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7795666ビールテイスト飲料の製造方法、ビールテイスト飲料の提供方法及びビールテイスト飲料の材料セット
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  • -ビールテイスト飲料の製造方法、ビールテイスト飲料の提供方法及びビールテイスト飲料の材料セット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-23
(45)【発行日】2026-01-07
(54)【発明の名称】ビールテイスト飲料の製造方法、ビールテイスト飲料の提供方法及びビールテイスト飲料の材料セット
(51)【国際特許分類】
   C12C 11/11 20190101AFI20251224BHJP
   C12C 5/02 20060101ALI20251224BHJP
【FI】
C12C11/11
C12C5/02
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2025041664
(22)【出願日】2025-03-14
【審査請求日】2025-03-14
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 直之
(72)【発明者】
【氏名】宮谷 知久
(72)【発明者】
【氏名】山本 美樹
【審査官】▲高▼橋 明日香
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2023/234276(WO,A1)
【文献】国際公開第2023/234308(WO,A1)
【文献】国際公開第2024/046843(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12C 11/00-11/11
C12C 5/00-5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水のみ、又は、ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水と温度0℃以上3℃未満の水のみを混合するビールテイスト飲料の製造方法であって、
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水とを開放容器で混合する混合工程を有し、
前記ビールテイスト原液が、アルコール度数を指標にしてビールを2.0倍以上4.5倍以下に濃縮し且つ炭酸ガスを脱気したビール濃縮液であり、
前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水の使用量が下記の式(2)式(3)及び式(4)を満たす、
ビールテイスト飲料の製造方法。
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.40≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
式(4):2.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
【請求項2】
温度0℃以上3℃未満の水を、前記混合工程において前記ビールテイスト原液及び前記炭酸水に混合すること、及び/又は、前記混合工程の前に前記炭酸水に混合すること、を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ビールテイスト原液の温度が10℃以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ビールテイスト原液のアルコール度数が10v/v%~50v/v%である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水のみ、又は、ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水と温度0℃以上3℃未満の水のみを混合するビールテイスト飲料の提供方法であって、
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水とを開放容器で混合する混合工程を有し、
前記ビールテイスト原液が、アルコール度数を指標にしてビールを2.0倍以上4.5倍以下に濃縮し且つ炭酸ガスを脱気したビール濃縮液であり、
前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水の使用量が下記の式(2)式(3)及び式(4)を満たす、
ビールテイスト飲料の提供方法。
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.40≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
式(4):2.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
【請求項6】
温度0℃以上3℃未満の水を、前記混合工程において前記ビールテイスト原液及び前記炭酸水に混合すること、及び/又は、前記混合工程の前に前記炭酸水に混合すること、を含む、請求項に記載の提供方法。
【請求項7】
前記ビールテイスト原液の温度が10℃以下である、請求項に記載の提供方法。
【請求項8】
前記ビールテイスト原液のアルコール度数が10v/v%~50v/v%である、請求項に記載の提供方法。
【請求項9】
ビールテイスト原液と、温度0℃以上3℃未満の炭酸水と、温度0℃以上3℃未満の水とを含み、
前記ビールテイスト原液が、アルコール度数を指標にしてビールを2.0倍以上4.5倍以下に濃縮し且つ炭酸ガスを脱気したビール濃縮液であり、
前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
前記ビールテイスト原液と前記炭酸水のみ、又は、前記ビールテイスト原液と前記炭酸水と前記水のみを混合してビールテイスト飲料を製造することであって、前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水を下記の式(2)式(3)及び式(4)を満たすように使用してビールテイスト飲料を製造することに用いるための、
ビールテイスト飲料の材料セット。
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.40≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
式(4):2.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
【請求項10】
前記ビールテイスト原液の温度が10℃以下である、請求項に記載の材料セット。
【請求項11】
前記ビールテイスト原液のアルコール度数が10v/v%~50v/v%である、請求項に記載の材料セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ビールテイスト飲料の製造方法、ビールテイスト飲料の提供方法及びビールテイスト飲料の材料セットに関する。
【背景技術】
【0002】
ビールテイスト原液と炭酸水とを混合してビールテイスト飲料を製造する方法及び装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、麦芽ベース発酵飲料を生成及び分配するディスペンサー装置に関し、麦芽ベース発酵飲料濃縮物と炭酸水とを装置内で混合するディスペンサー装置が開示されている。
特許文献1には、ディスペンサー装置内に、水と炭酸ガスから炭酸水を生成する炭酸化ユニット及び水を冷却する冷却ユニットを備えることも開示されている。
特許文献1には、炭酸水と麦芽ベース発酵飲料濃縮物とを混合する際の体積比が少なくとも3:1であることも開示されている。
