IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

<>
  • -駆動装置 図1
  • -駆動装置 図2
  • -駆動装置 図3
  • -駆動装置 図4
  • -駆動装置 図5
  • -駆動装置 図6
  • -駆動装置 図7
  • -駆動装置 図8
  • -駆動装置 図9
  • -駆動装置 図10
  • -駆動装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-25
(45)【発行日】2026-01-09
(54)【発明の名称】駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/24 20060101AFI20251226BHJP
   H02K 9/19 20060101ALI20251226BHJP
【FI】
H02K3/24 J
H02K9/19 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021178103
(22)【出願日】2021-10-29
(65)【公開番号】P2023067111
(43)【公開日】2023-05-16
【審査請求日】2024-10-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 泰伸
(72)【発明者】
【氏名】中田 恵介
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0273512(US,A1)
【文献】特開2011-135698(JP,A)
【文献】国際公開第2020/059909(WO,A1)
【文献】特開2010-045892(JP,A)
【文献】特開2021-136849(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/24
H02K 9/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸線を中心として回転するシャフトを有するロータと、
前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、
前記ステータに接続される複数のバスバーおよび前記バスバーを支持するバスバーホルダを有するバスバーユニットと、
前記ステータの径方向外側に配置され前記ステータに流体を供給する供給孔が設けられる流体供給部と、
前記ロータ、前記ステータ、前記バスバーユニット、および前記流体供給部を収容するハウジングと、を備え、
前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアに装着される巻線部と、を有し、
前記巻線部は、前記ステータコアから軸方向に突出するコイルエンドを有し、
前記バスバーユニットは、前記コイルエンドの外周に沿って周方向に沿って延び、前記コイルエンドに向かって開口する開口部を有し、
前記バスバーは、前記開口部の内側面に露出する、駆動装置。
【請求項2】
前記バスバーユニットは、前記供給孔と前記開口部とを繋ぐ接続流路を有する、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記接続流路は、前記バスバーユニットの径方向外側面において、軸方向と直交する方向に沿って溝状に延び、
前記接続流路は、壁部と、前記開口部が設けられる底部と、を有する、請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記接続流路は、軸方向からみて、鉛直下方に凹状に凹み、
前記接続流路は、壁部と、前記開口部が設けられる底部と、を有する、請求項2又は3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記供給孔は、前記開口部よりも鉛直上方に配置され、
前記接続流路の底部には、前記供給孔から前記開口部に向かうに従い鉛直下方に傾斜する傾斜部が設けられる、
請求項2~4の何れか一項に記載の駆動装置。
【請求項6】
温度センサを備え、
前記供給孔は、第1供給孔および第2供給孔を含み、
前記開口部は、第1開口部および第2開口部を含み、
複数の前記バスバーのうち、少なくとも一つの前記バスバーは、前記温度センサが固定されるセンサ取り付け部を有し、
前記センサ取り付け部は、軸方向から見て、前記第1供給孔と前記第1開口部を結ぶ第1仮想線と、前記第2供給孔と前記第2開口部を結ぶ第2仮想線と、の間に配置される、請求項1~3の何れか一項に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記ステータは、
中心軸線を中心とする環状のステータコアと、
前記ステータコアに装着される巻線部と、を有し、
前記ステータコアは、径方向外側に突出し前記ハウジングに固定される複数の固定部を有し、
前記センサ取り付け部は、軸方向から見て、周方向に互いに隣り合う前記固定部同士の間に位置する、
請求項6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記開口部は、前記バスバーと前記バスバーホルダとが重なる部分に設けられる、請求項1~7の何れか一項に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記開口部は、前記バスバーホルダが配置されず前記バスバーが配置される部分に設けられる、
請求項1~7の何れか一項に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記開口部は、前記バスバーが配置されず前記バスバーホルダが配置される部分に設けられる、
