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特許7761355表示制御装置、表示制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-20
(45)【発行日】2025-10-28
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20251021BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20251021BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20251021BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20251021BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/38
G09G5/00 510V
H04N7/18 J
G06F3/0484
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022105767
(22)【出願日】2022-06-30
(65)【公開番号】P2024005552
(43)【公開日】2024-01-17
【審査請求日】2024-11-19
(73)【特許権者】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】遊佐 淳也
(72)【発明者】
【氏名】葛生 一樹
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-107933(JP,A)
【文献】特開2013-114049(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0307544(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00-5/42
G09G 3/20
H04N 7/18
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する1以上の表示画面に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した前記表示可能領域に前記画像を表示させるように前記表示可能領域を再構築し、前記再構築した前記表示可能領域を出力する制御部とを備え、
2以上の前記表示画面のうちの第1表示画面と前記故障領域が形成されている第2表示画面とが並んで配置されている場合、前記制御部は、前記第1表示画面の第1表示領域、及び前記第2表示画面の第2表示領域から前記故障領域を除いた領域から、それぞれ第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定し、特定した前記第1表示可能領域、及び前記第2表示可能領域に前記画像を表示させるように前記再構築し、前記再構築した前記第1表示可能領域、及び前記再構築した前記第2表示可能領域を出力し、
前記第1表示可能領域は、前記第2表示画面の前記故障領域の大きさに応じた、前記第1表示領域の一部の領域であり、
前記第2表示可能領域は、前記第1表示領域から前記第1表示可能領域を除いた領域と、前記第2表示領域から前記故障領域を除いた領域と、を合わせた領域であり、
前記制御部は、前記第2表示可能領域で前記第1表示画面および前記第2表示画面に跨って前記再構築した前記表示可能領域を出力する
表示制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、特定した前記表示可能領域を複数の表示可能領域に分割して前記再構築し、分割して前記再構築した前記複数の表示可能領域を出力する
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記再構築する前のアスペクト比を維持したまま、特定した前記表示可能領域を前記再構築する
請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記取得部が取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域だけを除いた前記表示可能領域を特定する
請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記取得部が取得した前記故障領域情報に示される前記故障領域が前記表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合、前記表示画面が故障していることを示す故障情報を出力する
請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記表示可能領域が所定の大きさ未満の場合、前記表示画面が故障していることを示す故障情報を出力する
請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項7】
画像を表示する1以上の表示画面に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得することと、
取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した前記表示可能領域に前記画像を表示させるように前記表示可能領域を再構築し、前記再構築した前記表示可能領域を出力することとを含むみ、
2以上の前記表示画面のうちの第1表示画面と前記故障領域が形成されている第2表示画面とが並んで配置されている場合、前記第1表示画面の第1表示領域、及び前記第2表示画面の第2表示領域から前記故障領域を除いた領域から、それぞれ第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定し、特定した前記第1表示可能領域、及び前記第2表示可能領域に前記画像を表示させるように前記再構築し、前記再構築した前記第1表示可能領域、及び前記再構築した前記第2表示可能領域を出力し、
前記第1表示可能領域は、前記第2表示画面の前記故障領域の大きさに応じた、前記第1表示領域の一部の領域であり、
前記第2表示可能領域は、前記第1表示領域から前記第1表示可能領域を除いた領域と、前記第2表示領域から前記故障領域を除いた領域と、を合わせた領域であり、
記第2表示可能領域で前記第1表示画面および前記第2表示画面に跨って前記再構築した前記表示可能領域を出力する
表示制御方法。
【請求項8】
請求項に記載の表示制御方法をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御装置、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両に関連する各種情報を表示する車両用の表示装置が開示されている。