(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-18
(45)【発行日】2025-09-29
(54)【発明の名称】図面情報の処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20250919BHJP
【FI】
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2025062082
(22)【出願日】2025-04-03
【審査請求日】2025-04-03
(31)【優先権主張番号】202410420322.5
(32)【優先日】2024-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202410510206.2
(32)【優先日】2024-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202411838347.3
(32)【優先日】2024-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】525022383
【氏名又は名称】一智科技(成都)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TECHNOLOGY (CHENGDU) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 1001/1002/1003, 10th Floor, Unit A of Building 1, No. 200 Tianfu Fifth Street, Hi-Tech Industrial Development Zone, China (Sichuan) Pilot Free Trade Zone Chengdu, Sichuan 610095, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 ▲ゆぇん▼
(72)【発明者】
【氏名】何 健
(72)【発明者】
【氏名】趙 ▲い▼
(72)【発明者】
【氏名】羅 小平
(72)【発明者】
【氏名】張 偉
(72)【発明者】
【氏名】蒋 昔勇
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-129063(JP,A)
【文献】特開2001-134622(JP,A)
【文献】特許第7389941(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図面情報の処理方法であって、
第1ユーザによってアップロードされた現在施工項目の第2図面を取得し、前記第1ユーザは、少なくとも施工管理ユーザを含むステップと、
前記第2図面に基づいて第1図面を確定し、前記第2図面は、前記第1図面が更新された後の図面であるステップと、
前記第1図面に対する前記第2図面の変更要素を識別するステップと、
前記変更要素が属する目標図面ユニットを確定するステップと、
前記目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を取得し、前記相関関係に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信し、前記第2ユーザは、少なくとも施工者を含むステップと、を含
み、
前記目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を取得するステップは、
初期図面を取得するステップと、
前記初期図面から図面ユニットを分離するステップと、
前記図面ユニットにおける最小生産ユニットを確定するステップと、
割り当てられたタスクシートを取得し、前記タスクシートが前記最小生産ユニットの割当情報を含むステップと、
前記タスクシートに基づいて前記相関関係を確定するステップと、
を含む
ことを特徴とする、図面情報の処理方法。
【請求項2】
第2図面に基づいて第1図面を確定するステップは、
前記第2図面のラベル情報を取得するステップと、
前記ラベル情報に基づいて、前記現在施工項目の履歴図面において前記第1図面を確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の図面情報の処理方法。
【請求項3】
前記第1図面に対する前記第2図面の変更要素を識別するステップは、
前記第1図面の第1幾何要素及び前記第1幾何要素の第1属性情報を抽出するステップと、
前記第2図面の第2幾何要素及び前記第2幾何要素の第2属性情報を抽出するステップと、
前記第1属性情報及び前記第2属性情報に基づいて、前記第1幾何要素と前記第2幾何要素をマッチングして要素ペアを得るステップと、
前記要素ペアにおける前記第1幾何要素と前記第2幾何要素の間の差異を識別するステップと、
前記差異が第1所定条件を満たした前記要素ペアに対応する前記第2幾何要素を前記変更要素として確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の図面情報の処理方法。
【請求項4】
前記第1図面に対する前記第2図面の変更要素を識別するステップは、
第1差異プリミティブから構成される第1部分集合を確定し、前記第1差異プリミティブは、第1プリミティブ集合に含まれるが、第2プリミティブ集合に含まれないプリミティブであるステップと、
第2差異プリミティブから構成される第2部分集合を確定し、前記第2差異プリミティブは、前記第2プリミティブ集合に含まれるが、前記第1プリミティブ集合に含まれないプリミティブであり、
前記第1部分集合及び前記第2部分集合に基づいて差異プリミティブ集合を確定するステップと、
前記差異プリミティブ集合に基づいて前記変更要素を確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の図面情報の処理方法。
【請求項5】
前記第1リマインドは、前記変更要素が対応する更新領域を含み、前記図面情報の処理方法は、
任意の2つの前記第1差異プリミティブの間の第1最小距離、及び任意の2つの前記第2差異プリミティブの間の第2最小距離を確定するステップと、
前記第1最小距離に基づいて前記第1差異プリミティブを少なくとも1つの第1グループに分け、前記第2最小距離に基づいて前記第2差異プリミティブを少なくとも1つの第2グループに分けるステップと、
前記少なくとも1つの第1グループに基づいて前記更新領域を生成し、前記少なくとも1つの第2グループに基づいて更新比較領域を生成するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の図面情報の処理方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1グループに基づいて前記更新領域を生成し、前記少なくとも1つの第2グループに基づいて更新比較領域を生成するステップは、
前記少なくとも1つの第1グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸での最小値及び最大値を取得し、前記最小値及び前記最大値からなる矩形領域に基づいて前記更新領域を確定するステップと、
前記少なくとも1つの第2グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸での最小値及び最大値を取得し、前記最小値及び前記最大値からなる矩形領域に基づいて前記更新比較領域を確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の図面情報の処理方法。
【請求項7】
前記第1最小距離に基づいて前記第1差異プリミティブを少なくとも1つの第1グループに分け、前記第2最小距離に基づいて前記第2差異プリミティブを少なくとも1つの第2グループに分けるステップは、
距離閾値を確定するステップと、
前記第1最小距離が前記距離閾値よりも小さい前記第1差異プリミティブを同じ第1グループに分類するステップと、
前記第2最小距離が前記距離閾値よりも小さい前記第2差異プリミティブを同じ第2グループに分類するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の図面情報の処理方法。
【請求項8】
距離閾値を確定するステップは、
前記第1部分集合及び前記第2部分集合において、各前記第1差異プリミティブ及び各前記第2差異プリミティブの等価長を確定するステップと、
前記等価長に対して分布統計を行い、前記等価長の離散度合を確定するステップと、
前記離散度合が所定閾値よりも小さい場合、最大等価長に基づいて前記距離閾値を確定するステップと、
前記離散度合が前記所定閾値よりも大きい場合、前記等価長を順位付けするステップと、
前記等価長の順位付け結果に基づいて参照等価長を確定するステップと、
前記参照等価長に基づいて前記距離閾値を確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
7に記載の図面情報の処理方法。
【請求項9】
前記変更要素が対応する更新領域を確定するステップは、
前記差異プリミティブ集合における任意の2つのプリミティブの間の最小距離を確定するステップと、
前記最小距離に基づいて前記差異プリミティブ集合におけるプリミティブを少なくとも1つのグループに分けるステップであって、距離閾値を確定することと、前記最小距離が前記距離閾値よりも小さい前記プリミティブを同一のグループに分類させることとを含むステップと、
前記少なくとも1つのグループにおけるプリミティブに基づいて前記更新領域を生成するステップであって、前記グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸での最小値及び最大値を取得することと、前記最小値及び前記最大値からなる矩形領域に基づいて前記更新領域を確定することとを含むステップと
を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の図面情報の処理方法。
【請求項10】
前記相関関係に基づいて前記第2ユーザに第1リマインドを送信するステップは、
前記目標図面ユニットに関連するタスクシートを取得するステップと、
前記タスクシートに基づいて関連最小生産ユニットの実行時間を確定するステップと、
前記相関関係及び前記実行時間に基づいて前記第2ユーザに前記第1リマインドを送信するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の図面情報の処理方法。
【請求項11】
前記第2図面に基づいて第1図面を確定するステップは、
各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報を抽出し、前記プリミティブ情報は、少なくとも前記プリミティブが属するレイヤ情報を含むステップと、
前記プリミティブ及び前記レイヤ情報に基づいて、被検証矩形データベースを確定し、前記被検証矩形データベースにおける各グループの被検証データは、4つの前記プリミティブを含むステップと、
第1所定特徴集合に基づいて前記被検証矩形データベースにおける各グループの前記被検証データを検証し、矩形データベースを確定するステップと、
前記矩形データベースにおける各グループの矩形データを検証してフレームデータベースを確定し、前記フレームデータベースにおける各グループの前記矩形データは、1つのフレームに対応するステップと、
前記フレームの世界座標に基づいて前記プリミティブをグループし、第1グループのデータベースを構築するステップと、
前記第2図面に基づいて前記第1グループのデータベースを検索して前記第1図面を確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の図面情報の処理方法。
【請求項12】
前記プリミティブ情報は、前記プリミティブの引用情報をさらに含み、前記レイヤ情報は、レイヤの印刷情報を含み、前記プリミティブ及び前記レイヤ情報に基づいて被検証矩形データベースを確定するステップは、
前記引用情報及び/又は前記印刷情報に基づいて有効プリミティブを確定し、前記有効プリミティブの前記レイヤ情報に基づいて第2グループのデータベースを構築するステップと、
任意の前記第2グループのデータベースに対して、部分的に重複する任意の4つの前記プリミティブを組み合わせて1グループの前記被検証データを生成し、前記被検証矩形データベースを確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
11に記載の図面情報の処理方法。
【請求項13】
前記矩形データベースにおける各グループの矩形データを検証してフレームデータベースを確定するステップは、
標準フレームのサイズ範囲を取得し、前記サイズ範囲に基づいて前記矩形データベースにおける各グループの前記矩形データを検証して第1サブデータベースを確定するステップと、
第2所定特徴集合に基づいて前記第1サブデータベースにおける各グループの前記矩形データを検証して第2サブデータベースを確定するステップと、
前記第2サブデータベースにおける各グループの前記矩形データの重なり度を検証して前記フレームデータベースを確定するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
11又は
12に記載の図面情報の処理方法。
【請求項14】
前記第2サブデータベースにおける各グループの前記矩形データの重なり度を検証して前記フレームデータベースを確定するステップは、
前記第2サブデータベースにおける任意の2グループの前記矩形データをトラバースするステップと、
前記任意の2グループの前記矩形データの座標領域内に重複領域が存在する場合、面積が所定面積閾値よりも小さい前記矩形データを削除し、前記フレームデータベースを得るステップと、
を含むことを特徴とする、請求項
13に記載の図面情報の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2024年04月09日に出願された中国特許出願第202410420322.5号、2024年04月26日に出願された中国特許出願第202410510206.2号、及び2024年12月13日に出願された中国特許出願第202411838347.3号の優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、施工図面の技術分野に関し、特に、図面情報の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図面は、プロジェクトの全体レイアウト、構造、規模の大きさ、設計形式などの情報をグラフィカルに表示することができ、建築設計、機械製造などの各産業に広く適用されているが、プロジェクトを実行するまで、通常、複数回の修正と検証を必要とする。変更前後の図面について、その変更情報の伝達、変更内容の比較、変更内容に対応するフレームの位置決めなどの段階には、いずれも多くの不便がある。例えば、図面変更情報の伝送が間に合わないことによる施工ミス、図面内容が頻繁に変動することによる差異データが多いために見るのに不便であること、図面変更内容をチェックする時に手動で拡大縮小してフレームをドラッグすることによる手動誤差などの問題がある。
【0003】
したがって、図面情報の通知、図面情報のクラスタリング、及び図面情報の位置決めの3つの機能を両立して、図面情報を知能化、自動化、正確化して管理することができる図面情報の処理方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本明細書の1つ又は複数の実施例によれば、図面情報の処理方法が提供される。この方法は、第1ユーザによってアップロードされた現在施工項目の第2図面を取得し、前記第1ユーザは、少なくとも施工管理ユーザを含むステップと、前記第2図面に基づいて第1図面を確定し、前記第2図面は、前記第1図面が更新された後の図面であるステップと、前記第1図面に対する前記第2図面の変更要素を識別するステップと、前記変更要素が属する目標図面ユニットを確定するステップと、前記目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を取得し、前記相関関係に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信し、前記第2ユーザは、少なくとも施工者を含むステップと、を含む。
【0005】
いくつかの実施例において、前記目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を取得するステップは、初期図面を取得するステップと、前記初期図面から図面ユニットを分離するステップと、前記図面ユニットにおける最小生産ユニットを確定するステップと、割り当てられたタスクシートを取得し、前記タスクシートが前記最小生産ユニットの割当情報を含むステップと、前記タスクシートに基づいて前記相関関係を確定するステップと、を含む。
【0006】
いくつかの実施例において、第2図面に基づいて第1図面を確定するステップは、前記第2図面のラベル情報を取得するステップと、前記ラベル情報に基づいて、前記現在施工項目の履歴図面において前記第1図面を確定するステップと、を含む。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1図面に対する前記第2図面の変更要素を識別するステップは、前記第1図面の第1幾何要素及び前記第1幾何要素の第1属性情報を抽出するステップと、前記第2図面の第2幾何要素及び前記第2幾何要素の第2属性情報を抽出するステップと、前記第1属性情報及び前記第2属性情報に基づいて、前記第1幾何要素と前記第2幾何要素をマッチングして要素ペアを得るステップと、前記要素ペアにおける前記第1幾何要素と前記第2幾何要素の間の差異を識別するステップと、前記差異が第1所定条件を満たした前記要素ペアに対応する前記第2幾何要素を前記変更要素として確定するステップと、を含む。
【0008】
いくつかの実施例において、前記第1図面に対する前記第2図面の変更要素を識別するステップは、第1差異プリミティブから構成される第1部分集合を確定し、前記第1差異プリミティブは、第1プリミティブ集合に含まれるが、第2プリミティブ集合に含まれないプリミティブであるステップと、第2差異プリミティブから構成される第2部分集合を確定し、前記第2差異プリミティブは、前記第2プリミティブ集合に含まれるが、前記第1プリミティブ集合に含まれないプリミティブであり、前記第1部分集合及び前記第2部分集合に基づいて差異プリミティブ集合を確定するステップと、前記差異プリミティブ集合に基づいて前記変更要素を確定するステップと、を含む。
【0009】
いくつかの実施例において、前記第1リマインドは、前記変更要素が対応する更新領域を含み、前記方法は、任意の2つの前記第1差異プリミティブの間の第1最小距離、及び任意の2つの前記第2差異プリミティブの間の第2最小距離を確定するステップと、前記第1最小距離に基づいて前記第1差異プリミティブを少なくとも1つの第1グループに分け、前記第2最小距離に基づいて前記第2差異プリミティブを少なくとも1つの第2グループに分けるステップと、前記少なくとも1つの第1グループに基づいて前記更新領域を生成し、前記少なくとも1つの第2グループに基づいて更新比較領域を生成するステップと、をさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例において、前記少なくとも1つの第1グループに基づいて前記更新領域を生成し、前記少なくとも1つの第2グループに基づいて更新比較領域を生成するステップは、前記少なくとも1つの第1グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸での最小値及び最大値を取得し、前記最小値及び前記最大値からなる矩形領域に基づいて前記更新領域を確定するステップと、前記少なくとも1つの第2グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸での最小値及び最大値を取得し、前記最小値及び前記最大値からなる矩形領域に基づいて前記更新比較領域を確定するステップと、を含む。