【0004】
特許文献2には、ビールテイスト飲料の製造方法であって、3.0℃~15.0℃のビールテイスト原液と3.0℃~15.0℃の可食性水溶液とを混合する混合工程を有する方法が開示されている。
特許文献2には、可食性水溶液が炭酸水であること、混合工程が条件式(1):1.5≦可食性水溶液の重量(g)/ビールテイスト原液の重量(g)≦7.0を満足すること、混合工程が開放容器で行われることも開示されている。
特許文献2には、ビールテイスト原液のアルコール度数の範囲、可食性水溶液の炭酸ガス濃度の範囲も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2020-506850号公報
【文献】特開2023-176386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
飲料市場において梱包資材の削減と物流の省力化とがますます求められている。その方策の一つに、飲料の提供場所に飲料原液を配置し、飲料の提供場所において飲料原液を希釈して飲料を製造する手段がある。この手段を採るにおいても、当然ながら、飲料の美味しさが要求される。
【0007】
本開示は、上記状況のもとになされた。
本開示は、透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を製造する製造方法を提供することを課題とする。
本開示は、透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を提供する提供方法を提供することを課題とする。
本開示は、透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を製造することに用いるための材料セットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1>
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水とを開放容器で混合する混合工程を有し、
前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び水の使用量が下記の式(2)及び式(3)を満たす、
ビールテイスト飲料の製造方法。
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.25≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
<2>
温度0℃以上3℃未満の水を、前記混合工程において前記ビールテイスト原液及び前記炭酸水に混合すること、及び/又は、前記混合工程の前に前記炭酸水に混合すること、を含む、<1>に記載の製造方法。
<3>
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水の使用量がさらに下記の式(4)を満たす、<1>又は<2>に記載の製造方法。
式(4):1.5GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
<4>
前記ビールテイスト原液の温度が10℃以下である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の製造方法。
<5>
前記ビールテイスト原液のアルコール度数が10v/v%~50v/v%である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の製造方法。
<6>
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水とを開放容器で混合する混合工程を有し、
前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び水の使用量が下記の式(2)及び式(3)を満たす、
ビールテイスト飲料の提供方法。
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.25≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
<7>
温度0℃以上3℃未満の水を、前記混合工程において前記ビールテイスト原液及び前記炭酸水に混合すること、及び/又は、前記混合工程の前に前記炭酸水に混合すること、を含む、<6>に記載の提供方法。
<8>
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水の使用量がさらに下記の式(4)を満たす、<6>又は<7>に記載の提供方法。
式(4):1.5GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
<9>
前記ビールテイスト原液の温度が10℃以下である、<6>~<8>のいずれか1つに記載の提供方法。
<10>
前記ビールテイスト原液のアルコール度数が10v/v%~50v/v%である、<6>~<9>のいずれか1つに記載の提供方法。
<11>
ビールテイスト原液と、温度0℃以上3℃未満の炭酸水と、温度0℃以上3℃未満の水とを含み、
前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水を下記の式(2)及び式(3)を満たすように使用してビールテイスト飲料を製造することに用いるための、
ビールテイスト飲料の材料セット。
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.25≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
<12>
前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び前記水をさらに下記の式(4)を満たすように使用してビールテイスト飲料を製造することに用いるための、<11>に記載の材料セット。
式(4):1.5GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
<13>
前記ビールテイスト原液の温度が10℃以下である、<11>又は<12>に記載の材料セット。
<14>
前記ビールテイスト原液のアルコール度数が10v/v%~50v/v%である、<11>~<13>のいずれか1つに記載の材料セット。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を製造する製造方法が提供される。
本開示によれば、透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を提供する提供方法が提供される。
本開示によれば、透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を製造することに用いるための材料セットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ビールテイスト原液と炭酸水と水とが混じる態様を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本開示の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
【0012】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0013】
本開示において「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。
【0014】
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
【0015】
本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
