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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-02-06
(45)【発行日】2026-02-17
(54)【発明の名称】詰め替え容器及びプリフォーム
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20260209BHJP
   B29C 49/02 20060101ALI20260209BHJP
【FI】
B65D1/02 210
B29C49/02
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022174929
(22)【出願日】2022-10-31
(65)【公開番号】P2024065859
(43)【公開日】2024-05-15
【審査請求日】2025-05-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】石井 裕介
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-313421(JP,A)
【文献】登録実用新案第3220576(JP,U)
【文献】米国特許第2035877(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0105432(US,A1)
【文献】特開平11-292049(JP,A)
【文献】実開昭63-166907(JP,U)
【文献】実開平7-13743(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/00-1/48
B65D 23/00
B65D 25/42
B65D 47/06
B29C 49/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部と、前記口部の下側に配置された容器本体とを備える詰め替え容器であって、
前記口部は、前記容器本体に連なる筒状の口部本体と、前記口部本体の上端に立設された注出筒とを有し、前記口部本体の内側には、絞り孔を形成する環状の段部が設けられており、
前記注出筒の外周面には、係合部が設けられており、
前記注出筒は、注ぎ口を形成する先細り部分と、前記先細り部分に連なる円弧状部分とを備えるとともに、前記絞り孔の輪郭線と前記円弧状部分の外周面を通る外径円との間に形成された環状領域内に、前記先細り部分における先端部の内側が前記絞り孔の輪郭線から離間するように配置されている、詰め替え容器。
【請求項2】
前記注出筒は、前記先細り部分における先端部の稜線が前記外径円と接するように前記環状領域内に配置されている、請求項1に記載された詰め替え容器。
【請求項3】
前記注出筒は、前記先細り部分における先端部の稜線が前記外径円よりも内側に位置するように前記環状領域内に配置されている、請求項1に記載された詰め替え容器。
【請求項4】
前記注出筒は、前記先細り部分における一対の斜辺の内面の一部が前記絞り孔の輪郭線と接するように前記環状領域内に配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載された詰め替え容器。
【請求項5】
前記注出筒は、前記先細り部分における一対の斜辺の内面が前記絞り孔の輪郭線よりも外側に位置するように前記環状領域内に配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載された詰め替え容器。
【請求項6】
前記係合部は、少なくとも前記口部の先細り部分の側に設けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載された詰め替え容器。
【請求項7】
延伸ブロー成形によって詰め替え容器を形成するためのプリフォームであって、
口部と、前記口部の下側に配置された本体部とを備えており、
前記口部は、前記本体部に連なる筒状の口部本体と、前記口部本体の上端に立設された注出筒とを有し、前記口部本体の内側には、絞り孔を形成する環状の段部が設けられており、
前記注出筒の外周面には、係合部が設けられており、
