(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-15
(45)【発行日】2025-10-23
(54)【発明の名称】オアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の監視装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01V 9/02 20060101AFI20251016BHJP
【FI】
G01V9/02
(21)【出願番号】P 2025135578
(22)【出願日】2025-08-17
【審査請求日】2025-08-19
(31)【優先権主張番号】202510750775.9
(32)【優先日】2025-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521275909
【氏名又は名称】中国科学院西北生態環境資源研究院
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】韓春壇
(72)【発明者】
【氏名】李宗省
(72)【発明者】
【氏名】陳仁升
(72)【発明者】
【氏名】韓輝邦
(72)【発明者】
【氏名】王希強
(72)【発明者】
【氏名】劉章文
(72)【発明者】
【氏名】劉俊峰
(72)【発明者】
【氏名】尹蘭蘭
【審査官】吉原 健太
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第118464530(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第118837153(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第115950499(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に設置される監視支柱(1)と、および前記監視支柱(1)の下端に接続されて一部
が地下に挿入された監視井筒(2)と、を備え、前記監視井筒(2)の底部が地下水の水
位以下に延伸し、前記監視井筒(2)の地上部分の長さは0.5~1mであり、
前記監視支柱(1)の一側にレーダー水位計(3)が設けられ、他側に太陽光パネル(4
)が設けられ、
前記監視井筒(2)内の底部に圧力式水位計(5)が設けられ、監視井筒(2)の内部に
昇降機構(60)の駆動により昇降を実現する監視管柱(6)が設けられ、前記監視管柱
(6)内に回転可能な内側スリーブ(7)が設けられ、前記内側スリーブ(7)の下端外
側に環境トレーサーを放出し、地下水試料を収集するための複数の多機能カートリッジ(
8)が設けられ、
前記多機能カートリッジ(8)内に2つのチャンバーがあり、一方のチャンバーは環境ト
レーサーを貯蔵する第1チャンバー(81)であり、他方のチャンバーは地下水試料を収
集する第2チャンバー(82)であり、前記第1チャンバー(81)と第2チャンバー(
82)の外側壁にそれぞれ導流口(85)が設けられ、多機能カートリッジ(8)に2つ
の前記導流口(85)を同時に開閉するための開閉機構(80)が設けられ、前記監視井
筒(2)の上部側壁に複数の操作口(23)が設けられ、監視管柱(6)が監視井筒(2
)上部に上昇した際に各前記多機能カートリッジ(8)が各前記操作口(23)と位置合
わせて配置され、多機能カートリッジ(8)を取り出して多機能カートリッジ(8)の内
部環境トレーサーを補充し、および収集された地下水試料を取り出すために使用される、
ことを特徴とするオアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の監視装置。
【請求項2】
前記レーダー水位計(3)は第1連結ロッド(11)を介して前記監視支柱(1)に固定
接続され、前記太陽光パネル(4)の底部は第3連結ロッド(13)を介して監視支柱(
1)に固定された第2連結ロッド(12)に固定接続され、前記第2連結ロッド(12)
の端部に太陽光パネル(4)の凝縮水を貯留するための貯水槽(14)が設けられ、前記
貯水槽(14)は太陽光パネル(4)の下部に位置し、第2連結ロッド(12)の端部に
蒸発器(15)がさらに設けられ、前記蒸発器(15)は貯水槽(14)の底部に設けら
れた開口(16)と連通し、監視支柱(1)の頂部に制御箱(17)が設けられ、前記制
御箱(17)内に前記レーダー水位計(3)、圧力式水位計(5)に接続された信号送受
信機が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記監視管柱(6)の上部内側に1ターンの係合溝(64)が開設され、前記係合溝(6
4)内に駆動歯車(63)と従動歯車(65)が左右対称に噛み合って接続され、駆動歯
