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特許7748758情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-25
(45)【発行日】2025-10-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20250926BHJP
   G06Q 50/06 20240101ALI20250926BHJP
【FI】
G06Q30/0207
G06Q50/06
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024540666
(86)(22)【出願日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 JP2024009080
(87)【国際公開番号】W WO2024190679
(87)【国際公開日】2024-09-19
【審査請求日】2024-07-03
(31)【優先権主張番号】P 2023037414
(32)【優先日】2023-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521402985
【氏名又は名称】株式会社Sustech
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】丹野 裕介
(72)【発明者】
【氏名】大橋 昭文
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-196820(JP,A)
【文献】特開2015-130138(JP,A)
【文献】特開2021-189479(JP,A)
【文献】特開2013-246704(JP,A)
【文献】特開2017-084318(JP,A)
【文献】特開2011-244630(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の充電機器を監視し、電池で駆動する駆動機器を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電機器監視手段と、
前記所定の充電機器の前記充電状態が検出された場合、前記駆動機器に関する情報を取得し、ーザの端末であって前記駆動機器以外から供給される電力で駆動する端末に対して、取得した当該情報に応じた所定広告を提供する広告提供手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
予め規定された所定条件を前記ユーザ又は前記駆動機器が満たした場合、当該ユーザに対して所定のインセンティブを提供するインセンティブ提供手段、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記駆動機器は前記ユーザと共に移動する機器であり、
前記駆動機器又は前記ユーザの位置を示す情報をユーザ位置情報として取得する位置取得手段と、
前記駆動機器の前記電池の減少に関する情報を取得する電池情報取得手段と、
前記電池の減少に関する前記情報が案内条件を満たした場合、当該案内条件を満たす範囲に存在する前記充電機器の存在を報知する報知手段と、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
所定の充電機器を監視し、電池で駆動する駆動機器を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電機器監視ステップと、
前記所定の充電機器の前記充電状態が検出された場合、前記駆動機器に関する情報を取得し、ーザの端末であって前記駆動機器以外から供給される電力で駆動する端末に対して、取得した当該情報に応じた所定広告を提供する広告提供ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータに、
所定の充電機器を監視し、電池で駆動する駆動機器を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電機器監視ステップと、
前記所定の充電機器の前記充電状態が検出された場合、前記駆動機器に関する情報を取得し、ーザの端末であって前記駆動機器以外から供給される電力で駆動する端末に対して、取得した当該情報に応じた所定広告を提供する広告提供ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、充電時間及び充電容量などの一定の基準を設定し、その基準内で順番に充電を行い、未充電の電気自動車がないようにする、また、ユーザが充電の優先度を低くした場合は、そのユーザの電気料金を値引きする等の技術が公開されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-244630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電気自動車等の駆動機器に対する充電技術が進み、充電に要する時間も従前よりも短縮されている。早急に充電したいと望むユーザがある程度存在するものの、他者に順番を譲ることが従前ほど苦にはならないユーザも増えており、ユーザ夫々にメリットを享受することが望ましい。また、充電に要する時間は、従前よりも短縮されてはいるものの、その間は、ユーザにとって退屈な時間であるといえる。このように充電場所におけるユーザの要望は、さまざまである。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、駆動機器の充電の際にユーザ夫々にメリットを享受することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
