(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-02
(45)【発行日】2025-10-10
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてチャネル状態情報を送信する方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W  24/10        20090101AFI20251003BHJP        
   H04W  72/232       20230101ALI20251003BHJP        
   H04W  16/28        20090101ALI20251003BHJP        
   H04W  72/0446      20230101ALI20251003BHJP        
【FI】
H04W24/10 
H04W72/232 
H04W16/28 
H04W72/0446 
(21)【出願番号】P 2025501609
(86)(22)【出願日】2023-07-13
(86)【国際出願番号】 KR2023010026
(87)【国際公開番号】W WO2024014901
(87)【国際公開日】2024-01-18
【審査請求日】2025-01-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0087164     
 
(32)【優先日】2022-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0121986     
 
(32)【優先日】2022-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0058578     
 
(32)【優先日】2023-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(32)【優先日】2023-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー  エレクトロニクス  インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG  ELECTRONICS  INC.
【住所又は居所原語表記】128,  Yeoui-daero,  Yeongdeungpo-gu,  07336  Seoul,Republic  of  Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木  篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋  真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合  章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山  知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本  実
(72)【発明者】
【氏名】キム  ヒョンテ
(72)【発明者】
【氏名】カン  チウォン
(72)【発明者】
【氏名】パク  ヘウク
【審査官】伊東  和重
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111262654(CN,A)      
【文献】米国特許出願公開第2022/0174532(US,A1)    
【文献】特表2020-508005(JP,A)      
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B      7/24-7/26
H04W      4/00-99/00
3GPP  TSG  RAN  WG1-4
                  SA    WG1-4
                  CT    WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
  無線通信システムにおけるUE(User Equipment)のための動作を行うための方法であって、
            
  BS(base station)からCSI(channel status information)を要求するためのDCI(downlink control information)を受信する段階と、
            
  少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンスに関連する少なくとも1つの予測CSIを計算する段階と、
            
  前記DCIを受信することと前記少なくとも1つの予測CSIを送信することとの間のシンボルの第1最小数に基づいて、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信する段階と、を含み、
            
  シンボルの前記第1最小数は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、
            
  前記測定ウィンドウの前記サイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうちのCMR(channel measurement resource)の数に基づいて決定される、方法。
         【請求項2】
  前記少なくとも1つの予測CSIは、シンボルの前記第1最小数と、前記少なくとも1つの測定リソースの全てを受信することと前記少なくとも1つの予測CSIを送信することとの間のシンボルの第2最小数とに基づいて送信され、
            
  シンボルの前記第1最小数とシンボルの前記第2最小数は、時間インスタンスの数に基づいて増加する、請求項1に記載の方法。
         【請求項3】
  前記少なくとも1つの予測CSIを計算する段階は、
            
    前記1つ以上の時間インスタンスに関連するPMI(Precoding Matrix Index)を推定する段階と、
            
    時間ドメイン圧縮コードブックに基づいて前記PMIを圧縮する段階と、
            
    前記圧縮されたPMIを含む前記少なくとも1つの予測CSIを取得する段階と、を含む、請求項1に記載の方法。
         【請求項4】
  CMRの前記数が2以上であることに基づいて、前記測定ウィンドウの前記サイズは、CMRの前記数と前記CMRの間の間隔とに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
         【請求項5】
  前記少なくとも1つの予測CSIを計算する段階のためのCPU(CSI processing unit)の数は、CMRの前記数及び時間インスタンスの数の少なくとも1つに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
         【請求項6】
  前記少なくとも1つの予測CSIを計算する段階のためのCPU(CSI processing unit)は、K番目の直近のCSI-RS機会から前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまで占有される、請求項1に記載の方法。
         【請求項7】
  無線通信システムにおけるUE(user equipment)であって、
            
  少なくとも1つの送受信機と、
            
  少なくとも1つのプロセッサと、
            
  前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続可能であり、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき動作を行う命令を格納する少なくとも1つのコンピュータメモリと、を備え、
            
  前記動作は、
            
    BS(base station)からCSI(channel status information)を要求するためのDCI(downlink control information)を受信することと、
            
    少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンスに関連する少なくとも1つの予測CSIを計算することと、
            
    前記DCIを受信することと前記少なくとも1つの予測CSIを送信することとの間のシンボルの第1最小数に基づいて、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信することと、を含み、
            
  シンボルの前記第1最小数は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、
            
  前記測定ウィンドウの前記サイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうちのCMR(channel measurement resource)の数に基づいて決定される、UE。
         【請求項8】
  前記少なくとも1つの予測CSIは、シンボルの前記第1最小数と、前記少なくとも1つの測定リソースの全てを受信することと前記少なくとも1つの予測CSIを送信することとの間のシンボルの第2最小数とに基づいて送信され、
            
  シンボルの前記第1最小数とシンボルの前記第2最小数は、時間インスタンスの数に基づいて増加する、請求項7に記載のUE。
         【請求項9】
  前記少なくとも1つの予測CSIを計算することは、
            
    前記1つ以上の時間インスタンスに関連するPMI(Precoding Matrix Index)を推定することと、
            
    時間ドメイン圧縮コードブックに基づいて前記PMIを圧縮することと、
            
    前記圧縮されたPMIを含む前記少なくとも1つの予測CSIを取得することと、を含む、請求項7に記載のUE。
         【請求項10】
  CMRの前記数が2以上であることに基づいて、前記測定ウィンドウの前記サイズは、CMRの前記数と前記CMRの間の間隔とに基づいて決定される、請求項7に記載のUE。
         【請求項11】
  前記少なくとも1つの予測CSIを計算することのためのCPU(CSI processing unit)の数は、CMRの前記数及び時間インスタンスの数の少なくとも1つに基づいて決定される、請求項7に記載のUE。
         【請求項12】
  前記少なくとも1つの予測CSIを計算することのためのCPU(CSI processing unit)は、K番目の直近のCSI-RS機会から前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまで占有される、請求項7に記載のUE。
         【請求項13】
  UE(user equipment)のための装置であって、
            
  少なくとも1つのプロセッサと、
            
  前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続可能であり、実行されるとき前記少なくとも1つのプロセッサに動作を行わせる命令を格納する少なくとも1つのコンピュータメモリと、を備え、
            
  前記動作は、
            
    BS(base station)からCSI(channel status information)を要求するためのDCI(downlink control information)を受信することと、
            
    少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンスに関連する少なくとも1つの予測CSIを計算することと、
            
    前記DCIを受信することと前記少なくとも1つの予測CSIを送信することとの間のシンボルの第1最小数に基づいて、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信することと、を含み、
            
  シンボルの前記第1最小数は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、
            
  前記測定ウィンドウの前記サイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうちのCMR(channel measurement resource)の数に基づいて決定される、装置。
         【請求項14】
  少なくとも1つのコンピュータプログラムを格納する非一時的コンピュータ読み取り可能な格納媒体であって、
            
  前記少なくとも1つのコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき前記少なくとも1つのプロセッサにUE(user equipment)のための動作を行わせる命令を含み、
            
  前記動作は、
            
    BS(base station)からCSI(channel status information)を要求するためのDCI(downlink control information)を受信することと、
            
    少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンスに関連する少なくとも1つの予測CSIを計算することと、
            
    前記DCIを受信することと前記少なくとも1つの予測CSIを送信することとの間のシンボルの第1最小数に基づいて、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信することと、を含み、
            
  シンボルの前記第1最小数は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、
            
  前記測定ウィンドウの前記サイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうちのCMR(channel measurement resource)の数に基づいて決定される、格納媒体。
         【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本発明は無線通信システムに関する。より詳細には、無線通信システムにおいてチャネル状態情報を送信する方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
  無線通信システムが音声やデータなどの種々の通信サービスを提供するために広範囲に展開されている。一般に、無線通信システムは使用可能なシステムリソース(帯域幅、伝送パワーなど)を共有して多重使用者との通信を支援可能な多重接続(multiple access(多重アクセス))システムである。多重接続システムの例としては、CDMA(code division multiple access)システム、FDMA(frequency division multiple access)システム、TDMA(time division multiple access)システム、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)システム、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)システムなどがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
  前述のような論議に基づいて、以下では、無線通信システムにおいてチャネル状態情報を送信する方法及びそのための装置を提案しようとする。
【0004】
  本発明で達成しようとする技術的課題は前記技術的課題に制限されず、言及しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
  本発明の一様相として、無線通信システムにおいて、UE(User Equipment)がBS(Base Station)に予測CSI(Channel Status Information)を送信する方法が提供される。この方法は、前記BSから予測CSI報告のための制御信号を受信する段階と、前記予測CSI報告のための制御信号に基づいて、少なくとも1つの測定リソース(measurement resource)を前記BSから受信する段階と、前記少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンス(time instances)に関する少なくとも1つの予測CSIを測定する段階と、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信する段階を含み、前記予測CSI報告のための制御信号を受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第1の最小時間間隔は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、前記測定ウィンドウのサイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうち、CMR(Channel Measurement Resource)の数に基づいて決定される。
【0006】
  本発明の他の様相として、無線通信システムにおいて、UE(User Equipment)が提供される。前記ユーザ機器は、少なくとも1つの送受信機と、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続可能な、及び、実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instruction)を格納した、少なくとも1つのコンピュータメモリを含む。前記動作は、BS(Base Station)から予測CSI報告のための制御信号を受信する段階と、前記予測CSI報告のための制御信号に基づいて、少なくとも1つの測定リソース(measurement resource)を前記BSから受信する段階と、前記少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンス(time instances)に関する少なくとも1つの予測CSIを測定する段階と、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信する段階を含み、前記予測CSI報告のための制御信号を受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第1の最小時間間隔は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、前記測定ウィンドウのサイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうち、CMR(Channel Measurement Resource)の数に基づいて決定される。
【0007】
  本発明のまた他の様相として、無線通信システムにおいて、プロセシング装置が提供される。前記プロセシング装置は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続可能な、及び、実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサがUE(User Equipment)のための動作を行うようにする命令(instruction)を格納した、少なくとも1つのコンピュータメモリを含む。前記動作は、BS(Base Station)から予測CSI報告のための制御信号を受信する段階と、前記予測CSI報告のための制御信号に基づいて、少なくとも1つの測定リソース(measurement resource)を前記BSから受信する段階と、前記少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンス(time instances)に関する少なくとも1つの予測CSIを測定する段階と、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信する段階を含み、前記予測CSI報告のための制御信号を受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第1の最小時間間隔は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、前記測定ウィンドウのサイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうち、CMR(Channel Measurement Resource)の数に基づいて決定される。
【0008】
  本発明のまた他の様相として、コンピュータ読み取り可能な格納媒体が提供される。前記コンピュータ読み取り可能な格納媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサがUE(User Equipment)のための動作を行うようにする指示を含む少なくとも1つのコンピュータプログラムを格納する。前記動作は、BS(Base Station)から予測CSI報告のための制御信号を受信する段階と、前記予測CSI報告のための制御信号に基づいて、少なくとも1つの測定リソース(measurement resource)を前記BSから受信する段階と、前記少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンス(time instances)に関する少なくとも1つの予測CSIを測定する段階と、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信する段階を含み、前記予測CSI報告のための制御信号を受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第1の最小時間間隔は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、前記測定ウィンドウのサイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうち、CMR(Channel Measurement Resource)の数に基づいて決定される。本発明の各様相において、前記予測CSIを算出するためのCPU(CSI processing unit)の数は、前記CMRの数及び前記時間インスタンスの数のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0009】
  本発明の各様相において、前記第1の最小時間間隔及び前記BSが前記少なくとも1つの予測CSI報告のために設定した全ての測定リソースを受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第2の最小時間間隔は、前記時間インスタンスの数に基づいて増加する。
【0010】
  本発明の各様相において、前記少なくとも1つの予測CSIを測定する段階は、前記1つ以上の時間インスタンスのそれぞれに対応するPMI(Precoding Matrix Index)を推定し、前記推定したPMIをTD(Time Domain)圧縮コードブックに基づいて圧縮する段階と、前記圧縮したPMIを含む前記少なくとも1つの予測CSIを取得する段階を含む。
【0011】
  本発明の各様相において、前記CMRの数が2つ以上である場合、前記測定ウィンドウのサイズは、前記CMRの数及び前記CMR間間隔に基づいて決定される。
【0012】
  本発明の各様相において、前記予測CSI報告のための制御信号は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)上に受信されるDCI(Downlink Control Information)を含む。
【0013】
  前述した課題解決方法は、本発明の実施例の一部に過ぎず、本発明の技術的特徴が反映された様々な実施例は、当該技術分野における通常の知識を有する者が後述する本発明の詳細な説明に基づいて導き出して理解できるであろう。
【発明の効果】
【0014】
  本発明によれば、無線通信システムにおいて無線信号の送受信を効率的に行うことができる。
【0015】
  本発明で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
  本発明の具現に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付図面は本発明の実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の具現を説明する。
【0017】
            【
図1】無線通信システムの一例である3GPP(登録商標)システムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を例示する図である。
 
            【
図2】無線フレーム(radio frame)の構造を例示する図である。
 
            【
図3】スロットのリソースグリッド(resource grid)を例示する図である。
 
            【
図4】スロット内に物理チャネルがマッピングされる例を示す図である。
 
            【
図5】PDSCH及びACK/NACK送信過程を例示する図である。
 
            
            
