(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-01-16
(45)【発行日】2026-01-26
(54)【発明の名称】半導体装置、半導体モジュールおよび電子機器
(51)【国際特許分類】
H10D 30/47 20250101AFI20260119BHJP
H10D 30/87 20250101ALI20260119BHJP
H10D 64/62 20250101ALI20260119BHJP
H10D 64/20 20250101ALI20260119BHJP
H10D 64/23 20250101ALI20260119BHJP
【FI】
H10D30/47 201
H10D30/87 F
H10D64/62 R
H10D64/20 Z
H10D64/23 J
(21)【出願番号】P 2022578136
(86)(22)【出願日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 JP2021046629
(87)【国際公開番号】W WO2022163196
(87)【国際公開日】2022-08-04
【審査請求日】2024-11-19
(31)【優先権主張番号】P 2021014618
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 克彦
【審査官】脇水 佳弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-108813(JP,A)
【文献】特開2004-165387(JP,A)
【文献】特開2019-208068(JP,A)
【文献】特開2009-038392(JP,A)
【文献】特表2019-505992(JP,A)
【文献】特開2009-004398(JP,A)
【文献】特開2005-109133(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10D 30/47
H10D 30/87
H10D 64/60
H10D 64/20
H10D 64/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体層と、
前記半導体層とは異なる半導体材料で前記半導体層に積層されたチャネル層と、
前記半導体層と前記チャネル層との間に形成されたバッファ層と、
前記チャネル層上に形成されたバリア層と、
前記バリア層上に形成されたゲート電極と、
前記バリア層上に、前記ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記バリア層と、前記チャネル層と、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料部と、
前記チャネル層および前記バッファ層に接する、前記チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部と
を備え
、
前記低熱抵抗材料部は、前記バリア層および前記チャネル層を貫通する金属材料で構成され、
前記低熱抵抗材料部は、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接するとともに前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極の直下に形成され、
前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極は、前記低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記低熱抵抗材料部と一体に形成され、
前記低抵抗材料部は、平面視において前記低熱抵抗材料部を囲んでおり、前記低熱抵抗材料部の側面に接する
半導体装置。
【請求項2】
前記低熱抵抗材料部と前記低抵抗材料部とは互いにオーミック接合している
請求項
1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記チャネル層と前記バッファ層との間に形成され、前記チャネル層よりもバンドギャップの広いバックバリア層を更に備え、
前記低熱抵抗材料部は、前記バッファ層、前記チャネル層および前記バックバリア層を貫通する金属材料で構成されている
請求項
1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記低熱抵抗材料部は、
前記ソース電極に接するとともに前記ソース電極の直下に形成された第1低熱抵抗材料部と、
前記ドレイン電極に接するとともに前記ドレイン電極の直下に形成された第2低熱抵抗材料部と
を有
し、
前記ソース電極は、前記第1低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記第1低熱抵抗材料部と一体に形成され、
前記ドレイン電極は、前記第2低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記第2低熱抵抗材料部と一体に形成され、
前記低抵抗材料部は、
前記バリア層、前記チャネル層および前記ソース電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の第1低抵抗材料部と、
