(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-16
(45)【発行日】2025-10-24
(54)【発明の名称】レーザリソグラフィ装置によってリソグラフィ材料内に三次元構造を作製する方法
(51)【国際特許分類】
B29C 64/393 20170101AFI20251017BHJP
B29C 64/135 20170101ALI20251017BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20251017BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20251017BHJP
【FI】
B29C64/393
B29C64/135
B33Y10/00
B33Y50/02
(21)【出願番号】P 2022070122
(22)【出願日】2022-04-21
【審査請求日】2024-04-24
(31)【優先権主張番号】10 2021 110 860.8
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511206401
【氏名又は名称】ナノスクライブ ホールディング ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコル リンデンマン
(72)【発明者】
【氏名】マティーアス ブライチャー
(72)【発明者】
【氏名】イェルク ホフマン
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-525249(JP,A)
【文献】特表2020-519484(JP,A)
【文献】特表2016-527099(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0125356(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
67/00-67/08
67/24-69/02
73/00-73/34
B29D 1/00-29/10
33/00
99/00
B33Y 10/00-99/00
G03F 7/20-7/24
9/00-9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザリソグラフィ装置(10)によってリソグラフィ材料(20)内に三次元ターゲット構造体(42)を生成する方法であって、レーザリソグラフィ装置(10)の書き込み領域(32)内において、レーザ書き込みビーム(14)の焦点領域(26)が走査
曲線(38)を通ってリソグラフィ材料(20)を通して進み、レーザ書き込みビーム(14)の焦点領域(26)において、露光線量がリソグラフィ材料(20)内に照射され、構造領域(52)を局所的に画定することによって三次元のターゲット構造体(42)を画定し、以下のステップ、
a)位置の関数として走査
曲線(38)のための局所的な露光量を表す少なくとも1つの露光データセットを提供するステップと、
b)前記少なくとも1つの露光データセットに
より表される前記ターゲット構造体(42)を近似する
物理的な実体である構造体(48)を
画定するステップと、
c)既に
画定された前記構造体(48)を空間分解イメージング測定法によって
分析して
分析された構造体(48)を表す少なくとも1つの
分析データセットを決定するステップと、
d)既に
画定された構造体(48)のターゲット構造体(42)からの偏差を表す偏差データセットを決定するステップと、
e)走査
曲線(38)に対する偏差を補償するために必要な補正露光量を位置の関数として表す少なくとも1つの補正露光データセットを決定するステップと、
f)少なくとも1つの補正露光データセットに基づいて補正構造体を
画定するステップと、を有する方法。
【請求項2】
リソグラフィ材料(20)の現像は、構造体(48)を画定するステップ(ステップb)と構造体(48)を分析するステップ(ステップc)との間には生起しない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップc)~ステップf)は、既に
画定された構造体(48)のターゲット構造体(42)からの偏差が、予め規定された、又は予め規定可能な閾値を下回るまで、次第に低減されるように、反復的に繰り返される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
画定された構造体(48)が、光学顕微鏡法
によって分析される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
既に
画定された構造体(48)を分析するために、前記構造体(48)をレーザ書込みビーム(14)で走査し、且つ後方散乱され、反射され、透過され、又は蛍光発生された放射線を測定装置(54)によってイメージングのために検出し、走査のための露光線量は、リソグラフィ材料(20)内に構造体が
画定されないほど低くなるように選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
既に
