(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-11-27
(45)【発行日】2025-12-05
(54)【発明の名称】飲料容器、および、飲料容器の組立方法
(51)【国際特許分類】
B65D 77/06 20060101AFI20251128BHJP
B67D 1/04 20060101ALI20251128BHJP
B65D 85/72 20060101ALI20251128BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20251128BHJP
【FI】
B65D77/06 H
B67D1/04 F
B65D85/72 200
B65D83/00 L
(21)【出願番号】P 2021191543
(22)【出願日】2021-11-25
【審査請求日】2024-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591036996
【氏名又は名称】フジテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮谷 知久
(72)【発明者】
【氏名】山岸 正則
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 元博
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-142581(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0104035(US,A1)
【文献】国際公開第2020/198217(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第106185033(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 77/06
B67D 1/04
B65D 85/72
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1口部を有する外側容器と、
前記外側容器に取り付けられる蓋部材と、
前記蓋部材に取り付けられる交換部品と
を具備し、
前記蓋部材は、
前記第1口部に取り付けられる取付部と、
前記外側容器の外部に配置される上側管部と、
前記上側管部から外向きに突出し、前記上側管部と前記取付部とを連結する環状部分と、
前記環状部分から下方に延在する下側管部と
を備え、
前記交換部品は、
前記下側管部に対してスライド可能、かつ、取付位置において前記下側管部の外面と環状に接触するシール部材と、
前記シール部材を保持し、前記取付位置に位置する前記シール部材を介して前記下側管部によって支持される筒状体と、
前記筒状体に取り付けられ、飲料を収容するための袋体と
を備える
飲料容器。
【請求項2】
前記取付部は、前記環状部分の外縁部から下方に延在し、
前記上側管部は、前記環状部分の内縁部から上方に延在し、
前記下側管部は、前記環状部分の前記内縁部から下方に延在する
請求項1に記載の飲料容器。
【請求項3】
前記環状部分と前記筒状体との間に配置され、前記袋体が前記環状部分に向かって過変形するのを防止するスペーサ部材を更に具備し、
前記筒状体は、前記スペーサ部材に対して相対移動可能である
請求項1または2に記載の飲料容器。
【請求項4】
前記スペーサ部材は、前記袋体に対向配置される下面を有し、
前記スペーサ部材の前記下面は、前記下側管部から離れるにつれて高さが低くなる傾斜面である
請求項3に記載の飲料容器。
【請求項5】
前記上側管部は、飲料取出具に、直接的または間接的に接続可能な第1接続部を有し、
前記蓋部材は、
前記環状部分に配置されるガス管部と、
前記ガス管部に配置され、ガス供給具に接続可能な第2接続部と
を有する
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の飲料容器。
【請求項6】
前記環状部分は、前記環状部分の頂面に対して下方に凹んだ凹部を有し、
前記凹部には、前記ガス管部の少なくとも一部が配置される
請求項5に記載の飲料容器。
【請求項7】
前記蓋部材は、前記蓋部材が前記外側容器から取り外されるのを防止する取り外し防止部材を備え、
前記取り外し防止部材は、
前記外側容器に係合可能な係合部材と、
前記環状部分に配置され、前記係合部材を操作する操作部材と
を有する
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の飲料容器。
【請求項8】
前記上側管部に取り付けられる第1閉鎖部材を更に具備し、
前記第1閉鎖部材は、前記袋体からの前記飲料の取り出しを禁止する閉位置から、前記袋体からの前記飲料の取り出しを許容する開位置に移動可能な閉鎖部を有し、
前記閉鎖部は、コネクタによって押圧または破壊されることにより、前記閉位置から前記開位置に移動する
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の飲料容器。
【請求項9】
前記シール部材は、下側リップ部を有し、
前記下側リップ部は、前記袋体内の第1内圧を受ける第1外周面を有し、
前記第1外周面は、前記袋体内の空間に露出する
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の飲料容器。
【請求項10】
前記シール部材は、上側リップ部を有し、
前記上側リップ部は、第2外周面を有し、
前記第2外周面は、前記袋体の外部に配置される
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の飲料容器。
【請求項11】
前記筒状体は、
前記シール部材を保持する筒部と、
前記袋体が取り付けられる第1フランジ部と、
前記第1フランジ部よりも上方に配置される第2フランジ部と
を有し、
前記第2フランジ部の外径は、前記第1フランジ部の外径よりも小さい
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の飲料容器。
【請求項12】
第1口部を有する外側容器を準備する工程と、
前記第1口部に取り付け可能な取付部と、前記外側容器の外部に配置される上側管部と、前記上側管部から外向きに突出し前記上側管部と前記取付部とを連結する環状部分と、前記環状部分から下方に延在する下側管部と、を有する蓋部材を準備する工程と、
シール部材と、前記シール部材を保持する筒状体と、前記筒状体に取り付けられ飲料を収容するための袋体と、を有する交換部品を準備する工程と、
前記下側管部に、前記交換部品を取り付ける工程と、
前記交換部品および前記下側管部を、前記外側容器に挿入する工程と、
前記蓋部材の前記取付部を、前記外側容器の前記第1口部に取り付ける工程と
を具備し、
前記下側管部に、前記交換部品を取り付ける工程は、
前記シール部材および前記筒状体を、前記下側管部に対してスライドさせることと、
前記シール部材を、取付位置において、前記下側管部の外面と環状に接触させることと
を含み、
前記交換部品および前記下側管部を、前記外側容器に挿入する工程は、
前記下側管部と、前記下側管部に取り付けられた前記シール部材と、前記シール部材を介して前記下側管部によって支持された前記筒状体と、前記筒状体に取り付けられた前記袋体を、前記第1口部を介して、前記外側容器に挿入することを含む
飲料容器の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器、および、飲料容器の組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
剛性の外側容器と、可撓性の内側容器とを有する飲料容器が知られている。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、収容バッグを収容した容器が開示されている。特許文献1に記載の容器は、開口部(22)を有する外装容器(5)と、外装容器(5)内に収容され注出口(4)を有する収容バッグ(1)と、収容バッグと外装容器との両方に接続される蓋部(8)と、を備える。特許文献1には、注出口(4)の孔部と蓋部(8)の孔部とが合わされること、および、注出口(4)と注出ノズル(6)とが接続されることが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、フィルム素材から製造される可撓性容器が開示されている。特許文献2に記載の可撓性容器は、剛性の外側容器(2)のネック部に取り付けられる蓋(5)と、蓋(5)の一部を形成する固着リップ(4)と、固着リップ(4)に固着されるバッグ(3)と、下方に押し下げ可能な閉塞弁(10)と、取り出し管(8)と、を備える。
【0005】
また、特許文献3には、飲料の供給装置が開示されている。特許文献3に記載の飲料の供給装置は、首部(22)を含む容器本体(20)と、容器本体(20)の内部に配置されるフレキシブルな袋体(90)と、キャップ(30)と、シリンダ体(50)と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2015/156085号
【文献】国際公開第01/000502号
【文献】特開2018-30639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、外側容器と、蓋部材と、袋体を有する交換部品とを具備する飲料容器の組み立てを容易にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0009】
いくつかの実施形態における飲料容器は、第1口部(27)を有する外側容器(2)と、前記外側容器(2)に取り付けられる蓋部材(3)と、前記蓋部材(3)に取り付けられる交換部品(5)と、を具備する。前記蓋部材(3)は、前記第1口部(27)に取り付けられる取付部(31)と、前記外側容器(2)の外部に配置される上側管部(34)と、前記上側管部(34)から外向きに突出し、前記上側管部(34)と前記取付部(31)とを連結する環状部分(40)と、前記環状部分(40)から下方に延在する下側管部(37)と、を備える。前記交換部品(5)は、前記下側管部(34)に対してスライド可能、かつ、取付位置(P)において前記下側管部(37)の外面(37u)と環状に接触するシール部材(52)と、前記シール部材(52)を保持し、前記取付位置(P)に位置する前記シール部材(52)を介して前記下側管部(34)によって支持される筒状体(55)と、前記筒状体(55)に取り付けられ、飲料を収容するための袋体(58)と、を備える。