前記バリア層、前記チャネル層および前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の第2低抵抗材料部と
を有し、
前記第1低抵抗材料部は、平面視において前記第1低熱抵抗材料部を囲んでおり、前記第1低熱抵抗材料部の側面に接し、
前記第2低抵抗材料部は、平面視において前記第2低熱抵抗材料部を囲んでおり、前記第2低熱抵抗材料部の側面に接する
請求項
1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記チャネル層は、GaNで形成されており、
前記バリア層は、Al1-x-yGaxInyN(0≦x<1,0≦y<1)で形成されている
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
半導体層と、
前記半導体層とは異なる半導体材料で前記半導体層に積層されたチャネル層と、
前記半導体層と前記チャネル層との間に形成されたバッファ層と、
前記チャネル層上に形成されたバリア層と、
前記バリア層上に形成されたゲート電極と、
前記バリア層上に、前記ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記バリア層と、前記チャネル層と、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料部と、
前記チャネル層および前記バッファ層に接する、前記チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部と
を備え
、
前記低熱抵抗材料部は、前記バリア層および前記チャネル層を貫通する金属材料で構成され、
前記低熱抵抗材料部は、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接するとともに前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極の直下に形成され、
前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極は、前記低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記低熱抵抗材料部と一体に形成され、
前記低抵抗材料部は、平面視において前記低熱抵抗材料部を囲んでおり、前記低熱抵抗材料部の側面に接する
半導体モジュール。
【請求項7】
半導体層と、
前記半導体層とは異なる半導体材料で前記半導体層に積層されたチャネル層と、
前記半導体層と前記チャネル層との間に形成されたバッファ層と、
前記チャネル層上に形成されたバリア層と、
前記バリア層上に形成されたゲート電極と、
前記バリア層上に、前記ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記バリア層と、前記チャネル層と、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料部と、
前記チャネル層および前記バッファ層に接する、前記チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部と
を備え
、
前記低熱抵抗材料部は、前記バリア層および前記チャネル層を貫通する金属材料で構成され、
前記低熱抵抗材料部は、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接するとともに前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極の直下に形成され、
前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極は、前記低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記低熱抵抗材料部と一体に形成され、
前記低抵抗材料部は、平面視において前記低熱抵抗材料部を囲んでおり、前記低熱抵抗材料部の側面に接する
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置、半導体モジュールおよび電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代移動体通信システム(5G)においては、ミリ波帯域の信号の使用が想定される。空間減衰の大きなミリ波帯域では、高いパワーの出力が必要となり、高出力、高周波の半導体デバイスが必要となる。高出力、高周波の半導体デバイスとしては、例えば、パワーアンプや、RFスイッチが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
ところで、高出力、高周波の半導体デバイスでは、高い排熱性が求められる。従って、排熱性の高い半導体装置、ならびにそのような半導体装置を備えた半導体モジュールおよび電子機器を提供することが望ましい。
【0005】
