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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-12-25
(45)【発行日】2026-01-09
(54)【発明の名称】三次元計測装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/25 20060101AFI20251226BHJP
【FI】
G01B11/25 H
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024205102
(22)【出願日】2024-11-26
【審査請求日】2025-11-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼村 健介
(72)【発明者】
【氏名】大山 剛
【審査官】國田 正久
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-124938(JP,A)
【文献】特開2018-146289(JP,A)
【文献】特開2013-124937(JP,A)
【文献】特開2017-20959(JP,A)
【文献】特開2019-168286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00 - 11/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の光を発する光源及び該光源からの光を所定の縞パターンに変換可能な反射型光変調素子を有し、単位時間あたり所定のフレーム数で前記縞パターンを被計測物に対し投影可能な複数の投影手段と、
前記被計測物に投影された前記縞パターンを撮像可能な撮像手段と、
前記投影手段及び前記撮像手段を制御し、複数通りの位相の異なる前記縞パターンを順次投影し撮像することにより、光強度分布の異なる複数の画像データを取得可能なデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得された複数の画像データを基に前記被計測物の三次元計測を実行可能な画像処理手段とを備えた三次元計測装置であって、
前記反射型光変調素子は、前記光源からの光を前記被計測物に対し投射可能なように反射させるオン状態又は前記光源からの光を前記被計測物に対し投射しないようにするオフ状態に切換可能な複数の画素が二次元配列された構成を有するとともに、1フレーム期間中における前記オン状態とされる時間の割合が前記画素ごとに調節されることで前記縞パターンを生成可能に構成されており、
前記データ取得手段は、前記光源の点灯を開始して該光源から発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間が経過した後に、該光源を点灯させたまま前記縞パターンの位相を複数回変化させた上で該光源を消灯する位相変化点灯処理を、制御対象の前記投影手段を切換えながら複数の前記投影手段のそれぞれにて順次実行させるとともに、前記光源の点灯中であって該光源から発せられる光の輝度が安定しているときにおいて位相の異なる複数通りの前記縞パターンをそれぞれ撮像する連続撮像処理を、前記撮像手段にて実行させるように構成されていることを特徴とする三次元計測装置。
【請求項2】
前記データ取得手段は、1の前記投影手段にて前記位相変化点灯処理を実行させている最中に、該投影手段の次に前記位相変化点灯処理を行う前記投影手段にて、前記被計測物に対し前記縞パターンが投影されないように前記反射型光変調素子を制御しながら前記光源の点灯を開始させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。
【請求項3】
前記データ取得手段は、1の前記投影手段にて前記光源を消灯させている最中に、前記被計測物に対し前記縞パターンが投影されないように該投影手段の前記反射型光変調素子を制御する一方、前記連続撮像処理を開始させるように前記撮像手段を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相シフト法などを用いて三次元計測を行う三次元計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリント基板上に電子部品を実装する基板製造ラインにおいては、まずプリント基板のランド上にクリーム半田が印刷される(半田印刷工程)。次に、クリーム半田の粘性に基づいてプリント基板上に電子部品が仮止めされる(マウント工程)。その後、かかるプリント基板がリフロー炉へ導かれ、クリーム半田を加熱溶融することで半田付けが行われる(リフロー工程)。
【0003】
このような基板製造ラインにおいては、例えば部品実装前のクリーム半田の印刷状態などを検査するための基板検査装置を設けることがある。従来、基板検査装置としては、位相シフト法などを用いた三次元計測装置が種々提案されている。
【0004】
三次元計測装置は、例えば、所定の光を発する光源及び該光源からの光を所定の縞パターンに変換する格子等からなる投影手段と、被計測物の真上に配置された撮像手段(例えば、CCDカメラ等)とを備えている。そして、投影手段から被計測物に対し縞パターンを投影した状態で、撮像手段によって被計測物に投影された縞パターンを撮像し、得られた画像データに基づき被計測物の各座標(X,Y)における高さ(Z)を取得する。
