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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-01-22
(45)【発行日】2026-01-30
(54)【発明の名称】光検出装置および光検出システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/4861 20200101AFI20260123BHJP
   H04N 25/773 20230101ALI20260123BHJP
【FI】
G01S7/4861
H04N25/773
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022575118
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(86)【国際出願番号】 JP2021044114
(87)【国際公開番号】W WO2022153700
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2024-10-25
(31)【優先権主張番号】P 2021005817
(32)【優先日】2021-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小澤 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】高塚 拳文
【審査官】梶田 真也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0319344(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0128921(US,A1)
【文献】特開平01-184405(JP,A)
【文献】特開2011-217206(JP,A)
【文献】特開2018-077143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 - 7/51
G01S 17/00 - 17/95
G01B 11/00 - 11/30
G01C 3/00 - 3/32
H04N 5/30 - 5/33
H04N 25/773
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光パルスを検出可能な受光素子を有し、前記受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号を生成する受光部と、
複数の制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、前記複数の制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることにより前記パルス信号を伝える複数のスイッチと、
前記複数のスイッチに対応して設けられ、それぞれが、前記複数のスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給された前記パルス信号に基づいてカウント処理を行うことにより第1のカウント値を生成する複数のカウンタと、
検出期間において、前記複数の制御信号のそれぞれにおける前記パルス期間を、前記パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、前記複数の制御信号を生成する信号生成部と
前記複数のカウンタのそれぞれの前記第1のカウント値に基づいて、複数の前記単位期間のそれぞれにおける第2のカウント値を算出し、複数の前記第2のカウント値のうち、前記光パルスの成分を含む2つの前記第2のカウント値に基づいて、前記光パルスの光検出タイミングを算出する処理部と
を備えた光検出装置。
【請求項2】
前記複数の制御信号のそれぞれにおける前記パルス期間は、互いに等しい
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項3】
前記パルス期間の時間長は、前記単位期間の時間長の整数倍である
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項4】
前記検出期間における、最初の1または複数の前記単位期間を除く期間において、前記受光部は前記光パルスを検出する
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項5】
前記検出期間における、最後の1または複数の前記単位期間を除く期間において、前記受光部は前記光パルスを検出する
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項6】
前記検出期間おける、前記複数の制御信号のうちの最初に前記パルス期間が設定された第1の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第1のスイッチがオン状態になり、
前記処理部は、前記複数のカウンタのうちの、前記第1のスイッチに対応する第1のカウンタの前記第1のカウント値を、前記パルス期間に含まれる前記単位期間の数で除算し、その除算結果に基づいて前記第2のカウント値を算出する
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項7】
前記検出期間における、前記複数の制御信号のうちの最後に前記パルス期間が設定された第2の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第2のスイッチがオン状態になり、
前記処理部は、前記複数のカウンタのうちの、前記第2のスイッチに対応する第2のカウンタの前記第1のカウント値を、前記パルス期間に含まれる前記単位期間の数で除算し、その除算結果に基づいて前記第2のカウント値を算出する
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項8】
前記検出期間における、前記複数の制御信号のうちの最初に前記パルス期間が設定された第1の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第1のスイッチがオン状態になり、
前記検出期間における、前記複数の制御信号のうちの最後に前記パルス期間が設定された第2の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第2のスイッチがオン状態になり、
前記複数のカウンタのそれぞれの前記第1のカウント値に基づいて、前記複数のカウンタのうちの、前記第1のスイッチに対応する第1のカウンタの前記第1のカウント値、および前記第2のスイッチに対応する第2のカウンタの前記第1のカウント値のうちの一方を選択し、選択された前記第1のカウント値を、前記パルス期間に含まれる前記単位期間の数で除算し、その除算結果に基づいて前記第2のカウント値を算出する
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項9】
前記受光素子は、シングルフォトンアバランシェダイオードを含む
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項10】
前記受光素子は、アバランシェフォトダイオードを含む
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項11】
複数の光検出ユニットを備え、
前記複数の光検出ユニットのそれぞれは、前記受光部、前記複数のスイッチ、および前記複数のカウンタを含む
請求項1に記載の光検出装置。
【請求項12】
前記受光素子は、第1の半導体基板に設けられ、
前記受光部、前記複数のスイッチ、および前記複数のカウンタは、前記第1の半導体基板に貼り付けられた第2の半導体基板に設けられた
請求項11に記載の光検出装置。
【請求項13】
前記受光素子は、前記第1の半導体基板における第1の領域に設けられ、
前記受光部、前記複数のスイッチ、および前記複数のカウンタは、前記第2の半導体基板における、前記第1の領域に対応する位置に配置された第2の領域に設けられた
請求項12に記載の光検出装置。
【請求項14】
光を射出する発光部と
前記発光部から射出された光のうちの、検出対象により反射された光を検出する光検出部と
を備え、
前記光検出部は、
光パルスを検出可能な受光素子を有し、前記受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号を生成する受光部と、
複数の制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、前記複数の制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることにより前記パルス信号を伝える複数のスイッチと、
前記複数のスイッチに対応して設けられ、それぞれが、前記複数のスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給された前記パルス信号に基づいてカウント処理を行うことにより第1のカウント値を生成する複数のカウンタと、
検出期間において、前記複数の制御信号のそれぞれにおける前記パルス期間を、前記パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、前記複数の制御信号を生成する信号生成部と
前記複数のカウンタのそれぞれの前記第1のカウント値に基づいて、複数の前記単位期間のそれぞれにおける第2のカウント値を算出し、複数の前記第2のカウント値のうち、前記光パルスの成分を含む2つの前記第2のカウント値に基づいて、前記光パルスの光検出タイミングを算出する処理部と
を含む
光検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光を検出する光検出装置および光検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
検出対象物までの距離を計測する際、しばしば、TOF(Time Of Flight)法が用いられる。このTOF法では、光を射出するとともに、検出対象物により反射された反射光を検出する。そして、TOF法では、光を射出したタイミングおよび反射光を検出したタイミングの間の時間差を計測することにより、検出対象物までの距離を計測する。例えば、特許文献1には、受光素子により生成された電荷を、2つの電荷蓄積部のいずれか一方に選択的に蓄積させる測距装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-77143号公報
【発明の概要】
【0004】
光検出装置では、光検出タイミングの検出精度を高めることが望まれており、さらなる検出精度の向上が期待されている。
【0005】
光検出タイミングの検出精度を高めることができる光検出装置および光検出システムを提供することが望ましい。
【0006】
本開示の一実施の形態における光検出装置は、受光部と、複数のスイッチと、複数のカウンタと、信号生成部と、処理部とを備えている。受光部は、光パルスを検出可能な受光素子を有し、受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号を生成するように構成される。複数のスイッチは、複数の制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、複数の制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることによりパルス信号を伝えるように構成される。複数のカウンタは、複数のスイッチに対応して設けられ、それぞれが、複数のスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給されたパルス信号に基づいてカウント処理を行うことにより第1のカウント値を生成するように構成される。信号生成部は、検出期間において、複数の制御信号のそれぞれにおけるパルス期間を、パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、複数の制御信号を生成するように構成される。処理部は、複数のカウンタのそれぞれの第1のカウント値に基づいて、複数の単位期間のそれぞれにおける第2のカウント値を算出し、複数の第2のカウント値のうち、光パルスの成分を含む2つの第2のカウント値に基づいて、光パルスの光検出タイミングを算出するように構成される。
【0007】
本開示の一実施の形態における光検出システムは、発光部と、光検出部とを備えている。発光部は、光を射出するように構成される。光検出部は、発光部から射出された光のうちの、検出対象により反射された光を検出するように構成される。光検出部は、光パルスを検出可能な受光部と、複数のスイッチと、複数のカウンタと、信号生成部と、処理部とを有している。受光部は、受光素子を有し、受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号を生成するように構成される。複数のスイッチは、複数の制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、複数の制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることによりパルス信号を伝えるように構成される。複数のカウンタは、複数のスイッチに対応して設けられ、それぞれが、複数のスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給されたパルス信号に基づいてカウント処理を行うことにより第1のカウント値を生成するように構成される。信号生成部は、検出期間において、複数の制御信号のそれぞれにおけるパルス期間を、パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、複数の制御信号を生成するように構成される。処理部は、複数のカウンタのそれぞれの第1のカウント値に基づいて、複数の単位期間のそれぞれにおける第2のカウント値を算出し、複数の第2のカウント値のうち、光パルスの成分を含む2つの第2のカウント値に基づいて、光パルスの光検出タイミングを算出するように構成される。