【0010】
上記飲料容器において、前記取付部(31)は、前記環状部分(40)の外縁部(40u)から下方に延在していてもよい。前記上側管部(34)は、前記環状部分(40)の内縁部(40n)から上方に延在していてもよい。また、前記下側管部(37)は、前記環状部分(40)の前記内縁部(40n)から下方に延在していてもよい。
【0011】
上記飲料容器は、前記環状部分(40)と前記筒状体(55)との間に配置され、前記袋体(58)が前記環状部分(40)に向かって過変形するのを防止するスペーサ部材(63)を更に具備していてもよい。前記筒状体(55)は、前記スペーサ部材(63)に対して相対移動可能であってもよい。
【0012】
上記飲料容器において、前記スペーサ部材(63)は、前記袋体(58)に対向配置される下面(63d)を有していてもよい。また、前記スペーサ部材(63)の前記下面(63d)は、前記下側管部(37)から離れるにつれて高さが低くなる傾斜面であってもよい。
【0013】
上記飲料容器において、前記上側管部(34)は、飲料取出具(110)に、直接的または間接的に接続可能な第1接続部(35)を有していてもよい。また、前記蓋部材(3)は、前記環状部分(40)に配置されるガス管部(41)と、前記ガス管部(41)に配置され、ガス供給具(120)に接続可能な第2接続部(41c)と、を有していてもよい。
【0014】
上記飲料容器において、前記環状部分(40)は、前記環状部分(40)の頂面(40e)に対して下方に凹んだ凹部(40d)を有していてもよい。また、前記凹部(40d)には、前記ガス管部(41)の少なくとも一部が配置されてもよい。
【0015】
上記飲料容器において、前記蓋部材(3)は、前記蓋部材(3)が前記外側容器(2)から取り外されるのを防止する取り外し防止部材(43)を備えていてもよい。また、前記取り外し防止部材(43)は、前記外側容器(2)に係合可能な係合部材(44)と、前記環状部分(40)に配置され、前記係合部材(44)を操作する操作部材(45)と、を有していてもよい。
【0016】
上記飲料容器は、前記上側管部(34)に取り付けられる第1閉鎖部材(70)を更に具備してもよい。前記第1閉鎖部材(70)は、前記袋体(58)からの前記飲料の取り出しを禁止する閉位置から、前記袋体(58)からの前記飲料の取り出しを許容する開位置に移動可能な閉鎖部(72)を有していてもよい。また、前記閉鎖部(72)は、コネクタ(111)によって押圧または破壊されることにより、前記閉位置から前記開位置に移動してもよい。
【0017】
上記飲料容器において、前記シール部材(52)は、下側リップ部(522)を有していてもよい。前記下側リップ部(522)は、前記袋体(58)内の第1内圧を受ける第1外周面(522u)を有していてもよい。また、前記第1外周面(522u)は、前記袋体(58)内の空間(SP2)に露出していてもよい。
【0018】
上記飲料容器において、前記シール部材(52)は、上側リップ部(526)を有していてもよい。前記上側リップ部(526)は、第2外周面(526u)を有していてもよい。また、前記第2外周面(526u)は、前記袋体(58)の外部に配置されていてもよい。
【0019】
上記飲料容器において、前記筒状体(55)は、前記シール部材(52)を保持する筒部(551)と、前記袋体(58)が取り付けられる第1フランジ部(553)と、前記第1フランジ部(553)よりも上方に配置される第2フランジ部(555)と、を有していてもよい。また、前記第2フランジ部(555)の外径は、前記第1フランジ部(553)の外径よりも小さくてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態における飲料容器の組立方法は、第1口部(27)を有する外側容器(2)を準備する工程と、前記第1口部(27)に取り付け可能な取付部(31)と、前記外側容器(2)の外部に配置される上側管部(34)と、前記上側管部(34)から外向きに突出し前記上側管部(34)と前記取付部(31)とを連結する環状部分(40)と、前記環状部分(40)から下方に延在する下側管部(37)と、を有する蓋部材(3)を準備する工程と、シール部材(52)と、前記シール部材(52)を保持する筒状体(55)と、前記筒状体(55)に取り付けられ飲料を収容するための袋体(58)と、を有する交換部品(5)を準備する工程と、前記下側管部(37)に、前記交換部品(5)を取り付ける工程と、前記交換部品(5)および前記下側管部(37)を、前記外側容器(2)に挿入する工程と、前記蓋部材(3)の前記取付部(31)を、前記外側容器(2)の前記第1口部(27)に取り付ける工程と、を具備する。前記下側管部(37)に、前記交換部品(5)を取り付ける工程は、前記シール部材(52)および前記筒状体(55)を、前記下側管部(37)に対してスライドさせることと、前記シール部材(52)を、取付位置(P)において、前記下側管部(37)の外面(37u)と環状に接触させることと、を含む。前記交換部品(5)および前記下側管部(37)を、前記外側容器(2)に挿入する工程は、前記下側管部(37)と、前記下側管部(37)に取り付けられた前記シール部材(52)と、前記シール部材(52)を介して前記下側管部(37)によって支持された前記筒状体(55)と、前記筒状体(55)に取り付けられた前記袋体(58)を、前記第1口部(27)を介して、前記外側容器(2)に挿入することを含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、外側容器と、蓋部材と、袋体を有する交換部品とを具備する飲料容器の組み立てを容易にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、第1の実施形態における飲料容器を模式的に示す概略断面図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態における飲料容器に、飲料取出具が接続された様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図3】
図3は、交換部品が、下側管部に取り付けられる様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図4】
図4は、交換部品が、下側管部に取り付けられた後の状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図5】
図5は、外側容器の一例を模式的に示す概略断面図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態における飲料容器を模式的に示す概略断面図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態における飲料容器の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図9】
図9は、蓋部材の一例を模式的に示す概略2面図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態における飲料容器の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図11】
図11は、交換部品の各要素について説明するための図である。
【
図12】
図12は、交換部品の一例を模式的に示す概略2面図である。
【
図13】
図13は、第1の実施形態における飲料容器の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図14】
図14は、取り外し防止部材の一例について説明するための図である。
【
図15】
図15は、第1変形例における取り外し防止部材について説明するための図である。
【
図16】
図16は、蓋部材に、第1閉鎖部材が取り付けられた様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図17】
図17は、蓋部材に、第1変形例における第1閉鎖部材が取り付けられた様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図18】
図18は、第1変形例における第1閉鎖部材の閉鎖部が開位置に移動した後の状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図19】
図19は、蓋部材に、第2変形例における第1閉鎖部材が取り付けられる様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図20】
図20は、第2変形例における第1閉鎖部材の閉鎖部が開位置に移動した後の状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図21】
図21は、ガス弁の一例について説明するための図である。
【
図22】
図22は、ガス弁の他の一例について説明するための図である。
【
図23】
図23は、挿入工程を実行中の様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図24】
図24は、飲料充填工程を実行中の様子を模式的に示す概略断面図である。
【
図25】
図25は、第2の実施形態における飲料容器の組立方法の一例を示すフローチャートである。
【
図26】
図26は、第2の実施形態における飲料容器の取り扱い方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、実施形態における飲料容器1、および、飲料容器1の組立方法について説明する。なお、以下の実施形態の説明において、同一の機能を有する部位、部材については同一の符号を付し、同一の符号が付された部位、部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0024】
(方向の定義)
本明細書において、蓋部材3の下側管部37から蓋部材3の上側管部34に向かう方向を「上方」と定義し、蓋部材3の上側管部34から蓋部材3の下側管部37に向かう方向を「下方」と定義する。
【0025】
本明細書において、「外向き」とは、蓋部材3の上側管部34の中心軸C1から離れる方向を意味する。また、「内向き」とは、蓋部材3の上側管部34の中心軸C1に向かう方向を意味する。
【0026】
(第1の実施形態)
図1乃至
図22を参照して、第1の実施形態における飲料容器1について説明する。
