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7790894情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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  • -情報処理装置、情報処理方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-15
(45)【発行日】2025-12-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/65 20230101AFI20251216BHJP
   H04N 23/69 20230101ALI20251216BHJP
   H04N 23/695 20230101ALI20251216BHJP
   H04N 23/661 20230101ALI20251216BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20251216BHJP
【FI】
H04N23/65
H04N23/69
H04N23/695
H04N23/661
H04N7/18 E
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021137083
(22)【出願日】2021-08-25
(65)【公開番号】P2023031540
(43)【公開日】2023-03-09
【審査請求日】2024-07-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】高見 悦也
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-090077(JP,A)
【文献】特開2018-152724(JP,A)
【文献】特開2012-182526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222- 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 -23/76
H04N 23/90 -23/959
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と通信を行う情報処理装置であって、
撮像手段の撮影範囲の変動に関する情報を取得する第1の取得手段と、
前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる前記外部装置に対してスリープに関する設定を行うように制御する制御手段と、
前記制御手段による設定に基づいてスリープから復帰した外部装置から、前記外部装置に関する情報を取得する第2の取得手段と、
前記第2の取得手段により取得された情報を出力する出力手段と、
を有し、
前記第1の取得手段は、前記撮像手段の撮影範囲が変動するスケジュールに係る情報を取得し、
前記制御手段は、前記第1の取得手段により取得したスケジュールに基づいて、前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる外部装置に対してスリープの開始および終了の時間を設定するように制御することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の取得手段は、前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となる前に、前記外部装置に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の取得手段は、目標とする撮影範囲の情報を取得し、
前記制御手段は、前記第1の取得手段により取得した情報に基づいて、撮影されうる範囲を予測し、前記予測した範囲の外部装置のスリープ期間を短縮するように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記撮影範囲の変化量に基づいて、前記撮影されうる範囲を予測することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1の取得手段による取得した目標とする撮影範囲より広い範囲を、撮影されうる範囲として予測することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記撮像手段のパン、チルト、ズームを制御することにより前記撮影範囲を制御する撮像制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記撮像手段を有する撮像装置であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
外部装置と通信を行う情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
撮像手段の撮影範囲の変動に関する情報を取得する第1の取得工程と、
前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる前記外部装置に対してスリープに関する設定を行うように制御する制御工程と、
前記制御工程による設定に基づいてスリープから復帰した外部装置から、前記外部装置に関する情報を取得する第2の取得工程と、
前記第2の取得工程により取得された情報を出力する出力工程と、
を有し、
前記第1の取得工程は、前記撮像手段の撮影範囲が変動するスケジュールに係る情報を取得し、
前記制御工程は、前記第1の取得工程により取得したスケジュールに基づいて、前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる外部装置に対してスリープの開始および終了の時間を設定するように制御することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
