(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-19
(45)【発行日】2025-09-30
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20250922BHJP
【FI】
G06Q10/1053
(21)【出願番号】P 2024101896
(22)【出願日】2024-06-25
【審査請求日】2025-04-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】圓城寺 博
(72)【発明者】
【氏名】宮原 麻未
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-216835(JP,A)
【文献】特開2002-189875(JP,A)
【文献】特開2002-024493(JP,A)
【文献】特開2006-331359(JP,A)
【文献】特開2024-013318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
前記情報処理装置が提供する求人サービスのワーカーの利用履歴情報に基づいて、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を特定すること、
特定された前記勤務可能時間情報を取得すること、
求人情報に関する各設定情報を取得すること、
前記勤務可能時間情
報と、前記求人情報とに基づいて、前記ワーカーが前記求人情報と対応するかを判定すること、
対応すると判定された場合、前記求人情報と前記ワーカーの識別情報とを関連付けること、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記求人情報と前記ワーカーの前記識別情報とが関連付けられることに応じて、自動的に
、事業者又は前記ワーカーに対して採用通知を出力すること、をさらに実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記出力することは、前記採用通知の通知方法を、前記ワーカーが応募して採用された採用通知の通知方法と異なる方法にすることを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記判定することは、前記ワーカーに対し、所定期間におけるマッチング回数が所定値以下の場合に、前記求人情報と対応するかを判定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記取得することは、
前記ワーカーが利用する情報処理装置か
ら、求職情報を取得することを含
み、
取得された前記求職情報を、前記利用履歴情報に基づいて修正すること、をさらに実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記勤務可能時間情報は、予め設定される所定期間に含まれる時間情報である、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記ワーカーが所定条件を満たすか否かに応じて前記所定期間を設定すること、をさらに実行する請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記判定することは、前記利用履歴情報に基づく勤務場所情報、業務カテゴリ情報、及び給与情報のうち、少なくとも1つに基づいて、前記対応するかを判定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
事業者の操作に応じて、前記関連付けを行う機能をオン又はオフにすること、をさらに実行し、
前記関連付けを行う機能がオフに設定される場合、前記事業者の設定に応じて、前記対応すると判定されたワーカーのリストから採用対象の関連付けを行うワーカーを選択すること、をさらに実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
前記情報処理装置が提供する求人サービスのワーカーの利用履歴情報に基づいて、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を特定すること、
特定された前記勤務可能時間情報を取得すること、
求人情報に関する各設定情報を取得すること、
前記勤務可能時間情
報と、前記求人情報とに基づいて、前記ワーカーが前記求人情報と対応するかを判定すること、
対応すると判定された場合、前記求人情報と前記ワーカーの識別情報とを関連付けること、
を実行させるプログラム。
【請求項11】
1又は複数のプロセッサを含む情報処理装置であって、
前記1又は複数のプロセッサが、
前記情報処理装置が提供する求人サービスのワーカーの利用履歴情報に基づいて、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を特定すること、
特定された前記勤務可能時間情報を取得すること、
求人情報に関する各設定情報を取得すること、
前記勤務可能時間情
報と、前記求人情報とに基づいて、前記ワーカーが前記求人情報と対応するかを判定すること、
対応すると判定された場合、前記求人情報と前記ワーカーの識別情報とを関連付けること、
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、求人を支援するシステムがある。例えば、雇用情報登録部により登録された雇用情報と、求職情報登録部により登録された求職情報とをマッチングさせるマッチング部と、マッチング部により雇用情報と求職情報とがマッチングした求職者の携帯端末にマッチングした雇用者の雇用情報を送信するとともに、マッチング部により雇用情報と求職情報とが雇用者の雇用者端末にマッチングした求職者の求職情報を送信するマッチング情報送信部とを備えたことを特徴とするリアルタイムジョブマッチングシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。また、求職者の勤務に対する雇用者の勤務評価を登録する評価登録部と、求職希望受付部が、評価登録部に登録された勤務評価が所定の条件を満たす求職者から求職希望を受け付けると、受け付けた求職希望の勤務時間に応じて当該求職者に対して給与の前払いを行う支払部と、を備えるマッチング支援サーバが知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-24459号公報
【文献】特許第6474089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、少なくとも勤務時間を含む求職情報に対し、求人とのマッチング精度を高めるためには、求人とのマッチングに用いる情報量を増やすべく、求職情報を詳細に設定する必要があり、求職者(「ワーカー」とも称す)に負担を強いていた。
【0005】
そこで、開示技術は、ワーカーに対する設定負担を維持又は軽減しつつ、効率よく適切なマッチングを行うことが可能な情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を取得すること、求人情報に関する各設定情報を取得すること、勤務可能時間情報及び情報処理装置が提供する求人サービスのワーカーの利用履歴情報と、求人情報とに基づいて、ワーカーが求人情報と対応するかを判定すること、対応すると判定された場合、求人情報とワーカーの識別情報とを関連付けること、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、ワーカーに対する設定負担を維持又は軽減しつつ、効率よく適切なマッチングを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態における情報処理システムの各構成例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理装置の一例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係るサーバの一例を示すブロック図である。
【
図4】実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る求人情報の一例を示す図である。
【
図6】実施形態に係る利用履歴情報の一例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る自動マッチングに関する処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図8】実施形態に係る求職情報の設定画面の一例を示す図である。
【
図9】実施形態に係る求人の公開設定画面の一例を示す図である。
【
図10】実施形態に係る採用通知画面の一例を示す図である。
