(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-25
(45)【発行日】2025-10-03
(54)【発明の名称】支持面上敷システム
(51)【国際特許分類】
A61G 7/057 20060101AFI20250926BHJP
A47C 27/10 20060101ALI20250926BHJP
【FI】
A61G7/057
A47C27/10 Z
(21)【出願番号】P 2022566055
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(86)【国際出願番号】 US2021030288
(87)【国際公開番号】W WO2021222824
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2024-04-25
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522165924
【氏名又は名称】ダビル サーフェシズ 、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【氏名又は名称】道下 浩治
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョバ、デイヴィッド エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ニトサ、アナトリー
(72)【発明者】
【氏名】チュン、テリー
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】特表2000-504260(JP,A)
【文献】特開平03-118062(JP,A)
【文献】特開平07-171185(JP,A)
【文献】特開2001-346661(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00025701(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0079662(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0236464(US,A1)
【文献】国際公開第2016/086224(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0137440(US,A1)
【文献】米国特許第6269505(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0133877(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0174416(US,A1)
【文献】国際公開第2016/075625(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0003471(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0226103(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0155755(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0100604(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/057
A47C 27/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持面上敷システムであって、
第1の膨張可能区画、第2の膨張可能区画、並びに前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画を封入するエンベロープを有し、前記第1の膨張可能区画が第1の可変空気容積部を画定し、前記第2の膨張可能区画が、前記第1の可変空気容積部から分離及び独立した第2の可変空気容積部を画定し、前記エンベロープが、前記第1の可変空気容積部及び前記第2の可変空気容積部から分離及び独立した第3の可変空気容積部を画定している、治療用支持面上敷と、
前記第3の可変空気容積部に流体接続するように構成されたエンベロープ吸入口と、
前記エンベロープ吸入口を通して前記第3の可変空気容積部から流体が流れ出ることを可能にするように、及び前記エンベロープ吸入口を通して前記第3の可変空気容積部に流体が流れ込むことを不可能にするように構成された逆止弁と、
前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画を選択的に交互に膨張及び収縮させるように、また同時に、前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画のうちの膨張していない方
並びに前記エンベロープから流体を排出するように構成された制御システムと
を有し、
前記制御システムが、
ポンプ入口及びポンプ出口を有する空圧ポンプと、
前記ポンプ入口に流体連結された第1の口、前記第1の可変空気容積部に流体連結された第2の口、及び前記ポンプ出口と連結された第3の口を有する第1の三方制御弁と、
前記ポンプ入口に流体連結された第1の口、前記第2の可変空気容積部に流体連結された第2の口、及び前記ポンプ出口に連結された第3の口を有する第2の三方制御弁と、
前記制御システム外部の周囲環境に流体連結された第1の口、及び前記ポンプ入口に流体連結された第2の口を有する入口流制御デバイスと
を有している、支持面上敷システム。
【請求項2】
第1の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中ではない、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項3】
第2の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中である、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項4】
第3の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中である、請求項3に記載の支持面上敷システム。
【請求項5】
第5の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中ではない、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項6】
前記第1の膨張可能区画内の流体圧力を決定するように構成された第1の圧力センサをさらに有し、第6の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成されており、
前記空圧ポンプが、前記第1の圧力センサによって決定される前記第1の膨張可能区画内の
前記流体圧力を第1の所望の圧力で維持するために運転状態と非運転状態との間を繰り返す、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項7】
第7の運転状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中ではない、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項8】
第8の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中である、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項9】
第9の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中である、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項10】
前記第2の膨張可能区画内の流体圧力を決定するように構成された第2の圧力センサをさらに有し、第11の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが、前記第2の圧力センサによって決定される前記第2の膨張可能区画内の
前記流体圧力を第2の所望の圧力で維持するために運転状態と非運転状態との間を繰り返す、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項11】
第13の運転状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中である、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項12】
第14の動作状態において、
前記第1の三方制御弁が、前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第1の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記第2の三方制御弁が、前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にし、且つ前記第2の膨張可能区画と前記ポンプ出口との間の流体連通を不可能にするように構成され、
前記入口流制御デバイスが、前記周囲環境と前記ポンプ入口との間の流体連通を可能にするように構成され、また
前記空圧ポンプが運転中である、請求項1に記載の支持面上敷システム。
【請求項13】
治療用支持面上敷と共に使用するための制御システムであって、前記治療用支持面上敷が、第1の膨張可能区画と、第2の膨張可能区画と、前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画を封入するエンベロープとを有し、前記第1の膨張可能区画が第1の可変空気容積部を画定し、前記第2の膨張可能区画が、前記第1の可変空気容積部から分離及び独立した第2の可変空気容積部を画定し、前記エンベロープが、前記第1の可変空気容積部及び前記第2の可変空気容積部から分離及び独立した第3の可変空気容積部を画定しており、
前記制御システムが、
ポンプ入口及びポンプ出口を有する空圧ポンプと、
