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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-11-25
(45)【発行日】2025-12-03
(54)【発明の名称】撮像素子および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/40 20230101AFI20251126BHJP
   H04N 25/766 20230101ALI20251126BHJP
【FI】
H04N25/40
H04N25/766
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021088184
(22)【出願日】2021-05-26
(65)【公開番号】P2022181307
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2024-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 周太郎
(72)【発明者】
【氏名】高木 徹
(72)【発明者】
【氏名】安藤 良次
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 佳之
【審査官】辻本 寛司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-029985(JP,A)
【文献】特開2013-179313(JP,A)
【文献】特開2020-136720(JP,A)
【文献】国際公開第2014/103730(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/203798(WO,A1)
【文献】特開2017-118191(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/40
H04N 25/766
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1分光特性を有する第1フィルタを透過したを電荷に変換する第1光電変換部と、前記第1分光特性とは異なる第2分光特性を有する第2フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第1光電変換部の隣に配置される第2光電変換部と、前記第1光電変換部で変換された電荷を転送する第1転送部と、前記第2光電変換部で変換された電荷を転送する第2転送部とを含む第1画素ブロックと、
前記第1分光特性を有する第3フィルタを透過した光を電荷に変換する第3光電変換部と、前記第2分光特性を有する第4フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第3光電変換部の隣に配置される第4光電変換部と、前記第3光電変換部で変換された電荷を転送する第3転送部と、前記第4光電変換部で変換された電荷を転送する第4転送部とを含む第2画素ブロックと、
前記第1転送部および前記第4転送部と電気的に接続され、前記第1転送部および前記第4転送部を制御するための第1転送制御信号が出力される第1転送制御線と、
前記第2転送部および前記第3転送部と電気的に接続され、前記第2転送部および前記第3転送部を制御するための第2転送制御信号が出力される第2転送制御線と
を備える撮像素子。
【請求項2】
第1分光特性を有する第1フィルタを透過した光を電荷に変換する第1光電変換部と、前記第1分光特性とは異なる第2分光特性を有する第2フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第1光電変換部の隣に配置される第2光電変換部と、前記第1光電変換部で変換された電荷が転送される第1蓄積部の電圧をリセットする第1リセット部と、前記第2光電変換部で変換された電荷が転送される第2蓄積部の電圧をリセットする第2リセット部とを含む第1画素ブロックと、
前記第1分光特性を有する第3フィルタを透過した光を電荷に変換する第3光電変換部と、前記第2分光特性を有する第4フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第3光電変換部の隣に配置される第4光電変換部と、前記第3光電変換部で変換された電荷が転送される第3蓄積部の電圧をリセットする第3リセット部と、前記第4光電変換部で変換された電荷が転送される第4蓄積部の電圧をリセットする第4リセット部とを含む第2画素ブロックと、
前記第1リセット部および前記第4リセット部と電気的に接続され、前記第1リセット部および前記第4リセット部を制御するための第1リセット制御信号が出力される第1リセット制御線と、
前記第2リセット部および前記第3リセット部と電気的に接続され、前記第2リセット部および前記第3リセット部を制御するための第2リセット制御信号が出力される第2リセット制御線と
を備える撮像素子。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、