【
図11】実施形態に係る求人の閲覧画面の一例を示す図である。
【
図12】実施形態に係るサーバの自動マッチングに関する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】実施形態に係るサーバの求職情報に関する修正処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
[実施形態]
本実施形態では、求人情報を提供するプラットフォーム(「求人情報提供プラットフォーム」ともいう。)上で、求人情報の閲覧、応募等が可能なサービス(以下、「求人サービス」ともいう。)を提供する。また、本実施形態では、求人情報提供プラットフォームにおいて、事業者が求人情報を公開してワーカーを募集する場合、ワーカーの勤務可能時間や利用履歴に基づいて、求職者の応募を待たずにマッチングを行う。
【0011】
これにより、ワーカーは、求職者情報として、少なくとも勤務可能時間を設定しておけば、システム側で、勤務可能時間及び求人サービスの利用履歴と、求人情報とのマッチングを自動的に行うことができ、求職者は自ら応募をしなくても、システム側で適切な求人とのマッチングを行うことができる。ここで、ワーカーが勤務可能時間を設定しておき、ワーカーからの応募がなくても、事業者がワーカーにアプローチすることを可能とすることを「逆求人」と称する。逆求人の機能について、例えば、事業者がオン/オフ設定をしてもよいし、事業者が所定の手数料を支払うことで、オン設定にしてもよい。また、本実施形態において「マッチング」とは、ワーカーの情報が求人の情報に対応するかを判定し、対応すると判定した場合にワーカーを求人に関連付けることをいう。また、「マッチング」は、実施態様に応じて、関連付け後の承認処理を含んでもよい。また、承認処理は、自動での承認処理、又は、事業者等の承認操作による承認処理のいずれかを含む。
【0012】
<システム構成例>
図1は、実施形態における情報処理システム1の各構成例を示す図である。以下、ワーカーと事業者とをまとめて「ユーザ」と表記する場合がある。
図1に示す例では、各ユーザが利用する各情報処理装置10A、10B、10C、求人情報提供プラットフォームを管理する情報処理装置20、例えばユーザ情報、求人情報、各ワーカーの利用履歴情報等を管理するデータベース30がネットワークNを介して接続される。なお、情報処理装置10A、10B、10Cについては、任意の数がネットワークNに接続され、個々に区別しない場合は、情報処理装置10とも表記する。また、複数の装置がある場合、それぞれを識別するため第n装置(nは整数)と表記してもよい。
【0013】
情報処理装置10は、例えば、スマートフォン、コンピュータ、タブレット端末などである。情報処理装置10は、実施形態において開示する求人サービスを実行するアプリケーション(以下、「求人アプリ」ともいう。)をインストールすることで、求人サービスをユーザに提供することが可能になる。また、求人サービスがウェブページ上で実装される場合、情報処理装置10は、ウェブブラウザを用いて求人サービスを利用することも可能である。
【0014】
情報処理装置20は、例えばサーバであり、1又は複数の装置により構成されてもよい。また、情報処理装置20は、求人情報提供プラットフォームを管理し、求人情報を提供したり、ユーザの登録を行ったり、求人の閲覧、応募等を処理したり、複数人の応募に関する処理をしたりする。以下、情報処理装置20は、サーバ20とも表記する。
【0015】
データベース30は、求人サービスに登録した各ワーカーのユーザ情報、各事業者の求人情報、各ワーカーの利用履歴情報等を記憶又は管理する記憶部を有する。
【0016】
<ユーザ側装置の構成の一例>
図2は、実施形態に係る情報処理装置10の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、1つ又は複数の処理装置(CPU)110、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120、メモリ130、ユーザインタフェース150、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス170を含む。
【0017】
ユーザインタフェース150は、例えば、ディスプレイ151及び入力装置(キーボード及び/又はマウス又は他の何らかのポインティングデバイス等)152を備えるユーザインタフェースである。また、ユーザインタフェース150は、タッチパネルでもよい。
【0018】
メモリ130は、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよい。また、メモリ130は、コンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体でもよい。
【0019】
また、メモリ130の他の例として、CPU110から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置でもよい。ある実施形態において、メモリ130は次の求人アプリに関するプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0020】
オペレーティングシステム131は、例えば、様々な基本的なシステムサービスを処理するとともにハードウェアを用いてタスクを実行するためのプロシージャを含む。
【0021】
ネットワーク通信モジュール132は、例えば、情報処理装置10を他のコンピュータに、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120及び、インターネット、他の広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークなどの1つ又は複数の通信ネットワークを介して接続するために使用される。
【0022】
アプリデータ133は、ユーザが求人サービスを利用する際に処理されるデータを含む。例えば、アプリデータ133は、ユーザ情報や、サーバ20から取得された情報を含む。具体的には、求人に関する求人情報がアプリデータ133に含まれる。
【0023】
サービス処理モジュール134は、サーバ20が提供する求人情報提供プラットフォームにおける各処理を実行する。例えば、サービス処理モジュール134は、後述する取得モジュール135、出力モジュール136、処理モジュール137を有する。また、サービス処理モジュール134は、求人情報提供プラットフォームにログインしたユーザが、事業者なのか、ワーカーなのかで処理内容を変更してもよい。また、サービス処理モジュール134は、上述の求人アプリ又はウェブブラウザに相当する。
【0024】
例えば、情報処理装置10Aは、事業者側のユーザが利用する装置であり、情報処理装置10Bは、ワーカー側のユーザが利用する装置であるとする。以下では、事業者側の情報処理装置10Aの符号にはAを付し、ワーカー側の情報処理装置10Bの符号にはBを付す。また、以下では、求人アプリについて、ログインユーザに応じて処理を分ける例について説明するが、事業者用のアプリケーションと、ワーカー用のアプリケーションとを分けて実装してもよい。なお、情報処理装置10Cもワーカー側のユーザが利用する装置であるとするが、情報処理装置10Bと同様であるため説明を省略する。
【0025】
≪事業者側≫
まず、事業者側の情報処理装置10Aにおける各処理について説明する。取得モジュール135Aは、ディスプレイ151Aに表示される表示画面内のボタン(UI部品の一例)に対するユーザ操作を取得する。例えば、取得モジュール135Aは、ウェブページ、又はアプリケーション画面(求人設定画面)内の求人募集の求人設定ボタンに対するクリック操作に対応するコマンドを、ユーザインタフェース150Aを介して取得する。求人設定ボタンは、事業者が、求人を募集する際に、募集条件等を設定するためのボタンである。
【0026】
また、取得モジュール135Aは、ウェブページ、又はアプリケーション画面(公開設定画面)内の公開設定ボタンに対するクリック操作に対応するコマンドを、ユーザインタフェース150Aを介して取得してもよい。公開設定ボタンは、事業者が、求人情報を設定して公開したい場合に使用されるボタンである。なお、求人設定画面又は公開設定画面は、後述する自動マッチングを許可するか否かの設定項目を含んでもよい(例えば、後述の
図9)。
【0027】
出力モジュール136Aは、事業者側のユーザにより設定された求人情報、及び求人の設定リクエストをサーバ20に出力する。
【0028】
