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7788802位置推定システム、位置推定ユニット、作業機械、およびエクステンションユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-11
(45)【発行日】2025-12-19
(54)【発明の名称】位置推定システム、位置推定ユニット、作業機械、およびエクステンションユニット
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/43 20060101AFI20251212BHJP
【FI】
E02F3/43 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021065967
(22)【出願日】2021-04-08
(65)【公開番号】P2022161283
(43)【公開日】2022-10-21
【審査請求日】2024-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】竃門 光彦
(72)【発明者】
【氏名】酒井 峻
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/056676(WO,A1)
【文献】特開2019-132038(JP,A)
【文献】特開2017-181340(JP,A)
【文献】特開2003-119818(JP,A)
【文献】特開2003-056514(JP,A)
【文献】特開平10-046621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械本体と、アーム、バケットおよび前記バケットを駆動するバケットシリンダを有し、前記作業機械本体に対して揺動可能な第1作業機と、前記バケットシリンダの駆動を前記バケットに伝達するリンク機構を有し、前記アームと前記バケットの間に装着可能な第2作業機と、を備えた作業機械の前記バケットの位置に関する情報を推定する位置推定システムであって、
前記リンク機構に配置可能な第1姿勢検出器と、
前記第1作業機の形状に関するデータと、前記第2作業機の形状に関するデータと、前記第1作業機の姿勢に関する情報と、前記第1姿勢検出器による検出値に基づいて、前記作業機械に対する前記バケットの位置に関する情報を推定するコントローラと、を備え、
前記第2作業機は、
前記バケットと接続可能な第1端部と前記アームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部を有し、
前記リンク機構は、
前記エクステンション部と第1連結部を介して接続され、前記バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能な第1リンク部と、
前記第1リンク部に前記第2連結部を介して接続され、前記第2端部側に向かって延びる第2リンク部と、
前記第1リンク部よりも前記第2端部側に配置され、前記エクステンション部と第3連結部を介して接続され、前記第2リンク部と第4連結部を介して接続された第3リンク部と、を有し、
前記第1姿勢検出器は、前記第3リンク部に配置されている、
位置推定システム。
【請求項2】
前記第1姿勢検出器は、前記第3リンク部の外側面に配置される、
請求項に記載の位置推定システム。
【請求項3】
前記バケットの位置に関する情報は、前記エクステンション部に前記バケットを連結するバケットピンと前記アームの揺動支点であるアームピンとを結ぶ第1直線に対する、前記バケットの刃先と前記バケットピンを結ぶ第2直線の角度であるバケット角を含み、
前記コントローラは、
前記第1姿勢検出器の検出値に基づいて、前記アームに前記エクステンション部を連結する連結ピンと前記アームピンとの間を結ぶ第3直線に対する前記第3リンク部の回転角度を算出し、
前記第3リンク部の回転角度に基づいて、前記第2直線に対する前記第1リンク部の回転角度を算出し、
前記第1リンク部の回転角度に基づいて、前記バケット角を算出する、
請求項に記載の位置推定システム。
【請求項4】
前記第1作業機は、前記作業機械本体と前記アームに接続されたブームを更に有し、
前記アームの姿勢を検出する第2姿勢検出器と、
前記ブームの姿勢を検出する第3姿勢検出器と、を更に備え、
前記コントローラは、推定した前記バケット角と、前記第2姿勢検出器、および前記第3姿勢検出器の検出値に基づいて、前記バケットの位置を推定する、
請求項に記載の位置推定システム。
【請求項5】
前記リンク機構は、平行リンクである、
請求項1~のいずれか1項に記載の位置推定システム。
【請求項6】
前記作業機械本体の位置および傾斜を検出する状態検出器を更に備え、
前記コントローラは、前記作業機械に対する前記バケットの位置に関する情報と、前記状態検出器の検出値に基づいて、前記バケットの位置を推定する、
請求項1~のいずれか1項に記載の位置推定システム。
【請求項7】
前記第1姿勢検出器は、IMU(Inertial Measurement Unit)である、
請求項1~のいずれか1項に記載の位置推定システム。
【請求項8】
作業機械本体と、アーム、バケットおよび前記バケットを駆動するバケットシリンダを有し、前記作業機械本体に対して揺動可能な第1作業機と、前記バケットシリンダの駆動を前記バケットに伝達するリンク機構を有し、前記アームと前記バケットの間に装着可能な第2作業機と、を備えた作業機械の前記バケットの位置に関する情報を推定する位置推定ユニットであって、
前記リンク機構に配置可能な第1姿勢検出器と、
前記第1姿勢検出器による検出値を取得し、前記検出値に基づいた情報を前記作業機械本体に送信する検出器コントローラと、を備え、
前記第2作業機は、
前記バケットと接続可能な第1端部と前記アームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部を有し、
前記リンク機構は、
前記エクステンション部と第1連結部を介して接続され、前記バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能な第1リンク部と、
前記第1リンク部に前記第2連結部を介して接続され、前記第2端部側に向かって延びる第2リンク部と、
前記第1リンク部よりも前記第2端部側に配置され、前記エクステンション部と第3連結部を介して接続され、前記第2リンク部と第4連結部を介して接続された第3リンク部と、を有し、
前記第1姿勢検出器は、前記第3リンク部に配置されている、
位置推定ユニット。
【請求項9】