前記注出筒は、注ぎ口を形成する先細り部分と、前記先細り部分に連なる円弧状部分とを備えるとともに、前記絞り孔の輪郭線と前記円弧状部分の外周面を通る外径円との間に形成された環状領域内に、前記先細り部分における先端部の内側が前記絞り孔の輪郭線から離間するように配置されている、プリフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、詰め替え容器及びプリフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の詰め替え容器としては、平坦な口部上端を有する大容量の詰め替え容器がある(例えば、特許文献1参照。)。この詰め替え容器によれば、ノズル部材を用いることによって、内容液を複数回に分けて詰め替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019‐081593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の詰め替え容器は、ノズル部材を使用しないで詰め替え作業を行う場合、内容液を注意しながら注ぐ必要がある。このため、詰め替え作業の容易さを向上させることが求められている。
【0005】
本発明の目的は、簡易に詰め替え作業を行うことが可能な詰め替え容器と、当該詰め替え容器を簡易に得るためのプリフォームとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る、詰め替え容器は、口部と、前記口部の下側に配置された容器本体とを備える詰め替え容器であって、前記口部は、前記容器本体に連なる筒状の口部本体と、前記口部本体の上端に立設された注出筒とを有し、前記口部本体の内側には、絞り孔を形成する環状の段部が設けられており、前記注出筒の外周面には、係合部が設けられており、前記注出筒は、注ぎ口を形成する先細り部分と、前記先細り部分に連なる円弧状部分とを備えるとともに、前記絞り孔の輪郭線と前記円弧状部分の外周面を通る外径円との間に形成された環状領域内に、前記先細り部分における先端部の内側が前記絞り孔の輪郭線から離間するように配置されている。
【0007】
(2)上記(1)の詰め替え容器において、前記注出筒は、前記先細り部分における先端部の稜線が前記外径円に接するように前記環状領域内に配置されているものとすることができる。
【0008】
(3)上記(1)の詰め替え容器において、前記注出筒は、前記先細り部分における先端部の稜線が前記外径円よりも内側に位置するように前記環状領域内に配置されているものとすることができる。
【0009】
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つの詰め替え容器において、前記注出筒は、前記先細り部分における一対の斜辺の内面の一部が前記絞り孔の輪郭線と接するように前記環状領域内に配置されているものとすることができる。
【0010】
(5)上記(1)~(3)のいずれか1つの詰め替え容器において、前記注出筒は、前記先細り部分における一対の斜辺の内面が前記絞り孔の輪郭線よりも外側に位置するように前記環状領域内に配置されているものとすることができる。
【0011】
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つの詰め替え容器において、前記係合部は、少なくとも前記口部の先細り部分の側に設けられているものとすることが好ましい。
【0012】
(7)本発明に係る、プリフォームは、延伸ブロー成形によって詰め替え容器を形成するためのプリフォームであって、口部と、前記口部の下側に配置された本体部とを備えており、前記口部は、前記本体部に連なる筒状の口部本体と、前記口部本体の上端に立設された注出筒とを有し、前記口部本体の内側には、絞り孔を形成する環状の段部が設けられており、前記注出筒の外周面には、係合部が設けられており、前記注出筒は、注ぎ口を形成する先細り部分と、前記先細り部分に連なる円弧状部分とを備えているとともに、前記絞り孔の輪郭線と前記円弧状部分の外周面を通る外径円との間に形成された環状領域内に、前記先細り部分における先端部の内側が前記絞り孔の輪郭線から離間するように配置されている。
【0013】
上記(7)のプリフォームは、上記(1)~(6)の詰め替え容器に係る口部の特徴を採用することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡易に詰め替え作業を行うことが可能な詰め替え容器と、当該詰め替え容器を簡易に得るためのプリフォームとを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態である詰め替え容器を一部断面で概略的に示す正面図であり、当該詰め替え容器の口部には、キャップが取り付けられている。