所定の充電機器を監視し、電池で駆動する駆動機器を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電監視手段と、
前記所定の充電機器の前記充電状態が検出された場合、前記駆動機器を使用するユーザに対して、所定広告を提供する広告提供手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、上述の本発明の一態様の情報処理システムに対応する方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、駆動機器の充電の際にユーザ夫々にメリットを享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態であるサーバを含む情報処理システムの構成例を示す図である。
図2図1の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図2のハードウェア構成を有するサーバの機能的構成例を示す機能ブロック図である。
図4図3の機能的構成を備えるサーバの動作の一例を示すフローチャートである。
図5】スマホのアプリによる充電予約の様子を示す図である。
図6】スマホのアプリによる充電予約の際に表示されるアプリ画面を示す図である。
図7】スマホアプリによる充電予約の完了の様子を示す図である。
図8図1の情報処理システムが適用される充電ステーションにおいて充電待ちしている車両のうちスキップされた車両にインセンティブを付与する様子を示す図である。
図9図1の情報処理システムが適用される充電ステーションにおける車両の誘導の様子を示す図である。
図10図1の情報処理システムが適用される充電ステーションに配置されている充電スタンドに放置車両があってももう一本のケーブルで充電ができる様子を示す図である。
図11】スマホアプリで充電の様子を確認できる様子を示す図である。
図12】充電スタンドでの充電完了後、直ぐに車両を移動すればインセンティブが付与される様子を示す図である。
図13図1の情報処理システムが適用される充電ステーションにおいて、非接触充電に対応する充電スタンドを示す図である。
図14図1の情報処理システムが適用される充電ステーションが時空間同期技術を活用した災害時の避難場所としての拡張性を確保している様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態であるサーバを含む情報処理システムの構成例を示す図である。
【0011】
図1に示す情報処理システムは、管理者Sにより管理されるサーバ1と、1以上の充電ステーションJS-1乃至JS-n(nは1以上の整数値)に夫々配置される1以上の充電器ST-1乃至ST-p(pは1以上の整数値)(充電機器)と、m人(mは1以上の整数値)のユーザU1乃至Umの夫々により管理される電気自動車EV-1乃至EV-m(駆動機器)とが、当該ユーザU1乃至Umの夫々により管理されるユーザ端末UT-1乃至UT-mと、所定のネットワークNWを介して相互に通信可能に接続されて構成されている。
充電ステーションJSは、車両の駐車スペースと充電器STが設置された、いわゆる充電スポットであり、充電ステーションJSには、1以上の充電器ST-1乃至J-pが設置されている。
なお、駆動機器には、電気のみで駆動する電気自動車EV-1乃至EV-m以外にプラグインハイブリッド車等も含まれる。つまり駆動機器は、バッテリ等の電池の電力を利用する機器であればよい。
【0012】
サーバ1は、管理者Sにより管理される情報処理装置であり、電気自動車EV-1乃至EV-mとユーザ端末UT-1乃至UT-mと通信して情報のやりとりを行う。管理者Sは、充電ステーションJS-1乃至JS-nの管理者であってもよい。
電気自動車EV-1乃至EV-mの夫々には、充電されるバッテリBT-1乃至BT-mが搭載されている。電気自動車EV-1乃至EV-mは、バッテリBT-1乃至BT-mで駆動する駆動機器である。
ユーザ端末UT-1乃至UT-mは、例えばスマートフォンやタブレット端末、ラップトップ型コンピュータ等であり、ユーザU1乃至Umと共に移動するが、ユーザU1乃至Umからの操作を受け付けてサーバ1と通信可能な情報処理装置であれば、車載されているナビゲーションシステム等もユーザ端末UT-1乃至UT-mに含まれるものとする。
【0013】
なお、以下、複数台又は複数人を個々に区別する必要がない場合、各用語を次のように呼ぶ。
即ち、充電ステーションJS-1乃至JS-nをまとめて「充電ステーションJS」と呼ぶ。充電器ST-1乃至ST-pをまとめて「充電器ST」と呼ぶ。電気自動車EV-1乃至EV-mをまとめて「電気自動車EV」と呼ぶ。ユーザU1乃至Umをまとめて「ユーザU」と呼ぶ。バッテリBT-1乃至BT-mをまとめて「バッテリBT」と呼ぶ。
【0014】
図2は、図1の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0016】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0017】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0018】
