(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-09
(45)【発行日】2025-10-20
(54)【発明の名称】照明器具の光学系における障害物検出のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
F21V 25/00 20060101AFI20251010BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20251010BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20251010BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20251010BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20251010BHJP
H05B 45/325 20200101ALI20251010BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20251010BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20251010BHJP
【FI】
F21V25/00
F21V5/00 340
F21V5/00 510
F21V5/04
F21V23/00 110
F21V23/00 140
F21V23/00 200
H05B45/10
H05B45/325
H05B47/105
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2022506301
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(86)【国際出願番号】 EP2020071218
(87)【国際公開番号】W WO2021018870
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-07-21
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】モガール クーラム
(72)【発明者】
【氏名】オーウェンズ ワルテン ピーター
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-528923(JP,A)
【文献】国際公開第2019/021693(WO,A1)
【文献】特開2003-25973(JP,A)
【文献】特開2012-113977(JP,A)
【文献】国際公開第2014/078907(WO,A1)
【文献】特開2007-108028(JP,A)
【文献】特表2013-504155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 25/00
F21V 23/00
F21V 5/00
H05B 45/00
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明デバイスのための照明モジュールであって、当該照明モジュールは、
基板上に設けられる少なくとも1つの光源と、
前記少なくとも1つの光源の上に位置するように位置付けられる光学アセンブリと、
前記光学アセンブリに向けて放射を送り、前記光学アセンブリによって反射された放射を受けるように構成されるトランシーバを含むセンサであって、前記反射された放射は前記光学アセンブリの1つ以上の状態を示す、センサと、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記光学アセンブリによって反射された放射に対応する情報を前記センサから受ける、
前記受けた情報を分析して、前記光学アセンブリ上の少なくとも閾値レベルの障害物又は変形の存在を決定
する、及び
前記光学アセンブリ上の少なくとも閾値レベルの障害物又は変形の存在を決定することに応答して、復旧アクションを行う、
ことをさせるプログラミング命令を含む、非一時的コンピュータ読取可能媒体と、
を含む、照明モジュール。
【請求項2】
前記センサは、赤外線(IR)センサであり、前記送られる放射はIR放射である、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項3】
前記復旧アクションは、ユーザにアラートを提供することを含み、前記アラートは、
前記障害物又は前記変形を修復するための指示、
前記少なくとも1つの光源に供給される電力を制御するための指示、又は
前記障害物又は前記変形に関する情報、
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光源に供給される電力を制御するためのプログラミング命令は、前記照明デバイスによる一定の照明出力を維持する一方、前記少なくとも1つの光源に供給される電力を低減するための命令を含む、請求項3に記載の照明モジュール。
【請求項5】
前記復旧アクションは、他の光源への電力を増加させることを含む、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項6】
当該照明モジュールは、前記プロセッサに、
前記受けた情報を分析して、前記光学アセンブリの
障害物及び/ 又は変形の増加の割合を決定する、
前記障害物及び/ 又は変形の増加の割合を分析して、当該照明モジュールが問題を含むかどうかを決定する、及び
ユーザにアラートを提供し、前記アラートは前記問題に関する情報を含む、
ことをさせるように構成されるプログラミング命令を含む、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項7】
前記障害物又は前記変形は、前記光学アセンブリの内側又は外側における、デブリの蓄積、ダートの蓄積、水の蓄積、湿気の蓄積、色の変化、形状の変化、破損、異物の蓄積、又は
