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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-01-27
(45)【発行日】2026-02-04
(54)【発明の名称】外科装置において使用するための曲げ可能管
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/008 20060101AFI20260128BHJP
   A61B 1/005 20060101ALI20260128BHJP
【FI】
A61B1/008 511
A61B1/005 522
【請求項の数】 38
(21)【出願番号】P 2024561956
(86)(22)【出願日】2023-07-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2025-04-24
(86)【国際出願番号】 IB2023057021
(87)【国際公開番号】W WO2024009271
(87)【国際公開日】2024-01-11
【審査請求日】2024-10-18
(31)【優先権主張番号】22183657.0
(32)【優先日】2022-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リゾ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ウォルバーグ,エリク
【審査官】村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0281909(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0168008(US,A1)
【文献】特表2021-510326(JP,A)
【文献】特開2010-099214(JP,A)
【文献】特開2015-047453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/008
A61B 1/005
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される内視鏡(100)において使用するための管(200、700)であって、前記管(200、700)は、前記管(200、700)の近位端(200A、700A)から遠位端(200B、700B)まで延在し、前記管(200、700)は、複数の曲げ可能セグメント(204A、204B)を備え、前記曲げ可能セグメント(204A、204B)の各々は、
前記管(200)の壁(202)内の3つの中央開口部(206)であって、前記中央開口部(206)は、前記管(200)の円周に沿って配置され、前記壁(200)の中央接続部分(208)によって互いに隔てられており、前記中央接続部分(208)は、前記管(200)の前記円周に沿って105°~135°だけお互いから変位させられている、3つの中央開口部(206)と、
前記中央開口部(206)の近位側に配置され、各々が前記中央接続部分(208)のそれぞれの1つに隣接している前記壁(202)内の3つの近位開口部(210A)と、
前記中央開口部(206)の遠位側に配置され、各々が前記中央接続部分(208)のそれぞれの1つに隣接している前記壁(202)内の3つの遠位開口部(210B)とを備え、
前記管(200、700)は、前記内視鏡(100)において使用するための挿入管またはハイポチューブである
管(200、700)。
【請求項2】
前記曲げ可能セグメント(204A、204B)の少なくともいくつかは、前記管(200、700)の長手方向(X)に沿ってペアにて配置され、各ペアの前記曲げ可能セグメント(204A、204B)の間の距離(F)は、それぞれのペアと隣接するペアとの間の距離(G)の50%未満である、請求項1に記載の管(200、700)。
【請求項3】
前記距離(F)は、それぞれのペアと隣接するペアとの間の距離(G)の25%未満である、請求項2に記載の管(200、700)。
【請求項4】
前記複数の曲げ可能セグメント(204A、204B)のうちの2つの隣接する曲げ可能セグメントの近位曲げ可能セグメント(204A)の前記遠位開口部(210B)と遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)との間の距離(F)は、前記遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)と前記中央開口部(206)との間の距離(D)の50%~200%、または、前記近位曲げ可能セグメント(204A)の前記中央開口部(206)と前記遠位開口部(212B)との間の距離(D)の50%~200%である、請求項2に記載の管(200、700)。
【請求項5】
前記遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)と前記近位曲げ可能セグメント(204A)の前記遠位開口部(210B)とが、前記管(200、700)の周方向(φ)に沿って重なり合い、両者の間にばねセグメント(216)を形成する、請求項4に記載の管(200、700)。
【請求項6】
前記ばねセグメント(216)の1つ以上について、前記それぞれのばねセグメント(216)の中央における前記長手方向(X)に沿った幅(D6)が、前記それぞれのばねセグメント(216)の一方または両方の端部における前記それぞれのばねセグメント(216)の幅(D4、D5)よりも小さい、請求項5に記載の管(200、700)。
【請求項7】
前記曲げ可能セグメント(204A、204B)のうちの少なくともいくつかが、曲げ可能セグメントの連続的なグループとして配置され、前記曲げ可能セグメントの連続的なグループ内の任意の2つの隣接する曲げ可能セグメントの近位曲げ可能セグメント(204A)の前記遠位開口部(210B)と遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)との間の前記距離(F)が、前記遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)と前記中央開口部(206)との間の前記距離(D)の50%~200%、または前記近位曲げ可能セグメント(204A)の前記中央開口部(206)と前記遠位開口部(210B)との間の前記距離(D)の50%~200%である、請求項4に記載の管(200、700)。
【請求項8】
前記複数の曲げ可能セグメント(204A、204B)のうちの隣接する曲げ可能セグメント(204A、204B)が、前記周方向(φ)に沿ってお互いに対して回転させられ、前記隣接する曲げ可能セグメント(204A、204B)のうちの一方の曲げ可能セグメント(204A)の前記中央開口部(206)の中央が、前記隣接する曲げ可能セグメント(204A、204B)のうちの他方の曲げ可能セグメント(204B)の前記中央接続部分(208)に整列している、請求項5に記載の管(200、700)。
【請求項9】
前記近位開口部(210A)または前記遠位開口部(210B)は、スリットであり、前記長手方向(X)に沿った前記中央開口部(206)の幅(C)は、前記スリットの幅の少なくとも5倍の大きさである、請求項2に記載の管(200、700)。
【請求項10】
前記幅(C)は、前記スリットの幅の少なくとも10倍の大きさである、請求項9に記載の管(200、700)。
【請求項11】
前記近位開口部(210A)は、前記壁(202)の近位接続部分(212A)によって互いに隔てられており、前記遠位開口部(210B)は、前記壁(202)の遠位接続部分(212B)によって互いに隔てられている、請求項5に記載の管(200、700)。
【請求項12】
前記周方向(φ)に沿った前記近位接続部分(212A)の長さ(A2)または前記遠位接続部分(212B)の長さ(A2)は、前記中央接続部分(208)の長さ(A1)の25%~200%である、請求項11に記載の管(200、700)。
【請求項13】
前記周方向(φ)に沿った前記近位接続部分(212A)の長さ(A2)または前記遠位接続部分(212B)の長さ(A2)は、前記中央接続部分(208)の長さ(A1)の30%~100%である、請求項11に記載の管(200、700)。
【請求項14】
前記近位接続部分(212A)の前記長さ(A2)または前記遠位接続部分(212B)の前記長さ(A2)は、前記それぞれの曲げ可能セグメント(204A、204B)における前記管(200、700)の前記円周の10%以下である、請求項12に記載の管(200、700)。
【請求項15】
前記近位接続部分(212A)の前記長さ(A2)または前記遠位接続部分(212B)の前記長さ(A2)は、前記それぞれの曲げ可能セグメント(204A、204B)における前記管(200、700)の前記円周の5%以下である、請求項12に記載の管(200、700)。
【請求項16】
前記曲げ可能セグメント(204A、204B)の一部または全部の各々が、第4組の開口部をさらに備え、前記第4組の開口部は、前記近位開口部(210A)の近位側に配置され、各々が前記近位接続部分(212A)のうちのそれぞれの1つに隣接するか、あるいは前記遠位開口部(210B)の遠位側に配置され、各々が前記遠位接続部分(212B)のうちのそれぞれの1つに隣接する3つの第4の開口部(600)を含む、請求項11に記載の管(200、700)。
【請求項17】
前記曲げ可能セグメント(204A、204B)のうちの一部または全部の曲げ可能セグメントの前記近位開口部(210A)または前記遠位開口部(210B)は、前記周方向(φ)に沿って前記それぞれの曲げ可能セグメント(204A、204B)の前記中央開口部(206)と重なり合って、両者の間にばねセグメント(214)を形成し、前記ばねセグメント(214)のうちの1つ以上について、前記それぞれのばねセグメント(214)の中央における前記長手方向(X)に沿った幅(D3)が、前記それぞれのばねセグメント(214)の一方または両方の端部における前記それぞれのばねセグメント(214)の幅(D1、D2)よりも小さい、請求項5に記載の管(200、700)。
【請求項18】
前記中央開口部(206)の一部もしくは全部、前記近位開口部(210A)の一部もしくは全部、または、前記遠位開口部(210B)の一部もしくは全部が各々、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の中央に狭い中央部分(206C)を備え、前記狭い中央部分(206C)は、前記長手方向(X)に沿った幅(C2)が、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の最大幅の20%~90%である、請求項2に記載の管(200、700)。
【請求項19】
前記幅(C2)、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の最大幅の40%~70%である、請求項18に記載の管(200、700)。
【請求項20】
前記長手方向(X)に沿った前記中央開口部(206)の一部もしくは全部の幅(C2)、前記近位開口部(210A)の一部もしくは全部の幅、または、前記遠位開口部(210B)の一部もしくは全部の幅は、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の前記中央において、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の一方または両方の端部(206A)の幅(C1)の20%~90%である、請求項18に記載の管(200、700)。
【請求項21】
前記長手方向(X)に沿った前記中央開口部(206)の一部もしくは全部の幅(C2)、前記近位開口部(210A)の一部もしくは全部の幅、または、前記遠位開口部(210B)の一部もしくは全部の幅は、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の前記中央において、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の一方または両方の端部(206A)の幅(C1)の40%~70%である、請求項18に記載の管(200、700)。
【請求項22】
前記中央開口部(206)の一部もしくは全部、前記近位開口部(210A)の一部もしくは全部、または、前記遠位開口部(210B)の一部もしくは全部が各々、前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の前記中央部分(206C)とそれぞれの端部(206A)との間に配置された幅の広い中間部分(206B)を備え、前記幅の広い中間部分(206B)の前記長手方向(X)に沿った幅(C3)が、前記中央部分(206C)の前記幅(C2)よりも大きく、前記端部(206A)の幅(C1)よりも大きい、請求項18に記載の管(200、700)。
【請求項23】
前記それぞれの開口部(206、210A、210B)の一方または両方の端部(206A)の前記幅(C1)は、前記中央部分(206C)の前記幅(C2)の40%~90%である、請求項22に記載の管(200、700)。
【請求項24】
前記管(200、700)は、第1の部分(700-II)および第2の部分(700-III、700-IV)を備え、前記第1の部分(700-II)における曲げ可能セグメントの密度は、前記第2の部分(700-III、700-IV)における曲げ可能セグメントの密度と異なる、請求項12に記載の管(200、700)。
【請求項25】
前記第2の部分(700-IV)における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)は、曲げ可能セグメントの連続したグループとして配置され、前記曲げ可能セグメントの連続したグループ内の任意の2つの隣接する曲げ可能セグメントの近位曲げ可能セグメント(204A)の前記遠位開口部(210B)と遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)との間の距離(F)が、前記遠位曲げ可能セグメント(204B)の前記近位開口部(210A)と前記中央開口部(206)との間の距離(D)の50%~200%、または前記近位曲げ可能セグメント(204A)の前記中央開口部(206)と前記遠位開口部(210B)との間の距離(D)の50%~200%である、請求項24に記載の管(200、700)。
