(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-11
(45)【発行日】2025-12-19
(54)【発明の名称】固体撮像装置及びその製造方法、並びに電子機器
(51)【国際特許分類】
H10F 39/18 20250101AFI20251212BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20251212BHJP
【FI】
H10F39/18 A
H04N25/70
(21)【出願番号】P 2022558898
(86)(22)【出願日】2021-09-08
(86)【国際出願番号】 JP2021033046
(87)【国際公開番号】W WO2022091592
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2024-07-25
(31)【優先権主張番号】P 2020181870
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】河村 智彦
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-082330(JP,A)
【文献】特開2016-103541(JP,A)
【文献】国際公開第2020/045142(WO,A1)
【文献】特開2011-108839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10F 39/18
H04N 25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有し、かつ前記第1の面側に分離領域で区画された活性領域を有する半導体層と、
前記活性領域に設けられた電荷蓄積領域と、
前記半導体層に前記電荷蓄積領域から深さ方向に離間して設けられた光電変換部と、
前記分離領域に設けられたゲート電極を有し、かつ前記光電変換部で光電変換された信号電荷を前記電荷蓄積領域に転送する転送トランジスタと、
を備え、
前記分離領域は、前記半導体層の前記第1の面側に設けられた分離絶縁膜を有し、
前記ゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して前記活性領域と隣り合う第1部分と、前記分離絶縁膜と隣り合う第2部分とを有する、固体撮像装置。
【請求項2】
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域の一端側に設けられている、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域を挟んで互いに反対側に位置する各々の領域側に設けられている、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域の一端側の角部を囲むようにして設けられている、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域の一端側の2つの角部を囲むようにして設けられている、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項6】
分離領域は、前記半導体層の前記第1の面及び前記第2の面に亘って延伸している、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記ゲート電極は、前記分離絶縁膜の中に埋め込まれている、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記ゲート電極は、前記半導体層の前記第1の面側に設けられた頭部と、前記頭部から前記分離絶縁膜の内部に前記頭部よりも幅狭で突出する胴部とを有する、請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記ゲート絶縁膜は、熱酸化膜であり、
前記分離絶縁膜は、堆積膜である、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項10】
半導体層の第1の面側に活性領域を区画する分離溝部を形成し、
前記分離溝部内に分離絶縁膜を形成し、
前記分離絶縁膜を前記分離溝部の深さ方向に向かってエッチングして、前記分離絶縁膜に前記半導体層及び前記分離絶縁膜で囲まれたゲート溝部を形成し、
前記ゲート溝部内の前記半導体層にゲート絶縁膜を形成し、
前ゲート溝部内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する、
ことを含む固体撮像装置の製造方法。
【請求項11】
固体撮像装置と、被写体からの像光を前記固体撮像装置の撮像面上に結像させる光学レンズと、上記固体撮像装置から出力される信号に信号処理を行う信号処理回路と、を備え、
前記固体撮像装置は、
互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有し、かつ前記第1の面側に分離領域で区画された活性領域を有する半導体層と、
前記半導体層の前記活性領域に設けられた電荷蓄積領域と、
前記半導体層に前記電荷蓄積領域から深さ方向に離間して設けられた光電変換部と、
前記分離領域に設けられたゲート電極を有し、かつ前記光電変換部で光電変換された信号電荷を前記電荷蓄積領域に転送する転送トランジスタと、
を備え、
前記分離領域は、前記半導体層の前記第1の面側の溝部内に設けられた分離絶縁膜を有し、
前記ゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して前記活性領域と隣り合う第1部分と、前記分離絶縁膜と隣り合う第2部分とを有する、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術(本開示に係る技術)は、固体撮像装置及び電子機器に関し、特に、転送トランジスタを有する固体撮像装置及びその製造方法、並びに電子機器に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
固体撮像装置は、光電変換部で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域に転送する転送トランジスタを画素毎に備えている。特許文献1には、基板の溝部内にゲート絶縁膜を介してゲート電極の一部(胴部)が埋め込まれた縦型構造の転送トランジスタが開示されている。また、特許文献2には、基板に浅いトレンチ分離(STI)のための溝を形成し、この溝内に絶縁膜を介して埋め込まれた埋め込みポリシリコン電極に電圧を印加することで、蓄積時にはSTI側壁のピンニングを強化し、転送時には画素領域Pウエルと埋め込みポリシリコン電極に電圧を印加することで信号電荷の転送を改善した撮像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-148116号公報
【文献】特開2006-120804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の縦型構造の転送トランジスタは、ゲート電極の一部(埋め込み部)がゲート絶縁膜を介して半導体層に埋め込まれていることから、ゲート電極の埋め込み部の周囲、即ち4方向の側壁の全てがゲート絶縁膜を介して半導体層と隣り合っている(向かい合っている)。このため、ゲート電極の埋め込み部は、4方向の側壁の全てに半導体層との容量成分(寄生容量)が付加される。この容量成分が大きいと、転送トランジスタのゲート電極に接続される転送ラインの容量が大きくなり、転送トランジスタのゲート電極に印加される駆動パルスがなまるため、光電変換部で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域に転送する転送速度(画素駆動速度)が低下する。そして、転送速度の低下は、固体撮像装置の処理性能に影響するため、改良の余地があった。
【0005】