入力部16は、各種ハードウェアボタン等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
【0019】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば充電器STや電気自動車EV)との間で行う通信を制御する。
【0020】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0021】
なお、図示はしないが、図2の情報処理システムのうち、ユーザ端末UTと、充電器STと、電気自動車EVも、図2に示すハードウェア構成を有している。
【0022】
図3は、図2のハードウェア構成を有するサーバの機能的構成例を示す機能ブロック図である。
【0023】
図3に示すように、サーバ1の記憶部18には、ユーザDB41と、充電管理DB42と、広告管理DB43と、が記憶されている。
ユーザDB41には、管理者SやユーザUに関する情報(例えば氏名、ユーザアカウント(ユーザIDやパスワード)、本サービスの会員としての情報(ユーザIDに紐付く契約内容(例えばSLOWパス、NORMALパス、FASTパス等の料金別又はプライオリティ別の会員契約))、その他、ユーザUの属性等が記憶されている。ユーザUの属性は、例えばユーザの年齢、家族構成、趣味、連絡先、所有する電気自動車EVのスペック(燃費や充電容量等)や車検情報(車両の形式、初年度登録年月日、次の車検の年月日等)、自動車保険の情報(保険会社、掛金等)である。
広告管理DB43には、日時、配信内容、配信依頼主、配信時間単価、配信対象ユーザ、配信した充電ステーション/充電器のID(識別情報)、配信結果等が記憶されており、必要に応じて広告提供部25により読み出して広告として提供される。
【0024】
充電管理DB42には、充電ステーションJSとその中の充電器STの利用履歴(充電器識別情報(充電器ID)に紐付く充電年月日時刻、充電量、支払い金額、インセンティブに関する情報等)、契約の仕方でいくつかにクラス分けされている会員の情報(例えばSLOWパス、NORMALパス、FASTパス等)、予約情報等がユーザIDに紐付けて記憶されている。
NORMALパス会員は、充電ステーションJSに通常利用する会員(一般会員)として登録されている会員である。FASTパス会員は、充電ステーションJSに充電待ちの渋滞が発生していた場合、優先的に充電スタンドを案内してもらえる優遇会員である。このような優遇措置もインセンティブと呼べる。また、NORMALパス会員及びFASTパス会員ともに、充電待ちの順番を譲った際にはインセンティブが受け取れる。
充電管理DB42には、事前に取得されたユーザU又は電気自動車EVの情報がユーザID又は自動車ID等に紐付けられて記憶されている。
具体的には、この充電ステーションJSに向かっている電気自動車EVの位置情報やバッテリ残量等である。
インセンティブに関する情報とは、ユーザU又は電気自動車EVがインセンティブ提供条件(所定条件)を満たしたときにユーザU又は電気自動車EVに付与するインセンティブであり、例えばポイントやクーポン等である。
インセンティブ提供条件は、例えばユーザUに対して提供した広告へのアンケートを行った際にアンケートに回答したか否か等である。この他、インセンティブ提供条件は、ユーザが他のユーザに充電待ちの順番を譲った等であってもよい。
この他、充電管理DB42には、サーバ1が管轄するすべての充電器STに関する情報(機器名称、機器ID、スペック、個々の機器の稼働情報(充電状態(充電中)、充電完了、充電待ち(待機中や空き等))が記憶されている。稼働情報から個々の充電器STが充電状態か否かを検出することができる。
充電管理DB42には、充電ステーションJS(充電器ST)の場所を案内するための充電ステーションJSが設置されている場所の情報(充電ステーション配置情報)を含む地図情報等も記憶されている。
充電管理DB42には、案内条件が記憶されている。案内条件は、例えばバッテリBTの残量が所定量以下、例えば満充電時の1/5以下になった場合、あるいはバッテリBTの残量の減少速度情報から推定する残走行可能距離及び残走行可能時間等の推定情報が所定以下、例えば残走行可能距離が50km以下になった場合等の条件である。
即ち、案内条件は、バッテリ残量の減少により車両が意図せず停止することを回避するために、現在のバッテリ残量で到達可能な最寄りの充電ステーションJSをユーザUに通知するための条件である。
【0025】
図3に示すように、サーバ1のCPU11においては、充電に関する処理を実行する際に、位置取得部21と、バッテリ残量取得部22と、案内部23と、充電監視部24と、広告提供部25と、インセンティブ提供部26と、が機能する。これら各部は、充電に関する処理を実行する際に記憶部18のユーザDB41や充電管理DB42ならびに広告管理DB43へ情報を書き込み、及び/又は読み出しつつ処理を実行する。
【0026】
位置取得部21は、電気自動車EV-1乃至EV-m又はユーザU1乃至Umの夫々の位置情報(車載のナビゲーションシステムが道路に設置されているビーコンから受信した情報やGPSからの電波を受信して求められた経度、緯度、高度、移動速度等の位置情報)を取得し、電気自動車EV-1乃至EV-mの夫々のIDに紐付けて記憶部18の充電管理DB42等に記憶する。