請求項1~7の何れか一項に記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車に搭載される駆動装置の開発が盛んに行われている。このような駆動装置には、回転電機のステータを冷却する冷却構造が搭載される。特許文献1には、キャッチタンクから流出するオイルを、バスバーのオイル案内部で案内して回転電機に滴下する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-60785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータは、コイルの発熱量が最も大きくなるため、コイルが露出するコイルエンドに流体を供給することで効率的な冷却が可能となる。一方で、特許文献1のバスバーは、モータの軸方向に沿って延びているため、バスバーからコイルエンドに流体を案内する場合に、コイルエンドの全体に流体を供給し難く冷却効率が悪いという問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて、バスバーおよびステータを効率的に冷却できる駆動装置の提供を目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の駆動装置の一つの態様は、中心軸線を中心として回転するシャフトを有するロータと、前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、前記ステータに接続される複数のバスバーおよび前記バスバーを支持するバスバーホルダを有するバスバーユニットと、前記ステータの径方向外側に配置され前記ステータに流体を供給する供給孔が設けられる流体供給部と、前記ロータ、前記ステータ、前記バスバーユニット、および前記流体供給部を収容するハウジングと、を備える。前記バスバーユニットは、前記ステータの外周に沿って周方向に沿って延び、前記ステータに向かって開口する開口部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一つの態様によれば、バスバーおよびステータを効率的に冷却できる駆動装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態の駆動装置の断面模式図である。
図2図2は、一実施形態のステータの斜視図である。
図3図3は、一実施形態の巻線部の回路を示す模式図である。
図4図4は、一実施形態のバスバーユニットの斜視図である。
図5図5は、一実施形態の中性点用バスバー、および複数の相用バスバーの斜視図である。
図6図6は、一実施形態の流体供給部、バスバーユニット、およびステータの断面図である。
図7図7は、変形例1のバスバーユニットの開口部近傍の断面模式図である。
図8図8は、変形例2のバスバーユニットの開口部近傍の断面模式図である。
図9図9は、変形例3のバスバーユニットの開口部近傍の断面模式図である。
図10図10は、変形例4のバスバーユニットの開口部近傍の断面模式図である。
図11図11は、変形例5のバスバーユニットの開口部近傍の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を基に駆動装置1の実施形態について説明する。図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。各図に適宜示すZ軸方向は、正の側を「上側」とし、負の側を「下側」とする上下方向である。各図に適宜示す中心軸線Jは、Y軸方向と平行である。以下の説明においては、中心軸線Jの軸方向を単に「軸方向」と呼び、+Y側を「軸方向一方側」と呼び、-Y側を「軸方向他方側」と呼ぶ場合がある。また、中心軸線Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ場合がある。さらに、中心軸線Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼び、+Y側から見て反時計回りの方向を「周方向一方側θ1」と呼び、+Y側から見て時計回りの方向を「周方向他方側θ2」と呼ぶ場合がある。
【0010】
なお、上下方向、上側、および下側とは、単に各部の配置関係等を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。さらに、軸方向一方側、および軸方向他方側として説明する方向は、互いに入れ替えた場合であっても、実施形態の効果を再現可能である。同様に、周方向一方側θ1、および周方向他方側θ2として説明する方向は、互いに入れ替えた場合であっても、実施形態の効果を再現可能である。
【0011】
<駆動装置>
図1は、本実施形態の駆動装置1の断面模式図である。
本実施形態の駆動装置1は、インナーロータ型のモータである。また、本実施形態の駆動装置1は、三相の交流モータである。駆動装置1は、モータとしての機能と発電機としての機能とを兼ね備える。駆動装置1の中心は、中心軸線Jである。
【0012】
駆動装置1は、ロータ3と、ステータ2と、バスバーユニット5と、接続用バスバーユニット7と、温度センサ8と、流体供給部95と、ハウジング4と、ハウジング4の内部に溜まる流体Oと、を備える。
【0013】
<ハウジング>
ハウジング4は、ロータ3、ステータ2、バスバーユニット5、接続用バスバーユニット7、および流体供給部95を収容する。また、ハウジング4の内部の下部領域には、流体Oが溜まる。ハウジング4には、流路9が接続され、流体Oをハウジング4の上部領域に配置される流体供給部95に移送する。
【0014】
ハウジング4は、底板部4aを有する筒状部4bと、筒状部4bの開口を覆うベアリングホルダ4cと、を有する。筒状部4bは、中心軸線Jを中心とする円筒状である。筒状部4bは、ステータ2を径方向外側から囲む。底板部4aは、ステータ2の軸方向他方側(-Y側)に位置する。一方で、ベアリングホルダ4cは、ステータ2の軸方向一方側(+Y側)に位置する。ベアリングホルダ4cおよび底板部4aは、それぞれベアリング3pを保持する。
【0015】
<ロータ>
ロータ3は、中心軸線Jを中心として回転可能である。ロータ3は、環状のステータ2の径方向内側に配置される。すなわち、ロータ3は、径方向においてステータ2に対向する。ロータ3は、シャフト3aと、ロータマグネット3bと、ロータコア3cと、を有する。
【0016】
シャフト3aは、中心軸線Jに沿って軸方向に延びる。シャフト3aは、例えば、中心軸線Jを中心として軸方向に延びる円柱状である。シャフト3aは、中心軸線Jを中心として回転する。シャフト3aは、2つのベアリング3pによって回転可能に支持される。
