(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-20
(45)【発行日】2025-10-28
(54)【発明の名称】イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20251021BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2025019163
(22)【出願日】2025-02-07
【審査請求日】2025-02-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517116038
【氏名又は名称】株式会社テクサー
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】朱 強
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-166465(JP,A)
【文献】特開2005-196452(JP,A)
【文献】特開2024-144040(JP,A)
【文献】特開2023-021981(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせにおける前記マッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度を取得することにおいて、
当該一の来場者の前記来場者属性情報が示す1以上の前記来場者属性と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記属性得点セットを取得することと、
当該一の来場者について記憶される1以上の前記行動情報が示す1以上の前記来場者行動と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記行動得点セットを取得することと、
取得された前記属性得点セット及び前記行動得点セットに基づいて、前記マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと、
一の前記参加者によって操作される参加者端末装置から、当該一の参加者と一の前記来場者との前記マッチング度を照会するマッチング度照会を受信した場合、当該一の参加者と当該一の来場者との組み合わせについて取得された前記マッチング度を当該参加者端末装置へ提供する処理を行うマッチング度提供ステップと、
一の前記来場者によって操作される来場者端末装置から、当該一の来場者に対して推奨される前記参加者を照会する参加者照会を受信した場合、当該一の来場者について取得された前記マッチング度に基づいて、当該一の来場者との前記マッチング度が相対的に高い1以上の前記参加者を推奨参加者として選定し、選定した前記推奨参加者に関する情報を当該来場者端末装置へ提供する処理を行う推奨参加者情報提供ステップと
、
前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップとを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、
前記マッチング度提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度を前記参加者端末装置へ提供することを含み、
前記推奨参加者情報提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度に基づいて前記推奨参加者を選定することを含み、
前記マッチング度取得ステップは、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせについて取得された前記属性得点セットに基づいて、前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点である総合属性得点を取得することと、
複数の前記来場者の各々について、前記総合属性得点が所定のしきい値を超える前記参加者であるマッチング対象者を特定し、特定した前記マッチング対象者に限定して前記マッチング度を取得することとを含む、
方法。
【請求項2】
情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせにおける前記マッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度を取得することにおいて、
当該一の来場者の前記来場者属性情報が示す1以上の前記来場者属性と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記属性得点セットを取得することと、
当該一の来場者について記憶される1以上の前記行動情報が示す1以上の前記来場者行動と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記行動得点セットを取得することと、
取得された前記属性得点セット及び前記行動得点セットに基づいて、前記マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと、
一の前記参加者によって操作される参加者端末装置から、当該一の参加者と一の前記来場者との前記マッチング度を照会するマッチング度照会を受信した場合、当該一の参加者と当該一の来場者との組み合わせについて取得された前記マッチング度を当該参加者端末装置へ提供する処理を行うマッチング度提供ステップと、
一の前記来場者によって操作される来場者端末装置から、当該一の来場者に対して推奨される前記参加者を照会する参加者照会を受信した場合、当該一の来場者について取得された前記マッチング度に基づいて、当該一の来場者との前記マッチング度が相対的に高い1以上の前記参加者を推奨参加者として選定し、選定した前記推奨参加者に関する情報を当該来場者端末装置へ提供する処理を行う推奨参加者情報提供ステップと
、
前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップとを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、
前記マッチング度提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度を前記参加者端末装置へ提供することを含み、
前記推奨参加者情報提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度に基づいて前記推奨参加者を選定することを含み、
前記行動情報取得ステップは、一の前記参加者によって操作される前記参加者端末装置から、前記イベントにおいて一の前記来場者の応対をした結果に基づく当該一の来場者への評価である来場者評価を含んだ前記行動情報を取得することを含み、
前記行動得点セットは、前記来場者評価と前記参加者属性との関連性の度合いを表す前記行動得点を含む、
方法。
【請求項3】
情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせにおける前記マッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度を取得することにおいて、
当該一の来場者の前記来場者属性情報が示す1以上の前記来場者属性と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記属性得点セットを取得することと、
当該一の来場者について記憶される1以上の前記行動情報が示す1以上の前記来場者行動と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記行動得点セットを取得することと、
取得された前記属性得点セット及び前記行動得点セットに基づいて、前記マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと
、
前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップとを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、
前記行動情報取得ステップは、前記イベントの会場における前記来場者の訪問場所に関する情報、及び、当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間に関する情報の少なくとも一方を含んだ前記行動情報を取得することを含み、
前記行動得点セットは、
前記来場者の前記訪問場所と、前記イベントの会場における前記参加者の所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、
前記来場者の前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が訪問した回数と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、及び、
前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点
の少なくとも1つを含み、
前記行動情報取得ステップにおいて取得された前記行動情報が示す前記来場者の最新の訪問場所と、前記参加者属性情報が示す前記参加者の前記所在場所とに基づいて、前記参加者の前記所在場所に滞在中の前記来場者、及び/又は、前記参加者の前記所在場所を含む近隣エリアに滞在中の前記来場者を検出する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行う来場者検出ステップと、
最新の前記来場者検出ステップにおいて一の前記参加者について検出された各前記来場者と当該一の前記参加者との前記マッチング度を収集する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度収集ステップと、
最新の前記マッチング度収集ステップにおいて一の前記参加者について収集された各前記来場者とのマッチング度が、所定のしきい値を超えているか判定する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度判定ステップと、
前記マッチング度判定ステップにおいて、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度が前記所定のしきい値を超えていると判定された場合、当該一の参加者の前記所在場所に当該一の来場者が滞在中であること、及び/又は、当該一の参加者の前記近隣エリアに当該一の来場者が滞在中であることを、当該一の参加者によって操作される参加者端末装置において報知させる処理を行う第1報知ステップとを有する、
方法。
【請求項4】
情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせにおける前記マッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度を取得することにおいて、
当該一の来場者の前記来場者属性情報が示す1以上の前記来場者属性と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記属性得点セットを取得することと、
当該一の来場者について記憶される1以上の前記行動情報が示す1以上の前記来場者行動と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記行動得点セットを取得することと、
取得された前記属性得点セット及び前記行動得点セットに基づいて、前記マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと
、
前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップとを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、
前記行動情報取得ステップは、前記イベントの会場における前記来場者の訪問場所に関する情報、及び、当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間に関する情報の少なくとも一方を含んだ前記行動情報を取得することを含み、
前記行動得点セットは、
前記来場者の前記訪問場所と、前記イベントの会場における前記参加者の所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、
前記来場者の前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が訪問した回数と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、及び、
前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点
の少なくとも1つを含み、
前記行動情報取得ステップにおいて取得された前記行動情報が示す前記来場者の最新の訪問場所と、前記参加者属性情報が示す前記参加者の前記所在場所とに基づいて、前記参加者の前記所在場所を含む近隣エリアに滞在中の前記来場者を検出する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行う来場者検出ステップと、
最新の前記来場者検出ステップにおいて一の前記参加者について検出された各前記来場者と当該一の前記参加者との前記マッチング度を収集する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度収集ステップと、
最新の前記マッチング度収集ステップにおいて一の前記参加者について収集された各前記来場者とのマッチング度が、所定のしきい値を超えているか判定する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度判定ステップと、
前記マッチング度判定ステップにおいて、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度が前記所定のしきい値を超えていると判定された場合、当該一の参加者の前記近隣エリアに当該一の来場者が滞在中であることを、当該一の来場者によって操作される来場者端末装置において報知させる処理を行う第2報知ステップとを有する、
方法。
【請求項5】
情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせにおける前記マッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度を取得することにおいて、