【0005】
また、三次元形状をより精度よく計測すべく、2つ以上の投影手段を用いた三次元計測装置が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。この特許文献1に係る三次元計測装置は、光源及び格子素子を有するとともに、格子素子を2回以上移送させて移送ごとに被計測物に対し縞パターン(格子パターン)を投影する2つの投影手段(投影部)と、被計測物に投影された縞パターンを撮像して画像データを取得する撮像手段(結像部)とを備えている。そして、縞パターンの投影(このときに撮像が行われる)と縞パターンの位相変化(格子素子の移送)とが両投影手段にて交互に行われることで、一方の投影手段に係る縞パターンと他方の投影手段に係る縞パターンとが交互に撮像されるようになっている。
【0006】
ところで、計測精度を高めるという点では、正弦波状の光強度分布を有する縞パターンを投影することが好ましい。しかしながら、精度の良い理想的な正弦波状の光強度分布を有する縞パターンを投影することは非常に難しい。
【0007】
そこで、縞パターンをより理想的な正弦波状の光強度分布に近づけるために、縞パターンの中間階調をより正確に表現することが可能なデジタル・マイクロミラー・デバイス(Digital Micromirror Device:以下「DMD」と称する。)を用いることが考えられる。DMDでは、画素毎に1フレーム(例えば1/60秒)中のデューティ比を0~100%の範囲内で変化させることにより、フレーム単位で所望の輝度となる光を表現している(図4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2010-276607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、光源から発せられる光の輝度が安定するまでにはある程度の立上り時間を要し、この立上り時間では、光源から発せられる光の輝度が変化する。ここで、所定の縞パターンに係る所定数フレーム分の投影期間のうちの1フレーム期間にてこのような輝度の変化が生じると、DMDの各画素がフレーム単位で表現している光の輝度(デューティ比に則した階調)が、撮像手段により取得された画像データに適切に反映されず、結果的に、計測精度を十分に向上させることができないおそれがある。
【0010】
そこで、光源から発せられる光の輝度を安定させるための十分な立上り時間を確保し、輝度が安定してから撮像手段による撮像を開始することが考えられる。この場合、両光源をそれぞれ連続点灯したり、両光源における点灯及び消灯を適宜繰り返したりしながら、撮像手段(カメラ)によって、一方の投影手段(第一投影装置)に係る縞パターンと他方の投影手段(第二投影装置)に係る縞パターンとを交互に撮像すること(例えば、図6,7参照)が考えられる。尚、図6等における「パターン黒」とは、投影領域全域が黒くなる(真っ暗となる)光学像を意味し、「パターン黒」が投影された場合には、投影領域全域に対し光が全く照射されない状態となる。
【0011】
しかしながら、例えば4通りの縞パターンを撮像するにあたり、連続点灯の場合には約8フレーム(=7フレーム+立上り時間t1+立下り時間t2)の点灯時間tが必要となり、また、点灯及び消灯を適宜繰り返す場合でも約8フレーム〔=4×(1フレーム+立上り時間t1+立下り時間t2)〕の点灯時間tが必要となる。従って、複数通りの縞パターンを得るためには光源を長時間点灯させる必要があり、光源の寿命が短くなるおそれがある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、投影手段にDMD等の反射型光変調素子を用いた場合において、三次元計測に係る計測精度の低下をより確実に防止しつつ、光源の長寿命化を図ることができる三次元計測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
【0014】
手段1.所定の光を発する光源及び該光源からの光を所定の縞パターンに変換可能な反射型光変調素子を有し、単位時間あたり所定のフレーム数で前記縞パターンを被計測物に対し投影可能な複数の投影手段と、
前記被計測物に投影された前記縞パターンを撮像可能な撮像手段と、
前記投影手段及び前記撮像手段を制御し、複数通りの位相の異なる前記縞パターンを順次投影し撮像することにより、光強度分布の異なる複数の画像データを取得可能なデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得された複数の画像データを基に前記被計測物の三次元計測を実行可能な画像処理手段とを備えた三次元計測装置であって、
前記反射型光変調素子は、前記光源からの光を前記被計測物に対し投射可能なように反射させるオン状態又は前記光源からの光を前記被計測物に対し投射しないようにするオフ状態に切換可能な複数の画素が二次元配列された構成を有するとともに、1フレーム期間中における前記オン状態とされる時間の割合が前記画素ごとに調節されることで前記縞パターンを生成可能に構成されており、