画定された構造体(48)を分析するために、前記構造体(48)を走査チップで機械的に走査する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲット構造体(42)は、互いに前記ターゲット構造体(42)に近似する逐次的に画定される複数の部分構造によって画定され、部分露光データセットは、各部分構造に対する走査
曲線に沿った局所露光線量を表す、前記少なくとも1つの露光データセット及び/又は前記少なくとも1つの補正露光データセットから前記部分構造を画定するためのコンピュータによって決定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
前記部分構造は、互いの上に層状に積層される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの露光データセット及び前記少なくとも1つの補正露光データセットはそれぞれ少なくとも1つのグレースケール画像データセットを含み、異なるグレー値は異なる露光線量を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
部分構造を画定する部分露光データセットを決定するために、前記少なくとも1つの露光データセット及び/又は前記少なくとも1つの補正露光データセットの前記少なくとも1つのグレースケール画像データセットは、部分構造の積層方向に沿って画像スタック(58a-h)を一緒に形成する複数の部分グレースケール画像データセットに分割される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの分析データセットは、少なくとも1つのグレースケール画像データセットをも含み、異なるグレー値は異なる構造の高さを表し、前記偏差データセットは、前記少なくとも1つの分析データセットを前記少なくとも1つの露光データセットと比較することによって決定される、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
リソグラフィ材料(20)において三次元ターゲット構造体(42)を製造するためのレーザリソグラフィ装置(10)であって、レーザ書き込みビーム(14)を放射するレーザ源(12)と、レーザ源(12)からリソグラフィ材料(20)へのレーザ書き込みビーム(14)のビーム経路(18)を画定するためのビームガイド装置(16)と、焦点領域(26)においてレーザ書き込みビーム(14)を集束させるための集束光学系(24)と、レーザ書き込みビーム(14)の焦点領域(26)をリソグラフィ材料(20)に対して変位させるための走査装置(30)と、既に画定された構造体(48)を分析するためのイメージング測定装置(54)と、請求項1又は2に記載の方法を実行するように構成された制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザリソグラフィ装置によって、リソグラフィ材料内に三次元ターゲット構造を製造する方法に関する。本発明はまた、本方法に適合したレーザリソグラフィ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの技術は、特に、高精度で、同時に製造される構造に対する設計の自由度が望まれる領域における微細構造又はナノ構造の製造において使用される。このようなレーザリソグラフィ法では、通常、レーザ書き込みビームの焦点領域内のリソグラフィ材料に露光線量(exposure dose)のレーザ光を放射し、したがって、例えば、リソグラフィ材料を局所的に硬化又は重合させることによって構造領域を局所的に画定することによって、構造体が書き込まれる。次いで、リソグラフィ材料内の焦点領域を変位させることによって、3次元全体構造を作製することができる。
【0003】
レーザリソグラフィ法は、DE 10 2017 110 241 A1から知られており、そこでは、所望の構造の表面が、放射される露光線量(露光変動)を局所的に変化させることによって生成される。
【0004】
このような露光バラツキを利用して構造物を高精度に作製できるようにするためには、露光線量と露光結果の間に結びつきを設けなければならない。対応する較正プロセスは、通常、この目的のために必要である。この目的のために、所望の構造を実際に書き込む前に、予め規定された露光量を有する参照構造を生成し、次いでそれらを現像し、続いてそれらの表面を光学的又は機械的に測定することが知られている。次いで、測定結果に応じて、通常、露光線量がそれに応じて調整され、達成された結果が所定の要件を満たすまで、このプロセスが反復的に繰り返される。しかしながら、このような最適化プロセスは、通常、時間がかかり自動化が困難である。さらに、このような較正プロセスは、通常、ある時間間隔で再度実行しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】DE 10 2017 110 241 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、リソグラフィ材料において、高精度の三次元構造体を単純かつ迅速な方法で製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に記載の方法によって達成される。この方法は、レーザリソグラフィ装置によって、ある体積のリソグラフィ材料及び/又はリソグラフィ材料が充填された体積内で、特にいわゆる直接レーザ書き込みを行うレーザリソグラフィ方法である。本方法によれば、ターゲット構造は、ターゲット構造を形成するために(すなわち、レーザリソグラフィ装置でリソグラフィ材料に「書き込み」することによって)積み重ねる複数の構造領域(以下、「ボクセル」とも呼ばれる)を順次画定することによって、リソグラフィ材料に書き込まれ、及び/又は画定される。