図1は、第1の実施形態における飲料容器1を模式的に示す概略断面図である。なお、
図1には、飲料容器1が組み立てられる前の状態が示されている。
図2は、第1の実施形態における飲料容器1に、飲料取出具110が接続された様子を模式的に示す概略断面図である。
図3は、交換部品5が、下側管部37に取り付けられる様子を模式的に示す概略断面図である。
図4は、交換部品5が、下側管部37に取り付けられた後の状態を模式的に示す概略断面図である。
図5は、外側容器2の一例を模式的に示す概略断面図である。
図6は、第1の実施形態における飲料容器1を模式的に示す概略断面図である。
図7は、第1の実施形態における飲料容器1の一部分を模式的に示す概略断面図である。
図8は、
図7におけるA-A矢視断面図である。
図9は、蓋部材3の一例を模式的に示す概略2面図である。
図9の上側には、概略平面図が記載され、
図9の下側には、概略断面図が記載されている。
図10は、第1の実施形態における飲料容器1の一部分を模式的に示す概略断面図である。
図11は、交換部品5の各要素について説明するための図である。
図12は、交換部品5の一例を模式的に示す概略2面図である。
図12の上側には、概略平面図が記載され、
図12の下側には、概略断面図が記載されている。
図13は、第1の実施形態における飲料容器1の一部分を模式的に示す概略断面図である。
図14は、取り外し防止部材43の一例について説明するための図である。
図15は、第1変形例における取り外し防止部材43について説明するための図である。
図16は、蓋部材3に、第1閉鎖部材70が取り付けられた様子を模式的に示す概略断面図である。
図17は、蓋部材3に、第1変形例における第1閉鎖部材70が取り付けられた様子を模式的に示す概略断面図である。
図18は、第1変形例における第1閉鎖部材70の閉鎖部72が開位置に移動した後の状態を模式的に示す概略断面図である。
図19は、蓋部材3に、第2変形例における第1閉鎖部材70が取り付けられる様子を模式的に示す概略断面図である。
図20は、第2変形例における第1閉鎖部材70の閉鎖部72が開位置に移動した後の状態を模式的に示す概略断面図である。
図21は、ガス弁42の一例について説明するための図である。
図22は、ガス弁42の他の一例について説明するための図である。
【0027】
図1に例示されるように、飲料容器1は、外側容器2と、蓋部材3と、袋体58を含む交換部品5と、を具備する。
【0028】
外側容器2は、袋体58を含む交換部品5が配置される内部空間SP1を規定する。外側容器2は、容器本体部22と、第1口部27とを有する。
図1に記載の例では、第1口部27は、容器本体部22から上方に延在する。外側容器2は、例えば、金属製(より具体的には、ステンレス鋼製)である。代替的に、外側容器2は、樹脂製であってもよい。
【0029】
外側容器2の第1口部27には、蓋部材3が取り付けられる。
図1に記載の例では、第1口部27は、第1ネジ部27s(より具体的には、雄ネジ部)を有する。第1口部27は、交換部品5が通過可能な第1開口OP1を規定する。
【0030】
蓋部材3は、取付部31と、上側管部34と、環状部分40と、下側管部37と、を備える。
【0031】
取付部31は、外側容器2の第1口部27に取り付けられる。
図1に記載の例では、取付部31は、第1口部27の第1ネジ部27sに螺合する第2ネジ部31s(より具体的には、雌ネジ部)を有する。取付部31は、例えば、金属製(より具体的には、ステンレス鋼製)である。代替的に、取付部31は、樹脂製であってもよい。
【0032】
図2に例示されるように、上側管部34は、外側容器2の外部に配置される。上側管部34には、飲料取出具110、または、第1閉鎖部材70(例えば、
図16を参照。)を取り付け可能である。
図2に記載の例では、上側管部34は、環状部分40から上方に延在する。上側管部34は、例えば、金属製(より具体的には、ステンレス鋼製)である。代替的に、上側管部34は、樹脂製であってもよい。
【0033】
環状部分40は、上側管部34から外向きに突出する(換言すれば、環状部分40は、上側管部34から、上側管部34の中心軸C1から離れる方向に突出する。)。また、環状部分40は、上側管部34と取付部31とを連結する。
図1に記載の例では、環状部分40は、上側管部34に接続される内側部分401と、取付部31に接続される外側部分402と、を有する。
【0034】
蓋部材3が環状部分40を有することにより、外側容器2の第1口部27の内径を、上側管部34の内径よりも有意に大きくすることができる。第1口部27の内径が大きい場合、第1口部27を介して、外側容器2の内側に、袋体58を有する交換部品5を挿入し易い。
【0035】
図2に例示されるように、下側管部37は、上側管部34よりも下方に配置される。下側管部37の内面、および、上側管部34の内面は、飲料流路F1を規定する。
【0036】
下側管部37は、環状部分40から下方に延在する。
図2に記載の例では、下側管部37は、環状部分40から外側容器2の底部23に向かう方向に突出する。下側管部37には、交換部品5が取り付けられる。下側管部37は、例えば、金属製(より具体的には、ステンレス鋼製)である。代替的に、下側管部37は、樹脂製であってもよい。
【0037】
交換部品5は、下側管部37に取り付けられ、外側容器2の内部空間SP1に配置される。
図2に記載の例では、交換部品5の全体が、外側容器2の内部空間SP1に配置されている。
【0038】
図3に例示されるように、交換部品5は、シール部材52と、筒状体55と、袋体58と、を備える。交換部品5の交換頻度は、外側容器2および蓋部材3の交換頻度よりも高い。外側容器2および蓋部材3が繰り返し再利用されることにより、環境に与える負荷が低減される。飲料容器1への飲料充填から、飲料容器1への次回の飲料充填までを1サイクルと定義するとき、交換部品5は、1サイクル毎に交換されてもよい。換言すれば、交換部品5は、1回限りの使い捨て部品であってもよい。
【0039】
シール部材52は、下側管部37に対してスライド可能である。より具体的には、シール部材52は、下側管部37に対して、下側管部37の中心軸C2に平行な方向にスライド可能である。この場合、シール部材52を、下側管部37における取付位置Pに向かって移動させるのが容易であり、シール部材52を下側管部37における取付位置Pに配置するのが容易である。
【0040】
シール部材52が取付位置Pに達する最終段階では、シール部材52は、下側管部37の外面37uとシール部材52とが環状に接触した状態で、下側管部37に対してスライドする。換言すれば、シール部材52が取付位置Pに達する最終段階では、シール部材52と、下側管部37との間に適度な摩擦抵抗が生じる。なお、当該摩擦抵抗が過小である場合、シール部材52は不良品であると判断されてもよい。
【0041】
図4に例示されるように、シール部材52は、取付位置Pに位置するときに、下側管部37の外面37uと環状に接触する。当該接触により、シール部材52と下側管部37との間から、流体(換言すれば、飲料、あるいは、ガス)が漏出することが防止される。シール部材52は、ゴム等の弾性材料によって構成される。
【0042】
筒状体55は、シール部材52の外側に配置され、シール部材52を保持する。シール部材52が、下側管部37における取付位置Pに位置するとき、筒状体55は、シール部材52の外径の増加を防止する。こうして、筒状体55と下側管部37の外面37uとの間に配置されるシール部材52が圧縮され、シール部材52によるシール効果が向上する。
【0043】
図4に例示されるように、筒状体55は、取付位置Pに位置するシール部材52を介して下側管部37によって支持される。また、筒状体55には、飲料を収容するための袋体58が取り付けられている。
【0044】
図4に記載の例では、シール部材52が取付位置Pに位置するとき、袋体58が取り付けられた筒状体55は、シール部材52を介して、下側管部37によって支持される。換言すれば、シール部材52を取付位置Pに移動させるだけで、袋体58を含む交換部品5が下側管部37によって支持される。よって、交換部品5が、下側管部37から脱落しないようにするための構成がシンプルである。
【0045】
第1の実施形態では、シール部材52が、下側管部37における取付位置Pに向けてスライドされることにより、シール部材52を有する交換部品5が下側管部37に取り付けられる。よって、交換部品5を下側管部37に取り付けるのが容易である(
図3および
図4を参照。)。
【0046】
また、第1の実施形態では、蓋部材3は、環状部分40を有する。環状部分40の存在により、外側容器2の第1口部27の内径を、蓋部材3の上側管部34の内径よりも有意に大きくすることができる。第1口部27の内径が大きい場合、第1口部27を介して、外側容器2の内側に、袋体58を有する交換部品5を挿入し易い(
図1を参照。)。
【0047】
以上のとおり、第1の実施形態では、組み立てが容易な飲料容器1が提供される。
【0048】
続いて、
図1乃至
図22を参照して、第1の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0049】
(外側容器2)
図5に記載の例において、外側容器2は、剛性容器(換言すれば、実質的に形状が変化しない容器)である。外側容器2の容器本体部22は、底部23、および、胴部24を有する。容器本体部22は、胴部24と第1口部27とを接続する肩部25を有していてもよい。
図5に記載の例では、肩部25と第1口部27とが、溶接部26を介して接続されている。
【0050】
図5に記載の例では、外側容器2は、ボトル形状の容器である。外側容器2のアスペクト比(換言すれば、外側容器2の長さL1を外側容器2の最大幅W1で除算することにより得られる値)は、例えば、1.5以上、1.8以上、あるいは、2.0以上である。外側容器2の最大幅W1が相対的に小さいことにより、外側容器2の内側に配置される袋体58の形状が、細長形状となる。この場合、袋体58をより完全に収縮させるのが容易となり、最終的に袋体58から取り出されずに残存する飲料の量を低減することができる。ただし、外側容器2のアスペクト比は、上述の例に限定されない。換言すれば、外側容器2の形状は、細長形状でなくてもよい。
【0051】