本技術の目的は、光電変換部で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域に転送する転送速度(画素の駆動速度)の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の一態様に係る固体撮像装置は、互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有し、かつ上記第1の面側に分離領域で区画された活性領域を有する半導体層と、上記活性領域に設けられた電荷蓄積領域と、上記半導体層に上記電荷蓄積領域から深さ方向に離間して設けられた光電変換部と、上記分離領域に設けられたゲート電極を有し、かつ上記光電変換部で光電変換された信号電荷を上記電荷蓄積領域に転送する転送トランジスタと、を備えている。そして、上記分離領域は、上記半導体層の上記第1の面側の溝部内に設けられた分離絶縁膜を有し、上記ゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して上記活性領域と隣り合う第1部分と、上記分離絶縁膜と隣り合う第2部分とを有する。
【0007】
本技術の他の態様に係る固体撮像装置の製造方法は、半導体層の第1の面側に活性領域を区画する分離溝部を形成し、上記分離溝部内に分離絶縁膜を形成し、上記分離絶縁膜を上記分離溝部の深さ方向に向かってエッチングして、上記分離絶縁膜に上記半導体層及び上記分離絶縁膜で囲まれたゲート溝部を形成し、上記ゲート溝部内の上記半導体層にゲート絶縁膜を形成し、上記ゲート溝部内に上記ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する、ことを含む。
【0008】
本技術の他の態様に係る電子機器は、上記固体撮像装置を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の一構成例を模式的に示す平面レイアウト図である。
【
図2】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の一構成例を示すブロック図である。
【
図3】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の画素の等価回路図である。
【
図4】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の画素の一構成例を模式的に示す平面レイアウト図である。
【
図5A】
図4のA4-A4切断線に沿った断面構造を模式的に示す断面図である。
【
図5B】
図4のB4-B4切断線に沿った断面構造を模式的に示す断面図である。
【
図6A】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法を示す工程断面図である。
【
図7A】第1実施形態の第1変形例を模式的に示す平面図である。
【
図7B】
図7AのA7-A7切断線に沿った断面構造を模式的に示す断面図である。
【
図8】第1実施形態の第2変形例を模式的に示す平面図である。
【
図9】第1実施形態の第3変形例を模式的に示す平面図である。
【
図10A】本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の一構成例を模式的に示す平面図である。
【
図10B】
図10AのA10-A10切断線に沿った断面構造を模式的に示す平面図である。
【
図11A】本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置の一構成例を模式的に示す平面図である。
【
図11B】
図11AのA11-A11切断線に沿った断面構造を模式的に示す平面図である。
【
図12】本技術の第4実施形態に係る電子機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本技術の実施形態を詳細に説明する。
なお、本技術の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
また、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下の実施形態は、本技術の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものではない。すなわち、本技術の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
また、以下の実施形態では、空間内で互に直交する三方向において、同一平面内で互に直交する第1の方向及び第2の方向をそれぞれX方向、Y方向とし、第1の方向及び第2の方向のそれぞれと直交する第3の方向をZ方向とする。以下の実施形態では、後述する半導体層20の厚さ方向をZ方向として説明する。
【0013】
〔第1実施形態〕
この実施形態1では、裏面照射型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである固体撮像装置に本技術を適用した一例について説明する。
【0014】
≪固体撮像装置の全体構成≫
まず、固体撮像装置1Aの全体構成について説明する。
図1に示すように、本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aは、平面視したときの二次元平面形状が方形状の半導体チップ2を主体に構成されている。すなわち、固体撮像装置1Aは、半導体チップ2に搭載されている。この固体撮像装置1A(101)は、
図12に示すように、光学レンズ102を介して被写体からの像光(入射光106)を取り込み、撮像面上に結像された入射光106の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
【0015】
図1に示すように、固体撮像装置1Aが搭載された半導体チップ2は、互いに直交するX方向及びY方向を含む二次元平面において、中央部に設けられた方形状の画素領域2Aと、この画素領域2Aの外側に画素領域2Aを囲むようにして設けられた周辺領域2Bとを備えている。
【0016】
画素領域2Aは、例えば
図12に示す光学レンズ(光学系)102により集光される光を受光する受光面である。そして、画素領域2Aには、X方向及びY方向を含む二次元平面において複数の画素3が行列状に配置されている。換言すれば、画素3は、二次元平面内で互いに直交するX方向及びY方向のそれぞれの方向に繰り返し配置されている。
【0017】
図1に示すように、周辺領域2Bには、複数のボンディングパッド14が配置されている。複数のボンディングパッド14の各々は、例えば、半導体チップ2の二次元平面における4つの辺の各々の辺に沿って配列されている。複数のボンディングパッド14の各々は、半導体チップ2を外部装置と電気的に接続する際に用いられる入出力端子である。
【0018】
<ロジック回路>
図2に示すように、半導体チップ2は、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、水平駆動回路6、出力回路7及び制御回路8などを含むロジック回路13を備えている。ロジック回路13は、電界効果トランジスタとして、例えば、nチャネル導電型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)及びpチャネル導電型のMOSFETを有するCMOS(Complenentary MOS)回路で構成されている。
【0019】
垂直駆動回路4は、例えばシフトレジスタによって構成されている。垂直駆動回路4は、所望の画素駆動線10を順次選択し、選択した画素駆動線10に画素3を駆動するためのパルスを供給し、各画素3を行単位で駆動する。即ち、垂直駆動回路4は、画素領域2Aの各画素3を行単位で順次垂直方向に選択走査し、各画素3の光電変換素子が受光量に応じて生成した信号電荷に基づく画素3からの画素信号を、垂直信号線11を通してカラム信号処理回路5に供給する。
【0020】
カラム信号処理回路5は、例えば画素3の列毎に配置されており、1行分の画素3から出力される信号に対して画素列毎にノイズ除去等の信号処理を行う。例えばカラム信号処理回路5は、画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)及びAD(Analog Digital)変換等の信号処理を行う。
【0021】
水平駆動回路6は、例えばシフトレジスタによって構成されている。水平駆動回路6は、水平走査パルスをカラム信号処理回路5に順次出力することによって、カラム信号処理回路5の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路5の各々から信号処理が行われた画素信号を水平信号線12に出力させる。