作業機械本体と、
アーム、バケットおよび前記バケットを駆動するバケットシリンダを有し、前記作業機械本体に対して揺動可能な第1作業機と、
前記バケットシリンダの駆動を前記バケットに伝達するリンク機構を有し、前記アームと前記バケットの間に装着可能な第2作業機と、
前記リンク機構に配置された第1姿勢検出器と、
前記第1作業機の形状に関するデータと、前記第2作業機の形状に関するデータと、前記第1作業機の姿勢に関する情報と、前記第1姿勢検出器による検出値に基づいて前記作業機械本体に対する前記バケットの位置に関する情報を推定するコントローラと、を備え、
前記第2作業機は、
前記バケットと接続可能な第1端部と前記アームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部を有し、
前記リンク機構は、
前記エクステンション部と第1連結部を介して接続され、前記バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能な第1リンク部と、
前記第1リンク部に前記第2連結部を介して接続され、前記第2端部側に向かって延びる第2リンク部と、
前記第1リンク部よりも前記第2端部側に配置され、前記エクステンション部と第3連結部を介して接続され、前記第2リンク部と第4連結部を介して接続された第3リンク部と、を有し、
前記第1姿勢検出器は、前記第3リンク部に配置されている、
作業機械。
【請求項10】
作業機械本体と、アーム、バケットおよび前記バケットを駆動するバケットシリンダを有し、前記作業機械本体に対して揺動可能な第1作業機とを備えた作業機械の前記アームと前記バケットの間に装着可能なエクステンションアームと、
前記エクステンションアームに配置された姿勢検出器と、を備え、
前記エクステンションアームは、
前記バケットと接続可能な第1端部および前記アームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部と、
前記バケットシリンダの駆動を前記バケットに伝達するリンク機構と、を有し、
前記リンク機構は、
前記エクステンション部と第1連結部を介して接続され、前記バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能な第1リンク部と、
前記第1リンク部に前記第2連結部を介して接続され、前記第2端部側に向かって延びる第2リンク部と、
前記第1リンク部よりも前記第2端部側に配置され、前記エクステンション部と第3連結部を介して接続され、前記第2リンク部と第4連結部を介して接続された第3リンク部と、を含み、
前記第1姿勢検出器は、前記第3リンク部に配置されている、
エクステンションユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、位置推定システム、位置推定ユニット、作業機械、およびエクステンションユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
作業機を有する作業機械において、バケットの刃先の位置を算出する技術が、知られている。例えば、特許文献1の作業機械は、車両本体と作業機とを備えている。車両本体には、車体の位置を検出するために、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)のアンテナが設けられている。また、車両本体には、例えばIMU(Inertial Measurement Unit)が配置されている。IMUは、車両本体のロール角、及び、ピッチ角などを検出する。作業機は、ブームと、アームと、バケットと、それらを駆動する油圧シリンダとを有している。作業機械のコントローラは、車両本体の位置と姿勢、作業機の各部分の寸法、及び、作業機の各部分が揺動する角度などから、バケットの刃先位置を算出する。
【0003】
特許文献1には、作業機の各部分が揺動する角度を検出する際に、各作業機の揺動部に角度センサを取り付けることが記載されている。
【0004】
また、作業範囲を拡大するためにエクステンションアームが装着された場合には、エクステンションアームの各部分の寸法を入力することによって補正を行い、バケットの刃先位置を算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】再表2016/056676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、エクステンションアームを装着して浚渫作業等を行う場合にも、バケットやバケットピンに角度センサを取り付けていると、角度センサを配置した部分が水没する可能性があるため、角度センサの破損可能性が高く、破損を防ぐためには強固に保護を行う必要があった。
【0007】
本開示は、作業による影響を受けにくい位置推定システム、位置推定ユニット、作業機械、およびエクステンションユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様に係る位置推定システムは、作業機械本体と、アーム、バケットおよびバケットを駆動するバケットシリンダを有し、作業機械本体に対して揺動可能な第1作業機と、バケットシリンダの駆動をバケットに伝達するリンク機構を有し、アームとバケットの間に装着可能な第2作業機と、を備えた作業機械のバケットの位置に関する情報を推定する位置推定システムであって、第1姿勢検出器と、コントローラと、を備える。第1姿勢検出器は、リンク機構に配置可能である。コントローラは、第1作業機の形状に関するデータと、第2作業機の形状に関するデータと、第1作業機の姿勢に関する情報と、第1姿勢検出器による検出値に基づいて作業機械に対するバケットの位置に関する情報を推定する。第2作業機は、バケットと接続可能な第1端部とアームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部を有する。リンク機構は、第1リンク部と、第2リンク部と、第3リンク部と、を有する。第1リンク部は、エクステンション部と第1連結部を介して接続され、バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能である。第2リンク部は、第1リンク部に第2連結部を介して接続され、第2端部側に向かって延びる。第3リンク部は、第1リンク部よりも第2端部側に配置され、エクステンション部と第3連結部を介して接続され、第2リンク部と第4連結部を介して接続されている。
【0009】
