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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-19
(45)【発行日】2025-09-30
(54)【発明の名称】力率補正回路を含むドライバ装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20250922BHJP
【FI】
H02M3/28 V
H02M3/28 H
H02M3/28 J
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2024565037
(86)(22)【出願日】2023-04-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2025-05-13
(86)【国際出願番号】 EP2023060762
(87)【国際公開番号】W WO2023213613
(87)【国際公開日】2023-11-09
【審査請求日】2024-12-13
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2022/091315
(32)【優先日】2022-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】22178958.9
(32)【優先日】2022-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】チェン チークァン
(72)【発明者】
【氏名】フー ジェ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ユー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-125547(JP,A)
【文献】特開平07-031145(JP,A)
【文献】特開平01-218355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00- 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PFCコンバータであって、
AC主電源電力を受け取るよう構成される第1入力インターフェース、
前記AC主電源電力において力率補正を実施し、前記AC主電源電力のリップルに対応するリップルを持つPFC出力信号を生成するよう構成されるPFC変換回路、及び
前記PFC出力信号を供給するよう構成される第1出力インターフェースを含むPFCコンバータと、
前記AC主電源電力からの供給電圧を供給するための電源と、
スイッチモード電源装置であって、
前記電源に結合され、前記電源から前記供給電圧を受け取るよう構成される第2入力インターフェース、
前記第1出力インターフェースと電気的に直列に接続される第2出力インターフェース、及び
前記供給電圧を、前記第2出力インターフェースに供給されるオフセット信号に変換するよう構成されるスイッチモード電源であって、前記オフセット信号が、前記PFC出力信号を重畳して重畳信号を生成し、前記AC主電源電力に対応する前記リップルを補償するよう構成されているスイッチモード電源を含むスイッチモード電源装置と、
前記第2入力インターフェースに供給される前記供給電圧を、調節された前記供給電圧の電圧振幅と前記オフセット信号の電圧振幅との間の差を調整するために、前記オフセット信号と同期するよう調節するよう構成される調節回路とを有するドライバ装置。
【請求項2】
前記調節回路が、前記電源と前記第2入力インターフェースとの間に電気的に結合され、前記調節された供給電圧の電圧振幅と前記オフセット信号の電圧振幅との間の差が、調整されるように、前記オフセット信号と同期して前記供給電圧を調節し、それによって、前記スイッチモード電源の電力損失を制御するよう適合される請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項3】
前記オフセット信号の電圧及び/又は前記重畳信号の電圧を検知するための検知回路を更に有し、
前記調節回路が、検知される、前記オフセット信号の電圧、並びに/又は重畳された前記PFC出力信号及び前記オフセット信号の電圧に応答して、前記供給電圧を調節するよう構成される請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項4】
前記調節回路が、
前記オフセット信号又は前記重畳信号のうちの一方の第1電圧に対して、第2電圧の調節された前記供給電圧を供給し、
前記オフセット信号又は前記重畳信号のうちの前記一方の第3電圧に対して、第4電圧の前記調節された供給電圧を供給するよう構成され、
前記第1電圧が前記第3電圧より大きく、前記第2電圧が前記第4電圧より大きい請求項3に記載のドライバ装置。
【請求項5】
前記第1電圧、前記第2電圧、前記第3電圧及び前記第4電圧が、瞬時電圧又は平均電圧である請求項4に記載のドライバ装置。
【請求項6】
前記調節回路が、前記オフセット信号の平均値と同期するよう前記供給電圧の平均値を調節するよう適合される請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項7】
前記PFC変換回路が、前記第1入力インターフェースに電気的に結合される一次巻線と、前記一次巻線に磁気的に結合され、前記第1出力インターフェースに電気的に結合される第1の二次巻線とを持つトランスを有し、
前記電源が、前記一次巻線に磁気的に結合される第2の二次巻線を有し、
前記調節回路が、調節可能な比率又は割合の、前記第2の二次巻線にわたる平均電圧を、前記供給電圧の平均電圧として前記第2入力インターフェースに供給するよう構成される請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項8】
前記調節回路が、前記第2の二次巻線と前記第2入力インターフェースとの間に結合されるスイッチ装置を有し、前記スイッチ装置が、
第1の比率又は割合の前記第2の二次巻線にわたる平均電圧が、前記供給電圧の平均電圧として前記第2入力インターフェースに供給される第1構成と、
前記第1の比率又は割合より低い第2の比率又は割合の前記第2の二次巻線にわたる平均電圧が、前記供給電圧の平均電圧として前記第2入力インターフェースに供給される第2構成とを含む少なくとも2つの構成を切り替えるよう構成される請求項7に記載のドライバ装置。
【請求項9】
前記調節回路が、
前記オフセット信号の電圧が第1の所定の電圧以上であることに応答して、前記調節された供給電圧の平均電圧が高くなるように前記スイッチ装置を前記第1構成で動作させ、
前記オフセット信号の電圧が前記第1の所定の電圧未満であることに応答して、前記調節された供給電圧の平均電圧が低くなるように前記スイッチ装置を前記第2構成で動作させることによって、前記オフセット信号の平均値と同期して前記供給電圧の平均値を調節するよう構成される請求項8に記載のドライバ装置。
【請求項10】
前記調節回路が、前記重畳信号及び/又は前記オフセット信号の平均電圧の増加とともに、前記供給電圧の平均電圧を増加させるよう構成される請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項11】