外部装置と通信を行う情報処理装置を制御するためのプログラムであって、
撮像手段の撮影範囲の変動に関する情報を取得する第1の取得工程と、
前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる前記外部装置に対してスリープに関する設定を行うように制御する制御工程と、
前記制御工程による設定に基づいてスリープから復帰した外部装置から、前記外部装置に関する情報を取得する第2の取得工程と、
前記第2の取得工程により取得された情報を出力する出力工程と、
をコンピュータに実行させ
前記第1の取得工程は、前記撮像手段の撮影範囲が変動するスケジュールに係る情報を取得し、
前記制御工程は、前記第1の取得工程により取得したスケジュールに基づいて、前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる外部装置に対してスリープの開始および終了の時間を設定するように制御するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、IoT機器(以下、単に機器と称する)を制御可能な撮像装置として、多いものでは100以上の機器を接続できる撮像装置が知られている。しかしながら、このような撮像装置においてすべての接続された機器の情報をユーザーに通知すると混乱させてしまう。そのため、接続された機器からユーザーが必要とする機器を選別して通知する必要があった。
このような課題を解決するために、ユーザーに通知する機器を映像中の機器に限定し、撮像装置の撮影方向および撮影範囲の情報に基づき、撮影範囲付近に位置する機器の情報を取得して通知する方法が知られている。特許文献1には、撮影方向情報をカメラから取得し、監視対象物の位置情報、および付加情報を外部のシステムから取得して、撮影方向情報と位置情報とに基づき監視対象物に付加情報を紐付け、映像に重ねて表示する監視映像表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-119971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、機器の中には、機器自身でスリープして外部装置との通信を停止することによって消費電力を下げる機能を有すものがある。例えば、撮像装置が撮影方向および撮影範囲の情報に基づいて撮影範囲付近に位置する機器の情報を取得しようとした場合に機器がスリープしていると、撮像装置はすぐに機器の各種情報を取得できない。
【0005】
特許文献1に記載された技術は、監視対象物に関連する機器がスリープしており、撮像装置からの情報取得の指示を受け付けることができない場合について考慮されていない。そのため、機器のスリープからの復帰と機器の状態や各種情報の取得とに多くの時間を要し、ユーザーへの情報通知が大幅に遅延してしまう場合がある。
【0006】
本発明は前述の問題点に鑑み、スリープ機能を有するIoT機器の情報を所望のタイミングで素早く通知できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る外部装置と通信を行う情報処理装置は、撮像手段の撮影範囲の変動に関する情報を取得する第1の取得手段と、前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる前記外部装置に対してスリープに関する設定を行うように制御する制御手段と、前記制御手段による設定に基づいてスリープから復帰した外部装置から、前記外部装置に関する情報を取得する第2の取得手段と、前記第2の取得手段により取得された情報を出力する出力手段と、を有し、前記第1の取得手段は、前記撮像手段の撮影範囲が変動するスケジュールに係る情報を取得し、前記制御手段は、前記第1の取得手段により取得したスケジュールに基づいて、前記撮影範囲の変動によって撮影範囲となりうる外部装置に対してスリープの開始および終了の時間を設定するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スリープ機能を有するIoT機器の情報を所望のタイミングで素早く通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態および第2の実施形態に係る撮像装置の内部構成例を示すブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る撮像装置が実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図3】第2の実施形態に係る撮像装置が実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図4】第1の実施形態に係るプリセットポジションの巡回スケジュールと関連する機器のスリープスケジュールの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
本実施形態に係る撮像装置は、被写体を撮像する機能を備えた様々な機器に搭載することが可能である。被写体を撮像する機能を備えた機器の例として、ネットワークカメラ、ビデオカメラ、スチルカメラ、撮像機能を備えた携帯電話、携帯情報端末等が挙げられる。
【0011】
また、以下には、Z-Wave無線通信プロトコルに係る通信形態を有する撮像装置における、パン・チルトポジションとズームポジションとに基づき撮影範囲付近に位置する機器の情報を取得する制御手法に係る実施形態を記載する。ここで、撮影範囲付近に位置する機器とは、映像内に少なくとも機器の一部が映っているものを指す。但し、本発明はZ-Wave無線通信プロトコルに限定するものではなく、通信形態を制限するものではない。
【0012】