当該一の来場者の前記来場者属性情報が示す1以上の前記来場者属性と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記属性得点セットを取得することと、
当該一の来場者について記憶される1以上の前記行動情報が示す1以上の前記来場者行動と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記行動得点セットを取得することと、
取得された前記属性得点セット及び前記行動得点セットに基づいて、前記マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと
、
前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップとを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、
前記行動情報取得ステップは、前記イベントの会場における前記来場者の訪問場所に関する情報、及び、当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間に関する情報の少なくとも一方を含んだ前記行動情報を取得することを含み、
前記行動得点セットは、
前記来場者の前記訪問場所と、前記イベントの会場における前記参加者の所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、
前記来場者の前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が訪問した回数と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、及び、
前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点
の少なくとも1つを含み、
前記行動情報取得ステップにおいて取得された前記行動情報が示す前記来場者の最新の訪問場所と、前記参加者属性情報が示す前記参加者の前記所在場所とに基づいて、前記参加者の前記所在場所に滞在中の前記来場者、及び/又は、前記参加者の前記所在場所を含む近隣エリアに滞在中の前記来場者を検出する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行う来場者検出ステップと、
最新の前記来場者検出ステップにおいて一の前記参加者について検出された各前記来場者と当該一の前記参加者との前記マッチング度を収集する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度収集ステップと、
一の前記参加者によって操作される参加者端末装置からの要求に応じて、当該一の参加者について最新の前記マッチング度収集ステップにより収集された各前記来場者の前記マッチング度に関する情報を当該参加者端末装置へ提供する処理を行う来場者関連情報提供ステップとを有する、
方法。
【請求項6】
一の前記来場者によって操作され
る来場者端末装置から、当該一の来場者に関連する前記来場者属性の更新を求める更新要求を受信した場合、当該一の来場者の前記来場者属性情報に含まれる前記来場者属性の情報を当該更新要求に応じて更新する来場者属性更新ステップを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者の前記来場者属性情報に含まれる前記来場者属性の情報が更新された場合、更新された前記来場者属性の情報に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含む、
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
一の前記参加者によって操作され
る参加者端末装置から、当該一の参加者に関連する前記参加者属性の更新を求める更新要求を受信した場合、当該一の参加者の前記参加者属性情報に含まれる前記参加者属性の情報を当該更新要求に応じて更新する参加者属性更新ステップを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記参加者の前記参加者属性情報に含まれる前記参加者属性の情報が更新された場合、更新された前記参加者属性の情報に基づいて、当該一の参加者と各前記来場者との前記マッチング度を再取得することを含む、
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を情報処理システムに行わせる命令を含んだプログラムであって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
前記命令に従って前記情報処理システムが行う処理は、請求項1~
請求項5のいずれか一項に記載された方法の各ステップを含む、
プログラム。
【請求項9】
イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う情報処理システムであって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
処理部と、
前記処理部に処理を行わせる命令を記憶した記憶部とを有し、
前記処理部は、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
前記処理部が前記命令に従って行う処理は、請求項1~
請求項5のいずれか一項に記載された方法の各ステップを含む、
情報処理システム。
【請求項10】
イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う情報処理システムであって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
請求項1~
請求項5のいずれか一項に記載された方法の各ステップを行う手段を有する、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベントにおいて来場者と参加者に情報を提供する処理に関する方法、プログラム及び情報処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
展示会において来場者の欲する情報が得られる展示ブースを簡単に見つけられるようにするシステムが知られている。下記の特許文献には、展示会来場予定者に対して興味分野のアンケートを事前に行い、このアンケート結果に基づいて、展示会場において興味分野の展示位置案内を行う展示会案内システムが記載されている。このシステムによれば、来場者は、展示会場の中で自分の求める情報がどこに有るかを展示会に来場してすぐに知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のシステムでは、予め準備されている興味分野のアンケートの結果に基づいて展示ブースの案内が行われるため、アンケートだけでは分からない来場者の実際の関心対象が見逃され易い。展示会場等における来場者の行動パターンには、来場者が関心を寄せている対象の実態が表れ易いと考えられるが、上述したシステムにおいて、そのような来場者の行動パターンは考慮されていない。従って、上述したシステムの案内だけでは、来場者が自らにマッチした展示ブース等を見つけ難いという問題がある。
【0005】
また上述したシステムでは、展示会の出展者から見て、展示ブースに訪れた来場者が自らにマッチしているか(展示内容に関心を寄せているか)を簡単に把握できず、そのような来場者を見つけ難いという問題もある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、イベントの来場者と参加者の双方が自らにマッチした相手を見つけ易くなるように、来場者と参加者とのマッチングを促進する方法、プログラム及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る方法は、情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、イベントに来場する来場者に関連する属性であって、マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、イベントに参加する参加者に関連する属性であって、マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、来場者の行動であって、マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、来場者属性と参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、来場者属性と参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、一の来場者に関連する1以上の来場者属性と一の参加者に関連する1以上の参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の属性得点を、属性得点セットと呼び、来場者行動と参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、来場者行動と参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、一の来場者が行った1以上の来場者行動と一の参加者に関連する1以上の参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の行動得点を、行動得点セットと呼び、一の来場者と一の参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、属性得点セットと行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、記憶装置は、一の来場者に関連する1以上の来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と一の参加者に関連する1以上の参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、一の来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報とを記憶しており、複数の来場者と複数の参加者との各組み合わせにおけるマッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の来場者と一の参加者とのマッチング度を取得することにおいて、当該一の来場者の来場者属性情報が示す1以上の来場者属性と、当該一の参加者の参加者属性情報が示す1以上の参加者属性とに基づいて、属性得点セットを取得することと、当該一の来場者について記憶される1以上の行動情報が示す1以上の来場者行動と、当該一の参加者の参加者属性情報が示す1以上の参加者属性とに基づいて、行動得点セットを取得することと、取得された属性得点セット及び行動得点セットに基づいて、マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと、一の参加者によって操作される参加者端末装置から、当該一の参加者と一の来場者とのマッチング度を照会するマッチング度照会を受信した場合、当該一の参加者と当該一の来場者との組み合わせについて取得されたマッチング度を当該参加者端末装置へ提供する処理を行うマッチング度提供ステップと、一の来場者によって操作される来場者端末装置から、当該一の来場者に対して推奨される参加者を照会する参加者照会を受信した場合、当該一の来場者について取得されたマッチング度に基づいて、当該一の来場者とのマッチング度が相対的に高い1以上の参加者を推奨参加者として選定し、選定した推奨参加者に関する情報を当該来場者端末装置へ提供する処理を行う推奨参加者情報提供ステップと、前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップとを有し、前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、前記マッチング度提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度を前記参加者端末装置へ提供することを含み、前記推奨参加者情報提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度に基づいて前記推奨参加者を選定することを含み、前記マッチング度取得ステップは、複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせについて取得された前記属性得点セットに基づいて、前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点である総合属性得点を取得することと、複数の前記来場者の各々について、前記総合属性得点が所定のしきい値を超える前記参加者であるマッチング対象者を特定し、特定した前記マッチング対象者に限定して前記マッチング度を取得することとを含む、方法である。
【0008】
本発明の第2の態様に係るプログラムは、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を情報処理システムに行わせる命令を含んだプログラムであって、命令に従って情報処理システムが行う処理は、上記第1の態様に係る方法の各ステップを含む、プログラムである。
【0009】
本発明の第3の態様に係る情報処理システムは、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う情報処理システムであって、処理部と、処理部に処理を行わせる命令を記憶した記憶部とを有し、処理部が命令に従って行う処理は、上記第1の態様に係る方法の各ステップを含む、情報処理システムである。
【0010】
本発明の第4の態様に係る情報処理システムは、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う情報処理システムであって、上記第1の態様に係る方法の各ステップを行う手段を有する、情報処理システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、イベントの来場者と参加者の双方が自らにマッチした相手を見つけ易くなるように、来場者と参加者とのマッチングを促進する方法、プログラム及び情報処理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、来場者の行動記録の収集に関わる処理の概略を説明するための図である。
【
図4】