【0017】
ロータコア3cは、電磁鋼板を積層して構成される。ロータコア3cは、軸方向に延びる筒状である。ロータコア3cの内周面は、シャフト3aの外周面に固定される。ロータコア3cには、ロータマグネット3bが挿入され固定される保持孔3hが設けられる。
【0018】
ロータマグネット3bは、径方向においてステータ2と対向する。ロータマグネット3bは、ロータコア3cに埋め込まれた状態で保持される。本実施形態のロータマグネット3bは、8極(8ポール)である。ロータ3のポール数は本実施形態に限定さない。また、ロータマグネット3bは、円環状のリングマグネットなど他の形態のマグネットであってもよい。
【0019】
<ステータ>
ステータ2は、ロータ3と隙間を介して径方向に対向する。本実施形態においてステータ2は、ロータ3の径方向外側に配置される。ステータ2は、ステータコア20と、ステータコア20に装着される巻線部30と、を備える。
【0020】
図2は、本実施形態のステータ2の斜視図である。
ステータコア20は、中心軸線Jを中心とする環状である。ステータコア20は、軸方向に沿って積層された複数の電磁鋼板からなる。ステータコア20は、中心軸線Jを中心とする円筒状のコアバック部21と、コアバック部21から径方向内側に向かって延びる複数のティース部22と、を有する。
【0021】
複数のティース部22は、周方向に等間隔に並ぶ。ティース部22には、巻線部30が装着される。周方向に隣り合うティース部22同士の間には、スロットSが設けられる。スロットS内には、巻線部30の複数の導体が通過する。スロットS内において、巻線部30とステータコア20との間には絶縁紙(図示略)が介在される。
【0022】
コアバック部21は、外周面から径方向外側に突出する複数の固定部29を有する。固定部29は、ハウジング4の内側面に固定される。すなわち、ステータ2は、固定部29において、ハウジング4に固定される。固定部29は、周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。固定部29は、例えば、4つ設けられる。4つの固定部29は、周方向の全周にわたって等間隔に配置される。
【0023】
本実施形態では固定部29が、ステータコア20の全長に亘って軸方向に延びる。固定部29には、固定部29を軸方向に貫通する挿通孔29aが設けられる。挿通孔29aには、軸方向に延びる図示しないボルトが通される。ボルトは、挿通孔29aに通され、ハウジング4の内側面に設けられた図示しないネジ孔に締め込まれる。ボルトがネジ孔に締め込まれることで、固定部29は、ハウジング4に固定される。
【0024】
巻線部30は、ステータコア20の軸方向一方側(+Y側)に突出する第1コイルエンド30eと、ステータコア20の軸方向他方側(-Y側)に突出する第2コイルエンド30fと、を有する。
【0025】
図3は、本実施形態の巻線部30の回路を示す模式図である。
本実施形態の巻線部30は、2個のU相コイル部60Uと、2個のV相コイル部60Vと、2個のW相コイル部60Wと、を有する。以下の説明において、U相コイル部60U、V相コイル部60V、およびW相コイル部60Wを区別しない場合、これらを単にコイル部60と呼ぶ。
【0026】
本実施形態のバスバーユニット5は、3個の相用バスバー11、12、13と、1個の中性点用バスバー10と、を有する。3個の相用バスバー11、12、13は、U相用バスバー11とV相用バスバー12とW相用バスバー13とに分類される。
【0027】
U相コイル部60U、V相コイル部60V、およびW相コイル部60Wは、中性点用バスバー10および相用バスバー11、12、13によってY結線がなされる。本実施形態では、各相の2個のコイル部60に対応する2個のY結線が構成され、それぞれのY結線が並列接続される。すなわち、巻線部30は、バスバーユニット5によって2Y結線がなされる。
【0028】
コイル部60は、第1末端部63および第2末端部64を有する。第1末端部63および第2末端部64は、コイル部60の一方および他方の末端にそれぞれ設けられる。コイル部60は、第1末端部63と第2末端部64との間で、ステータコア20に装着されて各相のコイルを構成する。コイル部60は、第1末端部63および第2末端部64においてバスバーユニット5に接続される。
【0029】
2個のU相コイル部60U、2個のV相コイル部60V、および2個のW相コイル部60Wの第2末端部64は、1つの中性点用バスバー10に接続される。これにより、6個のコイル部60の第2末端部64は、同電位となり中性点を構成する。すなわち、中性点用バスバー10は、3相回路の中性点を構成する。
【0030】
2個のU相コイル部60Uの第1末端部63は、U相用バスバー11に接続される。2個のV相コイル部60Vの第1末端部63は、V相用バスバー12に接続される。2個のW相コイル部60Wの第1末端部63は、W相用バスバー13に接続される。相用バスバー11、12、13には、それぞれ120°毎に位相をずらした交流電流が流される。
【0031】
本実施形態のコイル部60は、平角線を直列に連結することで構成される。図2に示すように、コイル部60は、複数のスロットSに挿入されて波状に配策される。コイル部60は、スロットSを周方向一方側に波巻きして構成される部分と、スロットSを周方向他方側に波巻きして構成される部分と、を有する。周方向一方側に波巻きされた部分と、周方向他方側に波巻きされた部分とは、接続用バスバーユニット7によって接続される。
【0032】
<接続用バスバーユニット>
図2に示すように、接続用バスバーユニット7は、第1コイルエンド30eの軸方向一方側に配置される。接続用バスバーユニット7は、中心軸線Jの周方向に沿って延びる。接続用バスバーユニット7は、バスバーユニット5に固定され支持される。
【0033】
本実施形態の接続用バスバーユニット7は、コイル部60の径方向内側の端部において導線同士を繋ぐ複数の接続用バスバー15と、複数の接続用バスバー15を保持する接続用バスバーホルダ80と、を有する。
【0034】
<バスバーユニット>