車(63)と従動歯車(65)は前記内側スリーブ(7)の上部外壁に開設された歯溝(
71)と噛み合って接続され、前記駆動歯車(63)は監視管柱(6)内にある駆動モー
タ(61)によって駆動され、前記従動歯車(65)の頂部に逆L型連結ロッド(66)
が回転可能に接続され、前記逆L型連結ロッド(66)の他端は監視管柱(6)の内壁に
固定接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記多機能カートリッジ(8)は合計8~15個であり、前記開閉機構(80)は多機能
カートリッジ(8)の前面に開設された摺動溝(84)を有し、前記摺動溝(84)の内
部に密封板(86)が摺動可能に設けられ、前記密封板(86)の一側は複数のバネ(8
7)を介して摺動溝(84)の一側内壁に固定接続され、密封板(86)の他側は前記バ
ネ(87)の作用下で摺動溝(84)の他側内壁に当接され、密封板(86)の前面に突
出ブロック(88)が設けられ、前記監視管柱(6)の底部内壁に阻止ブロック(67)
が設けられ、前記突出ブロック(88)は前記内側スリーブ(7)とともに回転した後に
前記阻止ブロック(67)とドッキングされ、阻止ブロック(67)の阻止作用下で密封
板(86)を摺動させ、前記導流孔(85)を地下水に露出させる、ことを特徴とする請
求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記昇降機構(60)は、監視管柱(6)の頂部に設けられた鋼索(69)および地面に
設置された巻き上げ機(9)を含み、前記鋼索(69)は監視井筒(2)の頂部まで延伸
し、監視井筒(2)の側壁に設けられた貫通孔(22)を介して前記巻き上げ機(9)に
接続され、
前記監視管柱(6)の外壁両側にそれぞれ制限スライドバー(68)が設けられ、前記制
限スライドバー(68)は前記監視井筒(2)の内壁両側に設けられた制限スライドレー
ル(21)に摺動接続され、
多機能カートリッジ(8)の背面にL型係合板(89)が設けられ、前記L型係合板(8
9)は前記内側スリーブ(7)の底部外壁上に設けられた複数の係合溝(72)と1対1
で対応して着脱可能に係合される、ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の装置に基づく、オアシス-砂漠移行帯の地表水・地
下水監視方法であって、以下のステップを含み:
S1、監視ポイント配置:オアシス-砂漠移行帯の中央部に前記監視装置を配置し、監視
装置の下流方向のオアシス-砂漠移行帯の縁部に複数の地下水監視井戸を配置し、
S2、動的監視:
地表水水位監視:前記レーダー水位計(3)でオアシス地表水水位を監視し、監視周期:
15~30min毎に1回監視し、
地下水水位監視:前記圧力式水位計(5)でオアシス-砂漠移行帯の地下水水位を監視し
、監視周期:15~30min毎に1回監視し、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視:昇降機構(60)で前記監視管柱(6)を
地下水水位以下に降下させるように駆動し、前記開閉機構(80)で前記多機能カートリ
ッジ(8)の第1チャンバー(81)と第2チャンバー(82)を開き、第1チャンバー
(81)内に貯蔵された環境トレーサーを地下水に放出し、放出した環境トレーサーは複
数の前記地下水監視井戸によって回収され、環境トレーサーを回収した地下水監視井戸の
位置と環境トレーサーに回収された時間に基づき、地下水の水流方向と水流速度を決定し
、同時に前記第2チャンバー(82)で地下水試料を1回採取し、水質監視を行い、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期:5~7dごとに1回、
S3、動的監視補正:当日地表水位変化が7日水位変化平均値の20%を超える場合、S
2に記載の地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期を3~5dに調整する
、ことを特徴とするオアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水監視方法。
【請求項7】
前記監視装置の配置位置は、オアシス地表水から5~10m離れており、監視装置と前記
地下水監視井戸の間距は30~500mであり、前記環境トレーサーは蛍光染料または同
位体である、ことを特徴とする請求項6前記の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オアシス水資源監視の技術分野に関し、具体的にオアシス-砂漠移行帯の地表
水・地下水の監視装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オアシス-砂漠移行帯は、乾燥地域生態系における重要な生態的移行帯であり、オアシス
と砂漠間の移行領域に位置し、独特の生態機能と環境特徴を有する。
