(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-15
(45)【発行日】2025-12-23
(54)【発明の名称】受光装置およびX線撮像装置ならびに電子機器
(51)【国際特許分類】
H10F 39/18 20250101AFI20251216BHJP
H10F 30/22 20250101ALI20251216BHJP
H10F 30/29 20250101ALI20251216BHJP
H10F 39/10 20250101ALI20251216BHJP
【FI】
H10F39/18 F
H10F30/22
H10F30/29
H10F39/10 K
H10F39/18 A
(21)【出願番号】P 2023533083
(86)(22)【出願日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 JP2022011758
(87)【国際公開番号】W WO2023281834
(87)【国際公開日】2023-01-12
【審査請求日】2025-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2021112166
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白方 徹
(72)【発明者】
【氏名】岩田 晃
(72)【発明者】
【氏名】山口 征也
(72)【発明者】
【氏名】太田 和伸
(72)【発明者】
【氏名】安藤 厚博
(72)【発明者】
【氏名】酒井 大樹
(72)【発明者】
【氏名】前原 鑑
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/125476(WO,A1)
【文献】特開2002-9268(JP,A)
【文献】特開2008-277511(JP,A)
【文献】特開2012-54450(JP,A)
【文献】特開2020-65016(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10F 39/18
H10F 39/10
H10F 30/22
H10F 30/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆されている
受光装置。
【請求項2】
前記層間絶縁層は、前記第1半導体基板の前記第1の面に設けられた第1絶縁層と、前記第2半導体基板の前記第3の面に設けられた第2絶縁層とを有し、
前記第1絶縁層および前記第2絶縁層は、それぞれの接合面にパッド電極が埋め込み形成されており、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とは、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層のそれぞれに設けられた前記パッド電極を介して電気的に接続されている、請求項1に記載の受光装置。
【請求項3】
前記受光素子は、前記第1半導体基板の第1の面の界面に設けられると共に、第1の電極に接続された第1の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第1の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、第2の電極に接続された第2の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第2の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、電気的に浮遊状態な第3の第1導電型領域とを有する、請求項1に記載の受光装置。
【請求項4】
前記第2半導体基板の前記側面は、前記第4の面側が外側に傾斜している、請求項1に記載の受光装置。
【請求項5】
前記層間絶縁層の側面および前記層間絶縁層の前記側面に連続する前記第1半導体基板の側面の一部は、前記第2半導体基板の前記側面と共に内側に後退し、前記保護膜によって覆われている、請求項1に記載の受光装置。
【請求項6】
前記保護膜は、前記第1半導体基板の前記一部の側面の後退によって形成された前記第1半導体基板の第5の面まで延在している、請求項5に記載の受光装置。
【請求項7】
前記層間絶縁層の側面は前記第2半導体基板の前記側面と共に内側に後退し、前記層間絶縁層の前記側面に連続する前記第1半導体基板の側面の一部は前記第2半導体基板の前記側面よりもさらに内側に後退している、請求項1に記載の受光装置。
【請求項8】
前記保護膜は無機絶縁膜または有機膜である、請求項1に記載の受光装置。
【請求項9】
前記有機膜は、前記第1半導体基板の前記第4の面まで延在している、請求項8に記載の受光装置。
【請求項10】
前記第2半導体基板は、前記側面の近傍に連続すると共に前記第2半導体基板を貫通する溝を有し、
前記溝には無機絶縁膜が埋設されている、請求項1に記載の受光装置。
【請求項11】
前記溝には、前記無機絶縁膜の内側に有機膜がさらに埋設されている、請求項10に記載の受光装置。
【請求項12】
前記溝はさらに前記層間絶縁層または前記層間絶縁層および前記第1半導体基板を貫通している、請求項10に記載の受光装置。
【請求項13】
前記溝は、前記第2半導体基板の前記側面の近傍に多重に設けられている、請求項10に記載の受光装置。
【請求項14】
前記溝によって分断された前記第2半導体基板にはそれぞれ固定電位が印加されている、請求項13に記載の受光装置。
【請求項15】
前記第2半導体基板は、前記第4の面側に配置された支持基板と、前記第3の面側に配置されると共に前記ロジック回路が形成されたロジック基板と、前記支持基板と前記ロジック基板との間に設けられた絶縁層を有し、
前記ロジック基板の側面は、前記支持基板の側面よりも内側に設けられると共に、絶縁膜によって覆われており、
前記支持基板には、前記ロジック基板に印加される前記第2の電位よりも高く、前記第1半導体基板に印加される前記第1の電位よりも低い第3の電位が印加される、請求項1に記載の受光装置。
【請求項16】
前記第1半導体基板および前記第2半導体基板は、角部が曲線状に加工された略矩形形状を有している、請求項1に記載の受光装置。
【請求項17】
前記層間絶縁層は、前記第2半導体基板の側面よりも外側に突出する層内に所定の電位が印加された1または複数の金属膜が設けられている、請求項1に記載の受光装置。
【請求項18】
前記1または複数の金属膜は前記第2半導体基板と電気的に接続されている、請求項17に記載の受光装置。
【請求項19】
前記1または複数の金属膜には外部電源から前記第1の電位よりも低く、前記第2の電位よりも高い第3の電位が印加されている、請求項17に記載の受光装置。
【請求項20】
前記第1半導体基板は、前記第2の面の界面に、第1導電型領域とは異なる導電型の第1の第2導電型領域を有している、請求項1に記載の受光装置。
【請求項21】
前記第1半導体基板は、前記複数の受光素子が行列状に2次元配置された受光領域と、前記受光領域の周囲に設けられた周辺領域とを有し、
前記周辺領域に、前記第1の面の界面に設けられ、前記第1半導体基板の側面に延在すると共に電気的に浮遊状態な第4の第1導電型領域と、前記第2の面の界面の、前記第1の第2導電型領域の外側にリング状に設けられると共に電気的に浮遊状態な複数の第5の第1導電型領域をさらに有する、請求項20に記載の受光装置。
【請求項22】
前記第1の面の界面に設けられた前記第4の第1導電型領域は、複数のリング状に設けられている、請求項21に記載の受光装置。
【請求項23】
前記第2半導体基板は、前記側面の近傍の前記第3の面の界面にリング状に設けられると共に、電気的に浮遊状態な複数の第6の第1導電型領域をさらに有する、請求項1に記載の受光装置。
【請求項24】
前記複数の第6の第1導電型領域の少なくとも一部は、前記第2半導体基板の前記第3の面と前記第4の面との間を貫通している、請求項23に記載の受光装置。
【請求項25】
前記第2半導体基板は、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する前記複数の第6の第1導電型領域の間に、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する第2の第2導電型領域をさらに有する、請求項24に記載の受光装置。
【請求項26】
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、X線に基づく信号電荷を発生する複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆されている
X線撮像装置。
【請求項27】
X線撮像装置を有し、
前記X線撮像装置は、
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、X線に基づく信号電荷を発生する複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆されている
電子機器。
【請求項28】
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆され、
前記第1半導体基板および前記第2半導体基板は略矩形形状を有すると共に、角部が曲線状に加工されている
受光装置。
【請求項29】
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆され、
前記層間絶縁層は、前記第2半導体基板の側面よりも外側に突出する層内に所定の電位が印加された金属膜を有する
受光装置。
【請求項30】
前記金属膜は前記第2半導体基板と電気的に接続されている、請求項29に記載の受光装置。
【請求項31】
前記金属膜には外部電源から前記第1の電位よりも低く、前記第2の電位よりも高い第3の電位が印加されている、請求項29に記載の受光装置。
【請求項32】
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された受光領域と、前記受光領域の周囲に設けられた周辺領域とを有する第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記受光領域において、前記受光素子毎に前記第1半導体基板の第1の面の界面に設けられると共に、第1の電極に接続された第1の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第1の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、第2の電極に接続された第2の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第2の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、電気的に浮遊状態な第3の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面に設けられ、前記第1半導体基板の側面に延在すると共に、電気的に浮遊状態な第4の第1導電型領域と、
前記第2の面の界面に設けられた第1導電型領域とは異なる導電型の第1の第2導電型領域と、
前記第2の面の界面の、前記第1の第2導電型領域の外側にリング状に設けられると共に電気的に浮遊状態な複数の第5の第1導電型領域と
を備えた受光装置。
【請求項33】
前記第1の面の界面に設けられた前記第4の第1導電型領域は、複数のリング状に設けられている、請求項32に記載の受光装置。
【請求項34】
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路と、周縁部近傍の前記第3の面の界面にリング状に設けられた、電気的に浮遊状態な複数の第6の第1導電型領域とを有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層と
を備えた受光装置。
【請求項35】
前記複数の第6の第1導電型領域の少なくとも一部は、前記第2半導体基板の前記第3の面と前記第4の面との間を貫通している、請求項34に記載の受光装置。
【請求項36】
前記第2半導体基板は、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する前記複数の第6の第1導電型領域の間に、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する第2の第2導電型領域をさらに有する、請求項35に記載の受光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば医療用や非破壊検査用のX線撮影に好適な受光装置およびX線撮像装置ならびに電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1では、ダイシングカット時における半導体層のビビリおよびダイシングカットに伴う半導体層のチッピングを抑制することを目的として、個片化前層構造体におけるダイシングカット部に対して、透明樹脂層よりも高ヤング率のチップ抑制部材を半導体層に接して形成した半導体装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
ところで、低電圧駆動の基板と高電圧駆動の基板とが貼り合わされた、例えばX線撮像装置として用いられる半導体装置(受光装置)では、放電耐圧の向上が求められている。
【0005】
放電耐圧を向上させることが可能な受光装置およびX線撮像装置ならびに電子機器を提供することが望ましい。
【0006】
本開示の一実施形態の第1の受光装置は、対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、対向する第3の面および第4の面を有すると共に、第1半導体基板の第1の面と第3の面とを向かい合わせに配置され、第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、第1半導体基板と第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備えたものであり、第2半導体基板は、第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、第2半導体基板の側面は保護膜によって被覆されている。
【0007】
本開示の一実施形態の第2の受光装置は、対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、対向する第3の面および第4の面を有すると共に、第1半導体基板の第1の面と第3の面とを向かい合わせに配置され、第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、第1半導体基板と第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備えたものであり、第2半導体基板は、第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、第2半導体基板の側面は保護膜によって被覆され、第1半導体基板および第2半導体基板は略矩形形状を有すると共に、角部が曲線状に加工されている。