【0008】
構造領域、ひいてはターゲット構造を書き込むために、レーザ書き込みビームの焦点領域が、走査マニホルドを通ってリソグラフィ材料を通過する。単純な場合には、走査マニホルドは走査曲線とすることができるが、より複雑にすることもできる。換言すれば、レーザ書き込みビームの焦点領域は、リソグラフィ材料を通して変位される。この目的のために、レーザ書込みビームは、構造化の目的のために必要とされる精度で、レーザリソグラフィ装置の書込み領域内で制御可能である。一例として、レーザ書き込みビームは、ビームガイド装置によって制御された方法で偏向させることができる。しかし、リソグラフィ材料又はリソグラフィ材料を有する基板が、位置決め装置によってレーザ書き込みビームに対して制御された方法で変位されることも考えられる。変位に関する2つの概念を併用することもできる。
【0009】
露光線量は、レーザ書き込みビームの焦点領域でリソグラフィ材料に照射され、特に、多光子吸収を利用して、リソグラフィ材料は局所的に修正され、したがって、構造領域が生成又は書き込まれる。この点において、リソグラフィ材料は局所的に、特に多光子吸収を利用して構造化される。特に、リソグラフィ材料は、レーザ書き込みビームの露光線量によって、化学的及び/又は物理的に修正され、例えば、硬化又は重合される。露光線量は、特に放射エネルギーの体積線量である。リソグラフィ材料内の改質構造領域(「ボクセル」)のサイズは、露光線量に依存する。露光線量を変化させることによって、構造領域又はボクセルのそれぞれ、特に構造高さの空間的拡大を修正することができる。
【0010】
多光子吸収によって露光線量を適用することは、本事例において使用される3Dレーザ書き込みのタイプにおいて特に有利であり得る。この目的のために、リソグラフィ材料は、好ましくは、そのような方法で設計され、レーザ書き込みビームは、リソグラフィ材料の変化(例えば、局所重合)が、多重光子の吸収によってのみ可能であるような方法で、リソグラフィ材料にチューニングされる。この目的のために、例えば、レーザ書き込みビームの波長は、リソグラフィ材料を修正するために必要とされるエネルギー入力が、2つ以上の量子の同時吸収によってのみ達成されるように、したがって、関連する量子エネルギーが、そのような大きさであり得るように選択され得る。このようなプロセスの確率は直線的には強度に依存せず、書き込みビームの残りの部分と比較して焦点領域で著しく増加する。注意深い考察により、2つ以上の量子の吸収の確率は、放射強度の2乗又はより高いべき乗の関数であることを示した。これとは対照的に、線形吸収過程に対する確率は異なる強度依存性を示し、特に放射強度のより低いパワーを示した。リソグラフィ材料内へのレーザ書き込みビームの浸透は、減衰されるので(例えば、Beerの法則に従って)、線形吸収プロセスを使用して、焦点領域内のリソグラフィ材料の液体表面下の深い書き込みは、問題であろう。なぜなら、減衰のため、焦点領域内の表面下に焦点があっても、最も高い吸収確率は、必ずしも与えられないからである。一方、多光子吸収の機構により、リソグラフィ材料の体積内部、つまり液体表面下の比較的深い内部においても、所望の露光線量を局所的に送達することが可能となり、リソグラフィ材料を改質することが可能となる。従って、従来技術で知られているような、リソグラフィ材料の浴中の支持構造を段階的に下げるための装置は、必要とされない。
【0011】
課題を解決するために、最初に、少なくとも1つの露光データセットを提供することが特に提案される。この露光データセットは、走査マニホルドに対する局所的な露光線量を位置の関数として表す(ステップa)。特に、少なくとも1つの露光データセットは、リソグラフィ材料を通るレーザ書き込みビームの走査曲線に沿った各走査点に対する局所的な露光線量を表すことができる。この点に関し、少なくとも1つの露光データセットは、走査マニホルドの特定の位置で使用される露光線量を指定する。少なくとも1つの露光データセットは、特に、レーザリソグラフィ装置の制御装置のメモリに記憶されるか又は記憶され得る。少なくとも1つの露光データセットは、特に、生成されるべきターゲット構造を表す構造データセット(例えば、CADデータ)を提供すること、及び/又は、これを制御装置に記憶することによって、提供することができ、次いで、これを用いて、例えば、この目的のために構成されたレーザリソグラフィ装置の制御装置によって、コンピュータ支援によって少なくとも1つの露光データセットを決定することができる。
【0012】
さらなるステップでは、次いで、少なくとも1つの露光データセットに基づいて、ターゲット構造に近似する構造体がリソグラフィ材料において画定されるか、又は生成される(ステップb)。この目的のために、特に、レーザリソグラフィ装置は、少なくとも1つの露光データセットに従って制御され、その結果、構造領域は、少なくとも1つの露光データセットによって指定された露光線量に従って、リソグラフィ材料内に逐次的に書き込まれる。