前記第1光電変換部、前記第2光電変換部、前記第3光電変換部および前記第4光電変換部は、行方向に沿って前記第1光電変換部、前記第2光電変換部、前記第3光電変換部および前記第4光電変換部の順に並んで配置される、
撮像素子。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1光電変換部で変換された電荷に基づく第1信号と、前記第2光電変換部で変換された電荷に基づく第2信号とをデジタル信号に変換する第1変換部と、
前記第3光電変換部で変換された電荷に基づく第3信号と、前記第4光電変換部で変換された電荷に基づく第4信号とをデジタル信号に変換する第2変換部と
を備える撮像素子。
【請求項5】
請求項4に記載の撮像素子において、
前記第1信号と前記第2信号とが出力される第1信号線と、
前記第3信号と前記第4信号とが出力される第2信号線と
を備え、
前記第1変換部は、前記第1信号線に出力された前記第1信号と、前記第1信号線に出力された前記第2信号とをデジタル信号に変換し、
前記第2変換部は、前記第2信号線に出力された前記第3信号と、前記第2信号線に出力された前記第4信号とをデジタル信号に変換する、
撮像素子。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の撮像素子において、
前記第1光電変換部、前記第2光電変換部、前記第3光電変換部および前記第4光電変換部は、第1半導体基板に配置され、
前記第1変換部および前記第2変換部は、前記第1半導体基板とともに積層された第2半導体基板に配置される、
撮像素子。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1分光特性を有する第5フィルタを透過した光を電荷に変換する第5光電変換部と、前記第2分光特性を有する第6フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第5光電変換部の隣に配置される第6光電変換部とを含む第3画素ブロックを備える撮像素子。
【請求項8】
求項7に記載の撮像素子において、
前記第3画素ブロックは、前記第5光電変換部で変換された電荷を転送する第5転送部と、前記第6光電変換部で変換された電荷を転送する第6転送部とを含む、
撮像素子。
【請求項9】
求項8に記載の撮像素子において、
前記第3画素ブロックは、前記第5光電変換部で変換された電荷が転送される第5蓄積部の電圧をリセットする第5リセット部と、前記第6光電変換部で変換された電荷が転送される第6蓄積部の電圧をリセットする第6リセット部とを含む、
撮像素子。
【請求項10】
請求項から請求項9のいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第5光電変換部で変換された電荷に基づく第5信号と、前記第6光電変換部で変換された電荷に基づく第6信号とをデジタル信号に変換する第3変換部を備える撮像素子。
【請求項11】
請求項10に記載の撮像素子において、
前記第5信号と前記第6信号とが出力される第3信号線を備え、
前記第3変換部は、前記第3信号線に出力された前記第5信号と、前記第3信号線に出力された前記第6信号とをデジタル信号に変換する、
撮像素子。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の撮像素子を備える撮像装置。
【請求項13】
請求項12に記載の撮像装置において、
前記撮像素子と電気的に接続され、画像データを生成する生成部を備える撮像装置。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の撮像装置において、
前記撮像素子に光を射出する光学系が取り付けられる撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
転送制御のための1つの制御線が、同色の信号を生成する複数の画素に共通して設けられている撮像素子が知られている(例えば、特許文献1)。従来から、出力された信号から生成される画像の高品質化が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-143730号公報
【発明の概要】
【0004】
第1の態様によれば、撮像素子は、第1分光特性を有する第1フィルタを透過したを電荷に変換する第1光電変換部と、前記第1分光特性とは異なる第2分光特性を有する第2フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第1光電変換部の隣に配置される第2光電変換部と、前記第1光電変換部で変換された電荷を転送する第1転送部と、前記第2光電変換部で変換された電荷を転送する第2転送部とを含む第1画素ブロックと、前記第1分光特性を有する第3フィルタを透過した光を電荷に変換する第3光電変換部と、前記第2分光特性を有する第4フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第3光電変換部の隣に配置される第4光電変換部と、前記第3光電変換部で変換された電荷を転送する第3転送部と、前記第4光電変換部で変換された電荷を転送する第4転送部とを含む第2画素ブロックと、前記第1転送部および前記第4転送部と電気的に接続され、前記第1転送部および前記第4転送部を制御するための第1転送制御信号が出力される第1転送制御線と、前記第2転送部および前記第3転送部と電気的に接続され、前記第2転送部および前記第3転送部を制御するための第2転送制御信号が出力される第2転送制御線とを備え
