19/70 20140101ALI20250917BHJP
【FI】
H04N19/597
H04N19/182
H04N19/70
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022518235
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-25
(86)【国際出願番号】 EP2020076355
(87)【国際公開番号】W WO2021063732
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-09-22
(31)【優先権主張番号】19306222.1
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20305005.9
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518341334
【氏名又は名称】インターディジタル・シーイー・パテント・ホールディングス・ソシエテ・パ・アクシオンス・シンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フルーロー、ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】トゥドール、フランク
(72)【発明者】
【氏名】ドーレ、ルノー
【審査官】田中 純一
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-505569(JP,A)
【文献】国際公開第2010/041998(WO,A1)
【文献】特表2014-520409(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0111611(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/12
H04N 19/00 - 19/98
H04N 13/00 - 17/06
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データストリームにマルチビューフレームのビューを符号化する方法であって、
前記マルチビューフレームのビューを連結する非周期グラフを取得することであって、前記非周期グラフのリンクは、枝刈り優先順位関係を表し、前記マルチビューフレームの少なくとも1つの基本ビューは、枝刈り優先順位リンクを有しない、ことと、
所与のビューが、前記枝刈り優先順位リンクによって、前記所与のビューに連結されたビューの後に枝刈りされるように、前記マルチビューフレームのビューのピクセルを決定された順序で枝刈りすることであって、前記ピクセルが基本ビューのピクセル内又は枝刈りされたビュー内で符号化された情報に対応するときに、前記所与のビューのピクセルが枝刈りされる、ことと、
前記非周期グラフ、前記少なくとも1つの基本ビュー及び前記枝刈りされたビューを前記データストリームに符号化することと、
を含む方法。
【請求項2】
ビューのピクセルを枝刈りすることは、前記ピクセルの値を決定された値で置き換えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非周期グラフは、前記マルチビューフレームのビューごとに、前記ビューに連結されたビューのリストを含むリストとして、前記データストリーム内でシグナリングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
データストリームにマルチビューフレームのビューを符号化するデバイスであって、
前記マルチビューフレームのビューを連結する非周期グラフを取得することであって、前記非周期グラフのリンクは、枝刈り優先順位関係を表し、前記マルチビューフレームの少なくとも1つの基本ビューは、枝刈り優先順位リンクを有しない、ことと、
所与のビューが、前記枝刈り優先順位リンクによって、前記所与のビューに連結されたビューの後に枝刈りされるように、前記マルチビューフレームのビューのピクセルを決定された順序で枝刈りすることであって、前記ピクセルが基本ビューのピクセル内又は枝刈りされたビュー内で符号化された情報に対応するときに、前記所与のビューのピクセルが枝刈りされる、ことと、
前記非周期グラフ、前記少なくとも1つの基本ビュー及び前記枝刈りされたビューを前記データストリームに符号化することと、
を行うように構成されたプロセッサを備えたデバイス。
【請求項5】
ビューのピクセルを枝刈りすることは、前記ピクセルの値を決定された値で置き換えることを含む、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記非周期グラフは、前記マルチビューフレームのビューごとに、前記ビューに連結されたビューのリストを含むリストとして、前記データストリーム内でシグナリングされる、請求項4に記載のデバイス。
【請求項7】
データストリームからマルチビューフレームのビューを復号する方法であって、
前記データストリームから前記マルチビューフレームの前記ビューを取得することであって、少なくとも1つの基本ビューは、枝刈りされておらず、他のビューは、枝刈りされている、ことと、
前記データストリームから非周期グラフを取得することであって、前記非周期グラフは、前記マルチビューフレームのビューを連結し、前記非周期グラフのリンクは、枝刈り優先順位関係を表し、前記マルチビューフレームの前記少なくとも1つの基本ビューは、枝刈り優先順位リンクを有しない、ことと、
前記非周期グラフの前記枝刈り優先順位関係の関数として、前記マルチビューフレームの各ビューの寄与を決定することによって、視認姿勢に従って、ビューポートフレームを生成することと、
を含む方法。
【請求項8】
枝刈りされたビューの枝刈りされたピクセルは、決定された値を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記非周期グラフは、前記マルチビューフレームのビューごとに、前記ビューに連結されたビューのリストを含むリストとして、前記データストリーム内でシグナリングされる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
データストリームからマルチビューフレームのビューを復号するデバイスであって、
前記データストリームから前記マルチビューフレームの前記ビューを取得することであって、少なくとも1つの基本ビューは、枝刈りされておらず、他のビューは、枝刈りされている、ことと、
前記データストリームから非周期グラフを取得することであって、前記非周期グラフは、前記マルチビューフレームのビューを連結し、前記非周期グラフのリンクは、ビュー枝刈り優先順位関係を表し、前記マルチビューフレームの前記少なくとも1つの基本ビューは、枝刈り優先順位リンクを有しない、ことと、
前記非周期グラフの前記枝刈り優先順位関係の関数として、前記マルチビューフレームの各ビューの寄与を決定することによって、視認姿勢に従って、ビューポートフレームを生成することと、
行うように構成されたプロセッサを含むデバイス。
【請求項11】