【0013】
次いで、既に画定された構造の少なくとも1つの部分を、空間分解能を有するイメージング測定方法を使用して分析する(ステップc)。構造は、書き込みプロセスが完了した後にのみ分析されると考えることができる。また、分析されている構造体が、その画定中に分析される(いわば「オンライン」である)ことも考えられる。特に、画定された構造の地形又は形状が測定される。特に、画像は、例えばOCT(光コヒーレンストモグラフィー)に基づく光学測定装置を用いて捕捉することができる。既に画定されている完全な構造を分析することが可能である。ただし、既に画定されている構造のサブ領域、例えば特別な最適化が必要な領域(例えば、区切られた書き込み領域から生じるサブ構造の並置から生じる遷移領域、以下を参照)のみを分析することも可能である。
【0014】
構造の分析中又は分析後に、分析された構造、特にその形状又は地形を表す少なくとも1つの分析データセットが、コンピュータによって決定される。
【0015】
次いで、ターゲット構造から既に画定された構造の偏差、特に地形又は形状を表す偏差データセットがコンピュータによって決定される(ステップd)。偏差データセットは、特に、少なくとも1つの分析データセットと、生成されるべきターゲット構造を表す構造データセットとを比較することによって決定される。この構造データセットは、特に、少なくとも1つの露光データセットとすることができる。偏差は、特に、ターゲット構造体の目標地形と、少なくとも1つの露光データセットに基づいて画定される構造の実際の地形との間の差を意味すると理解される。
【0016】
さらなるステップ(ステップe)では、少なくとも1つの補正露光データセットは、コンピュータによって、特に、偏差を補償するために必要な補正露光線量を表す偏差データセットに基づいて、走査マニホルドに対する位置の関数として、決定される。
【0017】
次いで、少なくとも1つの補正露光データセットに基づいて、補正構造体が生成される(ステップf)。
【0018】
補正露光データセットに基づいて、別個の構造体が生成され、特に、露光データセットに基づいて画定された構造体から空間的に分離されることが考えられる。次いで、少なくとも1つの補正露光データセットは、位置の関数として、特に走査マニホルドに対して露光線量を指定することができ、ここで、露光線量は、補正露光データセットに基づいて書き込まれた構造体が、ターゲット構造体からの露光データセットに基づいて前に書き込まれた構造体よりも、ターゲット構造体からの偏差が小さくなるように決定される。また、少なくとも1つの露光データセットに基づいて最初に書かれた構造体のポスト補正に補正構造体を使用することも可能である。次いで、少なくとも1つの補正露光データセットは、位置の関数として、特に走査マニホルドに対して、露光線量を指定することができ、露光線量は、補正露光データセットに基づいて構造体を書き込むことによって、既に画定された構造体とターゲット構造体との間の偏差が低減されるように決定される。例えば、すでに書き込まれている構造に補正構造体を適用することができる。
【0019】
このような方法は、すでにその場で書かれている構造を特徴づけることと、所望のターゲット構造体からの偏差を直接修正することを可能にする。その結果、比較的少ない時間と設備の費で、高い精度で構造物を作ることができる。特に、この方法は、分析のために事前に構造を用意しなくても、既に製造されている構造上の所望のターゲット構造体からの偏差を直接検出することを可能にする。
【0020】
特に、リソグラフィ材料の現像は、構造を画定するステップ(ステップb)と構造を分析するステップ(ステップc)との間では行われない。従って、特に、露光されていないリソグラフィ材料は除去されず、また、硬化された露光データセットに基づいて既に製造された構造もない。このような方法により、書込み構造をその場で最適化することができ、これにより、より高速なサイクル時間が可能となる。特に、この方法は、複雑な開発ステップがもはや必要でないので、構造最適化を自動化することを可能にする。
【0021】
露光線量(露光変動)は、レーザ変調によって、例えば、従来技術から公知の音響光学変調器によって、又は自動偏光器によって修正することができる。露光は、レーザ書込みビームの振幅、位相又は偏光を調整することができる他のビーム整形方法を用いても変化させることができる。
【0022】
本文脈では、リソグラフィ材料は、一般に、その化学的及び/又は物理的材料特性が、書き込みレーザビーム、例えばいわゆるリソグラフィ塗工装置での照射によって修正され得る物質を指すために使用される。書込みビームによって誘起される改質のタイプに応じて、リソグラフィ材料は、いわゆるネガ型レジスト(照射が局所的な硬化を引き起こす、又は現像剤媒体への溶解度が低下する)と、いわゆるポジ型レジスト(照射が現像剤媒体への溶解度を局所的に増加させる)とに分けることができる。
【0023】
