(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-24
(45)【発行日】2026-01-08
(54)【発明の名称】固体撮像素子および電子機器
(51)【国際特許分類】
H10F 39/18 20250101AFI20251225BHJP
【FI】
H10F39/18 A
(21)【出願番号】P 2023503631
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(86)【国際出願番号】 JP2022002609
(87)【国際公開番号】W WO2022185785
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2025-01-10
(31)【優先権主張番号】P 2021034432
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大川 達也
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 遥介
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0006077(US,A1)
【文献】特開2018-195908(JP,A)
【文献】特開2018-201015(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0091135(US,A1)
【文献】国際公開第2018/211971(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0235149(US,A1)
【文献】国際公開第2018/221443(WO,A1)
【文献】特開2017-084930(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0301718(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10F 39/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を備え、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する一対の光電変換部と、
前記一対の光電変換部を囲むように配置される第1分離領域と、
前記一対の光電変換部同士の間に配置される第2分離領域と、
を有し、
前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ
、
前記第1分離領域と前記第2分離領域とは、平面視で互いに接していない
固体撮像素子。
【請求項2】
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに備え、
前記画素トランジスタは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する一方の隅に配置され、
前記フローティングディフュージョンは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する他方の隅に配置される
請求項
1に記載の固体撮像素子。
【請求項3】
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに備え、
前記画素トランジスタは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する2つの隅に配置され、
前記フローティングディフュージョンは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接しない2つの隅に配置される
請求項
1に記載の固体撮像素子。
【請求項4】
前記画素トランジスタの活性領域は、平面視で略L字形状を有する
請求項
2または3に記載の固体撮像素子。
【請求項5】
1つの前記活性領域に対して、前記画素トランジスタのうち、増幅トランジスタと選択トランジスタとの組合せ、またはリセットトランジスタと切替トランジスタとの組合せが配置される
請求項
4に記載の固体撮像素子。
【請求項6】
前記画素トランジスタは、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
請求項
2~5のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
【請求項7】
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を備え、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する一対の光電変換部と、
前記一対の光電変換部を囲むように配置される第1分離領域と、
前記一対の光電変換部同士の間に配置される第2分離領域と、
を有し、
前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記受光画素は、前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられ、基準電位線に電気的に接続されるコンタクト領域をさらに有し、
前記コンタクト領域は、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
固体撮像素子。
【請求項8】
複数の前記受光画素を有する受光画素群を備え、
同じ前記受光画素群に含まれる複数の前記受光画素は、平面視で異なる方向に向いた前記第2分離領域を有する
請求項1
~7のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
【請求項9】
前記光電変換部に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送トランジスタをさらに備え、
前記転送トランジスタのゲートは、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
請求項1
~8のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
【請求項10】
固体撮像素子と、
被写体からの入射光を取り込んで前記固体撮像素子の撮像面上に結像させる光学系と、
前記固体撮像素子からの出力信号に対して処理を行う信号処理回路と、を備え、
前記固体撮像素子は、
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を有し、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する一対の光電変換部と、
前記一対の光電変換部を囲むように配置される第1分離領域と、
前記一対の光電変換部同士の間に配置される第2分離領域と、
を有し、
前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ
、
前記第1分離領域と前記第2分離領域とは、平面視で互いに接していない
電子機器。
【請求項11】
固体撮像素子と、
被写体からの入射光を取り込んで前記固体撮像素子の撮像面上に結像させる光学系と、
前記固体撮像素子からの出力信号に対して処理を行う信号処理回路と、を備え、
前記固体撮像素子は、
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を有し、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する一対の光電変換部と、
前記一対の光電変換部を囲むように配置される第1分離領域と、
前記一対の光電変換部同士の間に配置される第2分離領域と、
を有し、
前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記受光画素は、前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられ、基準電位線に電気的に接続されるコンタクト領域をさらに有し、
前記コンタクト領域は、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、固体撮像素子および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、裏面照射型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサにおいて、同じオンチップレンズから一対のフォトダイオードに光を入射させることにより、位相差の検出を実現させる技術がある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2018/0219040号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、位相差を検出する受光画素(以下、位相差検出画素とも呼称する。)において、フォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させるという点でさらなる改善の余地があった。
【0005】
そこで、本開示では、位相差検出画素においてフォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させることができる固体撮像素子および電子機器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、固体撮像素子が提供される。固体撮像素子は、半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を備える。また、前記受光画素は、一対の光電変換部と、第1分離領域と、第2分離領域と、を有する。一対の光電変換部は、互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する。第1分離領域は、前記一対の光電変換部を囲むように配置される。第2分離領域は、前記一対の光電変換部同士の間に配置される。前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられる。前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の各実施形態に係る固体撮像素子の概略構成例を示すシステム構成図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係る画素回路の一例を示す図である。
【
図3】本開示の第1実施形態に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図6】本開示の第1実施形態に係る受光画素群の構成の一例を示す平面図である。
【
図7】本開示の第1実施形態の変形例1に係る受光画素の構成の一例を示す断面図である。
【
図8】本開示の第1実施形態の変形例2に係る受光画素の構成の一例を示す断面図である。
【
図9】本開示の第1実施形態の変形例3に係る受光画素群の構成の一例を示す平面図である。
【
図10】本開示の第1実施形態の変形例4に係る受光画素群の構成の一例を示す平面図である。
【
図11】本開示の第1実施形態の変形例5に係る受光画素群の構成の一例を示す平面図である。
【
図12】本開示の第1実施形態の変形例6に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図13】本開示の第1実施形態の変形例7に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図14】本開示の第1実施形態の変形例8に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図15】本開示の第1実施形態の変形例8に係る受光画素群の構成の一例を示す平面図である。
【
図16】本開示の第1実施形態の変形例8に係る受光画素群の構成の別の一例を示す平面図である。
【
図17】本開示の第1実施形態の変形例9に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図18】本開示の第1実施形態の変形例9に係る受光画素群の構成の一例を示す平面図である。
【
図19】本開示の第1実施形態の変形例9に係る受光画素群の構成の別の一例を示す平面図である。
【
図20】本開示の第1実施形態の変形例10に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図21】本開示の第1実施形態の変形例10に係る受光画素の構成の別の一例を示す平面図である。
【
図22】本開示の第1実施形態の変形例11に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図23】本開示の第1実施形態の変形例12に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図24】本開示の第2実施形態に係る画素回路の一例を示す図である。
【
図25】本開示の第2実施形態に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図28】本開示の第2実施形態の変形例1に係る受光画素の構成の一例を示す断面図である。
【
図29】本開示の第2実施形態の変形例2に係る受光画素の構成の一例を示す断面図である。
【
図30】本開示の第2実施形態の変形例3に係る受光画素の構成の一例を示す断面図である。
【
図31】本開示の第2実施形態の変形例4に係る受光画素の構成の一例を示す断面図である。
【
図32】本開示の第2実施形態の変形例5に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図33】本開示の第2実施形態の変形例6に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図34】本開示の第2実施形態の変形例7に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図35】本開示の第2実施形態の変形例8に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図36】本開示の第2実施形態の変形例9に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図37】本開示の第2実施形態の変形例10に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図38】本開示の第2実施形態の変形例11に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図39】本開示の第2実施形態の変形例12に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図40】本開示の第2実施形態の変形例13に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図41】本開示の第2実施形態の変形例14に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図42】本開示の第2実施形態の変形例15に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図43】本開示の第2実施形態の変形例16に係る受光画素の構成の一例を示す平面図である。