【0016】
<ビールテイスト飲料の製造方法>
本開示のビールテイスト飲料の製造方法が実施される場所は、限定されない。本開示のビールテイスト飲料の製造方法の実施場所として、例えば、料飲店、小売店、自動販売機、宿泊施設、イベント会場、ビール醸造所、家庭などが挙げられる。
【0017】
本開示において「ビールテイスト飲料」とは、アルコールの含有・非含有にかかわらず、ビールと同等の又はビールに似た味、香り及び食感を有する飲料を意味する。ビールテイスト飲料には、ビールも含まれる。
本開示において「ビール」とは、平成30年4月1日が施行日の酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達によって定義された飲料を意味する。
【0018】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、
ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水とを開放容器で混合する混合工程を有し、
炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、
ビールテイスト原液、炭酸水及び水の使用量が下記の式(2)及び式(3)を満たす。
【0019】
式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV
式(2):0.25≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10
【0020】
式(2)及び式(3)において、ビールテイスト原液の体積の値は0超であり、炭酸水の体積の値は0超である。
式(2)及び式(3)において、水の体積の値は、0以上であり、0でもよい。すなわち、本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、ビールテイスト飲料を製造する材料として水を使用してもよく、使用しなくてもよい。
【0021】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法の実施形態の一例は、ビールテイスト飲料を製造する材料として温度0℃以上3℃未満の水を使用する。本実施形態は、温度0℃以上3℃未満の水を、開放容器においてビールテイスト原液及び炭酸水に混合すること、及び/又は、開放容器より上流で炭酸水に混合すること、を含む。
【0022】
図1は、ビールテイスト原液と炭酸水と水とが混じる態様を示した概略図である。
ビールテイスト原液が開放容器に注がれ、炭酸水が開放容器に注がれ、開放容器においてビールテイスト原液と炭酸水とが混じる。
水を使用する場合、水の態様は(1)及び/又は(2)である。
(1)水が開放容器に注がれ、水がビールテイスト原液及び炭酸水に混じる。
(2)水が炭酸水に合流し、水が炭酸水に混じる。
【0023】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、ビールテイスト飲料を製造する材料として少なくともビールテイスト原液と炭酸水とを使用する。使用する炭酸水は、温度0℃以上3℃未満の炭酸水である。
ビールテイスト飲料を美味しく感じる温度は(ビールテイスト飲料の種類、提供する季節などによるが)一般的に室温よりも低い温度である。炭酸水の温度が3℃未満であることによって、例えば常温保存されていたビールテイスト原液を使用した場合でもビールテイスト飲料を美味しく感じる温度に調整することができ、結果、透明感のある爽快な飲み心地を実現することができる。
炭酸水の温度は、炭酸水の凍結防止の観点から、0℃以上である。
【0024】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、ビールテイスト飲料を製造する材料として水を使用してもよく、使用しなくてもよい。水は、ビールテイスト原液の希釈度及び/又は炭酸ガス含有量を調整する目的で使用される。水を使用する場合、使用する水は、温度0℃以上3℃未満の水である。
ビールテイスト飲料を美味しく感じる温度は(ビールテイスト飲料の種類、提供する季節などによるが)一般的に室温よりも低い温度である。水の温度が3℃未満であることによって、例えば常温保存されていたビールテイスト原液を使用した場合でもビールテイスト飲料を美味しく感じる温度に調整することができ、結果、透明感のある爽快な飲み心地を実現することができる。
水の温度は、水の凍結防止の観点から、0℃以上である。
【0025】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、炭酸水の炭酸ガス含有量が式(1)を満たし、ビールテイスト原液、炭酸水及び水の使用量が式(2)及び式(3)を満たす。
【0026】
式(1)は、ビールテイスト飲料の製造に用いる炭酸水の炭酸ガス含有量が4.0GV~6.0GVであることを特定する。
炭酸水の炭酸ガス含有量が4.0GV未満であると、得られるビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量が比較的少なく、結果、ビールテイスト飲料に透明感のある爽快な飲み心地が乏しい。ビールテイスト飲料に透明感のある爽快な飲み心地を付与する観点から、炭酸水の炭酸ガス含有量は4.0GV以上である。
炭酸水の炭酸ガス含有量は、ビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量の調整のしやすさ、炭酸水の容器の耐久性などの観点から、6.0GV以下である。
【0027】
式(2)は、3材料(ビールテイスト原液、炭酸水、水)の合計体積に占める炭酸水の体積割合が0.25以上(すなわち25体積%以上)であることを特定する。
炭酸水の体積割合を上記の範囲にすることによって、ビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量を確保し、ビールテイスト飲料に透明感のある爽快な飲み心地を付与する。
【0028】
式(2)に係る「炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値は、炭酸水の炭酸ガス含有量とビールテイスト飲料に付与する炭酸ガス含有量とに応じて、0.25以上の範囲で調整する。
「炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値は、例えば、0.25超、0.28以上、0.30以上、0.30超、0.32以上、0.35以上、0.35超、0.38以上、0.40以上、0.40超、0.42以上、0.45以上、0.45超、0.48以上、0.50以上、0.50超、0.52以上、0.55以上、0.55超、0.58以上、0.60以上、0.60超、0.62以上、0.65以上、0.65超、0.68以上、0.70以上、0.70超、0.72以上、0.75以上又は0.75超であってよく、0.80以下、0.80未満、0.78以下、0.75以下、0.75未満、0.72以下、0.70以下、0.70未満、0.68以下、0.65以下、0.65未満、0.62以下、0.60以下、0.60未満、0.58以下、0.55以下、0.55未満、0.52以下、0.50以下又は0.50未満であってよい。
【0029】
式(3)は、ビールテイスト原液の体積に対する、炭酸水及び水(これらを合わせて「希釈剤」ということがある。)の合計体積の比の値が、3.5超10以下であることを特定する。希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値が大きいほどビールテイスト原液が希釈されて薄くなる。
希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値が10超であると、飲料を構成するビールテイスト原液の割合が小さすぎて、ビールテイストを飲料に付与することが困難である。