有利な展開によれば、上述した方法のステップc)~f)は、構造を分析し、少なくとも1つの分析データセットを決定するステップ(ステップc)、偏差データセットを決定するステップ(ステップd)、少なくとも1つの補正露光データセットを決定するステップ(ステップe)、及び補正構造体を画定するステップ(ステップf)が、実際に画定された構造の所望のターゲット構造体からの偏差がますます減少されるように、すなわち、各反復のプロセス内で、反復的に繰り返される。つまり、補正構造体が書き込まれた後、結果の構造体が再度分析され、必要に応じてさらに補正構造体が書き込まれる。ステップc)~ステップf)は、好ましくは、決定された偏差が、予め規定された、又は予め規定可能な閾値、特に、制御装置内にある、又は格納可能な閾値を下回るまで、反復的に繰り返される。
【0024】
画定された構造を分析するために使用されるイメージング測定方法は、特に、光学顕微鏡法、より詳細には非線形顕微鏡法であり得る。例えば、分析されている構造体にまず励起光が照射され、分析されている構造体によって後方散乱、反射又は透過された反射放射線が光学測定装置によって検出されることが考えられる。測定装置は、特に、レーザ書き込みビームを生成する装置(例えば、ビームガイド装置)と共焦点に形成されることが好ましい測定光学系を備えることができる。また、レーザ書き込みビームが、構造を画定するためにリソグラフィ材料内にレンズを通過する場合、及び、このレンズが、分析されるべき構造によって放射される放射線を収集するためにも使用される場合には、特に有利である。しかし、原理的には、別個の測定装置、特に別個のレンズを顕微鏡に使用することも可能である。
【0025】
特に、構造は、共焦点蛍光顕微鏡により分析される。この点において、特に、リソグラフィ材料に励起光が照射されたときにリソグラフィ材料によって生成される蛍光シグナルが評価される。リソグラフィ材料が改質されていない初期状態(例えば、非重合状態)にあるか、又はレーザ書き込みビームによって改質された状態(例えば、重合状態)にあるかに応じて、異なる蛍光シグナルが生成され、その結果、構造的コントラストを検出することができる。
【0026】
本方法の特に有利な実施形態では、既に画定された構造を分析する目的で、イメージングのためにレーザ書き込みビームで同じものを光学的に走査することができ、蛍光によって後方散乱、反射、透過、又は生成される放射線は、測定装置によって検出される。この点において、レーザ書込みビームは、分析されている構造を励起光で照射するために使用される。レーザ書込みビーム自体によるこの走査は、追加のイメージング装置を必要としない利点を有する。さらに、特に光学系の変換は必要とされないので、このようにして分析を特に迅速に行うことができる。構造を走査するために、露光線量は、好ましくは、走査中にリソグラフィ材料内に構造体が画定されないほど十分に低くなるように選択される。特に、リソグラフィ材料の認識可能な重合が行われる閾値(重合閾値)を下回るレーザ強度が選択される。検査される構造を種々のレーザ波長のレーザ光で照射することも可能であり、その波長は、リソグラフィ材料内において、走査中にリソグラフィ材料内に構造体が画定されないような低い線形又は非線形吸収を有する。
【0027】
加えて、又は代替として、既に画定された構造は、それを機械的に走査することによって、例えば原子間力顕微鏡のように針の形の走査チップを用いて分析することもできる。このような構成は、初期状態で液体であるリソグラフィ材料の場合に特に有利である。
【0028】
有利な展開によれば、ターゲット構造体は、複数の部分構造を逐次的に画定することによって画定することができ、それとともにターゲット構造体も近似される。このような構成は、生成されるターゲット構造体がレーザリソグラフィ装置の最大書き込み領域よりも大きい場合に特に有利である。部分構造を生成するために、ターゲット構造体は、好ましくは、コンピュータによってラスタリングされ、特に、構造領域(ボクセル)に分解され、部分構造は、それぞれ、好ましくは、連続した一組の構造領域(ボクセル)によって形成される。次いで、部分構造を生成するために、少なくとも1つの露光データセット又は少なくとも1つの補正露光データセットから、更なる部分露光データセットがコンピュータによって決定され、このデータセットは、各部分構造に対する走査マニホルドに対する局所露光線量を表す。各部分構造体が画定された後、レーザリソグラフィ装置の書き込み領域は、特に、例えば、従来技術から既知の位置決め手段によって変位される。
【0029】
原理的に、部分構造は異なる形状を有してよい。生成されるターゲット構造体が、レーザリソグラフィ装置の最大書き込み高さよりも大きい高さ方向の延長部を有する場合、ターゲット構造体が、少なくとも部分的に、層内で互いの上に積み重ねられた部分構造に分割される場合、特に有利であり得る。この点に関し、少なくとも部分構造の部分集合は、ターゲット構造体が、層内で互いに重ねられた複数の部分構造によって、すなわち、高さ方向において、他方の上にある複数の部分構造によって近似されるように設計される。各部分構造の書き込みの後、リソグラフィ材料及び/又はリソグラフィ材料を有する基板は、次いで、特に位置決め装置によって制御された方法で下方に移動される。
【0030】