【0022】
出力回路7は、カラム信号処理回路5の各々から水平信号線12を通して順次に供給される画素信号に対し、信号処理を行って出力する。信号処理としては、例えば、バッファリング、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理等を用いることができる。
【0023】
制御回路8は、垂直同期信号、水平同期信号、及びマスタクロック信号に基づいて、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6等の動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、制御回路8は、生成したクロック信号や制御信号を、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6等に出力する。
【0024】
<画素>
図3に示すように、複数の画素3の各々の画素3は、光電変換素子PDと、この光電変換素子PDで光電変換された信号電荷を蓄積(保持)する電荷蓄積領域(フローティングディフュージョン:Floating Diffusion)FDと、この光電変換素子PDで光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域FDに転送する転送トランジスタTRと、を備えている。また、複数の画素3の各々の画素3は、電荷蓄積領域FDに電気的に接続された読出し回路15を備えている。
【0025】
光電変換素子PDは、受光量に応じた信号電荷を生成する。光電変換素子PDは、カソード側が転送トランジスタTRのソース領域と電気的に接続され、アノード側が基準電位線(例えばグランド)と電気的に接続されている。光電変換素子PDとしては、例えばフォトダイオードが用いられている。
【0026】
転送トランジスタTRのドレイン領域は、電荷蓄積領域FDと電気的に接続されている。転送トランジスタTRのゲート電極は、画素駆動線10(
図2参照)のうちの転送トランジスタ駆動線と電気的に接続されている。電荷蓄積領域FDは、光電変換素子PDから転送トランジスタTRを介して転送された信号電荷を一時的に蓄積して保持する。
【0027】
図3に示すように、読出し回路15は、電荷蓄積領域FDに蓄積された信号電荷を読み出し、信号電荷に基づく画素信号を出力する。読出し回路15は、これに限定されないが、画素トランジスタとして、例えば、増幅トランジスタAMPと、選択トランジスタSELと、リセットトランジスタRSTと、を備えている。これらのトランジスタ(AMP,SEL,RST)は、例えば、酸化シリコン膜(SiO
2膜)からなるゲート絶縁膜と、ゲート電極と、ソース領域及びドレイン領域として機能する一対の主電極領域と、を有するMOSFETで構成されている。また、これらのトランジスタとしては、ゲート絶縁膜が窒化シリコン膜(Si
3N
4膜)、或いは窒化シリコン膜及び酸化シリコン膜などの積層膜からなるMISFET(Metal Insulator Semiconductor FET)でも構わない。
【0028】
増幅トランジスタAMPは、ソース領域が選択トランジスタSELのドレイン領域と電気的に接続され、ドレイン領域が電源線Vdd及びリセットトランジスタのドレイン領域と電気的に接続されている。そして、増幅トランジスタAMPのゲート電極は、電荷蓄積領域FD及びリセットトランジスタRSTのソース領域と電気的に接続されている。
【0029】
選択トランジスタSELは、ソース領域が垂直信号線11(VSL)と電気的に接続され、ドレインが増幅トランジスタAMPのソース領域と電気的に接続されている。そして、選択トランジスタSELのゲート電極は、画素駆動線10(
図2参照)のうちの選択トランジスタ駆動線と電気的に接続されている。
【0030】
リセットトランジスタRSTは、ソース領域が電荷蓄積領域FD及び増幅トランジスタAMPのゲート電極と電気的に接続され、ドレイン領域が電源線Vdd及び増幅トランジスタAMPのドレイン領域と電気的に接続されている。リセットトランジスタRSTのゲート電極は、画素駆動線10(
図2参照)のうちのリセットトランジスタ駆動線と電気的に接続されている。
【0031】
転送トランジスタTRは、転送トランジスタTRがオン状態となると、光電変換素子PDで生成された信号電荷を電荷蓄積領域FDに転送する。リセットトランジスタRSTは、リセットトランジスタRSTがオン状態となると、電荷蓄積領域FDの電位(信号電荷)を電源線Vddの電位にリセットする。選択トランジスタSELは、読出し回路15からの画素信号の出力タイミングを制御する。
【0032】
増幅トランジスタAMPは、画素信号として、電荷蓄積領域FDに保持された信号電荷のレベルに応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、ソースフォロア型のアンプを構成しており、光電変換素子PDで生成された信号電荷のレベルに応じた電圧の画素信号を出力するものである。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、電荷蓄積領域FDの電位を増幅して、その電位に応じた電圧を、垂直信号線11(VSL)を介してカラム信号処理回路5に出力する。
【0033】
この第1実施形態に係る固体撮像装置1Aの動作時には、画素3の光電変換素子PDで生成された信号電荷が画素3の転送トランジスタTRを介して電荷蓄積領域FDに蓄積される。そして、電荷蓄積領域FDに蓄積された信号電荷が読出し回路15により読み出されて、読出し回路15の増幅トランジスタAMPのゲート電極に印加される。読出し回路15の選択トランジスタSELのゲート電極には水平ラインの選択用制御信号が垂直シフトレジスタから与えられる。選択用制御信号をハイ(H)レベルにすることにより、選択トランジスタSELが導通し、増幅トランジスタAMPで増幅された、電荷蓄積領域FDの電位に対応する電流が垂直信号線11に流れる。また、読出し回路15のリセットトランジスタRSTのゲート電極に印加するリセット用制御信号をハイ(H)レベルにすることにより、リセットトランジスタRSTが導通し、電荷蓄積領域FDに蓄積された信号電荷をリセットする。
【0034】
≪固体撮像装置の具体的な構成≫
次に、固体撮像装置1Aの具体的な構成について、
図4、
図5A及び
図5Bを用いて説明する。
なお、
図4、
図5A及び
図5Bでは、図面を見易くするために、
図1に対して上下が反転している。また、
図5A及び
図5Bにおいては、後述する配線43よりも上層の図示を省略している。
【0035】
<半導体チップ>
図5A及び
図5Bに示すように、半導体チップ2は、互いに反対側に位置する第1の面S1及び第2の面S2を有する半導体層20と、この半導体層20の第1の面S1側に設けられた層間絶縁膜41及び配線層43を含む多層配線層と、を備えている。また、半導体チップ2は、半導体層20の第2の面S2側に、この第2の面S2側から順次設けられた平坦化膜51、遮光膜52、カラーフィルタ53及びマイクロレンズ(オンチップレンズ)54を備えている。
【0036】
半導体層20は、例えばp型の単結晶シリコン基板で構成されている。そして、半導体層20には、p型の半導体領域23が設けられている。このp型の半導体領域23は、半導体層20の第1の面S1側から第2の面S2側に亘って構成されるウエル領域である。
【0037】
平坦化膜51は、半導体層20の第2の面S2側に、半導体層20の第2の面S2を覆うようにして設けられ、半導体層20の第2の面S2側を平坦化している。遮光膜52は、隣り合う画素3を仕切るように、平面視の平面パターンが格子状平面パターンになっている。
【0038】
カラーフィルタ53及びマイクロレンズ54は、それぞれ画素3毎に設けられている。カラーフィルタ53は、半導体チップ2の光入射面側から入射した入射光を色分離する。マイクロレンズ54は、照射光を集光し、集光した光を画素3に効率良く入射させる。
【0039】
ここで、半導体層20の第1の面S1を素子形成面又は主面、第2の面S2を光入射面又は裏面と呼ぶこともある。この第1実施形態の固体撮像装置1Aは、半導体層20の第2の面(光入射面,裏面)S2側から入射した光を、半導体層20に設けられた光電変換部25(光電変換素子PD)で光電変換する。
【0040】
(光電変換部)