【0008】
本開示の一実施形態の第3の受光装置は、対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、対向する第3の面および第4の面を有すると共に、第1半導体基板の第1の面と第3の面とを向かい合わせに配置され、第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、第1半導体基板と第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備えたものであり、第2半導体基板は、第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、第2半導体基板の側面は保護膜によって被覆され、層間絶縁層は、第2半導体基板の側面よりも外側に突出する層内に所定の電位が印加された金属膜を有する。
【0009】
本開示の一実施形態の第4の受光装置は、対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された受光領域と、受光領域の周囲に設けられた周辺領域とを有する第1半導体基板と、対向する第3の面および第4の面を有すると共に、第1半導体基板の第1の面と第3の面とを向かい合わせに配置され、第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、受光領域において、受光素子毎に第1半導体基板の第1の面の界面に設けられると共に、第1の電極に接続された第1の第1導電型領域と、第1の面の界面において、受光素子毎に設けられた第1の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、第2の電極に接続された第2の第1導電型領域と、第1の面の界面において、受光素子毎に設けられた第2の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、電気的に浮遊状態な第3の第1導電型領域と、第1の面の界面に設けられ、第1半導体基板の側面に延在すると共に、電気的に浮遊状態な第4の第1導電型領域と、第2の面の界面に設けられた第1導電型領域とは異なる導電型の第1の第2導電型領域と、第2の面の界面の、第1の第2導電型領域の外側にリング状に設けられると共に電気的に浮遊状態な複数の第5の第1導電型領域とを備えたものである。
【0010】
本開示の一実施形態の第5の受光装置は、対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、対向する第3の面および第4の面を有すると共に、第1半導体基板の第1の面と第3の面とを向かい合わせに配置され、第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路と、周縁部近傍の第3の面の界面にリング状に設けられた、電気的に浮遊状態な複数の第6の第1導電型領域とを有する第2半導体基板と、第1半導体基板と第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備えたものである。
【0011】
本開示の一実施形態のX線撮像装置は、X線に基づく信号電荷を発生する複数の受光素子を有する上記本開示の一実施形態の第1の受光装置を備えたものである。
【0012】
本開示の一実施形態の電子機器は、上記本開示の一実施形態のX線撮像装置を備えたものである。
【0013】
本開示の一実施形態の第1~第3の受光装置および一実施形態のX線撮像装置ならびに一実施形態の電子機器では、層間絶縁層を間にして積層され、互いに異なる電位が印加される第1半導体基板と第2半導体基板のうち、ロジック回路を有する第2半導体基板の側面を第1半導体基板の側面よりも内側に後退させると共に、その側面に保護膜を形成するようにした。本開示の一実施形態の第4の受光装置では、第1半導体基板の第1の面の界面および側面に延在する電気的に浮遊状態な第4の第1導電型領域を設け、さらに、第1半導体基板の第2の面の界面に設けられた第1の第2導電型領域の外側に、電気的に浮遊状態な複数の第5の第1導電型領域をリング状に設けるようにした。本開示の一実施形態の第5の受光装置では、第1の半導体基板の第1の面と対向する第2半導体基板の周縁部近傍の第3の面の界面に電気的に浮遊状態な複数の第6の第1導電型領域をリング状に設けるようにした。これにより、沿面放電の発生を低減する。また、第2半導体基板の端部からの電子の放出確率を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の第1の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図2】
図1に示した受光装置の全体構成を表す平面模式図である。
【
図3】
図1に示した受光装置のセンサ基板の全体構成を表す平面模式図である。
【
図4】
図1に示した受光素子の半導体基板の表面における各導電型領域のパターンの一例を表す平面模式図である。
【
図5A】
図1に示した受光装置のダイシングの工程を説明する断面模式図である。
【
図6】本開示の変形例1に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図7】本開示の変形例1に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図8】本開示の第2の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図9】本開示の変形例2に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図10】本開示の第3の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図11A】本開示の変形例3に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図11B】本開示の変形例3に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図12】本開示の変形例4に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図13】本開示の変形例4に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図14】本開示の第4の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図15】本開示の変形例5に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図16】本開示の変形例6に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図17】本開示の第5の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図18】本開示の変形例7に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図19】本開示の変形例7に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図20】本開示の第6の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図21】本開示の変形例8に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図22】本開示の変形例8に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図23】本開示の第7の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図24A】本開示の変形例9に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図24B】本開示の変形例9に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図25A】本開示の変形例10に係る受光装置の要部の構成の一例を表す平面模式図である。
【
図25B】本開示の変形例10に係る受光装置の要部の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図26A】本開示の変形例10に係る受光装置の要部の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図26B】本開示の変形例10に係る受光装置の要部の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図26C】本開示の変形例10に係る受光装置の要部の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図27】本開示の第8の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図28】本開示の変形例11に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図29】本開示の変形例12に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図30A】本開示の変形例12に係る受光装置のシールド電極の構成の一例を表す平面模式図である。
【
図30B】本開示の変形例12に係る受光装置のシールド電極の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図30C】本開示の変形例12に係る受光装置のシールド電極の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図30D】本開示の変形例12に係る受光装置のシールド電極の構成の他の例を表す平面模式図である。
【
図31】本開示の第9の実施の形態に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図32】本開示の変形例13に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図33】本開示の変形例13に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図34】本開示の変形例13に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図35】本開示の変形例13に係る受光装置の構成の他の例を表す断面模式図である。
【
図36】本開示のその他の変形例に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図37】本開示のその他の変形例に係る受光装置の構成の一例を表す断面模式図である。
【
図38】X線撮像装置の構成を表すブロック図である。
【
図39】
図38に示した列選択部の詳細構成例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示における実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。また、本開示は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比等についても、それらに限定されるものではない。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.第1の実施の形態(ロジック基板の側面をセンサ基板の側面よりも後退させ、その側面に保護膜を設けた受光装置の例)
2.変形例1(側面を逆テーパとした例)
3.第2の実施の形態(センサ基板の側面および裏面にp型導電型領域を設けた例)
4.変形例2(センサ基板の側面および裏面にp型導電型領域を設けた他の例)
5.第3の実施の形態(ロジック基板からセンサ基板の一部にかけて側面を後退させ、その側面を保護膜で被覆した例)
6.変形例3(ロジック基板からセンサ基板の一部にかけて側面を後退させ、その側面を保護膜で被覆した他の例)
7.変形例4(センサ基板の側面をさらに後退させた例)
8.第4の実施の形態(後退させたロジック基板の側面を有機膜で被覆した例)
9.変形例5(層間絶縁層およびセンサ基板の側面まで有機膜で被覆した例)
10.変形例6(ロジック基板からセンサ基板の一部にかけて側面を後退させ、その側面を有機膜で被覆した例)
11.第5の実施の形態(ロジック基板の周縁に絶縁膜が埋設された溝を設けた例)
12.変形例7(ロジック基板の周縁に絶縁膜が埋設された溝を設けた他の例)
13.第6の実施の形態(ロジック基板の周縁に溝を設けた例)
14.変形例8(ロジック基板の周縁に溝を設けた他の例)
15.第7の実施の形態(ロジック基板にSOI基板を用い、センサ基板側の基板の外縁に絶縁膜を設けた例)
16.変形例9(ロジック基板にSOI基板を用い、センサ基板側の基板の周縁に連続する複数の溝を設け、絶縁膜で埋設した例)
17.変形例10(略矩形状のセンサ基板の角部に切り欠きを設けた例)
18.第8の実施の形態(層間絶縁層の周縁部にシールド電極を設けた例)
19.変形例11(層間絶縁層の周縁部にシールド電極を設けた他の例)
20.変形例12(層間絶縁層の周縁部にシールド電極を設けた他の例)
21.第9の実施の形態(ロジック基板の表面の界面にガードリングを設けた例)
22.変形例13(ロジック基板の表面の界面にガードリングを設けた他の例)
23.その他の変形例
24.適用例
【0016】
<1.第1の実施の形態>
図1は、本開示の第1の実施形態に係る受光装置(受光装置1)の断面構成の一例を模式的に表したものである。
図2は、
図1に示した受光装置1の全体の平面構成を模式的に表したものであり、
図3は、後述するセンサ基板100の全体の平面構成を模式的に表したものである。
図1は、
図2および
図3に示したI-I線における受光装置1の断面を表している。受光装置1は、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像装置(例えば、X線撮像装置1000;
図38参照)や電磁波検出装置に適応可能なものである。
【0017】
[受光装置の構成]