この表示装置は、それぞれ異なる画像に対する重要度の優先順位が予め決められており、複数の表示器のそれぞれに対して故障の発生を検知する検知部と、検知部による故障発生の検知信号に基づいて、故障発生のない表示器に、重要度の高い順に画像を表示させる制御部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-121841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の表示装置では、表示器に部分的な故障があった場合、表示器の表示面全体を故障として扱うため、故障した表示器に画像が表示されなくなり、表示領域が極端に狭まり、UX(User Experience)が低下する恐れがあるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る表示制御装置は、画像を表示する1以上の表示画面に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した前記表示可能領域に前記画像を表示させるように前記表示可能領域を再構築し、前記再構築した前記表示可能領域を出力する制御部とを備え、2以上の前記表示画面のうちの第1表示画面と前記故障領域が形成されている第2表示画面とが並んで配置されている場合、前記制御部は、前記第1表示画面の第1表示領域、及び前記第2表示画面の第2表示領域から前記故障領域を除いた領域から、それぞれ第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定し、特定した前記第1表示可能領域、及び前記第2表示可能領域に前記画像を表示させるように前記再構築し、前記再構築した前記第1表示可能領域、及び前記再構築した前記第2表示可能領域を出力し、前記第1表示可能領域は、前記第2表示画面の前記故障領域の大きさに応じた、前記第1表示領域の一部の領域であり、前記第2表示可能領域は、前記第1表示領域から前記第1表示可能領域を除いた領域と、前記第2表示領域から前記故障領域を除いた領域と、を合わせた領域であり、前記制御部は、前記第2表示可能領域で前記第1表示画面および前記第2表示画面に跨って前記再構築した前記表示可能領域を出力する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の表示制御装置によれば、表示領域の極端な狭まりを抑制し、故障領域以外の表示可能領域を有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施の形態に係る表示システムを示す模式図である。
図2図2は、実施の形態に係る表示システムを示すブロック図である。
図3A図3Aは、表示画面の表示可能領域と故障領域とを示す模式図である。
図3B図3Bは、表示画面の表示可能領域と故障領域とを示す別の模式図である。
図4図4は、表示システムにおいて、カスタマイズモードを実行し、カスタマイズ操作をする様子を例示した図である。
図5図5は、実施の形態に係る表示システムの動作例1を示すフローチャートである。
図6図6は、実施の形態に係る表示システムの動作例2を示すフローチャートである。
図7図7は、実施の形態に係る表示システムの動作例3を示すフローチャートである。
図8図8は、実施の形態に係る表示システムの動作例4を示すフローチャートである。
図9図9は、実施の形態に係る表示システムの動作例5を示すフローチャートである。
図10図10は、表示画面の故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合を示す模式図である。
図11図11は、実施の形態の変形例1に係る表示システムの処理動作を示すフローチャートである。
図12図12は、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合を示す模式図である。
図13図13は、実施の形態の変形例2に係る表示システムの処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0009】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0011】
(実施の形態)
<構成及び機能>
まず、本実施の形態の表示システム1について、図1図4を用いて説明する。
【0012】
図1は、実施の形態に係る表示システム1を示す模式図である。図2は、実施の形態に係る表示システム1を示すブロック図である。図3Aは、表示画面10の表示可能領域と故障領域とを示す模式図である。図3Bは、表示画面10の表示可能領域と故障領域とを示す別の模式図である。図4は、表示システム1において、カスタマイズモードを実行し、カスタマイズ操作をする様子を例示した図である。
【0013】
図1に示すように、表示システム1は、複数の画像を1以上の表示装置9の表示画面10に表示するためのシステムである。具体的には、表示システム1では、1以上の表示装置9の表示画面10に自動的に又はユーザによる手動で、複数の画像の表示位置を設定することができる。また、表示システム1では、表示画面10の一部分が故障すると、故障した一部分以外の領域に画像を表示させる。例えば、表示システム1は、1以上の表示装置9が搭載された車両2等に用いられ、1以上の表示装置9のうちのある表示装置9の表示画面10の一部分が故障しても、故障した一部分を除いて1以上の表示装置9が連携して複数の画像を表示させることができる。
【0014】
本実施の形態では、複数の画像は、アプリケーションに基づいて表示される画像であり、例えば、車両用計器、車載機器の作動状況、ナビゲーション情報、撮像画像、周辺車両情報等の情報を含んでいる。車両用計器は、スピードメータ、方向指示表示灯、警告灯、オドメータ、シフトポジション、燃料計、水温計等である。車載機器は、例えば、音響装置、車載点灯装置及びシート装置等である。ナビゲーション情報は、運転者に対して車両2の走行時に現在位置及び目的地への経路案内等を行なうための情報である。撮像画像は、車両2に搭載された撮像装置が車両2の周囲又は車室内を撮像した画像である。周辺車両情報は、車両2の周囲に存在している他車両の有無、台数、速度及び車両2から他車両までの距離等を示す情報である。
【0015】
具体的には、図2に示すように、表示システム1は、1以上の表示装置9と、表示制御装置20と、通知部40とを備えている。
【0016】
[表示装置9]
表示装置9は、液晶ディスプレイ等のPC(Personal Computer)モニタ、車両2に搭載されるカーナビゲーションシステム、電子ミラーシステム、マルチインフォメーションディスプレイ又はヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)等の表示器である。
【0017】
図1では、複数の表示装置9として、車幅の中央部分に配置されたカーナビゲーションシステム19aと、左サイドミラー19b及び右サイドミラー19cとして機能する電子ミラーシステムと、複数のマルチインフォメーションディスプレイ19d、19e、19fとを例示している。これら表示装置9は、車両2の乗員が一度に複数の表示装置9を纏めて見ることができるように、並べられて配置されている。
【0018】
複数の表示装置9が車両2に設けられる場合、複数の表示装置9のうちの2つ以上の表示装置9は、表示システム1によって連携されて制御されることで単一の画像を表示したり、それぞれが個別に画像を表示したりすることができる。この2つ以上の表示装置9は、互いに隣り合う、又は、隣接している。本実施の形態における図2では、2つ以上の表示装置9は、第1表示装置9a及び第2表示装置9bを含んでいる。第1表示装置9aと第2表示装置9bとは、機種、性能(解像度、応答速度、コントラスト比等)、表示画面10の大きさ、設定等のうちの少なくともいずれかが異なっている。また、2つ以上の表示装置9は、表示制御装置によって連携して制御されることで、それぞれの表示装置9の物理サイズ、解像度、輝度、及び、色調の少なくとも1つが異なっていても、全体的に統一感のある画像を表示させる。
【0019】
[表示制御装置20]
図2に示すように、表示制御装置20は、複数の画像を1以上の表示装置9の表示画面10に表示するように制御する。具体的には、表示制御装置20は、表示画面10の一部が故障すると、故障領域以外の表示可能領域に画像を表示させるように制御することができる。
【0020】
ここで、故障領域とは、表示装置9の表示画面10において、適切に画像を表示することができない領域である。また、表示可能領域とは、表示装置9の表示画面10において故障領域を除いた領域であり、適切に画像を表示することができる領域である。故障領域及び表示可能領域は、表示画面10における位置座標によってこれらの領域が特定される。
【0021】
具体的には、表示制御装置20は、取得部21と、制御部30とを有している。
【0022】