本開示の第2の態様に係る位置推定ユニットは、作業機械本体と、アーム、バケットおよびバケットを駆動するバケットシリンダを有し、作業機械本体に対して揺動可能な第1作業機と、バケットシリンダの駆動を前記バケットに伝達するリンク機構を有し、アームとバケットの間に装着可能な第2作業機と、を備えた作業機械のバケットの位置に関する情報を推定する位置推定ユニットであって、第1姿勢検出器と、検出器コントローラと、を備える。第1姿勢検出器は、リンク機構に配置可能である。検出器コントローラは、第1姿勢検出器による検出値を取得し、検出値に基づいた情報を作業機械本体に送信する。第2作業機は、バケットと接続可能な第1端部とアームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部を有する。リンク機構は、第1リンク部と、第2リンク部と、第3リンク部と、を有する。第1リンク部は、エクステンション部と第1連結部を介して接続され、バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能である。第2リンク部は、第1リンク部に第2連結部を介して接続され、第2端部側に向かって延びる。第3リンク部は、第1リンク部よりも第2端部側に配置され、エクステンション部と第3連結部を介して接続され、第2リンク部と第4連結部を介して接続されている。
【0010】
本開示の第3の態様に係る作業機械は、作業機本体と、第1作業機と、第2作業機と、第1姿勢検出器と、コントローラと、を備える。第1作業機は、アーム、バケットおよびバケットを駆動するバケットシリンダを有し、作業機械本体に対して揺動可能である。第2作業機は、バケットシリンダの駆動をバケットに伝達するリンク機構を有し、アームとバケットの間に装着可能である。第1姿勢検出器は、リンク機構に配置されている。コントローラは、第1作業機の形状に関するデータと、第2作業機の形状に関するデータと、第1作業機の姿勢に関する情報と、第1姿勢検出器による検出値に基づいてバケットの位置に関する情報を推定する。第2作業機は、バケットと接続可能な第1端部とアームと接続可能な第2端部と、を含むエクステンション部を有する。リンク機構は、第1リンク部と、第2リンク部と、第3リンク部と、を有する。第1リンク部は、エクステンション部と第1連結部を介して接続され、バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能である。第2リンク部は、第1リンク部に第2連結部を介して接続され、第2端部側に向かって延びる。第3リンク部は、第1リンク部よりも第2端部側に配置され、エクステンション部と第3連結部を介して接続され、第2リンク部と第4連結部を介して接続されている。
【0011】
本開示の第4の態様に係るエクステンションユニットは、エクステンションアームと、第1姿勢検出器と、を備える。エクステンションアームは、エクステンション部と、リンク機構と、を有する。エクステンション部は、バケットと接続可能な第1端部およびアームと接続可能な第2端部と、を含む。リンク機構は、バケットシリンダの駆動をバケットに伝達する。リンク機構は、第1リンク部と、第2リンク部と、第3リンク部と、を含む。第1リンク部は、エクステンション部と第1連結部を介して接続され、バケットに接続されたバケットリンク部と第2連結部を介して接続可能である。第2リンク部は、第1リンク部と第2連結部を介して接続され、アーム側に向かって延びる。第3リンク部は、第1リンク部よりも第2端部側に配置され、エクステンション部と第3連結部を介して接続され、第2リンク部と第4連結部を介して接続される。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、作業による影響を受けにくい位置推定システム、位置推定ユニット、作業機械、およびエクステンションユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示にかかる実施の形態における作業機械の斜視図。
図2】本開示にかかる実施の形態における作業機の側面図。
図3】本開示にかかる実施の形態における作業機の平面図。
図4】(a)本開示にかかる実施の形態におけるバケットの側面図、(b)図4(a)のバケットから紙面手前側の側面部を取り除いた状態を示す図。
図5】本開示にかかる実施の形態における位置推定システムの構成を示すブロック図。
図6】作業機械の構成を模式的に示す図である。
図7】ガイド画面の一例を示す図である。
図8】本開示にかかる実施の形態の作業機において第3リンク部を除くエクステンションアームを取り外した状態の第1作業機を示す側面図。
図9】(a)~(c)本開示に係る他の実施の形態の位置推定ユニットから車両本体に送信する情報を示す図。
図10】本開示に係る他の実施の形態のリンク機構を有するエクステンションアームを示す側面図。
図11】(a)本開示にかかる他の実施の形態のバケット角センサの第3リンク部への配置状態を示す平面図、(b)本開示にかかる他の実施の形態のバケット角センサの第3リンク部への配置状態を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本開示の一実施形態に係る位置推定システム、作業機械、およびエクステンションユニットについて説明する。
【0015】
(作業機械1の概要)
図1は、実施形態に係る作業機械1の斜視図である。
【0016】
作業機械1は、車両本体2(作業機械本体の一例)と、作業機3と、位置推定システム50(図5参照)と、を主に有する。車両本体2は、旋回体4と走行装置5とを有する。旋回体4は、走行装置5に対して旋回可能に支持されている。旋回体4には、運転室6が配置されている。走行装置5は履帯5a,5bを含む。履帯5a,5bが回転することにより作業機械1が走行する。
【0017】
(作業機3)
作業機3は、車両本体2に取り付けられている。作業機3は、第1作業機25とエクステンションアーム12(第2作業機の一例)とを含む。エクステンションアーム12は、第1作業機25に着脱可能に構成されている。
【0018】
第1作業機25は、ブーム10と、アーム11と、バケット13とを含む。
【0019】
ブーム10の基端部は、ブームピン14を介して車両本体2に回転可能に取り付けられている。アーム11の基端部は、アームピン15を介してブーム10の先端部に回転可能に取り付けられている。エクステンションアーム12の基端部は、2つの連結ピン16、17を介してアーム11の先端部に取り付けられている。バケット13は、バケットピン18を介して、エクステンションアーム12の先端部に回転可能に取り付けられている。
【0020】