【0008】
本開示の一実施の形態における光検出装置および光検出システムでは、受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号が生成される。このパルス信号は、複数のスイッチが複数の制御信号に基づいてオンオフすることにより、複数のカウンタに供給される。複数のスイッチのそれぞれでは、制御信号のパルス期間においてオン状態になることにより、パルス信号がカウンタに供給される。複数のカウンタのそれぞれでは、スイッチから供給されたパルス信号に基づいてカウント処理が行われ、第1のカウント値が生成される。複数の制御信号は、複数の制御信号のそれぞれにおけるパルス期間を、パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、生成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施の形態に係る光検出システムの一構成例を表すブロック図である。
図2図1に示した光検出部の一構成例を表すブロック図である。
図3図2に示した光検出ユニットの一構成例を表す回路図である。
図4A図3に示した受光部の一構成例を表す回路図である。
図4B図3に示した受光部の他の一構成例を表す回路図である。
図5図2に示した信号生成部の一構成例を表すブロック図である。
図6図1に示した光検出システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
図7図2に示した信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図8図2に示した信号処理部の一動作例を表す他の説明図である。
図9】比較例に係る光検出ユニットの一構成例を表す回路図である。
図10】比較例に係る光検出システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
図11】比較例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図12】測距誤差の一特性例を表す説明図である。
図13】測距誤差の他の特性例を表す説明図である。
図14】変形例に係る信号生成部の一構成例を表すブロック図である。
図15】変形例に係る光検出ユニットの一構成例を表すブロック図である。
図16】他の変形例に係る光検出ユニットの一構成例を表すブロック図である。
図17】他の変形例に係る光検出システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
図18】他の変形例に係る光検出ユニットの一構成例を表すブロック図である。
図19】他の変形例に係る光検出システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
図20】他の変形例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図21】他の変形例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図22】他の変形例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図23】他の変形例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図24】他の変形例に係る光検出ユニットの一構成例を表すブロック図である。
図25】他の変形例に係る光検出システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
図26】他の変形例に係る光検出ユニットの一構成例を表すブロック図である。
図27】他の変形例に係る光検出システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
図28】他の変形例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図29】他の変形例に係る信号処理部の一動作例を表す説明図である。
図30A】他の変形例に係る受光部の一構成例を表す回路図である。
図30B】他の変形例に係る受光部の一構成例を表す回路図である。
図31】他の変形例に係る光検出ユニットの一構成例を表すブロック図である。
図32】他の変形例に係る光検出部の一実装例を表す説明図である。
図33】他の変形例に係る受光部の一構成例を表す回路図である。
図34】他の変形例に係る光検出部の一実装例を表す説明図である。
図35】他の変形例に係る光検出部の一実装例を表す説明図である。
図36】車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
図37】車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.移動体への応用例
【0011】
<1.実施の形態>
[構成例]
図1は、一実施の形態に係る光検出システム(光検出システム1)の一構成例を表すものである。光検出システム1は、ToFセンサであり、光を射出するとともに、検出対象物OBJにより反射された反射光を検出するように構成される。光検出システム1は、発光部11と、光学系12と、光検出部20と、制御部14とを備えている。
【0012】
発光部11は、制御部14からの指示に基づいて、検出対象物OBJに向かって光パルスL0を射出するように構成される。発光部11は、制御部14からの指示に基づいて、発光および非発光を交互に繰り返す発光動作を行うことにより光パルスL0を射出するようになっている。発光部11は、例えば赤外光を射出する光源を有する。この光源は、例えば、レーザ光源やLED(Light Emitting Diode)などを用いて構成される。
【0013】
光学系12は、光検出部20の受光面Sにおいて像を結像させるレンズを含んで構成される。この光学系12には、発光部11から射出され、検出対象物OBJにより反射された光パルス(反射光パルスL1)が入射するようになっている。
【0014】
光検出部20は、制御部14からの指示に基づいて、反射光パルスL1を検出するように構成される。そして、光検出部20は、検出結果に基づいて距離画像を生成し、生成した距離画像の画像データをデータDTとして出力するようになっている。
【0015】
制御部14は、発光部11および光検出部20に制御信号を供給し、これらの動作を制御することにより、光検出システム1の動作を制御するように構成される。
【0016】
図2は、光検出部20の一構成例を表すものである。光検出部20は、光検出アレイ21と、信号生成部30と、読出制御部23と、信号処理部24と、光検出制御部25とを有している。
【0017】
光検出アレイ21は、マトリックス状に配置された複数の光検出ユニットUを有している。光検出ユニットUは、反射光パルスL1を検出し、その検出回数をカウントするように構成される。
【0018】
図3は、光検出ユニットUの一構成例を表すものである。光検出ユニットUは、受光部DETと、複数のスイッチSW(この例では8つのスイッチSW1~SW8)と、複数のカウンタCNT(この例では8つのカウンタCNT1~CNT8)とを有している。
【0019】
受光部DETは、光を検出することにより、検出した光に応じたパルスを有するパルス信号PLSを生成するように構成される。
【0020】
図4Aは、受光部DETの一構成例を表すものである。この例では、受光部DETは、フォトダイオードPDと、抵抗素子R1と、インバータIV1とを有している。
【0021】
フォトダイオードPDは、光を電荷に変換する光電変換素子である。フォトダイオードPDのアノードには電源電圧VSSが供給され、カソードはノードN1に接続される。フォトダイオードPDは、例えばアバランシェフォトダイオード(APD;Avalanche Photodiode)や、シングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD;Single Photon Avalanche Diode)などを用いることができる。
【0022】
抵抗素子R1の一端には電源電圧VDDが供給され、他端はノードN1に接続される。
【0023】
インバータIV1は、ノードN1における電圧が論理しきい値より高い場合に低レベルを出力し、ノードN1における電圧が論理しきい値より低い場合に高レベルを出力することにより、パルス信号PLSを生成するように構成される。
【0024】
この構成により、この受光部DETでは、フォトダイオードPDが光を検出することにより、アバランシェ増幅が生じ、ノードN1における電圧が低下する。そして、ノードN1における電圧がインバータIV1の論理しきい値より低くなると、パルス信号PLSが低レベルから高レベルへ変化する。その後、抵抗素子R1を介してノードN1に電流が流れることにより、ノードN1の電圧が上昇する。そして、ノードN1における電圧がインバータIV1の論理しきい値より高くなると、パルス信号PLSが高レベルから低レベルに変化する。このようにして、受光部DETは、検出した光に応じたパルスを有するパルス信号PLSを生成するようになっている。
【0025】
図4Bは、受光部DETの他の一構成例を表すものである。この例では、受光部DETは、フォトダイオードPDと、トランジスタMP1と、インバータIV1と、制御回路CKT1とを有している。
【0026】
トランジスタMP1は、P型のMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであり、ゲートは制御回路CKT1の出力端子に接続され、ソースには電源電圧VDDが供給され、ドレインはノードN1に接続される。
【0027】
制御回路CKT1は、パルス信号PLSに基づいてトランジスタMP1の動作を制御するように構成される。具体的には、制御回路CKT1は、パルス信号PLSが低レベルから高レベルに変化した後にトランジスタMP1のゲートの電圧を低レベルにし、パルス信号PLSが高レベルから低レベルに変化した後にトランジスタMP1のゲートの電圧を高レベルにするようになっている。
【0028】
この構成により、この受光部DETでは、フォトダイオードPDが光を検出することにより、ノードN1における電圧が低下する。そして、ノードN1における電圧がインバータIV1の論理しきい値より低くなると、パルス信号PLSが低レベルから高レベルに変化する。制御回路CKT1は、このパルス信号PLSの変化の後に、トランジスタMP1のゲートの電圧を低レベルにする。これにより、トランジスタMP1がオン状態になり、トランジスタMP1を介してノードN1に電流が流れることにより、ノードN1の電圧が上昇する。そして、ノードN1における電圧がインバータIV1の論理しきい値より高くなると、パルス信号PLSが高レベルから低レベルに変化する。制御回路CKT1は、このパルス信号PLSの変化の後に、トランジスタMP1のゲートの電圧を高レベルにする。これにより、トランジスタMP1がオフ状態になる。このようにして、受光部DETは、検出した光に応じたパルスを有するパルス信号PLSを生成するようになっている。
【0029】
スイッチSW1(図3)は、制御信号EN1に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT1への供給をオンオフするように構成される。具体的には、スイッチSW1は、制御信号EN1がアクティブ(この例では高レベル)である期間(パルス期間P1C)において、パルス信号PLSに含まれる信号部分をカウンタCNT1に供給し、制御信号EN1が非アクティブ(この例では低レベル)である期間において低レベルの信号をカウンタCNT1に供給するようになっている。スイッチSW1は、例えば論理積(AND)回路や論理和(OR)回路を用いて構成される。
【0030】
同様に、スイッチSW2は、制御信号EN2に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT2への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW3は、制御信号EN3に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT3への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW4は、制御信号EN4に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT4への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW5は、制御信号EN5に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT5への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW6は、制御信号EN6に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT6への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW7は、制御信号EN7に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT7への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW8は、制御信号EN8に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT8への供給をオンオフするように構成される。
【0031】