取得部21は、画像を表示する1以上の表示画面10に構築されている図3Aの表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得する。例えば、取得部21は、センサ、入力インターフェイス等である。ここで、表示領域とは、表示装置9の表示画面10において、画像を表示可能な領域であり、故障していない表示画面10の全領域、及び、後述する再構築された表示可能領域を含む。
【0023】
取得部21がセンサである場合、センサは、表示装置9の表示画面10における故障領域を検知することで、故障領域情報を取得することができる。この場合、センサは、カメラセンサ等であり、例えば、検知部と、故障範囲検知部とを有していてもよい。検知部は、1以上の表示画面10を撮像することで、1以上の表示画面10を検知してもよい。故障範囲検知部は、検知した1以上の表示画面10に画像が表示されていない領域を故障領域として検知してもよい。
【0024】
また、取得部21が入力インターフェイスである場合、入力インターフェイスは、外部装置が故障領域を特定することで、故障領域を示す故障領域情報を取得することができる。外部装置は、例えば、ユーザが故障領域を入力することで、故障領域情報を取得することができるスマートフォン、タブレット端末等の入力端末である。
【0025】
そして、取得部21は、取得した故障領域情報を制御部30に出力することができる。
【0026】
制御部30は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域を除いた表示可能領域を特定することができる。
【0027】
具体的には、制御部30は、表示範囲管理部31と、表示画面生成部32と、表示画面描画部33とを有している。この場合、制御部30は、少なくとも表示範囲管理部31を備えていればよい。
【0028】
表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて表示範囲を管理する。具体的には、表示範囲管理部31は、表示領域から故障領域を除いた表示可能領域を特定する。このとき、表示範囲管理部31は故障領域全体を収容する所定の枠で囲むことで故障領域を規定する。例えば、所定の枠は、円形状、方形状又は多角形状等である。表示範囲管理部31は、特定した表示可能領域に画像を表示させるように表示可能領域を再構築することで、表示範囲を管理する。つまり、表示範囲管理部31は、表示可能領域だけに画像を表示させるように、表示領域から表示可能領域を再構築する。表示範囲管理部31は、再構築した表示可能領域を表示画面描画部33及び通知部40に出力する。表示範囲管理部31は、制御部の一例であってもよい。
【0029】
ここで、表示可能領域とは、図3Aの(a)に示すように、表示装置9における表示画面10に構築されている表示領域において、画像を表示可能な領域であり、故障領域を除いた領域である。また、故障領域とは、表示装置9における表示画面10において、画像を表示する領域のうち、故障によって画像を適切に表示できない領域である。
【0030】
また、以下のような表示可能領域を再構築してもよい。
【0031】
まず、表示範囲管理部31は、特定した表示可能領域を複数の表示可能領域に分割し、画像を表示させるように複数の表示可能領域を再構築し、分割して再構築した複数の表示可能領域を出力してもよい。例えば、図3Aの(b)に示すように、表示画面10の一部が故障によって表示領域が分断されている場合がある。この場合、分断された表示領域に合わせて複数の表示可能領域を再構築する必要がある。つまり、表示範囲管理部31は、表示領域が故障領域を除いて分割された複数の表示可能領域に画像を表示させるように再構築する。図3Aの(b)の例では、特定した表示可能領域が画面分割されることで、互いに独立している2つの再構築した表示可能領域を示している。この場合では、2つの表示可能領域にそれぞれ異なる画像を独立して表示することができる。
【0032】
また、図3Aの(c)に示すように、2つ以上の表示画面10のうちの第1表示画面10aと第2表示画面10bとが並んで配置されている場合、表示範囲管理部31は、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定し、特定した第1表示可能領域及び第2表示可能領域に画像を表示させるように再構築し、再構築した第1表示可能領域及び再構築した第2表示可能領域を出力してもよい。例えば、第1表示画面10aと第2表示画面10bとが連続するように並んで設けられている場合、少なくとも第1表示画面10a又は第2表示画面10bに故障領域が形成されていれば、表示範囲管理部31は、第1表示領域及び第2表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定する。そして、表示範囲管理部31は、特定した第1表示可能領域及び第2表示可能領域を再構築する。
【0033】
図3Aの(c)の例では、第2表示画面10bに故障領域が形成されている。この場合、表示範囲管理部31は、第2表示画面10bの故障領域の大きさに応じて、第1表示領域の一部を再構築した第1表示可能領域とし、第1表示領域の残りの表示領域と第2表示領域から故障領域を除いた表示可能領域とを合わせることで再構築した第2表示可能領域とする。この場合でも、2つの表示可能領域にそれぞれ異なる画像を独立して表示できるが、第2表示可能領域では、第1表示画面10a及び第2表示画面10bに跨って画像を表示する。
【0034】
また、図3Aの(d)に示すように、2つ以上の表示画面10のうちの第1表示画面10aと第2表示画面10bとが並んで配置されている場合、表示範囲管理部31は、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域を合わせた1つの表示領域から故障領域を除いた1つの表示可能領域を特定し、特定した1つの表示可能領域に画像を表示させるように再構築し、再構築した1つの表示可能領域を出力してもよい。例えば、第1表示画面10aと第2表示画面10bとが連続するように並んで設けられている場合、少なくとも第1表示画面10a又は第2表示画面10bに故障領域が形成されていれば、表示範囲管理部31は、第1表示領域及び第2表示領域を合わせた1つの表示領域から故障領域を除いた1つの表示可能領域を特定する。表示範囲管理部31は、特定した1つの表示可能領域を再構築する。図3Aの(d)の例では、第2表示画面10bに故障領域が形成されているため、表示範囲管理部31は、第1表示領域と第2表示領域から故障領域を除いた表示可能領域とを合わせることで再構築した1つの表示可能領域とする。この場合では、1つの表示可能領域、つまり第1表示画面10a及び第2表示画面10bに跨って画像が表示される。
【0035】
また、図3Bの(a)に示すように、表示範囲管理部31は、アスペクト比を維持したまま特定した表示可能領域を再構築してもよい。図3B(a)の例では、表示領域から故障領域を除いた領域を表示可能領域とした場合、表示可能領域のアスペクト比は、表示領域のアスペクト比と異なるため、表示可能領域に表示された画像は所定方向に伸びたり縮んだりする。このため、表示範囲管理部31は、再構築する前の表示領域のアスペクト比を維持したまま、表示可能領域を再構築してもよい。
【0036】
また、図3Bの(b)に示すように、2つ以上の表示画面10のうちの第1表示画面10aと第2表示画面10bとが配置されている場合、表示範囲管理部31は、第1表示画面10aの故障領域情報に基づいて、第1表示画面10aの第1表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域を特定する。表示範囲管理部31は、第1表示領域を特定した第1表示可能領域と故障領域とに分割して再構築し、再構築した第1表示可能領域に対応する画像を第1表示画面10aから出力させ、故障領域に対応する画像を再構築した第2表示画面10bの第2表示領域から出力させる。例えば、第1表示画面10aの一部が故障した場合、故障領域を除いた第1表示可能領域に対応する画像の一部を表示させ、故障領域に相当する画像の残りの部分を第2表示画面10bの第2表示領域に表示させる。これにより、第1表示画面10aと第2表示画面10bとを並べることで、第1表示画面10aが故障していない場合に表示できた第1表示領域の画像を再現するように表示することができる。