前記調節回路が、前記オフセット信号の瞬時値と同期する又は同位相になるよう前記供給電圧の瞬時値を調節するよう適合される請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項12】
前記調節回路が、
前記電源に電気的に結合され、実質的に安定した振幅を持つバイアス電圧を生成するよう適合されるバッファ回路と、
前記バイアス電圧から、前記PFC出力信号の電圧に比例する電圧を減算して、前記第2入力インターフェースのための前記調節された供給電圧を生成するよう構成される反転回路とを有する請求項1に記載のドライバ装置。
【請求項13】
前記PFC変換回路が、前記第1入力インターフェースに電気的に結合される一次巻線と、前記一次巻線に磁気的に結合され、前記第1出力インターフェースに電気的に結合される第1の二次巻線とを持つトランスを有し、
前記電源が、第2の二次巻線の両端の電圧が前記PFC出力信号の電圧に比例して変化するように、前記一次巻線に磁気的に結合される前記第2の二次巻線を有し、
前記反転回路が、前記バイアス電圧から、前記第2の二次巻線の両端の電圧に比例する電圧を減算して、前記第2入力インターフェースのための前記供給電圧を生成するよう構成される請求項12に記載のドライバ装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載のドライバ装置と、
前記第1出力インターフェース及び前記第2出力インターフェースに接続され、前記重畳信号によって給電されるよう構成される負荷とを有する電子装置。
【請求項15】
前記負荷が、随意に1つ以上の発光ダイオードを含む発光装置を有する請求項14に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバ装置の分野に関し、とりわけ、力率補正回路を含むドライバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライバ装置は、一般に、発光要素などの負荷に電力を供給するために使用される。一般的には、ドライバ装置は、(例えば、AC)入力電力を負荷に給電するのに適した(例えば、DC)出力電力に変換することが可能である。一部のドライバ装置は、負荷又はバスに供給される出力電力を規定する力率補正(PFC)出力信号の力率を変更又は調節するための力率補正回路を有する。
【0003】
PFC出力信号は、力率補正回路の出力コンデンサを横切る信号であることがあり、故に、それは、DC信号をエミュレートするよう平滑化される。しかしながら、力率補正回路は、平均出力を検知することによってその出力を調整する低速応答変換回路である。それ故、PFC出力信号は、約100/120Hzのリップル(電圧又は電流)を保持し、前記リップルの正確な周波数は、一般的に約50/60HzであるAC入力電力のリップルに依存する。特にLED照明の場合、LED照明装置の出力光束は、LED照明装置に供給される電力に非常に敏感であることから、PFC出力信号におけるリップルのサイズを低減又は減衰させること、例えば、リップルを除去又は補償することは、有利であるだろう。PFC出力信号のリップルは、調整されない場合には、LEDによって出力される光の明るさにおいて対応するリップルをもたらし、これは、人間が知覚可能な又は(カメラなどの)キャプチャデバイスが知覚可能なちらつきをもたらす。
【0004】
当技術分野においてこの問題を解決する一般的なやり方は、力率補正回路からカスケード接続する第2変換回路を使用するものである。このトポロジは、2段変換回路に分類され得る。第2変換回路は、PFC出力信号を更に安定化された信号に調整する。このような2段変換回路の或る不利な点は、第2変換回路が、PFC出力信号全体を処理する必要があり、その電力定格が、非常に高く、大きく、材料的に高価な(materially expensive)構成要素を必要とすることを意味することから、高い材料費及び高い空間要件である。
【0005】
力率補正回路の出力においてスイッチング変換回路、即ち、スイッチモード電源を使用することが提案されており、スイッチング変換回路は、PFC出力信号全体ではなく、PFC出力信号のAC成分のみを補償するために使用される。これは、スイッチング変換回路の電力定格が、2段変換回路に比べて、相対的により小さく、より低いコスト及びサイズを持つことを意味する。適切な従来技術の例は、US20140252973A1及びUS 2017/0288557 A1によって記載されている。このトポロジは、多くの場合、上記の2段と比較して、1.5段又は1.25段変換回路と呼ばれる/に分類される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
改良されたドライバ装置に対する継続的な要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項によって規定されている。
【0008】
LEDアプリケーションの場合、ドライバ装置は、ユニバーサルドライバ(universal driver)であってもよく、異なるLED順方向電圧を持つ様々な潜在的な/可能性があるLED負荷/モジュールのうちの特定の1つに接続され得る。前記ドライバ装置が特定のLEDモジュールに接続された後でも、そのモジュールのLED順方向電圧は、例えば、調光又は色の変更のために、前記LEDモジュール内のLEDのうちの1つ以上が短絡又はバイパスされるときにも、動的に変更される可能性がある。この場合には、前記ドライバ装置の出力電圧、及び実質的にスイッチング変換回路の出力電圧は、少なくとも前記LEDモジュールの選択により、又は前記ドライバ装置及び前記LEDモジュールの動的動作でも、可変である可能性が高い。
【0009】
本発明者は、スイッチモード電源への供給電圧と(PFC出力信号のAC成分を補償するために前記スイッチモード電源によって生成される)オフセット信号の電圧との間の平均差は、特に駆動装置によって給電される負荷が低電圧を必要とする場合に、例えば、負荷の役割を果たす前記LEDモジュールは低電圧LEDモジュールであるが、前記スイッチモード電源への前記供給電圧への入力は非常に大きい場合などに、かなりのものになり得ることを明らかにした。これは前記スイッチモード電源の電力効率に著しく影響を及ぼすことが認められた。
【0010】
本発明者は、前記スイッチモード電源への前記供給電圧は、前記PFC出力信号のAC成分を補償するために前記スイッチモード電源によって生成される前記オフセット信号と本質的に位相がずれていることも明らかにした。これは、前記オフセット信号が、前記オフセット信号と前記PFC出力信号とが平滑化された信号になるように重畳されるように、前記PFC出力信号と位相がずれている可能性が高いから、及びとりわけ、巻線であって、前記巻線を通して前記AC主電源電力が供給される巻線に磁気的に結合される巻線を使用して前記供給電圧が生成される場合に、前記PFC出力信号が、前記スイッチモード電源への入力と同位相である可能性が高いからである。入力電圧と出力電圧とが位相がずれているので、前記スイッチモード電源における電力損失に対する大きな影響がある。
【0011】
本開示によって提案されている手法を使用することによって、即ち、前記スイッチモード電源への電圧供給を調節するための調節回路を設けることによって、これらの問題の一方又は両方が解決されることができる。この調節は、例えば、平均電圧及び/又は瞬時電圧(換言すれば、位相)に関して、前記スイッチモード電源によって生成される前記オフセット信号と前記電圧供給を同期させるよう実施されることができる。このことは、前記スイッチモード電源における電力損失を大幅に低減させ、前記駆動装置の効率を高めることができる。
