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7774706コンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、プログラム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-11-13
(45)【発行日】2025-11-21
(54)【発明の名称】コンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20251114BHJP
   G08G 1/0962 20060101ALI20251114BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20251114BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20251114BHJP
【FI】
G01C21/26 C
G08G1/0962
G06Q30/0601 330
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024502714
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2022008170
(87)【国際公開番号】W WO2023162192
(87)【国際公開日】2023-08-31
【審査請求日】2024-08-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(72)【発明者】
【氏名】飯澤 高志
(72)【発明者】
【氏名】倉持 敬太
【審査官】藤村 泰智
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-204574(JP,A)
【文献】特開2004-163232(JP,A)
【文献】特開2016-184242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26 ~ 21/36
G08G 1/00 ~ 1/16
G06Q 30/06 ~ 30/0601
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得する取得部と、
前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成する音声コンテンツ生成部と、
前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する表示コンテンツ生成部と、
を備え
前記音声コンテンツ生成部は、音声コンテンツの出力回数に応じて、生成する音声コンテンツを変更し、
前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて、生成する表示コンテンツを変更するコンテンツ出力装置。
【請求項2】
前記音声コンテンツ生成部は、音声コンテンツの出力回数が増加するにつれて、前記音声コンテンツの詳細度を高くする請求項に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項3】
前記表示コンテンツは、前記音声コンテンツ及び前記表示コンテンツの初回の出力日、及び、最新の出力日を含む請求項1又は2に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項4】
前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツと同一の単語を用いて前記表示コンテンツを生成する請求項1乃至のいずれか一項に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項5】
前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツと同一の単語を配列して前記表示コンテンツを生成する請求項に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項6】
コンピュータにより実行されるコンテンツ出力方法であって、
自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得し、
前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成し、
前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成し、
生成される音声コンテンツは、音声コンテンツの出力回数に応じて変更され、
生成される表示コンテンツは、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて変更されるコンテンツ出力方法。
【請求項7】
自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得し、
前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成し、
前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する処理をコンピュータに実行させ
生成される音声コンテンツは、音声コンテンツの出力回数に応じて変更され、
生成される表示コンテンツは、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて変更されるプログラム。