図4は、来場者の行動記録を収集する処理、及び、マッチング度に関する情報を参加者や来場者に提供する処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図5】
図5Aは、来場者のマッチング度を表示する参加者端末装置の画面の一例を示す図である。
図5Bは、推奨参加者を表示する来場者端末装置の画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、記憶装置に記憶される来場者属性、参加者属性を更新する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、マッチング度の再取得に関わる処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図8は、一の参加者と一の来場者とのマッチング度を取得する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、一の参加者と一の来場者とのマッチング度を取得する処理の一変形例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、マッチング度の再取得に関わる処理の一変形例を説明するための第1のフローチャートである。
【
図11】
図11は、マッチング度の再取得に関わる処理の一変形例を説明するための第2のフローチャートである。
【
図12】
図12は、ブースに滞在中の来場者のマッチング度を表示する参加者端末装置の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図1の例に示すシステムは、インターネット等の通信ネットワーク9を介して互いに通信可能な情報処理装置1と、来場者端末装置4と、参加者端末装置5と、運営者端末装置6を有する。
情報処理装置1は、本発明の情報処理システムの一例である。
【0014】
図1に示すシステムは、イベント(展示会、セミナー等)に来場する来場者と、イベントに参加する参加者(展示会の出展者等)とがマッチする度合いを表す指標であるマッチング度を取得する処理、来場者とのマッチング度を参加者端末装置5に提供する処理、マッチング度に基づいて選定したお勧めの参加者(推奨参加者)に関する情報を来場者端末装置4に提供する処理を行う。
【0015】
[情報処理装置1]
情報処理装置1は、来場者と参加者の属性が関連する度合いや、来場者の行動の記録等に基づいて、来場者と参加者とのマッチング度を取得する。また情報処理装置1は、参加者端末装置5からの要求に応じて、来場者とのマッチング度を参加者端末装置5に提供し、参加者がイベントの会場等において来場者とのマッチング度を確認できるようにする。更に情報処理装置1は、来場者とのマッチング度が相対的に高い参加者を推奨参加者として当該来場者の来場者端末装置4に提供し、来場者がイベントの会場等においてマッチング度の高い参加者を見つけられるようにする。
【0016】
例えば情報処理装置1は、1台若しくは複数台のコンピュータを含んで構成される。情報処理装置1は、例えば
図2に示すように、通信部11と、記憶部12と、処理部13を有する。
【0017】
通信部11は、通信ネットワーク9を介して他の装置(来場者端末装置4、参加者端末装置5、運営者端末装置6)と通信を行う。通信部11は、例えばイーサネット(登録商標)や無線LAN等の所定の通信規格に準拠して通信を行う装置(ネットワークインターフェースカード等)を含む。
【0018】
記憶部12は、処理部13が実行する命令を含んだ1以上のプログラム121、処理部13による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部13の処理に利用されるデータ、処理部13の処理の結果として得られたデータ等を記憶する。記憶部12は、例えば、主記憶装置(RAM、ROM等)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスク等)を含んでよい。記憶部12は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部12が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の通信手段を介して処理部13と接続される。
【0019】
処理部13は、情報処理装置1の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を行う。処理部13は、例えば、記憶部12に格納された1以上のプログラム121の命令に従って処理を行う1以上のプロセッサ(CPU(central processing unit)、MPU(micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、NPU(neural network processing unit)等)を含む。処理部13は、記憶部12に記憶される1以上のプログラム121の命令を1以上のプロセッサが実行することにより、1以上のコンピュータとして動作する。情報処理装置1は、複数のコンピュータを有していてもよく、本実施形態に係る処理の少なくとも一部を複数のコンピュータが連携して行ってもよい。
【0020】
処理部13は、特定の機能を実現するように構成された1以上の専用のハードウェア(ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)等)を含んでもよい。処理部13は、本実施形態において説明する全ての処理をコンピュータにおいて行ってもよいし、コンピュータと専用のハードウェアにおいてそれぞれ一部の処理を行ってもよいし、全ての処理を専用のハードウェアにおいて行ってもよい。
【0021】
プログラム121は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、メモリカード、USBメモリ、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されていてもよい。処理部13は、そのような記録媒体に記録された1以上のプログラム121の少なくとも一部を不図示の記録媒体読み取り装置(光ディスク装置等)やインターフェース装置(USBインターフェース等)により読み込んで、記憶部12に書き込んでもよい。あるいは処理部13は、通信ネットワーク9に接続される他の装置から通信部11により1以上のプログラム121の少なくとも一部をダウンロードして、記憶部12に書き込んでもよい。1以上のプログラム121は、後述する本実施形態に係る処理の少なくとも一部を処理部13において行わせる命令を含んでよい。
【0022】
[記憶装置2]
記憶装置2は、情報処理装置1の処理において使用される種々の情報を記憶する。情報処理装置1と記憶装置2は、任意の通信路(LAN、専用回線網、インターネット等)を介して通信可能である。例えば記憶装置2は、複数の装置からのアクセスを受け付けるファイルサーバ、データベースサーバ、クラウドサーバ等に含まれていてもよいし、情報処理装置1のみアクセス可能な専用の記憶装置でもよい。あるいは記憶装置2は、コンピュータのバスを介して情報処理装置1の処理部13に接続された記憶装置でもよい。
【0023】
図2の例において、記憶装置2は、来場者データベース21と、参加者データベース22と、対象管理データベース23と、パネル管理データベース24と、コンテンツ管理データベース25と、行動記録データベース26と、来場者行動データベース27と、マッチング度データベース28を記憶する。また記憶装置2は、参加者等によって来場者向けに準備された複数のコンテンツ29を記憶する。以下の説明では、データベースを「DB」と省略して記載する場合がある。
【0024】
来場者DB21は、複数の来場者に対応する複数の来場者情報を含む。一の来場者情報は、一の来場者に関する情報を含む。一の来場者情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々の来場者を識別する情報(来場者ID)
・来場者情報が登録された日時
・来場者に関連する属性
【0025】
来場者に関連する属性の情報として、来場者情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・来場者の年齢
・来場者の性別
・来場者の職種(職業の分野)
・来場者の役職
・来場者が興味のあるビジネス・業界の分野
・来場者が興味のある技術分野
・来場者が興味のある商品・サービスのカテゴリ
【0026】
来場者に関連する属性のうち、マッチング度に関連する属性(後述する属性得点の取得のために参照される属性)のことを、ここでは特に「来場者属性」と呼ぶ。1以上の来場者属性の情報を含んだ来場者情報は、本発明の来場者属性情報の一例である。
【0027】
参加者DB22は、イベントに参加する複数の参加者に対応した複数の参加者情報を含む。一の参加者情報は、一の参加者(展示会の出展者等)に関する情報を含む。一の参加者情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々の参加者を識別する情報(参加者ID)
・参加者情報が登録された日時
・参加者の名称(会社名等)
・参加者の連絡先(住所、電話番号、メールアドレス等)
・参加者に関連する属性
【0028】
参加者に関連する属性の情報として、参加者情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・参加者の業務が属するビジネス・業界の分野
・参加者の業務に関連する技術分野
・参加者が扱う商品・サービスのカテゴリ
・参加者がマッチングを希望する来場者の属性(役職、職種等)
・イベントの会場における参加者の所在場所(展示ブースの管理番号等)
【0029】
参加者に関連する属性のうち、マッチング度に関連する属性(後述する属性得点、行動得点の取得のために参照される属性)のことを、ここでは特に「参加者属性」と呼ぶ。1以上の参加者属性の情報を含んだ参加者情報は、本発明の参加者属性情報の一例である。
【0030】
対象管理DB23は、イベントにおける来場者の行動の対象(参加者が提供する商品、サービス等)に関する複数の対象情報を含む。一の対象情報は、一の参加者に関連する一の対象(商品、サービス等)に関する情報を含む。一の対象情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々の対象を識別する情報(対象ID)
・対象の名称(ブランド名、型名等)
・対象が属するカテゴリ(商品、サービスのカテゴリ等)
・対象に関連する参加者を示す参加者ID
【0031】
イベントの来場者は、イベントにおいて、対象管理DB23に登録された複数の対象(商品、サービス等)に関する情報を得ることができる。
【0032】
対象情報において、対象が属するカテゴリと参加者IDは、参加者属性の情報に該当する。1以上の参加者属性の情報を含んだ対象情報は、本発明の参加者属性情報の一例である。
【0033】
パネル管理DB24は、来場者へ種々の情報や資料等を提供するためにイベントの会場に配置されるパネルに関する複数のパネル情報を含む。一のパネル情報は、一のパネルに関する情報を含む。一のパネル情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々のパネルを識別する情報(パネルID)
・パネルに関連する対象を示す1以上の対象ID
・パネルに関連するコンテンツを示す1以上のコンテンツID
・パネルの設置場所(展示ブースの管理番号等)
【0034】
パネルIDが示すパネルには、例えばQRコード(登録商標)やバーコード等の光学コードが印刷されており、この光学コードにパネルIDが含まれている。パネルの光学コードは、イベントの会場を訪れた来場者の来場者端末装置4により読み取られ、後述する行動情報の登録に使用される。
【0035】
コンテンツ管理DB25は、来場者へ提供されるコンテンツに関する複数のコンテンツ情報を含む。一のコンテンツ情報は、一のコンテンツに関する情報を含む。一のコンテンツ情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々のコンテンツを識別する情報(コンテンツID)
・コンテンツの内容に関する情報(コンテンツの名称、種別、データのサイズ等)
・コンテンツに関連する対象(商品、サービス等)を示す1以上の対象ID
・コンテンツに関連する参加者(出展者等)を示す1以上の参加者ID
・コンテンツの格納場所
【0036】
ここで「コンテンツの格納場所」は、記憶装置2においてコンテンツ(
図2のコンテンツ29)が格納される場所に関する情報であり、例えばコンテンツ29が格納されるディレクトリとファイル名を含む。コンテンツ29の格納場所は、記憶装置2に限らず、通信ネットワーク9に接続された他の装置(データサーバ等)でもよい。
【0037】
行動記録DB26は、複数の来場者に対応する複数の行動情報を含む。一の行動情報は、一の来場者が行った所定の行動に関する記録を含む。一の行動情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・所定の行動を行った一の来場者を示す来場者ID
・来場者が所定の行動を行った日時
・所定の行動の対象(商品、サービス等)を示す1以上の対象ID
・所定の行動の対象に関連する参加者を示す参加者ID
・来場者が行った行動の種別
・来場者が行った行動の内容
【0038】
ここで「行動の種別」は、例えば、イベントの会場における参加者の所在場所(展示ブース等)に訪れて説明員等が操作する参加者端末装置5により入場者証の光学コードが読み取られること、商品等に関するコンテンツの提供を受けること(閲覧、ダウンロード等)、商品等の対象に対する評価やコメントを入力すること、アンケートに回答すること、イベントの会場を移動すること等を含む。
また「行動の内容」は、「行動の種別」により示される所定の行動の内容を示し、例えば、参加者端末装置5によって入場者証の光学コードから読み取られた来場者ID、コンテンツのダウンロードを行った場合におけるコンテンツの情報(コンテンツID等)、来場者が入力した商品等に対する評価やコメントの内容、来場者がアンケートに回答した内容、イベントの会場を移動する来場者の位置等を含む。
【0039】
来場者行動DB27は、複数の来場者に対応する複数の来場者行動情報を含む、一の来場者行動情報は、イベントにおいて一の来場者が行った所定の行動のうち、マッチング度に関連する行動である「来場者行動」についての情報を含む。一の来場者行動情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・一の来場者を示す来場者ID
・来場者行動の内容
【0040】
来場者行動の内容としては、例えば以下のものが挙げられる。
<行動の回数>