【0012】
本発明の或る態様による例によれば、AC主電源電力を受け取るよう構成される第1入力インターフェース、前記AC主電源電力において力率補正を実施し、前記AC主電源電力のリップルに対応するリップルを持つPFC出力信号を生成するよう構成されるPFC変換回路、及び前記PFC出力信号を供給するよう構成される第1出力インターフェースを含む力率補正(PFC)コンバータを有するドライバ装置が提供される。
【0013】
前記ドライバ装置はまた、前記AC主電源電力からの供給電圧を供給するための電源と、スイッチモード電源装置であって、前記電源に結合され、前記電源から前記供給電圧を受け取るよう構成される第2入力インターフェース、前記第1出力インターフェースと電気的に直列に接続される第2出力インターフェース、及び前記供給電圧を、前記第2出力インターフェースに供給されるオフセット信号に変換するよう構成されるスイッチモード電源であって、前記オフセット信号が、前記PFC出力信号を重畳して重畳信号を生成し、前記AC主電源電力に対応する前記リップルを補償するよう構成されているスイッチモード電源を含むスイッチモード電源装置とを有する。
【0014】
より重要な点として、前記ドライバ装置は、更に、前記電源と前記第2入力インターフェースとの間に電気的に結合される調節回路であって、前記第2入力インターフェースに供給される前記供給電圧を、調節された前記供給電圧の電圧振幅と前記オフセット信号の電圧振幅との間の差を調整するために、前記オフセット信号と同期するよう調節するよう構成される調節回路を有する。
【0015】
実施形態は、オフセット信号を供給するためにスイッチモード電源によって使用される供給電圧を、前記オフセット信号と同期するよう、又はそうでなければ、前記オフセット信号と位置合わせされるよう、調節又は変更するためのメカニズムを提供する。前記スイッチモード電源の入力と出力とが同期されることから、前記スイッチモード電源の両端の電圧差が低減され、手法は、前記スイッチモード電源による電力損失を大幅に低減させ、より効率的なドライバ装置を提供することができる。
【0016】
実施形態は、電源によって供給される電圧供給を調節するために、前記電源と前記スイッチモード電源への入力インターフェースとの間に結合される調節回路を利用する。前記調節回路は、それによって、前記電圧供給の電圧を制御する。
【0017】
前記重畳信号は、前記PFC出力信号と前記オフセット信号との組み合わせ、即ち、前記オフセット信号が重畳された前記PFC出力信号である。言い換えれば、前記重畳信号は、前記PFC出力信号と前記オフセット信号との重ね合わせ(superimposition)である。
【0018】
前記調節回路は、前記調節された供給電圧の電圧振幅と前記オフセット信号の電圧振幅との間の差が、調整され、好ましくは、低減されるように、前記オフセット信号と同期して前記供給電圧を調節し、それによって、前記スイッチモード電源の電力損失を制御し、好ましくは、低減するよう適合されてもよい。この手法は、入力電圧と出力電圧との差を制御することによって前記スイッチモード電源の電力損失を制御又は変更するための効果的なメカニズムを提供する。
【0019】
前記調節回路は、前記オフセット信号の電圧、並びに/又は前記重畳信号及び前記オフセット信号の電圧を検知するための検知回路を更に有してもよい。前記調節回路は、検知される、前記オフセット信号の電圧及び/又は前記重畳信号の電圧に応答して、前記供給電圧を調節するよう構成されてもよい。このやり方においては、前記調節回路は、前記オフセット信号における変化又は前記ドライバ装置によって給電される負荷によって引き出される電圧における変化に適応し、応答することができる。このことは、前記スイッチモード電源の電力損失を能動的に制御する又は低減させるよう、動的且つ自動的に応答する手法を提供する。この実施形態に代わるものがある可能性があることに留意されたい。例えば、前記ドライバ装置には、前記オフセット信号又は前記重畳信号の振幅に関する設定を(ユーザ入力を介してユーザから)受け取るためのユーザインターフェースが設けられてもよく、前記調節回路は、前記設定に従って前記供給電圧を調整するよう適合されてもよい。
【0020】
前記調節回路は、前記オフセット信号又は前記重畳信号のうちの一方の第1電圧に対して、第2電圧の調節された前記供給電圧を供給し、前記オフセット信号又は前記重畳信号のうちの前記一方の第3電圧に対して、第4電圧の前記調節された供給電圧を供給するよう構成されてもよく、前記第1電圧は前記第3電圧より大きく、前記第2電圧は前記第4電圧より大きい。この手法は、前記ドライバ装置全体の電力効率を向上させるよう、前記オフセット信号及び/又は前記負荷によって引き出される電力における如何なる継続的な変化にも反応する反応性又は動的応答性の調節回路を提供する。必要とされる出力電圧が大きい場合には、前記供給電圧は、前記スイッチモード電源が動作することができるように大きな入力電圧に調節され、必要とされる出力電圧が小さい場合には、前記供給電圧は、前記スイッチモード電源における電力損失が小さくなるように小さな入力電圧に調節される。
【0021】
前記第1電圧、前記第2電圧、前記第3電圧及び前記第4電圧は、瞬時電圧又は平均電圧であってもよい。
【0022】
幾つかのより特定の例においては、前記調節回路は、前記オフセット信号の平均値と同期するよう前記供給電圧の平均値を調節するよう適合される。この実施形態は、それによって、前記オフセット信号の平均値と同期して前記供給電圧の平均値を調節する。このことは、前記スイッチモード電源の入力及び出力における平均値/電圧の間の差を低減させ、それによって、前記スイッチモード電源の効率を向上させることができる。とりわけ、前記オフセット信号の平均電圧が低い場合に、前記スイッチモード電源における損失を低減させることが可能である。
【0023】
幾つかの例においては、前記PFC変換回路は、前記第1入力インターフェースに電気的に結合される一次巻線と、前記一次巻線に磁気的に結合され、前記第1出力インターフェースに電気的に結合される第1の二次巻線とを持つトランスを有し、前記電源は、前記一次巻線に磁気的に結合される第2の二次巻線を有する。
【0024】
前記調節回路は、調節可能な比率又は割合の、前記第2の二次巻線にわたる平均電圧を、前記供給電圧の平均電圧として前記第2入力インターフェースに供給するよう構成されてもよい。このことは、前記供給電圧の平均電圧を制御するための、例えば、前記スイッチモード電源の電力効率の向上のために前記供給電圧の平均電圧を前記オフセット信号の平均電圧と同期させるのに使用するための、効果的で空間効率の良いメカニズムを提供する。
【0025】
前記調節回路は、前記第2の二次巻線と前記第2入力インターフェースとの間に結合されるスイッチ装置を有してもよく、前記スイッチ装置は、第1の比率又は割合の前記第2の二次巻線にわたる平均電圧が、前記供給電圧の平均電圧として前記第2入力インターフェースに供給される第1構成と、前記第1の比率又は割合より低い第2の比率又は割合の前記第2の二次巻線にわたる平均電圧が、前記供給電圧の平均電圧として前記第2入力インターフェースに供給される第2構成とを含む少なくとも2つの構成を切り替えるよう構成されている。
【0026】