図2図1の要部を拡大して示す正面図である。
図3図1の詰め替え容器の口部の周辺を拡大して示す正面図である。
図4図3の側面図である。
図5図3の背面図である。
図6図1の詰め替え容器の口部の周辺を拡大して示す平面図である。
図7】本発明の一実施形態であるプリフォームの要部を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である詰め替え容器1及びプリフォームについて、説明をする。
【0017】
図1には、本発明の一実施形態である詰め替え容器1がキャップ30とともに示されている。詰め替え容器1は、例えば、化粧水、乳液、液体洗剤又は柔軟剤等の内容液を収容する用途に適したものである。
【0018】
図1では、詰め替え容器1は、正立状態で示されている。つまり、図1には、詰め替え容器1の口部2が上側に配置されるとともに当該詰め替え容器1の底部5が下側に配置されている状態で示されている。ただし、本実施形態において、上側とは、口部2が位置する側を意味する場合も含み、下側とは、底部5が位置する側を意味する場合も含む。
【0019】
符号Оは、詰め替え容器1の中心軸線である。本実施形態において、詰め替え容器1の中心軸線О(以下、単に「軸線О」ともいう。)が延在する方向を「軸線方向」ともいう。また、本実施形態において、軸線Оの周りの周方向を単に「周方向」ともいう。さらに、本実施形態において、軸線Оに対して直交する方向を「径方向」という。特に、本実施形態において、径方向のうちの、軸線Оに近い側を「径方向内側」という。また、本実施形態において、径方向のうちの、軸線Оから遠い側を「径方向外側」という。なお、本実施形態において、軸線Оは、詰め替え容器1の基準となる軸線を意味し、必ずしも詰め替え容器1の対称軸を意味するものではない。
【0020】
詰め替え容器1は、口部2と、口部2の下側に配置された容器本体とを備えている。口部2は、前記容器本体に連なる筒状の口部本体2aと、口部本体2aの上端に立設された注出筒2bとを有している。
【0021】
本実施形態において、前記容器本体は、口部本体2aの下端に連なる肩部3と、肩部3の下端に連なる胴部4と、胴部4の下端を閉じる底部5とを備えている。詰め替え容器1の内部には、内容液(図示省略。)が収容される収容空間Sが形成されている。収容空間Sは、口部2の内側に形成された内部通路を通して外界に通じている。詰め替え容器1は、ボトル形状に形作られている。ただし、前記容器本体は、少なくとも胴部4及び底部5によって構成されていればよい。
【0022】
図2は、図1の拡大図である。
【0023】
図2に示すように、口部本体2aの内側には、絞り孔Aを形成する環状の段部7が設けられている。本実施形態において、口部本体2aの外周面には、ネックリング6が設けられている。
【0024】
注出筒2bの外周面には、係合部21が設けられている。
【0025】
本実施形態において、口部2には、キャップ30を取り外し可能に係合させることができる。本実施形態において、係合部21は、軸線Оの周りを軸線方向にらせん状に延在する雄ねじ部である。本実施形態において、口部2には、キャップ30に設けた雌ねじ部(係合部34)をねじ係合させることによって、当該キャップ30が取り外し可能に装着される。ただし、係合部21は、キャップ30を取り外し可能に係合させるものであればよい。例えば、係合部21は、雄ねじ部に代えて、注出筒2bの外周面に設けられた環状突起とすることができる。前記環状突起は、注出筒2bの外周面を周方向に環状に延在する。この場合、口部2には、キャップ30を打栓係合させることによって、当該キャップ30を取り外し可能に装着させることができる。
【0026】
本実施形態において、キャップ30は、注出筒2bを径方向外側から覆う周壁31と、周壁31の上端を閉塞する天壁32と、天壁32の裏側に配置されたパッキン33とを備えている。パッキン33は、キャップ30を注出筒2bに装着した状態で、当該注出筒2bの上端24をシールする。係合部34は、周壁31の内周面に設けられている。
【0027】
本実施形態において、絞り孔Aは、口部本体2aに形成された絞り孔である。より具体的には、本実施形態において、絞り孔Aは、注出筒2bの下端と等しい位置に配置されている。本実施形態において、段部7は、口部本体2aの内周側を径方向内側に膨出させるとともに周方向に環状に延在している。本実施形態において、絞り孔Aは、真円からなる完全な円である。ただし、絞り孔Aは、真円からなる完全な円ではないようにすることもできる。