【0037】
また、図3Bの(d)に示すように、表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域だけを除いた表示可能領域を特定してもよい。例えば、表示範囲管理部31は、表示領域において、故障領域以外の全ての表示領域を1つの表示可能領域として再構築してもよい。別の例では、図3Bの(c)に示すように、表示範囲管理部31は、表示領域において、特定した表示可能領域を複数の表示可能領域に分割して再構築してもよい。つまり、表示範囲管理部31は、表示領域において、故障領域以外の全ての表示領域を表示可能領域として再構築してもよい。
【0038】
図2に示すように、表示画面生成部32は、アプリケーションの動作によって表示画面描画部33に描画処理を実行させるための描画コマンドを生成する。表示画面生成部32は、生成した描画コマンドを、表示範囲管理部31を介して表示画面描画部33に出力する。
【0039】
表示画面描画部33は、表示画面生成部32で生成したアプリケーション等の画像を描画するための描画コマンドを取得する。表示画面描画部33は、表示範囲管理部31を介して表示画面生成部32から取得した描画コマンド、表示範囲管理部31から取得した再構築した表示可能領域に基づいて、表示可能領域において表示する画像の明るさ(明度)、コントラスト、ガンマ値、色調等を調整した描画処理を実行する。そして、表示画面描画部33は、再構築した表示可能領域に描画処理を実行した画像を表示させるように、表示装置9に出力する。
【0040】
これにより、表示画面10に故障領域が形成されていても、表示制御装置20では、表示領域から故障領域を除いて再構築した表示可能領域に画像を表示することができる。
【0041】
[通知部40]
通知部40は、例えば、ネットワークと通信可能に接続されている通信インターフェイス、画像を表示可能な表示モニタ、音声を出力することが可能なスピーカ等である。通知部40は、再構築した表示可能領域を表示範囲管理部31から取得すると、故障領域が存在している旨、表示装置9における表示領域を変更する旨を出力する。
【0042】
[表示画面10のカスタマイズ]
本実施の形態では、表示画面10が故障した場合、表示システム1がカスタマイズモードを実行することで、複数の表示装置9に表示させる画像を適宜設定することができる。なお、表示画面10が故障しなくてもカスタマイズモードを実行することができてもよい。表示システム1がカスタマイズモードを実行させたとき、図4に示すように、複数の表示装置9のうちの一部の表示装置9にカスタマイズ画像が表示される。ユーザは、カスタマイズ画像上でそれぞれのアプリケーションを実行するためのパーツ画像、その配置位置、その大きさ及びその表示形式等を好みに応じてカスタマイズすることができる。アプリケーションは、例えば、車速表示及びエンジン回転数等の車両用計器に関するパーツ画像、音響装置の音量等の車載機器の作動状況に関するパーツ画像、ナビゲーション情報に関するパーツ画像等が対応付けられている。使用者がカスタマイズした表示内容は、車両2に設けられた複数の表示装置9の表示画面10に表示することができる。この時、表示画面10の一部に故障が生じていれば、制御部30は、図4に示す実際の表示のように、再構築した表示可能領域に描画処理を実行した画像を表示させる。
【0043】
<処理動作>
本実施の形態に係る表示制御装置20、表示制御方法及びプログラムの処理動作について説明する。
【0044】
(動作例1)
まず、1つの表示画面10の一部が故障した場合について、図5を用いて説明する。
【0045】
図5は、実施の形態に係る表示システム1の動作例1を示すフローチャートである。
【0046】
最初に、取得部21は、画像を表示する1以上の表示画面10に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得する(S11)。取得部21は、取得した故障領域情報を制御部30に出力する。
【0047】
次に、制御部30の表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域を除いた表示可能領域を特定する。表示範囲管理部31は、表示領域と、特定した表示可能領域とが一致するか否かを判定する(S12)。
【0048】
表示範囲管理部31は、表示領域と、特定した表示可能領域とが一致すると判定した場合(S12でYES)、フローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0049】
一方、表示範囲管理部31は、表示領域と、特定した表示可能領域とが一致しないと判定した場合(S12でNO)、特定した表示可能領域に画像を表示させるように再構築する(S13)。表示範囲管理部31は、再構築した表示可能領域を表示画面描画部33及び通知部40に出力する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32で生成したアプリケーション等の画像を描画するための描画コマンドと、表示範囲管理部31から再構築した表示可能領域とを取得する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32の描画コマンド、及び、表示範囲管理部31が再構築した表示可能領域に基づいて、表示可能領域において表示する画像の明るさ(明度)、コントラスト、ガンマ値、色調等を調整した描画処理を実行する。表示画面描画部33は、再構築した表示可能領域に描画処理を実行した画像を表示させるように、表示装置9に出力する。
【0050】
次に、通知部40は、表示範囲管理部31から再構築した表示可能領域を取得すると、故障領域が存在している旨、表示装置9における表示領域を変更する旨を出力する(S14)。これにより、ユーザは、表示装置9を修理又は交換したり、そのまま使用し続けたりする等の対応を取ることができる。
【0051】
そして、表示システム1は、図5のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0052】
また、表示制御装置20は、再構築した表示可能領域に故障が発生した場合、再構築した表示可能領域を表示領域として、さらに、故障領域を除いた表示可能領域を構築することができる。
【0053】
なお、ステップS12において、表示範囲管理部31が表示領域と特定した表示可能領域とが一致するか否かを判定する代わりに、表示範囲管理部31が故障領域情報を取得したか否かを判定してもよい。故障領域情報を取得したと判定した場合にステップS13に進んでもよく、故障領域情報を取得していないと判定した場合にフローチャートを終了してもよい。
【0054】
(動作例2)
次に、特定した表示可能領域を複数の表示可能領域に分割する場合の動作例について、図6を用いて説明する。
【0055】
図6は、実施の形態に係る表示システム1の動作例2を示すフローチャートである。
【0056】
図5と同一の処理については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0057】
最初に、ステップS11、S12を経て、ステップS12でNOの場合、表示画面描画部33は、特定した表示可能領域を複数の表示可能領域に分割し、画像を表示させるように再構築する(S13a)。表示画面描画部33は、表示画面生成部32から描画コマンドと、表示範囲管理部31から再構築した複数の表示可能領域とを取得する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32の描画コマンド、及び、表示範囲管理部31が再構築した複数の表示可能領域に基づいて、複数の表示可能領域において表示する複数の画像に対して描画処理を実行する。表示画面描画部33は、再構築した複数の表示可能領域のそれぞれに対応するように、描画処理を実行した複数の画像のそれぞれを表示装置9に出力する。