            【
図8】AI/ML/ディープラーニング(Deep learning)の概念を説明するための図である。
 
            【
図9】ディープラーニングの様々なAI/MLモデルを例示する図である。
 
            【
図10】ディープラーニングの様々なAI/MLモデルを例示する図である。
 
            【
図11】ディープラーニングの様々なAI/MLモデルを例示する図である。
 
            【
図12】ディープラーニングの様々なAI/MLモデルを例示する図である。
 
            【
図13】3GPP RAN知能(Intelligence)のためのフレームワークを説明するための図である。
 
            【
図14】複数の時間インスタンス(time instance)に対するPMIを報告する一例を示す図である。
 
            【
図15】複数の時間インスタンス(time instance)に対するPMIを報告する一例を示す図である。
 
            【
図16】本発明の実施例によってCSIを報告する一例を示すフローチャートである。
 
            【
図17】本発明に適用可能な通信システム1と無線機器を例示する図である。
 
            【
図18】本発明に適用可能な通信システム1と無線機器を例示する図である。
 
            【
図19】本発明に適用可能な通信システム1と無線機器を例示する図である。
 
            【
図20】本発明に適用可能な通信システム1と無線機器を例示する図である。
 
          
【発明を実施するための形態】
【0018】
  以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)はE-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE-Aは3GPP LTEの進化したバージョンである。3GPP NR(New Radio Access Technology)は3GPP LTE/LTE-Aの進化したバージョンである。
【0019】
  より多い通信機器がより大きい通信容量を要求することにより、既存のRAT(Radio Access Technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信に対する必要性が台頭しつつある。また、複数の機器及びモノを連結していつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模MTC(massive Machine Type Communications)が次世代通信において考慮すべき重要なイッシュの一つである。また、信頼度(reliability)及びレイテンシ(latency)に敏感なサービス/端末を考慮した通信システムデザインが論議されている。このようにeMBB(enhanced Mobile BroadBand Communication)、大規模MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本発明では、便宜上、該当技術をNR(New radio又はNew RAT)と呼ぶ。
【0020】
  説明を明確にするために、3GPP NRを主として説明するが、本発明の技術的思想はこれに限られない。
【0021】
  この明細書においては、「設定」という表現は「構成(configure/configuration)」という表現に置き換えてもよく、両者は混用される。また、条件的表現(例えば、「~~であると(if)」、「~の場合(in a case)」又は「~であるとき(when)」など)は、「~であることに基づいて(based on that ~~)」又は「~である状態で(in a state/status)」などの表現に置き換えてもよい。また、該当条件の充足による端末/基地局の動作又はSW/HW構成を類推/理解することができる。また、無線通信装置(例えば、基地局、端末)の間の信号送受信において、送信(又は受信)側のプロセスから受信(又は送信)側のプロセスが類推/理解できれば、その説明は省略してもよい。例えば、送信側の信号決定/生成/符号化/送信などは受信側の信号モニタリング受信/復号/決定などに理解できる。また、端末が特定の動作を行う(又は行わない)という表現は、基地局が端末の特定の動作の実行を期待/仮定(又は行わないと期待/仮定)して動作するとも解釈できる。基地局が特定の動作を行う(又は行わない)という表現は、端末が基地局の特定の動作の実行を期待/仮定(又は行わないと期待/仮定)して動作するとも解釈できる。また、以下の説明において、各セクション、実施例、例示、オプション、方法、方案などの区部とインデックスは、説明の便宜のためのものであり、それぞれが必ず独立した発明を構成することを意味するか、又はそれぞれが必ず個々に実施されるべきであることを意味すると解釈してはいけない。また、各セクション、実施例、例示、オプション、方法、方案などを説明するにおいて、明示的に衝突/反対する記述がなければ、これらの少なくとも一部を組み合わせて一緒に実施したり、少なくとも一部を省略して実施したりしてもよいと類推/解釈される。
【0022】
  無線通信システムにおいて、端末は基地局から下りリンク(Downlink、DL)を介して情報を受信し、端末は基地局から上りリンク(Uplink、UL)を介して情報を送信する。基地局と端末が送受信する情報はデータ及び様々な制御情報を含み、これらが送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
【0023】
  図1は3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びそれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
 
【0024】
  電源Off状態で電源を入れたか或いは新しくセルに進入した端末は、基地局と同期を確立するなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S101)。このために、端末は基地局からSSB(Synchronization Signal Block)を受信する。SSBはPSS(Primary Synchronization Signal)、SSS(Secondary Synchronization Signal)及びPBCH(Physical Broadcast Channel)を含む。端末はPSS/SSSに基づいて基地局と同期を確立し、セルID(cell identity)などの情報を得る。また、端末はPBCHに基づいてセル内の放送情報を得る。なお、端末は初期セル探索の段階において、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal、DL RS)を受信して下りリンクチャネルの状態を確認することができる。
【0025】
  初期セル探索が終了した端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)及び物理下りリンク制御チャネルに対応する物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDSCH)を受信して、より具体的なシステム情報を得る(S102)。
【0026】
  以後、端末は基地局に接続を完了するために、任意接続過程(Random Access Procedure(ランダムアクセス手続))を行う(S103~S106)。より具体的には、端末は、物理任意接続チャネル(Physical Random Access Channel(物理ランダムアクセスチャネル)、PRACH)を介してプリアンブル(preamble)を送信し(S103)、物理下りリンク制御チャネル及びこれに対応する物理下りリンク共有チャネルを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信する(S104)。競争基盤任意接続(Contention based  random  access(コンテンションベースランダムアクセス))の場合、更なる物理任意接続チャネルの送信(S105)、物理下りリンク制御チャネル及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネル受信(S106)のような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行う。
【0027】
  このような手順を行った端末は、その後、一般的な上り/下りリンク信号の送信手順として物理下りリンク制御チャネル/物理下りリンク共有チャネルの受信(S107)、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH )/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)の送信(S108)を行う。端末が基地局に送信する制御情報を上りリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)と称する。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative-ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは一般的にPUCCHを介して送信されるが、制御情報とトラフィックデータが同時に送信される必要がある場合にはPUSCHを介して送信されてもよい。また、ネットワークの要請/指示によって端末はPUSCHを介してUCIを非周期的に送信することができる。
【0028】
  図2は無線フレーム(radio frame)の構造を例示する図である。NRにおいて、上りリンク及び下りリンクの送信はフレームで構成される。1つの無線フレームは10msの長さを有し、2つの5msハーフフレーム(Half-Frame、HF)に分割される。1つのハーフフレームは5つの1msサブフレーム(Subframe、SF)に分割される。1つのサブフレームは1つ以上のスロットに分割され、サブフレーム内のスロット数はSCS(Subcarrier Spacing)に依存する。各スロットはCP(cyclic prefix)によって12つ又は14つのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを含む。一般(normal)CPが使用される場合、各スロットは14つのOFDMシンボルを含む。拡張(extended)CPが使用される場合は、各スロットは12つのOFDMシンボルを含む。
 
【0029】
  表1は一般CPが使用される場合、SCSによるスロットごとのOFDMシンボル数(Nslot
            symb)、フレームごとのスロット数(Nframe,u
            slot)及びサブフレームごとのスロット数(Nsubframe,u
            slot)を示すものである。
【0030】
【0031】
  表2は拡張CPが使用される場合、SCSによるスロットごとのOFDMシンボル数(Nslot
            symb)、フレームごとのスロット数(Nframe,u
            slot)及びサブフレームごとのスロット数(Nsubframe,u
            slot)を示すものである。
【0032】
【0033】
  フレーム構造は例示に過ぎず、フレームにおいてサブフレーム数、スロット数及びシンボル数は様々に変更できる。
【0034】
  NRシステムでは1つの端末に併合される複数のセル間でOFDMニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS)が異なるように設定されることができる。これにより、同じ数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、SF、スロット又はTTI)(便宜上、TU(Time Unit)と統称)の(絶対時間)区間が併合されたセル間で異なるように設定されることができる。ここで、シンボルはOFDMシンボル(又は、CP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(又は、Discrete Fourier Transform-spread-OFDM、DFT-s-OFDMシンボル)を含む。
【0035】
  図3はスロットのリソースグリッド(resource grid)を例示する。1つのスロットは時間ドメインにおいて複数のシンボルを含む。例えば、一般CPの場合、1つのスロットが14つのシンボルを含むが、拡張CPの場合は、1つのスロットが12つのシンボルを含む。搬送波は周波数ドメインにおいて複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は周波数ドメインにおいて複数(例えば、12)の連続する副搬送波により定義される。BWP(Bandwidth Part)は周波数ドメインにおいて複数の連続するPRB(Physical RB)により定義され、1つのニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)に対応することができる。搬送波は最大N個(例えば、5つ)のBWPを含む。データ通信は活性化されたBWPで行われ、1つの端末には1つのBWPのみが活性化される。リソースグリッドにおいて各々の要素はリソース要素(Resource Element、RE)と称され、1つの変調シンボルがマッピングされることができる。
 
【0036】
  図4はスロット内に物理チャネルがマッピングされる例を示す図である。DL制御領域ではPDCCHが送信され、DLデータ領域ではPDSCHが送信される。UL制御領域ではPUCCHが送信され、ULデータ領域ではPUSCHが送信される。GPは基地局と端末が送信モードから受信モードに転換する過程又は受信モードから送信モードに転換する過程で時間ギャップを提供する。サブフレーム内でDLからULに転換する時点の一部のシンボルがGPと設定されることができる。
 
【0037】
  以下、それぞれの物理チャネルについてより具体的に説明する。
【0038】
  PDCCHはDCI(Downlink Control Information)を運ぶ。例えば、PCCCH(すなわち、DCI)はDL-SCH(downlink shared channel)の送信フォーマット及びリソース割り当て、UL-SCH(uplink shared channel)に対するリソース割り当て情報、PCH(Paging Channel)に関するページング情報、DL-SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信される任意接続応答のような上位階層制御メッセージに関するリソース割り当て情報、送信電力制御命令、CS(Configured scheduling)の活性化/解除などを運ぶ。DCIはCRC(cyclic redundancy check)を含み、CRCはPDCCHの所有者又は使用用途に応じて様々な識別子(例えば、Radio Network Temporary Identifier、RNTI)でマスキング/スクランブルされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものであれば、CRCは端末識別子(例えば、Cell-RNTI、C-RNTI)でマスキングされる。PDCCHがページングに関するものであれば、CRCはP-RNTI(Paging-RNTI)でマスキングされる。PDCCHがシステム情報(例えば、System Information Block、SIB)に関するものであれば、CRCはSI-RNTI(System Information RNTI)でマスキングされる。PDCCHが任意接続応答に関するものであれば、CRCはRA-RNTI(Random Access-RNTI)でマスキングされる。
【0039】
  PDCCHはAL(Aggregation Level)によって1、2、4、8、16個のCCE(Control Channel Element)で構成される。CCEは無線チャネル状態によって所定の符号率のPDCCHを提供するために使用される論理的割り当て単位である。CCEは6個のREG(Resource Element Group)で構成される。REGは一つのOFDMシンボルと一つの(P)RBにより定義される。PDCCHはCORESET(Control Resource Set)により送信される。CORESETは与えられたニューマロロジー(例えば、SCS、CP長さなど)を有するREGセットにより定義される。一つの端末のための複数のCORESETは時間/周波数ドメインで重畳することができる。CORESETはシステム情報(例えば、Master Information Block、MIB)又は端末-特定(UE-specific)の上位階層(例えば、Radio Resource Control、RRC、layer)シグナリングにより設定される。具体的には、CORESETを構成するRB数及びOFDMシンボル数(最大3個)が上位階層シグナリングにより設定される。
【0040】
  PDCCH受信/検出のために、端末はPDCCH候補をモニタリングする。PDCCH候補はPDCCH検出のために端末がモニタリングすべきCCEを示す。各PDCCH候補はALによって1、2、4、8、16個のCCEにより定義される。モニタリングはPDCCH候補を(ブラインド)復号することを含む。端末がモニタリングするPDCCH候補のセットをPDCCH検索空間(Search Space、SS)と定義する。検索空間は共通検索空間(Common Search Space、CSS)又は端末-特定の検索空間(UE-specific search space、USS)を含む。端末はMIB又は上位階層シグナリングにより設定された一つ以上の検索空間でPDCCH候補をモニタリングしてDCIを得ることができる。各々のCORESETは一つ以上の検索空間に関連付けられ、各検索空間は一つのCORESTに関連付けられる。検索空間は以下のパラメータに基づいて定義される。
【0041】
  - controlResourceSetId:検索空間に関連するCORESETを示す。
【0042】
  - monitoringSlotPeriodicityAndOffset:PDCCHモニタリング周期(スロット単位)及びPDCCHモニタリング区間オフセット(スロット単位)を示す。
【0043】
  - monitoringSymbolsWithinSlot:スロット内のPDCCHモニタリングシンボルを示す(例えば、CORESETの1番目のシンボルを示す)。
【0044】
  - nrofCandidates:AL={1、2、4、8、16}ごとのPDCCH候補の数(0、1、2、3、4、5、6、8の1つ)を示す。
【0045】
  * PDCCH候補をモニタリングする機会(occasion)(例えば、時間/周波数リソース)をPDCCH(モニタリング)機会であると定義する。スロット内に1つ以上のPDCCH(モニタリング)機会が構成される。
【0046】
  表3は検索空間タイプごとの特徴を例示する。
【0047】
【0048】
  表4はPDCCHを介して送信されるDCIフォーマットを例示する。
【0049】
【0050】
  DCIフォーマット0_0はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCHをスケジュールするために使用され、DCIフォーマット0_1はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCH又はCBG(Code Block Group)-基盤(又はCBG-level)のPUSCHをスケジュールするために使用される。DCIフォーマット1_0はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCHをスケジュールするために使用され、DCIフォーマット1_1はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCH又はCBG-基盤(又はCBG-level)のPDSCHをスケジュールするために使用される(DL grant DCI)。DCIフォーマット0_0/0_1はULグラントDCI又はULスケジューリング情報と呼ばれ、DCIフォーマット1_0/1_1はDLグラントDCI又はDLスケジューリング情報と呼ばれる。DCIフォーマット2_0は動的スロットフォーマット情報(例えば、dynamic SFI)を端末に伝達するために使用され、DCIフォーマット2_1は下りリンク先制(pre-Emption)情報を端末に伝達するために使用される。DCIフォーマット2_0及び/又はDCIフォーマット2_1は1つのグループで定義された端末に伝達されるPDCCHであるグループ共通PDCCH(Group Common PDCCH)を介して該当グループ内の端末に伝達される。
【0051】
  DCIフォーマット0_0とDCIフォーマット1_0はフォールバック(fallback)DCIフォーマットと呼ばれ、DCIフォーマット0_1とDCIフォーマット1_1はノンフォールバックDCIフォーマットと呼ばれる。フォールバックDCIフォーマットは端末の設定に関係なくDCIサイズ/フィールドの構成が同様に維持される。反面、ノンフォールバックDCIフォーマットは端末の設定に応じてDCIサイズ/フィールドの構成が異なる。
【0052】
  PDSCHは下りリンクデータ(例、DL-SCH transport block、DL-SCH TB)を運び、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAMなどの変調方法が適用される。TBを符号化してコードワード(codeword)が生成される。PDSCHは最大2個のコードワードを運ぶ。コードワードごとにスクランブル(scrambling)及び変調マッピング(modulation mapping)が行われ、各コードワードから生成された変調シンボルは1つ以上のレイヤにマッピングされる。各レイヤはDMRS(Demodulation Reference Signal)と共にリソースにマッピングされてOFDMシンボル信号で生成され、該当アンテナポートにより送信される。
【0053】
  PUCCHはUCI(Uplink Control Information)を運ぶ。UCIは以下を含む。
【0054】
  - SR(Scheduling Request):UL-SCHリソースを要請するために使用される情報である。
【0055】
  - HARQ-ACK:PDSCH上の下りリンクデータパケット(例えば、コードワード)に対する応答である。下りリンクデータパケットが成功裏に受信されたか否かを示す。単一のコードワードに対する応答としてHARQ-ACK 1ビットが送信され、2個のコードワードに対する応答としてHARQ-ACK 2ビットが送信される。HARQ-ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX(Discontinuous Transmission)又はNACK/DTXを含む。ここで、HARQ-ACKという用語は、HARQ ACK/NACK、ACK/NACKと同じ意味で使われる。
【0056】
  - CSI(Channel State Information):下りリンクチャネルに対するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)-関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。
【0057】
  表5はPUCCHフォーマットを例示する。PUCCH送信長さによって、Short PUCCH(フォーマット0、2)及びLong PUCCH(フォーマット1、3、4)に区分できる。
【0058】
【0059】
  PUCCHフォーマット0は最大2ビットサイズのUCIを運び、シーケンスに基づいてマッピングされて送信される。具体的には、端末は複数のシーケンスのうちの1つのシーケンスをPUCCHフォーマット0であるPUCCHを介して送信して特定のUCIを基地局に送信する。端末は肯定(positive)のSRを送信する場合のみに対応するSR設定のためのPUCCHリソース内でPUCCHフォーマット0であるPUCCHを送信する。
【0060】
  PUCCHフォーマット1は最大2ビットサイズのUCIを運び、変調シンボルは時間領域で(周波数ホッピング有無に応じて異なるように設定される)直交カバーコード(OCC)により拡散される。DMRSは変調シンボルが送信されないシンボルで送信される(すなわち、TDM(Time Division Multiplexing)されて送信される)。
【0061】
  PUCCHフォーマット2は2ビットより大きいビットサイズのUCIを運び、変調シンボルはDMRSとFDM(Frequency Division Multiplexing)されて送信される。DM-RSは1/3密度のリソースブロック内のシンボルインデックス#1、#4、#7及び#10に位置する。PN(Pseudo Noise)シーケンスがDM_RSシーケンスのために使用される。2シンボルPUCCHフォーマット2のために周波数ホッピングが活性化されることができる。
【0062】
  PUCCHフォーマット3は同一の物理リソースブロック内において端末多重化が行われず、2ビットより大きいビットサイズのUCIを運ぶ。すなわち、PUCCHフォーマット3のPUCCHリソースは直交カバーコードを含まない。変調シンボルはDMRSとTDM(Time Division Multiplexing)されて送信される。
【0063】
  PUCCHフォーマット4は同一の物理リソースブロック内に最大4個の端末まで多重化が支援され、2ビットより大きいビットサイズのUCIを運ぶ。すなわち、PUCCHフォーマット3のPUCCHリソースは直交カバーコードを含む。変調シンボルはDMRSとTDM(Time Division Multiplexing)されて送信される。
【0064】
  端末には、設定された1つ又は2つ以上のセルの少なくとも1つはPUCCH送信のために設定されることができる。少なくともプライマリーセル(Primary Cell)はPUCCH送信のためのセルとして設定されることができる。PUCCH送信が設定された少なくとも1つのセルに基づいて、端末に少なくとも1つのPUCCHセルグループが設定され、各PUCCHセルグループは、1つ又は2つ以上のセルを含む。PUCCHセルグループは、単にPUCCHグループとも呼ばれる。プライマリーセルだけではなく、SCellにもPUCCH送信が設定され、プライマリーセルはプライマリーPUCCHグループに属し、PUCCH送信が設定されたPUCCH-SCellは、セカンダリー(secondary)PUCCHグループに属する。プライマリーPUCCHグループに属するセルに対してはプライマリーセル上のPUCCHが使用され、セカンダリーPUCCHグループに属するセルに対してはPUCCH-SCell上のPUCCHが使用される。
【0065】
  PUSCHは上りリンクデータ(例えば、UL-SCH transport block、UL-SCH TB)及び/又は上りリンク制御情報(UCI)を運び、CP-OFDM(Cyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形(waveform)又はDFT-s-OFDM(Discrete Fourier Transform-spread-Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形に基づいて送信される。PUSCHがDFT-s-OFDM波形に基づいて送信される場合、端末は変換プリコーディング(transform precoding)を適用してPUSCHを送信する。一例として、変換プリコーディングが不可能な場合は(例えば、transform precoding is disabled)、端末はCP-OFDM波形に基づいてPUSCHを送信し、変換プリコーディングが可能な場合には(例えば、transform precoding is enabled)、端末はCP-OFDM波形又はDFT-s-OFDM波形に基づいてPUSCHを送信する。PUSCH送信はDCI内のULグラントにより動的にスケジュールされるか、又は上位階層(例えば、RRC)シグナリング(及び/又はLayer 1(L1)シグナリング(例えば、PDCCH))に基づいて半-静的(semi-static)にスケジュールされる(configured grant)。PUSCH送信はコードブック基盤又は非コードブック基盤に行われる。
【0066】
  図5はACK/NACK送信過程を例示する図である。
図5を参照すると、端末はスロット#nでPDCCHを検出することができる。ここで、PDCCHは下りリンクスケジューリング情報(例えば、DCIフォーマット1_0、1_1)を含み、PDCCHはDL assignment-to-PDSCH offset(K0)とPDSCH-HARQ-ACK reporting offset(K1)を示す。例えば、DCIフォーマット1_0、1_1は以下の情報を含む。
 