前記スイッチ装置は、前記供給電圧の平均電圧を制御又は変更するための効果的で電力効率の良いメカニズムを提供する。とりわけ、このようなスイッチ装置における電力損失は極めて低い。これは、対応する比率又は割合の前記二次巻線を提供し、それによって、それに応じて調節される供給電圧を前記第2入力インターフェースに供給することによって達成される。
【0027】
前記調節回路は、前記オフセット信号の電圧が第1の所定の電圧以上であることに応答して、前記調節された供給電圧の平均電圧が高くなるように前記スイッチ装置を前記第1構成で動作させ、前記オフセット信号の電圧が前記第1の所定の電圧未満であることに応答して、前記調節された供給電圧の平均電圧が低くなるように前記スイッチ装置を前記第2構成で動作させることによって、前記オフセット信号の平均値と同期して前記供給電圧の平均値を調節するよう構成されてもよい。
【0028】
このことは、前記オフセット信号がより低い電圧を持つときに前記供給電圧の平均電圧を低減させるメカニズムを提供する。このことは、(例えば、必要とされる電圧要求が満たされることができることを確実にするために)前記オフセット信号のためにより多くの電圧が必要とされるときは前記供給電圧が増加することも可能にしながら、前記供給電圧と前記オフセット信号の電圧との間の差を低減させ、それによって、より効率的なスイッチモード電源を提供する。このことは、依然としてSMPSの電圧要求が満たされることを確実にしながら、前記スイッチモード電源の効率を向上させるよう動的に反応する供給電圧を提供する。
【0029】
前記調節回路は、前記重畳信号及び/又は前記オフセット信号の平均電圧の増加とともに、前記供給電圧の平均電圧を増加させるよう構成されてもよい。このやり方においては、前記供給電圧の平均電圧は、前記オフセット信号の平均電圧に追従する(track)ことができる。この手法の利点は既に明らかにされている。
【0030】
同期して前記平均電圧を調節する代わりに、又はそれに加えて、前記調節回路は、前記オフセット信号の瞬時値と同期する又は同位相になるよう前記供給電圧の瞬時値を調節するよう適合されてもよい。従って、前記電圧供給の位相は、前記オフセット信号の位相に追従する又は同期されることができ、リアルタイムの入力/出力電圧差が低減される。このことは、前記SMPSの入力と出力との間の一貫した差を確保することによって、前記スイッチモード電源の効率を向上させる。
【0031】
前記調節装置は、前記電源に電気的に結合され、実質的に安定した振幅を持つバイアス電圧を生成するよう適合されるバッファ回路と、前記バイアス電圧から、前記PFC出力信号の電圧に比例する電圧を減算して、前記第2入力インターフェースのための前記調節された供給電圧を生成するよう構成される反転回路とを有してもよい。
【0032】
存在する場合には、前記スイッチ装置は、例えば前記オフセット信号の平均電圧に追従するよう、(前記バイアス電圧の大きさを規定することによって)前記供給電圧の調節された平均電圧を供給し、前記バッファ回路においてそれを蓄積することができる一方で、前記反転回路は、例えば前記オフセット信号の瞬時電圧に追従するよう、前記供給電圧の調節された瞬時電圧を供給することができる。この組み合わせは、前記SMPSの電力効率を大幅に向上させる。
【0033】
先に説明したように、幾つかの例においては、前記PFC変換回路は、前記第1入力インターフェースに電気的に結合される一次巻線と、前記一次巻線に磁気的に結合され、前記第1出力インターフェースに電気的に結合される第1の二次巻線とを持つトランスを有し、前記電源は、第2の二次巻線の両端の電圧が前記PFC出力信号の電圧に比例して変化するように、前記一次巻線に磁気的に結合される前記第2の二次巻線を有する。
【0034】
このような例においては、前記反転回路は、前記バイアス電圧から、前記第2の二次巻線の両端の電圧に比例する電圧を減算して、前記第2入力インターフェースのための前記供給電圧を生成するよう構成されてもよい。この手法は、前記供給電圧の位相が、前記PFC出力信号の位相と位相がずれ、それ故、前記オフセット信号と同期される又は同位相になることを意味する。
【0035】
本明細書において提案されている且つ/又は請求項記載のドライバ装置と、前記第1出力インターフェース及び前記第2出力インターフェースに接続され、前記重畳信号によって給電されるよう構成される負荷とを有する電子装置も提案されている。
【0036】
前記負荷は、随意に1つ以上の発光ダイオードを含む発光装置を有してもよい。
【0037】
下記の実施形態を参照して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明のより良い理解のために、及び本発明がどのようにして実施され得るかをより明確に示すために、ここで、ほんの一例として、添付図面を参照する。
図1】既存のドライバ装置を図示する。
図2】既存のドライバ装置の波形を図示する。
図3】提案されているドライバ装置を図示する。
図4】第1シナリオにおける提案されているドライバ装置の波形を図示する。
図5】第2シナリオにおける提案されているドライバ装置の波形を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図を参照して本発明について説明する。
【0040】
詳細な説明及び特定の例は、装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示しているが、説明の目的のためのものでしかなく、本発明の範囲を限定しようとするものではないことは理解されたい。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面からよりよく理解されるようになるだろう。図は、単に概略的なものに過ぎず、縮尺通りには描かれていないことは、理解されたい。図の全体を通して、同じ参照符号は、同じ又は同様のパーツを示すために使用されていることも、理解されたい。
【0041】
本発明は、力率補正コンバータによって生成されるPFC出力信号においてAC主電源電力リップルを補償するために設計されるスイッチモード電源のための供給電圧を制御するためのメカニズムを提供する。PFC出力信号においてAC主電源電力リップルを補償するために使用されるスイッチモード電源によって生成されるオフセット信号の振幅と供給電圧の振幅を同期させるために調節回路が使用される。
【0042】
図1は、概念の理解の向上の目的のために、既存のドライバ装置100を図示している。ドライバ装置100は、ドライバ装置とは別個のものである負荷LEDに、代わりに重畳信号と呼ばれることがある、負荷給電信号を供給するよう構成される。
【0043】
ドライバ装置100は、ドライバ装置100及び負荷LEDを含む電子装置10の一部を形成してもよい。負荷LEDは、例えば、1つ以上の発光ダイオード又は発光ダイオード装置を有してもよい。他の適切な負荷は、当業者には明らかであるだろう。
【0044】
ドライバ装置100は、力率補正コンバータ110、スイッチモード電源装置120及び調節回路130を有する。
【0045】
力率補正コンバータ110は、AC主電源電力AC+、AC-を受け取るよう構成される第1入力インターフェース111を有する。
【0046】
力率補正コンバータ110は、AC主電源電力において力率補正を実施してPFC出力信号V(C1)を生成するよう構成されるPFC変換回路112も有する。
【0047】