前記ポンプ入口に流体連結された第1の口、前記第1の可変空気容積部に流体連結されるように構成された第2の口、及び前記ポンプ出口と連結された第3の口を有する第1の三方制御弁と、
前記ポンプ入口に流体連結された第1の口、前記第2の可変空気容積部に流体連結されるように構成された第2の口、及び前記ポンプ出口に連結された第3の口を有する第2の三方制御弁と、
前記制御システム外部の周囲環境に流体連結された第1の口、及び前記ポンプ入口に流体連結された第2の口を有する入口流制御デバイスと、
前記第3の可変空気容積部に流体接続するように構成されたエンベロープ吸入口と、
前記エンベロープ吸入口を通して前記第3の可変空気容積部から流体が流れ出ることを可能にするように、及び前記エンベロープ吸入口を通して前記第3の可変空気容積部に流体が流れ込むことを不可能にするように構成された逆止弁と
を有している、制御システム。
【請求項14】
第1の膨張可能区画と、第2の膨張可能区画と、前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画を封入するエンベロープとを有する治療用支持面上敷であって、前記第1の膨張可能区画が第1の可変空気容積部を画定し、前記第2の膨張可能区画が、前記第1の可変空気容積部から分離及び独立した第2の可変空気容積部を画定し、前記エンベロープが、前記第1の可変空気容積部及び前記第2の可変空気容積部から分離及び独立した第3の可変空気容積部を画定している、治療用支持面上敷を動作させる方法であって、
治療用支持面上敷を提供するステップと、
前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画を選択的に交互に膨張及び収縮させるように、また同時に、前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画のうちの膨張していない方
並びに前記エンベロープから流体を排出するように構成された制御システムを提供するステップと、
前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画を選択的に交互に膨張及び収縮させるように、また同時に、前記第1の膨張可能区画及び前記第2の膨張可能区画のうちの膨張していない方
並びに前記エンベロープから流体を排出するように前記制御システムを動作させるステップと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
患者を支えるための治療用支持面上敷が当技術分野で知られている。そのような上敷(オーバーレイ)には、患者の体への、及び患者の体からの支持圧力を交互に印加及び軽減するように、交互に膨張及び収縮することができる第1及び第2の個別に膨張可能な区画を含むものもある。患者の体への、及び患者の体からの支持圧力を交互に印加及び軽減することで、そのような上敷は、褥瘡性潰瘍(一般的に圧迫潰瘍と呼ばれる)の形成を大いに緩和し、又はその治療に役立つ。
【0002】
そのような上敷には、一般に、第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画を膨張及び収縮させるように構成されたポンプ及び弁を含む制御システムが設けられている。そのような制御システムは、通常、膨張した区画を収縮させるために膨張した区画から大気中に気体を逃がし、収縮した区画を膨張させるために大気中から空気を吸気する。そのような制御システムはエネルギー効率が悪い可能性があり、膨張した区画を完全に収縮させる働きができない可能性があり、上敷の効能に悪影響を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本開示による治療用支持面上敷システムは、第1の膨張可能区画と、第2の膨張可能区画と、第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画を封入したエンベロープ(封入体)とを有する治療用支持面上敷を含んでよく、第1の膨張可能区画は第1の可変空気容積部を画定し、第2の膨張可能区画は、第1の可変空気容積部から分離し独立した第2の可変空気容積部を画定し、エンベロープは、第1の可変空気容積部及び第2の可変空気容積部から分離し独立した第3の可変空気容積部を画定している。
【0005】
本開示による治療用支持面上敷システムは、支持面上敷と共に使用するための制御システムも含んでよい。制御システムは、ポンプ入口及びポンプ出口を有する空圧ポンプ(ニューマチックポンプ)と、ポンプ入口に流体連結した第1の口、第1の可変空気容積部に流体連結するように構成された第2の口、及びポンプ出口に連結された第3の口を有する第1の三方制御弁と、ポンプ入口に流体連結した第1の口、第2の可変空気容積部に流体連結するように構成された第2の口、及びポンプ出口に連結された第3の口を有する第2の三方制御弁と、制御システム外部の周囲環境に流体連結した第1の口、及びポンプ入口に流体連結した第2の口を有する入口流制御デバイスとを含んでよい。
【0006】
制御システムは、第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画を選択的に交互に膨張及び収縮させ、同時に第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画のうちの膨張していない方から流体を排出するように構成されている。
【0007】
いくつかの実施例では、制御システムは、第3の可変空気容積部に流体接続するように構成されたエンベロープ吸入口を含んでよい。そのような実施例では、制御システムは、第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画のうち膨張していない方からだけでなく、エンベロープからも流体を排出するように構成されてよい。
【0008】
他の実施例では、治療用支持面上敷システムは、本明細書でさらに説明される特徴の任意の組合せを含んでよい。
【0009】
本開示のこれらの特徴及び他の特徴は、以下の例示的な実施例の説明からより明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】支持面上敷がエンベロープの内部領域内に配設されたブラダを含み、ブラダがシームによってまとめて接合された第1のシート及び第2のシートを含んで、それらによって第1及び第2の選択的且つ個別に膨張可能な区画を画定しており、エンベロープが第1のパネル及び第2のパネル並びにシームを含み、シームが第1のパネル及び第2のパネルをブラダに接合している、本開示によるシステムで使用するための例示的な治療用支持面上敷の上面図である。
【
図6】本開示による
図1の支持面上敷の、その特徴のいくつかをより詳細に示した部分上面図である。
【
図7】第1の動作状態における本開示による例示的な支持面上敷システムであって、システムが
図1~
図6の支持面上敷と空圧制御システムとを含み、空圧制御システムが、ブラダの第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画を選択的に加圧し、支持面上敷のエンベロープの内部領域から選択的に空気を抜くように構成されている、支持面上敷システムの概略図である。
【
図7A】
図7の空圧制御システムのための入口流コントローラの代替形態の概略図である。
【
図7B】
図7の空圧制御システムのための入口流コントローラの別の代替形態の概略図である。
【
図7C】
図7の空圧制御システムのための入口流コントローラのさらなる代替形態の概略図である。
【
図8】第2の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図9】第3の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図10】第4の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図11】第5の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図12】第6の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図13】第7の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図14】第8の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図15】第9の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図16】第10の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図17】第11の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図18】第12の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図19】第13の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図20】第14の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図21】第15の動作状態における例示的な支持面上敷システムの概略図である。
【
図22】本開示による支持面上敷を動作させる例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本開示の理解を促進する目的で、図面に示す1つ又は複数の例示的な実施例及びそれらの変形例について詳述する。
【0012】
「整合している(aligned with)」という語句は、「流体連結している(fluidly coupled to)」又は「流体連通している(in fluid communication with)」などを意味して本明細書で使用され、また当業者はそのように認識するであろう。同様に、本明細書で使用する「切り離された(isolated)」という用語は、「整合していない(not aligned with)」、又は「流体連結していない(not fluidly coupled to)」、又は「流体連通していない(not in fluid communication with)」ことを意味する。
【0013】
図1~