現在、オアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の監視には、主にリモートセンシング(R
S)と地理情報システム(GIS)技術、または両者を搭載した関連装置が使用されてお
り、水位監視において効率的、広範囲、動的追跡の利点があり、特にオアシス-砂漠移行
帯などの遠隔地または生態が脆弱な地域で広く応用されている。しかしながら、光学リモ
ートセンシングは雲層の影響を受けやすく、レーダーリモートセンシングは植生被覆地域
で誤差が大きくなり、同時に、リモートセンシングは地下水位を直接探知することが困難
である。したがって、オアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の監視に実際のニーズによ
り適合した関連装置を提供し、地表水と地下水の連携監視を強化する必要があり、しかし
、既存の技術ではこのような技術に関する研究が不足している。
【発明の概要】
【0003】
本発明の技術的解決策は以下の通りであり:
地上に設置される監視支柱、および監視支柱の下端に接続されて一部が地下に挿入された
監視井筒を備え、監視井筒の底部が地下水の水位以下に延伸し、監視井筒の地上部分の長
さは0.5~1mであり、
監視支柱の一側にレーダー水位計が設けられ、他側に太陽光パネルが設けられ、
監視井筒内の底部に圧力式水位計が設けられ、監視井筒の内部に昇降機構の駆動により昇
降を実現する監視管柱が設けられ、監視管柱内に回転可能な内側スリーブが設けられ、内
側スリーブの下端外側に環境トレーサーを放出し、地下水試料を収集するための複数の多
機能カートリッジが設けられ、
多機能カートリッジ内に2つのチャンバーがあり、一方のチャンバーは環境トレーサーを
貯蔵する第1チャンバーであり、他方のチャンバーは地下水試料を収集する第2チャンバ
ーであり、第1チャンバーと第2チャンバーの外側壁にそれぞれ導流口が設けられ、多機
能カートリッジに2つの導流口を同時に開閉するための開閉機構が設けられ、監視井筒の
上部側壁に複数の操作口が設けられ、監視管柱が監視井筒上部に上昇した際に各多機能カ
ートリッジが各操作口と位置合わせて配置され、多機能カートリッジを取り出して多機能
カートリッジの内部環境トレーサーを補充し、および収集された地下水試料を取り出すた
めに使用される。
本発明の一側面として、レーダー水位計は第1連結ロッドを介して監視支柱に固定接続さ
れ、太陽光パネルの底部は第3連結ロッドを介して監視支柱に固定された第2連結ロッド
に固定接続され、第2連結ロッドの端部に太陽光パネルの凝縮水を貯留するための貯水槽
が設けられ、貯水槽は太陽光パネルの下部に位置し、第2連結ロッドの端部に蒸発器がさ
らに設けられ、蒸発器は貯水槽の底部に設けられた開口と連通し、監視支柱の頂部に制御
箱が設けられ、制御箱内にレーダー水位計、圧力式水位計に接続された信号送受信機が設
けられる。
説明:レーダー水位計でオアシス典型的な河川断面地表水位を監視し、太陽光パネルでレ
ーダー水位計に電力を供給し、太陽光パネルが夜間で温度差を利用して空気中の水分を凝
縮した後蒸発器に集め、収集した水分が日中に蒸発し、蒸発器は日中に蒸発した水分量か
ら蒸発量を決定する。
本発明の一側面として、監視管柱の上部内側に1ターンの係合溝が開設され、係合溝内に
駆動歯車と従動歯車が左右対称に噛み合って接続され、駆動歯車と従動歯車は内側スリー
ブの上部外壁に開設された歯溝と噛み合って接続され、駆動歯車は監視管柱内にある駆動
モータによって駆動され、従動歯車の頂部に逆L型連結ロッドが回転可能に接続され、逆
L型連結ロッドの他端は監視管柱の内壁に固定接続される。
本発明の一側面として、多機能カートリッジは合計8~15個であり、開閉機構は多機能
カートリッジの前面に開設された摺動溝を有し、摺動溝の内部に密封板が摺動可能に設け
られ、密封板の一側は複数のバネを介して摺動溝の一側内壁に固定接続され、密封板の他
側はバネの作用下で摺動溝の他側内壁に当接され、密封板の前面に突出ブロックが設けら
れ、監視管柱の底部内壁に阻止ブロックが設けられ、突出ブロックは内側スリーブととも
に回転した後に阻止ブロックとドッキングされ、阻止ブロックの阻止作用下で密封板を摺
動させ、導流孔を地下水に露出させる。
説明:突出ブロックと阻止ブロックの配合により、内側スリーブの回転過程中、地下水試
料の自動収集と環境トレーサーの放出を実現でき、多機能カートリッジの数を調整するこ
とで、環境トレーサーの添加量が十分であり、頻繁な交換や添加を回避する。
本発明の別の側面として、昇降機構は、監視管柱の頂部に設けられた鋼索および地面に設
置された巻き上げ機を含み、鋼索は監視井筒の頂部まで延伸し、監視井筒の側壁に設けら
れた貫通孔を介して巻き上げ機に接続され、
監視管柱の外壁両側にそれぞれ制限スライドバーが設けられ、制限スライドバーは監視井