【
図44】本開示に係る技術を適用した電子機器としての撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示の各実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0009】
近年、裏面照射型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサにおいて、同じオンチップレンズから一対のフォトダイオードに光を入射させることにより、位相差の検出を実現させる技術がある。
【0010】
また、かかるイメージセンサでは、フォトダイオードの飽和信号電荷量(Qs)を増加させることにより、ダイナミックレンジやSN比を向上させることができる。
【0011】
しかしながら、上記の従来技術では、位相差を検出する一対のフォトダイオード同士の間に分離領域を形成する必要があり、さらにこの分離領域内にオーバーフローパスを形成する必要もあることから、フォトダイオード自体の体積を十分にとれない場合があった。
【0012】
すなわち、上記の従来技術では、位相差を検出する受光画素(以下、位相差検出画素とも呼称する。)において、フォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させるという点でさらなる改善の余地があった。
【0013】
そこで、上述の問題点を克服し、位相差検出画素においてフォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させることができる技術の実現が期待されている。
【0014】
[固体撮像素子の構成]
図1は、本開示の各実施形態に係る固体撮像素子1の概略構成例を示すシステム構成図である。
図1に示すように、CMOSイメージセンサである固体撮像素子1は、画素アレイ部10と、システム制御部12と、垂直駆動部13と、カラム読出し回路部14と、カラム信号処理部15と、水平駆動部16と、信号処理部17とを備える。
【0015】
これら画素アレイ部10、システム制御部12、垂直駆動部13、カラム読出し回路部14、カラム信号処理部15、水平駆動部16および信号処理部17は、同一の半導体基板上または電気的に接続された複数の積層半導体基板上に設けられる。
【0016】
画素アレイ部10には、入射光量に応じた電荷量を光電変換して内部に蓄積し、信号として出力することが可能な光電変換素子(フォトダイオードPD(
図3参照))を有する受光画素11が行列状に2次元配置されている。
【0017】
また、画素アレイ部10は、受光画素11の他に、フォトダイオードPDを持たない構造のダミー画素や、受光面を遮光することで外部からの光入射が遮断された遮光画素などが、行および/または列状に配置されている領域を含む場合がある。
【0018】
なお、遮光画素は、受光面が遮光された構造である以外は、受光画素11と同様の構成を備えていてもよい。また、以下では、入射光量に応じた電荷量の光電荷を、単に「電荷」とも呼称し、受光画素11を、単に「画素」とも呼称する場合もある。
【0019】
画素アレイ部10には、行列状の画素配列に対して、行ごとに画素駆動線LDが図面中の左右方向(画素行の画素の配列方向)に沿って形成され、列ごとに垂直画素配線LVが図面中の上下方向(画素列の画素の配列方向)に沿って形成される。画素駆動線LDの一端は、垂直駆動部13の各行に対応した出力端に接続される。
【0020】
カラム読出し回路部14は、少なくとも、画素アレイ部10内の選択行における受光画素11に列ごとに定電流を供給する回路、カレントミラー回路および読出し対象となる受光画素11の切替えスイッチなどを含む。
【0021】
そして、カラム読出し回路部14は、画素アレイ部10内の選択画素におけるトランジスタとともに増幅器を構成し、光電荷信号を電圧信号に変換して垂直画素配線LVに出力する。
【0022】
垂直駆動部13は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどを含み、画素アレイ部10の各受光画素11を、全画素同時や行単位などで駆動する。この垂直駆動部13は、その具体的な構成については図示を省略するが、読出し走査系と、掃出し走査系あるいは一括掃出しおよび一括転送系とを有する構成となっている。
【0023】
読出し走査系は、受光画素11から画素信号を読み出すために、画素アレイ部10の受光画素11を行単位で順に選択走査する。行駆動(ローリングシャッタ動作)の場合、掃出しについては、読出し走査系によって読出し走査が行われる読出し行に対して、その読出し走査よりもシャッタスピードの時間分だけ先行して掃出し走査が行なわれる。
【0024】
また、グローバル露光(グローバルシャッタ動作)の場合は、一括転送よりもシャッタスピードの時間分先行して一括掃出しが行なわれる。このような掃出しにより、読出し行の受光画素11のフォトダイオードPDから不要な電荷が掃出し(リセット)される。そして、不要電荷の掃出し(リセット)により、いわゆる電子シャッタ動作が行われる。
【0025】
ここで、電子シャッタ動作とは、直前までフォトダイオードPDに溜まっていた不要な光電荷を捨てて、新たに露光を開始する(光電荷の蓄積を開始する)動作のことをいう。
【0026】
読出し走査系による読出し動作によって読み出される信号は、その直前の読出し動作または電子シャッタ動作以降に入射した光量に対応するものである。行駆動の場合は、直前の読出し動作による読出しタイミングまたは電子シャッタ動作による掃出しタイミングから、今回の読出し動作による読出しタイミングまでの期間が、受光画素11における光電荷の蓄積時間(露光時間)となる。グローバル露光の場合は、一括掃出しから一括転送までの時間が蓄積時間(露光時間)となる。
【0027】
垂直駆動部13によって選択走査された画素行の各受光画素11から出力される画素信号は、垂直画素配線LVの各々を通してカラム信号処理部15に供給される。カラム信号処理部15は、画素アレイ部10の画素列ごとに、選択行の各受光画素11から垂直画素配線LVを通して出力される画素信号に対して所定の信号処理を行うとともに、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
【0028】
具体的には、カラム信号処理部15は、信号処理として少なくとも、ノイズ除去処理、たとえばCDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)処理を行う。このカラム信号処理部15によるCDS処理により、リセットノイズや増幅トランジスタAMPの閾値ばらつきなどの画素固有の固定パターンノイズが除去される。
【0029】
なお、カラム信号処理部15には、ノイズ除去処理以外に、たとえば、AD変換機能を持たせて、画素信号をデジタル信号として出力するように構成することもできる。
【0030】
水平駆動部16は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどを含み、カラム信号処理部15の画素列に対応する単位回路を順番に選択する。この水平駆動部16による選択走査により、カラム信号処理部15で信号処理された画素信号が順番に信号処理部17に出力される。
【0031】
システム制御部12は、各種のタイミング信号を生成するタイミングジェネレータなどを含み、タイミングジェネレータで生成された各種のタイミング信号を基に、垂直駆動部13、カラム信号処理部15、水平駆動部16などの駆動制御を行う。
【0032】
固体撮像素子1は、さらに、信号処理部17と、図示しないデータ格納部とを備える。信号処理部17は、少なくとも加算処理機能を有し、カラム信号処理部15から出力される画素信号に対して加算処理などの種々の信号処理を行う。
【0033】
データ格納部は、信号処理部17での信号処理にあたって、その処理に必要なデータを一時的に格納する。これら信号処理部17およびデータ格納部については、固体撮像素子1とは別の基板に設けられる外部信号処理部、たとえばDSP(Digital Signal Processor)やソフトウェアによる処理であってもよいし、固体撮像素子1と同じ基板上に搭載されてもよい。
【0034】
[第1実施形態の画素回路]
つづいて、第1実施形態に係る画素回路の一例について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、本開示の第1実施形態に係る画素回路の一例を示す図である。
【0035】
図2に示すように、第1実施形態では、一対の受光画素11が1つの読み出し回路18を共有している。ここで、「共有」とは、一対の受光画素11が共通の読み出し回路18に電気的に接続されている、すなわち、一対の受光画素11の出力が共通の読み出し回路18に入力されることを意味する。
【0036】
各受光画素11は、互いに共通の構成要素を有している。
図2では、各受光画素11の構成要素を互いに区別するために、各受光画素11の構成要素の符号の末尾に識別番号(1、2)が付与されている。
【0037】
本開示では、各受光画素11の構成要素を互いに区別する必要がある場合には、各受光画素11の構成要素の符号の末尾に識別番号を付与する。一方で、本開示では、各受光画素11の構成要素を互いに区別する必要がない場合には、各受光画素11の構成要素の符号の末尾の識別番号を省略する。
【0038】
各受光画素11は、たとえば、フォトダイオードPDと、かかるフォトダイオードPDに電気的に接続される転送トランジスタTRとをそれぞれ有する。フォトダイオードPDは、光電変換部の一例である。
【0039】
これらの受光画素11は、各転送トランジスタTRと電気的に接続されるフローティングディフュージョンFDを共有している。ここで、「共有」とは、各受光画素11の個々のフォトダイオードPDがフローティングディフュージョンFDに電気的に接続されていることを意味する。
【0040】
フォトダイオードPDは、光電変換を行って受光量に応じた電荷を発生する。フォトダイオードPDのカソードは、転送トランジスタTRのソースに電気的に接続され、フォトダイオードPDのアノードは、基準電位線(たとえば、接地電位)に電気的に接続される。
【0041】
転送トランジスタTRのドレインは、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、転送トランジスタTRのゲートである転送ゲートTGは、画素駆動線LD(
図1参照)に電気的に接続される。転送トランジスタTRは、たとえば、CMOSトランジスタである。
【0042】
フローティングディフュージョンFDは、1つの読み出し回路18を共有する各受光画素11で共通であり、これらの受光画素11で共通の読み出し回路18の入力端に電気的に接続される。このフローティングディフュージョンFDは、転送トランジスタTRを介してフォトダイオードPDから出力された電荷を一時的に保持する。
【0043】
読み出し回路18は、
図2に示すように、たとえば、リセットトランジスタRSTと、選択トランジスタSELと、増幅トランジスタAMPと、切替トランジスタFDGとを有する。リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSELおよび切替トランジスタFDGは、たとえば、CMOSトランジスタである。なお、選択トランジスタSELや切替トランジスタFDGは、必要に応じて省略されてもよい。
【0044】
読み出し回路18の入力部である切替トランジスタFDGのソースは、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、切替トランジスタFDGのドレインは、リセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続される。切替トランジスタFDGのゲートは、画素駆動線LDに電気的に接続されている。
【0045】
リセットトランジスタRSTのドレインは、電源電圧VDDに電気的に接続され、リセットトランジスタRSTのゲートは、画素駆動線LDに電気的に接続される。
【0046】
増幅トランジスタAMPのソースは、選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続され、増幅トランジスタAMPのドレインは、電源電圧VDDに電気的に接続される。また、増幅トランジスタAMPのゲートは、切替トランジスタFDGのソースおよびフローティングディフュージョンFDに電気的に接続される。
【0047】
読み出し回路18の出力部である選択トランジスタSELのソースは、垂直画素配線LVに電気的に接続され、選択トランジスタSELのゲートは、画素駆動線LDに電気的に接続される。
【0048】
転送トランジスタTRは、かかる転送トランジスタTRがオン状態となると、フォトダイオードPDの電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。
【0049】
リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。リセットトランジスタRSTがオン状態となると、かかるリセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を電源電圧VDDの電位にリセットする。選択トランジスタSELは、読み出し回路18からの画素信号の出力タイミングを制御する。
【0050】
増幅トランジスタAMPは、画素信号として、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、ソースフォロア型のアンプを構成しており、フォトダイオードPDで発生した電荷のレベルに応じた電圧の画素信号を出力する。
【0051】
増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位を増幅し、その電位に応じた電圧を垂直画素配線LVを介してカラム信号処理部15(
図1参照)に出力する。
【0052】
切替トランジスタFDGは、変換効率を切り替える際に用いられる。一般に、暗い場所での撮影時には画素信号が小さい。Q=CVに基づき、電荷電圧変換を行う際に、フローティングディフュージョンFDの容量(以下、FD容量とも呼称する。)が大きければ、増幅トランジスタAMPで電圧に変換した際のVが小さくなってしまう。
【0053】
一方で、明るい場所では画素信号が大きくなるので、FD容量が大きくなければ、フローティングディフュージョンFDでフォトダイオードPDの電荷を受けきれない。さらに、増幅トランジスタAMPで電圧に変換した際のVが大きくなりすぎないように(換言すると、小さくなるように)、FD容量が大きくなっている必要がある。
【0054】
すなわち、切替トランジスタFDGをオンにした場合には、切替トランジスタFDG分のゲート容量が増えるので、全体のFD容量が大きくなる。一方、切替トランジスタFDGをオフにした場合には、全体のFD容量が小さくなる。このように、切替トランジスタFDGの状態を切り替えることで、FD容量を可変にし、変換効率を切り替えることができる。
【0055】
[第1実施形態の受光画素]
つづいて、第1実施形態に係る受光画素11の詳細な構成について、
図3~
図6を参照しながら説明する。
図3は、本開示の第1実施形態に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。
【0056】
また、
図4は、
図3に示すA-A線の矢視断面図であり、
図5は、
図3に示すB-B線の矢視断面図である。なお、