図5Aに示すように、半導体層20には、画素3毎に光電変換部25が設けられている。光電変換部25は、半導体層20の第1の面S1側の表層部に設けられた電荷蓄積領域FDから深さ方向(Z方向)に離間して設けられている。光電変換部25には、上述の光電変換素子PDが構成されている。そして、光電変換素子PDは、p型の半導体領域(ウエル領域)23と、このp型の半導体領域23の内部に埋設されたn型の半導体領域24とを含む。
【0041】
n型の半導体領域24は、画素3毎に設けられている。そして、n型の半導体領域24は、詳細に図示していないが、平面視で1つの画素3内において、後述する活性領域22A及び22B、並びに分離領域21と重畳するように平面形状が方形状で構成されている。
【0042】
(活性領域)
図4、
図5A及び
図5Bに示すように、半導体層20は、第1の面S1側に分離領域21で区画された島状の活性領域(素子形成領域)22A及び22Bを有している。この活性領域22A及び22Bは、画素3毎に設けられている。
図4では、Y方向に繰り返し配置された3つの画素3を例示しているが、画素3は、この数に限定されるものではない。
【0043】
図4に示すように、活性領域22A及び22Bは、X方向に延伸し、かつY方向に分離領域21を介して併設されている。そして、活性領域22A及び22Bの各々は、平面視での平面形状が例えば長方形状(帯形状)になっている。
【0044】
図4及び
図5Aに示すように、分離領域21は、半導体層20の第1の面S1側に設けられた分離溝部26と、この分離溝部26内に設けられた分離絶縁膜27とを含んでいる。即ち、半導体層20の活性領域22A及び22Bの各々は、分離溝部26及び分離絶縁膜27によって島状に区画されている。分離領域21は、これに限定されないが、例えば、半導体層20の第1の面S1側の表層部に分離溝部26を形成し、この分離溝部26内に分離絶縁膜27を選択的に埋め込んだSTI(Shallow Trench Isolation)構造になっている。分離絶縁膜27は、例えば、CVD法により堆積した酸化シリコン膜からなる堆積膜で構成されている。ここで、熱酸化膜は、堆積膜よりも緻密な膜質である。
【0045】
<画素トランジスタ>
図4に示すように、活性領域22Aには、転送トランジスタTR及びリセットトランジスタRSTが構成されている。また、活性領域22Bには、増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELが構成されている。
【0046】
(リセットトランジスタ)
図5Aに示すように、リセットトランジスタRSTは、活性領域22Aの表層部に構成されている。リセットトランジスタRSTは、半導体層20の第1の面S1側に設けられたゲート絶縁膜29bと、半導体層20の第1の面S1側にゲート絶縁膜29bを介して設けられたゲート電極32と、ゲート電極32の直下の半導体層20(具体的にはp型の半導体領域23)に設けられたチャネル形成領域と、を含む。また、リセットトランジスタRSTは、ゲート電極32の直下のチャネル形成領域を挟んでチャネル長方向に互いに離間して半導体層20のp型の半導体領域23内に設けられ、かつソース領域及びドレイン領域として機能する一対の主電極領域35a及び35bを有している。
【0047】
ゲート絶縁膜29bは、例えば半導体層20を熱酸化して形成した熱酸化膜で構成されている。この熱酸化膜は、例えば酸化シリコン膜で構成されている。ゲート電極32は、例えば、抵抗値を低減する不純物が導入された多結晶シリコン膜(ドープドポリシリコン膜)で構成されている。一対の主電極領域35a及び35bは、例えばゲート電極32に対して自己整合で形成された一対のn型の半導体領域で構成されている。即ち、リセットトランジスタRSTは、nチャネル導電型のMOSFETで構成されている。一対の主電極領域35a及び35bのうちの一方の主電極領域35aは、上述した電荷蓄積領域FDとして機能する。
【0048】
(転送トランジスタ)
図5Aに示すように、転送トランジスタTRは、活性領域22Aの表層部に構成されている。転送トランジスタTRは、分離領域21に設けられたゲート電極31と、このゲート電極31と半導体層20との間に介在されたゲート絶縁膜29aと、チャネルが形成されるチャネル形成領域として機能するp型の半導体領域23と、を含む。また、転送トランジスタTRは、ソース領域及びドレイン領域として機能する一対の主電極領域を含む。この一対の主電極領域のうち、一方の主電極領域はn型の半導体領域24(光電変換部25)で構成され、他方の主電極領域はリセットトランジスタRSTの主電極領域35a(電荷蓄積領域FD)で構成されている。即ち、転送トランジスタTR及びリセットトランジスタRSTは、転送トランジスタTRのドレイン領域として機能する主電極領域35a(電荷蓄積領域FD)と、リセットトランジスタRSTのソース領域として機能する主電極領域35a(電荷蓄積領域FD)と、を共有している。
【0049】
ゲート絶縁膜29aは、例えばゲート絶縁膜29bと同一工程で形成され、ゲート絶縁膜29bと同様に、半導体層20を熱酸化して形成した熱酸化膜で構成されている。ゲート電極31は、例えばゲート電極32と同一工程で形成され、ゲート電極32と同様に、ドープドポリシリコン膜で構成されている。即ち、転送トランジスタTRは、リセットトランジスタRSTと同様に、nチャネル導電型のMOSFETで構成されている。
【0050】
図4、
図5A及び
図5Bに示すように、ゲート電極31は、半導体層20の第1の面S1側に設けられた頭部31aと、この頭部31aから分離絶縁膜27の内部に頭部31aよりも幅狭で突出する胴部(埋め込み部)31bと、を有している。即ち、ゲート電極31は、T字型で構成されている。そして、転送トランジスタTRは、縦型構造になっている。
【0051】
頭部31aは、平面視での平面形状が方形状で構成され(
図4参照)、半導体層20の分離領域21及び活性領域22Aに亘って設けられている。そして、頭部31aの張り出し部と活性領域22Aとの間には、ゲート絶縁膜29aが介在されている(
図5A参照)。
【0052】
胴部31bは、分離絶縁膜27に設けられたゲート溝部28の内部に設けられており、半導体層20の厚さ方向(Z方向)と直交する断面形状が方形状で構成されている(
図4参照)。そして、胴部31bは、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aの半導体層20と隣り合う(向かい合う)第1部分31b
1と、分離絶縁膜27と隣り合う(向かい合う)第2部分31b
2と、を有している。この第1実施形態の胴部31bは、半導体層20の厚さ方向(Z方向)と直交する断面形状が方形状になっているので、胴部31bの周囲の4つの側壁のうちの1つの側壁が第1部分31b
1となり、残りの3つの側壁が第2部分31b
2となる。
即ち、胴部31bは、
図5Aに示すように、Y方向において互いに反対側に位置する第1側壁及び第2側壁のうちの第1側壁がゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aの半導体層20と隣り合う第1部分31b
1となり、第1側壁とは反対側の第2側壁が分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b
2となる。そして、胴部31bは、
図5Bに示すように、X方向において互いに反対側に位置する第3側壁及び第4側壁の各々が分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b
2となる。換言すれば、胴部31bは、4方向の側壁のうち、ゲート絶縁膜29aを介して半導体層20と隣り合う1方向の側壁を除いて3方向の側壁の各々がゲート絶縁膜29aの膜厚よりも半導体層20の厚さ方向と直交する方向に厚い分離絶縁膜27で囲まれている。
【0053】
このように、ゲート電極31の胴部31bは、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aの半導体層20と隣り合う第1部分31b1と、分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b2とを有するので、ゲート電極31の胴部31bの周囲、即ち4方向の側壁の全てがゲート絶縁膜29aを介して半導体層20と隣り合う従来の場合と比較して、ゲート電極31に付加される容量成分(寄生容量)を低減することができる。
【0054】