希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値が3.5未満であると、飲料を構成するビールテイスト原液の割合が大きすぎて、透明感のある爽快な飲み心地を実現することが困難である。
ビールテイスト飲料において透明感のある爽快な飲み心地を実現する観点から、希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値は3.5超10以下である。
【0030】
希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値が大きいほど、ビールテイスト原液の消費が遅く、結果、ビールテイスト原液の補充回数が少なくてすむ。本観点から、希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値は3.5超であることが好ましい。
希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値が小さいほど、ビールテイスト原液の消費が速く、結果、ビールテイスト原液の鮮度を保ちやすい。本観点から、希釈剤/ビールテイスト原液の体積比の値は10以下であることが好ましい。
【0031】
式(3)に係る「(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積」の値は、炭酸水の炭酸ガス含有量とビールテイスト原液の成分濃度(例えば、アルコール度数)とに応じて、3.5超10以下の範囲で調整する。
「(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積」の値は、例えば、3.6以上、3.8以上、4.0以上、4.0超、4.2以上、4.5以上、4.5超、4.8以上、5.0以上、5.0超、5.2以上、5.5以上、5.5超、5.8以上、6.0以上、6.0超、6.2以上、6.5以上、6.5超、6.8以上、7.0以上、7.0超、7.2以上、7.5以上、7.5超、7.8以上、8.0以上、8.0超、8.2以上、8.5以上、8.5超、9.0以上、9.0超、9.2以上、9.5以上、9.5超又は9.8以上であってよく、10未満、9.8以下、9.5以下、9.5未満、9.2以下、9.0以下、9.0未満、8.8以下、8.5以下、8.5未満、8.2以下、8.0以下、8.0未満、7.8以下、7.5以下、7.5未満、7.2以下、7.0以下、7.0未満、6.8以下、6.5以下、6.5未満、6.2以下、6.0以下、6.0未満、5.8以下、5.5以下、5.5未満、5.2以下、5.0以下、5.0未満、4.8以下、4.5以下、4.5未満、4.2以下、4.0以下又は4.0未満であってよい。
【0032】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、ビールテイスト原液、炭酸水及び水の使用量がさらに下記の式(4)を満たすことが好ましい。
【0033】
式(4):1.5GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
【0034】
式(4)において、ビールテイスト原液の体積の値は0超であり、炭酸水の体積の値は0超であり、水の体積の値は0以上であり、0でもよい。
【0035】
式(4)は、3材料(ビールテイスト原液、炭酸水、水)の混合液の炭酸ガス含有量が1.5GV以上であることを特定する。
式(4)を満たすことによって、透明感のある爽快な飲み心地をより感じられるビールテイスト飲料を製造することができる。
【0036】
式(4)に係る「炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値が大きいほど、ビールテイスト飲料において透明感のある爽快な飲み心地が増大する傾向がある。
「炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値は、例えば、1.5GV超、1.8GV以上、2.0GV以上、2.0GV超、2.2GV以上、2.5GV以上、2.5GV超、2.8GV以上、3.0GV以上、3.0GV超、3.2GV以上、3.5GV以上、3.5GV超、3.8GV以上、4.0GV以上、4.0GV超、4.2GV以上、4.5GV以上又は4.5GV超であってよく、4.8GV以下、4.5GV以下、4.5GV未満、4.2GV以下、4.0GV以下、4.0GV未満、3.8GV以下、3.5GV以下、3.5GV未満、3.2GV以下、3.0GV以下、3.0GV未満、2.8GV以下、2.5GV以下、2.5GV未満、2.2GV以下、2.0GV以下、2.0GV未満又は1.8GV以下であってよい。
【0037】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法の実施形態例として、「炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値が2.5GV~2.8GVである形態が挙げられる。本実施形態は、一般的なラガービールを再現することを目的とした実施形態である。
【0038】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法の実施形態例として、「炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値が2.8GV~3.2GVである形態が挙げられる。本実施形態は、炭酸ガス含有量が比較的多いエールビールを再現することを目的とした実施形態である。
【0039】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法の実施形態例として、「炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)」の値が1.5GV~2.5GVである形態が挙げられる。本実施形態は、炭酸ガス含有量が比較的少ないスタウトビールを再現することを目的とした実施形態である。
【0040】
以下に、ビールテイスト飲料、材料及び開放容器を詳細に説明する。
【0041】
[ビールテイスト飲料]
ビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量は、限定されない。ビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量は、例えば、1.0GV以上、1.0GV超、1.2GV以上、1.5GV以上、1.5GV超、1.8GV以上、2.0GV以上、2.0GV超、2.2GV以上、2.5GV以上、2.5GV超、2.8GV以上、3.0GV以上、3.0GV超、3.2GV以上、3.5GV以上、3.5GV超、3.8GV以上、4.0GV以上、4.0GV超、4.2GV以上、4.5GV以上又は4.5GV超であってよく、4.8GV以下、4.5GV以下、4.5GV未満、4.2GV以下、4.0GV以下、4.0GV未満、3.8GV以下、3.5GV以下、3.5GV未満、3.2GV以下、3.0GV以下、3.0GV未満、2.8GV以下、2.5GV以下、2.5GV未満、2.2GV以下、2.0GV以下、2.0GV未満又は1.8GV以下であってよい。
【0042】
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、炭酸水の炭酸ガス含有量が4.0GV以上であることによって、ビールテイスト飲料について製造可能な炭酸ガス含有量の幅が広い。
【0043】
ビールテイスト飲料の実施形態例として、一般的なラガービールの炭酸ガス含有量を有する、炭酸ガス含有量2.5GV~2.8GVの飲料が挙げられる。
【0044】
ビールテイスト飲料の実施形態例として、炭酸ガス含有量が比較的多いエールビールの炭酸ガス含有量を有する、炭酸ガス含有量2.8GV~3.2GVの飲料が挙げられる。
【0045】