【請求項8】
請求項に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの出力において利用可能な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが所持する情報端末の現在位置を取得し、現在位置の周辺に存在する施設の情報をユーザに提供する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-18299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報端末を用いて、音声コンテンツと表示コンテンツの両方によりユーザに施設情報を提供する場合がある。この場合、同じ施設に対する音声コンテンツと表示コンテンツとの間に関連性が無いと、提供した施設情報がユーザの印象に残らない。また、同一の施設についてコンテンツの提供が複数回行われた場合でも、ユーザは過去に提供されたコンテンツを記憶していないことが多い。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、施設などの地物に関して、ユーザの印象や記憶に残りやすい方法で情報を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項に記載の発明は、コンテンツ出力装置であって、自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得する取得部と、前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成する音声コンテンツ生成部と、前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する表示コンテンツ生成部と、を備え、前記音声コンテンツ生成部は、音声コンテンツの出力回数に応じて、生成する音声コンテンツを変更し、前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて、生成する表示コンテンツを変更する


【0007】
また、請求項に記載の発明は、コンピュータにより実行されるコンテンツ出力方法であって、自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得し、前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成し、前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成し、生成される音声コンテンツは、音声コンテンツの出力回数に応じて変更され、生成される表示コンテンツは、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて変更される
【0008】
また、請求項に記載の発明は、プログラムであって、自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得し、前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成し、前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する処理をコンピュータに実行させ、生成される音声コンテンツは、音声コンテンツの出力回数に応じて変更され、生成される表示コンテンツは、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて変更される
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例に係る音声出力システムの構成例を示す図である。
図2】音声出力装置の概略構成を示すブロック図である。
図3】サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
図4】施設情報の提供のためのサーバ装置の機能構成を示すブロック図である。
図5】施設情報の例を示す。
図6】表示コンテンツの表示例を示す。
図7】詳細度により分類した施設情報の例である。
図8】情報提供処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の1つの好適な実施形態では、コンテンツ出力装置は、自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得する取得部と、前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成する音声コンテンツ生成部と、前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する表示コンテンツ生成部と、を備える。
【0011】
上記のコンテンツ出力装置は、自車位置に基づいて地物に関連する地物情報を取得し、地物情報に基づいて、地物に関連する音声コンテンツを生成する。また、コンテンツ出力装置は、地物情報と、音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する。これにより、音声コンテンツと関連した表示コンテンツを生成し、出力することができる。
【0012】