(例1)一の参加者の展示ブースを訪問した回数
(例2)一の参加者の展示ブースを含む近隣エリアを訪問した回数
(例3)一の対象(商品等)に関連するパネルの光学コードを読み取った回数
(例4)一の対象に関連するコンテンツの閲覧回数
(例5)一の対象に関連するコンテンツのダウンロードの回数
(例6)一の対象に関連するコンテンツのメール転送の回数
【0041】
<滞在時間>
(例1)一の参加者の展示ブースに滞在した時間
(例2)一の参加者の展示ブースを含む近隣エリアに滞在した時間
(例3)一の対象に関連するパネルの前に滞在した時間
【0042】
<移動パターン>
(例1)イベント会場において一の来場者が滞在する場所
(例2)イベント会場の各エリアを移動した距離
(例3)イベント会場の各エリアを移動した順序
【0043】
<対象等への評価>
(例1)一の対象に対する評価(ウェブサイトの「いいね」のボタン押下等)
(例2)一の対象に対するアンケートの回答(高評価の回答)
【0044】
<参加者からの評価>
(例1)イベントにおいて一の参加者が一の来場者の応対した結果に基づいて、当該一の参加者が当該一の来場者に対して与えた評価(展示内容に対する来場者の関心の強さ等)
【0045】
情報処理装置1は、行動記録DB26に記録された行動情報に基づいて、来場者行動DB27の来場者行動情報を取得する。
【0046】
マッチング度DB28は、複数の来場者と複数の参加者との間における複数の組み合わせに対応した複数のマッチング度情報を含む。一のマッチング度情報は、一の来場者と一の参加者とのマッチング度に関する情報を含む。一のマッチング度情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・一の来場者を示す来場者ID
・一の参加者を示す参加者ID
・属性得点セット
・行動得点セット
・マッチング度
【0047】
「属性得点」は、来場者属性と参加者属性との関連性の度合いを表す得点であり、その値は、来場者属性と参加者属性との組み合わせに応じて定められている。「属性得点セット」は、一の来場者に関連する1以上の来場者属性と一の参加者に関連する1以上の参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の属性得点である。
【0048】
属性得点セットに含まれる属性得点としては、例えば以下のものが挙げられる。
<分野等の一致>
(例1) 一来場者が興味のあるビジネス・業界分野と、一の参加者の業務が属するビジネス・業界分野とが一致することに応じた属性得点
(例2) 一の来場者が興味のある技術分野と、一の参加者の業務に関連する技術分野とが一致することに応じた属性得点
(例3) 一の来場者が興味のある商品・サービスのカテゴリと、一の参加者が扱う商品・サービスのカテゴリとが一致することに応じた属性得点
【0049】
<属性の一致>
(例1)一の来場者の属性(役職、職種等)と一の参加者の希望する来場者の属性とが一致することに応じた属性得点
【0050】
分野、属性等が一致することに応じた属性得点は、分野、属性ごとに定められていてよい。例えば属性得点は、範囲の広い分野(例:工業製品)が一致する場合に比べて、範囲の狭い分野(例:光学機器)が一致する場合の方がより大きな値となるように定められてもよい。また属性得点は、範囲の広い属性(例:管理職)が一致する場合に比べて、範囲の狭い分野(例:中間管理職、係長)が一致する場合の方がより大きな値となるように定められてもよい。
【0051】
情報処理装置1は、参加者DB22の参加者情報や対象管理DB23の対象情報に含まれる参加者属性の情報と、来場者DB21の来場者情報に含まれる来場者属性の情報とに基づいて、マッチング度情報に含まれる属性得点セットの各属性得点を取得する。
【0052】
「行動得点」は、来場者行動と参加者属性との関連性の度合いを表す得点であり、その値は、来場者行動と参加者属性との組み合わせに応じて定められている。「行動得点セット」は、一の来場者が行った1以上の来場者行動と一の参加者に関連する1以上の参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の行動得点である。
【0053】
行動得点セットに含まれる行動得点としては、例えば以下のものが挙げられる。
<一の来場者による行動の回数>
(例1)一の参加者の展示ブースに訪問した回数に応じた行動得点
(例2)一の参加者の展示ブースと同一分野の別の展示ブースに訪問した回数に応じた行動得点
(例3)一の参加者の展示ブースを含む近隣エリアを訪問した回数に応じた行動得点
(例4)一の参加者の展示ブースと同一分野の別の展示ブースを含む近隣エリアを訪問した回数に応じた行動得点
(例5)一の参加者が扱う対象(商品等)に関連するパネルの光学コードの読み取り回数に応じた行動得点
(例4)一の参加者が扱う対象と同一分野の別の対象に関連するパネルの光学コードの読み取り回数に応じた行動得点
(例5)一の参加者が扱う対象に関連するコンテンツの閲覧回数に応じた行動得点
(例6)一の参加者が扱う対象と同一分野の別の対象に関連するコンテンツの閲覧回数に応じた行動得点
【0054】
<一の来場者の滞在時間>
(例1)一の参加者の展示ブースに滞在した時間に応じた行動得点
(例2)一の参加者の展示ブースと同一分野の別の展示ブースに滞在した時間に応じた行動得点
(例3)一の参加者の展示ブースを含む近隣エリアに滞在した時間
(例4)一の参加者の展示ブースと同一分野の別の展示ブースを含む近隣エリアに滞在した時間に応じた行動得点
(例5)一の参加者が扱う対象に関連するパネルの前に滞在した時間に応じた行動得点
(例6)一の参加者が扱う対象と同一分野の別の対象に関連するパネルの前に滞在した時間に応じた行動得点
【0055】
<一の来場者の移動パターン>
(例1)イベント会場における全体の移動距離のうち、一の参加者の展示ブースを移動した距離が占める割合に応じた行動得点
(例2)イベント会場における全体の移動距離のうち、一の参加者の展示ブースを含む所定の近隣エリアを移動した距離が占める割合に応じた行動得点
(例3)イベント会場における全体の移動距離のうち、一の参加者と同一分野の参加者が集まった所定のエリアを移動した距離が占める割合に応じた行動得点
(例4)一の来場者が訪問した全ての展示ブースの中で、一の参加者の展示ブースを訪問した順番に応じた行動得点
【0056】
<一の来場者による対象等への評価>
(例1)一の参加者が扱う対象に対する評価(ウェブサイトの「いいね」のボタン押下等)に応じた行動得点
(例2)一の参加者が扱う対象と同一分野の別の対象に対する評価に応じた行動得点
(例3)一の参加者が扱う対象に対するアンケートの回答(高評価の回答)に応じた行動得点
(例4)一の参加者が扱う対象と同一分野の別の対象に対するアンケートの回答に応じた行動得点
【0057】
<一の来場者への評価>
(例1)イベントにおいて一の参加者が一の来場者の応対した結果に基づいて、当該一の参加者が当該一の来場者に対して与えた評価(展示内容に対する来場者の関心の強さ等)に応じた行動得点
【0058】
来場者行動の数値(回数、時間、距離、割合等)に応じた行動得点は、この数値が複数の所定範囲のいずれに含まれるかに応じて決まる値でもよいし、この数値を変数とする所定の関数に基づいて算出される値でもよい。また、来場者行動の数値に応じた行動得点は、所定の最高値を超えないように定めてもよい。これにより、通常にはない偏った行動の結果として来場者行動の数値が極端に大きな値になった場合でも、行動得点が極端に大きな値にならないため、行動得点の影響によって後述するマッチング度が不自然に高い値になることを防止できる。
【0059】
情報処理装置1は、参加者DB22の参加者情報や対象管理DB23の対象情報に含まれる参加者属性の情報と、来場者行動DB27の来場者行動情報とに基づいて、マッチング度DB28のマッチング度情報に含まれる行動得点セットの各行動得点を取得する。
【0060】
コンテンツ29は、来場者の行動の対象(出展された商品、サービス等)に関連する来場者向けのコンテンツであり、例えば文書ファイル、画像ファイル、動画ファイル、コンテンツ用のURL等を含む。個々のコンテンツ29には、コンテンツIDが割り当てられている。
【0061】
[来場者端末装置4]
来場者端末装置4は、イベントの来場者によって操作される装置であり、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の情報通信機能を備えた装置である。
図1に示すシステムは、複数の来場者に対応した複数の来場者端末装置4を有する。来場者端末装置4は、情報処理装置1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボード等の入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイ等の表示装置)を備える。また来場者端末装置4は、QRコード(登録商標)やバーコード等の光学コードを読み取ることが可能なカメラを備える。
【0062】
[参加者端末装置5]
参加者端末装置5は、イベントの参加者(参加者である企業のスタッフ等)によって操作される装置であり、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の情報通信機能を備えた装置である。
図1に示すシステムは、複数の参加者に対応した複数の参加者端末装置5を有する。参加者端末装置5は、情報処理装置1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボード等の入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイ等の表示装置)を備える。また参加者端末装置5は、QRコード(登録商標)やバーコード等の光学コードを読み取ることが可能なカメラを備える。
【0063】
[運営者端末装置6]
運営者端末装置6は、イベントの開催や運営に係わる運営者(イベントの主催者、運営スタッフ等)によって操作される装置であり、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の情報通信機能を備えた装置である。運営者端末装置6は、情報処理装置1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボード等の入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイ等の表示装置)を備える。また運営者端末装置6は、QRコード(登録商標)やバーコード等の光学コードを読み取ることが可能なカメラを備える。
【0064】
ここで、上述した構成を有する
図1に示すシステムの動作について説明する。
図3は、来場者の行動記録の収集に関わる処理の概略を説明するための図である。
【0065】
イベントの運営者は、各来場者に配布される入場証C1を準備する。入場証C1には、予め個々の来場者に割り当てられた識別情報(来場者ID)を含む光学コード(QRコード(登録商標)、バーコード等)が印刷される。入場証C1には、来場者の名前やイベントの名称、会場名、開催日等が印刷されてもよい。
【0066】
イベントの運営者は、例えばイベントの会場の入場口で来場者を受け付ける際、来場者に渡す入場証C1に印刷された光学コードを運営者端末装置6により読み取り、読み取った光学コードに含まれる来場者IDを運営者端末装置6から情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、入場証C1から読み取った来場者IDを含む行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する。これにより、来場者がイベント会場へ入場したことが行動記録DB26に記録される。
【0067】
他方、イベントの参加者(出展者等)は、イベントにおいて印刷物の代わりに来場者へ提供するコンテンツ(PDFファイルの電子文書等)を参加者端末装置5により情報処理装置1にアップロードする。この場合、情報処理装置1は、参加者端末装置5からアップロードされたコンテンツ29を記憶装置2に格納する。また情報処理装置1は、参加者端末装置5からの指示に応じて、コンテンツ29と対象(商品、サービス等)との関連付け、及び、コンテンツ29と参加者との関連付けを示すコンテンツ情報を取得し、コンテンツ管理DB25に登録する。
【0068】
参加者は、イベント会場において商品等の対象とともに掲示されるパネルC2を自分の展示ブース等に設置する。パネルC2には、参加者の展示ブース等を訪れた来場者が、そこで展示された商品等に関するコンテンツ(電子文書等)を取得する際に必要となる光学コードが印刷されている。参加者は、参加者端末装置5を用いて、パネルC2の識別情報(パネルID)、パネルC2に関連付けられる対象の情報(対象ID等)、パネルC2に関連付けられるコンテンツの情報(コンテンツID等)、パネルC2の設置場所の情報等を情報処理装置1に送信する。この場合、情報処理装置1は、参加者端末装置5から受信したパネルIDと対象(商品、サービス等)との関連付け、パネルIDとコンテンツとの関連付け、パネルIDとパネルC2の設置場所との関連付けを示すパネル情報を取得し、パネル管理DB24に登録する。
【0069】
また参加者は、展示ブース等で応対した来場者の入場証C1に印刷される光学コードを参加者端末装置5により読み取り、読み取った光学コードに含まれる来場者IDを参加者端末装置5から情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、入場証C1から読み取った来場者IDを含む行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する。これにより、来場者が参加者の展示ブース等に訪れたことが行動記録DB26に記録される。
【0070】
この場合、参加者端末装置5は、指定したコンテンツのダウンロード等を来場者に対して許可する指示を情報処理装置1に送信し、情報処理装置1は、この指示により指定されたコンテンツのダウンロード等を来場者に対して許可する行動情報を取得して、行動記録DB26に登録してもよい。これにより、参加者が来場者の要望をヒアリングしながら、来場者に対して適切なコンテンツを提供することが可能になる。
【0071】
またこの場合、情報処理装置1は、この来場者と参加者との後述するマッチング度を取得し、参加者端末装置5に提供してもよい。これにより参加者は、情報処理装置1から提供されたマッチング度を把握した上で、来場者との会話を進めることが可能となる。
【0072】