図4および
図5に示す断面図では、画素トランジスタやフローティングディフュージョンFDなどの図示を省略している。
【0057】
図4などに示すように、画素アレイ部10は、半導体層20と、平坦化膜30と、カラーフィルタ40と、オンチップレンズ50とを備える。
【0058】
半導体層20は、たとえば、シリコンを含む。半導体層20は、複数のフォトダイオードPDを有する。フォトダイオードPDは、光電変換部の一例である。なお、1つの受光画素11には、一対のフォトダイオードPD1、PD2が設けられる。かかる一対のフォトダイオードPD1、PD2が設けられることにより、受光画素11は、位相差検出画素として機能する。
【0059】
フォトダイオードPDは、第1導電型(たとえば、N型)の不純物を含む第1不純物領域21と、第2導電型(たとえば、P型)の不純物を含む第2不純物領域22とで構成される。
【0060】
第1不純物領域21は、フォトダイオードPDの中央部に配置され、第2不純物領域22は、かかる第1不純物領域21の側部および底部(光Lが入射する側とは反対側の部位)に沿って配置される。
【0061】
また、受光画素11は、第1分離領域24と、第2分離領域25とを有する。第1分離領域24は、
図3に示すように、1つの受光画素11において一対のフォトダイオードPDを囲むように配置される。
【0062】
また、第1分離領域24は、
図4および
図5に示すように、半導体層20を貫通するように設けられる。かかる第1分離領域24は、たとえば、酸化シリコン(SiO
2)などの低屈折率の誘電体で構成される。これにより、第1分離領域24は、互いに隣接する複数の受光画素11同士の間を光学的および電気的に分離することができる。
【0063】
第2分離領域25は、
図3に示すように、1つの受光画素11において互いに隣接する一対のフォトダイオードPD同士の間に配置される。また、第2分離領域25は、
図5に示すように、半導体層20を貫通するように設けられる。
【0064】
かかる第2分離領域25は、たとえば、酸化シリコンなどの低屈折率の誘電体で構成される。これにより、第2分離領域25は、互いに隣接する一対のフォトダイオードPD同士の間を光学的および電気的に分離することができる。
【0065】
このように、第1実施形態では、第2分離領域25を用いて一対のフォトダイオードPD同士を互いに分離することができることから、一対のフォトダイオードPDを用いて入射する光Lの位相差を検出することができる。
【0066】
ここで、第1実施形態では、
図3に示すように、第2分離領域25が、平面視で矩形状である第1分離領域24の2本の対角線のうち、1本の対角線に沿って配置される。たとえば、平面視で矩形状である第1分離領域24の4つの隅を右上から時計回り順に隅C1、隅C2、隅C3、隅C4とした場合、第2分離領域25は、隅C1と隅C3との間に延びる対角線に沿って配置される。
【0067】
これにより、平面視で第2分離領域25が異なる向き(たとえば、第1分離領域24の1辺と略平行な向き)に沿って配置される場合と比べて、フォトダイオードPDの体積を増加させることができる。したがって、第1実施形態によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量を増加させることができる。
【0068】
また、第1実施形態では、
図3に示すように、第1分離領域24と第2分離領域25とが、平面視で互いに接していないとよい。これにより、第1分離領域24と第2分離領域25との間に形成される隙間(たとえば、隅C1の近傍および隅C3の近傍)に一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを配置することができる。
【0069】
したがって、第1実施形態によれば、かかるオーバーフローパスを別途形成することによってフォトダイオードPDの体積が減少することを抑制できるため、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0070】
また、第1実施形態では、第1分離領域24と第2分離領域25とが平面視で互いに接していないことにより、第1分離領域24と第2分離領域25との間に形成される隙間に画素トランジスタやフローティングディフュージョンFDなどを配置することができる。
【0071】
たとえば、
図3の例では、平面視において、隅C1にフローティングディフュージョンFDが配置され、隅C3に画素トランジスタ(たとえば、増幅トランジスタAMP)およびこの画素トランジスタの活性領域AAが配置される。
【0072】
すなわち、第1実施形態では、第1分離領域24と第2分離領域25とが平面視で互いに接していないことにより、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。なお、フローティングディフュージョンFDや画素トランジスタは、断面視において、たとえば、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられる。
【0073】
また、隅C3に配置される画素トランジスタは、増幅トランジスタAMPに限られない。
図6は、本開示の第1実施形態に係る受光画素群100の構成の一例を示す平面図である。
【0074】
第1実施形態では、
図6に示すように、平面視で2行2列に配置される4つの受光画素11で1つの受光画素群100が構成される。また、1つの受光画素群100に含まれる4つの受光画素11は、1つの読み出し回路18(
図2参照)を共有している。
【0075】
そして、第1実施形態では、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、左上)の受光画素11の隅C3(
図3参照)に増幅トランジスタAMPが配置され、1つ(たとえば、右上)の受光画素11の隅C3に選択トランジスタSELが配置される。
【0076】
また、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、左下)の受光画素11の隅C3にリセットトランジスタRSTが配置され、1つ(たとえば、右下)の受光画素11の隅C3に切替トランジスタFDGが配置される。
【0077】
このように、第1実施形態では、いわゆる4×2共有の受光画素群100において、複数の受光画素11の隅C3に、さまざまな種類の画素トランジスタを配置してもよい。これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0078】
また、第1実施形態では、第1分離領域24および第2分離領域25が、半導体層20を貫通するように設けられるとよい。これにより、
図4に示すように、第1不純物領域21の底部のみならず側部にも第2不純物領域22を形成することができる。
【0079】
なぜなら、かかる第1分離領域24および第2分離領域25を形成する工程において、第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁からも第2導電型の不純物を拡散させることができるからである。
【0080】
したがって、第1実施形態によれば、フォトダイオードPDのPN接合面の面積を拡大することができることから、フォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0081】
また、第1実施形態では、上述の第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁から第2導電型の不純物を拡散させる工程により、
図5に示すように、隅C1および隅C3にも第2不純物領域22aを形成することができる。
【0082】
これにより、別途第2分離領域25の一部を切り欠いて第2不純物領域を形成することなく、一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを形成することができる。すなわち、第1実施形態では、
図5に示す第2不純物領域22aが、一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能する。
【0083】
このように、第1実施形態では、第2分離領域25の一部を切り欠いてオーバーフローパスが形成される場合と比べて、フォトダイオードPDの体積を増加させることができる。したがって、第1実施形態によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0084】
また、第1実施形態では、別途第2分離領域25の一部を切り欠いて第2不純物領域を形成する工程を省略することができる。したがって、第1実施形態によれば、画素アレイ部10の製造工程を簡素化することができることから、固体撮像素子1の製造コストを低減することができる。
【0085】
画素アレイ部10におけるその他の部位の説明を続ける。受光画素11は、コンタクト領域26および転送ゲートTG1、TG2をさらに有する。コンタクト領域26および転送ゲートTG1、TG2は、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられる。
【0086】
コンタクト領域26は、基準電位線に電気的に接続され、
図3に示すように、平面視で受光画素11の隅C2および隅C4にそれぞれ配置される。隅C2に配置されるコンタクト領域26は、フォトダイオードPD2に電気的に接続され、隅C4に配置されるコンタクト領域26は、フォトダイオードPD1に電気的に接続される。
【0087】
転送ゲートTG1は、平面視でフローティングディフュージョンFDに隣接するとともに、かかるフローティングディフュージョンFDとフォトダイオードPD1とを遮るように配置される。
【0088】
転送ゲートTG2は、平面視でフローティングディフュージョンFDに隣接するとともに、かかるフローティングディフュージョンFDとフォトダイオードPD2とを遮るように配置される。
【0089】
平坦化膜30は、
図4などに示すように、半導体層20の光入射面20aに配置され、かかる光入射面20aを平坦化する。平坦化膜30は、たとえば、酸化シリコンで構成される。
【0090】
なお、第1実施形態では、フォトダイオードPDと第1分離領域24、第2分離領域25および平坦化膜30との間に、図示しない固定電荷膜が配置されてもよい。かかる固定電荷膜は、フォトダイオードPDと第1分離領域24、第2分離領域25および平坦化膜30との界面に電荷(ここでは、正孔)を固定する機能を有する。
【0091】
固定電荷膜の材料としては、固定電荷を多く有する高誘電材料を用いることが好ましい。固定電荷膜は、たとえば、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン、酸化マグネシウム(MgO2)、酸化ランタン(La2O3)などで構成される。
【0092】
また、固定電荷膜は、酸化プラセオジム(Pr2O3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化ネオジム(Nd2O3)、酸化プロメチウム(Pm2O3)、酸化サマリウム(Sm2O3)、酸化ユウロピウム(Eu2O3)などで構成されてもよい。
【0093】
また、固定電荷膜は、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化テルビウム(Tb2O3)、酸化ジスプロシウム(Dy2O3)、酸化ホルミウム(Ho2O3)、酸化エルビウム(Er2O3)、酸化ツリウム(Tm2O3)などで構成されてもよい。
【0094】
また、固定電荷膜は、酸化イッテルビウム(Yb2O3)、酸化ルテチウム(Lu2O3)、酸化イットリウム(Y2O3)窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化ハフニウム(HfON)、酸窒化アルミニウム膜(AlON)などで構成されてもよい。
【0095】
カラーフィルタ40は、入射する光Lのうちの所定の波長領域の光を透過させる光学的なフィルタであり、オンチップレンズ50と平坦化膜30との間に設けられる。
【0096】
オンチップレンズ50は、半導体層20に対して光Lが入射する側に設けられ、対応する受光画素11に向かって光Lを集光させる機能を有する。オンチップレンズ50は、たとえば、有機材料や酸化シリコンなどで構成される。
【0097】
第1実施形態では、
図4および
図5に示すように、1つの受光画素11ごとに1つのオンチップレンズ50(すなわち、一対のフォトダイオードPDごとに1つのオンチップレンズ50)が設けられる。これにより、受光画素11は、位相差検出画素として機能する。
【0098】
[第1実施形態の各種変形例]
つづいて、第1実施形態の各種変形例について、
図7~
図23を参照しながら説明する。
【0099】
<変形例1>
図7は、本開示の第1実施形態の変形例1に係る受光画素11の構成の一例を示す断面図であり、第1実施形態の
図4に対応する図である。
図7に示すように、第1実施形態の変形例1では、第2分離領域25が、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bから半導体層20の途中まで(すなわち、半導体層20を貫通しないように)設けられる。
【0100】
これによっても、上述の第1実施形態と同様に、第1不純物領域21の底部のみならず側部にも第2不純物領域22を形成することができる。なぜなら、かかる第1分離領域24および第2分離領域25を形成する工程において、第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁からも第2導電型の不純物を拡散させることができるからである。
【0101】
したがって、第1実施形態の変形例1によれば、フォトダイオードPDのPN接合面の面積を拡大することができることから、フォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0102】
また、この変形例1では、上述の第1実施形態と同様に、隅C1(
図3参照)および隅C3(
図3参照)にも第2不純物領域22a(
図5参照)を形成することができる。
【0103】
これにより、別途第2分離領域25の一部を切り欠いて第2不純物領域を形成することなく、一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを形成することができる。したがって、第1実施形態の変形例1によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0104】
また、この変形例1では、別途第2分離領域25の一部を切り欠いて第2不純物領域を形成する工程を省略することができる。したがって、第1実施形態の変形例1によれば、画素アレイ部10の製造工程を簡素化することができることから、固体撮像素子1の製造コストを低減することができる。
【0105】
また、この変形例1では、
図7に示すように、第2分離領域25の光入射面20a側に第2不純物領域22が配置されることから、かかる第2不純物領域22も一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能させることができる。
【0106】
したがって、第1実施形態の変形例1によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0107】
<変形例2>
図8は、本開示の第1実施形態の変形例2に係る受光画素11の構成の一例を示す断面図である。