本開示の一実施形態に係る半導体装置は、半導体層と、半導体層とは異なる半導体材料で半導体層に積層されたチャネル層と、半導体層とチャネル層との間に形成されたバッファ層とを備えている。この半導体装置は、さらに、チャネル層上に形成されたバリア層と、バリア層上に形成されたゲート電極と、バリア層上に、ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極とを備えている。この半導体装置は、さらに、低抵抗材料部と、低熱抵抗材料部とを備えている。低抵抗材料部は、バリア層と、チャネル層と、ソース電極もしくはドレイン電極に接する、チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料で構成されている。低熱抵抗材料部は、チャネル層およびバッファ層に接する、チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料で構成されている。
【0006】
本開示の一実施形態に係る半導体モジュールは、上記の半導体装置を備えている。
【0007】
本開示の一実施形態に係る電子機器は、上記の半導体装置を備えている。
【0008】
本開示の一実施形態に係る半導体装置、半導体モジュールおよび電子機器では、低熱抵抗材料部が、半導体層とチャネル層との間に形成されたバッファ層と、チャネル層とに接している。これにより、チャネル層で発生した熱を、低熱抵抗材料部を介して半導体層側に排出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態に係る半導体装置の断面構成例を表す図である。
【
図2】
図1の半導体装置の平面構成例を表す図である。
【
図3】
図1の半導体装置の製造過程の一例を表す図である。
【
図10】
図1の半導体装置の電流経路および放熱経路の一例を表す図である。
【
図11】比較例に係る半導体装置の電流経路および放熱経路の一例を表す図である。
【
図12】
図1の半導体装置の断面構成の一変形例を表す図である。
【
図14】
図1の半導体装置が適用された高周波モジュールの一例を表す図である。
【
図15】
図1の半導体装置が適用された無線通信装置の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。また、本開示は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比などについても、それらに限定されるものではない。なお、説明は、以下の順序で行う。
1.背景
2.実施の形態(半導体装置)
3.変形例(半導体装置)
4.適用例(高周波モジュール、無線通信装置)
【0011】
<1.背景>
第5世代移動体通信システム(5G)においては、ミリ波帯域の信号の使用が想定される。空間減衰の大きなミリ波帯域では、高いパワーの出力が必要となり、高出力、高周波の半導体デバイスが必要となる。高出力、高周波の半導体デバイスとしては、例えば、パワーアンプや、RFスイッチが挙げられる。
【0012】
GaNは、絶縁破壊電圧が高く、高温動作が可能で、飽和ドリフトが高いなどの特徴を有している。GaN系ヘテロ接合に形成される二次元電子ガス(2DEG)は、移動度が高く、シート電子密度が高いという特徴を有している。これらの特徴により、GaN系ヘテロ接合を用いた高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)では、低抵抗で高速・高耐圧動作が可能である。そのため、GaN系ヘテロ接合を用いた高電子移動度トランジスタは、高出力、高周波の半導体デバイスへの適用が期待されている。以下に、GaN系ヘテロ接合を用いた高電子移動度トランジスタを備えた半導体装置の実施形態について説明する。
【0013】
<2.実施の形態>
[構成]
次に、本開示の一実施の形態に係る半導体装置1について説明する。
図1は、本実施の形態に係る半導体装置1の断面構成例を表したものである。半導体装置1は、Al
1-x-yGa
xIn
yN(0≦x<1,0≦y<1)/GaNのヘテロ接合を用いた高電子移動度トランジスタを備えている。
図2は、
図1の半導体装置1の平面構成例を表したものである。
図2には、高電子移動度トランジスタの形成された領域がアクティブ領域αとして示されている。アクティブ領域αの周囲は、例えば、ボロンのイオン注入などにより高抵抗化された非活性領域となっている。
【0014】
高電子移動度トランジスタは、GaNの格子定数とは異なる格子定数の基板10上に積層された半導体積層部20に形成されている。半導体積層部20は、基板10上にエピタキシャル結晶成長を行うことによって形成されたエピタキシャル結晶成長層である。基板10は、本開示の「半導体層」の一具体例に対応する。
【0015】
半導体積層部20は、基板10と接する箇所に、格子定数を制御するバッファ層21を有している。バッファ層21は、本開示の「バッファ層」の一具体例に対応する。バッファ層21が設けられていることにより、半導体積層部20のうち、高電子移動度トランジスタが形成される層内の結晶状態を良好にすることができ、また、基板10の反りを抑制することもできる。このように、半導体装置1は、バッファ層21を介して基板10上に高電子移動度トランジスタを形成した構成となっている。
【0016】
半導体装置1は、例えば、
図1に示したように、基板10と、基板10上に積層された半導体積層部20とを備えている。半導体積層部20は、例えば、バッファ層21、バックバリア層22、チャネル層23、バリア層24を基板10側からこの順に積層した構成となっている。バックバリア層22は、本開示の「バックバリア層」の一具体例に対応する。チャネル層23は、本開示の「チャネル層」の一具体例に対応する。バリア層24は、本開示の「バリア層」の一具体例に対応する。
【0017】