【0067】
  - Frequency domain resource assignment:PDSCHに割り当てられたRBセットを示す。
【0068】
  - Time domain resource assignment:K0(例えば、スロットオフセット)、スロット#n+K0内のPDSCHの開始位置(例えば、OFDMシンボルインデックス)及びPDSCHの長さ(例えば、OFDMシンボルの数)を示す。
【0069】
  - PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator:K1を示す。
【0070】
  - HARQ process number(4ビット):データ(例、PDSCH、TB)に対するHARQ process ID(Identity)を示す。
【0071】
  - PUCCH resource indicator(PRI):PUCCHリソースセット内の複数のPUCCHリソースの中からUCI送信に用いられるPUCCHリソースを指示する。
【0072】
  以後、端末はスロット#nのスケジューリング情報によってスロット#(n+K0)からPDSCHを受信した後、スロット#n1(where、n+K0≦n1)でPDSCHの受信が終わると、スロット#(n1+K1)でPUCCHを介してUCIを送信する。ここで、UCIはPDSCHに対するHARQ-ACK応答を含む。
図5では、便宜上、PDSCHに対するSCSとPUCCHに対するSCSとが同一であり、スロット#n1=スロット#n+K0と仮定しているが、本発明はこれに限定されない。SCSが互いに異なる場合、PUCCHのSCSに基づいてK1が指示/解釈される。
 
【0073】
  PDSCHが最大1つのTBを送信するように構成された場合、HARQ-ACK応答は1-ビットで構成される。PDSCHが最大2つのTBを送信するように構成された場合は、HARQ-ACK応答は空間(spatial)バンドリングが構成されないと2-ビットで構成され、空間バンドリングが構成されると1-ビットで構成される。複数のPDSCHに対するHARQ-ACKの送信時点がスロット#(n+K1)と指定された場合、スロット#(n+K1)で送信されるUCIは複数のPDSCHに対するHARQ-ACK応答を含む。
【0074】
  HARQ-ACK応答のために端末が空間(Spatial)バンドリングを行うべきであるか否かは、セルグループごとに構成(configure)(例えば、RRC/上位階層シグナリング)されることができる。一例として、空間バンドリングはPUCCHを介して送信されるHARQ-ACK応答及び/又はPUSCHを介して送信されるHARQ-ACK応答のそれぞれに個々に構成される。
【0075】
  空間バンドリングは当該サービングセルで一度に受信可能な(又は1DCIによりスケジューリング可能な)TB(又はコードワード)の最大数が2つである場合(又は2つ以上である場合)に支援される(例えば、上位階層パラメータmaxNrofCodeWordsScheduledByDCIが2-TBに相当する場合)。一方、2-TB送信のためには、4つより多いレイヤが使用され、1-TB送信には最大4つのレイヤが使用される。結果として、空間バンドリングが当該セルグループに構成された場合、該当セルグループ内のサービングセルのうち、4つより多いレイヤがスケジューリング可能なサービングセルに対して空間バンドリングが行われる。当該サービングセル上で、空間バンドリングによりHARQ-ACK応答を送信しようとする端末は、複数のTBに対するA/Nビットを(bit-wise)論理的(logical)AND演算してHARQ-ACK応答を生成することができる。
【0076】
  例えば、端末が2-TBをスケジュールするDCIを受信し、そのDCIに基づいてPDSCHを介して2-TBを受信したと仮定するとき、空間バンドリングを行う端末は、第1TBに対する第1A/Nビットと第2TBに対する第2A/Nビットを論理的AND演算して単一のA/Nビットを生成することができる。結果として、第1TBと第2TBがいずれもACKである場合、端末はACKビット値を基地局に報告し、TBのいずれか1つでもNACKであると、端末はNACKビット値を基地局に報告する。
【0077】
  例えば、2-TBが受信可能に構成された(configure)サービングセル上で実際に1-TBのみスケジュールされた場合、端末はその1-TBに対するA/Nビットとビット値1を論理的AND演算して、単一のA/Nビットを生成することができる。結果として、端末は1-TBに対するA/Nビットをそのまま基地局に報告する。
【0078】
  基地局/端末にはDL送信のために複数の並列DL HARQプロセスが存在する。複数の並列HARQプロセスは以前のDL送信に対する成功又は非成功受信に対するHARQフィードバックを待つ間にDL送信が連続して行われるようにする。それぞれのHARQプロセスはMAC(Medium Access Control)階層のHARQバッファーに連関する。それぞれのDL HARQプロセスはバッファー内のMAC PDU(Physical Data Block)の送信回数、バッファー内のMAC PDUに対するHARQフィードバック、現在の冗長バージョン(redundancy version)などに関する状態変数を管理する。それぞれのHARQプロセスはHARQプロセスIDにより区別される。
【0079】
  図6はPUSCH送信過程を例示する。
図6を参照すると、端末はスロット#nでPDCCHを検出することができる。ここで、PDCCHは上りリンクスケジューリング情報(例えば、DCIフォーマット0_0、0_1)を含む。DCIフォーマット0_0、0_1は、以下の情報を含む。
 
【0080】
  - Frequency domain resource assignment:PUSCHに割り当てられたRBセットを示す。
【0081】
  - Time domain resource assignment:スロットオフセットK2、スロット内のPUSCHの開始位置(例えば、シンボルインデックス)及び長さ(例えば、OFDMシンボル数)を示す。開始シンボル及び長さは、SLIV(Start and Length Indicator Value)により指示されるか、又は各々指示される。
【0082】
  以後、端末はスロット#nのスケジューリング情報によってスロット#(n+K2)でPUSCHを送信することができる。ここで、PUSCHはUL-SCH TBを含む。
【0083】
  CSI関連の動作
         
【0084】
【0085】
  端末は、CSIに関連する設定情報をRRCシグナリングを介して基地局から受信する(710)。前記CSIに関連する設定情報は、CSI-IM(interference management)リソース(resource)に関する情報、CSI測定設定(measurement configuration)に関する情報、CSIリソース設定(resource configuration)に関する情報、CSI-RSリソース(resource)に関する情報、又はCSI報告設定(report configuration)に関する情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0086】
  - 端末の干渉測定(Interference Measurement、IM)のために、CSI-IMリソースが設定される。時間ドメインにおいてCSI-IMリソースセットは、周期的(Periodic)、半-永久的(Semi-persistent)、又は非周期的(Aperiodic)に設定される。CSI-IMリソースは、端末に対して、ZP(Zero Power)-CSI-RSとして設定される。ZP-CSI-RSは、NZP(Non-Zero Power)-CSI-RSとは区分して設定される。
【0087】
  - UEは、1つのCSI報告のために設定されたチャネル測定のためのCSI-RSリソースと干渉測定のためのCSI-IMリソース/NZP-CSI-RSリソース(NZP-CSI-RSリソースが干渉測定のために使用されるとき)がリソースごとに’QCL-TypeD’に関してQCL関係であると仮定できる。
【0088】
  - CSIリソース設定は、干渉測定に対するCSI-IMリソース、干渉測定に対するNZP-CSI-RSリソース及びチャネル測定に対するNZP-CSI-RSリソースのうちの少なくとも1つを含む。CMR(channel measurement resource)は、CSI取得(acquisition)のためのNZP-CSI-RSであり、IMR(Interference measurement resource)は、CSI-IMとIMのためのNZP-CSI-RSである。
【0089】
  - CSI-RSは、1つ以上の端末に設定されてもよい。各端末ごとに異なるCSI-RS設定が提供されてもよく、複数の端末に同一のCSI-RS設定が提供されてもよい。CSI-RSは、最大32個のアンテナポートを支援することができる。N(Nは1以上)個のアンテナポートに対応するCSI-RSは、1つのスロット及び1つのRBに相当する時間-周波数単位内でN個のRE位置にマッピングされる。Nが2以上である場合、N-ポートCSI-RSは、CDM、FDM及び/又はTDM方式によって多重化される。CSI-RSは、CORESET、DM-RS及びSSBがマッピングされるREを除くその他のREにマッピングされる。周波数ドメインにおいてCSI-RSは、全体帯域幅、一部の帯域幅部分(BWP)又は一部の帯域幅に対して設定される。CSI-RSが設定された帯域幅内のそれぞれのRBにおいてCSI-RSが送信されるか(すなわち、密度=1)、又は毎2番目のRB(例えば、偶数番目又は奇数番目のRB)においてCSI-RSが送信される(すなわち、密度=1/2)。CSI-RSがトラッキング参照信号(Tracking Reference Signal、TRS)として使用される場合、それぞれのリソースブロックにおいて3つのサブキャリア上に単一-ポートCSI-RSがマッピングされてもよい(すなわち、密度=3)。時間ドメインにおいて端末に1つ以上のCSI-RSリソースセットが設定される。それぞれのCSI-RSリソースセットは、1つ以上のCSI-RS設定を含む。それぞれのCSI-RSリソースセットは、周期的、半-永久的(semi-persistent)又は非周期的に設定される。
【0090】
  - CSI報告設定は、フィードバックタイプ、測定リソース、報告タイプなどに対する設定を含む。NZP-CSI-RSリソースセットは、当該端末のCSI報告設定(report configuration)に用いられる。NZP-CSI-RSリソースセットは、CSI-RS又はSSBに関連してもよい。また、複数の周期的NZP-CSI-RSリソースセットは、TRSリソースセットとして設定される。(i)フィードバックタイプは、CQI(channel quality indicator)、PMI(precoding matrix indicator)、CRI(CSI-RS resource indicator)、SSBRI(SS/PBCH block resource indicator)、LI(layer indicator)、RI(rank indicator)、L1-RSRPなどを含む。(ii)測定リソースは、端末がフィードバック情報を決定するために測定を行うべき下りリンク信号及び/又は下りリンクリソースに対する設定を含む。測定リソースは、CSI報告設定に関連するZP及び/又はNZP-CSI-RSリソースセットとして設定される。NZP-CSI-RSリソースセットは、CSI-RSセット又はSSBセットを含む。例えば、L1-RSRPは、CSI-RSセットに対して測定されるか、SSBセットに対して測定される。(iii)報告タイプは、端末が報告を行う時点及び上りリンクチャネルなどに対する設定を含む。報告時点は、周期的、半-永久的又は非周期的に設定される。周期的CSI報告は、PUCCH上で送信される。半-永久的CSI報告は、活性化/非活性化を指示するMAC CEに基づいて、PUCCH又はPUSCH上で送信される。非周期的CSI報告は、DCIシグナリングによって指示される。例えば、上りリンクグラントのCSI要請(request)フィールドは、様々な報告トリガーサイズ(report trigger size)の1つを指示する。非周期的CSI報告は、PUSCH上で送信される。
【0091】
  端末は、CSIに関連する設定情報に基づいてCSIを測定(measurement)する。CSI測定は、CSI-RSを受信し(720)、受信されたCSI-RSを算出してCSIを取得(730)する手続きを含む。
【0092】
  端末は、CSI報告を基地局に送信する(740)。CSI報告のために、UEが使用可能な時間リソース及び周波数リソースは、基地局によって制御される。CSI(channel state information)は、CQI(channel quality indicator)、PMI(precoding matrix indicator)、CRI(CSI-RS resource indicator)、SSBRI(SS/PBCH block resource indicator)、LI(layer indicator)、RI(rank indicator)、L1-RSRP及び/又はL-SINRの少なくとも1つを含む。
【0093】
  CSI報告の時間ドメイン動作(time domain behavior)は、周期的(periodic)、半-永久的(semi-persistent)又は非周期的を支援する。i)P(periodic)-CSI報告は、短い(short)PUCCH、長い(long)PUCCH上で行われる。P-CSI報告の周期(periodicity)及びスロットオフセット(slot offset)はRRCで設定され、CSI-ReportConfig IEを参照する。ii)SP(semi-periodic)-CSI報告は、短いPUCCH、長いPUCCH、又はPUSCH上で行われる。短いPUCCH/長いPUCCH上でSP-CSIである場合、周期(periodicity)及びスロットオフセット(slot offset)はRRCで設定され、別のMAC CE/DCIでCSI報告が活性化(activation)/非活性化(deactivation)される。PUSCH上でSP-CSIである場合、SP-CSI報告の周期(periodicity)はRRCで設定されるが、スロットオフセットはRRCで設定されず、DCI(format 0_1)によってSP-CSI報告は活性化/非活性化(activation/deactivation)される。PUSCH上でSP-CSI報告に対して、分離されたRNTI(SP-CSI C-RNTI)が使用される。最初のCSI報告タイミングは、DCIで指示されるPUSCH時間ドメイン割り当て(time domain allocation)値に従い、後続するCSI報告タイミングは、RRCで設定された周期に従う。DCI format 0_1は、CSI要請フィールド(request field)を含み、予め設定された(configured)所定のSP-CSIトリガー状態(trigger state)を活性化/非活性化する。SP-CSI報告は、SPS PUSCH上でデータ送信を有するメカニズムと同一又は類似する活性化/非活性化を有する。iii)AP-CSI報告は、PUSCH上で行われ、DCIによってトリガーされる。この場合、AP-CSI報告のトリガーに関連する情報は、MAC-CEによって伝達/指示/設定される。AP-CSI-RSを有するAP-CSIの場合、AP-CSI-RS受信タイミングは、RRCによって設定され、AP-CSI報告に対する送信タイミングは、DCIによって動的に制御される。
【0094】
  QCL(quasi-co location)
         