図6は、例示的なエンベロープ200内に配設された例示的な支持ブラダ100を含む例示的な支持面上敷10を示す。ブラダ100は、第2の(又は下側の)平坦な可撓性シート104の上に重なる第1の(又は上側の)平坦な可撓性シート102を含む。第1のシート102及び第2のシート104の一方又は両方は、無孔であってよい。第1のシート102及び第2のシート104は、略正弦波状シーム106によってまとめて接合され、それによって相互嵌合した第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110を画定している。第1の膨張可能区画108は、第1の可変空気容積部Z1を画定し、第2の膨張可能区画は、第1の可変空気容積部Z1とは分離し独立した第2の可変空気容積部Z2を画定している。
図4に最も良好に示されているように、シーム106は、例えば、開示が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第9,216,122号にさらに記載されているように、1つ又は複数のリリーフ・カット124を画定してよい。
【0014】
第1の区画108及び第2の区画110は、選択的且つ個別に膨張及び収縮させてよい。第1の区画108は、列状に配置された第1の複数の膨張可能セル112を画定してよく、第1の複数の膨張可能セル112のそれぞれは、膨張したとき、対応する接触ノード114を画定してよい。第2の区画110は、第1の複数の膨張可能セル112の列と相互嵌合した、列状に配置された第2の複数の膨張可能セル116を画定してよく、膨張可能セル116の2番目のそれぞれは、膨張したとき、対応する接触ノード118を画定してよい。
図1及び
図6に最も良好に示されているように、第1の膨張可能セル114及び第2の膨張可能セル116の列は、ブラダ100の左右方向に延在してよい。他の実施例では、第1の膨張可能セル114及び第2の膨張可能セル116の列は、図示のものとは垂直な、ブラダ100の上下方向に延在してもよい。さらなる実施例では、第1の膨張可能セル114及び第2の膨張可能セル116の列は、他の方向に延在し得る。
【0015】
他の実施例では、ブラダ100は、任意の数の代替形態をとり得る。
【0016】
第1のブラダ管120は、内部に内腔を画定し、第1の区画108から流体連通して延在している。第2のブラダ管122は、内部に内腔を画定し、第2の区画110から流体連通して延在している。第1のブラダ管120及び第2のブラダ管122は、第1のシート102及び第2のシート104の一方又は両方と封止係合した状態で、接合又はその他の方法で接続されている。第1のブラダ管120及び第2のブラダ管122の自由端は、例えば、さらに以下で考察するように、介在コネクタ400を介して制御システム300に接続するように構成されている。
【0017】
エンベロープ200は、第2の(又は下側の)可撓性パネル204の上に重なる第1の(又は上側の)可撓性パネル202を含む。第1のパネル202及び第2のパネル204の一方又は両方は、平坦であり、無孔である。いくつかの実施例では、第1のパネル202及び第2のパネル204は、以下でさらに考察されるように、第1のパネル202及び第2のパネル204に同じ又は同様の引張荷重がかけられたとき、第1のパネル202が第2のパネル204よりも大きな度合いで弾性的に延伸するように構成されてよい。一実施例では、第1のパネル202は第2のパネル204よりも実質的に薄く、例えば第2のパネルの半分の厚さであり、その結果、第1のパネル202及び第2のパネル204に同じ又は同様の引張荷重がかけられたとき、第1のパネル202が第2のパネル204よりも大きな度合いで弾性的に延伸する。第1のパネル202及び第2のパネル204は、概略的に周縁部にあるシーム206によってまとめて接合され、それによってエンベロープの内部領域208と、第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2から分離し独立した第3の可変空気容積部Z3とが画定されている。他の実施例では、エンベロープ200は、任意の数の代替形態をとり得る。
【0018】
エンベロープ管210は、内部に内腔を画定し、内部領域208から流体連通して延在している。エンベロープ管210は、第1のパネル202及び第2のパネル204のいずれか又は両方に封止係合された状態で、接合又はその他の方法で接続されている。エンベロープ管210は、エンベロープ200の内部領域208に存在し得るバイオハザード物質を捕捉し、そのようなバイオハザード物質がコントローラ300を汚染する可能性を低減するように構成された任意選択のインラインエンベロープフィルタ212を含む。エンベロープ管210は、大気中からエンベロープ200の内部領域208に空気が意図せず進入するのを防止するように構成されたインライン較正済エンベロープ逆止弁214も含む。エンベロープ管210の自由端は、さらに以下で考察するように、例えば介在コネクタ400を介して制御システム300に接続するように構成されている。図示のように、インライン較正済エンベロープ逆止弁214は、任意選択のインラインエンベロープフィルタ212よりも外側にあり、インライン較正済エンベロープ逆止弁214と任意選択のインラインエンベロープフィルタ212との両方は、エンベロープ200の外側にある。実施例では、インライン較正済エンベロープ逆止弁214は、任意選択のインラインエンベロープフィルタ212よりも内側であってよく、インライン較正済エンベロープ逆止弁214及び任意選択のインラインエンベロープフィルタ212のいずれか又は両方がエンベロープ200の内側にあってもよい。実施例では、任意選択のインラインエンベロープフィルタ212は、コネクタ400に統合され得る。
【0019】
図7~
図21は、様々な動作状態において例示的な支持面上敷10と共に使用するための例示的な空圧制御システム300を示している。第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110によってそれぞれ画定された第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2に、選択的且つ個別に、加圧空気(又は別の媒体)を押し込みそこから空気(又は別の媒体)を解放し、それによって第1のブラダ管120及び第2のブラダ管122を介して対応する膨張可能セル112、116を選択的且つ個別に膨張及び収縮させるように動作可能である制御システム300。制御システム300は、エンベロープ200の内部領域208によって画定されている第3の可変空気容積部Z3から空気(又は別の媒体)を選択的に抜き(又は排出し)、それによってエンベロープ200内のブラダ100の第1のシート102及び第2のシート104に対してエンベロープ200の第1のパネル202及び第2のパネル204を選択的にしぼませるようにも動作可能である。
【0020】
制御システム300は、空圧ポンプ302と、第1の三方制御弁304と、第2の三方制御弁306とを含む。図示の実施例では、制御システム300は、入口流コントローラ308と、圧力逃し弁310と、第1の圧力センサ312と、第2の圧力センサ314と、入口フィルタ316と、コントローラCとも含む。制御システム300は、さらに以下で考察するように、空圧ポンプ302と、第1の三方制御弁304と、第2の三方制御弁306と、入口流コントローラ308と、圧力逃し弁310と、第1の圧力センサ312と、第2の圧力センサ314と、入口フィルタ316とを互いに流体連通させて接続する流体導管318をさらに含む。
【0021】
いくつかの実施例では、圧力逃し弁310、第1の圧力センサ312、第2の圧力センサ314、及び入口フィルタ316のいずれか又は全てを省略し得る。
【0022】
空圧ポンプ302は、ポンプ入口302Aとポンプ出口302Bとを含む。ポンプ入口302Aは、以下でさらに考察されるように、ポンプ302によって加圧される空気又は他の流体の供給源に選択的に流体連結してよい。例えば、ポンプ入口302Aは、以下にさらに考察されるように、制御システム300を取り囲む周囲環境E、第1の可変空気容積部Z1、及び第2の可変空気容積部Z2のうちの1つ又は複数に選択的に流体連結してよい。ポンプ出口302Bは、第1の膨張可能区画108によって画定された第1の可変空気容積部Z1及び第2の膨張可能区画110によって画定された第2の可変空気容積部Z2に選択的に流体連結してよい。ポンプ302は、コントローラCに電気的に結合された電気モータも含む。
【0023】
第1の三方制御弁304は、ポンプ入口302Aに流体連結した第1の口304Aと、第1の膨張可能区画108によって画定された第1の可変空気容積部Z1に流体連結するように構成された第2の口304Bと、ポンプ出口302Bに流体連結した第3の口304Cとを含む。図示のように、第1の三方流制御弁304は、コントローラCに電気的に結合されたソレノイドを有するソレノイド駆動弁として実施されてよい。いくつかのそのような実施例では、第1の三方流制御弁304は、(a)ソレノイドが通電していないとき、第1の口304Aが第2の口304Bと整合し、第3の口304Cが第1の口304A及び第2の口304Bから切り離され、(b)ソレノイドが通電しているとき、第2の口304Bが第3の口304Cと整合され、第1の口304Aが第2の口304B及び第3の口304Cから切り離されているように、構成されてよい。
【0024】
第2の三方制御弁306は、ポンプ入口302Aに流体連結した第1の口306Aと、第2の膨張可能区画110によって画定された第2の可変空気容積部Z2に流体連結するように構成された第2の口306Bと、ポンプ出口302Bに流体連結した第3の口306Cとを含む。図示のように、第2の三方流制御弁306は、コントローラCに電気的に結合されたソレノイドを有するソレノイド駆動弁として実現されてよい。いくつかのそのような実施例では、第2の三方流制御弁306は、(a)ソレノイドが通電していないとき、第1の口306Aは第2の口306Bと整合され、第3の口306Cは第1の口306A及び第2の口306Bから切り離され、(b)ソレノイドが通電しているとき、第2の口306Bは第3の口306Cと整合され、第1の口306Aは第2の口306B及び第3の口306Cから切り離されているように、構成されてよい。
【0025】