図4及び
図5Aに示すように、ゲート電極31の胴部31bは、活性領域22Aの長手方向(Y方向)の一端側の外側に設けられている。そして、ゲート電極31の第1部分31b1及び第2部分31b2は、平面視で活性領域の長手方向の一端側の外側に設けられている。
【0055】
図5Aに示すように、ゲート絶縁膜29aは、活性領域22Aからゲート溝部28内の側壁及び底壁に亘って設けられている。そして、ゲート絶縁膜29aは、活性領域22Aの半導体層20とゲート電極31の頭部31aとの間に介在されているとも共に、ゲート溝部28内の半導体層20とゲート電極31の胴部31bの側壁及び底壁との間に介在されている。そして、ゲート電極31の胴部31bにおけるゲート長はゲート溝部28のZ方向の深さで規定される。したがって、縦型構造の転送トランジスタTRは、ゲート溝部28の深さ方向のバラツキが大きくなると、転送特性のバラツキも大きくなる。
【0056】
(増幅トランジスタ及び選択トランジスタ)
図4に示すように、増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELは、活性領域22Bの表層部に直列接続で設けられている。この増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELは、リセットトランジスタRSTと同様にnチャネル導電型のMOSFETで構成され、基本的にリセットトランジスタRSTと同様の構成になっている。したがって、この増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELの具体的な構成についての説明は省略する。
【0057】
なお、
図4では、増幅トランジスタAMPのゲート電極33及び選択トランジスタSELのゲート電極34を図示している。増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELは、増幅トランジスタAMPのソース領域として機能する主電極領域と、選択トランジスタSELのドレイン領域として機能する主電極領域とを共有している。
【0058】
(多層配線層)
図5A及び
図5Bに示すように、転送トランジスタTR及びリセットトランジスタRSTの各々のゲート電極31及び32は、半導体層20の第1の面S1側に設けられた層間絶縁膜41で覆われている。また、詳細に図示していないが、増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELの各々のゲート電極33及び34も、層間絶縁膜41で覆われている。
そして、
図5A及び
図5Bに示すように、層間絶縁膜41上の配線層43には、配線43a、43b、43c及び43dが設けられていると共に、
図4に示す配線43e、43f及び43gが設けられている。そして、これらの配線43a~43gは、図示していないが、層間絶縁膜41上に設けられた層間絶縁膜で覆われている。
【0059】
図4、
図5A及び
図5Bに示すように、配線43aは、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極42aを介して転送トランジスタTRのゲート電極31と電気的に接続されている。
【0060】
図4に示すように、配線43bは、平面視で活性領域22A及び22Bに亘って延伸している。そして、
図4及び
図5Aに示すように、配線43bは、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極42bを介して、リセットトランジスタRST及び転送トランジスタTRの各々の主電極領域35a(電荷蓄積領域FD)と電気的に接続されている。
図4及び
図5Aに示すように、配線43cは、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極42cを介してリセットトランジスタRSTのゲート電極32と電気的に接続されている。配線43dは、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極42dを介してリセットトランジスタの主電極領域35bと電気的に接続されている。
【0061】
図4に示す配線43eは、詳細に図示していないが、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極を介して増幅トランジスタAMPのドレイン領域として機能する主電極領域と電気的に接続されている。
図4に示す配線43fは、詳細に図示していないが、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極を介して、選択トランジスタSELのゲート電極34と電気的に接続されている。
図4に示す配線43gは、詳細に図示していないが、層間絶縁膜41に埋め込まれたコンタクト電極を介して、選択トランジスタSELのソース領域として機能する主電極領域と電気的に接続されている。この配線43gは、
図3に示す垂直信号線11(VSL)と電気的に接続されている。配線43d及び配線43eの各々は、
図3に示す電源線Vddと電気的に接続されている。
【0062】
以上の構成を有する固体撮像装置1Aでは、入射光が半導体チップ2のマイクロレンズ54側から照射され、照射された入射光がマイクロレンズ54及びカラーフィルタ53を順次透過し、透過した光が光電変換部25(光電変換素子PD)で光電変換されることで、信号電荷が生成される。そして、生成された信号電荷が、半導体層20の活性領域22A及び22Bの第1の面S1側に設けられた転送トランジスタTR及び読出し回路15を介して、多層配線層40に形成された垂直信号線11により画素信号として出力される。
【0063】
≪固体撮像装置の製造方法≫
次に、固体撮像装置1Aの製造方法について、
図6Aから
図6Gを用いて説明する。
この第1実施形態では、主に、固体撮像装置1Aの製造工程に含まれる光電変換部25、転送トランジスタTR及びリセットトランジスタRSTの製造工程について説明する。
【0064】
まず、
図6Aに示すように、互いに反対側に位置する第1の面S1及び第2の面S2を有する半導体層20に光電変換部25を形成する。光電変換部25は、半導体層20の第1の面S1側に、第1の面S1側から深さ方向(Z方向)に延伸するp型の半導体領域(ウエル領域)23を形成し、その後、p型の半導体領域23の内部にn型の半導体領域24を選択的に形成することによって形成される。光電変換部25は、半導体層20の第1の面S1から深さ方向(Z方向)に離間して形成される。そして、光電変換部25は、画素3毎に形成される。
【0065】
次に、
図6Bに示すように、半導体層20の第1の面S1側に、分離領域21で区画された活性領域22Aを形成すると共に、図示していないが、分離領域21で区画された活性領域22Bを形成する。活性領域22A及び22Bは、例えば周知のSTI技術を用いて分離領域21を形成することによって区画される。具体的には、半導体層20の第1の面S1側に分離溝部26を形成し、その後、この分離溝部26の内部を埋め込むようにして半導体層20の第1の面S1側に、堆積膜として例えば酸化シリコン膜かなる分離絶縁膜27をCVD法で成膜し、その後、分離絶縁膜27が分離溝部26内に選択的に残存するように半導体層20の第1の面S1上の分離絶縁膜27をCMP法で研削除去して分離領域21を形成することにより、分離領域21で区画された活性領域22A及び22Bが形成される。活性領域22A及び22Bは、画素3毎に形成される。そして、活性領域22A及び22Bは、平面視で1つの画素3内において、光電変換部25と重畳するようにして形成される。
【0066】
次に、
図6Cに示すように、活性領域22Aの長手方向の一端側の分離領域21に、活性領域22Aの半導体層20、及び分離絶縁膜27で囲まれたゲート溝部28を形成する。ゲート溝部28は、分離絶縁膜27を分離領域21の深さ方向(Z方向)に向かって選択的にエッチングすることにより形成する。分離絶縁膜27のエッチングは、ドライエッチング法又はウエットエッチング法を用いることができる。分離絶縁膜27のエッチングは、半導体層20に対してエッチング選択比がとれる条件で行う。即ち、半導体層20よりも分離絶縁膜27の方が速いエッチングレートとなる条件で行う。