受光装置1は、例えば、2つの基板(センサ基板100およびロジック基板200)を貼り合わせて構成された3次元構造を有する受光装置である。センサ基板100は、半導体基板10と、配線層20とを含む。ロジック基板200は、半導体基板30と配線層40とを含む。ここで、センサ基板100およびロジック基板200の各基板に含まれる配線とその周囲の層間絶縁層を合わせたものを、便宜上、それぞれの基板(センサ基板100およびロジック基板200)に設けられた配線層20,40と呼ぶ。半導体基板10は、本開示の「第1半導体基板」の一具体例に相当するものであり、半導体基板30は、本開示の「第2半導体基板」の一具体例に相当するものである。配線層20,40が、本開示の「層間絶縁層」の一具体例に相当するものである。
【0018】
半導体基板10は、対向する表面S1(第1の面)と裏面S2(第2の面)との間に逆バイアスを印加するPIN(Positive Intrinsic Negative)型のフォトダイオードからなる受光素子が1つの画素(単位画素P)として行方向および列方向に2次元配置された受光領域110Aと、その周囲に設けられた周辺領域110Bとを有している。配線層20は、半導体基板10の表面S1側に設けられている。半導体基板30は、対向する表面S3(第3の面)と裏面(第4の面)とを有し、表面S3は、半導体基板10の表面S1と向かい合わせに配置されている。半導体基板30の表面S3には単位画素Pから出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路等が設けられている。配線層40は、半導体基板30の表面S3側に設けられている。即ち、センサ基板100とロジック基板200とが積層された受光装置1は、積層方向(Y軸方向)に沿って、半導体基板10、配線層20、配線層40および半導体基板30がこの順に配置されている。センサ基板100とロジック基板200には、互いに大きく異なる電位が印加される。具体的には、センサ基板100には、受光素子を駆動するのに例えば100V~1000Vの高電圧(第1の電位)が印加され、ロジック基板200には、ロジック回路等を駆動するのに例えば1V~5Vの低電圧(第2の電位)が印加される。本実施の形態の受光装置1は、ロジック基板200を構成する半導体基板30の側面S5を、センサ基板100を構成する半導体基板10および配線層20ならびにロジック基板200を構成する配線層40の側面よりも内側に後退させ、さらに保護膜35で被覆したものである。
【0019】
なお、本実施の形態では、光電変換によって生じる励起子(電子正孔対)のうち、正孔を信号電荷として読み出す場合について説明する。また、図中において、「p」「n」に付した「-(マイナス)」は、p型またはn型の不純物濃度が低ことを表し、「+(プラス)」は、p型またはn型の不純物濃度が高いことを表している。p型およびn型の不純物濃度の大小関係は、それぞれ、p-<p<p+,n-<n<n+である。
【0020】
[センサ基板の構成]
センサ基板100は、対向する一対の表面S1と裏面S2とを有する半導体基板10と、半導体基板10の表面S1側に設けられた配線層20とを有している。センサ基板100は、上記のように、複数の単位画素Pが行列状に2次元配置された受光領域110Aと、その周囲に設けられた周辺領域110Bとを有している。
【0021】
半導体基板10は、例えば、n型またはp型あるいはi型(真性半導体)の半導体から構成されており、内部に、光電変換領域となるpn接合またはpin接合を有している。本実施の形態では、半導体基板10としてn型の半導体基板を用いており、表面S1の界面には、p型導電型領域13(第1導電型領域)およびn型導電型領域14(第2導電型領域)が部分的に形成されており、表面S1と対向する裏面S2の界面にはn型導電層(第2導電型層)12が形成されている。半導体基板10の積層方向(Y軸方向)の膜厚(以下、単に厚みという)は、例えば、10μm以上700μm以下である。
【0022】
半導体基板10は、例えばシリコン基板を用いるが、これに限定されるものではない。半導体基板10としては、例えば、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(GaAs)、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)、ジンクセレン(ZnSe)、窒化ガリウム(GaN)またはインジウム窒化ガリウム(InGaN)等からなる基板を用いてもよい。
【0023】
p型導電型領域13は、p型の不純物を拡散させた領域(p型の不純物領域)であり、半導体基板10の表面S1の界面に複数形成されている。具体的には、p型導電型領域13は、アノード13Aを構成する領域、ドレイン13Bを構成する領域、ガードリング13Cを構成する領域、高耐圧ガードリング13Dを構成する領域、チャージコレクションリング(CCR)13Eを構成する領域および画素端ガードリング13Fを構成する領域の6つの領域を有しており、各領域は各々離間して設けられている。アノード13A、ドレイン13Bおよびガードリング13Cは、受光領域110Aに、例えば単位画素P毎に設けられている。高耐圧ガードリング13D、CCR13Eおよび画素端ガードリング13Fは、
図3に示したように、周辺領域110Bに、受光領域110Aを囲むようにリング状に設けられている。
【0024】
n型導電型領域14は、n型の不純物を拡散させた領域(n型の不純物領域)であり、半導体基板10の表面S1の界面に複数形成されている。具体的には、n型導電型領域14は、カソード14Aを構成する領域および1または複数のn型導電型領域14B,14Cを有しており、各領域は各々離間して設けられている。カソード14Aは、
図3に示したように、周辺領域110Bの最外周に、受光領域110Aと共に高耐圧ガードリング13D、CCR13Eおよび画素端ガードリング13Fを囲むようにリング状に設けられている。n型導電型領域14Bはアノード13Aの周囲に設けられている。n型導電型領域14Cは、半導体基板10の表面S1の界面に設けられた複数のp型導電型領域の間に設けられている。
【0025】
配線層20は、例えば、絶縁層21と、絶縁層21内に設けられたゲート電極22と、1または複数の配線とを有している。配線層20は、さらに、複数のパッド電極23を有している。各パッド電極23は、絶縁層21内に埋め込み形成されており、その表面はロジック基板200と対向する絶縁層21の表面に露出している。各パッド電極23は、センサ基板100とロジック基板200との電気的な接続と、センサ基板100とロジック基板200との貼り合わせに用いられる。
【0026】
[単位画素の構成]
各単位画素Pには、それぞれ、上記のように、逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなる受光素子が設けられている。単位画素P(受光素子)は、例えば
図4に示したように、半導体基板10の表面S1の界面にアノード13Aと、ドレイン13Bと、複数のガードリング13C(13C1,13C2,13C3)とを有している。アノード13Aとドレイン13Bとの間の半導体基板10の表面S1の界面にはn型導電型領域14Bが設けられており、アノード13Aとドレイン13Bとの間には、それぞれ、アノード13Aおよびドレイン13Bと隣接して、アノード13Aおよびドレイン13Bよりも低濃度なp型の不純物領域が設けられている。便宜上、アノード13Aとn型導電型領域14Bとの間の低濃度なp型の不純物領域をLightly Doped Anode(LDA)13G1、ドレイン13Bとn型導電型領域143Bとの間の低濃度なp型の不純物領域をLightly Doped Drain(LDD)13G2と称す。複数の13C1,13C2,13C3の間の半導体基板10の表面S1の界面にはn型導電型領域14Cがそれぞれ設けられている。半導体基板10の内部には、n型の不純物拡散層からなる埋込層17と、p型の不純物拡散層からなるバリア層18とが形成されている。単位画素Pは、さらに、アノード13Aとドレイン13Bとの間の絶縁層21内にゲート電極22が設けられている。
【0027】
アノード13Aは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第1の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。アノード13Aは、光電変換によって発生したキャリアのうち、例えば、信号電荷として正孔(h+)を読み出すための電圧が印加されるものである。アノード13Aは、例えば、単位画素Pの略中央に個別に形成されている。アノード13Aの平面形状は特に限定されず、円形状でもよいし、多角形状であってもよい。アノード13Aは、例えば、一部が後述する埋込層17の底面よりも裏面S2側に突出している。アノード13Aの大きさは、単位画素Pの大きさにもよるが、例えば、単位画素Pのピッチが10μm以上100μm以下の場合には、例えば、0.1μm以上10μm以下である。
【0028】
ドレイン13Bは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第2の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。ドレイン13Bは、例えばX線照射時に、半導体基板10の表面S1の界面に発生する暗電流を排出するための電圧が印加されるものである。ドレイン13Bは、アノード13Aの周囲にリング状に形成されており、X線照射によって半導体基板10の表面S1の界面に発生する暗電流はドレイン13Bから常時排出されるようになる。これにより、暗電流がアノード13Aに流れ込むのを防ぐことができる。ドレイン13Bの平面形状は特に限定されず、円環形状でもよいし、多角状であってもよい。
【0029】
ガードリング13Cは、p型の不純物を、例えば1e
18cm
-3~1e
21cm
-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第3の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。ガードリング13Cは、ドレイン13Bへの電界集中を緩和し、同時に水平方向(例えば、XZ平面方向)に信号電荷(正孔)の転送を補助する水平方向電界を発生させるためのものである。ガードリング13Cは、アノード13Aおよびドレイン13Bを囲むように、ドレイン13Bの周囲にリング状に形成されている。ガードリング13Cは、アノード13Aおよびドレイン13Bとは異なり、電気的に浮遊状態となっている。ガードリング13Cは、例えば、半導体基板10の表面S1の界面に、例えばアノード13Aを中心とした略同心円状または略同心多角状に複数形成されている。具体的には、
図1および
図4に示したように、ガードリング13Cは、例えば、3つのp型導電型領域からなり、ドレイン13Bの周囲に三重(ガードリング13C1,13C2,13C3)に形成されている。このように、ガードリング13Cを複数設けることにより、電界集中を複数個所に分散すると同時に水平方向電界を広い領域に発生させることができる。
【0030】
ドレイン13Bおよびガードリング13Cを多角状(例えば、矩形状)に形成する場合には、角部は、
図4に示したように曲線状に形成することが好ましい。これにより、角部における電界の集中が緩和される。また、ドレイン13Bおよびガードリング13Cは、
図4では、アノード13Aの周囲に連続して設けられた例を示したが、これに限らない。例えば、一部が切断されていてもよいし、あるいは、断続的に形成されていてもよい。
【0031】
ドレイン13Bおよびガードリング13Cを構成するリングの線幅は、例えば、0.100μm以上10μm以下である。ドレイン13Bとガードリング13Cとの間隔は、例えば、0.100μm以上10μm以下である。なお、ドレイン13Bおよびガードリング13Cの線幅は、必ずしも一定である必要はない。
【0032】
n型導電層12は、n型の不純物を半導体基板10の裏面S2の界面に、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含む層であり、本開示の「第1の第2導電型領域」に相当するものである。n型導電層12には、半導体基板10の表面S1の界面に設けられたカソード14Aから、例えば半導体基板10に形成される空乏領域の外側に形成される中性領域を介して電源電圧が印加される。これにより、光電変換によって発生したキャリアのうち、例えば正孔がアノード13Aを通じて信号電荷として読み出される場合には、n型導電層12を通じてカソード14Aから電子(e-)が排出される。n型導電層12の厚みは、単位画素Pの構成にもよるが、例えば、単位画素Pのピッチが10μm以上100μm以下の場合には、例えば、半導体基板10の裏面S2の界面から、例えば1μmの厚みで形成される。
【0033】
なお、n型導電層12への電源電圧の印加方法は上記に限定されない。例えば、後述する第2の実施の形態の受光装置2のように、n型導電層12上に透明電極(図示せず)を形成し、半導体基板10の裏面S2側から電源電圧を印加するようにしてもよい。
【0034】
n型導電型領域14Bは、アノード13Aとドレイン13Bとの間の半導体基板10の表面S1の界面近傍に設けられている。n型導電型領域14Bは、n型の不純物を、例えば、1e16cm-3~1e19cm-3の濃度で含んでいる。n型導電型領域14Bの厚みは、単位画素Pの構成にもよるが、例えば、単位画素Pのピッチが10μm以上100μm以下の場合には、例えば、半導体基板10の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmの厚みで形成されている。
【0035】
n型導電型領域14Cは、ドレイン13Bとガードリング13C1との間および隣り合うガードリング13C1,13C2,13C3の間の半導体基板10の表面S1の界面に設けられている。n型導電型領域14Cは、n型の不純物を、例えば、1e16cm-3~1e19cm-3の濃度で含んでいる。n型導電型領域14Cの厚みは、単位画素Pの構成にもよるが、例えば、単位画素Pのピッチが10μm以上100μm以下の場合には、例えば、半導体基板10の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmの厚みで形成されている。
【0036】
LDD13G1およびLDD13G2は、アノード13Aとn型導電型領域14Bとの間およびn型導電型領域14Bとドレイン13Bとの間の半導体基板11の表面S1の界面にそれぞれ設けられている。LDD13G1およびLDD13G2の不純物濃度は、アノード13A、ドレイン13Bおよびガードリング13Cを構成するp型導電型領域13の不純物濃度よりも低く、例えば、X線の照射によって絶縁層21の半導体基板11の表面S1との界面に発生する固定電荷(正孔)によって空乏化される程度の濃度となっている。具体的には、X線の照射量にもよるが、例えば、ピーク濃度が1e19cm-3以下の低濃度となっている。LDD13G1およびLDD13G2の厚みは、単位画素Pの構成にもよるが、例えば、単位画素Pのピッチが10μm以上100μm以下の場合には、例えば、半導体基板11の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmの厚みで形成されている。
