(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-01-23
(45)【発行日】2026-02-02
(54)【発明の名称】エレベータの釣合おもり
(51)【国際特許分類】
B66B 11/00 20060101AFI20260126BHJP
【FI】
B66B11/00 D
(21)【出願番号】P 2024225193
(22)【出願日】2024-12-20
【審査請求日】2024-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 勇也
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-179873(JP,U)
【文献】国際公開第2018/003066(WO,A1)
【文献】特開2003-095556(JP,A)
【文献】特開2014-223958(JP,A)
【文献】特開2015-051866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 11/00- 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下枠と、上枠と、前記下枠の長手方向の一方側と前記上枠の長手方向の一方側とを略同一平面上に有する第1たて枠と、及び前記下枠の他方側と前記上枠の他方側とを略同一平面上に有する第2たて枠とからなる枠構造と、
前記第1たて枠及び前記第2たて枠に支えられるようにして、前記下枠上に積まれた複数のおもり片と、
前記下枠及び前記上枠に固定されたおもり固定器具と、
を具備し、
前記おもり固定器具は、第1乃至第5プレートを含み、
前記第1プレートは、少なくとも前記下枠の底部を覆うように構成され、
前記第2プレートは、少なくとも前記上枠の上部を覆うように構成され、
前記第3プレートは、前記第1プレートと前記第2プレートとの間であって前記複数のおもり片の上部に配置され、
前記第4プレートは、乗りかご側に位置し、前記第1たて枠及び前記第2たて枠と略平行に延び、前記第1乃至第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成され、
前記第5プレートは、昇降路の壁側に位置し、前記第4プレートと略平行に延び、前記第1プレート及び前記第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成される
エレベータの釣合おもり。
【請求項2】
前記第1プレートと前記第4プレートとを接合する第1ボルトと、
前記第2プレートと前記第4プレートとを接合する第2ボルトと、
前記第3プレートと前記第4プレートとを接合する第3ボルトと、
前記第1プレートと前記第5プレートとを接合する第4ボルトと、
前記第3プレートと前記第5プレートとを接合する第5ボルトと、
をさらに具備する
請求項1に記載のエレベータの釣合おもり。
【請求項3】
前記第4プレートは、前記第2ボルト用のボルト穴と、前記第3ボルト用のボルト穴とを有し、
前記第5プレートは、前記第5ボルト用のボルト穴を有し、
前記複数のボルト穴は、プレートの長手方向に延びる長穴で構成される
請求項2に記載のエレベータの釣合おもり。
【請求項4】
前記第4プレート及び前記第5プレートは、布で構成される
請求項1に記載のエレベータの釣合おもり。
【請求項5】
下枠と、上枠と、前記下枠の長手方向の一方側と前記上枠の長手方向の一方側とを略同一平面上に有する第1たて枠と、及び前記下枠の他方側と前記上枠の他方側とを略同一平面上に有する第2たて枠とからなる枠構造と、
前記第1たて枠及び前記第2たて枠に支えられるようにして、前記下枠上に積まれた複数のおもり片と、
前記下枠及び前記上枠に固定されたおもり固定器具と、
を具備し、
前記おもり固定器具は、第1乃至第5プレートを含み、
前記第1プレートは、少なくとも前記下枠の底部を覆うように構成され、
前記第2プレートは、少なくとも前記上枠の上部を覆うように構成され、
前記第3プレートは、前記第1プレートと前記第2プレートとの間であって前記複数のおもり片の上部に配置され、
前記第4プレートは、乗りかご側に位置し、前記第1たて枠及び前記第2たて枠と略平行に延び、前記第1乃至第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成され、
前記第5プレートは、昇降路の壁側に位置し、前記第3プレートの面に接合され、少なくとも前記下枠の上面に届く位置よりも長く前記第4プレートと略平行に延びる
エレベータの釣合おもり。
【請求項6】