【0027】
バッテリ残量取得部22は、電気自動車EV-1乃至EV-mの夫々のバッテリBTの減少に関する情報を取得し、電気自動車EV-1乃至EV-mの夫々のIDに紐付けて充電管理DB42等に記憶する。
なお、バッテリBTの減少に関する情報としては、例えばバッテリBTの残量情報及び残量の減少速度情報等であり、減少速度情報から推定される残走行可能距離及び残走行可能時間等の推定情報と合わせて、充電管理DB42に記憶される。
【0028】
案内部23は、バッテリBTの減少に関する情報が案内条件を満たした場合、ユーザUの現在位置から現在のバッテリ残量で電気自動車EVが到達可能な場所(当該案内条件を満たす範囲)に存在する充電ステーションJS(充電器ST)の存在を報知する。
具体的には、案内部23は、取得されたバッテリBTの減少に関する情報として、例えばバッテリBTの残量が所定量以下の場合、またはバッテリBTの残量の減少速度情報から推定する残走行可能距離及び残走行可能時間等の推定情報が所定以下の場合、ユーザUの位置又は電気自動車EVの位置、バッテリBTの減少に関する情報、さらには充電ステーションJSの配置情報に基づいて、所定範囲(残量で走行可能な位置)の充電ステーションJS(充電器ST)の存在を報知する。
具体的には、案内部23は、バッテリBTの残量が所定量以下、例えば満充電時の1/5以下になった場合、あるいはバッテリBTの残量の減少速度情報から推定する残走行可能距離及び残走行可能時間等の推定情報が所定以下、例えば残走行可能距離が50km以下になった場合、位置取得部21により取得された電気自動車EVの現在の位置と、バッテリ残量取得部22により取得された電気自動車EVの現在のバッテリ残量及び残量の減少速度と、当該減少速度から推定される残走行可能距離及び残走行可能時間等の推定情報と、予めユーザDB41に記憶されているユーザUの電気自動車EVの性能情報(燃費)と、充電管理DB42に予め記憶されている地図情報とに基づいて、電気自動車EVが現在の位置から現在のバッテリ残量で走行可能な範囲に存在する充電ステーションJS(充電器ST)をユーザ端末UTのアプリ画面に提示する。
【0029】
充電監視部24は、所定の充電器STを監視し、バッテリBTで駆動する電気自動車EVを対象として当該バッテリBTに対して充電をしている状態を充電状態として検出する。
具体的には、充電監視部24は、充電器STから受領する充電状態の情報に加え、例えば複数の充電器STが存在する充電ステーションJS内に配置したカメラや物体センサ等の情報から、電気自動車EVが停止した位置の充電器ST(所定の充電器ST)の稼働状況を監視し、充電器STの充電ケーブルが電気自動車EVに接続されて電気自動車EVに対する充電が充電器STにより開始されることで、充電器STから受領する充電状態の情報の正確性を判定の上、充電状態として当該充電状態を電気自動車EVのIDと紐付けて充電管理DB42に記憶する。当該カメラや物体センサ等は、充電状態の判定及び監視に限らず、充電器ST自体の死活監視や状態監視にも活用しても良い。なお、当該カメラや物体センサ等は、本発明を実現するために必須な要素ではない。
【0030】
広告提供部25は、所定の充電器STが充電中であることが検出された場合、電気自動車EVを使用するユーザUに対して、所定広告を提供する。
具体的には、広告提供部25は、所定の充電器STが充電中であることが検出された場合、充電中の当該充電器STのディスプレイ、及び/又は当該電気自動車EVのユーザUのユーザ端末UTのアプリ画面に所定広告を出力することで、電気自動車EVを使用するユーザUに所定広告を提供する。
ここで、所定広告とは、広告管理DB43に予め登録されている提示用の広告の中で、ユーザUや電気自動車EVの属性から導出されるユーザUが興味を持つ広告である。例えば電気自動車EVの次の車検が近づいていれば、車検会社、自動車保険会社や新車販売会社等の広告を提供する。
例えば広告提供部25をAIとし、充電器STに訪れるさまざまなユーザU、ユーザ端末UT、電気自動車EVから入力される情報と、提示した広告のアンケートで回答したユーザUの情報とをAIに学習させておき、新たに訪れたユーザUに対して、ユーザUが興味を持っているであろう広告をAIが提示してもよい。
【0031】
インセンティブ提供部26は、予め規定されたインセンティブ提供条件(所定条件)をユーザU又は電気自動車EVが満たした場合、当該ユーザUに対して所定のインセンティブを提供する。
インセンティブ提供条件をユーザU又は電気自動車EVが満たした場合とは、例えば充電器STによるバッテリBTへの充電中に提供された広告へのアンケートにユーザが回答した場合等である。また、早く充電をしたい会員の第1ユーザに、既に充電待ちをしている第2ユーザが充電の順番を譲った場合等である。
具体的には、インセンティブ提供部26は、例えばユーザUのユーザ端末UTのアプリ画面に表示された所定広告の後、アンケートが画面に表示されて、そのアンケートに対してユーザUが回答をした場合、ユーザUのID又は充電されている電気自動車のIDに対してポイント又は割引クーポン等のインセンティブが発行される。
【0032】
このように、本実施形態のサーバ1によれば、充電器STに電気自動車EVを停車させてユーザUがバッテリBTに充電中にユーザU又は電気自動車EVに関する情報(家族構成、趣味、車両の情報等)を取得し、当該情報を基にユーザUが関心のある広告を提供することで、ユーザUは、広告を視聴して充電中の無駄な時間を埋めることができる。また充電ステーションJSを管理する管理者Sは、ユーザUに広告を提供することで広告収入を得ることができる。