第2の態様によれば、撮像素子は、第1分光特性を有する第1フィルタを透過した光を電荷に変換する第1光電変換部と、前記第1分光特性とは異なる第2分光特性を有する第2フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第1光電変換部の隣に配置される第2光電変換部と、前記第1光電変換部で変換された電荷が転送される第1蓄積部の電圧をリセットする第1リセット部と、前記第2光電変換部で変換された電荷が転送される第2蓄積部の電圧をリセットする第2リセット部とを含む第1画素ブロックと、
前記第1分光特性を有する第3フィルタを透過した光を電荷に変換する第3光電変換部と、前記第2分光特性を有する第4フィルタを透過した光を電荷に変換する光電変換部であって前記第3光電変換部の隣に配置される第4光電変換部と、前記第3光電変換部で変換された電荷が転送される第3蓄積部の電圧をリセットする第3リセット部と、前記第4光電変換部で変換された電荷が転送される第4蓄積部の電圧をリセットする第4リセット部とを含む第2画素ブロックと、前記第1リセット部および前記第4リセット部と電気的に接続され、前記第1リセット部および前記第4リセット部を制御するための第1リセット制御信号が出力される第1リセット制御線と、前記第2リセット部および前記第3リセット部と電気的に接続され、前記第2リセット部および前記第3リセット部を制御するための第2リセット制御信号が出力される第2リセット制御線とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】撮像装置の構成を模式的に示す断面図である。
図2】撮像面側から見た撮像素子の全体平面図である。
図3図2に示す撮像素子の一部を拡大した図である。
図4】撮像素子の画素および読み出し回路の回路図である。
図5】撮像素子の断面図である。
図6】変形例1における撮像素子の画素および読み出し回路の回路図である。
図7】変形例2における撮像素子の画素および読み出し回路の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図面を参照しながら、一実施の形態の撮像装置および撮像装置が備える撮像素子について説明を行う。
図1は、実施の形態に係る撮像装置の構成を模式的に示すブロック図である。図1では、実施の形態に係る撮像装置の一例である電子カメラ1(以下、カメラ1と称する)の構成例を示す。なお、説明の都合上、図示するように、x軸、y軸、z軸からなる直交座標系を設ける。図1においては、z軸は、撮像光学系2の光軸O方向に沿って設けられ、y軸は、z軸に直交し図1の紙面上下方向に沿って設けられる。x軸は、y軸およびz軸に直交する方向に沿って設けられる。
カメラ1は、撮像光学系(結像光学系)2、撮像素子3、制御部4、メモリ5及び操作部7を備える。撮像光学系2は、焦点調節レンズ(フォーカスレンズ)を含む複数のレンズ及び絞りを有し、撮像素子3に被写体像を結像する。なお、撮像光学系2は、カメラ1から着脱可能にしてもよい。
【0007】
撮像素子3は、例えば、CMOSイメージセンサである。撮像素子3は、撮像光学系2を通過した光束を受光して、被写体像を撮像する。撮像素子3には、詳細を後述するように、マイクロレンズと、光電変換部とを有する複数の画素が二次元状(行方向及びそれと交差する列方向)に配置される。光電変換部は、例えばフォトダイオード(PD)によって構成される。撮像素子3は、撮像画素とAF画素(焦点検出画素)とを有する。撮像画素は、入射した光を光電変換して画像生成に用いる信号(画像信号)を出力する。AF画素は、入射した光を光電変換して焦点検出に用いる信号(焦点検出信号)を出力する。撮像素子3にて生成された信号(画像信号、焦点検出信号)は制御部4に出力される。
【0008】
メモリ5は、例えば、メモリカード等の記録媒体である。メモリ5には、画像データ等が記録される。メモリ5へのデータの書き込みや、メモリ5からのデータの読み出しは、制御部4によって行われる。操作部7は、レリーズボタン、電源スイッチなどの各種設定スイッチ等を含み、それぞれの操作に応じた操作信号を制御部4へ出力する。
【0009】
制御部4は、CPU、ROM、RAM等により構成され、制御プログラムに基づきカメラ1の各部を制御する。制御部4は、機能として画像データ生成部4aを備える。画像データ生成部4aは、撮像素子3から出力される撮像信号に各種の画像処理を行って画像データを生成する。画像処理には、例えば、階調変換処理、色補間処理、輪郭強調処理等の公知の画像処理が含まれる。
【0010】
本実施の形態のカメラ1が備える撮像素子3について詳細に説明を行う。
図2は、撮像素子3を撮像面側から、すなわち図1の+z側から見た場合の全体構成を模式的に示す図である。撮像素子3は、図2のx方向およびy方向に配列される複数の画素30を有している。図2では一部を省略して描いているが、画素30は、x方向およびy方向にそれぞれ例えば1000個以上に渡って多数配列されていても良い。