この工程において、半導体層20よりも分離絶縁膜27の方のエッチング速度が速いエッチングレートとなる条件で分離絶縁膜27をエッチングしてゲート溝部28を形成することにより、分離領域21の直下に位置する半導体層20がエッチングストッパとなり、従来のように半導体層の活性領域にゲート溝部を形成する場合と比較して、ゲート溝部28の深さ方向(Z方向)のバラツキを抑制することができる。
【0067】
次に、
図6Dに示すように、活性領域22Aにおける半導体層20の表面(第1の面S1)及びゲート溝部28内における半導体層20の表面に、熱酸化膜からなるゲート絶縁膜29を形成する。ゲート絶縁膜29は、熱酸化処理を施し、活性領域22Aにおける半導体層20の表面及びゲート溝部28内における半導体層20の表面を酸化することによって形成される。ゲート絶縁膜29は、例えば酸化シリコン膜で形成される。ゲート絶縁膜29は、活性領域22Aからゲート溝部28内の側壁及び底壁に亘って形成される。ゲート絶縁膜29は、活性領域22Aにおいて、転送トランジスタTRのゲート絶縁膜29a及びリセットトランジスタRSTのゲート絶縁膜29bとして使用される。
この工程において、ゲート溝部28内の4つの側壁のうち3つの側壁は分離絶縁膜27で構成され、残りの1つの側壁及び底壁はゲート絶縁膜29で構成される。
なお、この工程において、図示していないが、活性領域22Bにおける半導体層20の表面(第1の面S2)にも熱酸化膜からなるゲート絶縁膜29が形成される。
【0068】
次に、
図6Eに示すように、ゲート溝部28内を含む半導体層20の第1の面S1側の全面に、ゲート材として例えば多結晶シリコン膜30をCVD法で形成する。この多結晶シリコン膜30には、その堆積中又は堆積後に抵抗値を低減する不純物が導入される。
【0069】
次に、多結晶シリコン膜30及びゲート絶縁膜29を所定の形状にパターンニングして、
図6Fに示すように、分離領域21にゲート電極31を形成すると共に活性領域22Aにゲート電極32を形成する。ゲート電極32は、活性領域22Aにおいて、半導体層20の第1の面S1側にゲート絶縁膜29bを介して形成される。
ゲート電極31は、半導体層20の第1の面S1側に設けられた頭部31aと、この頭部31aから分離絶縁膜27のゲート溝部28内に突出して埋め込まれ、かつ頭部31aよりも幅狭の胴部(埋め込み部)31bと、を有する。頭部31aは、平面視での平面形状が方形状で形成され(
図4参照)、半導体層20の分離領域21及び活性領域22に亘って形成されている。そして、頭部31aの張り出し部と活性領域22との間には、ゲート絶縁膜29aが介在される。
胴部31bは、半導体層20の厚さ方向(Z方向)と直交する断面形状が方形状で形成される。そして、胴部31bは、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aの半導体層20と隣り合う(向かい合う)第1部分31b
1と、分離絶縁膜27と隣り合う(向かい合う)第2部分31b
2と、を有する。この第1実施形態の胴部31bは、半導体層20の厚さ方向(Z方向)と直交する断面形状が方形状になっているので、胴部31bの周囲の4つの側壁のうちの1つの側壁がゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aにおける半導体層20と隣り合う第1部分31b
1となり、残りの3つの側壁が分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b
2となる。
【0070】
この工程において、ゲート電極31の胴部31bの深さ方向のバラツキは、ゲート溝部28の深さ方向のバラツキに依存する。即ち、ゲート溝部28の深さ方向の寸法がばらつくと、胴部31bの深さ方向の寸法もばらつく。しかしながら、ゲート溝部28の深さ方向のバラツキは、上述したように、分離絶縁膜27をエッチングしてゲート溝部28を形成する際、分離領域21の直下に位置する半導体層20がエッチングストッパとなって抑制されている。したがって、ゲート溝部28の深さ方向のバラツキの抑制に依存してゲート電極31の胴部31bの深さ方向のバラツキも抑制される。
なお、この工程において、図示していないが、活性領域22Bの第1の面S1側にゲート絶縁膜を介して増幅トランジスタAMPのゲート電極33(
図4参照)及び選択トランジスタSELのゲート電極34(
図4参照)が形成される。
【0071】
次に、
図6Gに示すように、活性領域22Aの第1の面S1側の表層部に、n型の半導体領域からなる一対の主電極領域35a及び35bを形成する。一対の主電極領域35a及び35bは、ゲート電極31及びゲート電極32並びに分離領域21の分離絶縁膜27を不純物導入用マスクとして使用し、活性領域22Aにn型を呈する不純物として例えば砒素イオン(As
+)や燐イオン(P
+)を選択的にイオン注入し、その後、イオン注入した不純物を活性化させる熱処理を施すことによって形成される。主電極領域35aは、ゲート電極31及び32に対して自己整合で形成される。主電極領域35bは、ゲート電極32に対して自己整合で形成される。
【0072】
この工程により、チャネル形成領域として機能するp型の半導体領域23と、ゲート絶縁膜29bと、ゲート電極32と、ソース領域及びドレイン領域として機能する一対の主電極領域35a及び35bと、を含むリセットトランジスタRSTが活性領域22Aに形成される。また、チャネル形成領域として機能するp型の半導体領域23と、ゲート絶縁膜29aと、ゲート電極31と、ソース領域及びドレイン領域として機能するn型の半導体領域24及び主電極領域35aを含む転送トランジスタTRが形成される。主電極領域35aは、リセットトランジスタRSTのソース領域及び転送トランジスタTRのドレイン領域を共有する。そして、主電極領域35aは、電荷蓄積領域FDとしても機能する。
【0073】
なお、この工程において、図示していないが、活性領域22Bの第1の面S1側の表層部にもn型の半導体領域からなる一対の主電極領域が形成される。そして、活性領域22Bに増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELが形成される。
【0074】
この後、半導体層の第1の面側に、層間絶縁膜41及び配線層43等を含む多層配線層を形成し、その後、半導体層20の第2の面S2側を例えばCMP法などにより研削又は研磨して半導体層の厚さを薄くし、その後、半導体層20の第2の面S2側に平坦化膜51、遮光膜52、カラーフィルタ53及びマイクロレンズ54を順次形成する。これにより、
図5Aに示す固体撮像装置1Aがほぼ完成する。
【0075】
≪第1実施形態の主な効果≫
次に、この第1実施形態の主な効果について説明する。
この第1実施形態に係る固体撮像装置1Aは、分離領域21に設けられたゲート電極31を有する転送トランジスタTRを備えている。そして、ゲート電極31は、分離領域21の分離絶縁膜27に埋め込まれた胴部31bが、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aの半導体層20と隣り合う第1部分31b1と、分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b2と、を有している。このような構成とすることにより、ゲート電極31の胴部31bの周囲、即ち胴部31bの4方向の側壁の全てがゲート絶縁膜29aを介して半導体層20と隣り合う従来の場合と比較して、ゲート電極31に付加される容量成分(寄生容量)を低減することができる。そして、転送トランジスタTRのゲート電極31に接続される転送ラインの容量が小さくなるので、転送トランジスタTRのゲート電極31に印加される駆動パルスのなまりを改善できる。したがって、この第1実施形態に係る固体撮像装置1Aによれば、光電変換部で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域に転送する転送速度(画素駆動速度)の向上を図ることができる。
【0076】
この第1実施形態に係る固体撮像装置1Aの製造方法では、分離絶縁膜27をエッチングしてゲート溝部28を形成する際、分離領域21の直下に位置する半導体層20がエッチングストッパとして機能するので、従来のように半導体層の活性領域にゲート溝部を形成する場合と比較して、ゲート溝部28の深さ方向(Z方向)のバラツキを抑制することができる。
【0077】