くぼみの形成の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項8】
当該照明モジュールは、前記プロセッサに、前記受けた情報を分析して、前記障害物又は前記変形について、障害物又は変形のタイプ、障害物又は変形のレベル、又は前記光学アセンブリ上の障害物又は変形の位置の少なくとも1つを決定することをさせるプログラミング命令を含む、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光源は、発光ダイオードである、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項10】
前記センサは、前記基板上に設けられる、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項11】
前記閾値レベルは、前記少なくとも1つの光源のタイプ、前記光学アセンブリの材料、当該照明モジュールの他の構成要素の材料、1つ以上の周囲条件、当該照明モジュールの使用のタイプ、又は当該照明モジュールに関連するヒートシンクの効率の少なくとも1つに基づいて決定される、請求項1に記載の照明モジュール。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
発光ダイオード(LED)に基づく照明器具の登場が、スポーツアリーナ、スタジアム、その他のエンターテイメント施設、並びにその他の商業施設及び産業施設において、優れた光質(light quality)、安定した光出力、及び改善されたエネルギ効率を提供しながら、瞬時のオンオフケイパビリティ、インテリジェントな制御及びアジャスタビリティを実現する能力を提供している。このため、ユーザは、LED照明デバイスの改善を求め続けている。照明器具の光学系(例えば、レンズ、光学カバー、リフレクタ等)の状態又は光学的品質は、照明器具の動作及び光出力を妨げる可能性がある。
【0002】
例えば、照明器具の光学系上のダート(dirt)及びデブリ(debris)、水、霜、又はその他の要因の蓄積は、照明器具の光出力の望ましくない変化につながる可能性があり、及び/又は照明器具自体に損傷(damage)を与える可能性がある。例えば、照明器具の光学系上のダート及びデブリの蓄積は、ヒートシンクによって効果的に除去されることができない、照明器具の内部温度の上昇につながる可能性があり、照明器具の内部温度が温度閾値を超えて上昇した場合、損傷が発生する可能性がある。このような損傷の例には、光学系の黄変、クラッキング、変形等が含まれ得る。
【0003】
照明器具機器のメンテナンス作業が、損傷が発生する前(すなわち、予防メンテナンス)又損傷が発生した後(すなわち、修理及び/又は交換メンテナンス)に発生する可能性がある。損傷を受けた(damaged)照明器具を修理することは、予防メンテナンスを行うことよりもコストがかかり、ユニット全体の交換は、交換部品が届くまでの間照明器具機器を使用できなくなる等、さらに大きなコストがかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それゆえ、損傷を引き起こす前に問題を発見すること(例えば、照明器具の光学系の障害物(obstruction)の検出)が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本文献は、上記の課題、及び/又はその他の問題を解決することに向けられている照明フィクスチャ及びその製造方法を述べる。
【0006】
1つ以上のシナリオにおいて、照明デバイスのための照明モジュールは、基板上に設けられる光源と、光源の上に位置付けられる光学アセンブリと、光学アセンブリに向けて放射(radiation)を送り、光学アセンブリによって反射される放射を受けるように構成されるトランシーバを有する障害物センサ(obstruction sensor)とを含んでもよい。反射された放射は、光学アセンブリの1つ以上の状態(condition)を示し得る。光源は、発光ダイオード(LED)であってもよい。また、障害物センサは、基板上に設けられてもよい。任意選択的に、及び/又は追加的に、障害物センサは、赤外線(IR)センサであってもよく、送られる放射は、IR放射であってもよい。
【0007】
一部の実施形態では、照明モジュールは、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、光学アセンブリによって反射された放射に対応する情報を障害物検出センサから受ける、受けた情報を分析して、光学アセンブリ上の少なくとも閾値レベルの障害物(obstruction)又は変形(deformity)の存在を決定する、及び、光学アセンブリ上の少なくとも閾値レベルの障害物又は変形の存在を決定することに応答して、復旧アクション(restorative action)を行うことをさせるプログラミング命令を有する非一時的コンピュータ読取可能媒体とを含んでもよい。復旧アクションは、ユーザにアラートを提供してもよい。アラートは、障害物又は変形を修復するための指示、少なくとも1つの光源に供給される電力を制御するための指示、又は、障害物又は変形に関する情報であってもよい。光源に供給される電力を制御するためのプログラミング命令は、照明デバイスによる一定の照明出力を維持する一方、光源に供給される電力を低減するための命令を含んでもよい。任意選択的に、復旧アクションは、光源に供給される電力を制御してもよい。プログラミング命令は、プロセッサに、受けた情報を分析して、光学アセンブリの状態の割合(rate)を決定する、状態の変化の割合(rate of change)を分析して、照明モジュールが問題を含むかどうかを決定する、及び、ユーザにアラートを提供し、アラートは問題に関する情報を含むことをさせるように設計されてもよい。光学アセンブリの内側又は外側におけるデブリ(debris)、ダート(dirt)、液体(liquid)、湿気(moisture)、又は異物(foreign material)の蓄積(accumulation)は、障害物又は変形のタイプである。同様に、色の変化、形状の変化、破損(breakage)、又はピット(くぼみ)(pit)の形成も、障害物又は変形のタイプである。閾値レベルは、光源のタイプ、光学アセンブリの材料、照明モジュールの他の構成要素の材料、1つ以上の周囲条件(ambient condition)、照明モジュールの使用のタイプ(type of use)、又は照明モジュールに関連するヒートシンクの効率に基づいて決定されてもよい。さらに、プログラミング命令は、プロセッサに、受けた情報を分析して、障害物又は変形のタイプ、障害物又は変形のレベル、又は光学アセンブリ上の障害物又は変形の位置を決定することをさせるように設計されてもよい。