作業機3は、一対のブームシリンダ19と、アームシリンダ20と、バケットシリンダ21とを含む。ブームシリンダ19と、アームシリンダ20と、バケットシリンダ21とは、それぞれ油圧シリンダである。
【0021】
一対のブームシリンダ19は、ブーム10を挟んで配置されている。各々のブームシリンダ19のボトム側の端は、ブームシリンダフートピン19aを介して旋回体4に回転可能に取り付けられている。各々のブームシリンダ19のロッド側の端は、ブームシリンダトップピン19bを介してブーム10に回転可能に取り付けられている。
【0022】
アームシリンダ20のボトム側の端は、アームシリンダフートピン(図示せず)を介して、ブーム10に取り付けられている。アームシリンダ20のロッド側の端は、アームシリンダトップピン20bを介してアーム11に取り付けられている。
【0023】
バケットシリンダ21のボトム側の端は、バケットシリンダフートピン21aを介してアーム11に取り付けられている。バケットシリンダ21のロッド側の端は、第3リンクピン38(後述する)を介して、エクステンションアーム12に取り付けられている。
【0024】
ブームシリンダ19が伸縮することで、ブーム10が動作する。アームシリンダ20が伸縮することで、アーム11およびエクステンションアーム12が動作する。バケットシリンダ21が伸縮することで、バケット13が動作する。
【0025】
(エクステンションアーム12)
図2は、作業機3を示す側面図である。図3は、図2の平面図である。
【0026】
エクステンションアーム12は、エクステンション部31と、リンク機構32と、を備える。
【0027】
エクステンション部31は、アーム11とバケット13の間に取り付けられる。エクステンション部31は、アーム11に装着される基端部31b(第2端部の一例)と、バケット13が装着される先端部31a(第1端部の一例)とを有する。
【0028】
エクステンション部31は、基端部31bにおいて、連結ピン16、17を介してアーム11に取り付けられている。連結ピン16と連結ピン17は、アーム11の長手方向に沿って並んで配置されている。連結ピン16は、連結ピン17よりもアーム11の基端側に配置されている。
【0029】
エクステンション部31には、先端部31aにおいて、バケットピン18を介してバケット13が取り付けられている。
【0030】
リンク機構32は、バケットシリンダ21の伸縮をバケット13に伝達する。リンク機構32は、エクステンション部31に取り付けられている。リンク機構32は、第1リンク部33と、第2リンク部材34(第2リンク部の一例)と、第3リンク部35と、を有する。
【0031】
第1リンク部33は、エクステンション部31の先端部31aに配置されている。第1リンク部33は、図3に示すように、エクステンション部31を挟んで配置された一対の第1リンク部材33aを有している。各々の第1リンク部材33aの一端は、図2に示すように、バケットピン18よりも基端部31b側において、第1リンクピン36(第1連結部の一例)を介してエクステンション部31の側面に回転可能に接続されている。各々の第1リンク部材33aの他端は、バケット13に回転可能に接続されているバケットリンク部材47aと第2リンクピン37(第2連結部の一例)を介して回転可能に接続されている。
【0032】
第2リンク部材34の一端は、一対の第1リンク部材33aの他端と第2リンクピン37を介して回転可能に接続されている。第2リンク部材34は、第2リンクピン37が配置されている部分から基端部31b側に向かって延びるように形成された部材である。第2リンク部材34の他端は、第3リンクピン38を介してバケットシリンダ21のロッド側の先端と回転可能に接続されている。
【0033】
第3リンク部35は、第1リンク部33よりもアーム11側(基端部31b側)に配置されている。本実施の形態では、第3リンク部35は、基端部31bに配置されている。第3リンク部35は、図3に示すように、エクステンション部31を挟んで配置された一対の第3リンク部材35aを有している。各々の第3リンク部材35aの一端は、第3リンクピン38(第4連結部の一例)を介して第2リンク部材34の他端およびバケットシリンダ21のロッド側の先端と回転可能に接続されている。各々の第3リンク部材35aの他端は、連結ピン16(第3連結部の一例)を介してエクステンション部31の側面に回転可能に接続されている。
【0034】
本実施の形態では、連結ピン16と第3リンクピン38を結ぶ線分L2と、第1リンクピン36と第2リンクピン37を結ぶ線分L4の長さが異なっており、L2がL4よりも長くなっている。このため、リンク機構32は、第1リンクピン36、第2リンクピン37、第3リンクピン38、および連結ピン16を節とする4節リンクを構成するが、平行リンクではない。
【0035】
(バケット13)
図4(a)は、バケット13の側面図である。バケット13は、バケット本体41と、接続部42と、ティース43とを含む。接続部42は、バケット本体41に接続されており、エクステンションアーム12に取り付けられる部分を含む。
【0036】
ティース43は、バケット本体41に接続されている。バケット13の刃先13pは、ティース43の先端に位置する。バケット本体41は、主に、底面部41aと、背面部41bと、一対の側壁部41cと、を有する。図4(b)は、図4(a)のバケット13の紙面手前側の側壁部41cを取り除いた状態を示す図である。
【0037】
底面部41aは、側面視において湾曲した形状を有する。背面部41bは、底面部41aと位置41pにおいて繋がっている。一対の側壁部41cは、互いに対向して配置されており、底面部41aと背面部41bによって囲まれた空間の側方を覆う。底面部41aと背面部41bと一対の側壁部41cによって囲まれた空間の外部空間への開口が開口部13aとして示されている。
【0038】
底面部41aは、図4(b)に示すように、フロントリップ41dと、前面部41eと、湾曲部41fと、を有する。前面部41eは、平坦な板状の部分であり、側面視において直線状の形状を有する。湾曲部41fは、湾曲した板状の部分であり、側面視においてバケット本体41の外側に向けて凸に湾曲した形状を有する。湾曲部41fは、位置41qにおいて前面部41eに繋がっている。
フロントリップ41dは、平坦な板状の部材であり、側面視において直線状の形状を有する。フロントリップ41dは、前面部41eの位置41qと反対側の端に固定されている。フロントリップ41dの厚さは、前面部41eの厚さよりも大きい。フロントリップ41dは、ティース43が固定される部材である。