基板10が、例えば、Si、SiC、サファイアなどで構成されている。基板10に用いられる化合物半導体が、本開示の「第1の化合物半導体」の一具体例に対応する。バッファ層21は、例えば、AlN、AlGaN、GaNなどの化合物半導体により構成されている。バッファ層21は、必ずしも単層で構成されている必要はなく、例えば、AlN層、AlGaN層およびGaN層のうち少なくとも2種類の層を積層した構成となっていてもよい。バッファ層21が3元系(AlGaN)で構成されている場合には、バッファ層21が、厚さ方向に徐々に組成を変化させた構成となっていてもよい。
【0018】
バックバリア層22は、バッファ層21とチャネル層23との間に形成されている。バックバリア層22は、チャネル層23内のバックバリア層22側の部分のエネルギーバンドを持ち上げる作用を有する化合物半導体材料で形成されている。そのような化合物半導体材料としては、例えば、チャネル層23よりもバンドギャップの広い化合物半導体材料(例えば、Al1-a-bGaaInbN(0≦a<1,0≦b<1))が挙げられる。バックバリア層22は、アンドープの化合物半導体材料で形成されていてもよい。バックバリア層22は、必ずしも単層で構成されている必要はなく、例えば、組成比に互いに異なる複数のAl1-a-bGaaInbN層を積層した構成となっていてもよい。バックバリア層22が3元系(AlInN)または4元系(AlGaInN)で構成されている場合には、バックバリア層22が、厚さ方向に徐々に組成を変化させた構成となっていてもよい。
【0019】
バックバリア層22がバッファ層21とチャネル層23との間に形成されることにより、短チャネル効果の抑制などの特性良化が期待できる。しかし、その一方で、転移やトラップの増加、さらには、放熱性の悪化に伴う特性劣化が起こる可能性がある。本実施の形態では、放熱性の悪化を抑制するための構成が半導体積層部20内に設けられている。放熱性の悪化を抑制するための構成については、後に詳述するものとする。
【0020】
チャネル層23は、上述の高電子移動度トランジスタのチャネルを構成する層である。チャネル層23は、バリア層24との分極によりキャリアが蓄積される領域である。チャネル層23は、バリア層24との分極によりキャリアが蓄積されやすい化合物半導体材料で形成されている。チャネル層23に用いられる化合物半導体が、本開示の「第2の化合物半導体」の一具体例に対応する。そのような化合物半導体材料としては、例えば、GaNが挙げられる。チャネル層23は、アンドープの化合物半導体材料で形成されていてもよい。このようにした場合には、チャネル層23におけるキャリアの不純物散乱が抑えられ、高移動度でのキャリア移動が実現される。チャネル層23は、異なる化合物半導体材料によって形成されるチャネル層23およびバリア層24がヘテロ接合されることで、バリア層24と接するチャネル層23の界面にチャネルとなる二次元電子ガス層23aを形成する。
【0021】
バリア層24は、チャネル層23との分極によりチャネル層23内にキャリアが蓄積される化合物半導体材料で形成されている。そのような化合物半導体材料としては、例えば、Al1-c-dGacIndN(0≦c<1,0≦d<1)が挙げられる。バリア層24は、アンドープの化合物半導体材料で形成されていてもよい。このようにした場合には、チャネル層23におけるキャリアの不純物散乱が抑えられ、高移動度でのキャリア移動が実現される。バリア層24は、必ずしも単層で構成されている必要はなく、例えば、組成比に互いに異なる複数のAl1-c-dGacIndN層を積層した構成となっていてもよい。バリア層24が3元系(AlInN)または4元系(AlGaInN)で構成されている場合には、バリア層24が、厚さ方向に徐々に組成を変化させた構成となっていてもよい。
【0022】
半導体積層部20は、さらに、例えば、高濃度不純物領域25,26を有している。高濃度不純物領域25,26は、本開示の「低抵抗材料部」の一具体例に対応する。
【0023】
高濃度不純物領域25は、チャネル層23内の二次元電子ガス層23aと、後述のドレイン電極32とを互いに低抵抗で接続するための領域である。高濃度不純物領域25は、チャネル層23よりも低抵抗の低抵抗材料で形成されており、バリア層24、チャネル層23およびドレイン電極32に接している。高濃度不純物領域25は、バリア層24の表面から、チャネル層23において二次元電子ガス層23aが形成される領域よりも深い領域まで形成されていることが好ましい。ただし、チャネル層23およびバリア層24の構成によっては、高濃度不純物領域25が二次元電子ガス層23aに直接接していなくても、二次元電子ガス層23aとドレイン電極32とを互いに低抵抗で接続することができる場合もある。その場合には、高濃度不純物領域25は、二次元電子ガス層23aに接していなくてもよい。
【0024】
高濃度不純物領域26は、チャネル層23内の二次元電子ガス層23aと、後述のソース電極33とを互いに低抵抗で接続するための領域である。高濃度不純物領域26は、チャネル層23よりも低抵抗の低抵抗材料で形成されており、バリア層24、チャネル層23およびソース電極33に接している。高濃度不純物領域26は、バリア層24の表面から、チャネル層23において二次元電子ガス層23aが形成される領域よりも深い領域まで形成されていることが好ましい。ただし、チャネル層23およびバリア層24の構成によっては、高濃度不純物領域25が二次元電子ガス層23aに直接接していなくても、二次元電子ガス層23aとソース電極33とを互いに低抵抗で接続することができる場合もある。その場合には、高濃度不純物領域25は、二次元電子ガス層23aに接していなくてもよい。