ビールテイスト飲料の実施形態例として、炭酸ガス含有量が比較的少ないスタウトビールの炭酸ガス含有量を有する、炭酸ガス含有量1.5GV~2.5GVの飲料が挙げられる。
【0046】
ビールテイスト飲料の温度は、限定されない。ビールテイスト飲料の温度は、例えば、15℃以下、14℃以下、13℃以下、12℃以下、11℃以下、10℃以下、9℃以下、8℃以下、7℃以下、6℃以下、5℃以下又は4℃以下であってよく、2℃以上、3℃以上、4℃以上、5℃以上、6℃以上、7℃以上、8℃以上、9℃以上、10℃以上、11℃以上又は12℃以上であってよい。
【0047】
ビールテイスト飲料の温度の実施形態例として、一般的なラガービールの適温である4℃~9℃が挙げられる。
【0048】
ビールテイスト飲料のアルコール度数(v/v%)は、限定されない。ビールテイスト飲料は、アルコール度数が1以上の飲料でもよく、アルコール度数が1未満の飲料でもよい。本開示において、アルコール度数が1未満であるビールテイスト飲料を、ノンアルコールビールテイスト飲料という。
【0049】
ビールテイスト飲料のアルコール度数(v/v%)は、例えば、0、0以上、0超、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、10超、11以上、11超、12以上、13以上、14以上、15以上、15超、16以上、17以上、18以上又は19以上であってよく、20未満、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、15未満、14以下、13以下、12以下、11以下、11未満、10以下、10未満、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下、1以下又は1未満であってよい。
【0050】
ビールテイスト飲料の実施形態例として、アルコール度数2~4の低アルコール飲料が挙げられる。
【0051】
本開示において飲料及び原液の「アルコール度数」は、体積基準の百分率(v/v%)で示される指標であり、「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.3.1 蒸留-浮ひょう法」に従って測定した値である。
【0052】
ビールテイスト飲料の麦芽比率は、例えば、100%以下、100%未満、90%以下、80%以下、70%以下、67%以下、67%未満、66%以下、60%以下、50%以下、50%未満、40%以下、30%以下、25%以下又は25%未満であってよく、0%以上、0%超、1%以上、5%以上、10%以上、20%以上、25%以上、30%以上、40%以上、50%以上、50%超、60%以上、66%超又は67%以上であってよい。
本開示において「麦芽比率」とは、平成30年4月1日が施行日の酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達に従って計算した値を意味する。
【0053】
ビールテイスト飲料の色は、限定されない。一般的なビールが呈する琥珀色又は黄金色であってもよく、いわゆる黒ビールが呈する黒色であってもよく、無色透明であってもよい。
【0054】
[ビールテイスト原液]
本開示において「ビールテイスト原液」とは、ビールテイスト飲料を製造するための液体材料であり、ビールテイスト飲料にビールの味わいを付与する材料である。
【0055】
ビールテイスト原液に少なくとも炭酸水が混合されてビールテイスト飲料が製造されるのであるから、ビールテイスト原液は少なくとも炭酸水によって希釈される。したがって、ビールテイスト原液は、一般的なビールテイスト飲料に比べて、アルコール度数、香気成分(エステル、高級アルコール等)の濃度、エキス濃度、色度、苦味価などが高いことが好ましい。
【0056】
ビールテイスト原液は、酵母による発酵を経て製造された発酵液でもよく、酵母による発酵を経ないで製造された非発酵液でもよい。
【0057】
ビールテイスト原液として、例えば、発酵液;非発酵液;発酵液又は非発酵液を濃縮した濃縮液;発酵液又は非発酵液に香料、着色料、アルコール、酵母エキス等を添加した調合液;高濃度醸造法によって得た高濃度発酵液;などが挙げられる。
【0058】
ビールテイスト原液は、上面発酵酵母を用いた発酵を経て製造されたエールビールテイスト原液又はスタウトビール原液であってもよく、下面発酵酵母を用いた発酵を経て製造されたラガービールテイスト原液又はピルスナービールテイスト原液であってもよい。
【0059】
ビールテイスト原液は、炭酸ガスを含有する炭酸ガス含有液であってもよく、炭酸ガスを含有しない炭酸ガス非含有液であってもよい。
ビールテイスト原液は、ビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量の調整をもっぱら希釈剤によって行い調整を容易にする観点から、炭酸ガス非含有液であることが好ましい。
本開示においてビールテイスト原液が炭酸ガス非含有液であるとは、ビールテイスト原液の炭酸ガス含有量が0.9GV未満であることを意味する。
【0060】
ビールテイスト原液が炭酸ガス含有液である場合、炭酸ガスの由来は限定されない。ビールテイスト原液中の炭酸ガスは、ビールテイスト原液の原料に含まれる炭酸ガスでもよく、ビールテイスト原液の製造工程において発生する炭酸ガスでもよく、ビールテイスト原液の製造工程において添加した炭酸ガスでもよい。
【0061】
ビールテイスト原液のアルコール度数(v/v%)は、限定されない。
ビールテイスト原液のアルコール度数は、例えば、0、0以上、0超、1以上、2以上、5以上、8以上、10以上、10超、11以上、11超、12以上、13以上、14以上、15以上、15超、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、20超、21以上、22以上、23以上、24以上、25以上又は25超であってよい。
ビールテイスト原液のアルコール度数は、例えば、50以下、50未満、45以下、40以下、35以下、30以下、25以下、25未満、24以下、23以下、22以下、21以下、20以下、20未満、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、15未満、14以下、13以下、12以下、11以下、11未満、10以下又は10未満であってよい。
【0062】
ビールテイスト飲料の飲みごたえの観点からは、ビールテイスト原液のアルコール度数は、10以上であることが好ましい。本観点から、ビールテイスト原液のアルコール度数は、例えば、10超、11以上、11超、12以上、13以上、14以上、15以上、15超、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、20超、21以上、22以上、23以上、24以上、25以上又は25超であってよい。
ビールテイスト飲料のアルコール度数を20未満に調整しやすい観点からは、ビールテイスト原液のアルコール度数は、50以下であることが好ましい。本観点から、ビールテイスト原液のアルコール度数は、例えば、50未満、45以下、40以下、35以下、30以下、25以下、25未満、24以下、23以下、22以下、21以下、20以下又は20未満であってよい。
【0063】
ノンアルコールビールテイスト飲料を製造するためのビールテイスト原液のアルコール度数(v/v%)は、1.0以下、1.0未満、0.8以下、0.5以下、0.5未満、0.2以下、0.1以下、0.1未満又は0.0が好ましい。
【0064】
ビールテイスト原液のアルコール度数は、発酵液であれば発酵条件によって調整可能であり、発酵液の濃縮液であれば濃縮度によって調整可能であり、調合液であればアルコール(例えば、エタノール、蒸留酒)の添加によって調整可能である。
【0065】
ビールテイスト原液の真正エキスの値は、例えば、5.0%以上、6.0%以上、7.0%以上、8.0%以上又は9.0%以上であってよく、18.0%以下、17.0%以下、16.0%以下、15.0%以下又は14.0%以下であってよい。