有利な展開によれば、少なくとも1つの露光データセット及び少なくとも1つの補正露光データセットは、各々、異なるグレースケール画像データセットを含んでよく、この場合、異なるグレー値は異なる露光投与を表す。特に、少なくとも1つの露光データセット及び少なくとも1つの補正露光データセットは、それぞれグレースケール画像データセットからなる。この点において、データセットはグレースケール画像として可視化することができる。特に、レーザリソグラフィ装置は、グレースケール画像データセットの関数として制御される。少なくとも1つの露光データセットは、好ましくは、グレースケール画像ファイルをレーザリソグラフィ装置の制御装置に読み込み、メモリに記憶することによって提供される。
【0031】
上述したように、ターゲット構造体が層内で互いに積み重ねられた部分構造から構成されている場合、少なくとも1つの露光データセット及び少なくとも1つの補正露光データセットがグレースケール画像データセットとして設計されている場合、次に、少なくとも1つの露光データセットのグレースケール画像データセット及び/又は少なくとも1つの補正露光データセットのグレースケール画像データセットは、複数の部分グレースケール画像データセットに分割される。次いで、部分グレースケール画像データセットは、一緒に、部分構造の積み重ね方向に沿った画像積み重ねを表す。次いで、各グレースケール画像の最も高いグレー値は、1つの面(つまり、リソグラフィ材料をレーザ書き込みビームの焦点領域に対して高さ方向に移動させる必要がない)でレーザリソグラフィ装置とともに書き込むことができる最大構造高さに至る露光線量に対応する。
【0032】
有利な改良によれば、少なくとも1つの分析データセットは、少なくとも1つのグレースケール画像データセットも含むことができ、特に、分析された構造の異なる構造高さを表す異なるグレー値を有する、それから構成することができる。次いで、前記偏差データセット、特に前記補正露光データセットも、前記少なくとも1つの分析データセットと前記少なくとも1つの露光データセットとを比較することによって決定することができる。
【0033】
最初に述べた目的は、請求項12に記載のレーザリソグラフィ装置によっても達成される。レーザリソグラフィ装置は、リソグラフィ材料内に三次元ターゲット構造体を作製するように設計される。レーザリソグラフィ装置は、レーザ書き込みビームを放射するためのレーザ源を備える。さらに、レーザリソグラフィ装置は、特に、レーザ源からリソグラフィ材料へのレーザ書込みビームのためのビーム経路を画定するためのレンズ、ミラー等の光学手段を備えるビームガイド装置を備える。更に、集束光学系が設けられ、これは、集束領域にレーザ書込みビームを集束させるように設計されている。また、リソグラフィ材料に対してレーザ書き込みビームの焦点領域を変位させるための走査装置が設けられている。走査装置は、リソグラフィ材料内のレーザ書き込みビームの焦点領域の位置を修正するための偏向装置(例えば、偏向ミラーを含む)とすることができる。更に、又は代替的に、走査装置はまた、位置決め装置を備えることができ、その手段によって、リソグラフィ材料又はリソグラフィ材料を有する基板を、レーザ書き込みビームに対して変位させることができる。
【0034】
レーザリソグラフィ装置はまた、レーザ書き込みビームによってリソグラフィ材料に画定又は書き込まれた構造を分析するためのイメージング測定装置を備える。特に、測定装置は、分析される構造からの蛍光によって後方散乱、反射、透過又は生成される放射線を検出するための検出装置を備え得る。加えて、又は代替として、測定装置が、走査チップを有するプローブを含むことが可能であり、それによって、構造を機械的に走査することが可能である。
【0035】
また、レーザリソグラフィ装置は、上述した方法を実行するように構成された制御装置を備える。制御装置は、特に、上記で説明したデータセットが記憶されるか、又は記憶され得る、計算ユニット及び不揮発性メモリを含む。
【図面の簡単な説明】
【0036】
以下では、図面を用いて本発明をより詳細に説明する。
【
図1】
図1は、レーザリソグラフィ装置の簡略化された概略図である。
【
図2a】
図2aは、三次元構造を生成する方法のサブステップを説明するためのスケッチ図である。
【
図2b】
図2bは、三次元構造を生成する方法のサブステップを説明するためのスケッチ図である。
【
図3】
図3は、3次元構造体の生成方法の一実施形態の概略フローチャートである。
【
図4】
図4は、露光データセットの部分露光データセットへの分割を説明するための略図である。
【
図5】
図5は、露光データセットの部分露光データセットへの分割を説明するための略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の説明及び図面において、同一又は対応する特徴については、同一の参照符号を使用する。
【0038】
図1は、レーザリソグラフィ装置の概略図であり、全体を参照符号10で示す。レーザリソグラフィ装置10は、レーザ書込みビーム14を放射するためのレーザ源12を備える。また、レーザリソグラフィ装置10は、レーザ源12から構造化されるリソグラフィ材料20へのレーザ書込みビーム14のためのビーム経路18を規定するビームガイド装置16を備え、このビームガイド装置は、一例として液体材料の浴として示されている。
【0039】
図示の例では、ビームガイド装置16は、光学的及び/又は機械的機能を果たす複数のモジュールを有する。例えば、ビーム経路18は、まず変調モジュール22を通過して適切なビームパルスを整形することができる。また、レーザリソグラフィ装置10は、レーザ書込みビーム14の焦点領域26(