背面部41bは、第1部材41gと、第2部材41hと、を有する。第1部材41gは、板状であり、底面部41aの湾曲部41fに位置41pで繋がっている。第2部材41hは、第1部材41gの外側に配置されており、外側に向かって凸に湾曲した部分を有する。
接続部42は、背面部41bに配置されている。接続部42は、一対のブラケット42aを含む(図1参照)。一対のブラケット42aは、幅方向に対向して配置されている。ブラケット42aは、図4(a)および図4(b)に示すように、背面部41bに固定されている。ブラケット42aは、背面部41bから外側に向かって立設している。各々のブラケット42aは、第1孔42bと第2孔42cとを含む。開口部13a側の第1孔42bには、図2に示すようにバケットピン18が挿入される。底面部41a側の第2孔42cには、バケット13をバケットリンク部47に取り付けるためのバケットリンクピン46が通される。
【0039】
なお、バケットリンク部47は、図1に示すように、一対のバケットリンク部材47aを有している。各々のバケットリンク部材47aの一端が、バケットリンクピン46を介してブラケット42aに回転可能に接続されている。各々のバケットリンク部材47aの他端が、第2リンクピン37を介して、第1リンク部材33aおよび第2リンク部材34に回転可能に接続されている。ティース43は、底面部41aの背面部41bとは反対側の先端に配置されている。
【0040】
(位置推定システム50)
図5は、位置推定システム50の構成を示すブロック図である。
【0041】
位置推定システム50は、図5に示すように、入力装置52と、ディスプレイ53と、コントローラ54と、記憶装置55と、位置センサ56(状態検出器の一例)と、姿勢センサ57と、を備える。
【0042】
入力装置52と、ディスプレイ53とは、運転室6に配置されている。入力装置52は、作業機械1の制御の設定を行うためのオペレータによる操作を受け付け、操作に応じた操作信号を出力する。入力装置52は、例えばタッチスクリーンである。或いは、入力装置52は、レバー、スイッチを含んでもよい。オペレータは、入力装置52を用いて、車両本体2および作業機3の形状データを入力することができる。例えば、新たなエクステンションアーム12を装着する場合には、入力装置52を用いてエクステンションアーム12の形状データを入力することができる。
【0043】
ディスプレイ53は、入力装置52に入力される指令信号に応じた画像を表示する。ディスプレイ53は、作業機械1による作業を補助するためのガイド画面を表示する。
ガイド画面として、ディスプレイ53は、例えば、地形データと、現在のバケット13の刃先13pの位置(バケットの位置に関する情報の一例)を表示する。
【0044】
コントローラ54は、取得したデータに基づいて、バケット角θ3を算出し、ディスプレイ53に、地形データとバケット13の刃先13pの位置を表示する。
【0045】
コントローラ54は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などのメモリとを含む。記憶装置55は、半導体メモリ、或いはハードディスクなどを含む。記憶装置55は、非一時的な(non-transitory)コントローラ54で読み取り可能な記録媒体の一例である。記憶装置55は、プロセッサによって実行可能でありバケット13の刃先13pの位置を推定し、刃先13pの位置の表示を行うためのコンピュータ指令を記録している。
【0046】
位置センサ56は、作業機械1の位置を測定する。位置センサ56は、車両本体2に配置されている。位置センサ56は、GNSS(Global Navigation Satellite System)レシーバ61と、アンテナ62と、IMU63とを備える。GNSSレシーバ61は、例えばGPS(Global Positioning System)用の受信機である。GNSSレシーバ61は、衛星より測位信号を受信し、測位信号によりアンテナ62の位置を演算して車体位置データを生成する。コントローラ54は、GNSSレシーバ61から車体位置データ(位置に関する情報の一例)を取得する。IMU63は、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit)である。IMU63は、傾斜角データ(傾斜に関する情報の一例)を取得する。傾斜角データは、車両前後方向の水平に対する角度(ピッチ角)、および車両横方向の水平に対する角度(ロール角)を含む。
【0047】
姿勢センサ57は、作業機3の姿勢を示す姿勢データを検出する。姿勢センサ57は、ブーム角センサ64(第3姿勢検出器の一例)と、アーム角センサ65(第2姿勢検出器の一例)と、バケット角センサ66(第1姿勢検出器の一例)と、を含む。ブーム角センサ64は、ブーム角θ1を検出する。図6は、作業機械1の構成を模式的に示す図である。図5に示すように、ブーム角θ1は、車両本体2におけるブーム10の傾斜角を示す。アーム角センサ65は、アーム角θ2を検出する。アーム角θ2は、ブーム10に対するアーム11の傾斜角を示す。
【0048】
ブーム角センサ64は、例えばIMUであり、ブーム10に配置されている。ブーム角センサ64は、ブーム角度を示す検出信号をコントローラ54に出力する。コントローラ54は、車両本体2の傾斜角データと検出信号からブーム角θ1を算出する。
アーム角センサ65は、例えば、IMUであり、アーム11に配置されている。アーム角センサ65は、アーム角度を示す検出信号をコントローラ54に出力する。コントローラ54は、車両本体2の傾斜角データとブーム角θ1と検出信号からアーム角θ2を算出する。
なお、ブーム角センサ64およびアーム角センサ65は、シリンダのストロークを検出するセンサであってもよく、この場合、シリンダストロークに基づいて、コントローラ54がブーム角θ1とアーム角θ2を算出する。
【0049】
バケット角センサ66は、IMUである。図2および図3に示すように、バケット角センサ66は、第3リンク部材35aの外側の側面35b(外側面の一例)に取り付けられている。バケット角センサ66は、収納ケース68の内側に収納されている。側面視において、アームピン15と連結ピン16を結ぶ直線をL1とし、第3リンク部材35aの中心を通る線分(連結ピン16と第3リンクピン38を結ぶ線分)をL2とすると、バケット角センサ66の検出値に基づいて、直線L1(第3直線の一例)と線分L2の形成する角度Φ1を検出することができる。
【0050】
バケット角センサ66の検出値は、車両本体2に配置されたコントローラ54にハーネス67を介して送信される。ハーネス67は、収納ケース68から出て、第3リンク部材35aおよびアーム11の側面に沿って車両本体2に向かって延びている。ハーネス67は、防水である方が好ましい。ハーネス67を通じてバケット角センサ66に電力が供給される。