入口流コントローラ308は、周囲環境Eに流体連結した入口308Aと、ポンプ入口302Aに流体連結した出口308Bとを含む。図示されるように、入口流コントローラ308は、二方制御弁として実施されてよい。したがって図示の実施例を参照して、本明細書では入口流コントローラ308は入口流制御弁308と呼ばれることがある。いくつかのそのような実施例において、入口流制御弁308は、例えば、コントローラCに電気的に結合されたソレノイドを有するソレノイド駆動弁として実施されてよい。いくつかのそのような実施例では、入口流制御弁308は、(a)ソレノイドが通電していないとき、入口308Aが出口308Bと整合され、(b)ソレノイドが通電しているとき、入口308Aが出口308Bから切り離されているように、構成されてよい。
【0026】
いくつかの実施例では、入口流コントローラ308は、例えば
図7Aに示すように、周囲環境Eに流体連結した第1の口308A’と、ポンプ入口及び制御システム300の他の構成要素に連結された流体導管318に流体連結した第2の口308B’とを有する、較正済入口流逆止弁308’として実施され得る。較正済入口流逆止弁308’は、その第1の口308A’からその第2の口308B’への流れを可能にし、その第2の口308B’からその第1の口308A’への流れを阻止するように構成されている。このように、較正済入口流逆止弁308’は、周囲環境からポンプ入口302Aへの流れを可能にし、制御システム300内から周囲環境Eへの流れを阻止するように構成されている。そのような実施例では、較正済入口流逆止弁308’は、以下の考察からより良好に理解されるように、ポンプ302が周囲環境Eから空気を吸気する前にエンベロープ200から排気し得るように選択された圧力差で開くよう構成される。
【0027】
上述した較正済入口流逆止弁308’を含む実施例には、以下でさらに考察されるように、例えば制御システム300の電源が切られたときに、第1の膨張可能区画108及び又は第2の膨張可能区画110のうちの膨張した方を自動的に収縮させる手段がない。代わりに、そのような実施例では、第1の膨張可能区画108及び又は第2の膨張可能区画110のうちの膨張した方を収縮させるために、例えばコネクタ400における接続を遮断することによって、制御システム300を支持面上敷10から接続解除する必要がある場合がある。これは、いくつかの適用例では望ましくない場合がある。
【0028】
したがって、較正済入口流逆止弁308’を含むいくつかの実施例では、
図7Bに示すように、流れ制限器309’、例えば適切な寸法のオリフィスを、例えば、較正済入口流逆止弁308’と並列に設置してよい。流れ制限器309’は、以下でさらに考察されるように、制御システム300の電源が切られたか、又は別途所望され得るとき、第1の区画108及び/又は第2の区画110のうちの膨張した方から周囲環境への制御されたガス抜き又は収縮を可能にすることができる。同時に、流れ制限器309’は、さらに以下で考察されるように、ポンプ302の通常動作中に周囲環境Eからの吸気の流れを十分に抑制して、制御システム300の通常動作中に制御システム300が第1の区画108及び第2の区画110並びにエンベロープ200から排気するのを可能にすることができる。
【0029】
いくつかの実施例では、例えば、
図7Cに示すように、また以下でさらに考察されるように、フィルタ316は入口流コントローラとして機能し得る。そのような実施例では、入口流制御弁308及び較正済入口流逆止弁308’は、省略され得る。
【0030】
圧力逃し弁310は、ポンプ出口302Bに流体連結した入口310Aと、周囲環境Eに流体連結した出口310Bとを有する。圧力逃し弁310は、通常閉じられ、入口310Aにおける圧力が出口310Bにおける圧力(これは、周囲環境Eの周囲圧力であってよい)を第1の所定の圧力値(又は設定値圧力)だけ超えたときに開くように構成された任意の形態の圧力逃し弁として実施されてよい。
【0031】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと第1の可変空気容積部Z1との間の流体導管318に流体連結し、コントローラCに電気的に結合される。第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと第1の可変空気容積部Z1との間の流体導管318内の圧力を検出し、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと第1の可変空気容積部Z1との間の流体導管318内の圧力を示す信号をコントローラCに提供するよう構成されている。
【0032】
第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと第2の可変空気容積部Z2との間の流体導管318に流体連結し、コントローラCに電気的に結合される。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと第2の可変空気容積部Z2との間の流体導管318内の圧力を検出し、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと第2の可変空気容積部Z2との間の流体導管318内の圧力を示す信号をコントローラCに提供するよう構成されている。
【0033】
入口フィルタ316は、周囲環境Eに流体連結した入口316Aと、入口流コントローラ308の入口に流体連結した出口316Bとを有する。入口フィルタ316は、周囲環境Eから制御システム300に入る入口空気から粒子状物質をろ過するように構成されている。
【0034】
任意のフィルタが行うように、入口フィルタ316は、そこを通る空気流を妨害する流れ制限特性を示す。いくつかの実施例では、上記で示唆したように、入口フィルタ316の流れ制限特性は、入口フィルタ316が入口流コントローラ308として機能するのを可能にするように、十分に大きくなるように選択され得る。そのような実施例では、入口フィルタ316の出口316Bは、ポンプ入口302Aに流体連結することになる。
【0035】
コントローラCは、ユーザ操作可能な制御インターフェース(図示せず)から、並びに第1の圧力センサ312及び第2の圧力センサ314から制御入力を受信するように構成されている。コントローラCは、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306並びに入口流制御弁308のソレノイドに制御出力を提供するようにも構成されている。コントローラCは、制御システム300の動作状況を使用者に提供し得るディスプレイ、表示灯又はその他の視覚インジケータ、及びスピーカ、チャイム、又はその他の音声インジケータ(図示せず)のうちの1つ又は複数に出力信号を提供するように、さらに構成されてよい。例えば、コントローラCは、表示灯、音声素子、又はディスプレイに、制御システム300が初期化しているか、起動試験を実施しているか、第1膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110の特定の1つを膨張させているか、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能な区画110の特定の1つを収縮させているか、エンベロープ200から空気を排気しているか、などを反映した他の状態出力を提供してよい。
【0036】
コントローラCは、以下にさらに考察されるように、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方でコントローラCにプログラムされ得る所定の基準及び又はロジックに従って、制御インターフェース(図示せず)へのユーザ入力に応答して、並びに第1の圧力センサ312及び第2の圧力センサ314から受信した圧力信号に応答して、ポンプ302、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306、並びに入口制御弁308の動作を制御するように構成されている。
【0037】
次に、支持面上敷10及び制御システム300の様々な例示的な動作状態について詳述する。
【0038】
「第1の動作状態」(スタンバイ、電源オフ)
図7は、本開示による第1の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第1の動作状態では、制御ユニット300はスタンバイ、電源オフ状態である。そのため、ポンプ302、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306並びに入口流制御弁308のソレノイド、並びに第1の圧力センサ312及び第2の圧力センサ314は通電していない。また、支持面上敷10は、概ね収縮している。
【0039】
より具体的には、第1の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと整合され、第1の三方制御弁304の第3の口304Cは、第1の三方制御弁304の第1の口304A及び第2の口304Bから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bと整合されている。
【0040】
このように、ポンプ入口302Aは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、入口流制御弁308を介して周囲環境Eと整合され、支持面上敷システム10の逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されている。第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2は、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306を介して互いに整合されている。ポンプ出口302Bは、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306によって、第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。また、第1の空気可変容積部Z1、第2の空気可変容積部Z2、及び第3の空気可変容積部Z3は、周囲圧力(すなわち、周囲環境Eの圧力)であってよく、ほぼ空の又は収縮した状態であってよい。
【0041】
ポンプ出口302Bを第1の三方制御弁304の第3の口304C及び第2の三方制御弁306の第3の口306C並びに圧力逃し弁310の入口310Aと連結している流体導管318内の圧力は、周囲圧力又はそれに近い圧力であってよく、いずれの場合も、圧力逃し弁310設定値圧力よりも低い。そのため、圧力逃し弁は閉じている。