カウンタCNT1は、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントするように構成される。同様に、カウンタCNT2は、スイッチSW2から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO2をインクリメントするように構成される。カウンタCNT3は、スイッチSW3から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO3をインクリメントするように構成される。カウンタCNT4は、スイッチSW4から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO4をインクリメントするように構成される。カウンタCNT5は、スイッチSW5から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO5をインクリメントするように構成される。カウンタCNT6は、スイッチSW6から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO6をインクリメントするように構成される。カウンタCNT7は、スイッチSW7から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO7をインクリメントするように構成される。カウンタCNT8は、スイッチSW8から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO8をインクリメントするように構成される。
【0032】
信号生成部30(図2)は、光検出制御部25からの指示に基づいて制御信号EN1~EN8を生成し、生成した制御信号EN1~EN8を光検出アレイ21における複数の光検出ユニットUに供給するように構成される。
【0033】
図5は、信号生成部30の一構成例を表すものである。信号生成部30は、制御信号生成部31と、クロック信号生成部32と、フリップフロップ(F/F)33~39と、ドライバDRV1~DRV8とを有している。
【0034】
制御信号生成部31は、クロック信号CLKに同期した信号EN1Aを生成するように構成される。クロック信号生成部32は、クロック信号CLKを生成するように構成される。
【0035】
フリップフロップ33~39のそれぞれは、D型のフリップフロップであり、クロック端子CKに供給されたクロック信号CLKの立ち上がりエッジに基づいて、データ端子Dに入力された信号をサンプリングし、サンプリングされた信号を出力端子Qから出力するように構成される。フリップフロップ33~39は、シフトレジスタを構成し、フリップフロップ33,34,35,36,37,38,39がこの順に接続される。シフトレジスタの初段回路であるフリップフロップ33のデータ端子Dには、制御信号生成部31により生成された信号EN1Aが供給される。そして、フリップフロップ33~39は、信号EN2A~EN8Aをそれぞれ生成する。信号EN2Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN1Aの波形を遅らせたものである。信号EN3Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN2Aの波形を遅らせたものである。信号EN4Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN3Aの波形を遅らせたものである。信号EN5Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN4Aの波形を遅らせたものである。信号EN6Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN5Aの波形を遅らせたものである。信号EN7Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN6Aの波形を遅らせたものである。信号EN8Aの波形は、クロック信号CLKの1周期分の時間だけ信号EN7Aの波形を遅らせたものである。
【0036】
ドライバDRV1~DRV8は、制御信号EN1~EN8を、光検出アレイ21における複数の光検出ユニットUに供給するように構成される。ドライバDRV1は、信号EN1Aに基づいて制御信号EN1を生成するように構成される。ドライバDRV2は、信号EN2Aに基づいて制御信号EN2を生成するように構成される。ドライバDRV3は、信号EN3Aに基づいて制御信号EN3を生成するように構成される。ドライバDRV4は、信号EN4Aに基づいて制御信号EN4を生成するように構成される。ドライバDRV5は、信号EN5Aに基づいて制御信号EN5を生成するように構成される。ドライバDRV6は、信号EN6Aに基づいて制御信号EN6を生成するように構成される。ドライバDRV7は、信号EN7Aに基づいて制御信号EN7を生成するように構成される。ドライバDRV8は、信号EN8Aに基づいて制御信号EN8を生成するように構成される。
【0037】
読出制御部23(図2)は、光検出制御部25からの指示に基づいて、光検出アレイ21における複数の光検出ユニットUのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO8を信号処理部24に供給する動作を制御するように構成される。読出制御部23は、例えば、1行分の光検出ユニットUを行単位で順次選択し、選択された光検出ユニットUがカウント値CO1~CO8を信号処理部24に供給するように、複数の光検出ユニットUの動作を制御するようになっている。
【0038】
信号処理部24は、光検出制御部25からの指示に基づいて、距離画像を生成するように構成される。具体的には、信号処理部24は、光検出アレイ21における複数の光検出ユニットUのそれぞれから供給されたカウント値CO1~CO8に基づいて、その光検出ユニットUにおける反射光パルスL1の受光タイミングを検出する。信号処理部24は、発光部11が光パルスL0を射出してから、光検出ユニットUが反射光パルスL1を検出するまでの時間(TOF値)を計測することにより、距離画像を生成する。そして、信号処理部24は、生成した距離画像の画像データを、データDTとして出力するようになっている。
【0039】
光検出制御部25は、制御部14(図1)からの指示に基づいて、信号生成部30、読出制御部23、および信号処理部24に制御信号を供給し、これらの動作を制御することにより、光検出部20の動作を制御するように構成される。
【0040】
ここで、受光部DETは、本開示における「受光部」の一具体例に対応する。フォトダイオードPDは、本開示における「受光素子」の一具体例に対応する。パルス信号PLSは、本開示における「パルス信号」の一具体例に対応する。スイッチSW1~SW8は、本開示における「複数のスイッチ」の一具体例に対応する。制御信号EN1~EN8は、本開示における「複数の制御信号」の一具体例に対応する。カウンタCNT1~CNT8は、本開示における「複数のカウンタ」の一具体例に対応する。信号生成部30は、本開示における「信号生成部」の一具体例に対応する。信号処理部24は、本開示における「処理部」の一具体例に対応する。
【0041】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態に係る光検出システム1の動作および作用について説明する。
【0042】
(全体動作概要)
まず、図1,2を参照して、光検出システム1の全体動作概要を説明する。発光部11は、検出対象物OBJに向かって光パルスL0を射出する。光学系12は、光検出部20の受光面Sにおいて像を結像させる。光検出部20は、反射光パルスL1を検出する。制御部14は、発光部11および光検出部20に制御信号を供給し、これらの動作を制御することにより、光検出システム1の測距動作を制御する。
【0043】
光検出部20において、光検出アレイ21の光検出ユニットUは、反射光パルスL1を検出することによりカウント値CO1~CO8を生成する。信号生成部30は、制御信号EN1~EN8を生成し、この制御信号EN1~EN8を複数の光検出ユニットUに供給する。読出制御部23は、光検出アレイ21における複数の光検出ユニットUのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO8を信号処理部24に供給する動作を制御する。信号処理部24は、光検出アレイ21における複数の光検出ユニットUから供給されたカウント値CO1~CO8に基づいて、距離画像を生成し、生成した距離画像の画像データをデータDTとして出力する。光検出制御部25は、制御部14からの指示に基づいて、信号生成部30、読出制御部23、および信号処理部24に制御信号を供給し、これらの動作を制御することにより、光検出部20の動作を制御する。
【0044】
(詳細動作)
図6は、光検出システム1の一動作例を表すものであり、(A)は発光部11から射出された光の波形を示し、(B)は検出対象物OBJにより反射され、ある光検出ユニットUに入射した光の波形を示し、(C)~(J)は制御信号EN1~EN8の波形をそれぞれ示し、(K)~(R)はカウント値CO1~CO8の波形をそれぞれ示し、(S)は読出制御部23の動作を示す。
【0045】
タイミングt11~t22の期間(露光期間P1)において、光検出システム1は、光パルスL0を繰り返し射出するとともに、検出対象物OBJにより反射された反射光パルスL1を繰り返し検出する。
【0046】
具体的には、タイミングt11~t12の期間において、発光部11は光パルスL0を射出する(図6(A))。
【0047】
信号生成部30は、タイミングt11~t14の期間において制御信号EN1を高レベルにする(図6(C))。制御信号EN1が高レベルである期間(パルス期間P1C)の長さは、3つの単位期間P1Aに対応する長さである。同様に、信号生成部30は、タイミングt12~t15の期間において制御信号EN2を高レベルにし、タイミングt13~t16の期間において制御信号EN3を高レベルにし、タイミングt14~t17の期間において制御信号EN4を高レベルにし、タイミングt15~t18の期間において制御信号EN5を高レベルにし、タイミングt16~t19の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt17~t20の期間において制御信号EN7を高レベルにし、タイミングt18~t21の期間において制御信号EN8を高レベルにする(図6(D)~6(J))。このように、信号生成部30は、制御信号EN1~EN8における、高レベルになる期間(パルス期間P1C)を、単位期間P1Aだけ順次ずらすように、制御信号EN1~EN8を生成する。
【0048】
この例では、反射光パルスL1は、タイミングt16をまたぐ位置に生じる(図6(B))。
【0049】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、タイミングt11~t14の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT1に供給する。カウンタCNT1は、このタイミングt11~t14の期間において、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントする(図6(C),(K))。なお、この図では、カウント値CO1はタイミングt11において変化するように描いているが、制御信号EN1が高レベルである期間の期間内において変化し得る。
【0050】
同様に、スイッチSW2は、制御信号EN2に基づいて、タイミングt12~t15の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT2に供給する。カウンタCNT2は、このタイミングt12~t15の期間において、スイッチSW2から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO2をインクリメントする(図6(D),(L))。
【0051】
スイッチSW3は、制御信号EN3に基づいて、タイミングt13~t16の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT3に供給する。カウンタCNT3は、このタイミングt13~t16の期間において、スイッチSW3から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO3をインクリメントする(図6(E),(M))。
【0052】
スイッチSW4は、制御信号EN4に基づいて、タイミングt14~t17の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT4に供給する。カウンタCNT4は、このタイミングt14~t17の期間において、スイッチSW4から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO4をインクリメントする(図6(F),(N))。
【0053】
スイッチSW5は、制御信号EN5に基づいて、タイミングt15~t18の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT5に供給する。カウンタCNT5は、このタイミングt15~t18の期間において、スイッチSW5から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO5をインクリメントする(図6(G),(O))。
【0054】
スイッチSW6は、制御信号EN6に基づいて、タイミングt16~t19の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT6に供給する。カウンタCNT6は、このタイミングt16~t19の期間において、スイッチSW6から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO6をインクリメントする(図6(H),(P))。
【0055】
スイッチSW7は、制御信号EN7に基づいて、タイミングt17~t20の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT7に供給する。カウンタCNT7は、このタイミングt17~t20の期間において、スイッチSW7から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO7をインクリメントする(図6(I),(Q))。
【0056】
スイッチSW8は、制御信号EN8に基づいて、タイミングt18~t21の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT8に供給する。カウンタCNT8は、このタイミングt18~t21の期間において、スイッチSW8から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO8をインクリメントする(図6(J),(R))。