枝刈りされたビューの枝刈りされたピクセルは、決定された値を有する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記非周期グラフは、前記マルチビューフレームのビューごとに、前記ビューに連結されたビューのリストを含むリストとして、前記データストリーム内でシグナリングされる、請求項10に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本原理は、概して、三次元(3D)シーン及びボリュメトリックビデオコンテンツのドメインに関する。本文書はまた、モバイルデバイス又はヘッドマウントディスプレイ(HMD)などのエンドユーザデバイス上のボリュメトリックコンテンツのレンダリングのための、3Dシーンのテクスチャ及び幾何学的形状を表すデータの符号化、フォーマット化及び復号の文脈において理解される。他のテーマの中でも、本原理は、最適なビットストリーム及びレンダリング品質を保証するためのマルチビュー画像のピクセルを枝刈りすることに関する。
【背景技術】
【0002】
本節は、以下に説明及び/又は特許請求される本原理の様々な態様に関連し得る様々な技術の態様を読者に紹介することを意図している。この考察は、本原理の様々な態様のより良好な理解を容易にするための背景情報を読者に提供するのに役立つと考えられる。したがって、これらの記述は、この観点から読まれるべきであり、先行技術の承認として読まれるべきではないことを理解されたい。
【0003】
近年、利用可能な大きな視野コンテンツ(最大360°)の成長があった。そのようなコンテンツは、ヘッドマウントディスプレイ、スマートグラス、PCスクリーン、タブレット、スマートフォンなどの没入型表示デバイス上のコンテンツを視聴するユーザによって完全には見えない可能性がある。これは、所与の瞬間に、ユーザがコンテンツの一部のみを視認することができることを意味する。しかしながら、ユーザは、典型的には、頭部の動き、マウスの動き、タッチスクリーン、音声などの様々な手段によって、コンテンツ内をナビゲートすることができる。典型的には、このコンテンツを符号化及び復号化することが望ましい。
【0004】
360°フラットビデオとも呼ばれる没入型ビデオにより、ユーザは、静止点の周りの頭部の回転を通じて自身の周りの全てを視聴することができる。回転は、3自由度(3DoF)体験のみを可能にする。例えば、3DoFビデオが、ヘッドマウントディスプレイデバイス(HMD)を使用した第1の全方向性ビデオ体験に十分である場合であっても、例えば視差を体験することによって、より多くの自由度を期待する視聴者にとって、3DoFビデオは即座に苛立たしいものになる可能性がある。更に、3DoFはまた、ユーザが頭部を回転させるだけでなく、頭部を3方向に並進させるために、3DoFビデオ体験で再現されない並進のために、めまいを誘発し得る。
【0005】
大きな視野コンテンツは、とりわけ、三次元コンピュータグラフィック画像シーン(3D CGIシーン)、点群又は没入型ビデオであり得る。そのような没入型ビデオを設計するために多くの用語が使用され得る。例えば、仮想現実(VR)、360、パノラマ、4πステラジアン、没入型、全方向性又は大きな視野。
【0006】
ボリュメトリックビデオ(6自由度(6DoF)ビデオとしても知られている)は、3DoFビデオの代替物である。6DoFビデオを視聴するとき、回転に加えて、ユーザはまた、視聴されたコンテンツ内で頭部を、更には自身の身体を並進させ、視差及び更には容積を体験することができる。そのようなビデオは、没入の感覚及びシーン奥行きの知覚を大幅に増加させ、頭部並進中に一貫した視覚的フィードバックを提供することによって、めまいを防止する。コンテンツは、目的のシーンの色及び奥行きの同時記録を可能にする専用センサの手段によって作成される。写真測量技術と組み合わせたカラーカメラのリグの使用は、技術的な困難が残っている場合でも、そのような記録を実行する方法である。
【0007】
3DoFビデオは、テクスチャ画像(例えば、緯度/経度投影マッピング又は正距円筒図法マッピングに従って符号化された球形画像)のアンマッピングから生じる一連の画像を含むが、6DoFビデオフレームは、いくつかの視点から情報を埋め込む。それらは、三次元捕捉から生じる時間的一連の点群として視認することができる。視聴条件に応じて、2種類のボリュメトリックビデオを考慮することができる。第1のもの(すなわち、完全な6DoF)は、ビデオコンテンツ内の完全な自由ナビゲーションを可能にするが、第2のもの(別名3DoF+)は、ユーザ視認空間を視認境界ボックスと呼ばれる限られた容積に制限し、頭部及び視差体験の制限された容積を可能にする。この第2の文脈は、着座したオーディエンスメンバーの自由ナビゲーションと受動的視聴条件との間の貴重なトレードオフである。
【0008】
3DoF+コンテンツは、Multi-View+Depth(MVD)フレームのセットとして提供され得る。そのようなコンテンツは、専用のカメラによって捕捉された場合があるか、又は専用の(潜在的に写実的な)レンダリングによって、既存のコンピュータグラフィック(CG)コンテンツから生成され得る。ボリュメトリック情報は、対応する色及び奥行きアトラスに記憶された色及び奥行きパッチの組み合わせとして伝達され、それらは、コーデック(例えば、HEVC)を使用してビデオ符号化される。色及び奥行きパッチの各組み合わせは、MVD入力ビューの部分を表し、全てのパッチのセットは、可能な限り冗長性を少なくしながら、シーン全体をカバーするように、符号化段階で設計される。復号段階では、アトラスは最初にビデオ復号され、パッチはビュー合成プロセスでレンダリングされて、所望の視認位置に関連付けられたビューポートを回復する。そのような解決策の問題は、パッチが、十分に非冗長かつ相補的であるように作成される方法に関する。
【発明の概要】
【0009】
以下は、本原理のいくつかの態様の基本的な理解を提供するための本原理の簡略化された概要を提示する。この概要は、本原理の広範な概要ではない。本原理の重要な又は重大な要素を特定することは意図されていない。以下の概要は、以下に提供されるより詳細な説明の前置きとして簡略化された形態で、本原理のいくつかの態様を単に提示するに過ぎない。
【0010】
本原理は、データストリーム内の枝刈りされたマルチビューフレームを符号化するための方法に関する。この方法は、
-非枝刈りマルチビューフレームのビューを連結する非周期グラフを取得することであって、グラフのリンクが、ビュー枝刈り優先順位を表す、取得することと、
-第1のビューが、枝刈り優先順位リンクによって、第1のビューに連結されたビューの後に枝刈りされるように、マルチビュー画像のビューのピクセルを決定された順序で枝刈りすることと、
-データストリーム内のグラフ及びプルーンビューを符号化することと、を含む。
【0011】
本原理はまた、この方法を実施するように構成されたプロセッサを備えるデバイスに関する。
【0012】
本原理はまた、データストリームから枝刈りされたマルチビューフレームを復号化する方法に関する。この方法は、
-データストリームから枝刈りされたマルチビューフレームを取得することと、
-データストリームから非周期グラフを取得することであって、グラフが、マルチビュー画像のビューを連結し、グラフのリンクが、ビュー枝刈り優先順位を表す、取得することと、
-グラフの枝刈り優先順位の関数として、枝刈りされたマルチビューフレームの各ビューの寄与を決定することによって、視認姿勢に従ってビューポートフレームを生成することと、を含む。
【0013】
本原理はまた、この方法を実施するように構成されたプロセッサを備えるデバイスに関する。
【0014】
本原理はまた、データストリームであって、
-枝刈りされたマルチビューフレームを表すデータと、
-非周期グラフを表すデータであって、グラフが、マルチビュー画像のビューを連結し、グラフのリンクが、ビュー枝刈り優先順位を表す、データと、を含む、データストリームに関する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示は、より良好に理解され、以下の説明を読むと、他の特定の特徴及び利点が明らかになり、本明細書は、添付の図面を参照する。