【0008】
代替的に、他の実施形態では、障害物センサは、照明デバイスの光学アセンブリのリアルタイムの状態を感知してもよい。障害物センサは、光学アセンブリに向けて放射を送り、光学アセンブリによって反射される放射を受けるように構成されるトランシーバを含んでもよい。反射された放射は、光学アセンブリの1つ以上の状態を示し得る。
【0009】
一実施形態では、障害物センサは、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、光学アセンブリによって反射された放射に対応する情報を障害物検出センサから受ける、受けた情報を分析して、光学アセンブリ上の少なくとも閾値レベルの障害物又は変形の存在を決定する、及び、光学アセンブリ上の少なくとも閾値レベルの障害物又は変形の存在を決定することに応答して、復旧アクションを行うことをさせるプログラミング命令を有する非一時的コンピュータ読取可能媒体とを含んでもよい。復旧アクションは、ユーザにアラートを提供してもよい。アラートは、障害物又は変形を修復するための指示、照明デバイスに供給される電力を制御するための指示、又は、障害物又は変形に関する情報であってもよい。照明デバイスに供給される電力を制御するためのプログラミング命令は、照明デバイスによる一定の照明出力を維持する一方、照明デバイスに供給される電力を低減するための命令を含んでもよい。任意選択的に、復旧アクションは、照明デバイスに供給される電力を制御してもよい。プログラミング命令は、プロセッサに、受けた情報を分析して、光学アセンブリの状態の割合を決定する、状態の変化の割合を分析して、照明デバイスが問題を含むかどうかを決定する、及び、ユーザにアラートを提供し、アラートは問題に関する情報を含むことをさせるように設計されてもよい。光学アセンブリの内側又は外側におけるデブリ、ダート、液体、湿気、又は異物の蓄積は、障害物又は変形のタイプである。同様に、色の変化、形状の変化、破損、又はピットの形成も、障害物又は変形のタイプである。閾値レベルは、照明デバイスのタイプ、照明デバイスの使用、光学アセンブリの材料、照明デバイスの他の構成要素の材料、1つ以上の周囲条件、又は照明デバイスに関連するヒートシンクの効率に基づいて決定されてもよい。さらに、プログラミング命令は、プロセッサに、受けた情報を分析して、障害物又は変形のタイプ、障害物又は変形のレベル、又は光学アセンブリ上の障害物又は変形の位置を決定することをさせるように設計されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態による、例示的な照明デバイスの斜視図を示す。
【
図2】一実施形態による、例示的な照明モジュールの上面図を示す。
【
図3】
図2の照明モジュールのカットライン3-3に沿った断面図である。
【
図4】一実施形態による、障害物の検出に基づいて照明モジュールに供給される電力を制御するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図5】本開示で述べられるような様々なプロセス及びシステムを含む又は実施するために使用され得る内部ハードウェアの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本文献で使用されるものとして、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈がそうでないことを明確に指示しない限り、複数への言及を含む。他に定義されない限り、本文献で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本文献で使用されるものとして、用語「含む」は、「含むが、限定されるものではない」を意味する。
【0012】
本文献で使用される場合、「頂部」及び「底部」、「上部」及び「下部」、又は「前部」及び「後部」等の用語は、絶対的な向き(absolute orientation)を有することが意図されているものではなく、代わりに、互いに対する様々な構成要素の相対的位置を述べることが意図されている。例えば、ライトフィクスチャが第1の方向に向けられる場合、第1の構成要素は「上部」構成要素であってもよく、第2の構成要素は「下部」構成要素であってもよい。構成要素の相対的な向きは逆であってもよく、又は構成要素は、構成要素を含むライトフィクスチャの向きが変更される場合、同じ平面上にあってもよい。請求項は、このような構成要素を含むデバイスのすべての向き(orientation)を含むことが意図されている。
【0013】
本文献では、用語「照明デバイス」、「ライトフィクスチャ」、「照明器具」及び「イルミネーションデバイス」は、光学的放射源(source of optical radiation)を含むデバイスを指すために互換的に使用される。光学的放射源は、例えば、発光ダイオード(LED)、ライトバルブ、紫外光若しくは赤外線源、又はその他の光学的放射源を含んでもよい。本文献で開示される実施形態では、照明デバイスによって発せられる光学的放射は、可視光を含む。また、照明デバイスは、ハウジングと、電源からデバイスの光学的放射源に電力を伝えるための1つ以上の電気構成要素と、任意選択的な制御回路とを含む。
【0014】