上記のコンテンツ出力装置の一態様では、前記音声コンテンツ生成部は、音声コンテンツの出力回数に応じて、生成する音声コンテンツを変更し、前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツの内容の変更に応じて、生成する表示コンテンツを変更する。この態様では、音声コンテンツの出力回数に応じて、異なる音声コンテンツ及び表示コンテンツを出力することができる。
【0013】
上記のコンテンツ出力装置の他の一態様では、前記音声コンテンツ生成部は、音声コンテンツの出力回数が増加するにつれて、前記音声コンテンツの詳細度を高くする。この態様では、音声コンテンツの出力回数が増えるにつれて、地物に関する詳細な情報が音声コンテンツ及び表示コンテンツとして提供されるようになる。
【0014】
上記のコンテンツ出力装置の他の一態様では、前記表示コンテンツは、前記音声コンテンツ及び前記表示コンテンツの初回の出力日、及び、最新の出力日を含む。この態様では、表示コンテンツの出力日を見ることにより、ユーザは過去の音声コンテンツの出力を思い出すことができる。
【0015】
上記のコンテンツ出力装置の他の一態様では、前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツと同一の単語を用いて前記表示コンテンツを生成する。好適な例では、前記表示コンテンツ生成部は、前記音声コンテンツと同一の単語を配列して前記表示コンテンツを生成する。これにより、音声コンテンツに関連した表示コンテンツを生成することができる。
【0016】
本発明の他の好適な実施形態では、コンテンツ出力方法は、自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得し、前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成し、前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する。これにより、音声コンテンツと関連した表示コンテンツを生成し、出力することができる。
【0017】
本発明の他の好適な実施形態では、プログラムは、自車位置に基づいて、地物に関連する地物情報を取得し、前記地物情報に基づいて、前記地物に関連する音声コンテンツを生成し、前記地物情報と、前記音声コンテンツに含まれる所定の単語と、に基づいて、前記音声コンテンツの内容を示す表示コンテンツを生成する処理をコンピュータに実行させる。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記のコンテンツ出力装置を実現することができる。このプログラムは記憶媒体に記憶して使用することができる。
【実施例
【0018】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
<システム構成>
[全体構成]
図1は、実施例に係る音声出力システムの構成例を示す図である。本実施例に係る音声出力システム1は、音声出力装置100と、サーバ装置200とを有する。音声出力装置100は、車両Veに搭載される。サーバ装置200は、複数の車両Veに搭載された複数の音声出力装置100と通信する。
【0019】
音声出力装置100は、基本的に車両Veの搭乗者であるユーザに対して、経路案内処理や情報提供処理などを行う。例えば、音声出力装置100は、ユーザにより目的地等が入力されると、車両Veの位置情報や指定された目的地に関する情報などを含むアップロード信号S1をサーバ装置200に送信する。サーバ装置200は、地図データを参照して目的地までの経路を算出し、目的地までの経路を示す制御信号S2を音声出力装置100へ送信する。音声出力装置100は、受信した制御信号S2に基づいて、音声出力によりユーザに対する経路案内を行う。
【0020】
また、音声出力装置100は、ユーザとの対話により各種の情報をユーザに提供する。例えば、音声出力装置100は、ユーザが情報要求を行うと、その情報要求の内容又は種類を示す情報、及び、車両Veの走行状態に関する情報などを含むアップロード信号S1をサーバ装置200に供給する。サーバ装置200は、ユーザが要求する情報を取得、生成し、制御信号S2として音声出力装置100へ送信する。音声出力装置100は、受信した情報を、音声出力によりユーザに提供する。
【0021】
[音声出力装置]
音声出力装置100は、車両Veと共に移動し、案内経路に沿って車両Veが走行するように、音声を主とした経路案内を行う。なお、「音声を主とした経路案内」は、案内経路に沿って車両Veを運転するために必要な情報をユーザが少なくとも音声のみから把握可能な経路案内を指し、音声出力装置100が現在位置周辺の地図などを補助的に表示することを除外するものではない。本実施例では、音声出力装置100は、少なくとも、案内が必要な経路上の地点(「案内地点」とも呼ぶ。)など、運転に係る様々な情報を音声により出力する。ここで、案内地点は、例えば車両Veの右左折を伴う交差点、その他、案内経路に沿って車両Veが走行するために重要な通過地点が該当する。音声出力装置100は、例えば、車両Veから次の案内地点までの距離、当該案内地点での進行方向などの案内地点に関する音声案内を行う。以後では、案内経路に対する案内に関する音声を「経路音声案内」とも呼ぶ。
【0022】
音声出力装置100は、例えば車両Veのフロントガラスの上部、又は、ダッシュボード上などに取り付けられる。なお、音声出力装置100は、車両Veに組み込まれてもよい。
【0023】
図2は、音声出力装置100の概略構成を示すブロック図である。音声出力装置100は、主に、通信部111と、記憶部112と、入力部113と、制御部114と、センサ群115と、表示部116と、マイク117と、スピーカ118と、車外カメラ119と、車内カメラ120と、を有する。音声出力装置100内の各要素は、バスライン110を介して相互に接続されている。