【0011】
いくつかの実施例において、前記第1最小距離に基づいて前記第1差異プリミティブを少なくとも1つの第1グループに分け、前記第2最小距離に基づいて前記第2差異プリミティブを少なくとも1つの第2グループに分けるステップは、距離閾値を確定するステップと、前記第1最小距離が前記距離閾値よりも小さい前記第1差異プリミティブを同じ第1グループに分類するステップと、前記第2最小距離が前記距離閾値よりも小さい前記第2差異プリミティブを同じ第2グループに分類するステップと、を含む。
【0012】
いくつかの実施例において、距離閾値を確定するステップは、前記第1部分集合及び前記第2部分集合において、各前記第1差異プリミティブ及び各前記第2差異プリミティブの等価長を確定するステップと、前記等価長に対して分布統計を行い、前記等価長の離散度合を確定するステップと、前記離散度合が所定閾値よりも小さい場合、最大等価長に基づいて前記距離閾値を確定するステップと、前記離散度合が前記所定閾値よりも大きい場合、前記等価長を順位付けするステップと、前記等価長の順位付け結果に基づいて参照等価長を確定するステップと、前記参照等価長に基づいて前記距離閾値を確定するステップと、を含む。
【0013】
いくつかの実施例において、前記変更要素が対応する更新領域を確定するステップは、前記差異プリミティブ集合における任意の2つのプリミティブの間の最小距離を確定するステップと、前記最小距離に基づいて前記差異プリミティブ集合におけるプリミティブを少なくとも1つのグループに分けるステップであって、距離閾値を確定することと、前記最小距離が前記距離閾値よりも小さい前記プリミティブを同一のグループに分類させることとを含むステップと、前記少なくとも1つのグループにおけるプリミティブに基づいて前記更新領域を生成するステップであって、前記グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸での最小値及び最大値を取得することと、前記最小値及び前記最大値からなる矩形領域に基づいて前記更新領域を確定することとを含むステップとを含む。
【0014】
いくつかの実施例において、前記相関関係に基づいて前記第2ユーザに第1リマインドを送信するステップは、前記目標図面ユニットに関連するタスクシートを取得するステップと、前記タスクシートに基づいて関連最小生産ユニットの実行時間を確定するステップと、前記相関関係及び前記実行時間に基づいて前記第2ユーザに前記第1リマインドを送信するステップと、を含む。
【0015】
いくつかの実施例において、前記第2図面に基づいて第1図面を確定するステップは、各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報を抽出し、前記プリミティブ情報は、少なくとも前記プリミティブが属するレイヤ情報を含むステップと、前記プリミティブ及び前記レイヤ情報に基づいて、被検証矩形データベースを確定し、前記被検証矩形データベースにおける各グループの被検証データは、4つの前記プリミティブを含むステップと、第1所定特徴集合に基づいて前記被検証矩形データベースにおける各グループの前記被検証データを検証し、矩形データベースを確定するステップと、前記矩形データベースにおける各グループの矩形データを検証してフレームデータベースを確定し、前記フレームデータベースにおける各グループの前記矩形データは、1つのフレームに対応するステップと、前記フレームの世界座標に基づいて前記プリミティブをグループし、第1グループのデータベースを構築するステップと、前記第2図面に基づいて前記第1グループのデータベースを検索して前記第1図面を確定するステップと、を含む。
【0016】
いくつかの実施例において、前記プリミティブ情報は、前記プリミティブの引用情報をさらに含み、前記レイヤ情報は、レイヤの印刷情報を含み、前記プリミティブ及び前記レイヤ情報に基づいて被検証矩形データベースを確定するステップは、前記引用情報及び/又は前記印刷情報に基づいて有効プリミティブを確定し、前記有効プリミティブの前記レイヤ情報に基づいて第2グループのデータベースを構築するステップと、任意の前記第2グループのデータベースに対して、部分的に重複する任意の4つの前記プリミティブを組み合わせて1グループの前記被検証データを生成し、前記被検証矩形データベースを確定するステップと、を含む。
【0017】
いくつかの実施例において、前記矩形データベースにおける各グループの矩形データを検証してフレームデータベースを確定するステップは、標準フレームのサイズ範囲を取得し、前記サイズ範囲に基づいて前記矩形データベースにおける各グループの前記矩形データを検証して第1サブデータベースを確定するステップと、第2所定特徴集合に基づいて前記第1サブデータベースにおける各グループの前記矩形データを検証して第2サブデータベースを確定するステップと、前記第2サブデータベースにおける各グループの前記矩形データの重なり度を検証して前記フレームデータベースを確定するステップと、を含む。
【0018】
いくつかの実施例において、前記第2サブデータベースにおける各グループの前記矩形データの重なり度を検証して前記フレームデータベースを確定するステップは、前記第2サブデータベースにおける任意の2グループの前記矩形データをトラバースするステップと、前記任意の2グループの前記矩形データの座標領域内に重複領域が存在する場合、面積が所定面積閾値よりも小さい前記矩形データを削除し、前記フレームデータベースを得るステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本明細書では、例示的な実施例によりさらに説明する。これらの例示的な実施例は、図面により詳しく説明する。これらの実施例は、制限的なものではない。これらの実施例において、同じ符号は同じ構造を示す。
【
図1】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な図面情報処理方法の適用場面の模式図である。
【
図2】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な図面情報処理方法のフローチャートである。
【
図3】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な空間-タスクアイテム行列の模式図である。
【
図4】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な変更要素の識別の模式図である。
【
図5】本明細書の別のいくつかの実施例に示される例示的な変更要素の識別の模式図である。
【
図6】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的なグループ分割の模式図である。
【
図7】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な最小距離の模式図である。
【
図8】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な矩形領域の模式図である。
【
図9】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な第1図面の確定のフローチャートである。
【
図10】本明細書のいくつかの実施例に示される例示的なフレームデータベースの確定の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書の実施例の技術的手段をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明で使用される必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本明細書のいくつかの例示又は実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしにこれらの図面に基づいて本明細書を他の同様の場面に適用することもできる。言語環境から明らか又は別の説明がない限り、図中の同じ符号は同じ構造又は操作を表す。
【0021】
本明細書で使用される「システム」、「装置」、「ユニット」及び/又は「モジュール」は、異なるレベルの異なるアセンブリ、素子、部品、部分又は組立を区別するための方法であることを理解されたい。しかしながら、他の用語が同じ目的を達成できる場合には、他の表現によって用語を置き換えてもよい。
【0022】
本明細書及び特許請求の範囲に示されるように、「一」、「1つ」、「1種」及び/又は「該」などの用語は、文脈が明らかに例外的な状況を提示しない限り、特に単数を指すものではなく、複数を含んでもよい。一般的に、用語「含む」及び「含有」は、明確に標識されたステップ及び要素を含むことのみを示し、これらのステップ及び要素は排他的な羅列を構成せず、方法又は装置は他のステップ又は要素を含んでもよい。
【0023】
本明細書では、フローチャートを用いて本明細書の実施例に係るシステムが実行する動作を説明する。前又は後の操作は、必ずしも順序に従って正確に実行されないことを理解されたい。逆に、各ステップを逆順又は同時に処理してもよい。また、他の操作をこれらのプロセスに追加し、又はこれらのプロセスからあるステップ又は数ステップの操作を除去してもよい。
【0024】
図1は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な図面情報処理方法の適用場面の模式図である。
図1に示すように、図面情報処理方法の適用場面100は、施工場所110、サーバ120、ユーザ端末130、記憶装置140及びネットワーク150を含んでもよい。
【0025】
施工場所110とは、建築、工事及び/又は他の関連施工イベントを行うための場所を指す。ここで、施工イベントは、建物の新築、改築、メンテナンス及び解体のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0026】
いくつかの実施例において、施工場所110内で行われる施工作業、割り当てられるタスクシート、情報更新などのデータは、ネットワーク150を介してサーバ120、ユーザ端末130、記憶装置140などに送信されてデータ交換と通信を実現することができる。
【0027】
いくつかの実施例において、ユーザは、施工場所110内におり、タスクシートに基づいて施工場所110内の建物に対して施工作業を実施することができる。上記施工場所の関連説明は、説明のためのものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。
【0028】
サーバ120は、リソースの管理、適用場面100における少なくとも1つのアセンブリ若しくは外部データソースのデータ及び/又は情報の処理に使用される。いくつかの実施例において、サーバは、単一のサーバ又はサーバ群であってもよい。このサーバ群は、集中型若しくは分散型、専用型、又は他のデバイスやシステムによって同時にサービスを提供することができる。いくつかの実施例において、サーバは、地域サーバ又はリモートサーバであってもよい。いくつかの実施例において、サーバは、クラウドプラットフォーム上で実施してもよいか又は仮想の態様で提供されてもよい。
【0029】
いくつかの実施例において、サーバ120は、プロセッサを含んでもよい。プロセッサは、適用場面100に関連する情報及び/又はデータを処理するために使用することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、他のデバイス又はシステムの構成部分から得られるデータ、情報及び/又は処理結果を処理し、これらのデータ、情報及び/又は処理結果に基づいてプログラム命令を実行することにより、本明細書に記載の1つ又は複数の機能を実行することができる。例えば、プロセッサは、第1ユーザがアップロードした第2図面を取得することができる。第2図面に基づいて第1図面を確定する。第1図面に対する第2図面の変更要素を識別する。変更要素が属する目標図面ユニットを確定する。目標図面ユニットと第2ユーザの相関関係を取得し、相関関係に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信する。詳細は、
図2及びそれについての説明を参照されたい。
【0030】
いくつかの実施例において、プロセッサは、1つ又は複数のサブ処理装置(例えば、シングルコア処理装置又はマルチコア処理装置)を含んでもよい。例示的には、プロセッサは、中央プロセッサ(CPU)、グラフィックプロセッサ(GPU)、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0031】
ユーザ端末130とは、ユーザが使用する1つ又は複数の端末装置又はソフトウェアを指す。ユーザとは、図面情報処理方法及びそのシステムの使用者又は管理者であってもよい。いくつかの実施例において、ユーザは、第1ユーザ及び第2ユーザを含んでもよい。ユーザ端末は、第1端末及び第2端末を含んでもよい。ここで、第1端末とは、第1ユーザが使用するユーザ端末を指し、第2端末とは、第2ユーザが使用するユーザ端末を指す。第1ユーザ及び第2ユーザの詳細は、
図2及びその関連説明を参照されたい。
【0032】
いくつかの実施例において、ユーザは、ユーザ端末130によりネットワーク150を介して適用場面100における他のアセンブリ(例えば、サーバ120など)とインタラクションすることができる。例えば、サーバ120は、ネットワーク150を介してユーザ端末130に第1リマインドを送信してユーザに施工図面の変更状況をリマインドすることができる。また、例えば、ユーザは、ユーザ端末130によりサーバ120とインタラクションしてタスクシートを取得して施工場所110に対して施工することができる。
【0033】
いくつかの実施例において、ユーザ端末130は、モバイルデバイス130-1、コンピュータ130-2、ノートパソコン130-3など又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、ユーザ端末130は、仮想現実デバイス、例えば、VR機器、AR機器などをさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、ユーザ端末130は、施工場所におけるユーザに第1リマインド、第2リマインドなどに関連する情報を表示するために、施工場所110に設けられるディスプレイをさらに含んでもよい。
【0034】
記憶装置140は、データ、命令及び/又はいかなる他の情報を記憶するために使用される。記憶装置140は、1つ又は複数の記憶アセンブリを含んでもよい。各記憶アセンブリは、独立したデバイスであってもよく、他のデバイスの一部であってもよい。
【0035】
いくつかの実施例において、記憶装置140は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、リムーバブルメモリなど又はそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、記憶装置140は、ネットワーク150に接続して適用場面100のうちの1つ又は複数のアセンブリとの通信を実現する。いくつかの実施例において、記憶装置140は、サーバ120の一部であってもよい。
【0036】
ネットワーク150は、適用場面100の情報及び/又はデータ交換を促進できるいかなる適切なネットワークであってもよい。いくつかの実施例において、適用場面100の1つ又は複数のアセンブリ(例えば、施工場所110、サーバ120、ユーザ端末130、記憶装置140など)は、ネットワーク150を介して適用場面100の1つ又は複数のアセンブリと情報及び/又はデータを交換することができる。いくつかの実施例において、ネットワーク150は、任意の形の有線ネットワーク又は無線ネットワークのうちのいずれか1種又は複数種を含んでもよい。いくつかの実施例において、ネットワーク150は、1つ又は複数のネットワークアクセスポイントを含んでもよい。
【0037】
なお、適用場面100は、説明するために提供されるものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。当業者であれば、本明細書の記載に基づいて様々な修正又は変化を加えることができる。例えば、適用場面100は、他のデバイス上で類似又は異なる機能を実現することができる。しかし、これらの変化及び修正は、本発明の範囲から逸脱することがない。
【0038】
図2は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な図面情報処理方法のフローチャートである。
図2に示すように、プロセス200は、下記のステップを含む。いくつかの実施例において、プロセス200は、プロセッサによって実行することができる。
【0039】
ステップ210:第1ユーザアップロードの現在施工項目の第2図面を取得する。
【0040】
第1ユーザとは、施工を管理する関連ユーザを指す。いくつかの実施例において、第1ユーザは、少なくとも施工管理ユーザを含んでもよい。施工管理ユーザとは、施工場所の施工事項に対して組織管理業務を行うユーザを指す。
【0041】
現在施工項目とは、進行している施工項目を指す。例えば、施工中の空港Aの建設項目が挙げられる。
【0042】
図面とは、施工を指導するための描画ファイルを指す。図面には、施工項目の全体レイアウト、建物、構築物の外部形状、内部配置、構造構成、内外装飾、材料製法及びデバイス、施工などの要求を示すための施工説明、施工場所の平面図、施工対称の構造図などが含まれてもよい。
【0043】
第2図面とは、図面更新後のバージョンの図面を指す。いくつかの実施例において、第2図面は、最新バージョンの図面であってもよい。
【0044】
いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークを介してユーザ端末130における第1端末とインタラクションして第1ユーザがユーザ端末にアップロードした第2図面を取得することができる。ユーザ端末及び第1端末の詳細は、
図1及びその関連説明を参照されたい。
【0045】
ステップ220:第2図面に基づいて第1図面を確定する。
【0046】
第1図面とは、図面更新前のバージョンの図面を指す。いくつかの実施例において、第2図面は、第1図面を更新した後の図面を指す。例えば、現在時間の図面を第2バージョンから第3バージョンに更新した場合、現在時間の第1図面は第2バージョンの図面であり、第2図面は第3バージョンの図面である。いくつかの実施例において、第1図面及び第2図面は、第1ユーザによって施工状況に基づいて確定することができる。
【0047】
いくつかの実施例において、プロセッサは、取得された第2図面に基づいて、自動的に記憶装置140に記憶された履歴データにおいて検索して第2図面に対応する更新前の第1図面を確定することができる。
【0048】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2図面のラベル情報を取得し、ラベル情報に基づいて現在施工項目の履歴図面において第1図面を確定することができる。
【0049】