本文献では、用語「コントローラ」及び「コントローラデバイス」は、プロセッサを含み、1つ以上の他のデバイスに命令する又は1つ以上の他のデバイスの動作を管理するように構成される電子デバイス、又は複数デバイスのシステムを意味する。コントローラは、典型的には、処理デバイスを含み、また、コントローラのプロセッサに、接続されたデバイス又は複数のデバイスの動作を管理させるように構成されるプログラミング命令を含むメモリデバイスを含む又はメモリデバイスへのアクセスを有する。
【0015】
本文献では、用語「メモリ」及び「メモリデバイス」は各々、コンピュータ可読データ、プログラミング命令、又はその両方が記憶される非一時的デバイスを指す。特に明記する場合を除いて、用語「メモリ」及び「メモリデバイス」は、単一のデバイスの実施形態、複数のメモリデバイスがデータ又は命令のセットを一緒に又は集合的に記憶する実施形態、並びにこのようなデバイス内の1つ以上の個々のセクタを含むことが意図されている。
【0016】
本文献では、用語「プロセッサ」、「処理デバイス」、「処理回路」は、プログラミング命令を実行するように構成される(コントローラ等の)電子デバイスのハードウェア構成要素を指す。特に明記する場合を除いて、単数の用語「プロセッサ」又は「処理デバイス」は、単一の処理デバイスの実施形態と、複数の処理デバイスが処理を一緒に又は集合的に行う実施形態との両方を含むことが意図されている。
【0017】
「電子デバイス」は、プロセッサ、メモリデバイス、並びに、近接及び/又はローカルデバイスと通信するための通信インターフェースを有する電子デバイスを指す。メモリは、プロセッサによって実行されると、電子デバイスにプログラミング命令に従って1つ以上の動作を実行させるプログラミング命令を含む又は受ける。電子デバイスの例には、パーソナルコンピュータ、サーバ、メインフレーム、バーチャルマシン、コンテナ、ゲーミングシステム、テレビ、並びに、スマートフォン、ウェアラブルバーチャルリアリティデバイス、スマートウォッチ及びスマートアイウェア等のインターネットコネクテッドウェアラブル(Internet-connected wearable)、パーソナルデジタルアシスタント、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メディアプレーヤ等のポータブル電子デバイス等が含まれる。また、電子デバイスは、スマートサーモスタット、ホームコントローラデバイス、音声起動デジタルホームアシスタント、コネクテッドライトバルブ及びその他のデバイス等、インターネットオブシングス構成(Internet-of-things arrangement)で通信することができる家電機器及びその他のデバイスを含んでもよい。クライアント‐サーバ構成では、クライアントデバイス及びサーバは電子デバイスであり、サーバは、1つ以上の通信ネットワーク内の1つ以上の通信リンクを介してクライアントデバイスがアクセスする命令及び/又はデータを含む。バーチャルマシン構成では、サーバは電子デバイスであってもよく、各バーチャルマシン又はコンテナも、電子デバイスと見なされてもよい。以下の説明において、クライアントデバイス、サーバデバイス、バーチャルマシン又はコンテナは、簡潔さのために単に「デバイス」と称されてもよい。電子デバイスに含まれ得る追加の要素は、
図5に関連して以下で述べられる。
【0018】
図1は、1つ以上の構成要素における障害物を検出するように構成される例示的な照明デバイス100の一実施形態を示している。
図1に示されるように、照明デバイス100は、ライトフィクスチャの様々な構成要素を収容するハウジング102を含む。ハウジング102は、LEDを含む任意の数の照明モジュール110等の光学的放射源が含まれる開口部を含む。高輝度LEDデバイスを提供するのに十分な1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上等の任意の数の照明モジュール110が、任意の構成で開口部内に位置付けられてもよい。様々な実施形態において、照明デバイスは、複数のタイプの照明モジュールを含んでもよい。例えば、照明デバイスは、様々な色温度の白色光を選択的に発するように構成されるLEDを有する第1のタイプの照明モジュールを、様々な色の光を選択的に発するように構成されるLEDを有する第2のタイプの照明モジュールと共に含んでもよい。照明モジュール110は、以下でより詳細に述べられるように、1つ以上の光学要素を含む任意の光学的構成(optical arrangement)(互換的に、「光学系(optics)」又は「光学アセンブリ(optical assembly)」)を含んでもよい。
【0019】
また、デバイスのハウジング102は、照明モジュール110のLEDによって生成される熱を放散するための任意のヒートシンク104を含んでもよい。ヒートシンク104は、アルミニウム及び/又は他の金属、プラスチック又は他の材料で形成されてもよく、周囲の冷却媒体(典型的には空気)に接触する表面積を増やすために外部に任意の数のフィンを含んでもよい。斯くして、LEDからの熱は、照明モジュール110から引き離され、ヒートシンク104のフィンを介して放散されてもよい。
【0020】
照明モジュール110がハウジング102の一方の側に位置付けられているが、ハウジングの対向する側は、電源(ここでは図示せず)を含んでもよく、又は電源に接続されてもよい。電源は、外部及び/又は他の内部ソースから電力を受けるために回路、ソーラーパネル、又はバッテリを含んでもよい。また、電源の外部ハウジングは、電源からの熱を放散するのに役立つフィンを含んでもよい。電源配線は、電源からの電力をLEDに導くためにハウジング102内に位置付けられてもよい。
【0021】