筒の内壁両側に設けられた制限スライドレールに摺動接続され、
多機能カートリッジの背面にL型係合板が設けられ、L型係合板は内側スリーブの底部外
壁上に設けられた複数の係合溝と1対1で対応して着脱可能に係合される。
説明:制限スライドバーと制限スライドレールの配合により、監視井筒の上下安定した摺
動を実現し、操作口を通じて環境トレーサーの添加と地下水試料の回収を実現する。
本発明は、上記の監視装置に基づくオアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水監視方法をさ
らに提供し、この方法は、以下のステップを含み:
S1、監視ポイント配置:オアシス-砂漠移行帯の中央部に監視装置を配置し、監視装置
の下流方向のオアシス-砂漠移行帯の縁部に複数の地下水監視井戸を配置し、
S2、動的監視、
地表水水位監視:レーダー水位計でオアシス地表水水位を監視し、監視周期:15~30
min毎に1回監視し、
地下水水位監視:圧力式水位計でオアシス-砂漠移行帯の地下水水位を監視し、監視周期
:15~30min毎に1回監視し、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視:昇降機構で監視管柱を地下水水位以下に降
下させるように駆動し、開閉機構で多機能カートリッジの第1チャンバーと第2チャンバ
ーを開き、第1チャンバー内に貯蔵された環境トレーサーを地下水に放出し、放出した環
境トレーサーは複数の地下水監視井戸によって回収され、環境トレーサーを回収した地下
水監視井戸の位置と環境トレーサーに回収された時間に基づき、地下水の水流方向と水流
速度を決定し、同時に第2チャンバーで地下水試料を1回採取し、水質監視を行い、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期:5~7dごとに1回、
S3、動的監視補正:当日地表水位変化が7日水位変化平均値の20%を超える場合、S
2に記載の地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期を3~5dに調整する
。
本発明の一側面として、監視装置の配置位置は、オアシス地表水から5~10m離れてお
り、監視装置と地下水監視井戸の間距は30~500mであり、環境トレーサーは蛍光染
料または同位体である。
本出願では、監視装置の配置位置を最適化することで、地表水と地下水の同時監視機能を
最大限に発揮する。
有益な効果:
(1)本発明の監視装置は、監視支柱と監視井筒の配合により、地表水水位、地下水水位
、および蒸発量などの監視を実現でき、環境トレーサーを放出することで地下水の水流方
向および水流速度を監視でき、そして地下水をサンプリングし、地下水の水質をさらに監
視することで、オアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の同時高速自動監視を実現でき、
単一の監視手段に比べて全体性と統合性がより高く、オアシス-砂漠移行帯の水資源の変
化傾向をリアルタイムに予測可能である。
(2)本発明の監視方法は、検査装置の配置位置および具体的な動的監視補正方法を最適
化することで、地表水と地下水水位情報をリアルタイムで監視し、動的調整を実現し、監
視頻度を適切に増減することで、効率的かつ科学的なオアシス-砂漠移行帯の地表水・地
下水の動的監視を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図4】監視管柱の側面図および監視井筒との接続関係の概略図である。
【
図7】多機能カートリッジの内部構造の概略図である。
【
図8】多機能カートリッジ上の突出ブロックが阻止ブロックによって阻止されて密封板を移動させた後の構造概略図である。
【0005】
[符号の説明]
1 監視支柱
11 第1連結ロッド
12 第2連結ロッド
13 第3連結ロッド
14 貯水槽
15 蒸発器
16 開口
17 制御箱
2 監視井筒
21 制限スライドレール
22 貫通孔
23 操作口
3 レーダー水位計
4 太陽光パネル
5 圧力式水位計
6 監視管柱
60 昇降機構
61 駆動モータ
62 出力軸
63 駆動歯車
64 制限係合溝
65 従動歯車
66 L型ロッド
67 阻止ブロック
68 制限スライドバー
69 鋼索
7 内側スリーブ
71 歯溝
72 係合溝
8 多機能カートリッジ
80 開閉機構
81 環境トレーサー空洞
82 地下水試料空洞
83 導流管
84 摺動溝
85 導流口
86 密封板
87 バネ
88 突出ブロック
89 L型係合板
9 巻き上げ機
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施例1:オアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の監視装置は、