処理モジュール137Aは、上述した求人情報の設定を行い、必要に応じて求人情報に応募してきたワーカー(「応募ワーカー」とも称する。)の確認及び/又は承認などの処理を行う。例えば、処理モジュール137Aは、事業者による操作を受け付け、サーバ20と連携し、求人情報に含まれる個別の求人に関する条件情報の設定処理を行い、必要に応じて応募ワーカーの確認及び/又は承認処理等を行う。また、処理モジュール137は、自動マッチングによりマッチングしたワーカーに対して、自動マッチングの一連の処理として承認処理まで行ってもよい。
【0029】
表示制御モジュール138Aは、求人アプリやウェブページの一画面を表示制御する。例えば、表示制御モジュール138Aは、求人設定画面、公開設定画面、必要に応じて応募ワーカーの確認画面等をディスプレイ151Aに表示するよう制御する。
【0030】
≪ワーカー側≫
次に、ワーカー側の情報処理装置10Bにおける各処理について説明する。オペレーティングシステム131Bは、ワーカーの操作に基づいてサーバ20にアクセスすることで、求人アプリのプログラムをダウンロードし、インストールする。これにより、サービス処理モジュール134Bが実行可能になる。
【0031】
また、サービス処理モジュール134Bは、上述のように求人アプリでもよいが、ウェブブラウザでもよい。サービス処理モジュール134Bは、求人情報提供プラットフォームを提供するURLにアクセスしたり、求人アプリを介して、サーバ20から求人サービスに関する画面情報を取得したり、サーバ20に情報を送信したりする。
【0032】
取得モジュール135Bは、ディスプレイ151Bに表示される表示画面内の各UI部品(ボタン、入力欄、設定項目等)に対するユーザ操作を取得する。例えば、取得モジュール135Bは、新規ユーザ登録画面において、ワーカーのユーザ操作により設定される登録情報を取得したり、求職情報の設定画面(例えば
図8参照)において、ワーカーのユーザ操作により設定される求職情報を取得したりする。
【0033】
ユーザ操作に基づく新規ユーザの登録情報が設定されると、出力モジュール136Bは、登録情報と新規登録リクエストとをサーバ20に送信する。登録情報は、例えば、ワーカーにより入力されたユーザの氏名、住所、電話番号等を含む。サーバ20は、新規登録リクエストを受信すると、登録情報に基づき新規ユーザの登録処理を行う。ユーザ操作に基づくユーザの求職情報が設定されると、出力モジュール136Bは、求職情報と設定リクエストとをサーバ20に送信する。求職情報は、例えば、ワーカーにより入力されたユーザの勤務可能時間情報を少なくとも含む。サーバ20は、設定リクエストを受信すると、求職情報に基づきユーザの求職情報を設定する処理を行う。
【0034】
また、ワーカーが求人情報の閲覧を希望する操作を行った場合、出力モジュール136Bは、閲覧リクエストをサーバ20に出力する。また、ワーカーが求人情報の閲覧画面から求人に応募する操作を行った場合、出力モジュール136Bは、応募申請をサーバ20に出力する。
【0035】
処理モジュール137Bは、求人サービスに関する他の処理を行ってもよい。例えば、ワーカー側の機能として、お気に入り求人の通知機能や、事業者とのメッセージ機能などの各機能を有してもよい。
【0036】
表示制御モジュール138Bは、求人アプリやウェブページの画面を表示制御する。例えば、表示制御モジュール138Bは、新規ユーザ登録画面、求職情報の設定画面、求人情報閲覧画面、求人応募画面、求人に対する採用画面等をディスプレイ151Bに表示するよう制御する。また、表示制御モジュール138Bは、採用画面に対し、ワーカーが応募して採用された場合の第1採用画面と、自動マッチングにより採用された場合の第2採用画面(例えば
図10参照)とを表示制御してもよい。第2採用画面は、自動マッチングによる採用であることをワーカーに把握可能にするため、第1採用画面と異なってもよい。
【0037】
なお、1つ又は複数の処理装置(CPU)110は、メモリ130から、必要に応じて各モジュールを読み出して実行する。例えば、1つ又は複数の処理装置(CPU)110は、メモリ130に格納されているネットワーク通信モジュール132を実行することで、通信部を構成してもよい。また、1つ又は複数の処理装置(CPU)110は、メモリ130に格納されているサービス処理モジュール134、取得モジュール135、出力モジュール136、処理モジュール137、及び表示制御モジュール138をそれぞれ実行することで、サービス処理部、取得部、出力部、処理部、表示制御部を構成してもよい。また、サービス処理モジュール134、取得モジュール135、出力モジュール136、処理モジュール137、及び表示制御モジュール138のそれぞれの処理は、1つ又は複数の処理装置(CPU)110により実行されてもよい。
【0038】
他の実施形態において、サービス処理モジュール134、取得モジュール135、出力モジュール136、処理モジュール137、及び表示制御モジュール138は、情報処理装置10のメモリ130に格納されるスタンドアロンアプリケーションであってもよい。スタンドアロンアプリケーションとしては、限定はされないが、取得アプリケーション、出力アプリケーション、処理アプリケーション、及び表示制御アプリケーションが挙げられる。さらに他の実施形態において、サービス処理モジュール134、取得モジュール135、出力モジュール136、処理モジュール137、及び表示制御モジュール138は別のアプリケーションへのアドオン又はプラグインであってもよい。
【0039】
上記に示した要素の各々は、上述の記憶装置の1つ又は複数に格納され得る。上記に示したモジュールの各々は、上述される機能を実行するための命令のセットに対応する。上記に示したモジュール又はプログラム(すなわち、命令のセット)は別個のソフトウェアプログラム、プロシージャ又はモジュールとして実装される必要はないとともに、従ってこれらのモジュールの様々なサブセットは様々な実施形態で組み合わされるか、或いは再構成されてもよい。ある実施形態において、メモリ130は上記に示されるモジュール及びデータ構造のサブセットを格納し得る。さらには、メモリ130は上述されない追加的なモジュール及びデータ構造を格納し得る。
【0040】
なお、上述したとおり、事業者側のアプリケーションと、ワーカー側のアプリケーションとは、それぞれ別のアプリケーションとして実装されてもよい。この場合、ワーカーは、ワーカー用の求人アプリのプログラムを所定のウェブサイト等から自身の情報処理装置10Bにダウンロードしてインストールし、事業者は、事業者用の求人アプリのプログラムを所定のウェブサイト等から自身の情報処理装置10Aにダウンロードしてインストールすることにより、それぞれ上述の求人アプリが利用可能になる。
【0041】
<サーバ側装置の構成の一例>
図3は、実施形態に係るサーバ20の一例を示すブロック図である。サーバ20は、1つ又は複数の処理装置(CPU)210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、メモリ230、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。
【0042】
サーバ20は、場合によりユーザインタフェース250を含んでもよく、これとしては、ディスプレイ装置(図示せず)、及びキーボード及び/又はマウス(又は他の何らかのポインティングデバイス等の入力装置。図示せず)を挙げることができる。
【0043】
メモリ230は、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよい。また、メモリ230は、コンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体でもよい。
【0044】
また、メモリ230の他の例は、CPU210から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置を挙げることができる。ある実施形態において、メモリ230は次のプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0045】
オペレーティングシステム231は、例えば、様々な基本的なシステムサービスを処理するとともにハードウェアを用いてタスクを実行するためのプロシージャを含む。
【0046】
ネットワーク通信モジュール232は、例えば、サーバ20を他のコンピュータに、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220及びインターネット、他の広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークなどの1つ又は複数の通信ネットワークを介して接続するために使用される。
【0047】
ユーザ情報233は、求人情報提供プラットフォームを利用するユーザの情報を含む。例えば、ユーザ情報233は、各ユーザIDに関連付けて、ユーザの氏名、住所、電話番号、勤務可能時間、評価等を含む。ユーザ情報233については、