力率補正コンバータ110は、PFC出力信号V(C1)を供給するよう構成される第1出力インターフェース113も有する。概念の理解の向上の目的のために、PFC出力信号V(C1)の平均振幅は変化しないと仮定する。
【0048】
PFC出力信号V(C1)は、AC主電源電力のリップルに対応する(電圧)リップルを持つ。従って、リップルは、AC主電源の本質的に50/60Hzの正弦波形に従い得る。一般に、力率補正コンバータは、負荷に供給される電力又は負荷によって引き出される電力における歪みを補正又は考慮する(account for)よう構成される。一般に、力率補正回路の出力は、AC主電源の本質的に50/60Hzの正弦波形に従い、PFC出力信号V(C1)においてAC主電源電力リップルをもたらす。
【0049】
PFC出力信号V(C1)における高周波スイッチング信号を少なくとも部分的に低減するために、力率変換回路は、第1出力インターフェース113の両端に接続される第1出力コンデンサC1を有してもよく、故に、PFC出力信号V(C1)は、第1出力インターフェース113に接続される負荷によって引き出されることができるほぼ連続的な信号である。しかしながら、PFC出力信号V(C1)は、(抑制されていない)AC主電源電力に起因する残留周期的変動を表す低周波リップルを依然とし有するだろう。実際、PFCコンバータは、低周波リップルを保つよう設計される。なぜなら、そうしないと、出力が入力に従わないからである。
【0050】
図示されている例においては、PFC変換回路は、バックブーストコンバータの例であるフライバックコンバータを有する。従って、PFC変換回路は、一次巻線W及び第1の二次巻線WS1から形成されるトランスを有する。ダイオードD1は、第1の二次巻線WS1を、第1出力インターフェースに結合し、それによって、第1出力コンデンサC1に結合する。一次巻線Wを流れる電流は、スイッチング要素S1によって制御される。
【0051】
しかしながら、実施形態における使用のための他の適切なPFC変換回路のレイアウトは、当技術分野においてはよく知られている。例として、PFC変換回路112は、ブーストコンバータ、バックコンバータ及び/又はバックブーストコンバータであってもよく、又はこれらを有してもよい。当業者は、任意の他のタイプのコンバータも、PFC機能を提供することができる限り、適用可能であることを理解するだろう。
【0052】
いずれにしても、PFC変換回路は、例えば、AC主電源電力AC+、AC-をドライバ装置の残りの部分及び/又は負荷LEDから少なくともガルバニック絶縁するために、一次巻線W及び第1の二次巻線WS1から形成されるトランスを有する。
【0053】
スイッチモード電源装置120は、電源WS2に結合され、電源から供給電圧V(C3)を受け取るよう構成される第2入力インターフェース121を有する。それ故、供給電圧V(C3)は、第2入力インターフェース121の第1端子121Aと第2入力インターフェース121の第2端子121Bとの間の電圧である。ここでは、電源WS2は、電力変換回路112の一次巻線Wに磁気的に結合される第2の二次巻線を有する。巻線の磁気結合により、供給電圧V(C3)は、PFC出力電圧V(C1)と同位相になる傾向がある。
【0054】
スイッチモード電源装置120は、第1出力インターフェース121と電気的に直列に接続される第2出力インターフェース122も有する。
【0055】
スイッチモード電源装置120は、供給電圧を、第2出力インターフェース122に供給されるオフセット信号V(C2)に変換するよう構成されるスイッチモード電源123を更に有する。オフセット信号は、PFC出力信号V(C1)を重畳し、AC主電源電力に対応するリップルを補償するよう構成される。
【0056】
スイッチモード電源123は、PFC出力信号V(C1)におけるリップルを補償するよう構成される。より具体的には、スイッチモード電源は、オフセット信号V(C2)を生成するよう構成され、オフセット信号V(C2)には、次いで、重畳信号を生成するようPFC出力信号V(C1)が重畳され、重畳信号は、ここでは、V(C1)+V(C2)に等しい。重畳信号は、負荷LEDに供給され、又は負荷LEDによって引き出され、それによって、代わりに、負荷給電信号と呼ばれることがある。オフセット信号V(C2)は、それによって、PFC出力信号V(C1)における(AC主電源電力の)リップルを補償して、それによって、負荷LEDに供給される電力を平滑化する。
【0057】
オフセット信号V(C2)は、第2出力インターフェース122に供給される。図示されている例においては、第2出力インターフェースは、第1出力インターフェース112と直列に接続されている。負荷LEDは、第1出力インターフェース112及び第2出力インターフェース122の間に、又は第1出力インターフェース112及び第2出力インターフェース122にまたがって接続可能である。従って、重畳信号は、第1出力インターフェース及び第2出力インターフェースにまたがる信号であってもよい。
【0058】
第2出力の端子間には第2出力コンデンサC2が接続されてもよい。
【0059】
スイッチモード電源は、負荷給電信号によって給電される負荷LEDを流れる検知電流に従ってその出力を制御するために電流制御ループによって実施されることができる。より具体的には、スイッチモード電源120の動作は、負荷LEDを通る電流、例えば、負荷LEDと直列に接続される検出抵抗器(図示せず)の両端の電圧に応答し得る。示されているオフセット信号V(C2)は、電流制御ループの結果として得られる電圧である。
【0060】
このやり方においては、ドライバ装置は、重畳信号の電流を検知し、検知電流が、随意に実質的に一定である電流基準に従うようにオフセット信号V(C2)を調整するようスイッチモード電源を制御するよう適合される電流制御ループを有してもよい。
【0061】
とりわけ、スイッチモード電源は、負荷LEDを通る電流が電流基準に合わせられるようにオフセット信号V(C2)を制御するよう構成されてもよい。電流基準は、好ましくは、一定、又はほぼ一定、即ち、実質的に一定である。このプロセスは、定電流調整と呼ばれる。これは、オフセット信号V(C2)が、PFC出力信号V(C1)における主電源電力リップルに追従し、それによって、PFC出力信号におけるこのリップルを補償することを意味する。
【0062】
スイッチモード電源120の制御は、オフセット信号V(C2)がPFC出力信号V(C1)におけるリップルと共に変化することを確実にするために、高速制御ループであり得る。
【0063】
或る例においては、より小さい順方向電圧を持つ負荷(例えば、第1LED)が、より大きい順方向電圧を持つ負荷(例えば、より大きい順方向電圧を持つ第2LED)に置き換えられる場合には、まず、負荷電流が、電流基準より小さくなり、スイッチモード電源120は、その出力電圧を増加させる。システムは、PFC出力信号とオフセット信号とが、一緒に、電流基準と等しい同じ負荷電流を出力する状態に収束する。
【0064】
適切なスイッチモード電源の例は、バックコンバータ又はバックブーストコンバータを含む。他の例は、当業者には明らかであるだろう。
【0065】
PFC出力信号におけるAC主電源電力リップルを補償するようスイッチモード電源を制御するための手法は、例えばUS 2017/0288557 A1によって明らかにされているように、当技術分野においては確立されている。
【0066】