図1に示すように、地
上に設置される監視支柱1、および監視支柱1の下端に接続されて一部が地下に挿入され
る監視井筒2を備え、監視井筒2の底部は地下水水位以下に延伸し、監視井筒2の地上部
分の長さは0.8mであり、
図2に示すように、監視支柱1の一側にレーダー水位計3が設けられ、他側に太陽光パネ
ル4が設けられ、レーダー水位計3は第1連結ロッド11を介して監視支柱1に固定接続
され、太陽光パネル4の底部は第3連結ロッド13を介して監視支柱1上に固定された第
2連結ロッド12に固定接続され、第2連結ロッド12の端部に太陽光パネル4の凝縮水
を貯留するための貯水槽14が設けられ、貯水槽14は太陽光パネル4の下部に位置し、
第2連結ロッド12の端部に蒸発器15がさらに設けられ、蒸発器15は貯水槽14の底
部に設けられた開口16と連通し、監視支柱1の頂部に制御箱17が設けられ、制御箱1
7内にレーダー水位計3、圧力式水位計5に接続された信号送受信機が設けられ、該信号
送受信機は市販品であり、レーダー水位計3の監視データは信号送受信機を介して送信さ
れ、監視データが外部装置(コンピュータなど)によって受信され、レーダー水位計3は
市販の一体型超音波水位計であり、太陽光パネル4は市販の太陽光パネルであり、蒸発器
15は市販のZHD蒸発測定針であり、信号送受信機とレーダー水位計3、圧力式水位計
5間の通信接続方式、および外部装置(コンピュータなど)との通信接続方式はいずれも
成熟した既存技術であり、ここでは詳細な説明を省略する。
図3に示すように、監視井筒2の内底部に圧力式水位計5が設けられ、圧力式水位計5は
市販品であり、監視井筒2の内部に昇降機構60の駆動によって昇降を実現する監視管柱
6が設けられ、監視管柱6内に回転可能な内側スリーブ7が設けられ、内側スリーブ7の
下端外側に、環境トレーサーを放出し、地下水試料を収集するための12個の多機能カー
トリッジ8が設けられ、
図4および
図5に示すように、監視管柱6の上部内側に1ターンの係合溝64が開設され
、係合溝64内に駆動歯車63と従動歯車65が左右対称に噛み合って接続され、駆動歯
車63と従動歯車65はいずれも内側スリーブ7の上部外壁に開設された歯溝71と噛み
合って接続され、駆動歯車63は監視管柱6内の駆動モータ61によって駆動され、従動
歯車65の頂部に逆L型連結ロッド66が回転可能に接続され、逆L型連結ロッド66の
他端は監視管柱6の内壁に固定接続され、駆動モータ61は市販のサーボモータであり、
駆動歯車63は駆動モータ61の出力軸62に固定接続され、
図5~
図8に示すように、多機能カートリッジ8は内側スリーブ7の底部外壁に着脱可能
に設けられ、多機能カートリッジ8内に2つのチャンバーがあり、一方のチャンバーは環
境トレーサーを貯蔵する第1チャンバー81であり、他方のチャンバーは地下水試料を収
集する第2チャンバー82であり、第1チャンバー81と第2チャンバー82の外側壁に
それぞれ導流口85が設けられ、多機能カートリッジ8に2つの導流口85を同時に開閉
するための開閉機構80がさらに設けられ、第1チャンバー81と第2チャンバー82の
頂部に導流管83が接続され、監視井筒2の上部側壁に12個の操作口23が設けられ、
監視管柱6が監視井筒2の上部に上昇した場合、各多機能カートリッジ8は各操作口23
に位置合わせて配置され、多機能カートリッジ8を取り出し、多機能カートリッジ8の内
部の環境トレーサーを補充し、収集した地下水試料を取り出すために使用され、
図6~
図8に示すように、開閉機構80は多機能カートリッジ8の前面に開設された摺動
溝84を含み、摺動溝84の内部に密封板86が摺動可能に設けられ、密封板86の一側
は3個のバネ87を介して摺動溝84の一側内壁に固定接続され、密封板86の他側はバ
ネ87の作用下で摺動溝84の他側内壁と当接され、密封板86の前面に突出ブロック8
8が設けられ、監視管柱6の底部内壁に阻止ブロック67が設けられ、突出ブロック88
は内側スリーブ7に伴って回転した後阻止ブロック67とドッキングされ、阻止ブロック
67の阻止作用下で密封板86を摺動させて導流孔85を地下水に露出させ、
図2、
図9および
図10に示すように、昇降機構60は監視管柱6の頂部に設けられた鋼
索69、および地面に設置された巻き上げ機9を含み、鋼索69は監視井筒2の頂部に延
伸し、監視井筒2の側壁に設けられた貫通孔22を介して巻き上げ機9に接続され、巻き
上げ機9は市販品であり、監視管柱6の外壁両側にそれぞれ制限スライドバー68が設け
られ、制限スライドバー68は監視井筒2の内壁両側に設けられた制限スライドレール2
1に摺動接続され、多機能カートリッジ8の背面にL型係合板89が設けられ、L型係合
板89は内側スリーブ7の底部外壁上に設けられた複数の係合溝72と1対1で対応して
着脱可能に係合される。
実施例2:本実施例は実施例1と以下の点で異なり、監視井筒2の地上部分の長さは0.