イベントが開催されている間、参加者は、展示ブース等への来場者の来訪状況に関する情報(来訪した来場者の数、コンテンツのダウンロード数等)を参加者端末装置5により情報処理装置1から随時取得して閲覧する。これにより、参加者は、自らの展示ブースや商品の展示場所等における来場者の来訪状況をリアルタイムに把握することができる。また参加者は、イベントの終了後、自らの展示ブース等に来訪した来場者の個人情報や、自らの商品等に関連するコンテンツをダウンロードした来場者の個人情報を、参加者端末装置5により運営者のサーバ等から取得することができる。
【0073】
来場者は、イベント会場において、来場者IDを含む光学コードが印刷された入場証C1を携行する。来場者は、商品等に関するコンテンツを取得するための操作を行う場合、自身の入場証C1に印刷された光学コードを来場者端末装置4により読み取り、読み取った光学コードに含まれるアドレスの情報(URI等)に基づいて、情報処理装置1によるウェブアプリケーションサーバにアクセスする。情報処理装置1は、来場者端末装置4から取得した入場証C1の光学コードの情報(来場者ID等)に基づいて、来場者端末装置4を操作する来場者を認証し、来場者の専用の画面(ウェブアプリケーションの画面)を来場者端末装置4に表示させる。
【0074】
来場者は、イベントの会場で興味のある対象(商品、サービス等)を見つけた場合、その展示場所の近くに設置されたパネルC2の光学コードを来場者端末装置4のウェブアプリケーションの画面から読み取り、読み取った光学コードに含まれるパネルIDを情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、来場者端末装置4のウェブアプリケーションの画面において読み取られたパネルC2のパネルIDを受信すると、来場者によりパネルC2の光学コードが読み取られたことを示す行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する。情報処理装置1は、この行動情報が記録された来場者に対して、パネルIDに関連付けられたコンテンツのダウンロード、閲覧、メール転送等を許可する。例えば情報処理装置1は、来場者端末装置4のウェブアプリケーションの画面において、行動情報によりダウンロード等が許可されたコンテンツのリストを表示させる。
【0075】
来場者は、来場者端末装置4のウェブアプリケーションの画面において、ダウンロード等が許可されたコンテンツのリストを閲覧し、リストの中から所望のコンテンツを選択する。来場者端末装置4は、来場者により選択された対象に関するコンテンツを情報処理装置1に要求する。この要求に応じた情報処理装置1は、来場者により要求されたコンテンツを記憶装置2から読み出して、要求元の来場者端末装置4に提供する処理を行う。すなわち情報処理装置1は、要求元の来場者端末装置4においてコンテンツを表示させる処理や、要求元の来場者端末装置4においてコンテンツをダウンロードさせる処理を行う。また、情報処理装置1は、来場者端末装置4により転送先の電子メールアドレスが指定された場合、記憶装置2から読み出したコンテンツ(若しくはそのダウンロード用のURL等の情報)を指定された電子メールアドレスに転送する処理を行う。
【0076】
図4は、来場者の行動記録を収集する処理、及び、マッチング度に関する情報を参加者や来場者に提供する処理の一例を説明するフローチャートである。
ステップST120は、本発明のマッチング度提供ステップの一例である。
ステップST195は、本発明の推奨参加者情報提供ステップの一例である。
ステップST105、ST115、ST135、ST155、ST165、ST175、ST185は、本発明の行動情報取得ステップの一例である。
【0077】
運営者端末装置6は、イベント会場の入場口等において来場者に渡す入場証C1に印刷された光学コードを読み取り、読み取った光学コードに含まれる来場者IDを情報処理装置1に送信する(ST100)。情報処理装置1は、入場証C1から読み取られた来場者IDを含む行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する(ST105)。この行動情報により、来場者がイベント会場に入場したことが記録される。
【0078】
参加者端末装置5は、イベント会場における参加者の展示ブース等を訪れた来場者の入場証C1の光学コードを読み取り、読み取った光学コードに含まれる来場者IDを情報処理装置1に送信する(ST110)。情報処理装置1は、入場証C1から読み取られた来場者IDを含む行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する(ST115)。この行動情報により、来場者が特定の参加者の展示ブース等に訪れたことが記録される。
【0079】
一の参加者の参加者端末装置5が一の来場者の入場証C1から読み取った来場者IDを受信した場合、情報処理装置1は、当該一の参加者と当該一の来場者とのマッチング度を照会するマッチング度照会を受信したものとして処理を行う。すなわち情報処理装置1は、当該一の参加者と当該一の来場者とのマッチング度をマッチング度DB28から読み出し、参加者端末装置5に提供する(ST120)。あるいは情報処理装置1は、後述する
図8等の処理により当該一の参加者と当該一の来場者とのマッチング度を取得する処理を行い、参加者端末装置5に提供してもよい。情報処理装置1からマッチング度を提供された参加者端末装置5は、これを表示装置において表示する(ST125)。これにより参加者は、展示ブース等において来場者の応対をする際に、その参加者とのマッチング度を把握しながら会話を進めることができる。マッチング度を取得する処理については、後ほど
図7を参照して説明する。
【0080】
図5Aは、来場者のマッチング度を表示する参加者端末装置5の画面の一例を示す図である。
図5Aの画面例では、来場者の情報(会社名、部署、氏名、メールアドレス等)と共に、来場者とのマッチング度「60」が表示される。マッチング度の下に表示される「属性」「動線」「行動」は、それぞれマッチング度に関連する中間指標を表す。これらの中間指標については後ほど説明する。
【0081】
図4に戻る。
来場者端末装置4は、来場者の入場証C1に印刷された光学コードを読み取り、読み取った光学コードに含まれるアドレスの情報に基づいて、情報処理装置1によるウェブアプリケーションサーバにアクセスする(ST140)。情報処理装置1は、来場者端末装置4から取得した入場証C1の光学コードの情報(来場者ID等)に基づいて、来場者端末装置4を操作する来場者を認証し、来場者の専用の画面(ウェブアプリケーションの画面)を来場者端末装置4に表示させる(ST145)。
【0082】
来場者端末装置4は、来場者が訪れた展示ブース等において対象(商品、サービス等)とともに掲示されたパネルC2の光学コードを読み取り、光学コードに含まれるパネルIDを情報処理装置1に送信する(ST150)。情報処理装置1は、来場者端末装置4のウェブアプリケーションの画面において読み取られたパネルC2のパネルIDを受信すると、来場者によりパネルC2の光学コードが読み取られたことを示す行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する(ST155)。情報処理装置1は、行動情報においてパネルIDに関連づけられたコンテンツIDに基づいて、このコンテンツIDに対応するコンテンツのダウンロード等を来場者に許可する。
【0083】
情報処理装置1は、来場者端末装置4のウェブアプリケーションの画面において、行動情報によりダウンロード等が許可されたコンテンツのリストを表示させる。来場者は、ウェブアプリケーションの画面に表示される利用可能なコンテンツの中から特定のコンテンツを選択し、指定した方法(閲覧、ダウンロード、メール転送等)でコンテンツを提供するように要求する指示を来場者端末装置4に入力する。来場者端末装置4は、この来場者の指示が入力されると、特定のコンテンツを指定した方法で提供するように情報処理装置1へ要求する(ST160)。情報処理装置1は、来場者端末装置4からの要求に応じて、選択された特定のコンテンツを指定された方法で来場者に提供するコンテンツ提供処理を実行する。例えば情報処理装置1は、来場者が操作する来場者端末装置4からの要求に応じて、コンテンツを来場者端末装置4に表示させる処理、コンテンツを来場者端末装置4にダウンロードさせる処理、コンテンツを電子メールにより任意のアドレスへ転送する処理等を行う。情報処理装置1は、来場者端末装置4からの要求に応じて来場者にコンテンツを提供する処理を行った場合、来場者がコンテンツの提供を受けたことを示す行動情報を取得して、行動記録DB26に登録する(ST165)。
【0084】
また来場者は、情報処理装置1によるウェブアプリケーションの画面において、任意の対象(商品、サービス等)に対する評価を入力することができる。来場者端末装置4は、例えば「いいね」ボタンの押下等によって対象への評価が入力されると、その評価を情報処理装置1に送信する(ST170)。情報処理装置1は、一の来場者によって入力された一の対象への評価を受信した場合、当該来場者によって当該対象への評価が入力されたことを示す行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する(ST175)。
【0085】
更に来場者は、情報処理装置1によるウェブアプリケーションの画面において、参加者やイベント主催者等によって作成されたアンケートに回答することができる。来場者端末装置4は、例えば特定の対象(商品、サービス等)に対するアンケートへの回答が入力されると、そのアンケートへの回答を情報処理装置1に送信する(ST180)。情報処理装置1は、一の来場者によって入力された一のアンケートへの回答を受信した場合、当該来場者によって当該アンケートへの回答が入力されたことを示す行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する(ST185)。
【0086】
来場者は、情報処理装置1によるウェブアプリケーションの画面において、自身に対して推奨される参加者(推奨参加者)を表示させる指示を入力する。来場者端末装置4は、この来場者の指示が入力されると、情報処理装置1に対して推奨参加者の照会を送信する(ST190)。情報処理装置1は、一の来場者によって操作される来場者端末装置4から推奨参加者の照会を受信した場合、当該一の来場者について取得されたマッチング度をマッチング度DB28において読み出す。情報処理装置1は、当該一の来場者と各参加者とのマッチング度に基づいて、当該一の来場者とのマッチング度が相対的に高い1以上の参加者を推奨参加者として選定する。情報処理装置1は、選定した推奨参加者に関する情報を、照会元の来場者端末装置4へ提供する処理を行う(ST195)。来場者端末装置4は、情報処理装置1によるウェブアプリケーションの画面において、提供された推奨参加者の情報を表示する(ST1110)。これにより来場者は、イベント会場においてマッチング度の高い参加者の展示ブース等を容易に見つけることができる。
【0087】
図5Bは、推奨参加者を表示する来場者端末装置4の画面の一例を示す図である。
図5Bの例では、推奨参加者として選定された3社の展示ブースの情報が表示されている。
【0088】
次に、記憶装置2に記憶される来場者属性の情報及び参加者属性の情報を更新する処理について、
図6のフローチャートを参照して説明する。
ステップS210、ST240は、本発明のマッチング度取得ステップの一例である。
ステップST220は、本発明の推奨参加者情報提供ステップの一例である。
ステップST255は、本発明のマッチング度提供ステップの一例である。
ステップST205は、本発明の来場者属性更新ステップの一例である。
ステップST235は、本発明の参加者属性更新ステップの一例である。
【0089】
来場者は、情報処理装置1によるウェブアプリケーションの画面において、自身の来場者属性に関して既に登録されている情報を更新させる指示を入力する。例えば来場者は、興味のあるビジネスの分野や技術分野、興味のある商品・サービスのカテゴリ等を追加したり変更したりする指示を入力する。来場者端末装置4は、この来場者の指示が入力されると、情報処理装置1に対して来場者属性の更新要求を送信する(ST200)。情報処理装置1は、一の来場者によって操作される来場者端末装置4から、当該一の来場者に関連する来場者属性の更新を求める更新要求を受信した場合、当該一の来場者の来場者情報(来場者DB21)に含まれる来場者属性の情報を当該更新要求に応じて更新する(ST205)。情報処理装置1は、来場者DB21に登録された一の来場者の来場者情報に含まれる来場者属性の情報が更新された場合、更新された来場者属性の情報に基づいて、当該一の来場者と各参加者とのマッチング度を再取得する処理を行う(ST210)。マッチング度を再取得する処理については、後ほど
図7を参照して説明する。
【0090】
一の来場者に関するマッチング度を再取得した後、情報処理装置1は、当該一の来場者の来場者端末装置4から推奨参加者の照会を受信した場合(ST220)、再取得した最新のマッチング度に基づく推奨参加者を再度選定し、その情報を照会元の来場者端末装置4に提供する(ST220)。来場者端末装置4は、情報処理装置1によるウェブアプリケーションの画面において、更新された来場者属性の情報に基づく推奨参加者の情報を表示する(ST225)。これにより来場者は、イベントの会場内を巡りながら、自身の登録された来場者属性を更新できるとともに、更新した来場者属性に基づいて再取得された参加者とのマッチング度に関する情報(推奨参加者の情報等)を得ることができる。従って来場者は、より自身の属性にマッチした参加者の情報を得やすくなる。
【0091】
参加者は、参加者端末装置5の画面において、自身の参加者属性に関して既に登録されている情報を更新させる指示を入力する。例えば参加者は、自身が扱う商品・サービスのカテゴリ、マッチングを希望する来場者の役職等を追加したり変更したりする指示を入力する。参加者端末装置5は、この参加者の指示が入力されると、情報処理装置1に対して参加者属性の更新要求を送信する(ST230)。情報処理装置1は、一の参加者によって操作される参加者端末装置5から、当該一の参加者に関連する参加者属性の更新を求める更新要求を受信した場合、当該一の参加者の参加者情報(参加者DB22)や対象情報(対象管理DB23)に含まれた参加者属性の情報を当該更新要求に応じて更新する(ST235)。情報処理装置1は、参加者DB22や対象管理DB23に登録された一の参加者の情報(参加者情報、対象情報)に含まれる参加者属性の情報が更新された場合、更新された参加者属性の情報に基づいて、当該一の参加者と各来場者とのマッチング度を再取得する処理を行う(ST240)。
【0092】