【0095】
  アンテナポートのチャネル特性(property)がその他のアンテナポートのチャネルから類推可能な場合、2つのアンテナポートはquasi co-locatedである。チャネル特性は、Delay spread、Doppler spread、Frequency/Doppler shift、Average received power、Received Timing/average delay、Spatial RX parameterのうちの1つ以上を含む。
【0096】
  端末には上位階層パラメータPDSCH-Configによって複数のTCI-State configurationのリストが設定される。各々のTCI-Stateは、1つ又は2つのDL参照信号とPDSCHのDM-RSポートの間のQCL設定パラメータに連携される。QCLは、1番目のDL RSに対するqcl-Type1と2番目のDL RSに対するqcl-Type2を含む。QCL typeは、以下のいずれか1つに相当する。
【0097】
  - ‘QCL-TypeA’:{Doppler shift、Doppler spread、average delay、delay spread}
【0098】
  - ‘QCL-TypeB’:{Doppler shift、Doppler spread}
【0099】
  -‘QCL-TypeC’:{Doppler shift、average delay}
【0100】
  -‘QCL-TypeD’:{Spatial Rx parameter}
【0101】
  ビーム管理(Beam Management、BM)
         
【0102】
  BM過程は、下りリンク(downlink、DL)及び上りリンク(uplink、UL)の送信/受信に使用可能なBS(又は、送信及び受信ポイント(transmission and reception point、TRP))及び/又はUEビームのセットを得て維持するための過程であり、以下のような過程及び用語を含む。
【0103】
  - ビーム測定(beam measurement):BS又はUEが受信されたビームフォーミング信号の特性を測定する動作。
【0104】
  - ビーム決定(beam determination):BS又はUEが自分の送信ビーム(Tx beam)/受信ビーム(Rx beam)を選択する動作。
【0105】
  - ビームスイーピング(beam sweeping):所定の方式で一定時間区間の間に送信及び/又は受信ビームを用いて空間ドメインをカバーする動作。
【0106】
  - ビーム報告(beam report):UEがビーム測定に基づいてビームフォーミングされた信号の情報を報告する動作。
【0107】
  BM過程は、(1)SSB又はCSI-RSを用いるDL BM過程と、(2)SRS(Sounding reference signal)を用いるUL BM過程とに区分される。また、それぞれのBM過程は、Txビームを決定するためのTxビームスイーピングとRxビームを決定するためのRxビームスイーピングを含む。
【0108】
  このとき、DL BM過程は、(1)BSによるビームフォーミングされたDL RS(例えば、CSI-RS又はSSB)の送信と、(2)UEによるビーム報告(beam reporting)を含む。
【0109】
  ここで、ビーム報告は、選好する(preferred)DL RS ID及びそれに対応する参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)を含む。DL RS IDはSSBRI(SSB Resource Indicator)又はCRI(CSI-RS Resource Indicator)である。
【0110】
  M-TRP(multi-transmission and reception point)送信
         
【0111】
  NR標準リリース17では、M-TRP PDCCH繰り返し送信、M-TRP PDCCH/PDSCH SFN送信、S-DCI基盤のM-TRP PUSCH繰り返し送信、単一(single)PUCCHリソース基盤のM-TRP PUCCH繰り返し送信が支援される。
【0112】
  これらの送信技法はいずれも信頼性(reliability)の増加のためのURLLC対象エンハンスメント(enhancement)で、同一のコンテンツ(すなわち、DCI、UL TB又はUCI)が繰り返し送信される。M-TRP PDCCH繰り返し送信の場合、TDM又はFDMされて繰り返し送信され、M-TRP PDCCH/PDSCH SFNは同一の時間/周波数/レイヤに繰り返し送信され、S-DCI基盤のM-TRP PUSCH繰り返し送信はTDM、単一PUCCHリソース基盤のM-TRP PUCCH繰り返し送信はTDMされて繰り返し送信される。
【0113】
  - S-DCI基盤のM-TRP PDCCH繰り返し送信
【0114】
  NR標準リリース17では、M-TRP PDCCH繰り返し送信のために、互いに異なるTCI状態(すなわち、互いに異なるQCL RS)が設定された複数のCORESETがUEに設定され、当該CORESETのそれぞれと連結された複数のSS(Search Space)セットが設定される。基地局はUEに1つのCORESETに連結されたSSセットとその他のCORESETに連結されたSSセットが繰り返し送信のためにリンク(link)されていることを指示/設定することで、UEはそのSSセットのPDCCH候補が繰り返し送信されることが分かる。
【0115】
  例えば、2つのCORESETであるCORESET #0及びCORESET #1がUEに設定され、CORESET #0及びCORESET #1のそれぞれはSSセット#0、1に連結され、SSセット#0とSSセット#1はリンク(link)されている。UEは、SSセット#0のPDCCH候補(candidate)とSSセット#1のPDCCH候補が同一のDCIを繰り返し送信することが分かり、所定の規則に従ってSSセット#0の特定のPDCCH候補とSSセット#1の特定のPDCCH候補が同一のDCIを繰り返し送信するために設定された対(pair)であることが分かる。これらの2つのPDCCH候補をリンクされたPDCCH候補といい、UEは2つのPDCCH候補のいずれか1つでも正確に受信する場合、そのDCIを成功裏に復号することができる。但し、SSセット#0のPDCCH候補を受信するとき、SSセット#0に連結されたCORESET #0のTCI状態のQCL RS(すなわち、下りリンクビーム)を用い、SSセット#1のPDCCH候補を受信するとき、SSセット#1に連結されたCORESET #1のTCI状態のQCL RS(すなわち、下りリンクビーム)を用いることで、リンクされたPDCCH候補を互いに異なるビームで受信することになる。
【0116】
  - M-TRP SFN PDCCH
【0117】
  M-TRP PDCCH繰り返し送信の特別な場合として、複数のTRPが同一の時間/周波数/DM-RSポートによって同一のDCIを繰り返し送信することができ、これをSFN PDCCH送信という。但し、SFN PDCCH送信のために、基地局は、互いに異なるTCI状態が設定された複数のCORESETを設定する代わりに、1つのCORESETに複数のTCI状態を設定する。UEは、その1つのCORESETに連結されたSSセットによってPDCCH候補を受信するとき、その複数のTCI状態をいずれも利用してPDCCH DM-RSのチャネル推定を行い、及び復号を試みる。
【0118】
  - M-TRP SFN PDSCH
【0119】
  前記M-TRP PDSCH繰り返し送信のとき、2つのTRPは、互いに異なるリソースに当該チャネルを繰り返し送信する。但し、特別な場合として、2つのTRPが使用するリソースが同一である場合、すなわち、同一の周波数、時間、レイヤ(又は、DM-RSポート)によって同一のチャネルを繰り返し送信する場合にも、当該チャネルの信頼性を向上させることができる。この場合、繰り返し送信される同一のチャネルは、リソースが区分されず、エアー(air)上で合わせられて受信されるため、受信端では1つのチャネルとして認識される。NR標準では、PDSCH SFN送信のために、PDSCH DM-RS受信のための2つの下りリンクTCI状態が設定される。
【0120】
  - S-DCI基盤のM-TRP PUSCH繰り返し送信
【0121】
  基地局は、S-DCI基盤のM-TRP PUSCH送信のために、UEに2つのSRSセットを設定し、各SRSセットは、TRP #1とTRP #2に向かう上りリンク送信ポート、上りリンクビーム/QCL情報を指示する用途として使用される。また、基地局は、1つのDCIに2つのSRIフィールドによってSRSセットごとにSRSリソース指示を行い、電力制御(Power control;PC)パラメータセットを2つまで指示することができる。例えば、1番目のSRIフィールドはset 0に定義されたSRSリソースとPCパラメータセットを指示し、2番目のSRIフィールドはset 1に定義されたSRSリソースとPCパラメータセットを指示する。
【0122】
  UEには1番目のSRIフィールドによってTRP #1に向かう上りリンク送信ポート、PCパラメータセット、上りリンクビーム/QCL情報が指示され、これによってSRSセット#0に相応するTOでPUSCH送信を行う。同様に、UEには2番目のSRIフィールドによってTRP #2に向かう上りリンク送信ポート、PCパラメータセット、上りリンクビーム/QCL情報が指示され、これによってSRSセット#1に相応するTOでPUSCH送信を行う。
【0123】
  - 単一PUCCHリソース基盤のM-TRP PUCCH繰り返し送信
【0124】
  基地局は、単一PUCCHリソース基盤のM-TRP PUCCH送信のために、UEに単一PUCCHリソースに2つの空間関係情報(spatial relation info)を活性化(activation)/設定(configure)し、UEはそのPUCCHリソースによってUL UCIが送信される場合、各々の空間関係情報は、TRP #1とTRP #2に向かう空間関係情報を指示する用途として使用される。
【0125】
  例えば、1番目の空間関係情報(spatial relation info)に指示された値によって、UEにはTRP #1に向かう送信ビーム/PCパラメータが指示され、この情報を用いてTRP #1に相応するTOでPUCCH送信を行う。同様に、2番目の空間関係情報に指示された値によって、UEはTRP #2に向かう送信ビーム/PCパラメータが指示され、この情報を用いてTRP #2に相応するTOでPUCCH送信を行う。
【0126】
  Rel 17標準化会議において、M-TRP PUCCH繰り返し送信のために、PUCCHリソースに2つの空間関係情報が設定されるように設定方式をエンハンス(enhance)した。すなわち、各空間関係情報にはPCパラメータが設定される場合、空間関係(spatial relation)RSを設定することができる。結果として、2つの空間関係情報によって2つのTRPに対応するPC情報と空間関係RS情報を設定することができ、UEは、TO 1では1番目の空間関係情報を用いてPUCCHで送信し、TO 2では2番目の空間関係情報を用いて同一のUCI(すなわち、CSI、ACKNAK、SR)PUCCHで送信する。
【0127】
  以下、2つの空間関係情報(spatial relation info)が設定されたPUCCHリソースをM-TRP PUCCHリソースといい、1つの空間関係情報が設定されたPUCCHリソースをS-TRP PUCCHリソースという。
【0128】
  TCI状態/ビーム指示(beam indication)の意味
         
【0129】
  いずれの周波数/時間/空間リソースに対してデータ/DCI/UCIを受信するとき、特定のTCI状態(又は、TCI)を使用又はマッピングするという意味は、下りリンクの場合、その周波数/時間/空間リソースにおいてその下りリンクTCI状態によって指示されたQCLタイプ及びQCL RSを用いてDM-RSからチャネルを推定し、推定したチャネルでデータ/DCIを受信/復調することを意味する。
【0130】
  上りリンクの場合、その周波数/時間/空間リソースにおいてその上りリンクTCI状態によって指示された送信ビーム及び/又は送信電力を用いてDM-RS及びデータ/UCIを送信/変調することを意味する。
【0131】
  上りリンクTCI状態は、UEの送信ビーム又は送信電力情報を含み、TCI状態の代わりに、空間関係情報(spatial relation info)などをその他のパラメータによってUEに設定してもよい。
【0132】
  上りリンクTCI状態は、上りリンクグラントを伝達するDCIに直接に指示されてもよく、又はUL grant DCIのSRIフィールドによって指示されたSRSリソースの空間関係情報を意味してもよい。或いは、UL grant DCIのSRIフィールドによって指示された値に連結された開ループ送信電力制御パラメータを意味してもよい。或いは、DL grant DCIを用いて上りリンクTCIを指示してもよい。
【0133】
  AI/ML(Artificial intelligence/machine learning)
         
【0134】
  AI/MLの技術発展によって、無線通信ネットワークを構成するノード及び端末の知能化/高度化が行われ、特に、ネットワーク/基地局の知能化によって、様々な環境パラメータ(例えば、基地局の分布/位置、建物/家具などの分布/位置/材質、端末の位置/移動方向/速度、気候情報など)に応じて、様々なネットワーク/基地局の決定パラメータ値(例えば、各基地局の送受信電力、各端末の送信電力、基地局/端末のプリコーダ/ビーム、各端末に対する時間/周波数リソース割り当て、各基地局の多重化(duplex)方式など)を早く最適化して導出/適用できるようになる見込みである。このような傾向に従い、多くの標準化グループ(例えば、3GPP、O-RAN)において導入を考慮しており、これに対する研究も活発に進行中である。
【0135】
  AI/MLを狭義でディープラーニング基盤の人工知能であると容易に呼ぶことができるが、概念的には、
図8のようである。
 