図8に示すように、第1実施形態の変形例2では、第1分離領域24および第2分離領域25が、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bから半導体層20の途中まで(すなわち、半導体層20を貫通しないように)設けられる。
【0108】
これによっても、上述の第1実施形態と同様に、第1不純物領域21の底部のみならず側部にも第2不純物領域22を形成することができる。なぜなら、かかる第1分離領域24および第2分離領域25を形成する工程において、第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁からも第2導電型の不純物を拡散させることができるからである。
【0109】
したがって、第1実施形態の変形例2によれば、フォトダイオードPDのPN接合面の面積を拡大することができることから、フォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0110】
また、この変形例2では、上述の第1実施形態と同様に、隅C1(
図3参照)および隅C3(
図3参照)にも第2不純物領域22a(
図5参照)を形成することができる。
【0111】
これにより、別途第2分離領域25の一部を切り欠いて第2不純物領域を形成することなく、一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを形成することができる。したがって、第1実施形態の変形例2によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0112】
また、この変形例2では、別途第2分離領域25の一部を切り欠いて第2不純物領域を形成する工程を省略することができる。したがって、第1実施形態の変形例2によれば、画素アレイ部10の製造工程を簡素化することができることから、固体撮像素子1の製造コストを低減することができる。
【0113】
また、この変形例2では、
図8に示すように、第2分離領域25の光入射面20a側に第2不純物領域22が配置されることから、かかる第2不純物領域22も一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能させることができる。
【0114】
したがって、第1実施形態の変形例2によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0115】
<変形例3~5>
図9~
図11は、本開示の第1実施形態の変形例3~5に係る受光画素群100の構成の一例を示す平面図である。なおこの
図9~
図11では、理解を容易にするため、受光画素11において第1分離領域24および第2分離領域25以外の各要素の図示を省略している。
【0116】
上述の第1実施形態の
図6では、同じ受光画素群100に含まれる複数の受光画素11において、すべての第2分離領域25が同じ方向を向いている例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
【0117】
たとえば、
図9に示すように、平面視で2行2列に配置される4つの受光画素11において、右上および左下の受光画素11の第2分離領域25が同じ方向を向き、左上および右下の受光画素11の第2分離領域25が別の同じ方向を向いていてもよい。
【0118】
このように、同じ受光画素群100に含まれる複数の受光画素11において、受光画素11同士が互いに異なる方向を向いた第2分離領域25を有することにより、さまざまな方向の位相差を検知することができる。
【0119】
したがって、第1実施形態の変形例3によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0120】
また、
図10に示すように、平面視で2行2列に配置される4つの受光画素11において、右上および右下の受光画素11の第2分離領域25が同じ方向を向き、左上および左下の受光画素11の第2分離領域25が別の同じ方向を向いていてもよい。
【0121】
これによっても、さまざまな方向の位相差を検知することができることから、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0122】
また、
図11に示すように、平面視で2行2列に配置される4つの受光画素11において、右上および左上の受光画素11の第2分離領域25が同じ方向を向き、右下および左下の受光画素11の第2分離領域25が別の同じ方向を向いていてもよい。
【0123】
これによっても、さまざまな方向の位相差を検知することができることから、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0124】
<変形例6>
図12は、本開示の第1実施形態の変形例6に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図であり、第1実施形態の
図3に対応する図である。
図12に示すように、第1実施形態の変形例6では、コンタクト領域26が、平面視で第2分離領域25に一部が重なっている。
【0125】
これにより、1つのコンタクト領域26で両方のフォトダイオードPDを接地電位に接続することができることから、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0126】
<変形例7>
図13は、本開示の第1実施形態の変形例7に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。
図13に示すように、第1実施形態の変形例7では、一対のフローティングディフュージョンFDが一対のフォトダイオードPDにそれぞれ設けられる。
【0127】
具体的には、フォトダイオードPD1に対応するフローティングディフュージョンFD1が平面視で隅C4に配置され、フォトダイオードPD2に対応するフローティングディフュージョンFD2が平面視で隅C2に配置される。
【0128】
なお、かかるフローティングディフュージョンFD1、FD2は、図示しない配線層を介して電気的に接続されていることから、フォトダイオードPD1、PD2はフローティングディフュージョンFDを共有している。
【0129】
そして、上述の第1実施形態ではフローティングディフュージョンFDが配置されていた受光画素11の隅C1には、コンタクト領域26が配置される。
【0130】
第1実施形態の変形例7では、このような平面構成を有することにより、フローティングディフュージョンFD、コンタクト領域26および画素トランジスタを効率よく配置することができる。したがって、第1実施形態の変形例7によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0131】
<変形例8>
図14は、本開示の第1実施形態の変形例8に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。
図14に示すように、第1実施形態の変形例8では、上述の変形例7と同様に、一対のフローティングディフュージョンFDが一対のフォトダイオードPDにそれぞれ設けられる。
【0132】
また、この変形例8では、コンタクト領域26が、平面視で第2分離領域25と重なるように設けられる。そして、上述の変形例7ではコンタクト領域26が配置されていた受光画素11の隅C1には、別の画素トランジスタ(たとえば、選択トランジスタSEL)およびこの画素トランジスタの活性領域AAが配置される。
【0133】
第1実施形態の変形例8では、このような平面構成を有することにより、フローティングディフュージョンFD、コンタクト領域26および2つの画素トランジスタを効率よく配置することができる。したがって、第1実施形態の変形例8によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0134】
なお、隅C1および隅C3に配置される画素トランジスタは、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELに限られない。
図15は、本開示の第1実施形態の変形例8に係る受光画素群100の構成の一例を示す平面図である。
【0135】
図15に示すように、この変形例8では、たとえば、平面視で上下に並んだ2つの受光画素11で1つの受光画素群100が構成される。また、1つの受光画素群100に含まれる2つの受光画素11は、1つの読み出し回路18(
図2参照)を共有している。
【0136】
そして、
図15の例では、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、上)の受光画素11の隅C1(
図14参照)に切替トランジスタFDGが配置され、隅C3にリセットトランジスタRSTが配置される。
【0137】
また、1つの受光画素群100において、もう1つ(たとえば、下)の受光画素11の隅C1に選択トランジスタSELが配置され、隅C3に増幅トランジスタAMPが配置される。
【0138】
このように、第1実施形態の変形例8では、いわゆる2×2共有の受光画素群100において、複数の受光画素11の隅C1、C3に、さまざまな種類の画素トランジスタを配置してもよい。これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0139】
図16は、本開示の第1実施形態の変形例8に係る受光画素群100の構成の別の一例を示す平面図である。
図16に示すように、この変形例8では、たとえば、平面視で左右に並んだ2つの受光画素11で1つの受光画素群100が構成されてもよい。
【0140】
そして、この変形例8では、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、右)の受光画素11の隅C1(
図14参照)に切替トランジスタFDGが配置され、隅C3にリセットトランジスタRSTが配置される。
【0141】
また、1つの受光画素群100において、もう1つ(たとえば、左)の受光画素11の隅C1に選択トランジスタSELが配置され、隅C3に増幅トランジスタAMPが配置される。
【0142】
このように、第1実施形態の変形例8では、いわゆる4×1共有の受光画素群100において、複数の受光画素11の隅C1、C3に、さまざまな種類の画素トランジスタを配置してもよい。これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0143】
<変形例9>
図17は、本開示の第1実施形態の変形例9に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。
図17に示すように、第1実施形態の変形例9では、隅C3に設けられる画素トランジスタの配置形態が上述の第1実施形態(
図3)と異なる。
【0144】
具体的には、隅C3に沿って平面視で略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、かかる活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSEL)が配置される。
【0145】
第1実施形態の変形例9では、このような平面構成を有することにより、フローティングディフュージョンFD、コンタクト領域26および画素トランジスタをさらに効率よく配置することができる。したがって、第1実施形態の変形例9によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0146】
また、この変形例9では、略L字形状の活性領域AAを受光画素11内に配置することにより、かかる活性領域AAの面積を大きく取ることができる。したがって、第1実施形態の変形例9によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0147】
なお、隅C3に配置される画素トランジスタは、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELに限られない。
図18は、本開示の第1実施形態の変形例9に係る受光画素群100の構成の一例を示す平面図である。
【0148】
図18に示すように、この変形例9では、たとえば、平面視で2行2列に並んだ4つの受光画素11で1つの受光画素群100が構成される。また、1つの受光画素群100に含まれる4つの受光画素11は、1つの読み出し回路18(
図2参照)を共有している。
【0149】
そして、この変形例9では、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、左上)の受光画素11の隅C3(
図17参照)に2つの増幅トランジスタAMPが配置され、1つ(例えば、右上)の受光画素11の隅C3に選択トランジスタSELが配置される。
【0150】
また、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、左下)の受光画素11の隅C3にリセットトランジスタRSTが配置され、1つ(たとえば、右下)の受光画素11の隅C3に切替トランジスタFDGが配置される。
【0151】
このように、第1実施形態の変形例9では、いわゆる4×2共有の受光画素群100において、複数の受光画素11の隅C3に、さまざまな種類の画素トランジスタを配置してもよい。これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0152】
また、第1実施形態の変形例9では、1つの受光画素群100で共有する読み出し回路18に複数(
図18では2つ)の並列接続された増幅トランジスタAMPを設けることができる。これにより、読み出し回路18のランダムノイズを改善することができる。
【0153】
図19は、本開示の第1実施形態の変形例9に係る受光画素群100の構成の別の一例を示す平面図である。
【0154】
図19の例では、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、左上)の受光画素11の隅C3(
図17参照)に2つの増幅トランジスタAMPが配置され、1つ(たとえば、右上)の受光画素11の隅C3に2つの増幅トランジスタAMPが配置される。
【0155】
また、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、左下)の受光画素11の隅C3に増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELが配置される。また、1つの受光画素群100において、1つ(たとえば、右下)の受光画素11の隅C3にリセットトランジスタRSTおよび切替トランジスタFDGが配置される。
【0156】
このように、第1実施形態の変形例9では、いわゆる4×2共有の受光画素群100において、複数の受光画素11の隅C3に、さまざまな画素トランジスタを配置してもよい。これによっても、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0157】
また、
図19の例では、1つの受光画素群100で共有する読み出し回路18(
図2参照)に5つの並列接続された増幅トランジスタAMPを設けることができる。これにより、かかる読み出し回路18のランダムノイズを改善することができる。
【0158】
<変形例10>
図20は、本開示の第1実施形態の変形例10に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。
