(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-11-20
(45)【発行日】2025-12-01
(54)【発明の名称】消臭組成物、及びスプレー型消臭製品
(51)【国際特許分類】
D06M 13/207 20060101AFI20251121BHJP
A01N 25/02 20060101ALI20251121BHJP
A01N 31/02 20060101ALI20251121BHJP
A01N 37/02 20060101ALI20251121BHJP
A01N 65/00 20090101ALI20251121BHJP
A01N 65/06 20090101ALI20251121BHJP
A01N 65/08 20090101ALI20251121BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20251121BHJP
D06M 13/00 20060101ALI20251121BHJP
D06M 13/03 20060101ALI20251121BHJP
D06M 13/144 20060101ALI20251121BHJP
D06M 13/224 20060101ALI20251121BHJP
【FI】
D06M13/207
A01N25/02
A01N31/02
A01N37/02
A01N65/00 A
A01N65/06
A01N65/08
A01P3/00
D06M13/00
D06M13/03
D06M13/144
D06M13/224
(21)【出願番号】P 2021183817
(22)【出願日】2021-11-11
【審査請求日】2024-10-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000207584
【氏名又は名称】大日本除蟲菊株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【氏名又は名称】沖中 仁
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼澤 太洋
(72)【発明者】
【氏名】三石 帆波
(72)【発明者】
【氏名】猪口 佳浩
(72)【発明者】
【氏名】引土 知幸
(72)【発明者】
【氏名】中山 幸治
【審査官】土橋 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-026527(JP,A)
【文献】特開平03-109072(JP,A)
【文献】特開2021-040701(JP,A)
【文献】特開2020-070501(JP,A)
【文献】特開2010-227528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
D06M
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ヒドロキシカルボン
酸と、
(B)炭素数2~3の低級アルコールと、
を含有
し、
前記ヒドロキシカルボン酸は、乳酸及び/又はクエン酸であり、
生乾き臭発生予防用である消臭組成物。
【請求項2】
さらに、(C)香料を含有する請求項1に記載の消臭組成物。
【請求項3】
さらに、植物抽出物を含有し、
前記植物抽出物は、イチョウ抽出物、イチジク抽出物及びレンギョウ抽出物からなる群より選択される1種又は2種以上である
請求項1又は2に記載の消臭組成物。
【請求項4】
前記香料は、リナロール、テルピネオール、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、チモール、l-メントール、酢酸メンチル、メントン、p-メンタン-3,8-ジオール、1,8-シネオール、d-リモネン、フェネチルアルコール、ゲラニオール、酢酸ベンジル及びボルネオールからなる群より選択される1種以上を含有する
請求項2に記載の消臭組成物。
【請求項5】
20℃におけるpHが2.0~7.0である
請求項1~4のいずれか1項に記載の消臭組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の消臭組成物をスプレー容器に収容されてなるスプレー型消臭製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消臭組成物、及びスプレー型消臭製品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者の衛生意識の向上により、生活環境における悪臭を消臭することに関心が高まってきている。キッチンで使用する使用済みのタオルや布巾などは、そのまま放置した場合に、汚れや菌に起因する生乾き臭が発生することが問題となっている。
【0003】
また、生乾き臭は洗濯後の乾燥の場面でも問題となっており、特に、汚れや臭いの強いものを洗濯した場合や、洗濯物を洗濯槽の内部に長時間放置した場合や、部屋干しを行って乾燥が不十分な場合に発生する傾向がある。
【0004】
このような生乾き臭に対しては、4-メチル-3-ヘキサン酸生成能を有する微生物による4-メチル-3-ヘキサン酸の生成を抑制することで、生乾き臭の発生を抑制できる生乾き臭抑制剤が報告されている(特許文献1~3参照)。
【0005】
しかしながら、特許文献1~3の生乾き臭抑制剤は、主に生乾き臭の発生を抑制することを主眼としたものであり、既に発生している生乾き臭に対する消臭効果に関しては、さらに検討する余地が残されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2012-127012号
【文献】特開2012-183184号
