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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-10-20
(45)【発行日】2025-10-28
(54)【発明の名称】放熱板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/373 20060101AFI20251021BHJP
   C22C 12/00 20060101ALN20251021BHJP
   C22C 13/00 20060101ALN20251021BHJP
   C22C 30/04 20060101ALN20251021BHJP
   C22F 1/00 20060101ALN20251021BHJP
   C22F 1/16 20060101ALN20251021BHJP
【FI】
H01L23/36 M
C22C12/00
C22C13/00
C22C30/04
C22F1/00 621
C22F1/00 630M
C22F1/00 650F
C22F1/00 651Z
C22F1/00 694B
C22F1/16 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024200436
(22)【出願日】2024-11-18
【審査請求日】2024-11-20
【審判番号】
【審判請求日】2025-08-06
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504034585
【氏名又は名称】有限会社 ナプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】関根 重信
【合議体】
【審判長】松永 稔
【審判官】緑川 隆
【審判官】小川 将之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-102504(JP,A)
【文献】特開2019-155466号公報(JP,A)
【文献】国際公開第2016/059744(WO,A1)
【文献】特許第3829475(JP,B2)
【文献】特許第4359983(JP,B2)
【文献】国際公開第2011/027820(WO,A1)
【文献】特許第4893096(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/34-23/46
C22C 5/00-25/00
C22C 27/00-28/00
C22C 30/00-30/06
C22C 35/00-45/10
C22F 1/00-3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板厚方向において、少なくともIMC層とCuまたはAlを含む基材層とが積層された放熱板であって、
前記IMC層は、Snと、Sn-Cu合金を含む母相中に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶が包含されて存在し、
前記IMC層の組成は、
Cu 3~20質量%、
Bi 5~40質量%、
残部がSnであり、
前記母相の組成は、
Sn 40~96質量%、
Cu 0.05~8質量%、
Bi 0.7~57質量%
であり、
前記金属間化合物結晶の組成は、
Cu 1~30質量%、
Bi 0.05~30質量%、
残部がSnである、
放熱板。
【請求項2】
板厚方向において、少なくともIMC層とCuまたはAlを含む基材層とIMC層とがこの順で積層された、請求項1に記載の放熱板。
【請求項3】
請求項1に記載の放熱板を備えた半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱板に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、一般的な半導体装置を説明するための模式的な断面図である。
半導体装置101は、半導体素子22と、半導体素子22に設けられたボンディングパッド211と、半導体素子22の周囲に配置された複数のリード端子50と、半導体素子22とリード端子50とを電気的に接続する複数のボンディングワイヤ26と、これらを封止する封止樹脂21とを有してなる。半導体装置101の平面サイズは例えば4mm程度であり、厚さは例えば1mm以下である。
【0003】
また、半導体装置101から発生する熱を効率的に放散させるために、一般的に放熱板40が用いられている。放熱板40は、その機能上高い熱伝導率が求められることから、基材としてAl、Cuまたはこれらの合金が使用されていた。放熱板40は、半導体素子22や、回路基板または金属パッケージ部材(図示せず)等にはんだ付けやろう付けで接合される(符号23)。
なお、放熱板の従来技術としては、例えば特許文献1等に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6233677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のAl、Cuまたはこれらの合金からなる基材は、半導体装置に放熱板として設けるには例えば1000℃を超える加熱条件下でのろう付けが必要であり、製造コストがかかるというも問題点があった。
【0006】