図20に示すように、第1実施形態の変形例10では、上述の変形例8と同様に、一対のフローティングディフュージョンFDが一対のフォトダイオードPDにそれぞれ設けられ、コンタクト領域26が平面視で第2分離領域25と重なるように設けられる。
【0159】
また、隅C1に沿って略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、かかる活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、リセットトランジスタRSTおよび切替トランジスタFDG)が配置される。
【0160】
さらに、隅C3に沿って略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、かかる活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSEL)が配置される。
【0161】
第1実施形態の変形例10では、このような平面構成を有することにより、フローティングディフュージョンFD、コンタクト領域26および画素トランジスタをさらに効率よく配置することができる。したがって、第1実施形態の変形例10によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0162】
なお、受光画素11内における各画素トランジスタの配置は
図20の例に限られない。
図21は、本開示の第1実施形態の変形例10に係る受光画素11の構成の別の一例を示す平面図である。
【0163】
図21の例では、隅C1に沿って略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、かかる活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSEL)が配置される。
【0164】
また、隅C3に沿って略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、かかる活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、リセットトランジスタRSTおよび切替トランジスタFDG)が配置される。
【0165】
第1実施形態の変形例10では、このような平面構成を有する場合でも、フローティングディフュージョンFD、コンタクト領域26および画素トランジスタをさらに効率よく配置することができる。したがって、第1実施形態の変形例10によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0166】
また、この変形例10では、略L字形状の活性領域AAを受光画素11内に配置することにより、かかる活性領域AAの面積を大きく取ることができる。したがって、第1実施形態の変形例10によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0167】
また、この変形例10では、
図20および
図21に示すように、1つの活性領域AAに対して、増幅トランジスタAMPと選択トランジスタSELとの組合せ、またはリセットトランジスタRSTと切替トランジスタFDGとの組合せが配置されてもよい。これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0168】
<変形例11>
図22は、本開示の第1実施形態の変形例11に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。第1実施形態の変形例11では、転送ゲートTG1、TG2の配置が上述の第1実施形態(
図3)と異なる。
【0169】
具体的には、
図22に示すように、平面視において、転送ゲートTG1、TG2の一部が第2分離領域25に重なっている。これによっても、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0170】
<変形例12>
図23は、本開示の第1実施形態の変形例12に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。第1実施形態の変形例12では、画素トランジスタの配置が上述の第1実施形態(
図3)と異なる。
【0171】
具体的には、
図23に示すように、平面視において、画素トランジスタ(ここでは増幅トランジスタAMP)の一部が第2分離領域25に重なっている。これによっても、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0172】
[第2実施形態]
近年、裏面照射型のCMOSイメージセンサにおいて、同じオンチップレンズから4つのフォトダイオードに光を入射させることにより、位相差の検出を実現させる技術がある。また、かかるイメージセンサでは、フォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させることにより、ダイナミックレンジやSN比を向上させることができる。
【0173】
しかしながら、上記の従来技術では、位相差を検出する4つのフォトダイオード同士の間に分離領域を形成する必要があり、さらにこの分離領域内にオーバーフローパスを形成する必要もあることから、フォトダイオード自体の体積を十分にとれない場合があった。
【0174】
すなわち、上記の従来技術では、位相差検出画素において、フォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させるという点でさらなる改善の余地があった。
【0175】
そこで、上述の問題点を克服し、4つのフォトダイオードを有する位相差検出画素においてフォトダイオードの飽和信号電荷量を増加させることができる技術の実現が期待されている。
【0176】
[第2実施形態の画素回路]
まずは、第2実施形態に係る画素回路の一例について、
図24を参照しながら説明する。
図24は、本開示の第2実施形態に係る画素回路の一例を示す図である。
【0177】
図24に示すように、第2実施形態では、4つの受光画素11が1つの読み出し回路18を共有している。ここで、「共有」とは、4つの受光画素11が共通の読み出し回路18に電気的に接続されている、すなわち、4つの受光画素11の出力が共通の読み出し回路18に入力されることを意味する。
【0178】
各受光画素11は、互いに共通の構成要素を有している。
図24では、各受光画素11の構成要素を互いに区別するために、各受光画素11の構成要素の符号の末尾に識別番号(1、2、3、4)が付与されている。
【0179】
本開示では、各受光画素11の構成要素を互いに区別する必要がある場合には、各受光画素11の構成要素の符号の末尾に識別番号を付与する。一方で、本開示では、各受光画素11の構成要素を互いに区別する必要がない場合には、各受光画素11の構成要素の符号の末尾の識別番号を省略する。
【0180】
各受光画素11は、たとえば、フォトダイオードPDと、かかるフォトダイオードPDに電気的に接続される転送トランジスタTRとをそれぞれ有する。フォトダイオードPDは、光電変換部の一例である。
【0181】
これらの受光画素11は、各転送トランジスタTRと電気的に接続されるフローティングディフュージョンFDを共有している。ここで、「共有」とは、各受光画素11の個々のフォトダイオードPDがフローティングディフュージョンFDに電気的に接続されていることを意味する。
【0182】
フォトダイオードPDは、光電変換を行って受光量に応じた電荷を発生する。フォトダイオードPDのカソードは、転送トランジスタTRのソースに電気的に接続され、フォトダイオードPDのアノードは、基準電位線(たとえば、接地電位)に電気的に接続される。
【0183】
転送トランジスタTRのドレインは、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、転送トランジスタTRのゲートである転送ゲートTGは、画素駆動線LD(
図1参照)に電気的に接続される。転送トランジスタTRは、たとえば、CMOSトランジスタである。
【0184】
フローティングディフュージョンFDは、1つの読み出し回路18を共有する各受光画素11で共通であり、これらの受光画素11で共通の読み出し回路18の入力端に電気的に接続される。このフローティングディフュージョンFDは、転送トランジスタTRを介してフォトダイオードPDから出力された電荷を一時的に保持する。
【0185】
読み出し回路18は、
図24に示すように、たとえば、リセットトランジスタRSTと、選択トランジスタSELと、増幅トランジスタAMPと、切替トランジスタFDGとを有する。リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSELおよび切替トランジスタFDGは、たとえば、CMOSトランジスタである。なお、選択トランジスタSELや切替トランジスタFDGは、必要に応じて省略されてもよい。
【0186】
読み出し回路18の入力部である切替トランジスタFDGのソースは、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、切替トランジスタFDGのドレインは、リセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続される。切替トランジスタFDGのゲートは、画素駆動線LDに電気的に接続されている。
【0187】
リセットトランジスタRSTのドレインは、電源電圧VDDに電気的に接続され、リセットトランジスタRSTのゲートは、画素駆動線LDに電気的に接続される。
【0188】
増幅トランジスタAMPのソースは、選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続され、増幅トランジスタAMPのドレインは、電源電圧VDDに電気的に接続される。また、増幅トランジスタAMPのゲートは、切替トランジスタFDGのソースおよびフローティングディフュージョンFDに電気的に接続される。
【0189】
読み出し回路18の出力部である選択トランジスタSELのソースは、垂直画素配線LVに電気的に接続され、選択トランジスタSELのゲートは、画素駆動線LDに電気的に接続される。
【0190】
転送トランジスタTRは、かかる転送トランジスタTRがオン状態となると、フォトダイオードPDの電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。
【0191】
リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。リセットトランジスタRSTがオン状態となると、かかるリセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を電源電圧VDDの電位にリセットする。選択トランジスタSELは、読み出し回路18からの画素信号の出力タイミングを制御する。
【0192】
増幅トランジスタAMPは、画素信号として、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、ソースフォロア型のアンプを構成しており、フォトダイオードPDで発生した電荷のレベルに応じた電圧の画素信号を出力する。
【0193】
増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位を増幅し、その電位に応じた電圧を垂直画素配線LVを介してカラム信号処理部15(
図1参照)に出力する。
【0194】
切替トランジスタFDGは、変換効率を切り替える際に用いられる。この切替トランジスタFDGの機能は、上述の第1実施形態と同様であることから、詳細な説明は省略する。
【0195】
[第2実施形態の受光画素]
つづいて、第2実施形態に係る受光画素11の詳細な構成について、
図25~
図27を参照しながら説明する。
図25は、本開示の第2実施形態に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。
【0196】
また、
図26は、
図25に示すC-C線の矢視断面図であり、
図27は、
図25に示すD-D線の矢視断面図である。なお、
図26および
図27に示す断面図では、画素トランジスタやフローティングディフュージョンFDなどの図示を省略している。
【0197】
図26などに示すように、画素アレイ部10は、半導体層20と、平坦化膜30と、カラーフィルタ40と、オンチップレンズ50とを備える。
【0198】
半導体層20は、たとえば、シリコンを含む。半導体層20は、複数のフォトダイオードPDを有する。フォトダイオードPDは、光電変換部の一例である。なお、1つの受光画素11には、
図25に示すように、4つのフォトダイオードPD1~PD4が設けられる。かかる4つのフォトダイオードPD1~PD4が設けられることにより、受光画素11は、位相差検出画素として機能する。
【0199】
フォトダイオードPDは、第1導電型(たとえば、N型)の不純物を含む第1不純物領域21と、第2導電型(たとえば、P型)の不純物を含む第2不純物領域22とで構成される。
【0200】
第1不純物領域21は、フォトダイオードPDの中央部に配置され、第2不純物領域22は、かかる第1不純物領域21の側部および底部(光Lが入射する側とは反対側の部位)に沿って配置される。
【0201】
また、受光画素11は、第1分離領域24と、第2分離領域25とを有する。第1分離領域24は、
図25に示すように、1つの受光画素11において4つのフォトダイオードPDを囲むように配置される。
【0202】
また、第1分離領域24は、
図26および
図27に示すように、半導体層20を貫通するように設けられる。かかる第1分離領域24は、たとえば、酸化シリコン(SiO
2)などの低屈折率の誘電体で構成される。これにより、第1分離領域24は、互いに隣接する複数の受光画素11同士の間を光学的および電気的に分離することができる。
【0203】
第2分離領域25は、
図25に示すように、1つの受光画素11において互いに隣接する4つのフォトダイオードPD同士の間に配置される。また、第2分離領域25は、
図26に示すように、半導体層20を貫通するように設けられる。
【0204】
かかる第2分離領域25は、たとえば、酸化シリコンなどの低屈折率の誘電体で構成される。これにより、第2分離領域25は、互いに隣接する4つのフォトダイオードPD同士の間を光学的および電気的に分離することができる。
【0205】
このように、第2実施形態では、第2分離領域25を用いて4つのフォトダイオードPD同士を互いに分離することができることから、4つのフォトダイオードPDを用いて入射する光Lの位相差を検出することができる。
【0206】
また、第2実施形態では、1つの受光画素11に4つのフォトダイオードPDが設けられることから、複数回の撮像を必要とせず高ダイナミックレンジ(HDR:High Dynamic Range)の画像を得ることができる。
【0207】
ここで、第2実施形態では、
図25に示すように、第2分離領域25が、平面視で矩形状である第1分離領域24の2本の対角線に沿って配置される。たとえば、平面視で矩形状である第1分離領域24の4つの隅を右上から時計回り順に隅C1、隅C2、隅C3、隅C4とした場合、第2分離領域25は、隅C1と隅C3との間に延びる対角線と、隅C2と隅C4との間に延びる対角線とに沿って配置される。すなわち、第2実施形態に係る第2分離領域25は、平面視で略X字形状である。
【0208】