図1】本原理の非限定的な実施形態による、3Dモデルに対応するオブジェクト及び点群の点の三次元(3D)モデルを示す。
図2】本原理の非限定的な実施形態による、3Dシーンのシーケンスを表すデータの符号化、送信及び復号化の非限定的な例を示す。
図3】本原理の非限定的な実施形態による、図11及び図12に関連して説明される方法を実施するように構成され得るデバイスの例示的なアーキテクチャを示す。
図4】本原理の非限定的な実施形態による、データがパケットベースの送信プロトコルを介して送信されるときのストリームの構文の一実施形態の一例を示す。
図5】本原理の非限定的な実施形態による、4つの投影中心の例を有するパッチアトラスアプローチを示す。
図6】本原理の非限定的な実施形態による、3Dシーンの点のテクスチャ情報を含むアトラスの例を示す。
図7】本原理の非限定的な実施形態による、図6の3Dシーンの点の奥行き情報を含むアトラスの例を示す。
図8】本原理の非限定的な実施形態による、非枝刈りMVDフレームから所与のビューポートのための画像を生成するときに、ビュー合成装置によって使用されるプロセスを示す。
図9】本原理の非限定的な実施形態による、枝刈りされたMVDフレームからの図8と同じビュー合成と示す。
図10】本原理の非限定的な実施形態による、4×4マルチビューフレーム及びそのようなMVDフレームのための例示的な枝刈りグラフを示す。
図11】本原理の非限定的な実施形態による、データストリーム内のマルチビューフレームを符号化するための方法を示す。
図12】本原理の非限定的な実施形態による、データストリームから枝刈りされたマルチビューフレームを復号化するための方法を示す。 5.発明を実施するための形態
【0016】
本原理は、添付の図面を参照して以下により完全に説明され、本原理の例が示されている。しかしながら、本原理は、多くの代替形態で具体化され得、本明細書に記載の実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。したがって、本原理は、様々な修正及び代替的な形態の余地があるが、その具体的な例は、図面の例として示され、本明細書において詳細に説明される。しかしながら、本原理を開示された特定の形態に限定する意図はないが、反対に、本開示は、特許請求の範囲によって定義される本原理の趣旨及び範囲内にある全ての修正、均等物及び代替物を網羅することであることを理解されたい。
【0017】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例のみを説明する目的のためであり、本原理を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が別途明確に示されない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」及び/又は「含む(including)」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しないことが更に理解されるであろう。更に、要素が別の要素に「応答する」又は「接続される」と称される場合、それは、他の要素に直接応答するか、又は他の要素に接続され得るか、又は介在要素が存在し得る。対照的に、要素が他の要素に「直接応答する」又は「直接接続される」と称される場合、介在要素は存在しない。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連付けられた列挙された項目のうちの1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含み、「/」と略され得る。
【0018】
本明細書では、第1、第2などの用語が様々な要素を説明するために使用され得るが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、第1の要素は、第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素は、本原理の教示から逸脱することなく、第1の要素と呼ぶことができる。
【0019】
図の一部は、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は、描かれた矢印と反対方向に発生し得ることを理解されたい。
【0020】
いくつかの例は、各ブロックが、指定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含む、回路要素、モジュール又はコードの部分を表すブロック図及び動作フローチャートに関して説明される。他の実装では、ブロックに記載された機能は、記載された順序から発生し得ることにも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行され得るか、又は関与する機能に応じて、ブロックが逆の順序で実行され得る。
【0021】
本明細書における「一例による」又は「一例における」は、本実施例に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本原理の少なくとも1つの実装形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な場所における「一例による」又は「一例における」の句の出現は、必ずしも全てが同じ例を指しているわけではなく、別個の又は代替的な実施例では、必ずしも他の実施例と相互に排他的ではない。
【0022】
特許請求の範囲に現れる参照番号は、単に例示としてのものであり、特許請求の範囲に限定的な影響を及ぼさないものとする。明示的に記載されていないが、本実施例及び変形例は、任意の組み合わせ又は部分的な組み合わせで用いられ得る。
【0023】
図1は、オブジェクト及び3Dモデル10に対応する点群11の点の三次元(3D)モデル10を示す。3Dモデル10及び点群11は、例えば、他のオブジェクトを含む3Dシーンのオブジェクトの潜在的な3D表現に対応し得る。モデル10は、3Dメッシュ表現であり得、点群11の点は、メッシュの頂点であり得る。点群11の点はまた、メッシュの面の表面上に広がった点であり得る。モデル10はまた、点群11のスプラッティングされたバージョンとして表すこともでき、モデル10の表面は、点群11の点をスプラッティングすることによって作成される。モデル10は、ボクセル又はスプラインなどの多くの異なる表現によって表され得る。図1は、点群が3Dオブジェクトの表面表現と定義され得、3Dオブジェクトの表面表現がクラウドの点から生成され得るという事実を示す。本明細書で使用される場合、画像上の(3Dシーンの伸長点による)3Dオブジェクトの投影点は、この3Dオブジェクト、例えば、点群、メッシュ、スプラインモデル又はボクセルモデルの任意の表現を投影することと同等である。
【0024】
点群は、例えば、ベクトルベースの構造としてメモリで表すことができ、各点は、視点の参照フレーム内の独自の座標(例えば、三次元座標XYZ、又は視点からの/視点への立体角及び距離(奥行きとも呼ばれる))及び成分とも呼ばれる1つ以上の属性を有する。成分の例は、様々な色空間、例えば、RGB(赤、緑及び青)又はYUV(Yが輝度成分及びUV2つの色差成分である)で発現され得る色成分である。点群は、オブジェクトを含む3Dシーンの表現である。3Dシーンは、所与の視点又は視点の範囲から見ることができる。点群は、多くの方法によって、例えば、
・任意選択的に奥行きアクティブセンシングデバイスによって補完された、カメラのリグによって撮影された実オブジェクトの捕捉から、