【0058】
そして、表示システム1は、ステップS14を経て、図6のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0059】
(動作例3)
次に、複数の表示画面10の一例として第1表示画面10aと第2表示画面10bとが並んで配置されている場合において、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域から故障領域を除く場合の動作例について、図7を用いて説明する。
【0060】
図7は、実施の形態に係る表示システム1の動作例3を示すフローチャートである。
【0061】
図5と同一の処理については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0062】
最初に、取得部21は、互いに異なる画像を表示する第1表示画面10a及び/又は第2表示画面10bから故障領域情報を取得する(S11)。取得部21は、取得した故障領域情報を制御部30に出力する。
【0063】
次に、制御部30の表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定する。例えば、図3Aの(c)に示すように、第2表示画面10bに故障領域が形成されている場合、表示範囲管理部31は、故障領域情報に基づいて、第1表示画面10aの第1表示可能領域を特定するとともに、第2表示画面10bの第2表示領域から故障領域を除いた第2表示可能領域を特定する。表示範囲管理部31は、表示領域と、特定した表示可能領域とが一致するか否かを判定する。具体的には、表示範囲管理部31は、第1表示領域と特定した第1表示可能領域とが一致し、かつ、第2表示領域と特定した第2表示可能領域とが一致するか否かを判定する(S12b)。
【0064】
表示範囲管理部31は、表示領域と、特定した表示可能領域とが一致すると判定した場合、つまり、第1表示領域と特定した第1表示可能領域とが一致し、かつ、第2表示領域と特定した第2表示可能領域とが一致した場合(S12bでYES)にフローチャートを終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0065】
一方、表示範囲管理部31は、表示領域と、特定した表示可能領域とが一致しないと判定した場合、特定した表示可能領域に画像を表示させるように再構築する。つまり、表示範囲管理部31は、第1表示領域と特定した第1表示可能領域とが一致しない、及び/又は、第2表示領域と特定した第2表示可能領域とが一致しない場合(S12bでNO)、第1表示領域及び第2表示領域から故障領域を除いた2つの表示可能領域に画像を表示させるように再構築する(S13b)。具体的には、表示範囲管理部31は、ステップS12bでNOの場合、第2表示画面10bの故障領域の大きさに応じて、画像を表示させるように第1表示領域の一部を再構築し、第1表示領域の残りの表示領域と第2表示領域から故障領域を除いた表示可能領域とを合わせた領域に画像を表示させるように再構築する(S13b)。表示範囲管理部31は、第1表示領域の一部を再構築した第1表示可能領域とし、第1表示領域の残りの表示領域と第2表示領域から故障領域を除いた表示可能領域とを合わせることで再構築した第2表示可能領域とする。表示画面描画部33は、表示画面生成部32で生成したアプリケーション等の画像を描画するための描画コマンドと、表示範囲管理部31から再構築した第1表示可能領域及び再構築した第2表示可能領域とを取得する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32の描画コマンド、表示範囲管理部31が再構築した第1表示可能領域及び再構築した第2表示可能領域に基づいて、再構築した第1表示可能領域及び再構築した第2表示可能領域のそれぞれに表示する画像の描画処理を実行する。表示画面描画部33は、再構築した第1表示可能領域に描画処理を実行した画像を出力し、再構築した第2表示可能領域に描画処理を実行した画像を出力する。図3Aの(c)の場合では、表示画面描画部33は、構築した第1表示可能領域に描画処理を実行した画像、及び、再構築した第2表示可能領域に描画処理を実行した画像の一部を表示させるように、第1表示装置9aに出力する。また、表示画面描画部33は、再構築した第2表示可能領域に描画処理を実行した残りの画像を表示させるように、第2表示装置9bに出力する。
【0066】
そして、表示システム1は、ステップS14を経て、図7のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0067】
(動作例4)
次に、複数の表示画面10の一例として第1表示画面10aと第2表示画面10bとが配置されている場合において、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域を合わせた1つの表示領域から故障領域を除く場合の動作例について、図8を用いて説明する。
【0068】
図8は、実施の形態に係る表示システム1の動作例4を示すフローチャートである。
【0069】
図5と同一の処理については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0070】
最初に、取得部21は、第1表示画面10a及び/又は第2表示画面10bから故障領域情報を取得する(S11)。取得部21は、取得した故障領域情報を制御部30に出力する。
【0071】
次に、制御部30の表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、1つの表示領域から故障領域を除いた1つの表示可能領域を特定する。例えば、図3Aの(d)に示すように、第2表示画面10bに故障領域が形成されている場合、表示範囲管理部31は、故障領域情報に基づいて、第1表示領域と第2表示領域から故障領域を除いた表示可能領域とを合わせた1つの表示可能領域を特定する。表示範囲管理部31は、1つの表示領域と、特定した1つの表示可能領域とが一致するか否かを判定する(S12c)。
【0072】
表示範囲管理部31は、1つの表示領域と、特定した1つの表示可能領域とが一致すると判定した場合(S12cでYES)、フローチャートを終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0073】
一方、表示範囲管理部31は、1つの表示領域と、特定した1つの表示可能領域とが一致しないと判定した場合(S12cでNO)、特定した1つの表示可能領域に画像を表示させるように再構築する(S13c)。表示画面描画部33は、表示画面生成部32で生成したアプリケーション等の画像を描画するための描画コマンドと、表示範囲管理部31から再構築した1つの表示可能領域を取得する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32の描画コマンド、及び、表示範囲管理部31が再構築した1つの表示可能領域に基づいて、再構築した1つの表示可能領域に表示する画像の描画処理を実行する。表示画面描画部33は、再構築した1つの表示可能領域に描画処理を実行した画像を表示させるように、第1表示装置9a及び第2表示装置9bに出力する。
【0074】
そして、表示システム1は、ステップS14を経て、図8のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0075】
(動作例5)
次に、第1表示画面10aと第2表示画面10bとが配置されている場合において、第1表示画面10aの故障領域に対応する画像を再構築した第2表示画面10bの第2表示領域から出力させる場合の動作例について、図9を用いて説明する。また、第2表示画面10bは、第1表示画面10aと分離独立したタブレット端末、スマートフォン等の端末装置の表示画面10である。
【0076】