一の参加者に関するマッチング度を再取得した後、情報処理装置1は、当該一の参加者の参加者端末装置5において入場証C1から読み取られた来場者IDを受信すると(ST245)、受信したが来場者IDを含む行動情報を取得して行動記録DB26に登録するとともに(ST250)、この来場者IDが示す一の来場者と当該一の参加者とのマッチング度を当該一の参加者の参加者端末装置5に提供する(ST255)。参加者端末装置5は、更新された参加者属性に基づいて再取得されたマッチング度の情報を表示する(ST260)。これにより参加者は、イベントの開催中に来場者の反応を見ながら、自身の登録された参加者属性を更新できるとともに、更新した参加者属性に基づいて再取得された来場者とのマッチング度に関する情報を得ることができる。従って参加者は、より自身の属性にマッチした来場者を見つけ易くなる。
【0093】
次に、マッチング度の再取得に関わる処理について、
図7のフローチャートを参照して説明する。
ステップST330、ST340、ST350は、本発明のマッチング度取得ステップの一例である。
ステップST310は、本発明の行動情報取得ステップの一例である。
【0094】
情報処理装置1は、まず最初に、全ての来場者と全ての参加者との各組み合わせについてマッチング度を取得する処理を行う(ST300)。情報処理装置1は、各組み合わせについて取得したマッチング度をマッチング度DB28に登録する。一の来場者と一の参加者とのマッチング度を取得(再取得)する処理の詳細については、後ほど
図8を参照して説明する。
【0095】
情報処理装置1は、来場者行動に関する情報を提供する所定の装置(来場者端末装置4、参加者端末装置5等)から、来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合(ST305のYes)、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ行動情報を取得し、行動記録DB26に登録する(ST310)。
【0096】
新たな行動情報を取得した情報処理装置1は、その行動情報が新たな来場者行動に該当するものであれば(ST320のYes)、その来場者行動に対応する新たな来場者行動情報を取得して、来場者行動DB27に登録するか、又は、その来場者行動に対応する既存の来場者行動情報を更新する処理を行う(ST325)。すなわち情報処理装置1は、新たな行動情報若しくは当該新たな行動情報と既存の行動情報との組み合わせが、新たな来場者行動に該当するか判定する。ここで新たな来場者行動に該当すると判定した場合(ST320のYes)、情報処理装置1は、その来場者行動に対応する来場者行動情報が来場者行動DB27に未だ登録されていなければ、新たな来場者行動情報を取得して来場者行動DB27に登録する(ST325)。他方、その来場者行動に対応する来場者行動情報が既に登録されている場合、情報処理装置1は、新たな来場者行動に応じて既存の来場者行動情報を更新する(ST325)。
【0097】
例えば、一の来場者が一の参加者の展示ブースへ訪問したこと(仮に来場者行動Aと呼ぶ。)を示す行動情報を取得した場合、情報処理装置1は、この来場者行動Aに対応する来場者行動情報が来場者行動DB27において未だ登録されていなければ、来場者行動Aに対応する来場者行動情報を取得して来場者行動DB27に登録する。他方、来場者行動Aに対応する来場者行動情報が既に登録されている場合、情報処理装置1は、この既存の来場者情報において、一の来場者が一の参加者の展示ブースへ訪問した回数を1だけ増やすように来場者行動情報を更新する。
【0098】
また例えば、一の来場者が一の参加者の展示ブースから出たことを示す行動情報(来場者の移動を示す行動情報)を新たに取得した場合、情報処理装置1は、当該一の来場者が当該一の参加者の展示ブースへ入ったことを示す既存の行動情報と当該新たな行動情報との組み合わせから、当該一の来場者が当該一の参加者の展示ブースに滞在した時間に関する来場者行動情報を新たに取得して、来場者行動DB27に登録する。この場合、情報処理装置1は、一の来場者が一の参加者の展示ブースへ訪問したこと(来場者行動A)に対応する来場者行動情報を来場者行動DB27に登録するか、又は、来場者行動Aに対応する既存の来場者行動情報を更新する(訪問回数を1だけ増やす)。
【0099】
ステップST325において来場者行動情報の登録若しくは更新を行うと、情報処理装置1は、この来場者行動情報に関わる来場者行動を行った来場者と各参加者とのマッチング度を再取得し、マッチング度DB28に登録する(ST330)。
【0100】
情報処理装置1は、一の参加者に関連する参加者属性の更新を求める更新要求に応じて、参加者DB22の参加者情報や対象管理DB23の対象情報に含まれる参加者属性の情報を更新した場合(ST335のYes)、更新された参加者属性の情報に基づいて、当該一の参加者と各来場者とのマッチング度を再取得し、マッチング度DB28に登録する(ST340)。
【0101】
情報処理装置1は、一の来場者に関連する来場者属性の更新を求める更新要求に応じて、来場者DB21の来場者情報に含まれる来場者属性の情報を更新した場合(ST345のYes)、更新された来場者属性の情報に基づいて、当該一の来場者と各参加者とのマッチング度を再取得し、マッチング度DB28に登録する(ST350)。
【0102】
情報処理装置1は、マッチング度の再取得を継続する間(ST355のNo)、ステップST305~ST350の処理を繰り返す。
【0103】
次に、一の参加者と一の来場者とのマッチング度を取得する処理について、
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0104】
図7のステップST300において属性得点セットを未だ取得してない場合(ST400のNo)、又は、端末装置(来場者端末装置4、参加者端末装置5)からの更新要求に応じて属性(参加者属性、来場者属性)を更新した場合(ST405のYes)、情報処理装置1は、一の参加者と一の来場者との組み合わせにおける属性得点セットを取得する(ST410)。属性得点セットを既に取得しており(ST400のYes)、かつ、更新要求に応じた属性(参加者属性、来場者属性)の更新を行っていない場合(ST405のNo)、情報処理装置1は、ステップST410における属性得点セットの取得は行わず、ステップST435に移行する。
【0105】
ステップST410において属性得点セットを取得する場合、情報処理装置1は、一の来場者の来場者情報(来場者DB21)が示す1以上の来場者属性と、当該一の参加者の参加者情報(参加者DB22)、対象情報(対象管理DB23)が示す1以上の参加者属性とに基づいて、属性得点セットの各属性得点を取得する。
【0106】
属性得点セットの属性得点には、それぞれ得点の決め方の規則が定められている。情報処理装置1は、各属性得点を所定の規則に従って取得する。属性得点の規則は、例えば以下のように、1以上の参加者属性と1以上の来場者属性との組み合わせに応じて点数を決める。
<属性得点を定める規則の例>
(参加者属性と来場者属性の組み合わせ)
参加者属性A1:参加者の業種
来場者属性A2:来場者の興味がある業種
(点数の決め方)
・参加者属性A1=「業種X1」かつ来場者属性A2=「業種X1」 … 2点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ来場者属性A2=「業種X2」 … 1点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ来場者属性A2=「X1、X2以外」… 0点
【0107】
情報処理装置1は、ステップST435に移行すると、一の来場者の行動情報(行動記録DB26)に基づいて取得された来場者行動情報(来場者行動DB27)が示す1以上の来場者行動と、一の参加者の参加者情報(参加者DB22)、対象情報(対象管理DB23)が示す1以上の参加者属性とに基づいて、行動得点セットの各行動得点を取得する。
【0108】
行動得点セットの行動得点には、それぞれ得点の決め方の規則が定められている。情報処理装置1は、各行動得点を所定の規則に従って取得する。行動得点の規則は、例えば以下のように、1以上の来場者行動と1以上の参加者属性との組み合わせに応じて点数を決める。
【0109】
<行動得点を定める規則の例1>
(参加者属性と来場者行動の組み合わせ)
参加者属性A1:参加者の業種
参加者属性A3:イベントにおける参加者の展示ブース
来場者行動A4:訪問した展示ブース、出展者(参加者)の業種及び訪問回数
(点数の決め方)
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1」「業種X1」「訪問回数3以上」 … 8点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1」「業種X1」「訪問回数2」 … 6点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1」「業種X1」「訪問回数1」 … 4点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1以外」「業種X1」「訪問回数2回以上」… 4点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1以外」「業種X1」「訪問回数1回」 … 2点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1以外」「業種X2」「訪問回数2回以上」… 2点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「ブースY1以外」「業種X2」「訪問回数1回」 … 1点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ、
参加者属性A3=「ブースY1」かつ、
来場者行動A4=「業種X1、X2以外」又は「訪問回数0回」 … 0点
【0110】
<行動得点を定める規則の例2>
(参加者属性と来場者行動の組み合わせ)
参加者属性A5:参加者の業務に関連する技術分野
来場者行動A6:ダウンロードした資料に関連する技術分野及びダウンロード回数
(点数の決め方)
・参加者属性A5=「技術分野Z1」かつ
来場者行動A6=「技術分野Z1」「ダウンロード回数2以上」 … 4点
・参加者属性A5=「技術分野Z1」かつ
来場者行動A6=「技術分野Z1」「ダウンロード回数1」 … 2点
・参加者属性A5=「技術分野Z1」かつ
来場者行動A6=「技術分野Z2」「ダウンロード回数2以上」 … 2点
・参加者属性A5=「技術分野Z1」かつ
来場者行動A6=「技術分野Z2」「ダウンロード回数1」 … 1点
・参加者属性A5=「技術分野Z1」かつ
来場者行動A6=「技術分野Z1、Z2以外」又は「ダウンロード回数0」… 0点
【0111】
<行動得点を定める規則の例3>
(参加者属性と来場者行動の組み合わせ)
参加者属性A5:イベント会場において参加者の展示ブースがあるエリア
来場者行動A6:イベント会場における一のエリアへの訪問の有無
(点数の決め方)
・参加者属性A5=「エリアR」かつ、
来場者行動A6=「エリアRに訪問有り」 … 1点
・参加者属性A5=「エリアR」かつ、
来場者行動A6=「エリアRに訪問無し」 … 0点
【0112】
<行動得点を定める規則の例4>
(参加者属性と来場者行動の組み合わせ)
参加者属性A1:参加者の業種
来場者行動A7:参加者による来場者の評価(関心度)及び評価した参加者の業種
(点数の決め方)
・参加者属性A1=「業種X1」かつ
来場者行動A7=「業種X1」「関心度:高」 … 8点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ
来場者行動A7=「業種X1」「関心度:中」 … 4点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ
来場者行動A7=「業種X2」「関心度:高」 … 4点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ
来場者行動A7=「業種X2」「関心度:中」 … 2点
・参加者属性A1=「業種X1」かつ
来場者行動A7=「業種X1、X2以外」又は「関心度:低」… 0点
【0113】
情報処理装置1は、一の来場者と一の参加者との組み合わせについて取得された属性得点セット及び行動得点セットに基づいて、当該一の来場者と当該一の参加者とのマッチング度を取得する(ST440)。
【0114】
例えば情報処理装置1は、属性得点セットの各属性得点と行動得点セットの各属性得点を合計した値としてマッチング度を算出してもよいし、属性得点セットの各属性得点と行動得点セットの各属性得点にそれぞれ所定の重み係数を乗じて足し合わせた値をマッチング度として算出してもよい。あるいは情報処理装置1は、属性得点セットの各属性得点と行動得点セットの各属性得点をそれぞれ変数とする所定の関数に基づいて、マッチング度を算出してもよい。この場合、所定の関数には、いずれか1つの属性得点が大きくなるほどマッチング度が大きくなるとともに、いずれか1つの行動得点が大きくなるほどマッチング度が大きくなるような関数が選ばれるとよい。
【0115】
また情報処理装置1は、属性得点セット及び行動得点セットから算出される2以上の独立した中間指標に基づいて、マッチング度を算出してもよい。この場合、例えば2以上の中間指標には、属性得点セットにおける少なくとも一部の属性得点に基づいた属性指標と、行動得点セットにおける少なくとも一部の行動得点に基づいた行動指標とが含まれてもよい。更に行動指標には、来場者の移動パターンに関連する行動得点に基づいた指標である動線指標と、それ以外の行動得点に基づいた行動指標の2種類が存在していてもよい。
【0116】
情報処理装置1は、中間指標の元となる複数の得点(属性得点、行動得点)を合計した値として中間指標を算出してもよいし、当該複数の得点のそれぞれに所定の重み係数を乗じて足し合わせた値として中間指標を算出してもよい。あるいは情報処理装置1は、中間指標の元となる複数の得点(属性得点、行動得点)をそれぞれ変数とする所定の関数に基づいて、中間指標を算出してもよい。この場合、所定の関数には、いずれか1つの得点が大きくなるほど中間指標が大きくなるような関数が選ばれるとよい。
【0117】
情報処理装置1は、2以上の中間指標を算出する場合、この2以上の中間指標の合計(若しくは、2以上の中間指標にそれぞれ所定の重み係数を乗じて足し合わせた値)を、マッチング度として算出してもよい。これにより、マッチング度のみでは表されないマッチングの傾向を中間指標の違いに基づいて把握することができる。
【0118】
また情報処理装置1は、各中間指標の最小値と最大値が一致するように(例えば最小値=「0」、最大値=「100」となるように)正規化された中間指標を算出してもよい。