また、ゲート溝部28の深さ方向(Z方向)のバラツキを抑制することができるので、ゲート溝部28の深さ方向のバラツキの抑制に依存してゲート電極31の胴部31bの深さ方向のバラツキ、即ちゲート電極31の胴部31bにおけるゲート長(チャネル長)のバラツキも抑制することができる。したがって、この第1実施形態に係る固体撮像装置1Aの製造方法によれば、転送トランジスタTRの転送特性のバラツキを抑制することができる。
【0078】
ここで、画素サイズが小さくなれば、転送トランジスタTRのゲート電極31の胴部31bのサイズも小さくすることが望まれる。しかしながら、電荷蓄積領域FDから深さ方向に離間して光電変換部25が配置されていることから、ゲート電極31の胴部31bは深さ方向に対してある程度の深さを必要とするため、胴部31bが埋め込まれるゲート溝部28のアスペクト比は大きくなる。例えば胴部の深さを400nm~1000nm程度とし、ゲート溝部の開口を200nm程度とすればアスペクト比は2~5程度となる。
【0079】
これに対し、分離領域21の分離溝部26は、ゲート溝部28のように孤立パターンでレイアウトされることは少なく、比較的に低アスペクト比で形成されることが多いことから、ゲート溝部28の単独パターンと比較して開口バラツキを小さくできる。
【0080】
また、分離領域21の分離絶縁膜27をエッチングしてゲート溝部28を形成し、このゲート溝部28にゲート材を埋め込んでゲート電極31の胴部31bを形成するため、半導体層20をエッチングストッパとして使用できる。そして、胴部31bの深さについても、ゲート溝部28の開口バラツキの影響を受けにくく、分離領域21の分離溝部26の深さで制御できることから、孤立パターンと比較して胴部の深さバラツキを小さくすることができる。転送特性は胴部の深さに、特に大きく影響することから、胴部31bの加工バラツキを減らせることで、画素特性(飽和電荷量)を向上させることができる。
なお、転送トランジスタTR、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP及び選択トランジスタSELなどのトランジスタは、LDD(Lightly Doped Drain)構造で構成してもよい。LDD構造のトランジスタは、ゲート絶縁膜及びゲート電極と、ゲート電極に対して自己整合で形成された一対のエクステンション領域と、ゲート電極の側壁に形成されたサイドウォールスペーサと、サイドウォールスペーサに対して自己整合で形成され、かつエクステン領域よりも不純物濃度が高い一対のコンタクト領域とを含む。
【0081】
≪変形例≫
上述の第1実施形態では、ゲート電極31の第1部分31b1が活性領域22Aの長手方向の一端側に設けられた場合について説明した。しかしながら、本技術は、上述の第1実施形態の構成に限定されるものではない。
【0082】
例えば、第1変形例として、
図7A及び7Bに示すように、活性領域22の幅方向(X方向)において、平面視で活性領域22を挟むようにして2つの胴部31bを設け、この2つの胴部31bの各々を、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22の半導体層20と隣り合う第1部分31b
1と、分離領域21の分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b
2と、を有する構成としてもよい。この場合、ゲート電極31の第1部分31b
1及び第2部分31b
2は、平面視で活性領域22を挟んで互いに反対側に位置する各々の領域に設けられている。
この第1変形例においても、上述の実施形態1と同様に、光電変換部25で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域FDに転送する転送速度(画素駆動速度)の向上を図ることができる。
【0083】
また、第2変形例として、
図8に示すように、平面視で活性領域22Aの長手方向(Y方向)の一端の一方の角部を囲むようにして胴部31bをL字形状で構成し、この胴部31bを、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22の半導体層20と隣り合う第1部分31b
1と、分離領域21の分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b
2と、を有する構成としてもよい。この場合、ゲート電極31の第1部分31b
1及び第2部分31b
2は、平面視で活性領域22の長手方向の一端側の一方の角部を囲むようにして設けられている。
この第2変形例においても、上述の実施形態1と同様に、光電変換部25で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域FDに転送する転送速度(画素駆動速度)の向上を図ることができる。
【0084】
また、第3変形例として、
図9に示すように、平面視で活性領域22の長手方向の一端側の2つの角部を囲むようにして胴部31bをU字形状で構成し、この胴部31bを、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22の半導体層20と隣り合う第1部分31b
1と、分離領域21の分離絶縁膜27と隣り合う第2部分31b
2と、を有する構成としてもよい。この場合、ゲート電極31の第1部分31b
1及び第2部分31b
2は、平面視で活性領域22の長手方向の一端側の2つの角部を囲むようにして設けられている。
この第3変形例においても、上述の実施形態1と同様に、光電変換部25で光電変換された信号電荷を電荷蓄積領域FDに転送する転送速度(画素駆動速度)の向上を図ることができる。
【0085】
〔第2実施形態〕
図10A及び
図10Bに示すように、本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置1Bは、基本的に上述の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aと同様の構成になっており、以下の構成が異なっている。
即ち、
図10A及び
図10Bに示すように、この第2実施形態に係る固体撮像装置1Bは、上述の第1実施形態の
図5Aに示す分離領域21に替えて分離領域21Bを備えている。その他の構成は、上述の第1実施形態と概ね同様である。
【0086】
図10A及び
図10Bに示すように、分離領域21Bは、半導体層20の第1の面S1側に設けられた分離溝部26と、この分離溝部26内に設けられた分離絶縁膜27とを含んでいる。また、分離領域21Bは、分離絶縁膜27の上面側から半導体層20の第2の面S2側に亘って貫通する分離溝部61と、この分離溝部61内に埋め込まれた分離絶縁膜62と、平面視で分離絶縁膜62の両側に分離絶縁膜62に沿って設けられたp型の半導体領域63と、を含む。即ち、分離領域21Bは、半導体層20の第1の面S1側から第2の面S2側に亘って貫通している。分離絶縁膜62及びp型の半導体領域63は、1つの画素3において、平面視で光電変換部25の周囲を囲む方形状の環状平面パターンになっている。p型の半導体領域63は、p型の半導体領域23よりも高不純物濃度で構成され、分離溝部61の側壁をピンニングする。
この第2実施形態では、ゲート電極31の胴部31bが高不純物濃度のp型の半導体領域63から離れているため、分離領域21Bでゲート電極31の胴部31bの位置を制御することができる。
この第2実施形態に係る固体撮像装置1Bにおいても、上述の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aと同様の効果が得られる。
【0087】
〔第3実施形態〕
図11A及び
図11Bに示すように、本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置1Cは、基本的に上述の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aと同様の構成になっており、以下の構成が異なっている。
即ち、
図11A及び
図11Bに示すように、この第3実施形態に係る固体撮像装置1Cは、上述の第1実施形態の
図5Aに示すゲート電極31に替えてゲート電極64を備えている。その他の構成は、上述の第1実施形態と概ね同様である。
【0088】
図11A及び
図11Bに示すように、ゲート電極64は、平面視で活性領域22Aの長手方向の一端側に設けられている。そして、ゲート電極64は、分離絶縁膜の内部に全体が埋設されている。そして、ゲート電極64は、上述の第1実施形態の胴部31bと同様に、ゲート絶縁膜29aを介して活性領域22Aの半導体層20と隣り合う(向かい合う)第1部分31b