・モデリングツールにおける仮想カメラのリグによって撮影された仮想/合成オブジェクトの捕捉から、
・実オブジェクトと仮想オブジェクトの両方の混合物から、取得され得る。
【0025】
特に3DoFレンダリングのために準備されたときの3Dシーンは、Multi-View+Depth(MVD)フレームによって表され得る。次いで、ボリュメトリックビデオは、MVDフレームのシーケンスである。このアプローチでは、ボリュメトリック情報は、対応する色及び奥行きアトラスに記憶された色及び奥行きパッチの組み合わせとして伝達され、それらは次いで、コーデック(典型的には、HEVC)を使用してビデオ符号化される。色及び奥行きパッチの各組み合わせは、典型的には、MVD入力ビューの部分を表し、全てのパッチのセットは、可能な限り冗長性を少なくしながら、シーン全体をカバーするように、符号化段階で設計される。復号段階では、アトラスは最初にビデオ復号され、パッチはビュー合成プロセスでレンダリングされて、所望の視認位置に関連付けられたビューポートを回復する。
【0026】
図2は、3Dシーンのシーケンスを表すデータの符号化、送信及び復号化の非限定的な例を示す。例えば、同時に、3DoF、3DoF+及び6DoF復号化に適合することができる符号化形式。
【0027】
3Dシーン20のシーケンスが取得される。ピクチャのシーケンスが2Dビデオであるとき、3Dシーンのシーケンスは3D(ボリュメトリックとも呼ばれる)ビデオである。3Dシーンのシーケンスは、3DoF、3Dof+又は6DoFレンダリング及び表示のためのボリュメトリックビデオレンダリングデバイスに提供され得る。
【0028】
3Dシーン20のシーケンスは、エンコーダ21に提供される。エンコーダ21は、入力として1つの3Dシーン又は3Dシーンのシーケンスを取り、入力を表すビットストリームを提供する。ビットストリームは、メモリ22内に、かつ/又は電子データ媒体上に記憶され得、ネットワーク22を介して送信され得る。3Dシーンのシーケンスを表すビットストリームは、メモリ22から読み取られ、かつ/又はデコーダ23によってネットワーク22から受信され得る。デコーダ23は、ビットストリームによって入力され、例えば、点群形式で3Dシーンのシーケンスを提供する。
【0029】
エンコーダ21は、いくつかのステップを実装するいくつかの回路を備え得る。第1のステップでは、エンコーダ21は、各3Dシーンを少なくとも1つの2Dピクチャに投影する。3D投影は、三次元点を二次元平面にマッピングする任意の方法である。グラフィックデータを表示するための最新の方法は、平面(いくつかのビット平面からのピクセル情報)二次元媒体に基づいているため、このタイプの投影の使用は、特にコンピュータグラフィック、操作及びドラフト化において広範囲に及ぶ。投影回路211は、シーケンス20の3Dシーンのための少なくとも1つの二次元フレーム2111を提供する。フレーム2111は、フレーム2111上に投影された3Dシーンを表す色情報及び奥行き情報を含む。変形例では、色情報及び奥行き情報は、2つの別個のフレーム2111及び2112において符号化される。
【0030】
メタデータ212は、投影回路211によって使用され、更新される。メタデータ212は、図5~7に関連して説明したように、投影動作(例えば、投影パラメータ)並びに色及び奥行き情報がフレーム2111及び2112内で編成される方法に関する情報を含む。
【0031】
ビデオ符号化回路213は、フレーム2111及び2112のシーケンスをビデオとして符号化する。3Dシーン2111及び2112のピクチャ(又は3Dシーンのピクチャのシーケンス)は、ビデオエンコーダ213によってストリーム内で符号化される。次いで、ビデオデータ及びメタデータ212は、データカプセル化回路214によってデータストリーム内でカプセル化される。
【0032】
エンコーダ213は、例えば、
-JPEG、仕様ISO/CEI10918-1UIT-T推奨T.81、https://www.itu.int/rec/T-REC-T.81/en;
-MPEG-4AVC又はh264とも呼ばれるAVCなどのエンコーダに準拠する。UIT-TH.264及びISO/CEI MPEG-4-Part 10(ISO/CEI14496-10)、http://www.itu.int/rec/T-REC-H.264/en,HEVC(その仕様は、ITUウェブサイト、T推奨、H系列、h265、http://www.tigh.int/rec/T-REC-H.265-201612-I/enで見出される)、
-3D-HEVC(仕様がITUウェブサイト、T推奨、H系列、h265、http://www.itu.int/rec/T-REC-H.265-201612-I/en annexG及びIで見出されるHEVCの拡張子)、
-Googleによって開発されたVP9、
-Alliance for Open Mediaによって開発されたAV1(AO媒体ビデオ1)又は
-Versatile Video Coder又はMPEG-I又はMPEG-V の将来のバージョンのような将来の標準などのエンコーダに適合する。
【0033】
データストリームは、デコーダ23によって、例えばネットワーク22を介してアクセス可能なメモリに記憶される。デコーダ23は、復号の異なるステップを実装する異なる回路を備える。デコーダ23は、エンコーダ21によって生成されたデータストリームを入力として取り、ヘッドマウントデバイス(HMD)のようなボリュメトリックビデオ表示デバイスによってレンダリングされ、かつ表示される3Dシーン24のシーケンスを提供する。デコーダ23は、ソース22からストリームを取得する。例えば、ソース22は、
-例えば、ビデオメモリ又はRAM(又はランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(又は読み取り専用メモリ)、ハードディスクなどのローカルメモリと、
-例えば、マスストレージ、RAM、フラッシュメモリ、ROM、光学ディスク又は磁気サポートとのインターフェースなどのストレージインターフェースと、
-例えば、有線インターフェース(例えば、バスインターフェース、広域ネットワークインターフェース、ローカルエリアネットワークインターフェース)又は無線インターフェース(IEEE802.11インターフェース又はBluetooth(登録商標)インターフェースなど)などの通信インターフェースと、
-ユーザがデータを入力することを可能にするグラフィカルユーザインターフェースなどのユーザインターフェースと、
を含むセットに属する。
【0034】
デコーダ23は、データストリーム内で符号化されたデータを抽出するための回路234を備える。回路234は、データストリームを入力として取り、ストリーム及び二次元ビデオにおいて符号化されたメタデータ212に対応するメタデータ232を提供する。ビデオは、フレームのシーケンスを提供するビデオデコーダ233によって復号化される。復号化されたフレームは、色及び奥行き情報を含む。変形例では、ビデオデコーダ233は、一方が色情報を含み、他方が奥行き情報を含む2つのフレームのシーケンスを提供する。回路231は、メタデータ232を使用して、復号化されたフレームからの色及び奥行き情報を投影せず、3Dシーン24のシーケンスを提供する。3Dシーン24のシーケンスは、2Dビデオとしての符号化に関連する精度が潜在的に低下3Dシーン20のシーケンス及びビデオ圧縮に対応する。
【0035】
図3は、図11及び図12に関連して説明される方法を実施するように構成され得るデバイス30の例示的なアーキテクチャを示す。図2のエンコーダ21及び/又はデコーダ23は、このアーキテクチャを実装することができる。代替的に、エンコーダ21及び/又はデコーダ23の各回路は、例えば、それらのバス31を介して、かつ/又はI/Oインターフェース36を介して一緒に連結された、図3のアーキテクチャによるデバイスであり得る。