これにより、平面視で第2分離領域25が異なる向き(たとえば、第1分離領域24の垂直な2辺とそれぞれ略平行な向き)に沿って配置される場合と比べて、フォトダイオードPDの体積を増加させることができる。したがって、第2実施形態によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量を増加させることができる。
【0209】
また、第2実施形態では、第1分離領域24および第2分離領域25が、半導体層20を貫通するように設けられるとよい。これにより、
図26に示すように、第1不純物領域21の底部のみならず側部にも第2不純物領域22を形成することができる。
【0210】
なぜなら、かかる第1分離領域24および第2分離領域25を形成する工程において、第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁からも第2導電型の不純物を拡散させることができるからである。
【0211】
したがって、第2実施形態によれば、フォトダイオードPDのPN接合面の面積を拡大することができることから、フォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0212】
画素アレイ部10におけるその他の部位の説明を続ける。受光画素11は、コンタクト領域26、フローティングディフュージョンFD1~FD4および転送ゲートTG1~TG4をさらに有する。コンタクト領域26、フローティングディフュージョンFD1~FD4および転送ゲートTG1~TG4は、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられる。
【0213】
コンタクト領域26は、基準電位線に電気的に接続され、
図25に示すように、平面視で受光画素11の隅C1~C4にそれぞれ配置される。
【0214】
フローティングディフュージョンFD1は、フローティングディフュージョンFD(
図24参照)の一部であり、平面視で第2分離領域25の交差部に隣接するとともに、かかる第2分離領域25の交差部とフォトダイオードPD1との間に配置される。
【0215】
フローティングディフュージョンFD2は、フローティングディフュージョンFDの一部であり、平面視で第2分離領域25の交差部に隣接するとともに、かかる第2分離領域25の交差部とフォトダイオードPD2との間に配置される。
【0216】
フローティングディフュージョンFD3は、フローティングディフュージョンFDの一部であり、平面視で第2分離領域25の交差部に隣接するとともに、かかる第2分離領域25の交差部とフォトダイオードPD3との間に配置される。
【0217】
フローティングディフュージョンFD4は、フローティングディフュージョンFDの一部であり、平面視で第2分離領域25の交差部に隣接するとともに、かかる第2分離領域25の交差部とフォトダイオードPD4との間に配置される。
【0218】
なお、フローティングディフュージョンFD1~FD4は、図示しない配線層を介して電気的に接続されていることから、フォトダイオードPD1~PD4はフローティングディフュージョンFDを共有している。
【0219】
転送ゲートTG1は、平面視でフローティングディフュージョンFD1に隣接するとともに、かかるフローティングディフュージョンFD1とフォトダイオードPD1とを遮るように配置される。
【0220】
転送ゲートTG2は、平面視でフローティングディフュージョンFD2に隣接するとともに、かかるフローティングディフュージョンFD2とフォトダイオードPD2とを遮るように配置される。
【0221】
転送ゲートTG3は、平面視でフローティングディフュージョンFD3に隣接するとともに、かかるフローティングディフュージョンFD3とフォトダイオードPD3とを遮るように配置される。
【0222】
転送ゲートTG4は、平面視でフローティングディフュージョンFD4に隣接するとともに、かかるフローティングディフュージョンFD4とフォトダイオードPD4とを遮るように配置される。
【0223】
また、第2実施形態では、平面視において、4つのフォトダイオードPDとそれぞれ重なるように、画素トランジスタおよびこの画素トランジスタの活性領域AAが配置される。
【0224】
たとえば、平面視において、フォトダイオードPD1と重なるように切替トランジスタFDGが配置され、フォトダイオードPD2と重なるように増幅トランジスタAMPが配置される。
【0225】
また、平面視において、フォトダイオードPD3と重なるように選択トランジスタSELが配置され、フォトダイオードPD4と重なるようにリセットトランジスタRSTが配置される。
【0226】
第2実施形態では、このような平面構成を有することにより、フローティングディフュージョンFD、コンタクト領域26および画素トランジスタを効率よく配置することができる。したがって、第2実施形態によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0227】
平坦化膜30は、
図26などに示すように、半導体層20の光入射面20aに配置され、かかる光入射面20aを平坦化する。平坦化膜30は、たとえば、酸化シリコンで構成される。
【0228】
なお、第2実施形態では、フォトダイオードPDと第1分離領域24、第2分離領域25および平坦化膜30との間に、図示しない固定電荷膜が配置されてもよい。かかる固定電荷膜は、フォトダイオードPDと第1分離領域24、第2分離領域25および平坦化膜30との界面に電荷(ここでは、正孔)を固定する機能を有する。
【0229】
固定電荷膜の材料としては、固定電荷を多く有する高誘電材料を用いることが好ましい。固定電荷膜は、たとえば、上述の第1実施形態に係る固定電荷膜の材料と同様の材料を用いることができる。
【0230】
カラーフィルタ40は、入射する光Lのうちの所定の波長領域の光を透過させる光学的なフィルタであり、オンチップレンズ50と平坦化膜30との間に設けられる。
【0231】
オンチップレンズ50は、半導体層20に対して光Lが入射する側に設けられ、対応する受光画素11に向かって光Lを集光させる機能を有する。オンチップレンズ50は、たとえば、有機材料や酸化シリコンなどで構成される。
【0232】
第2実施形態では、
図26および
図27に示すように、1つの受光画素11ごとに1つのオンチップレンズ50(すなわち、4つのフォトダイオードPDごとに1つのオンチップレンズ50)が設けられる。これにより、受光画素11は、位相差検出画素として機能する。
【0233】
[第2実施形態の各種変形例]
つづいて、第2実施形態の各種変形例について、
図28~
図43を参照しながら説明する。
【0234】
<変形例1>
図28は、本開示の第2実施形態の変形例1に係る受光画素11の構成の一例を示す断面図であり、第2実施形態の
図26に対応する図である。
図28に示すように、第2実施形態の変形例1では、第2分離領域25が、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bから半導体層20の途中まで(すなわち、半導体層20を貫通しないように)設けられる。
【0235】
これによっても、上述の第2実施形態と同様に、第1不純物領域21の底部のみならず側部にも第2不純物領域22を形成することができる。なぜなら、かかる第1分離領域24および第2分離領域25を形成する工程において、第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁からも第2導電型の不純物を拡散させることができるからである。
【0236】
したがって、第2実施形態の変形例1によれば、フォトダイオードPDのPN接合面の面積を拡大することができることから、フォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0237】
また、この変形例1では、
図28に示すように、第2分離領域25の光入射面20a側に第2不純物領域22が配置されることから、かかる第2不純物領域22も一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能させることができる。
【0238】
したがって、第2実施形態の変形例1によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0239】
<変形例2>
図29は、本開示の第2実施形態の変形例2に係る受光画素11の構成の一例を示す断面図である。
図29に示すように、第2実施形態の変形例2では、第1分離領域24および第2分離領域25が、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bから半導体層20の途中まで(すなわち、半導体層20を貫通しないように)設けられる。
【0240】
これによっても、上述の第2実施形態と同様に、第2不純物領域22の底部のみならず側部にも第2不純物領域22を形成することができる。なぜなら、かかる第1分離領域24および第2分離領域25を形成する工程において、第1分離領域24および第2分離領域25に対応する部位に形成されるトレンチの側壁からも第2導電型の不純物を拡散させることができるからである。
【0241】
したがって、第2実施形態の変形例2によれば、フォトダイオードPDのPN接合面の面積を拡大することができることから、フォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0242】
また、この変形例2では、
図29に示すように、第2分離領域25の光入射面20a側に第2不純物領域22が配置されることから、かかる第2不純物領域22も一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能させることができる。
【0243】
したがって、第2実施形態の変形例2によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0244】
<変形例3>
図30は、本開示の第2実施形態の変形例3に係る受光画素11の構成の一例を示す断面図である。
図30に示すように、第2実施形態の変形例3では、第2分離領域25が、半導体層20の光入射面20aから半導体層20の途中まで(すなわち、半導体層20を貫通しないように)設けられる。
【0245】
これによっても、上述の第2実施形態と同様に、4つのフォトダイオードPDを第2分離領域25で分離することができる。したがって、第2実施形態の変形例3によれば、受光画素11を位相差検出画素として機能させることができる。
【0246】
また、この変形例3では、
図30に示すように、第2分離領域25の光入射面20aとは反対側に第2不純物領域22が配置されることから、かかる第2不純物領域22も一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能させることができる。
【0247】
したがって、第2実施形態の変形例3によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0248】
<変形例4>
図31は、本開示の第2実施形態の変形例4に係る受光画素11の構成の一例を示す断面図である。
図31に示すように、第2実施形態の変形例4では、第1分離領域24および第2分離領域25が、半導体層20の光入射面20aから半導体層20の途中まで(すなわち、半導体層20を貫通しないように)設けられる。
【0249】
これによっても、上述の第2実施形態と同様に、4つのフォトダイオードPDを第2分離領域25で分離することができる。したがって、第2実施形態の変形例4によれば、受光画素11を位相差検出画素として機能させることができる。
【0250】
また、この変形例4では、
図31に示すように、第2分離領域25の光入射面20aとは反対側に第2不純物領域22が配置されることから、かかる第2不純物領域22も一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスとして機能させることができる。
【0251】
したがって、第2実施形態の変形例4によれば、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0252】
<変形例5>
図32は、本開示の第2実施形態の変形例5に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。第2実施形態の変形例5では、第2分離領域25の構成が上述の第2実施形態(
図25)と異なる。
【0253】
具体的には、
図32に示すように、第2分離領域25が、平面視で第1分離領域24と接していない端部を有する。たとえば、この変形例5では、隅C2および隅C4において、第1分離領域24と第2分離領域25とが接していない。
【0254】
これにより、第1分離領域24と第2分離領域25との間に形成される隙間に、かかる隙間に隣接する一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを配置することができる。
【0255】
たとえば、隅C2に隣接する隙間に、フォトダイオードPD2とフォトダイオードPD3とを繋ぐオーバーフローパスを配置することができる。また、隅C4に隣接する隙間に、フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD4とを繋ぐオーバーフローパスを配置することができる。
【0256】
すなわち、この変形例5では、かかるオーバーフローパスを別途形成することによってフォトダイオードPDの体積が減少することを抑制することができる。したがって、第2実施形態の変形例5によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0257】
また、この変形例5では、第2分離領域25が平面視で第1分離領域24と接していない端部を有することにより、第1分離領域24と第2分離領域25との間に形成される隙間に、画素トランジスタなどを配置することができる。
【0258】
たとえば、
図32の例では、平面視において、隅C2に沿って略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、この活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSEL)が配置される。
【0259】
また、平面視において、隅C4に沿って略L字形状の活性領域AAが配置されるとともに、この活性領域AAの2つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、リセットトランジスタRSTおよび切替トランジスタFDG)が配置される。
【0260】
すなわち、この変形例5では、第2分離領域25が平面視で第1分離領域24と接していない端部を有することにより、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0261】
また、この変形例5では、略L字形状の活性領域AAを受光画素11内に配置することにより、かかる活性領域AAの面積を大きく取ることができる。したがって、第2実施形態の変形例5によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0262】
<変形例6>
図33は、本開示の第2実施形態の変形例6に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。第2実施形態の変形例6では、第2分離領域25の構成が上述の変形例5(
図32)と異なる。
【0263】
具体的には、