図5Aの例では、3つの中間指標(「属性」、「動線」、「行動」)がそれぞれ0~100%の値を持つように正規化されている。これにより、各中間指標の大きさの程度(最小値と最大値のどちらにどの程度近いか)を把握し易くなるため、マッチング度のみでは表されないマッチングの傾向を把握し易くすることができる。
【0119】
以上説明したように、本実施形態によれば、来場者属性と参加者属性との関連性の度合いを示す1以上の属性得点、及び、来場者行動と参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の行動得点に基づいて、来場者と参加者とのマッチング度が取得される。そして、参加者端末装置5からの要求に応じて、一の来場者とのマッチング度が参加者端末装置5に提供され、来場者端末装置4からの要求に応じて、マッチング度が相対的に高い推奨参加者の情報が来場者端末装置4に提供される。これにより、イベントの会場において、来場者と参加者の双方が自らにマッチした相手を見つけ易くなるため、来場者と参加者との良好なマッチングを促進させることができる。
【0120】
本実施形態によれば、参加者が操作する参加者端末装置5に来場者とのマッチング度が提供されることで、参加者はイベント会場で応対中の来場者のマッチング度をリアルタイムに把握できる。これにより、参加者はマッチング度の高い来場者に焦点を当てた質の高い応対を進め易くなる。
【0121】
本実施形態によれば、来場者が操作する来場者端末装置4に推奨参加者の情報が提供されることで、来場者はイベント会場で自身にマッチする参加者を容易に見つけることができる。これにより、来場者はイベント会場で参加者から提供される有用な情報を効率的に入手できる。
【0122】
本実施形態によれば、新たな行動情報が取得されると、その行動情報が示す新たな来場者行動が反映されるようにマッチング度が再取得され、最新のマッチング度に関する情報が参加者端末装置5や来場者端末装置4に提供される。従って、最新の来場者の行動が反映された信頼度の高いマッチング度に関する情報を参加者や来場者に提供できる。
【0123】
本実施形態によれば、マッチング度を再取得する場合において、前回のマッチング度の取得に用いられた属性得点セットが再利用され、属性得点セットを取得する処理が省略される(ステップST400:
図8)。これにより、マッチング度の再取得に関わる処理を減らすことができるため、情報処理装置1における処理の負担を軽減できる。
【0124】
本実施形態によれば、参加者による来場者への評価(来場者評価)と参加者属性との関連性の度合いを表す行動得点が取得されるため、参加者から見た来場者の実情(展示内容への関心度等)が加味された信頼度の高いマッチング度を取得できる。
【0125】
次に、本実施形態に関する幾つかの変形例について説明する。
【0126】
(変形例1)
図9は、一の参加者と一の来場者とのマッチング度を取得する処理の一変形例を説明するためのフローチャートである。
図9に示すフローチャートは、
図8に示すフローチャートにステップST415~ST430を追加したものであり、他のステップは
図8に示すフローチャートと同じである。
【0127】
この変形例において、情報処理装置1は、ステップST410の処理により得られた属性得点セットに基づいて、来場者属性と参加者属性との関連性の度合いを表す得点である総合属性得点を取得する(ST415)。総合属性得点は、例えば、属性得点に基づく上述した中間指標(属性指標)であってもよい。
【0128】
情報処理装置1は、ステップST415において取得した総合属性得点が所定のしきい値を超えているか判定し、総合属性得点がしきい値を超えている場合、来場者をマッチング対象者として判定する(ST425)。情報処理装置1は、来場者がマッチング対象者であると判定した場合(ST425のYes)、行動得点を取得する処理(ST435)及びマッチング度を取得する処理(ST440)を行い、来場者がマッチング対象者でない場合は(ST425のNo)、これらの処理を省略する。ただし情報処理装置1は、参加者が操作する参加者端末装置5から特定の来場者のマッチング度照会(ST110:
図4)を受けた場合には、この特定の来場者がマッチング対象者でなくても(ST425のNo)、行動得点の取得(ST435)及びマッチング度の取得(ST440)を行う。
【0129】
マッチング度に対する属性得点セットの寄与の割合が行動得点セットに比べて大きい場合、属性得点セットの属性得点が全体的にある程度小さくなると、行動得点セットに関わらず、マッチング度が小さくなることが見込まれる。この場合、行動得点セット及びマッチング度を取得して参加者が確認する意義はあまりないため、行動得点セット及びマッチング度を取得する処理は省略してもよい。従って、総合属性得点がしきい値より小さい場合(属性得点セットの属性得点が全体的に小さい場合)には、行動得点セット及びマッチング度を取得する処理(ST435、ST440)を省略して、情報処理装置1における処理の負担を軽減することができる。
【0130】
(変形例2)
図11及び
図12は、マッチング度の再取得に関わる処理の一変形例を説明するためのフローチャートである。
図11及び
図12に示すフローチャートは、
図7に示すフローチャートにステップST315、ST360~ST395を追加したものであり、他のステップは
図7に示すフローチャートと同じである。
ステップST370は、本発明のマッチング度取得ステップの一例である。
ステップST375は、本発明の来場者検出ステップの一例である。
ステップST380は、本発明のマッチング度収集ステップの一例である。
ステップST385は、本発明のマッチング度判定ステップの一例である。
ステップST390は、本発明の第1報知ステップの一例である。
ステップST395は、本発明の第2報知ステップの一例である。
【0131】
情報処理装置1は、ステップST310で取得した行動情報が来場者のイベント会場内での位置を示す情報である場合(ST315のYes)、既に説明したステップST320~ST330の代わりに、
図12に示すステップST360~ST395の処理を行う。
【0132】
イベントの会場には、各来場者の位置を検出するための装置が設けられており、情報処理装置1は、この装置から得られる情報をもとに、各来場者の位置を示す行動情報を取得する(ST310)。
【0133】
例えば、イベント会場の各所にBLE(Bluetooth Low Energy)のビーコン発信機が配置されており、各ビーコン発信機からは、イベント会場内におけるビーコン発信機の位置情報を含むビーコン信号が送出される。来場者端末装置4は、各ビーコン発信機から送出されるビーコン信号を受信し、その受信信号強度の情報を位置情報とともに所定の位置検出用サーバへ送信する。位置検出用サーバは、来場者端末装置4から受信した各ビーコン信号の受信信号強度と位置情報に基づいて、イベント会場内における来場者端末装置4の位置(座標等)を算出し、算出した位置の情報を情報処理装置1に提供する。情報処理装置1が位置検出用サーバとしての機能を有していてもよい。
【0134】
なお、イベント会場内における来場者の位置を検出する方法は、上述したビーコン信号を用いる方法に限らず、例えば、イベント会場内の各所に配置された無線LANのアクセスポイントで受信される来場者端末装置4の無線信号に基づいて来場者端末装置4の位置を検出する方法や、他の無線信号に基づいて位置を検出する方法を用いてもよい。あるいは、イベント会場内の各所に設置されたカメラにより撮影される来場者の映像に基づいて来場者の位置を検出してもよい。
【0135】
ステップST360において、情報処理装置1は、行動情報が示す各来場者の位置の情報に基づいて、各来場者が滞在する場所を検出する。例えば情報処理装置1は、一定の時間間隔で取得される来場者の位置情報(行動情報)に基づいて、来場者の位置がイベント会場内の所定の場所(展示ブース、展示ブースを含む近隣エリア、その他のエリア)に所定時間以上留まっている場合、来場者が当該所定の場所に滞在していると判定し、当該所定の場所を来場者が滞在する場所として検出する。
【0136】
情報処理装置1は、各来場者の滞在場所の検出結果に基づいて、各来場者の来場者行動情報(来場者行動DB27)の登録若しくは更新を行う(ST365)。例えば、滞在場所が一の場所から他の場所へ変わった場合、当該一の場所に滞在した時間、当該他の場所を訪問した回数、当該一の場所から当該他の場所への移動距離、当該一の場所から当該他の場所への移動の順序等を、来場者行動として来場者行動情報に記録する。
【0137】
情報処理装置1は、ステップST365において登録若しくは更新した各来場者の来場者行動情報(来場者行動DB27)に基づいて、各来場者と各参加者とのマッチング度を再取得する(ST370)。すなわち情報処理装置1は、登録若しくは更新した来場者行動情報に基づいて、訪問場所、訪問回数、滞在時間等の来場者行動と参加者属性との組み合わせに応じた行動得点を取得し、取得した行動得点に基づいてマッチング度を再取得する。情報処理装置1は、再取得したマッチング度をマッチング度DB28に登録する。
【0138】
情報処理装置1は、ステップST360において検出された各来場者の最新の訪問場所と、参加者情報(参加者DB22)が示す各参加者の展示ブースとに基づいて、各参加者の展示ブースに滞在中の来場者、及び、各参加者の展示ブースを含む所定の近隣エリアに滞在中の来場者を検出する(ST375)。
【0139】
情報処理装置1は、ステップST375において一の参加者について検出された各来場者(当該一の参加者の展示ブースに滞在中の来場者、当該一の参加者の展示ブースを含む近隣エリアに滞在中の来場者)と当該一の参加者とのマッチング度(ST370において再取得されたマッチング度)を、マッチング度DB28から収集する。情報処理装置1は、このマッチング度を収集する処理を、複数の参加者の各々について行う(ST380)。
【0140】
情報処理装置1は、ステップST380において一の参加者について収集された各来場者とのマッチング度が、所定のしきい値を超えているか判定する。情報処理装置1は、このマッチング度の判定処理を、複数の参加者の各々について行う(ST385)。
【0141】
情報処理装置1は、ステップST850において、一の来場者と一の参加者とのマッチング度が所定のしきい値を超えていると判定した場合、当該一の参加者の展示ブース(若しくは展示ブースを含む近隣エリア)に当該一の来場者が滞在中であることを、当該一の参加者の参加者端末装置5において報知させる処理を行う(ST390)。例えば情報処理装置1は、参加者端末装置5の表示装置の画面上で当該報知(テキスト等の表示)を行わせてもよいし、参加者端末装置5に無線等で接続されたイヤホンにおいて当該報知(音声の出力)を行わせてもよい。
【0142】
また情報処理装置1は、ステップST850において、一の来場者と一の参加者とのマッチング度が所定のしきい値を超えていると判定した場合、当該一の参加者の展示ブースを含む近隣エリアに当該一の来場者が滞在中であることを、当該一の来場者の来場者端末装置4において報知させる処理を行う(ST395)。例えば情報処理装置1は、来場者端末装置4の表示装置の画面上で当該報知(テキスト等の表示)を行わせてもよいし、来場者端末装置4に無線等で接続されたイヤホンにおいて当該報知(音声の出力)を行わせてもよい。
【0143】
上述した変形例によれば、マッチング度がしきい値を超えるほど高い来場者が参加者の展示ブースに訪問したとき(若しくは、展示ブースの近隣エリアに滞在したとき)、その旨が参加者に対して報知される。これにより、参加者がマッチング度の高い来場者を更に見つけ易くなるため、マッチング度の高い来場者に対してより適切な応対をすることが可能になる。
【0144】
また、上述した変形例によれば、来場者がマッチング度の高い参加者の展示ブースに近づいたとき、その旨が来場者に対して報知される。これにより、来場者がマッチング度の高い参加者を更に見つけ易くなるため、イベントにおいてより効率的に有用な情報を入手することが可能になる。
【0145】
(変形例3)
図12は、ブースに滞在中の来場者のマッチング度を表示する参加者端末装置5の画面の一例を示す図である。この変形例において、情報処理装置1は、一の参加者によって操作される参加者端末装置5からの要求に応じて、当該一の参加者についてステップST380(
図11)の処理により収集された各来場者のマッチング度に関する情報を、要求元の参加者端末装置5へ提供する処理を行う。
図12の例では、当該一の参加者の展示ブース(若しくは展示ブースを含む近隣エリア)に滞在中の来場者に関するマッチング度の人数分布が棒グラフによって参加者端末装置5の画面に表示されている。画面上の「更新」ボタンが押下されると、マッチング度の人数分布の棒グラフが最新の情報に基づいて更新される。この変形例によれば、展示ブースに訪れている来場者のマッチング度の傾向をその場でリアルタイムに把握できるため、来場者のマッチング度を予想しながら適切で効果的な応対を行うことが可能となる。
【0146】
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
【0147】
上述した実施形態における情報処理装置1の処理の一部は、他の装置(来場者端末装置4、参加者端末装置5等)において実行されてもよい。例えば、情報処理装置1の上述した処理の一部が来場者端末装置4において実行されている場合、情報処理装置1のコンピュータと来場者端末装置4のコンピュータとを含んだコンピュータシステムが構成されており、このコンピュータシステムにおいて本実施形態に係る処理が実行されていると言える。
【0148】
上述した実施形態におけるデータベース(21~28)の構成は一例であり、本実施形態はこの例に限定されない。すなわち、上述したデータベースの一部は、1以上の別のデータベースに置き換えられてもよい。また、本実施形態の処理で扱われる情報(来場者情報、参加者情報、対象情報、行動情報、来場者行動情報等)は、必ずしも1つのデータベースのレコードに含まれていなくてもよく、例えば、2以上のデータベースのレコードに分散されていてもよい。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
情報処理システムが、イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う方法であって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせにおける前記マッチング度を取得するマッチング度取得ステップであって、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度を取得することにおいて、