【0037】
埋込層17は、光電変換によって半導体基板10内に発生したキャリアのうち正孔(信号電荷)がドレイン13Bやガードリング13Cに転送されるのを防ぐためのものである。埋込層17は、半導体基板10の内部、具体的には、p型導電型領域13の近傍において、n型の半導体基板10よりも高濃度なn型の不純物を、例えば、1e14cm-3~1e17cm-3の濃度で含むn型の不純物拡散層により構成されている。より詳細には、埋込層17は、ドレイン13Bおよびガードリング13Cに対応する領域に設けられると共に、アノード13Aと対向する領域に開口を有している。これにより、半導体基板11内に発生した信号電荷は、アノード13Aから効率よく読み出されるようになる。なお、埋込層17は、ドレイン13Bおよびガードリング13Cと直接接しないように形成されている。埋込層17は、例えば、半導体基板11の表面S1から1μm以上10μm以下の位置に配置されている。
【0038】
バリア層18は、信号電荷がガードリング13Cからドレイン13Bに消失しないようにするためのものである。バリア層18は、半導体基板11の内部において埋込層17と対向する位置に、埋込層17よりも裏面S2側に形成されている。バリア層18は、例えば複数の単位画素Pに亘って延在形成されており、例えば単位画素Pの中心において、アノード13Aと接している。バリア層18は、埋込層17を構成するn型導電型領域の不純物濃度と同等かそれ以下のp型の不純物を、例えば、1e14cm-3~1e17cm-3の濃度で含むp型の不純物拡散層により構成されている。バリア層18は、埋込層17よりも深い位置に形成されており、例えば、半導体基板11の表面S1から1.1μm以上11μm以下の位置に配置されている。
【0039】
絶縁層21は、無機絶縁材料を用いて形成されている。無機絶縁材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)および酸化ハフニウム(HfO2)が挙げられる。絶縁層21は、これらのうちの少なくとも1種を含んで形成されている。絶縁層21内には、例えば、金属材料やポリシリコン(poly-Si)等を用いて形成された1または複数の配線が形成されている。
【0040】
ゲート電極22は、例えば、アノード13Aとドレイン13Bとの間の絶縁層21内に設けられている。ゲート電極22は、アノード13Aとドレイン13Bとの間の半導体基板10の表面S1の界面に電界を印加するためのものである。具体的には、半導体基板10の表面S1の界面近傍に生成された正孔を、半導体基板10の界面から遠ざける方向に電界を印加するものである。より具体的には、ゲート電極22には、半導体基板10の電位に対してマイナス(-)の電圧が印加され、これにより、半導体基板10の表面S1の界面には、例えば0.5MV/cm以上の電界が印加される。また、ゲート電極22は、例えば、アノード13Aとドレイン13Bとの間の半導体基板10上に設けられる絶縁層21の体積を減少させるためのものである。これにより、X線の照射によって絶縁層21の半導体基板10の表面S1との界面付近の絶縁層21内に生成される正の固定電荷の増加および半導体基板10の表面S1の界面準位の増加が低減される。ゲート電極22は、例えば、平面視においてアノード13Aを囲むようにアノード13Aとドレイン13Bとの間に設けられている。ゲート電極22は、例えば、ポリシリコン(poly-Si)を用いて形成することができる。このゲート電極22を構成するポリシリコンは、不純物を含まない真性半導体でもよいし、n型またはp型の不純物を含む不純物半導体でもよい。
【0041】
受光素子は、例えば次のようにして製造することができる。まず、半導体基板10の裏面S2にイオンインプラント技術を用いてn型導電層12を形成する。続いて、半導体基板10の表面S1の所定の領域にマスクを形成したのち、イオンインプラント技術を用いてp型の不純物(例えばホウ素(B))をドーピングしてp型の不純物拡散層(バリア層18)を形成する。次に、n型の不純物(例えばリン(P))をドーピングしてn型の不純物拡散層(埋込層17)を形成する。続いて、半導体基板10の表面S1の所定の領域にマスクを形成したのち、イオンインプラント技術を用いてp型の不純物(例えばホウ素(B))をドーピングしてアノード13A、ドレイン13Bおよびガードリング13Cを形成する。続いて、同様に、半導体基板10の表面S1の所定の領域にマスクを形成したのち、イオンインプラント技術を用いてn型の不純物(例えばリン(P))またはp型の不純物(例えばホウ素(B))をドーピングしてn型導電型領域14B,14C、LDD13G1およびLDD13G2を順次形成する。次に、半導体基板10の表面S1上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて絶縁層21として絶縁膜(ゲート絶縁膜)を形成する。次に、ゲート絶縁膜上に、例えばCVD法を用いてポリシリコン膜を成膜した後、例えばフォトリソグラフィ法を用いてポリシリコン膜をパターニングし、アノード13Aとドレイン13Bとの間にゲート電極22を形成する。その後、絶縁層21および1または複数の配線を順次形成する。これにより、
図1に示した受光素子が完成する。
【0042】
周辺領域110Bには、
図3に示したように、受光領域110Aの周囲に、リング状に高耐圧ガードリング13Dが設けられており、その外側にはカソード14Aが、高耐圧ガードリング13Dと同様に、受光領域110Aの周囲にリング状に設けられている。高耐圧ガードリング13Dの内側にはCCR13Eが、高耐圧ガードリング13Dと同様に、受光領域110Aの周囲に、リング状に設けられている。更に、高耐圧ガードリング13Dの内側、具体的には、受光領域110AとCCR13Eとの間には、画素端ガードリング13Fが、高耐圧ガードリング13Dと同様に、受光領域110Aの周囲に、リング状に設けられている。
【0043】
高耐圧ガードリング13Dは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、単位画素Pとカソード14Aとの間の半導体基板10の表面S1に形成される高電界を緩和するためのものである。高耐圧ガードリング13Dは、電気的に浮遊状態となっており、受光領域110Aの周囲に、例えば受光領域110Aの外形に沿って複数形成されている。高耐圧ガードリング13Dは、例えば、半導体基板10の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmの厚みで形成されている。
【0044】
CCR13Eは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域である。CCR13Eは、例えば高耐圧ガードリング13Dからカソード14Aにかけて半導体基板11の表面S1から裏面11S2までの領域において発生した暗電流の受光領域110Aへの流れ込みを防ぐためのものである。CCR13Eは、例えばGND33に接続されており、固定電位(0V)が印加されるようになっている。CCR13Eを構成するリングの線幅は、例えば3μm以上であり、CCR13Eの厚みは、例えば、半導体基板11の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmで形成されている。
【0045】
画素端ガードリング13Fは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域である。画素端ガードリング13Fは、受光領域110AとCCR13Eとの間の電位を、単位画素Pの境界とアノード13Aとの間の電位と鏡像のように形成するためのものである。画素端ガードリング13Fは、高耐圧ガードリング13Dと同様に、電気的に浮遊状態となっており、受光領域110Aの周囲に、例えば受光領域110Aの外形に沿って複数形成されている。画素端ガードリング13Fを構成するリングの線幅は、例えば0.2μm~10μmであり、画素端ガードリング13Fの厚みは、例えば、半導体基板10の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmで形成されている。
【0046】
カソード14Aは、n型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むn型の不純物領域であり、例えば、周辺領域110Bの最外周に、受光領域110Aの周囲を囲むように設けられている。カソード14Aは、光電変換によって発生したキャリアのうち、例えば、電子(e-)を排出するための電圧をn型導電層12に印加するためにVDD34に接続されている。カソード14Aを構成するリングの線幅は、例えば10μm以上であり、カソード14Aの厚みは、例えば、半導体基板11の表面S1の界面から、例えば0.1μm~3μmで形成されている。
【0047】
更に高耐圧ガードリング13DおよびCCR13Eを構成するp型導電型領域13の周囲には、例えば、不純物濃度の低いp型導電型領域15が設けられていてもよい。p型導電型領域15の不純物濃度は、例えば、1e15cm-3~1e18cm-3の低濃度で形成される。更にまた、図示していないが、例えば高耐圧ガードリング13Dの間の半導体基板11の表面S1の界面近傍には、n型の不純物を、例えば、1e16cm-3~1e19cm-3の濃度で含むn型導電型領域を形成するようにしてもよい。
【0048】
受光装置1は、受光領域110Aと周辺領域110Bとの境界近傍において基本的には鏡像対称性を有している。具体的には、受光領域110Aの最外周に配置された単位画素Pのアノード13Aから周辺領域110B側の、半導体基板10の表面S1の界面に形成されたn型およびp型の不純物領域のレイアウトと、CCR13Eよりも内側(受光領域110A側)の半導体基板10の表面S1の界面に形成されたn型およびp型の不純物領域のレイアウト等が鏡像対称性を有している。
【0049】
例えば、受光領域110Aと周辺領域110Bとの境界の半導体基板10の表面S1の界面はn型導電型領域16が、受光領域110Aを囲むようにリング状に設けられており、このn型導電型領域16を対称軸として、受光領域110Aに設けられたガードリング13C1,13C2,13C3と同様に、画素端ガードリング13F1,13F2,13F3が周辺領域110Bに設けられている。更に、受光領域110Aにおいてドレイン13Bとガードリング13C1との間および隣り合う画素端ガードリング13F1,13F2,13F3の間に設けられたn型導電型領域14Cが、周辺領域110Bの隣り合う画素端ガードリング13F1,13F2,13F3との間および画素端ガードリング13FとCCR13Eとの間にも設けられている。更に、断面視において、受光領域110Aの最外周の単位画素Pに設けられた埋込層17が、画素端ガードリング13Fの下方まで延在している。これにより、受光領域110の最外周に配置された単位画素Pのガードリング13C1,13C2,13C3の電位が、受光領域110の内側に配置された単位画素Pのガードリング13C1,13C2,13C3の電位と等しくなる。
【0050】
なお、埋込層17とは異なり、バリア層18は受光領域110A端まで形成し、画素端ガードリング13Fの下方には形成しないことが好ましい。バリア層18を画素端ガードリング13Fの下方まで延在させた場合、バリア層18が空乏化するまで周辺領域110Bにおける半導体基板10の電位が上昇せず、チップ内で特性差分が発生する虞がある。これに対して、本実施の形態のように、周辺領域110Bにおいて埋込層17の下方にバリア層18が形成されていない領域を設けることにより、埋込層17が半導体基板11の電位に追随して電位伝搬するため、埋込層17とバリア層18とのpn接合のブレイクダウンを伴うことなく、半導体基板11の表面S1の電位を連続的に上昇させることが可能となる。
【0051】
[ロジック基板の構成]
ロジック基板200は、対向する一対の表面S3と裏面S4とを有する半導体基板30と、半導体基板30の表面S3側に設けられた配線層40とを有している。ロジック基板200には、例えば、受光領域110Aにおいて単位画素P毎に設けられた読み出し回路と、周辺領域110Bに設けられたロジック回路とを有している。読み出し回路は、単位画素Pのアノード13Aから出力された電荷に基づく受光信号を出力するものであり、例えば、リセットトランジスタや選択トランジスタ、増幅トランジスタ等を有している。ロジック回路は、単位画素Pおよび読み出し回路を制御すると共に、読み出し回路から出力された受光信号を処理するものであり、例えば、行走査部121と、A/D変換部122と、列走査部123と、システム制御部124とを有している(
図38参照)。
【0052】
半導体基板30は、例えば、n型またはp型あるいはi型(真性半導体)の半導体から構成されている。半導体基板30の厚みは、例えば、0.3μm以上200μm以下である。半導体基板30の表面S3には、読み出し回路やロジック回路を構成する複数のトランジスタTrが設けられている。半導体基板30の周辺領域110Bには、さらに、半導体基板30の表面S3と裏面S4との間を貫通する複数の取り出し電極31,32,33が設けられている。複数の取り出し電極31,32,33は、例えば、センサ基板100およびロジック基板200にそれぞれ所定の電位を印加するものである。例えば、取り出し電極31は、例えばカソード14Aに電気的に接続され、カソード14Aに対して例えば100V~1000Vの電圧が印加されるようになっている。取り出し電極32は、例えばアノード13AやCCR13Eに電気的に接続され、アノード13AやCCR13Eに対して例えば0Vの電圧が印加されるようになっている。取り出し電極33は、ロジック回路等に対して1V~5Vの電圧が印加されるようになっている。半導体基板30の裏面S4および上記取り出し電極31,32,33と半導体基板30との間には、例えば絶縁層21と同様に、酸化シリコン(SiO2)等の無機絶縁材料からなる保護層34が設けられている。
【0053】
半導体基板30は、
図1および
図3に示したように、センサ基板100を構成する半導体基板10および配線層20ならびにロジック基板200を構成する配線層40のそれぞれの側面よりも内側(受光領域110A側)に側面S5を有している。換言すると、半導体基板30の側面S5は、半導体基板10および配線層20,40よりも内側に後退しており、受光装置1は、周縁部に配線層40が露出したテラス構造を有している。
【0054】
半導体基板30は、例えば