本開示において真正エキスの値は、「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.4.1 蒸留-ピクノメーター法」に従って求まる値である。
【0066】
ビールテイスト原液の原麦汁エキスの値は、例えば、10.0%以上、12.0%以上、15.0%以上、18.0%以上、20.0%以上、22.0%以上、25.0%以上、28.0%以上、30.0%以上、32.0%以上、35.0%以上、38.0以上又は40.0%以上であってよく、50.0%以下、48.0%以下、45.0%以下、42.0%以下、40.0%以下、38.0%以下、35.0%以下、32.0%以下、30.0%以下、28.0%以下、25.0%以下、22.0%以下又は20.0%以下であってよい。
本開示において原麦汁エキスの値は、「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.5 エキス関係計算法」に従って求まる値である。
【0067】
ビールテイスト原液の有機酸濃度は、例えば、2000mg/L以上、2500mg/L以上、3000mg/L以上、3500mg/L以上又は4000mg/L以上であってよく、8000mg/L以下、7500mg/L以下、7000mg/L以下、6500mg/L以下又は6000mg/L以下であってよい。
本開示において液体の有機酸濃度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した値である。
【0068】
ビールテイスト原液のpHは、例えば、5.5以下、5.2以下、5.0以下、4.8以下、4.5以下、4.2以下又は4.0以下であってよく、2.0以上、2.2以上、2.5以上、2.8以上、3.0以上、3.2以上、3.5以上、3.8以上又は4.0以上であってよい。
本開示において原液及び飲料のpHは、「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.7 pH」に従って測定した値である。
【0069】
混合工程に供される際のビールテイスト原液の温度は、凍結しない温度範囲であれば限定されない。
混合工程に供される際のビールテイスト原液の温度は、アルコール度数に応じた凍結しない温度範囲として、例えば、-11℃以上、-10℃以上、-8℃以上、-5℃以上、-2℃以上又は0℃以上であってよい。
混合工程に供される際のビールテイスト原液の温度は、例えば、室温、室温以下、室温未満、20℃以下、18℃以下、15℃以下、14℃以下、13℃以下、12℃以下、11℃以下、10℃以下、9℃以下、8℃以下、7℃以下、6℃以下、5℃以下、4℃以下、3℃以下、3℃未満、2℃以下、1℃以下又は0℃以下であってよい。
【0070】
混合工程に供される際のビールテイスト原液の温度は、ビールテイスト飲料に冷涼感を付与する観点から、10℃以下であることが好ましい。本観点から、混合工程に供される際のビールテイスト原液の温度は、例えば、9℃以下、8℃以下、7℃以下、6℃以下、5℃以下、4℃以下、3℃以下、3℃未満、2℃以下、1℃以下又は0℃以下であってよい。
【0071】
ビールテイスト原液の保存温度は、限定されない。ビールテイスト原液の鮮度を保つ観点からは、ビールテイスト原液を冷涼な場所に保存することが好ましく、例えば10℃以下で冷蔵することが好ましい。ビールテイスト原液は、常温で保存されてもよい。
【0072】
ビールテイスト原液は、容器に詰められた態様でビールテイスト飲料の製造に供される。容器の形態として、例えば、樽、瓶、缶が挙げられる。容器の素材として、例えば、アルミニウム、プラスチック、ガラスが挙げられる。容器は遮光性であることが好ましい。容器の容量は、例えば、1ガロン(約3.8L)、10L、8L、5L、3L、2L、1L又は0.5Lであってよい。
【0073】
[ビールテイスト原液の製造方法]
ビールテイスト原液の製造方法は、限定されない。ビールテイスト原液の製造方法は、酵母による発酵工程を含む製造方法でもよく、酵母による発酵工程を含まない製造方法でもよい。発酵は、アルコールが生じるアルコール発酵であってもよく、アルコールが生じない非アルコール発酵であってもよい。
【0074】
ビールテイスト原液の製造において、麦芽及びホップの使用の有無並びに麦芽の使用量は、限定されない。ビールテイスト原液の原料として、麦芽を使用してもよく使用しなくてもよく、ホップを使用してもよく使用しなくてもよい。
【0075】
ビールテイスト原液の製造方法の実施形態例として、ビールを濃縮してビール濃縮液を得る方法が挙げられる。以下に、その一例を説明する。
【0076】
ビールの濃縮方法として、例えば、膜濃縮、蒸発濃縮、凍結濃縮が挙げられる。
ビールの濃縮方法として、ビールに含まれる各種成分の変性とエキス及び香気成分の損失とが少ない観点から、膜濃縮が好ましい。膜濃縮として、例えば、逆浸透膜濃縮(RO膜法)、正浸透膜濃縮(FO膜法)が挙げられる。
【0077】
ビールを濃縮する間及び/又は濃縮した後に、ビールに含まれる炭酸ガスを脱気することが好ましい。ビール濃縮液は、炭酸ガス非含有液であることが好ましい。
【0078】
ビールの濃縮度は、例えば、アルコール度数(v/v%)を指標にする。
ビール濃縮液のアルコール度数は、ビール濃縮液の体積を小さくする観点から、ビールのアルコール度数の2.0倍以上であることが好ましく、2.0倍超がより好ましく、2.2倍以上が更に好ましく、2.5倍以上が更に好ましく、2.5倍超が更に好ましく、2.8倍以上が更に好ましく、3.0倍以上が更に好ましく、3.0倍超が更に好ましい。
ビール濃縮液のアルコール度数は、含有成分の分散性及び安定性の観点から、ビールのアルコール度数の4.5倍以下が好ましく、4.5倍未満がより好ましく、4.2倍以下が更に好ましく、4.0倍以下が更に好ましく、4.0倍未満が更に好ましく、3.8倍以下が更に好ましく、3.5倍以下が更に好ましく、3.5倍未満が更に好ましい。
【0079】
ビール濃縮液のアルコール度数(v/v%)は、例えば、10以上、10超、11以上、11超、12以上、13以上、14以上、15以上、15超、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上又は20超であってよく、25以下、25未満、24以下、23以下、22以下、21以下、20以下、20未満、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下又は15未満であってよい。
【0080】
ビール濃縮液の真正エキスの値は、例えば、5.0%以上、6.0%以上、7.0%以上、8.0%以上又は9.0%以上であってよく、18.0%以下、17.0%以下、16.0%以下、15.0%以下又は14.0%以下であってよい。
【0081】
ビール濃縮液の原麦汁エキスの値は、例えば、10.0%以上、12.0%以上、15.0%以上、18.0%以上、20.0%以上、22.0%以上、25.0%以上、28.0%以上、30.0%以上、32.0%以上、35.0%以上、38.0以上又は40.0%以上であってよく、50.0%以下、48.0%以下、45.0%以下、42.0%以下、40.0%以下、38.0%以下、35.0%以下、32.0%以下、30.0%以下、28.0%以下、25.0%以下、22.0%以下又は20.0%以下であってよい。
【0082】
濃縮に供するビールは、ビールテイスト原液を製造する目的で製造されたビールでもよく、ビールとして市販する目的で製造されたビールでもよく、市販されているビールでもよい。濃縮に供するビールは、ラガービール、ピルスナービール、エールビール、スタウトビール等のいずれでもよい。
【0083】
ビールは、麦芽、ホップ及び水を原料とし、ビール酵母による発酵を経て製造される。
麦芽の製造に用いる麦は、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦などのいずれでもよい。麦芽は、1種でもよく、2種以上でもよい。