図2aも参照)にレーザ書込みビーム14を集束させるための集束光学系24を備える。集束光学系24は、例えば、レーザ書込みビーム14がリソグラフィ材料20に照射されるレンズモジュール28を含む。
【0040】
図示の例では、レーザリソグラフィ装置10は、また、レーザ書込みビーム14の焦点領域26がリソグラフィ材料20に対して構造化に必要な精度で書き込み領域32内において変位され得る手段である走査装置30を備える。図示の例では、走査装置30は、例えば、レーザ書込みビーム14の制御された偏向のためのガルバノメータスキャナユニットを有してよいビーム指向モジュール34を含む。図示されていない実施形態では、走査装置30が、リソグラフィ材料20又は基板36を、レーザ書き込みビーム14の焦点領域26に対してリソグラフィ材料20とともに精密に移動させる役割を果たす位置決め装置を有していてもよい。また、図は、互いに直交する軸x、y、zを有する座標系を示し、ここで、x軸及びy軸は、書き込み平面を画定し、z軸は、垂直方向に対応する。
【0041】
レーザリソグラフィ装置10は、また、コンピューティング・ユニットと不揮発性メモリとを備える制御装置(図示せず)を備える。
【0042】
リソグラフィ材料内に三次元構造を生成するために、レーザ書き込みビーム14の焦点領域26は、走査装置30によってリソグラフィ材料20に対して変位され、その結果、焦点領域26は、走査マニホルド(
図1の矢印38によって示される)を通ってリソグラフィ材料20を通って進む。レーザ書き込みビーム14の焦点領域26では、露光線量がリソグラフィ材料20に局所的に照射され、特に多光子吸収が利用され、その結果、構造領域40(
図2b参照)が局所的に画定される。例えば、リソグラフィ材料20は、局所的に重合され、したがって構造化される。
【0043】
レーザリソグラフィ装置によって、特に上述したレーザリソグラフィ装置10によって三次元構造を製造する方法の有利な実施形態を、
図2a乃至
図5を参照して以下に説明する。
【0044】
図2aは、3Dレーザリソグラフィによって、リソグラフィ材料20の体積内に書き込まれるターゲット構造体の一例を、断面図で概略的に示す。ターゲット構造体42は、
図2aにおいて参照符号42で示されており、
図2aにおいて破線で示されている外面44を有している。示された例では、ターゲット構造体42は、顕著な高さプロファイル46を有し、これは、露光線量の変化の効果を説明するために使用される。しかし、もちろん、他の幾何学的形状も考えられる。例えば、ターゲット構造体42の外面44は、異なる勾配又は曲線を有するプロファイルを有してもよい。
【0045】
ターゲット構造体42のリソグラフィ生産のために、まず露光データセットが提供され、これは、位置の関数として走査マニホルド38のための局所露光線量を表す(
図3のステップ100)。露光データセットは、特に、ターゲット構造体42を表すグレースケール画像データセットとすることができる。例えば、グレースケール画像ファイルをレーザリソグラフィ装置10の制御装置に読み込むことができる。また、ターゲット構造体42を表す構造データセットが最初に提供され(例えばCADデータ)、次いで、この構造データセットからコンピュータによって露光データセットを決定することも可能である。
【0046】
次のステップ(
図3のステップ102)では、次いで、レーザリソグラフィ装置10は、露光データセットに従って制御され、その結果、少なくともターゲット構造体42に近似する構造体48が生成される(この構造の外側表面は、
図2bにおいて連続した線で描かれ、参照符号50で示される)。
図2aに例を挙げて示すように、構造体48は、例えば、走査マニホルド38を移動する焦点領域26によって、また、プロセスにおいて、所定のパルスレート及びパルス長でレーザパルスのシーケンスを放射することによって
画定することができる。これは、構造体48を形成する走査マニホルド38に沿った一連の構造領域52(ボクセル)を
画定する。構造領域52は、互いに形状が類似しているか、又は形状が同一である。書込み構造領域52のサイズ、従って構造の高さは、吸収された露光線量に関連する。
【0047】
異なる効果(例えば、レーザ入力に対するリソグラフィ材料の局所的に異なる応答、光学系エラー、基板36の傾斜など)のために、露光データセットに基づいて生成される構造体48は、通常、所望のターゲット構造体42に正確に対応しない。したがって、本方法によれば、さらなるステップ(
図3のステップ104)において、既に
画定された構造体48が分析され、特に、
画定された構造体48の地形又は形状が測定される。これは、その場で、すなわち、特に、リソグラフィ材料20又は
画定された構造体48が最初に現像されることなく行われる。第1の実施形態によれば、
画定された構造体48は、共焦点蛍光顕微鏡を用いて検査され、ここで、既に
画定された構造体48は、まず、レーザ書き込みビーム14を用いて光学的に走査され、次いで、試料によって放射された蛍光シグナルが分析される。この目的のために、レーザリソグラフィ装置10は、次に、対応する測定装置54(
図1参照)、例えば蛍光検出器を有することができる。一例として、好ましくは、試料によって放射される放射線のビーム経路は、レーザ書き込みビームのビーム経路に沿って走行する。
