(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-08
(45)【発行日】2025-12-16
(54)【発明の名称】基板補正装置、基板積層装置、基板処理システム、基板補正方法、基板処理方法、および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20251209BHJP
H01L 21/68 20060101ALI20251209BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20251209BHJP
【FI】
H01L21/02 B
H01L21/68 F
H01L21/68 N
(21)【出願番号】P 2023580213
(86)(22)【出願日】2023-02-02
(86)【国際出願番号】 JP2023003482
(87)【国際公開番号】W WO2023153317
(87)【国際公開日】2023-08-17
【審査請求日】2024-07-17
(31)【優先権主張番号】P 2022019634
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牛島 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】三ッ石 創
(72)【発明者】
【氏名】前原 義弘
(72)【発明者】
【氏名】千葉 智弘
【審査官】平野 崇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/012300(WO,A1)
【文献】特開2013-258377(JP,A)
【文献】国際公開第2017/217431(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/221391(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
H01L 21/68
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、
第1基板上の複数のアライメントマーク
を前記基板処理装置の外部にある計測装置によって計測することにより得られた前記複数のアライメントマークの位置情報
と、前記複数のアライメントマークの設計位置とに基づいて統計演算により算出された前記第1基板の歪みの非線形成分の情報を含む第1情報を取得する取得部と、
前記第1基板に接合される第2基板を保持するステージと、
を備え、
前記ステージは、前記第2基板を変形させる変形部を有し、
前記変形部は、前記第1情報に基づいて制御される、
基板処理装置。
【請求項2】
前記第1基板を保持する保持面を有する保持部材を備え、
前記第1基板と前記第2基板が接合されるときに、前記保持部材への前記第1基板の保持が解除される請求項1に記載の
基板処理装置。
【請求項3】
前記変形部は、前記第2基板を部分的に変形可能である請求項1に記載の
基板処理装置。
【請求項4】
前記変形部は、前記第2基板
を保持する面に沿って配置された複数のアクチュエータを有する請求項1から3のいずれか1項に記載の
基板処理装置。
【請求項5】
前記第1基板を保持する保持面を有する保持部材を備え、 前記保持面に保持された状態の前記第1基板の前記複数のアライメントマークの前記位置情報を計測し、前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測部と、
前記第1情報に基づいて前記変形部を制御し、前記第2情報に基づいて前記第1基板と前記第2基板とを位置合わせする制御部と、
を備え、
前記変形部は、前記ステージに保持された前記第2基板を変形させる、
請求項1に記載の
基板処理装置。
【請求項6】
基板処理装置であって、
第1基板上の複数のアライメントマーク
を前記基板処理装置の外部にある計測装置によって計測することにより得られた前記複数のアライメントマークの位置情報
と、前記複数のアライメントマークの設計位置とに基づいて統計演算により算出された前記第1基板の歪みの非線形成分の情報を含む第1情報を取得する取得部と、
前記
第1基板を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記
第1基板と、前記
第1基板に接合される
第2基板との位置ずれを補正する補正部と、
前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部と、
を備える、
基板処理装置。
【請求項7】
前記ステージに
保持された状態の前記
第1基板の
前記複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測部をさらに備え、 前記制御部は、前記第2情報に基づいて前記
第1基板と前記
第2基板とを位置合わせする請求項6に記載の
基板処理装置。
【請求項8】
前記計測部で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、
前記基板処理装置の外部にある前記計測装置で計測された前記複数のアライメントマークの個数よりも少ない請求項7に記載の
基板処理装置。
【請求項9】
前記第1情報は、前記
第1基板の歪みの線形成分および
前記非線形成分の情報を含む、請求項6に記載の
基板処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記第1基板と前記第2基板とが接合されることで、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方に発生する歪みに関する第3情報
、および、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する請求項6に記載の
基板処理装置。
【請求項11】
前記計測装置は、前記
第1基板上の
前記複数のアライメントマークのうち、
前記第1基板と前記第2基板とが接合されることで、前記
第1基板および前記
第2基板の少なくとも一方に発生する非線形成分の歪みによる位置ずれが生じる範囲のアライメントマークの位置情報
のみを計測する、請求項6に記載の
基板処理装置。
【請求項12】
前記
第1基板を保持する保持面を有する保持部材をさらに備え、
前記保持面は、前記
第1基板に向かって隆起した凸形状を
もつ中央部分を有する、請求項
9に記載の
基板処理装置。
【請求項13】
前記
第1基板を保持する保持面を有する保持部材をさらに備え、
前記保持面は、周方向で高さが異なる領域を有する、請求項
9に記載の
基板処理装置。
【請求項14】
前記補正部は、前記
第1基板の一面
側に複数個配置されたアクチュエータ
を含む、請求項6に記載の
基板処理装置。
【請求項15】
第1ステージに載置された
第1基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報
と、前記複数のアライメントマークの設計位置と基づいて統計演算により算出された前記第1基板の歪みの非線形成分の情報を含む第1情報を出力する第1計測部と、 第2ステージに保持
された前記
第1基板と、前記
第1基板に接合される
第2基板との位置ずれを補正する補正部と、
前記第1ステージから前記第2ステージへと前記第1基板を搬送する搬送部と、
前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部と、
を備える、基板処理システム。
【請求項16】
前記第1計測部で計測する前記アライメントマークの個数よりも少ない個数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する第2計測部を備え、
前記制御部は、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御するとともに、前記第2情報に基づいて前記
第1基板と
第2基板とを位置合わせを制御する請求項
15に記載の基板処理システム。
【請求項17】
前記第2ステージに保持した前記
第1基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、前記位置情報に基づく第2情報を出力する第2計測部と、
を備え、
前記第2計測部で計測する前記アライメントマークの個数は、前記第1計測部で計測する前記アライメントマークの個数よりも少ない、
請求項
15に記載の基板処理システム。
【請求項18】
前記第1計測部は、基準座標系を持っており、前記基準座標系における前記アライメントマークの絶対座標を計測する、
請求項
15に記載の基板処理システム。
【請求項19】
計測装置によって測定することによって得られた第1基板上の複数のアライメントマークの位置情報
と、前記複数のアライメントマークの設計位置とに基づいて統計演算により算出された前記第1基板の歪みの非線形成分の情報を含む第1情報を取得する取得段階と、
前記計測装置から第1ステージへと前記第1基板を搬送する搬送段階と、
前記第1ステージに保持
された前記
第1基板と、前記
第1基板に接合される
第2基板との位置ずれを補正する補正段階と、
前記第1情報に基づいて前記補正段階を制御する制御段階と、
を含む、
基板処理方法。
【請求項20】
前記第1ステージに前記
第1基板を載置した状態で、前記
第1基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測段階をさらに含み、
前記制御段階では、前記第2情報に基づいて前記
第1基板と前記
第2基板とを位置合わせする請求項
19に記載の
基板処理方法。
【請求項21】
前記計測段階で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、外部で計測された前記複数のアライメントマークの個数よりも少ない請求項
20に記載の
基板処理方法。
【請求項22】
前記取得段階では、前記第1ステージとは異なる第2ステージに載置された前記
第1基板上の前記複数のアライメントマークの前記位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく前記第1情報を取得する、
請求項
19に記載の
基板処理方法。
【請求項23】
請求項
19から21のいずれか一項に記載の
基板処理方法により補正された
前記第1基板と、
前記第2基板とを位置合わせするアライメント工程と、
前記
第1基板と前記
第2基板と
を接合して積層体を形成する接合工程と、
前記積層体を切断することにより複数の半導体装置を分離するダイシング工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【請求項24】