図4を用いて後述する。
【0048】
求人情報234は、求人情報提供プラットフォーム(又は求人サービス)に登録された1又は複数の求人情報を含む。例えば、求人情報234は、求人IDに関連付けて、求人日、勤務時間、事業者、勤務場所、時給、業務内容などの情報を含む。求人情報234については、
図5を用いて後述する。
【0049】
利用履歴情報235は、ユーザIDに関連付けて、求人ID、場所、勤務日、勤務時間、給与等を含む。また、利用履歴情報235は、当該勤務に対する事業者からの評価などを含んでもよい。利用履歴情報235については、
図6を用いて後述する。なお、ユーザ情報233、求人情報234、利用履歴情報235の少なくとも1つは、データベース30に記憶されてもよい。
【0050】
サービス制御モジュール236は、求人情報提供プラットフォームにおける求人、マッチング、特典付与等に関する処理を管理する。例えば、サービス制御モジュール236は、求人、マッチング、特典付与等に関する処理として、取得モジュール237、判定モジュール238、関連付けモジュール239、出力モジュール240、修正モジュール241、及び特定モジュール242を有する。
【0051】
《求人設定及び公開処理》
事業者による求人の募集条件に関する設定操作が行われると、取得モジュール237は、求人の設定リクエストと共に求人情報の各設定情報を取得する。例えば、取得モジュール237は、事業者が利用する第1情報処理装置(例えば情報処理装置10A)から、求人情報に関する各設定情報を取得する。求人情報の各設定項目には、例えば、勤務場所、業務内容などが含まれる。
【0052】
また、事業者による求人の公開条件に関する設定操作が行われると、取得モジュール237は、求人の公開リクエストと共に求人情報の各設定情報を取得する。例えば、取得モジュール237は、事業者が利用する情報処理装置10Aから、公開に関する求人情報の各設定情報を取得する。公開に関する求人情報の各設定項目には、例えば、求人日、勤務時間、募集人数、給与、自動マッチングを許可するか否かなどが含まれる。なお、求人設定と公開設定とについて、それぞれで設定される項目は適宜変更されてもよいし、求人設定時に公開に関する設定情報も一度に設定されるようにしてもよい。
【0053】
サービス制御モジュール236は、求人情報に含まれる各設定情報に基づいて、この求人に対する求人情報を生成する。例えば、サービス制御モジュール236は、求人情報に含まれる、求人日、勤務時間、勤務場所、時給などから、この求人に対する求人情報を生成する。
【0054】
サービス制御モジュール236は、求人日に基づいてワーカーに求人情報を公開する公開時期又は公開期間を設定してもよい。公開時期又は公開期間は、事業者により設定されてもよく、また、サービス制御モジュール236により、求人日と求人情報の設定日との関係から、公開時期又は公開期間を自動で設定されてもよい。
【0055】
サービス制御モジュール236は、後述する自動マッチングにより、募集人数分のマッチングが完了していない場合、公開時期又は公開期間に基づいて求人情報を公開する。例えば、サービス制御モジュール236は、求人情報提供プラットフォームにおいて、公開時期が到来した求人情報をワーカーに向けて公開してもよい。また、ワーカーが各グループに分類される場合、サービス制御モジュール236は、グループごとに設定される公開時期の到来を判定し、公開時期が到来したグループに対して求人情報を公開していくようにしてもよい。グループは、例えば、求人情報提供プラットフォームの運営組織、あるいは、店舗又は運営者を含む事業者により生成されるグループである。グループには、所属する複数のワーカーに対して共通の募集条件を設定することが可能である。事業者は、求人情報を公開する優先度などをグループに設定し、優先度ごとに求人情報を公開することが可能である。以上の処理により、各求人情報がワーカーに対して公開され、各ワーカーから応募を受け付けることが可能になる。
【0056】
《応募処理》
取得モジュール237は、あるワーカーが利用する情報処理装置10B(第2情報処理装置)から、求人情報提供プラットフォームにおいて公開される求人情報に対して、応募申請を取得する。サービス制御モジュール236は、応募申請があった求人を設定した事業者に対し、応募申請をしたワーカーの情報を提示し、採用の可否を問い合わせてもよい。サービス制御モジュール236は、事業者から採用が許可されたワーカーに対し、応募申請に対する採用通知を出力するよう出力モジュール240を制御してもよい。
【0057】
《自動マッチング》
次に、開示技術の自動マッチングについて説明する。自動マッチングとは、事業者が、求人情報を設定すると(公開設定を含む)、システム側において求人情報に対応するワーカーを抽出し、自動(半自動を含む)で求人情報とワーカーとの関連付けを行うサービスをいう。自動とは、例えばユーザ(例えば事業者)の操作を介さずに行うことであり、半自動とは、例えばユーザ(例えば事業者)の確認操作を介して行うことである。このとき、ワーカーは、逆求人の機能を用いて、システム側に勤務可能時間を設定しておけば、これまでの求人サービスの利用履歴を用いてシステム側でマッチングが行われるため、ワーカーの手間を軽減することが可能になる。以下、詳細に説明する。
【0058】
取得モジュール237は、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を取得する。例えば、取得モジュール237は、ワーカーが利用する第2情報処理装置又はメモリ230から勤務可能時間情報を取得する。具体例として、求職情報の設定画面(例えば
図8参照)等により設定され、第2情報処理装置から送信された勤務可能時間情報は、ワーカーに関連付けられてメモリ230に記憶され、取得モジュール237は、メモリ230から勤務可能時間情報を適宜取得する。また、取得モジュール237は、事業者が利用する第1情報処理装置又はメモリ230から、求人情報に関する各設定情報を取得する。勤務可能時間情報と求人情報の各設定情報との取得タイミングについては順序を問わないが、取得モジュール237は、所定のトリガが発生したタイミングで、各ワーカーの勤務可能時間情報や各求人情報を取得してもよい。
【0059】
例えば、所定のトリガが、新たに求人情報の各設定情報が設定されたことである場合、取得モジュール237は、事業者から新たに求人情報が設定(更新を含む)されると、各ワーカーの勤務可能時間情報を取得してもよい。また、所定のトリガが所定期間毎(例、1日毎)である場合、取得モジュール237は、新たな所定期間内に設定された求人情報を取得したり、各ワーカーの最新の勤務可能時間情報を取得したりしてもよい。また、取得モジュール237は、ワーカーごとに、メモリ230から利用履歴情報を取得してもよい。
【0060】
判定モジュール238は、取得モジュール237により取得される勤務可能時間情報、及び求人サービスの利用履歴情報と、求人情報とに基づいて、ワーカーが求人情報と対応するかを判定する。例えば、判定モジュール238は、求人情報に含まれる勤務時間情報に、ワーカーの勤務可能時間情報が含まれるかを判定したり、勤務場所又は給与がそれぞれの所定条件を満たすかを判定したりする。具体例として、判定モジュール238は、求人情報の勤務場所から、利用履歴情報に含まれる過去の勤務場所が所定時間以内又は所定距離以内であるか、又は求人情報に含まれる給与が、利用履歴情報に含まれる過去の平均給与に基づく所定範囲内か、などを判定する。
【0061】
判定モジュール238は、取得モジュール237により取得される既登録の各ワーカーの各勤務可能時間情報及び各利用履歴情報と、求人情報とに基づいて、上述の対応判定を行ってもよい。また、所定のタイミングで、取得モジュール237が各求人情報を取得する場合、判定モジュール238は、求人情報ごとに、各ワーカーの勤務可能時間情報及び利用履歴情報を用いて対応判定を行ってもよい。
【0062】
判定モジュール238は、対応判定を行う場合、求人情報とワーカーの情報との類似性を判定し、マッチングスコアを算出してもよい。マッチングスコアは、公知の技術を用いて求めることができるが、例えば、類似度を算出する関数を用いたり、機械学習モデルを用いてスコアを算出したり、少なくとも一つの方法が用いられればよい。判定モジュール238は、マッチングスコアを求める場合、マッチングスコアの順に各ワーカーに優先度をつけてもよい。
【0063】
関連付けモジュール239は、判定モジュール238により対応すると判定された場合、求人情報とワーカーの識別情報とを関連付ける。例えば、関連付けモジュール239は、対応すると判定された求人情報のIDとワーカーのIDとを関連付ける。また、関連付けモジュール239は、マッチングスコアが取得できる場合、マッチングスコアに基づく優先度もワーカーのIDとともに関連付けてもよい。
【0064】