バスバーユニット5は、第1コイルエンド30eの径方向外側に配置される。また、バスバーユニット5は、第1コイルエンド30eの直上に位置する。バスバーユニット5は、中心軸線Jの周方向に沿って延びる。したがって、バスバーユニット5は、第1コイルエンド30eの上側を第1コイルエンド30eの外周に沿って周方向に延びる。また、バスバーユニット5は、ステータコア20の軸方向一方側(+Y側)を向く端面の軸方向一方側に配置される。
【0035】
図4は、バスバーユニット5の斜視図である。図5は、中性点用バスバー10、および複数の相用バスバー11、12、13の斜視図である。
【0036】
図4に示すように、バスバーユニット5は、複数のバスバー10、11、12、13と、バスバー10、11、12、13を支持するバスバーホルダ90と、を有する。複数のバスバー10、11、12、13は、ステータ2(図1参照)に接続される。複数のバスバー10、11、12、13は、中性点用バスバー10と、3つの相用バスバー11、12、13とに分類される。
【0037】
図5に示すように、中性点用バスバー10および相用バスバー11、12、13は、板状である。中性点用バスバー10および相用バスバー11、12、13は、プレス加工によって成形される。中性点用バスバー10および相用バスバー11、12、13は、周方向に沿って延びる。
【0038】
中性点用バスバー10は、中性点用バスバー本体部10aと、複数(本実施形態では6個)の中性点用接続部10bと、複数(本実施形態では2個)のセンサ取り付け部10tと、を有する。
【0039】
中性点用バスバー本体部10aは、軸方向から見て中心軸線Jを中心とする円弧状に延びる。中性点用バスバー本体部10aは、径方向を板厚方向とする。
【0040】
中性点用バスバー本体部10aには、軸方向他方側(-Y側)に開口する矩形状の切欠部10gが設けられる。切欠部10gは、中性点用バスバー本体部10aの軸方向他方側(-Y側)の縁部から軸方向一方側(+Y側)に向かって延びる。
【0041】
中性点用接続部10bは、中性点用バスバー本体部10aから軸方向一方側(+Y側)に突出する。複数の中性点用接続部10bは、中心軸線Jを中心とする同一円周上に配置される。中性点用接続部10bは、一様な幅で軸方向(Y軸方向)に延びる。全ての中性点用接続部10bの形状は、互いに一致する。それぞれの中性点用接続部10bは、第1コイルエンド30eから径方向外側に延び出る第2末端部64(図3参照)に溶接等の接合手段によって接続される。
【0042】
センサ取り付け部10tは、中性点用接続部10bから軸方向一方側(+Y側)に突出する。センサ取り付け部10tは、中性点用接続部10bに対し中心軸線Jの径方向外側にオフセットするように屈曲して設けられる。後述するように、センサ取り付け部10tには、温度センサ8が取り付けられる。
【0043】
相用バスバー11、12、13は、それぞれ相用バスバー本体部11a、12a、13aと、複数(本実施形態では2個)の相用接続部11b、12b、13bと、延出部11c、12c、13cと、外部接続用端子11d、12d、13dと、を有する。
【0044】
本実施形態の3つの相用バスバー11、12、13のうち、U相用バスバー11と、V相用バスバー12とは、同形状である。これにより、部品の種類を減らしてコスト削減を図ることができる。なお、3つの相用バスバー11、12、13は、全て異なる形状であってもよい。
【0045】
相用バスバー本体部11a、12a、13aは、周方向に沿って延びる。3つの相用バスバー本体部11a、12a、13aは、それぞれ少なくとも一部が中性点用バスバー10に対し径方向外側又は軸方向に重なる。
【0046】
W相用バスバー13の相用バスバー本体部13aは、中性点用バスバー本体部10aの軸方向他方側(-Y側)に配置される。相用バスバー本体部13aは、中性点用バスバー本体部10aの切欠部10gの開口側に位置する。すなわち、相用バスバー本体部13aは、切欠部10gの開口を覆うように配置される。
【0047】
相用バスバー11、12、13において、相用接続部11b、12b、13bは、相用バスバー本体部11a、12a、13aから軸方向一方側(+Y側)に突出する。複数の相用接続部11b、12b、13bは、中心軸線Jを中心とする同一円周上に配置される。相用接続部11b、12b、13bは、一様な幅で軸方向(Y軸方向)に延びる。全ての相用接続部11b、12b、13bの形状は、互いに一致する。また、相用接続部11b、12b、13bと中性点用接続部10bとは、互いに同形状である。それぞれの相用接続部11b、12b、13bは、第1コイルエンド30eから径方向外側に延び出る第1末端部63(図3参照)に溶接等の接合手段によって接合される。
【0048】
相用バスバー11、12、13の延出部11c、12c、13cは、それぞれの相用バスバー本体部11a、12a、12cの周方向一方側θ1の端部から軸方向一方側(+Y側)に延びる。
【0049】
外部接続用端子11d、12d、13dは、それぞれ延出部11c、12c、13cの軸方向一方側(+Y側)の端部に配置される。外部接続用端子11d、12d、13dは、中心軸線Jと直交する平面に沿って延びる。外部接続用端子11d、12d、13dには、それぞれU相、V相、およびW相の電圧を付与する外部端子(図示略)が接続される。
【0050】
図4に示すように、バスバーホルダ90は、中性点用バスバー10および複数の相用バスバー11、12、13の一部を埋め込む。これにより、バスバーホルダ90は、中性点用バスバー10および相用バスバー11、12、13を保持する。バスバーホルダ90は、絶縁性の樹脂部材からなる。バスバーホルダ90は、中性点用バスバー10および相用バスバー11、12、13を埋め込むインサート成形によって成形される。
【0051】
バスバーホルダ90は、ホルダ本体部91と、複数(本実施形態では3個)の支柱部92と、を有する。バスバーホルダ90は、ステータコア20のコアバック部21上に搭載される。バスバーホルダ90は、例えばステータコア20に固定される。
【0052】
支柱部92は、ホルダ本体部91から上側に延びる。複数の支柱部92は、相用バスバー11、12、13の延出部11c、12c、13cを埋め込む。これにより、支柱部92は、延出部11c、12c、13cを支持する。
【0053】