計測装置で第1基板上の複数のアライメントマークを計測することにより得られた、前記第1基板上の前記複数のアライメントマークの位置情報
と、前記複数のアライメントマークの設計位置とに基づいて統計演算により算出された前記第1基板の歪みの非線形成分の情報を含む第1情報を取得する取得部と、
前記第1基板および前記第1基板に接合される第2基板のうち一方の基板を保持するステージと、
前記一方の基板上の複数のアライメントマークを計測する計測部と、
前記ステージに保持された前記一方の基板を変形させる変形部と、
前記第1情報に基づいて前記変形部を制御し、前記計測部で前記一方の基板上の前記複数のアライメントマークを計測することにより得られた位置情報に基づく第2情報に基づいて前記ステージの位置を制御する制御部と、
を備え、
前記計測部で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、前記計測装置で計測する前記複数のアライメントマークの個数より少ない、
基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板補正装置、基板積層装置、基板処理システム、基板補正方法、基板処理方法、および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基板上の複数のマークの位置情報を計測する計測装置と、基板上の複数のマークのうち選択された一部のマークの位置情報を計測するアライメント計測および露光を行う露光装置と、を備えたリソグラフィシステムが記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 国際公開2016/136691号公報
[一般的開示]
【0003】
本発明の第1の態様においては、基板補正装置を提供する。基板補正装置は、外部で計測された第1基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部を備えてよい。基板補正装置は、前記第1基板に接合される第2基板を保持するステージを備えてよい。前記ステージは、前記第2基板を変形させる変形部を有してよい。前記変形部は、前記第1情報に基づいて制御されてよい。
【0004】
本発明の第2の態様においては、前記第1基板を保持する保持面を有する保持部材を備えてよい。前記第1基板と前記第2基板が接合されるときに、前記保持部材への前記第1基板の保持が解除されてよい。
【0005】
本発明の第3の態様においては、前記変形部は、前記第2基板を部分的に変形可能であってよい。
【0006】
本発明の第4の態様においては、前記変形部は、前記第2基板に沿って配置された複数のアクチュエータを有してよい。
【0007】
本発明の第5の態様においては、基板補正装置を提供する。基板補正装置は、外部で計測された第1基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部を備えてよい。基板補正装置は、前記第1基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測部を備えてよい。基板補正装置は、前記第1基板に接合される第2基板を保持するステージを備えてよい。基板補正装置は、前記ステージに保持された前記第2基板を変形させる変形部を備えてよい。基板補正装置は、前記第1情報に基づいて前記変形部を制御し、前記第2情報に基づいて前記第1基板と前記第2基板とを位置合わせする制御部を備えてよい。
【0008】
本発明の第6の態様においては、基板補正装置を提供する。基板補正装置は、外部で計測された基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部を備えてよい。基板補正装置は、前記基板を保持するステージを備えてよい。基板補正装置は、前記ステージに保持された前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部を備えてよい。基板補正装置は、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部を備えてよい。
【0009】
本発明の第7の態様においては、基板補正装置は、前記ステージに前記基板を載置した状態で、前記基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測部をさらに備えてよい。前記制御部は、前記第2情報に基づいて前記基板と前記他の基板とを位置合わせしてよい。
【0010】
本発明の第8の態様においては、前記計測部で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、外部で計測された前記複数のアライメントマークの個数よりも少なくてよい。
【0011】
本発明の第9の態様においては、前記制御部は、前記計測部により計測された前記第2情報に基づいて、前記基板と前記他の基板の位置合わせに用いられるパラメータを設定してよい。
【0012】
本発明の第10の態様においては、前記第1情報は、前記基板の歪みの線形成分および非線形成分の情報を含んでよい。
【0013】
本発明の第11の態様においては、前記制御部は、前記基板を前記他の基板に積層するときに前記基板および前記他の基板の少なくとも一方に発生する歪みに関する第3情報に基づいて前記補正部を制御してよい。
【0014】
本発明の第12の態様においては、第1計測部は、前記基板上のアライメントマークのうち、前記基板および前記他の基板の少なくとも一方に発生する非線形成分の歪みによる位置ずれが生じる範囲のアライメントマークの位置情報を計測してよい。
【0015】
本発明の第13の態様においては、前記基板を保持する保持面を有する保持部材をさらに備えてよく、前記保持面は、中央が前記基板に向かって隆起した凸形状を有してよい。
【0016】
本発明の第14の態様においては、前記基板を保持する保持面を有する保持部材をさらに備えてよく、前記保持面は、周方向で高さが異なる領域を有してよい。
【0017】
本発明の第15の態様においては、前記補正部は、前記基板の一面に複数個配置されたアクチュエータであってよい。
【0018】
本発明の第16の態様においては、基板処理システムを提供する。基板処理システムは、上記第6の態様に記載の基板補正装置を備えてよい。基板処理システムは、前記基板を他の基板に積層する積層部を備えてよい。
【0019】
本発明の第17の態様においては、基板処理システムを提供する。基板処理システムは、第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第1情報を出力する第1計測部を備えてよい。基板処理システムは、第2ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部を備えてよい。基板処理システムは、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部を備えてよい。
【0020】
本発明の第18の態様においては、基板処理システムは、前記第1計測部で計測する前記アライメントマークの個数よりも少ない個数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する第2計測部を備えてよい。前記制御部は、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御するとともに、前記第2情報に基づいて前記基板と他の基板とを位置合わせを制御してよい。
【0021】
本発明の第19の態様においては、基板処理システムを提供する。基板処理システムは、第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第1情報を出力する第1計測部を備えてよい。基板処理システムは、第2ステージに保持した前記基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、前記位置情報に基づく第2情報を出力する第2計測部を備えてよい。基板処理システムは、前記第2ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部を備えてよい。基板処理システムは、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部を備えてよい。前記第2計測部で計測する前記アライメントマークの個数は、前記第1計測部で計測する前記アライメントマークの個数よりも少なくてよい。
【0022】
本発明の第20の態様においては、基板処理システムを提供する。基板処理システムは、第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第1情報を出力する計測部を備えてよい。基板処理システムは、第2ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部を備えてよい。基板処理システムは、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部を備えてよい。前記計測部は、基準座標系を持っており、前記基準座標系における前記アライメントマークの絶対座標を計測してよい。
【0023】
本発明の第21の態様においては、基板補正方法を提供する。基板補正方法は、基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得段階を備えてよい。基板補正方法は、ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正段階を備えてよい。基板補正方法は、前記第1情報に基づいて前記補正段階を制御する制御段階を備えてよい。
【0024】
本発明の第22の態様においては、基板補正方法は、前記ステージに前記基板を載置した状態で、前記基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測段階をさらに含んでよい。前記制御段階では、前記第2情報に基づいて前記基板と前記他の基板とを位置合わせしてよい。
【0025】
本発明の第23の態様においては、前記計測段階で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、外部で計測された前記複数のアライメントマークの個数よりも少なくてよい。
【0026】
本発明の第24の態様においては、基板処理方法を提供する。基板処理方法は、第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく情報を出力する計測段階を備えてよい。基板処理方法は、第2ステージに載置した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正段階を備えてよい。基板処理方法は、前記計測段階で取得した前記情報に基づいて前記補正段階を制御する制御段階を備えてよい。