第1の実施形態では、撮像装置100に設定されたパン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションをスケジューリングして巡回する例について説明する。そして、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器のスリープおよびスリープ復帰を行うと共に、機器の情報を取得する制御手法について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る撮像装置100の内部構成例を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像装置100は、CPU101と、撮像部102と、A/D変換部103と、画像入力コントローラ104と、画像処理部105と、RAM107と、駆動部108と、ROM109と、センサ110と、雲台111と、を有している。また、撮像装置100は、アクチュエータ112と、記憶装置113と、I/F114と、入力装置115と、表示装置116と、画像解析部118と、圧縮伸長部119と、通信部120と、を有している。
【0014】
CPU101は、中央演算処理装置である。CPU101は、パン・チルト制御部101-1と、レンズ制御部101-2と、プリセット制御部101-3と、通信制御部101-4と、通知部101-5と、制御部101-6と、の機能構成を有している。
撮像部102は、ズームレンズ102-1と、フォーカスレンズ102-2と、絞り102―3と、赤外カットフィルタ102-4と、イメージセンサ等で構成される撮像素子102-5と、を有している。
【0015】
ズームレンズ102-1およびフォーカスレンズ102-2は、駆動部108によって光軸に沿って移動する。絞り102-3は、駆動部108によって駆動され、通過する光量を調整する。赤外カットフィルタ102-4は、駆動部108によって駆動され動作する。
赤外カットフィルタ102-4は、撮影する被写体の十分な照度が得られる場合に挿入され、撮像素子102-5は赤外光を含まない光を受光する。また、赤外カットフィルタ102-4は、撮影する被写体の十分な照度が得られない場合に抜去され、撮像素子102-5は赤外光を含む光を受光する。赤外カットフィルタ102-4が抜去されている際は、暗部の視認性を補助するために被写体に向けて赤外照明を点灯させ赤外光による照度を確保してもよい。
【0016】
駆動部108は、レンズ制御部101-2によって制御され、前述したように撮像部102におけるズームレンズ102-1と、フォーカスレンズ102-2と、絞り102-3と、赤外カットフィルタ102-4とを駆動させる。
センサ110は、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサのいずれか1つ以上からなるセンサであり、撮像部102に係る加速度、角速度、方位の変位を所定のサンプリングレートで検出し、バス106を介してCPU101に通知する。
【0017】
雲台111は、パン駆動部およびチルト駆動部からなる。雲台111のパン駆動部は、ボトムケースとターンテーブルとを有し、ターンテーブルが水平方向に回転することで、撮像部102をパンする。本実施形態の雲台111のパン駆動部は、左右方向に-175度から+175度まで回転することができる。雲台111のチルト駆動部は、ターンテーブルの上に備えられた支柱と撮像部102とを有し、撮像部102が垂直方向に回転する。本実施形態の撮像装置100のチルト駆動部は、水平方向0度から真上方向90度まで回転することができる。
このように、撮像部102はアクチュエータ112を介して水平および垂直方向に回転することで撮影方向を変えて撮影することができる。
アクチュエータ112はパン・チルト制御部101-1によって制御される。
【0018】
撮像素子102-5は、ズームレンズ102-1、フォーカスレンズ102-2、絞り102-3、および赤外カットフィルタ102-4を通過した光を光電変換して、アナログ画像信号を生成する。生成したアナログ画像信号は、相関二重サンプリング等のサンプリング処理による増幅処理を施した後、A/D変換部103に与えられる。増幅処理に用いるパラメータはCPU101によって供給される。
A/D変換部103は、増幅されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。A/D変換部103は、変換によって得られたデジタル画像信号を画像処理部105に出力する。
【0019】
画像入力コントローラ104は、A/D変換部103から与えられたデジタル画像信号を取り込み、画像処理部105に出力する。
画像処理部105は、画像入力コントローラ104から入力されたデジタル画像信号に対して、撮像素子102-5から出力される撮像時の感度情報に基づく各種デジタル画像処理を行う。撮像時の感度情報とは、例えばAGC(自動利得制御)ゲインや、ISO(国際標準化機構)感度などの情報である。その後、画像処理部105は、処理後のデジタル画像信号を、バス106を介しRAM107に格納する。各種デジタル画像処理とは、例えば、オプティカルブラック処理、画素欠陥補正処理、収差補正、周辺光量落ち補正、ゲイン処理、ホワイトバランス処理、RGB補間処理、ダイナミックレンジ拡張処理等である。また、他には、色差信号変換、オフセット処理、ガンマ補正処理、ノイズ低減処理、輪郭補正処理、色調補正処理、光源種別判定処理、スケーリング処理等である。
【0020】
RAM107は、SRAMやDRAM等の揮発性メモリである。
ROM109は、EEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。
記憶装置113は、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)、eMMC(組み込み用のマルチメディアカード)等である。
本実施形態に係る機能を実現するためのプログラムや、プログラムが実行される際に用いられるデータは、ROM109もしくは記憶装置113に格納される。これらのプログラムやデータは、CPU101による制御のもと、バス106を介して適宜RAM107に取り込まれ、CPU101によって実行され、本実施形態に係る各部として機能する。
【0021】