ホルダ本体部91は、中性点用バスバー本体部10a、および相用バスバー本体部11a、12a、13aを埋め込む。ホルダ本体部91は、軸方向一方側(+Y側)の端面からセンサ取り付け部10t、中性点用接続部10b、および相用接続部11b、12b、13bを露出させる。すなわち、センサ取り付け部10t、中性点用接続部10b、および相用接続部11b、12b、13bは、ホルダ本体部91に対し軸方向一方側(+Y側)に突出する。
【0054】
ホルダ本体部91には、中性点用バスバー本体部10aの一部を上下方向に露出させる開放部91aが設けられる。開放部91aは、上側から見て矩形状である。中性点用バスバー本体部10aの開放部91aによって露出する部分には、切欠部10gが設けられる。バスバーユニット5は、切欠部10gの内側において、径方向に貫通する。ここで、切欠部10gと開放部91aとに囲まれる領域を第1開口部(開口部)5hと呼ぶ。
【0055】
また、ホルダ本体部91には、上端縁から下側に窪むホルダ切欠部91pが設けられる。本実施形態のホルダ切欠部91pは、周方向において、相用接続部13bと中性点用接続部10bとの間に配置される。すなわち、バスバーユニット5は、ホルダ切欠部91pの内側において、径方向に開口する。ここで、ホルダ切欠部91pの内側の領域を第2開口部(開口部)5kと呼ぶ。
【0056】
バスバーユニット5は、径方向内外に開口する2つの開口部5h、5kを有する。開口部5h、5kは、第1開口部5hおよび第2開口部5kを含む。第1開口部5hおよび第2開口部5kは、中心軸線Jの周方向に並ぶ。
なお、本実施形態では、バスバーユニット5に2つの開口部5h、5kが設けられる場合について説明するが、開口部の数はこれに限定されない。開口部は、少なくとも1つあればよく、3つ以上であってもよい。
【0057】
<温度センサ>
図4に示すように、温度センサ8は、バスバーユニット5に2つ取り付けられる。温度センサ8は、中性点用バスバー10のセンサ取り付け部10tに取り付けられる。温度センサ8は、図示略の制御装置まで延びる配線8cを有する。
【0058】
中性点用バスバー10のセンサ取り付け部10tは、バスバーホルダ90から露出する。温度センサ8は、センサ取り付け部10tにおいて中性点用バスバー10に直接接触し、中性点用バスバー10の温度を測定する。
【0059】
以下の説明において、2つの温度センサ8のうち、周方向一方側θ1に配置される一方を第1温度センサ8aと呼び、周方向他方側に配置される他方を第2温度センサ8bと呼ぶ。同様に、以下の説明において、第1温度センサ8aが取り付けられるセンサ取り付け部10tを第1センサ取り付け部10taと呼び、第2温度センサ8bが取り付けられるセンサ取り付け部10tを第2センサ取り付け部10tbと呼ぶ。
【0060】
本実施形態では、温度センサ8が中性点用バスバー10に取り付けられる場合について説明する。しかしながら、温度センサ8は、何れかの相用バスバー11、12、13に取り付けられていてもよい。すなわち、複数のバスバー10、11、12、13のうち、少なくとも一つのバスバーが、センサ取り付け部10tを有していればよい。
【0061】
<流体供給部>
図1に示すように、流体供給部95は、中心軸線Jの軸方向に沿って延びるパイプ状である。流体供給部95は、ハウジング4の内部に配置される。流体供給部95は、ステータ2の径方向外側であって、ステータ2の直上に位置する。流体供給部95には、軸方向他方側(-Y側)の端部から軸方向一方側(+Y側)に向かって流体Oが流れる。流体供給部95内の流体Oの流れは、本実施形態と反対方向であってもよい。
なお、本明細書において、「直上」とは、上側かつ上下方向から見て重なって配置されることを意味する。
【0062】
流体供給部95の軸方向他方側(-Y側)の端部は、流路9に繋がる。流路9は、ハウジング4の内部に溜まる流体Oを吸い上げて、流体供給部95に送る。流路9の経路中には、図示略のポンプおよびクーラが配置される。ポンプは、流路9内の流体Oを圧送する。一方で、クーラは、流路9中の流体を冷却する。
【0063】
流体供給部95には、ステータ2に流体Oを供給する複数の供給孔96、97、98が設けられる。複数の供給孔96、97、98は、軸方向に沿って並ぶ。複数の供給孔96、97、98は、流体供給部95を構成するパイプの厚さ方向に貫通する孔部である。供給孔96、97、98の開口は、ステータ2側を向く。複数の供給孔96、97、98のうち、一部の供給孔96は第1コイルエンド30eの直上に配置され、他の一部の供給孔97は第2コイルエンド30fの直上に配置され、他の供給孔98はステータコア20の直上に配置される。
【0064】
第1コイルエンド30eの直上に配置される供給孔96と第1コイルエンド30eとの間には、バスバーユニット5が配置される。供給孔96は、バスバーユニット5を通過させて第1コイルエンド30eの流体Oを供給する。したがって、供給孔96から供給される流体Oは、第1コイルエンド30eのみならず、バスバーユニット5を冷却する。
【0065】
第2コイルエンド30fの直上に配置される供給孔97は、第2コイルエンド30fに流体Oを供給する。さらに、ステータコア20の直上に配置される供給孔98は、ステータコア20の外周面に流体Oを供給する。
【0066】
図6は、本実施形態の流体供給部95、バスバーユニット5、およびステータ2の断面図である。
流体供給部95は、少なくとも一部においてバスバーユニット5の直上に配置される。流体供給部95のバスバーユニット5の直上に位置する部分には、2つの供給孔96が設けられる。以下の説明において、2つの供給孔96のうち一方を第1供給孔96aと呼び、他方を第2供給孔96bと呼ぶ。すなわち、供給孔96は、第1供給孔96aおよび第2供給孔96bを含む。
【0067】
バスバーユニット5の第1開口部5hおよび第2開口部5kは、周方向に沿って並んで配置される。上述したように、第1開口部5hおよび第2開口部5kは、中心軸線Jの径方向に開口する。すなわち、第1開口部5hおよび第2開口部5kは、ステータ2に向かって開口する。本実施形態において、バスバーユニット5は、ステータ2の上側に配置される。したがって、第1開口部5hおよび第2開口部5kは、上側および下側に開口する。
【0068】