この結果、電気自動車EVの充電の際に、ユーザU夫々と管理者Sにメリットを享受することができる。
【0033】
次に、図4を参照してサーバの動作を説明する。
図4は、図3の機能的構成を備えるサーバの動作の一例を示すフローチャートである。
この場合、ステップS1において、サーバ1の位置取得部21は、電気自動車EVの位置情報を取得する。
また、ステップS2において、バッテリ残量取得部22は、電気自動車EVのバッテリBTの減少に関する情報として、例えば残量を電池残量等を取得する。これ以外にもバッテリの減少に関する情報として、例えばバッテリ残量の減少速度、電池残量減少速度等も取得されてもよく、これらの情報は、サーバ1側で計算して求めてもよく、バッテリの減少に関する情報であれば良い。
【0034】
ステップS3において、案内部23は、取得されたバッテリBTの減少に関する情報が予め設定されている案内条件を満たすか否かを判定する。
判定の結果、案内条件を満たす場合(ステップS3のYES)、ステップS4において、案内部23は、電気自動車EVの現在位置とバッテリBTの減少に関する情報と充電ステーションJSの配置情報に基づいて、到着可能な充電ステーションJSを案内する。
具体的には、案内部23は、取得されたバッテリBTの残量が所定量以下の場合、またはバッテリBTの残量が所定量以下ではないがバッテリBTの残量減少速度から推定される残走行可能距離及び残走行可能時間が所定量以下の場合、ユーザの位置情報により示される現在位置から現在のバッテリ残量でユーザUの電気自動車EVがたどり着ける近隣範囲内の場所に存在する充電ステーションJS(充電器ST)の存在を案内(報知)する。案内(報知)の方法としては、ユーザ端末UTの画面に案内表示をしてもよく、ユーザ端末UTから音声で案内メッセージを発報してもよい。
【0035】
その後、ユーザUが案内に従って電気自動車EVを運転して充電ステーションJSへ行き、充電ステーションJS内のある充電器STの位置に停車し、充電器STのケーブルを電気自動車EVに接続し、充電を開始したものとする。
【0036】
サーバ1において、充電監視部24は、ステップS5において、充電器STを監視しており、電気自動車EVを対象としてバッテリBTに対して充電をしている状態を充電状態として検出する。
充電監視部24により充電器STの充電状態が検出された場合(ステップS5のYES)、広告提供部25は、ステップS6において、電気自動車EVを使用するユーザUに対して、所定広告を提供する。
具体的には、広告提供部25は、ユーザUのユーザ端末2のアプリ画面に所定広告を配信するか、あるいは充電器STの筐体に配置されたディスプレイに当該広告を表示する。
そして、広告提供部25は、ステップS7において、インセンティブ提供条件を満たしたか否かを判定する。
インセンティブ提供条件を満たしたか否かの判定の一例としては、ユーザUに対して、例えば提供した広告へのアンケートを実施(ユーザUへ回答を依頼)する。
アンケートを実施(依頼)した結果、ユーザUからアンケートに対する回答が得られた場合、インセンティブ提供条件を満たしたと判定する。インセンティブ提供条件を満たしたと判定する条件は、これ以外の条件であってもよく、例えば提供した広告をユーザUが一定時間以上視聴したことが検知された場合であってもよく、広告を配信したこと自体で条件達成としてもよい。視聴検知は、例えば充電機Jに付属のカメラによって、ユーザUの顔を撮像し、ユーザUの視線を一定時間確認できた場合に、インプレッション数としてカウントし視聴検知とするものとする。
そして、インセンティブ提供条件を満たした場合(ステップS8のYES)、ステップS9において、インセンティブ提供条件を満たしたユーザUに対して、例えばポイントやクーポン等のインセンティブを提供する。
【0037】
このようにこのサーバ1の動作によれば、充電器STによる充電状態が検出された場合、電気自動車EVを使用するユーザUに適した広告又はユーザUが管理する電気自動車EVに適した広告を提供し、例えば当該広告へのアンケートに対して回答した等のインセンティブ提供条件を満たしたユーザUにポイントやクーポン等のインセンティブを提供するので、電気自動車EVの充電の際にユーザUにメリットを提供できる。また広告を見てもらうことで、充電ステーションJSの管理者Sにも広告収入が得られ、ユーザU及び管理者S、並びにターゲティング広告が配信できる広告主の全当事者にメリットを享受することができる。
【0038】
以下、図5乃至図14を参照してサーバのさまざまな機能について説明する。
図5は、スマホアプリによる充電予約の様子を示す図である。
図6は、スマホアプリによる充電予約の際に表示されるアプリ画面を示す図である。
図7は、スマホアプリによる充電予約の完了の様子を示す図である。
図8は、図1の情報処理システムが適用される充電ステーションにおいて充電待ちしている車両のうちスキップされた車両にインセンティブを付与する様子を示す図である。
図9は、図1の情報処理システムが適用される充電ステーションにおける車両の誘導の様子を示す図である。
図10は、図1の情報処理システムが適用される充電ステーションに配置されている充電スタンドに放置車両があってももう一本のケーブルで充電ができる様子を示す図である。
図11は、スマホアプリで充電の様子を確認できる様子を示す図である。