I/F114は、入出力に係る各種I/Fである。I/F114は、入力装置115と接続し、指示情報を受け取り、バス106を介してCPU101に通知する。ここで、入力装置115は、リレーズ・スイッチや電源スイッチを含む操作キー、十字キー、ジョイスティック、タッチパネル、キーボードやポインティングデバイス(例えばマウス)等である。また、I/F114は、LCDディスプレイ等の表示装置116と接続し、RAM107に一時的に記録された画像や操作メニュー等の情報を表示する。また、I/F114は、LANを介してネットワーク117と接続する。
画像解析部118は、顔検出、人物検出、動体検知、通過検知、混雑検知、軌跡検知、置き去り/持ち去り検知等の画像解析を行う。画像解析結果は、バス106を介してCPU101に通知される。
【0022】
圧縮伸長部119は、バス106を介してCPU101からの制御指示に従い、画像に圧縮処理を施して圧縮データを生成する。圧縮伸長部119は、生成した圧縮データをI/F114を介して表示装置116やネットワーク117に出力する。また、圧縮伸長部119は、記憶装置113に格納された圧縮データに所定形式の伸張処理を施して非圧縮データを生成する。所定形式の圧縮・伸長処理としては、静止画像に対してはJPEG規格に準拠した圧縮方式を、動画像に対してはMOTION-JPEGやMPEG2、AVC/H.264、AVC/H.265等の規格に準拠した圧縮伸長を処理する。
通信部120は、通信制御部101-4によって制御され、Z-Wave無線通信プロトコルに基づく無線通信を実施して機器と通信を行う。
【0023】
プリセット制御部101-3は、ユーザーによって設定されるパン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジション、およびそのプリセットポジションを巡回するスケジュールを管理する。パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションの巡回は、プリセット制御部101-3の指示に基づき、パン・チルト制御部101-1がパン・チルトを制御し、レンズ制御部101-2がズームを制御することによって行う。ここで、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションを巡回するスケジュールとは、撮像装置100における撮影範囲の変動に関する情報の一例である。
【0024】
通信制御部101-4は、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達する前に、撮影範囲付近に位置する機器がスリープから復帰するよう各機器のスリープに関する設定を行う。加えて、通信制御部101-4は、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達する前に、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器の情報の取得を行う。
通知部101-5は、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達した後に、通信制御部101-4が取得した機器の情報を表示装置116等に通知する。
制御部101-6は、各プリセットポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器を特定したり、各プリセットポジションに関連する機器のスリープスケジュールを作成したりする。また、制御部101-6は、その他、本実施形態において必要な各種の制御を行う。なお、スリープスケジュールの詳細については後述する。
【0025】
以下、図2のフローチャートを参照して、第1の実施形態に係る処理手順の一例について説明する。本フローの処理は、所定の周期で行われる。
ステップS201において、プリセット制御部101-3は、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジション、またはプリセットポジションを巡回するスケジュールの少なくともいずれかについて変更があるか否かを判断する。
【0026】
プリセット制御部101-3は、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジション、またはプリセットポジションを巡回するスケジュールの少なくともいずれかについて変更があると判断した場合は、処理をステップS202に進める。一方、プリセット制御部101-3は、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションと、プリセットポジションを巡回するスケジュールとのいずれも変更がないと判断した場合は、処理をステップS205に進める。
【0027】
ステップS202において、プリセット制御部101-3は、プリセット制御部101-3からパン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションの情報と、プリセットポジションを巡回するスケジュールの情報と、を取得する。
ステップS203において、制御部101-6は、ステップS202で取得したパン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションの情報に基づき、各プリセットポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器を特定する。また、制御部101-6は、ステップS202で取得したプリセットポジションを巡回するスケジュールの情報に基づき、それぞれのプリセットポジションに関連する機器のスリープスケジュールを作成する。
【0028】
ここで、図4は、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションを巡回するスケジュールと、関連する機器のスリープスケジュールとの一例を示す図である。
時間経過401は、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションを巡回する時間経過を示している。時間経過402-1、402-2、402-3は、撮像装置100と通信を行う機器1~3の起動とスリープの時間経過を示している。また、機器1、2、3は、それぞれプリセットポジションA、B、Cにおける撮影範囲付近に位置する機器である。