【請求項26】
前記第1の部分(700-II)における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)は、前記長手方向(X)に沿ってペアにて配置され、各ペアの前記曲げ可能セグメント(204A、204B)間の前記距離(F)は、前記それぞれのペアと隣接するペアとの間の前記距離(G)の50%未満である、請求項24に記載の管(200、700)。
【請求項27】
前記距離(F)は、前記距離(G)の25%未満である、請求項26に記載の管(200、700)。
【請求項28】
前記第2の部分(700-III)における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)は、前記長手方向(X)に沿ってペアにて配置され、各ペアの前記曲げ可能セグメント(204A、204B)間の前記距離(F)は、前記それぞれのペアと隣接するペアとの間の前記距離(G)の50%未満であり、または
前記管(200、700)は、曲げ可能セグメント(204A、204B)が前記長手方向(X)に沿ってペアにて配置され、各ペアの前記曲げ可能セグメント(204A、204B)間の前記距離(F)が、前記それぞれのペアと隣接するペアとの間の前記距離(G)の50%未満である1つ以上の追加の部分(700-III)を備え、前記1つ以上の追加の部分(700-III)の各々における曲げ可能セグメントの密度が、少なくとも前記第1の部分(700-II)または前記第2の部分(700-IV)における曲げ可能セグメントの密度と異なる、
請求項26に記載の管(200、700)。
【請求項29】
前記第2の部分(700-III)における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)は、前記長手方向(X)に沿ってペアにて配置され、各ペアの前記曲げ可能セグメント(204A、204B)間の前記距離(F)は、前記それぞれのペアと隣接するペアとの間の前記距離(G)の25%未満であり、または、
前記管(200、700)は、曲げ可能セグメント(204A、204B)が前記長手方向(X)に沿ってペアにて配置され、各ペアの前記曲げ可能セグメント(204A、204B)間の前記距離(F)が、前記それぞれのペアと隣接するペアとの間の前記距離(G)の25%未満である1つ以上の追加の部分(700-III)を備え、前記1つ以上の追加の部分(700-III)の各々における曲げ可能セグメントの密度が、少なくとも前記第1の部分(700-II)または前記第2の部分(700-IV)における曲げ可能セグメントの密度と異なる、
請求項26に記載の管(200、700)。
【請求項30】
前記第1の部分(700-II)における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)は、前記第2の部分(700-III、700-IV)における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)または前記1つ以上の追加の部分(700-III)の一部もしくは全部における前記曲げ可能セグメント(204A、204B)から、
前記近位開口部(210A)と前記中央開口部(206)との間の前記距離(D)もしくは前記中央開口部(206)と前記遠位開口部(210A)との間の前記距離(D)、
曲げ可能セグメントのペア内の曲げ可能セグメント(204A、204B)間の前記距離(F)、
前記近位開口部(210A)間の前記近位接続部分(212A)の前記長さ(A2)もしくは前記遠位開口部(210B)間の前記遠位接続部分(212B)の前記長さ(A2)、および
前記中央開口部(206)間の前記中央接続部分(208)の前記長さ(A1)
のうちの1つ以上において相違する、請求項29に記載の管(200、700)。
【請求項31】
複数のジョイント(704)によって互いに枢動可能に接続された複数の環状または管状要素(702A、702B)を有する能動的湾曲部(700-V)をさらに備える、請求項1に記載の管(200、700)。
【請求項32】
前記ジョイント(704)の一部または全部が各々、前記それぞれのジョイント(704)に関する遠位要素(702B)上の近位接触面(706A)と摺動可能に係合するように構成された前記それぞれのジョイント(704)に関する近位要素(702A)上の遠位接触面(706B)を備え、前記近位接触面(706A)および前記遠位接触面(706B)の一方に基準突起部(714A)が配置され、または前記近位接触面(706A)および前記遠位接触面(706B)の他方に基準ノッチ(714B)が配置され、前記基準突起部(714A)または前記基準ノッチ(714B)は、前記近位要素および前記遠位要素(702A、702B)をお互いに対して枢動させるために必要な力が、前記ジョイント(704)が基準位置にあるときに、前記ジョイント(704)が前記基準位置とは異なる第2の位置にあるときよりも大きくなるように配置されている、請求項31に記載の管(200、700)。
【請求項33】
前記基準突起部(714A)または前記基準ノッチ(714B)は、前記ジョイント(704)が前記基準位置から前記第2の位置に移動すると前記管(200、700)の長さが増加するように配置されている、請求項32に記載の管(200、700)。
【請求項34】
前記近位要素(702A)および前記遠位要素(702B)は、前記それぞれのジョイント(704)が前記基準位置にあるときに互いに平行である、請求項32に記載の管(200、700)。
【請求項35】
前記ジョイント(704)の一部または全部が各々、
前記それぞれのジョイント(704)に関する遠位要素(702B)上の1対の弧状の近位ブラケット(710A)であって、各々が円弧に沿って延びている1対の弧状の近位ブラケット(710A)、または
前記それぞれのジョイント(704)に関する近位要素(702A)上の1対の弧状の遠位ブラケット(710B)であって、各々がそれぞれの円弧に沿って延びている1対の弧状の遠位ブラケット(710B)
を備え、
前記近位ブラケット(710A)の各々は、前記近位要素(702A)内の対応する凹部(712A)、もしくは前記遠位ブラケット(710B)のうちの1つと摺動可能に係合するように構成され、または、前記遠位ブラケット(710B)の各々は、前記遠位要素(702B)内の対応する凹部(712B)、もしくは前記近位ブラケット(710A)のうちの1つと摺動可能に係合するように構成される、
請求項32に記載の管(200、700)。
【請求項36】
前記近位ブラケット(710A)または前記遠位ブラケット(710B)は、前記遠位要素(702B)上および前記近位要素(702A)上のそれぞれの対応するジョイントヘッド(708A)を受け入れるように構成された円形のジョイントソケット(708B)を形成し、前記基準突起部(714A)は、前記ジョイントソケット(708B)および前記ジョイントヘッド(708A)のうちの一方の表面に配置され、または、前記基準ノッチ(714B)は、前記ジョイントソケット(708B)および前記ジョイントヘッド(708A)のうちの他方の表面に配置される、請求項35に記載の管(200、700)。
【請求項37】
少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される内視鏡(100)において使用するための挿入管またはハイポチューブである管(200、700)を製造する方法(1000)であって、管状部品を用意することと、前記管状部品に複数の曲げ可能セグメント(204A、204B)を形成することと、を含んでおり、前記曲げ可能セグメント(204A、204B)の各々は、
前記管状部品の壁(202)に、前記管状部品の円周に沿って前記管状部品の前記円周の29%~38%だけお互いから変位させられており、前記壁(202)の中央接続部分(208)によってお互いから隔てられている3つの中央開口部(206)を形成すること、
各々が前記中央接続部分(208)のうちのそれぞれの1つに隣接して形成される3つの第1の開口部(210A)を、前記中央開口部(206)の第1の側において前記壁(202)に形成すること、および
各々が前記中央接続部分(208)のうちのそれぞれの1つに隣接して形成される3つの第2の開口部(210B)を、前記中央開口部(206)の前記第1の側とは反対の第2の側において前記壁(202)に形成すること
によって形成される、方法(1000)。
【請求項38】
前記第1の開口部(210A)および前記第2の開口部(210B)は、レーザ切断によって形成されたスリットであり、前記管状部品の長手方向(X)に沿った前記第1および第2の開口部(210A、210B)の幅は、前記レーザ切断の切断幅に対応し、前記切断幅は10μm~50μmである、請求項37に記載の方法(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療技術の分野にある。とくには、本開示は、少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される内視鏡などの外科装置に使用するための曲げ可能管、およびそのような管を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、身体の切開部または身体の開口部を通って身体内に1つ以上の医療ツールを挿入することにより、患者の体内の組織についてアクセス(例えば、観察または除去)または治療を行うために使用することができる外科装置である。内視鏡は、インターフェース/制御部と、インターフェース/制御部に結合した挿入管とを含む(備える)ことができる。挿入管は、患者の体内に挿入されるように構成され、体内の組織へのアクセスを提供するための1つ以上の管路を含むことができる。1つ以上の管路は、例えば、医療ツールおよび/または流体を受け入れ、医療ツールおよび流体をそれぞれ対象の組織へと案内するように構成されてよい。
【0003】
挿入管は、患者の体内への挿入を容易にするために曲げ可能であってよい。このために、挿入管は、例えば、1つ以上の受動的および/または能動的な曲げ可能部分(それぞれ受動的および能動的湾曲部とも呼ばれる)を含むことができる。受動的な曲げ可能部分を、例えば、曲げ可能または可撓な材料または構造から形成することができる一方で、能動的な曲げ可能部分は、例えば、挿入管を能動的に曲げるために関節運動することができる1つ以上のジョイントを含んでよい。
【0004】
曲げ可能であると同時に、挿入管は、例えば、医師が患者の体内で挿入管を押して回転させることを可能にするため、および/または挿入管が曲げられたときの塑性変形を防止するために、充分な剛性も示さなければならない。これを達成するために、挿入管は、例えば、剛体または半剛体材料で形成されてよく、例えば、米国特許出願公開第2021/0393111号明細書に開示されているように、挿入管の剛性を下げるために挿入管の壁に複数の小さな開口部を設けることによって曲げ可能にされてよい。さらに、挿入管の壁の開口部は可撓性をもたらすことができるが、開口部は、挿入管のねじり剛性も低下させる可能性がある。これにより、例えば、管に沿ったトルクまたは回転運動の伝達が不充分になる可能性がある。さらに、開口部により、挿入管が小さな曲げ半径において塑性変形を被りやすくなる可能性がある。同様の問題は、能動的な曲げ可能部分においても発生する可能性がある。これらの相反する要件を満たすために、製造が困難であり、時間がかかり、したがってコストがかかる複雑な構造となる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2021/0393111号明細書
【発明の概要】
【0006】
したがって、本開示の目的は、内視鏡などの外科装置において使用するための管であって、曲げ可能でありながら、充分なねじり剛性および塑性変形に対する抵抗ももたらす管を提供することである。
【0007】
この目的は、請求項1に記載の外科装置において使用するための管および請求項29に記載の外科装置において使用するための管の製造方法によって達成される。その例が、従属請求項に詳述される。
【0008】
本開示による管は、少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される外科装置に使用されるように構成される。管は、管の近位端から遠位端まで延在し、複数の曲げ可能セグメントを含む(すなわち、含むが、それらに限られない)。曲げ可能セグメントの各々は、管の壁に3つの近位開口部、3つの中央開口部、および3つの遠位開口部を含む。中央開口部は、管の円周に沿って配置され、壁の中央接続部分によって互いに隔てられている。中央接続部分は、管の円周に沿って105°~135°だけお互いから変位させられている。3つの近位開口部は、中央開口部の近位側に配置され、近位開口部の各々は、中央接続部分のそれぞれの1つに隣接している。3つの遠位開口部は、中央開口部の遠位側に配置され、遠位開口部の各々は、中央接続部分のそれぞれの1つに隣接している。
【0009】
本明細書において使用されるとき、用語「近位」が、外科装置の使用中に医師または他の医療実施者により近く(例えば、外科装置のインターフェース/制御部により近く)なる管の長さに沿った要素、特徴、または位置を指すことができる一方で、用語「遠位」は、外科装置の使用中に患者の体内で検査または治療される組織の位置により近くなる(例えば、外科装置のインターフェース/制御部から遠く離れる)管の長さに沿った要素、特徴、または位置を指すことができる。管の近位端から遠位端への方向は、以下では、長手方向または軸方向とも呼ばれ得る。管の円周に沿った方向(例えば、管の表面、例えば外面に平行、かつ長手方向に垂直)は、周方向または方位角方向とも呼ばれ得る。管の表面、例えば外面に垂直な方向(例えば、長手方向および周方向に垂直)は、半径方向とも呼ばれ得る。長手方向、周方向、および半径方向は、例えば、円筒座標系を定めることができる。管の状態または構成に応じて、これらの方向の向きは、例えば管の曲げの結果として、管の長さに沿って変化し得る。
【0010】
複数の曲げ可能セグメントは、例えば、2~1000個の曲げ可能セグメント、いくつかの例においては20~500個の曲げ可能セグメントを含んでよい。曲げ可能セグメントは、管の長さに沿って、例えば以下で詳述されるように管の1つ以上の部分に配置されてよく、例えば管の近位端と管の遠位端に位置する能動的湾曲部との間に配置される1つ以上の受動的湾曲部に配置されてよい。