【0136】
  - 人工知能(Artificial Intelligence):人間がすべきことを機械が代わりにできる全ての自動化に相当する。
【0137】
  - マシンラーニング(Machine Learning):明示的に規則をプログラミングせず、データから意思決定のためのパターンを機械が自分で学習する。
【0138】
  - ディープラーニング(Deep Learning):人工神経網基盤のAI/MLモデルであって、非定型データから特徴抽出及び判断まで機械が一度で行い、アルゴリズムは生物学的神経系、すなわち、神経網からインスピレーションを受けた特徴抽出及び変換のために互いに連結されたノードで構成された多層ネットワークに依存する。一般のディープラーニングネットワークアーキテクチャには、深層神経網(DNN)、循環神経網(RNN)及びコンボリューション神経網(CNN)が含まれる。
【0139】
  様々な基準によるAI/ML類型の分類
         
【0140】
  1.オフライン vs オンライン
【0141】
  (1)Offline Learning:データベース収集、学習、予測という手続きを順次に従い、すなわち、収集及び学習をオフラインで行い、完成したプログラムを現場に設置し、予測作業に活用する。ほとんどの状況において、このようなオフラインの学習方式が用いられる。
【0142】
  (2)Online Learning:近来、学習に活用可能なデータがインターネットによって持続的に発生することを活用し、さらに発生したデータを有して、漸増に追加学習し、性能を少しずつ改善する方式をオンライン学習という。
【0143】
  2.AI/MLフレームワークの概念による分類
【0144】
  (1)Centralized Learning:互いに異なる複数のノードで収集された(collected)トレーニングデータ(training data)を中央ノード(centralized node)に報告すると、全てのデータリソース/storage/learning(例えば、supervised、unsupervised、reinforcement learning)などが1つの中央ノードで行われる。
【0145】
  (2)Federated Learning:collective AI/MLモデルがそれぞれ分散されているデータオーナー(data owner)にわたっているデータに基づいて構成される。データをAI/MLモデルに持ってくる代わりに、AI/MLモデルをデータソースに持ってきて、ローカルノード/個別装置がデータを収集し、自体のAI/MLモデル写しがトレーニングできるようにするため、ソースデータを中央ノードに報告する必要がない。Federated learningにおいて、AI/MLモデルの媒介変数/加重値は、一般のAI/MLモデルの教育を支援するために、中央ノード(centralized node)に再送信すればよい。Federated learningの長所は、演算速度の増加、及び情報保安に優れることである。すなわち、個人データを中央サーバにアップロードする過程が不要であるため、個人情報漏洩及び悪用を防止することができる。
【0146】
  (3)Distributed Learning:機械学習プロセスがノードクラスターの全体に拡張及び配布された概念をいう。トレーニングAI/MLモデルは、AI/MLモデルトレーニングの速度を上げるために分割されて同時に作動する複数のノードで共有される。
【0147】
  3.学習方法による分類
【0148】
  (1)Supervised Learning:教師あり学習は、ラベルが指定されたデータセットが与えれると、入力から出力へのマッピング機能を学習することを目標とする機械学習作業である。入力データはトレーニングデータといい、既知のラベル又は結果がある。教師あり学習の例としては、(i)Regression:Linear Regression, Logistic Regression、(ii)Instance-based Algorithms: k-Nearest Neighbor (KNN)、(iii)Decision Tree Algorithms: CART、(iv)Support Vector Machines: SVM、(v)Bayesian Algorithms: Naive Bayes、及び(vi)Ensemble Algorithms: Extreme Gradient Boosting、Bagging: Random Forestなどがある。教師あり学習は、回帰及び分類の問題によってさらにグループ化することができ、分類はラベルを予測することであり、回帰は数量を予測することである。
【0149】
  (2)Unsupervised Learning:ラベルが指定されていないデータで隠れた構造を説明する機能を学習することを目標とする機械学習作業である。入力データにラベルが指定されておらず、既知の結果がない。教師なし学習のいくつかの例は、K-平均クラスタリング、主成分分析(PCA)、非線形独立成分分析(ICA)及びLSTMなどがある。
【0150】
  (3)Reinforcement Learning:強化学習(RL)においてエージェントは、試行錯誤過程に基づいて環境と相互作用して長期目標を最適化することを目標とし、環境との相互作用を基盤とする目標指向的な学習である。RLアルゴリズムの例として、(i)Q-learning、(ii)Multi-armed bandit learning、(iii)Deep Q Network、State-Action-Reward-State-Action (SARSA)、(iv)Temporal Difference Learning、(v)Actor-critic reinforcement learning、(vi)Deep deterministic policy gradient及び(vii)Monte-Carlo tree searchなどがある。強化学習は、さらに、AI/MLモデル基盤の強化学習とAI/MLモデル自由の強化学習とにグループ化することができる。モデル基盤の強化学習は、予測AI/MLモデルを使用するRLアルゴリズムであって、環境の様々な動的状態及びこのような状態が補償に繋がるAI/MLモデルを用いて、状態間のスイッチング確立を得る。モデル自由の強化学習は、最大の未来補償を達成する価値又は政策に基づくRLアルゴリズムであって、多重エージェント環境/状態では、計算が複雑ではなく、環境を正確に表現する必要がある。一方、RLアルゴリズムはまた、価値基盤のRL対政策基盤のRL、政策基盤のRL対政策外のRLなどに分類してもよい。
【0151】
  AI/MLモデル
         
【0152】
  図9はFFNN(Feed-Forward Neural Network)AI/MLモデルを例示する。
図9を参照すると、FFNN AI/MLモデルは、入力層(input layer)、隠れ層(hidden layer)、出力層(output layer)を含む。
 
【0153】
  図10はRNN(Recurrent Neural Network)AI/MLモデルを例示する。
図10を参照すると、RNN AI/MLモデルは、隠れノードが方向の有するエッジで連結され、循環構造を成す(directed cycle)人工神経網の一種であって、音声、文字など順次に登場するデータ処理に適するAI/MLモデルである。RNNの一種としてLSTM(Long Short-Term Memory)があり、LSTMはRNNの隠れ状態(state)にセル-状態を追加した構造である。具体的に、LSTMでは、RNNセルに入力ゲート、忘却ゲート、出力ゲートが追加され、セル状態が追加される。
 
【0154】
  図11はCNN(Convolution Neural Network)AI/MLモデルを例示する。CNNは、映像処理やイメージ処理の分野において一般に使用するコンボリューション(convolution)演算を適用し、AI/MLモデルの複雑度を下げ、良い特徴を抽出するという2つの目的のために用いられる。
図11を参照すると、カーネル(kernel)又はフィルタ(filter)は、所定の範囲/単位の入力に加重値を適用する単位/構造を意味する。ストライド(stride)は、入力内でカーネルを動かす移動範囲を意味する。特性マップ(feature map)は、入力にカーネルを適用した結果を意味する。パディング(padding)は、特性マップのサイズを調節するために肉盛りする値を意味する。プーリング(pooling)は、特性マップをダウンサンプリングし、特性マップのサイズを減らすための演算(例えば、max pooling、average pooling)を意味する。
 
【0155】
  図12はオート-エンコーダAI/MLモデルを示す。
図12を参照すると、オート-エンコーダは、Feature vector xが入力され、同一又は類似するvector x’を出力する神経網(neural network)であって、入力ノードと出力ノードが同じ特徴を有し、教師なし学習(Unsupervised learning)の一種である。
 
【0156】
  図13は3GPP RAN(radio access network)知能(Intelligence)のためのフレームワークを説明するための図である。
 
【0157】
  AI/MLに関連する用語を以下のように定義する(3GPP TS37.817を参照)。
【0158】
  - データ収集(data collection):ネットワークノード、管理エンティティ(management entity)又は端末から収集されるデータであって、ML AI/MLモデル学習、データ分析及び推論に対する基盤である。
【0159】
  - ML Model:ML方法を適用することで、入力のセットに基づいて予測された情報からなる出力のセットを生成するデータ基盤のアルゴリズム(data driven algorithm)である。
【0160】
  - MLトレーニング(training):データを最も良く示す機能及びパターンを学習し、ML AI/MLモデルをトレーニングし、推論のために学習されたML AI/MLモデルを取得するオンライン又はオフラインのプロセスである。
【0161】
  - ML推論(inference):学習されたML AI/MLモデルを使用して収集されたデータ及びML AI/MLモデルに基づいて予測又は決定をガイドするプロセスである。
【0162】
  図13を参照すると、データ収集は、AI/MLモデル学習及びAI/MLモデル推論機能に入力データを提供する機能である。各AI/MLアルゴリズムごとのデータ準備(例えば、データ前処理及び整理、書式指定、及び変換)は、データ収集機能で行われない。
 
【0163】
  入力データの例としては、UE又は他のネットワークエンティティの測定、アクター(Actor)のフィードバック、AI/MLモデルの出力が含まれる。トレーニングデータは、AI/MLモデルトレーニング機能に対する入力に必要なデータである。推論データは、AI/MLモデル推論機能のための入力に必要なデータである。
【0164】
  AI/MLモデルトレーニングは、AI/MLモデルテスト手続きの一部であって、AI/MLモデル性能メトリックを生成可能なML AI/MLモデルトレーニング、検証及びテストを行う機能である。必要に応じて、AI/MLモデルトレーニング機能は、データ収集機能で提供するトレーニングデータに基づいてデータ準備(例えば、データ前処理及び整理、書式指定、及び変換)を担当することもできる。
【0165】
  AI/MLモデル配置(deployment)/アップデート:トレーニング、検証及びテストしたAI/MLモデルをAI/MLモデル推論機能に初期に配布するか、アップデートしたAI/MLモデルをAI/MLモデル推論機能に伝達するために使用する。
【0166】
  モデル推論は、AI/MLモデル推論出力(例えば、予測又は決定)を提供する機能である。場合によって、AI/MLモデル推論機能は、AI/MLモデルトレーニング機能にAI/MLモデル性能フィードバックを提供してもよい。必要に応じて、AI/MLモデル推論機能は、データ収集機能で伝達した推論データに基づいてデータ準備(例えば、データ前処理及び整理、書式指定、及び変換)を行うこともできる。出力は、AI/MLモデル推論機能によって生成されたAI/MLモデルの推論出力を意味する。AI/MLモデル性能フィードバックは、AI/MLモデルの性能をモニタリングするために使用する。
【0167】
  アクター(Actor)は、AI/MLモデル推論関数の出力を受け、当該動作をトリガーするか実行する関数である。アクターは、他のエンティティ又は自分に向かう作業をトリガーする。フィードバックは、トレーニング又は推論データ又は性能フィードバックを導出するために必要な情報である。
【0168】
  データセット(data set)
         
【0169】
  AI/MLにおいて使用されるデータは、AI/MLモデルトレーニングデータ、有効性(検証)データ(validation data)及びテストデータの少なくとも1つを含む。
【0170】
  AI/MLモデルトレーニングデータは、AI/MLモデルを学習するためのデータセットである。
【0171】
  有効性データは、学習が既に完了したAI/MLモデルを検証するためのデータセットである。AI/MLモデルトレーニングデータセットのオーバーフィッティング(over-fitting)を防止するために使用される。学習過程で学習された様々なAI/MLモデルの中からベスト(best)を選択するためのデータセットであってもよく、よって、学習の一種とみられる。
【0172】
  テストデータは、最終の評価のためのデータセットであって、学習とは関係なくてもよい。
【0173】
  例えば、AI/MLモデルトレーニングデータと有効性データを8:2又は7:3の比率で使用してもよく、テストデータまで考慮する場合には、6:2:2(training:validation:test)の比率で使用してもよい。
【0174】
  協力レベル(Collaboration level)
         
【0175】
  一例として、基地局と端末の間のAI/ML機能の可否に応じて、協力レベル(又は、カテゴリー)が以下のように定義され、以下のレベルの結合又は分離による変形も可能である。
【0176】
  Cat 0a)No collaboration framework:AI/MLアルゴリズムが具現されるが、無線インターフェース上の変化を要求しない。
【0177】
  Cat 0b)より効率的なAL/MLアルフォートを具現するために変更したインターフェースが提供される。
【0178】
  Cat 1)各ノードのAL/MLアルゴリズムの改善のためにノード間の協力が可能である。端末がトレーニング、適応などのために基地局から助けを受けるか助ける。但し、ネットワークノード間のAI/MLモデル情報の交換は要求されない。
【0179】
  Cat 2)端末と基地局の間のJoint AI/ML動作であって、ネットワークノード間の指示/交換が必要である。
【0180】
  TD(Time Domain)圧縮コードブック(Compressed Codebooe)
         
【0181】
  図14及び
図15は複数の時間インスタンス(time instance)に対するPMIを報告する一例を示す図である。
 
【0182】
  特に、
図14及び
図15に示したPMI
ref_rsc、PMI
ref_rsc+τ及びPMI
ref_rsc+2τは、PMIフィードバックオーバーヘッドを減少するために、TD(Time Domain)圧縮コードブックに基づいて圧縮される。
 
【0183】
  図14及び
図15のように、PMIが表現するチャネルの時間インスタンスを決定するために、基地局はUEに以下のようなシグナリングを行う。シグナリングの一例として、コードブック設定のためのRRCシグナリングのパラメータで指示される。
 
【0184】
  まずは、いくつの時間インスタンスをPMIで表現するかを指示する。
図14及び
図15では、時間インスタンスの数は3つである。時間インスタンスの数は、チャネルの時変性を考慮して設定され、このために、UEは基地局に自分の速度情報、ドップラー情報(Dopper shift/spread)などを報告する。或いは、UEが自分の速度又はドップラー情報から選好する時間インスタンスの数を基地局に報告し、基地局がこれを確認(confirm)するか最終選択する。UEは時間インスタンス数の値に対する候補値をUE能力(capability)として報告する。
 
【0185】
  また、
図14及び
図15において、各時間インスタンス間の間隔τ値を指示する。τ値は、チャネルの時変性を考慮して設定され、このために、UEは基地局に自分の速度情報、ドップラー情報(Dopper shift/spread)などを報告する。或いは、UEが自分の速度又はドップラー情報から選好するτ値を基地局に報告し、基地局がこれを確認するか最終選択する。τ値は、絶対時間、スロットOFDMシンボルなどと表現される。UEは、τ値に対する候補値をUE能力として報告する。
 
【0186】
  CSI参照リソースが前述のように設定された時間インスタンスのうちの何番目の時間インスタンスに相当するかを指示する。
【0187】
  図14では、3つの時間インスタンスのうち、1番目の時間インスタンスにCSI参照リソースが設定され、基地局は、このために、CSI参照リソースの時間インスタンスオフセットを0に設定する。CSI参照リソースが1番目の時間インスタンスに設定されるにつれて、その以後の時点の残りの時間インスタンスはCSI参照リソース以後に設定される。
図15では、3つの時間インスタンスのうち、最後(3番目)の時間インスタンスにCSI参照リソースが設定され、基地局は、このために、CSI参照リソースの時間インスタンスオフセットを2に設定する。CSI参照リソースが3番目の時間インスタンスに設定されるにつれて、その以前の時点の残りの時間インスタンスはCSI参照リソースの以前に設定される。
 
【0188】
  時間インスタンスオフセットは、チャネルの時変性を考慮して設定され、このために、UEは基地局に自分の速度情報、ドップラー情報(Dopper shift/spread)などを報告する。或いは、UEが自分の速度又はドップラー情報から選好する時間インスタンスオフセットを基地局に報告し、基地局がこれを確認するか最終選択する。また、UE具現により、
図14のように、時間インスタンスオフセットを最後の時間インスタンスの他の時間インスタンスにも設定可能なUEと、
図15のように、時間インスタンスオフセットを最後の時間インスタンスのみに設定可能なUEとに区分し、これをUE能力として報告する。後者は、チャネル予測(prediction)を行わなくてもよいため、具現が簡単であるが、前者は、チャネル予測を行わなければならないため、具現が複雑である。
 