【0028】
図3には、詰め替え容器1の口部2の周辺が正面図として拡大して示されている。図4は、図3の側面図である。図5は、図3の背面図である。さらに、図6には、詰め替え容器1の口部2の周辺が上側から平面的に拡大して示されている。なお、以下の説明において、「正面側」とは、図6に示すように、後述する先細り部分22の先端部22aが位置する側をいい、「背面側」とは、軸線Оを挟んで先細り部分22の先端部22aが位置する側と反対側をいう。
【0029】
本実施形態において、口部本体2aは、軸線Оに延在しているとともに周方向に環状に延在している周壁によって構成されている。本実施形態において、口部本体2aは、絞り孔Aと同様に、真円からなる完全な円筒形状である。ただし、口部本体2aもまた、絞り孔Aと同様に、真円からなる完全な円筒形状ではないようにすることもできる。
【0030】
次いで、本実施形態において、注出筒2bもまた、軸線方向に延在しているとともに周方向に環状に延在している周壁によって構成されている。ただし、注出筒2bは、後述するように、真円からなる完全な円筒形状ではない。
【0031】
注出筒2bは、注ぎ口を形成する先細り部分22と、先細り部分22に連なる円弧状部分23とを備えている。
【0032】
本実施形態において、注出筒2bの円弧状部分23は、図6に示すように平面視において、軸線Оを中心する円弧に沿って延在している。本実施形態において、円弧状部分23の外周面は、図6に示すように平面視において、軸線Оを中心する直径D2の外径円L2を輪郭線としている。また、本実施形態において、絞り孔Aは、図6に示すように平面視において、軸線Оを中心する直径D1(D2>D1)の円を輪郭線としている。
【0033】
また、本実施形態において、注出筒2bの先細り部分22は、一対の斜辺22bを備えている。本実施形態において、2つの斜辺22bは、それぞれ円弧状部分23の周方向端部に連なった円弧状部分側端部22cを有している。本実施形態において、2つの円弧状部分側端部22cはそれぞれ、図6に示すように、軸線Оを通って正面側と背面側との2つの領域に分けるX-X線でみたとき、正面側の領域に位置している。2つの斜辺22bは、円弧状部分23から遠ざかるにしたがって互いに接近するように延在している。先細り部分22の先端部22aは、2つの斜辺22bが合流することによって形成される。
【0034】
注出筒2bは、図6に示すように、絞り孔Aの輪郭線L1と円弧状部分23の外周面を通る外径円L2との間に形成された環状領域R内に、先細り部分22における先端部22aの内側が絞り孔Aの輪郭線L1から離間するように配置されている。
【0035】
詰め替え容器1を用いて、繰返して使用する継続使用容器(図示省略。以下、「本容器」ともいう。)に内容液を詰め替える方法の一例は、次のとおりである。
【0036】
まず図1を参照すれば、詰め替え容器1の内容液を前記本容器に詰め替えるに際しては、キャップ30を回してキャップ30と注出筒2bとのねじ係合を解除する。これによって、注出筒2bからキャップ30を取り外すことができる。
【0037】
次いで、例えば、図3に示すように、注出筒2bを露出させた状態で、注出筒2bの上端24が上方に方向づけられた正立姿勢から、詰め替え容器1を傾動させて、注出筒2bの先端部22aを前記本容器の口部の上端に当接させ、注出筒2bと前記本容器との当接部を支点として詰め替え容器1の底部5を持ち上げながら更に傾動させて、注出筒2bに設けられた先細り部分22の先端部22aを前記本容器の口部内に挿入する。そして、注出筒2bの係合部21を前記本容器の口部の上端に当接させれば、詰め替え容器1の姿勢を前記本容器に対して安定化させつつ、当該詰め替え容器1の先細り部分22の先端部22aから注出される内容液によって、前記本容器に対する内容液の詰め替えを行うことができる。
【0038】
内容液の詰め替え後には、キャップ30の係合部34を再び注出筒2bの係合部21にねじ係合させることによってキャップ30を装着して、口部2を閉塞させることができる。
【0039】
上述のとおり、詰め替え容器1によれば、口部2(注出筒2b)の上端24を平坦としているため、図1に示すようなパッキン33付きのキャップ30を装着することができる。つまり、口部2(注出筒2b)の上端24が全周にわたって、キャップ30の頂壁(本実施形態では、パッキン33)に当接されるため、簡易なシール構造によって、キャップ30と口部2との液密なシール性を実現することができる。