以上の処理により、設定された求人情報に対して、ワーカーとのマッチング処理を自動で行うことで、求人情報に適したワーカーを自動で関連付けて、ユーザの負担を軽減することができる。また、ワーカーの勤務可能時間や利用履歴を用いて対応判定を行うことにより、対応すると判定された求人とワーカーとを適切に関連づけることができる。また、この関連付けにより、システム側は、求人情報に適したワーカーを容易に把握することが可能になり得る。また、求人情報ごとに、自動マッチングでマッチングしたワーカーの数などの統計を取ったり、集計をしたり、又は分析を行ったりすることが可能になり得る。
【0065】
出力モジュール240は、求人情報とワーカーの識別情報とが関連付けられることに応じて、自動的に、事業者又はワーカーに対して採用通知を出力する。例えば、求人情報のIDとワーカーのIDとが関連づけられた場合、出力モジュール240は、マッチングした求人情報の事業者、及び/又は、マッチングしたワーカーに対して、ワーカーが採用されたという通知を含む採用通知を出力する。
【0066】
具体例として、出力モジュール240は、アプリケーション上での通知や、ポップアップ通知、事業者又はワーカーのメールアドレスによるメール通知などにより、求人情報と採用されたこととを含む採用通知を、事業者又はワーカーに出力する。
【0067】
以上の処理により、事業者の場合、求人情報にマッチングするワーカーが早速採用になったことを把握することができ、ワーカーの場合、自身に適した求人にマッチングしたことを把握することができる。また、マッチングから採用通知まで、ユーザの負担を軽減しつつシステム側で処理することが可能になる。なお、マッチング処理に、採用通知を行うことを含めてもよい。
【0068】
また、出力モジュール240は、採用通知の通知方法を、ワーカーが応募して採用された採用通知の通知方法と異なる方法にすることを含んでもよい。例えば、出力モジュール240は、応募による採用通知と、自動マッチングによる採用通知とを、色やフォントなど異ならせることにより、自動マッチングによる採用通知を強調表示等してユーザに通知するとよい。これは、応募による採用の場合、ワーカーが応募操作をしたことによる採用通知なので、ワーカーは採用通知に気づきやすい。他方、自動マッチングの場合、ユーザが操作をしていないときに通知されることが多いことが想定されるため、ワーカーに採用されたことに気づいてもらいやすいようにするとよい。
【0069】
上記観点によれば、出力モジュール240は、ワーカーの応募による採用の場合、メール通知、アプリ内の通知等を用いて採用を通知し、一方で、自動マッチングの場合、ワーカーに対して採用されたことをより気づいてもらいやすいような通知方法を用いて採用を通知してもよい。
【0070】
ワーカーに気づいてもらいやすい通知方法の例として、出力モジュール240は、アプリ連携をしている他のアプリケーションを用いて、例えばカレンダーに勤務時間や勤務内容を登録したり、リアルタイム操作を必要とする例として、自動音声電話をかけたりして、自動マッチングによる採用を通知してもよい。
【0071】
以上の処理により、採用方法が異なる場合に、採用通知を異なるようにして、ワーカーに採用方法の違いいを認識させるようにすることができる。また、自動マッチングによる採用の場合は、ユーザが操作をしていて採用されるわけではないため、自動マッチングにより採用されたことに気づいてもらえる通知方法で通知するとよい。
【0072】
また、判定モジュール238は、ワーカーに対し、所定期間におけるマッチング回数が所定値以下の場合に、求人情報と対応するか否かを判定することを含んでもよい。例えば、判定モジュール238は、1カ月(所定期間の一例)の間に自動マッチングする回数は5回(所定値の一例)とする場合、1か月で自動マッチング数が5回に達するまでは、自動マッチングの判定を行う。また、一日に自動マッチングする回数は、1回として設定されてもよい。
【0073】
以上の処理により、自動マッチングでマッチングする回数が必要以上に多くなることを防ぐことができる。すなわち、ワーカーが、意図せずに自動マッチングにより多く働くことを防ぐことができる。自動マッチングの回数が増えれば、ワーカーからのキャンセルの可能性が高くなり、システムとしての信頼性に影響を与える。そのため、自動マッチングの回数に対して、所定期間で上限を設けることにより、システムの信頼性を低下させないことが可能である。
【0074】
また、取得モジュール237は、ワーカーが利用する第2情報処理装置から、少なくとも勤務可能時間情報を含む求職情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得モジュール237は、ワーカーが第2情報処理装置を操作することにより設定された勤務可能時間情報を取得してもよい。システムは、ワーカーに対して、求職情報について、少なくとも勤務可能時間情報のみを必須の設定項目としてもよい。なお、勤務可能時間情報を任意の設定項目とし、勤務可能時間情報が設定されていないワーカーは、自動マッチングが行われないようにしてもよい。
【0075】
また、取得モジュール237は、第2情報処理装置から、勤務可能時間情報と、勤務場所情報、業務カテゴリ情報、及び給与情報のうちの少なくとも1つとを含む求職情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得モジュール237は、必須の設定項目である勤務可能時間情報と、任意の設定項目である勤務場所情報、業務カテゴリ情報、及び給与情報のうち、ワーカーにより設定された少なくとも1つの情報とを含む求職情報を取得してもよい。
【0076】
修正モジュール241は、取得モジュール237により取得された求職情報を、そのワーカーの利用履歴情報に基づいて修正する。例えば、修正モジュール241は、求職情報において設定された勤務可能時間が、利用履歴情報により特定される勤務時間と所定時間以上の差異がある場合、利用履歴情報における勤務時間の方を真として求職情報に含まれるワーカーの勤務可能時間情報を修正してもよい。
【0077】
例えば、修正モジュール241は、求職情報に含まれるワーカーの勤務可能時間情報が10時から13時を示すとしても、このワーカーの利用履歴情報によれば、よく勤務している時間が18時から21時の場合、マッチングに用いる求職情報のワーカーの勤務可能時間情報を18時から21時に修正する。なお、利用履歴情報については、所定回以上利用された場合に、例えばそのうちの80%以上で同様の属性情報であれば、求職情報に対する修正を可能にする。これは、少ない利用数だと信頼性に欠けるからである。
【0078】
上記は、勤務可能時間情報を例にしたが、勤務場所や、業務カテゴリ、給与情報についても同様に適用可能である。例えば、求職情報において、勤務場所がA駅付近を示す場合、修正モジュール241は、利用履歴情報に基づけば、B駅付近でよく勤務していることが特定できれば、マッチングに用いる勤務場所をB駅付近に修正してもよい。
【0079】
以上の処理により、ワーカーが設定した求職情報に対して、ワーカーが実際に利用した利用履歴情報に基づいて、マッチングに用いられる情報を修正することで、ワーカーの実際の利用に即した情報を用いてマッチングを行うことが可能になる。
【0080】
また、勤務可能時間情報は、予め設定される所定期間に含まれる時間情報であってもよい。例えば、あるワーカーは、所定曜日の所定時間帯を勤務可能時間としたい場合がある。この場合、ワーカーに対して、所定期間内(例えば今後1か月)であれば、複数の勤務可能時間情報を設定することを可能にしてもよい。取得モジュール237は、例えば、1か月のうち毎週月曜の17時~18時を勤務可能時間情報として取得してもよい。所定期間について、ワーカーとしては、設定負荷の観点で、自動マッチングに用いられる所定期間を長く設定したいケースがあるが(例えば今後1か月ではなく3か月)、事業者からすると、先の予定について自動マッチングをしてもキャンセルされる可能性があるため、そのリスクを減らしたいというニーズがある。そこで、両者のバランスを取るため、予め設定された所定期間についてワーカーからの複数の勤務可能時間の設定を可能にする。
【0081】
以上の処理により、上述のとおりワーカーと事業差との両者のニーズに答えるため、予め設定された所定期間について、自動マッチングに用いられる勤務可能時間を設定可能な所定期間を、システム側で適宜設定できるようにする。
【0082】
また、サービス制御モジュール236は、ワーカーが所定条件を満たすか否かに応じて、勤務可能時間に関する所定期間を設定してもよい。例えば、サービス制御モジュール236は、評価が所定値以上のワーカーに対して、所定期間をデフォルト値よりも長く設定してもよい。例えば、所定期間が1か月であれば、評価が所定値よりも高いワーカーに対して、所定期間として2か月が設定されてもよい。また、ワーカーの評価値を複数に分類し、分類ごとに所定期間が設定されてもよい。また、所定条件は、ワーカーのスキルが、所定スキルを保持しているかなどを含んでもよい。