【0027】
本発明の第25の態様においては、半導体装置の製造方法を提供する。半導体装置の製造方法は、第21から23の態様に記載の基板補正方法により補正された基板を備えてよい。半導体装置の製造方法は、他の基板とを位置合わせするアライメント工程を備えてよい。半導体装置の製造方法は、前記基板と前記他の基板とを互いに接合して積層体を形成する接合工程を備えてよい。半導体装置の製造方法は、前記積層体を切断することにより複数の半導体装置を分離するダイシング工程を備えてよい。
【0028】
本発明の第26の態様においては、基板補正装置を提供する。基板補正装置は、外部で計測された基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部を備えてよい。基板補正装置は、前記基板を保持するステージを備えてよい。基板補正装置は、前記ステージに保持された前記基板を変形させる変形部を備えてよい。基板補正装置は、前記第1情報に基づいて前記変形部を制御する制御部を備えてよい。
【0029】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本実施形態における基板処理システム1000の構成を概略的に示す図である。
【
図2】本実施形態におけるウエハWの模式的平面図である。
【
図3】本実施形態における基板処理システム1000の動作を示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態における計測装置100の構成を概略的に示す図である。
【
図5】本実施形態における積層装置200の模式的平面図である。
【
図6】本実施形態におけるプリアライナ500の一部を用いたウエハWの計測を例示する模式図である。
【
図7】本実施形態における積層装置200において積層される二つのウエハWのうち上のウエハWを保持するウエハホルダWHの模式的断面図である。
【
図8】本実施形態における積層装置200において積層される二つのウエハWのうち下のウエハWを保持するウエハホルダWHの模式的断面図である。
【
図9】本実施形態における積層装置200においてウエハWを積層して積層体230を作製する手順を示すフローチャートである。
【
図10】本実施形態における積層部300の構造と共に、ウエハWを保持したウエハホルダWHが積層部300に搬入された後の様子を示す図である。
【
図11】本実施形態におけるステップS15における積層部300の動作を説明する図である。
【
図12】本実施形態におけるウエハWを位置合わせした状態における積層部300の模式的断面図である。
【
図13】本実施形態における位置合わせされた状態のウエハWおよびウエハホルダWHの状態を示す図である。
【
図14】本実施形態におけるウエハWの積層を開始した状態における積層部300の模式的断面図である。
【
図15】本実施形態における積層が開始された状態のウエハWおよびウエハホルダWHの状態を示す図である。
【
図16】本実施形態におけるウエハホルダWHによるウエハWの保持を解除状態のウエハWおよびウエハホルダWHの状態を示す図である。
【
図17】本実施形態におけるウエハWの補正量を算出する手順を示すフローチャートである。
【
図18】本実施形態におけるウエハWの歪みの非線形成分を示す非線形ベクトル
図901の概略的な構成を示す図である。
【
図19】本実施形態におけるウエハWの歪みの非線形成分を補正するための立体
図902の概略的な構成を示す図である。
【
図20】本実施形態におけるウエハWの積層の手順を示すフローチャートである。
【
図21】本実施形態におけるウエハWの歪みの非線形成分を補正する場合に使用できる基板補正装置601の模式的断面図である。
【
図22】本実施形態における基板補正装置601の模式的平面図であり、基板補正装置601におけるアクチュエータ612のレイアウトを示す図である。
【
図23】本実施形態における基板補正装置601の動作を説明する図である。
【
図24】本実施形態における積層型の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。以下の実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0032】
図1は、本実施形態における基板処理システム1000の構成を概略的に示す図である。基板処理システム1000は、
図1に示されるように、互いにインラインにて接続された計測装置100および積層装置200を備えている。なお、インラインにて接続されるとは、基板の一例としてのウエハの搬送経路がつながっている状態で、異なる装置同士が接続されることである。計測装置100は、計測制御部60を有する。積層装置200は、積層制御部150および基板補正装置601を有する。
【0033】
計測装置100が有する計測制御部60と、積層装置200が有する積層制御部150とは、ローカルエリアネットワーク(LAN)800を介して互いに接続されており、互いに通信を行う。LAN800には、基板処理システム1000全体を制御する制御装置900が接続されている。制御装置900は、記憶部910を有する。
【0034】
本実施形態における基板処理システム1000は、ウエハに生じる歪みによる位置ずれを補正してウエハ同士を積層する装置である。
【0035】
図2は、基板処理システム1000において積層されるウエハWの模式的平面図である。ウエハWは、ノッチ214と、複数の回路領域216および複数のアライメントマーク218とを有する。ウエハWは、例えば、300ミリウエハであり、ウエハW上には、複数、例えばI個(一例としてI=98)の回路領域216がマトリクス状の配置で形成される。
【0036】
回路領域216は、ウエハWの表面に、ウエハWの面方向に周期的に配される。回路領域216の各々には、フォトリソグラフィ技術等より半導体装置、配線、保護膜等が形成される。回路領域216には、ウエハWを他のウエハW、リードフレーム等に電気的に接続する場合に接続端子となるパッド、バンプ等の接続部を含む構造物も配される。
【0037】
アライメントマーク218は、ウエハWの表面に形成された構造物の一例であり、回路領域216相互の間に配されたスクライブライン212に重ねて配される。アライメントマーク218は、このウエハWを積層対象である他のウエハWと位置合わせする場合に指標として利用される。アライメントマーク218には、例えばサーチアライメント用のアライメントマーク、ファインアライメント用のアライメントマークなどが含まれる。本実施形態では、アライメントマーク218として、2次元マークが用いられるものとする。
【0038】
続いて、ウエハWに生じる歪みについて、歪みの種類などを説明する。ウエハWに生じる歪みは、ウエハWの積層前に生じる初期歪みと、ウエハWの積層時に生じる積層時歪みとが含まれる。初期歪みとは、ウエハWの表面に構造物を形成する等のウエハWの加工により生じる歪みであり、積層時歪みとは、積層装置200における積層の過程で生じる歪みである。また、ウエハWに生じる歪みとは、ウエハWにおける構造物の設計座標すなわち設計位置からの変位である。ウエハWに生じる歪みは、平面歪みと立体歪みと、を含む。
【0039】
平面歪みは、ウエハWの積層面に沿った方向に生じた歪みであり、ウエハWのそれぞれの構造物の設計位置に対して変位した位置が線形変換により表される線形歪みと、線形変換により表すことができない、線形歪み以外の非線形歪みと、を含む。
【0040】
線形歪みは、変位量が中心から径方向に沿って一定の増加率で増加する倍率歪みを含む。倍率歪みは、ウエハWの中心からの距離Xにおける設計値からのずれ量をXで除算することにより得られる値であり、単位はppmである。倍率歪みには、等方倍率歪みが含まれる。等方倍率歪みは、座標XとYが同じ値の場合に設計位置からの変位ベクトルが有するX成分およびY成分が等しい、すなわち、X方向の倍率とY方向の倍率とが等しい歪みである。設計位置からの変位ベクトルが有する、X成分およびY成分が異なる、すなわち、X方向の倍率とY方向の倍率とが異なる歪みである非等方倍率歪みは、線形歪みに含まれる。
【0041】
線形歪みは、直交歪みを含む。直交歪みは、ウエハWの中心を原点として互いに直交するX軸およびY軸を設定したときに、構造物が原点からY軸方向に遠くなるほど大きな量で、設計位置からX軸方向に平行に変位している歪みである。当該変位量は、X軸に平行にY軸を横切る複数の領域のそれぞれにおいて等しく、変位量の絶対値は、X軸から離れるにしたがって大きくなる。さらに直交歪みは、Y軸の正側の変位の方向とY軸の負側の変位の方向とが互いに反対である。
【0042】
ウエハWの立体歪みは、ウエハWの積層面に沿った方向以外の方向すなわち積層面に交差する方向への変位である。立体歪みには、ウエハWが全体的にまたは部分的に曲がることによりウエハWの全体または一部に生じる湾曲が含まれる。ここで、ウエハWが曲がるとは、ウエハWが、当該ウエハW上の3点により特定された平面上に存在しない点をウエハWの表面が含む形状に変化することを意味する。立体歪みにも線形歪みと、非線形歪みと、が含まれる。
【0043】
また、湾曲とは、ウエハWの表面が曲面をなす歪みであり、例えばウエハWの反りが含まれる。本実施形態においては、反りは、重力の影響を排除した状態でウエハWに残る歪みをいう。反りに重力の影響を加えたウエハWの歪みを、撓みと呼ぶ。なお、ウエハWの反りには、ウエハW全体が概ね一様な曲率で屈曲するグローバルな反りと、ウエハWの一部で局所的な曲率が変化して屈曲する、ローカルな反りと、が含まれる。
【0044】
非線形歪みは、多種多様な要因が相互に影響し合うことによって生じるが、その主たる要因は、シリコン単結晶基板における結晶異方性、および、ウエハWの製造プロセスである。ウエハWの製造プロセスにおいて、ウエハWには複数の構造物が形成される。例えば、構造物として、複数の回路領域216と、スクライブライン212と、複数のアライメントマーク218とがウエハWに形成される。複数の回路領域216の各々には、構造物として、フォトリソグラフィ技術等より形成された配線、保護膜、ウエハWを他のウエハW、リードフレーム等に電気的に接続する場合に接続端子となるパッド、バンプ等の接続部も配されている。これらの構造物の構造や配置、すなわち構造物の構成はウエハWの面内の剛性分布や面内応力分布に影響を与え、剛性分布や面内応力分布にムラが生じると、ウエハWには局所的な湾曲が発生する。
【0045】