【0042】
「第2の動作状態」(起動/診断チェック)
図8は、本開示による第2の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第2の動作状態では、制御ユニット300は、第1の可変空気容積部Z1、第2の可変空気容積部Z2、及び第3の可変空気容積部Z3を真空に引き、第1の可変空気容積部Z1、第2の可変空気容積部Z2、及び第3の可変空気容積部Z3又はそれらを制御システム300に接続している流体導管318若しくはコネクタ400に漏れがないか確認するよう構成されている。
【0043】
より具体的には、第2の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと整合され、第1の三方制御弁304の第3の口304Cは、第1の三方制御弁304の第1の口304A及び第2の口304Bから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bから切り離されている。
【0044】
このように、ポンプ入口302Aは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、支持面上敷システム10の逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されている。ポンプ入口302Aは、入口流制御弁308によって周囲環境Eから切り離されており、第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2は、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306を介して互いに整合されている。さらに、ポンプ出口302Bは、第1の三方制御弁304及び第2の三方制御弁306によって第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。
【0045】
ポンプ302は運転中であり、それによって第1の可変空気容積部Z1、第2の可変空気容積部Z2、及び第3の可変空気容積部Z3から空気が抜かれる。逆止弁214は、空気を第3の可変空気容積部Z3から抜くことを可能にするのに必要であり得るときに、選択的に開いてよい。そうでない場合は、逆止弁214は閉じられている。ポンプ302は、第1の可変空気容積部Z1、第2の可変空気容積部Z2、及び第3の可変空気容積部Z3から抜かれた空気を加圧し、加圧された空気をポンプ出口302Bを通じて流体導管に放出し、この流体導管はポンプ出口302Bを、第1の三方制御弁304の第3の口304C及び第2の三方制御弁306の第3の口306C、並びに圧力逃し弁310の入口310Aに連結している。第1の三方制御弁304の第3の口304C及び第2の三方制御弁306の第3の口306Cは切り離されているので、前述の流体導管318内の圧力が圧力逃し弁310の設定値圧力を超える場合、圧力逃し弁310が開いてよい。
【0046】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304の第2の口304Bを第1の可変空気容積部Z1に連結している流体導管318内の圧力を検出している。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306の第2の口306Bを第2の可変空気容積部Z2に連結している流体導管318内の圧力を検出している。
【0047】
第1の圧力センサ312及び第2の圧力センサ314のそれぞれが、それぞれの流体導管318内が真空であることを示す第2の所定の圧力値よりも低い圧力を流体導管318内で検出するまで、ポンプ302は動作し続け、それによって第1の可変空気容積部Z1及び第2の可変空気容積部Z2を真空に引き続ける。第2の所定圧力値は、例えば、-3.4kPaG(-0.5psig)又は0kPaG(0psig)より低い別の圧力値であってもよい。次いで、ポンプ302は所定期間、例えば10秒間、オフになってよい。第1の圧力センサ312及び第2の圧力センサ314によって検出された圧力が所定期間保持された場合、コントローラCは、真空チェックが成功したことを示す出力を提供してよい。それ以外の場合、コントローラCは、真空チェックが失敗したことを示す出力を提供してよい。真空チェックの失敗は、例えば、制御システム300を第1の可変空気容積部Z1、第2の可変空気容積部Z2、及び第3の可変空気容積部Z3に接続するコネクタ400において、接続に漏れがある結果である場合がある。
【0048】
上記で示唆したように、コントローラCは、真空チェックの成功又は失敗を示す出力を、真空チェックの成功又は失敗を視覚的及び/又は音声的に示すように構成された、対応する表示灯、音声素子、又はディスプレイ(図示せず)のうちの1つ又は複数に提供してよい。
【0049】
「第3の動作状態」(第1の膨張可能区画の初期加圧)
図9は、本開示による第3の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第3の動作状態では、制御ユニット300は、ポンプ302が、周囲環境Eから空気を吸気し、加圧された空気を第1の可変空気容積部Z1に放出し、それによって第1の膨張可能区画108を膨張させることを可能にするように構成されている。
【0050】
より具体的には、第3の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第2の口304Bは、第1の三方制御弁304の第3の口304Cと整合され、第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304B及び第3の口304Cから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離され、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bと整合されている。
【0051】
このように、ポンプ入口302Aは、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合され、入口流制御弁302を介して周囲環境Eと整合されている。ポンプ入口302Aは、第1の三方制御弁304によって第1の可変空気容積部Z1から切り離されている。ポンプ出口302Bは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と整合されており、第2の三方制御弁306によって第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。
【0052】
ポンプ302は運転中であり、それによって周囲環境Eから吸気が引き込まれる。また、ポンプ302は、第2の可変空気容積部Z2及び第3の可変空気容積部Z3から、もしあれば、空気を吸気してよい。逆止弁214は、空気を第3の可変空気容積部Z3から抜くことを可能にするのに必要であり得るときに、選択的に開いてよい。そうでない場合は、逆止弁214は閉じられている。ポンプ302は、吸気を加圧し、加圧された空気を、ポンプ出口302Bを通じて第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1に放出する。
【0053】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内の圧力上昇を検出する。
【0054】
「第4の動作状態」(第1の膨張可能区画のさらなる加圧、並びに第2の膨張可能区画及びエンベロープの排気)
図10は、本開示による第4の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第4の動作状態では、制御ユニット300は、ポンプ入口302Aを周囲環境Eから切り離し、ポンプ302が第2の可変空気容積部Z2及び第3の可変空気容積部Z3から空気を抜くことを可能にし、加圧された空気を第1の可変空気容積部Z1に放出し、それによって第1の膨張可能区画108を膨張させ続け、第2の膨張可能区画110及びエンベロープ200から排気し続けるように構成されている。
【0055】
より具体的には、第4の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第2の口304Bは、第1の三方制御弁304の第3の口304Cと整合され、第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304B及び第3の口304Cから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bから切り離されている。
【0056】
このように、ポンプ入口302Aは、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されている。ポンプ入口302Aは、入口流制御弁308によって周囲環境Eから切り離されており、第1の三方制御弁304によって第1の可変空気容積部Z1から切り離されている。ポンプ出口302Bは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と整合され、第2の三方制御弁306によって第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。
【0057】
ポンプ302は運転中であり、それによって第2の可変空気容積部Z2及び第3の可変空気容積部Z3から、もしあれば空気を抜き、それによって第2の可変空気容積部Z2及び第3の可変空気容積部Z3から排気し、ブラダ100の第1のシート102及び第2のシート104に対してエンベロープ200の第1のシート202及び第2のシート204をしぼませる。逆止弁214は、空気を第3の可変空気容積部Z3から抜くことを可能にするのに必要であり得るときに、選択的に開いてよい。そうでない場合は、逆止弁214は閉じられている。ポンプ302は、吸気を加圧し、加圧された空気をポンプ出口302Bを通じて第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1に放出し、それによって第1の膨張可能区画108を膨張させ続け、加圧し続ける。