図9は、実施の形態に係る表示システム1の動作例5を示すフローチャートである。
【0077】
図5と同一の処理については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0078】
最初に、取得部21は、互いに異なる画像を表示する第1表示画面10aから故障領域情報を取得する(S11)。取得部21は、取得した故障領域情報を制御部30に出力する。
【0079】
次に、制御部30の表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、第1表示画面10aの第1表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域を特定する。表示範囲管理部31は、第1表示領域と、特定した第1表示可能領域とが一致するか否かを判定する(S12d)。
【0080】
表示範囲管理部31は、第1表示領域と、特定した第1表示可能領域とが一致すると判定した場合(S12dでYES)、フローチャートを終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0081】
一方、表示範囲管理部31は、第1表示領域と、特定した第1表示可能領域とが一致しないと判定した場合(S12dでNO)、第1表示領域を特定した第1表示可能領域と故障領域とに分割して再構築する(S13d)。つまり、表示範囲管理部31は、再構築した第1表示可能領域と、故障領域に対応するように再構築した第2表示画面10bの第2表示領域とを出力する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32で生成したアプリケーション等の画像を描画するための描画コマンドと、表示範囲管理部31から再構築した第1表示可能領域、及び、再構築した第2表示画面10bの第2表示領域とを取得する。表示画面描画部33は、表示画面生成部32の描画コマンドと、再構築した第1表示可能領域と、再構築した第2表示画面10bの第2表示領域とに基づいて、再構築した第1表示可能領域に画像の一部を描画処理し、再構築した第2表示画面10bの第2表示領域に画像の残りを描画処理する。図3Bの(b)の場合では、表示画面描画部33は、再構築した第1表示可能領域に描画処理を実行した画像の一部を表示させるように、第1表示装置9aに出力し、再構築した第2表示画面10bの第2表示領域に描画処理を実行した残りの画像を表示させるように、第2表示画面10bに出力する。
【0082】
そして、表示システム1は、ステップS14を経て、図9のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0083】
また、上述の動作例1~5のステップS13、S13a、S13b、S13c、S13dにおいて、表示範囲管理部31は、さらに、アスペクト比を維持したまま特定した表示可能領域を再構築してもよい。
【0084】
また、上述の動作例1~5のステップS13、S13a、S13b、S13c、S13dにおいて、表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域だけを除いた表示可能領域を特定し、故障領域以外の全ての表示領域を1つの表示可能領域として再構築してもよい。
【0085】
<作用効果>
次に、本実施の形態に係る表示制御装置20、表示制御方法及びプログラムの作用効果について説明する。
【0086】
上述したように、本実施の形態に係る表示制御装置20は、画像を表示する1以上の表示画面10に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得する取得部21と、取得部21が取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した表示可能領域に画像を表示させるように表示可能領域を再構築し、再構築した表示可能領域を出力する制御部30とを備える。
【0087】
これによれば、1台の表示画面10に故障が発生しても、表示画面10の表示領域から故障領域を除いた表示可能領域に再構築することができる。これにより、再構築された表示可能領域に画像を表示することができるため、一台の表示画面10における部分的な故障を、一台の表示画面10の故障として扱わなくてもよくなる。
【0088】
したがって、表示制御装置20は、表示領域の極端な狭まりを抑制し、故障領域以外の表示可能領域を有効活用することができる。
【0089】
また、本実施の形態に係る表示制御方法は、画像を表示する1以上の表示画面10に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得することと、取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した表示可能領域に画像を表示させるように表示可能領域を再構築し、再構築した表示可能領域を出力することとを含む。
【0090】
この表示制御方法においても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0091】
また、本実施の形態に係るプログラムは、表示制御方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0092】
このプログラムにおいても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0093】
また、本実施の形態に係る表示制御装置20において、制御部30は、特定した表示可能領域を複数の表示可能領域に分割して再構築し、分割して再構築した複数の表示可能領域を出力する。
【0094】
これによれば、図3Aの(b)のように、1つの表示画面10に複数の表示可能領域を再構築して形成してすることができるため、表示画面10が故障しても1つの表示画面10に複数の画像を表示することができる。
【0095】
また、表示画面10のどの位置が故障しても、複数の表示可能領域に分割すれば、故障領域を最小限にすることができるため、故障領域以外の表示可能領域をより有効活用することができる。
【0096】
また、本実施の形態に係る表示制御装置20において、2以上の表示画面10のうちの第1表示画面10aと第2表示画面10bとが配置されている場合、制御部30は、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定し、特定した第1表示可能領域及び第2表示可能領域に画像を表示させるように再構築し、再構築した第1表示可能領域及び再構築した第2表示可能領域を出力する。
【0097】
これによれば、図3Aの(c)のように第1表示画面10a及び第2表示画面10bが並んで配置されている場合、第1表示画面10aと第2表示画面10bとに跨って再構築した第1表示可能領域及び第2表示可能領域を形成することができる。また、第1表示画面10a及び第2表示画面10bのうちの故障領域が形成された表示画面10の画像だけが小さくなって表示されてしまうことを抑制することができる。このため、故障領域が形成されても、再構築した複数の表示可能領域全体として、画像の大きさをバランスよく見せることができる。
【0098】
また、本実施の形態に係る表示制御装置20において、2つ以上の表示画面10のうちの第1表示画面10aと第2表示画面10bとが配置されている場合、制御部30は、第1表示画面10aの第1表示領域及び第2表示画面10bの第2表示領域を合わせた1つの表示領域から故障領域を除いた1つの表示可能領域を特定し、特定した1つの表示可能領域に画像を表示させるように再構築し、再構築した1つの表示可能領域を出力する。
【0099】
これによれば、図3Aの(d)のように第1表示画面10a及び第2表示画面10bが並んで配置されている場合、第1表示画面10a及び第2表示画面10bのうちの一方に故障領域が形成されたとしても、1つの表示可能領域を再構築することができる。
【0100】