また、ハウジング102は、照明モジュール110に電力及び/又は制御信号を供給するために回路及び配線及びフィクスチャコントローラ等の電気構成要素を保持してもよい。フィクスチャコントローラは、照明モジュール110内のどのLEDが電力を受けるべきかを選択的に制御する、及びパルス幅変調(PWM)等の方法によってLEDに供給される電力を変化させるように構成される(プログラミング命令を有するメモリ及びプロセッサ、特定用途向け集積回路又はシステムオンチップ、通信インターフェース等の)照明デバイスの制御回路の様々な構成要素を含む外部デバイス又は一体型デバイスであってもよい。任意選択的に、ハウジング102は、任意選択的に1つ以上のコネクタによって、ベース又は取り付けヨーク等、支持構造体に取り付けられてもよい。
【0022】
図2は、一実施形態による例示的な照明モジュール110の上面図を示し、
図3は、
図2のカットライン3-3に沿った照明モジュール110の断面図を示している。
【0023】
ここで、
図2及び
図3を参照すると、
図1に示される照明デバイス100は、例えば、8つの照明モジュール110を有してもよい。各照明モジュール110は、基板112と、基板112上に位置付けられる1つ以上のLED113とを含んでもよい。ある実施形態では、基板112は、LED113を所定の位置に保持するように構成される支持構造体であってもよい。例えば、基板112は、(グラスファイバ、セラミック、シリコン、又はアルミニウム等の)任意の支持材料で作られ、(トレース、バー、又はワイヤ等の)導電性要素が電力、制御信号等をLED113に導くためにその上又はその中に配置されてもよい。導電性要素は、銅、銀、又は他の導電性材料であってもよく、導電性経路を提供するために導電性インク、ワイヤ、トレース、又は他の材料として適用されてもよい。任意選択的に、基板112は、回路基板(ここでは図示せず)である部分を含んでもよい。コントローラ(例えば、フィクスチャコントローラ)及び/又は回路基板上のドライバ回路は、基板112上に位置付けられる導電ライン、トレース、バー又はワイヤ等、基板112上の1つ以上の導電性要素を介してLED113に電流、制御信号等を供給してもよい。ある実施形態では、様々な導体、電子デバイス(例えば、センサ)等も基板112上に設けられてもよい。例えば、モジュールレベルの導体のセットが、照明モジュールの電源及び接地に接続されてもよい。各モジュールレベルの導体は、基板112上の導電性要素の1つに接続されてもよい。
【0024】
LED113は、1つ以上の列、マトリクス、同心円、又は他の配列で配置され、対応する構成要素が支持体によって離間される及び/又は所定の位置に支持されてもよい。例えば、
図2に示される照明モジュール110は、2つの同心円状に基板112上に位置付けられる12個のLED113を有してもよい。代替的に、各照明モジュール110内のLED113は、すべての照明モジュール110が開口部内に位置付けられる場合、LED構造体(すなわち、全体としての照明デバイス100)がLED113の同心円を有するように、曲線状の列で位置付けられてもよい。
【0025】
また、照明モジュール110は、LED113及び照明モジュール110によって発せられる光の1つ以上の光学特性(例えば、ビーム角、方向、迷光、色ぶち(color fringing)等)を制御するように構成される光学アセンブリ111を含んでもよい。また、ある実施形態では、光学アセンブリ111は、湿気、雨、ダート、過度の日光等の環境要素から照明モジュール110のLED113を保護してもよい。光学アセンブリ111は、1つ以上の光学要素を含んでもよい。このような光学要素の例には、限定されるものではないが、レンズ、屈折器、反射器、レンズカバー、フロストビーム光学系等が含まれてもよい。光学アセンブリ111の光学要素は、例えば、限定されるものではないが、プラスチック、樹脂、シリコン、光学シリコン(optical silicone)、金属、金属被覆プラスチック、アクリル等の材料から作られてもよい。さらに、光学アセンブリ111は、例えば、円形、正方形、長方形、ダイヤモンド等の多くの形状を有してもよい。
【0026】
図3に示されるように、LED113は、コリメートレンズ111(a)を含む光学アセンブリ111の下に位置してもよい。任意選択的に、透明な光学カバー111(b)が、レンズ及びLEDを環境要素から密封及び保護するためにコリメートレンズ111(a)の上に配置されてもよい。
図3に示される光学アセンブリ111は一例として提供されており、任意の他の光学要素又はそれらの組み合わせが、本開示の原理から逸脱することなく照明モジュール110の光学レンズアセンブリ111に含まれてもよいことは、当業者に理解されるであろう。例えば、
図3の光学アセンブリ111は、LED113から受ける光のコリメーション又は他の特性を提供するように構成される反射器及び屈折器の組み合わせを含んでもよい。
【0027】
照明モジュール110は、同一の光学アセンブリ111を含んでもよい。代替的に、光学アセンブリ111の少なくとも1つが異なってもよい。
【0028】
また、各照明モジュール110は、光学アセンブリ111によって反射される放射パターンに基づいて光学アセンブリ111の状態又は特性を監視するための障害物センサ115を含んでもよい。例えば、障害物検出センサ115は、以下で述べられるように、光学アセンブリ111の状態又は特性をリアルタイムで監視及び/又は決定するために、放出し、反射された放射(例えば、赤外(IR)光又は近赤外光)を捕捉し、光学アセンブリ111から反射された放射を既知のパターン及びシーケンスと比較するように構成されてもよい。光学アセンブリ111のこのような状態又は特性は、光学アセンブリ111における障害物及び/又は変形の存在を示し得る。例示的な実施形態において、障害物センサ115は、光学アセンブリ111によって反射された放射を分析して、光学アセンブリ111上の要素又は物体(例えば、ダート、デブリ、水、霧(fog)、鳥の糞、霜(frost)、又は他の物体)の存在及び/又は変形(例えば、クラック、ピット、形状変化)の形成に起因する障害物を検出してもよい。
【0029】