図33に示すように、第1分離領域24および第2分離領域25が互いに接していない。これにより、第1分離領域24と第2分離領域25との間に形成される隙間に、かかる隙間に隣接する一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを配置することができる。
【0264】
すなわち、この変形例6では、かかるオーバーフローパスを別途形成することによってフォトダイオードPDの体積が減少することを抑制することができる。したがって、第2実施形態の変形例6によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0265】
また、この変形例6では、第1分離領域24および第2分離領域25が互いに接していないことにより、第1分離領域24と第2分離領域25との間に形成される隙間に、画素トランジスタなどを配置することができる。
【0266】
たとえば、
図33の例では、平面視において、隅C3の近傍から隅C4、隅C1、隅C2および隅C3の近傍まで延びる略C字形状の活性領域AAが配置される。そして、この活性領域AAの4つの辺にそれぞれ異なる画素トランジスタ(たとえば、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよび切替トランジスタFDG)が配置される。また、コンタクト領域26は、隅C3の近傍に1つ配置される。
【0267】
すなわち、この変形例6では、第1分離領域24および第2分離領域25が互いに接していないことにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0268】
また、この変形例6では、略C字形状の活性領域AAを受光画素11内に配置することにより、かかる活性領域AAの面積をさらに大きく取ることができる。したがって、第2実施形態の変形例6によれば、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0269】
<変形例7>
図34は、本開示の第2実施形態の変形例7に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。第2実施形態の変形例7では、第2分離領域25の構成が上述の変形例6(
図33)と異なる。
【0270】
具体的には、
図33に示すように、平面視で略X字形状の第2分離領域25において、交差部に第2分離領域25が設けられていない。換言すると、この変形例7では、第2分離領域25が、交差部に切欠部25aを有する。
【0271】
これにより、かかる切欠部25aに形成される隙間に、かかる隙間に隣接する一対のフォトダイオードPD同士を繋ぐオーバーフローパスを配置することができる。
【0272】
すなわち、この変形例7では、かかるオーバーフローパスを別途形成することによってフォトダイオードPDの体積が減少することを抑制することができる。したがって、第2実施形態の変形例7によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができる。
【0273】
また、この変形例7では、第2分離領域25が切欠部25aを有することにより、かかる切欠部25aにフローティングディフュージョンFDを配置することができる。すなわち、この変形例7では、第2分離領域25が切欠部25aを有することにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0274】
また、この変形例7では、平面視で受光画素11の中央部に第2分離領域25の切欠部25aを配置することにより、4つのフォトダイオードPDが共有する1つのフローティングディフュージョンFDを配置することができる。
【0275】
これにより、第2実施形態の変形例7では、フローティングディフュージョンFDの面積をさらに大きく取ることができることから、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0276】
<変形例8~16>
本開示における第2分離領域25の平面構成は、ここまで説明した第2実施形態および変形例5~7の例に限られない。
図35~
図43は、本開示の第2実施形態の変形例8~16に係る受光画素11の構成の一例を示す平面図である。なお、この
図35~
図16では、理解を容易にするため、受光画素11において第1分離領域24および第2分離領域25以外の各要素の図示を省略している。
【0277】
たとえば、
図35に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、隅C2および隅C4で第1分離領域24と接する一方、隅C1および隅C3で第1分離領域24と接していなくてもよい。
【0278】
また、
図36に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、すべての隅C1~C4で第1分離領域24と接するとともに、隅C1および隅C3から交差部に向けて延びる部位において、かかる交差部の近傍に切欠部25aを有していてもよい。
【0279】
また、
図37に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、すべての隅C1~C4で第1分離領域24と接するとともに、隅C1および隅C3から交差部に向けて延びる部位の中間部に切欠部25aを有していてもよい。
【0280】
また、
図38に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、隅C2および隅C4で第1分離領域24と接する。一方で、
図38の例では、第2分離領域25の端部が、隅C1および隅C3で第1分離領域24と接しておらず、かつ隅C1および隅C3から交差部に向けて延びる部位において、かかる交差部の近傍に切欠部25aを有していてもよい。
【0281】
また、
図39に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、すべての隅C1~C4で第1分離領域24と接するとともに、隅C2および隅C4から交差部に向けて延びる部位において、かかる交差部の近傍に切欠部25aを有していてもよい。
【0282】
また、
図40に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、すべての隅C1~C4で第1分離領域24と接するとともに、隅C2および隅C4から交差部に向けて延びる部位の中間部に切欠部25aを有していてもよい。
【0283】
また、
図41に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、隅C1および隅C3で第1分離領域24と接する。一方で、
図41の例では、第2分離領域25の端部が、隅C2および隅C4で第1分離領域24と接しておらず、かつ隅C2および隅C4から交差部に向けて延びる部位において、かかる交差部の近傍に切欠部25aを有していてもよい。
【0284】
また、
図42に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、すべての隅C1~C4で第1分離領域24と接するとともに、第2分離領域25の交差部に切欠部25aを有していてもよい。
【0285】
また、
図43に示すように、平面視で略X字形状である第2分離領域25の端部が、すべての隅C1~C4で第1分離領域24と接するとともに、隅C1~C4から交差部に向けて延びる部位の中間部に切欠部25aを有していてもよい。
【0286】
図35~
図43の例では、第2分離領域25が平面視で矩形状の第1分離領域24における2本の対角線に沿って配置されることにより、フォトダイオードPDの体積を増加させることができる。したがって、
図35~
図43の例によれば、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量を増加させることができる。
【0287】
また、
図35~
図43の例では、第2分離領域25が切欠部25aを有することから、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0288】
[効果]
第1実施形態に係る固体撮像素子1は、半導体層20の内部に行列状に配列される複数の受光画素11を備える。また、受光画素11は、一対の光電変換部(フォトダイオードPD)と、第1分離領域24と、第2分離領域25とを有する。一対の光電変換部(フォトダイオードPD)は、互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンFDを有する。第1分離領域24は、一対の光電変換部(フォトダイオードPD)を囲むように配置される。第2分離領域25は、一対の光電変換部(フォトダイオードPD)同士の間に配置される。第1分離領域24は、平面視で矩形状であり、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bから光入射面20aに向けて延びるように設けられる。第2分離領域25は、平面視で矩形状の第1分離領域24の対角線に沿って配置され、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bから光入射面20aに向けて延びるように設けられる。
【0289】
これにより、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量を増加させることができる。
【0290】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1において、第1分離領域24と第2分離領域25とは、平面視で互いに接していない。
【0291】
これにより、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができるとともに、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0292】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1は、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられる画素トランジスタをさらに備える。また、画素トランジスタは、平面視で矩形状の第1分離領域24の4つの隅C1~C4のうち、第2分離領域25の端部に近接する一方の隅C3に配置される。また、フローティングディフュージョンFDは、平面視で矩形状の第1分離領域24の4つの隅C1~C4のうち、第2分離領域25の端部に近接する他方の隅C1に配置される。
【0293】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0294】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1は、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられる画素トランジスタをさらに備える。また、画素トランジスタは、平面視で矩形状の第1分離領域24の4つの隅C1~C4のうち、第2分離領域25の端部に近接する2つの隅C1、C3に配置される、また、フローティングディフュージョンFDは、平面視で矩形状の第1分離領域24の4つの隅C1~C4のうち、第2分離領域25の端部に近接しない2つの隅C2、C4に配置される。
【0295】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0296】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1において、画素トランジスタの活性領域AAは、平面視で略L字形状を有する。
【0297】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0298】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1において、1つの活性領域AAに対して、画素トランジスタのうち、増幅トランジスタAMPと選択トランジスタSELとの組合せ、またはリセットトランジスタRSTと切替トランジスタFDGとの組合せが配置される。
【0299】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0300】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1において、画素トランジスタは、平面視で第2分離領域25に一部が重なっている。
【0301】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0302】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1において、受光画素11は、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられ、基準電位線に電気的に接続されるコンタクト領域26をさらに有する。また、コンタクト領域26は、平面視で第2分離領域25に一部が重なっている。
【0303】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0304】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1は、複数の受光画素11を有する受光画素群100を備える。また、同じ受光画素群100に含まれる複数の受光画素11は、平面視で異なる方向に向いた第2分離領域25を有する。
【0305】
これにより、受光画素11を位相差検出画素としてさらに良好に機能させることができる。
【0306】
また、第1実施形態に係る固体撮像素子1は、光電変換部(フォトダイオードPD)に蓄積された電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する転送トランジスタTRGをさらに備える。また、転送トランジスタTRGのゲート(転送ゲートTG1、TG2)は、平面視で第2分離領域25に一部が重なっている。
【0307】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0308】
また、第2実施形態に係る固体撮像素子1は、半導体層20の内部に行列状に配列される複数の受光画素11を備える。また、受光画素11は、4つの光電変換部(フォトダイオードPD)と、第1分離領域24と、第2分離領域25とを有する。4つの光電変換部(フォトダイオードPD)は、互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンFDを有する。第1分離領域24は、4つの光電変換部(フォトダイオードPD)を囲むように配置され、平面視で矩形状である。第2分離領域25は、4つの光電変換部(フォトダイオードPD)を分離するように配置され、平面視で矩形状の第1分離領域24における2本の対角線に沿って配置される。
【0309】
これにより、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量を増加させることができる。
【0310】
また、第2実施形態に係る固体撮像素子1において、第2分離領域25は、平面視で第1分離領域24と接していない端部を有する。
【0311】
これにより、位相差検出画素においてフォトダイオードPDの飽和信号電荷量をさらに増加させることができるとともに、画素アレイ部10のレイアウト効率を向上させることができる。