5mであり、多機能カートリッジ8の数は8個である。
実施例3:本実施例は実施例1と以下の点で異なり、監視井筒2の地上部分の長さは1m
であり、多機能カートリッジ8の数は7個である。
説明:監視井筒2の地上部分の長さは監視管柱6の長さを決定し、監視井筒2の地上部分
が長いほど、収容可能な監視管柱6の長さが長くなり、井口が大きく、多機能カートリッ
ジ8の数が多い場合に適し、逆に、監視井筒2の地上部分が短いほど、収容可能な監視管
柱6の長さが短くなり、井口が小さく、多機能カートリッジ8の数が少ない場合に適し、
監視井筒2の地上部分の長さは操作口23の位置も決定し、操作者が適切な高さで多機能
カートリッジ8の交換や取り外しを行うのに便利であり、
多機能カートリッジ8が多いほど、環境トレーサーの補充と地下水試料の採取頻度を延長
できるが、多機能カートリッジ8のサイズを圧縮する必要があり、環境トレーサーの添加
量が減少する可能性があり、したがって、多機能カートリッジ8の数を適切な範囲内に制
御する必要がある。
実施例4:本実施例は、実施例1の監視装置に基づくオアシス-砂漠移行帯の地表水・地
下水監視方法を記載し、この方法は、以下のステップを含み:
S1、監視ポイント配置:オアシス-砂漠移行帯の中央部に監視装置を配置し、監視装置
の下流方向のオアシス-砂漠移行帯の縁部に6個の地下水監視井戸を配置し、監視装置の
配置位置はオアシス地表水から8m離れており、監視装置と地下水監視井戸の間距は20
0mであり、
S2、動的監視:
地表水水位監視:レーダー水位計3でオアシス地表水水位を監視し、監視周期:20mi
n毎に1回監視し、
地下水水位監視:圧力式水位計5でオアシス-砂漠移行帯地下水水位を監視し、監視周期
:20min毎に1回監視し、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視:昇降機構60で監視管柱6を地下水水位以
下に降下させるように駆動し、開閉機構80で多機能カートリッジ8の第1チャンバー8
1と第2チャンバー82を開き、第1チャンバー81内に貯蔵された環境トレーサーを地
下水に放出し、放出された環境トレーサーは6個の地下水監視井戸によって回収され、環
境トレーサーを回収した地下水監視井戸の位置と環境トレーサーを回収した時間に基づい
て地下水の水流方向と水流速度をさらに決定し、同時に第2チャンバー82で地下水試料
を1回採取し、水質監視を行い、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期:6dごとに1回、
同時に、地下水位勾配に沿って、光合成蛍光測定システムでオアシス-砂漠移行帯の植物
の光合作用と蒸散作用を観察し、
S3、動的監視補正:当日地表水位変化が7日水位変化平均値の20%を超える場合、S
2の地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期を4dに調整する。
実施例5:本実施例は実施例4と以下の点で異なり、S1において、合計5個の地下水監
視井戸を配置し、監視装置の配置位置はオアシス地表水から5m離れており、監視装置と
地下水監視井戸の間距は30mである。
実施例6:本実施例は実施例4と以下の点で異なり、S1において、合計8個の地下水監
視井戸を配置し、監視装置の配置位置はオアシス地表水から10m離れており、監視装置
と地下水監視井戸の間距は500mである。
説明:監視装置の配置位置は、オアシス-砂漠移行帯の面積と幅に応じて適切に調整され
る。
実施例7:本実施例は実施例4と以下の点で異なり、S2において、地表水水位監視の監
視周期:15min毎に1回監視し、
地下水水位監視の監視周期:15min毎に1回監視し、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期:5dごとに1回監視する。
実施例8:本実施例は実施例4と以下の点で異なり、S2において、地表水水位監視の監
視周期:30min毎に1回監視し、
地下水水位監視の監視周期:30min毎に1回監視し、
地下水の水流方向、水流速度および水質監視の監視周期:7dごとに1回監視する。
実施例9:本実施例は実施例4と以下の点で異なり、S3において、S2の地下水の水流
方向、水流速度および水質監視の監視周期を3dに調整する。
実施例10:本実施例は実施例4と以下の点で異なり、S3において、S2の地下水の水
流方向、水流速度および水質監視の監視周期を5dに調整する。
動作原理:S2を実施する際に、環境トレーサーの放出と地下水試料の採取は同時に実施