ラベル情報とは、図面における、図面の主要内容、属性及び版本などの関連データを記述及び標識するための情報を指し、複数のフィールドの内容を含んでもよい。例えば、ラベル情報は、図面の名称(図面によって代表される具体的な内容又は部材の名称を記述するもの、例えば、「1階の平面図」、「機械部品A」など)、図面番号(図面を標識するための唯一の番号、通常は特定の番号付けルールに従う。例えば、「DWG-001」、「PART-002」など)、設計段階(図面の設計段階、例えば、「予備設計」、「施工図」、「竣工図」など)、日付(図面の作成日、最終更新日など;図面のバージョン履歴を追跡するためのもの)、他の備考(特別な材料要求、構造上の注意事項など、図面の理解と使用に役立ついかなる追加情報。)などを含んでもよい。
【0050】
いくつかの実施例において、ラベル情報は、図面差異の比較に使用することができる。例えば、2つの図面のラベル情報における「図面番号」及び「設計段階」を比較することにより、それらは同一シリーズ又はバージョンに属するか否かを判断して2枚の図面の差異を比較することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、第2図面を解析処理し、ラベル情報を識別して取得することができる。具体的な解析処理方式は、所定のアルゴリズム、機械学習モデルなどを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施例において、得られたラベル情報を処理して図面タイプを確定することができる。図面タイプとは、図面の特徴帰属に基づくタイプを指す。いくつかの実施例において、図面タイプは、単一フレーム図面及び多フレーム図面を含んでもよい。フレームとは、図面における作図領域を規制する線枠を指し、通常、図面内容の境界を定義するために使用される。各フレームは、対応してラベル情報を有してもよい。単フレーム図面とは、1つのフレームを含む図面を指す。多フレーム図面とは、複数のフレームを含む図面を指す。具体的な処理方式は、手動設定、所定のアルゴリズム、機械学習モデルなどを含んでもよい。
【0052】
いくつかの実施例において、画像分割アルゴリズム、画像識別モデルなどによりフレームの数を直接識別して図面タイプを確定することができる。
【0053】
履歴図面とは、履歴時間の図面ファイルである。例えば、施工中の空港Aの建設項目の初期バージョンのCAD図面等である。いくつかの実施例では、プロセッサは、複数の方法で現在施工項目の履歴図面を取得することができる。例えば、プロセッサは、ユーザ入力情報を取得することにより、現在施工項目の履歴図面を取得することができる。また、例えば、プロセッサは、ユーザが記憶装置140を介して取得した履歴時間におけるアップロードされた現在施工項目の図面を取得することができる。
【0054】
いくつかの実施例では、プロセッサは、第2図面のラベル情報と履歴図面のラベル情報とを比較し、両者が一致する場合、当該履歴図面が第2図面に対応する第1図面であることを確定することができる。マッチング要求は、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよい。例えば、2枚の図面のラベル情報におけるキーフィールドとキーフィールドの内容値が一致する場合、当該2枚の図面がマッチングすると判断することができる。また、例えば、2枚の図面のラベル情報におけるキーフィールドとキーフィールドの内容値とのマッチング度がマッチング度閾値より大きい場合、当該2枚の図面がマッチングすると判断することができる。マッチング度とは、ラベル情報のマッチング度を表すパラメータであり、マッチング度及びマッチング度閾値は、経験又はニーズに基づいて設定することができる。例えば、マッチング度は、2枚の図面の同一のラベル情報数と全てのラベル情報数との比率の百分率として設定されてもよい。なお、第2図面が単フレーム図面である場合、該フレームのラベル情報のみとマッチングすればよい。履歴図面のラベル情報が該フレームのラベル情報とマッチングする場合、該履歴図面が第2図面に対応する第1図面であることを確定する。第2図面が多フレーム図面である場合、各フレームのラベル情報にわたってマッチングする必要がある。履歴図面のラベル情報が全てのフレームのラベル情報とマッチングする場合、該履歴図面が第2図面に対応する第1図面であることを確定する。
【0055】
いくつかの実施例において、プロセッサは、確定された第1図面を検証して、照会された第2図面の前のバージョンであるか否かを確認することもできる。
【0056】
本明細書のいくつかの実施例において、第2図面のラベル情報を取得し、ラベル情報に基づいて、現在施工項目の履歴図面において第1図面を確定することにより、第1図面の確定プロセスにラベル情報という影響要素を考慮し、第1図面の照会結果の正確性を向上させることができる。
【0057】
ステップ230:第1図面に対する第2図面の変更要素を識別する。
【0058】
変更要素とは、第1図面に対して第2図面が変更する幾何要素である。例えば、変更要素は、第1図面に対して第2図面が追加、修正及び/又は削除された幾何要素であってもよい。
【0059】
幾何要素は、図面における点、線、面などの要素に対応してもよい。例えば、第2図面に第1図面に存在しない1本の線が含まれている場合、当該線は変更要素である。また、例えば、第1図面における線分の長さが5cmであり、該線分が第2図面において6cmである場合、第2図面における該線分は変更要素である。また、例えば、第2図面から第1図面における1つの線を削除した場合、削除された線は変更要素である。幾何要素の詳細については、
図4及びその関連説明を参照されたい。
【0060】
いくつかの実施例において、プロセッサは、様々な方式で第1図面に対する第2図面の変更要素を識別することができる。
【0061】
いくつかの実施例において、いくつかの実施例では、プロセッサは、画像識別の方法に基づいて第1図面に対する第2図面の変更要素を識別することができる。例えば、プロセッサは、画像分割アルゴリズムに基づいて第1図面と第2図面から同じ領域の画像を抽出し、画像識別アルゴリズムによって第1図面の該領域における画像及び第2図面の該領域における画像を識別し、第2画像における第1画像に対して異なる幾何要素を変更要素として特定することができる。ここで、第1画像は、画像分割アルゴリズムに基づいて第1図面から当該領域を抽出した画像であり、第2画像は、画像分割アルゴリズムに基づいて第2図面から同じ領域を抽出した画像である。
【0062】
例示的な画像分割アルゴリズムは、マルチスケール(multi-scale)のスライディングウィンドウ(Sliding-window)、ニューラルネットワークなどを含んでもよく、例示的な画像識別アルゴリズムは、選択的探索(Selective Search)、R-CNN(Regions with CNN features)、領域畳み込みニューラルネットワークなどを含んでもよい。
【0063】
いくつかの実施例において、プロセッサは、様々な訓練された画像識別モデルなどの機械学習モデル又は他の実行可能な人工知能技術に基づいて、第1図面に対する第2図面の変更要素を識別してもよい。本明細書のいくつかの実施例では、機械学習モデル及び/又は人工知能技術により、図面における変更要素を自動的に学習して識別することができ、手動処理のニーズを低減し、変更要素を識別する正確性及び効率を向上させる。
【0064】
いくつかの実施例において、プロセッサは、プロセッサにおいて図面情報処理方法を実行するシステムと知能建築情報モデル(BIM)とを深度統合することができる。知能建築情報モデルは、建築工事項目の各関連情報データに基づいて構築された建築モデルであり、デジタル情報シミュレーションにより、建物が有する実情報をシミュレーションすることができる。プロセッサは、BIMプラットフォームに接続されることにより、第2図面の関連情報を自動的に取得し、BIMモデルにおいて対比図を可視化して表示し、識別された対比図において差異がある幾何要素を変更要素として確定し、作業者により全面的な施工案内及び情報支援を提供することができる。
【0065】
いくつかの実施例において、プロセッサは、差異が第1所定条件を満たす要素ペアに対応する第2幾何要素を変更要素として確定することができ、詳細は、
図4及びその関連説明を参照されたい。
【0066】
いくつかの実施例において、プロセッサは、差異プリミティブ集合に基づいて変更要素を確定することができる。詳細は、
図5及びその関連説明を参照されたい。
【0067】
ステップ240:変更要素が属する目標図面ユニットを確定する。
【0068】
目標図面ユニットとは、変更要素が属する図面ユニットである。
【0069】
図面ユニットとは、図面において施工場所の空間領域や部材ごとに区切られた図面部分をいう。図面において、施工場所の1つの空間領域又は1つの部材が1つの図面ユニットに対応してもよい。1つの図面は複数の図面ユニットを含んでもよく、複数の図面ユニットは1枚の完全な図面を構成する。目標図面ユニットとは、変更要素が属する図面ユニットである。
【0070】
ここで、空間領域とは、部品を構築/生産するための空間範囲である。各空間領域は、施工場所におけるある階又はある区画の空間範囲に対応してもよい。例示的に、空間領域1は、施工場所におけるフロア1の空間範囲であってもよい。
【0071】
空間領域は、第1ユーザによって実際の施工状況に応じて分割されてもよい。部品は、施工場所における生産/施工される物体又は構造などであり、例えば、壁体、手すり、階段などの部材である。1つの部品は、1つの空間領域の大きさよりも小さい。例えば、空間領域1に部材1と部材2が含まれる場合、部材1と部材2はそれぞれ1つの部品に対応する。
【0072】
図面ユニットの詳細は、後述する関連説明を参照されたい。
【0073】
いくつかの実施例において、プロセッサは、変更要素に基づいて、様々な方式で目標図面ユニットを確定することができる。例えば、プロセッサは、画像分割アルゴリズムに基づいて、第2図面を図面ユニットごとに複数の領域に分割し、1つの図面ユニットが1つの分割された領域に対応し、画像識別アルゴリズムに基づいて、分割された領域に変更要素が含まれるか否かを判断し、変更要素が含まれる領域に対応する図面ユニットを目標図面ユニットとして確定することができる。画像分割アルゴリズム及び画像識別アルゴリズムの詳細は、前述の関連説明を参照されたい。
【0074】
いくつかの実施例において、プロセッサは、図面ユニットの第1座標情報を取得し、変更要素の第2属性情報に基づいて、変更要素の第2座標情報を確定し、さらに変更要素と図面ユニットの従属関係を確定し、変更要素が属する目標図面ユニットを確定することができる。
【0075】
第1座標情報とは、図面ユニットの座標に関連する情報である。
【0076】
いくつかの実施例において、プロセッサは、初期図面を分割するときに第1座標情報を取得することができる。例えば、プロセッサは、図面における既存の座標系に基づいて、分割された図面ユニットにおける全ての幾何要素の座標情報の集合を当該図面ユニットの第1座標情報として確定することができる。
【0077】
いくつかの実施例において、プロセッサは、CADなどのエンジニアリング製図ソフトウェアに基づいて幾何要素の座標情報を照会することができる。初期図面の詳細については、後述する関連説明を参照されたい。
【0078】
第2座標情報とは、変更要素の座標に関連する情報である。
【0079】
いくつかの実施例において、プロセッサは、変更要素の第2属性情報に基づいて、変更要素の第2座標情報を確定することができる。例えば、プロセッサは、変更要素の第2属性情報のうち、座標に関する情報を第2座標情報として特定することができる。第2属性情報の詳細については、
図4及びその関連説明を参照されたい。
【0080】
従属関係とは、変更要素と図面ユニットの従属関係である。例えば、変更要素がある図面ユニット内にある場合、当該変更要素は当該図面ユニットに従属し、両者は従属関係にある。
【0081】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1座標情報及び第2座標情報に基づいて、様々な方式で変更要素と図面ユニットの従属関係を確定することができる。例えば、変更要素の第2座標情報と図面ユニットの第1座標情報とが一部又は全部重なる場合、プロセッサは、従属関係が、前記変更要素が第1座標情報に対応する図面ユニットに従属することであると特定することができる。
【0082】
いくつかの実施例において、プロセッサは、従属関係に基づいて、変更要素が属する目標図面ユニットを確定することができる。例えば、プロセッサは、従属関係において、変更要素が従属する図面ユニットを目標図面ユニットとして特定することができる。
【0083】
本明細書のいくつかの実施例において、第1座標情報及び第2座標情報により、変更要素と図面ユニットの従属関係を確定し、さらに目標図面ユニットを確定することにより、変更要素が属する目標図面ユニットを迅速に位置決めすることができ、その後に第2ユーザに第1リマインドを送信することに役立つ。
【0084】
ステップ250:目標図面ユニットと第2ユーザの相関関係を所得し、相関関係に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信する。
【0085】
第2ユーザとは、施工図面変更に関連する者である。いくつかの実施例において、第2ユーザは、少なくとも施工者を含んでもよい。理解できるように、第2ユーザは、最新の図面情報に基づいて施工操作を行う必要があるため、図面情報の変更状況をタイムリーに把握する必要がある。
【0086】
相関関係とは、目標図面ユニットと第2ユーザとの間に存在するつながりである。例えば、相関関係は、第2ユーザが目標図面ユニットに対応する空間領域及び/又は部品に位置することであってもよい。また、例えば、相関関係は、目標図面ユニットに対応する空間領域及び/又は部品が第2ユーザによって施工されることなどであってもよい。
【0087】
いくつかの実施例において、プロセッサは、目標図面ユニットと相関関係を有する第2ユーザと第2図面とをバインディングして、当該第2ユーザに更新後の第2図面の関連内容を表示することができ、図面変更の遅延リマインドによる施工ミスを防止する。
【0088】
いくつかの実施例において、プロセッサは、様々な方式で相関関係を取得することができる。
【0089】
例えば、プロセッサは、第2ユーザの位置決め情報を取得し、位置決め情報が目標図面ユニットに対応する空間領域及び/又は部品に位置する第2ユーザと目標図面ユニットとの間に相関関係が存在すると確定することができる。例えば、プロセッサが空間領域に基づいて図面ユニットを分割する場合、目標図面ユニットに対応する空間領域が「フロア1」であり、プロセッサが、第2ユーザがフロア1に位置するとの測位情報を取得した場合、当該第2ユーザと目標図面ユニットとの間に相関関係が存在する。
【0090】
測位情報とは、第2ユーザの位置座標に関する情報である。いくつかの実施例において、ユーザ端末は、内蔵の測位アセンブリを含んでもよく、プロセッサは、測位アセンブリに基づいて測位情報を取得することができる。測位アセンブリは、測位技術によって第2ユーザの位置をリアルタイムに追跡して取得することができる。測位技術は、全地球測位システム(GPS)、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)測位技術などを含んでもよい。
【0091】
また、例えば、第1ユーザは、第1端末を介して第2図面において手動で図面ユニットを枠選択し、異なる図面ユニットの施工を担当する第2ユーザを手動でマークすることができ、プロセッサは、前記第2ユーザを目標図面ユニットと相関関係を有するとして確定することができる。
【0092】
いくつかの実施例において、プロセッサは、初期図面を取得し、初期図面から図面ユニットを分離し、図面ユニットにおける最小生産ユニットを確定し、割り当てられたタスクシートを取得し、タスクシートに基づいて相関関係を確定することができる。
【0093】
初期図面とは、施工作業の進行中の最初のバージョンの図面である。いくつかの実施例において、初期図面は、変更されていない図面であってもよい。理解できるように、初期図面は、後の図面分解及び図面変更分析に参照を提供することができる。
【0094】
いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワーク150を介して記憶装置140とインタラクションし、記憶装置140に記憶された初期図面を取得することができる。
【0095】
いくつかの実施例において、プロセッサは、実際の状況に基づいて初期図面を分割し、図面ユニットを取得することができる。例示的に、初期図面に対応する施工場所の面積が範囲閾値より大きい場合、プロセッサは、空間領域に基づいて図面ユニットを分割することができ、初期図面に対応する施工場所の面積が範囲閾値以下である場合、プロセッサは、部品に基づいて図面ユニットを分割することができる。ここで、範囲閾値は経験又は需要に基づいて確定することができる。なお、施工場所自体に変化がなく、施工場所の空間領域及び/又は部品も変化しないため、図面更新過程において図面ユニットは変わらない。したがって、図面ユニットを確定するとき、初期図面のみを分割する必要があり、毎回更新された第2図面を分割する必要がない。図面ユニット、空間領域の詳細については、前記関連説明を参照されたい。
【0096】
最小生産ユニットとは、図面ユニットのうち生産管理を行う最小ユニットである。いくつかの実施例において、各最小生産ユニットは、図面ユニットの最小空間範囲(即ち、空間領域における部品)における1つの最小タスクアイテムに対応する。
【0097】
いくつかの実施例において、図面ユニットは、1つ以上のタスクアイテムを含み得る。タスクアイテムは、施工場所の施工項目、作業量、作業時間、作業状況等を生産管理する事項である。
【0098】
最小タスクアイテムとは、タスクアイテムのうち、再分割不可能なサブタスクアイテムを指す。例示的に、タスクアイテムが構造柱設置である場合、「型枠取り付け」、「鉄筋結束」、「コンクリート打設」などのサブタスクアイテムは、これ以上分割できない場合、最小タスクアイテムと考えられる。
【0099】
再分割不可能とは、サブタスクアイテムを完成する際に必要な施工スキルが再分割不可能であることを指す。例えば、「コンクリート打設」に対応する施工スキルは、コンクリートを型枠に打設することであり、且つ当該施工スキルをより下位の施工スキルに分割することができないため、「コンクリート打設」に対応するサブタスクアイテムは、再分割できないものである。
【0100】
いくつかの実施例において、図面ユニットに含まれるタスクアイテムは、1つ又は複数のサブタスクアイテムから構成されてもよい。例えば、構造柱を設定するタスクアイテムは、前述した複数のサブタスクアイテムから構成されてもよく、各サブタスクアイテムは、これ以上分割できず、即ち、1つのサブタスクアイテムが1つの最小タスクアイテムであると見なすことができる。それに応じて、各最小生産ユニットは、1つの部品に対応する1つの最小タスクアイテムに対応することができる。
【0101】
例示的に、空間領域1がフロア1であり、部品1がフロア1における壁体1である場合、部品1に対応する最小タスクアイテムは、「型枠取り付け」、「鉄筋結束」、「コンクリート打設」などを含むことができ、部品1のこれらの最小タスクアイテムのそれぞれは、1つの最小生産ユニットに対応することができる。
【0102】
いくつかの実施例において、異なる部品は、部分的に同じ最小タスクアイテムを含んでもよい。なお、最小生産ユニットは、最小タスクアイテム及び所属部品のいずれにも関連するため、同じ最小タスクアイテムが所属する部品が異なる場合、それに対応する最小生産ユニットが異なる。例えば、同じ最小タスクアイテム「コンクリート打設」が同時に部品1と部品2に所属する場合、最小生産ユニット1は部品1の最小タスクアイテム「コンクリート打設」に対応し、最小生産ユニット2は部品2の最小タスクアイテム「コンクリート打設」に対応する。
【0103】
いくつかの実施例において、プロセッサは、空間-タスクアイテム行列に基づいて、異なる部品に属する単一の最小タスクアイテムを1つの最小生産ユニットとして確定することができる。