前記データ取得手段は、前記光源の点灯を開始して該光源から発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間が経過した後に、該光源を点灯させたまま前記縞パターンの位相を複数回変化させた上で該光源を消灯する位相変化点灯処理を、制御対象の前記投影手段を切換えながら複数の前記投影手段のそれぞれにて順次実行させるとともに、前記光源の点灯中であって該光源から発せられる光の輝度が安定しているときにおいて位相の異なる複数通りの前記縞パターンをそれぞれ撮像する連続撮像処理を、前記撮像手段にて実行させるように構成されていることを特徴とする三次元計測装置。
【0015】
上記手段1によれば、光源の点灯を開始してから立上り時間が経過した後に、つまり、光源から発せられる光の輝度が安定しているときに、縞パターンの位相が変化されつつ撮像手段による撮像が行われる。従って、反射型光変調素子の各画素がフレーム単位で表現している光の輝度(デューティ比に則した階調)が、撮像手段により取得された画像データに適切に反映されることとなる。これにより、三次元計測に係る計測精度の低下をより確実に防止することができる。
【0016】
また、光源の点灯中であって該光源から発せられる光の輝度が安定しているときに、撮像手段によって、位相の異なる複数通りの縞パターンがそれぞれ連続的に撮像される。従って、1の投影手段に係る縞パターンとその他の投影手段に係る縞パターンとを交互に撮像する場合と比べて、複数通りの縞パターンを撮像するために必要となる光源の点灯時間を短くすることができる。例えば、4通りの縞パターンを撮像するにあたり、光源の点灯時間tを約5フレーム(=4フレーム+立上り時間t1+立下り時間t2)とすることができる(図5参照)。これにより、光源の長寿命化を図ることができる。
【0017】
手段2.前記データ取得手段は、1の前記投影手段にて前記位相変化点灯処理を実行させている最中に、該投影手段の次に前記位相変化点灯処理を行う前記投影手段にて、前記被計測物に対し前記縞パターンが投影されないように前記反射型光変調素子を制御しながら前記光源の点灯を開始させるように構成されていることを特徴とする手段1に記載の三次元計測装置。
【0018】
上記手段2によれば、1の投影手段により位相変化点灯処理が実行されている最中(つまり、該投影手段の光源が点灯している最中)に、該投影手段の次に位相変化点灯処理を行う投影手段にて光源の点灯が開始される。従って、1の投影手段における光源の点灯中又は消灯直後に、次に位相変化点灯処理を行う投影手段の光源から発せられる光の輝度を安定させることができる。これにより、1の投影手段から投影された複数通りの縞パターンの撮像を完了した直後に、光源から発せられる光の輝度を安定させるための立上り時間を特段確保することなく、別の投影手段から投影された縞パターンの撮像を開始することができる。その結果、三次元計測処理の高速化を図ることができる。
【0019】
また、次に位相変化点灯処理を行う投影手段は、被計測物に縞パターンが投影されないようにしながら光源の点灯を開始する。従って、光源の点灯開始による影響を画像データに与えずに済む。これにより、三次元計測処理の高速化を図りながら、計測精度の低下をより確実に防ぐことができる。
【0020】
手段3.前記データ取得手段は、1の前記投影手段にて前記光源を消灯させている最中に、前記被計測物に対し前記縞パターンが投影されないように該投影手段の前記反射型光変調素子を制御する一方、前記連続撮像処理を開始させるように前記撮像手段を制御するように構成されていることを特徴とする手段1に記載の三次元計測装置。
【0021】
上記手段3によれば、1の投影手段にて光源を消灯させている最中に、撮像手段による撮像が開始される。つまり、1の投影手段における光源の消灯を待つことなく、撮像手段による撮像が開始される。これにより、三次元計測処理の更なる高速化を図ることができる。
【0022】
また、1の投影手段にて光源を消灯させている最中には、被計測物に対し縞パターンが投影されないように該投影手段の反射型光変調素子が制御される。これにより、取得される画像データに対し、消灯の最中に撮像を開始することによる影響を与えずに済む。その結果、三次元計測処理の更なる高速化を図りながら、計測精度の低下をより確実に防ぐことができる。
【0023】
尚、上記各手段に係る技術事項を適宜組み合わせてもよい。従って、上記手段2に係る技術事項に対し、上記手段3に係る技術事項を組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】基板検査装置を模式的に示す概略構成図である。
図2】基板検査装置の電気的構成を示すブロック図である。
図3】DMDの反射面を模式的に示す部分拡大平面模式図である。
図4】各画素における輝度とマイクロミラーのオン時間との関係を示す図である。
図5】各投影装置やカメラの処理動作を説明するためのタイミングチャートである。
図6】一方の投影手段に係る縞パターンと他方の投影手段に係る縞パターンとを交互に撮像する場合に考えられる各投影手段やカメラの処理動作であって、特に光源を連続点灯する場合の処理動作を説明するためのタイミングチャートである。