【0057】
例えば、タイミングt12~t13の期間では、2つのスイッチSW1,SW2がオン状態になり、カウンタCNT1,CNT2がカウント処理を行う。また、タイミングt13~t14の期間では、3つのスイッチSW1~SW3がオン状態になり、カウンタCNT1~CNT3がカウント処理を行う。このように、光検出システム1では、スイッチSW1~SW8のうちの2以上がオン状態になり、オン状態である2以上のスイッチSWに接続された2以上のカウンタCNTがカウント処理を行う。
【0058】
光検出ユニットUは、このようなタイミングt11~t19の期間(検出期間P1B)の動作を繰り返す。これにより、カウンタCNT1は、制御信号EN1が高レベルである複数の期間(例えばタイミングt11~t14の期間、タイミングt19~t22の期間、など)において、カウント処理を行うことによりカウント値CO1を生成する。カウンタCNT2~CNT8についても同様である。
【0059】
そして、タイミングt24~t25の期間(読出期間P2)において、読出制御部23は、読出制御CRを行うことにより、複数の光検出ユニットUのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO8を信号処理部24に供給するように、複数の光検出ユニットUの動作を制御する(図6(S))。その後、カウンタCNT1~CNT8におけるカウント値CO1~CO8はリセットされる。
【0060】
信号処理部24は、光検出ユニットUから供給されたカウント値CO1~CO8に基づいて、その光検出ユニットUにおける反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。具体的には、信号処理部24は、カウント値CO1~CO8に基づいて、検出期間P1Bにおける複数の単位期間P1Aのそれぞれにおけるカウント値CN(カウント値CN1~CN8)を算出することにより、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。
【0061】
図7は、カウント値CO1~CO8と、カウント値CN1~CN8との間の関係を表すものである。
【0062】
カウント値CO1は、検出期間P1Bにおける最初の単位期間P1A、2番目の単位期間P1A、および3番目の単位期間P1Aにおけるカウント値が累積されたものである。カウント値CO2は、検出期間P1Bにおける2番目の単位期間P1A、3番目の単位期間P1A、および4番目の単位期間P1Aにおけるカウント値が累積されたものである。カウント値CO3~CO8についても同様である。このように、カウント値CO1~CO8のそれぞれは、3つの単位期間P1Aにおけるカウント値が蓄積されたものである。
【0063】
カウント値CN1は、検出期間P1Bにおける最初の単位期間P1Aにおけるカウント値が累積されたものである。カウント値CN2は、検出期間P1Bにおける2番目の単位期間P1Aにおけるカウント値が累積されたものである。カウント値CN3~CN8についても同様である。このように、カウント値CN1~CN8は、1つの単位期間P1Aにおけるカウント値が蓄積されたものである。
【0064】
カウント値CO1~CO8は、カウント値CN1~CN8を用いて以下のように表すことができる。
CO1=CN1+CN2+CN3
CO2=CN2+CN3+CN4
CO3=CN3+CN4+CN5
CO4=CN4+CN5+CN6
CO5=CN5+CN6+CN7
CO6=CN6+CN7+CN8
CO7=CN7+CN8+CN1
CO8=CN8+CN1+CN2
この8つの式を連立させて解くことにより、カウント値CN1~CN8は、カウント値CO1~CO8を用いて表すことができる。このように、信号処理部24は、カウント値CN1~CN8を算出することにより、反射光パルスL1の受光タイミングを算出することができる。
【0065】
図8は、光検出システム1のより具体的な動作の一例を表すものである。この例では、タイミングt31~t32の期間において、発光部11は光パルスL0を射出し、タイミングt36~t38の期間において、光検出ユニットUに反射光パルスL1が入射する。また、光検出ユニットUには、全期間において環境光LAが入射する。
【0066】
タイミングt36~t38の期間において、受光部DETのフォトダイオードPDに反射光パルスL1が入射すると、フォトダイオードPDでは、ある確率でアバランシェ増幅が生じる。これにより、受光部DETは、このタイミングt36~t38のうちのあるタイミングで、パルス信号PLSを低レベルから高レベルに変化させることにより、パルスを生成する。このパルス信号PLSの立ち上がりエッジがタイミングt37よりも前であれば、カウンタCNT3,CNT4,CNT5がカウント処理を行うことによりカウント値CO3,CO4,CO5をインクリメントする。また、パルス信号PLSの立ち上がりエッジがタイミングt37よりも後であれば、カウンタCNT4,CNT5,CNT6がカウント処理を行うことによりカウント値CO4,CO5,CO6をインクリメントする。
【0067】
また、フォトダイオードPDでは、環境光が入射した場合でも、アバランシェ増幅が生じる。よって、カウンタCNT1~CNT8は、環境光に基づいて、カウント値CO1~CO8をそれぞれインクリメントする。
【0068】
その結果、この例では、カウント値CO3~CO6は、反射光の成分および環境光の成分の両方を含み、カウント値CO1~CO3,CO7,CO8は、環境光の成分のみを含む。
【0069】
信号処理部24は、このようなカウント値CO1~CO8に基づいて、検出期間P1Bにおける複数の単位期間P1Aのそれぞれにおけるカウント値CN1~CN8を算出する。この例では、カウント値CN5,CN6は、反射光の成分および環境光の成分の両方を含み、カウント値CN1~CO4,CO7,CO8は、環境光の成分のみを含む。信号処理部24は、反射光の成分を含むカウント値CN5,CN6に基づいて、反射光パルスL1の受光タイミングを算出することができる。
【0070】
ここで、単位期間P1Aは、本開示における「単位期間」の一具体例に対応する。パルス期間P1Cは、本開示における「パルス期間」の一具体例に対応する。検出期間P1Bは、本開示における「検出期間」の一具体例に対応する。カウント値CO1~CO8のそれぞれは、本開示における「第1のカウント値」の一具体例に対応する。カウント値CN1~CN8のそれぞれは、本開示における「第2のカウント値」の一具体例に対応する。
【0071】
光検出システム1では、このように、反射光の成分を含む2つのカウント値CN(この例ではカウント値CN5,CN6)に基づいて、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。この2つのカウント値CNは、反射光の成分と、検出期間P1Bのうちの2つの単位期間P1Aにおける環境光の成分を含む。これにより、光検出システム1では、S/N(Signal/Noise)比を高めることができる。
【0072】
(比較例)
次に、比較例に係る光検出システム1と対比して、本実施の形態の効果について説明する。本比較例は、受光素子により生成された電荷を、2つのフローティングディフュージョンのいずれか一方に選択的に蓄積させる、いわゆるインダイレクト方式のToFセンサである。
【0073】
図9は、比較例に係る光検出システム1Rにおける光検出ユニットURの一例を表すものである。この光検出ユニットURは、フォトダイオードPDと、トランジスタMN1,MN2と、フローティングディフュージョンFD1,FD2とを有している。
【0074】
フォトダイオードPDのアノードには電源電圧VSSが供給され、カソードはトランジスタMN1,MN2のソースに接続される。
【0075】
トランジスタMN1,MN2は、N型のMOSトランジスタである。トランジスタMN1のゲートには制御信号CTL1が供給され、ソースはフォトダイオードPDのカソードに接続され、ドレインはフローティングディフュージョンFD1に接続される。トランジスタMN2のゲートには制御信号CTL2が供給され、ソースはフォトダイオードPDのカソードに接続され、ドレインはフローティングディフュージョンFD2に接続される。制御信号CTL1,CTL2は、図示しない信号生成部30Rにより供給される。
【0076】
フローティングディフュージョンFD1は、フォトダイオードPDからトランジスタMN1を介して転送された電荷を蓄積するように構成される。フローティングディフュージョンFD2は、フォトダイオードPDからトランジスタMN2を介して転送された電荷を蓄積するように構成される。フローティングディフュージョンFD1,FD2は、例えば、半導体基板の表面に形成された拡散層を用いて構成される。図9では、フローティングディフュージョンFD1,FD2を、容量素子のシンボルを用いて示している。
【0077】
図10は、光検出システム1Rの一動作例を表すものであり、(A)は発光部11から射出された光の波形を示し、(B)は検出対象物OBJにより反射され、ある光検出ユニットUに入射した光の波形を示し、(C),(E),(G),(I)は制御信号CTL1の波形を示し、(D),(F),(H),(J)は制御信号CTL2の波形を示す。光検出システム1Rでは、露光期間P1は、4つのサブフレーム期間PS(サブフレーム期間PS1~PS4)を含んでいる。(C),(D)に示した制御信号CTL1,CTL2は、サブフレーム期間PS1において用いられ、(E),(F)に示した制御信号CTL1,CTL2は、サブフレーム期間PS2において用いられ、(G),(H)に示した制御信号CTL1,CTL2は、サブフレーム期間PS3において用いられ、(I),(J)に示した制御信号CTL1,CTL2は、サブフレーム期間PS4において用いられる。
【0078】
露光期間P1において、光検出システム1Rは、光パルスL0を繰り返し射出するとともに、検出対象物OBJにより反射された反射光パルスL1を繰り返し検出する。
【0079】
具体的には、タイミングt41~t42の期間において、発光部11は光パルスL0を射出する(図10(A))。
【0080】
サブフレーム期間PS1では、信号生成部30Rは、タイミングt41において、制御信号CTL1を低レベルから高レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を高レベルから低レベルに変化させ、タイミングt45において、制御信号CTL1を高レベルから低レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を低レベルから高レベルに変化させる。トランジスタMN1は、制御信号CTL1に基づいて、タイミングt41~t45の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD1に蓄積される。トランジスタMN2は、制御信号CTL2に基づいて、タイミングt45~t49の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD2に蓄積される。
【0081】
サブフレーム期間PS2では、信号生成部30Rは、タイミングt42において、制御信号CTL1を低レベルから高レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を高レベルから低レベルに変化させ、タイミングt46において、制御信号CTL1を高レベルから低レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を低レベルから高レベルに変化させる。トランジスタMN1は、制御信号CTL1に基づいて、タイミングt42~t46の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD1に蓄積される。トランジスタMN2は、制御信号CTL2に基づいて、タイミングt46~t50の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD2に蓄積される。
【0082】
サブフレーム期間PS3では、信号生成部30Rは、タイミングt43において、制御信号CTL1を低レベルから高レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を高レベルから低レベルに変化させ、タイミングt47において、制御信号CTL1を高レベルから低レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を低レベルから高レベルに変化させる。トランジスタMN1は、制御信号CTL1に基づいて、タイミングt43~t47の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD1に蓄積される。トランジスタMN2は、制御信号CTL2に基づいて、タイミングt47~t51の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD2に蓄積される。
【0083】
サブフレーム期間PS4では、信号生成部30Rは、タイミングt44において、制御信号CTL1を低レベルから高レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を高レベルから低レベルに変化させ、タイミングt48において、制御信号CTL1を高レベルから低レベルに変化させるとともに制御信号CTL2を低レベルから高レベルに変化させる。トランジスタMN1は、制御信号CTL1に基づいて、タイミングt44~t48の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD1に蓄積される。トランジスタMN2は、制御信号CTL2に基づいて、タイミングt48~t52の期間においてオン状態になり、フォトダイオードPDにより生成された電荷がフローティングディフュージョンFD2に蓄積される。
【0084】
このように、光検出システム1Rでは、サブフレーム期間PS1~PS4のそれぞれにおいて、2つのトランジスタMN1,MN2のうちの1つのみがオン状態になる。
【0085】
図11は、光検出システム1Rのより具体的な動作の一例を表すものである。この例では、タイミングt51~t52の期間において、発光部11は光パルスL0を射出し、タイミングt56~t58の期間において、光検出ユニットURに反射光パルスL1が入射する。また、光検出ユニットURには、全期間において環境光LAが入射する。