複数の画素30が配列された領域(撮像領域)の、図中の左端には水平制御部HCが設けられ、図中の上端には垂直制御部VCが設けられている。
【0011】
撮像素子3は、複数の画素ブロックBCを有する。図2では、1つの画素ブロックBCは、破線で示した境界線BBにより囲まれる、x方向およびy方向に配列されている複数の画素30を有する。画素ブロックBCのそれぞれの中の複数の画素30は、後述するようにそれぞれの出力部が、1つの出力線に接続され、1つの読出部に接続されている。なお、画素ブロックBCのそれぞれの中の複数の画素30は、複数の出力線に接続され、複数の読出部に接続されていてもよい。
【0012】
図2では、説明を容易にするために1つの画素ブロックBCに相当する部分にハッチング付している。ただし、破線で示した各境界線BBにより囲まれる各領域がそれぞれ画素ブロックBCである。
図2に示した例の場合には、x方向に4個およびy方向に4個配列される計16個の画素30が、1つの画素ブロックBCを構成している。
1つの画素ブロックBC内のx方向およびy方向の画素の配列数は、4個に限られるものではなく、6個や8個等の他の数であってもよい。x方向とy方向で配列数が異なっていても良い。
また、画素ブロックBCの外郭形状は図2に示した長方形に限られるものではなく、複数の画素30を包含する任意の形状であっても良い。この場合、境界線BBの形状は単純な直線ではなく、複数の直線が折れ曲がって接続された形状になる。
【0013】
図3は、図2に示す画素30のうち、一部の画素ブロックBC(すなわち、x方向に隣接する2つの画素ブロックBC1および画素ブロックBC2)を拡大して示す図である。図3に示したとおり、複数の画素30には、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の異なる分光特性を有する3つのカラーフィルタ(色フィルタ)のいずれかが設けられる。Rのカラーフィルタは主に赤色の波長域の光を透過し、Gのカラーフィルタは主に緑色の波長域の光を透過し、Bのカラーフィルタは主に青色の波長域の光を透過する。画素は、配置されたカラーフィルタによって異なる分光特性を有する。画素30には、赤(R)の光に感度を有する画素(以下、R画素30Rと称する)と、緑(G)の光に感度を有する画素(以下、G画素30GrまたはG画素30Gbと称する)と、青(B)の光に感度を有す画素(以下、B画素30Bと称する)とがある。これらの画素30は、いわゆるベイヤー配列で配列されている。G画素30GbはB画素30Bと同じx方向に配置されたG画素であり、G画素30GrはR画素30Rと同じx方向に配置されたG画素である。
【0014】
画素ブロックBC1は、ベイヤー配列で配列された、各4個のG画素30Gb1、G画素30Gr1、R画素30R1、B画素30B1を有する。画素ブロックBC2は、ベイヤー配列で配列された、各4個のG画素30Gb2、G画素30Gr2、R画素30R2、B画素30B2を有する。これらの画素30は、いずれも撮像素子3の撮像面に形成された光学像の撮像のために使用される撮像画素Gb、Gr、R、Bである。
【0015】
図2に示した垂直制御部VCからは、各画素30の後述する垂直選択トランジスタTV(図4参照)に接続されている垂直選択線VS1~VS8(総称して、垂直選択線VSとも呼ぶ)がy方向に延びている。水平制御部HCからは、各行ごとに画素30の後述する転送部として機能する転送トランジスタTX(図4参照)に接続されている水平制御線HS1~HS4(総称して、水平制御線HSとも呼ぶ)と、画素30の後述する水平選択トランジスタTH(図4参照)に接続されている水平選択線HDがx方向に延びている。
【0016】
図3に示したとおり、垂直選択線VS1~VS8のそれぞれは、y方向に並ぶ複数の画素30で共用され、水平選択線HDはx方向に並ぶ複数の画素30で共用されている。
本実施の形態においては、複数の水平制御線HS1~HS4のうちの1つの水平制御線が接続された複数の画素30は、第1の分光感度を有する画素30と、第1の分光感度とは異なる第2の分光感度を有する画素30とを含む。具体的には、画素ブロックBC1にて水平制御線HS1に接続される画素30の分光感度と、画素ブロックBC2にて水平制御線HS1に接続される画素30の分光感度とが異なっている。
【0017】
図4は、図3に示した画素ブロックBC1およびBC2を構成する画素30の電気回路の概要を示す図である。なお、図4においては、図3に示す第n行と第n+1行目における画素30の電気回路を代表して示す。
図4に示すように、水平制御線HS1には、画素ブロックBC1のR画素30R1aと、画素ブロックBC2のG画素30Gr2aとが接続される。同様に、水平制御線HS2には、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aが接続され、画素ブロックBC2のR画素30R2aが接続される。水平制御線HS3には、画素ブロックBC1のR画素30R1bが接続され、画素ブロックBC2のG画素30Gr2bが接続される。水平制御線HS4には、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aが接続され、画素ブロックBC2のR画素30R2bが接続される。