したがって本発明の目的は、Al、Cuまたはこれらの合金からなる基材に対するろう付けを不要とするとともに放熱特性に優れた放熱板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、板厚方向において、少なくともIMC層とCuまたはAlを含む基材層とが積層された放熱板であって、前記IMC層は、Snと、Sn-Cu合金とを含む母相中に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶が包含されて存在する、放熱板を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、Al、Cuまたはこれらの合金からなる基材に対するろう付けを不要とするとともに放熱特性に優れた放熱板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一般的な半導体装置を説明するための模式的な断面図である。
図2】本発明の一実施形態における放熱板の断面図である。
図3】本発明の金属粒子の製造に好適な製造装置の一例を説明するための図である。
図4A】実施例1で得られた金属粒子1を薄くカッティングした断面のSTEM像である。
図4B】実施例1で得られた金属粒子1を薄くカッティングした断面のEDSによる元素マッピング分析の結果を示す図である。
図5A】実施例1で得られたシート1を薄くカッティングした断面のSTEM像である。
図5B】実施例1で得られたシート1を薄くカッティングした断面のEDSによる元素マッピング分析の結果を示す図である。
図6】実施例1~3で得られた本発明の放熱板(基材層はCu)の断面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
先に、本明細書における用語法は、特に説明がない場合であっても、以下による。
(1)金属というときは、金属元素単体のみならず、複数の金属元素を含む合金、金属間化合物を含むことがある。
(2)ある単体の金属元素に言及する場合、完全に純粋に当該金属元素のみからなる物質だけを意味するものではなく、微かな他の物質を含む場合もあわせて意味する。すなわち、当該金属元素の性質にほとんど影響を与えない微量の不純物を含むものを除外する意味ではないことは勿論、たとえば、母相という場合、Snの結晶中の原子の一部が他の元素(たとえば、Cu)に置き換わっているものを除外する意味ではない。例えば、前記他の物質または他の元素は、金属粒子中、0~0.1質量%含まれる場合がある。
【0011】
図2は、本発明の一実施形態における放熱板の断面図である。図2(a)において、本発明の放熱板31は、少なくともIMC層304とCuまたはAlを含む基材層302とが積層されてなる。また、図2(b)において、本発明の放熱板32は、少なくともIMC層304とCuまたはAlを含む基材層302とIMC層306とが積層されてなる。
基材層302の厚さは、例えば100μm~300μmであり、IMC層304、306の厚さは、50μm以下、好ましくは25μm~30μmである。
【0012】
前記IMC層は、Snと、Sn-Cu合金等を含む母相中に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶が包含されて存在する層であって、下記の金属粒子(以下、本発明の金属粒子と言うことがある)から製造することができる。
【0013】
本発明の金属粒子は前記IMC層と同じ構造を有するものであり、換言すれば、本発明の金属粒子から製造されたIMC層は、本発明の金属粒子と同じ構造を有するものである。
【0014】
本発明の金属粒子の組成は、
Cu 3~20質量%、
Bi 5~40質量%、
残部がSnであり(ただし、不可避不純物が存在する場合、前記不可避不純物は0.1質量%以下である)、
前記母相の組成は、
Sn 40~96質量%、
Cu 0.05~8質量%、
Bi 0.7~57質量%
であり(ただし、不可避不純物が存在する場合、前記不可避不純物は0.1質量%以下である)、
前記金属間化合物結晶の組成は、
Cu 1~30質量%、
Bi 0.05~30質量%、
残部がSnである(ただし、不可避不純物が存在する場合、前記不可避不純物は0.1質量%以下である)。
また、本発明の金属粒子における金属間化合物結晶の割合は、金属粒子全体に対し、例えば20~60質量%であり、30~40質量%が好ましい。
前記母相中に前記金属間化合物結晶が包含されて存在する。
【0015】
本発明の金属粒子は、例えばCu3~20質量%、Bi5~20質量%および残部がSnからなる組成の原材料から製造することができる。例えば、該原材料を溶融し、これを窒素ガス雰囲気中で高速回転する皿形ディスク上に供給し、遠心力により該溶融金属を小滴として飛散させ、減圧下で冷却固化させることにより得られる。
【0016】
本発明の金属粒子の製造に好適な製造装置の一例を図3を参照して説明する。粒状化室1は上部が円筒状、下部がコーン状になっており、上部に蓋2を有する。蓋2の中心部には垂直にノズル3が挿入され、ノズル3の直下には皿形回転ディスク4が設けられている。符号5は皿形回転ディスク4を上下に移動可能に支持する機構である。また粒状化室1のコーン部分の下端には生成した粒子の排出管6が接続されている。ノズル3の上部は粒状化する金属を溶融する電気炉(高周波炉:従来はセラミックるつぼを使用したが、本発明ではカーボンるつぼを使用している)7に接続されている。混合ガスタンク8で所定の成分に調整された雰囲気ガスは配管9及び配管10により粒状化室1内部及び電気炉7上部にそれぞれ供給される。粒状化室1内の圧力は弁11及び排気装置12、電気炉7内の圧力は弁13及び排気装置14によりそれぞれ制御される。ノズル3から皿形回転ディスク4上に供給された溶融金属は皿形回転ディスク4による遠心力で微細な液滴状になって飛散し、減圧下で冷却されて固体粒子になる。生成した固体粒子は排出管6から自動フィルター15に供給され分別される。符号16は微粒子回収装置である。