【0086】
サブフレーム期間PS1では、フローティングディフュージョンFD1に蓄積された電荷CH1は、環境光の成分のみを含み、フローティングディフュージョンFD2に蓄積された電荷CH2は、反射光の成分および環境光の成分の両方を含む。
【0087】
サブフレーム期間PS2では、フローティングディフュージョンFD1に蓄積された電荷CH1は、反射光の成分および環境光の成分を含み、フローティングディフュージョンFD2に蓄積された電荷CH2は、反射光の成分および環境光の成分の両方を含む。電荷CH2における反射光の成分は、電荷CH1における反射光の成分よりも多い。
【0088】
サブフレーム期間PS3では、フローティングディフュージョンFD1に蓄積された電荷CH1は反射光の成分および環境光の成分を含み、フローティングディフュージョンFD2に蓄積された電荷CH2は、環境光の成分のみを含む。
【0089】
サブフレーム期間PS4では、フローティングディフュージョンFD1に蓄積された電荷CH1は反射光の成分および環境光の成分を含み、フローティングディフュージョンFD2に蓄積された電荷CH2は、環境光の成分のみを含む。
【0090】
光検出システム1Rの信号処理部24Rは、4つのサブフレーム期間PS1~PS4における、電荷CH1の合計量、および電荷CH2の合計量に基づいて、反射光パルスL1の受光タイミングを算出することができる。電荷CH1,CH2は、反射光の成分と、検出期間P1Bにおける環境光の成分を含む。よって、光検出システム1Rでは、S/N比が悪化してしまう。
【0091】
一方、本実施の形態に係る光検出システム1では、反射光の成分を含む2つのカウント値CN(図8の例ではカウント値CN5,CN6)に基づいて、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。この2つのカウント値CNは、反射光の成分と、検出期間P1Bのうちの2つの単位期間P1Aにおける環境光の成分を含む。よって、光検出システム1では、S/N比を高めることができる。
【0092】
図12,13は、本実施の形態に係る光検出システム1および比較例に係る光検出システム1Rにおける測距誤差の一特性例を表すものであり、図12は環境光がない場合を示し、図13は環境光が強い場合を示す。横軸は、検出対象物OBJまでの距離を示し、縦軸は測距誤差を示す。
【0093】
環境光がない場合には、図12に示したように、光検出システム1における測距誤差は、光検出システム1Rにおける測距誤差に比べて低くなる。具体的には、光検出システム1における測距誤差は、光検出システム1Rにおける測距誤差の約1/√8に低減する。
【0094】
環境光が強い場合でも、図13に示したように、光検出システム1における測距誤差は、光検出システム1Rにおける測距誤差に比べて低くなる。具体的には、光検出システム1における測距誤差は、光検出システム1Rにおける測距誤差の約1/4に低減する。
【0095】
このように、本実施の形態に係る光検出システム1では、S/N比を高めることができるので、比較例に係る光検出システム1Rよりも、測定誤差を低減することができる。
【0096】
本比較例に係る光検出システム1R(図9,10)では、例えば、測距精度を高めるため、制御信号CTL1,CTL2の周波数を高くする方法があり得る。しかしながら、一般に半導体回路では、動作周波数には上限があるため、測距精度の向上には限度がある。また、このように制御信号CTL1,CTL2の周波数を高くすると、測距レンジが狭くなってしまう。具体的には、制御信号CTL1,CTL2の周波数を2倍にすると、測距レンジが半分になってしまう。また、例えば、測距精度を高めるため、複数のサブフレーム期間PSにおける制御信号CTL1の位相差および制御信号CTL2の位相差を小さくする方法もあり得る。しかしながら、この場合には、サブフレーム期間PSの数が増えてしまう。具体的には、例えば位相差を半分にする場合には、サブフレーム期間PSの数が2倍になる。その結果、測距時間が長くなってしまう。
【0097】
一方、本実施の形態に係る光検出システム1(図3,6)では、測距精度を高めるため、複数の制御信号ENの位相差を小さくすることができる。例えば、測距精度を2倍にする場合には、複数の制御信号ENの位相差を半分にするとともに、スイッチSWおよびカウンタCNTの数を2倍にすることができる。この場合には、光検出システム1では、比較例の場合とは異なり、動作周波数、測距レンジ、および測距時間は、いずれも維持される。これにより、光検出システム1では、比較的容易に測距精度を高めることができる。
【0098】
このように、光検出システム1では、8つの制御信号EN1~EN8に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、これらの制御信号EN1~EN8のうちの対応する制御信号のパルス期間P1Cにおいてオン状態になることによりパルス信号PLSを伝える8つのスイッチSW1~SW8を設けるようにした。また、8つのスイッチSW1~SW8に対応して設けられ、それぞれが、これらのスイッチSW1~SW8のうちの対応するスイッチを介して供給されたパルス信号PLSに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値COを生成する8つのカウンタCNT1~CNT8を設けるようにした。そして、検出期間P1Bにおいて、8つの制御信号EN1~EN8のそれぞれにおけるパルス期間P1Cを、そのパルス期間P1Cより短い時間長を有する単位期間P1Aだけ順次ずらすように、8つの制御信号EN1~EN8を生成する信号生成部30を設けるようにした。これにより、光検出システム1では、例えば、スイッチSW1~SW8のうちの2以上がオン状態になり、オン状態である2以上のスイッチSWに接続された2以上のカウンタCNTがカウント処理を行う。そして、例えば、光検出システム1は、8つのカウンタCNT1~CNT8のカウント値CO1~CO8に基づいて、複数の単位期間P1Aのそれぞれにおけるカウント値CN1~CN8に算出することができる。これにより、光検出システム1では、反射光の成分を含む2つのカウント値CNに基づいて、反射光パルスL1の受光タイミングを算出することができるので、測距精度を高めることができる。
【0099】
[効果]
以上のように本実施の形態では、8つの制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、これらの制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることによりパルス信号を伝える8つのスイッチを設けるようにした。また、8つのスイッチに対応して設けられ、それぞれが、これらのスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給されたパルス信号に基づいてカウント処理を行うことによりカウント値を生成する8つのカウンタを設けるようにした。そして、検出期間において、8つの制御信号のそれぞれにおけるパルス期間を、そのパルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、8つの制御信号を生成する信号生成部を設けるようにした。これにより、検出精度を高めることができる。
【0100】
[変形例1]
上記実施の形態では、信号生成部30が8つの制御信号EN1~EN8を生成したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、信号生成部が8つの制御信号EN1~EN8のうちのいくつかを生成し、光検出ユニットが、残りの制御信号ENを生成してもよい。以下に、本変形例について詳細に説明する。
【0101】
本変形例に係る光検出システム1Aは、上記実施の形態に係る光検出システム1(図1)と同様に、光検出部20Aを備えている。光検出部20Aは、上記実施の形態に係る光検出部20(図2)と同様に、信号生成部30Aと、光検出アレイ21Aとを有している。
【0102】
信号生成部30Aは、8つの制御信号EN1~EN8のうちの5つの制御信号EN1~EN5を生成し、生成した制御信号EN1~EN5を、光検出アレイ21Aに供給するように構成される。
【0103】
図14は、信号生成部30Aの一構成例を表すものである。信号生成部30Aは、制御信号生成部31と、クロック信号生成部32と、フリップフロップ(F/F)33~36と、ドライバDRV1~DRV5とを有している。すなわち、上記実施の形態に係る信号生成部30(図5)では、7つのフリップフロップ33~39および8つのドライバDRV1~DRV8を設けることにより8つの制御信号EN1~EN8を生成したが、本変形例に係る信号生成部30Aでは、4つのフリップフロップ33~36および5つのドライバDRV1~DRV5を設けることにより5つの制御信号EN1~EN5を生成している。
【0104】
光検出アレイ21Aは、マトリックス状に配置された複数の光検出ユニットUAを有している。光検出ユニットUAは、反射光パルスL1を検出し、その検出回数をカウントするように構成される。また、光検出ユニットUAは、制御信号EN1~EN5に基づいて、制御信号EN6~EN8を生成する機能をも有している。
【0105】
図15は、光検出ユニットUAの一構成例を表すものである。光検出ユニットUAは、否定論理和(NOR)回路NR1~NR3を有している。否定論理和回路NR1は、制御信号EN1および制御信号EN3の否定論理和を求めることにより制御信号EN6を生成するように構成される。否定論理和回路NR2は、制御信号EN2および制御信号EN4の否定論理和を求めることにより制御信号EN7を生成するように構成される。否定論理和回路NR3は、制御信号EN3および制御信号EN5の否定論理和を求めることにより制御信号EN8を生成するように構成される。
【0106】
この構成により、光検出システム1Aでは、例えば、光検出アレイ21Aにおける制御信号ENの配線の数を少なくすることができる。
【0107】
[変形例2]
上記実施の形態では、図3に示したように、光検出ユニットUに8つのカウンタCNTを設けたが、これに限定されるものではなく、7つ以下のカウンタCNTを設けてもよいし、9つ以上のカウンタCNTを設けてもよい。以下に、5つのカウンタCNTを設けた例について、詳細に説明する。
【0108】
本変形例に係る光検出システム1Bは、上記実施の形態に係る光検出システム1(図1)と同様に、光検出部20Bを備えている。光検出部20Bは、上記実施の形態に係る光検出部20(図2)と同様に、信号生成部30Bと、光検出アレイ21Bと、読出制御部23Bと、信号処理部24Bとを有している。
【0109】
信号生成部30Bは、5つの制御信号EN1~EN5を生成し、生成した制御信号EN1~EN5を、光検出アレイ21Bに供給するように構成される。
【0110】
光検出アレイ21Bは、マトリックス状に配置された複数の光検出ユニットUBを有している。
【0111】
図16は、光検出ユニットUBの一構成例を表すものである。光検出ユニットUBは、受光部DETと、5つのスイッチSW(スイッチSW1~SW5)と、5つのカウンタCNT(カウンタCNT1~CNT5)とを有している。
【0112】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT1への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW2~SW5についても同様である。
【0113】
カウンタCNT1は、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントするように構成される。カウンタCNT2~CNT5についても同様である。
【0114】
読出制御部23Bは、光検出制御部25からの指示に基づいて、光検出アレイ21Bにおける複数の光検出ユニットUBのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO5を信号処理部24Bに供給する動作を制御するように構成される。
【0115】
信号処理部24Bは、光検出アレイ21Bにおける複数の光検出ユニットUBのそれぞれから供給されたカウント値CO1~CO5に基づいて、その光検出ユニットUBにおける反射光パルスL1の受光タイミングを検出する。そして、信号処理部24Bは、発光部11が光パルスL0を射出してから、光検出ユニットUBが反射光パルスL1を検出するまでの時間(TOF値)を計測することにより、距離画像を生成する。
【0116】
図17は、光検出システム1Bの一動作例を表すものであり、(A)は発光部11から射出された光の波形を示し、(B)は検出対象物OBJにより反射され、ある光検出ユニットUに入射した光の波形を示し、(C)~(G)は制御信号EN1~EN5の波形をそれぞれ示し、(H)~(L)はカウント値CO1~CO5の波形をそれぞれ示し、(M)は読出制御部23Bの動作を示す。
【0117】
タイミングt71~t79の期間(露光期間P1)において、光検出システム1は、光パルスL0を繰り返し射出するとともに、検出対象物OBJにより反射された反射光パルスL1を繰り返し検出する。
【0118】
具体的には、タイミングt71~t72の期間において、発光部11は光パルスL0を射出する(図17(A))。
【0119】
信号生成部30Bは、タイミングt71~t73の期間において制御信号EN1を高レベルにする(図17(C))。制御信号EN1が高レベルである期間(パルス期間P1C)の長さは、2つの単位期間P1Aに対応する長さである。同様に、信号生成部30Bは、タイミングt72~t74の期間において制御信号EN2を高レベルにし、タイミングt73~t75の期間において制御信号EN3を高レベルにし、タイミングt74~t76の期間において制御信号EN4を高レベルにし、タイミングt75~t77の期間において制御信号EN5を高レベルにする(図17(D)~17(G))。このように、信号生成部30Bは、制御信号EN1~EN5における、高レベルになる期間(パルス期間P1C)を、単位期間P1Aだけ順次ずらすように、制御信号EN1~EN5を生成する。
【0120】
この例では、反射光パルスL1は、タイミングt73をまたぐ位置に生じる(図17(B))。