第1開口部5hは、第1供給孔96aの開口方向に配置される。したがって、第1供給孔96aから噴出される流体Oの少なくとも一部は、第1開口部5hに達する。上述したように、第1開口部5hは、ステータ2に向かって開口するため、第1開口部5hに達した流体Oは、ステータ2に供給される。
【0069】
本実施形態の第1開口部5hは、中心軸線Jの直上に配置される。ステータ2の外周は、中心軸線Jを中心として円弧状に延びるため、中心軸線Jの直上において最も高さが高くなる。第1開口部5hから下側に滴下される流体Oは、ステータ2の最も高い部分に供給され、ステータ2の周方向両側に流れる。
【0070】
第2開口部5kは、第2供給孔96bの開口方向に配置される。したがって、第2供給孔96bから噴出される流体Oの少なくとも一部は、第2開口部5kに達する。第2開口部5kに達した流体Oは、ステータ2に供給される。
【0071】
本実施形態によれば、第1開口部5hおよび第2開口部5kが、ステータ2側に開口するため流体供給部95からステータ2側に供給される流体Oを通過させることができる。これにより、流体Oによって、ステータ2のみならずバスバーユニット5を冷却することができる。バスバーユニット5の中性点用バスバー10、および相用バスバー11、12、13は、巻線部30から伝わる熱やジュール熱によって高温になると電気抵抗値が大きくなる。バスバーユニット5を冷却することで、中性点用バスバー10、および相用バスバー11、12、13の電気抵抗値を低減して、駆動装置1の駆動効率を高めることができる。
【0072】
本実施形態において、バスバーユニット5は、ステータ2の外周に沿って周方向に延びる。このため、流体Oを供給孔96から周方向に噴出する場合に、周方向に延びるバスバーユニット5で飛散する流体Oを受けてバスバーユニット5を全体的に冷却できる。結果的に、流体Oを有効利用してバスバーユニット5の冷却効率を高めることができる。
【0073】
本実施形態によれば、バスバーユニット5が周方向に延びるため、供給孔96からバスバーユニット5に供給された流体Oを周方向に沿って第1開口部5h又は第2開口部5kに誘導し易い。流体Oは、バスバーユニット5によって周方向に誘導される過程で、バスバーユニット5から熱を奪い、バスバーユニット5を効率的に冷却できる。
【0074】
本実施形態によれば、バスバーユニット5に第1開口部5hおよび第2開口部5kが設けられるため、流体Oを第1開口部5hおよび第2開口部5kの直下に集中して供給できる。上述したように、第1開口部5hは、中心軸線Jの直上に配置されるため、第1開口部5hを通過する流体Oをステータ2(より具体的には第1コイルエンド30e)の最も高い位置に供給される。第1開口部5hからステータ2に供給された流体Oは、第1コイルエンド30eの周方向両側に略均等に流れてステータ2を周方向に沿って効率的に冷却する。
【0075】
本実施形態のバスバーユニット5は、第1供給孔96aと第1開口部5hとを繋ぐ接続流路6を有する。本実施形態の接続流路6は、中心軸線Jの径方向内側、かつ鉛直下方に凹む。また、本実施形態の接続流路6は、バスバーユニット5の径方向外側面において、中心軸線Jの軸方向と直交する方向に沿って溝状に延びる。より具体的には、接続流路6は、径方向外側に開口し周方向に沿って延びる溝状である。接続流路6は、第1供給孔96aから噴出される流体Oを第1開口部5hに誘導する。
【0076】
接続流路6は、壁部6aと底部6bとを有する。壁部6aは、底部6bから上側に延びる。壁部6aは、底部6bを囲む。壁部6aは、バスバーホルダ90の開放部91aの内側面である。底部6bは、上側を向く。底部6bには、第1開口部5hが設けられる。本実施形態の底部6bは、開放部91aによって露出される中性点用バスバー10の表面である。
【0077】
本実施形態によれば、バスバーユニット5が接続流路6を有する。このため、バスバーユニット5は、接続流路6が設けられる広面積の領域内で、第1供給孔96aから噴出される流体Oを受け止めて第1開口部5hに誘導する。本実施形態によれば、より多くの流体Oを第1開口部5hに導き、ステータ2の所望の位置に流体Oを供給することができるため、ステータ2の冷却効率を高めることができる。
【0078】
本実施形態の接続流路6は、バスバーユニット5の径方向外側面において、軸方向と直交する方向に沿って溝状に延びる。本実施形態の接続流路は、流体Oを軸方向と直交する方向(本実施形態では周方向)に沿って流すことができる。これにより、第1供給孔96aから軸方向と直交する方向に噴出させた流体Oを、接続流路6によって効率的に受け止めることができる。また、溝状の接続流路6によって流体Oを第1開口部5hに誘導する過程で、接続流路6の壁部6aおよび底部6bを冷却することができ、バスバーユニット5を効率に冷却できる。
【0079】
本実施形態の接続流路6は、鉛直下方に凹状に窪む。したがって、接続流路6は、流体Oを貯留できる。本実施形態の接続流路6は、第1供給孔96aから接続流路6への流体Oの供給量が第1開口部5hから滴下できる流量より多い場合などに、流体Oを一時的に貯留する。これにより、供給孔96からの流体Oの供給が停止した後においても、バスバーユニット5からステータ2に向けて流体Oを長時間供給し続けることができる。すなわち、駆動装置1の停止後においても、再起動に備えたステータ2の冷却を続けることができる。加えて、流体供給部95において流体Oを貯留することで、貯留する流体Oによってバスバーユニット5を冷却することができる。
【0080】
本実施形態の接続流路6の底部6bには、中性点用バスバー10が露出する。このため、接続流路6を流れる過程で流体Oは、中性点用バスバー10に接触する。本実施形態によれば、流体Oによって中性点用バスバー10を直接的に冷却できる。
【0081】
図4に示すように、壁部6aのうち第1開口部5hを囲む部分を第1側壁6p、第2側壁6q、および第3側壁6rとする。第1側壁6pは、第1開口部5hの軸方向一方側(+Y側)に配置される。第2側壁6qは、第1開口部5hの軸方向他方側(-Y側に配置され、第1側壁6pと対向する。第3側壁6rは、第1開口部5hの周方向一方側に配置され、第1側壁6pと第2側壁6qとを繋ぐ。