【0018】
各画素30(Gr、R)において、光電変換部であるフォトダイオードPDは入射光を光電変換して電荷を生成し、生成した電荷を一時的に蓄積する。転送トランジスタTXは、水平制御線HSよりそのゲートに送られる制御信号に基づいて、フォトダイオードPDに蓄積された電荷をフローティングディフュージョン(FD)領域FDに転送する転送部である。FD領域FDは、容量CCが形成されフォトダイオードで生成された電荷を蓄積する蓄積部である。増幅トランジスタTAは、転送された電荷によりFD領域FDに生じた電圧がそのゲートに印加されることにより、フォトダイオードPDで生成された電荷に応じた信号を出力する。
【0019】
増幅トランジスタTAの入力側(ドレイン)には、電源電圧VDDが印加される。リセットトランジスタTRは、FD領域FDの電荷を電源電圧VDD側に排出することで、FD領域FDの電圧を電源電圧VDDにリセットするリセット部である。各画素30の増幅トランジスタTAの出力側(ソース側)は、垂直選択トランジスタTVの入力側に接続されている。垂直選択トランジスタTVのゲートは、垂直選択線VSに接続されており、図2に示した垂直選択部VCからの制御信号により、垂直選択トランジスタTVは導通または非導通となる。
【0020】
垂直選択トランジスタTVの出力側は、水平選択トランジスタTHの入力側に接続されている。水平選択トランジスタTHのゲートは、水平選択線HDに接続されており、図2に示す水平制御部HCから送られてくる制御信号により、水平選択トランジスタTHは導通または非導通となる。水平選択トランジスタTHの出力側は出力線RWに接続され、光電変換して生成された電荷に基づく信号を信号線である出力線RWへ出力する出力部である。出力線RWは、画素30の信号を読み出す読出部100に接続されている。読出部100は、例えば、画素30から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部を有し、画素ブロックBCごとに設けられる。
【0021】
本実施の形態の撮像素子3の画素30のリセット動作を含む撮像動作は、従来のCMOS型撮像素子とほぼ同様である。すなわち、撮像または焦点検出のための露光動作に先立って、リセットトランジスタTRおよび転送トランジスタTXが電源電圧VDDと導通し、FD領域FDおよびフォトダイオードPDが電源電圧VDDにリセットされる。その後、転送トランジスタTXが非導通とされ、フォトダイオードPDで撮像または焦点検出のための露光が行われる。
【0022】
次に、撮像素子3の画素30からの信号の読み出しについて説明する。
垂直制御部VCは、図3図4に示す画素ブロックBC1の第n行目のR画素30R1aに接続された垂直選択線VS1と、画素ブロックBC2の第n行目のG画素30Gr2aに接続された垂直選択線VS6とに信号を送り、R画素30R1aの垂直選択トランジスタTVと、G画素30Gr2aの垂直選択トランジスタTVとを導通させる。そして、水平制御部HCは、水平制御線HS1に制御信号を送り、R画素30R1aの転送トランジスタTXとG画素30Gr2aの転送トランジスタTXとを導通させる。そして、水平制御部HCは、水平選択線HDに信号を送り、R画素30R1aおよびG画素30Gr2aの水平選択トランジスタTHを導通させる信号を送る。
以上の制御により、画素ブロックBC1のR画素30R1aの信号(R信号)がRW1に出力され、画素ブロックBC2のG画素30Gr2aの信号(G信号)がRW6に出力される。この結果、画素ブロックBC1に接続されている読出部100はR画素30R1aの信号(R信号)を読み出すことができ、画素ブロックBC2に接続されている読出部100はG画素30Gr2aの信号(G信号)を読み出すことができる。
その後、垂直制御部VCは、垂直選択線VS1と垂直選択線VS6に、垂直選択トランジスタTVを非導通にさせる信号を送る。水平制御部HCは、水平制御線HS1に、転送トランジスタTXを非導通にさせる信号を送る。
【0023】
垂直制御部VCは、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aに接続された垂直選択線VS2と、画素ブロックBC2のR画素30R2aに接続された垂直選択線VS5とに信号を送り、G画素30Gr1aの垂直選択トランジスタTVと、R画素30R2aの垂直選択トランジスタTVとを導通させる。水平制御部HCは、水平制御線HS2に制御信号を送り、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aの転送トランジスタTXと画素ブロックBC2のR画素30R2aの転送トランジスタTXとを導通させる。そして、水平制御部HCは、水平選択線HDに信号を送り、G画素30Gr1aおよびR画素30R2aの水平選択トランジスタTHを導通させる信号を送る。
以上の制御により、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aの信号(G信号)がRW2に出力され、画素ブロックBC2のR画素30R2aの信号(R信号)がRW5に出力される。この結果、読出部100はG信号とR信号とを読み出すことができる。