【0051】
記憶装置55は、車両本体2と、作業機3の形状データとを記憶している。車両本体2の形状データは、車両本体2の形状を示す。車両本体2の形状データは、アンテナ62と車両本体2における基準位置との位置関係を示す。車両本体2の形状データは、車両本体2における基準位置と、ブームピン14との位置関係を示す。
【0052】
作業機3の形状データは、作業機3の各部の形状を示す。作業機3の形状データは、第1作業機25の形状データ(第1作業機の形状に関するデータの一例)とエクステンションアーム12の形状データ(第2作業機の形状に関するデータの一例)とを含む。
形状データは、ブーム長L11と、アーム長L12と、バケット長L13とを含む。ブーム長L11は、ブームピン14からアームピン15までの長さである。アーム長L12は、アームピン15からバケットピン18までの長さである。バケット長L13は、バケットピン18からバケット13の刃先13pまでの長さである。
【0053】
また、エクステンションアーム12の形状データは、アームピン15に対する連結ピン16、バケットピン18、および第1リンクピン36の位置関係、第1リンクピン36から第2リンクピン37までの長さ、連結ピン16から第3リンクピン38までの長さ、並びに、第2リンクピン37から第3リンクピン38までの長さを含む。
【0054】
また、バケット13の形状データは、バケットピン18とバケットリンクピン46の位置関係、バケットリンクピン46から第1リンクピン36までの長さ、およびバケットピン18と刃先13pとの位置関係を含む。
【0055】
コントローラ54は、バケット角センサ66の検出値から求められる角度Φ1に基づいて、図6に示すバケット角θ3を算出する。ここで、側面視においてアームピン15とバケットピン18を結ぶ直線をL3とし、第1リンク部材33aの中心を通る線分(第1リンクピン36と第2リンクピン37を結ぶ線分)をL4とする。
【0056】
詳しく説明すると、コントローラ54は、バケット角センサ66によって検出された検出値と、傾斜角データ、ブーム角θ1およびアーム角θ2と、作業機3の形状データとエクステンションアーム12の形状データに基づいて角度Φ1を算出し、さらに直線L3(第1直線の一例)と直線L4の成す角度Φ2を算出する。
【0057】
コントローラ54は、角度Φ2と作業機3の形状データとエクステンションアーム12の形状データに基づいて、バケット角θ3を算出する。バケット角θ3は、側面視において、バケットピン18と刃先13pを結ぶ直線L5(第2直線の一例)と、直線L3の成す角度である。
【0058】
このように、コントローラ54は、ブーム角θ1、アーム角θ2、およびバケット角θ3を取得する。ブーム角θ1、アーム角θ2およびバケット角θ3は、姿勢データに含まれる。
【0059】
コントローラ54は、傾斜角データと、姿勢データと、形状データとに基づいて、位置センサ56が検出した車体位置データから、バケット位置データを算出する。バケット位置データは、例えば、バケット13の刃先13pの位置を示す。バケット角θ3は、バケット位置データに含まれ得る。
【0060】
記憶装置55は、現況地形データと設計地形データとを記憶している。現況地形データは、作業現場の現況地形を示す。設計地形データは、作業現場の目標形状を示す。コントローラ54は、現況地形データと、設計地形データと、形状データとに基づいて、図7に示すガイド画面71をディスプレイ53に表示する。図7に示すように、ガイド画面71は、現況地形72と、設計地形73と、作業機械1との位置を示す。形状データは、バケット13の形状を示すデータを含む。コントローラ54は、バケット13の形状データとバケット13の刃先13p位置とに基づいて、現況地形72及び設計地形73に対するバケット13の位置をガイド画面71に示す。
【0061】
作業機械1のオペレータは、ガイド画面71によって、バケット13と現況地形72と設計地形73との位置関係を把握することができる。
【0062】
(特徴等)
(1)
上述した本実施の形態の位置推定システム50は、車両本体2と、第1作業機25と、エクステンションアーム12と、を備えた作業機械1のバケット13の位置に関する情報を推定する位置推定システムであって、バケット角センサ66と、コントローラ54と、を備える。第1作業機25は、アーム11、バケット13およびバケット13を駆動するバケットシリンダ21を有し、車両本体2に対して揺動可能である。エクステンションアーム12は、バケットシリンダ21の駆動をバケット13に伝達するリンク機構32を有し、アーム11とバケット13の間に装着可能である。バケット角センサ66は、リンク機構32に配置可能である。コントローラ54は、第1作業機25の形状データと、エクステンションアーム12の形状データと、第1作業機25の姿勢に関する情報と、バケット角センサ66による検出値に基づいて、作業機械1に対するバケット13の刃先13pの位置を推定する。図2に示すように、エクステンションアーム12は、エクステンション部31を有する。エクステンション部31は、バケット13と接続可能な先端部31aおよびアーム11と接続可能な基端部31bと、を含む。リンク機構32は、第1リンク部33と、第2リンク部材34と、第3リンク部35と、を有する。第1リンク部33は、エクステンション部31と第1リンクピン36を介して接続され、バケット13に接続されたバケットリンク部47と第2リンクピン37を介して接続可能である。第2リンク部材34は、第1リンク部33と第2リンクピン37を介して接続され、基端部31b側に向かって延びる。第3リンク部35は、第1リンク部33よりも基端部31b側に配置され、エクステンション部31と連結ピン16を介して接続され、第2リンク部材34と第3リンクピン38を介して接続される。
【0063】
このように、バケット角センサ66をリンク機構32に配置することによって、例えば浚渫作業における水没可能性を低減することができ、作業による影響を受け難くすることができる。
【0064】
(2)
本実施の形態の位置推定システム50では、バケット角センサ66は、第3リンク部35に配置されている。
【0065】
このように、アーム11寄りに配置されている第3リンク部35にバケット角センサ66を設けることにより、水没の可能性を更に低減することができる。また、収納ケース68の防水性能を簡易にすることができる。
【0066】
また、リンク機構32の他の位置にバケット角センサ66を設けるよりも、バケット角センサ66から車両本体2に伸ばすハーネス67の長さを短くすることができる。