当該一の来場者の前記来場者属性情報が示す1以上の前記来場者属性と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記属性得点セットを取得することと、
当該一の来場者について記憶される1以上の前記行動情報が示す1以上の前記来場者行動と、当該一の参加者の前記参加者属性情報が示す1以上の前記参加者属性とに基づいて、前記行動得点セットを取得することと、
取得された前記属性得点セット及び前記行動得点セットに基づいて、前記マッチング度を取得することとを含む、マッチング度取得ステップと、
一の前記参加者によって操作される参加者端末装置から、当該一の参加者と一の前記来場者との前記マッチング度を照会するマッチング度照会を受信した場合、当該一の参加者と当該一の来場者との組み合わせについて取得された前記マッチング度を当該参加者端末装置へ提供する処理を行うマッチング度提供ステップと、
一の前記来場者によって操作される来場者端末装置から、当該一の来場者に対して推奨される前記参加者を照会する参加者照会を受信した場合、当該一の来場者について取得された前記マッチング度に基づいて、当該一の来場者との前記マッチング度が相対的に高い1以上の前記参加者を推奨参加者として選定し、選定した前記推奨参加者に関する情報を当該来場者端末装置へ提供する処理を行う推奨参加者情報提供ステップとを有する、
方法。
[2]
前記来場者行動に関する情報を提供する所定の装置から、前記来場者が行った新たな行動に関する情報を受信した場合、当該受信した情報に基づいて、当該新たな行動に関する情報を含んだ前記行動情報を取得し、前記記憶装置に記憶させる行動情報取得ステップを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含み、
前記マッチング度提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度を前記参加者端末装置へ提供することを含み、
前記推奨参加者情報提供ステップは、前記マッチング度取得ステップにおいて取得された最新の前記マッチング度に基づいて前記推奨参加者を選定することを含む、
[1]に記載の方法。
[3]
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者について取得された新たな前記行動情報が示す前記来場者行動に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することにおいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記属性得点セットは、前回の前記マッチング度の取得に用いた前記属性得点セットを再度用いることを含む、
[2]に記載の方法。
[4]
前記マッチング度取得ステップは、
複数の前記来場者と複数の前記参加者との各組み合わせについて取得された前記属性得点セットに基づいて、前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点である総合属性得点を取得することと、
複数の前記来場者の各々について、前記総合属性得点が所定のしきい値を超える前記参加者であるマッチング対象者を特定し、特定した前記マッチング対象者に限定して前記マッチング度を取得することとを含む、
[2]に記載の方法。
[5]
一の前記来場者によって操作される前記来場者端末装置から、当該一の来場者に関連する前記来場者属性の更新を求める更新要求を受信した場合、当該一の来場者の前記来場者属性情報に含まれる前記来場者属性の情報を当該更新要求に応じて更新する来場者属性更新ステップを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記来場者の前記来場者属性情報に含まれる前記来場者属性の情報が更新された場合、更新された前記来場者属性の情報に基づいて、当該一の来場者と各前記参加者との前記マッチング度を再取得することを含む、
[2]に記載の方法。
[6]
一の前記参加者によって操作される前記参加者端末装置から、当該一の参加者に関連する前記参加者属性の更新を求める更新要求を受信した場合、当該一の参加者の前記参加者属性情報に含まれる前記参加者属性の情報を当該更新要求に応じて更新する参加者属性更新ステップを有し、
前記マッチング度取得ステップは、一の前記参加者の前記参加者属性情報に含まれる前記参加者属性の情報が更新された場合、更新された前記参加者属性の情報に基づいて、当該一の参加者と各前記来場者との前記マッチング度を再取得することを含む、
[2]に記載の方法。
[7]
前記行動情報取得ステップは、一の前記参加者によって操作される前記参加者端末装置から、前記イベントにおいて一の前記来場者の応対をした結果に基づく当該一の来場者への評価である来場者評価を含んだ前記行動情報を取得することを含み、
前記行動得点セットは、前記来場者評価と前記参加者属性との関連性の度合いを表す前記行動得点を含む、
[2]に記載の方法。
[8]
前記行動情報取得ステップは、前記イベントの会場における前記来場者の訪問場所に関する情報、及び、当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間に関する情報の少なくとも一方を含んだ前記行動情報を取得することを含み、
前記行動得点セットは、
前記来場者の前記訪問場所と、前記イベントの会場における前記参加者の所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、
前記来場者の前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が訪問した回数と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点、及び、
前記訪問場所及び当該訪問場所に前記来場者が滞在した時間と、前記参加者の前記所在場所に関する前記参加者属性との関連性を表す前記行動得点
の少なくとも1つを含む、
[2]に記載の方法。
[9]
前記行動情報取得ステップにおいて取得された前記行動情報が示す前記来場者の最新の訪問場所と、前記参加者属性情報が示す前記参加者の前記所在場所とに基づいて、前記参加者の前記所在場所に滞在中の前記来場者、及び/又は、前記参加者の前記所在場所を含む近隣エリアに滞在中の前記来場者を検出する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行う来場者検出ステップと、
最新の前記来場者検出ステップにおいて一の前記参加者について検出された各前記来場者と当該一の前記参加者との前記マッチング度を収集する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度収集ステップと、
最新の前記マッチング度収集ステップにおいて一の前記参加者について収集された各前記来場者とのマッチング度が、所定のしきい値を超えているか判定する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度判定ステップと、
前記マッチング度判定ステップにおいて、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度が前記所定のしきい値を超えていると判定された場合、当該一の参加者の前記所在場所に当該一の来場者が滞在中であること、及び/又は、当該一の参加者の前記近隣エリアに当該一の来場者が滞在中であることを、当該一の参加者の前記参加者端末装置において報知させる処理を行う第1報知ステップとを有する、
[8]に記載の方法。
[10]
前記行動情報取得ステップにおいて取得された前記行動情報が示す前記来場者の最新の訪問場所と、前記参加者属性情報が示す前記参加者の前記所在場所とに基づいて、前記参加者の前記所在場所を含む近隣エリアに滞在中の前記来場者を検出する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行う来場者検出ステップと、
最新の前記来場者検出ステップにおいて一の前記参加者について検出された各前記来場者と当該一の前記参加者との前記マッチング度を収集する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度収集ステップと、
最新の前記マッチング度収集ステップにおいて一の前記参加者について収集された各前記来場者とのマッチング度が、所定のしきい値を超えているか判定する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度判定ステップと、
前記マッチング度判定ステップにおいて、一の前記来場者と一の前記参加者との前記マッチング度が前記所定のしきい値を超えていると判定された場合、当該一の参加者の前記近隣エリアに当該一の来場者が滞在中であることを、当該一の来場者の前記来場者端末装置において報知させる処理を行う第2報知ステップとを有する、
[8]に記載の方法。
[11]
前記行動情報取得ステップにおいて取得された前記行動情報が示す前記来場者の最新の訪問場所と、前記参加者属性情報が示す前記参加者の前記所在場所とに基づいて、前記参加者の前記所在場所に滞在中の前記来場者、及び/又は、前記参加者の前記所在場所を含む近隣エリアに滞在中の前記来場者を検出する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行う来場者検出ステップと、
最新の前記来場者検出ステップにおいて一の前記参加者について検出された各前記来場者と当該一の前記参加者との前記マッチング度を収集する処理を、複数の前記参加者の各々について繰り返し行うマッチング度収集ステップと、
一の前記参加者によって操作される前記参加者端末装置からの要求に応じて、当該一の参加者について最新の前記マッチング度収集ステップにより収集された各前記来場者の前記マッチング度に関する情報を当該参加者端末装置へ提供する処理を行う来場者関連情報提供ステップとを有する、
[8]に記載の方法。
[12]
イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を情報処理システムに行わせる命令を含んだプログラムであって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
前記命令に従って前記情報処理システムが行う処理は、[1]~[11]のいずれか1つに記載された方法の各ステップを含む、
プログラム。
[13]
イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う情報処理システムであって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
処理部と、
前記処理部に処理を行わせる命令を記憶した記憶部とを有し、
前記処理部は、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
前記処理部が前記命令に従って行う処理は、[1]~[11]のいずれか1つに記載された方法の各ステップを含む、
情報処理システム。
[14]
イベントにおける来場者と参加者とのマッチングを促進する処理を行う情報処理システムであって、
前記イベントに来場する前記来場者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を来場者属性と呼び、
前記イベントに参加する前記参加者に関連する属性であって、前記マッチングに関連する属性を参加者属性と呼び、
前記来場者の行動であって、前記マッチングに関連する行動を来場者行動と呼び、
前記来場者属性と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者属性と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、属性得点と呼び、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記属性得点を、属性得点セットと呼び、
前記来場者行動と前記参加者属性との関連性の度合いを表す得点であって、前記来場者行動と前記参加者属性との組み合わせに応じて定められた得点を、行動得点と呼び、
一の前記来場者が行った1以上の前記来場者行動と一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の前記行動得点を、行動得点セットと呼び、
一の前記来場者と一の前記参加者とがマッチする度合いを表す指標であって、当該一の来場者と当該一の参加者との組み合わせにおける、前記属性得点セットと前記行動得点セットとに応じて取得される指標を、マッチング度と呼び、
前記情報処理システムは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、
一の前記来場者に関連する1以上の前記来場者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の来場者属性情報と
一の前記参加者に関連する1以上の前記参加者属性の情報をそれぞれ含んだ複数の参加者属性情報と、
一の前記来場者が行った行動に関する情報をそれぞれ含んだ複数の行動情報と
を記憶しており、
[1]~[11]のいずれか1つに記載された方法の各ステップを行う手段を有する、
情報処理システム。
【符号の説明】
【0149】
1…情報処理装置、11…通信部、12…記憶部、121…プログラム、13…処理部、2…記憶装置、21…来場者DB、22…参加者DB、23…対象管理DB、24…パネル管理DB、25…コンテンツ管理DB、26…行動記録DB、27…来場者行動DB、28…マッチング度DB、29…コンテンツ、4…来場者端末装置、5…参加者端末装置、6…運営者端末装置、9…通信ネットワーク
【要約】
【課題】イベントの来場者と参加者の双方が自らにマッチした相手を見つけ易くなるように、来場者と参加者とのマッチングを促進する方法、プログラム及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】来場者属性と参加者属性との関連性の度合いを示す1以上の属性得点、及び、来場者行動と参加者属性との関連性の度合いを表す1以上の行動得点に基づいて、来場者と参加者とのマッチング度が取得される。そして、参加者端末装置5からの要求に応じて、一の来場者とのマッチング度が参加者端末装置5に提供され(
図5A)、来場者端末装置4からの要求に応じて、マッチング度が相対的に高い推奨参加者の情報が来場者端末装置4に提供される(
図5B)。これにより、イベントの会場において、来場者と参加者の双方が自らにマッチした相手を見つけ易くなる。
【選択図】
図5