上述したように、光学アセンブリ111の状態若しくは特性又は光学アセンブリ111の変化を監視することは、各照明モジュール110からの所望の光出力及び照明デバイス110全体の健全性を維持するために重要である。光学アセンブリ111の状態又は変化は、光学アセンブリ111から反射された放射を分析し、これを既知のパターン及びシーケンスと比較することによって監視されてもよい。具体的には、光学アセンブリ111の内面及び/又は外面上の障害物及び/又は変形は、障害物のない光学アセンブリから得られる反射放射の既知のパターン又はシーケンスに変化をもたらし得る、及び/又は障害物のタイプに対応するパターン又はシーケンスを提供し得る。光学アセンブリ111の内面上の障害物又は変形の例には、限定されるものではないが、照明モジュール110の近くの湿った空気に起因する結露、埃粒子の蓄積、(例えば、過熱に起因する)光学要素の変色、反り(warping)等が含まれてもよい。光学アセンブリ111の外面上の障害物又は変形の例には、限定されるものではないが、ダスト(dust)、ダート、又は汚れ(grime)の蓄積、破壊行為に起因する塗料又はステッカの塗布、過熱に起因する反り、光学要素の変色(すなわち、ポリカーボネート材料の黄変(yellowing))、スポーツ用品からの偶発的な衝撃に起因するクラック、ピットの形成等が含まれてもよい。上述したように、光学アセンブリ111上の障害物及び/又は変形の存在は、照明モジュール110からの出力配光の変化及び/又は照明モジュール110内部の過度の加熱につながり、したがって、照明モジュール110の1つ以上の構成要素(例えば、LED113及び基板112上の回路)の損傷を引き起こす可能性がある。
【0030】
ある実施形態において、反射放射パターンは、例えば、光学アセンブリ111上の障害物及び/又は変形の存在、障害物及び/又は変形のタイプ(ダート、水、反り等)、障害物及び/又は変形の程度(例えば、ダート、水分の量、反りの程度、変色の量、クラックの大きさ等)、障害物及び/又は変形の位置等、光学アセンブリ111の状態又は特性に関する情報を提供し得る。例えば、障害物センサ115は、受けた反射放射パターンを、障害物及び/又は変形のタイプ、障害物及び/又は変形の程度、障害物及び/又は変形の位置等に対応する既知のパターンと比較してもよい。
【0031】
障害物センサ115は、トランシーバアセンブリ(図示せず)を含んでもよく、放射(例えば、IR放射)を光学アセンブリ111に送り、反射された放射を受けるために光学アセンブリ111の少なくとも1つの光学要素への視線(line-of-sight)を有する。また、障害物センサ115は、反射放射パターンを分析して、光学アセンブリ111の状態又は特性に関する情報を提供するように構成されるプロセッサ(図示せず)を含んでもよい。代替的及び/又は追加的に、プロセッサは、障害物センサ115に含まれなくてもよく、外部のプロセッサ(例えば、照明デバイス100のプロセッサ)が、分析のために通信リンクを介して障害物センサ115からデータを受信してもよい。また、障害物センサ115は、障害物センサ115に電力及び/又はデータ通信を提供するために照明モジュール110の電源及び/又は(複数の)制御回路に(例えば、トレース又は導体を介して)接続されてもよい。例示的な障害物センサ115は、IRセンサを含んでもよい。
【0032】
ある実施形態では、障害物センサ115は、障害物センサによって発せられる放射が光学アセンブリ111の光学要素によって少なくとも部分的に反射され、反射された放射が障害物センサ115によって受けられることを可能にする(すなわち、光学要素の視線内にある)位置で基板112上に設けられてもよい。基板112上の障害物センサ115の位置は、障害物センサ115の視野、及び/又は、監視されるべき光学アセンブリ111までの距離、及び、障害物センサによって監視されるべき光学アセンブリに基づいて決定されてもよい。例えば、障害物センサ115は、基板112上の中心に位置付けられてもよく、及び/又は、
図2に示されるように、障害物センサ115の「視野」内にある光学アセンブリ111の部分の状態を監視することができるように中心から距離を置いて位置付けられてもよい。
図2に示される位置は、例としてのみ提供されており、限定されるものではないが、障害物センサ115の視野、視野を遮る可能性のある照明モジュール110内部の1つ以上の構成要素の配置等に基づいて変更されてもよい。具体的には、照明モジュール110内の他の位置での障害物センサ115の配置は、本開示の範囲内である。ある実施形態では、障害物センサ115は、照明モジュール110の基板112上に障害物センサ115を設けることができる寸法(例えば、約1~5mm
2の表面積及び無視できる厚さ)を有してもよい。ある実施形態では、障害物センサの視野は概ね円形であってもよく、障害物センサ115のサイズは、点光源/検出器とみなされることができるようなものであってもよい。円形の視野の径は、頂点が障害物センサ115の中心にある円錐を定義するようにソースからの距離とともに増加してもよい。障害物センサによって監視される状態は、障害物センサ115の視野内のすべての物体の状態の平均に対応してもよい。本開示の障害物センサ115のための例示的な円錐形の視野は、約10°~約90°、約15°~約75°、約25°~約65°、又は約35°~約65°であってもよい。
【0033】
本開示は障害物センサ115が照明モジュール110の基板112上に設けられていると述べているが、本開示は、このように限定するものではない。例えば、障害物センサ115は、光学アセンブリ111の状態を監視するために基板112以外の異なる支持構造体に設けられてもよい。
【0034】
ある実施形態では、照明モジュール110は、1つ以上の障害物センサ115を含んでもよい。任意選択的に、照明モジュール110は、障害物センサ115を含まなくてもよく、照明モジュール110外に位置する(例えば、別の照明モジュールに含まれる、及び/又は、照明デバイス100のこれら照明モジュールによって共有されるエリア内の)障害物センサ115が、当該照明モジュール110の光学アセンブリ111の特性又は状態を監視するように構成されてもよい。同様に、障害物センサ115は、照明デバイス100のこれら照明モジュール110の中で、均等に間隔を空けて、又はランダムに配置されてもよい。