【0017】
溶融金属を高温溶解から冷却固化させる過程は、本発明の金属粒子を形成するために重要である。
例えば次のような条件が挙げられる。
溶解炉7における金属の溶融温度を600℃~800℃に設定し、その温度を保持したまま、ノズル3から皿型回転ディスク4上に溶融金属を供給する。
皿形回転ディスク4として、内径35mm、回転体厚さ5mmの皿形ディスクを用い、毎分8万~10万回転とする。
粒状化室1として、9×10-2Pa程度まで減圧する性能を有する真空槽を使用して減圧した上で、15~50℃の窒素ガスを供給しつつ排気を同時に行って、粒状化室1内の気圧を1×10-1Pa以下とする。
【0018】
図4Aは、下記実施例1で得られた本発明の金属粒子1を薄くカッティングした断面のSTEM像である。図4Aの金属粒子を参照すると、SnとSn-Cu合金とを含む母相(淡色部分)に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶(明色部分)を有している。本発明の金属粒子の粒子径は、例えば好適には1μm~50μmの範囲である。
【0019】
前記母相および金属間化合物の組成および割合は、前記金属粒子の製造条件に従うことにより満たすことができる。
【0020】
本発明の金属粒子は、次いでシート化され、CuまたはAlを含む基材層と接合され、本発明の放熱板が得られる。
本発明の金属粒子のシート化は、例えば本発明の金属粒子を100℃~190℃に加熱された圧延回転ロールに直接挿入し加工することにより得ることができ、必要に応じてこれを複数枚積層してもよい。
【0021】
CuまたはAlを含む基材層としては、Cu単体、Al単体、Cu合金(例えば黄銅、リン青銅合金等)、Al合金(例えばNi/Al合金等)を挙げることができる。
【0022】
IMC層と基材層との接合は、例えば下記の条件で加熱圧延する方法がある。
IMC層厚さ:30μm~70μm
基材層厚さ:120μm~300μm
圧延ロールの温度:150℃~100℃
圧延ロール圧:500N程度
圧延ロール速度:2mm/sec程度
また、基材層を中心とし、その両面にIMC層を設置し、加圧圧延機により加圧圧延する方法もある。
【0023】
本発明の放熱板は、例えば図1に示したような半導体装置の放熱板として使用することができ、例えばろう付けやはんだ付け等の工程を経ることなく、半導体素子と直接接合することが可能となる。
半導体素子としては、例えばSi、GaN、SiC等が挙げられる。
本発明の放熱板と半導体素子との接合方法は、例えば加熱加圧接合、または、超音波接合する方法等がある。加熱加圧接合としては、例えば窒素等の不活性ガス雰囲気下、本発明の放熱板と半導体素子とを重ね合わせ、0.2~0.35MPa程度に荷重処理を行い、170~185℃程度の温度で1~3分加熱加圧接合を行う方法が挙げられる。
超音波接合としては、例えば本発明の放熱板と半導体素子とを重ね合わせ、次の条件で超音波接合する方法が挙げられる。
荷重:600N~1000N
振幅:60%~70%
Time:500ms~1000ms
【実施例
【0024】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されない。
【0025】
実施例1
原材料としてCu7.2質量%、Bi10質量%および残部がSnからなる組成の原材料を用い、図3に示す製造装置により、直径約3~20μmの金属粒子1を製造した。
その際、以下の条件を採用した。
溶解炉7に溶融るつぼを設置し、その中に上記原材料を入れ、650℃で溶融し、その温度を保持したまま、ノズル3から皿型回転ディスク4上に溶融金属を供給した。
皿形回転ディスク4として、直径35mm、回転盤厚さ3~5mmの皿形ディスクを用い、毎分8万~10万回転とした。
粒状化室1として、9×10-2Pa程度まで減圧する性能を有する真空槽を使用して減圧した上で、15~50℃の窒素ガスを供給しつつ排気を同時に行って、粒状化室1内の気圧を1×10-1Pa以下とした。
【0026】
得られた金属粒子1を、120℃に加熱された圧延回転ロールに直接挿入してシート1を作成した。なお、得られた金属粒子1は、図4Aに示すような断面を有しており、SnとSn-Cu合金とを含む母相(淡色部分)に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶(明色部分)を有していた。図4Bは、金属粒子1の元素マッピング分析結果を示す図である。
また、得られたシート1は、図5Aに示すような断面を有しており、SnとSn-Cu合金とを含む母相(淡色部分)に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶(濃色部分)を有していた。
また、シート1表面のEDSによる元素マッピング分析を行ったところ(図5B参照)、シート1の組成は
Cu 5.7~8.04質量%、
Bi 12.27~13.24質量%、