【0083】
以上の処理により、所定期間に対して、ワーカーの属性情報に基づいて、勤務可能時間情報に関する所定期間が設定されてもよい。例えば、優良なワーカーについては、長い所定期間を設定することが可能になる。
【0084】
特定モジュール242は、ワーカーの利用履歴情報に基づいて勤務可能時間情報を特定する。例えば、特定モジュール242は、ワーカーの利用履歴情報から、そのワーカーがよく勤務している時間を特定してもよい。具体例として、特定モジュール242は、利用履歴情報から、所定回数以上の同一時間帯又は最も勤務している同一時間帯を特定した場合、この時間帯を勤務可能時間情報として特定してもよい。
【0085】
この場合、取得モジュール237は、特定モジュール242により特定された勤務可能時間情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得モジュール237は、ワーカーにより設定される求職情報として、勤務可能時間が設定されていない場合、利用履歴情報から特定された勤務可能時間情報を取得してもよい。
【0086】
以上の処理により、利用履歴情報から特定された勤務可能時間情報を用いてマッチングを行うことが可能になり、ワーカーへの負担を軽減させることが可能になる。
【0087】
また、判定モジュール238は、ワーカーの利用履歴情報に基づく勤務場所情報、業務カテゴリ情報、及び給与情報のうち、少なくとも1つに基づいて、対応するか否かを判定することを含んでもよい。例えば、判定モジュール238は、ワーカーにより設定された情報以外にも、利用履歴情報から特定される勤務場所情報、業務カテゴリ情報、又は給与情報に基づいて対応判定を行ってもよい。具体例として、判定モジュール238は、ワーカーにより設定されていない項目を特定し、この項目に対して、利用履歴から補って対応判定を行ってもよい。
【0088】
以上の処理により、利用履歴情報から適宜情報を補うことにより、マッチング精度を向上させることが可能になる。
【0089】
サービス制御モジュール236は、事業者の操作に応じて、自動マッチングを行う機能をオン又はオフにすることを実行してもよい。例えば、サービス制御モジュール236は、求人設定の際に、自動マッチングをオンまたはオフにすることを事業者に設定させてもよい(例えば、後述の
図9参照)。また、サービス制御モジュール236は、所定費用を支払う事業者に対して、自動マッチングの機能をオンにする、又はオンオフを設定可能なようにしてもよい。
【0090】
また、サービス制御モジュール236は、自動マッチングの機能のうち、関連付け機能をオフに設定することを可能としてもよい。自動マッチングの関連付け機能がオフに設定される場合、事業者の設定に応じて、自動マッチング判定により求人情報に対応すると判定されたワーカーのリストから、採用対象の関連付けを行うワーカー(採用するワーカー)を選択することを実行してもよい(半自動)。例えば、サービス制御モジュール236は、内部処理として自動マッチングの判定処理を実行し、対応すると判定されたワーカーのリストを生成する。サービス制御モジュール236は、生成したリストを事業者が利用する第1情報処理装置10Aに送信し、事業者から、採用するワーカーの選択を受け付け、選択されたワーカーと求人情報とを関連付けてもよい。
【0091】
以上の処理により、事業者から、採用するワーカーの確認作業を介して、最終的に採用するワーカーを決定するようにすることができる。
【0092】
また、サービス制御モジュール236は、自動マッチングが行われる場合、マッチングが成立した1件につき、事業者又はワーカーから手数料(月額利用料含む)を徴収してもよいし、自動マッチングに関する手数料はなしにしてもよい。
【0093】
上記に示した要素の各々は先述される記憶装置の1つ又は複数に格納され得る。上記に示したモジュールの各々は、上述される機能を実行するための命令のセットに対応する。上記に示したモジュール又はプログラム(すなわち、命令のセット)は別個のソフトウェアプログラム、プロシージャ又はモジュールとして実装される必要はないとともに、従ってこれらのモジュールの様々なサブセットが様々な実施形態で組み合わされるか、あるいは再構成され得る。ある実施形態において、メモリ230は上記に示されるモジュール及びデータ構造のサブセットを格納し得る。さらには、メモリ230は上述されない追加的なモジュール及びデータ構造を格納し得る。
【0094】
なお、1つ又は複数の処理装置(CPU)210は、メモリ230から、必要に応じて各モジュールを読み出して実行する。例えば、1つ又は複数の処理装置(CPU)210は、メモリ230に格納されているネットワーク通信モジュール232を実行することで、通信部を構成してもよい。また、1つ又は複数の処理装置(CPU)210は、メモリ230に格納されているサービス制御モジュール236、取得モジュール237、判定モジュール238、関連付けモジュール239、出力モジュール240、修正モジュール241、及び特定モジュール242をそれぞれ実行することで、サービス制御部、取得部、判定部、関連付け部、出力部、修正部、及び特定部を構成してもよい。また、サービス制御モジュール236、取得モジュール237、判定モジュール238、関連付けモジュール239、出力モジュール240、修正モジュール241、及び特定モジュール242のそれぞれの処理は、1つ又は複数の処理装置(CPU)210により実行されても良い。
【0095】
図3は「サーバ」を示すが、
図3は、本明細書に記載される実施形態の構造的な概略としてよりも、サーバのセットに存在し得る様々な特徴についての説明が意図されている。実際には、当業者により認識されるとおり、別個に示される項目が組み合わされ得るとともに、ある項目が別個に構成され得る。例えば、
図3において別個に示される項目は単一サーバ上に実装され得るとともに、単一の項目が1台又は複数のサーバにより実装され得る。
【0096】
データベース30は、
図3に示す構成と同様の構成を有してもよい。なお、
図3に示すユーザ情報233、求人情報234、利用履歴情報235の少なくとも1つが、データベース30の記憶部に記憶されてもよい。
【0097】
<データ構造の一例>
図4は、実施形態に係るユーザ情報233の一例を示す図である。ユーザ情報233には、求人サービスを利用するユーザ(例、ワーカー)により作成された各会員ユーザに関する情報が管理される。「ユーザID」には、サーバ20がユーザを一意に識別するためのユーザ識別情報(ユーザID:Identifier)が含められる。ユーザIDには、「ユーザ情報」が関連付けられる。
【0098】
「ユーザ情報」には、ユーザのパーソナルな情報である「氏名」、「住所」、「電話番号」、「勤務可能時間」、「評価」などが含められる。「勤務可能時間」は、ワーカーにより設定される勤務可能時間情報を含み、場合によっては、後述の利用履歴情報235に基づいて設定される時間情報を含んでもよい。
【0099】
「評価」は、ユーザが勤務した後に、その事業者により勤務態度等を評価された値を含む。「評価」は、平均値でもよいし累積値でもよい。また、ユーザIDは、ユーザ情報の一つに含められてもよい。また、ユーザ情報には、メールアドレス、パスワード、勤務場所情報、業務カテゴリ情報、希望給与情報などが含められてもよい。
【0100】
図5は、実施形態に係る求人情報の一例を示す図である。「求人ID」には、求人情報の識別情報が含められる。求人情報は、求人IDに関連付けて、「求人日」、「勤務時間」、「事業者」、「勤務場所」、「時給」、「業務内容」などの各情報が含められる。なお、
図5に示す例では、「時給」が用いられるが、時給×勤務時間の「給与」が用いられてもよい。「勤務場所」は、例えば、駅が指定されてり、駅からnメートル、又は指定場所からnメートルなどを用いて指定されてもよい。
【0101】
「求人日」には、事業者にとってワーカーが必要となる日(期間指定でもよい)が含められる。「勤務時間」には、求人日におけるワーカーの勤務開始時刻と勤務終了時刻とが含められる。「事業者」には、求人情報を設定し、求人を求める事業者名が含められる。「勤務場所」には、ワーカーが勤務する店舗名、場所、地名、施設名等の少なくとも1つが含められる。「時給」には、その求人の時給が含められる。「業務内容」には、事業者が設定する業務の内容(業務カテゴリ)を示す情報が含められる。
【0102】
図6は、実施形態に係る利用履歴情報の一例を示す図である。利用履歴情報の「ユーザID」には、ユーザの識別情報が含められる。利用履歴情報は、ユーザIDに関連付けて、「求人ID」、「場所」、「勤務日」、「勤務時間」、「給与」などの各情報が含められる。なお、