その後、垂直制御部VCは、垂直選択線VS2と垂直選択線VS5に、垂直選択トランジスタTVを非導通にさせる信号を送る。水平制御部HCは、水平制御線HS2に、転送トランジスタTXを非導通にさせる信号を送る。
【0024】
垂直制御部VCは、画素ブロックBC1のR画素30R1bに接続された垂直選択線VS3と、画素ブロックBC2のG画素30Gr2bに接続された垂直選択線VS4とに信号を送り、R画素30R1bの垂直選択トランジスタTVと、G画素30Gr2bの垂直選択トランジスタTVとを導通させる。水平制御部HCは、水平制御線HS3に制御信号を送り、画素ブロックBC1のR画素30R1bの転送トランジスタTXと画素ブロックBC2のG画素30Gr2bの転送トランジスタTXとを導通させる。そして、水平制御部HCは、水平選択線HDに信号を送り、R画素30R1bおよびG画素30Gr2bの水平選択トランジスタTHを導通させる信号を送る。
以上の制御により、画素ブロックBC1のR画素30R1bの信号がRW3に出力され、画素ブロックBC2のG画素30Gr2bの信号がRW8に出力される。この結果、画素ブロックBC1に接続されている読出部100はR画素30R1bの信号(R信号)を読み出すことができ、画素ブロックBC2に接続されている読出部100はG画素30Gr2bの信号(G信号)を読み出すことができる。
その後、垂直制御部VCは、垂直選択線VS3との垂直選択線VS8に、垂直選択トランジスタTVを非導通にさせる信号を送る。水平制御部HCは、水平制御線HS3に、転送トランジスタTXを非導通にさせる信号を送る。
【0025】
垂直制御部VCは、画素ブロックBC1のG画素30Gr1bに接続された垂直選択線VS4と、画素ブロックBC2のR画素30R2bに接続された垂直選択線VS7とに信号を送り、G画素30Gr1bの垂直選択トランジスタTVと、R画素30R2bの垂直選択トランジスタTVとを導通させる。水平制御部HCは、水平制御線HS4に制御信号を送り、画素ブロックBC1のG画素30Gr1bの転送トランジスタTXと画素ブロックBC2のR画素30R2bの転送トランジスタTXとを導通させる。そして、水平制御部HCは、水平選択線HDに信号を送り、G画素30Gr1bおよびR画素30R2bの水平選択トランジスタTHを導通させる信号を送る。
以上の制御により、画素ブロックBC1のG画素30Gr1bの信号がRW4に出力され、画素ブロックBC2のR画素30R2bの信号がRW7に出力される。この結果、画素ブロックBC1に接続されている読出部100はG画素30Gr1bの信号(G信号)を読み出すことができ、画素ブロックBC2に接続されている読出部100はR画素30R2bの信号(R信号)を読み出すことができる。
その後、垂直制御部VCは、垂直選択線VS4と垂直選択線VS7に、垂直選択トランジスタTVを非導通にさせる信号を送る。水平制御部HCは、水平制御線HS4に、転送トランジスタTXを非導通にさせる信号を送る。
【0026】
第n+1行目以降についても、上述した第n行目で行われた処理と同様の処理が行われる。その結果、第n+1行目からは、B画素30Bの信号(B信号)と、G画素30Gbの信号(G信号)とを読み出すことができる。
以上、画素ブロックBC1、BC2内の画素30の信号の読み出しについて説明したが、これは他の画素ブロックBCにおいても同様である。各画素ブロックBC内の各画素30の信号は、各画素ブロックBC内に設けられている出力線RWに出力され、読出部100により読み出される。なお、垂直選択線VSは、複数の画素ブロックBCで共有されていてよい。例えば、垂直選択線VS1~VS8は、画素ブロックBCに対してy方向に並ぶ他の画素ブロックBC内の各画素30に接続されていてもよい。
各画素ブロックBCの読出部100で読み出された信号は、不図示の出力回路を経て、撮像素子3から出力される。
【0027】
画像データ生成部4aは、撮像素子3から出力された信号を、画素30の配列に応じた順序に並び替える。この場合、画像データ生成部4aは、水平制御線HS1、水平制御線HS2、水平制御線HS3および水平制御線HS4がこの順序で導通することにより、G画素30Gr2aからのGr信号、R画素30R2aからのR信号、G画素30Gr2bからのGr信号およびR画素30R2bからのR信号の順序で出力された各信号を、第n行のx方向の画素30の配列順序に並び替える。すなわち、画像データ生成部4aは、上記の順序で出力された信号を、R画素30R2aからのR信号、G画素30Gr2aからのGr信号、R画素30R2bからのR信号、G画素30Gr2bからのGr信号の順序に並び替える。画像データ生成部4aは、第n+1行以降の画素30からの信号についても、同様にして、画素30の配列に応じた順序に並び替える。上記の処理の後、画像データ生成部4aは、撮像素子3から出力された信号に各種の画像処理を行って、画像データを生成する。
【0028】