【0058】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内の圧力上昇を検出する。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内の圧力降下(又は真空度の増加)を検出する。
【0059】
「第5の動作状態」(定常状態、第1の膨張可能区画が膨張した状態)
図11は、本開示による第5の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第5の動作状態では、制御ユニット300は、第1の膨張可能区画108を完全に膨張した状態で維持するように構成されている。
【0060】
第5の動作状態では、制御システム300は、第5の動作状態ではポンプ302は運転中ではないことを除いて、第4の動作状態と同様のやり方で構成されている。ポンプ302は、第1の圧力センサ312が、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1に連結している流体導管318内の圧力が、第1の膨張可能区画の所望の膨張圧力に対応する第3の所定の圧力を超えていることを検出すると、第4の動作状態の運転状況から第5の動作状態のオフ状況に変化する。第3の所定圧力は、任意の所望の圧力値、例えば、3.4kPaG(0.5psig)と69kPaG(10psig)との間の任意の圧力値であってよい。
【0061】
第5の動作状態にある間、第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1に連結している流体導管318内の圧力を検出し続け、第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2に連結している流体導管318内の圧力を検出し続ける。
【0062】
制御システム300は、所定時間の間、第5の動作状態で維持されてよく、この所定時間は任意の所望期間であってよい。例えば、所定時間は、2分と4分との間の任意の間隔であってもよく、又はより短い若しくはより長い間隔であってもよい。
【0063】
「第6の動作状態」(定常状態、漏れの補償)
図12は、本開示による第6の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第6の動作状態では、制御ユニット300は、第1の圧力センサ312によって決定される第1の膨張可能区画108内の圧力を所望の圧力に維持し、第2の膨張可能区画110及びエンベロープ200をそれぞれの排気状態に維持しようとする上で必要とされ得るときに、ポンプ302のオンとオフとを繰り返すことによって、加圧された第1の膨張可能区画108から、排気された第2の膨張可能区画110又は排気されたエンベロープ200への起こり得る意図しない漏れを補償するよう構成されている。
【0064】
第6の動作状態では、制御システム300は、ポンプ302が、第1の膨張可能区画108内の圧力を所望の圧力に維持するのに必要となり得るときにオンとオフとを繰り返すことを除いて、第5の動作状態と同じやり方で構成されている。
【0065】
「第7の動作状態」(第1の膨張可能区画の初期収縮及び第2の膨張可能区画の膨張、圧力均等化)
図13は、本開示による第7の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第7の動作状態では、制御ユニット300は、第1の膨張可能区画108を第2の膨張可能区画110と流体連結し、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110を周囲環境Eから切り離すように構成されている。いくつかの実施例では、第7の動作状態は第6の動作状態の直後に続く。このように、第7の動作状態では、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110内の圧力が均等化されるまで、第1の膨張可能区画108からの加圧された空気が、排気された第2の膨張可能区画110に流れることができる。
【0066】
より具体的には、第7の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと整合され、第1の三方制御弁304の第3の口304Cは、第1の三方制御弁304の第1の口304A及び第2の口304Bから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bから切り離されている。
【0067】
また、第7の動作状態では、ポンプ302はオフになっている。第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内の圧力降下を検出し、第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内の圧力上昇を検出する。
【0068】
「第8の動作状態」(第1の膨張可能区画のさらなる収縮及び第2の膨張可能区画の膨張)
図14は、本開示による第8の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第8の動作状態では、制御ユニット300は、ポンプ302が第1の可変空気容積部Z1から空気を抜くこと、第1の可変空気容積部Z1から抜かれた空気を加圧すること、及び加圧された空気を第2の可変空気容積部Z2に放出することを可能にするよう構成されている。
【0069】
より具体的には、第8の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと整合され、第1の三方制御弁304の第3の口304Cは、第1の三方制御弁304の第1の口304A及び第2の口304Bから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第2の口306Bは、第2の三方制御弁306の第3の口306Cと整合され、第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306B及び第3の口306Cから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bから切り離されている。
【0070】
このように、ポンプ入口302Aは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と整合され、逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されている。ポンプ入口302Aは、入口流制御弁308によって周囲環境Eから切り離されており、第2の三方制御弁306によって第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。ポンプ出口302Bは、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合されており、第1の三方制御弁304によって第1の可変空気容積部Z1から切り離されている。
【0071】
ポンプ302は運転中であり、それによって第1の可変空気容積部Z1及び第3の可変空気容積部Z3から、もしあれば空気を抜き、それによって第1の可変空気容積部Z1及び第3の可変空気容積部Z3から排気し、ブラダ100の第1のシート102及び第2のシート104に対してエンベロープ200の第1のシート202及び第2のシート204をしぼませる。逆止弁214は、空気を第3の可変空気容積部Z3から抜くことを可能にするのに必要であり得るときに、選択的に開いてよい。そうでない場合は、逆止弁214は閉じられている。ポンプ302は、吸気を加圧し、加圧された空気をポンプ出口302Bを通じて第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2に放出し、それによって第2の膨張可能区画110を膨張させ続け、加圧し続ける。
【0072】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内の圧力降下(又は真空度の増加)を検出する。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内のさらなる圧力上昇を検出する。
【0073】
「第9の動作状態」(補給空気の流入)
図16は、本開示による第9の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第9の動作状態は、制御システム300が、ポンプ302が周囲環境Eから補給空気をさらに引き込むこと、周囲環境Eから引き込んださらなる空気を加圧すること、及び加圧された空気を第2の可変空気容積部Z2に放出することを、一時的に可能にするように構成されていることを除いて、第8の動作状態に類似している。
【0074】
より具体的には、第9の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと整合され、第1の三方制御弁304の第3の口304Cは、第1の三方制御弁304の第1の口304A及び第2の口304Bから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第2の口306Bは、第2の三方制御弁306の第3の口306Cと整合され、第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306B及び第3の口306Cから切り離され、(b)、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bと整合されている。
【0075】
このように、ポンプ入口302Aは、入口流制御弁308を介して周囲環境Eと一時的に整合されている。また、ポンプ入口302Aは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と整合され、逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されたままである。ポンプ入口302Aは、第2の三方制御弁306によって第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。ポンプ出口302Bは、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、第1の三方制御弁304によって第1の可変空気容積部Z1から切り離されている。