これらの構造物の構成は、ウエハW毎に異なっていても、ロジックウエハ、CISウエハ、メモリウエハ等のウエハWの種類毎に異なっていてもよい。また、製造プロセスが同じであっても、製造装置に依って構造物の構成が多少異なることも考えられるので、それらの構造物の構成はウエハWの製造ロット毎に異なっていてもよい。このように、ウエハWに形成される複数の構造物の構成は、ウエハW毎、ウエハWの種類毎、ウエハWの製造ロット毎、または、ウエハWの製造プロセス毎に異なり得る。それゆえに、ウエハWの面内の剛性分布も同様に異なる。したがって、製造プロセスおよび積層過程で生じるウエハWの湾曲状態も同様に異なる。
【0046】
図3は、本実施形態における基板処理システム1000の動作を示すフローチャートである。ステップS01において、積層されたウエハWに積層前に生じている初期歪みを計測装置100で計測する。ステップS02において、ウエハWの積層時に生じる積層時歪み情報を保持しているかを判断する。ウエハWの積層時歪み情報を保持していない場合(ステップS02でNO)、ステップS03に進み、ウエハWの積層時歪みを計測する。ステップS03が終了したら、ステップS04に進み、ウエハWの補正量を算出する。
図3のステップS02において、ウエハWの積層時歪み情報を保持している場合(ステップS02でYES)には、ステップS03を経由せずにステップS04に進む。ステップS04が終了したら、ステップS05に進み、ウエハWを積層する。以降、
図4から
図8を用いてウエハWの初期歪みを計測装置100で計測するステップS01の詳細について説明する。
【0047】
図4は、本実施形態における計測装置100の構成を概略的に示す図である。計測装置100は、ウエハW上の複数のアライメントマーク218を計測して、ウエハWの歪みを計測する装置である。計測装置100は、ウエハW上のアライメントマーク218を検出するマーク検出系を有する計測ユニット101と、ウエハWを保持してウエハWが載置されるステージに対して微小移動が可能なウエハスライダ102と、ウエハスライダ102を駆動する駆動システム103と、駆動システム103によるウエハスライダ102の駆動を制御しつつ、計測ユニット101による計測情報を取得し、ウエハW上の複数のマークの位置情報を算出する計測制御部104と、を有する。
【0048】
計測ユニット101は、例えば、ウエハ上で区分された複数の領域のそれぞれについて、1つのアライメントマーク218をマーク検出系を用いて検出する。本実施形態において、計測ユニット101は、第1の個数のアライメントマーク218を検出する。第1の個数は、例えばウエハWに設けられた全てのアライメントマーク218の個数であってよい。すなわち、計測ユニット101は、ウエハWに設けられた全てのアライメントマーク218の位置を計測してよい。計測ユニット101は、複数設けられていてもよい。計測制御部104は、計測ユニット101による計測情報に基づいて、各アライメントマーク218の位置情報を算出する。計測制御部104は、計測ユニット101で計測したアライメントマーク218の位置情報を用いて、EGA(Enhanced Global Alignment)演算を行う。EGA演算とは、アライメントマーク218の計測の後、アライメントマーク218の位置座標の設計値と実測値との差の情報に基づいて、最小二乗法等の統計演算を用いて、アライメントマーク218の位置座標の補正量を表現するモデル式のパラメータを算出する統計演算を意味する。
【0049】
最小二乗法等の統計演算により、EGA演算の結果を算出することにより、ウエハWの初期歪みの線形成分および非線形成分を、正確に算出することできる。計測制御部104は、算出したウエハWの初期歪みの線形成分および非線形成分の情報を、制御装置900に送信する。なお、計測制御部104は、ウエハWの初期歪みの非線形成分の情報のみを、制御装置900に送信してもよい。
【0050】
以降、
図5から
図16を用いて、
図3のステップS03における、ウエハWの積層時歪みの計測の詳細について説明する。
図5は、本実施形態における積層装置200の模式的平面図を示す。積層装置200は、ひとつのウエハWを他のウエハWと積層して積層体230を形成する装置であり、筐体110と、筐体110の外側に配されたウエハカセット120、130と、積層制御部150と、筐体110の内部に配された搬送部140と、積層部300と、ホルダストッカ400と、プリアライナ500と、活性化装置600とを備える。
【0051】
一方のウエハカセット120は、これから積層するウエハWを収容する。他方のウエハカセット130は、ウエハWを積層して形成された複数の積層体230を収容する。ウエハカセット120を用いることにより、複数のウエハWを一括して積層装置200に搬入できる。また、ウエハカセット130を用いることにより、複数の積層体230を一括して積層装置200から搬出できる。
【0052】
搬送部140は、ウエハWおよびウエハホルダWHを、計測装置100から積層装置200の内部に搬送する。ホルダストッカ400には、複数のウエハホルダWHが収容される。搬送部140は、ホルダストッカ400から選択したウエハホルダWHを予め積層部300の内部に搬入してセットし、その後、積層するウエハWを積層部300の内部に搬入する。搬送部140は、ウエハWを保持したウエハホルダWHを、積層部300の内部に搬送してもよい。
【0053】
ウエハホルダWHは、ウエハ保持部材の一例であり、ウエハWよりも一回り大きな寸法を有し、剛性の高い円板状の部材である。ウエハホルダWHの各々は、静電チャック、真空チャック等のウエハ吸着機能を有し、積層装置200の内部においてウエハWを個々に保持する。
【0054】
図6は、プリアライナ500の一部を用いたウエハWの計測を例示する模式図である。プリアライナ500は、回転駆動部510、縁検出部520、および距離計測部530を有する。
【0055】
回転駆動部510は、搭載されたウエハWの中心付近を重力に抗して支持しつつ回転させる。縁検出部520は、回転するウエハWの外周端部の位置を継続的に検出する。これにより、プリアライナ500は、回転中心に対するウエハWの偏心量を検出して、個々のウエハWの幾何学的中心を検出する。また、ウエハWに設けられたノッチ等を検出して、ウエハWの向きも検出する。
【0056】
プリアライナ500は、距離計測部530を用いてウエハWの変形を計測する。距離計測部530は、回転するウエハWの図中下面までの距離を、回転軸と並行な方向から検出する。これにより、検出した距離の変動に基づいて、ウエハWの厚さ方向の変形を周方向に連続的に検出できる。更に、距離計測部530を、ウエハWの径方向に走査させることにより、ウエハW全体の変形に関する状態を計測できる。
【0057】
この段階で、予め定めた範囲よりも大きな変形が検出されたウエハWは積層に適さないと判断してもよい。積層に適さないと判断されたウエハWを、予め定められた位置、例えば,ウエハカセット130の特定の収容位置に搬送して、積層の対象から除いてもよい。
【0058】
あるウエハWを積層の対象から外す判断は、例えば、ウエハWの変形量が予め定めた範囲を超えていることに基づいて行ってもよい。ここで、予め定めた範囲を超えているとは、例えば、保持部材であるウエハホルダWHの吸着力では、ウエハWをウエハホルダWHの保持面に密着させることができないほどウエハWが変形している場合である。
【0059】
また、予め定めた範囲を超えているとは、例えば、計測対象となったウエハWの変形量が、後述する補正による補正量の限界を超えた場合である。更に、予め定めた範囲を超えているとは、例えば、測定の対象となったウエハWと、それに積層するウエハWとの組み合わせが既に決まっている場合に、二つのウエハWの変形量の差による位置ずれが、後述する補正では解消できない大きさに達している場合である。補正量とは、互いに積層される二つのウエハWの位置ずれが閾値以下となるように、二つのウエハWの少なくとも一方に生じさせる変形量である。
【0060】
積層制御部150は、CPU、FPGA、ASIC等のプロセッサ、およびROM、RAM等のメモリにより構成され、制御プログラムに基づき積層装置200の各部を相互に連携させて統括的に制御する。また、積層制御部150は、外部からのユーザの指示を受け付けて、積層体230を製造する場合の製造条件を設定する。更に、積層制御部150は、積層装置200の動作状態を外部に向かって表示するユーザインターフェイスも有する。
【0061】
活性化装置600は、ウエハWの上面を活性化するプラズマを発生する。活性化装置600により活性化されたウエハWは、互いに接触または接近することにより積層される。なお、積層とは、ウエハW同士が互いに自律的に吸着して接合することを含む。活性化装置600は、プラズマによってウエハWの上面を活性化した後に、アンモニア、アルコール、塩酸等の薬液や純水でウエハWの表面を洗浄する。
【0062】
積層部300は、各々がウエハWを保持して対向する一対のステージを有し、ステージに保持したウエハWを相互に位置合わせした後、互いに接触させて積層することにより積層体230を形成する。
【0063】
積層装置200において積層されるウエハWは、素子、回路、端子等が形成されたウエハWの他に、未加工のシリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、ガラスウエハ等であってもよい。また、積層するウエハWの組み合わせは、回路ウエハと未加工ウエハであっても、未加工ウエハ同士であってもよい。更に、積層されるウエハWは、それ自体が、既に複数のウエハを積層して形成された積層体であってもよい。
【0064】
図7は、積層装置200において積層される二つのウエハWのうち上のウエハWを保持するウエハホルダWHの模式的断面図である。ウエハホルダWHは、平坦な保持面225を有し、静電チャック、真空チャック等の、ウエハWを吸着して保持する機能を有する。なお、ウエハホルダWHは、中央が隆起した凸形状の保持面や、部分的な凹凸形状の保持面を有してもよい。
【0065】
一方のウエハW1は、後述するように、他方のウエハWに積層される段階でウエハホルダWHによる保持から開放される。本実施形態では、一方のウエハWは、平坦な保持面225を有するウエハホルダWHに保持される。
【0066】
図8は、積層装置200において積層される二つのウエハWのうち下のウエハWを保持するウエハホルダWHの模式的断面図である。ウエハホルダWHの保持面225は、図示の例では、中央が隆起した凸形状を有する。
【0067】
ウエハホルダWHは、静電チャック、真空チャック等の、ウエハWを吸着して保持する機能を有する。このため、ウエハホルダWHに保持されたウエハWは、保持面225の形状に沿って湾曲しており、ウエハWの中心を頂点として凸変形している。
【0068】