【文献】特開2012-184524号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、優れた消臭効果を示す消臭組成物、及びスプレー型消臭製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するため、鋭意検討を行った結果、ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物と炭素数2~3の低級アルコールとを組み合わせることにより、優れた消臭効果を示すことを見出し、本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の発明に関するものである。
(1)(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物と、
(B)炭素数2~3の低級アルコールと、
を含有する消臭組成物。
(2)さらに、(C)香料を含有する(1)に記載の消臭組成物。
(3)前記ヒドロキシカルボン酸は、乳酸及び/又はクエン酸である(1)又は(2)に記載の消臭組成物。
(4)前記植物抽出物は、イチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物からなる群より選択される1種又は2種以上である(1)~(3)のいずれか1に記載の消臭組成物。
(5)20℃におけるpHが2.0~7.0である(1)~(4)のいずれか1に記載の消臭組成物。
(6)生乾き臭消臭用である(1)~(5)のいずれか1に記載の消臭組成物。
(7)(1)~(6)のいずれか1に記載の消臭組成物をスプレー容器に収容されてなるスプレー型消臭製品。
【発明の効果】
【0010】
本発明の消臭組成物、及びスプレー型消臭製品によれば、優れた消臭効果を示すものとなる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の消臭組成物、及びスプレー型消臭製品について説明する。ただし、本発明は、以下に説明する構成に限定することを意図するものではない。なお、本明細書において、含有量の単位「w/v%」は、「g/100ml」と同義である。また、本明細書における範囲を示す表記「~」がある場合は、上限と下限を含有するものとする。
【0012】
本発明の消臭組成物は、(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物と、(B)炭素数2~3の低級アルコールとを含有し、優れた消臭効果を示し、特に生乾き臭に対する顕著な消臭効果を示すものとなる。
【0013】
[(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物]
(A)成分は、ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物である。ヒドロキシカルボン酸は分子内に少なくとも1つの水酸基を有するカルボン酸であり、悪臭に対する化学的な消臭効果を発揮する。また、植物抽出物は、水、エタノール、1,3-ブチレングリコールのいずれかもしくはそれらの混合溶媒などの水性溶媒や油脂類を溶媒として、植物から抽出した溶液およびその乾燥物のことであり、植物由来の成分が悪臭を不揮発性化・中和・分解する効果と、植物由来の香気成分で悪臭をマスキングする効果とがあり、両方の相乗効果により消臭すると考えられる。
【0014】
ヒドロキシカルボン酸としては、特に限定されないが、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられ、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びクエン酸からなる群より選択される1種以上が好ましく、乳酸及び/又はクエン酸がより好ましく乳酸が特に好ましい。前記のヒドロキシカルボン酸は単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
【0015】
植物抽出物としては、特に限定されないが、サトウキビ、柿、イチョウ、イチジク、レンギョウ、茶、竹、カタバミ、ドクダミ、ツガ、クロマツ、カラマツ、アカマツ、キリ、ヒイラギ、モクセイ、ライラック、キンモクセイ、フキ、ツワブキ、クリ、ハンノキ、コナラ、ザクロ、ゼンマイ、タニウツギ、カキノキ、オオバコ、ヨモギ、ヤマモミジ、サルスベリ、シロバナハギ、アセビ、シダ、ヤマナラシ、コバノトネリコ等の抽出物が挙げられる。これらの中でも、サトウキビ抽出物、柿抽出物、イチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物が好ましく、イチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物からなる群より選択される1種又は2種以上が特に好ましい。前記の植物抽出物は単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
【0016】
本発明の消臭組成物において、(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物の配合量は、特に限定されないが、優れた消臭効果を発揮するという観点から、0.1w/v%以上配合されることが好ましく、0.1~3.0w/v%配合されることがより好ましく、0.5~3.0w/v%配合されることがさらに好ましい。
【0017】
[(B)炭素数2~3の低級アルコール]
本発明における(B)炭素数2~3の低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロパノールが挙げられ、エタノール及び/又はイソプロパノールが好ましく、イソプロパノールがより好ましい。本発明においては、(B)炭素数2~3の低級アルコールが配合されることにより、(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物の消臭効果が増強され、優れた消臭効果を示し、特に生乾き臭に対する顕著な消臭効果を示すものとなる。
【0018】
本発明における(B)炭素数2~3の低級アルコールの配合量は、特に限定されないが、10~80w/v%であることが好ましく、20~70w/v%であることがより好ましく、25~50w/v%であることが特に好ましい。