図6に示す例では、「給与」が用いられるが、「時給」が用いられてもよい。
【0103】
「求人ID」には、マッチングした求人を識別する識別情報が含められる。「場所」には、ワーカーの勤務場所が含められる。「勤務日」には、ワーカーが勤務した日が含められる。「勤務時間」には、求人日におけるワーカーの勤務時間が含められる。「時給」には、その求人の時給が含められる。また、利用履歴情報は、「事業者」の情報や、勤務に対する評価情報を含んでもよい。
【0104】
<動作説明>
次に、実施形態に係る情報処理システム1の動作について説明する。
図7は、実施形態に係る自動マッチングに関する処理の一例を示すシーケンス図である。
図7に示す例では、情報処理装置10Aは、事業者が利用する装置であり、情報処理装置10B、10Cは、ワーカーB、ワーカーCがそれぞれ利用する装置であるとする。
【0105】
ステップS102において、ワーカーBの情報処理装置10Bは、ユーザ情報の設定画面(新規ユーザ登録画面)等により、ユーザの情報の設定を受け付け、受け付けたユーザ情報をサーバ20に送信する。この場合、ユーザ情報は、ワーカーBの氏名、住所、電話番号等を含んでもよい(例えば
図4参照)。
【0106】
ステップS104において、サーバ20のサービス制御モジュール236は、取得したワーカーBのユーザ情報に基づいて、求人サービスにおけるユーザ登録を行う(例えば
図4参照)。
【0107】
ステップS106において、ワーカーCの情報処理装置10Cは、ユーザ情報の設定画面(新規ユーザ登録画面)等により、ユーザの情報の設定を受け付け、受け付けたユーザ情報をサーバ20に送信する。
【0108】
ステップS108において、サーバ20のサービス制御モジュール236は、取得したワーカーCのユーザ情報に基づいて、求人サービスにおけるユーザ登録を行う。
【0109】
ステップS110において、ワーカーBの情報処理装置10Bは、求職情報の設定画面等により、ユーザの求職情報の設定を受け付け、受け付けたユーザの求職情報をサーバ20に送信する。例えば、求職情報の設定画面は、ワーカーが所定条件を満たすまでは表示できないようにしてもよい。所定条件は、求人サービス又は連携サービスの利用回数が閾値以上となること、評価値が所定値以上であることの少なくとも1つを含む。
【0110】
図8は、実施形態に係る求職情報の設定画面の一例を示す図である。
図8に示す画面は、勤務可能時間情報(必須項目)、希望の勤務場所(任意項目)、希望の給与(任意項目)等の求職情報の設定画面の一例を示す。また、求職情報として、他にも希望の業務カテゴリ情報等が設定可能にされてもよい。ワーカーは、所定条件を満たすことで、マイページ等から求職情報を設定することができてもよい。
【0111】
ステップS112において、サーバ20のサービス制御モジュール236は、取得したワーカーBのユーザの求職情報に基づいて、このユーザのユーザIDに求職情報を関連付けて設定する。
【0112】
ステップS202において、事業者の情報処理装置10Aは、求人の公開設定画面(例えば、
図9)に対する事業者の操作に応じて、求人情報についての各設定情報をサーバ20に送信する。求人情報の各設定情報は、求人日(勤務日)、勤務時間、締切時間、時給、募集人数、給与、自動マッチングの許可などの情報を含む。
【0113】
図9は、実施形態に係る求人の公開設定画面の一例を示す図である。
図9に示す画面は、事業者「AAA」の渋谷店が、「未経験者歓迎」の求人内容を示す例である。
図9に示す求人の画面例では、例えば、求人日、勤務時間、締切時間、時給、募集人数、給与、自動マッチングの許可等が事業者により設定される。
図9に示す公開設定画面例において、自動マッチングを許可するか否かのチェックボックスに、事業者がチェックを入れることとする。これにより、上述した自動マッチングの処理が実行されるようになる。
【0114】
図7に戻り、ステップS204において、サーバ20の取得モジュール237は、情報処理装置10Aから求人情報についての各設定情報を取得し、サーバ20のサービス制御モジュール236は、これらの各設定情報に基づいて求人情報を設定して生成する。
【0115】
ステップS206において、サーバ20の判定モジュール238は、勤務可能時間情報及び求人サービスの各ワーカーの利用履歴情報と、生成される求人情報とに基づいて、所定ワーカーが求人情報と対応するか否かを判定する。例えば、サーバ20の判定モジュール238は、ユーザにより設定された勤務可能時間情報と、その他の項目については利用履歴情報から特定される情報とを用いて、求人情報に含まれる対応情報との類似性を判定してもよい。
図7に示す例では、ワーカーBが対応したとする。
【0116】
ステップS208において、サーバ20の関連付けモジュール239は、判定モジュール238により対応すると判定された場合、求人情報と、対応すると判定されたワーカーBの識別情報とを関連付ける。例えば、関連付けモジュール239は、対応すると判定されたワーカーBのIDと求人情報のIDとを関連付けてもよい(例えば
図6参照)。このとき、対応すると判定されたワーカーBについては、事業者及びワーカーBの操作を必要とせずに、即時採用されてもよい。
【0117】
ステップS210において、サーバ20の出力モジュール240は、自動マッチングしたワーカーBの情報処理装置10Bに対し、採用通知を出力する。例えば、出力モジュール240は、自動マッチングしたことに応じて、自動で採用通知を出力するようにしてもよい。
【0118】
図10は、実施形態に係る採用通知画面の一例を示す図である。
図10に示す画面は、採用通知として、勤務時間、勤務場所、採用された求人情報の詳細、採用についてキャンセルするか否かのボタン等が含められる。なお、採用通知画面において、ワーカーBに対して、求人情報の詳細が確認できるようになっている。これは、自動マッチングでは、ワーカーBは採用される求人情報に対して自ら応募したわけではなく、どのような求人に自動マッチングしたのかをワーカーが確認できるようにするためである。
【0119】
図7に戻り、ステップS212において、サービス制御モジュール236は、生成された求人情報を、求人サービスにアクセスするワーカーに対して公開する。このとき、求人情報の公開時期が設定される場合、公開時期が到来すれば、サービス制御モジュール236は、求人情報を公開する。例えば、情報処理装置10Bが求人サービスにログインし、求人の閲覧をリクエストした場合、サーバ20は、求人情報の一覧(例えば
図11)を情報処理装置10Cに送信する。
【0120】
図11は、実施形態に係る求人の閲覧画面の一例を示す図である。
図11に示す画面は、求人情報の一覧を含む画面情報により表示制御される画面を示す。
図11に示す例では、求人情報一覧画面には、複数の求人情報が表示され、仕事をする日時が選択可能であり、設定される日の新着おしごとの通知機能のON/OFFの設定が可能である。
【0121】
ここで、ワーカーCは、
図11に示す画面に表示される各求人情報の中から、所定の求人情報(例えばR1により示される求人情報)を選択すると、その所定の求人情報に応募したことになり、逆求人ではない通常の処理が実行される。
【0122】
以上の処理によれば、ワーカーに対する設定負担を維持又は軽減しつつ、効率よく適切なマッチングを行うことが可能である。
【0123】
図12は、実施形態に係るサーバ20の自動マッチングに関する処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示す処理は、
図7に示すステップS204~S212等に関連する処理である。
【0124】
図12に示すステップS302において、サーバ20の取得モジュール237は、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を取得する。例えば、取得モジュール237は、ワーカーにより設定された勤務可能時間情報、または、利用履歴情報から特定される勤務可能時間情報を取得する。
【0125】
ステップS304において、サーバ20の取得モジュール237は、ワーカーの利用履歴情報を取得する。例えば、取得モジュール237は、メモリ230に記憶される利用履歴情報235から、マッチングに利用する情報(勤務可能時間、業務カテゴリ、希望給与等)を取得する。
【0126】
ステップS306において、サーバ20の取得モジュール237は、事業者が利用する情報処理装置10Aから、求人情報に関する各設定情報を取得する。例えば、取得モジュール237は、求人設定時に設定される求人情報を取得してもよいし、所定期間毎に、所定期間内に設定された求人情報を取得してもよい。
【0127】