【0121】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、タイミングt71~t73の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT1に供給する。カウンタCNT1は、このタイミングt71~t73の期間において、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントする(図17(C),(H))。スイッチSW2~SW5、およびカウンタCNT2~CNT5についても同様である。
【0122】
光検出ユニットUBは、このようなタイミングt71~t75の期間(検出期間P1B)の動作を繰り返す。これにより、カウンタCNT1は、制御信号EN1が高レベルである複数の期間(例えばタイミングt71~t73の期間、タイミングt76~t78の期間、など)において、カウント処理を行うことによりカウント値CO1を生成する。カウンタCNT2~CNT5についても同様である。
【0123】
そして、タイミングt80~t81の期間(読出期間P2)において、読出制御部23Bは、読出制御CRを行うことにより、複数の光検出ユニットUBのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO5を信号処理部24Bに供給するように、複数の光検出ユニットUBの動作を制御する(図17(M))。その後、カウンタCNT1~CNT5におけるカウント値CO1~CO5はリセットされる。
【0124】
信号処理部24Bは、カウント値CO1~CO5に基づいて、検出期間P1Bにおける複数の単位期間P1Aのそれぞれにおけるカウント値CNを算出することにより、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。
【0125】
[変形例3]
上記実施の形態では、図6に示したように、検出期間P1Bにおける動作を連続して繰り返すようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、検出期間P1Bにおける動作を個別に複数回行うようにしてもよい。以下に、本変形例に係る光検出システム1Cについて詳細に説明する。
【0126】
本変形例に係る光検出システム1Cは、上記実施の形態に係る光検出システム1(図1)と同様に、光検出部20Cを備えている。光検出部20Cは、上記実施の形態に係る光検出部20(図2)と同様に、信号生成部30Cと、光検出アレイ21Cと、読出制御部23Cと、信号処理部24Cとを有している。
【0127】
信号生成部30Cは、14個の制御信号EN1~EN14を生成し、生成した制御信号EN1~EN14を、光検出アレイ21Cに供給するように構成される。
【0128】
光検出アレイ21Cは、マトリックス状に配置された複数の光検出ユニットUCを有している。
【0129】
図18は、光検出ユニットUCの一構成例を表すものである。光検出ユニットUCは、受光部DETと、14個のスイッチSW(スイッチSW1~SW14)と、14個のカウンタCNT(カウンタCNT1~CNT14)とを有している。
【0130】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT1への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW2~SW14についても同様である。
【0131】
カウンタCNT1は、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントするように構成される。カウンタCNT2~CNT14についても同様である。
【0132】
読出制御部23Cは、光検出制御部25からの指示に基づいて、光検出アレイ21Cにおける複数の光検出ユニットUCのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO14を信号処理部24Cに供給する動作を制御するように構成される。
【0133】
信号処理部24Cは、光検出アレイ21Cにおける複数の光検出ユニットUCのそれぞれから供給されたカウント値CO1~CO14に基づいて、その光検出ユニットUCにおける反射光パルスL1の受光タイミングを検出する。そして、信号処理部24Cは、発光部11が光パルスL0を射出してから、光検出ユニットUCが反射光パルスL1を検出するまでの時間(TOF値)を計測することにより、距離画像を生成する。
【0134】
図19は、光検出システム1Cの一動作例を表すものであり、(A)は発光部11から射出された光の波形を示し、(B)は検出対象物OBJにより反射され、ある光検出ユニットUに入射した光の波形を示し、(C)~(P)は制御信号EN1~EN14の波形をそれぞれ示し、(Q)は読出制御部23Cの動作を示す。
【0135】
露光期間P1における複数の検出期間P1Bのそれぞれにおいて、光検出システム1は、光パルスL0を射出するとともに、検出対象物OBJにより反射された反射光パルスL1を検出する。
【0136】
具体的には、タイミングt91~t92の期間において、発光部11は光パルスL0を射出する(図19(A))。
【0137】
信号生成部30Cは、タイミングt91~t94の期間において制御信号EN1を高レベルにする(図19(C))。制御信号EN1が高レベルである期間(パルス期間P1C)の長さは、3つの単位期間P1Aに対応する長さである。同様に、信号生成部30Cは、タイミングt92~t95の期間において制御信号EN2を高レベルにし、タイミングt93~t96の期間において制御信号EN3を高レベルにし、タイミングt94~t97の期間において制御信号EN4を高レベルにし、タイミングt95~t98の期間において制御信号EN5を高レベルにし、タイミングt96~t99の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt97~t100の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt98~t101の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt99~t102の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt100~t103の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt101~t104の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt102~t105の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt103~t106の期間において制御信号EN6を高レベルにし、タイミングt104~t107の期間において制御信号EN6を高レベルにする(図19(D)~19(P))。このように、信号生成部30Cは、制御信号EN1~EN14における、高レベルになる期間(パルス期間P1C)を、単位期間P1Aだけ順次ずらすように、制御信号EN1~EN14を生成する。
【0138】
この例では、反射光パルスL1は、タイミングt96をまたぐ位置に生じる(図19(B))。
【0139】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、タイミングt91~t94の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT1に供給する。カウンタCNT1は、このタイミングt91~t94の期間において、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントする(図19(C))。スイッチSW2~スイッチSW14、およびカウンタCNT2~CNT14についても同様である。
【0140】
光検出ユニットUCは、露光期間P1において、このようなタイミングt91~t107の期間(検出期間P1B)の動作を、例えば少し時間を空けて個別に繰り返す。これにより、カウンタCNT1は、制御信号EN1が高レベルである複数の期間において、カウント処理を行うことによりカウント値CO1を生成する。カウンタCNT2~CNT14についても同様である。
【0141】
そして、タイミングt108~t109の期間(読出期間P2)において、読出制御部23Cは、読出制御CRを行うことにより、複数の光検出ユニットUCのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO14を信号処理部24Cに供給するように、複数の光検出ユニットUCの動作を制御する(図19(Q))。その後、カウンタCNT1~CNT14におけるカウント値CO1~CO14はリセットされる。
【0142】
信号処理部24Cは、カウント値CO1~CO14に基づいて、検出期間P1Bにおける複数の単位期間P1Aのそれぞれにおける推定カウント値CR1~CR16を算出することにより、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。
【0143】
図20,21は、カウント値CO1~CO14、カウント値CN1~CN16、および推定カウント値CR1~CR16の間の関係を表すものである。
【0144】
推定カウント値CR1~CR16は、カウント値CO14が環境光の成分のみを含むと仮定した場合における、単位期間P1Aのそれぞれにおけるカウント値である。推定カウント値CR1は、カウント値CN1と同様に、検出期間P1Bにおける最初の単位期間P1Aにおけるカウント値が累積されたものである。推定カウント値CR2は、カウント値CN2と同様に、検出期間P1Bにおける2番目の単位期間P1Aにおけるカウント値が累積されたものである。推定カウント値CR3~CR16についても同様である。
【0145】
カウント値CO14が環境光の成分のみを含む場合には、推定カウント値CR14~CR16のそれぞれは、カウント値CO14の1/3であると推定される。よって、図20における、推定カウント値αはカウント値CO14の1/3であると推定され、推定カウント値βは、カウント値CO14の2/3であると推定される。信号処理部24Cは、この推定カウント値α,βを用いて、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。
【0146】
すなわち、例えば、カウント値CO1,CO4,CO7,CO10,CO13および推定カウント値αの和から、カウント値CO2,CO5,CO8,CO11,CO14の和を減算することにより、推定カウント値CR1を得ることができる。また、例えば、カウント値CO2,CO5,CO8,CO11,CO14の和から、カウント値CO3,CO6,CO9,CO12および推定カウント値βの和を減算することにより、推定カウント値CR2を得ることができる。また、例えば、カウント値CO3,CO6,CO9,CO12および推定カウント値βの和から、カウント値CO4,CO7,CO10,CO13および推定カウント値αの和を減算することにより、推定カウント値CR3を得ることができる。推定カウント値CR4~CR13についても同様である。図21には、推定カウント値CR1~CR6を、カウント値CO1~CO14および推定カウント値α,βをお用いて表記するとともに、カウント値CN1~CN16を用いて表記している。カウント値CO14が環境光の成分のみを含むと仮定しているので、推定カウント値CR1~CR6を、カウント値CN1~CN16を用いて表記した式において、第2項はゼロであることが期待される。
【0147】
このように、カウント値CO14が環境光の成分のみを含む場合には、信号処理部24Cは、このような計算により、カウント値CO1~CO14に基づいて、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。図19において、反射光パルスL1の終了タイミングが、制御信号EN14の立ち上がりエッジのタイミングよりも前である場合には、カウント値CO14は環境光の成分のみを含む。よって、例えば、検出対象物OBJまでの距離があらかじめある程度推定できており、反射光パルスL1の終了タイミングが、制御信号EN14の立ち上がりエッジのタイミングよりも前である場合には、信号処理部24Cは、このような計算により、カウント値CO1~CO14に基づいて、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。
【0148】
なお、この例では、カウント値CO14が環境光の成分のみを含むと仮定したが、これに限定されるものではなく、カウント値CO1が環境光の成分のみを含むと仮定してもよい。この場合には、推定カウント値CR1~CR3のそれぞれは、カウント値CO1の1/3であると推定される。よって、図22に示したように、推定カウント値αはカウント値CO1の1/3であると推定され、推定カウント値βは、カウント値CO1の2/3であると推定される。信号処理部24Cは、この推定カウント値α,βを用いて、図23に示したように、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。例えば、検出対象物OBJまでの距離があらかじめある程度推定できており、反射光パルスL1の開始タイミングが、制御信号EN1の立ち下がりエッジのタイミングよりも後である場合には、信号処理部24Cは、このような計算により、カウント値CO1~CO14に基づいて、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。
【0149】
また、信号処理部24Cは、例えば、カウント値CO1~CO14に基づいて、カウント値CO1~CO14のうちの環境光の成分のみを含むカウント値COを特定するようにしてもよい。例えば、カウント値CO14が環境光の成分のみを含む場合には、信号処理部24Cは、図20,21に示した方法を用いて、カウント値CO1~CO14に基づいて、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。また、例えば、カウント値CO1が環境光の成分のみを含む場合には、信号処理部24Cは、図22,23に示した方法を用いて、カウント値CO1~CO14に基づいて、推定カウント値CR1~CR16を算出することができる。
【0150】