図2に示したように略矩形形状を有し、その角部は曲線状に加工することが好ましい。これにより、角部に対する電界の集中が緩和される。また、半導体基板30の側面S5は保護膜35によって被覆されている。保護膜35は、例えば、無機絶縁材料を用いて形成されている。無機絶縁材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO
2)、窒化シリコン(SiN)および酸化アルミニウム(Al
2O
3)が挙げられる。
【0055】
配線層40は、例えば、絶縁層41と、絶縁層41内に複数の配線42,43,44,45とを有している。配線層40は、さらに、複数のパッド電極47を有している。各パッド電極47は、絶縁層41内に埋め込み形成されており、その表面はセンサ基板100と対向する絶縁層41の表面に露出している。各パッド電極47は、センサ基板100とロジック基板200との電気的な接続と、センサ基板100とロジック基板200との貼り合わせに用いられる。即ち、センサ基板100とロジック基板200とは、パッド電極23,47同士の接合によって電気的に接続されている。
【0056】
図5A~
図5Eは、受光装置1を製造する過程でのダイシング工程を模式的に表したものである。
【0057】
それぞれ、基板工程および配線工程を経てセンサ基板100およびロジック基板200を作製する。続いて、例えば
図5Aに示したように、センサ基板100の半導体基板10の表面S1と、ロジック基板200の半導体基板30の表面S3とを対向配置し、それぞれの配線層20,40の表面に露出したパッド電極23,47同士を接合してセンサ基板100とロジック基板200とを貼り合わせる。
【0058】
次に、リソグラフィ技術を用いてロジック基板200を加工する。具体的には、
図5Bに示したように、ロジック基板200上にレジスト51をパターニングする。続いて、
図5Cに示したように、エッチングにより半導体基板30に開口Hを形成した後、レジスト51を除去する。次に、
図5Dに示したように、開口Hの側面および底面に保護膜35を成膜した後、開口Hの底面に成膜された保護膜35を除去する。その後、
図5Eに示したように、ダイシングにより個片化する。以上により、
図1に示した受光装置1が完成する。
【0059】
[作用・効果]
本実施の形態の受光装置1では、配線層20,40を間に、大きく異なる電位が印加される半導体基板10と半導体基板30のうち、ロジック回路を有する半導体基板30の側面S5を半導体基板10および配線層20,40の側面よりも内側に後退させると共に、その側面S5を保護膜35で被覆するようにした。これにより、沿面距離を確保し、沿面放電の発生を低減する。また、半導体基板30の表面S3側の端部からの電子の放出確率を低減する。以下、これについて説明する。
【0060】
絶縁膜を間に例えば一対の基板が積層されてなるデバイスでは、一方の基板に数百Vの高電圧を印加した際に、絶縁膜の表面に沿って放電が起きる現象(沿面放電)によってデバイスの構成要素に損傷が発生する虞がある。沿面放電は、高電圧基板と低電圧基板との沿面距離や電位差、絶縁膜の表面に対する低電圧基板からの電子放出のしやすさ、特に低電圧基板近傍の電界強度等に依存して耐電圧が制限される。
【0061】
これに対して本実施の形態では、ロジック基板200を構成する半導体基板30の側面S5を、センサ基板100を構成する半導体基板10および配線層20ならびにロジック基板200を構成する配線層40の側面よりも内側に後退させ、さらに保護膜35で被覆するようにした。これにより、沿面距離が配線層の層間膜厚よりも長くなり、半導体基板30の表面S3側の端部からの電子の放出確率が低減される。
【0062】
以上により、本実施の形態の受光装置1では、沿面放電の発生が低減されるようになり、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0063】
また、センサ基板100およびロジック基板200の個片化を、例えばブレードダイシングやレーザおよびプラズマダイシングを用いて行った場合、配線層20,40をダイシングするときに側面に配線材料(例えば、メタルや、Si屑、水分等)が付着し、センサ基板100の半導体基板10と、ロジック基板200の半導体基板30との間で短絡が発生する虞がある。
【0064】
これに対して本実施の形態では、上記のように、半導体基板30の側面S5を保護膜35で被覆するようにしたので、ロジック基板200の半導体基板30との間での短絡の発生が低減される。よって、センサ基板100およびロジック基板200をそれぞれ構成する半導体基板10,30の耐圧を向上させることが可能となる。
【0065】
次に、本開示の第2~第9の実施の形態および変形例1~14ならびにその他の変形例および適用例について説明する。以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0066】
<2.変形例1>
図6は、本開示の変形例1に係る受光装置(受光装置1A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置1Aは、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本変形例の受光装置1Aは、半導体基板30の側面S5の裏面S4側を外側に傾斜させた、所謂逆テーパ状とした点が、上記第1の実施の形態とは異なる。
【0067】
図6に示したような逆テーパ状の側面S5は、例えば深掘りエッチングと呼ばれる反応性イオンエッチング(RIE)を用いることにより形成することができる。
【0068】
このように本変形例では、半導体基板10および配線層20,40の側面よりも内側に後退させた半導体基板30の側面S5を逆テーパ状にしたので、沿面距離がさらに確保される。よって、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0069】
更に、半導体基板30の側面S5の表面S3側の端部には、例えば
図7に示した受光装置1Bのように、半導体基板30をさらに内側に後退させるノッチ部30Xを形成するようにしてもよい。これにより、半導体基板30の裏面S4側の面積を確保しつつ、沿面距離がさらに確保し、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0070】
<3.第2の実施の形態>
図8は、本開示の第2の実施の形態に係る受光装置(受光装置2)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置2は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置2は、上記第1の実施の形態においてセンサ基板100を構成する半導体基板10の表面S1に設けたカソード14Aを形成せずに、最外周にp型導電型領域13Hを形成すると共に、半導体基板10の側面に延在させたものである。また、本実施の形態の受光装置2は、半導体基板10の裏面S2の最外周、即ち、n型導電層12の周囲にp型導電型領域からなる複数のガードリング13Iを設けたものである。これらの点が、上記第1の実施の形態とは異なる。
【0071】
p型導電型領域13Hは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第4の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。p型導電型領域13Hは、半導体基板10の外周部分のポテンシャルを低減するものである。p型導電型領域13Hは、上記のように、半導体基板10の表面S1の界面において、例えば画素端ガードリング13Fの周囲に形成され、さらに半導体基板10の側面を覆うように側面全体に延在している。p型導電型領域13Hの厚みは、例えば、半導体基板10の表面S1の界面から、例えば0.3μm~10μmで形成されている。
【0072】
ガードリング13Iは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第5の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。ガードリング13Iは、100V~1000Vの電圧が印加されるn型導電層12と、半導体基板10の側面に形成されるp型導電型領域13Hとの間の電界強度を緩和するためのものである。ガードリング13Iは、高耐圧ガードリング13D等と同様に、電気的に浮遊状態となっており、n型導電層12の周囲に、例えばn型導電層12の外形に沿って複数形成されている。ガードリング13Iを構成するリングの線幅は、例えば0.2μm~10μmであり、ガードリング13Iの厚みは、例えば、半導体基板10の裏面S2の界面から、例えば0.3μm~10μmで形成されている。
【0073】
このように本実施の形態では、半導体基板10の表面S1の界面の最外周にp型導電型領域13Hを形成し、そのp型導電型領域13Hを半導体基板10の側面全体に延在させるようにした。また、本実施の形態では、半導体基板10の裏面S2のn型導電層12の周囲に、p型導電型領域からなる複数のガードリング13Iを設けるようにした。これにより、沿面放電の起点となる半導体基板10の側面のポテンシャルが低減され、沿面放電の発生が低減される。よって、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0074】
<4.変形例2>
図9は、本開示の変形例2に係る受光装置(受光装置2A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置2Aは、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本変形例の受光装置2Aは、カソード14Aを残し、カソード14Aの外側、即ち、周辺領域110Bの最外周に、カソード14Aの周囲を囲むようにp型導電型領域からなる複数のガードリング13Jを設けた点が、上記第2の実施の形態とは異なる。
【0075】
ガードリング13Jは、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第4の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。ガードリング13Jは、半導体基板10の裏面S2側に設けられたガードリング13Iと共に、半導体基板10の側面近傍において、半導体基板10の表面S1と裏面S2との間に階段ポテンシャルを形成するものである。ガードリング13Jは、上記のように、半導体基板10の表面S1の界面において、カソード14Aの周囲に半導体基板10の端部まで形成されている。ガードリング13Jの厚みは、例えば高耐圧ガードリング13Dと同様に、半導体基板10の表面S1の界面から、例えば0.3μm~10μmで形成されている。
【0076】
このように本変形例では、上記第2の実施の形態の受光装置2の構成に加えて、半導体基板10の表面S1の界面にn型導電型領域からなるカソード14Aを形成し、そのカソード14Aの周囲を囲むようにp型導電型領域からなる複数のガードリング13Jを設けるようにした。これにより、半導体基板10の側面近傍において半導体基板10の表面S1と裏面S2との間に階段ポテンシャルが形成されるようになり、上記第2の実施の形態の受光装置2と比較して、例えば受光領域110Aの外周側において発生した電荷の排出が低減される。よって、上記第2の実施の形態の効果に加えて、受光領域110Aの外周側に設けられた単位画素Pの感度を向上させることが可能となる。
【0077】
<5.第3の実施の形態>
図10は、本開示の第3の実施の形態に係る受光装置(受光装置3)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置3は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置3は、半導体基板30の側面S5と共に、側面S5に連続する配線層40,20および半導体基板10の一部を連続して後退させ、保護膜35を半導体基板10の後退させた側面S6まで延在させた点が、上記第1の実施の形態とは異なる。
【0078】
このように本実施の形態では、半導体基板30の側面S5と同様に、配線層40,20および半導体基板10の一部を内側に後退させ、半導体基板30の側面S5から半導体基板10の後退させた側面S6の一部まで保護膜35で被覆するようにした。これにより、例えば100V~1000Vの高電圧が印加される半導体基板10と、例えば1V~5Vの低電圧が印加される半導体基板30との沿面距離が確保される。また、ダイシング時に半導体基板10にクラックが生じることによって沿面距離が実質短縮されてしまうのを防ぐことができる。よって、上記第1の実施の形態と同様に、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0079】
<6.変形例3>
図11Aは、本開示の変形例3に係る受光装置(受光装置3A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第3の実施の形態では、配線層40,20および半導体基板10の一部を半導体基板30の側面S5と共に後退させ、半導体基板30の側面S5から半導体基板10の後退させた側面S6の一部まで保護膜35で被覆した例を示したが、保護膜35は、
図11Aに示したように、露出した半導体基板10の表面S1’まで延在させてもよい。これにより、半導体基板10における電界を緩和すると共に、沿面距離をさらに確保することができる。
【0080】
また、保護膜35は、例えば
図11Bに示したように、さらに後退していない半導体基板10の側面S6’も被覆するようにしてもよい。
【0081】
<7.変形例4>
図12は、本開示の変形例4に係る受光装置(受光装置3B)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第3の実施の形態では、配線層40,20および半導体基板10の一部を半導体基板30の側面S5と共に後退させた例を示したが、例えば
図12に示したように、後退させた一部の半導体基板10の側面S6を、例えば等方エッチングによりさら後退させ、半導体基板30の側面S5よりもさらに内側に後退するノッチ部10Xを形成するようにしてもよい。これにより、ロジック基板200を構成する半導体基板30の端部の電界集中が緩和され、電子の放出確率が低下する。よって、沿面放電の発生が低減されため、上記第1の実施の形態と同様に、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0082】
また、例えば
図13に示したように、半導体基板10の側面全体を、半導体基板30の側面S5およびその側面S5に連続する配線層40,20の側面よりも内側に後退させてもよい。半導体基板10の側面全体の後退は、個片化後に等方エッチングを用いることによって形成することができる。
【0083】
<8.第4の実施の形態>