【0036】
デバイス30は、データ及びアドレスバス31によって一緒に連結された以下の要素:
-例えば、DSP(又はデジタル信号プロセッサ)であるマイクロプロセッサ32(又はCPU)と、
-ROM(又は読み取り専用メモリ)33と、
-RAM(又はランダムアクセスメモリ)34と、
-ストレージインターフェース35と、
-アプリケーションから、送信するデータを受信するためのI/Oインターフェース36と、
-電源、例えば、バッテリと、を備える。
【0037】
一例によれば、電源はデバイスの外部にある。言及されたメモリの各々において、本明細書で使用される「レジスタ」という単語は、小さな容量の領域(いくつかのビット)又は非常に大きな領域(例えば、全体のプログラム又は大量の受信された、又は復号化されたデータ)に対応し得る。ROM33は、少なくともプログラム及びパラメータを含む。ROM33は、本原理に従って技術を実行するためのアルゴリズム及び命令を記憶することができる。オンに切り替えられると、CPU32は、RAM内のプログラムをアップロードし、対応する命令を実行する。
【0038】
RAM34は、レジスタ内で、CPU32によって実行され、デバイス30のスイッチオン後にアップロードされるプログラムと、レジスタ内の入力データと、レジスタ内の方法の異なる状態の中間データと、レジスタ内の方法の実行のために使用される他の変数と、を含む。
【0039】
本明細書に記載の実装形態は、例えば、方法又はプロセス、装置、コンピュータプログラム製品、データストリーム又は信号において実装され得る。実装形態の単一の形態の文脈でのみ考察された場合(例えば、方法又はデバイスとしてのみ考察される)であっても、考察される特徴の実装形態はまた、他の形態(例えば、プログラム)においても実装され得る。装置は、例えば、適切なハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアにおいて実装され得る。この方法は、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路又はプログラマブル論理デバイスを含む、一般に処理デバイスを指すプロセッサなどの装置において実装され得る。プロセッサはまた、例えば、コンピュータ、携帯電話、携帯型/パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)及びエンドユーザ間の情報の通信を容易にする他のデバイスなどの通信デバイスを含む。
【0040】
実施例によれば、デバイス30は、図11及び図12に関連して説明された方法を実装するように構成され、
-モバイルデバイスと、
-通信デバイスと、
-ゲームデバイスと、
-タブレット(又はタブレットコンピュータ)と、
-ラップトップと、
-静止画カメラと、
-ビデオカメラと、
-符号化チップと、
-サーバ(例えば、ブロードキャストサーバ、ビデオオンデマンドサーバ又はウェブサーバ)と、を含むセットに属する。
【0041】
図4は、データがパケットベースの送信プロトコルを介して送信されるときのストリームの構文の実施形態の例を示す。図4は、ボリュメトリックビデオストリームの例示的な構造4を示す。構造は、構文の独立した要素においてストリームを編成するコンテナからなる。構造は、ストリームの全ての構文要素に共通のデータのセットであるヘッダ部分41を含み得る。例えば、ヘッダ部分は、構文要素に関するメタデータのいくつかを含み、それらの各々の性質及び役割を説明する。ヘッダ部分はまた、図2のメタデータ212の一部、例えば、3Dシーンの点をフレーム2111及び2112上に投影するために使用される中心視点の座標を含み得る。構造は、構文42の要素と、構文43の少なくとも1つの要素を含むペイロードを含む。構文要素42は、色及び奥行きフレームを表すデータを含む。画像は、ビデオ圧縮方法に従って圧縮されている場合がある。
【0042】
構文43の要素は、データストリームのペイロードの一部であり、構文42の要素のフレームがどのように符号化されるかについてのメタデータ、例えば、3Dシーンの点をフレーム上に投影するか、パッキングするために使用されるパラメータを含み得る。そのようなメタデータは、ビデオの各フレーム又は(ビデオ圧縮標準においてGroup of Pictures(GoP)としても知られる)フレームのグループと関連付けられ得る。
【0043】
図5は、4つの投影中心の例を有するパッチアトラスアプローチを示す。3Dシーン50は、特徴を含む。例えば、投影中心51は、遠近投影カメラであり、カメラ53は、正投影カメラである。カメラはまた、例えば、球形マッピング(例えば、正距円筒図法マッピング)又は立方体マッピングを有する全方向カメラであり得る。3Dシーンの3D点は、メタデータの投影データに記載された投影動作に従って、投影中心に位置する仮想カメラに関連付けられた2D平面上に投影される。図5の例では、カメラ51によって捕捉された点の投影は、遠近法マッピングに従ってパッチ52上にマッピングされ、カメラ53によって捕捉された点の投影は、直交マッピングに従ってパッチ54上にマッピングされる。
【0044】
投影ピクセルのクラスター化により、多数の2Dパッチが得られ、これは長方形のアトラス55にパッキングされる。アトラス内のパッチの組織は、アトラスレイアウトを定義する。一実施形態では、同一のレイアウトを有する2つのアトラス:1つはテクスチャ(すなわち、色)情報のためのものであり、1つは奥行き情報のためのもの。同じカメラ又は2つの別個のカメラによって捕捉された2つのパッチは、例えば、パッチ54及び56のような3Dシーンの同じ部分を表す情報を含み得る。
【0045】
パッキング動作は、生成されたパッチごとにパッチデータを生成する。パッチデータは、投影データの参照(例えば、投影データのテーブル内のインデックス又は投影データへのポインタ(メモリ又はデータストリーム内のアドレス))及びアトラス内のパッチの場所及びサイズを説明する情報(例えば、ピクセルの上部左角座標、サイズ、及び幅)を説明する情報を含む。パッチデータ項目は、1つ又は2つのアトラスの圧縮データと関連付けられてデータストリーム内でカプセル化されるメタデータに追加される。
【0046】
図6は、本原理の非限定的な実施形態による、3Dシーンの点のテクスチャ情報(例えば、RGBデータ又はYUVデータ)を含むアトラス60の例を示す。図5に関連して説明したように、アトラスは、画像パッキングパッチであり、パッチは、3Dシーンの点の一部を投影することによって取得されるピクチャである。
【0047】
図6の例では、アトラス60は、視点から見える3Dシーンの点のテクスチャ情報及び1つ以上の第2の部分62を含む第1の部分61を含む。第1の部分61のテクスチャ情報は、例えば、正距円筒投影マッピングに従って取得され得、正距円筒図法マッピングは、球形投影マッピングの一例である。図6の例では、第2の部分62は、第1の部分61の左右の境界に配置されるが、第2の部分は、異なって配置され得る。第2の部分62は、視点から見える部分に相補的である3Dシーンの部分のテクスチャ情報を含む。第2の部分は、第1の視点から見える点(第1の部分に記憶されているテクスチャ)3Dシーンから除去することによって、及び同じ視点に従って残りの点を投影することによって、取得することができる。後者のプロセスは、3Dシーンの隠れた部分が各々の時点で取得されるように反復的に繰り返され得る。変形例によれば、第2の部分は、視点、例えば、中心視点(第1の部分に記憶されているテクスチャ)から見える点を3Dシーンから除去することによって、及び、第1の視点とは異なる視点に従って、例えば、中心視点上に中心を置いたビューの空間(例えば、3DoFレンダリングの視認空間)の1つ以上の第2の視点から、残りの点を投影することによって、取得され得る。