され、駆動モータ61の起動頻度は事前に設定され、実施例4を例に取ると、6dごとに
環境トレーサーを放出し、地下水試料を採取する場合、駆動モータ61は6dごとに自動
的に起動し、回転角度が一定で、回転速度が遅く、多機能カートリッジ8の環境トレーサ
ー空洞81の内部環境トレーサーが完全に放出され、および地下水試料空洞82の内部地
下水が十分に収集されることが確保され、
駆動モータ61は出力軸62および駆動歯車63を回転させる過程中、歯溝71の作用下
で、内側スリーブ7が同期して回転し、従動歯車65を回転させ、駆動歯車63と従動歯
車65は制限係合溝64の内部で回転し、それにより内側スリーブ7の回転時の安定性を
維持し、同時に、1つ多機能カートリッジ8が阻止ブロック67の所在位置を回転通過す
る際に、突出ブロック88と阻止ブロック67の阻止作用下で、密封板86が押し込まれ
、摺動溝84に沿って摺動して導流口85を開き、
図6の状態が
図8の状態に移行し、環
境トレーサー空洞81の内部環境トレーサーが完全に放出され、同時に地下水試料空洞8
2の内部地下水が十分に収集され、引き続き回転すると、突出ブロック88が阻止ブロッ
ク67の所在位置を回転通過し、阻止ブロック67が突出ブロック88を阻止しなくなり
、このとき、バネ87の作用下で、密封板86がリセットされ、
図8の状態が
図6の状態
に移行し、該多機能カートリッジ8の導流口85が再び密封され、ッ採取した地下水試料
の漏れを回避し、次回駆動モータ61を起動する際に同様の方法で隣接する多機能カート
リッジ8の環境トレーサー放出および地下水試料収集を行う。
すべての多機能カートリッジ8の環境トレーサー放出および地下水試料収集が完了した後
、環境トレーサー補充および地下水試料検査送付が必要となり、このとき、昇降機構60
により監視管柱6を上昇させ、すなわち巻き上げ機9を起動し、鋼索69を引いて監視管
柱6を上昇させ、制限スライドバー68が制限スライドレール21内で摺動し、監視管柱
6の安定性を維持し、各多機能カートリッジ8と各操作口23を位置合わせ、その後操作
者が多機能カートリッジ8を取り外し、係合溝72からL型係合板89を取り外すことで
多機能カートリッジ8のアクセスを完了し、その後第2チャンバー82に対応する導流管
83の頂部密封蓋を開き、外部ポンプで地下水試料を吸い上げまたは注ぎ、その後第1チ
ャンバー81に対応する導流管83の内部に環境トレーサーを添加し、導流管83の密封
蓋を閉じめればよい。
太陽光パネル4の内部に設けられた蓄電池は駆動モータ61に電気的に接続されて電力を
供給し、駆動モータ61の起動頻度が低い場合、独立した電池を使用してもよい。
実験例:本実験では、乾燥地域内陸河川流域を研究対象とし、祁連山黒河流域を典型例と
して選択し、リモートセンシングデータ、観察データ、野外観測所データ、実験分析デー
タ、部門別業界資料、社会調査資料、将来気候モデルデータなど、マルチソース・マルチ
スケールデータを総合的に活用し、乾燥地域内陸河川流域の生態システムの水消費規律と
水調節メカニズムを明らかにし、気候変動と社会経済発展の多シナリオ下における水資源
のキャパシティ評価と全量水(地表水、地下水および非従来型水資源)の潜在能力を革新
し、社会-経済-生態システムの水資源のキャパシティ閾値を確定する。
本発明では、さらに光合成蛍光測定システムを用いてオアシス-砂漠移行帯の植物光合作
用と蒸散作用を観察し、具体的には、
地下水位勾配に沿って、LI-COR6800光合成蛍光測定システムを用いて砂漠地域
の植物の光合作用と蒸散作用を観察することで、対応する水分条件下の植物の光応答曲線
、CO
2応答曲線および光合作用の日内過程曲線を取得し、それにより、光補償点、光飽
和点、見かけの量子効率、CO
2補償点、CO
2飽和点、CO
2利用効率(Rubisc
o酵素活性)の各重要な生理パラメータ値を計算して一定水分条件下の光合成能力を評価
するとともに、植物体の黎明前クロロフィル蛍光特性を同期計測する。気孔計を用いて葉
気孔伝導度を測定し、植物水分圧力室と露点マイクロボルト計を用いて黎明前と正午の葉
水ポテンシャルの変化および葉水ポテンシャル日変化を測定し、水分利用効率と単位葉水
伝導度の変化を計算する。水分条件の変化による植物光合成水分生理活動に及ぼす影響の
差異を比較する。
優占樹種及び優占草本植物に対して根系ベースライン調査を実施する。地上部では樹幹・
枝条・同化枝の生重量及び乾燥重量を測定し、同化枝表面積を算出する。地下部では全根
系掘削法により根系を深度まで掘り出し、主根深度・各次側根の数量・長さ・分布深度範