【0035】
ある軽微な障害物は、例えば、軽微なダストの蓄積が照明モジュール110の内部温度の上昇(すなわち、過熱)を引き起こし、その結果、光学アセンブリ111の反りをさらに引き起こし、さらなる過熱を生じさせて、光学アセンブリ111に亀裂を入れることによりさらに大きな損傷を引き起こす等、さらなる大きな障害物を引き起こす可能性がある。ダスト、ダート、汚れ等、軽微な障害物は、通常の予防メンテナンスの際に容易に拭き取られ得るが、黄変、反り、クラック等、大きな障害物は、光学アセンブリ111又は完全な照明モジュール110のコストのかかる交換を必要とする。このように、本開示の障害物センサ115は、照明モジュール110の光学アセンブリ111の継続的な監視のために使用されてもよく、プロセッサに、アラート、プロンプトを提供させる、自動復旧アクション(例えば、事後又は予防メンテナンスアクション)を実行させる、及び/又は、照明モジュール110の損傷の重大性(severity of damage)を防止及び/又は軽減するための指示を与えさせるように構成されてもよい。例えば、ダート/デブリの蓄積量(すなわち、障害物又は変形)が(反射パターンを分析することによって決定されるように)閾値を超えていると判断される場合、光学アセンブリ111を清掃及び/又は修理するようにユーザにプロンプト又はアラートが提供されてもよい。代替的及び/又は追加的に、ダート及びデブリ(すなわち、障害物及び/又は変形)が光学アセンブリ111から除去される又は修理されるまで、照明モジュール110のさらなる損傷を防止するために、LEDに供給される電力が制御(例えば、スイッチオフ又は低減)されてもよい。1つ以上の実施形態において、閾値は、LEDのタイプ、光学アセンブリの光学要素の材料、照明モジュールの他の構成要素の材料、周囲条件(例えば、外部温度、圧力、湿度、内部温度等)、照明デバイスの使用のタイプ(例えば、常時使用(constant use)、随時使用(occasional use)等)、ヒートシンクの効率等の1つ以上に基づいて決定されてもよい。
【0036】
1つ以上の実施形態において、障害物センサ115は、例えば、基板112に対して実質的に垂直な180°の半球上で、IR放射を送受するアクティブ赤外線(IR)センサであってもよい。IR障害物センサ115は、IR障害物センサ115に含まれる信号処理回路を用いて、反射された放射を、光学アセンブリ111の1つ以上の特性を示す比例信号(例えば、電流又は電圧)に変換してもよい(及び/又は、分析のためにデータを外部処理デバイスに送信してもよい)。障害物又は変形が発生する場合、IR障害物センサ115によって収集される反射IRビームは、光学アセンブリ111に障害物又は変形がない場合と比較してパターンが変化する。
【0037】
上述したように、障害物センサ115によって収集されるデータは、障害物センサ115に含まれるプロセッサによって処理されてもよく、及び/又は、分析のために外部プロセッサ(例えば、照明モジュール110のモジュールレベルコントローラ及び/又はフィクスチャコントローラ)に送信されてもよい。任意選択的に、障害物センサ115は、収集されたデータを少なくとも部分的に処理し、このような処理されたデータを、さらなる分析及び/又は適切なアクションのために外部プロセッサに送信してもよい。コントローラ及び障害物センサ115は、限定されるものではないが、I2C等の任意の適切な通信プロトコルを使用して互いに通信してもよい。コントローラは、受信したデータに基づいて照明モジュール110のLED113に供給される電流を制御してもよい。例えば、コントローラは、光学アセンブリ111が閾値よりも大きい障害物レベル及び/又は変形を有すると判断される場合、照明モジュール110の1つ以上のLED113に供給される電力/電流を抑制してもよい。コントローラは、例えば、LED113に供給される電流を減少又はオフにすることによって、パルス幅変調(PWM)を減少させることによって、又はそれらの組み合わせによって、照明モジュール110の1つ以上のLED113に供給される電力を抑制(throttle back)してもよい。PWMでは、コントローラからの発振出力が、パルス状の電圧を印加することに基づいてLED113を繰り返しオン及びオフする。各パルスは、一定の電圧レベルであり、コントローラは、各パルスの幅及び/又は各パルス間のスペースを変化させる。パルスがアクティブである場合、LED113はオンされてもよく、パルスが非アクティブである場合、LED113はオフされてもよい。「オン」状態のデューティサイクルが50%である場合、LED113は、制御パルスの全サイクルの50%の間オンであってもよい。コントローラは、デューティサイクルを低減し、LEDがオンであるよりも多くオフであるように、各「オン」パルス間の期間を効果的に延長することによりLED113を調光してもよい。代替的に、コントローラは、デューティサイクルを減少させることによりLED113の輝度を減少させてもよい。
【0038】
ある実施形態では、コントローラは、光学アセンブリ111の状態の変化の割合(すなわち、障害物及び/又は変形の増加の割合(rate of increase))を決定するために受信したデータを監視してもよい。閾値を超える光学アセンブリ111の障害物及び/又は変形の増加の割合は、照明モジュール110の他の問題(例えば、照明デバイス又はモジュールのシールの漏れ、デブリの過度の蓄積、向きの変化、破損(breakage)又は他のタイプの損傷(damage)等)を示し得る。コントローラは、このような判断に基づいて、識別された問題に関する情報を含む、ユーザのためのアラートを作成及び出力してもよい。
【0039】
図4は、照明モジュール110上の光学アセンブリ111の清澄さ(clarity)を監視し、照明モジュール110の1つ以上のLED113に供給される電力を制御する方法400を示し述べる様々な実施形態による例示的なフローチャートを示している。方法400は、便宜上、一連の及び/又は多数のステップを含むものとして本開示を限定する意図を有することなく述べられるが、プロセスは一連のステップとして実行される必要はなく、及び/又はステップは