図12は、充電スタンドでの充電完了後、直ぐに車両を移動すればインセンティブが付与される様子を示す図である。
図13は、図1の情報処理システムが適用される充電ステーションにおいて、非接触充電に対応する充電スタンドを示す図である。
図14は、図1の情報処理システムが適用される充電ステーションが時空間同期技術を活用した災害時の避難場所としての拡張性を確保している様子を示す図である。
【0039】
まず、図5乃至図7を参照して図2及び図3のサーバにより提供される充電予約機能について説明する。
この情報処理システムでは、ユーザUが常に携行するユーザ端末UTが、例えばスマートフォン等(以下「スマホ」と称す)であれば、本サービスの提供者である管理者Sが提供するアプリケーションプログラム(以下「アプリ」と称す)をスマホにインストールすることで、充電に関する機能がサーバ1とアプリとの通信によりアプリの画面(以下「アプリ画面」と称す)にてユーザUに提供される。ただしアプリは必ずしもスマホにインストールする必要はなく、WEBブラウザからアクセス可能なWEBアプリ形式等でのプログラムも含むこととする。以下では、充電に関する機能のうちいくつかの機能について説明する。
【0040】
充電に関する機能のうちの一つが充電予約機能である。以下では、ユーザ端末UTをスマホUTであるものとして説明する。
図5に示すように、電気自動車EVのユーザUは、充電ステーションJSに入る前又は入ったときに、スマホUTのアプリ画面を操作することで、所望の充電ステーションJSでの充電予約を行うことができる。
この場合、図6に示すように、スマホUTのアプリ画面には、「NORMALパス」、「FASTパス」等の選択メニューが表示される。その選択メニューのうち、所望のパスを選択することで、選択されたパスに応じた充電器STの充電予約が行える。例えば充電ステーションJSに到着したときに充電を優先的に行える「FASTパス」を選択操作する、といった簡単な操作を行うだけで、事前設定された充電ステーションJSにおける充電の予約が完了し、図7に示すように、「予約完了」の通知がスマホUTのアプリ画面に表示される。充電完了後は、充電量または充電時間等の情報をもとに、当該代金の支払いが自動で処理される。
このように、スマホにインストールしたアプリの画面から、充電器STの充電予約から支払いまでをスマートに完結することができる。
【0041】
ユーザUが例えば「FASTパス」を選択して充電予約をした後、充電ステーションJSに到着すると、充電ステーションJSでは、図8に示すように、ユーザUが乗車する電気自動車EV-4は、「FASTパス」専用レーンを走行して、充電待ちをしている電気自動車EV-1乃至EV-3をスキップして充電器STに行き、充電をすることができる。
この際、スキップされた電気自動車EV-1乃至EV-3には、インセンティブ61が付与される。インセンティブ61としては、例えばポイントやクーポン等が付与される。なお、ここでは、インセンティブとして、ポイントやクーポン等を例示したが、これ以外であってもよい。
【0042】
続いて、充電ステーションJSにおける案内機能を説明する。
充電ステーションJSには、多数の充電器STが設置されており、ユーザUが充電ステーションJS内を移動しながら、複数の充電器ST-1乃至ST-pの中から予約した充電器STがどれかを探すのは難しい。
そこで、充電ステーションJS内では、図9に示すように、スマホのアプリ画面71が提供される。アプリ画面71には、充電ステーションJS内の充電器STの配置を示す平面図とユーザUが運転する電気自動車EVと、到達すべき充電器STの駐車スペース72と、電気自動車EVと駐車スペース72とを結ぶ道筋73と、が車両の進行に合わせてリアルタイムに表示され、また同時に音声でも案内される。
なお、この例では、充電器STまでのルート案内をアプリ画面71に表示する例を説明したが、アプリ画面71以外に、例えば最寄りの充電器STの前面に配置されているディスプレイや、充電ステーションJSの上部空間に配置される大画面ディスプレイ、あるいは地面に設置する埋設型ディスプレイに表示するようにしてもよい。また、画面と音声の他に、画面のみ、音声のみで報知してもよい。
このようにこの案内機能によれば、優れたデザインの案内通知により、ユーザUは、自身が予約した充電器STを探して迷うことなく、予約した充電器STにたどり着くことができる。
【0043】
続いて、ツイン充電機能について説明する。
図10に示すように、充電器STには、複数の充電ケーブル81、82が接続されている。
上記案内(誘導)により、ユーザUが電気自動車EV-4を、対象の充電器STの駐車スペースに停車させた際に、充電器STの反対側に充電後の放置車両EV-5があっても、その車両が利用中の充電ケーブル81とは別に用意されているもう1本の充電ケーブル82でタイムラグなしにユーザUは自身の電気自動車EV-4に充電することができる。
【0044】
このようにこのツイン充電機能によれば、充電後の放置車両(電気自動車EV-5等)があっても、もう1本のケーブル82でタイムラグなしに自身の車両(電気自動車EV-4等)に充電することができる。
【0045】
続いて、充電状況報知機能について説明する。
充電器STでの充電中、ユーザUのスマホUTのアプリ画面に自身の車両の充電状況が表示(報知)される。