前記第1プレートと前記第4プレートとを接合する第1ボルトと、
前記第2プレートと前記第4プレートとを接合する第2ボルトと、
前記第3プレートと前記第4プレートとを接合する第3ボルトと、
前記第3プレートと前記第5プレートとを接合する第4ボルトと、
をさらに具備する
請求項5に記載のエレベータの釣合おもり。
【請求項7】
前記第4プレートは、前記第2ボルト用のボルト穴と、前記第3ボルト用のボルト穴とを有し、
前記第5プレートは、前記第4ボルト用のボルト穴を有し、
前記複数のボルト穴は、プレートの長手方向に延びる長穴で構成される
請求項6に記載のエレベータの釣合おもり。
【請求項8】
前記第4プレートは、布で構成される
請求項5に記載のエレベータの釣合おもり。
【請求項9】
前記第1プレートは、U字型を有し、
前記第2プレートは、L字型もしくはU字型を有し、
前記第3プレートは、Z字型もしくはU字型を有する
請求項1又は5に記載のエレベータの釣合おもり。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータの釣合おもりに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータの昇降路の上部の機械室には巻上機が設置されており、この巻上機のシーブに架けられた主索の一端には乗りかごが連結され、主索の他端には釣合おもりが連結される。釣合おもりは、四角形の枠構造と、この枠構造に収納された複数のおもり片とを含む。
【0003】
耐震基準の強化により、おもり片の脱落防止が求められている。耐震対策時、耐震基準を満たさない釣合おもりは一式交換を実施する必要がある。この交換に労力と時間を要している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実公平3-12790号公報
【文献】実開昭63-110467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、おもり片が脱落するのを防ぐことが可能なエレベータの釣合おもりを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係るエレベータの釣合おもりは、下枠と、上枠と、前記下枠の長手方向の一方側と前記上枠の長手方向の一方側とを略同一平面上に有する第1たて枠と、及び前記下枠の他方側と前記上枠の他方側とを略同一平面上に有する第2たて枠とからなる枠構造と、前記第1たて枠及び前記第2たて枠に支えられるようにして、前記下枠上に積まれた複数のおもり片と、前記下枠及び前記上枠に固定されたおもり固定器具とを具備する。前記おもり固定器具は、第1乃至第5プレートを含み、前記第1プレートは、少なくとも前記下枠の底部を覆うように構成され、前記第2プレートは、少なくとも前記上枠の上部を覆うように構成され、前記第3プレートは、前記第1プレートと前記第2プレートとの間であって前記複数のおもり片の上部に配置され、前記第4プレートは、乗りかご側に位置し、前記第1たて枠及び前記第2たて枠と略平行に延び、前記第1乃至第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成され、前記第5プレートは、昇降路の壁側に位置し、前記第4プレートと略平行に延び、前記第1プレート及び前記第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る釣合おもりの正面図である。
【
図3】
図3は、おもり固定器具を抽出した正面図である。
【
図4】
図4は、おもり固定器具を抽出した背面図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態に係るおもり固定器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。以下に示す幾つかの実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置等によって、本発明の技術思想が特定されるものではない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
[1] 第1実施形態
[1-1] エレベータの釣合おもり1の構成
図1は、第1実施形態に係る釣合おもり1の正面図である。
図1は、乗りかご側から釣合おもり1を見た図である。
図1において、X方向は、釣合おもり1を正面から見た場合の水平方向であり、Y方向は、奥行き方向であり、Z方向は、鉛直方向の逆方向である。X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。