【0104】
図3は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な空間-タスクアイテム行列の模式図である。いくつかの実施例において、プロセッサは、記憶装置及び/又はユーザ端末に基づいてタスクアイテム情報(即ち、タスクアイテム関連情報、例えば、如タスクアイテム内容など)及び部品情報(即ち、部品関連情報、例えば、部品位置など)を取得し、図面ユニットに基づいて空間-タスクアイテム行列を構築することができる。
【0105】
図3に示すように、空間-タスクアイテム行列300の横軸方向は、図面ユニットが配列された異なる最小タスクアイテムであり、縦軸方向は、図面ユニットに対応する空間領域を部品ごとに分解して配列した異なる部品である。ここで、a11、a12、a13の3つの最小タスクアイテムは部品1に属し、空間-タスクアイテム行列300における縦軸方向の第1行に配置することができ、a21、a22の2つの最小タスクアイテムは部品2に属し、空間-タスクアイテム行列300における縦軸方向の第2行に配置することができ、a31、a32、a33の3つの最小タスクアイテムは部品3に属し、空間-タスクアイテム行列400における縦軸方向の第3行に配置することができる。
【0106】
いくつかの実施例において、プロセッサは、空間-タスクアイテム行列300に基づいて、異なる部品に属する単一の最小タスクアイテムを1つの最小生産ユニットとして確定し、さらに複数の最小生産ユニットを確定することができる。
図3に示す空間-タスクアイテム行列300において、部品1、部品3における3つの最小タスクアイテムは、それぞれ3つの最小生産ユニットに対応し、部品2における2つの最小タスクアイテムは、2つの最小生産ユニットに対応し、即ち、当該図面ユニットには、8つの最小生産ユニットが含まれる。
【0107】
いくつかの実施形態では、タスクシートは、1つ以上の最小生産ユニットを含み得る。いくつかの実施例において、タスクシートにおける最小生産ユニットはタスクの形で存在し、即ち、タスクシートには複数のタスクが含まれ、各タスクは1つの最小生産ユニットによって表される最小タスクアイテムに対応する。
【0108】
いくつかの実施例において、タスクシートは、最小生産ユニットの割当情報を含んでもよい。割当情報とは、最小生産ユニットと第2ユーザとの間の関連情報を指し、例えば、割当情報は、最小生産ユニットが配布した第2ユーザなどを含んでもよい。
【0109】
いくつかの実施例において、プロセッサは、複数の最小生産ユニットに基づいて、複数の方式でタスクシートを確定することができる。例えば、プロセッサは、同一部品に属する1つ以上の最小生産ユニットを1つのタスクシートとして構築することができる。また、例えば、プロセッサは、第2ユーザの受け入れ範囲に基づいて、同一第2ユーザが受け入れ可能な1つ又は複数の最小生産ユニットを1つのタスクシートとして構築することができる。
【0110】
本明細書の実施例において、タスクシートを確定する方法は特に限定されず、実際の要求に応じて設定することができる。
図3に示すように、部品2と部品3に対応する5つの最小生産ユニット(それぞれ最小タスクアイテムa31、a32、a33、a21、a22に対応する)はタスクシート1であり、部品1に対応する2つの最小生産ユニット(それぞれ最小タスクアイテムa11、a12に対応する)はタスクシート2であり、部品1に対応する別の最小生産ユニット(最小タスクアイテムa13に対応する)はタスクシート3である。
【0111】
いくつかの実施例において、プロセッサは、確定されたタスクシートに基づいて割当情報をランダムに確定してもよいし、タスクシートを第1端末に送信し、第1ユーザの手動マーキング、選択により割当情報を確定してもよい。なお、同じタスクシートが割り当てられた第2ユーザは、1人又は複数人であってもよい。
【0112】
いくつかの実施例において、プロセッサは、記憶装置140を介して割り当てられたタスクシートを取得することができる。
【0113】
いくつかの実施例において、プロセッサは、タスクシートに基づいて相関関係を確定することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、目標図面ユニットに対応するタスクシートの割当情報に基づいて、目標図面ユニットに対応するタスクシートが割り当てられ第2ユーザと目標図面ユニットとの間に相関関係が存在すると確定することができる。
【0114】
本明細書のいくつかの実施例において、最小生産ユニットを確定することにより、施工生産過程における各項目部、各単位施工、各部材、各工程を施工する各第2ユーザを明確かつ正確に理解することができ、図面に変動がある場合に第1リマインドを送信すべき第2ユーザを正確に確定することができ、第2ユーザと最小生産ユニットとのバインディングを実現することに役立ち、これによって、第2ユーザが図面変更状況をよりタイムリーに取得することができる。
【0115】
第1リマインドとは、図面変更に関するリマインド情報である。理解できるように、第1リマインドは、通常、第2ユーザに第2図面における具体的な変更内容(例えば、変更要素の詳細情報、変更が属する目標図面ユニット及び変更が施工に与える影響など)を知らせるために用いられる。第1リマインドの方式は、文字リマインド、画像リマインド、音声リマインドなどの複数種を含んでもよく、具体的には、第2ユーザの実際のニーズ及び実際の施工環境に応じてカスタマイズすることができる。
【0116】
いくつかの実施例において、プロセッサは、変更要素に基づいて第1リマインドを生成することができる。例えば、プロセッサは、変更要素に基づいて、変更要素の差異内容及び影響領域を含む第1アラートを生成することができる。影響領域は、変更要素が位置する空間領域を含んでもよく、差異に関する詳細は、
図4及びその関連説明を参照されたい。
【0117】
いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークに基づいて、第1リマインドを目標図面ユニットと相関関係を有する第2ユーザに対応する第2端末に送信することができる。
【0118】
いくつかの実施例において、プロセッサは、無線伝送及びクラウド記憶などの技術により、図面情報及び第1リマインドをリアルタイムで第2端末に送信することができ、第2ユーザは、ユーザ端末により第2図面を直接取得し、リアルタイムの第1リマインドを受信することができ、従来の方式での施工遅延及びエラーを回避することができる。
【0119】
いくつかの実施例において、プロセッサは、仮想現実又は拡張現実技術によって第2ユーザに第1リマインドを送信することができ、第2ユーザは、仮想又は拡張現実の環境において変更要素に関する情報をより直感的且つ没入的に取得することができ、第2ユーザが図面の変更をよりよく理解して対応することを支援する。
【0120】
いくつかの実施例において、プロセッサは、変更要素に基づいて可視化された対比図を生成し、対比図に基づいて第1リマインドを生成し、相関関係に基づいて目標図面ユニットの関連第2ユーザを確定し、関連する第2ユーザに第1リマインドを送信することができる。
【0121】
対比図とは、第1図面と第2図面との間の差異を示す可視化された対比図である。
【0122】
いくつかの実施例において、プロセッサは、変更要素に基づいて可視化された対比図を生成することができる。例えば、プロセッサは、カラーを用いて第2図面に変更要素をマーキングし、可視化された対比図を得ることができる。変更要素及びその確定については、前述のステップ230及び
図4の関連説明を参照されたい。
【0123】
いくつかの実施例において、プロセッサは、対比図に基づいて第1リマインドを生成することができる。例えば、プロセッサは、生成された可視化対比図を第1リマインドの内容とすることができる。
【0124】
関連する第2ユーザとは、目標図面ユニットと相関関係にある第2ユーザである。いくつかの実施例において、プロセッサは、相関関係に基づいて、目標図面ユニットと相関関係を有する第2ユーザを関連する第2ユーザとして確定することができる。
【0125】
いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワーク150に基づいて、関連する第2ユーザに対応する第2端末に第1リマインドを送信することができる。
【0126】
本明細書のいくつかの実施例において、可視化された対比図を生成して関連第2ユーザに対して第1リマインドを行うことにより、第2ユーザは、図面更新後の変更状況をより直感的に確認し、第2図面における変更の具体的な内容を理解することができ、施工ミスや遅延が効果的に回避される。
【0127】
いくつかの実施例において、プロセッサは、目標図面ユニットに関連するタスクシートを取得し、タスクシートに基づいて関連最小生産ユニットの実行時間を確定し、相関関係及び実行時間に基づいて、第2ユーザに第1リマインドを送信することができる。
【0128】
いくつかの実施例において、プロセッサは、目標図面ユニットにおける複数の最小生産ユニットに基づいて、上記方法により目標図面ユニットに関連するタスクシートを取得することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークを介して記憶装置に記憶された目標図面ユニットに関連するタスクシートを取得することができる。
【0129】
関連最小生産ユニットとは、目標図面ユニット内の最小生産ユニットである。関連最小生産ユニットの取得方式は、最小生産ユニットの取得方式と類似し、
図3及びその関連説明を参照されたい。
【0130】
実行時間とは、関連最小生産単位に対応する最小タスクアイテムを実行する時間である。
【0131】
いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークに基づいて、第1ユーザが第1端末にアップロードした実行時間を取得することができ、ここで、実行時間は、施工進捗状況、施工場所の作業状況などに基づいて確定することができる。
【0132】
いくつかの実施例において、プロセッサは、相関関係及び実行時間に基づいて、第2ユーザに第1リマインドを送信することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、実行時間の前に、ネットワークに基づいて目標図面ユニットと相関関係を有する第2ユーザに対応する第2端末に第1リマインドを送信することができる。ここで、実行時間の前は、第2ユーザが入場ゲートを通過する時又は施工場所に入る前であってもよい。第2ユーザが施工場所に入る前に第1リマインドを送信する具体的な前倒し時間は、システム又は第1ユーザによって予め設定されてもよく、例えば、前倒し時間は、第2ユーザが施工場所に入る10分前であってもよい。
【0133】
本明細書のいくつかの実施例において、相関関係及び実行時間に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信することにより、第2ユーザができるだけ早く図面変更の状況を知ることができ、第2ユーザが施工中に第1図面に従って施工することによる施工ミスなどの状況を回避することができる。
【0134】
本明細書のいくつかの実施例において、第1ユーザによってアップロードされた現在施工項目の第2図面を取得し、第2図面に基づいて、第1図面を確定し、第1図面に対する第2図面の変更要素を識別し、変更要素が属する目標図面ユニットを確定し、目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を取得し、相関関係に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信し、第2ユーザは少なくとも施工者を含む。下記の有益効果を有する。1、施工正確性を向上させることができる。施工者(即ち、第2ユーザ)に図面の変更状況をタイムリーにリマインドすることにより、旧バージョンの図面情報を使用することによる施工ミスを減少させる。2、施工効率を向上させることができる。施工者は迅速に図面変更に応答して施工計画及び操作を調整することができ、全体の施工効率を向上させる。3、リソース割り当てを最適化することができる。正確な図面変更リマインドにより、施工管理者(即ち、第1ユーザ)は、リソース割り当て及び施工進捗の調整をより効果的に実現することができる。4、図面管理を改善できる。自動化された図面の対比及び変更リマインド機能により、図面管理の正確性及び効率が向上し、管理コストが低減する。5、意思決定を支援する。施工管理者は、最新の市場情報に基づいてより正確な施工上の意思決定を行い、項目管理レベルを向上させることができる。
【0135】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1図面に対する第2図面の施工変更情報を識別し、施工変更情報及び目標図面ユニットに基づいて、関連最小生産ユニットのタスク変更情報を確定し、タスク変更情報に基づいて第2ユーザに第2リマインドを送信し、及び/又は第1ユーザに第3のリマインドを送信することができる。
【0136】
施施工変更情報とは、第2図面が第1図面に対して施工作業上存在する変更情報である。ここで、施工作業とは、施工工程、施工仕様、施工に用いられる施工設備の走査などを指す。いくつかの実施例において、図面における施工説明部分は施工操作を含んでもよく、プロセッサは、第1図面と第2図面における施工説明を比較して、施工変更情報を取得することができる。
【0137】
タスク変更情報とは、関連最小生産ユニットに対応する最小タスクアイテムの変更情報である。施工変更情報は、施工プロセスの変更、ひいてはタスクアイテムの変更につながる可能性がある。施工プロセスとは、施工過程における具体的な仕様要求などを指す。
【0138】
いくつかの実施例において、プロセッサは、施工変更情報及び目標図面ユニットに基づいて、関連最小生産ユニットのタスク変更情報を確定することができる。
【0139】
いくつかの実施例において、プロセッサは、目標図面ユニットに基づいて関連最小生産ユニットに対応する最小タスクアイテムを確定し、施工変更情報に基づいて、施工仕様などの専門知識により最小生産ユニットに対応するタスク変更情報を確定することができる。ここで、関連最小生産ユニット、最小タスクアイテムの詳細は、
図3及び前記ステップ250の関連説明を参照されたい。
【0140】
例えば、施工変更情報が耐震壁コンクリート打設からコンクリート全面階層打設に変更するものであり、図面変更前の目標図面ユニットの関連最小生産ユニットに対応する最小タスクアイテムが「柱と壁体を同時に打設する」である場合、プロセッサは、コンクリート全面階層打設の関連専門知識に基づいて、タスク変更情報が「壁体を複数の層に分けて打設する」であると確定することができる。
【0141】
第2リマインドとは、タスク変更情報及び施工変更情報に関するリマインド情報である。いくつかの実施例において、プロセッサは、タスク変更情報及び施工変更情報に基づいて、タスク変更情報及び施工変更情報の内容を含む第2リマインドを生成し、ネットワークに基づいて第2リマインドを目標図面ユニットと相関関係を有する第2ユーザの第2端末に送信することができる。
【0142】
第3のリマインドとは、タスク予算の調整に関するリマインド情報である。いくつかの実施例において、プロセッサは、タスク変更情報に基づいて第3リマインドを生成することができる。例えば、タスク変更情報が「柱と壁体を同時に打設することから、壁体を複数の層に分けて打設するように変更する」である場合、プロセッサが生成した第3リマインドは、「関連最小生産ユニットに対応するタスクアイテムが柱と壁体を同時に打設することから、壁体を複数の層に分けて打設するように変更し、対応するタスク予算を調整してください」となってもよい。
【0143】
タスク予算は、対応するタスクアイテムを完了するために必要な予算を指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークに基づいて第3リマインドを第1端末に送信することができる。なお、第3リマインドが送信する第1ユーザは、施工管理者及び目標図面ユニットに対応する施工チームのチーム長を含んでもよい。プロセッサは、記憶装置に基づいて、目標図面ユニットに対応する施工チームのチーム長を取得することができる。目標図面ユニットに対応する施工チームは、第1ユーザによって手動でマークされてもよく、詳細は、前記ステップ340の関連説明を参照されたい。
【0144】
いくつかの実施例において、プロセッサは、実行時間の前に第2ユーザに第2リマインドを送信し、及び/又は第1ユーザに第3リマインドを送信することができる。実行時間の詳細については、前述の関連説明を参照されたい。
【0145】
本明細書のいくつかの実施例において、第2ユーザに第2リマインドを送信し、第1ユーザに第3のリマインドを送信することにより、第2ユーザに施工変更情報及びタスク変更情報をリマインドするとともに、第1ユーザにタスク予算をタイムリーに調整するようにリマインドすることができ、第2ユーザの正確な施工を支援し、図面変更後のタスク予算を調整することができ、施工作業の品質を知能に向上させることに役立つ。
【0146】
いくつかの実施例において、変更要素が第2所定条件を満たす場合、プロセッサは、第1ユーザに第4リマインドを送信し、変更後のタスクシートに基づいて第2ユーザに第5リマインドを送信することができる。
【0147】
第2所定条件は、第4リマインドを送信するか否かを判断するための条件である。いくつかの実施例において、第2所定条件は、履歴経験又は専門家の意見に基づいて予め設定されてもよい。例えば、第2所定条件は、変更要素による対応する部品の交換、削除、変更などにより、部品に対応するタスクアイテムの削除、追加又は修正を引き起こすことであってもよい。
【0148】
第4リマインドとは、タスクシートの修正又は再配布に関するリマインド情報である。いくつかの実施例において、第4のリマインドは、第1ユーザに目標図面ユニットに関連するタスクシートを変更するように指示することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、変更要素に基づいて第4のリマインドを生成することができ、例えば、プロセッサは、変更要素1に基づいて、変更要素1が属する目標図面ユニットに関連するタスクシート1を取得し、「現在の変更要素が変更要素1であり、対応するタスクシートがタスクシート1であり、タスクシート1を修正し、又は再配布してください」という第4リマインドを生成することができる。
【0149】
変更後のタスクシートとは、第1ユーザが第4リマインドに基づいて修正したタスクシート又は改めてシートを割り当てた後に追加したタスクシートを指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークを介して、第1ユーザが第1端末にアップロードした変更後のタスクシートを取得することができる。なお、第4リマインドが送信される第1ユーザは、施工管理者及び目標図面ユニットに対応する施工チームのチーム長を含んでもよい。目標図面ユニットに対応する施工チームのチーム長の確定については、
図4及びその関連説明を参照されたい。
【0150】
第5リマインドとは、タスクアイテムのキャンセル又は追加に関するリマインド情報を指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、変更後のタスクシートに基づいてタスクシートにキャンセル又は追加されたタスクアイテムを識別して第5リマインドを生成する。
【0151】
例えば、タスクシート1は、最小生産ユニット1及び最小生産ユニット2を含む。変更後のタスクシート1は、最小生産ユニット1、最小生産ユニット2及び最小生産ユニット3を含む。そこで、プロセッサは、タスクシート1に最小生産ユニット3を追加する第5リマインドを生成することができる。最小生産ユニット3に対応する最小タスクアイテムは、壁体1のコンクリートを打設することである。