外側容器2の長さL1は、例えば、10cm以上、15cm以上、あるいは、20cm以上である。外側容器2の第1口部27の内径D1は、交換部品5が容易に通過可能な値に設定される。第1口部27の内径D1は、例えば、6cm以上12cm以下、あるいは、7cm以上10cm以下である。第1口部27の内径D1が大きい場合、袋体58を有する交換部品5を、第1口部27を介して、外側容器2の内側に挿入するのが容易である。第1口部27の内径D1は、外側容器2の最大幅W1の0.4倍以上、0.5倍以上、あるいは、0.6倍以上であってもよい。また、筒状体55および筒状体55に取り付けられる袋体58(
図1等を参照。)が、外側容器2の内側に容易に挿入されるようにする観点から、第1口部27の内径D1は、筒状体55の最大外径(より具体的には、後述の第1フランジ部553の外径)よりも十分に大きいことが好ましい。第1口部27の内径D1と筒状体55の最大外径(より具体的には、後述の第1フランジ部553の外径)との差は、例えば、15mm以上、20mm以上、あるいは、25mm以上である。
【0052】
図1に記載の例では、第1口部27の第1ネジ部27sが、雄ネジ部(換言すれば、外ネジ部)であり、第1ネジ部27sに螺合する取付部31の第2ネジ部31sが雌ネジ部(換言すれば、内ネジ部)である。第1ネジ部27sが、雄ネジ部であることにより、第1口部27の内面27nを平滑面にすることができる。第1口部27の内面27nが平滑面である場合、袋体58を有する交換部品5を、第1口部27を介して、外側容器2の内側に挿入する際に、袋体58が、第1口部27の内面27nに引っ掛かりにくい。こうして、飲料容器1の組み立てが容易になる。代替的に、第1口部27の第1ネジ部27sが、雌ネジ部であり、蓋部材3の取付部31の第2ネジ部31sが、雄ネジ部であってもよい。
【0053】
(スペーサ部材63)
図6に記載の例では、飲料容器1は、環状部分40と筒状体55との間に配置されるスペーサ部材63を備える。スペーサ部材63は、袋体58が環状部分40に向かって過変形(過剰変形)するのを防止する。
図6に記載の例では、スペーサ部材63は、筒状体55に取り付けられていてない。換言すれば、筒状体55は、スペーサ部材63に対して相対移動可能である(より具体的には、筒状体55は、スペーサ部材63に対して、下側管部37の中心軸C2に沿う方向に相対移動可能である。)。この場合、スペーサ部材63と、筒状体55を有する交換部品5とを別々に取り扱うことができる。例えば、スペーサ部材63の交換頻度を、交換部品5の交換頻度よりも低くすることができる。
【0054】
スペーサ部材63は、非可撓性の部材(換言すれば、実質的な変形が抑制された部材)であることが好ましい。スペーサ部材63は、樹脂製であってもよいし、ステンレス鋼製等の金属製であってもよい。
【0055】
図2に記載の例では、袋体58の内圧が上昇すると、袋体58の一部が、第1口部27の内側の環状領域AR1に進入し、袋体58が上方に向かって過変形する。また、袋体58が過変形することにより、袋体58が破損する可能性がある。これに対し、スペーサ部材63は、第1口部27の内側の環状領域AR1の一部を占有することにより、袋体58が環状部分40に向かって過変形することを防止する。
図6に記載の例では、スペーサ部材63は、下側管部37と第1口部27との間に配置される環状体である。
【0056】
図7に記載の例では、スペーサ部材63の下端63gの高さは、第1口部27の下端27gの高さと、略一致している。この場合、スペーサ部材63の下端63gと第1口部27の下端27gとの間の境界部分において、袋体58が過変形することが防止される。
図7に記載の例では、スペーサ部材63は、第1口部27の下端27gよりも上方に位置する上端部63eを有する。当該上端部63eは、第1口部27と下側管部37との間の環状領域AR1に配置されている。スペーサ部材63の上端部63eは、蓋部材3の環状部分40に接触可能であってもよい。
【0057】
図7に記載の例では、スペーサ部材63は、下側管部37に向かって内向きに延在する内縁部63nを有する。スペーサ部材63の内縁部63nは、交換部品5の筒状体55の第1フランジ部553の上限位置を規定するストッパとして機能してもよい。
【0058】
図7に記載の例では、スペーサ部材63は、袋体58に対向配置される下面63dを有する。当該下面63dは、下側管部37の中心軸C2から離れるにつれて高さが低くなる傾斜面(より具体的には、傾斜凹面)であることが好ましい。この場合、袋体58の内圧が上昇するとき、袋体58は、スペーサ部材63の下面63dに沿って緩やかに変形する。その結果、袋体58の過変形が防止され、袋体58の破損がより一層効果的に防止される。
【0059】
図7に記載の例では、スペーサ部材63は、下側管部37が挿入される貫通孔部63hを有する。貫通孔部63hは、交換部品5の筒状体55の上端部55eを受容可能であってもよい。また、スペーサ部材63の貫通孔部63hの内径は、筒状体55の第1フランジ部553の外径より小さくてもよい。
【0060】
図7に記載の例では、スペーサ部材63は、蓋部材3に対して相対移動可能である。代替的に、スペーサ部材63は、蓋部材3に固定されていてもよい。例えば、スペーサ部材63は、係合(例えば、螺合)あるいは溶接によって、蓋部材3の環状部分40に固定されていてもよい。
【0061】
図8に例示されるように、スペーサ部材63は、外殻部633と、外殻部633の内側に配置される補強リブ635とを有していてもよい。補強リブ635は、外殻部633を補強し、外殻部633の変形を抑制する。また、
図7および
図8に例示されるように、スペーサ部材63は、環状部分40に形成された凹部40dを受容可能な受容スペース637を有していてもよい。受容スペース637は、例えば、2つの補強リブ635と、外殻部633とによって規定されるスペースである。
【0062】
(蓋部材3)
蓋部材3は、上側管部34と取付部31とを連結する環状部分40を有する。
図9に例示されるように、環状部分40は、取付部31と上側管部34とを連結し、取付部31と下側管部37とを連結し、上側管部34と下側管部37とを連結してもよい。環状部分40の上面は、水平面に平行な面であってもよいし、水平面に対して傾斜する面であってもよい。環状部分40は、フランジであってもよい。
【0063】
図9に記載の例では、蓋部材3は、取付部31と、下側管部37と、上側管部34と、環状部分40とが一体化された部品である。この場合、蓋部材3の取付部31を、外側容器2の第1口部27に取り付けることにより、蓋部材3の全体が外側容器2に取り付けられる。代替的に、蓋部材3は、複数の部品に分割され、それぞれの部品が、順番に外側容器2に配置されるようにしてもよい。
【0064】
図9に記載の例では、取付部31は、環状部分40の外縁部40uから下方に延在する。上側管部34は、環状部分40の内縁部40nから上方に延在する。また、下側管部37は、環状部分40の内縁部40nから下方に延在する。この場合、上側管部34の内径および下側管部37の内径と比較して、取付部31の内径を有意に大きくすることができる。
図9に記載の例では、上側管部34の中心軸C1と、下側管部37の中心軸C2と、取付部31の中心軸C3とが、一つの直線上に配置されている。
【0065】
環状部分40の外径D2は、例えば、環状部分40の内径D3の2倍以上、3倍以上、あるいは、4倍以上である。環状部分40の外径D2と環状部分40の内径D3との差が大きい場合、環状部分40の下方の領域に交換部品5を配置するのが容易となり、当該交換部品5を外側容器2の内側に挿入するのが容易となる。
【0066】
図9に記載の例では、上側管部34は、第1接続部35を有する。第1接続部35は、飲料取出具110の第1コネクタ111(例えば、
図2を参照。)に、直接的または間接的に接続可能である。
図18等に例示されるように、第1接続部35は、第1閉鎖部材70を介して、第1コネクタ111に接続されてもよい。
図9に記載の例では、第1接続部35は、第3ネジ部35s(より具体的には、上側管部34の外周面に形成された雄ネジ部)を含む。
【0067】
第1接続部35のサイズおよび形状は、既存の飲料取出具の第1コネクタのサイズおよび形状に対応するように設計されてもよい。例えば、汎用のディスペンスヘッドに接続可能なコネクタに対応するように、第1接続部35のサイズおよび形状が設計されてもよい。
【0068】
図9に記載の例では、蓋部材3は、ガスが通過可能なガス管部41と、ガス管部41に配置された第2接続部41cとを有する。第2接続部41cは、ガス供給具のコネクタ(以下、「第2コネクタ」という。)に接続可能である。
【0069】
図9に記載の例では、ガス管部41が、蓋部材3の環状部分40に配置されている。ガス管部41が配置される領域が、上側管部34が配置される領域から完全に分離されていることにより、上側管部34の構造およびガス管部41の構造の各々をシンプルにすることができる。
【0070】
ガス管部41は、外側容器2の外部に配置される第1管部41aを含んでいてもよい。代替的に、あるいは、付加的に、ガス管部41は、外側容器2内の空間に露出する第2管部を含んでいてもよい。
【0071】
図9に記載の例では、環状部分40は、環状部分40の頂面40eに対して下方に凹んだ凹部40dを有する。また、当該凹部40dに、ガス管部41の少なくとも一部が配置されている。この場合、ガス管部41の少なくとも一部が、当該凹部40dを規定する壁面によって保護される。
【0072】
ガス管部41の上端は、環状部分40の頂面40eと実質的に同じ高さに配置されるか、あるいは、ガス管部41の上端は、環状部分40の頂面40eよりも低い位置に配置されてもよい。この場合、ガス管部41が、環状部分40によって好適に保護される。また、ガス管部41を閉鎖シート等の閉鎖部材(必要であれば、
図16における第2閉鎖部材75を参照。)で覆うのが容易である。
【0073】
図7に記載の例では、環状部分40の凹部40dの底壁に、ガス導入口40hが形成されている。また、ガス導入口40hの鉛直下方には、スペーサ部材63の貫通孔部63hが配置されている。この場合、ガス導入口40hを介して外側容器2の内側に供給されるガスが、円滑に、スペーサ部材63の下方の領域に移動する。
【0074】
図7に記載の例では、下側管部37に、交換部品5のシール部材52が取り付けられ、当該交換部品5の全体が、シール部材52を介して、下側管部37によって支持される。
【0075】
図9に記載の例において、下側管部37の長さL2は、例えば、5cm以下、4cm以下、あるいは、3cm以下である。下側管部37が短管である場合、交換部品5を外側容器2の内側に挿入する際に、環状部分40よりも下方の領域、および、下側管部37よりも下方の領域を利用して、袋体58をコンパクトに配置することができる。ただし、実施形態において、下側管部37が、長管である態様は排除されない。