図4に関して示され述べられる順序で実行される必要はなく、プロセスは統合されてもよく、及び/又は1つ以上のステップが一緒に、同時に実行されてもよく、又はステップは開示された順序若しくは交互の順序で実行されてもよいことを理解されたい。
【0040】
402において、コントローラは、照明モジュールに含まれる1つ以上の障害物センサから光学アセンブリのリアルタイムの状態に関するデータを受けてもよい。コントローラは、受けたデータを分析して、光学アセンブリに閾値レベルの障害物及び/又は変形が存在するかどうかを判断してもよい(404)。コントローラは、(上述したように)限定されるものではないが、周囲条件、製造材料、LEDのタイプ、LEDの使用、ヒートシンクの効率、防止されるべき損傷のタイプ等の様々なパラメータの閾値を含むルールセットにアクセスして閾値を決定してもよい。
【0041】
光学アセンブリに閾値レベルの障害物及び/又は変形が存在すると判断される場合、コントローラは、(照明デバイスの損傷を防止する、及び/又は光学アセンブリの修理又はクリーニングを引き起こすために)復旧アクションを実行してもよい(406)。例えば、コントローラは、障害物及び/又は変形に関する情報(例えば、障害物又は変形のタイプ、障害物又は変形のレベル、障害物又は変形の位置等)を含むアラートをユーザに(例えば、モバイルデバイス又はディスプレイを介して)提供してもよい。任意選択的に、コントローラは、(例えば、光学アセンブリの清掃、光学アセンブリの交換、パワーオフ等)潜在的な是正アクションに対応する指示をユーザに提供してもよい。代替的及び/又は追加的に、コントローラは、このような是正アクションを自ら開始してもよい。例えば、コントローラは、照明モジュールの1つ以上のLEDに供給される電力を選択的に抑制してもよい(406)。例えば、コントローラは、LEDに供給される電流を低減することにより又はPWMを低減することにより照明モジュールの1つ以上のLEDに供給される電力を抑制してもよい。ある実施形態では、コントローラは、例えば、他のLED及び/又は他の照明モジュールをオンすること、他のLEDへの電力を増加させること、他のLED若しくは照明デバイスの照明モジュールのPWMを増加させることによって、照明モジュール(及び/又は照明デバイス)の所望の出力を実質的に一定のレベルに維持する一方、1つ以上のLEDに供給される電力を低減してもよい。
【0042】
このように、照明モジュールの障害物の検出に依存して複数の光源に供給される電力を制御することは、照明モジュールの耐用年数を延ばすことができる。例えば、照明モジュールの内部構成要素にダメージを与えるのに十分な閾値温度を越えて温度が上昇するのを防ぐことにより熱に関するダメージの可能性を制限することで、耐用年数を延ばすことができる。
【0043】
図5は、照明デバイス100、障害物センサ115、又は照明デバイス100のデバイスコントローラ等、上述した電子デバイスのいずれかに含まれ得るハードウェアのブロック図である。バス500は、ハードウェアのその他の図示された構成要素を相互接続する情報ハイウェイとして機能する。バスは、システムの要素間の物理的接続であってもよく、又はシステムの様々な要素がデータを共有する有線若しくは無線通信システムであってもよい。プロセッサ505は、プログラムを実行するために必要な計算及び論理演算を実行するシステムの処理デバイスである。プロセッサ505は、単独で、又は
図5に開示される1つ以上のその他の構成要素と併せて、本文献内で用いられる用語としての処理デバイス、コンピューティングデバイス又はプロセッサの一例である。処理デバイス505は、物理的処理デバイス、他の処理デバイス内に含まれるバーチャルデバイス、又は処理デバイス内に含まれるコンテナであってもよい。電子デバイスが照明デバイス100である場合、プロセッサ505は、フィクスチャコントローラ(fixture controller)の構成要素であってもよく、照明デバイス100は、上述したように光学的放射源(例えば、少なくとも1つのLED)及び電源も含む。
【0044】
メモリデバイス510は、プログラミング命令、データ、又はその両方が記憶され得るハードウェア要素又はハードウェア要素のセグメントである。任意選択的なディスプレイインターフェース530は、情報が、オーディオ、ビジュアル、グラフィック又は英数字の形式でディスプレイ535にディスプレイされることを可能にしてもよい。プリンティングデバイス等、外部デバイスとの通信は、通信ポート、アンテナ、又は近接場若しくは短距離トランシーバ等、様々な通信インターフェース540を使用して発生してもよい。通信インターフェース540は、インターネット又はイントラネット等、通信ネットワークに通信可能に接続されてもよい。
【0045】
また、ハードウェアは、キーボード若しくはキーパッド550等の入力デバイス、又はマウス、タッチパッド、タッチスクリーン、リモートコントロール、ポインティングデバイス、ビデオ入力デバイス及び/若しくはマイクロフォン等の他の入力デバイス555からのデータの受信を可能にするユーザ入力インターフェース545を含んでもよい。また、データは、デジタルカメラ又はビデオカメラ等のイメージキャプチャデバイス520から受けてもよい。位置センサ560及び/又は動きセンサ570が、デバイスの位置及び動きを検出するために含まれてもよい。動きセンサ570の例には、ジャイロスコープ又は加速度計が含まれる。位置センサ560の例には、外部グローバルポジショニングシステム(GPS)ネットワークから位置データを受信するGPSセンサデバイス等がある。
【0046】
上述した特徴及び機能、並びに代替形態は、多くの他のシステム又はアプリケーションに組み合わされてもよい。現在は予期しない又は予見しない様々な代替形態、修正形態、変更形態又は改良形態が、当業者によってなされ得、これらの各々も、開示された実施形態により包含されることが意図されている。