【0152】
いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークに基づいて、第1端末に第4リマインドを送信し、変更後のタスクシートが割り当てられた第2ユーザの第2端末に第5リマインドを送信することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、ネットワークを介して、第1ユーザが第1端末に入力した、変更後のタスクシートが割り当てられた第2ユーザを含む割当情報を受信することができる。割当情報において変更後のタスクシートが割り当てられた第2ユーザは、第5リマインドの送信対象である。
【0153】
いくつかの実施例において、プロセッサは、実行時間の前に第4リマインド及び/又は第5のリマインドを送信することができ、実行時間の詳細は、前述の関連説明を参照されたい。
【0154】
図面の変更が大きい場合、タスクシートを修正するか又は再配布する必要があり、この場合、第2ユーザに対応するタスクシートには、キャンセル又は追加されたタスクアイテムが存在する可能性がある。本明細書のいくつかの実施例において、変更要素が第2所定条件を満たす場合、第1ユーザに第4リマインドを送信し、変更後のタスクシートに基づいて第2ユーザに第5リマインドを送信することにより、第1ユーザにタスクシートを適時に変更するようにリマインドし、タスクアイテムを適時にキャンセル又は追加するように第2ユーザにリマインドすることができ、第2ユーザは、変更後のタスクシートに基づいて施工を継続することができ、工期の遅延を防止するとともに、施工の効率を向上させる。
【0155】
本明細書のいくつかの実施例において、第1図面に対する第2図面の変更要素を識別することにより、変更要素が属する目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を確定し、さらに第2ユーザに第1リマインドを送信することにより、図面の変更が影響を受ける第2ユーザに図面における関連変更をタイムリーに理解させ注意させることができ、施工の効率及び正確性の向上に有利である。
【0156】
いくつかの実施例において、施工場所が複雑である場合、施工場所において自動化ロボットがあってもよい。自動化ロボットは、プロセッサとインタラクションを行い、割り当てられたタスクシート及び後続の送信された第1リマインド、第2リマインド及び/又は第5のリマインドを取得し、施工スキームを自動的に調整して変更後のタスクシートを実行し、さらに施工効率及び正確性を向上させることができる。
【0157】
図4は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な変更要素識別の模式図である。
【0158】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1図面410の第1幾何要素411及び第1幾何要素411の第1属性情報412を抽出し、第2図面420の第2幾何要素421及び第2幾何要素421の第2属性情報422を抽出し、第1属性情報412及び第2属性情報422に基づいて、第1幾何要素411と第2幾何要素421とをマッチングして、要素ペア430を取得し、要素ペア430における、第1幾何要素411と第2幾何要素421との間の差異440を識別し、差異440が第1所定の条件を満たす要素ペア430に対応する第2幾何要素421を変更要素450として確定することができる。第1図面410、第2図面420及び変更要素450に関する説明は、
図2及びその関連説明を参照されたい。
【0159】
第1幾何要素411は、第1図面410における幾何要素を指す。幾何要素とは、図面における図面を構成又は関連する基本図形要素である。例えば、幾何要素は、点、線、面、体などを含んでもよい。例示的に、図面における点は、掘削点、爆破点などを示してもよく、線は、段差、屋根などを示してもよく、面は、壁体、フロアなどを示してもよく、体は、建物の各立体部材を示してもよい。
【0160】
第1属性情報412とは、第1幾何要素411の属性に関連する情報である。例えば、第1属性情報412は、第1幾何要素411の位置、方向、大きさなどの属性情報を含んでもよい。第1幾何要素411の位置とは、第1幾何要素411の第1図面410における位置情報であり、例えば、第1幾何要素411の第1図面410における縦横軸線に対する距離である。第1幾何要素411の位置は、第1図面410の座標系における第1幾何要素411の座標を含んでもよい。第1幾何要素411の方向とは、第1幾何要素411の第1図面410における方向情報であり、例えば、第1幾何要素411の第1図面410の座標系原点に対する方向である。第1幾何要素411の大きさとは、第1図面410における第1幾何要素411のサイズ情報であり、例えば、線分の長さ、線分の太さなどである。
【0161】
いくつかの実施例において、プロセッサは、複数の方法で第1幾何要素411及び第1属性情報412を抽出することができる。例えば、プロセッサは、CADなどの図面描画ソフトウェアのプリミティブ抽出機能により、第1幾何要素411及び第1属性情報412を抽出することができる。また、例えば、プロセッサは、画像識別アルゴリズムによって第1幾何要素411及び第1属性情報412を抽出することができる。画像識別アルゴリズムのさらなる説明については、
図2のステップ230の関連説明を参照されたい。
【0162】
第2幾何要素421とは、第2図面420における幾何要素を指す。第2属性情報422とは、第2幾何要素421の属性に関連する情報である。第2幾何要素421、第2属性情報422の抽出方式は、第1幾何要素411、第1属性情報412の抽出方式と同じであり、前述の関連説明を参照されたい。
【0163】
要素ペア430とは、第1幾何要素411と第2幾何要素421のペア結果を指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1属性情報412及び第2属性情報422に基づいて、複数の方式で第1幾何要素411及び第2幾何要素421をマッチングして、要素ペア430を得ることができる。
【0164】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1属性情報412及び第2属性情報422に基づいて、マッチングアルゴリズムにより第1幾何要素411及び第2幾何要素421をマッチングして要素ペア430を得ることができる。
【0165】
マッチングアルゴリズムは、例えば最近傍アルゴリズム、形状記述、特徴抽出などの様々な幾何学的マッチングアルゴリズムを含んでもよい。マッチングアルゴリズムの入力は、第1幾何要素411及びその第1属性情報412、第2幾何要素421及びその第2属性情報422を含んでもよく、出力は、類似度を含んでもよい。
【0166】
類似度とは、第1幾何要素411と第2幾何要素421との属性情報における類似程度である。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1幾何要素411との類似度が最も高い第2幾何要素421及び該第1幾何要素411を1つの要素ペア430とすることができる。
【0167】
いくつかの実施例において、プロセッサは、実際のニーズに応じて、異なるマッチングアルゴリズムを選択したり、複数のマッチングアルゴリズムを組み合わせたりして、より正確な要素ペア430を取得することができる。例えば、図面内の幾何要素が少ない場合、プロセッサは形状記述を現在のマッチングアルゴリズムとして選択することができ、図面内の幾何要素が多い場合、プロセッサは形状記述、特徴抽出などの組み合わせを現在のマッチングアルゴリズムとして選択することができる。
【0168】
差異440とは、要素ペア430におけるマッチングされた第1幾何要素411と第2幾何要素421との間の差異440を指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、前記マッチングアルゴリズムが出力した類似度に基づいて、第1所定規則に基づいて差異440を確定することができる。第1所定規則とは、差異440を確定するために予め設定された規則である。例示的な第1所定規則は、第1幾何要素411と第2幾何要素421との類似度が大きいほど、両者の差異440が小さくなることであってもよい。
【0169】
第1所定条件とは、変更要素450を特定するための条件である。例示的な第1所定条件は、要素ペア430におけるマッチングされた第1幾何要素411と第2幾何要素421との間の差異440が差異閾値より大きい場合、第2幾何要素421を変更要素450として確定することであってもよい。ここで、差異閾値は、履歴経験に基づいて図面情報処理方法を実行するシステム又は第1ユーザにより予め設定されてもよい。
【0170】
本明細書のいくつかの実施例において、要素ペアにおける第1幾何要素と第2幾何要素との間の差異を識別することにより、図面における変更要素を正確に識別することができ、施工の正確性を向上させる。
【0171】
図5は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な変更要素識別の模式図である。
【0172】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1差異プリミティブ511からなる第1部分集合を確定し、第2差異プリミティブ512からなる第2部分集合を確定し、第1部分集合及び第2部分集合に基づいて、差異プリミティブ集合を確定し、差異プリミティブ集合に基づいて、変更要素を確定することができる。
【0173】
プリミティブとは、図面の内容を構成する様々な基本図形要素及びその関連属性である。例えば、点及びその関連属性(例えば、スタイル、位置座標等)、線及びその関連属性(例えば、始点及び終点の座標、線形、色、線幅等)、弧及びその関連属性(例えば、始点、終点、半径、中心角等)、円及びその関連属性(例えば、円心座標、半径長さ、色、線幅等)、多角形及びその関連属性(例えば、全ての頂点の座標、可能な充填色、サイドライン属性等)、テキスト(テキスト内容、挿入点座標、フォントスタイル、フォントサイズ等を含む図面上の文字注釈)、ブロック(1グループのプリミティブの集合;1つのユニットとして挿入、移動又は修正を行うことができ、ブロック定義、ブロック引用等を含む)、サイズマーク(図面上のサイズ情報を表し、マーク線、サイズテキスト及び矢印等を含む)等である。
【0174】
第1プリミティブ集合とは、第2図面のプリミティブの集合である。例えば、第2図面のプリミティブC1、C2、…、Cnからなるプリミティブ集合(C1、C2、…、Cn)である。
【0175】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2図面に対して解析処理を行い、プリミティブ、フレーム及びその集合座標範囲(フレーム内の全ての点の座標の最小値と最大値からなる区間)を識別して取得し、第2図面において図面の差異を比較する必要があるフレームで取得された全てのプリミティブに基づいて、第1プリミティブ集合を構築することができる。図面の差異を比較する必要があるフレームは、全体の第2図面のフレーム又は一部の第2図面のフレームであってもよく、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよい。具体的な解析処理は、所定のアルゴリズム、機械学習モデルなどを含んでもよい。
【0176】
第2プリミティブ集合とは、第1図面のプリミティブの集合である。例えば、第1図面のプリミティブF1、F2、…、Fnからなるプリミティブ集合(F1、F2、…、Fn)である。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1図面において図面の差異を比較する必要があるフレームで取得された全てのプリミティブに基づいて、第2プリミティブ集合を構築することができる。
【0177】
第1差異プリミティブ511は、第1プリミティブ集合に含まれ且つ第2プリミティブ集合に含まれないプリミティブを指す。第1部分集合とは、第1差異プリミティブ511からなる集合である。第2差異プリミティブ512は、第2プリミティブ集合に含まれ且つ第1プリミティブ集合に含まれないプリミティブを指す。第2部分集合とは、第2差異プリミティブ512からなる集合である。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1プリミティブ集合と第2プリミティブ集合に基づいて、両者の全てのプリミティブを比較し、第1差異プリミティブ511と第2差異プリミティブ512を確定し、さらに第1部分集合と第2部分集合を確定することができる。例えば、第1プリミティブ集合が(Ca、Cb、Ce、Cn)であり、第2プリミティブ集合が(Cb、Cd、Cf、Cx、Cn)である場合、プロセッサは、両者の全てのプリミティブを比較して、第1プリミティブ集合に含まれ且つ第2プリミティブ集合に含まれないプリミティブCa、Ceが第1差異プリミティブであることを確定し、第1差異プリミティブ構成集合(Ca、Ce)が第1部分集合であることを確定し、第2プリミティブ集合に含まれ且つ第1プリミティブ集合に含まれないプリミティブCd、Cf、Cxが第2部分集合であることを確定することができる。
【0178】
差異プリミティブ集合とは、第1プリミティブ集合と第2プリミティブ集合のうち、差異があるプリミティブの集合である。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1プリミティブ集合と第2プリミティブ集合に基づいて、両者の全てのプリミティブを比較し、差異があるプリミティブに基づいて差異プリミティブ集合を確定することができる。例えば、第1プリミティブ集合が(Ca、Cb、Cn)であり、第2プリミティブ集合が(Cb、Cd、Cn)であり、差異が存在するプリミティブがCa、Cdである場合、プロセッサは、差異プリミティブ集合が(Ca、Cd)であると確定することができる。
【0179】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1部分集合及び第2部分集合に基づいて、差異プリミティブ集合を総合的に整理して確定することができる。例えば、第1部分集合が(Ca、Ce)であり、第2部分集合が(Cd、Cf、Cx)である場合、プロセッサは、差異プリミティブ集合が((Ca、Ce)、(Cd、Cf、Cx)であることを総合的に整理して確定することができる。
【0180】
いくつかの実施例において、第1部分集合及び第2部分集合を確定する前に、プロセッサは、第1プリミティブ集合及び第2プリミティブ集合におけるプリミティブの座標を同一の座標系に変換することができる。具体的な変換方式は、所定のアルゴリズム、機械学習モデルなどであってもよく、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよい。本明細書のいくつかの実施例において、第1部分集合及び第2部分集合を確定する前に、第1プリミティブ集合及び第2プリミティブ集合におけるプリミティブの座標を同一の座標系に変換することにより、第1プリミティブ集合及び第2プリミティブ集合におけるプリミティブの座標を同一の座標系基準に統一することができ、後続の第1部分集合、第2部分集合の確定をより正確にする。
【0181】
いくつかの実施例において、プロセッサは、差異プリミティブ集合に基づいて、分割して変更要素を確定することができる。例えば、プロセッサは、差異プリミティブ集合における差異プリミティブを幾何要素に分割し、当該幾何要素を変更要素として確定することができる。具体的な分割方式は、手動分割、所定のアルゴリズム、機械学習モデルなどを含むことができ、これらに限定されない。
【0182】
本明細書のいくつかの実施例において、第1差異プリミティブによって構成される第1部分集合を確定し、第1差異プリミティブは、第1プリミティブ集合に含まれ且つ第2プリミティブ集合に含まれないプリミティブであり、第2差異プリミティブによって構成される第2部分集合を確定し、第2差異プリミティブは、第2プリミティブ集合に含まれ且つ第1プリミティブ集合に含まれないプリミティブであり、第1部分集合及び第2部分集合に基づいて差異プリミティブ集合を確定し、差異プリミティブ集合に基づいて変更要素を確定することにより、第1プリミティブ集合及び第2プリミティブ集合における差異プリミティブを正確に確定することができ、後続の第2図面と第1図面との差異比較及び差異領域統合を容易にし、正確な変更要素を確定する。
【0183】
いくつかの実施例において、第1リマインドは、変更要素に対応する更新領域を含んでもよい。更新領域とは、第2図面における第1差異プリミティブ511に基づいて統合された領域である。
【0184】
いくつかの実施例において、プロセッサは、現在施工項目の第2図面の第1プリミティブ集合及びラベル情報を取得し、ラベル情報に基づいて、現在施工項目の履歴図面から第1図面を確定し、第1図面の第2プリミティブ集合を取得し、第1プリミティブ集合及び第2プリミティブ集合に基づいて差異プリミティブ集合を確定し、差異プリミティブ集合に基づいて第2図面の更新領域を確定することができる。現在施工項目、第2図面、第1プリミティブ集合、図面ラベル情報、第1図面、第2プリミティブ集合、差異プリミティブ集合の詳細については、前記関連説明を参照されたい。
【0185】
いくつかの実施例において、プロセッサは、差異プリミティブ集合に基づいて、複数の方式で第2図面の更新領域を確定することができる。例えば、プロセッサは、差異プリミティブ集合に基づいて、第2所定規則により第2図面の更新領域を確定することができる。第2所定規則は、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよく、例示的な第2所定規則は、差異プリミティブ集合における全てのプリミティブを収容可能な最小面積領域を第2図面の更新領域等として確定することであってもよい。
【0186】
本明細書のいくつかの実施例において、差異プリミティブ集合に基づいて、第2図面の更新領域を確定し、関連する図面(例えば、前後バージョンの図面など)を正確に識別することができ、図面内の局所領域に対して自動的な差異識別を行い、正確な差異データを確定し、大量で散発的な差異データを統合して範囲化された差異領域を形成し、ユーザに直感的に表示し、ユーザの迅速な照会を容易にし、ユーザ体験を向上させる。また、該識別方式は、関連する図面内の局所領域の対応関係を自動的に確定してから、局所領域の差異比較を行うことにより、フレームの平行移動などの要因による識別困難、誤差が多いなどの問題が回避される。
【0187】
いくつかの実施例において、プロセッサは、任意の2つの第1差異プリミティブ511の間の第1最小距離521及び任意の2つの第2差異プリミティブ512の間の第2最小距離522を確定し、第1最小距離521に基づいて第1差異プリミティブ511を少なくとも1つの第1グループ581に分け、第2最小距離522に基づいて第2差異プリミティブ512を少なくとも1つの第2グループ582に分け、少なくとも1つの第1グループ581に基づいて更新領域を生成し、少なくとも1つの第2グループ582に基づいて更新比較領域を生成することができる。
【0188】
最小距離とは、プリミティブ間の最短距離である。
図7は、本明細書のいくつかの実施例に示される最小距離の例示的な模式図である。