また、本実施の形態に係る表示制御装置20において、制御部30は、再構築する前のアスペクト比を維持したまま、特定した表示可能領域を再構築する。
【0101】
これによれば、図3Bの(a)のようにアスペクト比が維持された表示可能領域が再構築されるため、画像が縦方向又は横方向に伸びたり縮んだりすることが抑制される。
【0102】
また、本実施の形態に係る表示制御装置20において、2つ以上の表示画面10のうちの第1表示画面10aと第2表示画面10bとが配置されている場合、制御部30は、第1表示画面10aの故障領域情報に基づいて、第1表示画面10aの第1表示領域から故障領域を除いた第1表示可能領域を特定して、第1表示領域を第1表示可能領域と故障領域とに分割して再構築し、再構築した第1表示可能領域に対応する画像を第1表示画面10aから出力させ、故障領域に対応する画像を再構築した第2表示画面10bの第2表示領域から出力させる。
【0103】
これによれば、図3Bの(b)のように第1表示画面10aに故障領域が形成されても、故障領域に対応する画像を別の第2表示画面10bに表示させることができる。このため、故障前に表示されていた第1表示領域の画像のように、再構築した第1表示可能領域に対応する画像と、故障領域に相当する画像とを合わせて表示することができる。
【0104】
また、本実施の形態に係る表示制御装置20において、制御部30は、取得部21が取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域だけを除いた表示可能領域を特定する。
【0105】
これによれば、図3Bの(c)、(d)に示すように、故障した領域以外の全てを表示可能領域とすることができるため、故障領域以外の表示可能領域をより有効活用することができる。
【0106】
(実施の形態の変形例1)
本変形例では、故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合に表示画面10が故障していることを示す故障情報を出力する点で実施の形態と相違する。本実施の形態おける他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0107】
まず、本変形例の表示システム1について、図10を用いて説明する。
【0108】
図10は、表示画面10の故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合を示す模式図である。
【0109】
本変形例では、表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に示される故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合、表示画面10が故障していることを示す故障情報を出力してもよい。例えば、表示領域において故障領域が所定割合以上であれば、表示可能領域が小さくなるため、画像を表示してもユーザには見づらく、重要な情報をユーザが認識できない場合がある。このため、表示範囲管理部31は、故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合、故障情報を出力することで、周囲に報知してもよい。
【0110】
このような変形例において、故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合の処理動作を、図11を用いて説明する。
【0111】
図11は、実施の形態の変形例1に係る表示システム1の処理動作を示すフローチャートである。
【0112】
最初にステップS11を経た後に、表示範囲管理部31は、故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めているか否かを判定する(S21)。
【0113】
表示範囲管理部31は、故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めていると判定した場合(S21でYES)、表示画面10の全体を非表示画面と設定する(S15)。表示範囲管理部31は、故障情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40が故障情報を通知することで(S16)、ユーザは、表示装置9を修理又は交換したりする等の対応を取ることができる。そして、図11のフローチャートの処理動作を終了し、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0114】
一方、表示範囲管理部31は、故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めていないと判定した場合(S21でNO)、ステップS12~S14を経て、図11のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0115】
また、本変形例の図11のステップS13において、表示範囲管理部31は、さらに、アスペクト比を維持したまま特定した表示可能領域を再構築してもよい。
【0116】
また、本変形例の図11のステップS13において、表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域だけを除いた表示可能領域を特定し、故障領域以外の全ての表示領域を1つの表示可能領域として再構築してもよい。
【0117】
このような、本変形例に係る表示制御装置20において、制御部30は、取得部21が取得した故障領域情報に示される故障領域が表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合、表示画面10が故障していることを示す故障情報を出力する。
【0118】
これによれば、所定割合以上を占めている場合は表示可能領域が小さくなり過ぎてしまい、表示される画像も小さくなり過ぎてしまうため、故障情報を出力することで、ユーザに対して交換又は修理を検討させることができる。
【0119】
(実施の形態の変形例2)
本変形例では、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合に故障情報を出力する点で実施の形態と相違する。本実施の形態おける他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0120】
まず、本変形例の表示システム1について、図12を用いて説明する。
【0121】
図12は、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合を示す模式図である。
【0122】
本変形例では、表示範囲管理部31は、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合、表示画面10が故障していることを示す故障情報を出力してもよい。所定の大きさ未満の場合とは、表示可能領域の縦方向と横方向との比率が所定の大きさ未満の場合、表示可能領域の縦方向の画素数又は横方向の画素数が所定の大きさ未満の場合である。例えば、表示可能領域が所定の大きさ未満であれば、表示可能領域が小さくなったり、表示可能領域が横伸び又は縦伸びした歪な形状になるため、画像を表示してもユーザには見づらくなったり、重要な情報をユーザが認識できない場合がある。このため、表示範囲管理部31は、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合、故障情報を出力することで、周囲に報知してもよい。
【0123】
このような変形例において、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合の処理動作について図13を用いて説明する。
【0124】
図13は、実施の形態の変形例2に係る表示システム1の処理動作を示すフローチャートである。
【0125】
最初にステップS11を経た後に、表示範囲管理部31は、表示可能領域が所定の大きさ未満であるか否かを判定する(S31)。