【0040】
ところで、近年、複数回数分の詰め替えを可能とした大容量の詰め替え容器が製造及び販売されている。このような大容量タイプの詰め替え容器では、成形性の観点から胴部の大径化に伴い口部も大径化させる必要がある。このため、従来の詰め替え容器の場合、詰め替え容器の口部外径を本容器の口部内径よりも小さくすることが困難になりつつある。したがって、大容量タイプの詰め替え容器について着目した場合にも、詰め替え容器の口部を大径化しても本容器内に内容液を注ぎ易くすることが求められている。
【0041】
これに対し、詰め替え容器1は、口部2が口部本体2aと注出筒2bとによって構成されており、さらに、口部本体2aの内側には、絞り孔Aが設けられていることから、口部本体2aを大径化させつつ注出筒2bに先端部22aを有する先細り部分22を形成することができる。したがって、詰め替え容器1によれば、口部2を大径化しても本容器内に内容液を注ぎ易くすることができる。
【0042】
本実施形態において、注出筒2bは、図6に示すように平面視において、先細り部分22における先端部22aの稜線L3が外径円L2と接するように環状領域R内に配置されている。
【0043】
ただし、注出筒2bは、平面視において、先細り部分22における先端部22aの稜線L3が外径円L2よりも内側に位置するように環状領域R内に配置させることができる。
【0044】
また、本実施形態において、注出筒2bは、図6に示すように平面視において、先細り部分22における一対の斜辺22bの内面の一部(図6の符号P1)が絞り孔Aの輪郭線L1と接するように環状領域R内に配置されている。この場合、2つの斜辺22bはそれぞれ、当該斜辺22bの基部が段部8の開口(絞り孔A)の縁部と接している。
【0045】
ただし、注出筒2bは、平面視において、先細り部分22における一対の斜辺22bの内面が絞り孔Aの輪郭線L1よりも外側に位置するように環状領域R内に配置させることができる。この場合、2つの斜辺22bはそれぞれ、当該斜辺22bの基部が段部8の開口(絞り孔A)から離間している。
【0046】
本実施形態において、斜辺22bは、径方向内側に向かうように曲線状に延在させている。図6を参照すれば、斜辺22bは、先細り部分22の先端部22aと、当該先細り部分22の円弧状部分側端部22cとの間の部分が絞り孔Aの側に向かって凸の曲線状に延在するように設けられている。ただし、斜辺22bは、直線状に延在するように設けることができる。図6を参照すれば、斜辺22bは、先細り部分22の先端部22aと、当該先細り部分22の円弧状部分側端部22cとの間の部分が直線状に延在するように設けることができる。
【0047】
また、本実施形態において、注出筒2bに設けた係合部21は、図6に示すように、少なくとも注出筒2bの先細り部分22の側に設けられている。この場合、上述のとおり、注出筒2bの係合部21を前記本容器の口部の上端に当接させて詰め替え容器1の姿勢を安定化させつつ内容液の詰め替えを行うことができる。
【0048】
詰め替え容器1は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂によって形成することができる。詰め替え容器1は、環境に配慮した薄肉容器とすることが好ましい。ただし、詰め替え容器1は、薄肉容器に限定されない。例えば、詰め替え容器1は、薄肉容器よりも高い剛性を有する肉厚容器とすることもできる。
【0049】
本実施形態では、詰め替え容器1は、合成樹脂によって一体成形されている。ここで、「一体成形」とは、金型内において一体品として成形されるものを指し、インサート成形、二色成形等により一体品として成形されたものを含む。ただし、ここでの「一体成形」には、別部材(例えば、別個の金型内で成形された部材)を、樹脂成型を伴わない接着等の後工程により、一体化したものは含まれない。
【0050】
詰め替え容器1は、例えば、二軸延伸ブロー成形を行うことによって形成することができる。二軸延伸ブロー成形では、射出成形等によって一体成形されたプリフォームを用いる。プリフォームを用いて詰め替え容器1を形成するに際しては、例えば、プリフォームのネックリングの下面を、ブロー成形金型の基準面に突き当てることによって金型に固定し、延伸ロッドによってプリフォームの本体部を軸方向に延伸させつつ当該プリフォームの内部に加圧流体を供給して二軸延伸ブロー成形を行う。この場合、ブロー成形によって、プリフォームの本体部のみを軸方向及び径方向に延伸させることによって、図1に示す口部2、肩部3、胴部4及び底部5が形作られ、詰め替え容器1を形成することができる。