【0048】
第1の部分61は、(3Dシーンの第1の部分に対応する)第1の大きなテクスチャパッチとして見ることができ、第2の部分62は、(第1の部分に相補的である3Dシーンの第2の部分に対応する)より小さなテクスチャパッチを含む。そのようなアトラスは、(第1の部分61のみをレンダリングするとき)3DoFレンダリング及び3DoF+/6DoFレンダリングと同時に互換性があるという利点を有する。
【0049】
図7は、本原理の非限定的な実施形態による、図6の3Dシーンの点の奥行き情報を含むアトラス70の例を示す。アトラス70は、図6のテクスチャ画像60に対応する奥行き画像として見ることができる。
【0050】
アトラス70は、中心視点から見える3Dシーンの点の奥行き情報を含む第1の部分71及び1つ以上の第2の部分72を含む。アトラス70は、アトラス60と同じ方法で取得され得るが、テクスチャ情報の代わりに3Dシーンの点に関連付けられた奥行き情報を含む。
【0051】
3Dシーンの3DoFレンダリングの場合、1つの視点のみ、典型的には中心視点が考慮される。ユーザは、第1の視点の周りで3自由度で頭部を回転させて、3Dシーンの様々な部分を視聴することができるが、ユーザはこの固有の視点を移動させることができない。符号化されるシーンの点は、この固有のビューから見える点であり、3DoFレンダリングのために符号化/復号化されるためにテクスチャ情報のみが必要である。ユーザがそれらにアクセスできないときに、3DoFレンダリングのためのこの固有の視点から見えないシーンの点を符号化する必要はない。
【0052】
6DoFレンダリングに関して、ユーザは、シーン内の視点を全て移動させることができる。この場合、全ての点が自身の視点を移動させることができるユーザによって潜在的にアクセス可能であるため、ビットストリーム内のシーンの全ての点(奥行き及びテクスチャ)を符号化する必要がある。符号化段階では、どの視点からからユーザが3Dシーンを観察するかを先験的に知る手段はない。
【0053】
3DoF+レンダリングに関して、ユーザは、中心視点の周りの限られた空間内で視点を移動させることができる。これにより、視差を体験することが可能になる。ビューの空間の任意の点から見えるシーンの一部を表すデータは、中心視点(すなわち、第1の部分61及び71)に従って見える3Dシーンを表すデータを含むストリームに符号化されるべきである。ビューの空間のサイズ及び形状は、例えば、符号化ステップで決められ、かつ決定され、ビットストリーム内で符号化され得る。デコーダは、ビットストリームからこの情報を取得することができ、レンダラは、ビューの空間を取得された情報によって決定された空間に制限する。別の例によれば、レンダラは、例えば、ユーザの動きを検出するセンサの能力に関連して、ハードウェア制約に従ってビューの空間を決定する。そのような場合、符号化段階で、レンダラのビューの空間内の点から見える点がビットストリーム内で符号化されていない場合、この点はレンダリングされない。更なる例によれば、3Dシーンの全ての点を表すデータ(例えば、テクスチャ及び/又は幾何学的形状)は、ビューのレンダリング空間を考慮せずにストリーム内で符号化される。ストリームのサイズを最適化するために、シーンの点のサブセットのみ、例えば、ビューのレンダリング空間に従って見ることができる点のサブセットを符号化することができる。
【0054】
パッチは、十分に非冗長かつ相補的であるように作成される。3DシーンのMulti-View+Depth(MVD)表現からパッチを生成するプロセスは、入力ソースビューを「枝刈り」して、任意の冗長情報を除去することからなる。そうするために、各入力ビュー(色+奥行き)は、互いに反復的に枝刈りされる。基本ビューと呼ばれる枝刈りされていないビューのセットは、最初にソースビューの中で選択され、完全に送信される。次いで、追加のビューと呼ばれる残りのビューのセットを反復的に処理して、基本ビュー及びすでに枝刈りされた追加のビューに対して冗長な(色及び奥行き類似性に関して)情報を除去する。枝刈りされたピクセルの色又は奥行き値は、所定の値、例えば、0又は255で置き換えられる。
【0055】
図8は、非枝刈りMVDフレームから所与のビューポートのための画像を生成するときに、図2のビュー合成装置231によって使用されるプロセスを示す。ボリュメトリックビデオを伝達するために、重要なステップは、基本ビューと追加のビューとの間の冗長な情報を除去することで構成される。しかしながら、送信する情報の量を大幅に減少させる場合でも、他のシグナリングなしに冗長情報を除去するだけで、復号段階でのビュー合成プロセスを大幅に変更し、エンドユーザ体験を強く減少させる可能性がある。合成するためにビューポート80のためのピクセル81を合成しようとするときに、合成装置(例えば、図2の回路231)は、この所与のピクセルを通過する光線(例えば、光線82及び83)を投影せず、この光線に沿って各ソースカメラ84~87の寄与をチェックする。図8に示すように、シーン内のいくつかのオブジェクトが、あるカメラから別のカメラへの閉塞を作成するときに、又はカメラ設定のために可視性を確保することができないときに、合成に対するピクセルの特性に関する全てのソースカメラ84~87間のコンセンサスが見つからない場合がある。図8の例では、3つのカメラ84~86インチの第1のグループは、前景オブジェクト88の色を使用して、合成するためにそれら全てが全て光線に沿ってこのオブジェクトを「見る」ときに、ピクセル81を合成するように「投票」する。1つの単一のカメラ87の第2のグループは、そのビューポートの外側にあるため、このオブジェクトを見ることができない。したがって、カメラ87は、ピクセル81を合成するように、後景オブジェクト89に「投票」する。そのような状況の曖昧さを解消するための戦略は、合成するためのビューポートまでの距離に応じて、各カメラの寄与を重量によってブレンドし、かつ/又はマージすることである。図8の例では、カメラ84~86の第1のグループは、それらがより多くのものであるときに、及び合成するためにビューポートからより近いときに、最大の寄与をもたらす。最後に、ピクセル81は、予想通り、前景オブジェクト88の特性を使用することによって合成される。
【0056】
図9は、枝刈りMVDフレームからの図8と同じビュー合成を示す。枝刈りされたMVDフレームでは、同じ情報を共有するカメラのピクセルがクリアされ、それ以上、送信又は考慮されない。図9の例では、3つのカメラの以前のグループは、ここで、前景オブジェクト88の情報を担持する1つの単一のカメラ96に低減される。カメラ84及び85からのビューにおける対応するピクセル情報92は、枝刈りされている。後景オブジェクト89に関連するカメラの第2のグループは、変更されず、カメラ87のビューのみを含む。その場合、ピクセル91を合成するための後景の寄与は、「対向」が1対1になるときに、前景の寄与に関してもはや無視できない。オブジェクト88の重量が後景89の重量よりもわずかに高い場合であっても、2つの寄与のブレンドは、ユーザが期待しているものに対応しておらず、視覚的なアーチファクトにつながる、後景から来る有意な量を含む。したがって、枝刈り段階後にいくつかのカメラの寄与情報を喪失したことが、アトラスから新しいビューを合成しようとするときに、復号化段階で重大になり得る。
【0057】