図7】一方の投影手段に係る縞パターンと他方の投影手段に係る縞パターンとを交互に撮像する場合に考えられる各投影手段やカメラの処理動作であって、特に光源の点灯及び消灯を繰り返す場合の処理動作を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、基板検査装置1を模式的に示す概略構成図である。本実施形態では、基板検査装置1が「三次元計測装置」を構成する。
【0026】
図1に示すように、基板検査装置1は、載置台3、第一投影装置4x、第二投影装置4y、カメラ5及び制御装置6を備えている。本実施形態では、第一投影装置4x及び第二投影装置4yがそれぞれ「投影手段」を構成し、カメラ5が「撮像手段」を構成する。
【0027】
載置台3は、計測対象たるクリーム半田が印刷されてなる「被計測物」としてのプリント基板2を載置するための台である。載置台3には、モータ15,16が設けられており、該モータ15,16が制御装置6により駆動制御されることによって、載置台3上に載置されたプリント基板2が任意の方向(X軸方向及びY軸方向)へスライドするようになっている。
【0028】
第一投影装置4x及び第二投影装置4y(以下、単に「投影装置4x,4y」ということがある)は、プリント基板2の表面に対し斜め上方から所定の縞パターン(正弦波状の光強度分布を有する光パターン)を投影する。投影装置4x,4yは、例えば、載置台3の中心を基準とした対称位置に設けられている。
【0029】
投影装置4x,4yは、所定の光を発する光源4xa,4yaと、該光源4xa,4yaからの光を縞パターンに変換する「反射型光変調素子」としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(以下「DMD」という)4xb,4ybとを備えている。投影装置4x,4yは、単位時間あたり所定のフレーム数(例えば1秒あたり60フレーム:60FPS)で縞パターン等の光学像をプリント基板2に対し投影可能である。
【0030】
投影装置4x,4yにおいて、光源4xa,4yaから発せられた光は集光レンズ(図示略)等を介してDMD4xb,4ybに導かれる。そして、DMD4xb,4ybの反射面において選択的に反射され変調された光が投影レンズ4xc,4ycに導かれると、該光は投影レンズ4xc,4ycを介してプリント基板2に対し投射されることとなる。
【0031】
本実施形態では、光源4xa,4yaとして白色光を出射するLED光源を採用している。勿論、光源4xa,4yaは、これに限定されるものではなく、例えばランプ光源やレーザー光源等であってもよい。また、白色光に限らず、例えば近赤外光など他の光を出射する光源を採用してもよい。但し、光源4xa,4yaとしては、発する光の輝度が安定するまでに要する立上り時間が比較的小さなもの(例えば、立上り時間が10ms以下となるもの)が好ましい。
【0032】
本実施形態で用いるDMD4xb,4ybは公知のものである。以下、DMD4xb,4ybの基本的構成について図3を参照して説明する。図3は、DMD4xb,4ybの反射面を模式的に示す部分拡大平面模式図である。
【0033】
DMD4xb,4ybは、光源4xa,4yaからの光を所定の縞パターンに変換するためのものであり、互いに独立して駆動制御可能な平面視矩形状の多数のマイクロミラー(可動ミラー)41がシリコン基板上に二次元配列された構成を有している。各マイクロミラー41がそれぞれDMD4xb,4ybの1画素を構成する。
【0034】
各マイクロミラー41は、その一対角線を揺動軸41aとして揺動可能に支持されるとともに、その裏側に配設された図示しない電極に対し駆動電圧が印加されることで発生する静電引力によって傾斜した状態となる。
【0035】
そして、各画素に印加される駆動電圧を制御することで、各マイクロミラー41は、DMD4xb,4ybの基準面に対し、例えば+10°傾いた状態であるオン状態と、-10°傾いた状態であるオフ状態とに択一的に切替え可能とされている。
【0036】
オン状態のマイクロミラー41に対し光源4xa,4yaから光が入射した場合、該マイクロミラー41に反射した反射光が投影レンズ4xc,4ycに入射し、投影レンズ4xc,4ycを介してプリント基板2に対し投射される。
【0037】
一方、オフ状態のマイクロミラー41に光源4xa,4yaから光が入射した場合、該マイクロミラー41に反射した反射光は投影レンズ4xc,4ycには入射せず、所定の光吸収体(図示略)に向け投射される。つまり、プリント基板2に向けて光は投射されず、プリント基板2上には黒点が投影されることとなる。
【0038】
また、図4に示すように、DMD4xb,4ybは、オンオフ制御を高速で行い、例えばパルス幅変調(PWM)によって各マイクロミラー41の1フレーム期間中におけるオン状態にある時間割合(デューティ比)を変化させることで、画素毎に例えば256階調の階調表現が可能となっている。
【0039】
そして、予め設定された投影パターン情報を基に生成した制御信号によって、DMD4xb,4yb上に二次元配列された各マイクロミラー41をそれぞれ個別に駆動制御することにより、投影パターン情報に応じて変調された縞パターン(正弦波状の光強度分布を有する光パターン)等の光学像をプリント基板2上に投影することが可能となっている。
【0040】