図7に示すように、プリミティブAとプリミティブBとの間の最小距離は、破線Lで示す距離である。第1最小距離521は、第1差異プリミティブ511間の最小距離を指す。第2最小距離522は、第2差異プリミティブ512間の最小距離を指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、幾何定理(2つの点の間の直線が最も短い、三平方の定理など)、最短経路アルゴリズム(例えば、フロイトアルゴリズム、ダイクストラアルゴリズム、ベルマン-フォードアルゴリズムなど)などによって、任意の2つの第1差異プリミティブ511の間の第1最小距離521及び任意の2つの第2差異プリミティブ512の間の第2最小距離522を確定することができる。
【0189】
第1グループ581とは、第1差異プリミティブ511から分割されたプリミティブグループを指す。第2グループ582とは、第2差異プリミティブ512から分割されたプリミティブグループを指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1最小距離521に基づいて、第3所定規則により第1差異プリミティブ511を少なくとも1つの第1グループ581に分けることができる。第3所定規則は、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよく、例示的な第3所定規則は、第1最小距離が同じである第1差異プリミティブを同一の第1グループに分割することであってもよい。第2グループ582を分割する特定の方法は、第1グループを分割する前述の方法と同様である。
【0190】
いくつかの実施例において、プロセッサは、距離閾値570を確定し、第1最小距離521が距離閾値570よりも小さい第1差異プリミティブ511を同じ第1グループ581に分類し、第2最小距離522が距離閾値570よりも小さい第2差異プリミティブ512を同じ第2グループ582に分類することができる。距離閾値570は、グループを分割するための閾値である。いくつかの実施例において、プロセッサは、複数の方法で距離閾値570を確定することができる。例えば、プロセッサは、ユーザ入力情報を取得することによって距離閾値570を確定することができる。また、例えば、プロセッサは、図面情報処理方法を実行するシステム内部又は外部の記憶装置を介して履歴データにおける距離閾値570を取得することができる。
【0191】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1部分集合及び第2部分集合に対して、各第1差異プリミティブ511及び各第2差異プリミティブ512の等価長530を確定し、等価長530に対して分布統計を行い、等価長530の離散度合540を確定し、離散度合540が所定閾値550よりも小さい場合、最大等価長561に基づいて距離閾値570を確定し、離散度合540が所定閾値550より大きい場合、等価長530を順位付けし、等価長530の順位付け結果に基づいて、参照等価長562を確定し、参照等価長562に基づいて距離閾値570を確定することができる。
【0192】
等価長530とは、ある変換又はマッピング(例えば、平行移動、回転などの集合操作)により複雑な図形を簡単な図形に簡略化した長さである。例えば、直線の等価長は長さであってもよく、円弧の等価長は半径であってもよく、不規則曲線の等価長は端点間の距離などであってもよい。いくつかの実施例において、プロセッサは、所定テーブルによってプリミティブの等価長の表現形式を確定し、さらに、各第1差異プリミティブ511及び各第2差異プリミティブ512の等価長530を計算して確定することができる。所定テーブルは、異なるタイプのプリミティブ及びそれに対応する等価長の表現形式(例えば、直線-長さ、円弧-半径、不規則曲線-端点間距離など)を含んでもよく、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよい。プロセッサは、等価長530に対して分布統計を行い、等価長530の離散度合540を確定することができる。離散度合540とは、データ値とその中心値(例えば平均値や中央値)との乖離度合いを反映するパラメータである。例えば、標準偏差、分散などである。いくつかの実施形態では、分布統計方法は、正規分布、カイ二乗分布、t分布などを含み得る。いくつかの実施例において、プロセッサは、等価長530に対して分布統計を行うことにより、等価長530の離散度合540を計算して確定することができる。
【0193】
離散度合540が所定の閾値550よりも小さい場合、プロセッサは、最大等価長561に基づいて距離閾値570を確定することができる。最大等価長561とは、等価長530における最大数値である。いくつかの実施例において、プロセッサは、最大等価長561と所定係数との積を距離閾値570として確定する。離散度合540が所定閾値550よりも大きい場合、プロセッサは、等価長530を順位付けし、等価長530の順位付け結果に基づいて、参照等価長562を確定し、参照等価長562に基づいて距離閾値570を確定することができる。参照等価長562とは、計算の基準となり得る等価長である。いくつかの実施例において、プロセッサは、順位付け結果において所定条件を満たす等価長530を参照等価長562として確定する。いくつかの実施例において、プロセッサは、参照等価長562と所定係数との積を距離閾値570として確定する。所定閾値、所定係数、所定条件は、経験又はニーズに基づいて確定されてもよく、例示的な所定条件は、等価長を大きい順に順位付けした後、ランキングの前の3分の1のうちの小さい値(例えば、平均値よりも低いある数値など)を参照等価長562として選択することができる。
【0194】
いくつかの実施例において、プロセッサは、各第1差異プリミティブ511の等価長、各第2差異プリミティブ512の等価長に基づいて、第1グループを分割する距離閾値、第2グループを分割する距離閾値をそれぞれ確定することができる。全ての第1差異プリミティブ511及び第2差異プリミティブ512の等価長に基づいて、唯一の距離閾値を確定することもできる。該距離閾値は、第1グループ、第2グループの分割にも適用される。
【0195】
本明細書のいくつかの実施例において、参照等価長により距離閾値を確定することにより、等価長を集中分布、分散分布の2つの状況に分け、適切な等価長参照数値をそれぞれ確定して後続の距離閾値の確定を行うことができ、距離閾値の確定をより合理的に適用させ、後続に生成された更新領域が同一の部品の修正をより正確に反映することができ(即ち、同一の部品に対する修正範囲をより正確に枠選択する)、それにより図面内の局所領域に対して自動的な差異比較を行うことができる。
【0196】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1最小距離521と距離閾値570とを比較し、第1最小距離521が距離閾値570よりも小さい第1差異プリミティブ511を同じ第1グループ581に分類することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、第2最小距離522と距離閾値570とを比較し、第2最小距離522が距離閾値570よりも小さい第2差異プリミティブ512を同じ第2グループ582に分類することができる。
【0197】
本明細書のいくつかの実施例では、距離閾値を確定し、第1最小距離が距離閾値よりも小さい第1差異プリミティブを同じ第1グループに分類し、第2最小距離が距離閾値よりも小さい第2差異プリミティブを同じ第2グループに分割することにより、距離閾値基準を確定することができ、距離が近いプリミティブを同じグループに分割し、後続の統合表示を容易にする。
【0198】
更新比較領域とは、第1図面における第2差異プリミティブ512に基づいて統合された領域であり、第2図面における更新領域と比較するために用いられる。いくつかの実施例において、プロセッサは、少なくとも1つの第1グループ581に基づいて、第4所定規則により更新領域を生成することができる。第4所定規則は、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよく、例示的な第4所定規則は、第1グループ581における全てのプリミティブを収容可能な最小面積領域を第2図面の更新領域等として確定することであってもよい。更新比較領域を生成する具体的な方式は、前記更新領域の生成に関連する説明を参照されたい。
【0199】
いくつかの実施例において、プロセッサは、少なくとも1つの第1グループ581におけるプリミティブの座標591の各座標軸における最小値5101及び最大値5102を取得し、最小値5101及び最大値5102からなる矩形領域5110に基づいて、更新領域5121を確定し、少なくとも1つの第2グループ582におけるプリミティブの座標592の各座標軸における最小値5101及び最大値5102を取得し、最小値5101及び最大値5102からなる矩形領域5110に基づいて、更新比較領域5122を確定することができる。
【0200】
最大値5102は、全てのプリミティブの座標がある座標軸において到達する最大値を指す。
図8は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な矩形領域の模式図である。
図8に示すように、全てのプリミティブの座標のX軸における最大値は700であり、Y軸における最大値は600である。最小値5101とは、全てのプリミティブの座標がある座標軸で到達する最小値である。例えば、
図8に示すように、全てのプリミティブの座標は、X軸における最小値が100であり、Y軸における最大値が100である。いくつかの実施例において、プロセッサは、少なくとも1つの第1グループ581(又は第2グループ582)における全てのプリミティブの座標を取得して順位付けし、座標の各座標軸における最小値及び最大値を確定することができる。
【0201】
矩形領域5110とは、最小値と最大値とに基づいて定められる領域である。いくつかの実施例において、プロセッサは、最小値5101及び最大値5102に基づいて、矩形領域5110の頂点座標を構成し、矩形領域5110を確定することができ、そのうち、頂点座標は、(X軸最小値、Y軸最小値)、(X軸最小値、Y軸最大値)、(X軸最大値、Y軸最小値)、(X軸最大値、Y軸最大値)として表すことができる。例えば、
図8に示すように、全てのプリミティブの座標がX軸における最小値100、Y軸における最小値100、X軸における最大値700、Y軸における最大値600である場合、プロセッサは、矩形領域の頂点座標が(100、100)、(100、600)、(700、100)、(700、600)であると確定し、さらに破線で示される矩形領域を特定することができる。
【0202】
本明細書のいくつかの実施例において、少なくとも1つの第1グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸における最小値及び最大値を取得し、最小値及び最大値からなる矩形領域に基づいて、更新領域を確定し、少なくとも1つの第2グループにおけるプリミティブの座標の各座標軸における最小値及び最大値を取得し、最小値及び最大値からなる矩形領域に基づいて、更新比較領域を確定することにより、グループにおけるプリミティブ座標の具体的な状況に基づいて、合理的で正確な更新領域、更新比較領域範囲を確定することができ、ユーザの関心のあるプリミティブ部分を集中的に表示することができる。
【0203】
本明細書のいくつかの実施例において、任意の2つの第1差異プリミティブの間の第1最小距離及び任意の2つの第2差異プリミティブの間の第2最小距離を確定し、第1最小距離に基づいて第1差異プリミティブを少なくとも1つの第1グループに分け、第2最小距離に基づいて第2差異プリミティブを少なくとも1つの第2グループに分け、少なくとも1つの第1グループに基づいて更新領域を生成し、少なくとも1つの第2グループに基づいて更新比較領域を生成することにより、差異が存在するプリミティブを距離に応じて分割し、差異領域に正確かつ効率的に統合してユーザの照会に供することができる。
【0204】
図6は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な分割グループの模式図である。
【0205】
いくつかの実施例において、プロセッサは、差異プリミティブ集合610における任意の2つのプリミティブ620の間の最小距離630を確定し、最小距離630に基づいて、差異プリミティブ集合610におけるプリミティブ620を少なくとも1つのグループ690に分け、少なくとも1つのグループにおけるプリミティブに基づいて、更新領域6130を生成することができる。最小距離及びその確定方式については、
図5の関連説明を参照されたい。
【0206】
いくつかの実施例において、プロセッサは、距離閾値680を確定し、最小距離が距離閾値680よりも小さいプリミティブを同一のグループ690に分類することができる。少なくとも1つのグループの分割方式は、
図5における第1グループ及び第2グループの分割方式と同様であり、
図5の関連説明を参照されたい。
【0207】
いくつかの実施例において、プロセッサは、差異プリミティブ集合610内の各プリミティブ620の等価長640を確定し、等価長640に対して分布統計を行い、等価長640の離散度合650を確定し、離散度合650が所定閾値660よりも小さい場合、最大等価長671に基づいて距離閾値680を確定し、離散度合650が所定閾値660より大きい場合、等価長640を順位付けし、等価長640の順位付け結果に基づいて、参照等価長672を確定し、参照等価長672に基づいて距離閾値680を確定することができる。距離閾値及びその確定方式については、
図5の関連説明を参照されたい。
【0208】
いくつかの実施例において、プロセッサは、グループ690におけるプリミティブの座標6100の各座標軸での最小値6111及び最大値6112を取得し、最小値6111及び最大値6112からなる矩形領域6120に基づいて、更新領域6130を確定することができる。ここで、更新領域の生成方式は、
図5における更新領域の生成方式と類似し、
図5の関連説明を参照されたい。
【0209】
いくつかの実施例において、プロセッサは、更新領域内の異なる部分集合に属するプリミティブに対して、異なるレンダリング効果を設定することができる。レンダリング効果とは、画像の表示効果である。例えば、色、テクスチャ、模様等である。異なる部分集合のプリミティブに対して、異なるレンダリング効果を設定することにより、ユーザは、異なる図面に対応する差異プリミティブ、差異領域などを明確かつ直感的に見ることができ、区別しやすい。
【0210】
理解できるように、本明細書の
図5に対応する実施例において、第2図面と第1図面を区別し、その中の差異プリミティブをそれぞれ統合し、更新領域、更新比較領域の形式でそれぞれ表示する。本明細書における
図6に対応する実施例において、第2図面と第1図面を合併処理し、全ての差異プリミティブを統合して更新領域の形式で合併表示することにより、ユーザは、異なるバージョンの図面における差異領域を同時にチェックすることができ、視角がより全面的になる。
【0211】
図9は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的な第1図面の確定のフローチャートである。
図9に示すように、フロー900は以下のステップを含む。いくつかの実施例において、プロセス900は、プロセッサによって実行されてもよい。
【0212】
ステップ910:各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報を抽出する。履歴図面及びプリミティブの詳細については、
図2-
図8及びその関連説明を参照されたい。
【0213】
プリミティブ情報とは、プリミティブに関連するデータ情報である。例えば、プリミティブ情報は、プリミティブが引用されるか否か、プリミティブが属するレイヤの名称、プリミティブが属するレイヤが他のプリミティブを含むか否か、レイヤが印刷されるか否か、図面の参照ファイル情報等のうちの1つ又は複数を含んでもよい。参照ファイルとは、本図面に関連する他の図面ファイルである。参照ファイル情報は、参照ファイルに含まれる各プリミティブの関連情報等を含んでよい。いくつかの実施例において、プリミティブ情報は、プリミティブが属するレイヤ情報を含む。レイヤは、図面においてプリミティブを構成し管理するための階層方式であり、各レイヤは、いずれもその透明度、色、大きさなどの属性を独立して編集し制御することができる。いくつかの実施例において、レイヤは、ユーザがプリミティブをグループ化して確定することができる。レイヤ情報とは、プリミティブが属するレイヤに関連する情報である。例えば、レイヤ情報はレイヤ名称、輪郭線、サイズマーク、文字説明などを含んでもよい。いくつかの実施例において、レイヤ情報はレイヤの印刷情報を含んでもよい。印刷情報とは、レイヤの印刷の要否の情報である。いくつかの実施例において、レイヤ情報は、プリミティブの引用情報をさらに含んでもよい。参照情報とは、本プリミティブが引用されているか否かの関連情報である。いくつかの実施例において、レイヤ情報は、プリミティブの文字情報をさらに含んでもよい。プリミティブの文字情報とは、プリミティブに関連するテキストデータである。例えば、プリミティブの文字情報は、プリミティブの識別子、名称、説明、サイズマーク、コメントなどを含んでもよい。
【0214】
いくつかの実施例において、プロセッサは、図面解析エンジンにより各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報を抽出することができる。
【0215】
ステップ920:プリミティブ及びレイヤ情報に基づいて被検証矩形データベースを確定する。
【0216】
被検証矩形データベースとは、被検証データを記憶するためのデータベースを指す。
【0217】
被検証データとは、矩形を構成するか否かを検証するプリミティブグループである。いくつかの実施例において、被検証矩形データベースにおける各グループの被検証データは、4つのプリミティブを含む。
【0218】
いくつかの実施例において、プロセッサは、各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報に基づいて、任意の1つ又は複数のレイヤのn個のプリミティブから4つのプリミティブを任意に選択してグループ化し、Cn
4プリミティブグループを含む被検証矩形データベースを生成することができる。Cn
4は、n個の要素から4つの異なる要素を選択して得られた全ての順列組み合わせの数であり、順列組み合わせにおいて要素を選択する順序を考慮しない順列組み合わせ式である。当該実施例において、被検証矩形データベースに含まれる任意の1グループの被検証データにおける4つのプリミティブは、同一レイヤに属するか否かに限定されない。
【0219】
いくつかの実施例において、プロセッサは、各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報について、同一レイヤに属するm個のプリミティブから、4つのプリミティブを任意に選択してグループ化し、Cm
4個のプリミティブグループを含むグループを生成し、上記ステップを繰り返してそれぞれ他のレイヤのためにプリミティブをグループ化し、被検証矩形データベースを得る。
【0220】
いくつかの実施例において、プロセッサは、引用情報及び/又は印刷情報に基づいて有効プリミティブを確定し、有効プリミティブのレイヤ情報に基づいて第2グループのデータベースを構築し、任意の第2グループのデータベースに対して、任意の部分的に重複する4つのプリミティブを1グループの被検証データとして組み合わせ、被検証矩形データベースを確定することができる。
【0221】
有効プリミティブとは、図面における正式に使用されるプリミティブである。例えば、図面ファイルの補助内容(例えば、補助線)は正式に使用されず、この部分の内容に対応するプリミティブは無効プリミティブである。逆に、正式に使用されるプリミティブは有効プリミティブである。
【0222】