【0025】
高濃度不純物領域25,26は、半導体積層部20に対してエッチングにより形成した凹部20A、20Bに対して高濃度不純物領域25,26を選択的に埋める選択再成長を行うことにより形成されていてもよい。高濃度不純物領域25,26は、半導体積層部20に対してイオン注入を行うことにより形成されていてもよい。高濃度不純物領域25,26が上述の選択再成長により形成されている場合、高濃度不純物領域25,26は、例えば、n型のIn1-eGaeN(0<e<1)によって形成されていてもよい。このとき、高濃度不純物領域25,26に含まれるn型のドーパントとしては、SiやGeが用いられ、そのドーパントの濃度(不純物濃度)は、例えば、1×1018cm-3以上となっている。
【0026】
高濃度不純物領域25,26は、必ずしも単層で構成されている必要はなく、例えば、組成比に互いに異なる複数のn型のIn1-eGaeN層を積層した構成となっていてもよい。高濃度不純物領域25,26が3元系(InGaN)で構成されている場合には、高濃度不純物領域25,26が、厚さ方向に徐々に組成を変化させた構成となっていてもよい。
【0027】
半導体積層部20には、例えば、
図1に示したように、後述のゲート電極34を挟み込む位置に、凹部20A,20Bが形成されている。凹部20Aは、例えば、
図2に示したように、平面視において高濃度不純物領域25によって囲まれている。凹部20Bは、例えば、
図2に示したように、平面視において高濃度不純物領域26によって囲まれている。凹部20A,20Bは、バリア層24の表面から、バッファ層21に達する深さまで形成されている。つまり、凹部20A,20Bの底面には、バッファ層21が露出している。
【0028】
半導体装置1は、更に、上述の高電子移動度トランジスタのゲートを構成するゲート電極34と、上述の高電子移動度トランジスタのドレインを構成するドレイン電極32と、上述の高電子移動度トランジスタのソースを構成するソース電極33とを備えている。ゲート電極34は、本開示の「ゲート電極」の一具体例に対応する。ドレイン電極32は、本開示の「ドレイン電極」の一具体例に対応する。ソース電極33は、本開示の「ソース電極」の一具体例に対応する。ドレイン電極32およびソース電極33は、バリア層24上に、ゲート電極34を挟み込む位置に形成されている。
【0029】
凹部20Aの内部には、ドレイン電極32の一部が埋め込まれている。ドレイン電極32のうち、凹部20Aの内部に埋め込まれた部分が、本開示の「チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部」「第2低熱抵抗材料部」の一具体例に対応する。ドレイン電極32のうち、凹部20Aの内部に埋め込まれた部分は、ドレイン電極32のうち、バリア層24上に形成されている部分の直下に形成されている。ドレイン電極32全体が同一の製造プロセスで一体に形成されたものであってもよい。また、ドレイン電極32のうち、凹部20Aの内部に埋め込まれた部分と、ドレイン電極32のうち、バリア層24上に形成されている部分とが、互いの異なるプロセスで形成されたものであってもよい。ドレイン電極32のうち、凹部20Aの内部に埋め込まれた部分と、ドレイン電極32のうち、バリア層24上に形成されている部分とが、互いに同一の金属材料で形成されていてもよいし、互いに異なる金属材料で形成されていてもよい。
【0030】
凹部20Bの内部には、ソース電極33の一部が埋め込まれている。ソース電極33のうち、凹部20Bの内部に埋め込まれた部分が、本開示の「チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部」「第1低熱抵抗材料部」の一具体例に対応する。ソース電極33のうち、凹部20Bの内部に埋め込まれた部分は、ソース電極33のうち、バリア層24上に形成されている部分の直下に形成されている。ソース電極33全体が同一の製造プロセスで一体に形成されたものであってもよい。また、ソース電極33のうち、凹部20Bの内部に埋め込まれた部分と、ソース電極33のうち、バリア層24上に形成されている部分とが、互いの異なるプロセスで形成されたものであってもよい。ソース電極33のうち、凹部20Bの内部に埋め込まれた部分と、ソース電極33のうち、バリア層24上に形成されている部分とが、互いに同一の金属材料で形成されていてもよいし、互いに異なる金属材料で形成されていてもよい。
【0031】
ドレイン電極32およびソース電極33は、バリア層24の表面から、バッファ層21に達する深さまで形成されている。つまり、ドレイン電極32およびソース電極33のうち、凹部20A,20Bの内部に埋め込まれた部分は、バリア層24、チャネル層23およびバックバリア層22を貫通してバッファ層21に接している。ドレイン電極32のうち、凹部20Aの内部に埋め込まれた部分は、さらに、高濃度不純物領域25およびチャネル層23にも接している。ソース電極33のうち、凹部20Bの内部に埋め込まれた部分は、さらに、高濃度不純物領域26およびチャネル層23にも接している。
【0032】