1と、分離絶縁膜27と隣り合う(向かい合う)第2部分31b
2と、を有している。ゲート電極64は、例えば直方体で構成されている。
このように、ゲート電極64の全体を分離絶縁膜の内部に埋設した構造とすることにより、電荷蓄積領域FDをゲート電極64に沿った上部に設けることができるため、電極の張り出し部を無くすことができ、レイアウトの自由度が向上し、微細化を図ることができる。
この第3実施形態に係る固体撮像装置1Cにおいても、上述の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aと同様の効果が得られる。
【0089】
〔第4実施形態:電子機器〕
次に、本技術の第4実施形態に係る電子機器について、
図12を用いて説明する。
図12に示すように、第4実施形態に係る電子機器100は、固体撮像装置101と、光学レンズ102と、シャッタ装置103と、駆動回路104と、信号処理回路105とを備えている。第4実施形態の電子機器100は、固体撮像装置101として、本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aを電子機器(例えば、カメラ)に用いた場合の実施形態を示す。
【0090】
光学レンズ102は、被写体からの像光(入射光106)を固体撮像装置101の撮像面上に結像させる。これにより、固体撮像装置101内に一定期間にわたって信号電荷が蓄積される。シャッタ装置103は、固体撮像装置101への光照射期間及び遮光期間を制御する。駆動回路104は、固体撮像装置101の転送動作及びシャッタ装置103のシャッタ動作を制御する駆動信号を供給する。駆動回路104から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置101の信号転送を行なう。信号処理回路105は、固体撮像装置101から出力される信号(画素信号)に各種信号処理を行う。信号処理が行われた映像信号は、メモリ等の記憶媒体に記憶され、或いはモニタに出力される。
【0091】
なお、固体撮像装置1Aを適用できる電子機器100としては、カメラに限られるものではなく、他の電子機器にも適用することができる。例えば、携帯電話機やタブレット端末等のモバイル機器向けカメラモジュール等の撮像装置に適用してもよい。
【0092】
また、第4実施形態では、固体撮像装置101として、上述の第1実施形態に係る固体撮像装置1Aを電子機器に用いる構成としたが、他の構成としてもよい。例えば、第2実施形態に係る固体撮像装置1B及び第3実施形態に係る固体撮像装置1Cや、変形例に係る固体撮像装置を電子機器に用いてもよい。
【0093】
なお、本技術は、以下のような構成としてもよい。
(1)
互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有し、かつ前記第1の面側に分離領域で区画された活性領域を有する半導体層と、
前記活性領域に設けられた電荷蓄積領域と、
前記半導体層に前記電荷蓄積領域から深さ方向に離間して設けられた光電変換部と、
前記分離領域に設けられたゲート電極を有し、かつ前記光電変換部で光電変換された信号電荷を前記電荷蓄積領域に転送する転送トランジスタと、
を備え、
前記分離領域は、前記半導体層の前記第1の面側に設けられた分離絶縁膜を有し、
前記ゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して前記活性領域と隣り合う第1部分と、前記分離絶縁膜と隣り合う第2部分とを有する、固体撮像装置。
(2)
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域の一端側に設けられている、上記(1)に記載の固体撮像装置。
(3)
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域を挟んで互いに反対側に位置する各々の領域側に設けられている、上記(1)に記載の固体撮像装置。
(4)
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域の一端側の角部を囲むようにして設けられている、上記(1)に記載の固体撮像装置。
(5)
前記ゲート電極の前記第1部分は、平面視で前記活性領域の一端側の2つの角部を囲むようにして設けられている、上記(1)に記載の固体撮像装置。
(6)
分離領域は、前記半導体層の前記第1の面及び前記第2の面に亘って延伸している、上記(1)から(5)の何れかに記載の固体撮像装置。
(7)
前記ゲート電極は、前記分離絶縁膜の中に埋め込まれている、上記(1)から(6)の何れかに記載の固体撮像装置。
(8)
前記ゲート電極は、前記半導体層の前記第1の面側に設けられた頭部と、前記頭部から前記分離絶縁膜の内部に前記頭部よりも幅狭で突出する胴部とを有する、上記(1)から(6)の何れかに記載の固体撮像装置。
(9)
前記ゲート絶縁膜は、熱酸化膜であり、
前記分離絶縁膜は、堆積膜である、
上記(1)から(8)の何れかに記載の固体撮像装置。
(10)
半導体層の第1の面側に活性領域を区画する分離溝部を形成し、
前記分離溝部内に分離絶縁膜を形成し、
前記分離絶縁膜を前記分離溝部の深さ方向に向かってエッチングして、前記分離絶縁膜に前記半導体層及び前記分離絶縁膜で囲まれたゲート溝部を形成し、
前記ゲート溝部内の前記半導体層にゲート絶縁膜を形成し、
前ゲート溝部内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する、
ことを含む固体撮像装置の製造方法。
(11)
固体撮像装置と、被写体からの像光を前記固体撮像装置の撮像面上に結像させる光学レンズと、上記固体撮像装置から出力される信号に信号処理を行う信号処理回路と、を備え、
前記固体撮像装置は、
互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有し、かつ前記第1の面側に分離領域で区画された活性領域を有する半導体層と、
前記半導体層の前記活性領域に設けられた電荷蓄積領域と、
前記半導体層に前記電荷蓄積領域から深さ方向に離間して設けられた光電変換部と、
前記分離領域に設けられたゲート電極を有し、かつ前記光電変換部で光電変換された信号電荷を前記電荷蓄積領域に転送する転送トランジスタと、
を備え、
前記分離領域は、前記半導体層の前記第1の面側の溝部内に設けられた分離絶縁膜を有し、
前記ゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して前記活性領域と隣り合う第1部分と、前記分離絶縁膜と隣り合う第2部分とを有する、電子機器。
【0094】
本技術の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本技術が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本技術の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
【符号の説明】
【0095】
1…固体撮像装置
2…半導体チップ、2A…画素領域、2B…周辺領域、3…画素
4…垂直駆動回路、5…カラム信号処理回路、6…水平駆動回路、7…出力回路、8…制御回路、10…画素駆動線、12…水平信号線、13…ロジック回路、14…ボンディングパッド、15…読出し回路
20…半導体層、21…分離領域、22A,22B…活性領域、23…p型の半導体領域、24…n型の半導体領域、25…光電変換部、26…分離溝部、27…分離絶縁膜、28…ゲート溝部、29…ゲート絶縁膜
30…ゲート材、31…ゲート電極、31a…頭部、31b…胴部、31b1…第1部分、31b2…第2部分、32,33,34…ゲート電極、35a,35b…主電極領域
41…層間絶縁膜、42a,42b,42c…コンタクト電極、43…配線層、43a,43b,43c,43d,43e,43f…配線
51…平坦化膜、52…遮光膜、53…カラーフィルタ、54…マイクロレンズ
61…分離溝部、62…分離絶縁膜、63…p型の半導体領域、64…ゲート電極
AMP…増幅トランジスタ、FD…電荷蓄積領域、RST…リセットトランジスタ、SEL…選択トランジスタ、TR…転送トランジスタ