【0067】
また、第3リンク部35を含むエクステンションアーム12を取り外した後に、第3リンク部35をアーム11に接続してバケット13をアーム11に取り付けることによって、バケット角センサ66やバケット角センサ66から延びるハーネス67等の付け替え作業が必要なくなるため、脱着の作業が容易となる。
【0068】
図8は、第3リンク部35を除くエクステンションアーム12をバケット13とアーム11の間から取り外した状態を示す図である。図8に示す構成では、バケットリンク部材47aが第3リンクピン38を介して第3リンク部材35aに回転可能に接続されている。バケットピン18は、アーム11の連結ピン17が配置されていた部分に配置されており、バケットピン18を介してバケット13がアーム11に回転可能に接続されている。このように、エクステンションアーム12の脱着にかかわらず、第3リンク部35にバケット角センサ66を配置した状態が維持できるため、センサの付け替え作業等を行わなくてよく、簡便にエクステンションアーム12の着脱を行うことができる。
【0069】
(3)
本実施の形態の位置推定システム50では、バケット角センサ66は、第3リンク部35の外側の側面35bに配置される。
【0070】
これにより、バケット角センサ66のメンテナンスや交換を行い易くなる。
【0071】
(4)
本実施の形態の位置推定システム50では、バケット13の位置に関する情報は、エクステンション部31にバケット13を連結するバケットピン18とアーム11の揺動支点であるアームピン15とを結ぶ直線L3に対する、バケット13の刃先13pとバケットピン18を結ぶ直線L5の角度であるバケット角θ3を含む。コントローラ54は、バケット角センサ66の検出値に基づいて、アーム11にエクステンション部31を連結する連結ピン16とアームピン15との間を結ぶ直線L1に対する第3リンク部35の回転角度Φ1を算出し、第3リンク部35の回転角度Φ1に基づいて、直線L3に対する第1リンク部33の回転角度Φ2を算出し、第1リンク部33の回転角度Φ2に基づいて、バケット角θ3を算出する。
【0072】
このように、第3リンク部35の回転角度Φ1に基づいて、第1リンク部33の回転角度Φ2を算出することによって、バケット角θ3を推定することができる。
【0073】
(5)
本実施の形態の位置推定システム50では、第1作業機25は、車両本体2とアーム11に接続されたブーム10を更に有する。位置推定システム50は、アーム角センサ65と、ブーム角センサ64と、を更に備える。アーム角センサ65は、アーム11の姿勢を検出する。ブーム角センサ64は、ブーム10の姿勢を検出する。コントローラ54は、推定したバケット角θ3と、アーム角センサ65およびブーム角センサ64の検出値とに基づいて、バケット13の位置を推定する。
【0074】
これにより、バケット角θ3を用いて、バケット13の位置を推定することができる。
【0075】
(6)
本実施の形態の位置推定システム50は、位置センサ56を更に備える。位置センサ56は、車両本体2の位置および傾斜に関する情報を検出する。コントローラ54は、作業機械1に対するバケット13の位置に関する情報と、位置センサ56の検出値に基づいて、バケット13の位置を推定する。
これによって、バケット13のグローバル座標系における位置を推定することができる。
【0076】
(7)
本実施の形態の作業機械1は、車両本体2と、第1作業機25と、エクステンションアーム12と、バケット角センサ66と、コントローラ54と、を備える。第1作業機25は、アーム11、バケット13およびバケット13を駆動するバケットシリンダ21を有し、車両本体2に対して揺動可能である。エクステンションアーム12は、バケットシリンダ21の駆動をバケット13に伝達するリンク機構32を有し、アーム11とバケット13の間に装着可能である。バケット角センサ66は、リンク機構32に配置されている。コントローラ54は、第1作業機25の形状データと、エクステンションアーム12の形状データと、第1作業機25の姿勢に関する情報と、バケット角センサ66による検出値に基づいて車両本体2に対するバケット角θ3を推定する。エクステンションアーム12は、エクステンション部31を有する。エクステンション部31は、バケット13と接続可能な先端部31aおよびアーム11と接続可能な基端部31bと、を含む。リンク機構32は、第1リンク部33と、第2リンク部材34と、第3リンク部35と、を有する。第1リンク部33は、エクステンション部31と第1リンクピン36を介して接続され、バケット13に接続されたバケットリンク部47と第2リンクピン37を介して接続可能である。第2リンク部材34は、第1リンク部33と第2リンクピン37を介して接続され、基端部31b側に向かって延びる。第3リンク部35は、第1リンク部33よりも基端部31b側に配置され、エクステンション部31と連結ピン16を介して接続され、第2リンク部材34と第3リンクピン38を介して接続される。
【0077】
このように、バケット角センサ66をリンク機構32に配置することによって、例えば浚渫作業における水没可能性を低減することができ、作業による影響を受け難くすることができる。
【0078】
(8)
本実施の形態のエクステンションユニットは、エクステンションアーム12と、バケット角センサ66と、を備える。エクステンションアーム12は、車両本体2と、アーム11、バケット13およびバケット13を駆動するバケットシリンダ21を有し、車両本体2に対して揺動可能な第1作業機25を備えた作業機械1のアーム11とバケット13の間に装着可能である。バケット角センサ66は、エクステンションアーム12に配置されている。エクステンションアーム12は、エクステンション部31と、リンク機構32と、を有する。エクステンション部31は、バケット13と接続可能な先端部31aおよびアーム11と接続可能な基端部31bと、を含む。リンク機構32は、バケットシリンダ21の駆動をバケット13に伝達する。リンク機構32は、第1リンク部33と、第2リンク部材34と、第3リンク部35と、を有する。第1リンク部33は、エクステンション部31と第1リンクピン36を介して接続され、バケット13に接続されたバケットリンク部47と第2リンクピン37を介して接続可能である。第2リンク部材34は、第1リンク部33に第2リンクピン37を介して接続され、基端部31b側に向かって延びる。第3リンク部35は、第1リンク部33よりも基端部31b側に配置され、エクステンション部31と連結ピン16を介して接続され、第2リンク部材34と第3リンクピン38を介して接続されている。