ドレイン電極32は、高濃度不純物領域25にオーミック接合している。ドレイン電極32は、さらに、平面視において高濃度不純物領域25を覆っており、バリア層24の上面に接している。ソース電極33は、高濃度不純物領域26にオーミック接合している。ソース電極33は、さらに、平面視において高濃度不純物領域26を覆っており、バリア層24の上面に接している。ドレイン電極32およびソース電極33は、高濃度不純物領域25,26にオーミック接合する構成としては、例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)および金(Au)を基板10側からこの順に積層した積層体となっている。ドレイン電極32およびソース電極33が上述の材料で形成されている場合、ドレイン電極32およびソース電極33が、チャネル層23よりも低抵抗の低抵抗材料で形成されており、さらに、チャネル層23よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料で形成されていると言える。
【0033】
ゲート電極34は、バリア層24上に形成されている。ゲート電極34は、半導体積層部20の上面を覆う絶縁層31に形成されたゲート開口31Aを介してバリア層24の上面に接している。絶縁層31は、バリア層24に対して絶縁性を有し、かつ、イオンなどの不純物からバリア層24を保護する層である。絶縁層31は、さらに、バリア層24との間に良好な界面を形成して、デバイス特性を劣化させない材料によって形成されている。絶縁層31は、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、または、これらの積層体によって形成されている。
【0034】
[製造方法]
次に、
図3~
図9を参考にして、半導体装置1の製造方法について説明する。
図3~
図9は、半導体装置1製造過程におけるウェハの断面構成例を表したものである。
【0035】
半導体装置1を製造するためには、基板10上に、化合物半導体を、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition :有機金属気相成長)法などのエピタキシャル結晶成長法により一括に形成する。この際、化合物半導体の原料としては、例えば、ガリウムの原料ガスとして例えばトリメチルガリウム((CH
3)
3Ga)を、アルミニウムの原料ガスとして例えばトリメチルアルミニウム((CH
3)
3Al)を、インジウムの原料ガスとして例えばトリメチルインジウム((CH
3)
3In)をそれぞれ用いる。また、窒素の原料ガスとしてアンモニア(NH
3)を用いる。また、ケイ素の原料ガスとして例えばモノシラン(SiH
4)を用いる。これにより、基板10上に、バッファ層21~バリア層24(半導体積層部20)を形成する(
図3)。その後、バリア層24の表面に絶縁層40を形成する(
図3)。
【0036】
次に、絶縁層40のうち、高濃度不純物領域25,26を形成する領域に対して開口部H1,H2を形成する(
図4)。続いて、絶縁層40をマスクとして、塩素系のガスを用いたRIE法によって、チャネル層23に達するまで選択的にエッチングを行い、これにより、半導体積層部20に対して、凹部20-1,20-2を形成する(
図4)。次に、凹部20-1,20-2を埋め込むように、高濃度不純物領域25,26を形成する(
図5)。その後、絶縁層40を除去する(
図5)。
【0037】
次に、表面全体に絶縁層を形成した後、絶縁層のうち、凹部20A,20Bを形成する領域に対して開口部を形成する。このとき、開口部の底面には、高濃度不純物領域25,26が露出している。続いて、絶縁層をマスクとして、塩素系のガスを用いたRIE法によって、バッファ層21に達するまで選択的にエッチングを行い、これにより、半導体積層部20に対して、凹部20A,20Bを形成する(
図6)。このとき、高濃度不純物領域25,26、チャネル層23およびバックバリア層22を貫通するように凹部20A,20Bを形成する。
【0038】
次に、例えば、真空蒸着法やスパッタ法を用いて、ドレイン電極32およびソース電極33を形成する(
図7)。このとき、凹部20A,20Bを埋め込むとともに、高濃度不純物領域25,26を覆うように、ドレイン電極32およびソース電極33を形成する。次に、例えば、ドレイン電極32およびソース電極33を含む表面全体に絶縁層31を形成する(
図8)。次に、絶縁層31のうち、ゲート電極34を形成する領域に対してゲート開口31Aを形成する(
図9)。このとき、ゲート開口31Aの底面には、バリア層24が露出している。続いて、例えば、真空蒸着法やスパッタ法を用いて、ゲート電極34を形成する(
図1)。このとき、ゲート開口31Aを埋め込むとともに、断面形状がT字形状となるように、ゲート電極34を形成する。このようにして、半導体装置1が製造される。
【0039】
[効果]
次に、比較例と対比しつつ、半導体装置1における効果について説明する。
図10は、半導体装置1の電流経路Piおよび放熱経路Phの一例を表したものである。
図11は、比較例に係る半導体装置100の電流経路Piおよび放熱経路Phの一例を表したものである。
【0040】