【0082】
第1側壁6pは、バスバーホルダ90の支柱部92の軸方向他方側(-Y側)を向く端面によって構成される。支柱部92の内部には、U相用バスバー11の延出部11cが埋め込まれている。本実施形態によれば、接続流路6に溜まる流体OによってU相用バスバー11を冷却できる。
【0083】
第2側壁6qは、バスバーホルダ90の外周面に対して径方向外側に突出する。第2側壁6qの軸方向他方側(-Y側)の面には、2つのリブ91cが設けられる。リブ91cは、第2側壁6qを補強する。
【0084】
図6に示すように、第3側壁6rは、第1供給孔96aの開口方向に対向して配置される。本実施形態によれば、第1供給孔96aから噴出される流体Oを受け止めて、流体Oが接続流路6から飛散することを抑制する。これにより、より多くの流体を第1開口部5hに導くことができる。
【0085】
底部6bには、第1供給孔96aから第1開口部5hに向かうに従い鉛直下方に傾斜する傾斜部6cが設けられる。傾斜部6cは、周方向において第3側壁6rに対向する。接続流路6は、壁部6a(すなわち、図4に示す第1側壁6p、第2側壁6q、および第3側壁6r)と、傾斜部6cによって囲まれる領域で下側に凹み、流体Oを貯留する。
【0086】
本実施形態によれば、接続流路6の底部6bには、第1開口部5hに向かうに従い鉛直下方に傾斜する傾斜部6cが設けられるため、接続流路6に溜った流体Oを第1開口部5h側に誘導することができる。これにより、接続流路6内に流体Oが滞留することを抑制することができる。
【0087】
図6に示すように、中心軸線Jの軸方向から見て、第1供給孔96aと第1開口部5hを結ぶ直線を第1仮想線VL1とし、第2供給孔96bと第2開口部5kとを結ぶ直線を第2仮想線VL2とする。第1供給孔96aは、第1仮想線VL1に沿って流体Oを噴出するため、流体Oを第1開口部5hに効率的に誘導できる。同様に、第2供給孔96bは、第2仮想線VL2に沿って流体Oを噴出するため、流体Oを第2開口部5kに効率的に誘導できる。
【0088】
本実施形態の第1センサ取り付け部10ta、および第1温度センサ8aは、流体供給部95の直下に配置される。また、本実施形態の第2温度センサ取り付け部10tb、および第2温度センサ8bは、軸方向から見て、第1仮想線VL1および第2仮想線VL2に重なることなく、第1仮想線VL1および第2仮想線VL2と異なる位置に設けられる。
【0089】
本実施形態によれば、第1温度センサ8aおよび第2温度センサ8bは、第1供給孔96a、および第2供給孔96bから噴出される流体Oの噴出経路に配置されておらず、流体Oによって直接的に冷却されない。結果的に、温度センサ8が流体Oの温度を計測してしまうことを抑制でき、バスバーユニット5の温度を正確に測定することができる。
【0090】
本実施形態の第1センサ取り付け部10taおよび第1温度センサ8aは、軸方向から見て、第1仮想線VL1と、第2仮想線(VL2)と、の間に配置される。第1温度センサ8aは、第1供給孔96aから供給された流体Oによって冷却される部分と、第2供給孔96bから供給された流体Oによって冷却される部分と、の間でバスバーユニット5の温度を測定する。これにより、第1温度センサ8aは、流体Oによる冷却を反映したバスバーユニット5の温度を測定することができる、流体Oの供給による冷却効率を経時的に観察できる。
【0091】
本実施形態の第1センサ取り付け部10taおよび第1温度センサ8aは、軸方向から見て、周方向に互いに隣り合う固定部29同士の間に位置する。本実施形態によれば、駆動装置1の組み立て工程時の温度センサ8と固定部29との干渉を抑制することができ、信頼性の高い駆動装置1を提供できる。
【0092】
<開口部の変形例>
次に、上述の実施形態に採用可能な変形例の開口部の構成について説明する。各変形例の開口部は、上述の実施形態の第1開口部5h又は第2開口部5kに替えて採用できる。
なお、以下に説明する各変形例の説明において、既に説明した実施形態および変形例と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
(変形例1)
図7は、変形例1のバスバーユニット105の開口部105h近傍の断面模式図である。
本変形例のバスバーユニット105は、バスバー110と、バスバー110を埋め込むバスバーホルダ190と、を有する。バスバー110は第1貫通孔110aを有し、バスバーホルダ190は第2貫通孔190aを有する。第1貫通孔110aと第2貫通孔190aとは、バスバーユニット105の厚さ方向から見て重なる。
【0094】
第1貫通孔110aおよび第2貫通孔190aは、開口部105hを構成する。すなわち、バスバーユニット105は、開口部105hを有する。本変形例の開口部105hは、バスバー110とバスバーホルダ190とが重なる部分に設けられる。したがって、開口部105hの内側面には、バスバー110とバスバーホルダ190とが露出する。本変形例によれば、開口部105hを通過する流体Oによって、バスバー110とバスバーホルダ190とそれぞれ直接的に冷却できる。
【0095】
バスバーホルダ190は、供給孔96(図6参照)と開口部105hとを繋ぐ接続流路106を有する。接続流路106は、鉛直下方に凹むため、流体Oを貯留できる。接続流路106は、底部106bと壁部106aとを有する。底部106bには、開口部105hが設けられる。壁部106aは、開口部105hを囲む。
【0096】
底部106bおよび壁部106aは、バスバーホルダ190の表面の一部である。壁部106aは、バスバーホルダ190の外周面190fに対して突出する。本変形例によれば、壁部106aの形状、高さ等を比較的自由に構成できる。
【0097】
(変形例2)
図8は、変形例2のバスバーユニット205の開口部205h近傍の断面模式図である。
本変形例のバスバーユニット205は、バスバー210と、バスバー210を埋め込むバスバーホルダ290と、を有する。バスバー210は第1貫通孔210aを有し、バスバーホルダ290は第2貫通孔290aを有する。第1貫通孔210aと第2貫通孔290aとは、バスバーユニット205の厚さ方向から見て重なる。
【0098】