【0126】
表示範囲管理部31は、表示可能領域が所定の大きさ未満であると判定した場合(S31でYES)、表示画面10の全体を非表示画面と設定する(S15)。表示範囲管理部31は、故障情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40が故障情報を通知することで(S16)、ユーザは、表示装置9を修理又は交換したりする等の対応を取ることができる。
【0127】
そして、図13のフローチャートの処理動作を終了し、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0128】
一方、表示範囲管理部31は、表示可能領域が所定の大きさ未満でないと判定した場合(S31でNO)、ステップS12~S14を経て、図13のフローチャートの処理動作を終了する。そして、ステップS11に戻り動作処理を繰り返す。
【0129】
また、本変形例の図13のステップS13において、表示範囲管理部31は、さらに、アスペクト比を維持したまま特定した表示可能領域を再構築してもよい。
【0130】
また、本変形例の図13のステップS13において、表示範囲管理部31は、取得部21から取得した故障領域情報に基づいて、表示領域から故障領域だけを除いた表示可能領域を特定し、故障領域以外の全ての表示領域を1つの表示可能領域として再構築してもよい。
【0131】
このような、本変形例に係る表示制御装置20において、制御部30は、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合、表示画面10が故障していることを示す故障情報を出力する。
【0132】
これによれば、表示可能領域が所定の大きさ未満の場合は表示可能領域が小さくなり過ぎたり、表示可能領域が横伸び又は縦伸びした歪な形状になったりするため、画像が見づらくなる。このため、故障情報を出力することで、ユーザに対して交換又は修理を検討させることができる。
【0133】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る表示制御装置、表示制御方法及びプログラムについて、上記各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0134】
例えば、上記実施の形態に係る表示制御装置、表示制御方法及びプログラムに含まれる制御部等は典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0135】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0136】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0137】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0138】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0139】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0140】
以下に、上記各実施の形態に基づいて説明した表示制御装置、表示制御方法及びプログラムの特徴を示す。
【0141】
<技術1>
画像を表示する1以上の表示画面に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した前記表示可能領域に前記画像を表示させるように前記表示可能領域を再構築し、前記再構築した前記表示可能領域を出力する制御部とを備える
表示制御装置。
【0142】
<技術2>
前記制御部は、特定した前記表示可能領域を複数の表示可能領域に分割して前記再構築し、分割して前記再構築した前記複数の表示可能領域を出力する
技術1に記載の表示制御装置。
【0143】
<技術3>
2以上の前記表示画面のうちの第1表示画面と第2表示画面とが配置されている場合、前記制御部は、前記第1表示画面の第1表示領域及び前記第2表示画面の第2表示領域から前記故障領域を除いた第1表示可能領域及び第2表示可能領域を特定し、特定した前記第1表示可能領域及び前記第2表示可能領域に前記画像を表示させるように前記再構築し、前記再構築した前記第1表示可能領域及び前記再構築した前記第2表示可能領域を出力する
技術1に記載の表示制御装置。
【0144】
<技術4>
2つ以上の前記表示画面のうちの第1表示画面と第2表示画面とが配置されている場合、前記制御部は、前記第1表示画面の第1表示領域及び前記第2表示画面の第2表示領域を合わせた1つの表示領域から前記故障領域を除いた1つの表示可能領域を特定し、特定した1つの表示可能領域に前記画像を表示させるように前記再構築し、前記再構築した前記1つの表示可能領域を出力する
技術1に記載の表示制御装置。
【0145】
<技術5>
前記制御部は、前記再構築する前のアスペクト比を維持したまま、特定した前記表示可能領域を前記再構築する
技術1~4のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0146】
<技術6>
2つ以上の前記表示画面のうちの第1表示画面と第2表示画面とが配置されている場合、前記制御部は、前記第1表示画面の前記故障領域情報に基づいて、前記第1表示画面の第1表示領域から前記故障領域を除いた第1表示可能領域を特定して、前記第1表示領域を前記第1表示可能領域と前記故障領域とに分割して前記再構築し、前記再構築した前記第1表示可能領域に対応する画像を前記第1表示画面から出力させ、前記故障領域に対応する画像を前記再構築した前記第2表示画面の第2表示領域から出力させる
技術1~5のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0147】
<技術7>
前記制御部は、前記取得部が取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域だけを除いた表示可能領域を特定する
技術1~6のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0148】
<技術8>
前記制御部は、前記取得部が取得した前記故障領域情報に示される前記故障領域が前記表示領域のうちの所定割合以上を占めている場合、前記表示画面が故障していることを示す故障情報を出力する
技術1~7のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0149】
<技術9>
前記制御部は、前記表示可能領域が所定の大きさ未満の場合、前記表示画面が故障していることを示す故障情報を出力する
技術1~8のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0150】
<技術10>
画像を表示する1以上の表示画面に構築されている表示領域のうちの故障領域を示す故障領域情報を取得することと、
取得した前記故障領域情報に基づいて、前記表示領域から前記故障領域を除いた表示可能領域を特定し、特定した前記表示可能領域に前記画像を表示させるように前記表示可能領域を再構築し、前記再構築した前記表示可能領域を出力することとを含む
表示制御方法。
【0151】
<技術11>
技術10に記載の表示制御方法をコンピュータに実行させる
プログラム。
【0152】
なお、上記の各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0153】
本開示は、例えば複数の表示装置を搭載した車両、車両以外のその他の装置及びシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0154】
10 表示画面
10a 第1表示画面
10b 第2表示画面
20 表示制御装置
21 取得部
30 制御部
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13