カメラ5は、レンズや撮像素子等からなり、プリント基板2に投影された縞パターン(より正確には縞パターン及びこれが投影されたプリント基板2)を撮像する。撮像素子としては、例えばCMOSセンサやCCDセンサ等を挙げることができる。
【0041】
カメラ5によって撮像され取得された画像データは、該カメラ5内部においてデジタル信号に変換された上で、デジタル信号の形で制御装置6に入力され、後述する画像データ記憶装置24に記憶される。
【0042】
制御装置6は、投影装置4x,4yやカメラ5の駆動制御など基板検査装置1内における各種制御や画像処理、演算処理を実施するためのものである。制御装置6は、カメラ5により取得された画像データを基に、後述するような画像処理や演算処理等を実施する。
【0043】
ここで、制御装置6の電気的構成について説明する。図2に示すように、制御装置6は、CPU及び入出力インターフェース21(以下、「CPU等21」という)、入力装置22、表示装置23、画像データ記憶装置24、演算結果記憶装置25及び設定データ記憶装置26を備えている。尚、これら各装置22~26は、CPU等21に対し電気的に接続されている。
【0044】
CPU21等は、基板検査装置1全体の制御を司るとともに、外部の装置(例えば投影装置4x,4y等)との間における信号の送受信を担う。入力装置22は、キーボードやマウス、タッチパネル等で構成されており、制御装置6に対する情報の入力に用いられる。表示装置23は、CRTや液晶などの表示画面を有し、制御装置6に記憶された各種情報を表示する。
【0045】
画像データ記憶装置24は、カメラ5による撮像で取得された画像データなどを記憶する。演算結果記憶装置25は、検査結果などの各種演算結果を記憶する。設定データ記憶装置26は、プリント基板2に係る設計情報や、投影装置4x,4yが生成する縞パターン等に係る投影パターン情報などの各種情報を予め記憶する。
【0046】
次に、基板検査装置1によってプリント基板2の検査エリアごとに行われる検査ルーチンについて図5を参照して詳しく説明する。図5は、投影装置4x,4y及びカメラ5の処理動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0047】
かかる検査ルーチンは、制御装置6(CPU等21)にて実行されるものである。本実施形態では、検査エリアごとに、4回の画像取得処理を2回ずつ行う。これにより、検査エリアごとに、光強度分布の異なる計8通りの画像データが取得される。
【0048】
制御装置6は、まずモータ15,16を駆動制御してプリント基板2を移動させ、カメラ5の視野(撮像範囲)をプリント基板2上の所定の検査エリアに合わせる。尚、検査エリアは、カメラ5の視野の大きさを1単位としてプリント基板2の表面を予め分割しておいた中の1つのエリアである。
【0049】
続いて、制御装置6は、クロック信号等に基づき所定のタイミングで1フレーム分の「パターン黒」の生成処理を開始する。
【0050】
具体的には、制御装置6は、投影装置4x,4yを制御することで、DMD4xb,4ybの全画素(全てのマイクロミラー41)が1フレーム全期間においてオフ状態となる処理を実行する。これにより、光源4xa,4yaの点灯の有無に拘らず、プリント基板2に対しては、1フレーム全期間において継続して投影装置4x,4yから光が投射されることはなく、「パターン黒」が投影された状態となる。「パターン黒」が投影された状態では、投影領域全域に対し光が全く照射されないこととなる。
【0051】
そして、制御装置6は、この「パターン黒」の投影期間中の所定のタイミングにおいて、第一投影装置4xにおける光源4xaの点灯処理を開始する。点灯処理の開始タイミングは、第一投影装置4xから投影される縞パターンの撮像処理の開始タイミングと、光源4xaから発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間t1とに基づき設定される。尚、立上り時間t1は、採用する光源4xa,4yaによって変動し得る。
【0052】
制御装置6は、立上り時間t1の経過後、第一投影装置4xからプリント基板2に投影される縞パターンの位相を変化させながら、カメラ5によって、位相の異なる複数通り(本実施形態では4通り)の縞パターンを撮像する。従って、縞パターンの生成及びカメラ5による撮像は、立上り時間t1が経過し、光源4xaから発せられる光の輝度が安定した段階で行われる。
【0053】
縞パターンの生成及びカメラ5による撮像について具体的に説明すると、制御装置6は、まず、第一投影装置4xに係る1つ目の縞パターン生成処理を実行する。この処理では、DMD4xbを駆動制御することで、位相の異なる4通りの縞パターンのうちの1つ目の縞パターン(位相「0°」のパターン1)の生成処理が所定数フレーム分(図5の例では1フレーム分)実行される。これにより、所定数フレームの間、プリント基板2に対し、第一投影装置4xに係る1つ目の縞パターンが投影された状態となる。
【0054】
また、制御装置6は、第一投影装置4xに係る1つ目の縞パターンの投影に合わせてカメラ5を駆動制御することで、第一投影装置4xに係る1回目の撮像処理(露光処理)を開始する。第一投影装置4xによって1つ目の縞パターンが投影されている間、カメラ5による1回目の撮像処理(撮像X1)は継続して実行される。尚、カメラ5による撮像で取得された画像データは、各撮像処理の終了後、画像データ記憶装置24へ転送され記憶される。