【0076】
ポンプ302は運転中であり、それによって周囲環境Eから吸気がさらに引き込まれる。ポンプ302は、吸気を加圧し、加圧された空気をポンプ出口302Bを通じて第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2に放出し、それによって第2の膨張可能区画110を膨張させ続け、加圧し続ける。
【0077】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内のさらなる圧力降下(又は真空度の増加)を検出してよい。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内のさらなる圧力上昇を検出する。
【0078】
「第10の動作状態」(定常状態、第2の膨張可能区画が膨張した状態)
図16は、本開示による第10の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第10の動作状態では、制御ユニット300は、第2の膨張可能区画110を完全に膨張した状態で維持するように構成されている。
【0079】
第10の動作状態では、制御システム300は、入口流制御弁308が閉じられ、ポンプ302は運転中ではないことを除いて、第9の動作状態と同様のやり方で構成されている。入口流制御弁308が閉じた後、第2の圧力センサ314が、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2に連結している流体導管318内の圧力が、第2の膨張可能区画110の所望の膨張圧力に対応する第4の所定の圧力を超えていることを検出すると、ポンプ302は、第9の動作状態の運転状況から第10の動作状態のオフ状況に変化する。第4の所定圧力は、任意の所望の圧力値、例えば、3.4kPaG(0.5psig)と69kPaG(10psig)との間の任意の圧力値であってよい。第4の所定圧力は、第3の所定圧力と同じであってもよいが、同じである必要はない。
【0080】
第10の動作状態にある間、第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1に連結している流体導管318内の圧力を検出し続け、第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2に連結している流体導管318内の圧力を検出し続ける。
【0081】
制御システム300は、所定時間の間、第10の動作状態で維持されてよく、この所定時間は任意の所望期間であってよい。例えば、所定時間は、2分と4分との間の任意の間隔であってもよく、又はより短い若しくはより長い間隔であってもよい。
【0082】
「第11の動作状態」(定常状態、漏れの補償)
図17は、本開示による第11の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第11の動作状態では、制御システム300は、第2の膨張可能区画110内の圧力を所望の圧力に維持し、第1の膨張可能区画108及びエンベロープ200をそれぞれの排気状態に維持しようとする上で必要とされ得るときに、ポンプ302のオンとオフとを繰り返すことによって、加圧された第2の膨張可能区画110から、排気された第1の膨張可能区画108又は排気されたエンベロープ200への起こり得る意図しない漏れを補償するよう構成されている。
【0083】
第11の動作状態では、制御システム300は、ポンプ302が、第2の膨張可能区画110内の圧力を所望の圧力に維持するのに必要となり得るときにオンとオフとを繰り返すことを除いて、第10の動作状態と同じやり方で構成されている。
【0084】
「第12の動作状態」(第2の膨張可能区画の初期収縮及び第1の膨張可能区画の膨張、圧力均等化)
図18は、本開示による第12の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第12の動作状態では、制御ユニット300は、第1の膨張可能区画108を第2の膨張可能区画110と流体連結し、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110を周囲環境Eから切り離すように構成されている。いくつかの実施例では、第12の動作状態は第11の動作状態の直後に続く。このように、第12の動作状態では、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110内の圧力が均等化されるまで、第2の膨張可能区画110からの加圧された空気が、排気された第1の膨張可能区画108に流れてよい。
【0085】
より具体的には、第12の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304Bと整合され、第1の三方制御弁304の第3の口304Cは、第1の三方制御弁304の第1の口304A及び第2の口304Bから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bから切り離されている。
【0086】
また、第12の動作状態では、ポンプ302はオフになっている。第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内の圧力上昇を検出し、第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内の圧力降下を検出する。
【0087】
「第13の動作状態」(第2の膨張可能区画のさらなる収縮及び第1の膨張可能区画の膨張)
図19は、本開示による第13の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第13の動作状態では、制御ユニット300は、ポンプ302が第2の可変空気容積部Z2から空気を抜くこと、第2の可変空気容積部Z2から抜かれた空気を加圧すること、及び加圧された空気を第1の可変空気容積部Z1に放出することを可能にするよう構成されている。
【0088】
より具体的には、第13の動作状態において、(a)第1の三方制御弁304の第2の口304Bは、第1の三方制御弁304の第3の口304Cと整合され、第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304B及び第3の口304Cから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bから切り離されている。
【0089】
このように、ポンプ入口302Aは、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されている。ポンプ入口302Aは、入口流制御弁308によって周囲環境Eから切り離されており、第1の三方制御弁304によって第1の可変空気容積部Z1から切り離されている。ポンプ出口302Bは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と整合され、第2の三方制御弁306によって第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。
【0090】
ポンプ302は運転中であり、それによって第2の可変空気容積部Z2及び第3の可変空気容積部Z3から、もしあれば空気を抜き、それによって第2の可変空気容積部Z2及び第3の可変空気容積部Z3から排気し、ブラダ100の第1のシート102及び第2のシート104に対してエンベロープ200の第1のシート202及び第2のシート204をしぼませる。逆止弁214は、空気を第3の可変空気容積部Z3から抜くことを可能にするのに必要であり得るときに、選択的に開いてよい。そうでない場合は、逆止弁214は閉じられている。ポンプ302は、吸気を加圧し、加圧された空気をポンプ出口302Bを通じて第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1に放出し、それによって第1の膨張可能区画108を膨張させ続け、加圧し続ける。
【0091】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内の圧力上昇を検出する。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内のさらなる圧力降下(又は真空度の増加)を検出する。
【0092】
「第14の動作状態」(補給空気の流入)
図20は、本開示による第14の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第14の動作状態は、第14の動作状態では制御システム300が、ポンプ302が周囲環境Eから補給空気をさらに引き込むこと、周囲環境Eから引き込んださらなる空気を加圧すること、及び加圧された空気を第1の可変空気容積部Z1に放出することを、一時的に可能にするように構成されていることを除いて、第13の動作状態に類似している。
【0093】
より具体的には、第14の動作状態では、(a)第1の三方制御弁304の第2の口304Bは、第1の三方制御弁304の第3の口304Cと整合され、第1の三方制御弁304の第1の口304Aは、第1の三方制御弁304の第2の口304B及び第3の口304Cから切り離されており、(b)第2の三方制御弁306の第1の口306Aは、第2の三方制御弁306の第2の口306Bと整合され、第2の三方制御弁306の第3の口306Cは、第2の三方制御弁306の第1の口306A及び第2の口306Bから切り離されており、(c)入口流制御弁308の入口308Aは、入口流制御弁の出口308Bと整合されている。
【0094】
このように、ポンプ入口302Aは、入口流制御弁308を介して周囲環境Eと一時的に整合されている。また、ポンプ入口302Aは、第2の三方制御弁306を介して第2の可変空気容積部Z2と整合され、逆止弁214を介して第3の可変空気容積部Z3と整合されたままである。ポンプ入口302Aは、第1の三方制御弁304によって第1の可変空気容積部Z1から切り離されている。ポンプ出口302Bは、第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1と整合され、第2の三方制御弁306によって第2の可変空気容積部Z2から切り離されている。
【0095】