【0312】
また、第2実施形態に係る固体撮像素子1は、半導体層20の光入射面20aとは反対側の面20bに設けられる画素トランジスタをさらに備える。また、画素トランジスタの活性領域AAは、平面視で矩形状の第1分離領域24の4つの隅C1~C4のうち、第2分離領域25が接していない隅に配置される。
【0313】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0314】
また、第2実施形態に係る固体撮像素子1において、第2分離領域25は、交差部に切欠部25aを有する。
【0315】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0316】
また、第2実施形態に係る固体撮像素子1において、フローティングディフュージョンFDは、平面視で切欠部25aと重なるように配置される。
【0317】
これにより、画素アレイ部10のレイアウト効率をさらに向上させることができる。
【0318】
[電子機器]
なお、本開示は、固体撮像素子への適用に限られるものではない。すなわち、本開示は、固体撮像素子のほかにカメラモジュールや撮像装置、撮像機能を有する携帯端末装置、または画像読取部に固体撮像素子を用いる複写機など、固体撮像素子を有する電子機器全般に対して適用可能である。
【0319】
かかる撮像装置としては、たとえば、デジタルスチルカメラやビデオカメラなどが挙げられる。また、かかる撮像機能を有する携帯端末装置としては、たとえば、スマートフォンやタブレット型端末などが挙げられる。
【0320】
図44は、本開示に係る技術を適用した電子機器1000としての撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図44の電子機器1000は、たとえば、デジタルスチルカメラやビデオカメラなどの撮像装置や、スマートフォンやタブレット型端末などの携帯端末装置などの電子機器である。
【0321】
図44において、電子機器1000は、レンズ群1001と、固体撮像素子1002と、DSP回路1003と、フレームメモリ1004と、表示部1005と、記録部1006と、操作部1007と、電源部1008とから構成される。
【0322】
また、電子機器1000において、DSP回路1003、フレームメモリ1004、表示部1005、記録部1006、操作部1007、および電源部1008は、バスライン1009を介して相互に接続されている。
【0323】
レンズ群1001は、被写体からの入射光(像光)を取り込んで固体撮像素子1002の撮像面上に結像する。固体撮像素子1002は、上述した実施形態に係る固体撮像素子1に対応し、レンズ群1001によって撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
【0324】
DSP回路1003は、固体撮像素子1002から供給される信号を処理するカメラ信号処理回路である。フレームメモリ1004は、DSP回路1003により処理された画像データを、フレーム単位で一時的に保持する。
【0325】
表示部1005は、たとえば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネルなどのパネル型表示装置からなり、固体撮像素子1002で撮像された動画または静止画を表示する。記録部1006は、固体撮像素子1002で撮像された動画または静止画の画像データを、半導体メモリやハードディスクなどの記録媒体に記録する。
【0326】
操作部1007は、ユーザによる操作にしたがい、電子機器1000が有する各種の機能についての操作指令を発する。電源部1008は、DSP回路1003、フレームメモリ1004、表示部1005、記録部1006、および操作部1007の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
【0327】
このように構成されている電子機器1000では、固体撮像素子1002として、上述した各実施形態の固体撮像素子1を適用することにより、信号品質を改善することができる。
【0328】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0329】
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0330】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を備え、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する一対の光電変換部と、
前記一対の光電変換部を囲むように配置される第1分離領域と、
前記一対の光電変換部同士の間に配置される第2分離領域と、
を有し、
前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられる
固体撮像素子。
(2)
前記第1分離領域と前記第2分離領域とは、平面視で互いに接していない
前記(1)に記載の固体撮像素子。
(3)
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに備え、
前記画素トランジスタは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する一方の隅に配置され、
前記フローティングディフュージョンは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する他方の隅に配置される
前記(2)に記載の固体撮像素子。
(4)
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに備え、
前記画素トランジスタは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する2つの隅に配置され、
前記フローティングディフュージョンは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接しない2つの隅に配置される
前記(2)に記載の固体撮像素子。
(5)
前記画素トランジスタの活性領域は、平面視で略L字形状を有する
前記(3)または(4)に記載の固体撮像素子。
(6)
1つの前記活性領域に対して、前記画素トランジスタのうち、増幅トランジスタと選択トランジスタとの組合せ、またはリセットトランジスタと切替トランジスタとの組合せが配置される
前記(5)に記載の固体撮像素子。
(7)
前記画素トランジスタは、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
前記(3)~(6)のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
(8)
前記受光画素は、前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられ、基準電位線に電気的に接続されるコンタクト領域をさらに有し、
前記コンタクト領域は、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
前記(1)~(7)のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
(9)
複数の前記受光画素を有する受光画素群を備え、
同じ前記受光画素群に含まれる複数の前記受光画素は、平面視で異なる方向に向いた前記第2分離領域を有する
前記(1)~(8)のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
(10)
前記光電変換部に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送トランジスタをさらに備え、
前記転送トランジスタのゲートは、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
前記(1)~(9)のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
(11)
固体撮像素子と、
被写体からの入射光を取り込んで前記固体撮像素子の撮像面上に結像させる光学系と、
前記固体撮像素子からの出力信号に対して処理を行う信号処理回路と、を備え、
前記固体撮像素子は、
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を有し、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する一対の光電変換部と、
前記一対の光電変換部を囲むように配置される第1分離領域と、
前記一対の光電変換部同士の間に配置される第2分離領域と、
を有し、
前記第1分離領域は、平面視で矩形状であり、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられ、
前記第2分離領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の対角線に沿って配置され、前記半導体層の光入射面とは反対側の面から前記光入射面に向けて延びるように設けられる
電子機器。
(12)
前記第1分離領域と前記第2分離領域とは、平面視で互いに接していない
前記(11)に記載の電子機器。
(13)
前記固体撮像素子は、
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに有し、
前記画素トランジスタは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する一方の隅に配置され、
前記フローティングディフュージョンは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する他方の隅に配置される
前記(12)に記載の電子機器。
(14)
前記固体撮像素子は、
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに有し、
前記画素トランジスタは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接する2つの隅に配置され、
前記フローティングディフュージョンは、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域の端部に近接しない2つの隅に配置される
前記(12)に記載の電子機器。
(15)
前記画素トランジスタの活性領域は、平面視で略L字形状を有する
前記(13)または(14)に記載の電子機器。
(16)
1つの前記活性領域に対して、前記画素トランジスタのうち、増幅トランジスタと選択トランジスタとの組合せ、またはリセットトランジスタと切替トランジスタとの組合せが配置される
前記(15)に記載の電子機器。
(17)
前記画素トランジスタは、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
前記(13)~(16)のいずれか一つに記載の電子機器。
(18)
前記受光画素は、前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられ、基準電位線に電気的に接続されるコンタクト領域をさらに有し、
前記コンタクト領域は、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
前記(11)~(17)のいずれか一つに記載の電子機器。
(19)
前記固体撮像素子は、
複数の前記受光画素を有する受光画素群を有し、
同じ前記受光画素群に含まれる複数の前記受光画素は、平面視で異なる方向に向いた前記第2分離領域を有する
前記(11)~(18)のいずれか一つに記載の電子機器。
(20)
前記固体撮像素子は、
前記光電変換部に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送トランジスタをさらに有し、
前記転送トランジスタのゲートは、平面視で前記第2分離領域に一部が重なっている
前記(11)~(19)のいずれか一つに記載の電子機器。
(21)
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を備え、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する4つの光電変換部と、
前記4つの光電変換部を囲むように配置され、平面視で矩形状である第1分離領域と、
前記4つの光電変換部を分離するように配置され、平面視で矩形状の前記第1分離領域における2本の対角線に沿って配置される第2分離領域と、
を有する
固体撮像素子。
(22)
前記第2分離領域は、平面視で前記第1分離領域と接していない端部を有する
前記(21)に記載の固体撮像素子。
(23)
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに備え、
前記画素トランジスタの活性領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域が接していない隅に配置される
前記(22)に記載の固体撮像素子。
(24)
前記第2分離領域は、交差部に切欠部を有する
前記(21)~(23)のいずれか一つに記載の固体撮像素子。
(25)
前記フローティングディフュージョンは、平面視で前記切欠部と重なるように配置される
前記(24)に記載の固体撮像素子。
(26)
固体撮像素子と、
被写体からの入射光を取り込んで前記固体撮像素子の撮像面上に結像させる光学系と、
前記固体撮像素子からの出力信号に対して処理を行う信号処理回路と、を備え、
前記固体撮像素子は、
半導体層の内部に行列状に配列される複数の受光画素を有し、
前記受光画素は、
互いに隣接して配置され、共有されたフローティングディフュージョンを有する4つの光電変換部と、
前記4つの光電変換部を囲むように配置され、平面視で矩形状である第1分離領域と、
前記4つの光電変換部を分離するように配置され、平面視で矩形状の前記第1分離領域における2本の対角線に沿って配置される第2分離領域と、
を有する
電子機器。
(27)
前記第2分離領域は、平面視で前記第1分離領域と接していない端部を有する
前記(26)に記載の電子機器。
(28)
前記固体撮像素子は、
前記半導体層の光入射面とは反対側の面に設けられる画素トランジスタをさらに有し、
前記画素トランジスタの活性領域は、平面視で矩形状の前記第1分離領域の4つの隅のうち、前記第2分離領域が接していない隅に配置される
前記(27)に記載の電子機器。
(29)
前記第2分離領域は、交差部に切欠部を有する
前記(26)~(28)のいずれか一つに記載の電子機器。
(30)
前記フローティングディフュージョンは、平面視で前記切欠部と重なるように配置される
前記(29)に記載の電子機器。
【符号の説明】
【0331】
1 固体撮像素子
10 画素アレイ部
11 受光画素
20 半導体層
20a 光入射面
20b 面
24 第1分離領域
25 第2分離領域
25a 切欠部
100 受光画素群
1000 電子機器
C1~C4 隅
AMP 増幅トランジスタ(画素トランジスタの一例)
FD、FD1~FD4 フローティングディフュージョン
FDG 切替トランジスタ(画素トランジスタの一例)
PD、PD1~PD4 フォトダイオード(光電変換部の一例)
RST リセットトランジスタ(画素トランジスタの一例)
SEL 選択トランジスタ(画素トランジスタの一例)
TG1、TG2 転送ゲート(ゲートの一例)