上述したような、ウエハWに生じた線形歪みおよび非線形歪みは、ウエハWを保持するウエハホルダWHの形状を制御することにより補正できる。例えば、線形歪みである倍率成分の歪みが生じたウエハWに対しては、
図8に示すように、周方向について一様な凸形状の線型曲面の保持面225を有するウエハホルダWHを使用して、ウエハホルダWHが吸着したウエハWを変形させることにより、ウエハWの倍率を変化させる補正ができる。
【0069】
さらに、周方向について部分的な凹または凸形状の保持面225を有するウエハホルダWHを用いることにより、ウエハWに生じた歪みの成分のうち非線形成分を補正することができる。非線形成分を補正するために、ウエハホルダWHは、例えば、中央付近が凹んだ形状を有してもよく、中央付近の曲率が他の領域に比較して小さい形状を有してもよい。
【0070】
図9は、本実施形態におけるウエハWの積層時歪みの計測の手順(S03)を示すフローチャートである。
【0071】
積層制御部150は、ホルダストッカ400からウエハホルダWHを選択し、選択したウエハホルダWHを搬送部140によって予め積層部300の内部に搬入してセットする(ステップS11)。続いて、積層制御部150は、プリアライナ500の距離計測部530を用いてウエハWの変形を計測する(ステップS12)。続いて、積層制御部150は、積層するウエハWにおける積層面を活性化し、ウエハWの積層面を洗浄する(ステップS13)。積層制御部150は、活性化装置600の生成したプラズマによりウエハWの表面を走査させる。これにより、ウエハWのそれぞれの表面が清浄化され、化学的な活性が高くなる。このため、ウエハWは、互いに接触または接近することにより自律的に吸着して積層する。
【0072】
なお、ウエハWは、プラズマに暴露する方法の他に、不活性ガスを用いたスパッタエッチング、イオンビーム、高速原子ビーム等、または、研磨等の機械的な処理によりを活性化することもできる。イオンビームや高速原子ビームを用いる場合は、積層部300を減圧下において生成することが可能である。また更に、紫外線照射、オゾンアッシャー等によりウエハWを活性化することもできる。更に、例えば、液体または気体のエッチャントを用いて、ウエハWの表面を化学的に清浄化することにより活性化してもよい。
【0073】
続いて、互いに重ね合わされるウエハWを積層部300に搬入する(ステップS14)。
【0074】
図10は、本実施形態における積層部300の構造と共に、ウエハWが積層部300に搬入された後の様子を示す図である。積層装置200における積層部300は、枠体310、固定ステージ322、および第2ステージとしての移動ステージ332を備える。
【0075】
枠体310は、床面301に対して平行な底板312および天板316と、床面301に対して垂直な複数の支柱314とを有する。
【0076】
天板316の図中下面に下向きに固定された固定ステージ322は、真空チャック、静電チャック等の保持機能を有する。図示のように、固定ステージ322には、平坦な保持面225を有するウエハホルダWHと共にウエハWが保持されている。
【0077】
天板316の下面には、顕微鏡324が固定されている。顕微鏡324は、固定ステージ322に対向して配置された移動ステージ332に保持されたウエハWの上面を観察できる。
【0078】
移動ステージ332は、図中に矢印Yで示す方向に移動するY方向駆動部333上に搭載される。Y方向駆動部333は、底板312上に配されたX方向駆動部331に重ねられている。X方向駆動部331は、底板312と平行に、図中に矢印Xで示す方向に移動する。これにより、移動ステージ332は、X-Y方向に二次元的に移動できる。図示の移動ステージ332には、ウエハホルダWHに保持されたウエハWが保持されている。図示していないが、ウエハホルダWHは湾曲した保持面225を有し、ウエハWも保持面225に沿って湾曲された状態で保持されている。
【0079】
なお、ウエハホルダWHを用いることなく、積層装置200の積層部300においてウエハWが載置される固定ステージ322または移動ステージ332がウエハWを直接保持してもよい。この場合は、固定ステージ322または移動ステージ332が保持部材となる。
【0080】
また、移動ステージ332は、矢印Zで示す方向に昇降するZ方向駆動部335によりY方向駆動部333に対して昇降する。
【0081】
X方向駆動部331、Y方向駆動部333およびZ方向駆動部335による移動ステージ332の移動量は、干渉計等を用いて精密に計測される。また、X方向駆動部331およびY方向駆動部333は、粗動部と微動部との2段構成としてもよい。これにより、高精度な位置合わせと、高いスループットとを両立させて、移動ステージ332に搭載されたウエハWの移動を、制御精度を低下させることなく高速に積層できる。
【0082】
Y方向駆動部333には、顕微鏡334が、それぞれ移動ステージ332の側方に更に搭載される。顕微鏡334は、固定ステージ322に保持された下向きのウエハWの下面を観察できる。
【0083】
なお、積層部300は、底板312に対して垂直な回転軸の回りに移動ステージ332を回転させる回転駆動部、および、移動ステージ332を揺動させる揺動駆動部を更に備えてもよい。これにより、移動ステージ332の傾斜角度を調整し、移動ステージ332を固定ステージ322に対して平行にすると共に、移動ステージ332に保持されたウエハWを回転させて、ウエハWの位置合わせ精度を向上させることができる。
【0084】
積層制御部150は、顕微鏡324、334の焦点を相互に合わせたり共通の指標を観察させたりすることにより、顕微鏡324、334を相互に予め較正しておく。これにより、積層部300における一対の顕微鏡324、334の相対位置が測定される。次に、再び
図9を参照すると、積層部300においては、ウエハWの各々に形成されたアライメントマーク218を検出する(ステップS15)。
【0085】
図11は、ステップS15における積層部300の動作を説明する図である。ステップS15において、積層制御部150は、X方向駆動部331およびY方向駆動部333を動作させて、顕微鏡324、334によりウエハWの各々に設けられたアライメントマーク218のうち、第2の個数のアライメントマーク218を検出させる。第2の個数は、例えば、10個以下の個数としてもよい。本実施形態において、計測装置100で計測したウエハWのアライメントマーク218の位置情報により、事前にウエハWの線形歪みおよび非線形歪みを把握できている。したがって、ステップS15では、積層部30の座標系に対するウエハWの位置、すなわちシフトと回転を把握するのに必要な計測点数のみを確保できればよく、したがって、ステップS15で計測するウエハWのアライメントマーク218の第2の個数は、計測装置100で計測するウエハWのアライメントマーク218の第1の個数より少なくてもよい。
【0086】
こうして、相対位置が既知である顕微鏡324、334でウエハWのアライメントマーク218の位置情報を検出することにより、積層制御部150は、ウエハWの相対位置を算出して、移動ステージ332の移動量を算出する(ステップS16)。すなわち、積層部300においては、対応する回路領域216が互いに重なり合うように、移動ステージ332の移動量を算出する。なお、積層制御部150は、移動ステージ332が傾斜しており傾斜角度の調整が必要な場合には傾斜角度の調整量も算出する。以上のように、本実施形態における顕微鏡324、334は、ウエハWを位置合わせするための移動ステージ332の移動量を示す第2情報を出力する第2計測部として機能する。
【0087】
ステップS16において算出する移動ステージ332の移動量は、ウエハWの複数のアライメントマーク218の位置を多点計測して統計処理するEGA演算を実行することにより算出することができる。
【0088】
再び
図9を参照する。次に、積層制御部150は、
図12に示すように、ステップS15で算出した移動量に基づいて移動ステージ332を移動させて、ウエハWを位置合わせする(ステップS17)。
図13は、位置合わせされた状態のウエハWおよびウエハホルダWHの状態を示す図である。
【0089】
再び
図9を参照する。次に、積層制御部150は、
図14に示すように、Z方向駆動部335により移動ステージ332を上昇させ、位置合わせされたウエハWを互いに接触させて、ウエハWの積層を開始する(ステップS18)。
図15は、積層が開始された状態のウエハWおよびウエハホルダWHの状態を示す図である。
【0090】
図15に示すように、ステップS18において接触した時点では、平坦な一方のウエハWと、湾曲した他方のウエハWは、一部分で接触する。これにより、図中に点線Cで囲って示すように、ウエハWの略中央に、ウエハWが部分的に積層された積層の起点が形成される。
【0091】
続いて、
図16に示すように、ウエハWの一部が接触した後、積層制御部150は、固定ステージ322におけるウエハホルダWHによるウエハWの保持を解除する。これにより自由になった図中上側のウエハWは、それ自体の重量と、活性化されたウエハW自体の分子間力とにより、積層された領域を自律的に拡大し、やがて、全面で積層される。こうして、積層部300において、ウエハWによる積層体230が形成される。
【0092】
積層体230において、図中下側のウエハWは、ステップS18以降の積層過程を通じて、保持面225が湾曲したウエハホルダWHに保持され続けている。よって、ウエハホルダWHにより補正された状態でウエハWに積層されるので、ウエハW相互の倍率差等が補正される。
【0093】
なお、上記のようにウエハWの接触領域が拡大していく過程で、積層制御部150は、ウエハホルダWHによるウエハWの保持の一部または全部を解除してもよい。また、固定ステージ322によるウエハホルダWHの保持を解除してもよい。ウエハWの保持を解除する場合、接触領域の拡大過程で、上側のウエハWからの引っ張り力により、下側のウエハWがウエハホルダWHから浮き上がって湾曲する。これにより、下側のウエハWの表面が伸びるように形状が変化するので、この伸び量の分、上側のウエハWの表面の伸び量との差が小さくなる。
【0094】
したがって、二つのウエハW間の異なる変形量に起因する位置ずれが抑制される。ウエハホルダWHによる保持力を調整することにより、ウエハホルダWHからのウエハWの浮き上がり量を調整することができるので、複数のウエハホルダWHに予め設定された補正量と実際に必要となる補正量との間に差が生じた場合には、このウエハホルダWHの保持力の調整により、差分を補うことができる。
【0095】
更に、固定ステージ322に保持されたウエハWを解放せずに、移動ステージ332に保持されたウエハWを解放することにより、ウエハWの積層を進行させてもよい。更に、固定ステージ322および移動ステージ332の双方においてウエハWを保持したまま、固定ステージ322および移動ステージ332を近づけていくことにより、ウエハWを積層させてもよい。