【0029】
機器1は、プリセットポジションAの撮影範囲付近に位置する。そのため、制御部101-6は、プリセットポジションAに到達する前に機器1が起動し、プリセットポジションAに到達して所定の時間が経過した後に機器1がスリープするように機器1のスリープスケジュールを作成する。機器2は、プリセットポジションBの撮影範囲付近に位置する。そのため、制御部101-6は、プリセットポジションBに到達する前に機器2が起動し、プリセットポジションBに到達して所定の時間が経過した後に機器2がスリープするように機器2のスリープスケジュールを作成する。機器3は、プリセットポジションCの撮影範囲付近に位置する。そのため、制御部101-6は、プリセットポジションCに到達する前に機器3が起動し、プリセットポジションCに到達して所定の時間が経過した後に機器3がスリープするように機器3のスリープスケジュールを作成する。
【0030】
但し、本実施形態はパン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションに関連する機器のスリープスケジュールを限定するものではない。
ステップS204において、通信制御部101-4は、ステップS203で作成した機器のスリープスケジュールに基づき、各機器にスリープに関する設定を行う。スリープに関する設定には、機器がスリープから復帰して起動するタイミングおよびスリープを開始するタイミングに関する設定が含まれる。
ステップS205において、プリセット制御部101-3は、プリセットポジションを巡回するスケジュールから次のパン・チルトおよびズームの目標のプリセットポジションの情報を取得する。
【0031】
ステップS206において、制御部101-6は、ステップS205で取得したパン・チルトおよびズームの目標のプリセットポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器を特定する。そして、通信制御部101-4は、ネットワーク117を介してそれらの機器の情報を取得する。なお、この段階で対象の機器は、ステップS204にて設定された機器のスリープスケジュールに基づくスリープに関する設定によってスリープから復帰している。目標のプリセットポジションに到達する前に、本処理を行うことにより、目標のプリセットポジションに到達後、素早くユーザーに対して機器の情報を通知することができる。なお、この時に機器から取得する情報の内容については特に限定されないが、機器の稼働状況に関する情報や、機器の付加情報などがある。
【0032】
ステップS207において、パン・チルト制御部101-1は、プリセット制御部101-3が指示する目標のパン・チルトポジションに基づき、アクチュエータ112を介して雲台111を制御し、撮像部102を目標のパン・チルトポジションに移動させる。また、レンズ制御部101-2は、プリセット制御部101-3が指示する目標ズームポジションに基づき、駆動部108を制御し、ズームレンズ102-1を駆動して目標のズームポジションに撮像部102を移動させる。
ステップS208において、通知部101-5は、ステップS206で取得した機器の情報を、I/F114を介して表示装置116やネットワーク117を介して外部装置に表示、または通知する。例えば、撮像素子102-5を介して得られた映像に当該機器が含まれている場合には、ステップS206で取得した機器の情報を映像中に関連付けて表示する。
【0033】
ステップS209において、プリセット制御部101-3は、パン・チルトおよびズームのプリセットポジションの巡回を継続するか否かを判断する。プリセット制御部101-3は、継続すると判断した場合は、処理をステップS201に戻す。一方、プリセット制御部101-3は、継続しないと判断した場合は、本フローを終了する。
ステップS210において、通信制御部101-4は、各機器のスリープ期間を所定の値に設定し、処理を終了する。所定の値とは、例えば、デフォルト値である。
【0034】
以上、本実施形態によれば、パン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションを巡回するスケジュールに基づき、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器のスリープ期間を最適化する。また、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達する前に目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器をスリープから復帰させ情報の取得を行う。これにより、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達後、素早く機器の情報をユーザーへ提供することが可能である。
【0035】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、撮像装置100に設定されたパン・チルトポジションおよびズームポジションのプリセットポジションを巡回するスケジュールに基づいた処理について説明した。
第2の実施形態では、撮像装置100にパン・チルトポジションおよびズームポジションの変更が指示された場合、予測撮影範囲を算出して予測撮影範囲付近に位置する機器のスリープ期間を短縮する例について説明する。そして、指示された目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに基づき、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器のスリープ復帰をおこない、機器の情報を取得する制御手法について説明する。
【0036】
以下、図1を参照して、本実施形態に係る撮像装置の内部構成例について説明する。なお、第1の実施形態と重複する部分の説明は省略し、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