図5は、本実施形態の撮像素子3の画素30部分の断面を示す図である。なお図5では、撮像素子3の全体のうち、一部の断面のみを示している。図5中に示したx方向およびz方向は、図1中に示した各方向と同じである。撮像素子3は、いわゆる裏面照射型の撮像素子である。撮像素子3は、紙面上方向から入射した光を光電変換する。撮像素子3は、第1半導体基板7と、第2半導体基板8とを備える。
【0029】
上述のとおり、撮像素子3は複数の画素30を有している。1つの画素30は、第1半導体基板7に設けられた画素上部30xと、第2半導体基板8に設けられた画素下部30yとを含む。1つの画素上部30xは、1つのマイクロレンズ74、1つのカラーフィルタ73、1つのフォトダイオードPDの受光部31等が含まれる。
【0030】
第1半導体基板7は、画素上部30xに含まれるフォトダイオードPDの受光部31を含む受光層71と、転送トランジスタTX、増幅トランジスタTA等のトランジスタが形成されている配線層72とを備える。受光層71は、第1半導体基板7の配線層72とは反対側(裏面側)に配置される。受光層71には、複数の受光部31が二次元状に配置されている。
【0031】
第2半導体基板8には、画素下部30yに含まれる垂直選択トランジスタTV、水平選択トランジスタTH、垂直選択線VS、水平制御線HS、読出部100および電流源CSなどが配置されている。
配線層72の表面には複数のバンプ75が配置される。第2半導体基板8の、配線層72に対向する面には、複数のバンプ75に対応する複数のバンプ76が配置される。複数のバンプ75と複数のバンプ76とは互いに接合されている。複数のバンプ75と複数のバンプ76とを介して、第1半導体基板7と第2半導体基板8とが電気的に接続されている。
【0032】
なお、上述した第1半導体基板7および第2半導体基板8にそれぞれ配置される回路要素の構成は一例であって、そのうちのいくつかの構成物は、第1半導体基板7および第2半導体基板8のどちらに配置してもよい。例えば、フォトダイオードPDの受光部31を含む受光層71と、転送トランジスタTX、増幅トランジスタTA、および垂直選択トランジスタTVを第1半導体基板7に形成し、水平選択トランジスタTHと、水平制御線HSと、読出部100および電流源CSとを、第2半導体基板8に配置してもよい。
【0033】
フォトダイオードPDの受光部31を含む受光層71と、転送トランジスタTX、増幅トランジスタTA、および垂直選択トランジスタTV、水平選択トランジスタTH、水平制御線HSを第1半導体基板7に形成し、読出部100および電流源CSを第2半導体基板8に配置してもよい。
垂直制御部VCおよび水平制御部HCは、第1半導体基板7および第2半導体基板8のどちらに配置してもよい。
また、画素30は第1半導体基板7および第2半導体基板8を有する積層構造であるものに限定されず、1つの半導体基板に上記の各構成が配置されても良い。
【0034】
ただし、第1半導体基板7に多くの回路要素を配置すると、第1半導体基板7に受光部31を配置する面積または体積が十分に確保できなくなるので、読出部100および電流源CSは、第2半導体基板8に配置することが好ましい。
各画素30のカラーフィルタ73には、各画素の分光感度特性に合わせたカラーフィルタが配置されている。
【0035】
以上の撮像素子の実施形態において、各画素30の配列は、必ずしもベイヤー配列に限られるものではない。また、水平制御線HSは、撮像素子3の長辺方向(x方向)ではなく短辺方向(y方向)に延びていてもよく、垂直選択線VSは、撮像素子3の短辺方向(y方向)ではなく長辺方向(x方向)に延びていてもよい。また、各画素30の信号の出力を制御する水平制御線HSおよび垂直選択線VSは、水平方向(x方向)および垂直方向(y方向)に延在するものでなくてもよい。
【0036】
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮像素子3は、複数の画素ブロックBCと、複数の水平制御線HSとを備える。複数の画素ブロックBCのそれぞれは、光を光電変換して電荷を生成する光電変換部であるフォトダイオードPDを含み、第1方向(x方向)および第1方向と交差する第2方向(y方向)に設けられた複数の画素30をそれぞれ有する。複数の水平制御線HSは、複数の画素ブロックBCのうちの一部であって複数の画素ブロックBCの中のそれぞれ1つの画素30と電気的に接続され、複数の画素30に制御信号を供給する。複数の水平制御線HSのうちの1つの水平制御線が接続された複数の30画素は、第1の分光感度を有する画素30と、第1の分光感度とは異なる第2の分光感度を有する画素30とを含む。
従来技術のように、転送制御のための1つの制御線が、同色の信号を生成する複数の画素に共通して設けられている場合、配線に異常がある場合に、同一行に配置された画素から所定の色の信号を出力することができなくなる。
これに対して、本実施の形態では、上述した構成を有することにより、複数の水平制御線HSのうちの何れかの水平制御線HSに異常がある場合に、同一行に配置された同色のカラーフィルタが設けられた画素30からの信号が得られず、生成される画像において特性の色が欠陥となることを防ぐことができる。また、複数の水平制御線HSのうちの何れかの水平制御線HSに異常があり、ある色の信号が得られない場合であっても、同一行に配置された他の同色のカラーフィルタが設けられた画素30からの信号を用いて補完処理を行うことができる。