【0051】
図7は、本発明の一実施形態であるプリフォーム10の口部12の周辺を拡大して示す要部斜視図である。
【0052】
本実施形態に係るプリフォーム10は、試験管形状を有する本体部11(本体部11の底部は省略されている。)と、当該本体部11の上端に一体に形成された口部12と、を備えている。口部12は、二軸延伸ブロー成形時において、実質的に変化しないことから、詰め替え容器1の口部2と実質的に同一の形状となっている。
【0053】
具体的には、口部12は、本体部11に連なる筒状の口部本体12aと、口部本体12aの上端に立設された注出筒12bとを有し、口部本体12aの内側には、絞り孔Aを形成する環状の段部17が設けられている。絞り孔A1、口部本体12a、注出筒12b及び段部17はそれぞれ、詰め替え容器1における、絞り孔A、口部本体2a及び注出筒2bと実質的に同一である。口部本体12aのネックリング16もまた、詰め替え容器1のネックリング6と実質的に同一である。ただし、段部17の一部は、後述するように二軸延伸ブロー成形時において延伸される。
【0054】
また、注出筒12bの外周面には、係合部121が設けられている。係合部121もまた、詰め替え容器1の係合部21と実質的に同一である。
【0055】
さらに、注出筒12bは、注ぎ口を形成する先細り部分122と、先細り部分122に連なる円弧状部分123とを備えている。先細り部分122及び円弧状部分123もまた、それぞれ、詰め替え容器1における、先細り部分22及び円弧状部分23と実質的に同一である。
【0056】
また、注出筒12bは、絞り孔Aの輪郭線(L1)と円弧状部分123の外周面を通る外径円(L2)との間に形成された環状領域(R)内に、先細り部分122における先端部122aの内側が絞り孔Aの輪郭線(L1)から離間するように配置されている。絞り孔Aの輪郭線(L1)と円弧状部分123の外周面を通る外径円(L2)もまた、詰め替え容器1における、絞り孔Aの輪郭線L1と円弧状部分23の外周面を通る外径円L2と実質的に同一である。
【0057】
また、先細り部分122は、一対の斜辺122bを備えている。2つの斜辺122bは、の円弧状部分123と連なる円弧状部分側端部122cを有し、先端部122aで合流している。先端部122a、斜辺122b及び円弧状部分側端部122cもまた、それぞれ、詰め替え容器1における、先端部22a、斜辺22b及び円弧状部分側端部22cと実質的に同一である。
【0058】
本実施形態に係る、プリフォーム10の形状もまた、上述のとおり、射出成形によって形成することができる。なお、本実施形態に係る、プリフォーム10を用いた二軸延伸ブロー成形では、当該プリフォーム10の段部17は、下側(容器本体側)の一部が延伸する。
【0059】
本発明によれば、簡易に詰め替え作業を行うことが可能な詰め替え容器1と、当該詰め替え容器1を簡易に得るためのプリフォームとを提供することができる。
【0060】
以上、本発明の一実施形態に係る、詰め替え容器及びプリフォームについて説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で、様々に変更することができる。例えば、先細り部分22(122)の先端部22a(122a)は、図6に示すように、径方向外側に向かって凸の曲線状に延在させることによって、丸みを帯びた形状としているが、2つの斜辺22b(122b)を突き合わせることによって、角部を有した形状とすることができる。
【符号の説明】
【0061】
1:詰め替え容器, 2:口部, 2a:口部本体, 2b:注出筒, 3:肩部, 4:胴部, 5:底部, 6:ネックリング, 7:段部, 10:プリフォーム, 12:口部, 12a:口部本体, 12b:出筒, 13:肩部, 14:胴部, 15:底部, 16:ネックリング, 17:段部, 21:係合部, 22:先細り部分, 22a:先端部, 22b:斜辺, 23:円弧状部分, 24:上端, 30:キャップ, 31:周壁, 32:天壁, 33:パッキン, 121:係合部, 122:先細り部分, 122a:先端部, 122b:斜辺, 123:円弧状部分, 124:上端, A:絞り孔, A1:絞り孔, L1:絞り孔の輪郭線, L2:外径円, L3:稜線, О:中心軸線, R:環状領域, S:収容空間
図1
図2
図3
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図5
図6
図7