囲・根径を記録する。各吸収根を円柱体と近似し、測定した直径と長さから表面積を算出
し、各種5反復の平均値を採用する。0.1m毎の深度区間ごとに植物根系吸収面積を計
算するとともに、地下部バイオマスの生重量・乾燥重量を計量する。植物体の根冠乾燥重
量比及び根表面積/葉表面積比を算出し、この指標により植物の長期的水分利用戦略に基
づく光合成産物分配特性を評価する。
これに加え、S4、植物水分来源と用水戦略をさらに含み:
安定同位体法を用いて植物の吸水水源を確定する。直接降水と地下水という異なる水源の
水素・酸素安定同位体組成にはわずかな差異があり、根系の吸水過程では同位体分別が発
生しないため、まずδD、δ
18O同位体比質量分析計を用いて各水源と植物組織水の水
素・酸素安定同位体組成を分析研究し、次に多水源混合モデルによって植物の吸水水源を
推定し、さらに異なる植物種の水源利用の時空間的差異を研究し、隣接する植物間の水分
利用比率を確定し、
植物サンプル:各種植物につき形態的特徴が近似した6株を選んでサンプリングし、各株
につき1回のサンプリングを行い、
サンプリング方法:非緑色のコルク化した小枝と植物の浅層根系(直径0.3~0.5c
m、長さ3~5cm)を切り取り、速やかに表皮を除去した後サンプリング瓶に入れ、パ
ラフィルムで密封し、携帯用保冷ボックスに入れて実験室に持ち帰り、冷凍保存し、
土壌サンプル:研究対象植物の株元で、植物サンプルと同じ頻度でサンプリングし、各植
物サンプルにつき1回のサンプリングを行い、
サンプリング方法:土壌ドリルを用いて0~20、20~40、40~80、80~12
0、120~160、160~200、200~240、240~280、280~30
0(cm)の深度で土壌サンプルを採取し、採取したサンプルの一部を速やかにサンプル
瓶に入れ、携帯用保冷ボックスに入れて実験室に持ち帰り、冷凍保存し、
降水サンプル:毎回のサンプリング前に降水を採取し、毎回6つの繰り返しサンプルを採
取してサンプル瓶に入れ、実験室に持ち帰り冷蔵保存し、
地下水サンプル:監視装置の地下水サンプルと実験区域から最も近い地下水監視井戸で降
水サンプルと同じ頻度でサンプルを採取し、実験室に持ち帰り冷蔵保存し、降水サンプル
と地下水サンプルは分析前に孔径0.22μmのフィルターで濾過し、濾過後のサンプル
をサンプル瓶に入れ、パラフィルムで密封した後、冷蔵庫で保管して分析に備え、
安定同位体赤外分光技術に基づく液体水同位体分析装置(LWIA, DLT-100, L
os Gatos Research, Mountain View, CA, USA)を用
いてサンプルの酸素安定同位体比を測定し:
式中で、R
sampleはサンプル中の元素の重軽同位体存在比、例えば(
18O/
16
O)sampleであり、R
standardは国際標準物質(水素・酸素安定同位体に
はv-SMOWを採用)の重軽同位体存在比、例えば(
18O/
16O)standar
dである。δ
18O値の測定誤差は0.25‰未満である。IsoSourceモデルを
用いてハロキシロン・アンモデンドロンとサンモクロア・ヴィロサが各水源を利用する可
能性のある比率を計算する。このモデルは同位体質量バランスに基づく多元線形混合方程
式を基礎としており、複数の水源がある場合に植物が各水源を利用する比率を計算するた
めに用いられ、大気汚染物質の発生源や動物の食物源の確定などにも応用できる。植物木
部水と各潜在水源のδ
18O値をモデルに代入し、質量バランス式を構築し、以下の式に
示され:
式中で、f
A、f
B、f
C、f
Dは各水源の占める比率であり、δ
A、δ
B、δ
C、δ
D
は各水源のδ
18O値であり、δ
Mは植物木部水のδ
18O値である。
【要約】
本発明は、オアシス-砂漠移行帯の地表水・地下水の監視装置および方法を開示し、この
装置は、監視支柱および監視井筒を備え、監視井筒内に圧力式水位計および環境トレーサ
ーを放出し、地下水試料を収集するための複数の多機能カートリッジが設けられる。この
監視方法は、S1、監視ポイント配置、S2、動的監視、S3、動的監視補正を含む。本
発明は、地表水水位、地下水水位、および蒸発量などの監視を実現でき、さらに、環境ト
レーサーを放出することで地下水の水流方向と水流速度を監視でき、同時に地下水をサン
プリングし、地下水の水質をさらに監視することで、オアシス-砂漠移行帯の地表水・地
下水の同時高速自動監視を実現し、オアシス-砂漠移行帯の水資源の変化傾向をリアルタ
イムに予測可能である。
【選択図】
図1