【0189】
  より具体的に、前者の場合、設定可能な時間インスタンスオフセットの最小値を、又は設定可能な時間インスタンスオフセット値の候補を追加に報告することができる。最小値が小さいほどチャネル予測を多く行う必要があるため、UE具現は複雑となる。
【0190】
  CSI算出におけるCPU(CSI processing unit)カウント方案
         
【0191】
  3GPP NR標準リリース18のMIMOでは、UEが数時間の間に送信されたバースト(burst)CSI-RSからチャネル測定を行った後、複数の時間インスタンス(time instance)に対するCSIを計算/報告することになる。この場合、CSIは、TD(Time-Domain)/DD(Doppler-Domain)圧縮コードブック(compression codebook)に基づいて、すなわち、タイプIIコードブックを用いて、1つのコードブック/PMIとして報告されるか、又はTD/DD圧縮なく、複数の時間インスタンスに対するW2をそれぞれ報告することができる。このCSIは、1つの時間インスタンス、すなわち、CSI参照リソーススロット(reference resource slot)に対する従来のCSIよりチャネル測定側面及びCSI計算側面から非常に高い複雑度を求める。
【0192】
  よって、本発明では、複数の時間インスタンスに対するCSIを報告するように設定された場合、高い計算の複雑度を反映して、当該CSIのCPU(CSI processing unit)又はCSI処理時間(processing time)の関連値を調整する方式を提案する。
【0193】
  従来のNR標準によれば、チャネル測定(channel measurement)に使用する1つのCSI-RSリソースは、1つのCPUを占有(occupy)する。但し、CSI-RSリソースが時間ドメイン(time domain)でバースト(burst)に設定され、そのCSI-RSでチャネル測定を行い、複数の時間インスタンスに対するCSIを計算する場合、当該CSI-RSを1つのCPUとしてカウント(count)せず、1つより大きい値(例えば、2つ以上)としてカウントすることを提案する。
【0194】
  1)CPUカウント方案#1
【0195】
  CPU数の増加に関する具体的な実施例として、複数の時間インスタンスの数(例えば、N)だけCPUを占有(又は、使用)することができる。例えば、3つの時間インスタンスに対してCSIが計算/報告される場合、当該CSIのために3つのCPUが使用され、同じ意味として、当該CSIのチャネル測定に使用するCSI-RSに対して3つのCPUが使用される。
【0196】
  TD/DD圧縮を用いる場合、時間インスタンスの数は、TD/DD基底ベクトル(basis vector)の長さ(length)と同一である。一方、TD/DD圧縮なく、複数のW2を報告する場合、時間インスタンスの数はW2の数と同一である。
【0197】
  これを拡張して、当該CSIに対してCMRが複数(例えば、M個)設定されている場合、N*M個のCPUを使用することを提案する。但し、CPUが過度に多く設定され、CPUリソースに対する利用効率が低下する恐れがあるため、N*Mの代わりにM+N個のCPUを使用してもよい。
【0198】
  具体的に、UEは、M個のCMRに対して、従来と同様な方式(すなわち、複数の時間インスタンスを考慮せず、従来のCSI参照リソースに対するCSIによるCRIを選択する方式)によってCRIを選択する。この過程においてM個のCPUが使用され、選択されたCRIを基準として複数の時間インスタンスに対するCSIを計算する。この過程においてN個のCPUが使用される。選択されたCRIを基準として、複数の時間インスタンスに対するCSIを計算する過程において、1つの時間インスタンスに対するCSI(例えば、CSI参照リソースに対するCSI)は、既に、CRIを選択する過程(すなわち、M個のCPUを使用する過程)で計算されたため、M+N個ではなく、M+N-1個のCPUを使用することで最適化することもできる。
【0199】
  さらに、CPU数をさらに減らす方法として、1+N個にカウントする方式も考慮できる。すなわち、CSI-RSをCRIとして選択する過程において、UEはCSI-RSのRSRPなど簡単なメトリック(metric)を基準として1つのCSI-RSを選択する。この過程において1つのCPUが使用され、この後に選択されたCSI-RSに対してN個のCPUが使用される。また、この2つの過程が直列処理(serial process)で連結されることを考慮すると、CPUの数をmin(1,N)と計算するか、N値は常に1以上であるため、Nと計算することができる。
【0200】
  同様に、M+N個のCPUの代わりにmin(N,M)によって計算することができる。あるいは、より簡単には、複数の時間インスタンスに対するCSIを報告する場合、UEは、基地局が当該CSIに対してCRIを共に報告するように設定することを期待しない。その結果、基地局は、複数の時間インスタンスに対するCSI報告を設定した場合、当該CSIに対してCRIを共に報告するように設定しない。
【0201】
  2)CPUカウント方案#2
【0202】
  その他の方案として、複数の時間インスタンスの数(例えば、N)が2つ以上の場合、1+alpha個のCPUを占有(又は、使用)することができる。例えば、3つの時間インスタンスに対してCSIが計算/報告される場合、当該CSIのために2つ(例えば、alpha=1)のCPUが使用され、同じ意味として、当該CSIのチャネル測定に使用するCSI-RSに対して2つのCPUが使用される。
【0203】
  Alphaは、複数の時間インスタンスの数に応じてその値が変化し得る。例えば、1<N<5である場合には1に、4<N<10である場合には2に設定することができ、このNによるalpha値は、UEが(例えば、UE能力(capability)で)基地局に報告することができる。
【0204】
  これを拡張して、当該CSIに対してCMRが複数(例えば、M個)設定されている場合に適用することができる。すなわち、CPUカウント方案#1においてNを1+alphaに代えて適用することができる。
【0205】
  3)CPUカウント方案#3
【0206】
  その他の方案として、前記CPU数の増加に関する具体的な実施例として、時間インスタンスの時間間隔(例えば、τ又はTD単位(unit))が増加するにつれて、より多いCPUを占有(又は、使用)することができる。時間間隔が広いほど、より遠い未来に対するCSIを予測しなければならないため、UE具現がさらに複雑になる。例えば、τ値が1スロットである場合より2スロットである場合がさらに多いCPUを使用する。
【0207】
  レガシー(Legacy)動作において、RSRP/SINRなどのビーム報告(beam reporting)の場合、当該ビーム報告のために設定されたCMR数とは関係なく、1つのCPUを使用する。よって、ビーム報告に提案方式を適用する場合、CMRの数とは関係なく(すなわち、設定されたCMRが1つである場合と同様に)CPU数が増加する。
【0208】
  4)CPUカウント方案#4
【0209】
  また他の方案として、バーストCSI-RSリソースを構成するCSI-RSリソースの数に応じて使用するCPUの数が決定されてもよい。例えば、設定されたバーストサイズ(window)=L(すなわち、L個のCSI-RSが1つのバーストCSI-RSリソースを構成)であり、端末の能力(capability)で報告した1CPU内で処理可能なバーストCSI-RSリソース内のCSI-RS数をWとするとき、L>W以上である場合、ceil(M/W)倍にCPU数を増やすことができる。CPUカウント方案#1で提案されたN基盤のCPU数の決定方式においてNの代わりにceil(M/W)を適用することができる。
【0210】
  CSI算出におけるCPU優先順位(priority)決定方案
         
【0211】
  残っているCPUの数が新しく使用するCSIのCPUの数より小さい場合、従来のNR標準に従ってCSIの優先順位が決定され、高い優先順位のCSIから残っているCPUが割り当てられる。すなわち、時間ドメイン動作(Time domain behavior)(P-CSI、SP-CSI又はAP-CSI)、報告量(reporting quantity)、サービングセルインデックス(serving cell index)、CSI報告設定ID(report config ID)の順にCSIを比較する。
【0212】
  複数の時間インスタンスに対するCSIとそうではない従来のCSIとの優先順位を異なるように設定する方式を従来の優先順位の決定方式に追加する方法を提案する。例えば、複数の時間インスタンスに対するCSIを優先するか従来のCSIを優先することができ、このような優先順位の比較は、時間ドメイン動作(Time domain behavior)比較の以前、報告量比較の以前、サービングセルインデックス比較の以前、又はCSI報告設定ID比較の以前に行われることができる。
【0213】
  CSI算出におけるCPU占有時間
         
【0214】
  現在のNR標準によれば、P-CSI(Periodic CSI)又はSP(Semi-Persistent CSI)の場合、CSI参照リソースより時間側で遅くないものの、最近のCMR/IMRのうち、最も早いリソースの1番目のシンボルからCSI報告時までCPUを使用する。
【0215】
  但し、複数の時間インスタンスに対するCSIを計算する場合、CSI参照リソースを基準として測定ウィンドウ(measurement window)が設定されないことがある。よって、この場合、測定ウィンドウ(仮に、CMRとIMRとの測定ウィンドウが異なる場合、最も早い測定ウィンドウ)の開始時点、すなわち、測定ウィンドウの1番目のOFDMシンボルからCPUを使用することと規定することができる。
【0216】
  TD/DD圧縮なく、複数の時間インスタンスに対するW2を報告する場合、W2の報告時点が各W2ごとに異なり得る。例えば、スロット1にRI/W1/W2/CQIを報告し、スロット2にRIとW1は再使用して、W2のみ(又はW2とCQIのみ)報告する方式も考慮でき、この場合、CPU使用終了時点は、最後の時間インスタンスに対するW2の報告が終わる時点である。
【0217】
  CSI算出時間(computation time)
         
【0218】
  現在のNR標準によれば、タイプIIコードブックによるCSIはZ2(すなわち、Z2、Z2’)に応じてCSI処理時間が決定される。
【0219】
  例えば、DCIに含まれたCSI要請フィールドによってPUSCHを介する複数のCSI報告がトリガーされる場合、現在のNR標準では、当該複数のCSI報告が送信される1番目の上りリンクシンボルはZrefより先に開始することができず、複数のCSI報告のうち、n番目のCSI報告が送信される1番目の上りリンクシンボルはZ’refより先に開始できないと規定している。ここで、ZrefはZ2に比例する値であり、Z’refはZ2’に比例する値である。特に、Z2はCSI報告をトリガーするDCIが受信されたPDCCHの最後のシンボルからCSIを報告する1番目のシンボルまでの時間を意味し、Z2’はn番目のCSI報告のためのチャネル測定に使用されたAP-CSI-RSの最後のシンボルからn番目のCSIを報告する1番目のシンボルまでの時間を意味する。
【0220】
  仮に、1つのCSI報告のみが行われる場合、Z2はCSI報告をトリガーするDCIが受信されたPDCCHの最後のシンボルからCSIを報告する1番目のシンボルまでの時間を意味し、Z2’はCSI報告のためのチャネル測定に使用されたAP-CSI-RSの最後のシンボルからCSIを報告する1番目のシンボルまでの時間を意味する。
【0221】
  一方、複数の時間インスタンスに対するCSI、すなわち、タイプIIコードブック基盤のCSIは、従来の単一の時間インスタンスに対するCSIより計算量が多いため、Z2値を増加する必要がある。このために、従来のZ2値に対する増加分をUE能力(capability)で報告することができる。あるいは、複数の時間インスタンスに対するCSIに適用する新しいZ2に対する値をテーブル形態によって定義することができる。
【0222】
  また、複数の時間インスタンスの数(N)に応じて互いに異なるZ2値を適用してもよい。例えば、N=2である場合、Z2、Z2’のそれぞれを50、40に設定して、N=3である場合、Z2、Z2’のそれぞれを60、50に設定し、N値が増加するにつれてZ2を増加させることができる。
【0223】
  また、時間インスタンスの時間間隔(例えば、τ又はTD単位)が増加するにつれて、より多い処理時間を用いることができる。時間間隔が広いほど、より遠い未来に対するCSIを予測する必要があるため、UE具現がさらに複雑になる。例えば、τ値が1スロットである場合より2スロットである場合、さらに大きいZ2を使用する。
【0224】
  レガシー動作において、RSRP/SINRなどのビーム報告の場合、Z3値を処理時間として使用する。よって、ビーム報告に提案方式を適用する場合、Z2の代わりにZ3を適用することができる。
【0225】
  さらに、CSI報告ウィンドウの開始時点又は終了時点に応じてもZ、Z’値が変化し得る。例えば、CSI報告ウィンドウがスロット1から開始してスロット9で終了し、2スロットの間隔で時間インスタンスが設定される場合、UEは、スロット1、スロット3、スロット5、スロット7、スロット9のそれぞれに対して予測(prediction)されたチャネルを基準としてPMI/CQIを計算/報告する。このとき、スロット0で当該CSIが報告されると、CSI報告ウィンドウの開始時点(=スロット1)又は終了時点(=スロット9)が報告時点であるスロット0から離れるほど、UEがチャネルを予測する複雑度が増加する。よって、報告時点に比べてCSI報告ウィンドウの開始時点(=スロット1)又は終了時点(=スロット9)が離れるほど、CPUの数、Z、Z’値を増加させることが好ましい。あるいは、CSI参照リソーススロットに比べてCSI報告ウィンドウの開始時点(=スロット1)又は終了時点(=スロット9)が離れるほど、CPUの数、Z、Z’値を増加させることが好ましい。
【0226】
  また、CSI測定ウィンドウ(measurement window)に応じてCPU、Z、Z’値を増加させることが考慮できる。CSI測定ウィンドウは、チャネル測定又は干渉測定のためのバースト(ZP/NZP)CSI-RSの測定機会(measurement occasion)の数、及び測定機会間の時間間隔によって決定される。
【0227】
  例えば、測定機会の数、及び測定機会間の時間間隔のそれぞれが5つ、1スロットである場合、CSI-RSは、1スロット間隔で5スロット間に毎スロットごとに送信/受信/測定される。
【0228】
  また他の例として、以下の2つのバーストCSI-RSパターンが考慮できる。
【0229】
  - バーストCSI-RSパターン#1: 1スロット間隔でCSI-RSの4回の測定機会が設定される。
【0230】
  - バーストCSI-RSパターン#2: 2スロット間隔でCSI-RSの8回の測定機会が設定される。
【0231】
  バーストCSI-RSパターン#1では、4スロット間に各スロットにおいてCSI-RSリソースが設定される一方、バーストCSI-RSパターン#2では、16スロット間に2スロット間隔でCSI-RSリソースが設定される。すなわち、パターン2は、パターン1に比べてより長い時間の間、より多い頻度でチャネル測定を行う必要がある。よって、バーストCSI-RSパターン#2の測定機会の数及び/又は測定機会間の時間間隔がバーストCSI-RSパターン#1より大きいため、この場合、パターン2に対するZ、Z’値をバーストCSI-RSパターン#1より大きい値に設定することが好ましい。また、バーストCSI-RSパターンではなく、従来のCMR/IMRを用いてCSIを報告する場合に使用する従来のZ、Z’値より、バーストCSI-RSパターンのCMR/IMRを用いてCSIを報告する場合のZ、Z’値をさらに大きく設定することが好ましい。
【0232】
  Z、Z’値の決定方式と同様に、CSI測定ウィンドウに応じてCPU数が変化し得、測定機会の数及び/又は測定機会間の時間間隔が大きいほどより多いCPUを割り当て/利用することができる。
【0233】
  仮に、AP(Aperiodic)CSIトリガリング(triggering)DCIの最後のシンボルからZシンボル以後の時間に対してバーストCSI-RSが送信された場合、当該CSI-RSに対するCSI報告は省略するか、アップデートしない最も最近に報告したCSIを再び送信することができる。あるいは、バーストCSI-RSのうちの1番目の測定機会のみを用いてCSIを計算/報告する。同様に、CMR/IMRの最後のシンボルからZシンボル以後の時点に送信されたバーストCSI-RSに対する報告は省略するか、アップデートしない最も最近に報告したCSIを再び送信するか、又はバーストCSI-RSのうちの1番目の測定機会のみを用いてCSIを計算/報告する。
【0234】
  一報、CMRで設定されたNZP-CSI-RSリソースの数に応じてもZ、Z’値を増加することができる。UEが複数の時間/スロットの間にチャネルを測定するために、基地局は互いに異なる時間に送信されるK個のCSI-RSリソースを設定し、そのCSI-RSリソースのi番目のポートはいずれも同一のポートと解釈することができる。この場合、Kに応じてZ、Z’値が増加することができる。例えば、K*alpha又は(K -1)*alphaだけ増加することができ、又はKの範囲(range)を予め規定し、各範囲ごとに増分値を個々に設定することができる。
【0235】
  フォールバック(fall back)CSI報告
         