図14は、本開示の第4の実施の形態に係る受光装置(受光装置4)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置4は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置4は、半導体基板10および配線層20,40の側面よりも内側に後退させた半導体基板30の側面S5を有機膜36で被覆した点が、上記第1の実施の形態とは異なる。
【0084】
有機膜36は、例えば、半導体基板30の裏面S4から側面S5にかけて形成されている。有機膜36は、材質的に安定且つ塗布可能な有機材料を用いることが好ましい。このような有機材料としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂およびフッ素樹脂が挙げられる。
【0085】
このように本実施の形態では、半導体基板30の側面S5を有機膜36で被覆するようにした。これにより、上記第1の実施の形態のように半導体基板30の側面S5に無機絶縁材料からなる保護膜35で被覆した場合と比較して、より容易に側面S5を厚膜で被覆することができる。よって、半導体基板30の表面S3の端部からの電子の放出確率さらに低減され、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0086】
<9.変形例5>
図15は、本開示の変形例5に係る受光装置(受光装置4A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第4の実施の形態では、後退させた半導体基板30の側面S5を有機膜36で被覆した例を示したが、
図15に示したように、側面S5と共に配線層40,20および半導体基板10の側面の一部を有機膜36で覆うようにしてもよい。その際には、半導体基板30の側面S5の全面が有機膜36で被覆されていなくてもよい。有機膜36は、例えばディスペンサー等を用いた塗布によって形成することができる。これにより、半導体基板30の表面S3の端部からの電子の放出確率が低減され、上記第4の実施の形態と同様に、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0087】
<10.変形例6>
図16は、本開示の変形例6に係る受光装置(受光装置4B)の断面構成の一例を模式的に表したものである。本変形例の受光装置4Bは、例えば第3の実施の形態と変形例5とを組み合わせたものであり、半導体基板30の側面S5と共に、側面S5に連続する配線層40,20および半導体基板10の一部を連続して後退させ、有機膜36を半導体基板30の側面S5から連続する半導体基板10の側面S6にかけて成膜したものである。このように、有機膜36は、保護膜35と同様に形成することができ、同様の効果を得ることができる。
【0088】
なお、上記変形例5や変形例6のように受光装置4A,4Bの側面に連続して有機膜36を形成する場合には、半導体基板30は必ずしも他の側面よりも後退させる必要はなく、変形例5,6と同様の効果を得ることができる。
【0089】
<11.第5の実施の形態>
図17は、本開示の第5の実施の形態に係る受光装置(受光装置5)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置5は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置5は、半導体基板30を貫通すると共に、側面S5近傍に連続する溝30Hを設け、その溝30Hに絶縁膜37を埋設したものである。
【0090】
絶縁膜37は、例えば、無機絶縁材料または有機材料を用いて形成することができる。無機絶縁材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)および酸化アルミニウム(Al2O3)が挙げられる。有機材料としては、材質的に安定であることが好ましく、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂およびフッ素樹脂が挙げられる。また、絶縁膜37は、無機絶縁材料からなる膜(無機絶縁膜)と有機材料からなる膜(有機膜)との積層膜であってもよい。具体的には、溝30Hの側面および底面に無機絶縁膜を成膜し、その内側に有機膜を埋設するようにしてもよい。
【0091】
このように本実施の形態では、半導体基板30を貫通すると共に、側面S5近傍に連続する溝30Hを設け、その溝30Hに絶縁膜37を埋設するようにした。これにより、例えば沿面放電が起こった場合でも、半導体基板10と半導体基板30との間での短絡の発生を防ぐことができる。よって、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0092】
<12.変形例7>
図18は、本開示の変形例7に係る受光装置(受光装置5A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第5の実施の形態では、半導体基板30の側面S5を貫通すると共に、側面S5近傍に連続し、絶縁膜37によって埋設された溝30Hを設けた例を示したが、溝30Hは、さらに配線層20,40を貫通していてもよい。あるいは、
図19に示した受光装置5Bのように、溝30Hは、さらに半導体基板10まで貫通していてもよい。これにより、上記第5の実施の形態と同様に、半導体基板10と半導体基板30との間での短絡の発生を防ぎ、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0093】
<13.第6の実施の形態>
図20は、本開示の第6の実施の形態に係る受光装置(受光装置6)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置6は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置6は、半導体基板30を貫通すると共に、側面S5近傍に連続する溝30Hを設けたものである。
【0094】
このように本実施の形態では、半導体基板30を貫通すると共に、側面S5近傍に連続する溝30Hを設け、周縁部において半導体基板30を分断するようにした。これにより、溝30Hによって分断された外周側の半導体基板30は電気的に浮遊するが、容量結合により半導体基板10,30のそれぞれに対して中間の電位となり、半導体基板10との電位差が低減されるため、沿面放電の発生を低減することができる。また、局所的に沿面放電が起こった場合でも、溝30Hによって分断された外周側の半導体基板30の容量が大きいので、外周側の半導体基板30の電位の変動は小さく、ロジック回路等が設けられた内周側の半導体基板30に瞬間的な過電流が流れるのを防ぐことができる。よって、放電による撮像素子破壊を防止することが可能となる。
【0095】
<14.変形例8>
図21は、本開示の変形例8に係る受光装置(受光装置6A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第6の実施の形態では、半導体基板30の側面S5を貫通すると共に、側面S5近傍に連続する溝30Hを設けて半導体基板30を内周側と外周側とに分断した例を示したが、溝30Hの側面は、
図21に示したようにさらに保護層34によって被覆されていてもよい。
【0096】
また、例えば
図22に示した受光装置6Bのように、半導体基板30の周縁部に複数の溝を設け、ロジック回路等が設けられた半導体基板30の周囲に、2重あるいは3重以上の分断された半導体基板30を配置するようにしてもよい。更に、分断された半導体基板30には固定電位を印加するようにしてもよい。例えば、
図22に示したように、2つの溝30H1,30H2によってロジック回路等が設けられた半導体基板30の周囲に分断された2つの半導体基板30を設けた場合には、それぞれに所定の固定電位を印加するようにしてもよい。その際には、
図22に示したように、半導体基板30の内側から100V,200Vのように徐々に電位を高くすることが好ましい。これにより、沿面放電の発生をさらに低減することができる。
【0097】
なお、上記のように複数の溝30H1,30H2によって分断され、それぞれに所定の電位が印加された複数の半導体基板30に対しても、受光装置6Aのように、それぞれの溝30H1,30H2の側面を保護層34Hで被覆するようにしてもよい。また、上記第5の実施の形態の受光装置5のように、溝30H1,30H2を絶縁膜37で埋設するようにしてもよい。その場合においても、同様の効果を得ることができる。
【0098】
<15.第7の実施の形態>
図23は、本開示の第7の実施の形態に係る受光装置(受光装置7)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置7は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置7は、ロジック基板200を構成する半導体基板として支持基板60A、酸化膜60Bおよび素子基板60CからなるSOI基板を用い、その素子基板60Cの周囲に絶縁膜38を埋め込んだものである。
【0099】
半導体基板60は、上記のように、積層方向(Y軸方向)に支持基板60A、酸化膜60Bおよび素子基板60Cがこの順に積層されたSOI基板である。半導体基板60は、素子基板60C側を表面S3、支持基板60A側を裏面S4として、半導体基板10に対して素子基板60Cが対向するように配置されている。素子基板60Cは、例えば2μm~3μmの厚みを有し、読み出し回路やロジック回路等が設けられる。素子基板60Cの側面は、支持基板60Aおよび酸化膜60Bの側面よりも内側に、例えば数μm以上後退しており、その周囲には絶縁膜38が埋め込まれて支持基板60Aおよび酸化膜60Bの側面と共通の側面を形成している。
【0100】
素子基板60Cには、上記第1の実施の形態と同様に、例えば1V~5Vの低電圧が印加される。支持基板60Aには、半導体基板10および素子基板60Cのそれぞれの電位の中間の電位(例えば、200V)が印加される。
【0101】
このように本実施の形態では、ロジック基板200を構成する半導体基板60としてSOI基板を用い、素子基板60Cの側面を内側に後退させ、その周囲に絶縁膜38を埋め込み、さらに、支持基板50Aに半導体基板10および素子基板60Cのそれぞれの電位の中間電位を印加するようにした。これにより、センサ基板100とロジック基板200との電位差が小さくなり、沿面放電の発生が低減される。よって、上記第1の実施の形態と同様に、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0102】
<16.変形例9>
図24Aは、本開示の変形例9に係る受光装置(受光装置7A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第7の実施の形態では、ロジック基板200を構成する半導体基板60としてSOI基板を用い、素子基板60Cの側面を内側に後退させ、その周囲に絶縁膜38を埋め込んだ例を示したが、素子基板60Cは以下のような構成としてもよい。例えば、上記第5の実施の形態や変形例8のように、素子基板60Cの側面近傍に素子基板60Cを貫通し、素子基板60Cを複数に分断する複数の溝60Hを設け、それぞれの溝60Hを絶縁膜37で埋設するようにしてもよい。このような構成においても、上記第7の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0103】
図24Bは、本変形例の変形例9に係る受光装置(受光装置7B)の断面構成の他の例を模式的に表したものである。上記第7の実施の形態では、ロジック基板200を構成する半導体基板60としてSOI基板を用い、素子基板60Cの側面を内側に後退させ、その周囲に絶縁膜38を埋め込み、さらに、支持基板50Aに半導体基板10および素子基板60Cのそれぞれの電位の中間電位を印加する例を示したが、例えば
図25に示したように、支持基板60Aを酸化膜60Bや素子基板60Cの側面よりもさらに内側に後退させるようにしてもよい。更にまた、支持基板60Aを後退させた場合には、素子基板60Cが電界シールドとして機能するようになるため、支持基板60Aには中間電位ではなく、例えばグランド(GND)電位(0V)を印加するようにしてもよい。また、後退させた支持基板60Aの側面は、上記第1の実施の形態と同様に、保護膜35で被覆するようにしてもよい。このような構成においても、上記第7の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0104】
<17.変形例10>
図25A,25Bは、本開示の変形例10に係る受光装置(例えば、受光装置1)の要部の平面構成の一例を模式的に表したものである。例えば、上記第1の実施の形態では、後退させた半導体基板30の角部を曲線状に加工した例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、
図25A,25Bに示したように、角部30Aを、例えば90°以上の鈍角からなる多角状に加工した形状とした場合でも、電界の集中を緩和させることができる。
【0105】
また、上記第1の実施の形態のように、センサ基板100を構成する半導体基板30の側面S5を、センサ基板100を構成する半導体基板10および配線層20ならびにロジック基板200を構成する配線層40の側面よりも内側に後退させた場合、センサ基板100を構成する半導体基板10の突き出し量が増加するため、逆に角部の電界が増大する要因となりうる。このため、例えば
図26Aに示したように、半導体基板30と共に、半導体基板10の角部10Aも曲線状に加工するようにしてもよい。また、半導体基板10の角部10Aの形状は曲線状に限らず、例えば
図26B,26Cに示したように、例えば90°以上の鈍角からなる多角状に加工してもよい。これにより、角部30Aへの電界の集中が抑制され、上記第1の実施の形態と比較して、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0106】
<18.第8の実施の形態>
図27は、本開示の第8の実施の形態に係る受光装置(受光装置8)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置8は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置8は、半導体基板10と半導体基板30との間の、例えば配線層40内にシールド電極48を設けた点が、上記第1の実施の形態とは異なる。
【0107】
シールド電極48は、センサ基板100(具体的には、半導体基板10)からロジック基板200(具体的には、半導体基板30)への電気力線を遮蔽するものである。シールド電極48は、例えば配線層40内に設けられた複数の配線42,43,44,45のいずれかと同じ層に設けられ、半導体基板30の側面S5よりも外側に延在している。シールド電極48は、例えば半導体基板30と電気的に接続されている。シールド電極48は、例えば、Cu、AlCu、Al、AlSi、W、Ni、Co、NiSiおよびCoSi2等の金属材料を用いて形成されている。