残部Snであることが判明した。
また、母相の組成は、
Sn 71~88質量%、
Cu 0.05~2.85質量%、
Bi 0.78~2.36質量%
であることが判明した。
また、金属間化合物結晶の組成は、
Cu 1.49~20.11質量%、
Bi 2.36~18.54質量%、
残部がSnであることが判明した。
【0027】
また、シート1における金属間化合物結晶は、シート1中、30~35質量%を占めていた。
【0028】
次に、シート1とCuまたはAlからなる基材層とを、圧延ロールを用いて、加熱温度120℃、圧延ロール速度2mm/secの条件で接合し、図2(b)の形態に示す本発明の放熱板を作製した。
シート1からなるIMC層304、306の厚さは、各25μm、基材層302の厚さは200μmであった。
なお、IMC層の構造をEDSによる元素マッピング分析で確認したところ、前記シート1の構造と同じであることが判明した。
得られた実施例1のCuを基材層とする放熱板を放熱板1とし、Alを基材層とする放熱板を放熱板2とする。
【0029】
続いて、実施例1の本発明の放熱板1および2の放熱特性を調べた。その結果、放熱板1および2の熱線法による熱伝導率は、約129.6W/(m×K)であった。
【0030】
実施例2
原材料としてCu6質量%、Bi20質量%および残部がSnからなる組成の原材料を用いたこと以外は、実施例1を繰り返し、本発明の金属粒子2からなるシート2を得た。
得られたシート2は、前記図4Aに示すような断面を有しており、シート2断面のEDSによる元素マッピング分析を行ったところ、シート2の組成は
Cu 4.8~5.4質量%、
Bi 19.36~21.13質量%、
残部Snであることが判明した。
また、母相の組成は、
Sn 39.97~68.32質量%、
Cu 0.05~7.85質量%、
Bi 21.18~56.01質量%
であることが判明した。
また、金属間化合物結晶の組成は、
Cu 8.27~19.10質量%、
Bi 3.30~10.4質量%、
残部がSnであることが判明した。
続いて、実施例1と同じ方法により、シート2を用いて本発明の放熱板を得た。
なお、実施例2のIMC層の構造をEDSによる元素マッピング分析で確認したところ、前記金属粒子2の構造と同じであることが判明した。
得られた実施例2のCuを基材層とする放熱板を放熱板3とし、Alを基材層とする放熱板を放熱板4とする。
実施例2の放熱板3および4の放熱特性を調べた。その結果、放熱板3および4の熱線法による熱伝導率は、約115.4W/(m×K)であった。
【0031】
実施例3
原材料としてCu5質量%、Bi40質量%および残部がSnからなる組成の原材料を用いたこと以外は、実施例1を繰り返し、本発明の金属粒子3からなるシート3を得た。
得られたシート3は、前記図4Aに示すような断面を有しており、シート3断面のEDSによる元素マッピング分析を行ったところ、シート3の組成は
Cu 3.19~3.43質量%、
Bi 38.64~40質量%、
残部Snであることが判明した。
また、母相の組成は、
Sn 41.63~53.44質量%、
Cu 0.05~4.68質量%、
Bi 36.83~50.34質量%
であることが判明した。
また、金属間化合物結晶の組成は、
Cu 12.65~22.23質量%、
Bi 19.86~29.94質量%、
残部がSnであることが判明した。
続いて、実施例1と同じ方法により、シート3を用いて本発明の放熱板を得た。
なお、実施例3のIMC層の構造をEDSによる元素マッピング分析で確認したところ、前記金属粒子3の構造と同じであることが判明した。
得られた実施例3のCuを基材層とする放熱板を放熱板5とし、Alを基材層とする放熱板を放熱板6とする。
実施例3の放熱板5および6の放熱特性を調べた。その結果、放熱板5および6の熱線法による熱伝導率は、約100.0W/(m×K)であった。
【0032】
実施例1~3で得られた本発明の放熱板(基材層はCu)の断面形状を図6に示す。
【0033】
以上、添付図面を参照して本発明を詳細に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、当業者であれば、その基本的技術思想および教示に基づき、種々の変形例を想到できることは自明である。
【符号の説明】
【0034】
1 粒状化室
2 蓋
3 ノズル
4 皿形回転ディスク
5 回転ディスク支持機構
6 粒子排出管
7 電気炉
8 混合ガスタンク
9 配管
10 配管
11 弁
12 排気装置
13 弁
14 排気装置
15 自動フィルター
16 微粒子回収装置
21 封止樹脂
22 半導体素子
23 ろう付け
26 ボンディングワイヤ
40 放熱板
50 リード端子
31 放熱板
32 放熱板
101 半導体装置
302 基材層
304 IMC層
306 IMC層
【要約】
【課題】Al、Cuまたはこれらの合金からなる基材に対するろう付けを不要とするとともに放熱特性に優れた放熱板を提供する。
【解決手段】板厚方向において、少なくともIMC層304、306とCuまたはAlを含む基材層302とが積層された放熱板であって、前記IMC層304、306は、Snと、Sn-Cu合金とを含む母相中に、Sn、CuおよびBiを含む金属間化合物結晶が包含されて存在する、放熱板によって上記課題を解決した。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6