【0010】
釣合おもり1は、エレベータに用いられる。エレベータは、建屋に設けられた昇降路の上部の機械室に設けられた巻上機と、乗客を収容する乗りかごとをさらに含む。主索2の一端には釣合おもり1が連結され、主索2の他端には乗りかごが連結される。主索2は、巻上機のシーブに掛けられる。例えば、釣合おもり1と乗りかごとは、主索2によってつるべ式に吊される。巻上機のシーブが回転することで、釣合おもり1と乗りかごとは、昇降路内を昇降される。
【0011】
昇降路には、鉛直方向に延びる2本のガイドレール3A、3Bが設けられる。釣合おもり1は、2本のガイドレール3A、3Bに沿って昇降路内を昇降される。
【0012】
釣合おもり1は、下枠10、上枠11、2本のたて枠12A、12B、複数のおもり片13、枠連結部材14、2個の押さえ部材15A、15B、2個の下側ガイドシュー16A、16B、2個の上側ガイドシュー17A、17B、2個の給油器18A、18B、複数のロープシャックル19、及びおもり固定器具20A、20Bを備える。
【0013】
下枠10は、直方体で構成される。下枠10の長手方向の両端部にはそれぞれ、たて枠12A、12Bが固定される。たて枠12A、12Bはそれぞれ、断面形状がU字型を有し、窪み部分が向き合うように配置される。たて枠12A、12B上には、上枠11が固定される。上枠11は、直方体で構成される。下枠10と上枠11とはおおよそ平行に配置され、たて枠12Aとたて枠12Bとはおおよそ平行に配置される。たて枠12Aは、下枠10の長手方向の一方の端部と上枠11の長手方向の一方の端部とを略同一平面に配置し、たて枠12Bは、下枠10の長手方向の他方の端部と上枠11の長手方向の他方の端部とを略同一平面に配置する。このようにして、下枠10、上枠11、及びたて枠12A、12Bからなる枠構造は、四角形を形成する。下枠10、上枠11、及びたて枠12A、12Bからなる枠構造は、複数のおもり片13を収容する。
【0014】
複数のおもり片13は、下枠10上に載置される。複数のおもり片13は、たて枠12A、12Bに支えられるようにして、下枠10上に積まれる。おもり片13は、平面視において、長方形の両端にそれぞれ突起を有するように構成されるとともに、おもり片13の2個の突起がそれぞれたて枠12A、12Bの窪み部分に嵌まるように構成される。
【0015】
枠連結部材14は、たて枠12A、12Bの中間部に固定され、たて枠12A、12Bを連結する。枠連結部材14は、たて枠12A、12Bを補強し、たて枠12A、12Bが変形するのを抑制する機能を有する。
【0016】
押さえ部材15A、15Bは、複数のおもり片13を上から押さえるように構成される。押さえ部材15Aは、たて枠12Aにボルトで固定され、押さえ部材15Bは、たて枠12Bにボルトで固定される。
【0017】
下側ガイドシュー16Aは、下枠10の底面かつガイドレール3A側の端部に取り付けられる。下側ガイドシュー16Bは、下枠10の底面かつガイドレール3B側の端部に取り付けられる。上側ガイドシュー17Aは、上枠11の上面かつガイドレール3A側の端部に取り付けられる。上側ガイドシュー17Bは、上枠11の上面かつガイドレール3B側の端部に取り付けられる。各ガイドシューは、釣合おもり1をガイドレールに沿って案内するための部品である。ガイドシューは、U字型を有し、断面がT字型を有するガイドレールを挟み込むように構成及び配置される。
【0018】
給油器18Aは、上側ガイドシュー17Aの上部に取り付けられる。給油器18Bは、上側ガイドシュー17Bの上部に取り付けられる。各給油器は、ガイドレールに給油する機能を有する。
【0019】
各ロープシャックル19は、一端が主索2の1本のロープに連結され、他端が上枠11に連結される。釣合おもり1は、ロープシャックル19を用いて主索2に吊り下げられる。ロープシャックル19は、公知の部品を用いることができる。
図1の例では、ロープシャックル19は、ロッド及びバネを用いて上枠11に連結される。
【0020】
おもり固定器具20A、20Bはそれぞれ、複数のおもり片13が釣合おもり1から脱落するのを防ぐ機能を有する。おもり固定器具20A、20Bはそれぞれ、下枠10及び上枠11に固定される。おもり固定器具20Aは、X方向において、釣合おもり1の中央より左側に配置され、おもり固定器具20Bは、釣合おもり1の中央より右側に配置される。本明細書において、おもり固定器具20A、20Bに共通する説明は、符号の添え字A、Bを省略しておもり固定器具20と表記し、おもり固定器具20に関する説明は、参照符号20A、20Bに共通するものとする。
【0021】
図2は、おもり固定器具20の断面図である。