【0048】
構造体48を分析するために、走査チップ(図示せず)によって機械的に走査することも可能である。この場合、レーザリソグラフィ装置10は、スキャナ(図示せず)を有していてもよい。
【0049】
構造体48の分析中及び/又は分析後に、次に、画定された構造体48、特にその地形又は形状を表す分析データセットが決定される。一例として、また好ましくは、分析データセットは、グレースケール画像データセットでもあり、異なるグレー値は、異なる構造の高さ(z方向)を表す。
【0050】
さらなるステップ(
図3のステップ106)では、ここで、ターゲット構造体42を表す露光データセットと、ターゲット構造体42から既に
画定された構造体48の偏差を表す分析データセットとを比較することによって、偏差データセットが決定される(
図2b参照)。特に、偏差データセットは、露光データセットのグレースケール画像データセットと分析データセットとの差によって決定することができる。
【0051】
次いで、チェックが行われ、決定された偏差が所定の閾値を下回るか否かが判定される(
図3のステップ108)。従って、既に
画定された構造体48が既に所望のターゲット構造体42に十分に対応しているかどうかがチェックされる。この場合、方法は終了する(
図3のステップ110)。しかしながら、偏差が閾値を上回る場合、さらなるステップにおいて、ターゲット構造体42からの偏差を補償又は少なくとも低減するために、走査マニホルド38の各走査点に対する補正された露光線量を表す偏差データセット(
図3のステップ112)に基づいて、補正露光データセットが決定される。
【0052】
さらなるステップでは、次いで、補正露光データセット(
図3のステップ114)に基づいてレーザリソグラフィ装置10が制御されるので、補正構造体が
画定される。補正露光データセットに基づいて、露光データセットに基づいて
画定された構造から空間的に分離された「新しい」構造体が、特に基板36上の異なる位置で生成され得る。また、少なくとも1つの露光データセットに基づいて先に書かれた構造体のポスト補正にのみ補正構造体を使用することも可能である。この場合、特に、レーザ書き込みビーム14の焦点領域26は、補正露光データセットに従って、位置の関数として適切に適合された露光線量が使用されている状態で、以前に横方向に移動した走査マニホルド38を再び移動させることができる。
【0053】
ステップ104~114は、所望のターゲット構造体42から実際に生成される構造体48の決定された偏差が閾値を下回るまで、反復的に繰り返される。
【0054】
所望のターゲット構造体42がレーザリソグラフィ装置10の最大書き込み領域よりも大きい場合、ターゲット構造体42は、ターゲット構造体42を一緒に近似する部分構造に計算上分解することができる。部分構造を生成するために、次いで、更なる部分露光データセットは、コンピュータによって、特に、各部分構造に対する走査マニホルド38に対する局所露光線量を表す少なくとも1つの露光データセットから決定される。次いで、部分構造を逐次的に書き込み、得られた構造を、上述した方法に従って分析し、最適化する。この場合、分析データセット、偏差データセット、及び/又は補正露光データセットは、部分構造に応じて任意に部分データセットに分解される。
【0055】
図4は、ターゲット構造体が、レーザリソグラフィ装置10の書き込み領域32よりも走査平面(x-y平面)においてより大きな拡張を有する場合の例を示す。露光データセットを表すグレースケール画像56が、
図4に一例として示されている。
図4に例を挙げて示すように、グレースケール画像56又は露光データセットは、部分的グレースケール画像56a-d及び/又は部分的グレースケール画像データセットに分解することができ、それに基づいて部分的な構造体が次に書き込まれる。
【0056】
ターゲット構造体42の高さ方向(z方向)への延長が、走査平面あたりのレーザリソグラフィ装置10の最大書き込み高さよりも大きい場合、ターゲット構造体42を、例えば、層内で互いの上に積み重ねられた部分構造に分解することができる。このケースは、
図5にスケッチされた形で描かれている。部分構造を
画定するために、次いで、露光データセット(グレースケール画像58によって
図5に描かれている)を複数の部分露光データセット(対応するグレースケール画像58a~hのスタックによって
図5に描かれている)に分解することができる。グレースケール画像58及び58a-hは、イメージスタックを説明するために、スケッチ形成でのみ
図5に示されている。しかしながら、特に、
図5の各グレースケール画像58又は58a-hは、
図4に示すグレースケール画像56の方法で画像に対応する。
【符号の説明】
【0057】
10 レーザリソグラフィ装置12 レーザ源14 レーザ書き込みビーム16 ビームガイド装置18 ビーム経路20 リソグラフィ材料22 変調モジュール24 集束光学系26 焦点領域28 レンズモジュール30 走査装置32 書き込み領域34 ビーム指向モジュール36 基板38 走査マニホルド40 構造領域42 ターゲット構造体44 外面46 プロファイル48 構造体52 構造領域54 測定装置56 グレースケール画像56a 部分的グレースケール画像58 グレースケール画像58a グレースケール画像