【0011】
近位開口部、中央開口部、および遠位開口部の各々は、例えば、管の内部に面する壁の内面から管の外部に面する壁の外面まで、管の壁を貫いて延びてよい。いくつかの例において、管は、例えば壁の外面を囲むスリーブまたはカバーなど、壁の内側および/または外側に配置された1つ以上の追加の層を含んでよい。したがって、開口部は、必ずしも管の内部と外部との間の流体の接続をもたらす必要はなく、壁の内側および/または外側において少なくとも部分的に覆われてもよい。
【0012】
中央接続部分は、壁のうちの隣接する中央開口部の間に配置された部分であり、例えば、壁に開口部を形成(例えば、切断)するときに残る壁の部分である。中央接続部分は、管の円周に沿って(周方向に沿って)105°~135°、いくつかの例においては115°~125°、一例においては118°~122°(例えば、120°)の変位角度だけお互いから変位させられている。したがって、中央開口部も、管の円周に沿って105°~135°、いくつかの例においては115°~125°、一例においては118°~122°(例えば、120°)だけお互いから変位させられてよい。変位角度は、例えば、2つの隣接する中央接続部分(または、中央開口部)の中心(例えば、重心)と管の中心(例えば、管の長さに沿ったそれぞれの位置における管の中心軸に沿った点)とによって形成される三角形によって囲まれる方位角であってよい。換言すると、2つの隣接する中央接続部分(または、中央開口部)の中心間の距離は、それぞれの曲げ可能セグメントにおける管の円周の約29.1%~37.5%、いくつかの例においては約31.9%~約34.7%、一例においては約32.8%~約33.9%(例えば、1/3)であってよい。
【0013】
近位開口部は、中央開口部の近位側(例えば、中央開口部と管の近位端との間)に配置される。遠位開口部は、中央開口部の遠位側(例えば、中央開口部と管の遠位端との間)に配置される。近位および遠位開口部は、例えば、中央接続部分の各々が近位開口部と遠位開口部との間に配置される(「挟まれる」)ように、中央接続部分のそれぞれの1つに隣接して配置される。近位および/または遠位開口部の一部または全部を、例えば、近位(または、遠位)開口部の中心がそれぞれの中央接続部分の中心と整列する(例えば、同じまたは実質的に同じ方位に位置する)ように、それぞれの中央接続部分に整列させることができる。
【0014】
曲げ可能セグメントの少なくとも一部(例えば、複数のセグメントのうちの少なくともいくつかの曲げ可能セグメント)、いくつかの例においては曲げ可能セグメントの全部が、管の長手方向に沿ってペアにて配置されてよく、各々のペアの曲げ可能セグメントの間の距離は、それぞれのペアと隣接するペアとの間の距離よりも小さくてよい。各ペアの曲げ可能セグメント間の距離は、例えば、それぞれのペアと隣接するペアとの間の距離の50%未満、好ましくは25%未満、一例においては15%未満であってよい。ペアの曲げ可能セグメント間の距離は、例えば、それぞれのペアの近位曲げ可能セグメントの遠位開口部とそれぞれのペアの遠位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離であってよい。或るペアと隣接するペアとの間の距離は、例えば、ペアの近位曲げ可能セグメントの近位開口部と隣接するペアの遠位曲げ可能セグメントの遠位開口部との間の距離、またはペアの遠位曲げ可能セグメントの遠位開口部と隣接するペアの近位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離であってよい。
【0015】
これに加え、あるいは代えて、複数の曲げ可能セグメントのうちの2つの隣接する曲げ可能セグメント(例えば、少なくとも2つの隣接する曲げ可能セグメントについて、いくつかの例においてはいくつかの、または任意の2つの隣接する曲げ可能セグメントについて)の近位曲げ可能セグメントの遠位開口部と遠位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離は、遠位曲げ可能セグメントの近位開口部と中央開口部との間の距離の50%~200%、好ましくは80%~120%、一例においては90%~110%、かつ/または近位曲げ可能セグメントの中央開口部と遠位開口部との間の距離の50%~200%、好ましくは80%~120%、一例においては90%~110%であってよい。換言すると、隣接する曲げ可能セグメント間(例えば、セグメントのペアの近位曲げ可能セグメントと遠位曲げ可能セグメントとの間)の距離は、隣接する曲げ可能セグメントの一方または両方の近位開口部と中央開口部との間の距離および/または中央開口部と遠位開口部との間の距離と同様または同等であってよい。
【0016】
2つの隣接する曲げ可能セグメントの遠位曲げ可能セグメントの近位開口部および近位曲げ可能セグメントの遠位開口部は、管の周方向に沿って重なり合うことで、それらの間にばねセグメント(例えば、各々が遠位曲げ可能セグメントのそれぞれの近位接続部分と近位曲げ可能セグメントのそれぞれの遠位接続部分との間に延在する管の円周に沿って配置された6つのばねセグメント)を形成することができる。ばねセグメントの各々は、管が曲がるときに変形する(例えば、伸び、さらには/あるいは曲がる)ように構成されてよい。ばねセグメントの変形は、例えば、それぞれの近位開口部および遠位開口部の開放(例えば、断面積の増加)または閉鎖(例えば、断面積の減少)に関連し得る。これに加え、あるいは代えて、ばねセグメントの各々は、復元力を提供するように構成されてよく、復元力は、例えば、それぞれの曲げ可能セグメントのお互いに対する曲げまたは傾斜に対抗する(例えば、管を直線的な/曲がっていない構成に向かって駆動する)ことができる。隣接する曲げ可能セグメント間にばねセグメントを設けることにより、管の可撓性を高めることができる。
【0017】
周方向に沿ったばねセグメントの長さは、例えば、それぞれの曲げ可能セグメント間の管の円周の5%~16%、いくつかの例においては10%~16%、一例においては13%~16%であってよい。ばねセグメントの長さを長くすると、管の可撓性を高めることができる。長手方向に沿ったばねセグメントの幅は、それらの長さに沿って均一またはほぼ均一であってよい。他の例において、1つ以上のばねセグメント、いくつかの例ではすべてのばねセグメントについて、それぞれのばねセグメントの中央における幅は、それぞれのばねセグメントの一方または両方の端部におけるそれぞれのばねセグメントの幅よりも小さくてよい。それぞれのばねセグメントの中央における幅は、例えば、それぞれのばねセグメントの一方または両方の端部における幅の50%~95%、いくつかの例においては60%~90%、一例においては65%~80%であってよい。ばねセグメントの幅は、管の可撓性に影響を及ぼすことができ、例えばばねセグメントの幅を減らすことによって可撓性を高めるなど、可撓性を調整するように調節されてよい。ばねセグメントの端部における幅を中央と比べて大きくすることにより、それぞれのばねセグメントへのねじり力および/または曲げ力の案内を改善することができる。
【0018】
いくつかの例において、曲げ可能セグメントの一部または全部は、曲げ可能セグメントの連続したグループとして配置されてよい。曲げ可能セグメントの連続したグループ内の任意の2つの隣接する曲げ可能セグメントの近位曲げ可能セグメントの遠位開口部と遠位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離は、遠位曲げ可能セグメントの近位開口部と中央開口部との間の距離および/または近位曲げ可能セグメントの中央開口部と遠位開口部との間の距離と、同様または同等であってよい。例えば、曲げ可能セグメントの連続したグループ内の任意の2つの隣接する曲げ可能セグメントの近位曲げ可能セグメントの遠位開口部と遠位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離は、遠位曲げ可能セグメントの近位開口部と中央開口部との間の距離の50%~200%、いくつかの例においては80%~120%、かつ/または近位曲げ可能セグメントの中央開口部と遠位開口部との間の距離の50%~200%、いくつかの例においては80%~120%であってよい。これにより、例えば、曲げ可能セグメント内および曲げ可能セグメント間の両方にばねセグメントを設けることを可能にできる。
【0019】
複数の曲げ可能セグメントのうちの隣接する曲げ可能セグメントを、例えば、隣接する曲げ可能セグメントの中央接続部分が管の円周に沿ってお互いに対して変位させられるように、周方向に沿ってお互いに対して回転させることができる。隣接する曲げ可能セグメントの中央接続部分を、例えば、管の円周に沿って52.5°~67.5°、いくつかの例においては57.5°~62.5°、一例においては59°~61°(例えば、60°)だけ変位させることができる。隣接する曲げ可能セグメントを、とくには、これらの隣接する曲げ可能セグメントのうちの一方の曲げ可能セグメントの中央開口部の中心が、これらの隣接するセグメントのうちの他方のセグメントの中央接続部分に整列し、例えば、管の円周に沿ったそれぞれの中央開口部の中心のそれぞれの中央接続部からの変位が、5°未満、好ましくは2°未満、一例においては1°未満、一例においては0.5°未満となるように、お互いに対して回転させることができる。隣接する曲げ可能セグメントを周方向に沿って変位させることで、いくつかの例においては、例えば、3つの主曲げ方向/平面ではなく開口部の中心によって定められる6つの主曲げ方向/平面を提供することによって、管のより均一な曲げ特性をもたらすことができる。
【0020】
いくつかの例において、近位開口部、中央開口部、および遠位開口部はすべて、同じサイズおよび/または形状を有してよく、例えば、周方向に沿った同じ長さ、および長手方向に沿った同じ幅を有してよい。他の例において、近位開口部および/または遠位開口部は、中央開口部とは異なるサイズおよび/または形状、とくには異なる幅を有してよい。例えば、近位開口部および/または遠位開口部はスリットであってよい。本明細書において使用されるとき、「スリット」は、大きなアスペクト比(例えば、幅に対する長さ)を有する開口部を指すことができ、スリットのアスペクト比は、例えば10:1より大きく、いくつかの例においては20:1より大きく、一例においては50:1より大きく、一例においては100:1より大きくてよい。長手方向に沿った中央開口部の幅は、近位開口部および/または遠位開口部の幅の少なくとも5倍、いくつかの例においては少なくとも10倍であってよい。他の例において、中央開口部はスリットであってもよい。この場合、長手方向に沿った近位開口部および/または遠位開口部の幅は、例えば、中央開口部の幅の少なくとも5倍、いくつかの例においては少なくとも10倍であってよい。
【0021】
近位開口部は、壁の近位接続部分、例えば、近位開口部を形成(例えば、切断)するときに近位開口部の間に残る壁の部分によって、互いに隔てられてよい。遠位開口部は、壁の遠位接続部分、例えば、遠位開口部を形成(例えば、切断)するときに遠位開口部の間に残る壁の部分によって、互いに隔てられてよい。
【0022】
周方向に沿った近位接続部分の長さおよび/または遠位接続部分の長さは、中央接続部分の長さと同様または同等であってよく、例えば、中央接続部分の長さの25%~200%、いくつかの例においては30%~100%であってよい。いくつかの例において、周方向に沿った近位接続部分の長さおよび/または遠位接続部分の長さは、中央接続部分の長さよりも小さくてよく、例えば、中央接続部分の長さの30%~95%、いくつかの例においては50%~80%であってよい。近位接続部分の長さおよび/または遠位接続部分の長さは、それぞれの曲げ可能セグメント内の管の円周と比較して小さくてよく、例えば、それぞれの曲げ可能セグメントにおける管の円周の10%以下、いくつかの例においては5%以下であってよい。これに加え、あるいは代えて、中央接続部分の長さは、それぞれの曲げ可能セグメントにおける管の円周と比較して小さくてよく、例えば、それぞれの曲げ可能セグメントにおける管の円周の15%以下、いくつかの例においては10%以下、一例においては8%以下であってよい。近位接続部分、中央接続部分、および/または遠位接続部分の長さを短くすることにより、それぞれの接続部分に隣接するばねセグメントの長さを長くすることができ、管の可撓性を高めることができる。近位接続部分、中央接続部分、および/または遠位接続部分の長さを長くすることにより、管のねじり剛性を高めることができる。
【0023】
さらに、曲げ可能セグメントの一部または全部(例えば、複数のセグメントのうちの少なくともいくつかの曲げ可能セグメント)の各々は、近位開口部、中央開口部、および遠位開口部に加えて、開口部の1つ以上の追加の組をさらに含んでよい。例えば、曲げ可能セグメントの一部または全部は、第4組の開口部を含むことができ、第4組の開口部は、近位開口部の近位側または遠位開口部の遠位側のいずれかに配置されてよい。第4組の開口部は、3つの第4の開口部を含んでよく、第4の開口部の各々は、例えば、近位接続部分および遠位接続部分のそれぞれの1つに隣接することができる。一例において、内側の2組の開口部(例えば、第4の開口部が近位開口部の近位側に配置されたときの中央開口部および近位開口部)はスリットであってよい。長手方向に沿った最も外側の2組の開口部(すなわち、上述の例における遠位開口部および第4の開口部)の開口部の幅は、内側の2組の開口部における開口部の幅の少なくとも5倍、いくつかの例においては少なくとも10倍であってよい。4組の開口部を有する曲げ可能セグメントは、例えば、管の所与の剛性/可撓性において、改善されたトルク伝達を提供することができる。
【0024】