既存の技術においては、調節回路130は、整流ダイオードD5と、第2入力インターフェース121の端子間に接続される入力コンデンサC3とを有する。入力コンデンサC3は、例えば高周波を減衰させるよう、整流ダイオードによって供給される整流信号を平滑化するよう構成される。入力コンデンサC3のサイズは、AC主電源電力の電圧リップルを減衰させるのに十分ではない。
【0067】
理解の向上のために、図2は、当技術分野において知られているドライバ装置100の波形を図示している。
【0068】
第1波形210は、PFC出力信号V(C1)の電圧を図示している。第2波形220は、第2入力端子間の供給電圧V(C3)の電圧を図示している。第3波形は、第2出力端子間のオフセット信号V(C2)の電圧を図示している。
【0069】
図2において示されているように、例えば、スイッチモード電源がバックコンバータである場合には、供給電圧V(C3)の電圧とオフセット信号V(C2)の電圧とが、互いに位相がずれている。とりわけ、供給電圧V(C3)は、PFC出力信号V(C1)に従う。従って、PFC出力信号V(C1)が谷又はトラフ(trough)210にあり、それ故、供給電圧V(C3)が谷又はトラフ210にあるとき、オフセット信号V(C1)は、PFC出力信号におけるリップルを補償するようピーク220にある。
【0070】
このことは、ピーク及びトラフにあるスイッチモード電源の入力及び出力の間に大きな電圧差があり、その上、入力と出力との間の差に一貫性がないので、スイッチモード電源の効率に著しく影響を及ぼすことが認められた。
【0071】
更に、PFC出力信号電圧の平均電圧は、通常、固定されることから、供給電圧V(C3)の平均電圧は、ほぼ一定である。従って、オフセット信号のために必要とされる平均電圧における変化は、供給電圧V(C3)とオフセット信号V(C2)との間の平均電圧差に著しく影響を及ぼす可能性があり、これは、スイッチモード電源による電力損失を大幅に増加させる可能性がある。
【0072】
(相対的に大きい順方向電圧を持つ)第2LEDが接続されるときには、波形230によって図示されているオフセット信号V(C2)(及び波形200によって図示されている負荷給電信号又は重畳信号)は相対的に大きくなる。従って、供給電圧220 V(C3)とオフセット信号230との間の差は、依然として、問題ない、又は許容可能な境界内にある。しかしながら、(相対的に低い順方向電圧を持つ)第1LEDが接続されるときには、波形230'によって図示されているオフセット信号V(C2)(及び波形200'によって図示されている負荷給電信号)は小さくなり、供給電圧220 V(C3)とオフセット信号230'との間の差は大きくなり、スイッチモード電源において、例えば許容可能な境界外の、より多くの/かなりの電力損失をもたらす。
【0073】
別の問題は、供給電圧220とオフセット信号230又は230'とが位相がずれており、供給電圧220がピーク値にあるとき、オフセット信号230又は230'は谷値にあり、従って、それは、スイッチモード電源において電力損失もたらすことである。
【0074】
提案されている技術は、これらの問題を解決するためのメカニズムを提供する。とりわけ、スイッチモード電源によって出力されるオフセット信号V(C2)と(例えば、位相及び/又は平均電圧に関して)同期して、スイッチモード電源に入力される供給電圧V(C3)を変更する又は変化させることができる調節回路を使用することが提案されている。
【0075】
本開示は、ドライバ装置と共に使用するための新しい調節回路を提案している。調節回路は、オフセット信号と同期して、スイッチモード電源装置の第2入力インターフェースに供給される供給電圧V(C3)を実質的に調節するよう構成される。従って、供給電圧の位相及び/又は振幅は、オフセット信号の位相及び/又は振幅における変化と同期して変更され得る、又は変化させられ得る。ここでは、「実質的に調節する」という用語は、些細なフィルタリング又は平滑化を除いて、供給電圧の振幅が、10%より多く、好ましくは25%より多く調節されることを意味する。
【0076】
図3は、実施形態によるドライバ装置300を図示している。前述同様に、ドライバ装置300は、ドライバ装置とは別個のものである負荷LEDに負荷給電信号(又は重畳信号)を供給するよう構成される。
【0077】
ドライバ装置300は、ドライバ装置300及び負荷LEDを含む電子装置30の一部を形成してもよい。電子装置30は、別の実施形態である。負荷LEDは、例えば、1つ以上の発光ダイオード又は発光ダイオード装置を有してもよい。他の適切な負荷は、当業者には明らかであるだろう。
【0078】
駆動装置300は、調節回路330の構成において、前述の駆動装置と異なる。調節回路330は、供給電圧V(C3)の(平均)大きさ及び/又は供給電圧V(C3)の位相の両方の調節を可能にする。
【0079】
従って、調節回路330は、電源340によって供給される供給電圧を調節して、(第2入力インターフェース121(121A及び121B)によって受け取られる)調節された供給電圧を生成するよう構成される。
【0080】
より具体的には、調節回路330は、調節された供給電圧の電圧振幅とオフセット信号の電圧振幅との間の差が調整されるように、オフセット信号V(C2)と同期して供給電圧V(C3)を調節するよう適合される。このことは、制御されているスイッチモード電源の電力損失の制御を可能にする。
【0081】
調節回路は、供給電圧の平均値を調節して、それによって、調節された供給電圧の平均値を、オフセット信号の平均値と同期させるよう構成される。
【0082】
加えて、又はその代わりに、調節回路は、供給電圧の位相を反転させて、それによって、調節された供給電圧の位相を、オフセット信号の位相と同期させるよう構成される。
【0083】
調節回路のための電源340は、第1端部WE1と第2端部WE2とを持つ第2の二次巻線WS21、WS22を有する。第2の二次巻線は、PFC変換回路112の一次巻線Wに磁気的に結合される。先に説明したように、第2の二次巻線及びその任意のタップ部分にわたる電圧は、PFC変換回路112の第1の二次巻線WS1の両端の電圧と同位相で変化する。
【0084】
第2の二次巻線は、直列に接続される、(少なくとも)2つの二次巻線部分、即ち、第1の二次巻線部分WS21及び第2の二次巻線部分WS23から形成される。
【0085】
平均値に関してオフセット信号と同期して供給電圧を調節するために、調整回路330は、第2入力インターフェースに供給される供給電圧に寄与する第2の二次巻線の有効巻数/比率を変更する又は変化させるよう構成される。この手法は、第2入力インターフェースに供給される調節された供給電圧の大きさとして、第2の二次巻線の両端の電圧の調節可能な比率又は割合の大きさを効果的に提供する。
【0086】
第2入力インターフェース121に供給される供給電圧の大きさを調節するために、調節回路330は、第2の二次巻線WS21、WS22と第2入力インターフェースとの間に結合されるスイッチ装置331を有する。
【0087】
スイッチ装置は、スイッチコンデンサC4を有する。スイッチコンデンサC4の両端の電圧が、第2入力インターフェースに供給される(調節された)供給電圧の平均電圧を規定又は制御する。従って、スイッチコンデンサの両端の電圧V(C4)は、バイアス電圧と呼ばれることがある。
【0088】
スイッチコンデンサC4の第1のプレートC4Aは、第2入力インターフェース121の第1端子121Aに接続される。スイッチコンデンサC4の第2の異なるプレートC4Bは、第2の二次巻線WS21、WS22の第2端部WE2に接続される。