図11に示すように、充電中は、アプリ画面91に、バッテリBTの充電量が、例えば「99%」等と表示される。そして、バッテリBTが満充電になると、アプリ画面92のように、バッテリの充電量が、例えば「100%」等と表示されると共に、音声にて「充電が完了しました」等と報知される。また、このアプリ画面91、92には、満充電までの推定残時間や、充電開始時点から充電された電力量の総計及び当該充電に要した費用の試算値を表示させても良い。
【0046】
このようにこの充電状況報知機能によれば、充電中と満充電で夫々の状態が報知されるので、ユーザUは、バッテリBTの充電が済み次第、充電ステーションJSから速やかに退出することができる。また、充電ステーションJS側も放置車両を少なくできるので、充電待ち等の混雑緩和を図ることができる。
【0047】
続いて、充電後、所定の時間内に移動した車両にインセンティブを付与するインセンティブ付与機能について説明する。
図12に示すように、充電後、所定の時間内に充電器STの停車位置から移動した(退いた)車両(電気自動車EV)又はそのユーザUに対して、インセンティブ61が付与される。インセンティブ61は、例えばここで利用可能なポイントやクーポン等である。
なお、充電後、所定の時間内とは、例えば1分等である。ここで示した時間は一例であり、一定時間でなくてもよく、状況に応じて変更してもよい。例えばステーション内が混在しているときは短く設定し、それ以外は長く設定してもよい。
【0048】
このようにこのインセンティブ付与機能によれば、充電後、所定の時間内に移動した車両にインセンティブ61を付与するので、インセンティブ61をもらいたいユーザUは、バッテリBTの充電後、速やかに充電ステーションJSから退出するようになるので、充電ステーションJSにおける混雑緩和を図ることができる。
【0049】
続いて、非接触充電機能について説明する。
図13に示すように、充電ステーションJSの充電器STの停車スペースの路面には非接触充電対応の送電コイル101等が埋設されており、非接触充電対応の電気自動車EVが送電コイル101の上に車両を移動し停車することで、ユーザUは、充電ケーブルを接続することなく、電気自動車EVに充電を行うことができる。
【0050】
続いて、避難場所としての機能について説明する。
図14に示すように、この充電ステーションJSは、広い敷地面積を有しており、かつ充電設備と通信環境が整っているため、電気自動車EVの充電だけでなく、災害時の地域防災拠点や避難場所として機能する。通信環境には、時空間同期技術等が活用される。
これにより、災害時に、地域に貢献することができる。
【0051】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。また上述の機能が全て含まれている必要はなく、その一部で構成されても良い。
【0052】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図3に示した機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理装置に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図3の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図3に特に限定されず、任意でよい。例えば、各種処理の実行に必要となる機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、ユーザ端末等に移譲させてもよい。逆にユーザ端末の機能ブロック及びデータベースをサーバ等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0053】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0054】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0055】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0056】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
(1)即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図3のサーバ1)は、
所定の充電機器(例えば図3の充電器ST)を監視し、電池(例えば図3のバッテリBT)で駆動する駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電監視手段(例えば図3の充電監視部24)と、
前記所定の充電機器(例えば図3の充電器ST)の前記充電状態(例えば図3の充電器STが充電中)が検出された場合、前記駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)を使用するユーザに対して、所定広告を提供する広告提供手段(例えば図3の広告提供部25)と、
を備える。
ユーザ(例えばユーザU)が駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)で立ち寄った充電場所(例えば充電ステーションJS)において、充電器STが充電状態(充電中)であることが検出された場合、電気自動車EVを使用するユーザUに対して、ユーザU又は当該電気自動車EVから取得した情報に基づき、所定広告(ユーザに適した広告)を提供する。