いくつかの実施例において、プロセッサは、引用情報に基づいて引用されるプリミティブが有効プリミティブであると確定することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、印刷情報に基づいて、被印刷レイヤにおけるプリミティブが有効プリミティブであると確定することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、被印刷レイヤにおいて引用されるプリミティブを有効プリミティブとして確定することができる。
【0223】
理解できるように、引用されていないプリミティブは、図面ファイルの冗長データに属し、正式に使用されることがなく、クリーニング後に後続の識別システムの実行効率及び正確度を向上させることができる。未印刷のレイヤにおけるプリミティブは、図面ファイルの補助内容(例えば、補助線)に属し、正式に使用されることがなく、クリーニング後に後続の識別システムの実行効率及び正確度を向上させることができる。
【0224】
第2グループのデータベースとは、あるレイヤにおける有効プリミティブのプリミティブ情報を記憶するためのデータベースである。
【0225】
いくつかの実施例において、プロセッサは、複数の有効プリミティブのレイヤ情報に基づいて、各有効プリミティブが属するレイヤを確定することができる。プロセッサは、有効プリミティブが存在するレイヤを有効レイヤとして確定することができる。いくつかの実施例において、各有効レイヤに対して、プロセッサは、有効レイヤに含まれる有効プリミティブの関連情報に基づいて、当該有効レイヤに対応する第2グループのデータベースを構築することができる。
【0226】
いくつかの実施例において、プロセッサは、各第2グループのデータベースにおける任意の部分的に重複する4つのプリミティブをそれぞれ1グループの被検証データとして組み合わせて被検証矩形データベースに記憶することができる。4つのプリミティブが部分的に重複する場合は、4つのプリミティブが同じである場合、3つのプリミティブが同じである場合、2つのプリミティブが同じである場合、又は4つのプリミティブがそれぞれ異なる場合などを含んでもよい。本実施例において、被検証矩形データベースに含まれる各グループの被検証データにおける4つの有効プリミティブは、同一のレイヤに属する。
【0227】
本明細書のいくつかの実施例において、引用情報及び印刷情報によってフレームを構成することができないプリミティブをフィルタリングして除去することにより、後続の識別の実行効率及び正確度を向上させ、識別計算全体の複雑さを低減することができる。同時に、異なるレイヤにおけるプリミティブが矩形になる可能性がなく、レイヤに従ってプリミティブをグループ化した後に複数の第2グループのデータベースを取得することは、後続の識別システムの実行効率及び正確度の向上に寄与する。
【0228】
ステップ930において、第1所定特徴集合に基づいて、被検証矩形データベースにおける各被検証データを検証し、矩形データベースを確定する。
【0229】
第1所定特徴集合とは、被検証データが矩形を構成するか否かを判断するための特徴集合である。いくつかの実施例において、第1所定特徴集合は、複数の第1所定特徴を含んでもよい。第1所定特徴とは、検証対象データが矩形を構成するか否かを判断するための特徴条件である。例えば、第1所定特徴集合は、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブがいずれも直線セグメントであり、2つずつ交差し、形成された4つの角の和が360度であり、長さがいずれも等しく、形成された4つの角がいずれも90度であるなどの1種又は複数種の第1所定特徴を含んでもよい。いくつかの実施例において、第1所定特徴集合は、経験又はにニーズに基づいて予め設定されてもよい。
【0230】
いくつかの実施例において、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブがいずれも直線セグメントである場合、被検証データが矩形特徴を有すると確定することができる。いくつかの実施例において、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブが2つずつ交差する場合、被検証データが矩形特徴を有すると確定することができる。いくつかの実施例において、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブが形成する4つの角の和が360度である場合、被検証データが矩形特徴を有すると確定することができる。いくつかの実施例において、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブの長さが全て等しい場合、被検証データが矩形特徴を有すると確定することができる。
【0231】
いくつかの実施例において、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブが形成する4つの角がいずれも90度である場合、被検証データが矩形を構成することを確定することができる。
【0232】
いくつかの実施例において、1グループの被検証データにおける4つのプリミティブが第1所定特徴集合における全ての第1所定特徴を満たす場合、被検証データが矩形を構成すると確定することができる。
【0233】
矩形データベースとは、矩形データを記憶するデータベースである。矩形データとは、矩形を構成するプリミティブグループである。矩形データは、4つのプリミティブを含み、矩形データに含まれる4つのプリミティブは、第1所定特徴集合における全ての第1所定特徴を満たす。
【0234】
いくつかの実施例において、プロセッサは、被検証矩形データベースにおける第1所定特徴集合を満たす被検証データを矩形データとして確定し、矩形データベースに記憶することができる。例えば、プロセッサは、全ての被検証矩形データベースにおける被検証データを第1所定特徴集合と順次に第1所定特徴比較し、全ての第1所定特徴を満たす被検証データを矩形データとして確定し、矩形データベースに記憶することができる。
【0235】
なお、被検証矩形データベースにおける任意の1グループの被検証データにおける4つのプリミティブは、同一のレイヤに属するか否かに限定されず、当該被検証矩形データベースに基づいて確定された矩形データベースにおける任意の1グループの被検証データにおける4つのプリミティブも、同一のレイヤに属するか否かに限定されない。被検証矩形データベースに含まれる各グループの被検証データにおける4つのプリミティブが同じレイヤに属する場合、当該被検証矩形データベースに基づいて確定された矩形データベースにおける各グループの被検証データにおける4つのプリミティブも同じレイヤに属する。
【0236】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2サブデータベースにおける各グループの矩形データの重なり度を検証して、フレームデータベースを確定することができる。詳細については、
図10及びその関連説明を参照されたい。
【0237】
ステップ940:矩形データベースにおける各グループの矩形データを検証してフレームデータベースを確定する。
【0238】
フレームデータベースとは、フレームを記憶するためのデータベースである。いくつかの実施例において、フレームデータベースにおける各グループの矩形データは1つのフレームに対応する。フレームの詳細については、
図2-
図8及びその関連説明を参照されたい。いくつかの実施例において、フレームは、一定の特徴を有する矩形データであってもよい。例えば、フレームは、位置、サイズが設定要求に合致する矩形データであってもよい。
【0239】
いくつかの実施例において、プロセッサは、矩形データベースにおける一定の特徴を有する矩形データをフレームとして確定し、各フレームに対応する矩形データをフレームと一対一に対応させ、フレームデータベースに記憶することができる。
【0240】
いくつかの実施例において、プロセッサは、標準フレームのサイズ範囲、第2所定特徴集合及び矩形データの重なり度に基づいてフレームデータベースを確定することができる。当該実施例の更なる説明について、
図10及びその関連説明を参照されたい。
【0241】
なお、矩形データベースにおける任意の1グループの矩形データにおける4つのプリミティブが同一レイヤに属するか否かに限定されない場合、該矩形データベースに基づいて確定されたフレームデータベースにおける任意の1グループの矩形データにおける4つのプリミティブも同一レイヤに属するか否かに限定されない。矩形データベースに含まれる各グループの矩形データにおける4つのプリミティブが同じレイヤに属する場合、該矩形データベースに基づいて確定されたフレームデータベースにおける各グループの矩形データにおける4つのプリミティブも同じレイヤに属する。
【0242】
ステップ950:フレームの世界座標に基づいてプリミティブをグループ化して第1グループのデータベースを構築する。
【0243】
世界座標とは、図面(例えば、CAD図面ファイル)におけるフレームの位置情報である。いくつかの実施例において、世界座標は、フレームの4つの頂点の座標を含んでもよい。いくつかの実施例において、世界座標は、フレームの4つの辺の座標範囲を含んでもよい。いくつかの実施例において、プロセッサは、フレームに対応する矩形データの位置情報に基づいて、フレームの世界座標を得ることができる。
【0244】
第1グループのデータベースとは、第1グループを記憶するためのデータベースである。第1グループは、フレームに基づいて確定されたプリミティブグループである。いくつかの実施例において、第1グループには、フレーム枠に対応する4つのプリミティブ及びフレーム内部の1つ又は複数のプリミティブが含まれる。フレーム数は、第1グループの数と1対1に対応する。
【0245】
いくつかの実施例において、プロセッサは、フレームの世界座標に基づいて、フレーム枠に対応する4つのプリミティブ及びフレームの内部に含まれるフレーム内プリミティブを位置決めし、同一フレームのフレーム枠に対応する4つのプリミティブ及びフレームの内部に含まれる1つ又は複数のフレーム内プリミティブと該フレームとを1つの第1グループとし、各フレームに対応する第1グループを第1グループのデータベースに記憶することができる。フレーム枠に対応する4つのプリミティブは、フレームに対応する矩形データに含まれる4つのプリミティブである。フレーム内プリミティブとは、フレーム内部に含まれるプリミティブである。
【0246】
なお、フレームデータベースにおける任意の1グループの矩形データにおける4つのプリミティブが同一レイヤに属するか否かに限定されない場合、該フレームデータベースに基づいて確定された第1グループのデータベースにおける任意の1グループの第1グループにおける4つのプリミティブも同一レイヤに属するか否かに限定されない。フレームデータベースに含まれる各グループの矩形データにおける4つのプリミティブが同じレイヤに属する場合、該フレームデータベースに基づいて確定された第1グループのデータベースにおける各グループの第1グループにおける4つのプリミティブも同じレイヤに属する。
【0247】
いくつかの実施例において、プロセッサは、世界座標に基づいて、フレームに対応するフレームプリミティブを位置決めし、フレームプリミティブとフレームの世界座標に対して第1関連付けを構築し、フレームプリミティブから文字情報を抽出し、文字情報とフレームに対して第2関連付けを構築し、第1関連付け及び第2関連付けに基づいて、第1グループのデータベースを生成することができる。
【0248】
フレームプリミティブは、フレームの座標領域内のプリミティブを指す。いくつかの実施例において、フレームプリミティブは、フレーム枠に対応するプリミティブと、フレーム内に含まれるフレーム内プリミティブとを含む。いくつかの実施例において、プロセッサは、フレームの世界座標に基づいて、フレームの座標領域を確定し、フレームの座標領域内のプリミティブをフレームプリミティブとして確定することができる。
【0249】
第1関連付けは、フレームの世界座標とフレームプリミティブとの間の関連付けを指す。いくつかの実施例において、プロセッサは、フレームの世界座標とフレームプリミティブを関連付けして第1関連付けを確定することができる。
【0250】
第2関連付けとは、文字情報とフレームとの間の関連付けである。いくつかの実施例において、プロセッサは、プリミティブにおける文字情報を抽出し、フレームプリミティブの文字情報をフレームに対応させ、第2関連付けを確立することができる。
【0251】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第1関連付け及び第2関連付けに基づいて、フレームの世界座標、全てのフレームプリミティブ、全てのフレームプリミティブの文字情報を関連付けして第1グループを確立することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、少なくとも1つのフレームに対応する少なくとも1つの第1グループに基づいて、第1グループのデータベースを生成することができる。当該実施例において、第1グループのデータベースにおける各第1グループは、1つのフレームの世界座標、全てのフレームプリミティブ、全てのフレームプリミティブの文字情報を含む。
【0252】
本明細書のいくつかの実施例において、第1関連付け及び第2関連付けに基づいて生成された第1グループのデータベースは、フレームの世界座標とフレームプリミティブ及びフレームプリミティブの文字情報との間の相関関係を効率的に記憶及び検索することができ、後続の分析、照会、及び表示を容易にする。
【0253】
他のいくつかの実施例において、プロセッサは、世界座標に基づいて、フレームに対応するフレームプリミティブを確定し、フレームプリミティブの文字情報を抽出し、文字情報とフレームの世界座標との第3関連付けを確立し、第3関連付けに基づいて、第1グループのデータベースを生成することができる。
【0254】
第3関連付けとは、文字情報とフレームの世界座標との関連付けである。
【0255】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第3関連付けに基づいて、フレームの世界座標とフレームに対応する全てのフレームプリミティブの文字情報とを関連付けした後、第1グループを確立することができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、少なくとも1つのフレームに対応する少なくとも1つの第1グループに基づいて、第1グループのデータベースを生成することができる。当該実施例において、第1グループのデータベースにおける各第1グループは、1つのフレームの世界座標及び当該フレーム内の全てのフレームプリミティブの文字情報を含む。
【0256】
本明細書のいくつかの実施例において、第3関連付けに基づいて第1グループのデータベースを生成することにより、文字情報とフレームの世界座標との間の正確な対応を確保することができ、データの完全性を向上させ、ユーザは大量のデータから1つずつ選別する必要がなく、特定のフレームにおけるプリミティブ及びその文字情報を迅速に照会することができる。
【0257】
ステップ960:第2図面に基づいて第1グループのデータベースを検索して第1図面を確定する。
【0258】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2図面の関連情報を抽出することができる。例えば、プロセッサは、画像分割アルゴリズム、画像識別モデルなどによって第2図面のフレーム特徴(例えば、第2図面の各フレームの世界座標など)などを抽出することができる。
【0259】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2図面の関連情報に基づいて、第1グループのデータベースにおいて第2図面の関連情報に関連するプリミティブをマッチングし、当該プリミティブに対応する図面を第1図面とすることができる。いくつかの実施例において、第2図面の関連情報に関連するプリミティブは、第2図面のフレーム特徴と同じであるプリミティブなどを含んでもよい。
【0260】
理解できるように、第2図面が単フレームの図面である場合、ユーザが多フレームの第1図面から分割したものである可能性があり、このとき、履歴図面から単フレームの第2図面に対応する単フレームの第1図面を直接照会すると、結果を照会することができない。本明細書のいくつかの実施例において、各履歴図面における全てのプリミティブ及びプリミティブのプリミティブ情報を抽出し、プリミティブ及びレイヤ情報に基づいて、被検証矩形データベースを確定し、第1所定特徴集合に基づいて、被検証矩形データベースにおける各被検証データを検証し、矩形データベースを確定し、被検証矩形データベースにおける各矩形データに基づいて、フレームデータベースを確定し、フレームの世界座標に基づいてプリミティブをグループ化し、第1グループのデータベースを構築し、第2図面に基づいて第1グループのデータベースを検索し、第1図面を確定し、実際に履歴図面を領域分割することにより、履歴図面に単フレーム図面が存在しない場合であっても、対応するオリジナル図面を正確に見つけることができ、プリミティブの組織及び分類、実際の境界及び領域の識別、図面における特定の領域の管理及び検索に寄与する。
【0261】
いくつかの実施例において、図面情報処理方法は、下記のプロセスであってもよい。このプロセスは、具体的にステップS1-ステップS6を含む。
ステップS1:図面における全てのプリミティブ及びプリミティブの関連情報を抽出する。
ステップS2:プリミティブ及びレイヤ情報に基づいて被検証矩形データベースを確定する。
ステップS3:第1所定特徴集合に基づいて被検証矩形データベースにおける各グループの被検証データを検証して矩形データベースを確定する。
ステップS4:矩形データベースにおける各グループの矩形データを検証してフレームデータベースを確定する。
ステップS5:フレームの世界座標に基づいてプリミティブをグループ化し、第1グループのデータベースを構築する。
ステップS1-ステップS5の詳細は、前記ステップ910-ステップ950の関連説明を参照されたい。
【0262】
ステップS6:図面照会情報を取得し、図面照会情報に基づいて第1グループのデータベースを検索して表示される目標プリミティブ情報を確定する。
【0263】
図面照会情報とは、図面を照会する情報である。例えば、図面照会情報は、照会されるプリミティブの名称、照会されるレイヤの名称、照会されるフレームの世界座標などであってもよい。いくつかの実施例において、図面照会情報は、ユーザ入力に基づいて取得することができる。
【0264】
いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報に基づいて、第1グループのデータベースにおいて図面照会情報に関連するプリミティブをマッチングし、当該プリミティブの関連情報を目標プリミティブ情報とする。いくつかの実施例において、図面検索情報に関連するプリミティブは、照会されるプリミティブ名称と同じプリミティブ名称を有するプリミティブ、照会されるレイヤ名称と同じレイヤに属するプリミティブ、照会されるフレームの世界座標に近いフレームに対応するプリミティブなどを含んでもよい。
【0265】
いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるプリミティブ名称)に基づいて、第1グループのデータベースにおいて図面照会情報に関連するプリミティブをマッチングし、当該プリミティブの関連情報を目標プリミティブ情報とすることができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるレイヤ名称)に基づいて、第1グループのデータベースにおいて図面照会情報に関連付けられたレイヤをマッチングし、当該レイヤに含まれる全てのプリミティブの関連情報を目標プリミティブ情報とすることができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるフレームの世界座標)に基づいて、第1グループのデータベースにおいて図面照会情報に関連するフレームをマッチングし、当該フレームに対応する全てのプリミティブの関連情報を目標プリミティブ情報とすることができる。