【0076】
図9に記載の例では、下側管部37は、大径部37aと、小径部37cとを有する。大径部37aは、小径部37cよりも外径が大きく、小径部37cは、大径部37aよりも外径が小さい。
図9に記載の例では、大径部37aは、小径部37cよりも肉厚である。大径部37aの内径は、小径部37cの内径と同一であってもよい。
【0077】
図3に記載の例では、小径部37cに、交換部品5のシール部材52が取り付けられる。小径部37cの外径は、小径部37cに取り付けられる前のシール部材52の最小内径よりも大きい。シール部材52は、シール部材52の弾性特性によって、小径部37cの外周面に取り付けられた後、元の形状に戻ろうとする。こうして、シール部材52の弾性特性によって、シール部材52は、小径部37cによって安定的に保持される。
図3に記載の例において、小径部37cの外面は、平滑面である。この場合、小径部37cとシール部材52との間のシール状態が、好適に確保される。
【0078】
図3に記載の例では、下側管部37は、筒状体55の上限位置を規定するストッパ面37bを有する。
図3に記載の例では、ストッパ面37bは、大径部37aと小径部37cとの間の段差部によって構成されている。
【0079】
下側管部37が、ストッパ面37bを有する場合、筒状体55がストッパ面37bに当接するように、筒状体55およびシール部材52を下側管部37に対してスライドさせることにより、シール部材52を下側管部37(より具体的には、小径部37c)に好適に取り付けることができる。代替的に、あるいは、付加的に、飲料容器1がスペーサ部材63を備える場合には、筒状体55(より具体的には、筒状体55の第1フランジ部553)がスペーサ部材63に当接するように、筒状体55およびシール部材52が下側管部37に対してスライドされてもよい。換言すれば、スペーサ部材63が筒状体55に対するストッパとして機能してもよい。
【0080】
図10に記載の例では、ストッパ面37bは、第1口部27の上面27eよりも下方に位置し、かつ、第1口部27の下端27gよりも上方に位置している。
【0081】
(シールリング65)
図10に記載の例では、飲料容器1は、第1口部27と、環状部分40との間に配置されるシールリング65を備える。当該シールリング65は、外側容器2と蓋部材3との間の隙間からガスが漏出するのを防止する。
【0082】
図10に記載の例では、第1口部27の上面27eと、環状部分40の下面40gとが、シールリング65が圧縮された状態で面接触している。当該面接触により、シールリング65の圧縮量が適度な値に維持される。換言すれば、過圧縮によるシールリング65の破損が防止され、シールリング65による安定的なシール効果が維持される。
【0083】
図10に記載の例では、環状部分40の内側部分401と、環状部分40の外側部分402とが、溶接部40wを介して接続されている。内側部分401と外側部分402とが別々に製造される場合、環状部分40の下面40gに、シールリング65を受容する溝部を形成するのが容易である。なお、溶接部40wの形状は、環状部分40の内側部分401と、環状部分40の外側部分402とを好適に接続可能な限りにおいてどのような形状であってもよい。
【0084】
(交換部品5のシール部材52)
図11に記載の例では(下側の図を参照。)、交換部品5のシール部材52は、下側リップ部522を有する。下側リップ部522は、下側管部37の外面37uに環状に接触する。また、下側リップ部522は、袋体58の内圧(以下、「第1内圧」という。)を受ける第1外周面522uを有する。当該第1外周面522uは、袋体58内の空間SP2に露出する。袋体58の第1内圧が上昇すると、下側リップ部522が、下側管部37に向かって押される力が増加する。その結果、袋体58内の流体(ガスまたは飲料)が、シール部材52と下側管部37との間から漏出することが、効果的に防止される。
【0085】
図11に例示されるように(上側の図を参照。)、シール部材52が下側管部37に取り付けられる前の状態において、下側リップ部522は、下方に向かうにつれて内向きに傾斜する内面522nを有することが好ましい。
【0086】
図11に記載の例では(下側の図を参照。)、交換部品5のシール部材52は、上側リップ部526を有する。上側リップ部526は、下側管部37の外面37uに環状に接触する。また、上側リップ部526は、袋体58の外部に配置される第2外周面526uを有する。
【0087】
図11に記載の例では、筒状体55の頂面55bとストッパ面37bとが接触している。他方、当該頂面55bとストッパ面37bとの間に隙間が生じると、当該隙間から筒状体55とシール部材52との間の環状領域AR2に加圧ガスが進入する。当該環状領域AR2内の圧力が上昇すると、上側リップ部526の第2外周面526uが、下側管部37に向かって押される力が増加する。よって、環状領域AR2内の圧力が上昇しても、当該環状領域AR2から袋体58内にガスが進入しない。
【0088】
図11に例示されるように(上側の図を参照。)、シール部材52が下側管部37に取り付けられる前の状態において、上側リップ部526は、上方に向かうにつれて内向きに傾斜する内面526nを有することが好ましい。
【0089】
図11に記載の例では、交換部品5のシール部材52の内面には、環状突出部524が形成されている。シール部材52が下側管部37に取り付けられた状態において(下側の図を参照。)、環状突出部524は、下側管部37と筒状体55との間に位置する。下側管部37は、下側管部37と筒状体55との間で圧縮される環状突出部524を介して、交換部品5を安定的に支持する。
【0090】
図11に記載の例では、環状突出部524が、下側リップ部522と、上側リップ部526との間に配置されている。この場合、下側管部37とシール部材52との間のシールが多重に確保される。例えば、万が一、下側リップ部522および上側リップ部526のうちの少なくとも一方においてシール不良が発生しても、下側管部37とシール部材52との間の隙間から流体が漏れない。
【0091】
図11に記載の例では、シール部材52は、全体として筒形状を有する。下側管部37の中心軸C2に平行な方向におけるシール部材52の長さL3は、例えば、8mm以上である。また、当該シール部材52の長さL3は、例えば、30mm以下である。シール部材52の長さL3が長い場合、シール部材52が、下側管部37によって安定的に保持される。また、シール部材52の長さL3が長い場合、下側管部37とシール部材52との間の隙間から流体が漏れにくい。下側管部37の中心軸C2に平行な方向における、シール部材52と筒状体55との間の接面の長さL4は、例えば、6mm以上である。また、当該接面の長さL3は、例えば、28mm以下である。接面の長さL4が長いことにより、シール部材52が筒状体55から分離することが効果的に防止される。シール部材52は、筒状体55に強固に固着されていることが好ましい。
【0092】
(筒状体55)
筒状体55は、シール部材52の外側に配置され、シール部材を保持する。筒状体55の弾性率は、シール部材52の弾性率よりも高い。筒状体55は、非可撓性の部材(換言すれば、実質的な変形が抑制された部材)によって構成されることが好ましい。筒状体55は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。筒状体55と、シール部材52とは、例えば、成形型内で一体的に成形される。代替的に、筒状体55とシール部材52とが別々に成形され、その後、筒状体55にシール部材52が取り付けられてもよい。
【0093】
図11に記載の例では(下側の図を参照。)、シール部材52が下側管部37に取り付けられた状態において、筒状体55の内周面は、下側管部37と非接触状態に維持される。換言すれば、筒状体55の内周面およびシール部材52の内周面のうち、下側管部37と接触するのは、シール部材52の内周面のみである。この場合、シール部材52によるシール効果が最大限に発揮される。
【0094】
図11に例示されるように(上側の図を参照。)、筒状体55の下端部55gは、隙間G1を介して、下側リップ部522を覆っていてもよい。この場合、下側リップ部522の一部または全体が、筒状体55の下端部55gによって保護され、下側リップ部522の意図せぬ損傷が防止または抑制される。
【0095】
筒状体55の上端部55eは、隙間G2を介して、上側リップ部526を覆っていてもよい。
図11に記載の例では、筒状体55の頂面55bは、上側リップ部526の上端よりも上方に位置する。この場合、この場合、上側リップ部526の全体が、筒状体55の上端部55eによって保護され、上側リップ部526の意図せぬ損傷が防止または抑制される。
【0096】
図11に記載の例では(上側の図を参照。)、筒状体55は、筒部551と、第1フランジ部553と、を有する。付加的に、筒状体55は、第2フランジ部555、および、環状溝部557を有していてもよい。
【0097】
筒部551は、シール部材52を保持する部分である。筒部551は、シール部材52を保持するとともに、シール部材52の過変形を防止する。筒部551は、下側管部37の中心軸C2に平行な方向に延在する。下側管部37の中心軸C2に平行な方向における筒部551の長さは、シール部材52の長さL3より長くてもよいし、シール部材52の長さL3より短くてもよいし、シール部材52の長さL3と概ね同じであってもよい。
【0098】
第1フランジ部553は、袋体58が取り付けられる被取付部(より具体的には、溶着部)として機能する。第1フランジ部553と袋体58との間の溶着は、例えば、高周波溶着である。代替的に、第1フランジ部553と袋体58との間の溶着は、熱溶着、あるいは、超音波溶着であってもよい。
図11に記載の例では、第1フランジ部553の上面に袋体58が溶着されている。代替的に、第1フランジ部553の下面に袋体58が溶着されるようにしてもよい。第1フランジ部553は、筒部551に接続される内縁と、自由端縁である外縁とを有する。
【0099】
第2フランジ部555は、第1フランジ部553よりも上方に配置される。
図11に記載の例では、第2フランジ部555の外径は、第1フランジ部553の外径よりも小さい。この場合、第1フランジ部553に袋体58を取り付ける際に、第2フランジ部555が邪魔になりにくい。第2フランジ部555は、筒部551に接続される内縁と、自由端縁である外縁とを有する。
【0100】
環状溝部557は、第1フランジ部553と第2フランジ部555との間に配置されている。
【0101】