半導体装置1では、チャネル層23の二次元電子ガス層23aを含む電流経路Piを介して、ドレイン電極32からソース電極33に電流が流れる。このとき、チャネル層23で発生した熱は、電流経路Piと同じ経路を介して、ドレイン電極32側やソース電極33側に排出される。チャネル層23で発生した熱は、さらに、ドレイン電極32のうち、凹部20Aの内部に埋め込まれた部分や、ソース電極33のうち、凹部20Bの内部に埋め込まれた部分を含む放熱経路P2を介して、基板10側にも排出される。
【0041】
一般に、バックバリア層22はチャネル層23などと比べて熱伝導率の低い材料(3元系(AlInN)または4元系(AlGaInN))で構成されている。そのため、比較例に係る半導体装置100では、チャネル層23で発生した熱の基板10側への排出が、バックバリア層22で阻害される。比較例に係る半導体装置100では、チャネル層23で発生した熱は、主に、ドレイン電極32側やソース電極33側に排出され、基板10側にはあまり排出されない。その結果、比較例に係る半導体装置100では、チャネル層23で発生した熱を十分に排出することができず、チャネル層23およびその近傍が高温となり、特性劣化が生じてしまう。
【0042】
一方、半導体装置1では、放熱経路P2がバックバリア層22を貫通して設けられており、バッファ層21に連結されているので、チャネル層23で発生した熱の基板10側への排出が、バックバリア層22で邪魔されない。これにより、半導体装置1では、チャネル層23で発生した熱が、ドレイン電極32側やソース電極33側だけでなく、基板10側へ排出される。その結果、チャネル層23およびその近傍の温度を下げることができ、特性劣化の発生を抑制することができる。
【0043】
<2.変形例>
次に、上記実施の形態に係る半導体装置1の変形例について説明する。
【0044】
図12は、上記実施の形態に係る半導体装置1の断面構成の一変形例を表したものである。
図13は、
図12の半導体装置1の上面構成例を表したものである。
【0045】
上記実施の形態では、ドレイン電極32およびソース電極33は、バリア層24の上面に接するように形成されていた。このとき、チャネル層23で発生した熱の一部を、バリア層24の上面から、ドレイン電極32およびソース電極33を経由して基板10側へ排出することができる。しかし、この排熱経路を省略しても問題ない場合には、この排熱経路を省略することが可能である。このとき、ドレイン電極32およびソース電極33が、例えば、
図12、
図13に示したように、バリア層24の上面に接しないように棒状の形状となっていてもよい。
【0046】
<4.適用例>
[適用例1]
次に、
図14を参照して、本開示の一実施形態およびその変形例に係る半導体装置1が適用される高周波モジュール2について説明する。高周波モジュール2は、本開示の「半導体モジュール」の一具体例に対応する。
図14は、高周波モジュール2の斜視図である。
【0047】
高周波モジュール2は、例えば、エッジアンテナ42と、ドライバ43と、位相調整回路44と、スイッチ41と、低ノイズアンプ45と、バンドパスフィルタ46と、パワーアンプ47とを備えている。
【0048】
高周波モジュール2は、アレイ状に形成されたエッジアンテナ42と、スイッチ41、低ノイズアンプ45、バンドパスフィルタ46およびパワーアンプ47等のフロントエンド部品とが1つのモジュールとして一体化して実装されたアンテナ一体型モジュールである。このような高周波モジュール2は、例えば、通信向けトランシーバとして用いられ得る。高周波モジュール2に備えられるスイッチ41、低ノイズアンプ45およびパワーアンプ47等を構成するトランジスタは、高周波に対する利得を高くするために、例えば、本開示の一実施形態およびその変形例に係る半導体装置1に設けられた高電子移動度トランジスタで構成され得る。
【0049】
[適用例2]
図15は、無線通信装置の一例を表したものである。無線通信装置は、本開示の「電子機器」の一具体例に対応する。この無線通信装置は、例えば、音声、データ通信、LAN接続など多機能を有する携帯電話システムである。無線通信装置は、例えば、アンテナANTと、アンテナスイッチ回路3と、高電力増幅器HPAと、高周波集積回路RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)と、ベースバンド部BBと、音声出力部MICと、データ出力部DTと、インタフェース部I/F(例えば、無線LAN(W-LAN;Wireless Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、他)とを備えている。アンテナスイッチ回路3は、本開示の一実施形態およびその変形例に係る半導体装置1に設けられた高電子移動度トランジスタを含んで構成されている。高周波集積回路RFICとベースバンド部BBとはインタフェース部I/Fにより接続されている。
【0050】
無線通信装置では、送信時、すなわち、無線通信装置の送信系から送信信号をアンテナANTへと出力する場合には、ベースバンド部BBから出力される送信信号は、高周波集積回路RFIC、高電力増幅器HPA、およびアンテナスイッチ回路3を介してアンテナANTへと出力される。
【0051】
受信時、すなわち、アンテナANTで受信した信号を無線通信装置の受信系へ入力させる場合には、受信信号は、アンテナスイッチ回路3および高周波集積回路RFICを介してベースバンド部BBに入力される。ベースバンド部BBで処理された信号は、音声出力部MICと、データ出力部DTと、インタフェース部I/Fなどの出力部から出力される。
【0052】