【0108】
このように本実施の形態では、半導体基板10と半導体基板30との間の、例えば配線層40内に、半導体基板30の側面S5よりも外側に延在するシールド電極48を設けるようにした。これにより、センサ基板100からの電気力線がシールド電極48で終端されるため、半導体基板30の表面S3側の端部の電界がゼロに近くなり、半導体基板30からの電子の放出がなくなる。よって、沿面放電の発生が低減されるようになり、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0109】
<19.変形例11>
図28は、本開示の変形例11に係る受光装置(受光装置8A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第8の実施の形態では、シールド電極48を半導体基板30と電気的に接続した例を示したが、シールド電極48には、外部電源70から直接電圧が印加されるようにしてもよい。このような構成においても、上記第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0110】
また、シールド電極48は、半導体基板10および半導体基板30のそれぞれと電気的に接続するようにしてもよい。その際には、例えば、半導体基板10および半導体基板30のそれぞれとの間に1012Ohm程度の抵抗体を配置する。これにより、シールド電極48には分圧した電位が印加され、半導体基板30の表面S3側の端部の電界を一定量低減することができる。抵抗体としては、例えばポリシリコン抵抗や金属薄膜抵抗、あるいはツェナーダイオード等が挙げられる。
【0111】
<20.変形例12>
図29は、本開示の変形例12に係る受光装置(受光装置8B)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第8の実施の形態等では、半導体基板10と半導体基板30との間の、例えば配線層40内に1層からなるシールド電極48を設けた例を示したが、シールド電極は複数層設けるようにしてもよい。
図29では、配線層40内に互いに電気的に接続された2つのシールド電極48A,48Bを設けた例を示している。このように、半導体基板10と半導体基板30との間にシールド電極を複数層配置することにより、センサ基板100からの電界が分散される。よって、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0112】
また、例えば
図29に示したように、シールド電極48Aとシールド電極48Bとの間や、シールド電極48Aの上方およびシールド電極48Bの下方、あるいはシールド電極48A、48Bの外側に電気的に浮遊状態なダミー配線を設けるようにしてもよい。
【0113】
更に、本変形例のようにシールド電極48を複数層(例えば2層)から構成する場合には、例えば
図30A,30Bに示したように、一方のシールド電極(例えば、シールド電極48A)を他方のシールド電極(例えば、シールド電極48B)よりも外側に突き出すようにしてもよい。下層のシールド電極48Bを突き出した構造では、シールド電極48Bの先端部の電界強度は上昇するが、上層のシールド電極48Aの電界は低減される。上層のシールド電極48Aを突き出した構造では、シールド電極48Aの先端部の電界強度は上昇するが、下層のシールド電極48Bの電界は低減される。
【0114】
また、シールド電極48(48A,48B)の角部は、例えば
図30Cに示したように、曲線状としてもよい。更にまた、複数層(例えば2層)からなるシールド電極48A,48Bには、例えば
図30Dに示したように、それぞれに複数の開口48AH,48BHを設けるようにしてもよい。その際には、複数の開口48AH,48BHは、平面視において互いに重ならない位置に設けることが好ましい。
【0115】
この他、シールド電極48は、必ずしも周縁部に連続している必要はなく、例えば、本変形例のように配線層40内に2つのシールド電極48A,48Bを設けた受光装置8Bでは、電界が集中しやすい角部にのみ部分的に3層目のシールド電極を追加するようにしてもよい。
【0116】
以上により、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0117】
<21.第9の実施の形態>
図31は、本開示の第9の実施の形態に係る受光装置(受光装置9)の断面構成の一例を模式的に表したものである。受光装置9は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、半導体基板10の表面と裏面との間に逆バイアスを印加するPIN型のフォトダイオードからなり、例えば、放射線(例えば、α線、β線、γ線およびX線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)放射線撮像素子(例えば、X線撮像装置1000)や電磁波検出装置において1つの画素(単位画素P)を構成するものである。本実施の形態の受光装置9は、ロジック基板200を構成する半導体基板30の側面近傍の表面S3にp型導電型領域からなる複数のガードリング132を設け、半導体基板10と半導体基板30との外周部を互いに電気的に接続し、半導体基板10および半導体基板30共に100V~1000Vの高電圧が印加されるようにしたものである。
【0118】
ガードリング132は、p型の不純物を、例えば1e18cm-3~1e21cm-3の濃度で含むp型の不純物領域であり、本開示の「第6の第1導電型領域」の一具体例に相当するものである。ガードリング132は、半導体基板30の表面S4側の端部近傍の電界強度を緩和するためのものである。ガードリング132は、上述した高耐圧ガードリング13D等と同様に、電気的に浮遊状態となっており、例えば半導体基板30の外形に沿って複数形成されている。ガードリング132を構成するリングの線幅は、例えば0.2μm~10μmであり、ガードリング132の厚みは、例えば、半導体基板30の表面S3の界面から、例えば0.3μm~10μmで形成されている。
【0119】
また、本実施の形態では、半導体基板30は、例えば耐圧向上のために高抵抗(低濃度)な基板が用いられる。その場合には、例えば
図30に示したように、半導体基板30の表面S3近傍にウェル131を形成し、そのウェル131に読み出し回路やロジック回路が形成される。
【0120】
このように本実施の形態では、半導体基板30の側面近傍の表面S3の界面にp型導電型領域からなる複数のガードリング132を設け、半導体基板10と半導体基板30との外周部を互いに電気的に接続して、半導体基板10と共に100V~1000Vの高電圧が印加されるようにした。これにより、半導体基板10と半導体基板30との間の電位差や、それによる電気力線が少なくとも半導体基板10,30のそれぞれの側面近傍や配線層20,40の側面でなくなるので、沿面放電が発生しなくなる。よって、放電耐圧を向上させることが可能となる。
【0121】
<22.変形例13>
図32は、本開示の変形例13に係る受光装置(受光装置9A)の断面構成の一例を模式的に表したものである。上記第9の実施の形態では、ウェル131を半導体基板30の表面S3近傍に設けた例を示したが、ウェル131は、例えば
図32に示したように、半導体基板30の表面S3と裏面S4との間全体に形成するようにしてもよい。半導体基板30の表面S3と裏面S4との間全体に形成する方法としては、例えば、半導体基板30を裏面S4側から薄膜化してもよいし、あるいは、ウェル131を半導体基板30の厚みに合わせて深く形成することが挙げられる。
【0122】
また、半導体基板10および半導体基板30の外周部の電気的な接続は、例えば
図33に示した受光装置9Bのように、貫通電極133を用いて行うようにしてもよい。更に、半導体基板10と半導体基板30とを電気的に接続する際には、その間に抵抗体を設けるようにしてもよい。これにより、ノイズの発生が低減される。
【0123】
更にまた、例えば
図34に示した受光装置9Cのように、高電圧が印加される半導体基板30の外周部には、ガードリング132の一部または全部を、半導体基板30の表面S33と裏面S4との間を貫通するp型導電型領域134からなるツェナーダイオード構造としてもよい。これにより、半導体基板30における高電圧部(外周部)と低電圧部(内周部)との電気的な分離が強固となり、低電圧部に形成される読み出し回路やロジック回路における高電圧部からのノイズや異常信号の発生が低減される。
【0124】
また、例えば
図35に示した受光装置9Dのように、ツェナーダイオード構造を形成する複数のp型導電型領域134の間に半導体基板30と同極性、即ちn型導電型領域135を形成するようにしてもよい。これにより、複数のp型導電型領域134間でのリーク電流の発生が低減される。
【0125】
以上により、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0126】
<23.その他の変形例>
以上、第1~第9の実施の形態および変形例1~13を上げて本技術を説明したが、これらは互いに組み合わせることができる。例えば、
図36に示した受光装置1Cのように、上記第1の実施の形態のようにロジック基板200を構成する半導体基板30の側面S5を後退させ、保護膜35で被覆した受光装置1Aにおいて、さらに配線層20,40および半導体基板10の一部の側面を後退させてもよい。また、例えば第5の実施の形態を組み合わせて、半導体基板30の側面S5近傍に連続する溝30Hを設け、その溝30Hを絶縁膜37で埋設するようにしてもよい。更に、例えば第8の実施の形態と組み合わせて、半導体基板10と半導体基板30との間の、例えば配線層40内にシールド電極48を設けるようにしてもよい。
【0127】
このように、第1~第9の実施の形態および変形例1~13を適宜組み合わせることにより、放電耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0128】
また、例えば上記第1の実施の形態では、ロジック基板200を構成する半導体基板30を後退させた例を示したが、例えば
図37に示した受光装置1Dのように、センサ基板100を構成する半導体基板10の側面S6および配線層20,40の側面を後退させ、保護膜35で被覆するようにしてもよい。
【0129】
<24.適用例>
図38は、上記第1~第9の実施の形態および変形例1~13ならびにその他の変形例において説明した受光装置(例えば、受光装置1)を用いた電子機器の一例としてのX線撮像装置1000の機能構成を表したものである。X線撮像装置1000は、例えば入射する放射線Rrad(例えばα線,β線,γ線,X線等)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)ものである。このX線撮像装置1000は、画素部(受光領域110A)を備えると共に、この受光領域110Aの駆動回路(周辺回路部)として、行走査部121、A/D変換部122、列走査部123およびシステム制御部124を備えている。
【0130】
(受光領域110A)
受光領域110Aは、放射線に基づいて信号電荷を発生させる複数の単位画素(撮像画素)Pを備えたものである。複数の単位画素Pは、行列状(マトリクス状)に2次元配置されている。なお、
図1に示したように、受光領域110A内における水平方向(行方向)を「H」方向とし、垂直方向(列方向)を「V」方向とする。
【0131】
(行走査部121)
行走査部121は、後述のシフトレジスタ回路や所定の論理回路等を含んで構成されており、受光領域110A内の複数の単位画素Pに対して行単位(水平ライン単位)での駆動(線順次走査)を行う画素駆動部(行走査回路)である。具体的には、行走査部121は、各単位画素Pの読み出し動作やリセット動作等の撮像動作を例えば線順次走査により行うものである。なお、線順次走査は、読み出し制御線Lreadを介して前述した行走査信号を各単位画素Pへ供給することによって行われる。
【0132】
(A/D変換部122)
A/D変換部122は、複数(ここでは4つ)の信号線Lsigごとに1つ設けられた複数の列選択部125を有しており、信号線Lsigを介して入力された信号電圧(信号電荷に応じた電圧)に基づいてA/D変換(アナログ/デジタル変換)を行うものである。これにより、デジタル信号からなる出力データDout(撮像信号)が生成され、外部へ出力される。
【0133】
各列選択部125は、例えば、
図39に示したように、チャージアンプ172、容量素子(コンデンサあるいはフィードバック容量素子等)C1、スイッチSW1、サンプルホールド(S/H)回路173、4つのスイッチSW2を含むマルチプレクサ回路(選択回路)174、およびA/Dコンバータ175を有している。これらのうち、チャージアンプ172、容量素子C1、スイッチSW1、S/H回路173およびスイッチSW2はそれぞれ、信号線Lsig毎に設けられている。マルチプレクサ回路174およびA/Dコンバータ175は、列選択部125毎に設けられている。なお、チャージアンプ172、容量素子C1およびスイッチSW1は、チャージアンプ回路を構成するものである。
【0134】
チャージアンプ172は、信号線Lsigから読み出された信号電荷を電圧に変換(Q-V変換)するためのアンプ(増幅器)である。このチャージアンプ172では、負側(-側)の入力端子に信号線Lsigの一端が接続され、正側(+側)の入力端子には所定のリセット電圧Vrstが入力されるようになっている。チャージアンプ172の出力端子と負側の入力端子との間は、容量素子C1とスイッチSW1との並列接続回路を介して帰還接続(フィードバック接続)されている。即ち、容量素子C1の一方の端子がチャージアンプ172の負側の入力端子に接続され、他方の端子がチャージアンプ172の出力端子に接続されている。同様に、スイッチSW1の一方の端子がチャージアンプ172の負側の入力端子に接続され、他方の端子がチャージアンプ172の出力端子に接続されている。なお、このスイッチSW1のオン・オフ状態は、システム制御部124からアンプリセット制御線Lcarstを介して供給される制御信号(アンプリセット制御信号)によって制御される。
【0135】
S/H回路173は、チャージアンプ172とマルチプレクサ回路174(スイッチSW2)との間に配置されており、チャージアンプ172からの出力電圧Vcaを一時的に保持するための回路である。
【0136】
マルチプレクサ回路174は、列走査部123による走査駆動に従って4つのスイッチSW2のうちの1つが順次オン状態となることにより、各S/H回路173とA/Dコンバータ175との間を選択的に接続または遮断する回路である。
【0137】