一部または全部の曲げ可能セグメント(例えば、複数のセグメントのうちの少なくともいくつかの曲げ可能セグメント)の近位開口部および/または遠位開口部は、周方向に沿ってそれぞれの曲げ可能セグメントの中央開口部と重なり合うことで、それらの間にばねセグメントを形成することができる。例えば、近位開口部の全部が、それぞれの近位接続部分によって隔てられた2つの中央開口部とそれぞれ重なり合ってよい。これにより、管の円周に沿って配置された6つのばねセグメントからなる組を、近位開口部と中央開口部との間に形成することができる。これに加え、あるいは代えて、6つのばねセグメント空なる組を、中央開口部と遠位開口部との間に形成することができる。ばねセグメントは、例えば、とくにはそれらの長さおよび/または幅に関して、隣接する曲げ可能セグメント間のばねセグメントに関して上述したばねセグメントと同様であってもよい。いくつかの例においては、これらのばねセグメントのうちの1つ以上について、それぞれのばねセグメントの中央における長手方向に沿った幅が、例えば、隣接する曲げ可能セグメント間のばねセグメントについて上述したように、それぞれのばねセグメントの一方または両方の端部におけるそれぞれのばねセグメントの幅よりも小さい。ばねセグメントの長さ、幅、および形状を、隣接する曲げ可能セグメント間のばねセグメントについて上述したように、管の可撓性を調整するために調節することができる。
【0025】
中央開口部の一部または全部の長手方向に沿った幅は、それらの長さに沿って均一またはほぼ均一であってよい。中央開口部は、例えば長方形の形状を有してよく、長方形の角部は丸みを帯びていてもよい。これに加え、あるいは代えて、中央開口部の一部または全部(例えば、中央開口部のうちの2つ以上)は、それぞれの中央開口部の中央に狭い中央部分をそれぞれ含んでよい。狭い中央部分は、長手方向に沿った幅が、中央部分の両側の中央開口部の隣接部分の幅よりも小さくてよい。狭い中央部分は、長手方向に沿った幅が、それぞれの中央開口部の最大幅よりも小さくてよく、例えば、それぞれの中央開口部の最大幅の20%~90%、いくつかの例においては40%~70%であってよい。狭い中央部分は、例えば、中央開口部の側壁が互いに接触することによって、それぞれの中央開口部の長手方向の圧縮を制限するように構成されてよい。狭い中央部分は、例えば、それぞれの中央開口部の長手方向の圧縮をそれぞれの中央部分の幅に制限するように構成されてよい。
【0026】
これに加え、あるいは代えて、中央開口部の一部または全部(例えば、中央開口部のうちの2つ以上)について、それぞれの中央開口部の中央における長手方向に沿った幅は、それぞれの中央開口部の一方または両方の端部の幅よりも小さくてよく、一方または両方の端部の幅の20%~90%、いくつかの例においては40%~70%であってよい。他の例において、それぞれの中央開口部の一方または両方の端部の幅は、例えば以下で説明されるように、中央における幅より大きくてよい。中央開口部の端部の幅は、例えば、それぞれの中央開口部の長さの5%および95%のそれぞれ、いくつかの例においては10%および90%のそれぞれにおいて測定されてよく、あるいは端部の最大幅として定義されてもよく、端部は、例えば、それぞれの中央開口部の長さの最も外側の5%、いくつかの例においては最も外側の10%を含んでよい。いくつかの例において、端部は、それぞれの中央開口部の長さの最も外側の5%以下、一例においては最も外側の10%以下を含んでよい。いくつかの例において、端部の各々は、丸みを帯びた角部を含んでよく、端部の幅は、例えば、丸みを帯びた角部の最内縁において測定されてよい。
【0027】
中央開口部の一部または全部(例えば、中央開口部のうちの2つ以上)は、それぞれの中央開口部の中央部分とそれぞれの端部との間に配置された幅の広い中間部分を各々が含んでもよい。幅の広い中間部分の長手方向に沿った幅は、中央部分の幅よりも大きくてよく、端部の幅よりも大きくてよい。例えば、中央部分の幅および/または端部の幅は、中間部分の幅の20%~90%、いくつかの例においては40%~70%であってよい。幅の広い中間部分の幅は、それぞれの開口部の最大幅を構成することができる。いくつかの例において、それぞれの中央開口部の一方または両方の端部の幅は、中央部分の幅よりも小さくてよく、例えば、中央部分の幅の40%~90%、一例においては40%~70%であってよい。
【0028】
いくつかの例において、近位開口部の一部または全部(例えば、近位開口部のうちの2つ以上)および/または遠位開口部の一部または全部(例えば、遠位開口部のうちの2つ以上)は、とくには中央開口部がスリット状である例において、しかしながら中央開口部が例えば狭い中央部分および/または幅の広い中間部分を含む他の例においても、中央開口部に関して上述したように形作られてよい。近位開口部および遠位開口部の一方または両方が、例えば、狭い中央部分および/または幅の広い中間部分を含んでもよい。
【0029】
いくつかの例において、曲げ可能セグメントは、管の長さに沿って2つ以上の部分、いくつかの例においては3つ以上の部分、一例においては4つ以上の部分、一例においては5つ以上の部分に配置されてよい。部分は、互いに隣接していてもよく、あるいは部分間の距離が部分内の曲げ可能セグメント間の距離よりも実質的に大きくなるように離間していてもよい。いくつかの例において、部分は、曲げ可能セグメントの密度が異なっていてもよく、密度は、例えば、管の単位長さ当たりの曲げ可能セグメントの数、および/またはそれぞれの部分における隣接する曲げ可能セグメントまたは曲げ可能セグメントのペアの間の距離の逆数を特徴付けることができる。例えば、2つ以上の部分の各々における曲げ可能セグメントの密度が、少なくとも1つの他の部分、いくつかの例においては他のすべての部分における曲げ可能セグメントの密度と異なっていてもよい。曲げ可能セグメントの密度/隣接する曲げ可能セグメントまたはペア間の距離を、それぞれの部分の剛性を調節するためのパラメータとして使用することができる。
【0030】
管は、例えば、第1の部分および第2の部分(第1および第2の部分は、前記2つ以上の部分に含まれる)を含んでよく、第1の部分の曲げ可能セグメントの密度は、第2の部分の曲げ可能セグメントの密度とは異なる。第2の部分の曲げ可能セグメントの密度は、例えば、これらの部分にわずかに異なる剛性をもたらすために、例えば、第1の部分における密度よりも少なくとも5%、いくつかの例においては少なくとも10%、一例においては少なくとも20%大きくてよい。他の例において、第2の部分の曲げ可能セグメントの密度は、例えば、これらの部分に実質的に異なる剛性をもたらすために、第1の部分の密度よりも少なくとも50%、いくつかの例においては少なくとも100%、一例においては少なくとも150%大きくてもよい。
【0031】
これに加え、あるいは代えて、2つ以上の部分は、曲げ可能セグメントがどのように配置されるかのやり方において異なっていてもよい。例えば、前記2つ以上の部分のうちの少なくとも1つ、例えば第2の部分における曲げ可能セグメントは、曲げ可能セグメントの連続したグループとして配置されてよく、曲げ可能セグメントの連続したグループ内の任意の2つの隣接する曲げ可能セグメントの近位曲げ可能セグメントの遠位開口部と遠位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離が、遠位曲げ可能セグメントの近位開口部と中央開口部との間の距離および/または近位曲げ可能セグメントの中央開口部と遠位開口部との間の距離と、同様または同等であってよい。例えば、近位曲げ可能セグメントの遠位開口部と遠位曲げ可能セグメントの近位開口部との間の距離は、遠位曲げ可能セグメントの近位開口部と中央開口部との間の距離の50%~200%、いくつかの例においては80%~120%、かつ/または近位曲げ可能セグメントの中央開口部と遠位開口部との間の距離の50%~200%、いくつかの例においては80%~120%であってよい。これにより、例えば、曲げ可能セグメント内および曲げ可能セグメント間の両方にばねセグメントを設けることを可能にできる。
【0032】
前記2つ以上の部分のうちの少なくとも1つ、例えば第1の部分における曲げ可能セグメントは、例えば、長手方向に沿ってペアで配置されてよく、例えば、各ペアの曲げ可能セグメント間の距離は、それぞれのペアと隣接するペアとの間の距離の50%未満、いくつかの例においては25%未満、一例においては15%未満であってよい。いくつかの例において、前記2つ以上の部分のうちの1つ以上の他の部分、例えば第2の部分における曲げ可能セグメントは、やはりペアで、しかしながら例えば異なる隣接ペア間の距離で配置されてよい。他の例において、第1の部分および第2の部分の両方における曲げ可能セグメントは、上述のように曲げ可能セグメントのそれぞれの連続したグループとして配置されてよいが、例えば、隣接する曲げ可能セグメント間の距離が異なってよい。隣接するペアの間の距離を、例えば、それぞれの部分の密度、したがって剛性を調節するためのパラメータとして使用することができる。
【0033】
2つ以上の部分は、第1および第2の部分に加えて、1つ以上、いくつかの例においては2つ以上の追加の部分を含んでよい。換言すると、管は、3つ以上の部分を含むことができ、これら3つ以上の部分は、第1および第2の部分を含む。前記追加の部分の各々における曲げ可能セグメントの密度は、少なくとも1つの他の部分、いくつかの例においては前記2つ以上の部分のうちの他のすべての部分における曲げ可能セグメントの密度と異なっていてもよく、例えば、第1の部分および/または第2の部分における曲げ可能セグメントの密度と異なっていてもよい。いくつかの例において、追加の部分の一部または全部における曲げ可能セグメントも、上述のようにペアで配置されてよく、かつ/または上述のようにそれぞれの連続したグループで配置されてよい。
【0034】
曲げ可能部分の密度および/または曲げ可能部分の配置に加え、あるいは代えて、2つ以上の部分は、曲げ可能セグメント内および/または曲げ可能セグメントのペア内の開口部の配置および/または形状に関する1つ以上のパラメータが異なっていてもよい。例えば、前記2つ以上の部分の各々は、これらのパラメータのうちの1つ以上が、少なくとも1つの他の部分、いくつかの例においてはすべての他の部分と異なっていてもよい。第1の部分における曲げ可能セグメントは、例えば、第2の部分における曲げ可能セグメントならびに/あるいは1つ以上の追加の部分の一部または全部における曲げ可能セグメントから、(1)近位開口部と中央開口部との間の距離および/または中央開口部と遠位開口部との間の距離、例えば近位開口部と中央開口部との間および/または中央開口部と遠位開口部との間に形成されたばねセグメントの幅、(2)曲げ可能セグメントのペア内の曲げ可能セグメント間の距離、例えばペアの曲げ可能セグメント間に形成されたばねセグメントの幅、(3)近位開口部間の近位接続部分の長さおよび/または遠位開口部間の遠位接続部分の長さ、ならびに(4)中央開口部間の中央接続部分の長さ、のうちの1つ以上において異なってよい。これに加え、あるいは代えて、部分は、開口部の配置および/または形状に関する他のパラメータ、例えば、中央開口部の狭い中央部分、中間部分、および端部のうちの1つ以上の幅が異なっていてもよい。
【0035】
いくつかの例において、管は、複数のジョイントによって互いに枢動可能に接続された複数の環状または管状要素を有する能動的湾曲部をさらに含んでよい。ジョイントの各々は、例えば、それぞれの近位要素をそれぞれの遠位要素に枢動可能に接続することができる。ジョイントは、例えば、単一の回転軸を中心とした関節運動または回転を可能にするヒンジであってよい。いくつかの例において、能動的湾曲部の隣接する要素は、例えば周方向に沿ってお互いに対して180°回転させられた管の両側に配置された1対のジョイントによって接続されてよい。さらに、管は、ジョイントを関節運動させるための手段、例えば当技術分野で一般的に知られているような1つ以上の制御ワイヤを含んでよい。能動的湾曲部は、例えば、管の遠位端に配置され、あるいは管の遠位端に隣接して配置されるなど、複数の曲げ可能セグメントと管の遠位端との間に配置されてよい。
【0036】
いくつかの例においては、ジョイントの一部または全部の各々が、それぞれのジョイントに関する遠位要素上の近位接触面に摺動可能に係合するように構成されたそれぞれのジョイントに関する近位要素上の遠位接触面を含む。近位接触面および遠位接触面の一方(例えば、第1の接触面)に、基準突起部が配置されてよい。これに加え、あるいは代えて、近位接触面および遠位接触面の他方(例えば、第2の接触面)に、基準ノッチが配置されてよい。換言すると、基準突起部および基準ノッチの少なくとも一方が、近位接触面および遠位接触面の少なくとも一方に配置される。基準突起部および基準ノッチの少なくとも一方(すなわち、基準突起部および/または基準ノッチ)は、近位要素および遠位要素をお互いに対して枢動させるために必要な力が、ジョイントが基準位置(例えば、第1の関節運動角度)にあるとき、ジョイントが基準位置とは異なる第2の位置(例えば、第2の関節運動角度)にあるときよりも大きくなるように配置されてよい。これは、例えば、例えば能動的湾曲部に張力が加えられていないときにジョイントが好ましくは基準位置に位置するように、ジョイントを基準位置に向かって付勢することを可能にすることができる。
【0037】
基準突起部および基準ノッチの少なくとも一方(すなわち、基準突起部および/または基準ノッチ)は、例えば、第2の位置よりも基準位置においてジョイント内で発生する摩擦が少なくなるように配置されてよい。例えば、ジョイントが基準位置から第2の位置に移動すると、近位接触面と遠位接触面との間の重なり合いまたは接触面積(例えば、遠位接触面と接触している近位接触面の表面積)が増加する。
【0038】
これに加え、あるいは代えて、基準突起部および基準ノッチの少なくとも一方(すなわち、基準突起部および/または基準ノッチ)は、ジョイントが基準位置から第2の位置に移動するときに管の長さが増加するように配置されてよい。一例においては、近位接触面および遠位接触面の一方に基準突起部が配置され、近位接触面および遠位接触面の他方に基準ノッチが配置される。基準位置において、基準突起部は、少なくとも部分的に基準ノッチ内に配置されてよい。第2の位置において、基準突起部は、基準ノッチの外側に配置されてよい。これは、ジョイントが基準位置から第2の位置に移動するときに管の長さの増加をもたらし得る。したがって、基準位置において近位要素および遠位要素をお互いに対して枢動させるために、基準突起部を基準ノッチから移動させなければならないため、第2の位置よりも大きな力が必要となり得る。
【0039】
いくつかの例において、近位要素および遠位要素は、例えば近位要素と遠位要素との間の関節運動角度が0または実質的に0であるように、ジョイントが基準位置にあるときに互いに平行である。近位要素および遠位要素の外面は、例えば、(例えば、管の対応する部分が直線状または実質的に直線状であるように)基準位置において同一平面上にあり、互いに平行であってよい。他の例において、近位要素および遠位要素は、例えば、管の対応する部分が所定の曲げ半径で曲げられるように、基準位置において非ゼロの関節運動角度に配置されてもよい。