つまり充電中、ユーザの隙間時間(合間)にユーザが関心のある広告を提供することで、ユーザは充電中の無駄な時間を埋めることができ、また充電場所(例えば充電ステーション)を管理する者は、ユーザに広告を提供することで広告収入を得ることができる。
この結果、駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)の充電の際に、ユーザ夫々と管理者にメリットを享受することができる。
【0057】
(2)上記情報処理装置(例えば図3のサーバ1)において、
予め規定された所定条件を前記ユーザ(例えばユーザU)又は前記駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)が満たした場合(例えば図3の充電器STによる電池(例えば図3のバッテリBT)への充電中に提供された広告へのアンケートにユーザが回答した)、当該ユーザに対して所定のインセンティブ(例えばポイントやクーポン等)を提供するインセンティブ提供手段(例えば図3のインセンティブ提供部26)、
を備える。
これにより、ユーザは充電中の無駄な時間を埋めることができ、また充電場所(例えば充電ステーションJS)を管理する者は、ユーザ(例えばユーザU)に広告を提供することで広告収入を得ることができる。
また、例えば急いで充電したい第1ユーザよりも前に充電待ちをしている第2ユーザが第1ユーザに先を譲ってくれた場合、その先を譲ってくれた第2ユーザに対してインセンティブを付与することで、第1ユーザは、早く充電できるというメリットが得られ、第2ユーザは、インセンティブ(例えばポイントやクーポン等)を受け取るというメリットが得られる。
【0058】
(3)上記情報処理装置(例えば図3のサーバ1)において、
前記駆動機器は、前記ユーザと共に移動する機器(例えば図3の電気自動車EV)であり、
前記駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)又は前記ユーザの位置を示す情報をユーザ位置情報として取得する位置取得手段(例えば図3の位置取得部21)と、
前記駆動機器の前記電池の減少に関する情報を取得する電池情報取得手段と、
前記電池の減少に関する情報が案内条件を満たした場合、前記駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)の前記電池の減少に関する情報(バッテリBTの残量、バッテリ残量の減少速度情報等)を取得する電池情報取得手段(例えば図3のバッテリ残量取得部22)と、
前記電池の減少に関する情報(例えばバッテリBT残量、バッテリ残量の減少速度、これらから推定される残走行可能距離及び残走行可能時間等)が案内条件を満たした場合、当該案内条件を満たす範囲(例えばユーザUの現在位置から現在のバッテリ残量で電気自動車EVが到達可能な場所)に存在する前記充電機器(例えば図3の充電器ST)の存在を報知する報知手段(例えば図3の案内部23)と、
をさらに備える。
これにより、駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)の電池残量が少なくると、その電池残量で行き着くことができる充電機器(例えば図3の充電器ST)の場所へのルート等が報知(案内)されるので、ユーザは慌てることなく、電池残量の範囲で充電機器(例えば図3の充電器ST)の場所へ向かい充電することができる。
【0059】
(4)情報処理装置(例えば図3のサーバ1)が実行する情報処理方法において、
所定の充電機器(例えば図3の充電器ST)を監視し、電池で駆動する駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電機器監視ステップ(例えば図4のステップS5)と、
前記所定の充電機器(例えば図3の充電器ST)の前記充電状態が検出された場合、前記駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)を使用するユーザ(例えば図3のユーザU)に対して、所定広告を提供する広告提供ステップ(例えば図4のステップS6)と、
を含む、ことができる。
【0060】
(5)プログラムは、
コンピュータに、
所定の充電機器(例えば図3の充電器ST)を監視し、電池で駆動する駆動機器を対象として当該電池に対して充電をしている状態を充電状態として検出する充電機器監視ステップ(例えば図4のステップS5)と、
前記所定の充電機器(例えば図3の充電器ST)の前記充電状態が検出された場合、前記駆動機器(例えば図3の電気自動車EV)を使用するユーザ(例えば図3のユーザU)に対して、所定広告を提供する広告提供ステップ(例えば図4のステップS6)と、
を含む制御処理を実行させる、ことができる。
【符号の説明】
【0061】
1・・・サーバ、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、31・・・リムーバブルメディア、21・・・位置取得部、22・・・バッテリ残量取得部、23・・・案内部、24・・・充電監視部、25・・・広告提供部、26・・・インセンティブ提供部、BT-1乃至BT-m・・・バッテリ、EV・・・電気自動車、ST、ST-1乃至ST-p・・・充電器、S・・・管理者、U、U1乃至Um・・・ユーザ、JS、JS-1乃至JS-n・・・充電ステーション、UT、UT-1乃至UT-m・・・ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14