【0236】
  CSI処理時間又はCPUが十分ではない場合、従来には、CSIをトリガーするDCIを無視するか、CSIそのものをアップデートしない動作を行うのがレガシー動作である。
【0237】
  それに対して、本発明では、複数の時間インスタンスに対するCSIの処理時間が十分ではない場合、UEは、複数の時間インスタンスに対するCSIの代わりに、そのCSIのために設定されたCMR/IMRを同様に使用して計算された従来の単一の時間インスタンスに対するCSI計算/報告を試みることができる。すなわち、従来のZ2値を適用したとき、単一の時間インスタンスに対するCSIの処理時間が十分であるかを把握し、処理時間が十分である場合には、複数の時間インスタンスに対するCSIの代わりに、単一の時間インスタンスに対するCSIを計算/報告する。
【0238】
  これと同様に、複数の時間インスタンスに対するCSIのCPU数が残っているCPUの数より大きい場合、UEは当該CSIをアップデートせず、UEは、複数の時間インスタンスに対するCSIの代わりに、従来の単一の時間インスタンスに対するCSI計算/報告を試みることができる。すなわち、単一の時間インスタンスに対するCSIのCPUの数が、残っているCPUの数の以下である場合、複数の時間インスタンスに対するCSIの代わりに、単一の時間インスタンスに対するCSIを計算/報告する。
【0239】
  前記単一の時間インスタンスに対するCSIは、一例として、従来のCSI参照リソースを基準として計算されたCSIを意味する。
【0240】
  単一の時間インスタンスに対するCSIでフォールバックする場合、使用するコードブックは、基地局が指示するか、予め規定されたものを使用することができる。例えば、タイプIコードブックで規定するか、タイプIIコードブックを用いるものの、TD/DD圧縮が適用されないレガシー(3GPP NR標準リリース15ないしリリース17)のタイプIIコードブックで規定する。
【0241】
  あるいは、全体のCSI数量(quantity)を全部計算するにはCPU/処理時間が足りない場合、一部のCSIのみを報告することができる。例えば、part 1 CSI又はRI及び/又はCQI値のみを計算/報告し、PMIは報告から省略するかアップデートしない。
【0242】
  あるいは、複数の時間インスタンスに対するCSIのCPU/処理時間が足りない場合、複数の時間インスタンスのうち、一部の時間インスタンスのみを取り出して(例えば、奇数インスタンス、偶数インスタンス、最先(first)時間インスタンス又は最後(last)時間インスタンス)計算/報告することができる。このように取り出した時間インスタンスに対して、CSIのCPU/処理時間が足りなくない場合、取り出した時間インスタンスに対してCSIを計算/報告する。例えば、N個の時間インスタンスのうち、両端に相当する最先の時間インスタンスと最後の時間インスタンスに対してCSIを計算して報告する。
【0243】
  一方、CSI処理時間/CPUが十分ではない場合、複数の時間インスタンスのうち、1番目の時間インスタンスから残りのCSI処理時間/CPU内で計算/報告可能なN番目の時間インスタンスまでのCSIのみを計算して報告する方法が考慮できる。例えば、8つの時間インスタンスに対するCSIを報告しなければならないが、CSI処理時間/CPUが足りない場合には、与えられたCSI処理時間/CPUで報告可能な先頭の4つの時間インスタンスに対するCSIのみを報告する。また、この場合、TD/DD圧縮のために使用される基底ベクトルのエレメント(elements)のうち、先頭の4つのエレメントのみを用い、その他のエレメントは0に設定して、コードブックを生成することができる。
【0244】
  あるいは、CSIが報告される時間ウィンドウの両端を報告し、その間のCSI値は基地局が適宜に補間(interpolation)して計算するようにする。このために、全K個の時間インスタンスが時間順にあると仮定すれば、1番目の時間インスタンス、K番目の時間インスタンス、2番目の時間インスタンス、K-1番目の時間インスタンス、3番目の時間インスタンス、K-2番目の時間インスタンス、…の順に、前方の時間インスタンスと後方の時間インスタンスに対して、与えられたCSI処理時間/CPUで報告可能な分だけのCSIを報告する。
【0245】
  さらに、複数の時間インスタンスのうち、単一の時間インスタンスは、特定の1つの時間インスタンスに決定されることができ、これは基地局がUEに設定するか、UEが選択してCSIと共に報告することができる。また、複数の時間インスタンスの中間に位置する時間インスタンスに固定して報告してもよい。あるいは、単一の時間インスタンスは、複数の時間インスタンスの全てに該当するスーパーセット(super set)と定義してもよい。例えば、8つの時間インスタンスがあり、各時間インスタンスのデュレーション(duration)が2スロットであると仮定すると、単一の時間インスタンスは8つの時間インスタンスの全てを含む16(=8*2)スロットである。UEは、このように長い時間を代表する1つのCSIを報告する。これは、広帯域(wideband)周波数範囲に対して1つのWB CSIを報告する方式と同様であるが、周波数軸ではない時間軸でロング-ターム(long term)CSIを計算することとみられる。
【0246】
  一方、単一の時間インスタンスは、CSI参照リソーススロットに固定してもよく、又は複数の時間インスタンスのうち、最も早い時間である1番目の時間インスタンスに固定してもよい。あるいは、CSI処理時間/CPUが十分ではない場合、DD/TD基底ベクトルの数を1に設定することで、コードブック計算の複雑度を下げることができる。
【0247】
  UE能力(capability)報告
         
【0248】
  CPUの数が増やす方案と、Z/Z’を増大させる方案は、代案(alternative)の関係である。例えば、並列処理(parallel processing)で早い時間内にCSIを同時計算して従来のZ/Z’を使用するためには、CPUの数を増加させなければならず、直列処理(serial processing)で解決するためには、従来のCPUの数は維持して、Z/Z’だけを増やすことができる。この観点から、本発明で提案するCPUカウント方式及び/又は提案するZ/Z’値を適用するか否かをUE能力で報告する方案も考えられる。
【0249】
  例えば、UE 1は、複数の時間インスタンスに対するCSIのために、提案するCPUカウント方式を使用すると報告し、従来のZ/Z’を適用すると報告する。一方、UE 2は、従来のCPUカウント方式を使用するものの、増加したZ/Z’値を適用すると報告する。
【0250】
  <CQI計算によるCSI処理リラクセーション(relaxation)>
【0251】
  一方、現在の標準化の進行状況によれば、UEがTD/DD圧縮コードブックを用いて、複数の時間インスタンスに対するPMIを圧縮して報告する場合、UEは1つの広帯域(wideband)に対して、又は各副帯域(subband)に対してX個のCQIを報告することができる。Xは1又は2の値であって基地局が指示する。
【0252】
  Xが1である場合、UEは、2つの具現方式の1つを選択してCQIを計算し、1番目の具現方式は、最先の時間インスタンスを基準として1つのCQIを計算することであり、2番目の具現方式は、最先の時間インスタンスと最後の時間インスタンスを基準として、全1つのCQIを計算することである。
【0253】
  Xが2である場合では、最先の時間インスタンスを基準として1つのCQIを計算して、中間の時間インスタンスを基準としてまた他の1つのCQIを計算する。
【0254】
  Xの値に応じて、又はXが1である場合には前述した具現方式に従って、CPU/Z値を増加する方法を提案する。Xが2である場合は、Xが1である場合に比べて、CQI計算が多くなるため、CPU/Z値を増やすことが好ましく、このために、Xが2である場合は、Xが1である場合に比べて、CPUをさらに1つ占有するか、Z値を増やすことができる。例えば、Xが1である場合にはCPUを1つ占有し、Xが2である場合にはCPUを2つ占有する。
【0255】
  同様に、Xが1である場合にも2番目の具現方式は1番目の具現方式に比べて計算が多くなるため、(1番目の具現方式に比べて)2番目の具現方式であるとき、CPUをさらに1つ占有するかZ値を増やすことができる。例えば、1番目の具現方式である場合にはCPUを1つ占有し、2番目の具現方式である場合にはCPUを2つ占有する。
【0256】
  <CPU占有時間(occupation time)>
【0257】
  現在のNR標準によれば、SP(Semi-persistent)-CSI報告の1番目のCSI報告及びAP(aperiodic)-CSI報告は、トリガリングDCI受信時点からCSI報告時点までCPUを占有する。一方、その他のCSI報告では(すなわち、SP-CSI報告の1番目のCSI報告を除いたその他のCSI報告及びP-CSI報告では)、CSI参照リソーススロット又はその以前のスロットに位置する最も最近の(latest)CMR/IMR機会(occasion)の最先の(earliest)CMR/IMRリソースの開始シンボル(starting symbol)からCSI報告時点までCPUを占有する。
【0258】
  UEがチャネル予測によってCSIを計算/報告する場合(又は、TD/DD圧縮コードブックを使用する場合、又は複数の時間インスタンスが設定された場合、又は単一の時間インスタンスであるが、複数のスロットデュレーション間のロング-タームCSIを計算する場合)、SP-CSI報告の1番目のCSI報告を除いたその他のCSI報告及びP-CSI報告のCPU占有時間の決定のために、CPU占有時間の開始点であるCSI参照リソーススロット又はその以前の最も最近のCSI-RS/CSI-IM/SSB機会(occasion)を、k番目の最近のCSI-RS/CSI-IM/SSB機会に変更することを提案する。これは、最も最近のCMRの1つだけではCSI予測が不十分であるため、最近の複数のCMRを全て用いる必要があるためである。kは、基地局が設定するか、UEが決定して報告することができる。
【0259】
  あるいは、kは、時間インスタンスの数(すなわち、TD/DD基底ベクトルの長さであるN4)と同一に設定するか、N4+所定の定数Cに決定する。これは、予測対象となる時間インスタンスの数(=N4)又はその数以上のチャネル測定インスタンスを用いてからこそN4時間インスタンスに対するチャネル推定を正確に行うことができるからである。すなわち、推定すべきチャネルの数以上に測定チャネルの数を保障するためである。
【0260】
  Z、Z’値を増加させるために、従来のZ、Z’値に定数c1*N4だけを足すことができる。c1は、UEがUE能力(capability)で基地局に報告するか、基地局がUEに指示した値又は固定値である。このような方法は、時間インスタンスの数が多いほど、CSI計算の複雑度が上がることをZ、Z’の計算に反映するためである。また、N4が1である場合にも、複数のスロットに対するロング-タームCSIが計算されると、従来のZ、Z’値に定数c2だけを足すことができ、c1とc2は同じ値であるか異なる値である。また、Z値に適用される定数とZ’に適用される定数は、互いに異なる値であってもよい。
【0261】
  CPUの数及びCPU占有時間の上限
         
【0262】
  複数の時間インスタンスの数Nが増えることにつれて、CPUの数、Z、Z’が過度に増加することを防止するために、CPU、Z、Z’に上限U(upper bound)を設定することができる。例えば、決められたCPUの数がL個である場合、最終のCPU数は、LとUのうちの小さい値であるmin(L,U)に決定する。Uは、UEがUE能力(capability)で基地局に報告するか、基地局が設定する。あるいは、UEは自分が有しているCPU数をUE能力で報告するために、この値をUとして使用する。
【0263】
  例えば、3GPP 38.331に規定するsimultaneousCSI-ReportsPerCCは、一CC(Component Carrier)でUEが使用可能なCPU数を意味するので、これをCPU、Z、Z’に上限Uとして設定する。
【0264】
  同様に、N値が増加するにつれて、Z、Z’が過度に増加することを防止するために、Z、Z’に上限U(upper bound)を設定することができる。すなわち、前述した方式のいずれか1つによって決定されたZ、Z’値がLシンボルである場合、最終のZ、Z’値は、min(L,U)に決定する。U値は、Nが所定の定数Cであるときに計算されたCPU/Z/Z’値である。
【0265】
  例えば、Cが2であり、Nが2であるとき、本発明で計算したCPU数がPであれば、U=Pに設定される。
【0266】
  本発明で提案する方案は、UEがチャネル予測によってCSIを計算/報告する場合、又はTD/DD圧縮コードブックを使用する場合、又は複数の時間インスタンスが設定された場合、又は単一の時間インスタンスであるが、複数のスロットデュレーション間のロング-タームCSIを計算する場合などの様々な条件で活用することができる。
【0267】
  本発明ではTD圧縮コードブックを中心として説明したが、DD圧縮コードブックにおいても提案方式は同様に適用することができる。
【0268】
  本発明で提案する方案は、組み合わせ/結合によって最終に適用することができる。
【0269】
  本発明で提案する方案は、AI/ML UEが未来のチャネルを予測して計算したCSIを報告する方式にも拡張適用することができる。
【0270】
  本発明で提案する方案は、複数の時間インスタンスに対するCSIに適用されることを例として説明したが、単一の時間インスタンスに対するCSIであっても、UEが未来のチャネルを予測して計算したCSIを報告する場合(例えば、CSI報告時点やその以後のチャネルに対するCSIを計算して報告する場合)、この提案を拡張適用することができる。
【0271】
  また、RSRP/SINRなどのビーム報告は、CSI報告の一種であるため、本発明で提案する方案を適用することができる。
【0272】
  図16は本発明の実施例によってCSIを報告する一例を示すフローチャートである。特に、
図16はUE(User Equipment)がBS(Base Station)に予測CSI(Channel Status Information)を送信する方法の一例を示す。
 
【0273】
  図16を参照すると、UEは、段階A05で予測CSI報告のための制御信号をBSから受信する。特に、前記予測CSI報告のための制御信号は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)上に受信されるDCI(Downlink Control Information)を含む。
 