【0040】
ジョイントの一部または全部は、各々がそれぞれのジョイントに関する遠位要素上に1対の弧状の近位ブラケットを含んでよく、近位ブラケットの各々は、円弧に沿って延びる。これに加え、あるいは代えて、ジョイントの一部または全部は、各々がそれぞれのジョイントに関する近位要素上に1対の弧状の遠位ブラケットを含んでよく、遠位ブラケットの各々は、それぞれの円弧に沿って延びる。近位ブラケットおよび/または遠位ブラケットは、例えば、少なくとも30°、いくつかの例においては少なくとも60°、一例においては少なくとも90°、一例においては少なくとも120°、かつ/または170°以下、いくつかの例においては150°以下、一例においては120°以下の中心角度を有する円弧に沿って延びてよい。
【0041】
近位ブラケットの各々は、近位要素内の対応する凹部および/または遠位ブラケットの1つと摺動可能に係合するように構成されてよい。これに加え、あるいは代えて、遠位ブラケットの各々は、遠位要素内の対応する凹部および/または近位ブラケットの1つと摺動可能に係合するように構成されてよい。近位ブラケットおよび/または遠位ブラケットは、例えば、ジョイントが第1の方向に関節運動するときに、それぞれのブラケットのうちの一方が凹部内へとさらに移動する一方で、ジョイントが第1の方向に関節運動するときに、それぞれのブラケットのうちの他方が凹部から出る方向にさらに移動し、その逆もまた同様であるように、対応する凹部と摺動可能に係合するように構成されてよい。同様に、近位ブラケットおよび/または遠位ブラケットは、例えば、ジョイントが第1の方向に関節運動するとき、それぞれのブラケットのうちの一方と対応する相手方ブラケットとの間の重なり合いおよび/または接触領域が増加する一方で、ジョイントが第1の方向に関節運動するとき、それぞれのブラケットのうちの他方と対応する相手方ブラケットとの間の重なり合いおよび/または接触領域が減少し、その逆もまた同様であるように、対応するブラケット(「相手方ブラケット」)と摺動可能に係合するように構成されてよい。近位ブラケットおよび/または遠位ブラケットを設けることにより、いくつかの例において、ジョイントの堅牢性を高めることができ、したがって、例えば、より大きな曲げ力および/またはねじり力を伝達し、かつ/またはより大きな曲げ力および/またはねじり力に耐えるようにジョイントを構成することができる。
【0042】
近位ブラケットまたは遠位ブラケットは、遠位要素および近位要素のそれぞれの対応するジョイントヘッド(例えば、円形または実質的に円形の突起部またはピン)を受け入れるように構成された円形のジョイントソケット(例えば、円形または実質的に円形の凹部または切り欠き)を形成することができる。いくつかの例において、基準突起部は、ジョイントソケットおよびジョイントヘッドの一方(例えば、第1のもの)の表面に配置されてよい。これに加え、あるいは代えて、基準ノッチは、ジョイントソケットおよびジョイントヘッドの他方(例えば、第2のもの)の表面に配置されてよい。換言すると、基準突起部および基準ノッチの少なくとも一方は、ジョイントソケットおよびジョイントヘッドの少なくとも一方の表面に配置される。例えば、基準突起部が、ジョイントヘッドの表面に配置されてよく、基準ノッチが、ジョイントソケットの表面に配置されてよく、あるいは逆であってもよい。
【0043】
上述の例の任意の1つによる能動的湾曲部を、本開示による曲げ可能セグメントを伴わずに使用することもでき、例えば、異なる曲げ可能セグメントを有する管や、受動的湾曲部および/または曲げ可能セグメントを有さない管においても使用することができる。したがって、本開示は、少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される外科装置に使用するための管であって、複数のジョイントによって互いに枢動可能に接続された複数の環状または管状要素を有する能動的湾曲部を含んでおり、ジョイントの一部または全部の各々が、遠位要素上の近位接触面に摺動可能に係合するように構成された近位要素上の遠位接触面を含み、近位要素および遠位要素をお互いに対して枢動させるために必要な力が、ジョイントが基準位置にあるときにジョイントが基準位置とは異なる第2の位置にあるときよりも大きくなるように、近位接触面上および/または遠位接触面上に基準突起部および/または基準ノッチが配置されている管をさらに提供する。能動的湾曲部におけるジョイントは、例えば、上述のように具現化されてよい。前記管は、本明細書に記載の本開示の例のいずれかによる管の特徴のいずれかをさらに含んでよい。
【0044】
本開示による管は、例えば、これらに限られるわけではないが、気管支鏡、洞鏡、鼻咽頭鏡、喉頭鏡、腹腔鏡、胃鏡、十二指腸内視鏡、結腸鏡、エコー内視鏡、子宮鏡、膀胱鏡、尿路鏡、尿道鏡、心臓鏡、および関節鏡などの内視鏡において使用されるように構成された管であってよい。管の長さおよび/または直径は、それに応じて選択されてよい。管は、例えば、内視鏡で使用するための挿入管または内視鏡で使用するための挿入管の一部であってよい。一例において、管は、内視鏡で使用するためのハイポチューブである。ハイポチューブは、例えば、管状のスリーブまたはカバーによって囲まれ、あるいは包まれて挿入管を形成するように構成されてよく、スリーブまたはカバーは、曲げ可能セグメントの開口部を覆うことができる。ハイポチューブは、例えば、挿入管に寸法安定性を提供するように構成された挿入管のフレームまたは骨格を形成することができる。内視鏡に加え、あるいは代えて、管は、例えばカテーテルまたはその一部など、少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される他の外科装置で使用されるように構成されてもよい。本開示による管は、例えば、腹腔鏡手術の最中などに処置具または光ガイドを患者の体内に案内するための案内器具において使用されるように構成された管であってもよい。
【0045】
さらに、本開示は、本明細書に記載の例の任意の1つによる管を含む少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される外科装置、とくには内視鏡を提供する。管は、例えば、内視鏡の挿入管またはその一部、とくにはハイポチューブであってよい。内視鏡は、管に結合したインターフェース/制御部をさらに含んでよい。
【0046】
本開示は、少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される外科装置に使用するための管を製造する方法をさらに提供する。本方法は、管状部品を用意することと、管状部品に複数の曲げ可能セグメントを形成することとを含む。曲げ可能セグメントの各々は、(1)管状部品の壁に、管状部品の円周に沿って管状部品の円周の29%~38%だけお互いから変位させられており、壁の中央接続部分によってお互いから隔てられている3つの中央開口部を形成すること、(2)各々が中央接続部分のうちのそれぞれの1つに隣接して形成される3つの第1の開口部を、中央開口部の第1の側において壁に形成すること、および(3)各々が中央接続部分のうちのそれぞれの1つに隣接して形成される3つの第2の開口部を、中央開口部の第1の側とは反対の第2の側において壁に形成することによって形成される。上記の番号は、分かりやすくするためのものにすぎず、本方法の特定の実行順序を意味するものではない。技術的に実行可能である限りにおいて、本方法は、任意の順序で実行されてよく、その一部が少なくとも部分的に同時に実行されてもよい。
【0047】
本方法を、例えば、本明細書に記載の例の任意の1つによる管を製造するために使用することができ、例えば、本明細書に記載の配置および形状で曲げ可能セグメントおよび開口部を形成するために使用することができる。第1の開口部は、例えば、中央開口部の近位側に形成されてよく、本開示による管の近位開口部に相当してよい。第2の開口部は、例えば、中央開口部の遠位側に形成されてよく、本開示による管の遠位開口部に相当してよい。本方法は、管状部品に追加の開口部、例えば上述の第4組の開口部を形成することをさらに含むことができる。さらに、本方法は、本明細書に記載の1つ以上の能動的湾曲部を、例えば管状部品内に、あるいは管状部品に接続または取り付けられた別個の部品として、形成することを含むことができる。1つ以上の能動的湾曲部は、例えば、本明細書に記載の曲げ可能セグメントを形成するための技術の任意の1つを使用して形成されてよい。
【0048】
管状部品は、剛体または半剛体材料、とくにはステンレス鋼、チタン、またはニチノールなどのニッケル-チタン合金などの金属を含んでよい(すなわち、含むが、これに限られない)。いくつかの例において、管状部品は、剛体または半剛体材料、とくにはステンレス鋼、チタン、またはニチノールなどのニッケル-チタン合金などの金属からなってよい(すなわち、他の材料を含まなくてよい)。これに加え、あるいは代えて、管状部品はプラスチックを含んでもよい。いくつかの例において、管状部品はプラスチックからなってもよい。
【0049】
開口部は、とくにはレーザ切断によって管状部品の壁を切断することによって形成されてよい。しかしながら、本方法は、開口部を形成するための特定の機械加工プロセスまたは技術に限定されず、開口部は、例えば、穿孔および/またはフライス加工などの任意の適切なコンピュータ数値制御(CNC)機械加工技術を使用して、他の手段によって形成されてもよい。
【0050】
中央開口部は、それぞれの曲げ可能セグメントにおける管状部品の円周の29%~38%(例えば、管の中心に対する約105°~約135°の変位角度に対応する)、いくつかの例においては31%~35%、一例においては32.8%~33.9%(例えば、1/3)だけ管状部品の円周に沿って互いに変位させて形成される。中央開口部の変位は、例えば、それぞれの中央開口部の中心(例えば、重心)間で測定されてよい。中央開口部は、とくには、中央開口部間の中央接続部分が本開示による管について上述したように変位させられるように形成されてよい。
【0051】
いくつかの例において、曲げ可能セグメントの一部または全部の第1の開口部および/または第2の開口部は、レーザ切断によって形成されたスリットである。換言すると、本方法は、第1の開口部および第2の開口部としてスリットをレーザ切断することを含んでよい。これに加え、あるいは代えて、曲げ可能セグメントの一部または全部の中央開口部は、レーザ切断によって形成されたスリットであってもよい。管状部品の長手方向に沿ったそれぞれの開口部/スリットの幅は、レーザ切断の切断幅に対応してよい。切断幅は、例えば、10μm~50μm、いくつかの例においては20μm~40μmであってよい。
【0052】
管の円周に沿って配置された3つの中央開口部を設けることにより、本開示は、曲げ可能であると同時に充分な程度のねじり剛性および塑性変形に対する耐性を示す外科装置において使用するための管を形成することを可能にする。中央開口部を隔てる管壁の3つの中央接続部分は、管の中心または軸の周りの3つ折りまたはほぼ3つ折りの対称性にて配置され、それぞれの曲げ可能セグメントを横切る力の直接伝達のための3つのほぼ等距離の点を提供する。これにより、曲げ可能セグメントにおけるねじり応力および/または曲げ応力を低減しつつ、例えば近位端から遠位端まで、管の長さに沿って効率的にトルクを伝達することができる。中央開口部と近位開口部および遠位開口部のそれぞれとの間に、中央接続部分を近位/遠位接続部分に接続するばねセグメントを形成することができる。管が曲げられるとき、ばねセグメントは変形し、応力を吸収することができ、したがって他の負荷点に緩和を提供する。
【0053】
本開示による曲げ可能セグメントは、管のねじり剛性に対するセグメント間距離の影響を低減することができ、したがって、ねじり剛性に大きな影響を与えることなく、曲げ可能セグメントの追加/セグメント間距離の短縮によって充分な可撓性を提供することを可能にすることができる。さらに、提案された設計は、開口部のサイズ、形状、および配置に関する複数のパラメータを提供し、これらを、上記で詳述したように、それぞれの外科装置または意図される用途に合わせて所望のとおりに管の機械的特性を制御するために調節することができる。本開示による曲げ可能セグメントは、容易に製造することができ、それぞれの要件に応じて柔軟に調整することができる管の加工時間/コスト、可撓性、ならびにねじり剛性の間の良好な妥協点を達成することを可能にできる。例えば、製造時のより迅速な加工を可能にするために、曲げ可能セグメントの数を減らすことができ、かつ/または開口部の形状を単純化すること(例えば、開口部に関連する曲率半径を増加させることによって)ができる。
【0054】
以下で、図面を参照して、本開示およびその例を詳細に説明する。図は、以下の概略図を示している。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本開示の一例による内視鏡。
図2a】本開示の一例による外科装置において使用するための管。
図2b】本開示の一例による図2aの管の曲げ可能セグメント。
図3a】本開示の別の例による中央部が狭められた開口部を含む外科装置において使用するための管の曲げ可能セグメント。
図3b】本開示の一例による外科装置において使用するための管上の図3aのような曲げ可能セグメントのペア配置。
図4】本開示の一例による間隔を空けて配置された曲げ可能セグメントを有する外科装置において使用するための管の斜視図。
図5a】本開示の別の例による狭められた中央部を有する外科装置において使用するための管の曲げ可能セグメントのペア配置。
図5b】本開示の一例による広げられた中間部分を有する外科装置において使用するための管の曲げ可能セグメントのペア配置。
図6a】本開示の一例による中央スリットを有する曲げ可能セグメントを有する外科装置において使用するための管。
図6b】本開示の一例による4組の開口部を有する曲げ可能セグメントを有する外科装置において使用するための管。
図7】曲げ可能セグメントを有する複数の受動的湾曲部と、能動的湾曲部とを含む本開示の一例による外科装置において使用するための管。
図8a図7の管の遠位受動的湾曲部における曲げ可能セグメント。
図8b図7の管の中央受動的湾曲部における曲げ可能セグメント。
図8c図7の管の近位受動的湾曲部における曲げ可能セグメント。