第2フランジ部555、および/または、環状溝部557は、機械またはジグによって、保持または把持される部分である。第2フランジ部555(または、環状溝部557)の存在により、交換部品5の製造、および/または、交換部品5の搬送が容易となる。
【0102】
(袋体58)
袋体58は、筒状体55に取り付けられる。
図12に記載の例では、袋体58の口部58c(ハッチングによって示されている部分)は、筒状体55の第1フランジ部553に取り付けられている。袋体58は、筒状体55に取り付けられた状態で、外側容器2の内部空間に配置される。袋体58には、飲料D(例えば、ビール等のアルコール飲料)が収容される。袋体58には飲料を充填可能であり、袋体58から飲料を取り出し可能である。
【0103】
袋体58は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。袋体58は、高密度ポリエチレン層、低密度ポリエチレン層、ポリエチレンテレフタレート層、ナイロン層のいずれかによって構成されていてもよく、これらの層の積層体で構成されていてもよい。また、袋体58は、遮光性、および/または、酸素バリア性を確保するために、アルミ箔またはアルミニウム蒸着層等の遮光層または酸素バリア層が複数の合成樹脂層の間に配置された積層フィルムによって構成されていてもよい。また、袋体58は、エチレンビニルアルコール共重合体等の酸素バリア層が複数の合成樹脂層の間に配置された積層フィルムによって構成されていてもよい。袋体58は、ナイロン層、ポリエチレン層、アルミニウム層を含む積層フィルムによって構成されていてもよい。なお、袋体58の材質は、上述の例に限定されない。
【0104】
(取り外し防止部材43)
図13に記載の例では、飲料容器1は、蓋部材3が外側容器2から取り外されるのを防止する取り外し防止部材43を備える。
【0105】
蓋部材3自体が、蓋部材3が外側容器2から取り外されるのを防止する取り外し防止部材43Aを備えていてもよい。
図13に記載の例では、取り外し防止部材43Aは、外側容器2に係合可能な係合部材44を有する。係合部材44は、外側容器2の第1口部27の内周面に設けられた係合部28(例えば、係合凹部)に係合可能であってもよい。
【0106】
図14に例示されるように、係合部材44は、外側容器2の係合部28に係合する係合位置Q1と、外側容器2の係合部28から退避した退避位置Q2との間で位置変更可能である。係合部材44が、係合位置Q1にあるとき、蓋部材3を外側容器2から取り外すことはできない。他方、係合部材44が、退避位置Q2にあるとき、蓋部材3を外側容器2から取り外すことができる。
【0107】
取り外し防止部材43Aは、係合部材44を操作する操作部材45を有していてもよい。
図14に記載の例では、操作部材45は、蓋部材3の環状部分40に配置されている。
【0108】
図14に記載の例では、外側容器2と係合部材44との間の係合は、操作部材45が下方に押圧されることにより解除される。より具体的には、操作部材45が下方に押圧されることにより、係合部材44は、係合位置Q1から退避位置Q2に移動する。また、操作部材45の下方への押圧が解除されると、係合部材44は、退避位置Q2から係合位置Q1に戻る。この場合、操作部材45が下方に押圧されている状態でなければ、蓋部材3を外側容器2から取り外すことができない。よって、専用の取り外し器具130を用いることなく、蓋部材3が外側容器2から取り外されることが防止される。
図14に記載の例では、蓋部材3を外側容器2から取り外すための取り外し器具130は、蓋部材3(より具体的には、取付部31)を保持する保持部131と、操作部材45を押圧する押圧部132(より具体的には、押圧突起)と、を有する。なお、取り外し器具130の形状および構造が、
図14に記載の例に限定されないことは言うまでもない。
【0109】
取り外し防止部材43Aは、操作部材45の下方への移動を、係合部材44の移動に変換する変換機構を有することが好ましい。
【0110】
図14に記載の例では、係合部材44は、傾斜面44cを有し、操作部材45は、当該傾斜面44cを押圧する押圧面45c(例えば、第2傾斜面)を有する。この場合、操作部材45が下方に移動されることにより、押圧面45cが傾斜面44cを押圧する。その結果、傾斜面44cを有する係合部材44が、係合位置Q1から退避位置Q2に移動する。
【0111】
図14に記載の例では、操作部材45の下方への移動を、係合部材44の移動に変換する変換機構は、傾斜面44cおよび押圧面45cを含むカム機構である。代替的に、当該変換機構は、少なくとも1つの揺動アームを有するリンク機構であってもよい。
【0112】
取り外し防止部材43Aは、係合部材44を、退避位置Q2から係合位置Q1に向かう方向に付勢する付勢部材46を有していてもよい。
図14に記載の例では、付勢部材46は、蓋部材3に配置されている。より具体的には、付勢部材46は、係合部材44と下側管部37との間に配置されている。
【0113】
図13に記載の例では、スペーサ部材63は、袋体58が取り外し防止部材43Aに直接接触することを防止する。取り外し防止部材43Aの一部(例えば、係合部材44)は、スペーサ部材63を横切るように配置されていてもよい。
【0114】
(取り外し防止部材43の第1変形例)
図13に記載の例では、蓋部材3自体が、蓋部材3が外側容器2から取り外されるのを防止する取り外し防止部材43Aを備える。これに対し、
図15に記載の例では、飲料容器1は、蓋部材3とは別体の取り外し防止部材43Bを備える。
【0115】
図15に記載の例では、取り外し防止部材43Bは、取付部31の外周面を覆う環状部材47を含む。当該環状部材47は、取付部31の外周面に対するアクセスを防止することにより、蓋部材3の取付部31が、外側容器2の第1口部27から取り外されるのを防止する。
【0116】
図15に記載の例では、環状部材47は、蓋部材3(より具体的には、取付部31)に係合可能な係合部48を備える。係合部48が蓋部材3に係合している状態では、環状部材47を蓋部材3から取り外すことができない。
図15に記載の例において(下側の図を参照。)、環状部材47が回転操作されると、環状部材47は、蓋部材3に対して空回りする。この場合、環状部材47が回転操作されても、蓋部材3は外側容器2の第1口部27から取り外されない。以上のことから、専用の取り外し器具等を用いることなく、蓋部材3が外側容器2から取り外されることが防止される。
【0117】
環状部材47は、環状部材47を破壊するための弱化部を有さないことが好ましい。この場合、専用の取り外し器具または専用の破壊器具を用いることなく、蓋部材3が外側容器2から取り外されることが、効果的に防止される。ただし、実施形態において、環状部材47に弱化部が設けられる態様は排除されない。
【0118】
(第1閉鎖部材70)
図16に例示されるように、飲料容器1は、上側管部34の開口(以下、「第2開口OP2」という。)を閉鎖可能な第1閉鎖部材70を有していてもよい。
図16に記載の例では、第1閉鎖部材70は、飲料容器1(より具体的には、袋体58)に飲料が充填された後、上側管部34に取り付けられる。第1閉鎖部材70が上側管部34に取り付けられることにより、飲料容器1内(より具体的には、袋体58内)への外気の進入が防止される。
【0119】
図16に記載の例では、第1閉鎖部材70は、キャップ71である。キャップ71は、天板71aと、天板71aから下方に延在する環状壁71bと、環状壁71bに設けられる雌ネジ部71cと、を有していてもよい。当該雌ネジ部71cは、上側管部34の第1接続部35に設けられる第3ネジ部35sに螺合する。
【0120】
キャップ71は、樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。なお、第1閉鎖部材70は、キャップ71に限定されない。第1閉鎖部材70は、栓であってもよいし、王冠(crown)であってもよいし、閉鎖シールであってもよい。
【0121】
(第2閉鎖部材75)
図16に例示されるように、飲料容器1は、ガス管部41を覆う第2閉鎖部材75を有していてもよい。
図16に記載の例では、第2閉鎖部材75は、閉鎖シートである。代替的に、第2閉鎖部材75は、キャップあるいは栓であってもよい。
【0122】
(第1閉鎖部材70の第1変形例)
図17に記載の例では、第1閉鎖部材70は、袋体58からの飲料Dの取り出しを禁止する閉位置から、袋体58からの飲料Dの取り出しを許容する開位置に移動可能な閉鎖部72を有する。閉鎖部72は、飲料取出具110の第1コネクタ111によって押圧または破壊されることにより、上述の閉位置から、上述の開位置に移動する。
【0123】
図17に記載の例では、閉鎖部72は、飲料取出具110の第1コネクタ111によって破壊可能な閉鎖部72A(例えば、板体あるいはシート)である。閉鎖部72Aは、第1閉鎖部材70から取り外し可能な保護部材73(例えば、保護シール)によって覆われていてもよい。
【0124】
閉鎖部72Aは、例えば、第1コネクタ111の先端部111tによって破壊される(
図18を参照。)。当該閉鎖部72Aは、破壊されることにより、閉位置から開位置に移動する。
【0125】
図18に記載の例では、第1閉鎖部材70は、閉鎖部72A付きのキャップである。代替的に、第1閉鎖部材70は、閉鎖部72A付きの栓であってもよい。
【0126】
(第1閉鎖部材70の第2変形例)
図19に記載の例では、第1閉鎖部材70は、袋体58からの飲料の取り出しを禁止する閉位置から、袋体58からの飲料の取り出しを許容する開位置に移動可能な閉鎖部72を有する。閉鎖部72は、飲料取出具110の第1コネクタ111によって押圧されることにより、上述の閉位置から、上述の開位置に移動する。
【0127】
図19に記載の例では、閉鎖部72は、飲料取出具110の第1コネクタ111によって押圧可能な第1弁体72Bである。第1弁体72Bは、第1閉鎖部材70から取り外し可能な保護部材73(例えば、保護キャップ)によって覆われていてもよい。
【0128】
第1弁体72Bは、例えば、飲料取出具110の第1コネクタ111の先端部111tによって押圧される。
図20に記載の例では、第1弁体72Bが第1コネクタ111の先端部111tによって押圧されることにより、第1弁体72Bは、第1閉鎖部材70の第1弁座部710から離間するように移動する。こうして、第1弁体72Bは、閉位置から開位置に移動する。
【0129】
第1閉鎖部材70は、第1弁体72Bを第1弁座部710に向けて付勢する付勢部材74(例えば、バネ)を有していてもよい。この場合、第1弁体72Bに対する押圧が解除されると、閉鎖部72が、自動的に、開位置から閉位置に戻る。