【0037】
(2)撮像素子3の画素30は、光電変換部であるフォトダイオードPDで生成された電荷を転送する転送トランジスタTXを備え、複数の水平制御線HSのうちの少なくとも1つの水平制御線は、転送トランジスタTXに接続される。この結果、従来の撮像素子の回路構成のうち水平制御線HSの接続先を変更するだけで、実施の形態の撮像素子3の回路構成を実現することができる。
【0038】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
各画素30の電気回路は図4に示す例に限定されない。
図6は、変形例1における画素ブロックBC1およびBC2を構成する画素30の電気回路の概要を示す図である。なお、図6においても、代表して、第n行と第n+1行目の画素30の回路構成を示す。
変形例1では、撮像素子3は、蓄積部であるFD領域FDが画素ブロックBCに含まれる複数の画素30で共有される構成を有する。すなわち、画素ブロックBC1およびBC2の各画素30はフォトダイオードPDと転送トランジスタTXとを備え、各画素ブロックBC1およびBC2の各画素30はリセットトランジスタTRと増幅トランジスタTAと水平選択トランジスタTHとを共有する。
【0039】
変形例1においても、実施の形態の場合と同様に、複数の水平制御線HS1~HS4のうちの1つの水平制御線が接続された複数の画素30は、第1の分光感度を有する画素30と、第1の分光感度とは異なる第2の分光感度を有する画素30とを含む。すなわち、水平制御線HS1は、画素ブロックBC1のR画素30R1aの転送トランジスタTXと、画素ブロックBC2のG画素30Gr2aの転送トランジスタTXとに接続する。水平制御線HS2は、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aの転送トランジスタTXと、画素ブロックBC2のR画素30R2aの転送トランジスタTXとに接続する。水平制御線HS3は、画素ブロックBC1のR画素30R1bの転送トランジスタTXと、画素ブロックBC2のG画素30Gr2bの転送トランジスタTXとに接続する。水平制御線HS4には、画素ブロックBC1のG画素30Gr1aの転送トランジスタTXと、画素ブロックBC2のR画素30R2bの転送トランジスタTXとに接続する。
変形例1の撮像素子3の電気回路の構成であっても、上述した実施の形態により得られる作用効果(1)および(2)と同様の作用効果が得られる。
【0040】
(変形例2)
画像データ生成部4aにて画素30から出力された信号を画素30の配列に応じた順序に並び替える例に代えて、撮像素子3が画素30からの信号を画素30の配列に応じた順序で出力してよい。図7は、変形例2の画素ブロックBC1およびBC2を構成する画素30のうち電気回路の概要を示す。図7においても、代表して、第n行と第n+1行目に配列された画素30の回路構成を示す。撮像素子3は、画素ブロックBCごとにメモリ(記憶部)101を有する。他の構成は、図4に示す画素30の電荷回路の構成と同様である。
【0041】
実施の形態において説明したように、画素ブロックBC2においては、G画素30Gr2aからのGr信号、R画素30R2aからのR信号、G画素30Gr2bからのGr信号およびR画素30R2bからのR信号の順序で各信号が出力される。上記の順序で出力された信号は、読出部100にてデジタル信号に変換され、順次画素ブロックBC2に設けられたメモリ101に一時的に記憶される。メモリ101からは、R画素30R2aからのR信号、G画素30Gr2aからのGr信号、R画素30R2bからのR信号、G画素30Gr2bからのGr信号の順序で各信号が出力され、制御部4の画像データ生成部4aに入力する。すなわち、実施の形態と同様に水平制御線HSを各画素30とを接続した場合であっても、撮像素子3から、画素30の配列に応じた順序で信号を出力することができる。
【0042】
(変形例3)
水平制御線HSの少なくとも1つはリセット部であるリセットトランジスタTRに接続されてよい。また、水平制御線HSの少なくとも1つは出力部である垂直選択トランジスタTVに接続されてよい。また、水平制御線HSのうち、少なくとも1つが転送トランジスタTXに接続され、少なくとも1つがリセットトランジスタTRに接続され、少なくとも1つが垂直選択トランジスタTVに接続されてもよい。上記のように水平制御線HSが接続された場合であっても、上述した実施の形態により得られる作用効果(1)と同様の作用効果が得られる。
【0043】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
1:撮像装置、
3:撮像素子、
4a:画像データ生成部、
7:第1半導体基板、
8:第2半導体基板、
30:画素、
100:読出部、
101:メモリ、
BC、BC1、BC2:画素ブロック、
HS、HS1、HS2、HS3、HS4:水平制御線
PD:フォトダイオード、
TX:転送トランジスタ、
TR:リセットトランジスタ、
TA:増幅トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7