【0079】
これにより、リンク機構32にバケット角センサ66が配置されたエクステンションアーム12を提供することができる。
【0080】
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0081】
(A)
上記実施の形態では、バケット角センサ66が第3リンク部35に配置され、バケット角センサ66の検出値がコントローラ54によって取得されるように予め設定されているが、エクステンションアームが装着可能な既存の作業機械に、バケット角センサ66を後付けで装着してもよい。この場合、バケット角センサ66と、ハーネス67と、バケット角センサ66を制御するセンサコントローラ81(検出器コントローラの一例)と、を有する位置推定ユニット80として既存の作業機械に提供することができる。
【0082】
図9(a)に示すように、センサコントローラ81がバケット角センサ66の検出値Vdを取得し、ハーネス67を介して車両本体2のコントローラ54に検出値Vd(検出値に基づいた情報の一例)を送信してもよい。コントローラ54は、検出値Vdから、バケット角度θ3を算出する。
図9(b)に示すように、センサコントローラ81がバケット角センサ66の検出値Vdを取得し、検出値Vdから、傾斜角データと、ブーム角θ1およびアーム角θ2と、作業機3の形状データと、エクステンションアーム12の形状データに基づいて角度Φ1を算出してもよい。センサコントローラ81からハーネス67を介して角度Φ1のデータ(検出値に基づいた情報の一例)が車両本体2のコントローラ54に送信される。コントローラ54は、角度Φ1のデータから、バケット角度θ3を算出する。この場合、センサコントローラ81は、角度Φ1を算出するためにデータを取得する。
【0083】
また、図9(c)に示すように、センサコントローラ81が、バケット角センサ66から取得した検出値Vdから、傾斜角データと、ブーム角θ1およびアーム角θ2と、作業機3の形状データとエクステンションアーム12の形状データに基づいて角度Φ2を算出してもよい。センサコントローラ81からハーネス67を介して角度Φ2のデータ(検出値に基づいた情報の一例)が車両本体2のコントローラ54に送信される。コントローラ54は、角度Φ2のデータから、バケット角度θ3を算出する。この場合、センサコントローラ81は、角度Φ2を算出するためのデータを取得する。
さらに、センサコントローラ81が、バケット角センサ66の検出値からバケット角度θ3を求め、バケット角度θ3のデータ(検出値に基づいた情報の一例)を車両本体2のコントローラ54に送信してもよい。
【0084】
なお、センサコントローラ81は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などのメモリや記憶装置を含む。記憶装置は、半導体メモリ、或いはハードディスクなどを含む。記憶装置は、非一時的な(non-transitory)センサコントローラ81で読み取り可能な記録媒体の一例である。記憶装置は、プロセッサによって実行可能であり上述した制御を実行するためのコンピュータ指令を記録している。
【0085】
これにより、既存の作業機械にエクステンションアーム12を装着した場合であっても後付けで位置推定ユニット80を作業機械に取り付けることによって、バケット13の刃先13pの位置を取得することができる。
【0086】
(B)
上記実施の形態のエクステンションアーム12のリンク機構32は、第1リンクピン36から第2リンクピン37までの線分L4の長さと、連結ピン16から第3リンクピン38までの線分L2の長さが異なっているが、同じであってもよい。
【0087】
図10は、平行リンクであるリンク機構32´を有するエクステンションアーム12´を示す図である。なお、図10では、ハーネス67は省略している。
【0088】
図10に示すエクステンションアーム12´では、第3リンク部35´の第3リンク部材35a´の長さが、第1リンク部33´の第1リンク部材33a´の長さと同じであり、第1リンクピン36から第2リンクピン37までの線分L4´の長さと、連結ピン16から第3リンクピン38までの線分L2´の長さが同じに構成されている。
【0089】
この場合、角度Φ1と、角度Φ2は同じ値になるため、角度Φ1からバケット13の形状データに基づいてバケット角θ3を算出することができる。
【0090】
このため、角度Φ1から角度Φ2を演算によって推定する必要がないため、より精度よくバケット角θ3を推定することができる。
【0091】
(C)
上記実施の形態では、バケット角センサ66は、第3リンク部材35aの外側の側面35b(図3参照)に配置されているが、これに限らなくてもよい。
【0092】
図11(a)は、収納ケース68と第3リンク部35´´を示す平面図である。図11(b)は、収納ケース68と第3リンク部35´´を示す側面図である。
【0093】
図に示すように、一対の第3リンク部材35aの間を接続する接続部分35cが設けられており、接続部分35cの上面にバケット角センサ66を収納された収納ケース68が取り付けられている。このように、第3リンク部35´´において、第3リンク部材35aの側面35b以外に配置されていてもよい。
【0094】
(D)
上記実施の形態では、バケットの位置に関する情報として、バケット13の刃先13pの位置を推定しているが、刃先13pの位置に限らなくてもよい。バケット13の刃先13p以外の他の位置を推定してもよい。この位置とバケット13の形状データから、ガイド画面71にバケット13の姿勢を表示することができる。
【0095】
(E)
作業機械1は、上述した油圧ショベルに限らず、機械式ショベル、ロープショベル等の他の機械であってもよい。上記の実施形態に係る作業機械1は、いわゆるバックフォー型のショベルであるが、フェースショベルであってもよい。また、履帯式のショベルに限らず、ホイール式のショベルであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本開示によれば、作業による影響を受けにくい位置推定システム、位置推定ユニット、作業機械、およびエクステンションユニットを提供することができる。
【符号の説明】
【0097】
11 アーム
12 エクステンションアーム
13 バケット
13p 刃先
21 バケットシリンダ
25 第1作業機
32 リンク機構
50 位置推定システム
54 コントローラ
66 バケット角センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11