図9a図7の管の能動的湾曲部における管要素およびジョイント。
図9b図7の管の能動的湾曲部における管要素およびジョイント。
図9c図7の管の能動的湾曲部におけるジョイントのジョイントインターフェース。
図10】本開示の一例による外科装置において使用するための管を製造する方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1が、本開示の一例による外科装置100の概略図(縮尺どおりではない)を示している。図1の例において、外科装置100は、コネクタ104と1つ以上のポート106とを有するインターフェース/制御部102を含む内視鏡である。
【0057】
コネクタ104は、管200をインターフェース/制御部102に接続し、あるいは取り付けるように構成され、管200は、いくつかの例においては取り外し可能に接続され、あるいは取り付けられてよい。管200は、例えば図2aの管200または図7の管700など、本明細書に記載の例のいずれか1つによる管であってよい。管200は、近位端200Aおよび遠位端200Bを有し、近位端200Aから遠位端200Bまで延在し、近位端200Aは、インターフェース/制御部102に隣接し(例えば、コネクタ104を介してインターフェース/制御部102に接続され、あるいは取り付けられる)、遠位端200Bは、インターフェース/制御部102から遠ざかる方を向いている。近位端200Aから遠位端200Bへの方向Xは、以下では、長手方向、軸方向、またはX方向と呼ばれ得る。管の円周に沿った方向φ(例えば、管の表面に平行かつ長手方向Xに垂直)は、以下では、周方向、方位角方向、またはφ方向と呼ばれ得る。
【0058】
1つ以上のポート106は、例えば、管200によって形成され、あるいは管200内に配置された管路(図示せず)と連通するなど、例えばコネクタ104を介して管200の内部と連通する1つ以上の流体ポートを含んでよい。これに加え、あるいは代えて、1つ以上のポート106は、1つ以上の導光ポートを含んでよく、各々の導光ポートは、例えば、管200によって形成されたチャネル内または管200内に配置された管路内など、管200内に配置される光ガイド(図示せず)を受け入れ、さらには/あるいは管200内に配置された光ガイド(図示せず)への結合を提供するように構成されてよい。インターフェース/制御部102は、例えば、管200の内部、管200の遠位端200B、および/または、例えば管200の遠位端200Bに配置または接続されてよい内視鏡100の遠位先端部(図示せず)への電気的接続を提供するために、1つ以上の電気接点(図示せず)をさらに含んでもよい。さらに、インターフェース/制御部106は、図7の能動的湾曲部700-Vなどの管200の能動的湾曲部(図示せず)を作動させるための手段を含んでよく、例えば、能動的湾曲部に結合した1つ以上の制御ワイヤ(図示せず)に張力を加えるように構成され得る1つ以上の制御ノブ(図示せず)を含んでよい。
【0059】
インターフェース/制御部102は、図1に示されるような単一のユニットとして具現化されても、例えば制御部およびインターフェース部など、2つ以上の別個のユニットとして具現化されてもよく、制御部は、例えば、コネクタ104を介して管200の近位端200Aに接続されてよく、インターフェース部は、例えば、可撓管または臍帯を介して制御部に接続されてよい。
【0060】
図2aが、本開示の一例による外科装置において使用するための管200の概略図(縮尺どおりではない)を示している。管200は、例えば、図1の内視鏡100において使用されるように構成されてよい。図2aにおいて、管200は、管200の全周(周方向に沿って360°)を見て取ることができるように、長手X方向に沿って切り開かれ、その壁202を平たく広げて示されている。通常は、例えば使用中に、壁202は、図2aの壁202の左縁が壁202の右縁に接続されることにより、例えば後述される図4の管と同様の管状構造が形成されるように、周方向に沿って丸められると考えられる。
【0061】
管200は、例えば、管200が円筒形であるように、例えば楕円形の断面、とくには円形の断面を有することができる。管200の長さおよび直径は、管200を使用する内視鏡の種類に適するように選択されてよい。管200は、例えば、20cm~200cm、いくつかの例においては50cm~150cmの長さを有してよい。管200の外径は、例えば1mm~20mm、いくつかの例においては2mm~10mmであってよい。管200は、剛体または半剛体材料、とくにはステンレス鋼などの金属を含んでよい(すなわち、含むが、これに限られない)。一例において、管200は、剛体または半剛体材料、とくにはステンレス鋼などの金属からなる(すなわち、他の材料を含まない)。管200は、例えば、内視鏡100のためのハイポチューブであってよい。他の例において、管200は、内視鏡100のための挿入管であってよい。挿入管は、例えば、壁202の内面および/または外面などの壁202の表面を取り囲むスリーブまたはカバー(図示せず)をさらに含んでよく(換言すると、いくつかの例において、壁202が挿入管のハイポチューブを形成してもよい)、スリーブまたはカバーは、プラスチックまたはゴムなどの可撓性材料を含んでよい。一例において、スリーブまたはカバーは、プラスチックまたはゴムなどの可撓性材料から構成されてよい。
【0062】
管200は、複数の曲げ可能セグメント204A、204Bを含み、曲げ可能セグメント204A、204Bの各々は、管200の壁202の3組の開口部、すなわち3つの中央開口部206と、中央開口部206の近位側(すなわち、中央開口部206と近位端200Aとの間)の3つの近位開口部210Aと、中央開口部206の遠位側(すなわち、中央開口部206と遠位端200Bとの間)の3つの遠位開口部210Bとを含む。各組(近位、中央、および遠位)の開口部は、管200の円周に沿って配置され、それぞれ壁202の近位接続部分212A、中央接続部分208、および遠位接続部分212Bによって互いに分離されている。近位開口部210A、中央開口部206、および遠位開口部210Bは、長手方向に対して垂直であってよく、すなわち周方向に平行に延びてよい。
【0063】
図2aの例において、各組に関する接続部分は、例えば隣り合う2つの中央接続部分の中心間の長さ/変位Lが管200の円周の1/3に等しくなるように、管200の円周に沿って120°の変位角度によって互いに変位している。他の例において、変位角度は、120°からわずかにずれてもよく、例えば105°~135°、いくつかの例においては118°~122°であってもよい。近位開口部210Aの組および遠位開口部210Bの組は、近位開口部210Aの各々および遠位開口部210Bの各々が中央接続部分208のうちのそれぞれの中央接続部分208に隣接するように、例えば60°など、変位角度の半分(周方向に沿ったH=L/2のずれ/変位に対応する;図3bを参照)だけ中央開口部206の組に対して回転(または、変位)させられる。図1の例において、近位開口部210Aの各々および遠位開口部210Bの各々の中心は、周方向に沿ってそれぞれの中央接続部分208の中心と一致している。
【0064】
図2aの例において、複数の曲げ可能セグメント204A、204Bは、2組の曲げ可能セグメント、すなわち第1組の曲げ可能セグメント204Aおよび第2組の曲げ可能セグメント204Bを含む。第2組の曲げ可能セグメント204Bは、例えば60°など、変位角度の半分だけ、第1組の曲げ可能セグメント204Aに対して回転(または、変位)させられている。したがって、第2組の曲げ可能セグメント204Bの中央開口部206の中心は、第1組の曲げ可能セグメント204Aの中央接続部分208に整列し、逆もまた然りである。第2組の曲げ可能セグメント204Bの近位開口部210Aの中心は、第1組の曲げ可能セグメント204Aの遠位接続部分212Bに整列し、逆もまた然りである。第2組の曲げ可能セグメント204Bの遠位開口部210Bの中心は、第1組の曲げ可能セグメント204Aの近位接続部分212Aに整列し、逆もまた然りである。回転させられている点を除き、曲げ可能セグメント204A、204Bは、いくつかの例において同一であってよい。
【0065】
2つの組の曲げ可能セグメント204A、204Bは、第1組の各々の曲げ可能セグメント204Aが、それぞれの曲げ可能セグメント204Aの遠位側の第2組の遠位隣接曲げ可能セグメント204Bから距離Fだけ離間し、それぞれの曲げ可能セグメント204Aの近位側の第2組の近位隣接曲げ可能セグメント204Bから距離Gだけ離間するように配置される。いくつかの例において、距離FおよびGは、図2aに示されるように等しいか、あるいはほぼ等しくてよく、すなわち、曲げ可能セグメント204A、204Bは、等距離に配置されてよい。他の例において、距離FおよびGは異なっていてもよく、曲げ可能セグメント204A、204Bは、例えば、図3b、図8b、および図8cを参照して以下で詳述されるようにペアにて配置されてもよい。
【0066】
図2bが、本開示の一例による図2aの点線の矩形に対応する管200の曲げ可能セグメント204Aの拡大図(縮尺どおりではない)を示している。中央接続部分208の各々は、周方向φに沿った長さA1を有し、近位接続部分212Aおよび遠位接続部分212Bの各々は、周方向に沿った長さA2を有する。長さA1は、例えば、管200の円周の3%~10%、いくつかの例においては4%~8%であってよい。長さA2は、長さA1よりも小さくてよく、例えば、管200の円周の2%~5%であってよい。
【0067】
図2bの例において、中央開口部206は、長手方向Xに沿って均一または実質的に均一な幅Cを有する長方形の形状を有し、中央開口部206の角部は、丸みを帯びていてもよい。幅Cは、例えば、管200の円周の1%~5%、いくつかの例においては2%~3%であってよい。いくつかの例において、幅Cは、0.05mm~1mm、一例においては0.1mm~0.5mm、一例においては0.2mm~0.3mmである。
【0068】
近位開口部210Aおよび遠位開口部210Bは、大きなアスペクト比を有する狭いスリットである。例えば、周方向における近位開口部210Aの各々および遠位開口部210Bの各々の長さは、長手方向におけるそれぞれの開口部の幅の50~200倍、一例においては100~200倍であってよい。近位開口部210Aの各々および遠位開口部210Bの各々の幅は、幅Cの20%未満、いくつかの例においては10%未満であってよく、例えば0.01mm~0.05mmであってよい。周方向における中央開口部206の長さは、例えば、幅Cの5~15倍、一例においては8~12倍であってよい。
【0069】
近位開口部210Aおよび遠位開口部210Bの長さは、中央接続部分208の長さA1よりも実質的に大きく、例えば、長さA1の3倍~10倍の大きさである。したがって、近位開口部210Aおよび遠位開口部210Bは、周方向に沿って中央開口部206と重なり、両者の間の狭いばねセグメント214を形成する。ばねセグメント214の各々は、中央開口部206と近位開口部210Aおよび遠位開口部210Bのそれぞれとの間の距離に対応する長手方向に沿った幅Dを有する。幅Dは、長手方向に沿ったそれぞれの開口部の開閉に関連し得る管の曲がりの際にばねセグメント214が変形できる(例えば、細長くなり、かつ/または曲がる)ように、充分に小さくなるように選択される。幅Dは、例えば、中央開口部206の幅Cよりも小さくてよく、例えば、幅Cの30%~90%であってよい。いくつかの例において、幅Dは、0.05mm~0.5mm、一例においては0.1mm~0.25mmである。
【0070】
図3aが、図2bの曲げ可能セグメント204Aに加え、あるいは代えて、例えば図2aの管200などの管においてやはり使用することができる本開示の別の例による曲げ可能セグメント204A/Bの拡大図を示している。
【0071】
図3aの曲げ可能セグメント204A/bは、中央開口部206が長手方向Xの均一な幅を有さず、むしろ1対の中間部分206Bおよび1対の端部206Aの間に配置された狭い中央部分206Cを有する「バタフライ状」の形状を有する点で、図2bの曲げ可能セグメントから相違する。狭い中央部分206Aの幅C2は、端部206Aの幅C1よりも小さく、中間部分206Bの幅C3よりも小さい。図3aの例において、幅C2は、幅C1の40%~60%、例えば50%である。幅C1は、幅C3よりもわずかに小さくてもよく、例えば、C3の80%~95%であってよい。幅C3は、中央開口部206の最大幅であってよい。中央開口部206の端部206Aは、例えば0.02mm~0.3mmであってよく、一例においては0.05mm~0.1mmであってよい曲率半径Bを有する丸みを帯びた角部分を含んでよい。丸みを帯びた角部分は、いくつかの例において、端部206Aの近傍の曲げ応力およびねじり応力を低減することができる。端部206Aの幅C1は、例えば、丸みを帯びた角部の最も内側の縁において測定されてよい。いくつかの例において、中央開口部206は、長手方向Xに平行かつ中央開口部206の中心を通って延びる平面に対して、鏡面対称であってよい。
【0072】
図2bの例において、近位開口部210Aおよび遠位開口部は、湾曲している。中央接続部分208に隣接する近位開口部210Aの中央部分は、近位接続部分212Aに隣接する近位開口部210A端部よりも、管の近位端に近い。中央接続部分208に隣接する遠位開口部210Bの中央部分は、遠位接続部分212Bに隣接する遠位開口部210Bの端部よりも、管の遠位端に近い。いくつかの例において、近位開口部210Aおよび/または遠位開口部210Bの各々は、長手方向Xに平行かつそれぞれの開口部の中心を通って延びる平面に関して鏡面対称であってよい。これに加え、あるいは代えて、近位開口部210Aは、長手方向に垂直な平面に関して、遠位開口部210Bと鏡面対称であってもよい。
【0073】
中央開口部206ならびに近位開口部210Aおよび遠位開口部210Bは、それらの間に形成されるばねセグメント214の幅が、それらの長さに沿って変化するように形作られる。ばねセグメント214の中央における幅D3は、近位/遠位接続部分212A、212Bに隣接する端部における幅D1よりも小さく、中央接続部分208に隣接する端部における幅D2よりも小さい。幅D3は、例えば、幅D1および/または幅D2の70%~85%であってよい。いくつかの例において、幅D1は、幅D2よりも小さくてよく、例えば、D2の80%~90%であってよい。周方向に沿ったばねセグメント214の長さEは、例えば、管の円周の10%~16%、一例においては12%~15%であってよい。