パン・チルト制御部101-1は、ユーザーによって指示されるパン・チルトポジションに到達するようパン・チルトを制御する。また、レンズ制御部101-2は、ユーザーによって指示されるズームポジションに到達するようズームを制御する。
【0037】
制御部101-6は、パン・チルト制御部101-1およびレンズ制御部101-2の情報に基づきパン・チルトおよびズームの移動予測を行う。通信制御部101-4は、その移動予測情報に基づく予測撮影範囲に位置する機器のスリープ期間の解除もしくは短縮を行う。加えて、通信制御部101-4は、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器の情報の取得を行う。
通知部101-5は、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達後、通信制御部101-4が取得した機器の情報を表示装置116等に通知する。
【0038】
以下、図3のフローチャートを用いて、第2の実施形態に係る処理手順の一例について、説明する。本フローの処理は、所定の周期で行われる。なお、第1の実施形態と同様の処理を行う場合は、説明を省略する。
まず、ステップS301において、制御部101-6は、I/F114を介して、目標のパン・チルトポジション、または目標のズームポジションの少なくともいずれかについて変更の指示を受けたか否かを判断する。
制御部101-6は、目標のパン・チルトポジション、または目標のズームポジションの少なくともいずれかについて変更の指示を受けたと判断した場合、処理をステップS302に進める。制御部101-6は、目標のパン・チルトポジションと、目標のズームポジションとのいずれも変更の指示を受けていないと判断した場合、処理をステップS308に進める。
【0039】
ステップS302において、パン・チルト制御部101-1は、制御部101-6から目標のパン・チルトポジションの情報を取得し、レンズ制御部101-2は、制御部101-6から目標のズームポジションの情報を取得する。
ステップS303において、制御部101-6および通信制御部101-4は、第1の実施形態におけるステップS206と同様の処理を行う。
【0040】
ステップS304において、パン・チルト制御部101-1およびレンズ制御部101-2は、第1の実施形態におけるステップS207と同様の処理を行う。
ステップS305において、通知部101-5は、第1の実施形態におけるステップS208と同様の処理を行う。
【0041】
ステップS306において、制御部101-6は、ステップS304におけるパン・チルトポジションおよびズームポジションの変化量を算出する。そして、過去のパン・チルトポジションおよびズームポジションと、算出したパン・チルトポジションおよびズームポジションの変化量とから、将来移動する可能性のあるパン・チルトポジションおよびズームポジションの予測を行う。さらに、制御部101-6は、予測したパン・チルトポジションおよびズームポジションに基づき、将来撮影される可能性のある予測撮影範囲を算出する。
なお、予測撮影範囲は上述したように算出して得られたものに限られない。例えば、予測誤差を考慮し、ステップS304におけるパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲よりも広い範囲を予測撮影範囲としてもよい。
【0042】
ステップS307において、通信制御部101-4は、ステップS306で算出した予測撮影範囲付近に位置する機器のスリープ期間を短縮するよう該当機器にスリープの設定を行う。また、予測撮影範囲付近に位置する機器以外の機器のスリープ期間が所定の値になるようスリープの設定を行う。所定の値とは、例えば、デフォルト値である。
なお、通信制御部101-4は、ステップS306で算出した予測撮影範囲付近に位置する機器のスリープ機能を解除してもよい。
【0043】
ステップS308において、制御部101-6は、所定の期間内に目標のパン・チルトポジション、または目標のズームポジションの少なくともいずれかについて変更の指示を受けたか否かを判断する。制御部101-6は、所定の期間内に目標のパン・チルトポジションまたは目標のズームポジションの少なくともいずれかについて変更の指示を受けた、又は所定の期間が経過していないと判断した場合、本フローの処理を継続するとして、処理をS301に戻す。一方、制御部101-6は、所定の期間内に目標のパン・チルトポジションと、目標のズームポジションとのいずれも変更の指示を受けていないと判断した場合は、処理をS209に進める。
ステップS309において、通信制御部101-4は、第1の実施形態におけるステップS210と同様の処理を行う。
【0044】
以上、本実施形態に係る撮像装置によれば、ユーザーによって指示された目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに基づき、予測される撮影範囲付近に位置する機器のスリープ期間を最適化することができる。その後、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションにおける撮影範囲付近に位置する機器の情報の取得を行うことで、目標のパン・チルトポジションおよびズームポジションに到達後、素早く機器の情報をユーザーへ提供することができる。
【0045】
(その他の実施形態)
前述した実施形態では、撮像部を有する撮像装置を例に説明したが、監視カメラのようなネットワークカメラに適用する場合には、撮像部を有する監視カメラを無線または有線によりパン、チルト、ズームを制御するようにしてもよい。この場合、図1に示した構成を、監視カメラを制御する情報処理装置に適用するものとする。
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0046】
101-4 通信制御部、101-5 通知部、101-6 制御部、102 撮像部、120 通信部
図1
図2
図3
図4