【0266】
本明細書のいくつかの実施例において、第1グループのデータベースを照会することによって、フレームを迅速に識別及び位置決めすることができ、入力された画像名情報に従ってフレームを位置決めして表示することは、閲覧効率の向上、及び図面管理の微細化に役立つ。
【0267】
いくつかの実施例において、第1グループのデータベースが第1関連付け及び第2関連付けに基づいて生成された場合、プロセッサは、図面照会情報と第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する文字情報とをマッチングし、目標第1グループを確定し、目標第1グループにおけるプリミティブの関連情報を目標プリミティブ情報として確定することができる。
【0268】
目標第1グループとは、図面照会情報にマッチングする第1グループである。いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるプリミティブ名称)に基づいて、第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する文字情報とマッチングし、マッチングされた文字情報に対応する第1グループを目標第1グループとして確定することができる。
【0269】
いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるフレームの世界座標)に基づいて、第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する世界座標とマッチングし、マッチングした世界座標が位置する第1グループを目標第1グループとして確定することができる。
【0270】
いくつかの実施例において、目標第1グループを確定した後、プロセッサは、目標第1グループに含まれるフレームの世界座標、フレームに対応する全てのフレームプリミティブ、フレームに対応する全てのフレームプリミティブの文字情報の間の関連付けに基づいて、目標第1グループにおける全てのフレームプリミティブのプリミティブ情報を目標プリミティブ情報として確定することができる。
【0271】
本明細書のいくつかの実施例において、図面照会情報を第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する文字情報とマッチングすることにより、データベース全体をトラバースしたり複雑な検索操作を行ったりする必要がなく、必要な情報を含む目標第1グループに直接位置決めすることができる。これにより、照会時間が大幅に短縮され、照会効率が向上する。
【0272】
いくつかの実施例において、第1グループのデータベースが第3関連付けに基づいて生成された場合、プロセッサは、図面照会情報と第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する文字情報をマッチングして、目標第1グループを確定し、目標第1グループにおけるフレームを目標フレームとして確定し、目標フレームの世界座標に基づいて、目標プリミティブ情報を確定することができる。
【0273】
目標フレームとは、目標第1グループに含まれるフレームである。いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるプリミティブ名称)に基づいて、第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する文字情報とマッチングし、マッチングした文字情報に対応する第1グループに対応するフレームを目標フレームとして確定することができる。
【0274】
いくつかの実施例において、プロセッサは、図面照会情報(例えば、照会されるフレームの世界座標)に基づいて、第1グループのデータベースにおける各第1グループに関連する世界座標とマッチングし、マッチングした世界座標に対応するフレームを目標フレームとして確定することができる。
【0275】
いくつかの実施例において、目標フレームを確定した後、プロセッサは、目標フレームの世界座標、及び目標第1グループに含まれるフレームの世界座標とフレーム内の全てのフレームプリミティブの文字情報との関連付けに基づいて、目標フレーム内に含まれる全てのフレームプリミティブのフレームプリミティブ情報を確定し、それを目標フレームプリミティブ情報として確定することができる。
【0276】
本明細書のいくつかの実施例において、フレームに基づいて対応するプリミティブが見つからない場合、さらにフレームの世界座標に基づいて目標プリミティブ情報を検索し、対応するプリミティブが識別されない状況を減少させることができる。
【0277】
図10は、本明細書のいくつかの実施例に示される例示的なフレームデータベースの確定の模式図である。
【0278】
いくつかの実施例において、プロセッサは、標準フレーム1010のサイズ範囲1020を取得し、サイズ範囲1020に基づいて矩形データベース1030における各グループの矩形データ1040を検証し、第1サブデータベース1050を確定し、第2所定特徴集合1060に基づいて第1サブデータベース1050における各グループの矩形データを検証し、第2サブデータベース1070を確定し、第2サブデータベース1070における各グループの矩形データの重なり度を検証し、フレームデータベース1090を確定することができる。
【0279】
標準フレーム1010とは、標準となるフレームである。いくつかの実施例において、標準フレーム1010は、経験又はニーズに基づいて予め設定されてもよい。
【0280】
標準フレーム1010のサイズ範囲1020は、異なる図面の幅に応じて定められてもよい。一般的に使用されるフレーム幅面は、A0、A1、A2、A3、A4などを含む。例示的に、A0フレーム幅面の長さは1189mm、幅は841mmであり、A1フレーム幅面の長さは841mm、幅は594mmであり、A2フレーム幅面の長さは594mmm、幅は420mmであり、A3フレーム幅面の長さは420mm、幅は297mmであり、A4フレーム幅面の長さは297mm、幅は210mmなどである。
【0281】
いくつかの実施例において、プロセッサは、誤差補正値に基づいて通常のフレーム幅面のサイズ範囲を補正し、標準フレーム1010のサイズ範囲1020を得ることができる。例えば、プロセッサは、上記5種類の常用のフレーム幅面のサイズ範囲をもとに、±10mmの誤差補正値を用いて補正し、5種類の標準フレームのサイズ範囲を得ることができる。
【0282】
いくつかの実施例において、プロセッサは、印刷ニーズがあることに応答して、複数の所定の補正比率に基づいて通常のフレーム幅面のサイズ範囲を補正し、複数の標準フレーム1010のサイズ範囲1020を得ることができる。いくつかの実施例において、寸法補正比は、1:50、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:500などを含むが、これらに限定されない。
【0283】
例えば、プロセッサは、上記5種の常用のフレーム幅面のサイズ範囲に基づいて、複数種の所定補正比率に従ってそれぞれ等比率でフレームサイズを拡大し、複数の標準フレーム1010のサイズ範囲1020を得ることができる。単なる例として、サイズ補正比率が上記7種類を含む場合、上記5種類の一般的に使用されるフレーム幅面のサイズ範囲をもとに、35個の標準フレームのサイズ範囲を対応して確定することができる。矩形データベース及び矩形データの詳細は、
図9及びその関連説明を参照されたい。
【0284】
第1サブデータベース1050とは、サイズ範囲が要求に合致する矩形データ1040に基づいて構成されるデータベースである。いくつかの実施例において、プロセッサは、矩形データベース1030における標準フレーム1010のサイズ範囲1020を満たす矩形データ1040を第1サブデータベース1050に記憶することができる。例えば、プロセッサは、矩形データ1040におけるサイズが長い2つのプリミティブのサイズを長さとし、サイズが短い2つのプリミティブのサイズを幅として、標準フレーム1010のサイズ範囲1020に満たすか否かを判断することができる。
【0285】
いくつかの実施例において、プロセッサは、矩形データベース1030における各グループの矩形データのサイズ範囲が標準フレーム1010のサイズ範囲1020を満たすか否かを検証するために、矩形データベース1030における各グループの矩形データのサイズ範囲が第3所定条件及び/又は第4所定条件を満たすか否かを判断することができる。いくつかの実施例において、矩形データのサイズ範囲が第3所定条件及び第4所定条件のうちの少なくとも1つを満たす場合、矩形データのサイズ範囲が標準フレーム1010のサイズ範囲1020を満たすことを確定することができる。
【0286】
いくつかの実施例において、第1所定条件は、矩形データのサイズ範囲における長さが複数の標準フレーム1010のサイズ範囲1020における最小長さよりも大きいことを含んでもよい。例えば、第1所定条件は、矩形データのサイズ範囲における長さが35種類の標準フレームのサイズ範囲における最小長さ以上であることを含んでもよい。いくつかの実施例において、第2所定条件は、矩形データのサイズ範囲における幅が複数の標準フレーム1010のサイズ範囲1020における最大長さよりも小さく、且つ複数の標準フレーム1010のサイズ範囲1020における最小長さよりも大きいことを含んでもよい。例えば、第2所定条件は、矩形データのサイズ範囲における幅が35種類の標準フレームのサイズ範囲における最大長さ以下であり、且つ35種類の標準フレームのサイズ範囲における最小長さ以上であることを含んでもよい。
【0287】
いくつかの実施例において、第1所定条件、第2所定条件は、他の任意の実現可能な形式であってもよく、実際のニーズに応じて設定されてもよい。
【0288】
第2所定特徴集合1060は、第1サブデータベース1050における矩形データがフレームを構成するか否かを検証するための特徴集合である。第2所定特徴集合1060は、複数の第2所定特徴を含んでもよい。
【0289】
いくつかの実施例において、プロセッサは、矩形データベース1030におけるサイズ範囲の検証に合格した矩形データの集合を第1サブデータベース1050として確定することができる。
【0290】
第2所定特徴とは、矩形データがフレームを構成するか否かを判断するための特徴条件である。いくつかの実施例において、第2所定特徴集合1060は、フレーム枠に対応するプリミティブのサイズが所定のサイズ閾値よりも大きく、フレーム内のプリミティブ数が第1数閾値よりも大きく、交差するフレーム内プリミティブの数が第2数閾値よりも大きい1種又は複数種の第2所定特徴を含んでもよい。例えば、第2所定特徴は、フレーム枠に対応するプリミティブのサイズが1000mmよりも大きいことであってもよい。また、例えば、第2所定特徴は、フレーム内のプリミティブ数が100個より多いことであってもよい。また、例えば、第2所定特徴は、交差するフレーム内のプリミティブ数が3つであるなどであってもよい。
【0291】
いくつかの実施例において、第2所定特徴集合1060は、経験又はニーズに応じて設定されてもよい。
【0292】
第2サブデータベース1070は、第2所定特徴集合1060を満たす矩形データからなるデータベースである。いくつかの実施例において、プロセッサは、第1サブデータベース1050における第2所定特徴集合1060を満たす矩形データを第2サブデータベース1070に記憶することができる。
【0293】
重なり度1080とは、2グループの矩形データの重なり度合いを指す。いくつかの実施例において、重なり度1080は、2グループの矩形データの線の重なり度合い及び/又は2グループの矩形データのカバー範囲の重なり度合を含んでもよい。
【0294】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2サブデータベース1070から2グループの矩形データを任意に抽出し、2グループの矩形データの重なり度1080を確定することができる。例えば、プロセッサは、2グループの矩形データの座標領域の重複部分の面積を計算し、重複部分の面積と2グループの矩形データのそれぞれの自体の面積との比率を、それぞれ2グループの矩形データのそれぞれの重なり度1080とすることができる。矩形データの座標領域とは、矩形データによって表されるフレームの図面における画素座標領域である。
【0295】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2サブデータベース1070のうち、重なり度1080が重なり閾値よりも小さい矩形データをフレームデータベース1090に記憶することができる。
【0296】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2サブデータベース1070における任意の2グループの矩形データをトラバースし、任意の2グループの矩形データの座標領域内に重複領域が存在する場合、所定面積閾値未満の矩形データを削除し、フレームデータベース1090を得ることができる。ここで、重複領域とは、2グループの矩形データの座標領域の重複部分である。
【0297】
いくつかの実施例において、重なりは、線の重なり及びカバー範囲の重なりを含んでもよい。
【0298】
いくつかの実施例において、プロセッサは、第2サブデータベース1070におけるn個の矩形データから、2グループの矩形データを任意に抽出し、Cn
2個の組み合わせを取得し、重複部分があるか否かを識別し、重複部分がある場合、面積が小さい矩形データを除去することができる。
【0299】
本明細書のいくつかの実施形態では、第2サブデータベースをトラバースすることによって、矩形データの重複部分を効果的にフィルタリングし、識別システムの繰り返し動作を減少させ、識別効率を改善することができる。
【0300】
本明細書のいくつかの実施例において、フレームの特徴、フレーム内のプリミティブの特徴、フレーム重複除去方法を明確に定義することにより、後続処理のデータ量を大幅に減少させ、フレームデータベースのスクリーニングの効率及び正確性を効果的に向上させ、後続の照会、表示及び操作に大きな利便性を提供する。
【0301】
いくつかの実施例において、第1所定条件、第2所定条件は、他の任意の実現可能な形式であってもよく、実際のニーズに応じて設定されてもよい。以上、基本概念について説明したが、当業者にとって、上記詳細な開示は例示に過ぎず、本明細書を限定するものではない。ここで明示的に説明していないが、当業者は、本明細書に対して様々な修正、改良及び修正を行うことができる。このような修正、改良及び修正は本明細書において提案されているので、このような修正、改良及び修正は依然として本明細書の例示的な実施形態の精神及び範囲に属する。
【0302】
また、本明細書では、特定の用語を用いて本明細書の実施例を説明する。「1つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本明細書の少なくとも1つの実施例に関連する特徴、構造、又は特性を意味する。したがって、本明細書において異なる箇所で2回以上言及される「一実施例」、「1つの実施例」又は「代替実施例」は、必ずしも同一の実施例を指すものではない。さらに、本明細書の1つ又は複数の実施例のいくつかの特徴、構造、又は特性は、適切に組み合わせることができる。
【0303】
また、特許請求の範囲に明示しない限り、本明細書に記載された処理要素やシーケンスの順序や数字やその他の名称を用いた場合も、本明細書の流れや方法の順序を限定するものではない。上記開示は、様々な例によって、現在有用とされているいくつかの発明の実施例を説明したが、このような詳細は、説明の目的のみを果たすものであり、添付の特許請求の範囲は、開示された実施例に限定されるものではなく、逆に、特許請求の範囲は、本明細書の実施例の実質及び範囲に適合する全ての修正及び等価な組み合わせをカバーすることを意図していることを理解されたい。例えば、上述したシステムアセンブリは、ハードウェアデバイスによって実現されてもよいが、ソフトウェアの解決策のみによって実現されてもよく、例えば、既存のサーバ又はモバイルデバイスに上述したシステムをインストールする。
【0304】
同様に、本明細書に開示された表現を簡略化し、1つ又は複数の発明の実施例の理解を助けるために、本明細書の前述の実施例の説明において、様々な特徴が、ある実施例、図面、又はそれらの説明に組み込まれることがあることに留意されたい。しかし、この開示方法は、本明細書の対象に必要な特徴が特許請求の範囲に記載の特徴よりも多いことを意味するものではない。実際、実施例の特徴は、上記に開示された単一の実施例の特徴の全てより少ない。
【0305】
いくつかの実施例において、成分、属性数を記述する数字を使用しているが、このような実施例で記述するための数字は、いくつかの例では修飾語「約」、「近似」又は「大体」で修飾されていることを理解されたい。特に明記しない限り、「約」、「近似」又は「実質的に」は、前記数字が±20%の変化を許容することを示す。それに対応して、いくつかの実施例において、明細書及び請求項で使用される数値パラメータはいずれも近似値であり、当該近似値は個別の実施例に必要な特性に応じて変更することができる。いくつかの実施例において、数値パラメータは、所定の有効桁を考慮し、一般的なビット数保留の方法を採用すべきである。本明細書のいくつかの実施例において、その範囲の広さを確認するための数値フィールド及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例において、このような数値の設定は可能な範囲内でできるだけ正確である。
【0306】
本明細書に引用された各特許、特許出願、特許出願公開及び他の材料、例えば、文章、書籍、明細書、出版物、文書等について、特にその全ての内容を本明細書に参考として組み込まれる。本明細書の内容と一致しない又は衝突する出願ファイルが除かれ、本明細書の特許請求の範囲の最も広い範囲に制限があるファイル(現在又はその後に本明細書に添付される)も除かれる。なお、本明細書の付属材料における説明、定義、及び/又は用語の使用が本明細書に記載された内容と一致又は衝突しない箇所があれば、本明細書の説明、定義、及び/又は用語の使用を参照とする。
【0307】
最後に、本明細書における実施形態は、本明細書の実施形態を説明するための原則にすぎないことを理解されたい。その他の変形も本明細書の範囲に含まれ得る。したがって、限定ではなく例として、本明細書の実施例の代替構成は本明細書の教示と一致すると見なすことができる。したがって、本明細書の実施例は、本明細書で明示的に説明された実施例に限定されない。
【要約】 (修正有)
【課題】図面情報の通知、図面情報のクラスタリング及び図面情報の位置決めの3つの機能を両立して、図面情報を知能化、自動化、正確化して管理する図面情報の処理方法を提供する。
【解決手段】図面情報の処理方法は、少なくとも施工管理ユーザを含む第1ユーザによってアップロードされた現在施工項目の第2図面を取得するステップと、第1図面が更新された後の図面である第2図面に基づいて第1図面を確定するステップと、第1図面に対する第2図面の変更要素を識別するステップと、変更要素が属する目標図面ユニットを確定するステップと、目標図面ユニットと第2ユーザとの相関関係を取得し、相関関係に基づいて第2ユーザに第1リマインドを送信し、第2ユーザは、少なくとも施工者を含むステップと、を含む。
【選択図】
図2