【0024】
通信部111は、制御部114の制御に基づき、サーバ装置200とのデータ通信を行う。通信部111は、例えば、後述する地図データベース(以下、データベースを「DB」と記す。)4を更新するための地図データをサーバ装置200から受信してもよい。
【0025】
記憶部112は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどを含む)などの各種のメモリにより構成される。記憶部112には、音声出力装置100が所定の処理を実行するためのプログラムが記憶される。上述のプログラムは、経路音声案内を行うためのアプリケーションプログラム、音楽を再生するためのアプリケーションプログラム、音楽以外のコンテンツ(テレビ等)を出力するためのアプリケーションプログラムなどを含んでもよい。また、記憶部112は、制御部114の作業メモリとしても使用される。なお、音声出力装置100が実行するプログラムは、記憶部112以外の記憶媒体に記憶されてもよい。
【0026】
また、記憶部112は、地図DB4と、施設情報DB5と、を記憶する。地図DB4には、経路案内に必要な種々のデータが記録されている。地図DB4は、例えば、道路網をノードとリンクの組合せにより表した道路データを記憶している。施設情報DB5は、ユーザに提供される店舗の情報などを記憶している。地図DB4及び施設情報DB5は、制御部114の制御に基づき、通信部111が地図管理サーバから受信する地図情報に基づき更新されてもよい。
【0027】
入力部113は、ユーザが操作するためのボタン、タッチパネル、リモートコントローラ等である。表示部116は、制御部114の制御に基づき表示を行うディスプレイ等である。マイク117は、車両Veの車内の音声、特に運転手の発話などを集音する。スピーカ118は、運転手などに対して、経路案内のための音声を出力する。
【0028】
センサ群115は、外界センサ121と、内界センサ122とを含む。外界センサ121は、例えば、ライダ、レーダ、超音波センサ、赤外線センサ、ソナーなどの車両Veの周辺環境を認識するための1又は複数のセンサである。内界センサ122は、車両Veの測位を行うセンサであり、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、ジャイロセンサ、IMU(Inertial Measurement Unit)、車速センサ、又はこれらの組合せである。なお、センサ群115は、制御部114がセンサ群115の出力から車両Veの位置を直接的に又は間接的に(即ち推定処理を行うことによって)導出可能なセンサを有していればよい。
【0029】
車外カメラ119は、車両Veの外部を撮影するカメラである。車外カメラ119は、車両の前方を撮影するフロントカメラのみでもよく、フロントカメラに加えて車両の後方を撮影するリアカメラを含んでもよく、車両Veの全周囲を撮影可能な全方位カメラであってもよい。一方、車内カメラ120は、車両Veの車内の様子を撮影するカメラであり、少なくとも運転席周辺を撮影可能な位置に設けられる。
【0030】
制御部114は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などを含み、音声出力装置100の全体を制御する。例えば、制御部114は、センサ群115の1又は複数のセンサの出力に基づき、車両Veの位置(進行方向の向きも含む)を推定する。また、制御部114は、入力部113又はマイク117により目的地が指定された場合に、当該目的地までの経路である案内経路を示す経路情報を生成し、当該経路情報と推定した車両Veの位置情報と地図DB4とに基づき、経路音声案内を行う。この場合、制御部114は、案内音声をスピーカ118から出力させる。また、制御部114は、車両Veの現在位置の周辺にある施設に関する施設情報をユーザに提供する。また、制御部114は、表示部116を制御することで、再生中の音楽の情報、映像コンテンツ、又は現在位置周辺の地図などの表示を行う。
【0031】
なお、制御部114が実行する処理は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、制御部114が実行する処理は、例えばFPGA(field-programmable gate array)又はマイコン等の、ユーザがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、制御部114が本実施例において実行するプログラムを実現してもよい。このように、制御部114は、プロセッサ以外のハードウェアにより実現されてもよい。
【0032】
図2に示す音声出力装置100の構成は一例であり、図2に示す構成に対して種々の変更がなされてもよい。例えば、地図DB4及び施設情報DB5を記憶部112が記憶する代わりに、制御部114が通信部111を介して経路案内に必要な情報をサーバ装置200から受信してもよい。他の例では、音声出力装置100は、スピーカ118を備える代わりに、音声出力装置100とは別体に構成された音声出力部と電気的に又は公知の通信手段によって接続することで、当該音声出力部から音声を出力させてもよい。この場合、音声出力部は、車両Veに備えられたスピーカであってもよい。さらに別の例では、音声出力装置100は、表示部116を備えなくともよい。この場合、音声出力装置100は、有線又は無線により、車両Ve等に備えられた表示部、又は、ユーザのスマートフォンなどと電気的に接続することで所定の表示を実行させてもよい。同様に、音声出力装置100は、センサ群115を備える代わりに、車両Veに備え付けられたセンサが出力する情報を、車両VeからCAN(Controller Area Network)などの通信プロトコルに基づき取得してもよい。