【0096】
ウエハWによる積層体230が形成されたら、顕微鏡324、334によって、積層体230を形成するウエハWに形成された複数のアライメントマーク218を検出し、アライメントマーク218の位置情報を取得する。取得されたウエハWの複数のアライメントマーク218の位置情報に基づいてEGA演算を行うことにより、ウエハWの積層時歪みの線形成分および非線形成分を算出することできる(ステップS19)。このときに観察されるアライメントマーク218の位置情報は、ウエハWの初期歪みの成分および積層時歪みの成分を含むものであるため、計測装置100で計測したウエハWの初期歪みの成分を減算することにより、ウエハWの積層時歪みの成分を算出することができる。積層制御部150は、算出したウエハWの積層時歪みの線形成分および非線形成分の情報を、第3情報として制御装置900に送信する。以上により、
図3のステップS03における、ウエハWの積層時歪みの計測ステップが終了する。
【0097】
図3のステップS03が終了したら、ステップS04に進み、ウエハWの補正量を算出する。以降、
図17から
図19を用いて
図3のステップS04における、ウエハWの補正量の算出のステップの詳細を説明する。
【0098】
図17は、本実施形態におけるウエハWの補正量を算出する手順を示すフローチャートである。
図17は、
図3のステップS04の詳細を示している。
図17におけるステップS21において、制御装置900は、計測制御部60から、ウエハWの初期歪みの線形成分および非線形成分の情報を受信する。続いて、ステップS22において、制御装置900は、積層制御部150から、ウエハWの積層時歪みの線形成分および非線形成分の情報を受信する。
【0099】
続いて、ステップS23において、制御装置900は、ウエハWの初期歪みの非線形成分の情報と、積層時歪みの非線形成分の情報と、ウエハWのサイズ等を示す設計情報とを用いて、当該ウエハWの歪みの非線形成分を統合した情報を生成する。
図18は、本実施形態におけるウエハWの歪みの非線形成分を統合した情報を模式的に示す非線形ベクトル
図901である。
図18において、ウエハWには、矢印方向に矢印の長さに相当する大きさの歪みが発生していることを示している。
【0100】
続いて、ステップS24において、制御装置900は、非線形成分を統合した情報に基づいて、当該ウエハWを補正すべき形状を示す形状情報を生成する。
図19は、本実施形態におけるウエハWの歪みの非線形成分を補正するための形状情報を模式的に示す立体
図902である。立体
図902において、ウエハWのZ方向(ウエハW平面に直交する方向)の歪みの大きさが示されている。
【0101】
続いて、ステップS25において、制御装置900は、生成した形状情報に基づいて、ウエハWの歪みの非線形成分を補正するために駆動するアクチュエータの駆動量を計算する。ウエハWの歪みの非線形成分を補正するためのアクチュエータの動作の詳細については、後述する。以上により、
図3におけるステップS04の、ウエハWの補正量の算出のステップが終了する。続いて、
図3におけるステップS05の、ウエハWを積層するステップへと進む。
【0102】
図20は、本実施形態におけるウエハWの積層の手順を示すフローチャートである。
図20は、
図3におけるステップS05の、ウエハWを積層するステップの詳細を示している。
図20におけるステップS12からS18は、
図9におけるステップS12からS18と同じであるため、説明を省略する。
【0103】
図20のステップS31において、積層制御部150は、ホルダストッカ400からウエハホルダWHを選択し、選択したウエハホルダWHを搬送部140によって予め積層部300の内部に搬入してセットする。このときに選択するウエハホルダWHは、ウエハWの線形歪みによるウエハW間の位置ずれを補正することを目的として選択される。積層制御部150は、制御装置900から、ステップS01で計測されたウエハWの初期歪みの線形成分の情報と、積層時歪みの線形成分の情報とを受信して、当該情報に基づいて、ウエハWの線形成分の歪みを補正するために適したウエハホルダWHをホルダストッカ400から選択する。これにより、ウエハホルダWHによって、ウエハWの歪みの内の線形成分を補正することができる。
【0104】
図20のステップS32において、
図17のステップS25において計算したアクチュエータの駆動量に基づいて、アクチュエータを駆動してウエハWの歪みの非線形成分を補正する。以降、
図21から
図23を用いて、ウエハWの歪みの非線形成分の補正の詳細について説明する。
図20のステップS32は、
図9におけるステップS14とステップS15の間に行われる。
【0105】
図21は、本実施形態におけるウエハWの歪みの非線形成分を補正する場合に使用できる基板補正装置601の模式的断面図である。基板補正装置601は、積層部300の移動ステージ332に組み込んで使用され、積層装置200内のウエハWの一方を補正する。基板補正装置601は、ウエハWを変形させる吸着面の形状を作った状態でウエハWを吸着することにより、ウエハWを変形させ、ウエハWの歪みの非線形成分を補正する。
【0106】
基板補正装置601は、基部611、複数のアクチュエータ612、および吸着部613を有する。基部611は、アクチュエータ612を介して吸着部613を支持する。吸着部613は、真空チャック、静電チャック等の吸着機構を有し、移動ステージ332の上面を形成する。吸着部613は、搬入されたウエハホルダWHを吸着して保持する。なお、
図21において図示していないが、下のウエハWを保持するウエハホルダWHは
図8に示される中凸の形状を有している。
【0107】
アクチュエータ612は、吸着部613の下方で吸着部613の下面に沿って複数配されている。また、複数のアクチュエータ612は、積層制御部150の制御の下で、外部からポンプ615およびバルブ616を通じて作動流体が供給されることにより個別に駆動する。これにより複数のアクチュエータ612は、移動ステージ332の厚さ方向すなわちウエハWの重ね合わせ方向に、個々に異なる伸縮量で伸縮して、吸着部613の結合された領域を上昇または下降させる。
【0108】
また、複数のアクチュエータ612は、それぞれリンクを介して吸着部613に結合される。吸着部613の中央部は、支柱614により基部611に結合される。基板補正装置601においてアクチュエータ612が動作した場合、アクチュエータ612が結合された領域毎に吸着部613の表面が厚さ方向に変位する。
【0109】
図22は、本実施形態における基板補正装置601の模式的平面図であり、基板補正装置601におけるアクチュエータ612のレイアウトを示す図である。基板補正装置601において、アクチュエータ612は、支柱614を中心として放射状に配される。また、アクチュエータ612の配列は、支柱614を中心とした同心円状ともとらえることができる。アクチュエータ612の配置は図示のものに限られず、例えば格子状、渦巻き状等に配置してもよい。これにより、ウエハWを、同心円状、放射状、渦巻き状等に形状を変化させて補正することもできる。
【0110】
図23は、本実施形態における基板補正装置601の動作を説明する図である。図示のように、バルブ616を個別に開閉することによりアクチュエータ612を伸縮させて、吸着部613の形状を変化させることができる。よって、吸着部613がウエハホルダWHを吸着しており、且つ、ウエハホルダWHがウエハWを保持している状態であれば、吸着部613の形状を変化させることにより、ウエハホルダWHおよびウエハWの形状を変化して湾曲させることができる。
【0111】
図22に示した通り、アクチュエータ612は、同心円状、即ち、移動ステージ332の周方向に配列されていると見做すことができる。よって、
図22に点線Mで示すように、周毎のアクチュエータ612をグループにして、周縁に近づくほど駆動量を大きくすることにより、吸着部613の表面において中央を隆起させて、球面、放物面、円筒面等の形状に変化させることができる。また、
図22に点線Nで示すアクチュエータ612をグループにして周縁に近づくほど駆動量を大きくするように駆動量を制御してもよい。
【0112】
これにより、湾曲したウエハホルダWHにウエハWを保持させた場合と同様に、ウエハWを、球面、放物面等に倣って形状を変化させて湾曲させることができる。よって、基板補正装置601においては、
図23中に一点鎖線で示すウエハWの厚さ方向の中心部Bに比較すると、ウエハWの図中上面では、ウエハWの表面が面方向に拡大するように形状を変化させる。
【0113】
また、ウエハWの図中下面においては、ウエハWの表面が面方向に縮小するように形状を変化させる。更に、複数のアクチュエータ612の伸縮量を個別に制御することにより、円筒面等の他の形状の他、複数の凹凸部を含む非線形状にウエハWの形状を変化させて湾曲させることもできる。以上のように、基板補正装置601のアクチュエータ612の駆動量を個別に制御することにより、ウエハWの歪みの非線形成分を補正することができる。以上により、
図20のステップS31における、ウエハWの歪みの非線形成分を補正するステップが終了する。歪みの非線形成分が補正されたウエハWは、その後積層される(S18)。
【0114】
以上のように、本実施形態における基板処理システム1000によれば、ウエハWが積層装置200に搬入される前に、ウエハWの第1の個数のアライメントマーク218を計測することによりウエハWの初期歪みを計測する。そして、ウエハWの初期歪みの情報と、積層時歪みの情報とに基づいてウエハWの歪みに対する補正量または歪みによりウエハW間に生じる位置ずれを算出し、アクチュエータ612によりウエハWの歪みまたは歪みにより生じるウエハW間の位置ずれを補正する。これにより、積層装置200においてウエハWの歪みを計測する必要がなくなり、積層装置200ではウエハWの位置合わせのために第1の個数よりも少ない第2の個数のアライメントマーク218を計測すればよく、積層装置200において計測すべきウエハWのアライメントマーク218の数を削減することができる。
【0115】
上記実施形態では、ウエハWの歪みの線形成分をウエハホルダWHを用いて補正し、ウエハWの歪みの非線形成分をアクチュエータ612を制御することにより補正したが、これに限らず、ウエハWの歪みの線形成分と非線形成分の双方をウエハホルダWHを用いて補正してもよい。この場合、ウエハWの非線形成分の歪みでウエハホルダWHで補正しきれない分について、基板補正装置601のアクチュエータ612を用いて補足的に補正してもよい。さらに、ウエハWの線形成分の歪みを、基板補正装置601のアクチュエータ612を用いて補足的に補正してもよい。アクチュエータ612およびウエハホルダWHは、それぞれウエハW間の位置ずれを補正する補正部を担い、ウエハWを変形させる変形部でもある。