ホップにはホップ加工品が含まれる。ホップの形態は、ペレット、粉末、エキス等のいずれでもよい。
【0084】
ビールの製造には副原料を使用してもよい。副原料として、例えば、糖類、デンプン、酵母エキス、大豆タンパク、大豆、えんどう豆、未発芽の穀物(例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦、米、とうもろこし、こうりゃん、そば、粟、稗)、野菜(例えば、ばれいしょ、かんしょ、かぼちゃ)、果実、香辛料、ハーブ、海産物、これらの乾燥物、分解物、抽出物及び濃縮物が挙げられる。
【0085】
ビール及び/又はビール濃縮液に、香料、甘味料、苦味料、苦味付与剤、酸味料、アミノ酸等の調味料、塩類、水溶性食物繊維、酵母エキス、ペプチド、タンパク質、着色料、保存料、酸化防止剤、泡形成剤などを添加してもよい。
【0086】
[炭酸水]
炭酸水の温度は、0℃以上3℃未満である。炭酸水の温度は、例えば、2.5℃以下、2℃以下、1.5℃以下又は1℃以下であってよく、0℃超、0.5℃以上、1℃以上、1.5℃以上又は2℃以上であってよい。
【0087】
炭酸水の炭酸ガス含有量は、4.0GV~6.0GVである。炭酸水の炭酸ガス含有量は、例えば、4.0GV超、4.2GV以上、4.5GV以上、4.5GV超、4.8GV以上、5.0GV以上、5.0GV超、5.2GV以上、5.5GV以上、5.5GV超又は5.8GV以上であってよく、6.0GV未満、5.8GV以下、5.5GV以下、5.5GV未満、5.2GV以下、5.0GV以下、5.0GV未満、4.8GV以下、4.5GV以下、4.5GV未満又は4.2GV以下であってよい。
【0088】
本開示において液体のGV(ガスボリューム)とは、液体から炭酸ガスを完全に抜き出し、炭酸ガス及び残存液を1気圧且つ20℃においたときの両者の体積比(炭酸ガスの体積/残存液の体積)を意味する。液体のGVは、試料温度及び雰囲気温度20℃±3℃にて、液体を開放容器に注ぎ、直ちにCO測定器(例えば、T-03-567、Terriss Industries)を用いて測定する。
【0089】
希釈剤(炭酸水及び水)に占める炭酸水の体積割合(炭酸水の体積/(炭酸水の体積+水の体積))は、限定されない。当該値は、例えば、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上又は0.9以上であってよく、1以下であってよい。
【0090】
炭酸水は、容器に詰められた態様でビールテイスト飲料の製造に供されてもよく、カーボネータからビールテイスト飲料の製造に供給されてもよい。炭酸水の容器の形態、素材及び容量として、ビールテイスト原液の容器と同様の態様が挙げられる。
【0091】
[水]
水の温度は、0℃以上3℃未満である。水の温度は、例えば、2.5℃以下、2℃以下、1.5℃以下又は1℃以下であってよく、0℃超、0.5℃以上、1℃以上、1.5℃以上又は2℃以上であってよい。
【0092】
炭酸水の温度(Tc)と水の温度(Tw)との差|Tc-Tw|は、炭酸水と水とを混合した際に炭酸水に含まれる炭酸ガスの損失を抑制する観点と、ビールテイスト飲料の温度調整を容易にする観点とから、小さいほど好ましい。差|Tc-Tw|は、2℃以下であることが好ましく、1.5℃以下がより好ましく、1℃以下が更に好ましく、0.5℃以下が更に好ましく、0℃が特に好ましい。差|Tc-Tw|は、0℃以上であってよい。
【0093】
水として、例えば、水道水、浄水器を通した水道水、ボトルドウォーター等が挙げられる。
【0094】
水は、容器に詰められた態様でビールテイスト飲料の製造に供されてもよく、上水道からビールテイスト飲料の製造に供給されてもよい。
【0095】
[その他の材料]
本開示のビールテイスト飲料の製造方法は、ビールテイスト原液、炭酸水及び水以外のその他の液体材料を開放容器に注ぐことを含んでいてもよい。その他の液体材料として、例えば、ウイスキー、焼酎、蒸留酒、清涼飲料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、果汁、シロップ等が挙げられる。
【0096】
開放容器中のビールテイスト飲料に、添加物を添加してもよい。添加物として、香料、甘味料、苦味料、酸味料、アミノ酸等の調味料、食塩、香辛料;果実、ハーブ、海産物、これらの乾燥物;などが挙げられる。
【0097】
[開放容器]
開放容器の形態として、例えば、グラス、ジョッキ、マグ、タンブラー等が挙げられる。開放容器の素材として、例えば、ガラス、磁器、陶器、琺瑯、ステンレス鋼、錫、アルミニウム、プラスチック、木材等が挙げられる。
【0098】
開放容器の容量は、限定されない。開放容器の容量は、例えば、3.0L以下、2.8L以下、2.5L以下、2.2L以下、2.0L以下、1.8L以下、1.5L以下、1.2L以下、1.0L以下、0.8L以下、0.6L以下、0.5L以下又は0.4L以下であってよく、0.1L以上、0.2L以上又は0.3L以上であってよい。
【0099】
開放容器の温度は、限定されない。容器の温度は、例えば、室温、室温以下、室温未満、25℃以下、23℃以下、22℃以下、20℃以下、18℃以下、15℃以下、12℃以下、10℃以下、8℃以下、5℃以下、3℃以下又は1℃以下であってよく、0℃以上であってよい。
【0100】
開放容器には予め氷が入っていてもよい。開放容器には予め添加物が入っていてもよい。
【0101】
<ビールテイスト飲料の提供方法>
本開示のビールテイスト飲料の製造方法に係る構成要素の記載をすべて、「製造方法」を「提供方法」に読み替えて、本開示のビールテイスト飲料の提供方法に適用する。
すなわち、本開示のビールテイスト飲料の提供方法を構成する工程、ビールテイスト原液、炭酸水、水、その他の材料、開放容器、式(1)~式(4)等は、本開示のビールテイスト飲料の製造方法を構成する工程、ビールテイスト原液、炭酸水、水、その他の材料、開放容器、式(1)~式(4)等と同義であり、実施形態例及び好ましい形態も同じである。
【0102】
<ビールテイスト飲料の材料セット>
本開示のビールテイスト飲料の材料セット(単に「材料セット」ともいう。)は、本開示のビールテイスト飲料の製造方法及び提供方法に供される一揃いの材料であり、ビールテイスト原液と、温度0℃以上3℃未満の炭酸水と、温度0℃以上3℃未満の水とを含む。
【0103】
本開示の材料セットはさらに、ビールテイスト原液、炭酸水及び水以外のその他の材料を含んでいてもよい。
本開示の材料セットはさらに、開放容器を含んでいてもよい。
本開示の材料セットはさらに、炭酸水を製造するための炭酸ガスを含んでいてもよい。
【0104】
本開示の材料セットを構成するビールテイスト原液、炭酸水、水、その他の材料及び開放容器は、本開示のビールテイスト飲料の製造方法を構成するビールテイスト原液、炭酸水、水、その他の材料及び開放容器と同義であり、実施形態例及び好ましい形態も同じである。
【0105】
本開示の材料セットに含まれるビールテイスト原液と炭酸水とは、開放容器で混合される。本開示の材料セットに含まれる水は、開放容器においてビールテイスト原液及び炭酸水に混合される、及び/又は、開放容器より上流で炭酸水に混合される。
本開示の材料セットの使用態様を構成する工程及び式(1)~式(4)は、本開示のビールテイスト飲料の製造方法を構成する工程及び式(1)~式(4)と同義であり、実施形態例及び好ましい形態も同じである。
【0106】
本開示の材料セットは、例えば、ビールテイスト飲料を製造するディスペンサー装置の内部に設置される。ディスペンサー装置は、例えば、冷却装置、計量装置、カーボネータ、開放容器を置く台、これらを繋ぐ配管、送液ポンプ等を備える。
ディスペンサー装置が設置される場所は、限定されない。ディスペンサー装置の設置場所として、例えば、料飲店、小売店、宿泊施設、イベント会場、ビール醸造所、家庭などが挙げられる。ディスペンサー装置は、自動販売機の構成要素として、自動販売機の内部に設置されうる。