また、本変形例に係る光検出システム1Cでは、検出期間P1Bにおける動作を個別に複数回行うようにしたが、これに限定されるものではなく、上記実施の形態の場合(図6)と同様に、検出期間P1Bにおける動作を連続して繰り返すようにしてもよい。
【0151】
[変形例4]
上記変形例3に係る光検出システム1Cでは、カウント値CO14が環境光の成分のみを含むと仮定して、そのカウント値CO14に基づいて推定カウント値α,βを算出したが、これに限定されるものではなく、環境光を検出する専用のカウンタを設け、このカウンタのカウント値に基づいて推定カウント値α,βを算出してもよい。以下に、本変形例に係る光検出システム1Dについて詳細に説明する。
【0152】
本変形例に係る光検出システム1Dは、上記実施の形態に係る光検出システム1(図1)と同様に、光検出部20Dを備えている。光検出部20Dは、上記実施の形態に係る光検出部20(図2)と同様に、信号生成部30Dと、光検出アレイ21Dと、読出制御部23Dと、信号処理部24Dとを有している。
【0153】
信号生成部30Dは、14個の制御信号EN1~EN14および制御信号ENBを生成し、生成した制御信号EN1~EN14,ENBを、光検出アレイ21Dに供給するように構成される。
【0154】
光検出アレイ21Dは、マトリックス状に配置された複数の光検出ユニットUDを有している。
【0155】
図24は、光検出ユニットUDの一構成例を表すものである。光検出ユニットUDは、スイッチSWBと、カウンタCNTBとを有している。
【0156】
スイッチSWBは、制御信号ENBに基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNTBへの供給をオンオフするように構成される。
【0157】
カウンタCNTBは、スイッチSWBから供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値COBをインクリメントするように構成される。
【0158】
読出制御部23Dは、光検出制御部25からの指示に基づいて、光検出アレイ21Dにおける複数の光検出ユニットUDのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO14,COBを信号処理部24Dに供給する動作を制御するように構成される。
【0159】
信号処理部24Dは、光検出アレイ21Dにおける複数の光検出ユニットUDのそれぞれから供給されたカウント値CO1~CO14,COBに基づいて、その光検出ユニットUDにおける反射光パルスL1の受光タイミングを検出する。そして、信号処理部24Dは、発光部11が光パルスL0を射出してから、光検出ユニットUDが反射光パルスL1を検出するまでの時間(TOF値)を計測することにより、距離画像を生成する。
【0160】
図25は、光検出システム1Dの一動作例を表すものであり、(A)は発光部11から射出された光の波形を示し、(B)は検出対象物OBJにより反射され、ある光検出ユニットUに入射した光の波形を示し、(C)~(P)は制御信号EN1~EN14の波形をそれぞれ示し、(Q)は制御信号ENBの波形を示し、(R)は読出制御部23Cの動作を示す。
【0161】
信号生成部30Dは、発光部11が光パルスL0を射出する前のタイミングt90~t91の期間(環境光検出期間P1D)において、制御信号ENBを高レベルにする(図25(Q))。この環境光検出期間P1Dの長さは、この例では、6つの単位期間P1Aに対応する長さである。スイッチSWBは、制御信号ENBに基づいて、タイミングt90~t91の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNTBに供給する。カウンタCNTBは、このタイミングt90~t91の期間において、スイッチSWBから供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値COBをインクリメントする。
【0162】
この環境光検出期間P1Dは、発光部11が光パルスL0を射出する前の期間であるので、カウント値COBは、環境光の成分のみを含む。よって、上記変形例3に係る推定カウント値αはカウント値COBの1/6であると推定され、上記変形例3に係る推定カウント値βは、カウント値COBの1/3であると推定される。このように、環境光検出期間P1Dの長さを長くすることにより、推定カウント値α,βの精度を高めることができる。
【0163】
光検出ユニットUDは、露光期間P1において、タイミングt90~t107の期間(環境光検出期間P1Dおよび検出期間P1B)の動作を、例えば少し時間を空けて個別に繰り返す。
【0164】
そして、タイミングt108~t109の期間(読出期間P2)において、読出制御部23Dは、読出制御CRを行うことにより、複数の光検出ユニットUDのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO14,COBを信号処理部24Dに供給するように、複数の光検出ユニットUDの動作を制御する(図25(R))。その後、カウンタCNT1~CNT14,CNTBにおけるカウント値CO1~CO14,COBはリセットされる。
【0165】
信号処理部24Dは、カウント値COBに基づいて推定カウント値α,βを算出し、信号処理部24Cと同様に、カウント値CO1~CO14および推定カウント値α,βに基づいて、検出期間P1Bにおける複数の単位期間P1Aのそれぞれにおける推定カウント値CR1~CR16を算出することにより、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。
【0166】
[変形例5]
上記変形例3に係る光検出システム1Cでは、光検出ユニットUCに14個のカウンタCNTを設けたが、これに限定されるものではなく、13個以下のカウンタCNTを設けてもよいし、15個以上のカウンタCNTを設けてもよい。以下に、4つのカウンタCNTを設けた例について、詳細に説明する。
【0167】
本変形例に係る光検出システム1Eは、上記実施の形態に係る光検出システム1(図1)と同様に、光検出部20Eを備えている。光検出部20Eは、上記実施の形態に係る光検出部20(図2)と同様に、信号生成部30Eと、光検出アレイ21Eと、読出制御部23Eと、信号処理部24Eとを有している。
【0168】
信号生成部30Eは、4つの制御信号EN1~EN4を生成し、生成した制御信号EN1~EN4を、光検出アレイ21Eに供給するように構成される。
【0169】
光検出アレイ21Eは、マトリックス状に配置された複数の光検出ユニットUEを有している。
【0170】
図26は、光検出ユニットUEの一構成例を表すものである。光検出ユニットUBは、受光部DETと、4つのスイッチSW(スイッチSW1~SW4)と、4つのカウンタCNT(カウンタCNT1~CNT4)とを有している。
【0171】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、パルス信号PLSのカウンタCNT1への供給をオンオフするように構成される。スイッチSW2~SW4についても同様である。
【0172】
カウンタCNT1は、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントするように構成される。カウンタCNT2~CNT4についても同様である。
【0173】
読出制御部23Eは、光検出制御部25からの指示に基づいて、光検出アレイ21Eにおける複数の光検出ユニットUEのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO4を信号処理部24Eに供給する動作を制御するように構成される。
【0174】
信号処理部24Eは、光検出アレイ21Eにおける複数の光検出ユニットUEのそれぞれから供給されたカウント値CO1~CO4に基づいて、その光検出ユニットUEにおける反射光パルスL1の受光タイミングを検出する。そして、信号処理部24Eは、発光部11が光パルスL0を射出してから、光検出ユニットUBが反射光パルスL1を検出するまでの時間(TOF値)を計測することにより、距離画像を生成する。
【0175】
図27は、光検出システム1Eの一動作例を表すものであり、(A)は発光部11から射出された光の波形を示し、(B)は検出対象物OBJにより反射され、ある光検出ユニットUに入射した光の波形を示し、(C)~(F)は制御信号EN1~EN4の波形をそれぞれ示し、(G)~(J)はカウント値CO1~CO4の波形をそれぞれ示し、(K)は読出制御部23Eの動作を示す。
【0176】
この例では、タイミングt111~t123の期間(露光期間P1)において、光検出システム1Eは、光パルスL0を繰り返し射出するとともに、検出対象物OBJにより反射された反射光パルスL1を繰り返し検出する。
【0177】
具体的には、タイミングt111~t112の期間において、発光部11は光パルスL0を射出する(図27(A))。
【0178】
信号生成部30Eは、タイミングt111~t113の期間において制御信号EN1を高レベルにする(図27(C))。制御信号EN1が高レベルである期間(パルス期間P1C)の長さは、2つの単位期間P1Aに対応する長さである。同様に、信号生成部30Eは、タイミングt112~t114の期間において制御信号EN2を高レベルにし、タイミングt113~t115の期間において制御信号EN3を高レベルにし、タイミングt114~t116の期間において制御信号EN4を高レベルにする(図27(D)~27(F))。このように、信号生成部30Eは、制御信号EN1~EN4における、高レベルになる期間(パルス期間P1C)を、単位期間P1Aだけ順次ずらすように、制御信号EN1~EN4を生成する。
【0179】
この例では、反射光パルスL1は、タイミングt73をまたぐ位置に生じる(図27(B))。
【0180】
スイッチSW1は、制御信号EN1に基づいて、タイミングt111~t113の期間においてオン状態になり、パルス信号PLSをカウンタCNT1に供給する。カウンタCNT1は、このタイミングt111~t113の期間において、スイッチSW1から供給されたパルス信号PLSにおける立ち上がりエッジに基づいてカウント処理を行うことによりカウント値CO1をインクリメントする(図27(C),(G))。スイッチSW2~SW4、およびカウンタCNT2~CNT4についても同様である。
【0181】
光検出ユニットUEは、このようなタイミングt111~t115の期間(検出期間P1B)の動作を繰り返す。これにより、カウンタCNT1は、制御信号EN1が高レベルである複数の期間(例えばタイミングt111~t113の期間、タイミングt115~t117の期間、タイミングt119~t121の期間など)において、カウント処理を行うことによりカウント値CO1を生成する。カウンタCNT2~CNT4についても同様である。
【0182】
そして、タイミングt124~t125の期間(読出期間P2)において、読出制御部23Eは、読出制御CRを行うことにより、複数の光検出ユニットUEのそれぞれにおいて生成されたカウント値CO1~CO4を信号処理部24Eに供給するように、複数の光検出ユニットUEの動作を制御する(図27(K))。その後、カウンタCNT1~CNT4におけるカウント値CO1~CO4はリセットされる。
【0183】
信号処理部24Eは、カウント値CO1~CO4に基づいて、検出期間P1Bにおける複数の単位期間P1Aのそれぞれにおける推定カウント値CR1~CR4を算出することにより、反射光パルスL1の受光タイミングを算出する。
【0184】
図28,29は、カウント値CO1~CO4、カウント値CN1~CN4、および推定カウント値CR1~CR4の間の関係を表すものである。
【0185】
推定カウント値CR1~CR4は、カウント値CO4が環境光の成分のみを含むと仮定した場合における、単位期間P1Aのそれぞれにおけるカウント値である。
【0186】
カウント値CO4が環境光の成分のみを含む場合には、推定カウント値CR14~CR1,CR4のそれぞれは、カウント値CO4の1/2であると推定される。よって、図28における、推定カウント値αはカウント値CO4の1/2であると推定される。信号処理部24Eは、この推定カウント値αを用いて、推定カウント値CR1~CR4を算出することができる。例えば、検出対象物OBJまでの距離があらかじめある程度推定できており、反射光パルスL1の開始タイミングが制御信号EN4の立ち下がりエッジのタイミングより後であり、反射光パルスL1の終了タイミングが、制御信号EN4の立ち上がりエッジのタイミングよりも前である場合には、信号処理部24Eは、このような計算により、カウント値CO1~CO4に基づいて、推定カウント値CR1~CR4を算出することができる。
【0187】
[変形例6]
上記実施の形態では、図4A,4Bに示したように、受光部DETが、1つのフォトダイオードPDを有するようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、図30A,30Bに示すように、受光部DETが、複数のフォトダイオードPD(この例では4つのフォトダイオードPD1~PD4)を有してもよい。フォトダイオードPD1~PD4は互いに並列に接続され、フォトダイオードPD1~PD4のアノードには電源電圧VSSが供給され、カソードはノードN1に接続される。なお、この例ではフォトダイオードPDを設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、3つ以下または5つ以上のフォトダイオードPDを設けてもよい。これにより、受光部DETでは、例えば受光感度を高めることができる。
【0188】
[変形例7]
上記実施の形態では、図3に示したように、光検出ユニットUが、1つの受光部DETを有するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、図31に示すように、複数の受光部DETを有するようにしてもよい。この光検出ユニットUFは、複数の受光部DET(この例では4つの受光部DET1~DET4)と、論理和回路OR1とを有している。受光部DET1~DET4は、パルス信号をそれぞれ生成する。複数の受光部DETのそれぞれは、例えば、図4Aに示した回路構成や、図4Bに示した回路構成を有している。なお、この例では4つの受光部DETを設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、3つ以下または5つ以上の受光部DETを設けてもよい。論理和回路OR1は、4つの受光部DET1~DET4により生成されたパルス信号の論理和を求めることにより、パルス信号PLSを生成するように構成される。これにより、光検出ユニットUFでは、例えば受光感度を高めることができる。