【0033】
[サーバ装置]
サーバ装置200は、音声出力装置100から受信する目的地等を含むアップロード信号S1に基づき、車両Veが走行すべき案内経路を示す経路情報を生成する。そして、サーバ装置200は、その後に音声出力装置100が送信するアップロード信号S1が示すユーザの情報要求及び車両Veの走行状態に基づき、ユーザの情報要求に対する情報出力に関する制御信号S2を生成する。そして、サーバ装置200は、生成した制御信号S2を、音声出力装置100に送信する。
【0034】
さらに、サーバ装置200は、車両Veのユーザに対する情報提供やユーザとの対話を行うためのコンテンツを生成し、音声出力装置100に送信する。ユーザに対する情報提供は、主として車両Veが所定の運転状況になったことをトリガとしてサーバ装置200側から開始するプッシュ型の情報提供を含む。また、ユーザとの対話は、基本的にユーザからの質問や問いかけから開始するプル型の対話である。但し、ユーザとの対話は、プッシュ型の情報提供から開始する場合もある。
【0035】
図3は、サーバ装置200の概略構成の一例を示す図である。サーバ装置200は、主に、通信部211と、記憶部212と、制御部214とを有する。サーバ装置200内の各要素は、バスライン210を介して相互に接続されている。
【0036】
通信部211は、制御部214の制御に基づき、音声出力装置100などの外部装置とのデータ通信を行う。記憶部212は、RAM、ROM、不揮発性メモリ(ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどを含む)などの各種のメモリにより構成される。記憶部212は、サーバ装置200が所定の処理を実行するためのプログラムが記憶される。また、記憶部212は、地図DB4及び施設情報DB5を含んでいる。
【0037】
制御部214は、CPU、GPUなどを含み、サーバ装置200の全体を制御する。また、制御部214は、記憶部212に記憶されたプログラムを実行することで、音声出力装置100とともに動作し、ユーザに対する経路案内処理や情報提供処理などを実行する。例えば、制御部214は、音声出力装置100から通信部211を介して受信するアップロード信号S1に基づき、案内経路を示す経路情報、又は、ユーザの情報要求に対する情報出力に関する制御信号S2を生成する。そして、制御部214は、生成した制御信号S2を、通信部211により音声出力装置100に送信する。
【0038】
<プッシュ型の情報提供>
次に、プッシュ型の情報提供について説明する。プッシュ型の情報提供とは、車両Veが所定の運転状況になった場合に、音声出力装置100がユーザに対してその運転状況に関連する情報を音声出力することをいう。具体的に、音声出力装置100は、前述のようにセンサ群115の出力に基づいて車両Veの運転状況を示す運転状況情報を取得し、サーバ装置200へ送信する。サーバ装置200は、プッシュ型の情報提供を行うためのテーブルデータを記憶部212に記憶している。サーバ装置200は、テーブルデータを参照し、車両Veに搭載された音声出力装置100から受信した運転状況情報が、テーブルデータに規定されているトリガ条件と一致した場合、そのトリガ条件に対応するテキストデータを用いて出力用情報を取得し、音声出力装置100へ送信する。音声出力装置100は、サーバ装置200から受信した出力用情報を音声出力する。こうして、車両Veの運転状況に対応する情報がユーザに対して音声出力される。
【0039】
運転状況情報には、例えば、車両Veの位置、当該車両の方位、当該車両Veの位置の周辺の交通情報(速度規制及び渋滞情報等を含む)、現在時刻、目的地等のような、音声出力装置100の各部の機能に基づいて取得可能な少なくとも1つの情報が含まれていればよい。また、運転状況情報には、マイク117により得られた音声(ユーザの発話を除く)、車外カメラ119により撮影された画像、及び、車内カメラ120により撮影された画像のうちのいずれが含まれていてもよい。また、運転状況情報には、通信部111を通じてサーバ装置200から受信した情報が含まれていてもよい。
【0040】
<施設情報の提供>
次に、上記のプッシュ型の情報提供の一例として、施設情報の提供について説明する。施設情報の提供とは、車両Veが走行予定の経路上又は経路の周辺に存在する施設をユーザにレコメンドすることを言う。具体的に、本実施例では、サーバ装置200は、車両Veの現在位置周辺にある施設に関する情報をプッシュ型の情報提供によりユーザに提供する。
【0041】
[機能構成]
図4は、施設情報の提供のためのサーバ装置200の機能構成を示す。図示のように、サーバ装置200は、機能的には、音声コンテンツ生成部231と、TTS(Text To Speech)エンジン232と、表示コンテンツ生成部233と、を備える。音声コンテンツ生成部231及び表示コンテンツ生成部233は、施設情報DB5から施設情報を取得する。
【0042】
施設情報は、POI(Point Of Interest)データとも呼ばれる。図5は、施設情報の例を示す。図5の例では、施設情報は、施設毎に付与された施設IDに対応付けて、位置(緯度、経度)、エリア名、名称、大カテゴリー、小カテゴリー、特徴、評価などを記憶している。
【0043】