【実施例
【0107】
以下に実施例を挙げて、本開示のビールテイスト飲料の製造方法、提供方法及び材料セットをさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理手順等は、本開示の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本開示のビールテイスト飲料の製造方法、提供方法及び材料セットの範囲は、以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきではない。
【0108】
<ビールテイスト原液の製造>
市販品であるピルスナータイプのビールを3種類用意した。それぞれをビールA、ビールB、ビールCという。
3種類のビールをそれぞれRO膜法によって濃縮し、脱気して炭酸ガス非含有液とし、3種類のビール濃縮液を得た。
ビール及びビール濃縮液のアルコール度数などを下記の測定方法で測定した。表1に測定結果を示す。
【0109】
[アルコール度数]
「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.3.1 蒸留-浮ひょう法」に従って測定した。
【0110】
[真正エキス]
「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.4.1 蒸留-ピクノメーター法」に従って求めた。
【0111】
[原麦汁エキス]
「BCOJビール分析法」(2013年 増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編)「8.5 エキス関係計算法」に従って求めた。
【0112】
[有機酸濃度]
高速液体クロマトグラフィーによる有機酸分析システム(Prominence、株式会社島津製作所)を用いて分析した。分離及び検出の条件は下記のとおりである。
-分離-
分離法:イオン排除クロマトグラフィー
カラム:Shim-pack SCR-102H(300mmL×8mm(I.D.))、2本直列接続
移動相:5mmol/L p-トルエンスルホン酸水溶液
流量:0.8mL/分
温度:40℃
-検出-
検出法:ポストカラムpH緩衝化電気伝導度検出法
試薬:5mmol/L p-トルエンスルホン酸水溶液及び100μmol/L EDTAを含む20mmol/L Bis-Tris水溶液
流量:0.8mL/分
【0113】
[プロリン濃度]
高速液体クロマトグラフィーで測定した。
【0114】
【表1】
【0115】
<ビールテイスト飲料の製造>
ビール濃縮液Aをビールテイスト原液として用い、ビールテイスト原液、炭酸水及び水を表2~表4に記載の使用量で混合して、ビールテイスト飲料を製造した。
【0116】
ビール濃縮液Bをビールテイスト原液として用い、ビールテイスト原液、炭酸水及び水を表2~表4に記載の使用量で混合して、ビールテイスト飲料を製造した。
【0117】
ビール濃縮液Cをビールテイスト原液として用い、ビールテイスト原液、炭酸水及び水を表2~表4に記載の使用量で混合して、ビールテイスト飲料を製造した。
【0118】
ビールテイスト飲料の製造に使用した材料の温度は、下記のとおりであった。
・ビールテイスト原液:10℃
・炭酸水:2.5℃
・水:2.5℃
【0119】
ビールテイスト飲料の製造に使用した炭酸水は、浄水器を通した水道水にカーボネータから炭酸ガスを供給して製造した。カーボネータのガス圧の高低によって炭酸水の炭酸ガス含有量(GV)を作り分けた。
製造後の炭酸水をガラス製グラスに注ぎ、炭酸水のGVをCO測定器T-03-567(Terriss Industries)を用いて測定した。表2~表4に示すGVは当該測定値である。
【0120】
表2~表4に示す「飲料/ガス強度/GV」は、下記の式に基づき算出した値である。
式(4):炭酸水の炭酸ガス含有量×炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)
【0121】
<ビールテイスト飲料の官能評価>
ビールテイスト飲料をガラス製グラスに入れ、7人の評価者が試飲し、「透明感のある爽快な飲み心地」について下記の基準に従ってスコアを付けた。7人の評価者のスコアの平均値を表2~表4に示す。平均値3.8以上を合格とした。
【0122】
「透明感のある爽快な飲み心地」
・0:感じない。
・1:わずかに感じる。
・2:少し感じる。
・3:感じる。
・4:とても感じる。
・5:強く感じる。
【0123】
【表2】
【0124】
表2に示す実施例及び比較例は、「希釈剤/原液」を4.0に揃えて飲み心地を評価した例である。炭酸ガス含有量3.5GV又は4.0GVの炭酸水を使用した例においては、水を使用せずにビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量が最大になるようにした実施形態である。炭酸ガス含有量5.0GV又は6.0GVの炭酸水を使用した例においては、ビールテイスト飲料の炭酸ガス含有量が4.0GVの炭酸水を使用した例と同程度になるようにした実施形態である。
実施例1~9はいずれも、透明感のある爽快な飲み心地を実現できていた。
比較例1~3はいずれも、式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GVを満足しない例であり(すなわち、炭酸水の炭酸ガス含有量3.5GV)、透明感のある爽快な飲み心地が乏しかった。ビールテイスト飲料のガス強度がもの足りないからであると推測された。
【0125】
【表3】
【0126】
表3に示す実施例及び比較例は、「希釈剤/原液」の値を変動させて飲み心地を評価した例である。これら実施例及び比較例は、炭酸ガス含有量5.0GVの炭酸水を用いて、飲料ガス強度2.5GV~2.8GVの範囲内で且つアルコール度数最小2程度までのビールテイスト飲料を製造した実施形態である。
実施例10~18はいずれも、透明感のある爽快な飲み心地を実現できていた。
比較例4~6はいずれも、式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10を満足しない例であり(すなわち、表3中「希釈剤/原液」3.3)、透明感のある爽快な飲み心地が乏しかった。ビールテイスト飲料を構成するビールテイスト原液の割合が相対的に大きいからであると推測された。
【0127】
【表4】
【0128】
表4に示す実施例及び比較例は、「希釈剤/原液」の値を変動させて飲み心地を評価した例である。これら実施例及び比較例は、炭酸ガス含有量5.0GVの炭酸水を用いて、飲料ガス強度2GV近傍で且つアルコール度数最小2程度までのビールテイスト飲料を製造した実施形態である。
実施例19~27はいずれも、透明感のある爽快な飲み心地を実現できていた。
比較例7~9はいずれも、式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10を満足しない例であり(すなわち、表3中「希釈剤/原液」3.3)、透明感のある爽快な飲み心地が乏しかった。ビールテイスト飲料を構成するビールテイスト原液の割合が相対的に大きいからであると推測された。
【要約】
【課題】透明感のある爽快な飲み心地を備えるビールテイスト飲料を製造する製造方法を提供する。
【解決手段】ビールテイスト原液と温度0℃以上3℃未満の炭酸水とを開放容器で混合する混合工程を有し、前記炭酸水の炭酸ガス含有量が下記の式(1)を満たし、前記ビールテイスト原液、前記炭酸水及び水の使用量が下記の式(2)及び式(3)を満たす、ビールテイスト飲料の製造方法;式(1):4.0GV≦炭酸水の炭酸ガス含有量≦6.0GV、式(2):0.25≦炭酸水の体積/(ビールテイスト原液の体積+炭酸水の体積+水の体積)、式(3):3.5<(炭酸水の体積+水の体積)/ビールテイスト原液の体積≦10。
【選択図】図1
図1