【0074】
図3bは、図3aと同様の2つの隣接する曲げ可能セグメント204A、204Bを示しており、近位曲げ可能セグメント204Aが、図2aの管200について上述したのと同様に、遠位曲げ可能セグメント204Bに対して回転(または、変位)させられている。近位曲げ可能セグメント204Aの中央接続部分208は、遠位曲げ可能セグメント204Aの中央接続部分208に対して距離/変位Hだけ変位させられている。距離Hは、例えば、図2aを参照すると、曲げ可能セグメント204A、204Bのうちの1つの隣接する中央接続部分208の間の距離/変位Lの半分に相当でき、例えば、管の円周の1/6(60°の回転に対応する)であってよい。
【0075】
曲げ可能セグメント204A、204Bは、曲げ可能セグメントのペアとして、例えば、ペアの2つの曲げ可能セグメント204A、204Bの間の距離Fが、例えば図8bおよび図8cに示されるように、ペアと他の曲げ可能セグメントとの間の距離Gよりもはるかに小さくなるように配置される。図3bの例において、近位曲げ可能セグメント204Aの遠位開口部210Bと遠位曲げ可能セグメント204Bの近位開口部210Aとの間の距離Fは、中央開口部206と近位開口部210Aおよび遠位開口部210Bのそれぞれとの間の距離Dと同様(例えば、80%~120%)であり、したがって、ペアの曲げ可能セグメントの間にばねセグメント216の追加の組が形成される。
【0076】
図3aのばねセグメント214と同様に、ばねセグメント216は、それらの中心における幅D6が、遠位曲げ可能セグメント204Bの近位接続部分212Aに隣接する端部における幅(幅D4)および近位曲げ可能セグメント204Aの遠位接続部分212Bに隣接する端部における幅(幅D5)よりも小さい。幅D4~D6の比は、例えば、幅D1~D3の比について上述した範囲内であってよい。いくつかの例において、幅D4は、幅D1と同様(例えば、幅D1の80%~120%)であってよく、幅D5は、幅D2と同様(例えば、幅D2の80%~120%)であってよく、幅D6は、幅D3と同様(例えば、幅D3の80%~120%)であってよい。
【0077】
図4が、本開示の一例による管200の斜視図を示しており、管200は、説明の目的のために長手X方向に垂直に切断されている。管200は、図3aの曲げ可能セグメント204A/Bと同様の狭い中央部分を有する複数の曲げ可能セグメント204A、204Bを含み、曲げ可能セグメント204A、204Bのうちの2つを図4において見て取ることができる。曲げ可能セグメント204A、204Bは、図2aおよび図3bを参照して上述したのと同様に、周方向に沿ってお互いに対して回転させられている。図3bとは対照的に、曲げ可能セグメント204A、204Bは、ペア間の距離が曲げ可能セグメント204A、204Bのうちの1つの中央開口部206と近位開口部および遠位開口部のそれぞれとの間の距離よりもはるかに大きくなるように、互いに離間して配置されている。この場合、曲げ可能セグメント204Aと曲げ可能セグメント204Bと間の壁部分の幅が、この壁部分の有意な変形を可能にするには大きすぎる可能性があるため、曲げ可能セグメント204Aと曲げ可能セグメント204Bとの間にばねセグメントは形成され得ない。
【0078】
図5aおよび図5bが、本開示による曲げ可能セグメント204A、204Bのさらなる例を示しており、図5aおよび図5bの曲げ可能セグメント204A、204Bは、中央開口部206ならびに/あるいは近位および遠位開口部206の形状において、図3a、図3bの曲げ可能セグメントから相違する。
【0079】
図5aの例において、中央開口部206は、1対の中間部分206Bおよび1対の端部206Aの間に配置された狭い中央部分206Cを有する「スノーボード状」の形状を有する。狭い中央部分206Cの幅C2は、例えば図3aについて上述したのと同様に、端部206Aの幅C1および中間部分の幅C3よりも小さい。図3aの例とは対照的に、幅C1は、幅C3に実質的に等しくてよく、あるいは幅C3よりもわずかに大きくてよい。幅C1は、例えば、C3の95%~120%、一例においては100%~110%であってよい。
【0080】
図5bの例において、中央開口部206は、1対の幅広い中間部分206Bの各々が狭い中央部分206Cとそれぞれのテーパ状の端部206Aとの間に配置された「二連ひし形状」の形状を有する。狭い中央部分206Cの幅C2は、例えば、幅広い中間部分206Bの幅C3の60%~70%であってよい。テーパ状の端部の幅C1は、幅C2に実質的に等しいか、あるいは幅C2よりも小さい。幅C1は、例えば、幅C2の40%~70%であってよい。一例において、幅C3に対する幅C2の比は、幅C2に対する幅C1の比(例えば、80%~120%)と同様である。
【0081】
図6aおよび図6bが、本開示の例による複数の曲げ可能セグメント204A、204Bを含む管200のさらなる例を示しており、管200は、図2aのように長手X方向に沿って切り開かれ、壁200を広げた状態で示されている。
【0082】
図6aの管200は、この例では、中央開口部206が図2aの近位および遠位開口部と同様の狭いスリットである一方で、近位および遠位開口部210A、210Bが図2aの中央開口部と同様のより広い開口部であることを除き、図2aの管と同様である。長手方向に沿った近位および遠位開口部210A、210Bの幅は、例えば、中央開口部206の幅の少なくとも5倍、いくつかの例においては少なくとも10倍であってよい。
【0083】
図6bの例においては、曲げ可能セグメント204A、204Bの各々が、4組の開口部、すなわち内側の2組の開口部、および内側の2組の開口部の近位側および遠位側にそれぞれ配置された外側の2組の開口部を含む。各組の開口部は、それぞれの組の開口部が隣接する組の開口部間の接続部分に隣接する(例えば、整列する)ように、周方向に沿って回転させられている。図6bの例において、内側の2組の開口部は、外側の2組の開口部と比べて長手方向に沿った幅がはるかに小さい狭いスリットである。図6bのような曲げ可能セグメントは、例えば、管200の所与の剛性/可撓性において、改善されたトルク伝達を提供することができる。図6bのような曲げ可能セグメントを、例えば、近位開口部210Aの近位側に3つの第4の開口部600を設けることによって得ることができ、第4の開口部600は、各々がそれぞれの近位接続部分212Aに隣接して配置され、第4の接続部分602によって互いに分離される。あるいは、第4の開口部600は、遠位接続部分212Bのそれぞれに隣接して遠位開口部210Bの遠位側に設けられてもよい。
【0084】
図7が、本開示の別の例による図1の内視鏡100などの外科装置において使用するための管700を示している。管700は、例えば内視鏡100のコネクタ104に接続または取り付けされてよい近位端700Aから、遠位端700Bまで、長手方向Xに沿って延在する。管700は、近位端700Aと遠位端700Bとの間に配置された5つの部分700-I、700-II、700-III、700-IV、および700-Vを含み、各部分700-I~700-Vは、異なる程度の剛性/可撓性を呈してよい。
【0085】
図7の例において、管700は、近位端700Aに配置された剛体部分700-Iを含む。剛体部分700-Iは、例えばコネクタ104への堅牢な接続を確実にするために、曲げ可能セグメントを含まなくてよい。長手方向に沿った剛体部分700-Iの長さは、例えば、管700の全長の1%~10%、いくつかの例においては2%~6%、例えば4%であってよい。一例において、管700の全長は、50cm~100cmであり、剛体部分700-Iの長さは、1cm~5cmである。
【0086】
管700は、剛体部分700-Iと遠位端700Bとの間に配置された3つの受動的湾曲部、すなわち近位受動的湾曲部700-II、中央受動的湾曲部700-III、および遠位受動的湾曲部700-IVをさらに含む。部分700-II~700-IVは、例えば剛性が部分700-IIから部分700-IVへと順次大きくなるように、各々が異なる程度の剛性/可撓性を示すことができる。換言すると、部分700-IIは、部分700-IIの遠位側の部分700-IIIよりも剛性が高く(可撓性が低く)てよく、部分700-IIIは、部分700-IIIの遠位側の部分700-IVよりも剛性が高く(可撓性が低く)てよい。長手方向に沿った部分700-IIの長さは、例えば、管700の全長の20%~70%、いくつかの例においては30%~50%、例えば40%であってよい。長手方向に沿った部分700-IIIの長さは、例えば、管700の全長の20%~70%、いくつかの例においては30%~50%、例えば40%であってよい。いくつかの例において、部分700-IIIの長さは、部分700-IIの長さと同様(例えば、80%~120%)であってよい。長手方向に沿った部分700-IVの長さは、部分700-II、700-IIIの長さよりも実質的に小さくてよい。部分700-IVの長さは、例えば、管700の全長の1%~10%、いくつかの例においては2%~5%、例えば3%であってよい。一例において、部分700-IIの長さは、20cm~40cmであり、部分700-IIIの長さは、20cm~40cmであり、部分700-IVの長さは、1cm~4cmである。
【0087】
遠位受動的湾曲部700-IVの一部分が、図8aに示され、中央受動的湾曲部700-IIIの一部分が、図8bに示され、近位受動的湾曲部700-IIの一部分が、図8cに示される。
【0088】
受動的湾曲部700-II~700-IVの各々は、それぞれの部分の長さに沿って配置された複数の曲げ可能セグメント204A、204Bを含む。異なる程度の剛性を達成するために、曲げ可能セグメントの密度(例えば、管700の単位長さ当たりの曲げ可能セグメント204A、204Bの数)は、部分700-II~700-IV間で変化し、遠位受動的湾曲部700-IVにおける曲げ可能セグメントの密度は、中央受動的湾曲部700-IIIにおける密度よりも高く、中央受動的湾曲部700-IIIにおける曲げ可能セグメントの密度は、近位受動的湾曲部700-IIにおける密度よりも高い。
【0089】
遠位受動的湾曲部700-IVにおいて、曲げ可能セグメント204A、204Bは、曲げ可能セグメントの連続したグループとして配置され、曲げ可能セグメント204Aと遠位隣接曲げ可能セグメント204Bとの間の距離F、および曲げ可能セグメント204Aと近位隣接曲げ可能セグメント204Bとの間の距離Gの両方(図2aを参照)が、曲げ可能セグメント204A、204B内の中央開口部206と近位および遠位開口部210A、210Bとの間の距離Dと同様である。このようにして、ばねセグメントの連続配置を形成することができ、部分700-IVにおいて高い可撓性を達成することができる。遠位受動的湾曲部700-IVは、例えば、5~20個、一例においては10~15個の曲げ可能セグメントを含むことができる。
【0090】
中央受動的湾曲部700-IIIおよび近位受動的湾曲部700-IIにおいて、曲げ可能セグメント204A、204Bはペアにて配置される。曲げ可能セグメント204Aと遠位隣接曲げ可能セグメント204Bとの間の距離Fは、曲げ可能セグメント204A、204B内の中央開口部206と近位および遠位開口部210A、210Bのそれぞれとの間の距離Dと同様であり、したがって、曲げ可能セグメント204Aのペアの間にばねセグメントの追加の組が形成される。他方で、曲げ可能セグメント204Aと近位隣接曲げ可能セグメント204Bとの間の距離Gは、距離Fよりもはるかに大きいため、曲げ可能セグメントの密度は、遠位受動的湾曲部700-IVにおける密度よりも小さく、ペアの間に追加のばねセグメントは形成されない。例えば、部分700-II、700-IIIにおける距離Gは、それぞれの部分における距離Fの5~10倍、一例においては8~12倍であってよい。中央受動的湾曲部700-IIIにおいてより高い可撓性を達成するために、距離Gは、いくつかの例において、中央受動的湾曲部700-IIIにおいて近位受動的湾曲部700-IIよりも小さくてよい。部分700-IIにおける距離Gは、例えば、部分700-IIIにおける距離Gの100%~150%、一例においては105%~120%であってよい。部分700-II、700-IIIの各々は、例えば、50~150個、一例においては75~100個の曲げ可能セグメントを含んでよい。
【0091】
密度に加え、あるいは代えて、部分700-II~700-IVは、異なる程度の剛性を達成するために、曲げ可能セグメントおよび/または曲げ可能セグメントのペアにおける開口部の配置および/または形状を特徴付ける1つ以上のパラメータにおいて互いに相違してもよい。例えば、中央接続部分208の長さA1が、部分700-IVよりも部分700-IIIにおいて大きくてよく、かつ/または部分700-IIIよりも部分700-IIにおいて大きくてよい。近位および/または遠位接続部分212A、212Bの長さA2が、部分700-IVよりも部分700-IIIにおいて大きくてよく、かつ/または部分700-IIIよりも部分700-IIにおいて大きくてよい。中央開口部206と近位および遠位開口部210A、210Bのそれぞれとの間の距離D(ばねセグメント214の幅に対応する)が、部分700-IVよりも部分700-IIIにおいて大きくてよく、かつ/または部分700-IIIよりも部分700-IIにおいて大きくてよい。曲げ可能セグメントのペアの曲げ可能セグメント204A、204Bの間の距離F(ばねセグメント216の幅に対応する)が、部分700-IVよりも部分700-IIIにおいて大きくてよく、かつ/または部分700-IIIよりも部分700-IIにおいて大きくてよい。
【0092】
他の例において、管700は、例えば、2つの受動的湾曲部のみ、または4つの受動的湾曲部など、図7の例よりも多数または少数の受動的湾曲部を含んでよい。例えば、近位および中央受動的湾曲部700-II、700-IIIは、代わりに、曲げ可能セグメントを均一な密度で有する単一の受動的湾曲部として具現化されてもよい。
【0093】