【0130】
図20に記載の例では、第1閉鎖部材70は、第1弁体72B付きの栓である。代替的に、第1閉鎖部材70は、第1弁体72B付きのキャップであってもよい。
【0131】
(ガス弁42)
図21に記載の例では、蓋部材3は、ガス管部41に加えて、ガス弁42を有する。ガス弁42は、蓋部材3の外側と蓋部材3の内側とを流体的に連通させる開状態と、蓋部材3の外側と蓋部材3の内側とを流体的に非連通にする閉状態との間で状態変更可能な弁である。
【0132】
図21に記載の例では、環状部分40にガス管部41が配置され、ガス管部41にガス弁42が配置されている。より具体的には、ガス管部41は、外側容器2内の空間に露出する第2管部41bを有し、当該第2管部41bにガス弁42が配置されている。
【0133】
図21に記載の例では、ガス弁42は、蓋部材3の外側から蓋部材3の内側へのガスの移動を許容し、蓋部材3の内側から蓋部材3の外側へのガスの移動を禁止する逆止弁である。この場合、ガス管部41へのガス供給圧を、外側容器2の内圧より高くすることにより、蓋部材3の外側から蓋部材3の内側にガスを供給することができる。また、ガス管部41から、ガス供給具が取り外されると、外側容器2の内圧によって、ガス弁42が自動的に閉状態になる。
【0134】
代替的に、
図22に例示されるように、ガス弁42は、蓋部材3の外側から蓋部材3の内側へのガスの移動を許容し、蓋部材3の内側から蓋部材3の外側へのガスの移動を許容する弁であってもよい。
【0135】
図22に記載の例では、ガス弁42は、ガス管部41の内側に配置される第2弁体421と、ガス管部41に配置される第2弁座部423とを有する。当該第2弁体421は、ガス供給具120の第2コネクタ121によって押圧可能である。第2弁体421が第2コネクタ121の先端部121tによって押圧されることにより、第2弁体421が、第2弁座部423から離間する。こうして、ガス弁42の状態が、閉状態から開状態に切り換えられる。
【0136】
蓋部材3は、第2弁体421を第2弁座部423に向けて付勢する付勢部材39(例えば、バネ)を有していてもよい。この場合、第2弁体421に対する押圧が解除されると、ガス弁42の状態が、自動的に、開状態から閉状態に戻る。
【0137】
図22に記載の例では、第2弁体421および付勢部材39が、外側容器2の外部に配置される第1管部41aの内側に配置されている。
【0138】
(第2の実施形態)
図1乃至
図26を参照して、第2の実施形態における飲料容器1の組立方法について説明する。
図23は、挿入工程を実行中の様子を模式的に示す概略断面図である。
図24は、飲料充填工程を実行中の様子を模式的に示す概略断面図である。
図25は、第2の実施形態における飲料容器の組立方法の一例を示すフローチャートである。
図26は、第2の実施形態における飲料容器の取り扱い方法の一例を示すフローチャートである。
【0139】
第2の実施形態における飲料容器の組立方法は、第2の実施形態における飲料容器の取り扱い方法の一部を構成する。第2の実施形態における飲料容器の組立方法によって組み立てられる飲料容器1は、第1の実施形態における飲料容器1であってもよいし、その他の飲料容器であってもよい。飲料容器1の各構成については、第1の実施形態において説明済みであるため、飲料容器1の各構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0140】
第1ステップST1において、容器本体部22および第1口部27を有する外側容器2が準備される(例えば、
図5を参照。)。第1ステップST1は、第1準備工程である。第1準備工程で準備される外側容器2は、剛性容器(例えば、ステンレス鋼製の容器)であることが好ましい。外側容器2は、新品の容器であってもよく、ユーザから回収された飲料容器を分解することにより準備される再使用容器であってもよい。
【0141】
第2ステップST2において、蓋部材3が準備される。第2ステップST2は、第2準備工程である。第2準備工程で準備される蓋部材3は、新品の蓋部材3であってもよいし、ユーザから回収された飲料容器を分解することにより準備される再使用品であってもよい。
【0142】
図9に例示されるように、第2準備工程で準備される蓋部材3は、(1)第1口部27に取り付け可能な取付部31と、(2)外側容器2の外部に配置される上側管部34と、(3)上側管部34から外向きに突出し、上側管部34と取付部31とを連結する環状部分40と、(4)環状部分40から下方に延在する下側管部37と、を有する。
【0143】
第2準備工程で準備される蓋部材3は、環状部分40に配置されるガス管部41を有していてもよい。蓋部材3は、ガス管部41に配置されるガス弁42(
図21、
図22等を参照。)を有していてもよい。また、第2準備工程で準備される蓋部材3は、取り外し防止部材43(
図13等を参照。)を有していてもよい。
【0144】
第3ステップST3において、交換部品5が準備される。第3ステップST3は、第3準備工程である。第3準備工程で準備される交換部品5は、新品の部品である。
【0145】
図12に例示されるように、交換部品5は、(1)シール部材52と、(2)シール部材52を保持する筒状体55と、(3)筒状体55に取り付けられ、飲料を収容するための袋体58と、を有する。
【0146】
第1ステップST1(第1準備工程)、第2ステップST2(第2準備工程)、および、第3ステップST3(第3準備工程)は、どのような順番で実行されてもよい。
【0147】
第4ステップST4において、下側管部37に交換部品5が取り付けられる。第4ステップST4は、第1取付工程である。
図3等に例示されるように、第1取付工程では、シール部材52および筒状体55を、下側管部37に対してスライドさせることを含む。なお、本明細書において、「スライド」とは、下側管部37に対する相対的なスライドを意味する。よって、「スライド」には、下側管部37に対してシール部材52を直線的に移動させることが包含され、シール部材52に対して下側管部37を直線的に移動させることが包含される。
【0148】
図3に記載の例では、下側管部37は、大径部37aと、小径部37cと、大径部37aと小径部37cとの間に配置されるストッパ面37bとを有する。この場合、第1取付工程において、シール部材52は、小径部37cに取り付けられる。また、ストッパ面37bは、交換部品5の筒状体55が、ストッパ面37bを超えて上方に移動することを防止する。
【0149】
図4に例示されるように、第1取付工程は、シール部材52を、取付位置Pにおいて、下側管部37の外面37uと環状に接触させることを含む。
【0150】
第1取付工程は、シール部材52と下側管部37の外面37uとの間に作用する摩擦力を利用して、シール部材52を、下側管部37に取り付けることを含む。交換部品5と下側管部37とが互いに接着あるいは互いに溶着されないことにより、飲料容器の回収後に、下側管部37から交換部品5を取り外すのが容易である。
【0151】
図11に例示されるように、第1取付工程において、スペーサ部材63よりも下方の位置で、シール部材52が、下側管部37に取り付けられてもよい。より具体的には、スペーサ部材63の貫通孔部63hに、下側管部37が挿入され、その後、スペーサ部材63よりも下方の位置で、シール部材52が、下側管部37に取り付けられてもよい。代替的に、第2準備工程(第2ステップST2)において、スペーサ部材63付きの蓋部材3が準備され、第1取付工程(第4ステップST4)において、スペーサ部材63よりも下方の位置で、シール部材52が、下側管部37に取り付けられてもよい。
【0152】
図23に例示されるように、第5ステップST5において、交換部品5および下側管部37が、外側容器2に挿入される。第5ステップST5は、挿入工程である。より具体的には、挿入工程は、下側管部37と、下側管部37に取り付けられたシール部材52と、シール部材52を介して下側管部37によって支持された筒状体55と、筒状体55に取り付けられた袋体58とを、第1口部27を介して、外側容器2に挿入することを含む。
【0153】
下側管部37は、細長い部材であり、その外径は、比較的小さい。このため、下側管部37に取り付けられる交換部品5の外径を小さくすることが可能である。また、
図23に記載の例では、環状部分40の存在に起因して、第1口部27のサイズが大きなサイズに設定されている。よって、交換部品5の外径を小さくできることと、第1口部27のサイズが大きいこととにより、交換部品5の全体を、第1口部27を介して、外側容器2の内側に円滑に挿入することができる。
【0154】
第6ステップST6において、蓋部材3の取付部31が、外側容器2の第1口部27に取り付けられる。第6ステップST6は、第2取付工程である。より具体的には、第2取付工程において、蓋部材3の取付部31が、外側容器2の第1口部27に螺合される。
【0155】
第7ステップST7において、飲料容器1に飲料が充填される。第7ステップST7は、飲料充填工程である。飲料充填工程では、外側容器2内に配置された袋体58に飲料が充填される。
【0156】
図24に記載の例では、飲料充填工程は、上側管部34および下側管部37を介して、袋体58に飲料(例えば、ビール等のアルコール飲料)を充填することを含む(矢印E1を参照。)。
【0157】
飲料充填工程は、ガス管部41を介して、外側容器2と袋体58との間の空間SP3から、外側容器2の外部にガスを排出することを含んでいてもよい(矢印E2を参照。)。代替的に、飲料充填工程は、操作部材45を押圧することと、外側容器2と袋体58との間の空間SP3から外側容器2の外部に、操作部材45が配置されていた孔部を介して、ガスを排出することを含んでいてもよい。
【0158】
図24に記載の例では、環状部分40と筒状体55との間に、スペーサ部材63が配置されている。スペーサ部材63は、飲料が充填されることによって袋体58が膨張する際に、袋体58が環状部分40に向かって過変形(過剰変形)するのを防止する。こうして、袋体58の損傷が防止される。
【0159】
図24に記載の例では、スペーサ部材63は、袋体58の膨張時に、当該袋体58が、取り外し防止部材43に接触することを防止する。こうして、袋体58の損傷が防止される。
【0160】
第8ステップST8において、上側管部34に第1閉鎖部材70が取り付けられる。第8ステップST8は、第3取付工程である。第3取付工程では、上側管部34に、上側管部34の第2開口OP2を閉鎖可能な第1閉鎖部材70が取り付けられる。
【0161】