【0055】
次いで、制御装置6は、1回目の縞パターン投影期間(縞パターン生成処理)の終了後、第一撮像装置4xに係る2つ目の縞パターン生成処理を実行する。具体的には、DMD4xbを駆動制御して、第一投影装置4xに係る2つ目の縞パターン(位相「90°」のパターン2)の生成処理を所定数フレーム分(図5の例では1フレーム分)実行する。これにより、所定数フレームの間、プリント基板2に対し、第一投影装置4xに係る2つ目の縞パターンが投影された状態となる。
【0056】
そして、制御装置6は、第一投影装置4xに係る2つ目の縞パターンの投影に合わせてカメラ5を駆動制御することで、第一投影装置4xに係る2回目の撮像処理(露光処理)を開始する。2つ目の縞パターンが投影されている間、カメラ5による2回目の撮像処理(撮像X2)は継続して実行される。
【0057】
さらに、制御装置6は、2回目の縞パターン投影期間(縞パターン生成処理)の終了後、第一投影装置4xに係る3回目の縞パターン生成処理を実行するとともに、該縞パターン(位相「180°」のパターン3)の投影に合わせて、カメラ5による3回目の撮像処理(撮像X3)を実行する。また、制御装置6は、3回目の縞パターン投影期間(縞パターン生成処理)の終了後、第一投影装置4xに係る4つ目の縞パターン生成処理を実行し、該縞パターン(位相「270°」のパターン4)の投影に合わせて、カメラ5による4回目の撮像処理(撮像X4)を実行する。尚、各縞パターンを撮像する間、光源4xaは点灯したままとされる。
【0058】
さらに、制御装置6は、カメラ5による4つ目の縞パターンの撮像処理が終了すると、第一投影装置4xに係る光源4xaの消灯処理を開始する。このとき、制御装置6は、光源4xaを消灯させている最中に、つまり、立下り時間t2の間に、プリント基板2に縞パターンが投影されないように、DMD4xbの全画素をオフ状態とする処理を実行し、「パターン黒」が投影された状態とする。
【0059】
このように制御装置6は、光源4xaの点灯を開始して該光源4xaから発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間t1が経過した後に、該光源4xaを点灯させたまま縞パターンの位相を4回変化させた上で該光源4xaを消灯する位相変化点灯処理を、第一投影装置4xにて実行させる。また、制御装置6は、光源4xaの点灯中であって該光源4xaから発せられる光の輝度が安定しているときにおいて位相の異なる4通りの縞パターンをそれぞれ連続的に撮像する連続撮像処理を、カメラ5に実行させる。
【0060】
さらに、制御装置6は、カメラ5による4つ目の縞パターンの撮像中に、すなわち、第一投影装置4xにて位相変化点灯処理を実行させている最中に、第二投影装置4yにおける光源4yaの点灯処理を開始する。このとき、制御装置6は、プリント基板2に対し、第二投影装置4yに係る縞パターンが投影されないようにすべく、全画素がオフ状態となるようにDMD4ybを制御する。尚、光源4yaの点灯処理の開始タイミングは、第二投影装置4yに係る縞パターンの撮像処理の開始タイミングと、光源4yaから発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間t1とに基づき設定される。
【0061】
そして、制御装置6は、第二投影装置4yに係る立上り時間t1の経過後に、第二投影装置4yからプリント基板2に投影される縞パターンの位相を変化させながら、カメラ5によって、位相の異なる4通りの縞パターンを撮像する。
【0062】
ここで、第二投影装置4yに係る縞パターンの生成及びカメラ5による撮像は、第一投影装置4xの光源4xaを消灯させている最中に開始される。つまり、第二投影装置4yに係る縞パターンを撮像するための連続撮像処理は、第一投影装置4xの光源4xaを消灯させている最中(第一投影装置4xに係る立下り時間t2)に開始される。また、第二投影装置4yに係る縞パターンの生成及びカメラ5による撮像は、第二投影装置4yに係る立上り時間t1が経過した後であって、光源4yaから発せられる光の輝度が安定している段階で行われる。
【0063】
第二投影装置4yに係る縞パターンの撮像は、第一投影装置4xに係る縞パターンの撮像と同様に行われる。すなわち、制御装置6は、第二投影装置4y(特にDMD4yb)を制御することで、第二投影装置4yに係る1つ目、2つ目、3つ目及び4つ目の縞パターン(位相「0°」、「90°」、「180°」及び「270°」の縞パターン)をプリント基板2に対し順次投影させる。そして、制御装置6は、カメラ5を制御して、各縞パターンにてそれぞれ1回ずつの撮像処理(撮像Y1,撮像Y2,撮像Y3及び撮像Y4)を実行させる。これにより、4通りの縞パターンが順次撮像される。カメラ5による4つ目の縞パターンの撮像処理が終了すると、制御装置6は、光源4yaを消灯させる。
【0064】