【0089】
スイッチ装置331は、第1スイッチ・ダイオード対(first switch-diode pair)S2、D2と、第2スイッチ・ダイオード対S3、D3とを有する。両方のスイッチ・ダイオード対が、第2の二次巻線WS21、WS22からスイッチコンデンサC4の第1のプレートC4Aまで接続する。各スイッチ・ダイオード対は、(前記スイッチ・ダイオード対を介して)第2の二次巻線からスイッチコンデンサの第1のプレートC4Aへの電流の流れを制御可能に許可又は防止するために、(例えば、スイッチコントローラによって)制御可能である。スイッチ・ダイオード対の各ダイオードは、スイッチコンデンサの第1のプレートから第2の二次巻線に戻る電流の流れを防止又は制限する。
【0090】
第1スイッチ・ダイオード対S2、D2は、第2の二次巻線WS21、WS22の第1端部WE1をスイッチコンデンサの第1のプレートC4Aに接続する。第1端部WE1は、スイッチコンデンサC4の第2のプレートC4Bに接続される第2端部と比較すると、第2の二次巻線WS21、WS22の他方の端部である。
【0091】
第2スイッチ・ダイオード対S3、D3は、第2の二次巻線の第1端部と第2端部との間に位置する第2の二次巻線WS21、WS22の中間位置/中間タップWIPから、第2の二次巻線WS21、WS22をスイッチコンデンサの第1のプレートC4Aに接続する。図示されている例においては、中間位置WIPは、第2の二次巻線の第1の巻線部分WS21の2つの端部の間に位置する位置である。
【0092】
第1スイッチ・ダイオード対S2、D2のみが電流を伝導するときには、スイッチコンデンサC5の両端の平均電圧は、第2スイッチ・ダイオード対S3、D3のみが電流を伝導するときよりも大きい。これは、第1スイッチ・ダイオード対S2、D2のみが電流を伝導するときには、第2の二次巻線WS21、WS22の有効巻数(即ち、スイッチ コンデンサC5に供給される電圧に寄与する巻数)が、第2スイッチ・ダイオード対S3、D3のみが電流を伝導するときよりも多いからである。従って、どのスイッチ・ダイオード対がアクティブであるかを制御することによって、第2の二次巻線の有効巻数比(それ故、電圧)が変更されることができる。
【0093】
言い換えれば、どのスイッチ・ダイオード対が、アクティブであり、電流の流れを許可するかに基づいて、異なる比率又は割合の第2の二次巻線にわたる(最大潜在平均)電圧がスイッチコンデンサの第1のプレートC4Aに供給されることができる。
【0094】
それ故、スイッチ・ダイオード対のうちのどれが、アクティブであるか、即ち、電流の流れを許可するかを制御することによって、スイッチコンデンサの両端の平均電圧の大きさを制御することが可能である。
【0095】
スイッチS2、S3の動作は、スイッチコントローラ335によって制御され得る。とりわけ、スイッチコントローラは、オフセット信号又は重畳信号の電圧に応答して、どのスイッチ・ダイオード対が電流を伝導するかを制御し得る。
【0096】
それ故、スイッチ装置は、第2の二次巻線の両端の電圧の第1の比率又は割合の大きさが、調節された供給電圧の大きさとして第2入力インターフェースに供給される第1構成と、第2の二次巻線の両端の電圧の、第1の比率又は割合より低い第2の比率又は割合の大きさが、調節された供給電圧の電圧の大きさとして第2入力インターフェースに供給される第2構成とを含む少なくとも2つの構成を切り替えるよう構成され得る。
【0097】
換言すれば、スイッチ装置は、第1の比率又は割合の第2の二次巻線にわたる平均電圧が、供給電圧の平均電圧として第2入力インターフェースに供給される第1構成と、第1の比率又は割合より低い第2の比率又は割合の第2の二次巻線にわたる平均電圧が、供給電圧の平均電圧として第2入力インターフェースに供給される第2構成との間で切り替え可能であるよう構成される。
【0098】
スイッチ装置は、オフセット信号の電圧及び/又は重畳信号の電圧を検知するための検知回路336、336'を有してもよい。図示されている例においては、検知回路336がオフセット信号の電圧を検知する。他の例においては、検知回路336'が重畳信号の電圧を検知する。
【0099】
(スイッチコントローラを介する)調節回路は、検知される、オフセット信号の電圧及び/又は重畳信号の電圧に応答して、供給電圧を調節するよう構成されてもよい。
【0100】
(スイッチコントローラを介する)調節回路は、オフセット信号又は重畳信号のうちの一方の第1電圧に対して、第2電圧の調節された供給電圧を供給し、オフセット信号又は重畳信号のうちの前記一方の第3電圧に対して、第4電圧の調節された供給電圧を供給するよう構成されてもよい。
【0101】
第1電圧は第3電圧より大きく、第2電圧は第4電圧より大きい。
【0102】
このやり方においては、供給電圧の平均電圧は、オフセット信号の平均値と同期して調節されることができる。従って、第1電圧、第2電圧、第3電圧及び第4電圧は、平均電圧であってもよい。
【0103】
幾つかの例においては、スイッチ装置は、オフセット信号の電圧が第1の所定の電圧以上であることに応答して、調節された供給電圧が高くなるような第1構成で動作し、オフセット信号の電圧が第1の所定の電圧未満であることに応答して、調節された供給電圧が低くなるような第2構成で動作するよう構成される。
【0104】
スイッチ装置の動作は、先に説明したように、スイッチコントローラ335によって実施され得る。
【0105】
例えば、スイッチコントローラ335は、回路336又は336'から、大きな電圧、例えば閾値よりも大きい電圧を検知する場合には、大きな調節された供給電圧を供給するために、スイッチS2を閉じ、スイッチS3を開き、それ以外の場合には、小さな調節された供給電圧を供給するために、スイッチS2を開き、スイッチS3を閉じる。
【0106】
スイッチコンデンサC4の静電容量は、スイッチ・ダイオード対の1つだけが電流の流れを許可するときに、スイッチコンデンサの両端の電圧が実質的に一定の/安定した振幅を持つのに十分に大きい。この実質的に一定の/安定した振幅の値は、アクティブなスイッチ・ダイオード対が切り替えられる場合には、変化することは理解されるだろう。従って、「一定の/安定した」という用語は、振幅がそれぞれの選択された比率の二次巻線における電圧に対して固定されていることだけを意味する。
【0107】
このやり方においては、スイッチ装置及びスイッチコンデンサは、第2の二次巻線に電気的に結合され、オフセット信号又は重畳信号の平均値と同期して実質的に一定の振幅を持つバイアス電圧V(C4)を生成するよう適合されるバッファ回路の役割を果たす。
【0108】
更に、供給電圧の位相を、オフセット信号の位相と一致する又は合わせられるよう調節することが望ましく、二次巻線における供給電圧の位相は、元々、オフセット信号に対して位相がずれており、逆位相でさえある。本願は、供給電圧の位相を反転させることを提案し、調節回路は、反転回路332を有する。反転回路は、(スイッチ装置又はバッファ回路によって生成される)一定のバイアス電圧から、第2の二次巻線の両端の電圧に比例する電圧を減算して、第2入力インターフェースのための調節された供給電圧を生成するよう構成される。それ故、調節された供給電圧は、オフセット信号と同位相である。
【0109】