第3取付工程において、上側管部34に取り付けられる第1閉鎖部材70は、袋体58からの飲料の取り出しを禁止する閉位置から、袋体58からの飲料の取り出しを許容する開位置に移動可能な閉鎖部72を有していてもよい(
図17、
図19等を参照。)。当該閉鎖部72は、飲料取出具110の第1コネクタ111によって押圧または破壊されることにより、閉位置から開位置に移動する。
図17、
図19に例示されるように、閉鎖部72は、保護部材73によって覆われてもよい。
【0162】
付加的に、実施形態における飲料容器の組立方法は、ガス管部41を覆う第2閉鎖部材75を、蓋部材3の環状部分40またはガス管部41に取り付けることを含んでいてもよい。
【0163】
(飲料取出方法)
続いて、飲料容器1から飲料を取り出す工程(換言すれば、飲料容器1から飲料を取り出す飲料取出方法)について説明する。飲料容器1から飲料を取り出す工程は、飲料容器1の取り扱い方法の一部を構成する。換言すれば、飲料容器1の取り扱い方法は、飲料容器1から飲料を取り出す工程を含む。
【0164】
第8ステップST8の実行後、第9ステップST9において、飲料容器1から飲料が取り出される。第9ステップST9は、飲料取出工程である。飲料取出工程では、外側容器2内に配置された袋体58から飲料が取り出される。
図2、18、および、
図20の各々には、飲料取出工程を実行中の様子が示されている。袋体58からの飲料の取り出しは、飲料取出具110およびガス供給具120を用いて実行される。
【0165】
飲料取出工程では、第1に、サブステップST9-1において、飲料取出具110の第1コネクタ111が、蓋部材3の上側管部34に流体的に接続され、ガス供給具120の第2コネクタ121が、蓋部材3のガス管部41に流体的に接続される。サブステップST9-1は、接続工程である。第1コネクタ111は、ネジ方式で、蓋部材3の上側管部34に、直接的または間接的に取り付けられてもよい。代替的に、第1コネクタ111は、ワンタッチ方式で、蓋部材3の上側管部34に、直接的または間接的に取り付けられてもよい。また、第2コネクタ121は、ネジ方式またはワンタッチ方式で、ガス管部41に取り付けられてもよい。
【0166】
図2に記載の例では、サブステップST9-1は、飲料取出具110の第1コネクタ111を、直接的に、蓋部材3の上側管部34に取り付けることを含む。
【0167】
代替的に、サブステップST9-1は、飲料取出具110の第1コネクタ111を、間接的に、蓋部材3の上側管部34に取り付けることを含んでいてもよい。より具体的には、
図18、
図20に例示されるように、飲料取出具110の第1コネクタ111が、蓋部材3の上側管部34に配置された第1閉鎖部材70に取り付けられてもよい。
図18、
図20に記載の例では、第1コネクタ111が第1閉鎖部材70に取り付けられる時に、第1コネクタ111の先端部111tは、閉鎖部72を押圧または破壊する。こうして、閉鎖部72が、閉位置から開位置に移動する。この場合、閉鎖部72が閉位置から開位置に移動するときに、袋体58内に外気が進入することが防止または抑制される。
【0168】
飲料取出工程では、第2に、サブステップST9-2において、ガス供給具120から、ガス管部41を介して、外側容器2と袋体58との間の空間SP3にガス(例えば、空気)が供給される。サブステップST9-2は、ガス供給工程である。
【0169】
ガス供給工程においてガス管部41を介して空間SP3に供給されるガスは、袋体58が収縮するように袋体58を押圧する。
【0170】
飲料取出工程では、第3に、サブステップST9-3において、袋体58から飲料が取り出される。飲料の取り出しは、蓋部材3の下側管部37および蓋部材3の上側管部34を介して行われる。
【0171】
実施形態における飲料取出方法では、外側容器2と袋体58との間の空間SP3にガスを供給することにより、袋体58から飲料が取り出される。よって、袋体58内の飲料が、ガス管部41を介して供給される供給ガス(例えば、空気)と接触することがない。このため、飲料が供給ガスと接触することに起因して、飲料の味、舌触り等が悪化することがない。また、飲料がビール等の発泡性飲料である場合には、泡の感触が悪化することもない。
【0172】
さらに、実施形態における飲料取出方法では、外側容器2と袋体58との間の空間SP3に供給されるガスとして空気を使用することが可能である。このため、従来の飲料取出方法のように、炭酸ガスボンベを用意する必要がない。なお、空間SP3に供給されるガスとして空気を使用することは、任意付加的な構成である。換言すれば、実施形態において、外側容器2と袋体58との間の空間SP3に供給されるガスとして空気以外のガス(例えば、炭酸ガス)を使用することは排除されない。
【0173】
外側容器2が、ステンレス鋼製である場合には、外側容器2の耐久性、耐食性が極めて高く、かつ、遮光性に優れる。このため、袋体58が内部に配置された外側容器2は屋外で保管されてもよい。
【0174】
(飲料容器1の分解方法)
続いて、飲料容器1を分解する工程(換言すれば、飲料容器1を分解する方法)について説明する。飲料容器1を分解する工程は、飲料容器1の取り扱い方法の一部を構成する。換言すれば、飲料容器1の取り扱い方法は、飲料容器1を分解する工程を含む。
【0175】
第9ステップST9の実行後、第10ステップST10において、飲料容器1が分解される。第10ステップST10は、分解工程である。
【0176】
分解工程(第10ステップST10)は、外側容器2から蓋部材3を取り外すことと、蓋部材3の下側管部37から交換部品5を取り外すこととを含む。
【0177】
飲料容器1が取り外し防止部材43を備える場合には、外側容器2から蓋部材3を取り外すことは、取り外し防止部材43の係合部材44が、外側容器2の係合部28から退避された状態で実行される(
図14を参照。)。代替的に、外側容器2から蓋部材3を取り外すことは、取り外し防止部材43が破壊された後に実行されてもよい。
【0178】
蓋部材3の下側管部37から交換部品5を取り外すことは、交換部品5のシール部材52および筒状体55を、下側管部37の下端に向かう方向に、下側管部37に沿ってスライドさせることを含む。分解工程では、シール部材52および筒状体55を、下側管部37に沿ってスライドさせるだけで、交換部品5を下側管部37から取り外すことが可能である。よって、下側管部37から交換部品5を取り外す作業を、迅速かつ容易に実行することが可能である。
【0179】
交換部品5が取り外された蓋部材3と、外側容器2とは、次回の飲料充填において、再使用されることが好ましい。他方、一度使用された交換部品5は、新たな交換部品(より具体的には、新品の交換部品)と交換されることが好ましい。なお、実施形態における交換部品5の構造はシンプルであるため、交換部品5の製造コストは低い。
【0180】
実施形態では、袋体58に飲料が充填され、再使用可能な外側容器2には飲料が直接接触しない。このため、飲料の安全性が確実に確保される。また、再使用される外側容器2には飲料が直接接触しないため、外側容器2の内部に有機物(汚れ)あるいは匂いが付着することが抑制される。以上のことから、外側容器2を回収して再使用する際の外側容器の管理が容易となる。また、外側容器2を洗浄する工程を簡素化することが可能である。
【0181】
本発明は上記各実施形態または各変形例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または各変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または各変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または他の変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または各変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0182】
1 :飲料容器
2 :外側容器
3 :蓋部材
5 :交換部品
22 :容器本体部
23 :底部
24 :胴部
25 :肩部
26 :溶接部
27 :第1口部
27e :第1口部の上面
27g :第1口部の下端
27n :第1口部の内面
27s :第1ネジ部
28 :係合部
31 :取付部
31s :第2ネジ部
34 :上側管部
35 :第1接続部
35s :第3ネジ部
37 :下側管部
37a :大径部
37b :ストッパ面
37c :小径部
37u :下側管部の外面
39 :付勢部材
40 :環状部分
40d :環状部分の凹部
40e :環状部分の頂面
40g :環状部分の下面
40h :ガス導入口
40n :環状部分の内縁部
40u :環状部分の外縁部
40w :溶接部
41 :ガス管部
41a :第1管部
41b :第2管部
41c :第2接続部
42 :ガス弁
43、43A、43B:取り外し防止部材
44 :係合部材
44c :傾斜面
45 :操作部材
45c :押圧面
46 :付勢部材
47 :環状部材
48 :係合部
52 :シール部材
55 :筒状体
55b :筒状体の頂面
55e :筒状体の上端部
55g :筒状体の下端部
58 :袋体
58c :袋体の口部
63 :スペーサ部材
63d :スペーサ部材の下面
63e :スペーサ部材の上端部
63g :スペーサ部材の下端
63h :貫通孔部
63n :スペーサ部材の内縁部
65 :シールリング
70 :第1閉鎖部材
71 :キャップ
71a :天板
71b :環状壁
71c :雌ネジ部
72、72A:閉鎖部
72B :第1弁体
73 :保護部材
74 :付勢部材
75 :第2閉鎖部材
110 :飲料取出具
111 :第1コネクタ
111t :第1コネクタの先端部
120 :ガス供給具
121 :第2コネクタ
121t :第2コネクタの先端部
130 :取り外し器具
131 :保持部
132 :押圧部
401 :環状部分の内側部分
402 :環状部分の外側部分
421 :第2弁体
423 :第2弁座部
522 :下側リップ部
522n :下側リップ部の内面
522u :下側リップ部の第1外周面
524 :環状突出部
526 :上側リップ部
526n :上側リップ部の内面
526u :上側リップ部の第2外周面
551 :筒部
553 :第1フランジ部
555 :第2フランジ部
557 :環状溝部
633 :外殻部
635 :補強リブ
637 :受容スペース
710 :第1弁座部
D :飲料
F1 :飲料流路
G1 :隙間
G2 :隙間
OP1 :第1開口
OP2 :第2開口