「位置(緯度、経度)」は、施設の位置情報である。「エリア名」は、地域名など、その施設が属する地理的なエリアを示す情報である。「名称」は、その施設の名称であり、例えば、施設が会社などであれば会社名が、施設が店舗などであれば店舗名が使用される。「大カテゴリー」はその施設を示す大きなカテゴリー、即ち大分類であり、「小カテゴリー」はその施設を示す小さなカテゴリー、即ち小分類である。「特徴」は、その施設の特徴である。「評価」は、その施設に対する複数のユーザの評価であり、例えば、「0」~「5」までの数値などにより表現される。
【0044】
音声コンテンツ生成部231は、施設情報DB5を参照し、車両Veの現在位置から所定範囲内の施設について施設情報を取得する。そして、音声コンテンツ生成部231は、施設情報に含まれる情報の一部を選択し、組み合わせることにより音声コンテンツを生成する。例えば、音声コンテンツ生成部231は、車両Veの現在位置が川越付近である場合、図5に例示する施設ID「060」の施設について、名称、小カテゴリー、特徴などのデータを取得し、それらを組み合わせることにより、「大きなピザが人気のイタリアン「BIGピザ」があります。」などの音声コンテンツを生成する。なお、音声コンテンツ生成部231は、予め用意された複数の定型文(テンプレート)に対して、施設情報中の「名称」、「特徴」などを挿入して文章化し、音声コンテンツを生成してもよい。そして、音声コンテンツ生成部231は、生成した音声コンテンツのテキストデータを、TTSエンジン232及び表示コンテンツ生成部233へ出力する。
【0045】
TTSエンジン232は、入力された音声コンテンツのテキストデータを音声ファイルに変換し、出力する。この音声ファイルは、音声出力装置100へ送信される。
【0046】
表示コンテンツ生成部233は、音声コンテンツ生成部231と同様に施設情報DB5を参照し、車両Veの現在位置から所定範囲内の施設について施設情報を取得する。そして、表示コンテンツ生成部233は、施設情報DB5から取得した施設情報と、音声コンテンツ生成部231から入力された音声コンテンツのテキストデータとを用いて、表示コンテンツを生成する。
【0047】
図6は、表示コンテンツの表示例を示す。なお、図6の例は、表示部116としてスマートフォンを使用した場合の例である。図示のように、表示例70は、地図データ71と、表示コンテンツ72とを含む。地図データ71は、車両Veの現在位置周辺の地図を示す。図6の表示例70では、複数の表示コンテンツ72(72a、72b、...)が表示されている。個々の表示コンテンツ72は、異なる施設に関する内容となっている。
【0048】
表示コンテンツ生成部233は、音声コンテンツの内容の要約となるように表示コンテンツを生成する。例えば、表示コンテンツ生成部233は、音声コンテンツのテキストデータを参照し、音声コンテンツと同一の単語を用いて表示コンテンツを生成する。図6の表示例70において、表示コンテンツ72aは、イタリアンレストラン「BIGピザ」に関する表示コンテンツである。例えば、前述のように、音声コンテンツ生成部231がこの施設について「大きなピザが人気のイタリアン「BIGピザ」があります。」という音声コンテンツを生成したとする。その場合、表示コンテンツ生成部233は、音声コンテンツと同一の単語を用いて、図示のように「大きなピザが人気 イタリアン 「BIGピザ」」という表示コンテンツを生成する。
【0049】
なお、表示コンテンツ生成部23は、音声コンテンツのテキストデータに含まれる複数の単語のうちの一部と、施設情報DB5から取得した単語のうち音声コンテンツに含まれていない単語とを組み合わせて表示コンテンツを生成してもよい。こうして、表示コンテンツ生成部233は、表示コンテンツの表示データを生成する。表示コンテンツの表示データは、表示コンテンツの画像データ、又は、音声出力装置100において表示コンテンツを再現するために必要なデータである。表示コンテンツの表示データは、音声出力装置100へ送信される。
【0050】
音声出力装置100は、サーバ装置200から受信した音声ファイルを再生することにより、音声コンテンツをスピーカ118から出力する。また、音声出力装置100は、サーバ装置200から受信した表示データを用いて、表示コンテンツを表示部116に表示する。
【0051】
[コンテンツの特徴]
(音声コンテンツと表示コンテンツの関係)
次に、音声コンテンツと表示コンテンツの関係について説明する。音声コンテンツ生成部231は、図5に例示する施設情報から複数の単語を抽出し、それらの単語を用いて文章を作成し、音声コンテンツとする。これに対し、表示コンテンツ生成部233は、音声コンテンツに含まれる複数の単語の少なくとも一部を配列して表示コンテンツを生成する。このように、表示コンテンツ生成部233は、ある施設について、音声コンテンツと同一の単語を用いて表示コンテンツを生成するので、音声コンテンツと表示コンテンツが類似した表現となり、ユーザの記憶に残りやすいものとなる。
【0052】
(出力するコンテンツの変更)
次に、音声コンテンツと表示コンテンツの内容の変更について説明する。以下、説明の便宜上、音声コンテンツと表示コンテンツをまとめて単に「コンテンツ」と呼び、音声コンテンツ生成部231と表示コンテンツ生成部233をまとめて「コンテンツ生成部」と呼ぶ。
【0053】