【0019】
[(C)香料]
本発明の消臭組成物は(C)香料が必須成分ではないが、配合することが好ましい。このような(C)香料は、特に限定されないが、リナロール、テルピネオール、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、チモール、l-メントール、酢酸メンチル、メントン、p-メンタン-3,8-ジオール、1,8-シネオール、d-リモネン、フェネチルアルコール、ゲラニオール、酢酸ベンジル、ボルネオ―ル、シンナムアルデヒド、シトロネロール、シトロネラール、カンファー、α-ピネン、ラバンジュロール、アミルシンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、青葉アルコール、青葉アルデヒド等の香料や、シトロネラ油、レモングラス油、レモン油、ライム油、オレンジ油、ハッカ油、ラベンダー油、チョウジ油、ベルガモット油、ペパーミント油、ヒノキ油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、ライム油、ユズ油、ジャスミン油、緑茶精油等が挙げられる。これらは、単一の成分として配合しても混合物として配合しても構わない。中でも、優れた生乾き臭の発生抑制効果を有するため、リナロール、テルピネオール、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、チモール、l-メントール、酢酸メンチル、メントン、p-メンタン-3,8-ジオール、1,8-シネオール、d-リモネン、フェネチルアルコール、ゲラニオール、酢酸ベンジル及びボルネオ―ルからなる群より選択される1種以上を含有することが好ましい。すなわち、リナロール、テルピネオール、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、チモール、l-メントール、酢酸メンチル、メントン、p-メンタン-3,8-ジオール、1,8-シネオール、d-リモネン、フェネチルアルコール、ゲラニオール、酢酸ベンジル及びボルネオ―ルからなる群より選択される1種以上を含有することで、本発明の消臭組成物は、優れた消臭効果に加えて、優れた生乾き臭発生予防効果を発揮するものとなる。
【0020】
本発明における(C)香料の配合量は、特に限定されないが、0.01~5.0w/v%であることが好ましく、0.1~4.0w/v%であることがより好ましく、0.6~3.0w/v%であることが特に好ましい。
【0021】
本発明の消臭組成物は水を配合することができる。水としては、イオン交換水や逆浸透膜水等の精製水や、通常の水道水や工業用水、海洋深層水等が挙げられる。
【0022】
[消臭組成物のpH]
本発明の消臭組成物のpHは、特に限定されないが、 20℃におけるpHが2.0~7.0であることが好ましく、2.5~7.0であることがより好ましい。pHを前記範囲に調整することで、優れた消臭効果、特に生乾き臭に対する顕著な消臭効果を発揮することができる。pHは配合する(A)成分の含有量により調整することもできるし、別途pH調整剤により調整することもできる。
【0023】
本発明の消臭組成物は、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、前記成分に加え、殺虫成分、忌避剤、(A)成分の他の消臭剤、他の有機溶剤、界面活性剤、安定化剤、帯電防止剤、増粘剤、防カビ剤、防腐剤、色素、酸化防止剤、ゲル化剤、紫外線吸収材並びに消泡剤等を適宜配合することもできる。殺虫成分としては、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、テラレスリン、フラメトリン、エンペントリン、モンフルオロトリン、ジメフルトリン、メパフルトリン、ヘプタフルトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シフルトリン、ビフェントリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、エトフェンプロックス、イミプロトリン、アレスリン、フタルスリン、プラレトリン、レスメトリン、及び天然ピレトリン等のピレスロイド系化合物、シラフルオフェン等のケイ素系化合物、ジクロルボス、及びフェニトロチオン等の有機リン系化合物、プロポクスル等のカーバメート系化合物、ジノテフラン、イミダクロプリド、及びクロチアニジン等のネオニコチノイド系化合物、フィプロニル、インドキサカルブ、ブロフラニリド、並びにメトキサジアゾン等が挙げられる。忌避剤としては、ディート、ブチルアセチルアミノプロピオン酸エチル(IR3535)、及びイカリジン等が挙げられる。他の有機溶剤としては、酢酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル系溶剤、アセトン等のケトン系溶剤、ヘキサン、ノルマルパラフィン、イソパラフィン等の炭化水素系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等のグリコール系溶剤やグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。なお、各成分の不斉炭素に基づく光学異性体や二重結合に基づく幾何異性体が存在する場合、それらの各々や任意の混合物であってもよい。
【0024】
本発明の消臭組成物は、液状の形態として調整することができ、そのままスプレー容器に収容して用いることができ、液化ガスや圧縮ガス等の噴射剤を加えてエアゾール容器に充填して用いることもできる。これらの中で、スプレー容器に収容して用いることが好ましい。なお、スプレー容器としては、公知のものを使用可能である。
【0025】
スプレーとして使用する際の吐出量は、特に限定されないが、1プッシュあたり0.1~2.0mLであることが好ましく、0.2~1.5mLであることがより好ましい。