ポンプ302は運転中であり、それによって周囲環境Eから吸気がさらに引き込まれる。ポンプ302は、吸気を加圧し、加圧された空気をポンプ出口302Bを通じて第1の三方制御弁304を介して第1の可変空気容積部Z1に放出し、それによって第1の膨張可能区画108を膨張させ続け、加圧し続ける。
【0096】
第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1と連結している流体導管318内のさらなる圧力上昇を検出する。第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2と連結している流体導管318内のさらなる圧力降下(又は真空度の増加)を検出することができる。
【0097】
「第15の動作状態」(定常状態、第1の膨張可能区画が膨張した状態)
図21は、本開示による第15の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。第15の動作状態では、制御ユニット300は、第1の膨張可能区画108を完全に膨張した状態で維持するように構成されている。
【0098】
第15の動作状態では、制御システム300は、入口流制御弁308が閉じられ、ポンプ302が運転中ではないことを除いて、第14の動作状態と同様のやり方で構成されている。上記で考察したように、入口流制御弁308が閉じた後、第1の圧力センサ312が、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1に連結している流体導管318内の圧力が、第1の膨張可能区画108の所望の膨張圧力に対応する第3の所定の圧力を超えていることを検出すると、ポンプ302は、第14の動作状態の運転状況から第15の動作状態のオフ状況に変化する。
【0099】
第15の動作状態にある間、第1の圧力センサ312は、第1の三方制御弁304を第1の可変空気容積部Z1に連結している流体導管318内の圧力を検出し続け、第2の圧力センサ314は、第2の三方制御弁306を第2の可変空気容積部Z2に連結している流体導管318内の圧力を検出し続ける。
【0100】
「第16の動作状態」(定常状態、第1の膨張可能区画が膨張した状態)
上記で考察したように、
図11は、本開示による第5の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10を概略的に示している。
図11は、本開示による第16の動作状態における、空圧制御システム300に連結された支持面上敷10も概略的に示している。第16の動作状態では、
図11に示され、それと関連して上述されたものと同様のやり方で、制御ユニット300は第1の膨張可能区画108を完全に膨張した状態で維持するように構成されている。
【0101】
「制御システム及び支持面上敷の継続動作」
制御システム300は、所望の回数の繰り返しで、上記で考察した第6から第16の動作状態に関連して説明され、対応する図面に示されている、第1及び第2の交互に膨張可能な区画108、110の膨張及び収縮を交互に続けてよい。
【0102】
「制御システムのシャットダウン」
制御システム300及び支持面上敷10は、使用者が所望するとき、又はコントローラ内の所定のロジックに従ってシャットダウンされてよい。制御システム300は、例えば、電源を切ることでシャットダウンされてよい。制御システムの電源を切ったとき、制御システム300及び支持面上敷10は、上記で考察した第1の動作状態に戻ってよい。
【0103】
いくつかの実施例では、制御システム300からエンベロープ200の内部領域208への流体接続は、省略され得る。そのような実施例では、ポンプ入口302Aを第3の可変空気容積部に連結している流体導管318は省略され得、ポンプ入口302Aは、第1の可変空気容積部Z1、第2の可変空気容積部Z2、及び周囲環境Eに選択的に流体連結し得るが、第3の可変空気容積部Z3には流体連結しないことになる。
【0104】
図22は、例えば制御システム300を用いて支持面上敷10を動作させる例示的な方法を概略的に示している。
【0105】
ステップ1000において、支持面上敷10及び制御システム300は初期スタンバイ状態にあり、例えば
図7に示され、それに関連して説明されたように支持面上敷が収縮され、制御システム300が通電されていない。
【0106】
ステップ1002において、制御システム300は、例えば
図8に示され、それに関連して説明されたように、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110並びにエンベロープ200に対して真空チェックを行うように構成され、動作している。
【0107】
ステップ1004において、制御システム300は、例えば
図9に示され、それに関連して説明されたように、周囲環境Eから吸気された空気を用いて第1の膨張可能区画108の膨張を開始するように構成され、動作している。
【0108】
ステップ1006において、制御システム300は、例えば
図10に示され、それに関連して説明されたように、第1の膨張可能区画108を所望の所定の膨張圧力まで膨張させることを完了し、第2の膨張可能区画110及びエンベロープ200を真空に引くように構成され、動作している。
【0109】
ステップ1008において、制御システム300は、例えば
図11に示され、それに関連して説明されたように、第1の膨張可能区画108を所定の膨張圧力で保持するように構成され、動作している。
【0110】
ステップ1010において、制御システム300は、例えば
図12に示され、それに関連して説明されたように、第1の膨張可能区画108から第2の膨張可能区画110又はエンベロープ200への漏れを軽減するように構成され、動作している。
【0111】
ステップ1012において、制御システム300は、例えば
図13に示され、それに関連して説明されたように、加圧された空気を第1の膨張可能区画108から第2の膨張可能区画110に逃がし、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110内の空気圧を均等化し、それによって第2の膨張可能区画110を部分的に膨張させるように構成され、動作している。
【0112】
ステップ1014において、制御システム300は、例えば
図14に示され、それに関連して説明されたように、第1の膨張可能区画108から空気を抜き、第1の膨張可能区画108から抜かれた空気を圧力下で第2の膨張可能区画110に放出し、それによって第2の膨張可能区画110をより完全に膨張させるように構成され、動作している。
【0113】
ステップ1016において、制御システム300は、例えば
図15に示し、それに関連して説明したように、周囲環境Eから補給空気を一時的に抜き、周囲環境Eから抜かれた空気を圧力下で第2の膨張可能区画110に放出し、それによって第2の膨張可能区画110をより完全に膨張させるように構成され、動作している。
【0114】
ステップ1018において、例えば
図16に示され、それに関連して説明されたように、制御システム300は、第1の膨張可能区画108及びエンベロープ200を真空に引き、第1の膨張可能区画108及びエンベロープ200から吸気された空気を圧力下で第2の膨張可能な区画110に放出し、それによって第2の膨張可能な区画110完全に膨張させるように構成され、動作している。
【0115】
ステップ1020において、制御システム300は、例えば
図16に示され、それに関連して説明されたように、第2の膨張可能区画110を所定の膨張圧力で保持するように構成され、動作している。
【0116】
ステップ1022において、例えば
図17に示され、それに関連して説明されたように、制御システム300は、第2の膨張可能区画110から第1の膨張可能区画108又はエンベロープ200への漏れを軽減するように構成され、動作している。
【0117】
ステップ1024において、例えば
図18に示され、それに関連して説明されたように、制御システム300は、加圧された空気を第2の膨張可能区画110から第1の膨張可能区画108に逃がし、第1の膨張可能区画108及び第2の膨張可能区画110内の空気圧を均等化し、それによって第1の膨張可能区画108を部分的に膨張させるように構成され、動作している。
【0118】
ステップ1026において、例えば
図19に示され、それに関連して説明されたように、制御システム300は、第2の膨張可能区画110から空気を抜き、第2の膨張可能区画110から抜かれた空気を圧力下で第1の膨張可能区画108に放出し、それによって第1の膨張可能区画108をより完全に膨張させるように構成され、動作している。
【0119】
ステップ1028において、制御システム300は、例えば
図20に示され、それに関連して説明されたように、周囲環境Eから補給空気を一時的に引き込み、周囲環境Eから引き込まれた空気を圧力下で第1の膨張可能区画108に放出し、それによって第1の膨張可能区画108をより完全に膨張させるように構成され、動作している。
【0120】
ステップ1030において、例えば
図21に示され、それに関連して説明されたように、制御システム300は、第2の膨張可能区画110及びエンベロープ200を真空に引き、第2の膨張可能区画110及びエンベロープ200から吸気された空気を圧力下で第1の膨張可能区画108に放出し、それによって第1の膨張可能区画108を完全に膨張させるように構成され、動作している。
【0121】
ステップ1032において、例えば、
図21に示され、それに関連して説明されたように、制御システム300は、第2の膨張可能区画110を所定の膨張圧力に保持するように構成され、動作している。
【0122】
前述のステップ又はそれらのいくつかは、所望される場合繰り返されてよい。
【0123】
前述のステップは、説明及び図示した順序で行うことができる。いくつかの実施例では、ステップのうちのいくつかは省略されてよい。いくつかの実施例では、例示的な方法は、エンベロープ内に配設された第1の膨張可能区画及び第2の膨張可能区画を有する代替支持面上敷、並びに代替制御システムを使用して行われてよい。
【0124】
前述の説明及び対応する図面は、本開示による支持面上敷システムの1つ又は複数の例示的な実施例を参照している。これらの実施例は例示的なものであり、限定的ではない。当業者であれば、開示された実施例は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、多数のやり方で修正され得ることを認識するであろう。