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
【0053】
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
半導体層と、
前記半導体層とは異なる半導体材料で前記半導体層に積層されたチャネル層と、
前記半導体層と前記チャネル層との間に形成されたバッファ層と、
前記チャネル層上に形成されたバリア層と、
前記バリア層上に形成されたゲート電極と、
前記バリア層上に、前記ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記バリア層と、前記チャネル層と、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料部と、
前記チャネル層および前記バッファ層に接する、前記チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部と
を備えた
半導体装置。
(2)
前記低熱抵抗材料部は、前記バリア層および前記チャネル層を貫通する金属材料で構成されている
(1)に記載の半導体装置。
(3)
前記低熱抵抗材料部は、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接するとともに前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極の直下に形成されている
(2)に記載の半導体装置。
(4)
前記低熱抵抗材料部と前記低抵抗材料部とは互いにオーミック接合している
(2)または(3)に記載の半導体装置。
(5)
前記チャネル層と前記バッファ層との間に形成され、前記チャネル層よりもバンドギャップの広いバックバリア層を更に備え、
前記低熱抵抗材料部は、前記バッファ層、前記チャネル層および前記バックバリア層を貫通する金属材料で構成されている
(2)ないし(4)のいずれか1つに記載の半導体装置。
(6)
前記低熱抵抗材料部は、
前記ソース電極に接するとともに前記ソース電極の直下に形成された第1低熱抵抗材料部と、
前記ドレイン電極に接するとともに前記ドレイン電極の直下に形成された第2低熱抵抗材料部と
を有する
(3)に記載の半導体装置。
(7)
前記ソース電極は、前記第1低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記第1低熱抵抗材料部と一体に形成されており、
前記ドレイン電極は、前記第2低熱抵抗材料部と同一の金属材料で形成されるとともに、前記第2低熱抵抗材料部と一体に形成されている
(6)に記載の半導体装置。
(8)
前記チャネル層は、GaNで形成されており、
前記バリア層は、Al1-x-yGaxInyN(0≦x<1,0≦y<1)で形成されている
(1)ないし(7)のいずれか1つに記載の半導体装置。
(9)
半導体層と、
前記半導体層とは異なる半導体材料で前記半導体層に積層されたチャネル層と、
前記半導体層と前記チャネル層との間に形成されたバッファ層と、
前記チャネル層上に形成されたバリア層と、
前記バリア層上に形成されたゲート電極と、
前記バリア層上に、前記ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記バリア層と、前記チャネル層と、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料部と、
前記チャネル層および前記バッファ層に接する、前記チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部と
を備えた
半導体モジュール。
(10)
半導体層と、
前記半導体層とは異なる半導体材料で前記半導体層に積層されたチャネル層と、
前記半導体層と前記チャネル層との間に形成されたバッファ層と、
前記チャネル層上に形成されたバリア層と、
前記バリア層上に形成されたゲート電極と、
前記バリア層上に、前記ゲート電極を挟み込む位置に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記バリア層と、前記チャネル層と、前記ソース電極もしくは前記ドレイン電極に接する、前記チャネル層よりも低抵抗の低抵抗材料部と、
前記チャネル層および前記バッファ層に接する、前記チャネル層よりも低熱抵抗の低熱抵抗材料部と
を備えた
電子機器。
【0054】
本開示の一実施形態に係る半導体装置、半導体モジュールおよび電子機器では、低熱抵抗材料部が、半導体層とチャネル層との間に形成されたバッファ層と、チャネル層とに接している。これにより、チャネル層で発生した熱を、低熱抵抗材料部を介して半導体層側に排出することが可能となる。その結果、チャネル層で発生した熱を、ソース電極側やドレイン電極側だけに排出する場合と比べて、排熱性の高い半導体装置を実現することができる。なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
【0055】
本出願は、日本国特許庁において2021年2月1日に出願された日本特許出願番号第2021-014618号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0056】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。