従って、制御装置6は、第一投影装置4xに係る縞パターンを撮像するときと同様に、光源4yaの点灯を開始して該光源4yaから発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間t1が経過した後に、該光源4yaを点灯させたまま縞パターンの位相を4回変化させた上で該光源4yaを消灯する位相変化点灯処理を、第二投影装置4yにて実行させる。また、制御装置6は、光源4yaの点灯中であって該光源4yaから発せられる光の輝度が安定しているときにおいて位相の異なる4通りの縞パターンをそれぞれ撮像する連続撮像処理を、カメラ5にて実行させる。
【0065】
このように制御装置6は、制御対象の投影装置4x,4yを切換えながら、これら投影装置4x,4yのそれぞれにて位相変化点灯処理を順次実行させるとともに、光源4xa,4yaから発せられる光の輝度が安定しているときに、カメラ5にて連続撮像処理を実行させる。本実施形態では、投影装置4x,4y及びカメラ5を制御し、8(=4×2)通りの位相の異なる縞パターンを順次投影し撮像することにより、光強度分布の異なる複数の画像データを取得する制御装置6が「データ取得手段」を構成する。
【0066】
次いで、制御装置6は、上記のように取得した8通りの画像データ(各画素の輝度値)を基に、公知の位相シフト法により三次元計測(高さ計測)を行い、かかる計測結果を演算結果記憶装置25に記憶する。本実施形態では、複数の画像データを基にプリント基板2の三次元計測を実行する制御装置6が「画像処理手段」を構成する。
【0067】
次に、制御装置6は、三次元計測結果(各座標における高さデータ)に基づき、クリーム半田の良否判定処理を行う。具体的に、制御装置6は、上記のように得られた検査エリアの計測結果に基づいて、基準面より高くなったクリーム半田の印刷範囲を検出し、この範囲内での各部位の高さを積分することにより、印刷されたクリーム半田の量を算出する。
【0068】
続いて、制御装置6は、算出したクリーム半田の量等のデータを、予め設定データ記憶装置26に記憶されている基準データ(ガーバデータなど)と比較判定し、この比較結果が許容範囲内にあるか否かによって、その検査エリアにおけるクリーム半田の印刷状態の良否を判定する。
【0069】
かかる処理が行われている間に、制御装置6は、モータ15,16を駆動制御してプリント基板2を次の検査エリアへと移動させ、以降、上記一連の処理が、全ての検査エリアで繰り返し行われることで、プリント基板2全体の検査が終了する。
【0070】
以上詳述したように、本実施形態によれば、光源4xa,4yaの点灯を開始してから立上り時間t1が経過した後に、つまり、光源4xa,4yaから発せられる光の輝度が安定しているときに、縞パターンの位相が変化されつつカメラ5による撮像が行われる。従って、DMD4xb,4ybの各画素がフレーム単位で表現している光の輝度(デューティ比に則した階調)が、カメラ5により取得された画像データに適切に反映されることとなる。これにより、三次元計測に係る計測精度の低下をより確実に防止することができる。
【0071】
また、光源4xa,4yaの点灯中であって該光源4xa,4yaから発せられる光の輝度が安定しているときに、カメラ5によって、位相の異なる4通りの縞パターンがそれぞれ連続的に撮像される。従って、第一投影装置4xに係る縞パターンと第二投影装置4yに係る縞パターンとを交互に撮像する場合と比べて、4通りの縞パターンを撮像するために必要となる光源4xa,4yaの点灯時間を短くすることができる。すなわち、本実施形態では、4通りの縞パターンを撮像するにあたり、光源4xa,4yaの点灯時間tを約5フレーム(=4フレーム+立上り時間t1+立下り時間t2)とすることができる(図5参照)。これにより、光源4xa,4yaの長寿命化を図ることができる。
【0072】
さらに、第一投影装置4xにより位相変化点灯処理が実行されている最中(つまり、第一投影装置4xの光源4xaが点灯している最中)に、第二投影装置4yにて光源4yaの点灯が開始される。従って、第一投影装置4xにおける光源4xaの点灯中又は消灯直後に、次に位相変化点灯処理を行う第二投影装置4yの光源4yaから発せられる光の輝度を安定させることができる。これにより、第一投影装置4xから投影された4通りの縞パターンの撮像を完了した直後に、光源4yaから発せられる光の輝度を安定させるための立上り時間t1を特段確保することなく、第二投影装置4yから投影された縞パターンの撮像を開始することができる。その結果、三次元計測処理の高速化を図ることができる。
【0073】
加えて、第二投影装置4yは、DMD4ybの各画素をオフ状態とし、プリント基板2に縞パターンが投影されないようにしながら光源4yaの点灯を開始する。従って、光源4yaの点灯開始による影響を画像データ(第一投影装置4xから投影される縞パターンに係る画像データ)に与えずに済む。これにより、三次元計測処理の高速化を図りながら、計測精度の低下をより確実に防ぐことができる。
【0074】
また、第一投影装置4xにて光源4xaを消灯させている最中に、カメラ5による撮像が開始される。つまり、第一投影装置4xにおける光源4xaの消灯を待つことなく、第二投影装置4yに係る縞パターンを撮像するためのカメラ5による撮像が開始される。これにより、三次元計測処理の更なる高速化を図ることができる。
【0075】