【0116】
上記実施形態では、実際に積層した積層体230のウエハWのアライメントマーク218を顕微鏡324、334で観察することによりウエハWの積層時歪みを計測したが、これに限らず、計測装置100で計測したウエハの初期歪みの情報に基づいて、ウエハWの積層時歪みをシミュレーションにより推測してもよい。これにより、ウエハWの積層時歪みを実際に計測する処理を省略することができる。また、ウエハWの最初の接合時(積層時歪みを計測するための接合)における歪み補正では、蓄積された過去のデータを参照して補正してもよい。
【0117】
上記実施形態では、計測装置100は、第1の個数のアライメントマーク218を計測した。しかしながら、例えば、ウエハW上のアライメントマーク218のうち非線形成分の歪みが生じる範囲のアライメントマーク218のみを計測してもよい。ウエハW上で非線形成分の歪みが生じる範囲は、予め算出して機械学習しておいてもよい。また、ウエハW上で非線形歪みの再現性が悪い箇所(毎回ウエハWのチェックする必要のある箇所)のアライメントマーク218のみを計測してもよい。さらに、基板補正装置601の補正能力(例えば、アクチュエータ式で補正できる形状)に応じて、計測するアライメントマーク218の選択をしてもよい。計測するアライメントマーク218は、基板補正装置601のアクチュエータ612や吸着部613の数および位置に応じて決定してもよい。この場合、アクチュエータ612や吸着部613の中心とその周囲や、アクチュエータ612の駆動による影響を受ける範囲などを考慮して決定してもよい。さらに、計測するアライメントマーク218の数を、ウエハ上で全体的に均等に間引いてもよい。
【0118】
上記実施形態では、ウエハWの初期歪みの情報と、積層時歪みの情報とに基づいてウエハWの歪みに対する補正量を算出したが、これに限らず、ウエハWの初期歪みの情報のみに基づいてウエハWの歪みに対する補正量を算出してもよい。また、予想される積層時歪みの変動量(事前のウエハWの製造情報や、ウエハWの反り量から、積層時歪みの変動量を予想する)を利用して、ウエハWの歪みに対する補正量を算出してもよい。また、補正する歪みの成分は、倍率非線形成分以外に、直交成分(線形成分)でもよい。
【0119】
上記実施形態において、積層制御部150は、移動ステージ332の移動量を算出するにあたり、
図20のステップS31において選択するウエハホルダWHの形状を考慮してもよい。
【0120】
上記実施形態において、基板補正装置601の駆動、ウエハホルダWHの積層装置200への搬入、ウエハWの積層装置200への搬入、基板補正装置601による吸着保持の順序は様々な順序で行ってよい。例えば、以下のような順序を行ってよい。
1.例えば、基板補正装置601の吸着面が平坦な状態で基板補正装置601上にウエハホルダWHを吸着保持し、続いて基板補正装置601を駆動して吸着面の形状を作ることにより、基板補正装置601の吸着面とウエハホルダWHとの間の摩擦力によりウエハホルダWHを変形させ、その後、ウエハWを積層装置200に搬入し、ウエハホルダWHでウエハWを吸着させることにより、ウエハWをウエハホルダWHの形状に倣って変形させてもよい。
2.予め基板補正装置601を駆動して吸着面の形状を作った状態でウエハホルダWHを積層装置200に搬入して吸着保持することにより吸着面の形状に倣ってウエハホルダWHを変形させ、最後にウエハWを搬入してウエハホルダWHで吸着することにより、ウエハWをウエハホルダWHの形状に倣って変形させてもよい。
3.予め基板補正装置601を駆動して吸着面の形状を作った状態で、ウエハホルダWHで吸着したウエハWを積層装置200に同時に搬入し、基板補正装置601でウエハホルダWHを吸着保持することにより、ウエハWおよびウエハホルダWHの両方を吸着面の計上に倣って変形させてもよい。
4.基板補正装置601の吸着面が平坦な状態で、ウエハホルダWHで吸着したウエハWを積層装置200に搬入し、基板補正装置601でウエハホルダWHを吸着保持し、続いて基板補正装置601を駆動して吸着面の形状を作ることにより、基板補正装置601の吸着面とウエハホルダWHとの間の摩擦力によりウエハW及びウエハホルダWHを変形させ、ウエハホルダWHおよびウエハWの形状を補正してもよい。
尚、上記3.および4.において、ウエハWおよびウエハホルダWHを変形させた後、ウエハホルダWHへのウエハWの吸着を解除することにより、ウエハWの変形を一旦解除し、ウエハWをウエハホルダWHに再度吸着させてもよい。
また、上記2.および3.のように、基板補正装置601の吸着面の形状を作った状態でウエハWを積層装置200に搬入する場合、計測装置100で計測したウエハWの歪みの非線形成分に関する情報と、積層装置200内で計測したウエハWの複数のアライメントマーク218の位置情報に基づいてEGA演算を行ってよい。
【0121】
上記実施形態において、複数のウエハWを、1セット目、2セット目・・・Xセット目と連続して接合する場合における、ウエハWの歪みに対する補正量の算出方法は、下記の(1)から(3)の方法がある。
(1)まず1セット目を積層し、積層装置200によって求めた1セット目のウエハWの積層時歪みの非線形成分と計測装置100によって求めた2セット目のウエハWの初期歪みの非線形成分と、から、2セット目のウエハWの歪みの補正量を算出する。
(2)計測装置100によって求めた1セット目のウエハWの初期歪みの非線形成分と、同一品種または類似の品種のウエハの過去のデータから推定したウエハWの積層時歪みの非線形成分とから、1セット目のウエハWの歪みの補正量を算出する。
(3)計測装置100によって求めた1セット目のウエハWの初期歪みの非線形成分および線形成分から、ウエハWの積層時歪みの非線形成分を推定し、両者を用いて1セット目のウエハWの歪みの補正量を算出する。
【0122】
図24は、積層型の半導体装置の製造方法をフローチャートに示したものである。この製造方法はS100、S102、S104、S106、S108の工程を有する。半導体装置は、例えば、裏面照射型撮像素子のような撮像素子や、フラッシュメモリのようなメモリなどの電子部品である。半導体装置は、例えば、画素が配された画素基板と、増幅回路、画像処理回路、制御回路などの処理回路が配された処理基板とが積層された積層体をダイシングして得られたチップ部品(電子部品)である。なお積層型半導体装置は、裏面照射型撮像素子に限られず、例えば、メモリ基板とロジック基板とを積層しダイシングして得られた演算処理素子等であってもよい。
【0123】
S100:複数の半導体装置が形成されたウエハWを所定の枚数だけ準備するウエハ準備工程である。本工程では、
図2に関して説明した通り、半導体露光装置を用いてマスク上の回路パターンをレジストが塗布されたウエハ上に縮小投影し、レジストを現像した後にエッチングや不純物の熱拡散処理を行って回路素子が形成されたウエハWを得る。
【0124】
S102:互いに重ね合わせるウエハWの少なくとも一方の歪みまたは歪みによりウエハW間に生じる位置ずれを補正する補正工程である。本工程では、
図3から
図23に関して説明した補正を行う。例えば、
図3のS01からS04、
図17のS21からS25、
図20のS31からS32の工程を行う。
【0125】
S104:互いに重ね合わせるべきウエハWの間を位置合わせするアライメント工程である。本工程では、
図3から
図23に関して説明した位置合わせを行う。例えば、
図3のS05、
図20のS15からS17の工程を行う。
【0126】
S106:アラインメントされたウエハWを積層する積層工程である。本工程では、
図3から
図23に関して説明した積層を行い積層体230を得る。例えば、
図3のS05、
図20のS18の工程を行う。積層体230は、ロボットアームにより積層装置200から不図示の電極接合実施部に搬送される。
【0127】
S108:互いに重ね合わされたウエハ上の接続端子どうしを接合する電極接合工程である。本工程では、位置合わせされ、かつ積層された積層体230が、アニール炉に搬入されて加熱処理される。所定の熱を所定の時間与えることにより、ウエハW上の接続端子(金属バンプとパッド、金属バンプと金属バンプ)が接合される。なお、ステップS106とS108とをまとめて接合工程と呼ぶ場合がある。また、ステップS106で接合強度および電気的な接続が充分に得られる場合にはステップS108を省略してもよい。
【0128】
以上の補正工程(S012)、アライメント工程(S104)、積層工程(S106)、電極接合工程(S108) は、積層すべきウエハWの数(前述した所定の枚数)と同じ回数だけ繰り返される。場合によっては、積層接合後に、積層体230を研削、研磨又はエッチングにより薄層化する工程などが加えられる。これによって、所定の枚数のウエハを積層してなる積層体230が得られる。
【0129】
S110:所定の枚数のウエハWを積層してなる積層体230から、個々の半導体装置を分離しながら切り出すダイシング工程である。本工程では、ウエハレベルで積層接合されたウエハWをスクライブライン212に従って切断し、回路領域216ごとにチップとして切り出す。切断は通常、ダイシングブレードを用いて切断するダイシングソー方式、レーザ光線によりウエハ表面を溶融させて割る方式、ダイヤモンドカッタにより切断ラインを引いて割る方法が採られている。その中でも特にダイシングソー方式は、積層体230をチップに分離する方式として好ましい。このようにして切り出された個々のチップが、積層型の半導体装置である。
【0130】
尚、上記実施形態において、計測装置100が、基準座標系を持っており、その基準座標系におけるウエハWのアライメントマーク218の絶対座標を計測してもよい。計測装置100は、アライメントマーク218以外に、ウエハWの他のマークの絶対座標を検出してもよい。
計測対象が積層体である場合は、計測装置100は、積層体を構成する複数のウエハWの少なくとも一つのウエハWのアライメントマーク218の絶対座標を計測して、位置情報を算出してもよい。計測装置100は、算出したアライメントマーク218の位置情報を、その積層体の少なくとも一つのウエハWにパターンを露光する露光装置に送ってよく、露光装置は、受け取った位置情報に基づいて露光処理を行ってもよい。
計測装置100で計測した積層体の計測結果に関する情報を、その後に接合する別の複数のウエハWの少なくとも一つにパターンを露光する露光装置に計測装置100から送ってよく、露光装置は、送られた情報に基づいて当該ウエハWに露光処理をしてもよい。