さらに、管700は、能動的湾曲部700-Vを含み、その一部分が図9aおよび図9bに示されている。能動的湾曲部700-Vは、遠位受動的湾曲部700-IVと管700の遠位端700Bとの間に配置される。能動的湾曲部700-Vの長さは、例えば、管700の全長の4%~10%、いくつかの例においては6%~8%、例えば一例においては2cm~5cmであってよい。能動的湾曲部700-Vは、複数の環状または管状要素702A、702Bを複数のジョイント704によって互いに枢動可能に接続して含むことにより、お互いに対して関節運動可能な要素の線形チェーンまたはシーケンスを形成する。ジョイント704の各々は、2つの隣接する要素、すなわちそれぞれの近位要素702Aおよびそれぞれの遠位要素702Bを、互いに接続する。図9aには、ジョイント704が示されており、このジョイント704に関する近位および遠位要素702A、702Bが、説明の目的のために分離されている一方で、図9bは、近位および遠位要素702A、702Bが図7の管700の通常の使用時の能動的湾曲部700-Vのように配置されたジョイント704を示している。図9a、図9bの例において、隣接する要素702A、702Bは、管700の両側(例えば、周方向に沿って180°回転)に配置された1対のジョイント704によって互いに接続される。図9cが、図9bの破線の矩形に対応するジョイント704のうちの1つの拡大図を示している。ジョイント704を、例えば、当技術分野で一般的に知られているように、1つ以上の制御ワイヤによって作動(例えば、関節運動)させることができる。例えば、要素702A、702B上のジョイント704の間の中間に配置されたフラップが、管700の内部へと内側に曲げられてよく、フラップにおける開口部または切り欠きが、それぞれの制御ワイヤを配置することができる案内管路を提供することができる。
【0094】
各々のジョイント704は、それぞれの近位要素702A(すなわち、それぞれのジョイントに関する近位要素702A)上の遠位接触面706Bと、それぞれの遠位要素702B(すなわち、それぞれのジョイントに関する遠位要素702B)上の近位接触面706Aとを含む。図9a、図9bの例において、近位接触面706Aは、ジョイント704の遠位要素702Bから突出するジョイントヘッド708A(例えば、図9a、図9bに示されるような円形セグメントの形状を有する円形ジョイントヘッド)の表面によって形成され、例えば、図9a、図9bの眺めの方向に対応する半径方向に延びるジョイントヘッド708Aの側面によって形成される。遠位接触面706Bは、ジョイント704の近位要素702A内のジョイントソケット708B(例えば、図9a、図9bに示されるような円形セグメントの形状を有する円形ジョイントソケット)の縁またはリムによって形成され、例えば、半径方向に延びるジョイントソケット708Bの側面または壁によって形成される。ジョイントソケット708Bは、近位および遠位接触面706A、706Bが互いに摺動可能に係合し、ジョイントヘッド708Aをジョイントソケット708B内で回転させることができるように、ジョイントヘッド708Aを受け入れるように構成される。
【0095】
各々のジョイント704は、それぞれの遠位要素702Bから突出する1対の弧状の近位ブラケット710Aと、それぞれの近位要素702A内の1対の対応する凹部712Aとをさらに含み、凹部712Aの各々は、近位ブラケット710Aのそれぞれ1つを摺動可能に受け入れるように構成される。さらに、各々のジョイント704は、それぞれの近位要素702Aから突出する1対の弧状の遠位ブラケット710Bと、それぞれの遠位要素702B内の1対の対応する凹部712Bとをさらに含み、凹部712Bの各々は、遠位ブラケット710Aのそれぞれ1つを受け入れるように構成される。このようにして、二連ジョイント構造が各々のジョイント704に形成され、これにより、曲げおよび/またはねじりの力に関してジョイント704の堅牢性を高めることができる。
【0096】
図9a、図9bの例において、要素702A、702B上のジョイント704は、周方向に沿って互いに整列し、例えば、単一の平面/方向における部分700-Vの関節運動または曲げを可能にするために、管700の両側に配置される。他の例においては、要素702A、702Bの両側のジョイントを、例えば、それぞれの要素の近位側のジョイントヘッド708A、近位ブラケット710A、および近位凹部712Bが、それぞれの要素の遠位側のジョイントソケット708B、遠位ブラケット710B、および遠位凹部712Aの間に配置されるように、周方向に沿って互いに対して90°回転させてもよい。これにより、2つの直交する平面/方向における部分700-Vの関節運動または曲げを可能にできる。
【0097】
ジョイント704の各々は、図9cに示されるように、例えばジョイントヘッド708Aの先端部などの近位接触面706Aに配置された基準突起部714Aと、基準突起部714Aを受け入れるように構成された遠位接触面706Bに配置された対応する基準ノッチ714Bとを含む。基準突起部714Aおよび基準ノッチ714Bが協働して、それぞれのジョイント704の基準位置を定め、基準位置は、図9a~図9cの例では、それぞれの近位および遠位要素702A、702Bが図9a、図9bに示されるように互いに平行(例えば、0°の関節運動角度に対応する)である直線状の構成に対応する。
【0098】
基準突起部714Aおよび基準ノッチ714Bは、それぞれのジョイントが基準位置から、例えば、それぞれの近位および遠位要素702A、702Bがお互いに対して傾いた曲がった構成に対応する第2の位置(例えば、非ゼロの関節運動角度に対応する)に移動するときに、管700の長さが増加するように構成される。例えば、ジョイント704が基準位置から離れるように回転すると、基準突起部714Aの先端部が、基準ノッチ714Bに隣接する遠位接触面706Bの一部分と接触してこの部分を押すことで、それぞれの近位要素702Aと遠位要素702Bとの間の間隔、したがって管700の長さを増加させることができる。結果として、近位要素および遠位要素をお互いに対して枢動させるために必要な力は、ジョイントが第2の位置にある(非ゼロの関節運動角度;基準突起部714Aが基準ノッチ714Bの外側にある)ときよりも、ジョイントが基準位置にある(0°の関節運動角度、基準突起部714Aが基準ノッチ714B内にある)ときに大きい。これは、例えば、ジョイント704が基準構成に好ましく配置されることを保証することができ、例えば、部分700-Vが張力を受けていないときに部分700-Vの要素がジグザグパターンに配置されることを防止することができる。
【0099】
図10が、本開示の一例による少なくとも部分的に人間または動物の体内に挿入される外科装置において使用するための管を製造する方法1000のフローチャートを示している。方法1000を、例えば、以下で説明の目的のための非限定的な例として使用される図7の管700を製造するために使用することができる。しかしながら、これは決して限定を意図するものではなく、方法1000は、外科装置において使用するための他の管、とくには本明細書に記載の本開示の例のいずれかによる他の管、例えば図2aの管200を製造するために使用されてもよい。さらに、方法1000は、図10のフローチャートに示される実行の順序に限定されない。技術的に実行可能である限り、方法1000は、任意の順序で実行されてよく、例えばステップ1004A~Cおよび1006の一部または全部など、その一部が、少なくとも部分的に同時に実行されてもよい。
【0100】
ステップ1002において、管状部品が用意される。管状部品は、例えば、管700を使用する外科装置の種類および用途に応じて選択されてよい長さおよび直径を有する円筒状の管であってよい。管状部品は、例えば、20cm~200cm、いくつかの例においては50cm~150cmの長さを有してよい。管状部品の外径は、例えば、1mm~20mm、いくつかの例においては2mm~10mm、一例においては2.5mm~5.5mmであってよい。管状部品は、剛体または半剛体材料、とくにはステンレス鋼などの金属を含んでよい(すなわち、含むが、これに限られない)。一例において、管状部品は、剛体または半剛体材料、とくにはステンレス鋼などの金属からなる(すなわち、他の材料を含まない)。管状部品の壁の厚さは、使用される材料および意図される用途に応じて選択されてよく、例えば0.05mm~1mm、いくつかの例においては0.1mm~0.3mmであってよい。管状部品は、単一の連続した材料片として形成されてよい。
【0101】
ステップ1004において、複数の曲げ可能セグメント204A、204Bが、管状部品に形成される。曲げ可能セグメント204A、204Bの各々は、管状部品の壁に、3つの中央開口部206(ステップ1004A)と、中央開口部206の第1の側の3つの第1の開口部210A(ステップ1004B)と、中央開口部206の第1の側とは反対の第2の側の3つの第2の開口部210B(ステップ1004C)とを形成することによって形成される。
【0102】
中央開口部206は、それぞれの曲げ可能セグメントにおける管状部品の円周の29%~38%、一例においては32.8%~33.9%(例えば、1/3)だけ管状部品の円周に沿って互いに変位させて形成される。中央開口部206は、管700の壁の中央接続部分208が中央開口部206の間に残るように形成される。中央開口部206は、例えば、図2a~図8cを参照して上述したような形状、サイズ、および/または配置で形成されてよい。
【0103】
第1の開口部210Aは、中央接続部分208のそれぞれの1つに隣接して形成される。第1の開口部210Aは、例えば、中央開口部206の近位側に形成されてよく、したがって、上述の例における近位開口部に対応してよい。第1の開口部210Aは、例えば、図2a~図8cの近位開口部に関して上述したような形状、サイズ、および/または配置で形成されてよい。
【0104】
第2の開口部210Bも、第1の開口部210Bに対向して中央接続部分208のそれぞれの1つに隣接して形成される。第2の開口部210Bは、例えば、中央開口部206の遠位側に形成されてよく、したがって、上述の例における遠位開口部に対応してよい。第2の開口部210Bは、例えば、図2a~図8cの遠位開口部に関して上述したような形状、サイズ、および/または配置で形成されてよい。
【0105】
開口部206、210A、210Bは、次々に連続して形成されても、少なくとも部分的に同時に形成されてもよい。開口部206、210A、210Bの各々は、例えばレーザ切断によって管状部品の壁を切断することによって形成されてよい。例えば、図2aの例のような第1の/近位開口部210Aおよび第2の/遠位開口部210B、あるいは図6aの例のような中央開口部206など、開口部206、210A、210Bの一部または全部は、スリットとして形成されてもよい。いくつかの例において、スリットの幅は、例えば10μm~50μm、一例においては20μm~40μmであってよいレーザ切断の切断幅に相当し得る。レーザ切断の切断幅は、例えば、切断を実行するために使用されるレーザビームの焦点径または幅によって決定され得る。
【0106】
曲げ可能セグメント206A、206Bは、例えば図7を参照して上述したように、管状部品の1つ以上の部分に形成されてよい。いくつかの例において、ステップ1004は、曲げ可能セグメントの一部または全部に追加の開口部、例えば図6bの例のような第4組の開口部を形成することを含んでよい。
【0107】
方法1000は、複数のジョイント704によって互いに枢同可能に接続された複数の環状または管状要素702A、702Bを含む管700の部分700-Vなどの能動的湾曲部を形成することをさらに含んでよい。能動的湾曲部700-Vの要素702A、702Bおよびジョイント704も、とくには、曲げ可能セグメント204A、204Bが形成される管状部品と同じ管状部品で形成されてよい。例えば、要素702A、702Bは、例えばレーザ切断によって管状部品から切り出されてよい。要素702A、702Bは、例えば、それぞれの要素702A、702Bの外周または縁に沿った切断によって、図9a~図9cを参照して上述したような形状を有するように形成されてよい。
【0108】
本明細書に開示される本開示の例は、例示の目的のための特定の例を構成するにすぎない。本発明は、基礎となる基本特性を変更することなく、さまざまなやり方で、多くの修正を加えて実施することができる。したがって、本発明は、以下に述べる特許請求の範囲によってのみ定義される。
【符号の説明】
【0109】
100 外科装置/内視鏡
102 インターフェース/制御部
104 コネクタ
106 ポート
200 管
200A 近位端
200B 遠位端
202 壁
204A 第1の種類の曲げ可能セグメント/第1組の曲げ可能セグメント
204B 第2の種類の曲げ可能セグメント/第2組の曲げ可能セグメント
206 中央開口部
206A 中央開口部206の端部
206B 中央開口部206の中間部分
206C 中央開口部206の中央部分
208 中央接続部分
210A 第1の開口部/近位開口部
210B 第2の開口部/遠位開口部
212A 近位接続部分
212B 遠位接続部分
214,216 ばねセグメント
600 第4の開口部
602 第4の接続部分
700 管
700A 近位端
700B 遠位端
700-I 剛体部分
700-II 近位受動的湾曲部
700-III 中央受動的湾曲部
700-IV 遠位受動的湾曲部
700-V 能動的湾曲部
702A 近位要素
702B 遠位要素
704 ジョイント
706A 近位接触面
706B 遠位接触面
708A ジョイントヘッド
708B ジョイントソケット
710A 近位ブラケット
710B 遠位ブラケット
712A 近位ブラケット710Aのための凹部
712B 遠位ブラケット710Bのための凹部
714A 基準突起部
714B 基準ノッチ
1000 管の製造方法
1002 管状部品を用意するステップ
1004 曲げ可能セグメントを形成するステップ
1004A 中央開口部を形成するステップ
1004B 近位開口部を形成するステップ
1004C 遠位開口部を形成するステップ
1006 能動的湾曲部を形成するステップ
X 長手方向
φ 周方向
A1 中央接続部分の長さ
A2 近位/遠位接続部分の長さ
B 中央開口部の端部の曲率半径
C,C1,C2,C3 中央開口部の幅
D 中央開口部と近位/遠位開口部との間の距離
D,D1,D2,D3 ばねセグメント214の幅
D4,D5,D6,F ばねセグメント216の幅
E ばねセグメント214、216の長さ
F,G 隣接する曲げ可能セグメントの間の距離
L 隣接する中央接続部分の変位
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図9c
図10