特許7789643IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

冷却装置を備える工作機械において、発熱箇所の状態に応じて、当該発熱箇所の温度上昇値を正確に推定する方法と、当該発熱箇所の熱変位量を推定する方法と、工作機械の発熱箇所を冷却するための冷却装置の制御方法と、当該温度上昇値の推定方法を実行可能な工作機械と

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

脱炭素社会の実現に向けた省エネルギー対策の加速に伴い、主軸冷却装置の運転制御による消費電力削減は、特許文献1で開示されたように機械休止時だけ行われるのではなく、機械運転時においても実行されるべきである。しかし、機械運転時に主軸冷却装置の運転を制御した場合、主軸冷却装置運転時と、停止時とで熱変位特性が異なるため、特許文献2で開示された方法では熱変位量を正確に推定することはできない。そのため、熱変位量を正確に推定するためには、発熱箇所の状態に応じた推定モデルの使用が必要となる。 一方、熱変位特性の変動を抑えるために、軸回転時の冷却能力を低下させると、軸受が温度上昇し、焼付きといった不具合が発生する可能性がある。加えて、低下させた冷却能力を復帰させた時に、軸受外輪側が急激に冷やされて内外輪温度差が大きくなることで、焼付きが生じる可能性もある。このため、機械運転時に内外輪温度差を監視しながら冷却装置を運転制御するためには、内輪温度を測定する必要がある。しかし、特許文献3で開示された内外輪温度差の検知方法は、熱流センサを軸受近傍の間座に設置する必要があり、測定手段の取り扱いが難しい。従って、発熱箇所である軸受の状態に応じた推定モデルを用いて、軸受内輪温度に相当する値を正確に推定することができれば、測定手段の取扱困難性を解決できると考えられる。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するために、本開示の第1の構成は、機械の運転により発熱する所定部位を冷却可能な冷却装置を備える工作機械において、少なくとも機体温度を測定可能な位置と、所定部位の温度を測定可能な位置とを含む任意の位置に配置される複数の温度センサを備え、冷却装置が運転状態か停止状態かを判定すると共に、冷却装置の運転又は停止を基点に計測された時間が、予め設定された遅れ時間を経過したか否かを判定するこ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の第1及び4の開示によれば、機械運転中の冷却装置の運転又は停止に起因して冷却対象である所定部位に生じる温度上昇値を推定する際、冷却装置の運転又は停止によって変化する当該部位の冷却状態に対応する推定モデルを選択することで、当該部位の温度上昇値を正確に推定できる。
本発明の第2の開示によれば、機械運転中の冷却装置の運転又は停止に起因して冷却対象である所定部位に生じる熱変位量を推定する際、冷却装置の運転又は停止によって変化する当該部位の冷却状態に対応する推定モデルを選択することで、当該部位に生じた熱変位量を正確に推定できる。そのため、機械運転中に冷却装置を運転又は停止させても、当該部位に生じる熱変位に対する正確な補正が可能となり、加工精度の悪化を防止できる。
本発明の第3の開示によれば、機械運転中の冷却装置の運転又は停止に起因して冷却対象である軸受に生じる内外輪温度差を推定する際、冷却装置の運転又は停止によって変化する軸受の冷却状態に対応する推定モデルを選択することで、軸受に生じた内外輪温度差を正確に推定できる。そのため、推定された内外輪温度差に応じて冷却装置を制御可能となり、運転中の軸受の温度を安定させることで、軸受が焼付くといった不具合を防止できる。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 実施例1の工作機械の要部を示す説明図である。
【図2】 本開示における熱変位量の推定方法を示すフローチャートである。
【図3】 実施例2の工作機械の要部を示す説明図である。
【図4】 本開示における冷却装置の制御方法を示すフローチャートである。

代表図 図1本件の代表的な図

3・・主軸、4・・主軸ユニット(所定箇所、軸受)、7・・主軸冷却装置(冷却装置)、13,14・・温度センサ。

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