【0189】
[変形例8]
上記実施の形態に係る光検出部20は、1枚の半導体基板に形成してもよいし、複数の半導体基板に形成してもよい。以下に、2枚の半導体基板に形成する例を挙げて、本変形例について詳細に説明する。
【0190】
図32は、光検出部20の一実装例を表すものである。光検出部20は、この例では、2枚の半導体基板101,102に形成される。半導体基板101は、光検出部20の受光面S側に配置され、半導体基板102は、光検出部20の受光面S側とは反対側に配置される。半導体基板101,102は互いに重ね合わされる。半導体基板101の配線と、半導体基板102の配線とは、配線103により接続される。配線103は、例えばCu-Cu結合やバンプ結合などの金属結合などを用いることができる。光検出ユニットUは、例えば、これらの2枚の半導体基板101,102にわたって配置される
【0191】
図33は、光検出ユニットUにおける受光部DETの一構成例を表すものである。この受光部DETは、図4Aに示した受光部DETと同じ回路構成を有する。この受光部DETは、この例では、2枚の半導体基板101,102にわたって配置される。具体的には、フォトダイオードPDは半導体基板101に配置され、抵抗素子R1およびインバータIV1は半導体基板102に配置される。フォトダイオードPDのカソードは、配線103を介して、抵抗素子R1の他端およびインバータIV1の入力端子に接続される。ここで、インバータIV1は、なお、この例では、図4Aに示した受光部DETを有する光検出部20に対して本変形例を適用したが、同様に、図4Bに示した受光部DETを有する光検出部20に対して本変形例を適用してもよい。
【0192】
光検出ユニットUにおける、スイッチSW1~SW8、およびカウンタCNT1~CNT8は、例えば、半導体基板102に配置される。半導体基板102におけるスイッチSW1~SW8、およびカウンタCNT1~CNT8が形成された領域は、半導体基板101におけるフォトダイオードPDが形成された領域に対応する位置に配置された領域である。具体的には、半導体基板102におけるスイッチSW1~SW8、およびカウンタCNT1~CNT8が形成された領域は、半導体基板101におけるフォトダイオードPDが形成された領域の直下に配置される。
【0193】
例えば、図30A,30Dに示したように、受光部DETに4つのフォトダイオードPDを設けた場合や、図31に示したように、4つの受光部DETを設けた場合など、光検出ユニットUに4つのフォトダイオードPDを設けた場合には、図34に示したように、これらの4つのフォトダイオードPDは、例えば半導体基板101に配置され、スイッチSW1~SW8、およびカウンタCNT1~CNT8は、例えば半導体基板102に配置される。同様に、例えば、光検出ユニットUに9つのフォトダイオードPDを設けた場合には、図35に示したように、これらの9つのフォトダイオードPDは、例えば半導体基板101に配置され、スイッチSW1~SW8、およびカウンタCNT1~CNT8は、例えば半導体基板102に配置される。
【0194】
[その他の変形例]
これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
【0195】
<2.移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0196】
図36は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
【0197】
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図36に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
【0198】
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
【0199】
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
【0200】
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
【0201】
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
【0202】
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
【0203】
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
【0204】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0205】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
【0206】
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図36の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0207】
図37は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
【0208】
図37では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
【0209】
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
【0210】
なお、図37には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
【0211】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
【0212】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0213】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
【0214】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
【0215】
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031に適用され得る。これにより、車両制御システム12000では、時間(TOF値)や距離の検出精度を高めることができる。その結果、車両制御システム12000では、車両の衝突回避あるいは衝突緩和機能、車間距離に基づく追従走行機能、車速維持走行機能、車両の衝突警告機能、車両のレーン逸脱警告機能等を、高い精度で実現できる。
【0216】
以上、いくつかの実施の形態および変形例、ならびにそれらの具体的な応用例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0217】
例えば、上記の各実施の形態では、図4A,4Bに示したような受光部DETを設けたが、受光部DETの回路構成は、これに限定されるものではなく、様々な回路構成を適用することができる。
【0218】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0219】
なお、本技術は以下のような構成とすることができる。以下の構成の本技術によれば、検出精度を高めることができる。
【0220】
(1)
受光素子を有し、前記受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号を生成する受光部と、
複数の制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、前記複数の制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることにより前記パルス信号を伝える複数のスイッチと、
前記複数のスイッチに対応して設けられ、それぞれが、前記複数のスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給された前記パルス信号に基づいてカウント処理を行うことにより第1のカウント値を生成する複数のカウンタと、
検出期間において、前記複数の制御信号のそれぞれにおける前記パルス期間を、前記パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、前記複数の制御信号を生成する信号生成部と
を備えた光検出装置。
(2)
前記複数の制御信号のそれぞれにおける前記パルス期間は、互いに等しい
前記(1)に記載の光検出装置。
(3)
前記パルス期間の時間長は、前記単位期間の時間長の整数倍である
前記(1)または(2)に記載の光検出装置。
(4)
検出期間における、最初の1または複数の前記単位期間を除く期間において、前記受光部は光パルスを検出する
前記(1)から(3)のいずれかに記載の光検出装置。
(5)
検出期間における、最後の1または複数の前記単位期間を除く期間において、前記受光部は光パルスを検出する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の光検出装置。
(6)
前記複数のカウンタのそれぞれの前記第1のカウント値に基づいて、複数の前記単位期間のそれぞれにおける第2のカウント値を算出することにより、光検出タイミングを算出する処理部をさらに備えた
前記(1)から(5)のいずれかに記載の光検出装置。
(7)
検出期間おける、前記複数の制御信号のうちの最初に前記パルス期間が設定された第1の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第1のスイッチがオン状態になり、
前記処理部は、前記複数のカウンタのうちの、前記第1のスイッチに対応する第1のカウンタの前記第1のカウント値を、前記パルス期間に含まれる前記単位期間の数で除算し、その除算結果に基づいて前記第2のカウント値を算出する
前記(6)に記載の光検出装置。
(8)
検出期間における、前記複数の制御信号のうちの最後に前記パルス期間が設定された第2の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第2のスイッチがオン状態になり、
前記処理部は、前記複数のカウンタのうちの、前記第2のスイッチに対応する第2のカウンタの前記第1のカウント値を、前記パルス期間に含まれる前記単位期間の数で除算し、その除算結果に基づいて前記第2のカウント値を算出する
前記(6)に記載の光検出装置。
(9)
検出期間における、前記複数の制御信号のうちの最初に前記パルス期間が設定された第1の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第1のスイッチがオン状態になり、
検出期間における、前記複数の制御信号のうちの最後に前記パルス期間が設定された第2の制御信号に基づいて、前記複数のスイッチのうちの第2のスイッチがオン状態になり、
前記複数のカウンタのそれぞれの前記第1のカウント値に基づいて、前記複数のカウンタのうちの、前記第1のスイッチに対応する第1のカウンタの前記第1のカウント値、および前記第2のスイッチに対応する第2のカウンタの前記第1のカウント値のうちの一方を選択し、選択された前記第1のカウント値を、前記パルス期間に含まれる前記単位期間の数で除算し、その除算結果に基づいて前記第2のカウント値を算出する
前記(6)に記載の光検出装置。
(10)
前記受光素子は、シングルフォトンアバランシェダイオードを含む
前記(1)から(9)のいずれかに記載の光検出装置。
(11)
前記受光素子は、アバランシェフォトダイオードを含む
前記(1)から(9)のいずれかに記載の光検出装置。
(12)
複数の光検出ユニットを備え、
前記複数の光検出ユニットのそれぞれは、前記受光部、前記複数のスイッチ、および前記複数のカウンタを含む
前記(1)から(11)のいずれかに記載の光検出装置。
(13)
前記受光素子は、第1の半導体基板に設けられ、
前記受光部、前記複数のスイッチ、および前記複数のカウンタは、前記第1の半導体基板に貼り付けられた第2の半導体基板に設けられた
前記(12)に記載の光検出装置。
(14)
前記受光素子は、前記第1の半導体基板における第1の領域に設けられ、
前記受光部、前記複数のスイッチ、および前記複数のカウンタは、前記第2の半導体基板における、前記第1の領域に対応する位置に配置された第2の領域に設けられた
前記(13)に記載の光検出装置。
(15)
光を射出する発光部と
前記発光部から射出された光のうちの、検出対象により反射された光を検出する光検出部と
を備え、
前記光検出部は、
受光素子を有し、前記受光素子の受光結果に応じたパルスを含むパルス信号を生成する受光部と、
複数の制御信号に基づいてそれぞれオンオフし、それぞれが、前記複数の制御信号のうちの対応する制御信号のパルス期間においてオン状態になることにより前記パルス信号を伝える複数のスイッチと、
前記複数のスイッチに対応して設けられ、それぞれが、前記複数のスイッチのうちの対応するスイッチを介して供給された前記パルス信号に基づいてカウント処理を行うことにより第1のカウント値を生成する複数のカウンタと、
検出期間において、前記複数の制御信号のそれぞれにおける前記パルス期間を、前記パルス期間より短い時間長を有する単位期間だけ順次ずらすように、前記複数の制御信号を生成する信号生成部と
を含む
光検出システム。
【0221】
本出願は、日本国特許庁において2021年1月18日に出願された日本特許出願番号2021-005817号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0222】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30A
図30B
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37