上記のように積層体の計測情報を、当該積層体に更に露光処理する露光装置にフィードフォワードする場合も、その後に接合するウエハWに露光処理する露光装置にフォードバックする場合も、計測装置100から露光装置に送る情報は、アライメントマーク218の位置情報に限られず、他にも、設計値からのマークの位置ずれ情報、積層された複数のウエハW間の位置ずれ情報、および、積層された複数のウエハWの少なくとも一つの歪みや反り等に関する情報、のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0131】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
【0132】
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0133】
60 計測制御部、100 計測装置、101 計測ユニット、102 ウエハスライダ、103 駆動システム、104 計測制御部、110 筐体、120、130 ウエハカセット、140 搬送部、150 制御部、200 積層装置、212 スクライブライン、214 ノッチ、216 回路領域、218 アライメントマーク、225 保持面、230 積層体、300 積層部、301 床面、310 枠体、312 底板、314 支柱、316 天板、322 固定ステージ、324、334 顕微鏡、331 X方向駆動部、332 移動ステージ、333 Y方向駆動部、335 Z方向駆動部、400 ホルダストッカ、500 プリアライナ、600 活性化装置、601 補正装置、611 基部、612 アクチュエータ、613 吸着部、614 支柱、615 ポンプ、616 バルブ、1000 基板処理システム、W ウエハ、WH ウエハホルダ
[他の考え得る項目]
[項目1]
外部で計測された第1基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部と、
前記第1基板に接合される第2基板を保持するステージと、
を備え、
前記ステージは、前記第2基板を変形させる変形部を有し、
前記変形部は、前記第1情報に基づいて制御される、
基板補正装置。
[項目2]
前記第1基板を保持する保持面を有する保持部材を備え、
前記第1基板と前記第2基板が接合されるときに、前記保持部材への前記第1基板の保持が解除される項目1に記載の基板補正装置。
[項目3]
前記変形部は、前記第2基板を部分的に変形可能である項目1または2に記載の基板補正装置。
[項目4]
前記変形部は、前記第2基板に沿って配置された複数のアクチュエータを有する項目1から3のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目5]
外部で計測された第1基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部と、
前記第1基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測部と、
前記第1基板に接合される第2基板を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記第2基板を変形させる変形部と、
前記第1情報に基づいて前記変形部を制御し、前記第2情報に基づいて前記第1基板と前記第2基板とを位置合わせする制御部と、
を備える基板補正装置。
[項目6]
外部で計測された基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部と、
前記基板を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部と、
前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部と、
を備える、基板補正装置。
[項目7]
前記ステージに前記基板を載置した状態で、前記基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2情報に基づいて前記基板と前記他の基板とを位置合わせする項目6に記載の基板補正装置。
[項目8]
前記計測部で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、外部で計測された前記複数のアライメントマークの個数よりも少ない項目7に記載の基板補正装置。
[項目9]
前記制御部は、前記計測部により計測された前記第2情報に基づいて、前記基板と前記他の基板の位置合わせに用いられるパラメータを設定する、項目7または8に記載の基板補正装置。
[項目10]
前記第1情報は、前記基板の歪みの線形成分および非線形成分の情報を含む、項目6から9のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目11]
前記制御部は、前記基板を前記他の基板に積層するときに前記基板および前記他の基板の少なくとも一方に発生する歪みに関する第3情報に基づいて前記補正部を制御する項目6から10のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目12]
第1計測部は、前記基板上のアライメントマークのうち、前記基板および前記他の基板の少なくとも一方に発生する非線形成分の歪みによる位置ずれが生じる範囲のアライメントマークの位置情報を計測する、項目6から11のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目13]
前記基板を保持する保持面を有する保持部材をさらに備え、
前記保持面は、中央が前記基板に向かって隆起した凸形状を有する、項目10から12のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目14]
前記基板を保持する保持面を有する保持部材をさらに備え、
前記保持面は、周方向で高さが異なる領域を有する、項目10から13のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目15]
前記補正部は、前記基板の一面に複数個配置されたアクチュエータである、項目6から14のいずれか1項に記載の基板補正装置。
[項目16]
項目6から15のいずれか1項に記載の基板補正装置と、
前記基板を他の基板に積層する積層部と、
を備える、基板積層装置。
[項目17]
第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第1情報を出力する第1計測部と、
第2ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部と、
前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部と、
を備える、基板処理システム。
[項目18]
前記第1計測部で計測する前記アライメントマークの個数よりも少ない個数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する第2計測部を備え、
前記制御部は、前記第1情報に基づいて前記補正部を制御するとともに、前記第2情報に基づいて前記基板と他の基板とを位置合わせを制御する項目17に記載の基板処理システム。
[項目19]
第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第1情報を出力する第1計測部と、
第2ステージに保持した前記基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、前記位置情報に基づく第2情報を出力する第2計測部と、
前記第2ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部と、
前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部と、
を備え、
前記第2計測部で計測する前記アライメントマークの個数は、前記第1計測部で計測する前記アライメントマークの個数よりも少ない基板処理システム。
[項目20]
第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第1情報を出力する計測部と、
第2ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正部と、
前記第1情報に基づいて前記補正部を制御する制御部と、
を備え、
前記計測部は、基準座標系を持っており、前記基準座標系における前記アライメントマークの絶対座標を計測する、基板処理システム。
[項目21]
基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得段階と、
ステージに保持した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正段階と、
前記第1情報に基づいて前記補正段階を制御する制御段階と、
を含む、基板補正方法。
[項目22]
前記ステージに前記基板を載置した状態で、前記基板の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく第2情報を出力する計測段階をさらに含み、
前記制御段階では、前記第2情報に基づいて前記基板と前記他の基板とを位置合わせする項目21に記載の基板補正方法。
[項目23]
前記計測段階で計測する前記複数のアライメントマークの個数は、外部で計測された前記複数のアライメントマークの個数よりも少ない項目22に記載の基板補正方法。
[項目24]
第1ステージに載置された基板上の複数のアライメントマークの位置情報を計測し、計測した前記位置情報に基づく情報を出力する計測段階と、
第2ステージに載置した前記基板と、前記基板に接合される他の基板との位置ずれを補正する補正段階と、
前記計測段階で取得した前記情報に基づいて前記補正段階を制御する制御段階と、
を含む、基板処理方法。
[項目25]
項目21から23のいずれか一項に記載の基板補正方法により補正された基板と、他の基板とを位置合わせするアライメント工程と、
前記基板と前記他の基板とを互いに接合して積層体を形成する接合工程と、
前記積層体を切断することにより複数の半導体装置を分離するダイシング工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
[項目26]
外部で計測された基板上の複数のアライメントマークの位置情報に基づく第1情報を取得する取得部と、
前記基板を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記基板を変形させる変形部と、
前記第1情報に基づいて前記変形部を制御する制御部と、
を備える、基板補正装置。