本原理によれば、これらの欠点を克服するための方法が開示される。符号化段階では、枝刈りグラフが取得される。枝刈りグラフは、各カメラの枝刈りを、他のカメラの所与のサブグループに対して行うことを制約する。枝刈りグラフを表すデータは、データストリーム内で符号化され、コンパクトな方法でデコーダに提供される。復号化段階では、枝刈りグラフは、これらのメタデータを使用することによって、回復され得、全ての枝刈りされたカメラの寄与情報を復元するために使用される。
【0058】
図10は、4×4のマルチビューフレーム及びそのようなMVDフレームのための例示的な枝刈りグラフを示す。本原理によれば、カメラ(すなわち、ビュー111~144)ごとに、他のカメラのセットが決定される。各カメラは、枝刈り優先順位関係によって、非周期的に、ゼロ、1つ、又はいくつかの他のカメラに関連付けられる(すなわち、枝刈り優先順位関係から取得された枝刈りグラフは、いかなるサイクルも含まない)。効率的な枝刈り関係を有するために、2つの接続されたビューが高い電位量の冗長性を有するように、優先順位関係が選択される。この電位は、例えば、2つの関心カメラの光学中心間の距離、それらの重複比、又はそれらの光軸間の角度/距離に基づいて決定され得る。非周期グラフを取得するために、非周期特徴を保証する接続の最小の量を保持するために、第1に、優先順位のために選択された基準に応じて、全てのカメラを密状に接続し、第2に、取得されたグラフを貪欲に枝刈りすることによって、2ステップの戦略を想定することができる。基本ビュー(図10の例の図133)は、基本ビューが枝刈りされていないため、他のカメラに向かってはない。いくつかのビュー(図10の実施例における111、114、141及び144)は、グラフにおいて先行するものがない。
【0059】
枝刈り手順中に、枝刈り優先順位の意味で、全ての親の後にカメラが常に枝狩りされるように、枝刈り順序が決定される。図10の例では、枝刈り順序は、(133、123、132、134、143、113、122、124、131、142、144、112、114、121、141)であり得る。全てのカメラの枝刈り手順は、以下のこの順序で行われる。枝刈りするカメラのピクセルは、それが参照するセットの全てのカメラに対して枝刈りされ得る(すなわち、同じ情報が全ての参照カメラによって担持される)場合かつその場合に限り、それが関連するカメラに対して枝刈りされる。親カメラセットの1つの部分がプロセス中にすでに枝刈りされている場合、いかなるドリフト効果も回避するために、枝刈りは、非枝刈り領域が見つかるまで、その固有又は複数の親に対して再帰的に試みられる。コンセンサスが見つからない場合、枝刈りするために考慮されたピクセルは枝刈りされず、その値は変化しない。そうでなければ、ピクセル(及びその値)は、破棄される。枝刈りツリーの経路で発生する各2つずつの比較によって、奥行きに小さな位置合わせ誤差が存在する。誤差は、2つの近いカメラ(すなわち、トポロジ的に隣接するビュー)間の比較のための閾値よりも低いが、枝刈りツリーの経路を通して間接的に比較される2つのリモートカメラの場合ではない。ドリフト効果は、枝刈りツリーの経路に沿ったカメラ間の奥行きの小さな位置合わせ誤差の蓄積である。
【0060】
復号化段階で使用されるために、枝刈りグラフは、本原理の非限定的な実施形態に従って、データストリーム内で符号化される。
【0061】
第1の実施形態では、枝刈りグラフの全ての優先順位関係を表すデータは、カメラごとに、表2に示されるような構文形式に従って、それが関連するカメラのリストを含むリストとして符号化され、各カメラは、表1において提案されるような構文形式に従って、カメラパラメータリスト内のその位置によって識別される。カメラの数が小さい(例えば、64よりも低い)場合、マスク/ビットアレイは、枝刈り優先順位を説明するために代替的に使用され得、各i番目のビットが、i番目のカメラで行われる場合、例えば、表3に記載の構文形式に従って、1に設定される。
【表1】
【表2】
【表3】
【0062】
別の実施形態では、枝刈り関係は、例えば表4及び表5に提案されるような構文形式に従って、各カメラの新しいパラメータとして(アレイとして又はマスクとして)カメラパラメータリスト内に統合される。
【表4】
【表5】
【0063】
復号化段階では、枝刈りグラフがメタデータから回復され、レンダラの重み付け戦略を正しく処理するために使用される。一実施形態では、合成するピクセルごとに、全てのカメラの寄与は反復的に考慮される。有効な寄与を提供するカメラごとに、このカメラに対して枝刈りされている全てのカメラは、枝刈り順序(親からその子に向かって)で枝刈りグラフをブラウズすることによって反復的に考慮される。ブラウズされたカメラが、考慮されるピクセルのための関心のカメラに対して枝刈りされている場合、その重量は、現在のカメラの重量に組み合わされ(例えば追加され)、次いでその子が同様に処理される。ブラウズされたカメラが、異なる有効な情報を保持しているため、このカメラに対して枝刈りされていない場合、ブラウジングは、グラフの関連付けられた分岐に沿って停止され、関心のカメラの重量は、変化しないままである。
【0064】
本原理によれば、枝刈りされたカメラの寄与は、枝刈り後にデコーダ段階で正しく回復され、図9に関連して説明されるような視覚的アーチファクトを防止する。
【0065】
図11は、本原理の非限定的な実施形態による、データストリーム内のマルチビューフレームを符号化するための方法110を示す。ステップ111において、MVDフレームがソースから取得される。このステップにおいて、MVDフレームは、符号化される大量のデータを必要とする。ステップ112において、グラフは、優先順位関係に従ってMVDの連結ビューを決定する。グラフは非周期であるように構築されており、それ自体に先行するビューによって枝刈りプロセスにおいて先行することができない。いくつかのビューは、先行するものを有さず、枝刈りされることを意味するものではないビュー(基本ビューとも呼ばれる)は、グラフ内の後続のものを有しない。ステップ113では、図10に関連して説明されるように、グラフの優先順位関係に従って、ビューが枝刈りされる。この段階において、ステップ111で取得された初期MVDの冗長情報(色及び奥行き)が除去され、その結果、必要な符号化されるデータが少なくなる。残りの有用な情報は、図5~7に関連して説明されるように、アトラスと呼ばれる一意のフレーム内で編成され得る。ステップ114では、枝刈りされたMVD又は対応するアトラスは、専用メタデータに関連付けられてストリーム内で符号化される。本原理によれば、枝刈りグラフの枝刈り優先順位関係も、例えば、提案された構文形式のうちの1つに続いて、ストリーム内で符号化される。更なるステップでは、データストリームは、メモリ又は非一時的な記憶媒体に記憶されるか、又はネットワーク若しくはデータバスを介してリモート若しくはローカルデバイスに送信され得る。
【0066】
図12は、本原理の非限定的な実施形態による、データストリームからの枝刈りされたマルチビューフレームを復号化するための方法120を示す。ステップ121では、データストリームが取得され、例えば、アトラスのフォーマットにおいて、枝刈りされたMVDを表すデータは、データストリームから取得される。例えば、枝刈りされたMVDは、ビデオコーデックを使用することによって、データから復号化される。ステップ122において、MVDのビューを連結する枝刈りグラフが、データストリームから取得される。ステップ121及び122は、任意の順序で、又は並列に実行され得る。枝刈りグラフは、本出願において詳細に説明されるように、MVDのビュー間の枝刈り優先順位関係の非周期構造である。ステップ123において、ビューポートフレームが、視認姿勢(すなわち、レンダラの3D空間内の場所及び配向)のために生成される。ビューポートフレームのピクセルについて、各ビュー(本出願における「カメラ」とも呼ばれる)の寄与の重量は、取得された枝刈りグラフのビュー間の枝刈り優先順位関係に従って決定される。有効な寄与を提供するカメラごとに、このカメラに対して枝刈りされている全てのカメラは、枝刈り順序(親からその子に向かって)で枝刈りグラフをブラウズすることによって反復的に考慮される。ブラウズされたカメラが、考慮されるピクセルのための関心のカメラに対して枝刈りされている場合、その重量は、現在のカメラの重量に組み合わされ(例えば追加され)、次いでその子が同様に処理される。ブラウズされたカメラが、異なる有効な情報を保持しているため、このカメラに対して枝刈りされていない場合、ブラウジングは、グラフの関連付けられた分岐に沿って停止され、関心のカメラの重量は、変化しないままである。