図示されている例においては、反転回路は、ダイオードD4、コンデンサC5及び反転コンデンサC3を有する。コンデンサC5の第1のプレートC5Aは、第2入力インターフェース121の第2端子121Bに接続される。コンデンサC5の第2のプレートC5Bは、第2の二次巻線の第2端部WE2に接続され、それ故、スイッチコンデンサC4の第2のプレートC4Bに接続される。第2の二次巻線WS21、WS22の第2端部WE2は、第2巻線部WS22の第2端部でもある。反転コンデンサC3の陽極は、コンデンサC4の陽極又は第1のプレートC4Aに接続され、反転コンデンサの陰極は、コンデンサC5の陽極又は第1のプレートC5Aに接続される。第2入力インターフェース121、即ち、反転コンデンサC3の端子間の電圧(即ち、調節された供給電圧)は、V(C4)-V(C5)と等しい。
【0110】
ダイオードD4は、(第2巻線部の第2端部WE2とは異なる端部である)第2巻線部WS22の第1端部WE3をコンデンサC5の第1のプレートC5Aに接続する。コンデンサC5の静電容量(例えば、<100μF)は、コンデンサの両端の瞬時電圧が、PFC出力信号に従い、又はPFC出力信号と同位相になり(例えば、AC主電源リップルを持ち)、即ち、スイッチコンデンサC4によって実施されるように定電圧に平滑化されないように、十分に小さくサイズ決めされる。反転コンデンサC3も、コンデンサC3における電圧V(C4)が、依然として、V(C5)の逆位相を伝えるように十分に小さくサイズ決めされ、それ故、V(C4)-V(C5)は、オフセット信号の位相に従う。
【0111】
第2入力インターフェースの端子間の電圧、即ち、調節された供給電圧は、V(C4)-V(C5)と等しいので、このことは、PFC出力信号に対して逆位相を持つ調節された供給電圧をもたらす。従って、調節された供給電圧は、オフセット信号V(C2)と同位相である。
【0112】
一般に、スイッチ装置331は、第2入力インターフェース121における(調節された)供給電圧の平均電圧が、少なくともオフセット信号の平均電圧に従う又は同期することを可能にする。従って、オフセット信号の平均電圧が(例えば、所定の閾値を超えて)増加する場合には、調節された供給電圧の平均電圧は増加し得る。同様に、オフセット信号の平均電圧が(例えば、所定の閾値を未満に)減少する場合には、調節された供給電圧の平均電圧は減少し得る。
【0113】
更に、反転回路321は、第2入力インターフェース121における(調節された)供給電圧の瞬時電圧が、少なくともオフセット信号の瞬時電圧に従う又は同期することも可能にする。換言すれば、反転回路は、(調節された)供給電圧の位相が少なくともオフセット信号の位相と一致することを可能にする。
【0114】
図4及び5は、理解の向上の目的のために、異なるシナリオにおける波形のセットを図示している。2つの図の縮尺は同じであり、従って、それらは、調節された供給電圧V(C3)の平均値がオフセット信号の平均値に従うことを示すために互いに比較されることができる。
【0115】
両方の図が、第1出力インターフェース113の両端のPFC出力信号V(C1)の電圧を表す第1波形410、スイッチコンデンサC4の両端の電圧V(C4)を表す第2波形420、コンデンサC5の両端の電圧V(C5)を表す第3波形430、第2入力インターフェースに供給される供給電圧の電圧V(C3)を表す第4波形440、440'、及びオフセット信号の電圧V(C2)を表す第5波形450、450'を図示している。重畳信号の電圧を示す波形200又は200'もある。
【0116】
図4は、負荷LEDによって引き出される(平均)電圧が高く、故に、オフセット信号V(C2)の平均電圧がそれに応じて高いシナリオを図示している。
【0117】
図5は、負荷LEDによって引き出される(平均)電圧が(図4におけるものに比べて)より低く、故に、オフセット信号V(C2)の平均電圧がそれに応じてより低いシナリオを図示している。
【0118】
いずれの場合も、供給電圧V(C3)の位相は、オフセット信号の電圧と同期するよう調節されている。
【0119】
オフセット信号の平均電圧V(C3)がより低いときには、調節された供給電圧の平均電圧も、例えば、第1スイッチ・ダイオード対S2、D2に電流を伝導させる状態から、第2スイッチ・ダイオード対S3、D3に電流を伝導させる状態に切り替えることによって、低減される。このことは、スイッチコンデンサC4の両端の電圧V(C4)の平均値を低減させ、それによって、(V(C4)-V(C5)と等しい)調節された供給電圧の平均値V(C3)を低減させる。それ故、V(C3)とV(C2)との間の差は制限され、電力損失は低減される。
【0120】
図3に戻ると、幾つかの実施形態においては、反転回路を省くことが可能である。このような例においては、第2入力インターフェース121の第2端子121Bは、二次巻線の第2端部WE2に直接接続されてもよい。このような例においては、スイッチコンデンサC4も省かれてもよい。この手法は、供給電圧V(C3)の平均電圧が、例えば、オフセット信号の平均電圧に追従又は同期するよう、(スイッチ装置を介して)変更されることができる実施形態もたらす。しかしながら、供給電圧V(C3)の位相はオフセット信号の位相と同期されず、従って、この手法はあまり有利ではない。
【0121】
同様に、幾つかの実施形態においては、代わりにスイッチ・ダイオード対を省くことが可能である。このシナリオにおいては、スイッチコンデンサの第1のプレートC4Aは、例えばダイオードを介して、二次巻線の第1端部WE1に直接接続される。これは、オフセット信号に追従する又は同期される位相を持つ供給電圧が生成するが、調整可能な平均電圧を持たない。これも、より大きな電力損失があるので、図示されている電子装置よりも有利ではない。
【0122】
本明細書において記載されている任意のドライバ装置300と、このようなドライバ装置によって生成される負荷給電信号によって給電されるよう構成される負荷LEDとを有する電子装置30も提案されている。従って、負荷は、ドライバ装置の第1出力インターフェース113及び第2出力インターフェース122に接続される。
【0123】
負荷は、例えば、1つ以上の発光ダイオード又は発光ダイオード装置を有してもよい。他の適切な負荷は、当業者には明らかであるだろう。
【0124】
当業者は、請求項記載の発明の実施において、図面、明細及び添付の特許請求の範囲の研究から、開示されている実施形態に対する変形を、理解し、達成することができる。特許請求の範囲において、「有する」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数性を除外しない。
【0125】
単に、或る特定の手段が、相互に異なる従属請求項において挙げられているという事実は、これらの手段の組み合わせは有利になるようには使用されることができないことを示すものではない。
【0126】
特許請求の範囲又は明細書において「~するよう適合される」という用語が使用されている場合には、「~するよう適合される」という用語は、「~するよう構成される」という用語と同等であるよう意図されていることに留意されたい。特許請求の範囲又は明細書において「構成」という用語が使用されている場合には、「構成」という用語は、「システム」という用語と同等であるよう意図されており、逆もまた同様であることに留意されたい。
【0127】
特許請求の範囲における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5