第1貫通孔210aおよび第2貫通孔290aは、開口部205hを構成する。すなわち、バスバーユニット205は、開口部205hを有する。本変形例の開口部205hは、バスバー210とバスバーホルダ290とが重なる部分に設けられる。したがって、開口部205hの内側面には、バスバー210とバスバーホルダ290とが露出する。本変形例によれば、開口部205hを通過する流体Oによって、バスバー210とバスバーホルダ290とそれぞれ直接的に冷却できる。
【0099】
バスバーホルダ290は、供給孔96(図6参照)と開口部205hとを繋ぐ接続流路206を有する。接続流路206は、鉛直下方に凹むため、流体Oを貯留できる。接続流路206は、底部206bと壁部206aとを有する。底部206bには、開口部205hが設けられる。壁部206aは、開口部205hを囲む。
【0100】
底部206bおよび壁部206aは、バスバーホルダ290の表面の一部である。壁部206aは、バスバーホルダ290の外周面290fに対して下側に凹む凹部290jの内側面である。本実施形態によれば、壁部206aがバスバーユニット205の外周面290fから突出することがないため、バスバーユニット205の薄型化を図り易い。
【0101】
(変形例3)
図9は、変形例3のバスバーユニット305の開口部305h近傍の断面模式図である。
本変形例のバスバーユニット305は、バスバー310と、バスバー310を埋め込むバスバーホルダ390と、を有する。バスバー310は第1貫通孔310aを有し、バスバーホルダ390は第2貫通孔390aを有する。
【0102】
本変形例のバスバー310は、バスバーホルダ390の第2貫通孔390aの内側面から内側に突出する。第1貫通孔310aと第2貫通孔390aとは、バスバーユニット305の厚さ方向から見て重なる。したがって、第1貫通孔310aは、バスバーユニット305の厚さ方向から見て、第2貫通孔390aの内側に内包される。
【0103】
第1貫通孔310aは、開口部305hを構成する。すなわち、バスバーユニット305は、開口部305hを有する。本変形例の開口部305hは、バスバーホルダ390が配置されずバスバー310が配置される部分に設けられる。したがって、開口部305hの内側面には、バスバー310のみが露出する。本変形例によれば、開口部305hを通過する流体Oは、バスバー310を効果的に冷却する。
【0104】
バスバーホルダ390は、供給孔96(図6参照)と開口部305hとを繋ぐ接続流路306を有する。接続流路306は、鉛直下方に凹むため、流体Oを貯留できる。接続流路306は、底部306bと壁部306aとを有する。底部306bには、開口部305hが設けられる。壁部306aは、開口部305hを囲む。
【0105】
本変形例の底部306bは、バスバー310の表面の一部である。一方で、本変形例の壁部306aは、バスバーホルダ390の表面の一部であって、第2貫通孔390aの内側面である。本変形例によれば、接続流路306に溜る流体Oによってバスバー310を直接的に冷却できる。
【0106】
(変形例4)
図10は、変形例4のバスバーユニット405の開口部405h近傍の断面模式図である。
本変形例のバスバーユニット405は、バスバー410と、バスバー410を埋め込むバスバーホルダ490と、を有する。バスバー410は、バスバーホルダ490の外縁から突出して露出する。バスバー410は、バスバーホルダ490から露出する部分に開口部405hを有する。すなわち、バスバーユニット405は、開口部405hを有する。
【0107】
本変形例の開口部405hは、バスバーホルダ490が配置されずバスバー410が配置される部分に設けられる。したがって、開口部405hの内側面には、バスバー410のみが露出する。本変形例によれば、開口部405hを通過する流体Oは、バスバー410を効果的に冷却する。
【0108】
(変形例5)
図11は、変形例5のバスバーユニット505の開口部505h近傍の断面模式図である。
本変形例のバスバーユニット505は、バスバー510と、バスバー510を埋め込むバスバーホルダ590と、を有する。バスバーホルダ590は、バスバー510の外縁に対して突出する部分に開口部505hを有する。すなわち、バスバーユニット505は、開口部505hを有する。
【0109】
本変形例の開口部505hは、バスバー510が配置されずバスバーホルダ590が配置される部分に設けられる。したがって、開口部505hの内側面には、バスバーホルダ590のみが露出する。本変形例によれば、開口部505hがバスバーホルダ590によって構成されるため、開口部505hの形状を比較的自由に構成できる。
【0110】
以上に、本発明の実施形態およびその変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
【0111】
例えば、上述の実施形態では、流体供給部がパイプ状である場合について説明した。しかしながら、流体供給部は、ステータに向かって流体を供給できる構成であればよく、例えば底部に供給孔が設けられる樋であってもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…駆動装置、2…ステータ、3…ロータ、3a…シャフト、4…ハウジング、5,105,205,305,405,505…バスバーユニット、105h,205h,305h,405h,505h…開口部、5h…第1開口部(開口部)、5k…第2開口部(開口部)、6,106,206,306…接続流路、6a,106a,206a,306a…壁部、6b,106b,206b,306b…底部、6c…傾斜部、8…温度センサ、9…流路、10,110,210,310,410,510…バスバー、10…中性点用バスバー(バスバー)、10t,10ta,10tb…センサ取り付け部、11,12,13…相用バスバー(バスバー)、20…ステータコア、29…固定部、30…巻線部、90,190,290,390,490,590…バスバーホルダ、95…流体供給部、96,97,98…供給孔、96a…第1供給孔、96b…第2供給孔、J…中心軸線、O…流体、VL1…第1仮想線、VL2…第2仮想線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11