さらに、第一投影装置4xにて光源4xaを消灯させている最中には、プリント基板2に対し縞パターンが投影されないように該第一投影装置4xのDMD4xbが制御される。これにより、取得される画像データ(第二投影装置4yから投影される縞パターンに係る画像データ)に対し、消灯の最中に撮像を開始することによる影響を与えずに済む。その結果、三次元計測処理の更なる高速化を図りながら、計測精度の低下をより確実に防ぐことができる。
【0076】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0077】
(a)上記実施形態において、基板検査装置1は、2つの投影装置4x,4yを備えているが、3つ以上の投影装置を備えていてもよい。この場合においても、制御装置5は、上記実施形態と同様に、制御対象の投影装置を切換えながら、これら投影装置のそれぞれにて位相変化点灯処理を順次実行させるとともに、光源から発せられる光の輝度が安定しているときに、カメラ5にて連続撮像処理を実行させる。
【0078】
(b)上記実施形態では、三次元計測装置を、プリント基板2に印刷されたクリーム半田の印刷状態を検査する基板検査装置1に具体化しているが、これに限らず、例えばプリント基板上に塗布された接着剤や、プリント基板上に実装された電子部品、ウエハ基板に形成された半田バンプなど、他の対象を計測する構成に具体化してもよい。また、被計測物をプリント基板2以外としてもよい。
【0079】
(c)上記実施形態において、各投影装置4x,4yは、位相が90°ずつ異なる4通りの縞パターンを投影するように構成されているが、位相シフト回数及び位相シフト量は、これらに限定されるものではなく、位相シフト法により三次元計測可能な他の位相シフト回数及び位相シフト量を採用してもよい。従って、投影装置4x,4yは、例えば、位相が120°ずつ異なる3通りの縞パターンを投影するものであってもよいし、位相が180°ずつ異なる2通りの縞パターンを投影するものであってもよい。
【0080】
(d)上記実施形態では、位相シフト法により三次元計測を行う構成となっているが、これに限らず、例えば空間コード法など、他のパターン投影法(三次元計測法)を採用してもよい。但し、クリーム半田など小さな計測対象を計測する場合には、位相シフト法など、計測精度の高い計測方法を採用することがより好ましい。
【0081】
(e)基板検査装置1の構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、モータ15,16を駆動制御してプリント基板2を移動させ、カメラ5の視野(撮像範囲)をプリント基板2上の所定の検査エリアに合わせる構成となっている。これに限らず、例えばプリント基板2を固定した状態で、投影装置4x,4y及びカメラ5からなる検査ヘッドを移動させ、プリント基板2上の所定の検査エリアに合わせる構成としてもよい。
【0082】
(e)投影装置4x,4yに係る構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、「反射型光変調素子」としてDMD4xb,4ybを採用しているが、これに代えて、反射型液晶素子(LCOS:Liquid Crystal On Silicon)など、他のものを採用してもよい。
【0083】
また、DMD4xb,4ybに係る画素数、階調数、フレームレート、マイクロミラー41の二次元配列構成、マイクロミラー41の揺動軸41aの向き、マイクロミラー41の傾斜角度などは上記実施形態に限定されず、他の構成を採用してもよい。
【0084】
さらに、上記実施形態では、DMD4xb,4ybにおける各マイクロミラー41の1フレーム期間中におけるオン状態にある時間割合(デューティ比)を変化させる方法として、パルス幅変調(PWM)を例示しているが、これに限らず、例えば各マイクロミラー41の1フレーム期間中におけるオン状態にある回数を調整するパルス密度変調(PDM)等を採用してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1…基板検査装置(三次元計測装置)、2…プリント基板(被計測物)、4x…第一投影装置(投影手段)、4xa…光源、4xb…DMD(反射型光変調素子)、4y…第二投影装置(投影手段)、4ya…光源、4yb…DMD(反射型光変調素子)、5…カメラ(撮像手段)、6…制御装置(データ取得手段、画像処理手段)。
【要約】
【課題】DMDなどの反射型光変調素子を用いた場合において、計測精度の低下をより確実に防止しつつ、光源の長寿命化を図ることができる三次元計測装置を提供する。
【解決手段】第一投影装置、第二投影装置及びカメラを制御し、複数通りの縞パターンを順次投影し撮像することにより、光強度分布の異なる複数の画像データが取得される。画像データを取得するにあたっては、投影装置4x,4yの光源の点灯を開始して該光源から発せられる光の輝度が安定するまでに要する立上り時間が経過した後に、該光源を点灯させたまま縞パターンの位相を複数回変化させた上で該光源を消灯する位相変化点灯処理が、投影装置4x,4yのそれぞれにて順次実行される。また、光源の点灯中であって該光源から発せられる光の輝度が安定しているときにおいて位相の異なる複数通りの縞パターンをそれぞれ撮像する連続撮像処理がカメラ5にて実行される。
【選択図】 図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7