コンテンツ生成部は、ある施設に関する施設情報を表示する際、毎回異なる内容の施設情報を出力する。例えば、車両Veがある施設Xの近くを初めて(1回目に)通過した際、コンテンツ生成部は、施設情報から抽出した4つの単語を用いてコンテンツを生成したとする。その後、車両Veが同じ施設Xの近くを再度(2回目に)通過する場合、コンテンツ生成部は、1回目のコンテンツの生成に使用した4つの単語と少なくとも1つが異なる複数の単語を用いて、コンテンツを生成する。これにより、車両Veが同じ施設Xの近くを通過するたびに施設Xについて異なるコンテンツが出力されることになる。よって、ユーザは、施設Xの近くを繰り返し通過することにより、施設Xについて様々な情報を得ることが可能となる。
【0054】
ここで、各施設について出力するコンテンツの内容を変える1つの方法を説明する。1つの方法では、コンテンツ生成部は、コンテンツの生成のために施設情報から抽出する単語を変更する。例えば、図5に示す施設情報の場合、コンテンツ生成部は、「エリア名」、「名称」などの基本的な情報については毎回同一の単語を使用し、それ以外の情報については、例えば「大カテゴリー」と「小カテゴリー」のうちの一方を選択したり、「特徴」に含まれる複数の単語をランダムに使用したりして、コンテンツの内容を変化させる。
【0055】
また、別の方法では、コンテンツ生成部は、車両Veが施設の近くを通過する回数に応じて、コンテンツの内容を徐々に詳細な情報へと変化させてもよい。言い換えると、コンテンツ生成部は、ある施設についてコンテンツを出力する回数に応じて、コンテンツの内容を概略的な情報から詳細な情報へと変化させる。例えば、ある施設Xの近くを1回目に通過するときには、コンテンツ生成部は、施設Xの概要を説明するコンテンツを生成する。そして、コンテンツ生成部は、同じ施設Xの近くを通過する回数が増加するにつれて、施設Xに関するより詳細な情報をコンテンツに含めるようにする。これにより、ユーザは、ある施設Xの近くを何度も通過することにより、その施設について深く知ることができる。
【0056】
図7は、コンテンツを出力する回数に応じて、より詳細な情報を出力する場合に用意される施設情報の例である。図7の例は、ある施設Xに関する施設情報であり、図示のように複数の詳細度レベル(本例では6レベル)に分類して用意されている。なお、図7においては、詳細度レベルの数値が小さいほど詳細度が低い、即ち、情報が概略的であり、詳細度レベルの数値が大きいほど詳細度が高い、即ち、情報が詳細であるものとする。
【0057】
具体的に、詳細度レベル1は最も詳細度が低いレベルであり、詳細度レベル1の情報は施設の概要などのカテゴリーに対応する。詳細度レベル1の情報の例としては、「この先にレストランがあります。」などが挙げられる。
【0058】
詳細度レベル2は2番目に詳細度が低いレベルであり、詳細度レベル2の情報は施設の位置、距離、行き方などのカテゴリーに対応する。詳細度レベル2の情報の例としては、「ここから約5分の場所です。」、「次の交差点を左折して約500mです。」などが挙げられる。
【0059】
詳細度レベル3は3番目に詳細度が低いレベルであり、詳細度レベル3の情報は情報登録の推奨のカテゴリーに対応する。詳細度レベル3の情報の例としては、「BBさんがレストランAAをお気に入り登録しています。あなたもどうですか?」、「スマホでレストランAAをブックマークすることができます。」などが挙げられる。
【0060】
詳細度レベル4は3番目に詳細度が高いレベルであり、詳細度レベル4の情報は施設の詳細情報のカテゴリーに対応する。詳細度レベル4の情報の例としては、「10台分の駐車場があります。」、「ランチセットは1200円です。」、「ケーキセットは500円です。」などが挙げられる。
【0061】
詳細度レベル5は2番目に詳細度が高いレベルであり、詳細度レベル5の情報は施設の訪問のための情報のカテゴリーに対応する。詳細度レベル5の情報の例としては、「現在のルートに、レストランAAを追加することができます。」、「今からレストランAAを予約することができます。」などが挙げられる。
【0062】
詳細度レベル6は最も詳細度が高いレベルであり、詳細度レベル6の情報は施設の訪問後のフォロー情報のカテゴリーに対応する。詳細度レベル6の情報の例としては、「あと3回の訪問でコーヒーが一杯無料になります。」、「良い店でしたか?」、「お店を5段階で評価して下さい。」などが挙げられる。
【0063】
このように、ある施設について、コンテンツを出力する回数が増えるにつれて、コンテンツに含まれる情報をより詳細な情報に変化させることで、繰り返し通過する施設についてユーザにより詳しい情報を提供することが可能となる。
【0064】
(コンテンツ出力日の表示)
次に、表示コンテンツに含まれるコンテンツ出力日について説明する。図6に示すように、表示コンテンツ72には、その表示コンテンツを出力した日を含める。図6の例では、車両Veがイタリアンレストラン「BIGピザ」の近くを最初に通過し、その施設「BIGピザ」に関する表示コンテンツ72aが最初に出力された日、即ち初回の出力日が2021年2月16日である。また、車両Veが同じ施設の近くを最も最近通過し、表示コンテンツ72aが出力された日、即ち、前回の出力日が2021年11月15日である。このため、表示コンテンツ72aには、そのコンテンツの初回の出力日「2021/2/16」と、前回の出力日「2021/11/15」とが含まれている。
【0065】
表示コンテンツの前回の出力日は、その施設に関する表示コンテンツが出力されるたびに更新される。サーバ装置200は、ユーザID又は車両IDに対応付けて、施設毎に、その施設にする表示コンテンツを出力した日又は日時に関する履歴情報(以下、「コンテンツ出力履歴」とも呼ぶ。」を記憶しておき、その施設に関する表示コンテンツを出力するたびにコンテンツ出力履歴を更新する。そして、表示コンテンツ生成部233は、ある施設に関する表示コンテンツを生成する際には、コンテンツ出力履歴を参照し、その施設に関する表示コンテンツの初回及び前回の出力日を表示コンテンツに含める。なお、表示コンテンツを過去に1回しか出力していない場合は、その一回の出力日を「初回」及び「前回」のいずれか又は両方として表示すればよい。