【0026】
本発明の消臭組成物及びスプレー型消臭製品は、消臭の用途で好適に使用することができ、生乾き臭消臭の用途で特に好適に使用することができる。具体的には、すでに生乾き臭が発生している使用済みのタオルや布巾等の繊維製品に処理することで、生乾き臭を消臭することができる。また、洗濯直後のタオルや布巾等の繊維製品に処理することで、繊維製品における生乾き臭の発生を予防し、さらに、すでに発生している生乾き臭も消臭することができる。また、トリメチルアミンやアンモニア等の塩基系の悪臭や、メチルメルカプタン等の悪臭に対する優れた消臭効果も発揮できることから、家庭用消臭製品や業務用消臭製品として広く使用することができる。
【実施例】
【0027】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
【0028】
使用した成分について説明する。
(A)成分
・乳酸(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・クエン酸(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・酢酸(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・植物抽出物1(イチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物の混合物、商品名:スーパーピュリエール、パナソニック化成株式会社製)
(B)炭素数2~3の低級アルコール
・エタノール(商品名:エタノール(99.5)、富士フイルム和光純薬株式会社製)
・イソプロパノール(商品名:2-プロパノール、富士フイルム和光純薬株式会社製)
(C)香料
・香料1(リナロール、アリルエステル、テルピネオールを含有する調合香料)
【0029】
表1、表2に示す組成に従って消臭組成物を調製し、スプレー容器に充填し、スプレー型消臭製品(1回の吐出量:約0.7mL)を得た。得られたスプレー型消臭製品を用いて、以下に示す消臭試験を行い、消臭効果を確認した。
【0030】
<生乾き臭消臭効果(使用済みタオル)>
既に生乾き臭が発生している使用済みタオルを30cm×30cmの大きさにして、2つに切断した。各タオルを水に一度つけて絞った。一方のタオルに実施例1のスプレー型消臭製品を20cmの距離から4プッシュして5分間放置し、チャック付きのポリ袋に入れて密封した。他方のタオルは何も処理せず、チャック付きのポリ袋に入れて密封して無処理区とした。評価の際、無処理区をEとし、以下の基準で消臭効果を評価した。評価は5人のパネラーによる協議により決定した。また、実施例2~9、比較例1、2、参考例1についても同様に試験を行った(試験結果は表1、表2に記載の通り)。
(評価基準)
A:生乾き臭が全く感じられない
B:生乾き臭がほとんど感じられない
C:生乾き臭が弱く感じられる
D:生乾き臭が普通に感じられる
E:生乾き臭が強く感じられる
【0031】
<生乾き臭消臭効果(洗濯後タオル)>
既に強い生乾き臭が発生している使用済みタオルを30cm×30cmの大きさにして、2つに切断した。各タオルを市販の洗濯用洗剤を用いて、洗い12分、すすぎ1回、脱水8分の条件で洗濯機により洗濯を行った。この段階でもタオルには生乾き臭が残っていた。一方のタオルに実施例1のスプレー型消臭製品を30cmの距離から1プッシュして、チャック付きのポリ袋に封入して40度の恒温槽(平均湿度75%)に24時間放置した。他方のタオルは洗濯後何も処理せず、チャック付きのポリ袋に封入して40度の恒温槽(平均湿度75%)に24時間放置し無処理区とした。評価の際、無処理区をEとし、以下の基準で消臭効果を評価した。評価は5人のパネラーによる協議により決定した。また、実施例2~9、比較例1、2、参考例1についても同様に試験を行った(試験結果は表1、表2に記載の通り)。
(評価基準)
A:生乾き臭が全く感じられない
B:生乾き臭がほとんど感じられない
C:生乾き臭が弱く感じられる
D:生乾き臭が普通に感じられる
E:生乾き臭が強く感じられる
【0032】
<生乾き臭発生効果>
[1] 新しいタオルを30cm×30cmの大きさにして、2つに切断した。
[2]各タオルを水に一度つけて絞り、100cm×150cmの面積の机を1回拭き、再び水に一度つけて絞った。一方のタオルに実施例1のスプレー型消臭製品を20cmの距離から4プッシュして室内で乾燥させた。また、他方のタオルは何も処理せず、室内で乾燥させ、無処理区とした。
[3]前記[2]の作業を1日2回繰り返した。
[4]試験開始から29日間同じ作業を繰り返し、実施例1で処理したタオルと無処理区のタオルについて5人のパネラーにそれぞれにおいを嗅いでもらい、以下の基準で生乾き臭発生予防効果を評価した。なお、評価は5人のパネラーによる協議により決定した。
[5]また、実施例2~9、比較例1、2、参考例1についても同様に試験を行った(試験結果は表1、表2に記載の通り)。
【0033】
【0034】
【0035】
試験の結果、(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物と(B)炭素数2~3の低級アルコールとを含有する実施例1~9の消臭組成物は、優れた消臭効果を示すことが確認できた。中でも、(B)成分としてイソプロパノールを含有する実施例2、4、6、及び9の消臭組成物は、使用済みタオルと洗濯後タオルのいずれに対してもA以上の優れた生乾き臭消臭効果を示すため、より優れた消臭効果を示すことが分かった。また、(C)香料として、リナロール、アリルエステル、テルピネオールを含有する調合香料を配合した実施例1~6、8、9及び参考例1の消臭組成物は、生乾き臭の発生予防効果を有することも分かった。
【0036】
一方、(A)ヒドロキシカルボン酸及び/又は植物抽出物を含有しない比較例1の消臭組成物や他の有機酸を含有する比較例2の消臭組成物では、消臭効果が不十分であった。