【0067】
一実施形態では、復号化段階では、枝刈りグラフを使用して、枝刈りされた入力ビューを非プレーニングすることができる。本原理によれば、受信された枝刈りされたMVDの全てのソースビューは、枝刈りプロセスによって抑制された欠落した冗長部分を回復することによって再構成される。そうするために、逆方向手順が適用される。ルートノードからリーフに開始すると、ノードNに関連付けられたビューの有効な(非枝刈り)ピクセルpが考慮される。次いで、
1)ピクセルpは、そのビューの子に関連付けられた(まだ「枝狩りされていない」)ビュー上に投影解除され、それがそれらのビューポートに寄与する場合、次いで、関連付けられた投影解除ピクセルステータスは、取り込まれる。
2)投影解除されたピクセルが枝刈りされた(かつ有効な値がないままである)と識別される場合、その色及び奥行き値はピクセルp(色及び/又は奥行き)の値に設定され、プロセスは、後者のビューの子に対して反復的に繰り返される。
3)投影解除されたピクセルが非枝刈りされた(かつ有効な値を有する)として識別される場合、その色及び奥行き値は変化しないままであり、それ以上のグラフの検査はこの後者のビューの子に向かって行われない。
4)ピクセルpがその子のうちの1つのビューポート内に入っていない場合、プロセスは、孫に対して再帰的に繰り返される。
【0068】
そうすることにより、マルチビューディスプレイを供給することが可能になり、これは、低減されたビットレートで枝刈りされたコンテンツを送信しながら、MVDコンテンツの全てのビューを全ての時刻で(HMDにおける合成された仮想ビューだけでなく、HMDにおける合成された仮想ビューだけでなく)表示することを必要とする。
【0069】
本明細書に記載の実装形態は、例えば、方法又はプロセス、装置、コンピュータプログラム製品、データストリーム、又は信号において実装され得る。実装形態の単一の形態の文脈でのみ考察された場合(例えば、方法又はデバイスとしてのみ考察される)であっても、考察される特徴の実装形態は、他の形態(例えば、プログラム)においても実装され得る。装置は、例えば、適切なハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアにおいて実装され得る。この方法は、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路又はプログラマブル論理デバイスを含む、一般に処理デバイスを指すプロセッサなどの装置において実装され得る。プロセッサはまた、例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、携帯電話、携帯型/パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)及びエンドユーザ間の情報の通信を容易にする他のデバイスなどの通信デバイスを含む。
【0070】
本明細書に記載の様々なプロセス及び特徴の実装は、様々な異なる機器又は用途、特に、例えば、データ符号化、データ復号化、ビュー生成、テクスチャ処理並びに画像及び関連するテクスチャ情報及び/又は奥行き情報の他の処理に関連付けられた機器又は用途において、具体化され得る。そのような機器の例としては、エンコーダ、デコーダ、デコーダからの出力を処理するポストプロセッサ、エンコーダに入力を提供するプリプロセッサ、ビデオコーダ、ビデオデコーダ、ビデオコーデック、ウェブサーバ、セットトップボックス、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA及び他の通信デバイスが挙げられる。明確であるはずであるように、機器は、モバイルであり得、モバイル車両に設置され得る。
【0071】
更に、方法は、プロセッサによって実行される命令によって実装され得、そのような命令(及び/又は実装形態によって生成されたデータ値)は、例えば、集積回路、ソフトウェアキャリア又は他の記憶デバイス、例えば、ハードディスク、コンパクトディスケット(「CD」)、光学ディスク(例えば、デジタル多用途ディスク又はデジタルビデオディスクと称されることが多いDVDなど)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)又は読み取り専用メモリ(「ROM」)などのプロセッサ可読媒体上に記憶され得る。命令は、プロセッサ可読媒体上で明白に具体化されたアプリケーションプログラムを形成し得る。命令は、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は組み合わせであり得る。命令は、例えば、オペレーティングシステム、別個のアプリケーション、又は2つの組み合わせに見出すことができる。したがって、プロセッサは、例えば、プロセスを実行するように構成されたデバイスと、プロセスを実行するための命令を有するプロセッサ可読媒体(記憶デバイスなど)を含むデバイスと、の両方として特徴付けられ得る。更に、プロセッサ可読媒体は、命令に加えて、又は命令の代わりに、実装形態によって生成されたデータ値を記憶することができる。
【0072】
当業者には明らかであるように、実装形態は、例えば、記憶又は送信され得る情報を担持するようにフォーマット化された様々な信号を生成し得る。情報は、例えば、方法を実行するための命令又は記載された実装形態のうちの1つによって生成されたデータを含み得る。例えば、信号は、記載された実施形態の構文を書き込むか、若しくは読み取るためのルールをデータとして担持するか、又は記載された実施形態によって書き込まれた実際の構文値をデータとして担持するようにフォーマット化され得る。そのような信号は、例えば、電磁波として(例えば、スペクトルの無線周波数部分を使用して)、又はベースバンド信号としてフォーマット化され得る。フォーマット化は、例えば、データストリームを符号化し、符号化されたデータストリームでキャリアを変調することを含み得る。信号が担持する情報は、例えば、アナログ情報又はデジタル情報であり得る。信号は、既知のように、様々な異なる有線又は無線リンクを介して送信され得る。信号は、プロセッサ可読媒体上に記憶され得る。
【0073】
多くの実装形態が説明されている。それにもかかわらず、様々な修正が行われ得ることが理解されるであろう。例えば、異なる実装形態の要素は、他の実装形態を生成するために組み合わせ、補足、修正、又は削除することができる。更に、当業者は、開示されたものに対して他の構造及びプロセスを置換することができ、結果として生じる実装形態は、少なくとも実質的に同じ機能を少なくとも実質的に同じ方法で実行して、開示された実装形態と少なくとも実質的に同じ結果を達成することを理解するであろう。したがって、これら及び他の実装形態は、本出願によって企図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12