【0274】
  次に、段階A10において、UEは、前記予測CSI報告のための制御信号に基づいて、少なくとも1つの測定リソース(measurement resource)を前記BSから受信する。
【0275】
  次に、段階A15において、UEは、前記少なくとも1つの測定リソースに基づいて、1つ以上の時間インスタンス(time instances)に関する少なくとも1つの予測CSIを測定する。具体的に、前記1つ以上の時間インスタンスのそれぞれに対応するPMI(Precoding Matrix Index)を推定し、前記推定したPMIをTD(Time Domain)圧縮コードブックに基づいて圧縮し、前記圧縮したPMIを含む前記少なくとも1つの予測CSIを取得する。
【0276】
  最後に、段階A20において、UEは、前記少なくとも1つの予測CSIを前記BSに送信する。好ましくは、前記予測CSI報告のための制御信号を受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第1の最小時間間隔は、測定ウィンドウのサイズに基づいて決定され、前記測定ウィンドウのサイズは、前記少なくとも1つの測定リソースのうち、CMR(Channel Measurement Resource)の数に基づいて決定される。また、前記CMRの数が2つ以上である場合、前記測定ウィンドウのサイズは、前記CMRの数及び前記CMR間間隔に基づいて決定される。
【0277】
  また、前記第1の最小時間間隔及び前記BSが前記少なくとも1つの予測CSI報告のために設定した全ての測定リソースを受信した後、前記少なくとも1つの予測CSIを送信するまでの第2の最小時間間隔は、前記時間インスタンスの数に基づいて増加する。
【0278】
  また、前記予測CSIを算出するためのCPU(CSI processing unit)の数、具体的に、同時にCSI算出が可能な処理ユニットの数は、前記CMRの数及び前記時間インスタンスの数のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0279】
  図17は本発明が適用可能な通信システム1を例示する。
 
【0280】
  図17を参照すると、通信システム1は、無線機器、基地局及びネットワークを含む。ここで、無線機器は無線接続技術(例えば、5G NR、LTE)を用いて通信を行う機器を意味し、通信/無線/5G機器とも称される。これに限られないが、無線機器はロボット100a、車両100b-1,100b-2、XR(eXtended Reality)機器100c、携帯機器(Hand-held device)100d、家電100e、IoT(Internet of Thing)機器100f及びAIサーバ/機器400を含む。例えば、車両は無線通信機能が備えられた車両、自律走行車両、車両間通信を行える車両などを含む。ここで、車両はUAV(Unmanned Aerial Vehicle)(例えば、ドローン)を含む。XR機器はAR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality)機器を含み、HMD(Head-Mounted Device)、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートホン、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタル看板、車両、ロボットなどの形態で具現される。携帯機器はスマートホン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、コンピュータ(例えば、ノートブックパソコンなど)などを含む。家電はTV、冷蔵庫、洗濯機などを含む。IoT機器はセンサ、スマートメータなどを含む。例えば、基地局、ネットワークは無線機器にも具現され、特定の無線機器200aは他の無線機器に基地局/ネットワークノードで動作することもできる。
 
【0281】
  無線機器100a~100fは基地局200を介してネットワーク300に連結される。無線機器100a~100fにはAI(Artificial Intelligence)技術が適用され、無線機器100a~100fはネットワーク300を介してAIサーバ400に連結される。ネットワーク300は3Gネットワーク、4G(例えば、LTE)ネットワーク又は5G(例えば、NR)ネットワークなどを用いて構成される。無線機器100a~100fは基地局200/ネットワーク300を介して互いに通信できるが、基地局/ネットワークを介することなく、直接通信することもできる(例えば、サイドリンク通信)。例えば、車両100b-1、100b-2は直接通信することができる(例えば、V2V(Vehicle to Vehicle)/V2X(Vehicle to everything)通信)。またIoT機器(例えば、センサ)は他のIoT機器(例えば、センサ)又は他の無線機器100a~100fと直接通信することができる。
【0282】
  無線機器100a~100f/基地局200、基地局200/基地局200の間には無線通信/連結150a、150b、150cが行われる。ここで、無線通信/連結は上り/下りリンク通信150aとサイドリンク通信150b(又は、D2D通信)、基地局間の通信150c(例えば、relay、IAB(Integrated Access Backhaul)のような様々な無線接続技術により行われる(例えば、5G NR)。無線通信/連結150a、150b、150cにより無線機器と基地局/無線機器、基地局と基地局は互いに無線信号を送信/受信することができる。例えば、無線通信/連結150a、150b、150cは様々な物理チャネルを介して信号を送信/受信することができる。このために、本発明の様々な提案に基づいて、無線信号の送信/受信のための様々な構成情報の設定過程、様々な信号処理過程(例えば、チャネル符号化/復号、変調/復調、リソースマッピング/デマッピングなど)、リソース割り当て過程のうちのいずれか1つが行われる。
【0283】
【0284】
  図18を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)により無線信号を送受信する。ここで、{第1無線機器100、第2無線機器200}は
図17の{無線機器100x、基地局200}及び/又は{無線機器100x、無線機器100x}に対応する。
 
【0285】
  第1無線機器100は1つ以上のプロセッサ102及び1つ以上のメモリ104を含み、さらに1つ以上の送受信機106及び/又は1つ以上のアンテナ108を含む。プロセッサ102はメモリ104及び/又は送受信機106を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ102はメモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、送受信機106で第1情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ102は送受信機106で第2情報/信号を含む無線信号を受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に格納する。メモリ104はプロセッサ102に連結され、プロセッサ102の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ104はプロセッサ102により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ102とメモリ104は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機106はプロセッサ102に連結され、1つ以上のアンテナ108により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機106は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機106はRF(radio Frequency)ユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0286】
  第2無線機器200は1つ以上のプロセッサ202及び1つ以上のメモリ204を含み、さらに1つ以上の送受信機206及び/又は1つ以上のアンテナ208を含む。プロセッサ202はメモリ204及び/又は送受信機206を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ202はメモリ204内の情報を処理して第3情報/信号を生成した後、送受信機206で第3情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ202は送受信機206で第4情報/信号を含む無線信号を受信した後、第4情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に格納する。メモリ204はプロセッサ202に連結され、プロセッサ202の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ204はプロセッサ202により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ202とメモリ204は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機206はプロセッサ202に連結され、1つ以上のアンテナ208により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機206は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機206はRFユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0287】
  以下、無線機器100、200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに限られないが、1つ以上のプロトコル階層が1つ以上のプロセッサ102、202により具現される。例えば、1つ以上のプロセッサ102、202は1つ以上の階層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的階層)を具現する。1つ以上のプロセッサ102、202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによって1つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は1つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成する。1つ以上のプロセッサ102、202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってメッセージ、制御情報、データ又は情報を生成する。1つ以上のプロセッサ102、202はこの明細書に開示された機能、手順、提案及び/又は方法によってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成して、1つ以上の送受信機106、206に提供する。1つ以上のプロセッサ102、202は1つ以上の送受信機106、206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信して、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を得ることができる。
【0288】
  1つ以上のプロセッサ102、202はコントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとも称される。1つ以上のプロセッサ102、202はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより具現される。一例として、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、1つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、1つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、1つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が1つ以上のプロセッサ102、202に含まれる。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはファームウェア又はソフトウェアを使用して具現され、ファームウェア又はソフトウェアはモジュール、手順、機能などを含むように具現される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うように設定されたファームウェア又はソフトウェアは1つ以上のプロセッサ102、202に含まれるか、又は1つ以上のメモリ104、204に格納されて1つ以上のプロセッサ102、202により駆動される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはコード、命令語(instruction)及び/又は命令語集合の形態でファームウェア又はソフトウェアを使用して具現される。
【0289】
  1つ以上のメモリ104、204は1つ以上のプロセッサ102、202に連結され、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を格納することができる。1つ以上のメモリ104、204はROM、RAM、EPROM、フラッシメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピュータ読み取り格納媒体及び/又はこれらの組み合わせにより構成される。1つ以上のメモリ104、204は1つ以上のプロセッサ102、202の内部及び/又は外部に位置する。また、1つ以上のメモリ104、204は有線又は無線連結のような様々な技術により1つ以上のプロセッサ102、202に連結される。
【0290】
  1つ以上の送受信機106、206は1つ以上の他の装置にこの明細書における方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信することができる。1つ以上の送受信機106、206は1つ以上の他の装置からこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、1つ以上の送受信機106、206は1つ以上のプロセッサ102、202に連結され、無線信号を送受信することができる。例えば、1つ以上のプロセッサ102、202は1つ以上の送受信機106、206が1つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御することができる。また、1つ以上のプロセッサ102、202は1つ以上の送受信機106、206が1つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御することができる。また、1つ以上の送受信機106、206は1つ以上のアンテナ108、208に連結され、1つ以上の送受信機106、206は1つ以上のアンテナ108、208によりこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定される。この明細書において、1つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、複数の論理アンテナ(例えば、アンテナポート)である。1つ以上の送受信機106、206は受信されたユーザ データ、制御情報、無線信号/チャネルなどを1つ以上のプロセッサ102、202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換する(Convert)。1つ以上の送受信機106、206は1つ以上のプロセッサ102、202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどをベースバンド信号からRFバンド信号に変換する。このために、1つ以上の送受信機106、206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルターを含む。
【0291】
  図19は本発明に適用される無線機器の他の例を示す。無線機器は使用例/サービスによって様々な形態で具現される(
図17を参照)。
 
【0292】
  図19を参照すると、無線機器100、200は
図18の無線機器100、200に対応し、様々な要素(element)、成分(component)、ユニット/部及び/又はモジュールで構成される。例えば、無線機器100、200は通信部110、制御部120、メモリ部130及び追加要素140を含む。通信部は通信回路112及び送受信機114を含む。例えば、通信回路112は
図18における1つ以上のプロセッサ102、202及び/又は1つ以上のメモリ104、204を含む。例えば、送受信機114は
図18の1つ以上の送受信機106、206及び/又は1つ以上のアンテナ108、208を含む。制御部120は通信部110、メモリ部130及び追加要素140に電気的に連結され、無線機器の諸般動作を制御する。例えば、制御部120はメモリ部130に格納されたプログラム/コード/命令/情報に基づいて無線機器の電気的/機械的動作を制御する。また制御部120はメモリ部130に格納された情報を通信部110により外部(例えば、他の通信機器)に無線/有線インターフェースにより送信するか、又は通信部110により外部(例えば、他の通信機器)から無線/有線インターフェースにより受信された情報をメモリ部130に格納する。
 
【0293】
  追加要素140は無線機器の種類によって様々に構成される。例えば、追加要素140はパワーユニット/バッテリー、入出力部(I/O unit)、駆動部及びコンピュータ部のうち、いずれか1つを含む。これに限られないが、無線機器はロボット(
図17、100a)、車両(
図17、100b-1、100b-2)、XR機器(
図17、100c)、携帯機器(
図17、100d)、家電(
図17、100e)、IoT機器(
図17、100f)、デジタル放送用端末、ホログラム装置、公共安全装置、MTC装置、医療装置、フィンテック装置(又は金融装置)、保安装置、気候/環境装置、AIサーバ/機器(
図17、400)、基地局(
図17、200)及びネットワークノードなどの形態で具現される。無線機器は使用例/サービスによって移動可能であるか、又は固定した場所で使用される。
 
【0294】
  図19において、無線機器100、200内の様々な要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールは全体が有線インターフェースにより互いに連結されるか、又は少なくとも一部が通信部110により無線連結される。例えば、無線機器100、200内で制御部120と通信部110は有線連結され、制御部120と第1ユニット(例えば、130、140は通信部110により無線連結される。また無線機器100、200内の各要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールは1つ以上の要素をさらに含む。例えば、制御部120は1つ以上のプロセッサ集合で構成される。例えば、制御部120は通信制御プロセッサ、アプリケーションプロセッサ(Application PROCESSOR)、ECU(Electronic control Unit)、グラフィック処理プロセッサ、メモリ制御プロセッサなどの集合で構成される。他の例として、メモリ部130はRAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic RAM)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash Memory)、揮発性メモリ(volatile Memory)、非揮発生メモリ及び/又はこれらの組み合わせで構成される。
 
【0302】
  図20は本発明に適用される車両又は自律走行車両を例示する図である。車両又は自律走行車両は移動型ロボット、車両、汽車、有/無人飛行体(Aerial Vehicle、AV)、船舶などで具現される。
 
【0303】
  図20を参照すると、車両又は自律走行車両100はアンテナ部108、通信部110、制御部120、駆動部140a、電源供給部140b、センサ部140c及び自律走行部140dを含む。アンテナ部108は通信部110の一部で構成される。ブロック110/130/140a~140dはそれぞれ
図19におけるブロック110/130/140に対応する。
 
【0304】
  通信部110は他の車両、基地局(例えば、基地局、路辺基地局(Road Side unit)など)、サーバなどの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信する。制御部120は車両又は自律走行車両100の要素を制御して様々な動作を行う。制御部120はECU(Electronic control Unit)を含む。駆動部140aにより車両又は自律走行車両100が地上で走行する。駆動部140aはエンジン、モータ、パワートレイン、輪、ブレーキ、ステアリング装置などを含む。電源供給部140bは車両又は自律走行車両100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリーなどを含む。センサ部140cは車両状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサ部140cはIMU(inertial measurement unit)センサ、衝突センサ、ホイールセンサ(wheel sensor)、速度センサ、傾斜センサ、重量感知センサ、ヘッディングセンサ(heading sensor)、ポジションモジュール(position module)、車両前進/後進センサ、バッテリーセンサ、燃料センサ、タイヤセンサ、ステアリングセンサ、温度センサ、湿度センサ、超音波センサ、照度センサ、ペダルポジションセンサなどを含む。自律走行部140dは走行中の車線を維持する技術、車間距離制御装置(adaptive cruise control)のように速度を自動に調節する技術、所定の経路によって自動走行する技術、目的地が設定されると自動に経路を設定して走行する技術などを具現する。
【0305】
  一例として、通信部110は外部サーバから地図データ、交通情報データなどを受信する。自律走行部140dは得られたデータに基づいて自律走行経路とドライブプランを生成する。制御部120はドライブプランに従って車両又は自律走行車両100が自律走行経路に移動するように駆動部140aを制御する(例えば、速度/方向調節)。通信部110は自律走行中に外部サーバから最新交通情報データを非周期的に得、また周りの車両から周りの交通情報データを得る。またセンサ部140cは自律走行中に車両状態、周辺環境情報を得る。自律走行部140dは新しく得たデータ/情報に基づいて自律走行経路とドライブプランを更新する。通信部110は車両位置、自律走行経路、ドライブプランなどに関する情報を外部サーバに伝達する。外部サーバは車両又は自律走行車両から集められた情報に基づいて、AI技術などを用いて交通情報データを予め予測し、予測された交通情報データを車両又は自律走行車両に提供することができる。
【0306】
  前述した実施例は、本発明の構成要素と特徴が所定形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含ませることができ、又は、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない請求項を組み合せて実施例を構成するか、出願後の補正によって新しい請求項として含ませ得ることは自明である。
【0307】
  本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0308】
  本発明は無線移動通信システムの端末機、基地局又はその他の装備に使用できる。