A/Dコンバータ175は、スイッチSW2を介して入力されたS/H回路173からの出力電圧に対してA/D変換を行うことにより、上記した出力データDoutを生成して出力する回路である。
【0138】
(列走査部123)
列走査部123は、例えば図示しないシフトレジスタやアドレスデコーダ等を含んで構成されており、上記した列選択部125内の各スイッチSW2を走査しつつ順番に駆動するものである。このような列走査部123による選択走査によって、信号線Lsigの各々を介して読み出された各単位画素Pの信号(上記出力データDout)が、順番に外部へ出力されるようになっている。
【0139】
(システム制御部124)
システム制御部124は、行走査部121、A/D変換部122および列走査部123の各動作を制御するものである。具体的には、システム制御部124は、前述した各種のタイミング信号(制御信号)を生成するタイミングジェネレータを有しており、このタイミングジェネレータにおいて生成される各種のタイミング信号を基に、行走査部121、A/D変換部122および列走査部123の駆動制御を行う。このシステム制御部124の制御に基づいて、行走査部121、A/D変換部122および列走査部123がそれぞれ受光領域110A内の複数の単位画素Pに対する撮像駆動(線順次撮像駆動)を行うことにより、受光領域110Aから出力データDoutが取得されるようになっている。
【0140】
以上、第1~第9の実施の形態および変形例1~13ならびにその他の変形例および適用例を挙げて説明したが、本開示内容は上記実施の形態等に限定されるものはなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、信号電荷として正孔を用いた例を示したが、電子を信号電荷として用いるようにしてもよい。なお、その場合には、各部材の導電型はそれぞれ逆の導電型となる。
【0141】
また、上記実施の形態等において説明した単位画素P(受光素子)の構成は一例であり、更に他の不純物領域を備えていてもよい。更に、各層の材料や厚みも一例であって、上述のものに限定されるものではない。更に、上記適用例ではX線撮像装置1000を挙げたが、上記実施の形態等において説明した受光装置1は、X線に限らない放射線撮像装置や電磁波検出装置にも適用することができる。
【0142】
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【0143】
なお、本開示は以下のような構成をとることも可能である。以下の構成の本技術によれば、沿面放電の発生を低減する。また、第2半導体基板の端部からの電子の放出確率を低減する。よって、放電耐圧を向上させることが可能となる。
(1)
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆されている
受光装置。
(2)
前記層間絶縁層は、前記第1半導体基板の前記第1の面に設けられた第1絶縁層と、前記第2半導体基板の前記第3の面に設けられた第2絶縁層とを有し、
前記第1絶縁層および前記第2絶縁層は、それぞれの接合面にパッド電極が埋め込み形成されており、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とは、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層のそれぞれに設けられた前記パッド電極を介して電気的に接続されている、前記(1)に記載の受光装置。
(3)
前記受光素子は、前記第1半導体基板の第1の面の界面に設けられると共に、第1の電極に接続された第1の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第1の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、第2の電極に接続された第2の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第2の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、電気的に浮遊状態な第3の第1導電型領域とを有する、前記(1)または(2)に記載の受光装置。
(4)
前記第2半導体基板の前記側面は、前記第4の面側が外側に傾斜している、前記(1)乃至(3)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(5)
前記層間絶縁層の側面および前記層間絶縁層の前記側面に連続する前記第1半導体基板の側面の一部は、前記第2半導体基板の前記側面と共に内側に後退し、前記保護膜によって覆われている、前記(1)乃至(4)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(6)
前記保護膜は、前記第1半導体基板の前記一部の側面の後退によって形成された前記第1半導体基板の第5の面まで延在している、前記(5)に記載の受光装置。
(7)
前記層間絶縁層の側面は前記第2半導体基板の前記側面と共に内側に後退し、前記層間絶縁層の前記側面に連続する前記第1半導体基板の側面の一部は前記第2半導体基板の前記側面よりもさらに内側に後退している、前記(1)乃至(6)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(8)
前記保護膜は無機絶縁膜または有機膜である、前記(1)乃至(7)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(9)
前記有機膜は、前記第1半導体基板の前記第4の面まで延在している、前記(8)に記載の受光装置。
(10)
前記第2半導体基板は、前記側面の近傍に連続すると共に前記第2半導体基板を貫通する溝を有し、
前記溝には無機絶縁膜が埋設されている、前記(1)乃至(9)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(11)
前記溝には、前記無機絶縁膜の内側に有機膜がさらに埋設されている、前記(10)に記載の受光装置。
(12)
前記溝はさらに前記層間絶縁層または前記層間絶縁層および前記第1半導体基板を貫通している、前記(10)または(11)に記載の受光装置。
(13)
前記溝は、前記第2半導体基板の前記側面の近傍に多重に設けられている、前記(10)または(11)に記載の受光装置。
(14)
前記溝によって分断された前記第2半導体基板にはそれぞれ固定電位が印加されている、前記(13)に記載の受光装置。
(15)
前記第2半導体基板は、前記第4の面側に配置された支持基板と、前記第3の面側に配置されると共に前記ロジック回路が形成されたロジック基板と、前記支持基板と前記ロジック基板との間に設けられた絶縁層を有し、
前記ロジック基板の側面は、前記支持基板の側面よりも内側に設けられると共に、絶縁膜によって覆われており、
前記支持基板には、前記ロジック基板に印加される前記第2の電位よりも高く、前記第1半導体基板に印加される前記第1の電位よりも低い第3の電位が印加される、前記(1)乃至(14)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(16)
前記第1半導体基板および前記第2半導体基板は、角部が曲線状に加工された略矩形形状を有している、前記(1)乃至(15)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(17)
前記層間絶縁層は、前記第2半導体基板の側面よりも外側に突出する層内に所定の電位が印加された1または複数の金属膜が設けられている、前記(1)乃至(16)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(18)
前記1または複数の金属膜は前記第2半導体基板と電気的に接続されている、前記(17)に記載の受光装置。
(19)
前記1または複数の金属膜には外部電源から前記第1の電位よりも低く、前記第2の電位よりも高い第3の電位が印加されている、前記(17)または(18)に記載の受光装置。
(20)
前記第1半導体基板は、前記第2の面の界面に、第1導電型領域とは異なる導電型の第1の第2導電型領域を有している、前記(1)乃至(19)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(21)
前記第1半導体基板は、前記複数の受光素子が行列状に2次元配置された受光領域と、前記受光領域の周囲に設けられた周辺領域とを有し、
前記周辺領域に、前記第1の面の界面に設けられ、前記第1半導体基板の側面に延在すると共に電気的に浮遊状態な第4の第1導電型領域と、前記第2の面の界面の、前記第1の第2導電型領域の外側にリング状に設けられると共に電気的に浮遊状態な複数の第5の第1導電型領域をさらに有する、前記(20)に記載の受光装置。
(22)
前記第1の面の界面に設けられた前記第4の第1導電型領域は、複数のリング状に設けられている、前記(21)に記載の受光装置。
(23)
前記第2半導体基板は、前記側面の近傍の前記第3の面の界面にリング状に設けられると共に、電気的に浮遊状態な複数の第6の第1導電型領域をさらに有する、前記(1)乃至(22)のうちのいずれか1つに記載の受光装置。
(24)
前記複数の第6の第1導電型領域の少なくとも一部は、前記第2半導体基板の前記第3の面と前記第4の面との間を貫通している、前記(23)に記載の受光装置。
(25)
前記第2半導体基板は、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する前記複数の第6の第1導電型領域の間に、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する第2の第2導電型領域をさらに有する、前記(24)に記載の受光装置。
(26)
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、X線に基づく信号電荷を発生する複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆されている
X線撮像装置。
(27)
X線撮像装置を有し、
前記X線撮像装置は、
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、X線に基づく信号電荷を発生する複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆されている
電子機器。
(28)
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆され、
前記第1半導体基板および前記第2半導体基板は略矩形形状を有すると共に、角部が曲線状に加工されている
受光装置。
(29)
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層とを備え、
前記第2半導体基板は、前記第1半導体基板の側面よりも内側に後退する側面を有し、前記第2半導体基板の前記側面は保護膜によって被覆され、
前記層間絶縁層は、前記第2半導体基板の側面よりも外側に突出する層内に所定の電位が印加された金属膜を有する
受光装置。
(30)
前記金属膜は前記第2半導体基板と電気的に接続されている、前記(29)に記載の受光装置。
(31)
前記金属膜には外部電源から前記第1の電位よりも低く、前記第2の電位よりも高い第3の電位が印加されている、前記(29)または(30)に記載の受光装置。
(32)
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された受光領域と、前記受光領域の周囲に設けられた周辺領域とを有する第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有し、すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路を有する第2半導体基板と、
前記受光領域において、前記受光素子毎に前記第1半導体基板の第1の面の界面に設けられると共に、第1の電極に接続された第1の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第1の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、第2の電極に接続された第2の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面において、前記受光素子毎に設けられた前記第2の第1導電型領域の周囲にそれぞれ設けられると共に、電気的に浮遊状態な第3の第1導電型領域と、
前記第1の面の界面に設けられ、前記第1半導体基板の側面に延在すると共に、電気的に浮遊状態な第4の第1導電型領域と、
前記第2の面の界面に設けられた第1導電型領域とは異なる導電型の第1の第2導電型領域と、
前記第2の面の界面の、前記第1の第2導電型領域の外側にリング状に設けられると共に電気的に浮遊状態な複数の第5の第1導電型領域と
を備えた受光装置。
(33)
前記第1の面の界面に設けられた前記第4の第1導電型領域は、複数のリング状に設けられている、前記(32)に記載の受光装置。
(34)
対向する第1の面および第2の面を有し、第1の電位が印加されると共に、複数の受光素子が行列状に2次元配置された第1半導体基板と、
対向する第3の面および第4の面を有すると共に、前記第1半導体基板の前記第1の面と前記第3の面とを向かい合わせに配置され、前記第1の電位よりも低い第2の電位が印加されると共に、前記複数の受光素子から出力された電荷に基づく受光信号を処理するロジック回路と、周縁部近傍の前記第3の面の界面にリング状に設けられた、電気的に浮遊状態な複数の第6の第1導電型領域とを有する第2半導体基板と、
前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に設けられた層間絶縁層と
を備えた受光装置。
(35)
前記複数の第6の第1導電型領域の少なくとも一部は、前記第2半導体基板の前記第3の面と前記第4の面との間を貫通している、前記(34)に記載の受光装置。
(36)
前記第2半導体基板は、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する前記複数の第6の第1導電型領域の間に、前記第3の面と前記第4の面との間を貫通する第2の第2導電型領域をさらに有する、前記(35)に記載の受光装置。
【0144】
本出願は、日本国特許庁において2021年7月6日に出願された日本特許出願番号2021-112166号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願の全ての内容を参照によって本出願に援用する。
【0145】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。