図2において、右側が乗りかご側(かご側とも称する)であり、左側が昇降路の壁側である。
図3は、おもり固定器具20を抽出した正面図である。
図4は、おもり固定器具20を抽出した背面図である。
図2では、ボルトを直線で簡略化して示している。
【0022】
おもり固定器具20は、第1乃至第5プレート21-1~21-5を備える。第1乃至第5プレート21-1~21-5は、金属で構成される。本明細書では、プレートとは、直線状のものに限らず、曲げ加工されたプレートも含む。
【0023】
第1プレート21-1は、U字型を有する。第1プレート21-1は、少なくとも下枠10の底部を覆うように構成される。
【0024】
第2プレート21-2は、L字型を有する。第2プレート21-2は、少なくとも上枠11の上部を覆うように構成される。第2プレート21-2は、上枠11の上部の一方の角に引っ掛けることが可能な突出部と、上枠11の上面に沿って延びる第1延在部と、鉛直方向に延びる第2延在部とを含む。なお、第2プレート21-2は、延在部を少なくとも2つ有するものであれば、U字型等他の形状であってもよい。
【0025】
第3プレート21-3は、Z字型を有する。第3プレート21-3は、第1プレート21-1と第2プレート21-2との間に配置される。第3プレート21-3は、3個の直線部分を有し、その中央の直線部分が複数のおもり片13上に載置される。第3プレート21-3は、複数のおもり片13の上部を押さえるように構成される。なお、第3プレート21-3は、直線部分を3つ有するものであれば、U字型等他の形状であってもよい。
【0026】
第4プレート21-4は、かご側に位置する。第4プレート21-4は、鉛直方向(すなわち、たて枠12Aとたて枠12Bとに平行方向)に延び、直線状に構成される。第4プレート21-4は、第1プレート21-1及び第2プレート21-2にそれぞれ部分的に重なる長さを有する。第4プレート21-4は、第1プレート21-1、第2プレート21-2、及び第3プレート21-3のそれぞれの面を接合するように構成される。
【0027】
第4プレート21-4は、複数のボルト22を用いて、第1プレート21-1に接合される。第4プレート21-4は、複数のボルト23を用いて、第2プレート21-2に接合される。第4プレート21-4は、複数のボルト24を用いて、第3プレート21-3に接合される。
【0028】
第5プレート21-5は、壁側に位置する。第5プレート21-5は、鉛直方向に延び、直線状に構成される。第5プレート21-5は、第1プレート21-1及び第3プレート21-3にそれぞれ部分的に重なる長さを有する。第5プレート21-5は、第1プレート21-1及び第3プレート21-3のそれぞれの面を接合するように構成される。
【0029】
第5プレート21-5は、複数のボルト25を用いて、第1プレート21-1に接合される。第5プレート21-5は、複数のボルト26を用いて、第3プレート21-3に接合される。
【0030】
なお、エレベータによって枠構造の高さが異なる場合がある。また、エレベータによって複数のおもり片13の数及び高さが異なる場合がある。この場合、第4プレート21-4及び第5プレート21-5の長さを変えることで調整してもよい。
【0031】
或いは、第4プレート21-4及び第5プレート21-5にそれぞれ接合位置を調整する構造を設けるようにしてもよい。具体的には、第4プレート21-4のボルト23用のボルト穴は、鉛直方向に延びる長穴で構成される。これにより、エレベータに応じて枠構造の高さが異なる場合でも、第2プレート21-2の高さ方向の位置を調整できる。
【0032】
第4プレート21-4のボルト24用のボルト穴は、鉛直方向に延びる長穴で構成される。また、第5プレート21-5のボルト26用のボルト穴は、鉛直方向に延びる長穴で構成される。これにより、複数のおもり片13の高さが異なる場合でも、第3プレート21-3の高さ方向の位置を調整できる。
【0033】
なお、プレート同士を接合する部材は、ボルト以外であってもよい。
【0034】
[1-2] 変形例
第4プレート21-4は、布で構成してもよい。布21-4は、長さを調整することが可能な長さ調整機構を備える。長さ調整機構は、例えばラチェットで構成される。布21-4は、ラチェットを回すことで、自身の長さを調整される。布21-4は、ボルト、又はリベットなどを用いて、第1プレート21-1、第2プレート21-2、及び第3プレート21-3にそれぞれ接合される。
【0035】
同様に、第5プレート21-5は、長さ調整機構を備える布で構成してもよい。布21-5は、ボルト、又はリベットなどを用いて、第1プレート21-1と第3プレート21-3とに接合される。