ステップS308において、サーバ20の判定モジュール238は、勤務可能時間情報及び求人サービスのワーカーの利用履歴情報と、求人情報とに基づいて、ワーカーが求人情報とマッチングするか否かを判定する。例えば、判定モジュール238は、求人情報ごとに、その求人情報の勤務時間と、ワーカーの勤務可能時間情報が示す時間とを比較し、求人に対して勤務可能なワーカーがいるか否かを判定する。
【0128】
判定モジュール238は、勤務可能なワーカーの勤務場所、業務カテゴリ、給与などから最終的に対応するワーカーがいるか否かを判定する。対応判定の結果が肯定の場合(ステップS308-YES)、関連付けモジュール239は、求人情報とワーカーの識別情報とを関連付けて、処理はステップS310に進み、対応判定の結果が否定の場合(ステップS308-NO)、処理はステップS312に進む。判定モジュール238は、上述したとおり、マッチングに用いる情報に対して優先的に判定してもよい。
【0129】
ステップS310において、出力モジュール240は、自動マッチングした場合、マッチングしたワーカーに対して、自動で採用通知を出力する。採用通知は、例えば
図10に示すような情報を含む。
【0130】
ステップS312において、出力モジュール240は、求人情報に設定される公開時期が到来すると、求人情報を公開する。例えば、出力モジュール240は、求人情報提供プラットフォーム上で、ワーカーから求人一覧等へのアクセスがある場合に、求人情報の一覧をワーカーに閲覧可能にする。
【0131】
図13は、実施形態に係るサーバ20の求職情報に関する修正処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すステップS402において、修正モジュール241は、ワーカーの求職情報を取得する。例えば、修正モジュール241は、
図8に示す求職情報の設定画面により設定された求職情報を取得する。取得のタイミングは、特に限定されないが、例えば、所定期間ごと、利用履歴情報が更新されたタイミング、又は求人サービスの利用数が所定値を超えたタイミングなどである。
【0132】
ステップS404において、修正モジュール241は、修正対象のワーカーの利用履歴情報を取得する。なお、ステップS402とS404の順序は問わない。
【0133】
ステップS406において、修正モジュール241は、求職情報の修正があるか否かを判定する。例えば、修正モジュール241は、求職情報に設定されている項目である勤務可能時間情報、勤務場所、業務カテゴリ、及び/又は給与情報の少なくとも1つが、利用履歴情報のうち、対応する情報と比較して乖離があるか否かを判定する。乖離があるとは、例えば、設定された勤務可能時間が、利用実績の勤務時間と所定時間以上差があること、勤務場所が利用実績の場所から所定距離、所定時間以上離れていること、業務カテゴリが類似のジャンルにないこと、給与が利用実績の平均給与からしきい値以上で差があることなどを含む。求職情報の所定項目に対して修正ありと判定される場合(ステップS406-YES)、修正処理はステップS408に進み、求職情報の全ての項目に対して修正がないと判定される場合(ステップS406-NO)、修正処理は終了する。
【0134】
ステップS408において、修正モジュール241は、利用履歴情報のうち、修正対象の所定項目に対応する情報を用いて求職情報の所定項目を修正する。例えば、修正モジュール241は、求職情報に設定された勤務可能時間情報を、利用履歴情報から特定される利用実績の勤務時間情報に修正する。これにより、設定時の情報が、利用実績の情報を用いて更新されることにより、ワーカーの実情に沿った情報を用いてマッチング判定を行うことができる。
【0135】
上述の開示技術は、ワーカーに対する設定負担を維持又は軽減しつつ、効率よく適切なマッチングを行うことを可能にする。また、上述の開示技術は、下記に示す求人情報提供プラットフォームに対するワーカー(求職者)又は事業者(求人者)の視点からの課題をも解決し得る。
【0136】
(ワーカー)
例えば、ワーカーは、仕事を探す際に、求人アプリをその都度確認しなければならず、ワーカーは、応募できる求人を探す必要がある。また、ワーカーには、求人アプリを確認するなど、能動的な行動が求められるが、自動マッチングの処理を行うと、求人情報に対応するワーカーが自動で関連付けられ、必要に応じて採用通知までを処理することが可能である。
【0137】
また、ワーカーは、一時的な隙間時間を利用して働こうと思っても、すでに仕事が埋まってしまっている状況がある。また、ワーカーは、求人募集時に通知を受けることができるが、端末を継続して操作しているわけではないため、求人情報に気付いたときには、希望の仕事が埋まっている状況がある。
【0138】
(事業者)
例えば、事業者は、求人を作成してマッチングするまで、どういうワーカーが応募してくるかわからない。また、一時的な隙間時間のバイトにおいて即時マッチングが行われる場合、早く応募したワーカーが採用されることになってしまい、もっと良いワーカーがいたかもしれないが、その実態はわからない。また、事業者としては、能力の高いワーカーとマッチングしたいというニーズは存在する。
【0139】
以上の課題に対して、上述の開示技術は解決し得る可能性がある。例えば、開示技術によれば、評価が高いワーカーに対して自動マッチングを許可するようにしたり、ワーカーの応募操作や、ワーカーに対する事業者の承認操作を不要にしたりすることができるため、上述の課題を解決し得る。
【0140】
なお、開示技術は、上述した実施形態に限定されるものではなく、開示技術の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【0141】
本開示の実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、限定でなく例として、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラムを含む。
【0142】
上記の開示技術は、一時的な勤務の求人を提供する求人提供プラットフォームを例にして説明したが、一時的な求人である必要はなく、通常の勤務の求人を提供する求人提供プラットフォームにも適用可能である。例えば、既存の求人提供プラットフォームに対し、自動マッチングに関する処理と、採用通知に関する処理とを実装することにより、上述の処理を実行することが可能になる。
【0143】
また、上述の開示技術は、以下の処理を実装してもよい。
例えば、ワーカーは、設定された評価を得ると、自動マッチングの機能が使用できるようにしてもよい。具体例として、判定モジュール238は、ワーカーが多段階の評価を得ることができる場合に、所定の評価値以上を得ているワーカーに対して自動マッチングの判定処理を行うようにする。
【0144】
また、自動マッチングが行われた場合、サービス制御モジュール236は、所定の時間前に、給与の先払いを行ってもよい。所定の時間は、マッチング直後でもよい。
【0145】
また、サービス制御モジュール236は、求人情報の募集人数がn人であり、自動マッチングでm人がマッチングした場合、その求人情報を公開する場合(一般公開又は限定公開を含む)は、n-m人の募集人数で求人情報を公開してもよい。
【0146】
また、自動マッチングの場合で、事業者の確認作業やワーカーの選択作業が必要な場合、サービス制御モジュール236は、事業者に対して閲覧可能なワーカーのリストには、個人情報を掲載しないようにする。サービス制御モジュール236は、採用まで行われた後に、初めてワーカーの個人情報を閲覧可能にするとよい。
【符号の説明】
【0147】
1 情報処理システム
10、10A、10B 情報処理装置
20 情報処理装置(サーバ)
110、210 処理装置(CPU)
120、220 ネットワーク通信インタフェース
130、230 メモリ
131、231 オペレーティングシステム
132、232 ネットワーク通信モジュール
133 アプリデータ
134 サービス処理モジュール
135 取得モジュール
136 出力モジュール
137 処理モジュール
138 表示制御モジュール
150 ユーザインタフェース
170、270 通信バス
233 ユーザ情報
234 求人情報
235 利用履歴情報
236 サービス制御モジュール
237 取得モジュール
238 判定モジュール
239 関連付けモジュール
240 出力モジュール
241 修正モジュール
242 特定モジュール
【要約】
【課題】ワーカーに対する設定負担を維持又は軽減しつつ、効率よく適切なマッチングを行うことが可能となる。
【解決手段】情報処理方法は、情報処理装置が、ワーカーの勤務可能時間に関する勤務可能時間情報を取得すること、求人情報に関する各設定情報を取得すること、勤務可能時間情報及び情報処理装置が提供する求人サービスのワーカーの利用履歴情報と、求人情報とに基づいて、ワーカーが求人情報と対応hするかを判定すること、対応すると判定された場合、求人情報とワーカーの識別情報とを関連付けること、を実行する。
【選択図】
図7