【0066】
これにより、ユーザは、その施設の近くを過去に通過した日を見て、過去に出力された音声コンテンツを思い出すことができる。なお、図6の例では、過去にコンテンツを出力した日を表示コンテンツに含めて表示しているが、「日」だけではなく、「時間」も表示してもよい。即ち、そのコンテンツを出力した日時を表示してもよい。
【0067】
[情報提供処理]
図8は、情報提供処理のフローチャートである。この処理は、図3に示すサーバ装置200が音声出力装置100を制御することにより実現される。なお、この処理は、制御部214が予め用意されたプログラムを実行し、図4に示す各要素として動作することにより実現される。また、この処理は、所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0068】
まず、音声出力装置100の制御部114は、車両Veの現在の運転状況に係る運転状況情報を取得し、サーバ装置200へ送信する。サーバ装置200は、音声出力装置100から運転状況情報を取得し、施設情報DB5の施設情報を参照して、車両Veの現在位置周辺の施設情報を取得する(ステップS11)。具体的には、サーバ装置200は、車両Veの現在位置から所定範囲内に存在する施設についての施設情報を取得する。なお、「所定範囲」とは、例えば、現在位置から半径Xmの範囲などと予め決定される。
【0069】
次に、サーバ装置200の音声コンテンツ生成部231は、取得した施設情報を用いて、音声コンテンツを生成する(ステップS12)。具体的に、音声コンテンツ生成部231は、前述のように施設情報に含まれる複数の単語を抽出し、それらを文章化することにより音声コンテンツのテキストデータを生成する。そして、TTSエンジン232は、音声コンテンツのテキストデータを音声ファイルに変換する。
【0070】
次に、表示コンテンツ生成部233は、施設情報と、音声コンテンツ生成部231が生成した音声コンテンツとに基づいて、表示コンテンツを生成する(ステップS13)。具体的に、表示コンテンツ生成部233は、音声コンテンツに含まれる単語を配列することにより表示コンテンツの表示データを生成する。なお、表示コンテンツ生成部233は、前述したコンテンツ出力履歴を参照し、施設毎に、その施設に関する表示コンテンツの過去の出力日、具体的には、初回及び前回の出力日を表示コンテンツに含める。
【0071】
次に、サーバ装置200は、音声コンテンツの音声ファイルと、表示コンテンツの表示データとを音声出力装置100へ送信する(ステップS14)。音声出力装置100は、音声コンテンツの音声ファイルを受信すると、その音声ファイルを再生して音声コンテンツを出力する。また、音声出力装置100は、表示コンテンツの表示データを受信すると、表示コンテンツを表示部116に表示する。こうして、音声コンテンツ及び表示コンテンツがユーザに対して出力される。
【0072】
次に、サーバ装置200は、ステップS14で音声出力装置100へ送信した音声コンテンツ及び表示コンテンツの情報をコンテンツ出力履歴として記憶部212に保存する(ステップS15)。具体的に、サーバ装置200は、音声コンテンツ及び表示コンテンツの内容、それらを音声出力装置100へ送信した日又は日時などをコンテンツ出力履歴として保存する。そして、情報提供処理は終了する。
【0073】
[変形例]
(変形例1)
上記の実施例では、図4に示すコンテンツ生成のための構成をサーバ装置200に設け、音声コンテンツ及び表示コンテンツをサーバ装置200側で生成している。その代わりに、コンテンツ生成のための構成を音声出力装置100に設け、音声コンテンツ及び表示コンテンツを音声出力装置100側で生成し、出力してもよい。
【0074】
(変形例2)
上記の実施例では、店舗などの施設情報を提供しているが、その代わりに、例えば、川、橋など、車両Veの走行中において情報を提供すべき各種の対象物について、施設情報と同様に情報を提供してもよい。本明細書では、店舗などの施設、川、橋などを含む情報提供の対象物をまとめて「地物」と呼ぶものとする。
【0075】
(変形例3)
上述した実施例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータである制御部等に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記憶媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記憶媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記憶媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。
【0076】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【符号の説明】
【0077】
100 音声出力装置
200 サーバ装置
111、211 通信部
112、212 記憶部
113 入力部
114、214 制御部
115 センサ群
116 表示部
117 マイク
118 スピーカ
119 車外カメラ
120 車内カメラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8