【0036】
変形例によれば、複数のおもり片13の高さが変化した場合でも、布21-4、21-5の長さを調整することで、第3プレート21-3によって複数のおもり片13を押さえることができる。
【0037】
[1-3] 第1実施形態の効果
第1実施形態によれば、おもり固定器具20は、下枠10及び上枠11に固定されるとともに、複数のおもり片13を囲うように構成される。また、おもり固定器具20は、複数のおもり片13を上から押さえるように構成される。これにより、釣合おもり1に大きな振動が生じた場合でも、釣合おもり1から複数のおもり片13が脱落するのを防ぐことができる。また、枠構造に損傷又は変形が生じた場合でも、釣合おもり1から複数のおもり片13が脱落するのを防ぐことができる。
【0038】
また、おもり固定器具20は、既存の釣合おもりに後付けで設置することが可能である。これにより、負担の大きい追加工事なしに、釣合おもり1におもり片の脱落防止機能を追加することができる。例えば、複数のおもり片を貫通する通しボルトなどを追加で設置する必要がない。
【0039】
また、おもり固定器具20は、第2プレート21-2の高さ方向の位置、及び第3プレート21-3の高さ方向の位置を調整する構造を備えている。これにより、枠構造の高さ、及び複数のおもり片の高さが変化した場合でも、釣合おもり1におもり固定器具20を取り付けることができる。
【0040】
[2] 第2実施形態
第2実施形態は、壁側に配置された第5プレート21-5の他の構成例である。
【0041】
図5は、第2実施形態に係るおもり固定器具20の断面図である。第1乃至第4プレート21-1~21-4の構成は、第1実施形態と同じである。
【0042】
第5プレート21-5は、第3プレート21-3に接合され、鉛直方向に延びる。第5プレート21-5は、下枠10に部分的に重なる長さを有する。換言すると、第5プレート21-5は、少なくとも下枠10の上面に届く位置よりも長くなるように構成される。第5プレート21-5は、複数のボルト26を用いて、第3プレート21-3に接合される。第5プレート21-5と第1プレート21-1とは接合されていない。
【0043】
第5プレート21-5は、複数のおもり片13の高さに応じて、その長さが設定される。或いは、第5プレート21-5のボルト26用のボルト穴は、鉛直方向に延びる長穴で構成される。これにより、複数のおもり片13の高さが異なる場合でも、第3プレート21-3の高さ方向の位置を調整できる。
【0044】
第2実施形態によれば、第5プレート21-5は、複数のおもり片13の壁側の側面を覆うことができるため、釣合おもり1から複数のおもり片13が脱落するのを防ぐことができる。
【0045】
また、第5プレート21-5は、その一端のみが複数のボルト26を用いて第3プレート21-3に接合される。これにより、おもり固定器具20を釣合おもり1に設置する場合に、作業負担を軽減できる。
【0046】
なお、前述した変形例と同様に、第4プレート21-4は、布で構成してもよい。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1…釣合おもり、2…主索、3A,3B…ガイドレール、10…下枠、11…上枠、12A,12B…たて枠、13…おもり片、14…枠連結部材、15A,15B…押さえ部材、16A,16B…下側ガイドシュー、17A,17B…上側ガイドシュー、18A,18B…給油器、19…ロープシャックル、20,20A,20B…おもり固定器具、21-1…第1プレート、21-2…第2プレート、21-3…第3プレート、21-4…第4プレート、21-5…第5プレート、22~26…ボルト。
【要約】
【課題】 おもり片が脱落するのを防ぐ。
【解決手段】 実施形態のエレベータの釣合おもりは、下枠10と、上枠11と、第1たて枠12Aと、及び第2たて枠12Bとからなる枠構造と、第1たて枠12A及び第2たて枠12Bに支えられるようにして、下枠10上に積まれた複数のおもり片13と、下枠10及び上枠11に固定されたおもり固定器具20Aとを含む。おもり固定器具20Aは、第1乃至第5プレートを含む。第1プレートは、少なくとも下枠10の底部を覆うように構成される。第2プレートは、少なくとも上枠11の上部を覆うように構成される。第3プレートは、複数のおもり片13の上部に配置される。第4プレートは、第1乃至第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成される。第5プレートは、第1プレート及び第3プレートのそれぞれの面を接合するように構成される。
【選択図】
図2